JP2001090685A - 自吸式ポンプ装置 - Google Patents

自吸式ポンプ装置

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JP2001090685A JP2000046866A JP2000046866A JP2001090685A JP 2001090685 A JP2001090685 A JP 2001090685A JP 2000046866 A JP2000046866 A JP 2000046866A JP 2000046866 A JP2000046866 A JP 2000046866A JP 2001090685 A JP2001090685 A JP 2001090685A
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自吸過程時に呼び水がケーシング外部へ吐出
されにくく、かつ効率よく気液分離されることにより自
吸性能を向上させた自吸式ポンプ装置を提供する。 【解決手段】 自吸式ポンプ装置1は、内部に流体を吸
引するための吸込口2aと吸引した流体を外部に吐出す
るための吐出口とを有するケーシング2の内部に、吸込
口2aに連通しかつインペラ3を回転自在に配置したイ
ンペラ室6と、吐出口に連通する気液分離室7とを備え
ている。そして、インペラ3は、回転水平面Lが自吸過
程時の呼び水の液面L1に対して平行になるようにイン
ペラ室6内に設けられている。そして、駆動モータ4に
よりインペラ室6内のインペラ3を回転駆動することに
より、ケーシング2内に予め溜められる液体と気体とを
混合し、ケーシング2内で「縦渦」の流れを形成させな
がら、それらを分離させ、液体から分離された気体を吐
出口から排出しかつ気体から分離された液体をインペラ
室6へ戻す動作を繰り返すことにより吸込口2a側から
液体を吸い上げる自吸過程を経て給水活動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ装置に関
し、特に洗濯機におけるバスポンプに適するポンプ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の洗濯機、たとえば全自動洗濯機に
おいて、洗濯部位に洗浄用の流体を汲み上げる流体ポン
プとして、たとえばお風呂の湯水を汲み上げて洗濯機の
槽内に供給するバスポンプを備えたものがある。このよ
うなバスポンプは、従来、DCモータにポンプ部品を組
み付けることによってポンプ装置を構成している。
【0003】なお、このタイプのポンプは、洗濯機と浴
槽とをつなぐホース内に溜まった空気を吸い出した後に
風呂水を吸い上げる必要があり、通常、この動作(自吸
過程)が可能な自吸式ポンプとなっている。このような
従来構造のポンプ装置は、たとえば、特開平8−135
590号、特開平8−303379号、特開平10−1
96582号公報等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−30337
9号公報等に開示される従来の自吸式ポンプ装置は、イ
ンペラ及びこのインペラを回転駆動する駆動モータがケ
ーシングの底面近傍に「横置き」に配置されており、イ
ンペラの回転中心軸がケーシング内の水面に対して平行
となる構成を有している。そのため、インペラを回転さ
せることにより起こるケーシング内での流体の流れは、
常時ケーシング内を上下するような渦状のものとなる。
【0005】このため、気体と流体を混合して気液分離
室へ送り、ここで気液分離させることにより気体のみを
効率的に吐出口より吐出したい自吸過程において、ケー
シング内に予め溜められた呼び水が、インペラの回転に
よって形成される上下方向の渦状の流れに乗ってケーシ
ング上部に飛ばされた際に、吐出口より吐出されてしま
う。この結果、ケーシング内の呼び水の水位が低下して
自吸性能が悪化するという問題が生じる。また、流体の
流れが上下方向の渦状となるためその流れの勢いが強す
ぎて、自吸過程において十分気液分離されず、効率よく
吐出口より吐出したい気体までもが再びインペラの回転
中心へ戻ってしまい、新たにインペラ室に侵入してくる
流体と混ざり合う。この動作が、自吸性能の低下を招く
という問題が生じる。
【0006】そこで、本発明の目的は、自吸過程時に呼
び水がケーシング外部へ吐出されにくく、かつ効率よく
気液分離されることにより自吸性能を向上させた自吸式
ポンプ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的に鑑みて、
本発明の自吸式ポンプ装置では、内部に流体を吸引する
ための吸込口と吸引した流体を外部に吐出するための吐
出口とを有するケーシングを有し、このケーシング内部
に、吸込口に連通しかつインペラを回転自在に配置した
インペラ室と、吐出口に連通する気液分離室とを備える
と共に、インペラ室内のインペラを回転駆動する駆動モ
ータを有し、インペラを回転させることによりケーシン
グ内に予め溜められる液体と気体とを混合した後、それ
らを分離させ、液体から分離された気体を吐出口から排
出しかつ気体から分離された液体をインペラ室へ戻す動
作を繰り返すことにより吸込口側から液体を吸い上げる
自吸過程を経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置にお
いて、インペラの回転水平面が、自吸過程時にケーシン
グ内に予め溜められる液体の液面に対して平行になるよ
うに設けられている。
【0008】このため、インペラの回転によって形成さ
れる流体の流れが、ケーシング内を旋回しながら上昇す
るいわゆる「縦渦」となり、流体が気液分離室内でゆっ
くりと上昇することとなる。この結果、気液分離室内で
十分に気液が分離され呼び水のみが効率よくインペラの
回転中心に戻る。一方で、この自吸過程時において流体
の流れの勢いが強くなり過ぎないため、この攪拌時の流
体の水位が必要以上に高くならず、吐出口を上部に設け
ておけば液体が吐出口から吐出されにくい。このことか
ら、高い自吸性能を発揮することができる。また、イン
ペラの回転中心軸が垂直方向となるため、スラスト方向
への荷重はかかるが、ラジアル方向の「がた」を抑える
ことができ、回転が安定したものとなる。その結果、従
来の「横置き」のものに比して、回転時の振動を抑える
ことが可能となる。
【0009】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、内
部に流体を吸引するための吸込口と吸引した流体を外部
に吐出するための吐出口とを有するケーシングを有し、
このケーシング内部に、吸込口に連通しかつインペラを
回転自在に配置したインペラ室と、吐出口に連通する気
液分離室とを備えると共に、インペラ室内のインペラを
回転駆動する駆動モータを有し、インペラを回転させる
ことによりケーシング内に予め溜められる液体と気体と
を混合した後、それらを分離させ、液体から分離された
気体を吐出口から排出しかつ気体から分離された液体を
インペラ室へ戻す動作を繰り返すことにより吸込口側か
ら液体を吸い上げる自吸過程を経て、給水活動を行う自
吸式ポンプ装置において、駆動モータの通電部を、イン
ペラの上部に取り付け、かつケーシング内への入水経路
と駆動モータの回転軸とを平行に配置している。すなわ
ち駆動モータは「縦置き」となり、従来の「モータ駆動
軸を横置きにしたタイプ」と比べると、インペラにより
かき回される流体が駆動モータの通電部側へ侵入してし
まう危険性が大幅に低下したものとなる。
【0010】さらに、他の発明は、上述の自吸式ポンプ
装置に加えて、通電部とインペラ室との間に防水シール
部を設けると共に、通電部の下部に、防水シール部を破
って通電部側に侵入しようとする液体を、ケーシング外
部へ排出させる排出部を設けている。このため、インペ
ラによりかき回される流体が駆動モータの通電部側へ侵
入するのをさらに強力に防止すると共に、万が一、防水
シール部を破って液体が通電部側へ浸入しようとして
