JP2001090220A - 建装部材用断熱性シートおよび断熱性建装部材 - Google Patents
建装部材用断熱性シートおよび断熱性建装部材Info
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- JP2001090220A JP2001090220A JP27018699A JP27018699A JP2001090220A JP 2001090220 A JP2001090220 A JP 2001090220A JP 27018699 A JP27018699 A JP 27018699A JP 27018699 A JP27018699 A JP 27018699A JP 2001090220 A JP2001090220 A JP 2001090220A
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- heat insulating
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- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 アルミサッシを二重、三重に使用すること
や、プラスチックをサッシの間に適用することによる欠
点を解消できる建装部材用の断熱性シート、およびそれ
を用いた建装部材を提供しようというものである。 【解決手段】 中空粒子2もしくは気泡3を内包する高
分子マトッリクス4を含浸性基材5に含浸して得たシー
トを建装部材に貼ることにより、上記の課題を解決し
た。
や、プラスチックをサッシの間に適用することによる欠
点を解消できる建装部材用の断熱性シート、およびそれ
を用いた建装部材を提供しようというものである。 【解決手段】 中空粒子2もしくは気泡3を内包する高
分子マトッリクス4を含浸性基材5に含浸して得たシー
トを建装部材に貼ることにより、上記の課題を解決し
た。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建装部材に適用し
て、建装部材の表面に断熱性を与えることにより、建装
部材の断熱性を向上させることのできる建装部材用断熱
性シートと、その建装部材用断熱性シートを適用した断
熱性建装部材とに関するものである。
て、建装部材の表面に断熱性を与えることにより、建装
部材の断熱性を向上させることのできる建装部材用断熱
性シートと、その建装部材用断熱性シートを適用した断
熱性建装部材とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物は、もともと、居住者を外部環境
から遮断して保護することを目的とするもので、種々の
材料を用いて雨風をしのぎ、またある程度の断熱性を備
えたものである。しかし、最近では冬期のみの暖房手段
の使用や、夏季のみの冷房手段の使用に止まらず、四季
を通じて空調手段を運転し、温湿度を調節することが行
われるようになっており、そのためのエネルギー消費が
増大していることから、使用するエネルギーの効率を向
上させる必要性が増大している。
から遮断して保護することを目的とするもので、種々の
材料を用いて雨風をしのぎ、またある程度の断熱性を備
えたものである。しかし、最近では冬期のみの暖房手段
の使用や、夏季のみの冷房手段の使用に止まらず、四季
を通じて空調手段を運転し、温湿度を調節することが行
われるようになっており、そのためのエネルギー消費が
増大していることから、使用するエネルギーの効率を向
上させる必要性が増大している。
【0003】住宅の外壁と内壁の間には、室内の気温が
過度に昇温したり、降温したりすることがないよう、断
熱材が充填されているが、開口部材である、ドア、ガラ
ス戸、窓等については、断熱性が低いとされている。特
に、日本の住宅は、比較的温暖な気候帯に存在するた
め、年間を通じて太陽光が十分得られるので、採光と通
風のために開口部を大きくした構造を特徴としている。
過度に昇温したり、降温したりすることがないよう、断
熱材が充填されているが、開口部材である、ドア、ガラ
ス戸、窓等については、断熱性が低いとされている。特
に、日本の住宅は、比較的温暖な気候帯に存在するた
め、年間を通じて太陽光が十分得られるので、採光と通
風のために開口部を大きくした構造を特徴としている。
【0004】現在、開口部材の多くはアルミニウム製の
枠(通常、アルミサッシという。)に板ガラスをはめ込
んだものがほとんどであり、アルミニウム以外の金属を
素材とするものとしては僅かに鉄製のものが使用されて
