JP5508840B2 - 水中ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、水中ポンプに関する。
従来より、排水処理等に使用される仮設式の、携行可能な水中ポンプとして、全周流型の水中ポンプが知られている(例えば特許文献1参照)。この全周流型の水中ポンプはモータ部とポンプ部とを備えて構成され、モータ部は、モータを収容するモータケーシングと、そのモータケーシングの外周囲を覆う外ケーシングとの間に、モータの駆動軸(回転軸)方向に延びる環状流路が区画形成されて構成される一方、ポンプ部は、モータ部の下側に配置された遠心羽根車と、それを囲む羽根車ケーシングとを備えて構成されている。羽根車ケーシングには、環状流路に連通する複数の貫通口が周方向に等間隔を空けて形成されている一方、環状通路には、周方向の所定位置に吐出口が形成されており、この全周流型の水中ポンプは、遠心羽根車がモータによって駆動されることに伴い、各貫通口を通じて環状流路に流入した流体を、吐出口を介して外部に吐出するようにしている。
こうした建設現場等の溜水部の排水に使用される仮設の水中ポンプは、砂や小石等の異物混じりの水を吸い込んでこれを排出することになるため、羽根車の背面と羽根車ケーシングとの間に、例えばゴム製の後面ライナーを配設し、それによって耐摩耗性を向上させるようにしている。
特開2007−236039号公報
前述したように、建設現場等の溜水部の排水に使用される仮設の水中ポンプは異物混じりの水の排出を行うが、駆動中の水中ポンプを停止したときに、吐出口に接続された排水ホースや、環状流路内に存在する異物混じりの水が、貫通口を通じてポンプ部側に逆流するようになる。この逆流がポンプ部内で砂や小石等の異物を巻き上げ、その異物が遠心羽根車と後面ライナーとの隙間に入り込んでしまう場合がある。
ここで、遠心羽根車と後面ライナーとの隙間は、ポンプ効率の観点から比較的狭く設定されているため、この隙間に入り込んだ異物が、遠心羽根車と後面ライナーとに挟まれた状態のままで、遠心羽根車の回転に伴い回転軸回りに回転(公転)するようになって、その隙間から排出されなくなる場合があり、この場合は、遠心羽根車や後面ライナーの摩耗を進行させてしまうことになる。さらに、隙間に入り込んだ異物が遠心羽根車と後面ライナーとの間に噛み込まれて、遠心羽根車をロックしてしまうことも起こり得る。特に水位センサの検出に基づいて水中ポンプの起動及び停止を行う自動運転時には、水中ポンプの停止と起動とが何度も繰り返される場合があり、その場合には、遠心羽根車と後面ライナーとの隙間に異物の入り込む機会が増えると共に、それに伴い、異物を噛み込んでしまう可能性が高くなることから、水中ポンプの起動不良や動作不良を起こしやすくなるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水中ポンプにおける、遠心羽根車と後面ライナーとの間に異物が入り込んだ状態を回避することにある。
水中ポンプは、回転軸を中心として所定の一方向に回転する遠心羽根車と、前記遠心羽根車を囲む羽根車ケーシングと、前記羽根車ケーシングに取り付けられると共に、前記遠心羽根車の裏面に対して所定の隙間を空けて配設された後面ライナーと、を備え、前記後面ライナーには、前記遠心羽根車との対向面から凹陥すると共に、当該後面ライナーと前記遠心羽根車との隙間に存在する異物を、前記遠心羽根車の回転に伴い当該隙間から排出するための凹陥溝が形成されている。
こうすることで、異物混じりの水等の排出を行っている駆動中の水中ポンプを停止させたときに、逆流に伴い遠心羽根車と後面ライナーとの隙間に異物が入り込んだとしても、凹陥溝の部分は、遠心羽根車との対向面から凹陥している分だけ遠心羽根車との隙間が大きいため、凹陥溝内の異物は、その凹陥溝に沿って容易に移動可能になる。従って、隙間に存在する異物が、遠心羽根車が回転することに伴い周方向に移動して凹陥溝内に入れば、その後、その異物は凹陥溝に沿って移動して隙間から排出される。こうして、遠心羽根車と後面ライナーとの間に異物が入り込んだ状態のままになることが回避され、異物の噛み込みに起因する水中ポンプ起動不良や動作不良が回避されると共に、遠心羽根車や後面ライナーの摩耗が抑制される。