も、その液体がケーシングの外部へ排出されてしまうこ
ととなる。
【0011】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、内
部に流体を吸引するための吸込口と吸引した流体を外部
に吐出するための吐出口とを有するケーシングを有し、
このケーシング内部に、吸込口に連通しかつインペラを
回転自在に配置したインペラ室と、吐出口に連通する気
液分離室とを備えると共に、インペラ室内のインペラを
回転駆動する駆動モータを有し、インペラを回転させる
ことによりケーシング内に予め溜められる液体と気体と
を混合した後、それらを分離させ、液体から分離された
気体を吐出口から排出しかつ気体から分離された液体を
インペラ室へ戻す動作を繰り返すことにより吸込口側か
ら液体を吸い上げる自吸過程を経て、給水活動を行う自
吸式ポンプ装置において、吐出口は、自吸過程時におけ
る気液分離室内の液体の水位の低い側に設けられてい
る。
【0012】このため、インペラの回転によって形成さ
れる流体が、「縦渦」状態で気液分離室内を上昇した
際、さらに確実に吐出口からの液体の吐出を防止するこ
とが可能となり、高い自吸性能を発揮することとなる。
【0013】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、内
部に流体を吸引するための吸込口と吸引した流体を外部
に吐出するための吐出口とを有するケーシングを有し、
このケーシング内部に、吸込口に連通しかつインペラを
回転自在に配置したインペラ室と、吐出口に連通する気
液分離室とを備えると共に、インペラ室内のインペラを
回転駆動する駆動モータを有し、インペラを回転させる
ことによりケーシング内に予め溜められる液体と気体と
を混合した後、それらを分離させ、液体から分離された
気体を吐出口から排出しかつ気体から分離された液体を
インペラ室へ戻す動作を繰り返すことにより吸込口側か
ら液体を吸い上げる自吸過程を経て、給水活動を行う自
吸式ポンプ装置において、吸込口を気液分離室の上面に
形成すると共に、吸込口とインペラ室とを気液分離室内
を貫く中継パイプで連結している。そのため、この自吸
式ポンプ装置を洗濯機に組み込んだ際、吸込口をホース
の接続口として容易に利用できる配置となる。
【0014】また、他の発明は、上述の自吸式ポンプ装
置に加えて、中継パイプの吸込口からの所定の部位が、
気液分離室の中央近傍を貫くように配置され、流体が中
継パイプの所定部位の周囲を回転可能にしている。この
ため、気液分離室内を貫く中継パイプが、流体の流れを
形の良い「縦渦」とする案内部材となる。
【0015】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、内
部に流体を吸引するための吸込口と吸引した流体を外部
に吐出するための吐出口とを有するケーシングを有し、
このケーシング内部に、吸込口に連通しかつインペラを
回転自在に配置したインペラ室と、吐出口に連通する気
液分離室とを備えると共に、インペラ室内のインペラを
回転駆動する駆動モータを有し、インペラを回転させる
ことによりケーシング内に予め溜められる液体と気体と
を混合した後、それらを分離させ、液体から分離された
気体を吐出口から排出しかつ気体から分離された液体を
インペラ室へ戻す動作を繰り返すことにより吸込口側か
ら液体を吸い上げる自吸過程を経て、給水活動を行う自
吸式ポンプ装置において、インペラを囲繞してインペラ
室を形成し、かつインペラの回転遠心力によりインペラ
外方へ押しやられる流体をインペラ室から気液分離室側
へ排出させる2つの出口部を有するボリュート部を備
え、このボリュート部の両出口部間における気液分離室
に対する広いスペース側に気液分離室側の液体をインペ
ラ室側に戻すための戻し孔を形成している。このため、
気液分離室内で気体と分離されインペラ室の外周部分に
戻ってきた液体が、広いスペース側に形成された戻し孔
より容易にインペラ室内に侵入し、吸込口側から新たに
侵入してくる気体と効率よく混合されることとなる。
【0016】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、内
部に流体を吸引するための吸込口と吸引した流体を外部
に吐出するための吐出口とを有するケーシングを有し、
このケーシング内部に、吸込口に連通しかつインペラを
回転自在に配置したインペラ室と、吐出口に連通する気
液分離室とを備えると共に、インペラ室内のインペラを
回転駆動する駆動モータを有し、インペラを回転させる
ことによりケーシング内に予め溜められる液体と気体と
を混合した後、それらを分離させ、液体から分離された
気体を吐出口から排出しかつ気体から分離された液体を
インペラ室へ戻す動作を繰り返すことにより吸込口側か
ら液体を吸い上げる自吸過程を経て、給水活動を行う自
吸式ポンプ装置において、ケーシングを、本体部とこの
本体部の開口部分を封止する蓋部とから構成し、蓋部で
ケーシングの底面を形成させている。そのため、ケーシ
ングを構成する2部材の部品精度が出易くなり、組み立
て性の向上及び装置の信頼性の向上が図られる。
【0017】また、他の発明は、上述の自吸式ポンプ装
置に加えて、本体部と蓋部とを複数のボルトで固定する
ことによりケーシングを形成すると共に、複数のボルト
のうちの一部または全部が洗濯機等の他の装置への取り
付け用を兼ねている。このため、他の装置への取り付け
用の部材、例えば、ケーシングの側方に突出する取り付
け耳部等を廃止することができ、部品点数の減少が可能
となる。また、蓋部と本体部との固定も簡略化でき、組
み立て工数を減少させることが可能となる。
【0018】また、他の発明は、上述の自吸式ポンプ装
置に加えて、中継パイプのインペラ室からの所定の部位
が、蓋部と一体的に成形されている。このため、さらに
組み立て工数を減少させることが可能となる。
【0019】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、内
部に流体を吸引するための吸込口と吸引した流体を外部
に吐出するための吐出口とを有するケーシングを有し、
このケーシング内部に、吸込口に連通しかつインペラを
回転自在に配置したインペラ室と、吐出口に連通する気
液分離室とを備えると共に、インペラ室内のインペラを
回転駆動する駆動モータを有し、インペラを回転させる
ことによりケーシング内に予め溜められる液体と気体と
を混合した後、それらを分離させ、液体から分離された
気体を吐出口から排出しかつ気体から分離された液体を
インペラ室へ戻す動作を繰り返すことにより吸込口側か
ら液体を吸い上げる自吸過程を経て、給水活動を行う自
吸式ポンプ装置において、インペラを囲繞してインペラ
室を形成し、かつインペラの回転遠心力によりインペラ
外方へ押しやられる流体をインペラ室から気液分離室側
へ排出させる出口部を有するボリュート部を備え、この
ボリュート部における気液分離室に対する広いスペース
側に気液分離室側の液体をインペラ室側に戻すための戻
し孔を形成し、気液分離室からインペラ室側へ戻る液体
の流れを堰き止める壁部を、戻し孔と出口部との間に設
けている。
【0020】そのため、自吸過程において気液分離室か
らインペラ室側へ戻ろうとする液体が、インペラ室の出
口部から気液分離室側へ排出される流体と混ざらずに効
率よくインペラ室へ戻る。この結果、自吸効率が向上す
る。加えて、自吸過程終了後の給水動作時においても、
インペラ室側へ戻ろうとする液体の流れを堰き止めるこ
とにより、ポンプ内の液体の流れをスパイラル状とす
る。この結果、液体が効率よく吐出口から吐出され、給
水能力が高いものとなる。
【0021】また、他の発明は、上述の自吸式ポンプ装
置に加えて、壁部は、ボリュート部に一体的に形成され
ている。このため、部品点数及び組み立て工数を減少さ
せることができ、製造コストを低減させることができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自吸式ポンプ装置
の実施の形態について図1から図3を参照しながら説明
する。なお、図1は、本発明の自吸式ポンプ装置の縦断
面図、図2は平面図、図3は左側面図である。
【0023】本発明の自吸式ポンプ装置1は、図1及び
図2に示すように、内部に流体を吸引するための吸込口
2aと吸引した流体を外部に吐出するための吐出口2b
とを有するケーシング2と、ケーシング2内部に回転自
在に配置されたインペラ3を回転駆動する駆動モータ4
とを有している。
【0024】ケーシング2は、上下方向の上側略半分で
かつ図1において左右方向右側半分を占める駆動モータ
4を配置させるための駆動モータ取り付け用凹部5を有
し、この凹部5内の空間と壁によって空間的に隔てられ
た内部空間をこの凹部5の左隣り及び下部に備えた本体
部21と、この本体部21の最下部に形成された開放部
分を塞いで内部空間を封止する蓋部22から構成されて
いる。すなわち、蓋部22は、このケーシング2全体の
底面を形成するものとなっており、本体部21の開放端
に形成された段部21a内にOリング23を嵌め込んだ
状態で本体部21側の6箇所の固定部21b(図2参
照)と所定位置を位置合わせし、ボルト(図示省略)に
よって本体部21側に固定される。これによって、ケー
シング2内部の流体が、本体部21と蓋部22の合わせ
面から外部に漏れ出るのを防止するようになっている。
【0025】なお、この蓋部22で本体部21の開口部
分を封止する構成は、これのみで組み立て精度を高める
効果を奏するものとなっており、他の構成、具体的には
駆動モータ4がインペラ室6の上部に設けられている構
成や、駆動モータ4が「縦置き」となっている構成を備
えていないものにも適用できる。
【0026】なお、本実施の形態では、複数箇所、具体
的には6箇所の固定部21bにそれぞれボルトを嵌め込
むことによって、本体部21と蓋部22とを固定し、本
体部21に備えた他装置への取り付け用の耳部(図示省
略)により他装置への固定を行うようにしているが、例
えば、6箇所の固定部21bのうちの一部、具体的には
4隅の固定部21を本体部21と蓋部22との固定用と
し、他の2箇所を洗濯機等の他装置への取り付け用固定
部を兼ねる構成としたり、全6箇所を他の装置への取り
付け用を兼ねる構成としても良い。また、あるいは、蓋
部22をなくし、洗濯機等の他装置の所定の面に上述の
蓋部22と同様の役割を持たせるように、本体部21を
他装置に直接取り付ける構成としても良い。また、上述
の実施の形態のようにケーシング2を本体部21と蓋部
22とから構成し、かつ取り付け用の耳部を蓋部22へ
備える構成としても良い。
【0027】駆動モータ取り付け用凹部5は、駆動モー
タ4を取り付けるための凹部となっており、中心部には
駆動モータ4のアウターロータ部41の回転軸41aの
回転自在に挿通支持すると共に、駆動モータ4の通電部
となるステータ部42を支持固定する支持筒部51が形
成されている。この支持筒部51は、駆動モータ取り付
け用凹部5の底面の中心位置に形成された円形の凸面部
52の中心部分に立設されたものとなっている。そし
て、この支持筒部51の孔内両端には、回転軸41aを
回転自在に支承する軸受け51a,51bが嵌め込まれ
ている。また、支持筒部51の外周部分には、ステータ
部42を載置固定するための段部51cが形成されてい
る。
【0028】なお、凸面部52の外周部分には、後述す
るように液体がオイルシール15を破った場合にその液
体を水溜部53へ逃がすための挿通孔52aが形成され
ている。すなわち、凸面部52の外側は、この凸面部5
2より低い面でかつ外側へ行くに連れてさらに低くなる
テーパー面を底面とする水溜部53となっており、この
水溜部53の底面の低い位置に液体をケーシング2の外
部へ排出するための排出孔53aが設けられている。な
お、本実施の形態では、このように凸面部52に挿通孔
52aを設けてオイルシール15を破った液体をテーパ
ー面に形成された水溜部53へ逃がし、これを排出口5
3aからケーシング2の外部へ排出する構成としたが、
水溜部53をテーパー面とせずに平面としても良い。ま
た、オイルシール15のみで液体の駆動モータ4側への
浸入を防止するような構成、すなわち挿通孔52aを設
けない構成としても良い。
【0029】また、上述したように構成されたケーシン
グ2の内部空間は、上述した吸込口2a及び吐出口2b
と、さらに呼び水供給口2cとによって外部と連通する
ようになっている。ケーシング2内部には、インペラ3
を回転自在に配置したインペラ室6と、自吸過程時にイ
ンペラ3の回転により気液混合させた流体を気液分離す
るための気液分離室7とが備えられている。
【0030】インペラ室6は、駆動モータ4の下部とな
るスペースの一部に形成されている。また、気液分離室
7は、ケーシング2の内部空間のうちのインペラ室6以
外の大部分のスペースを占めている。具体的には、気液
分離室7は、駆動モータ取り付け用凹部5の下部のスペ
ースのインペラ室6以外の部分(以下、(気液分離室7
の)狭いスペース7aという)とケーシング2の左側半
分のうちの後述する中継パイプ8等によって仕切られた
空間以外の部分(以下、(気液分離室7の)広いスペー
ス7bという)とからなり、これらの両スペース7a,
7bは一連のものとなっている。
【0031】インペラ室6は、駆動モータ4の取り付け
られる駆動モータ取り付け用凹部5の下部のスペースの
一部に形成されており、内部にはインペラ3が回転自在
に配置されている。このインペラ室6は、インペラ3の
周囲を囲繞するボリュート部9と、インペラ3の軸方向
(図1において上下方向)両側に配置される上面部10
a及び下面部10bとによって画成された内部空間とな
っている。
【0032】インペラ3の上方に位置する上面部10a
は、インペラ室6と駆動モータ4との間に配置された壁
となっており、このインペラ室6の上方部分の密封をオ
イルシール15と協働して行うようになっている。この
上面部10aは、ケーシング2の壁、すなわち駆動モー
タ取り付け凹部5の底面を利用したものとなっている。
したがって、インペラ3のケーシング2を隔てた上部
は、駆動モータ取り付け用凹部5となっており、ここに
駆動モータ4が装填されている。なお、この上面部10
aは、インペラ3の上面と近接するようになっている。
【0033】上面部10aには、上述した凸面部52が
設けられており、この凸面部52の内部(ケーシング2
側から見て内部)は空洞となっており、この空洞部分に
インペラ室6内の流体の駆動モータ4側への侵入を防止
するための防水シール部としてのオイルシール15が嵌
め込まれている。なお、凸面部52のオイルシール15
の嵌め込まれた位置より上方、すなわちオイルシール1
5より駆動モータ4に近い部位には、上述した挿通孔5
2aが設けられている。
【0034】この挿通孔52a及び上述した水溜部5
3、排出孔53aは、万が一、オイルシール15を破っ
てインペラ室6内の液体が駆動モータ4側に浸入しよう
とした場合に、この液体を駆動モータ取り付け部5の底
面部分に設けた水溜部53に一旦逃がし、さらにこの水
溜部53から排出孔53aを介して液体をケーシング2
の外部へ排出させるための排出部となっている。これに
よって、液体がオイルシール15を破ってしまった場合
であっても、液体が回転軸41aを伝って支持筒部51
の孔内をさかのぼって通電部となるステータ部42へ液
体が浸入するのを防止できることとなる。
【0035】なお、インペラ室6を画成する下面部10
bの中央部分には、インペラ室6内へ流体を取り込むた
めの取り込み口16が設けられている。この取り込み口
16は、後述する中継パイプ8を介して吸込口2aと連
結されている。下面部10bは、中継パイプ8の構成部
品となる第2パイプ部材82の平坦面82aを利用した
ものとなっており、この平坦面をボリュート部9の先端
部分に当接させることにより、上述した上面部10aと
ボリュート部9と協働してインペラ室6を形成するもの
となっている。
【0036】なお、本実施の形態では、ボリュート部9
は、この上面部10aから下方に延設されたものとなっ