前記水中ポンプは、前記羽根車ケーシングを挟んで前記遠心羽根車とは逆側に配置されると共に、当該遠心羽根車を回転駆動するモータと、前記モータを収容するモータケーシングと、前記モータケーシングの外周面との間で、前記回転軸方向に延びる環状流路を区画形成する外ケーシングと、をさらに備え、前記羽根車ケーシングには、前記環状流路に連通する複数の貫通口が周方向に等間隔を空けて形成されており、前記環状流路に連通すると共に、前記各貫通口を通じて当該環状流路内に流入した流体を外部に吐出する吐出口が、前記周方向の所定位置に配設され、前記凹陥溝は、前記吐出口の配設位置に対し、前記回転軸を挟んだ反対側の位置に、1つ形成されている
凹陥溝は、前述したように、遠心羽根車との隙間が大きいため異物を排出し得るものの、この凹陥溝を通じて隙間内に異物が入り込む場合も起こり得る。そこで、凹陥溝は1つにし、その数を少なくすることで、凹陥溝を通じた隙間への異物の入り込みが可及的に防止される。また、水中ポンプの停止時には、吐出口を通じて異物混じりの水が逆流することになるため、仮に凹陥溝を、この吐出口の配設位置と同じ周方向位置に形成した場合には、吐出口からの逆流によって、凹陥溝を通じた隙間内への異物の入り込みが起こりやすくなるのに対し、凹陥溝を、吐出口の配設位置に対し回転軸を挟んだ反対側の位置に形成することによって、凹陥溝が吐出口から離れることになり、この凹陥溝を通じた隙間内への異物の入り込みが抑制される。
前記凹陥溝は、前記遠心羽根車における径方向の内方位置に対応する基端から、当該遠心羽根車の回転方向に向かって周方向に延びつつ、径方向の外方に向かって延びるように形成されていて、その先端は、前記遠心羽根車の外周縁よりも外側の位置で開口している、としてもよい。
こうすることで、凹陥溝は径方向の内方位置から外方位置までの全域に亘って延びているため、遠心羽根車が回転することに伴い、隙間に入り込んだ異物が回転軸を中心として公転するように移動したときに、その異物が、径方向のいずれの位置に位置していたとしても、凹陥溝内に必ず入るようになる。前記凹陥溝はまた、遠心羽根車の回転方向に向かって周方向に延びているため、凹溝内の異物は、遠心羽根車の回転に伴いその凹陥溝に沿って効率的に移動して、隙間から排出される。
前記凹陥溝は、前記基端から前記先端に向かうにつれて幅広となるように形成されている、としてもよい。
こうすることで、凹溝内の異物は、遠心羽根車の回転に伴いその凹陥溝に沿ってさらに効率的に移動し、隙間から確実に排出される。
以上説明したように、本発明によると、後面ライナーに凹陥溝を形成することによって、遠心羽根車と後面ライナーとの隙間に異物が入り込んだとしても、遠心羽根車の回転に伴い、その異物を凹陥溝を通じて排出させることができる。その結果、遠心羽根車と後面ライナーとの間に異物が入り込んだ状態のままになることが回避され、異物の噛み込みに起因する水中ポンプ起動不良や動作不良を回避することができると共に、遠心羽根車や後面ライナーの摩耗を抑制することができる。
実施形態1に係る水中ポンプの断面図である。 図1のII−II断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る水中ポンプAの断面図を示している。この水中ポンプAは、例えば工事現場における排水処理等に使用される仮設式のポンプであって、溜水部内に配設されることによって、この水中ポンプAは、砂や小石等の異物混じりの水を吸い込んで、これを吐き出すことになる。水中ポンプAは、遠心羽根車21を有するポンプ部2と、該遠心羽根車21を駆動するモータ4を有するモータ部3と、を備えて構成されており、オイルケーシング6を挟んだ下側にポンプ部2を、その上側にモータ部3をそれぞれ配置することによって、ポンプ部2及びモータ部3が上下方向に並んで配置されている。
前記モータ部3は、ステータ41及びロータ42からなる前記モータ4と、該モータ4のステータ41を覆うステータケーシング(モータケーシング)31と、ステータケーシング31の上端に取り付けられるモートルカバー32と、を備えている。
前記モータ4は、単相モータであり、そのロータ42の略中心に上下方向に延びて、回転軸Xを構成する駆動軸43が配設されている。そして、前記駆動軸43の下端部は、遠心羽根車21に連結されており、これにより、前記モータ4の回転が該遠心羽根車21に伝達される。
前記ステータケーシング31は、有底円筒状でかつ、その上端が開口している。ステータケーシング31の底部には、その略中心位置に前記駆動軸43が貫通する貫通孔が形成されていると共に、前記駆動軸43の略中間部分を回転可能に支持する軸受が取り付けられている。