ており、上面部10aと共にケーシング2の本体部21
に一体的に形成したものとなっている。
【0037】ボリュート部9は、図2に示すように、イ
ンペラ3の回転遠心力によりインペラ3外方へ押しやら
れる流体をインペラ室6から気液分離室7側へ排出させ
る2つの出口部9a,9bを備えている。この2つの出
口部9a,9bは、インペラ3の回転方向に合わせて流
体が外側へ排出し易いように、流体の流れに逆らわない
形状となっており、流体の流れ方向に若干延出する延出
部9c,9dをそれぞれ有している。
【0038】これら2つの出口部9a,9b間には、そ
れぞれ自吸過程時に気体と分離された液体をインペラ室
6内に戻すための戻し孔9eが形成されている。この戻
し孔9eは、上面部10aから延設されたボリュート部
9の先端部分の一部を矩形状に切り欠いて形成したもの
となっている。
【0039】なお、戻し孔9eは、気液分離室7の広い
スペース7b側に形成されている。このため、自吸過程
時に気液分離室7の広いスペース7b側で主に液体から
分離した液体が、この広いスペース7bから容易にイン
ペラ室6内へ戻ることが可能となり、自吸効率を高めた
構成となっている。この戻し孔9eを気液分離室の広い
スペース7b側に形成した構成は、これのみで自吸効率
を高める効果を奏するものとなっており、他の構成、具
体的には駆動モータ4がインペラ室6の上部に設けられ
ている構成や、駆動モータ4が「縦置き」となっている
構成を備えていないものにも適用できる。
【0040】吸込口2aは、駆動モータ取り付け用凹部
5の左隣となるケーシング2の上面の略中央に設けられ
ている。この部分は、気液分離室7の広いスペース7b
の上面7cとなっており、吸込口2aは気液分離室7の
上面7cの中央位置に形成されていることとなる。
【0041】この吸込口2aは、上面7cに形成された
円形の挿通孔の縁部分から内外両方向に延設された筒状
の受け口部2dと、この受け口部2dの内部側の端部に
連続し受け口部2dより若干径の細い筒状部2eから構
成されている。そして、受け口部2dは、風呂等の貯水
源に一端を浸したホースの他端の接続部となっている。
この吸込口2aは、ケーシング2の本体部21と一体的
に形成されている。このように形成された吸込口2a
は、気液分離室7内を貫く中継パイプ8を介してインペ
ラ室6に連結されており、吸込口2aから侵入してくる
流体がインペラ室6へ入るようになっている。
【0042】なお、吸込口2aとインペラ室6とが気液
分離室7内を貫く中継パイプ8で連結されたこの構成
は、これのみで自吸効率を高める効果を奏するものとな
っており、他の構成、具体的には駆動モータ4がインペ
ラ室6の上部に設けられている構成や、駆動モータ4が
「縦置き」となっている構成を備えていないものにも適
用できる。
【0043】すなわち、吸込口2aは、気液分離室7の
上面7c中央に形成する必要はなく、上面7cの端の部
分やあるいは気液分離室7の側面もしくは底面等に設け
るようにしてもよい。しかしながら、洗濯機等の他装置
への取り付け後の利便性及び自吸性能を考慮すると、気
液分離室7の上面7cの中央部分に設けるのが好まし
い。
【0044】吐出口2bは、ケーシング2の左側のスペ
ース、すなわち広いスペース7bを形成する側面のうち
の自吸過程時の水位の低い側の側面上部に形成されてい
る。すなわち、本実施の形態では、自吸過程時にインペ
ラ3の回転によってインペラ室6から吐き出される気液
混合体が、中継パイプ8のストレート部分(吸込口2a
から真っ直ぐに下方に延出されている部分)の周囲を回
転しながら上昇していく。具体的には、インペラ3の回
転方向(反時計方向=図2において矢示A1方向)にし
たがい、流体の流路は図2の矢印X1に示すものとな
る。その結果、自吸過程時、気液分離室7の広いスペー
ス7b内での水位が、図3の点線で示すようになる。
【0045】すなわち、インペラ室6から勢い良く吐き
出された流体は、中継パイプ8の周囲を旋回する際、そ
の前半、すなわち図2における下側(=図3における右
側)においては水位が高い。しかしながら旋回の後半、
すなわち図2における上側(=図3における左側)にお
いてに、水位が低下する。このような現象を利用し、本
実施の形態では、自吸過程時に呼び水が吐出口2bから
気体と共に吐出されてしまうのを防止するため、上述し
たように自吸過程時における水位の低い側、すなわち、
中継パイプ8を約1周した後に流体が対面する側の側面
に吐出口2bを設けたものとなっている。なお、この構
成も、他の構成と組み合わせなくとも、これのみで所定
の効果を奏するものとなっている。
【0046】なお、吐出口2bは、ケーシング2の側面
に形成された挿通孔と、この挿通孔の縁から外部側に突
出する筒状部とから構成されている。また、呼び水供給
口2cは、自吸過程時に予めケーシング2の内部空間内
に水を供給するためのものとなっており、吐出口2bの
と並列的に設けられている。この呼び水供給口2cも、
吐出口2bと同様、ケーシング2の側面に形成された挿
通孔と、この挿通孔の縁から外部側に突出する筒状部と
から構成されているが、この筒状部の径は吐出口2bの
筒状部よりも細いものとなっている。
【0047】上述したように構成した吐出口2b及び呼
び水供給口2cは、自吸過程時の水位をそれ程気にする
必要の無い場合、すなわち、ケーシング2の縦方向の高
さが高く、上面近傍に吐出口2b等を設けておけば自吸
過程時にそれ程呼び水が吐出されるおそれのない構成で
ある場合や、若干呼び水が吐出されようが良いという使
用環境で使用する場合(自吸性能が十分であるとみなす
場合)には、側面のどこに設けてもよい。
【0048】中継パイプ8は、吸込口2aの筒状部2e
の下端に接続された第1パイプ部材81と、この第1の
パイプ部材81に連結されると共に上述したインペラ室
6の下面部10bを構成している第2パイプ部材82か
ら構成されている。
【0049】第1パイプ部材81は、気液分離室7の上
面7cに形成された吸込口2aの筒状部2eに連続する
ストレート部81aとこのストレート部81aの下端部
分から直角に湾曲した湾曲部81bとを有するL字状パ
イプ部81cと、このL字状パイプ部81cの湾曲部8
1bの開放部分を取り囲むように形成された逆流防止部
81dとから構成される。なお、逆流防止部81dは、
L字状パイプ部81cの径より大きな内径を有する空洞
部となっている。この逆流防止部81dは、第2パイプ
部材82を接続する際に、逆止弁83を第2パイプ部材
82と協働して挟持するものとなっている。
【0050】逆止弁83は、ゴム製の部材で形成されて
おり、吸込口2a側から流体が吸い込まれてくると、そ
の流体の勢いで図1に示すような状態にL字状パイプ部
81cの端部を開放するものとなっている。また、逆止
弁83は、それ以外の場合、すなわちポンプ動作をして
いない場合や万が一液体が逆流するような場合は、L字
状パイプ部81cの端部を閉塞するものとなっている。
【0051】第2パイプ部材82は、上述したようにイ
ンペラ室6の下面部10bを構成する平坦面82aと、
この平坦面82のごく一部を利用して形成したL字状パ
イプ部82bと、第1パイプ部材81との接続部82c
とから構成されている。L字状パイプ部82bは、第1
パイプ部81の形状に合わせて形成される液体の流れ、
すなわち上から下、そして約90度湾曲して横方向へ流
れる流体の流れ(図1において矢示B1)を、上方向へ
持っていき、インペラ室6の下面部10bの中央に形成
された取り込み口16から流体をインペラ室6内へ送り
込むためのものとなっている。なお、この第2パイプ部
材82は、上述した蓋部材22と一体的に形成されるも
のとしてもよい。
【0052】また、インペラ3は、駆動モータ4の回転
軸41aの下端部分に回転中心軸3aが固定され、回転
水平面Lが自吸過程時にケーシング2内に予め溜められ
る呼び水の液面L1に対して平行となるようにインペラ
室6内に配置されている。このインペラ3は、オープン
ブレードタイプのものとなっており、円形の平板状部材
32と、この平板状部材32の下側の面に突出するよう
に形成された中心軸31aと、この中心軸31aを中心
として放射状となるように形成された複数の攪拌用の羽
根31とから構成されている。そして、平面状部材32
の上側の面には、回転中心軸32aが立設されており、
この回転中心軸32aに形成された孔内に回転軸41a
の先端部分が圧入固定されている。
【0053】なお、インペラ3は、2枚の円形の平板状
部材を複数のスペーサーを挟んだ状態で対向させ、複数
のスペーサー間に形成された複数の通路内を流体が通過
する、いわゆるクローズブレードタイプのものを採用し
てもよい。この場合は、平板状部材のうちの駆動モータ
4から離れた方の回転中心に、インペラ内に液体を導入
するための孔を設けるようにし、この孔が取り込み口1
6に重なるように配置することとなる。
【0054】このように構成されたクローズブレードタ
イプのインペラ3が駆動モータ4によって回転すると、
インペラ3の回転中心部分、すなわち中心軸31a付近
に負圧が発生し吸込口2a側の流体がインペラ室6内に
取り込まれ、インペラ3によって攪拌されながら、イン
ペラ3の外周側に押しやられることとなる。
【0055】駆動モータ4は、ステータ部42の外周部
分に対向するマグネット41bを備えたアウターロータ
部41と、通電部となるステータ部42とから構成され
ており、ステータ部42にリード線44を介して電力が
入力されると、マグネット41bとステータ部42との
間に磁界が発生し、アウターロータ部41が回転軸41
aを回転中心としてインペラ3と共に回転するようにな
っている。なお、この駆動モータ4は、インペラ室6の
上部にいわゆる「縦置き」に設けられており、この構成
は、それのみで所定の効果、すなわち液体がステータ部
42に浸入しにくいという効果を奏するものとなる。
【0056】このように構成された駆動モータ4のマグ
ネット41bを固定したアウターロータ部41は、駆動
モータ取り付け用凹部5の内壁から所定距離の隙間を持
たせて回転自在なものとなっており、マグネット41b
が駆動モータ取り付け用凹部5の内壁にぶつからないよ
うな配置となっている。
【0057】なお、本実施の形態では、インペラ3を回
転軸41aの下端部分に固定した状態で、かつ回転軸4
1aが上述した液面L1に対して垂直となる方向で回転
するようになっている。そのため、アウターロータ部4
1は、上下端部にそれぞれ配置された2つの軸受け51
a,51bのうちの下端部分に配置されたもの、すなわ
ち軸受け51bに全スラスト荷重をかけながら回転す
る。そのため、ラジアル方向への回転は安定したものと
なり、「がた」が発生しにくいものとなる。その結果、
回転時の振動及び騒音を抑えることが可能な構成となっ
ている。
【0058】なお、ステータ部42に電力を供給するた
めのリード線44は、駆動モータ取り付け用凹部5に形
成された引き出し用孔(図示省略)からケーシング2の
外部に引き出され、ケーシング2の外部に設けられたリ
ード線保持部24によって保持されている。
【0059】上述したように構成された本実施の形態の
自吸式ポンプ装置1の動作について説明する。
【0060】ケーシング2の内部空間には、予め少なく
ともインペラ3が浸かる程度の呼び水が溜められる。こ
の呼び水の液面L1は、インペラ3の回転中心軸32a
に対して垂直な面、すなわち、インペラ3の回転水平面
Lと平行な面となる。この程度の量の呼び水がケーシン
グ2内に供給された後、駆動モータ4のステータ部42
に電力を供給する。すると、アウターロータ部41が、
回転軸41aを回転中心として回転し、これによってイ
ンペラ3が反時計方向(図1において矢示A1)に回転
する。
【0061】インペラ3の回転により、インペラ室6内
は負圧になり、逆止弁83が開いて吸込口2aに接続さ
れているホース(図示しない)よりまず空気が吸い込ま
れる。続いて混合した空気と水、または空気が取り込み
口16からインペラ室6に吸い込まれ、インペラ3の回
転によって攪拌されながら混合し、インペラ室6のボリ
ュート部9に形成された2つの出口部9a,9bから気
液分離室7側へ吐き出される。このときの気液分離室7
の広いスペース7b内での流路は、図2の矢印X1とな
り、気液分離室7内を貫く中継パイプ8のストレート部
分を周回しながら、「縦渦」状態で上昇する。
【0062】このため、流体の流れによって形成された
「縦渦」の中心位置が真空となり、呼び水がその真空部
分に引き寄せられる。この結果、気液分離室7内で形成
される「縦渦」では、空気と水とが容易に分離される。
すなわち、この自吸動作中、気液分離室7内では、激し
く気液混合体がかき回された状態で移動するが、液体の
流れが「縦渦」を形成しているため、従来技術の「横
渦」に比して気液混合体が上部に達するまでに時間がか
かる。この結果、気液混合体が気液分離室7の上部に達
するまでに空気と水とが確実に分離され、液体が上部に
形成された吐出口2bから吐出されにくい。このように
して気液分離されると、質量の軽い空気は気液分離室7
の上部へ溜まり、その後吐出口2bから排出され、質量
の重い水は気液分離室7の下部へ落ちてきて、主に広い
スペース7b側に形成された戻し孔9eからインペラ室
6内に戻り、再び空気とかき混ぜられた後、気液分離室
7側に吐き出される。
【0063】この動作を繰り返すことにより、インペラ
3によって気液分離室7へ吐き出された呼び水と空気の
うち、空気のみが吐出口2bから排出されていく。空気
が排出されると、徐々に水がホース内を上昇してくる。
なお、本実施の形態では、上述したように吐出口2bが
水位の低い側に設けられているため、さらに液体が空気
と共に吐出口2bから吐出されにくくなっている。その
ため、自吸過程時における呼び水の水位が低下せず、所
定の呼び水量が確保されることとなる。これにより、更
に自吸性能が高まることとなる。
【0064】なお、上述のような動作を継続し、ホース
内の空気が全て排出され、ホース内が水で満たされる
と、自吸運転状態から定常の給水運転状態になり、吸込
口2aからの水が連続的に吐出口2bから排出される。
【0065】上述のように、本発明の実施の形態につい
て説明したが、本発明はこれに限らず種々の変形、応用
が可能である。たとえば、上述の実施の形態では、駆動
モータ4の回転方向をCCW方向とし、インペラ3を反
時計方向に回転させるようにしたが、図4に示すよう
に、駆動モータ4の回転方向をCW方向とし、インペラ
3を時計方向(矢示A2方向)に回転させるようにして
もよい。
【0066】この場合、図5に示すように、ボリュート
部9の2つの出口部9a,9bの位置、及び延出部9
c,9dの位置を、流体の流れる方向X1に合わせてこ
の流れに逆らわない位置とし、これに加え、吐出口2b
及び呼び水供給孔2cの位置を自吸過程時の呼び水の水
位の低い位置側(上述した実施の形態の逆方向に流体が
中継パイプ8の周囲を旋回し、約1周した際に流体が対
面する側の側面)上部に設けるようにすると、単に流体
の流れる方向が逆となるだけとなり、上述した実施の形
態と同様の効果を得られることとなる。
【0067】なお、上述の実施の形態では、ボリュート
部9は上面部10aから下方に延出されその先端部分が
ケーシング2の底面(蓋部22)に当接していない構成
となっている。すなわち、インペラ室6の下面部10b
と蓋部22との間には、隙間が形成されている。そのた
め、気液分離室7の広いスペース7b側からインペラ室
6側へ戻り、かつ戻し孔9eからインペラ室6内に入れ
ずインペラ室6とケーシング2の底面との間の隙間部分
を通過してしまった水が、気液分離室7の狭いスペース
7bのボリュート部9とケーシング2の内壁との間の狭
い隙間部分にも回り込むこととなる。このような戻り水
の回り込みを防止するために、図6に示すように、気液
分離室7からインペラ室へ戻る液体の流れを堰き止める
壁部9gを、戻し孔9eと出口部9bとの間に設けても
よい。
【0068】なお、この図6は、蓋部22及び中継パイ
プ8ならびにインペラ3等を取り外した状態で、その取
り外した側からケーシング2を見た平面図となってい