前記モートルカバー32は、断面略逆U字状を有していて、前記ステータケーシング31の上端開口を閉塞するように、このステータケーシング31の上端に対して取り付けられている。このモートルカバー32の上壁の内面には、前記駆動軸43の上端部を回転可能に支持する軸受が取り付けられるブラケットが一体に形成されている。尚、図示は省略するが、モートルカバー32内には、前記モータ4を駆動するための各種電気部品が収容される。
前記オイルケーシング6は、略円筒状であり、その筒軸方向の中央位置に、前記ポンプ部2とモータ部3とを区画する区画壁61が形成されている。そうして、区画壁61の上面側には、上方に突出する環状の起立壁62が区画壁61と一体に形成されていると共に、その下面側には、下方に突出する取付部63が区画壁61と一体に形成されている。また、区画壁61には、その起立壁62に囲まれた空間の中心に相当する位置に、上下に貫通する中心貫通孔68が形成されており、この中心貫通孔68内をモータ4の駆動軸43が貫通して配置されている。
前記オイルケーシング6は、その起立壁62の上端が、前記ステータケーシング31の下面に対して固定されることによって、区画壁61、起立壁62及びステータケーシング31の下面によって囲まれた密閉空間を形成する。この密閉空間内には、メカニカルシール64が配置されているのに対し、区画壁の下面側には、オイルシール65が取り付けられている。
前記取付部63は、図2に示すように、中心貫通孔68を囲むように配設された3つのボリュート部67を含んでおり、3つのボリュート部67は、周方向に並んで互いに連続するように配設されていると共に、各ボリュート部67は、図2においては反時計回り方向である遠心羽根車21の回転方向に対し、径方向の外方に向かって拡がるような所定の湾曲形状を有している。そうして各ボリュート部67における回転方向の先端部分に、区画壁61を厚み方向に貫通する貫通口66が形成されており、各貫通口66によりオイルケーシング6の下面側(ポンプ部2)が外ケーシング5(環状流路51)内に連通するようになっている。
前記外ケーシング5は、断面略U字形の有蓋円筒状を有しており、その下端が前記オイルケーシング6の上端に取り付けられることによって、オイルケーシング6と共にモータ部3を収容するモータ収容部を形成する。そうして、外ケーシング5とステータケーシング31との間に、モータ4の周囲を周回する環状流路51が形成される。
前記外ケーシング5の上壁における外周縁近傍には、前記環状流路51に連通する吐出口55が形成されており、この吐出口55にホースカップリング53が取り付けられている。尚、符号54は、外ケーシング5の上壁に取り付けられた、本水中ポンプAの携行用のハンドルであり、符号71は、前記モータ4に給電する給電ケーブルが挿通されるケーブルブーツである。
前記ポンプ部2は、上述したように、モータ4の駆動軸43の下端に取り付けられた遠心羽根車21を備えると共に、ポンプケーシング22を備えている。
前記ポンプケーシング22は、断面略U字形の略有底筒状に形成されていて、前記遠心羽根車21を下側から覆うように配設されて前記オイルケーシング6の取付部63に対して固定されている。
前記ポンプケーシング22の底部には、前記遠心羽根車21の中心位置に対応する位置に吸込口22aが形成されていると共に、詳細な図示は省略するが、3つのボリュート部が吸込口22aを囲むように形成されており、このポンプケーシング22のボリュート部と、前記オイルケーシング6のボリュート部67とが互いに相対することによって、遠心羽根車21の回転駆動によって径方向の外方へと吐き出された水を、各貫通口66へと導くボリュートが、3つ形成されることになる。
前記オイルケーシング6の下側にはまた、前記ポンプケーシング22を覆うようにストレーナ7が配設されている。このストレーナ7は、縦断面略U字形の略有底円筒状に形成されており、その外周壁部に複数の吸引穴が形成されている。そうして、ストレーナ7の上端が前記オイルケーシング6に対し取り付けられることによって、ストレーナ7とオイルケーシング6とによってポンプ部2を収容するポンプ収容部が形成される。
遠心羽根車21の背面側には、耐摩耗性を向上させるための後面ライナー23が配置されており、この後面ライナー23は、ポンプケーシング22とオイルケーシング6とに挟持されている。後面ライナー23は、図2に示すように、ゴム製の概略円盤状部材であって、その中心位置に、モータ4の駆動軸43が貫通する中心孔81が形成されている一方、その外周縁形状は、前記3つのボリュート部67の形状に対応するような回転軸Xに対する軸対称形状とされている。後面ライナー23にはまた、前記貫通口66に対応して周方向に等間隔を空けて3つの開口23aが形成されている。