る。加えて、図6中では、流体の流れを矢印で示してい
る。なお、この図6に示した例では、蓋部22の取付部
21bの数が4つとなっている(図1〜図5に示した構
成では6つ)と共に、ケーシング2の形状やボリュート
部9の形状等、種々の点で上述の図1〜図5に示した構
成と異なるが、壁部9gは上述した図1〜図5に示した
自吸式ポンプ装置に取り付けられても良い。
【0069】壁部9g(図6においてハッチングで示し
た部位)は、ボリュート部9の一部を蓋部22側(図6
において紙面手前側)に延出することにより形成されて
おり、この延出された部分の先端部が本体部21にはめ
込まれる蓋部22との間に若干のクリアランスを持つ状
態で蓋部22に臨むように構成されている。このため、
中継パイプ(図示省略)の周囲を旋回し、インペラ室6
側へ戻ってきた液体(戻り水)がこの壁部9gにぶつか
る。なお、上述のクリアランスは、蓋部22を本体部2
1にはめ込む際に部材同士(壁部9gの先端部分と蓋部
22)を緩衝させずにスムーズにはめ込むためのもので
あり、流体が容易に行き来できるものではない。
【0070】このように戻り水の流れを堰き止める壁部
9gを設けると、インペラ室6の出口部9bから排出さ
れる流体と戻り水との混合が阻止される。すなわち、出
口部9bから排出される流体の流路となるボリュート部
9とケーシング2の内壁との間の狭い隙間Sと、戻り水
の流路となるスペースT(戻し孔9eより出口部9bに
近い部分のスペース)とが、上述した壁部9gにより分
断されるため、戻り水と排出される流体との混合が阻止
される。この結果、インペラ室6内以外の場所での気液
混合が防止され、自吸性能が向上する。加えて、戻り水
が壁部9gにぶつかった際に、この戻り水に若干含まれ
ていた空気がその衝撃により分離される。これにより、
さらに効率よく気液分離がなされ自吸性能が向上する。
また、自吸過程終了後の吸水動作時においても、戻り水
の流れが壁部9gによって阻止されることにより、ポン
プ内の液体の流れが全体的にスパイラル状となり効率よ
く給水活動がなされることとなる。
【0071】なお、図6に示したように壁部9gがある
自吸式ポンプ装置と、上述した壁部9gの無い自吸式ポ
ンプ装置、すなわち図1〜図5に示したような自吸式ポ
ンプ装置との自吸性能の差を図7を用いて説明する。
【0072】図7は、壁部9gがあるタイプの自吸式ポ
ンプ装置と、壁部9gが無いタイプの自吸式ポンプ装置
の自吸性能を示した図である。なお、両自吸式ポンプ装
置には、それぞれ4mの長さのホールが連結され、かつ
揚程が1.4mとなっている。図7は、このようにホー
スの長さ及び揚程を同一とする両自吸式ポンプ装置の駆
動モータ4にかかる電圧を横軸とし、駆動モータ4の駆
動開始時から給水動作開始時までの時間、すなわち自吸
過程に要する時間を縦軸としたグラフとなっており、電
圧と自吸過程に要する時間の関係を示すことにより自吸
性能を比較するグラフとなっている。
【0073】壁部9gがあるタイプの自吸式ポンプ装置
は、実線で示したように、駆動モータ4にかかる電圧が
85Vのときには約48秒、電圧が100Vのときには
約38秒、電圧が115Vのときには約33秒、自吸過
程に時間を要する。一方、壁部9gが無いタイプの自吸
式ポンプ装置は、1点鎖線で示したように、電圧が85
Vのときには約52秒、電圧が100Vのときには約4
5秒、電圧が115Vのときには約44秒、自吸過程に
時間を要する。このように、壁部9gがあるタイプの自
吸式ポンプ装置は、無いタイプのものに比して、非常に
優れた自吸性能を有するようになっている。
【0074】加えて、壁部9gが無いタイプの自吸式ポ
ンプ装置の自吸性能は、電圧が100Vを超えるとそれ
ほど電圧に比例して向上しないが、壁部9gのあるタイ
プの自吸式ポンプ装置は電圧が100Vを超えるとさら
に飛躍的に自吸性能が向上するようになっている。この
結果、壁部9gがある自吸式ポンプ装置は、この図7で
示した範囲においては、駆動モータ4を高速で回転すれ
ばするほど、自吸性能を向上させることが可能になると
いえる。
【0075】次に、図6に示したように壁部9gがある
自吸式ポンプ装置と、上述した壁部9gの無い自吸式ポ
ンプ装置との給水能力(吸い上げ揚程)の差を図8を用
いて説明する。
【0076】図8は、壁部9gがあるタイプの自吸式ポ
ンプ装置と、壁部9gが無いタイプの自吸式ポンプ装置
の吸い上げ揚程を示した図である。なお、この図7は、
駆動モータ4にかかる電圧を横軸とし、吸い上げ揚程を
縦軸としたグラフとなっており、電圧と吸い上げ揚程の
関係を示すことにより給水能力を比較するグラフとなっ
ている。
【0077】壁部9gがあるタイプの自吸式ポンプ装置
は、実線で示したように、駆動モータ4にかかる電圧が
85Vのときには約2.8m、電圧が100Vのときに
は約3.2m、電圧が115Vのときには約3.6mの
吸い上げ揚程となっている。一方、壁部9gが無いタイ
プの自吸式ポンプ装置は、電圧が85Vのときには約
2.6m、電圧が100Vのときには約2.7m、電圧
が115Vのときには約2.1mの吸い上げ揚程となっ
ている。
【0078】このように、壁部9gがあるタイプの自吸
式ポンプ装置は、無いタイプのものに比して、非常に優
れた給水能力を有するようになっている。加えて、壁部
9gが無いタイプのポンプ装置の自吸性能は、電圧が1
00Vを超えると吸い上げ揚程が低下するが、壁部9g
のあるタイプのポンプ装置は電圧が100Vを超えても
吸い上げ揚程が徐々に向上するようになっている。この
結果、壁部9gのあるポンプ装置は、この図8で示した
範囲においては、駆動モータ4を高速で回転すればする
ほど、吸い上げ揚程を向上させることが可能になるとい
える。
【0079】なお、図6の例では、上述した壁部9g
は、ボリュート部9の一部を蓋部22側に延出すること
により形成されており、この延出された部分の先端部が
蓋部22と当接するように(実際には上述したように若
干のクリアランスを持った状態で臨んでいる)構成され
ている。しかしながら、壁部9gは、中継パイプ8の一
部となる第2パイプ部材82や蓋部22側に形成されて
いても良いし、また、これらの各部材とは別部材で構成
されていても良い。また、上述した図6の例及び図1〜
図5に示した例では、いずれもボリュート部9に2つの
出口部9a,9bが形成されているが、出口部は1つで
も良い。なお、図6の例において、出口部を1つとする
場合、壁部9gによって気液分離室7の広いスペース7
b側と分断される出口部9bのみとするのが好適であ
る。
【0080】上述したように構成された壁部9gは、こ
れのみで自吸効率や給水能力を高める効果を奏するもの
となっており、他の構成、具体的には駆動モータ4がイ
ンペラ室6の上部に設けられている構成や、駆動モータ
4が「縦置き」となっている構成を備えていないものに
も適用できる。
【0081】また、駆動モータ4は、この実施の形態で
はアウターロータ構造になっているが、インナーロータ
構造にすることもできる。さらに、上述の実施の形態で
は、インペラ3が、駆動モータ取り付け用凹部5からケ
ーシング2の内部に挿通させた回転軸41aの先端部分
に固定された構造となっており、回転軸41aとインペ
ラ3とを一体的に回転させるものとなっているが、イン
ペラ3を配置する空間を駆動モータ4の配置された空間
から完全に密閉したものとし、マグネットカップリング
方式でインペラ3を回転駆動するものとしてもよい。
【0082】
【発明の効果】本発明の自吸ポンプ装置は、ケーシング
内に配置されたインペラの回転水平面が、自吸過程時に
ケーシング内に予め溜められる液体の液面に対して平行
になるように設けられている。インペラの回転によって
形成される流体の流れが、「縦形の渦状」となり、気液
分離室内を旋回しながらゆっくりと上昇する。この結
果、気液分離室内で十分に気液が分離されることにより
呼び水が効率よくインペラの回転中心に戻ると共に、自
吸過程時における呼び水の水位が、インペラの回転の勢
いにより必要以上に高い位置まで上昇せず、吐出口から
液体が吐出されないため、高い自吸性能を発揮すること
ができる。また、インペラの回転中心軸が垂直方向とな
るため、スラスト方向への荷重はかかるが、ラジアル方
向の「がた」を抑えることができ、回転が安定したもの
となる。その結果、従来の「横置き」のものに比して、
回転時の振動や振動に伴う騒音を抑えることが可能とな
る。
【0083】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、駆
動モータの通電部を、インペラの上部に取り付け、かつ
ケーシング内への入水経路と駆動モータの回転軸とを平
行に配置している。そのため、インペラによりかき回さ
れる流体が駆動モータの通電部側へ侵入してしまうのを
防止することができ、安全性の高いものとすることがで
きる。さらに、インペラと通電部との間に防水シール部
を設けると共に、防水シール部を破って通電部側に侵入
しようとする液体を、ケーシング外部へ排出させる排出
部を設けると、万が一、防水シール部を破って液体が通
電部側へ浸入しようとしても、その液体がケーシングの
外部へ排出されてしまうため、さらに確実に感電等の問
題に対処できる。
【0084】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、吐
出口を、自吸過程時における気液分離室内の液体の水位
が低くなる側に設けているため、インペラの回転によっ
て形成される流体が気液分離室内を上昇した際、吐出口
からの液体の吐出を防止することがある程度可能とな
る。その結果、呼び水の水位の低下を防止でき、高い自
吸性能を確保することが可能となる。
【0085】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、中
継パイプを気液分離室の中央近傍を貫くように配置する
ことにより、流体が中継パイプの所定部位の周囲を回転
可能としている。そのため、自吸過程及び給水活動時、
気液分離室内での流体の流れが形の良い「縦形の渦状」
となり、自吸効率アップがより望めるものとなる。
【0086】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、イ
ンペラを囲繞してインペラ室を形成するボリュート部の
2つの出口部間における気液分離室内の広いスペース側
に、気液分離室側の液体をインペラ室側に戻すための戻
し孔が形成されている。そのため、気液分離室内で気体
と分離されインペラ室の外周部分に戻ってきた液体が、
広いスペース側に形成された戻し孔より容易にインペラ
室内に侵入し、吸込口側から新たに侵入してくる気体と
効率よく混合されることとなる。この結果、さらに自吸
効率の高い自吸式ポンプ装置とすることが可能となる。
【0087】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、ケ
ーシングを、本体部とこの本体部の開口部分を封止する
蓋部とから構成し、蓋部でケーシングの底面を形成させ
ている。そのため、ケーシングを構成する2部材の部品
精度が出易くなり、組み立て性の向上及び装置の信頼性
の向上が図られる。
【0088】また、本体部と蓋部とを固定する複数のボ
ルトのうちの一部または全部が洗濯機等の他の装置への
取り付け用を兼ねるようにすると、他の装置への取り付
け用の部材、例えば、ケーシングの側方に突出する取り
付け耳部等を廃止することができ、部品点数の減少が可
能となる。また、蓋部と本体部との固定も簡略化でき、
組み立て工数を減少させることが可能となる。さらに、
中継パイプのインペラ室からの所定の部位を、蓋部と一
体的に成形すると、さらに組み立て工数を減少させるこ
とが可能となる。
【0089】また、他の発明の自吸式ポンプ装置は、気
液分離室からインペラ室側へ戻る液体の流れを堰き止め
る壁部を、戻し孔と出口部との間に設けているため、気
液分離室からインペラ室側へ戻ろうとする液体が、イン
ペラ室の出口部から気液分離室側へ排出される流体の流
れを阻害しない。この結果、自吸効率や給水能力が向上
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の自吸式ポンプ装置を示す
縦断面図である。
【図2】図1の自吸式ポンプ装置を矢示II方向から見
た平面図である。
【図3】図2の自吸式ポンプ装置を矢示III方向から
見た左側面図である。
【図4】本発明の実施の形態の自吸式ポンプ装置の変更
例を示す平面図である。
【図5】図4に示した自吸式ポンプ装置を矢示V方向か
ら見た左側面図である。
【図6】本発明の実施の形態の自吸式ポンプ装置の変形
例を示す図で、特徴部である壁部がわかるように、蓋部
を取り外した状態でその取り外した方向から見た平面図
である。
【図7】図6に示した壁部があるタイプの自吸式ポンプ
装置と、壁部が無いタイプの自吸式ポンプ装置の自吸性
能を示す図で、駆動モータにかかる電圧を横軸とし、自
吸過程に要する時間を縦軸としたグラフである。
【図8】図6に示した壁部があるタイプの自吸式ポンプ
装置と、壁部が無いタイプの自吸式ポンプ装置の給水能
力(吸い上げ揚程)を示す図で、駆動モータにかかる電
圧を横軸とし、吸い上げ揚程を縦軸としたグラフであ
る。
【符号の説明】
1 自吸式ポンプ装置 2 ケーシング 2a 吸込口 2b 吐出口 3 インペラ 4 駆動モータ 6 インペラ室 7 気液分離室 8 中継パイプ 9 ボリュート部 9a,9b 出口部 9e 戻し孔 15 オイルシール(防水シール部) 21 本体部 22 蓋部 42 ステータ部(駆動モータの通電部) 52 凸面部(排出部の一部) 52a 挿通孔(排出部の一部) 53 水溜部(排出部の一部) 53a 排出孔(排出部の一部) L (インペラの)回転水平面 L1 (自吸過程時に予め溜められる)液体の液面

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体を吸引するための吸込口と吸
    引した流体を外部に吐出するための吐出口とを有するケ
    ーシングを有し、このケーシング内部に、上記吸込口に
    連通しかつインペラを回転自在に配置したインペラ室
    と、上記吐出口に連通する気液分離室とを備えると共
    に、上記インペラ室内の上記インペラを回転駆動する駆
    動モータを有し、上記インペラを回転させることにより
    上記ケーシング内に予め溜められる液体と気体とを混合
    した後、それらを分離させ、上記液体から分離された上
    記気体を上記吐出口から排出しかつ上記気体から分離さ
    れた上記液体を上記インペラ室へ戻す動作を繰り返すこ
    とにより上記吸込口側から液体を吸い上げる自吸過程を
    経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置において、上記
    インペラの回転水平面が、上記自吸過程時に上記ケーシ
    ング内に予め溜められる上記液体の液面に対して平行に
    なるように設けられていることを特徴とする自吸式ポン
    プ装置。
  2. 【請求項2】 内部に流体を吸引するための吸込口と吸
    引した流体を外部に吐出するための吐出口とを有するケ
    ーシングを有し、このケーシング内部に、上記吸込口に
    連通しかつインペラを回転自在に配置したインペラ室
    と、上記吐出口に連通する気液分離室とを備えると共
    に、上記インペラ室内の上記インペラを回転駆動する駆
    動モータを有し、上記インペラを回転させることにより
    上記ケーシング内に予め溜められる液体と気体とを混合
    した後、それらを分離させ、上記液体から分離された上
    記気体を上記吐出口から排出しかつ上記気体から分離さ
    れた上記液体を上記インペラ室へ戻す動作を繰り返すこ
    とにより上記吸込口側から液体を吸い上げる自吸過程を
    経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置において、上記
    駆動モータの通電部を、上記インペラの上部に取り付