そうして後面ライナー23の下面(遠心羽根車21との対向面)には、当該下面から凹陥する、1つの凹陥溝82が形成されている。凹陥溝82は、図2において二点鎖線で示す吐出口55に対して、回転軸Xを挟んだ逆側に位置しており、後面ライナー23において径方向の内方位置に相当する基端から、遠心羽根車21の回転方向に向かって、つまり図2において反時計回り方向に向かって延びつつ、径方向の外方に向かって延びるように形成されている。そうして凹陥溝82の先端は、図2において仮想的に示す遠心羽根車21の外周縁よりも、径方向の外側の位置まで延びて、所定のボリュート部67内において開口している。凹陥溝82はまた、その溝幅が基端から先端に向かって次第に幅広となるように設定されている。ここで後面ライナー23には、中心孔81を囲むように3つの貫通孔83が周方向に等間隔を空けて配設されており、凹陥溝82の基端部は、この3つの貫通孔83の内の1つに対して接続されている。尚、各貫通孔83は、後面ライナー23とオイルケーシング6との間の圧力を抜いて、後面ライナー23がオイルケーシング6の下面から浮き上がることを防止するための圧力抜き孔83である。
この水中ポンプAには、図示は省略するが水位センサが取り付けられており、その水位センサによる水位の検出に基づいて、水中ポンプAは、起動及び停止が自動的に行われるように構成されている。
この構成の水中ポンプAにおいて、例えば建築現場の建築用穴内の溜まり水を排水するような場合には、まずホースカップリング53に図示省略の排水ホースの一端を連結しておいて、水中ポンプAを溜まり水に浸るように建築用穴に配置し、モータ4を駆動させる。
それによって、遠心羽根車21が回転しその遠心力により遠心羽根車21の周辺部の水が側方へ押し出されて、遠心羽根車21の中央下部に対応する領域が減圧される。この減圧により、水がストレーナ7の側方から吸引穴、及び吸込口22aを通ってポンプケーシング22内に吸引される。さらに、その水が前記遠心力により遠心羽根車21の側方に押し出されて、各ボリュートからオイルケーシング6の貫通口66を通り外ケーシング5内の環状流路51に導かれる。こうして、水が環状流路51内に所定量以上溜まると、吐出口55及び排水ホースを通って外部に排出され、建築用穴内の溜まり水が排水される。
ここで、水中ポンプAは、前記水位センサによる水位の検出に基づいて自動的に停止するようになり、その停止時には、ホースカップリング53に接続された排水ホース内の、砂や小石混じりの水が逆流して下向きに落ちるようになる。この逆流は、環状流路51及び貫通口66を通じて、ポンプ部2側へと至り、そのポンプ部2内で砂や小石を巻き上げ、そのことにより、遠心羽根車21と後面ライナー23との間に小石等の異物が入り込んでしまう場合がある。
この状態で、水位センサの検出に基づいて水中ポンプAが再起動するときには、従来の水中ポンプでは、そうした異物を挟み込んだまま遠心羽根車21が回転することにより、遠心羽根車21や後面ライナー23の摩耗を招いたり、場合によっては異物が噛み込んで遠心羽根車21をロックしてしまうことになる。特にこの水中ポンプAは、単相モータを備えており起動トルクが比較的小さいため、起動時に遠心羽根車21がロックされるようになり、水中ポンプAの起動不良を招き易い。
これに対し、この構成の水中ポンプAは、後面ライナー23に凹陥溝82が形成されていて、その凹陥溝82の部分では、遠心羽根車21と後面ライナー23との隙間が大きいため、水中ポンプAの起動により、遠心羽根車21が回転したときには、例えば図2に一点鎖線で示すように、異物9が回転軸X回りに公転するように移動して、凹陥溝82に至ると共に、その後はその凹陥溝82に沿って当該溝内を径方向の外方へと移動するようになり、最終的に遠心羽根車21と後面ライナー23との隙間から排出されて、貫通口66を通じて環状流路51へと至るようになる。こうして、異物を挟み込んだまま遠心羽根車21が回転することや、異物が隙間に噛み込むことが回避され、遠心羽根車21及び後面ライナー23の摩耗や、遠心羽根車21のロックが防止される。この水中ポンプAはまた、水位センサの検出に基づいて自動的に起動及び停止するため、起動及び停止が頻繁に行われる場合があり、その場合、遠心羽根車21と後面ライナー23との隙間に異物の入り込む機会が増えると共に、それに伴い、異物を噛み込んでしまう可能性も高くなってしまうところ、そうした異物は隙間から確実に排出されるため、水中ポンプAの起動不良や動作不良を回避することでき、自動運転を行う水中ポンプAにおいて特に有効である。