    け、かつ上記ケーシング内への入水経路と上記駆動モー
    タの回転軸とを平行に配置したことを特徴とする自吸式
    ポンプ装置。
  3. 【請求項3】 前記通電部と前記インペラ室との間に防
    水シール部を設けると共に、前記通電部の下部に、上記
    防水シール部を破って前記通電部側に侵入しようとする
    液体を、前記ケーシング外部へ排出させる排出部を設け
    たことを特徴とする請求項2記載の自吸式ポンプ装置。
  4. 【請求項4】 内部に流体を吸引するための吸込口と吸
    引した流体を外部に吐出するための吐出口とを有するケ
    ーシングを有し、このケーシング内部に、上記吸込口に
    連通しかつインペラを回転自在に配置したインペラ室
    と、上記吐出口に連通する気液分離室とを備えると共
    に、上記インペラ室内の上記インペラを回転駆動する駆
    動モータを有し、上記インペラを回転させることにより
    上記ケーシング内に予め溜められる液体と気体とを混合
    した後、それらを分離させ、上記液体から分離された上
    記気体を上記吐出口から排出しかつ上記気体から分離さ
    れた上記液体を上記インペラ室へ戻す動作を繰り返すこ
    とにより上記吸込口側から液体を吸い上げる自吸過程を
    経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置において、上記
    吐出口は、上記自吸過程時における上記気液分離室内の
    上記液体の水位が低くなる側に設けられたことを特徴と
    する自吸式ポンプ装置。
  5. 【請求項5】 内部に流体を吸引するための吸込口と吸
    引した流体を外部に吐出するための吐出口とを有するケ
    ーシングを有し、このケーシング内部に、上記吸込口に
    連通しかつインペラを回転自在に配置したインペラ室
    と、上記吐出口に連通する気液分離室とを備えると共
    に、上記インペラ室内の上記インペラを回転駆動する駆
    動モータを有し、上記インペラを回転させることにより
    上記ケーシング内に予め溜められる液体と気体とを混合
    した後、それらを分離させ、上記液体から分離された上
    記気体を上記吐出口から排出しかつ上記気体から分離さ
    れた上記液体を上記インペラ室へ戻す動作を繰り返すこ
    とにより上記吸込口側から液体を吸い上げる自吸過程を
    経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置において、上記
    吸込口と上記インペラ室とを上記気液分離室内を貫く中
    継パイプで連結したことを特徴とする自吸式ポンプ装
    置。
  6. 【請求項6】 前記中継パイプの前記吸込口からの所定
    の部位が、前記気液分離室の中央近傍を貫くように配置
    され、流体が前記中継パイプの所定部位の周囲を回転可
    能にしたことを特徴とする請求項5記載の自吸式ポンプ
    装置。
  7. 【請求項7】 内部に流体を吸引するための吸込口と吸
    引した流体を外部に吐出するための吐出口とを有するケ
    ーシングを有し、このケーシング内部に、上記吸込口に
    連通しかつインペラを回転自在に配置したインペラ室
    と、上記吐出口に連通する気液分離室とを備えると共
    に、上記インペラ室内の上記インペラを回転駆動する駆
    動モータを有し、上記インペラを回転させることにより
    上記ケーシング内に予め溜められる液体と気体とを混合
    した後、それらを分離させ、上記液体から分離された上
    記気体を上記吐出口から排出しかつ上記気体から分離さ
    れた上記液体を上記インペラ室へ戻す動作を繰り返すこ
    とにより上記吸込口側から液体を吸い上げる自吸過程を
    経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置において、上記
    インペラを囲繞して上記インペラ室を形成し、かつ上記
    インペラの回転遠心力によりインペラ外方へ押しやられ
    る流体を上記インペラ室から上記気液分離室側へ排出さ
    せる2つの出口部を有するボリュート部を備え、このボ
    リュート部の上記両出口部間における上記気液分離室に
    対する広いスペース側に上記気液分離室側の液体を上記
    インペラ室側に戻すための戻し孔を形成したことを特徴
    とする自吸式ポンプ装置。
  8. 【請求項8】 内部に流体を吸引するための吸込口と吸
    引した流体を外部に吐出するための吐出口とを有するケ
    ーシングを有し、このケーシング内部に、上記吸込口に
    連通しかつインペラを回転自在に配置したインペラ室
    と、上記吐出口に連通する気液分離室とを備えると共
    に、上記インペラ室内の上記インペラを回転駆動する駆
    動モータを有し、上記インペラを回転させることにより
    上記ケーシング内に予め溜められる液体と気体とを混合
    した後、それらを分離させ、上記液体から分離された上
    記気体を上記吐出口から排出しかつ上記気体から分離さ
    れた上記液体を上記インペラ室へ戻す動作を繰り返すこ
    とにより上記吸込口側から液体を吸い上げる自吸過程を
    経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置において、上記
    ケーシングを、本体部とこの本体部の開口部分を封止す
    る蓋部とから構成し、上記蓋部で上記ケーシングの底面
    を形成させることを特徴とする自吸式ポンプ装置。
  9. 【請求項9】 前記本体部と前記蓋部とを複数のボルト
    で固定することにより前記ケーシングを形成すると共
    に、上記複数のボルトのうちの一部または全部が洗濯機
    等の他の装置への取り付け用を兼ねていることを特徴と
    する請求項8記載の自吸式ポンプ装置。
  10. 【請求項10】 前記中継パイプの前記インペラ室から
    の所定の部位が、前記蓋部と一体的に成形されたことを
    特徴とする請求項8または9記載の自吸式ポンプ装置。
  11. 【請求項11】 内部に流体を吸引するための吸込口と
    吸引した流体を外部に吐出するための吐出口とを有する
    ケーシングを有し、このケーシング内部に、上記吸込口
    に連通しかつインペラを回転自在に配置したインペラ室
    と、上記吐出口に連通する気液分離室とを備えると共
    に、上記インペラ室内の上記インペラを回転駆動する駆
    動モータを有し、上記インペラを回転させることにより
    上記ケーシング内に予め溜められる液体と気体とを混合
    した後、それらを分離させ、上記液体から分離された上
    記気体を上記吐出口から排出しかつ上記気体から分離さ
    れた上記液体を上記インペラ室へ戻す動作を繰り返すこ
    とにより上記吸込口側から液体を吸い上げる自吸過程を
    経て、給水活動を行う自吸式ポンプ装置において、上記
    インペラを囲繞して上記インペラ室を形成し、かつ上記
    インペラの回転遠心力によりインペラ外方へ押しやられ
    る流体を上記インペラ室から上記気液分離室側へ排出さ
    せる出口部を有するボリュート部を備え、このボリュー
    ト部における上記気液分離室に対する広いスペース側に
    上記気液分離室側の液体を上記インペラ室側に戻すため
    の戻し孔を形成し、上記気液分離室から上記インペラ室
    側へ戻る液体の流れを堰き止める壁部を、上記戻し孔と
    上記出口部との間に設けたことを特徴とする自吸式ポン
    プ装置。
  12. 【請求項12】 前記壁部は、前記ボリュート部に一体
    的に形成されていることを特徴とする請求項11記載の
    自吸式ポンプ装置。
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