ここで、凹陥溝82は径方向の内方位置から外方位置までの全域に亘って延びているため、隙間に入り込んだ異物が径方向のいずれの位置に位置していても、その異物が回転軸Xを中心とした公転移動をしたときに、凹陥溝82内に必ず入るようになる。また、凹陥溝82は遠心羽根車21の回転方向に向かって周方向に延びていると共に、凹陥溝82は、基端から先端に向かうにつれて幅広となるように形成されているため、凹陥溝82内の異物は、遠心羽根車21の回転に伴いその凹陥溝82に沿って効率的に移動する。そうして、異物は隙間から確実に排出されるようになる。
また、この水中ポンプAは、3つのボリュートと3つの貫通口66とを有している一方で、凹陥溝82は1つのみ有しているが、凹陥溝82の数を少なくすることによって、凹陥溝82を通じて隙間内に異物が入り込むことが可及的に防止される。さらにその凹陥溝82を、吐出口55に対し回転軸Xを挟んだ反対側の位置に形成しているため、水中ポンプAの停止時に吐出口55を通じて異物混じりの水が逆流したときにも、凹陥溝82が吐出口から離れていることにより、この凹陥溝82を通じた隙間への異物の入り込みが抑制される。
こうして遠心羽根車21と後面ライナー23との隙間に異物が入り込んだ状態のままになることが回避されるため、遠心羽根車21と後面ライナー23との隙間を狭くすることも可能であり、そうすることによって、水中ポンプAの効率の向上が図られるという利点がある。
また、後面ライナー23には圧力抜き孔83が形成されており、この圧力抜き孔83に異物が嵌り込むことも起こり得るが、凹陥溝82は、その基端が圧力抜き孔83に接続されているため、圧力抜き孔83に嵌り込んだ異物も凹陥溝82を通じて、遠心羽根車21と後面ライナー23との隙間から容易に排出することが可能である。
尚、水中ポンプの構成は前記の構成に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。ここに開示する技術は、砂や小石等が混じった水を排出する用途に用いられる水中ポンプに広く適用することが可能である。
以上説明したように、本発明は、遠心羽根車と後面ライナーとの隙間に異物が入り込んだとしても、その異物が入り込んだ状態のままになることを回避することができるから、特に砂混じりの水等を排出するための水中ポンプとして有用である。
A 水中ポンプ
21 遠心羽根車
23 後面ライナー
31 ステータケーシング(モータケーシング)
4 モータ
5 外ケーシング
51 環状流路
55 吐出口
6 オイルケーシング(羽根車ケーシング)
66 貫通口
82 凹陥溝
X 回転軸

Claims (3)

  1. 回転軸を中心として所定の一方向に回転する遠心羽根車と、
    前記遠心羽根車を囲む羽根車ケーシングと、
    前記羽根車ケーシングに取り付けられると共に、前記遠心羽根車の裏面に対して所定の隙間を空けて配設された後面ライナーと、
    前記羽根車ケーシングを挟んで前記遠心羽根車とは逆側に配置されると共に、当該遠心羽根車を回転駆動するモータと、
    前記モータを収容するモータケーシングと、
    前記モータケーシングの外周面との間で、前記回転軸方向に延びる環状流路を区画形成する外ケーシングと、を備え、
    前記羽根車ケーシングには、前記環状流路に連通する複数の貫通口が周方向に等間隔を空けて形成されており、
    前記環状流路に連通すると共に、前記各貫通口を通じて当該環状流路内に流入した流体を外部に吐出する吐出口が、前記周方向の所定位置に配設され、
    前記後面ライナーには、前記遠心羽根車との対向面から凹陥すると共に、当該後面ライナーと前記遠心羽根車との隙間に存在する異物を、前記遠心羽根車の回転に伴い当該隙間から排出するための凹陥溝が形成され
    前記凹陥溝は、前記吐出口の配設位置に対し、前記回転軸を挟んだ反対側の位置に、1つ形成されている水中ポンプ。
  2. 請求項1に記載の水中ポンプにおいて、
    前記凹陥溝は、前記遠心羽根車における径方向の内方位置に対応する基端から、当該遠心羽根車の回転方向に向かって周方向に延びつつ、径方向の外方に向かって延びるように形成されていて、その先端は、前記遠心羽根車の外周縁よりも外側の位置で開口している水中ポンプ。
  3. 請求項2に記載の水中ポンプにおいて、
    前記凹陥溝は、前記基端から前記先端に向かうにつれて幅広となるように形成されている水中ポンプ。
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