いるに過ぎない。
枠(通常、アルミサッシという。)に板ガラスをはめ込
んだものがほとんどであり、アルミニウム以外の金属を
素材とするものとしては僅かに鉄製のものが使用されて
いるに過ぎない。
【0005】しかし、ここで使用されているアルミサッ
シは、熱の良導体であるため、アルミサッシの部分か
ら、外気温の変化が屋内に影響することが避けられな
い。アルミサッシが熱の良導体であることを考慮して、
主に寒冷地では二重サッシや三重サッシが使用された
り、アルミサッシの表裏の間をプラスチックで熱的に遮
断することも試みられているものの、前者においては、
製造時に多大なエネルギーを消費する素材を多量に使用
することになる欠点があり、後者においては、アルミサ
ッシの強度の低下をまねく上、製造工程が複雑になる欠
点がある。
シは、熱の良導体であるため、アルミサッシの部分か
ら、外気温の変化が屋内に影響することが避けられな
い。アルミサッシが熱の良導体であることを考慮して、
主に寒冷地では二重サッシや三重サッシが使用された
り、アルミサッシの表裏の間をプラスチックで熱的に遮
断することも試みられているものの、前者においては、
製造時に多大なエネルギーを消費する素材を多量に使用
することになる欠点があり、後者においては、アルミサ
ッシの強度の低下をまねく上、製造工程が複雑になる欠
点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、アル
ミサッシを二重、三重に使用することや、プラスチック
をサッシの間に適用することによる欠点を解消できる建
装部材用の断熱性シート、およびそれを用いた建装部材
を提供しようというものである。
ミサッシを二重、三重に使用することや、プラスチック
をサッシの間に適用することによる欠点を解消できる建
装部材用の断熱性シート、およびそれを用いた建装部材
を提供しようというものである。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明者の検討によれば、中空
粒子もしくは気泡を内包する高分子バインダーを含浸性
基材に含浸して得たシートを建装部材に貼ることによ
り、上記の課題が解決できることが判明し、さらに検討
を重ねて本発明に至った。
粒子もしくは気泡を内包する高分子バインダーを含浸性
基材に含浸して得たシートを建装部材に貼ることによ
り、上記の課題が解決できることが判明し、さらに検討
を重ねて本発明に至った。
【0008】第1の発明は、中空粒子もしくは気泡を内
包する高分子マトリックスが含浸性基材に含浸されてい
ることを特徴とする建装部材用断熱性シートに関するも
のである。第2の発明は、第1の発明において、中空粒
子を内包する高分子マトリックスが含浸性基材に含浸さ
れていることを特徴とする建装部材用断熱性シートに関
するものである。第3の発明は、第1の発明において、
気泡を内包する高分子マトリックスが含浸性基材に含浸
されていることを特徴とする建装部材用断熱性シートに
関するものである。第4の発明は、第1の発明におい
て、中空粒子および気泡を内包する高分子マトリックス
が含浸性基材に含浸されていることを特徴とする請求項
1記載の建装部材用断熱性シートに関するものである。
第5の発明は、第1〜第4いずれかの発明において、含
浸性基材が、フェルト、布、不織布、もしくは紙である
ことを特徴とする建装部材用断熱性シートに関するもの
である。第6の発明は、第1〜第5いずれかの発明にお
いて、表裏のうちの片面、もくは両面に低透湿性シート
が積層されていることを特徴とする建装部材用断熱性シ
ートに関するものである。第7の発明は、第1〜第6い
ずれかの発明において、化粧が施されたことを特徴とす
る建装部材用断熱性シートに関するものである。第8の
発明は、第7の発明において、着色、印刷、エンボス、
もしくはワイピング塗装の少なくともいずれかにより、
またはこれらが施された化粧シートが積層されたことに
より化粧が施されていることを特徴とする建装部材用断
熱性シートに関するものである。第9の発明は、第7ま
たは第8の発明において、化粧を保護する保護層がさら
に積層されたことを特徴とする建装部材用断熱性シート
に関するものである。第10の発明は、熱伝導性の素材
からなる板、またはパネルに、請求項1〜9いずれか記
載の建装部材用断熱性シートが積層されたことを特徴と
する断熱性建装部材に関するものである。第11の発明
は、熱伝導性の素材からなる押出し型材に、請求項1〜
9いずれか記載の建装部材用断熱性シートが積層された
ことを特徴とする断熱性建装部材に関するものである。
包する高分子マトリックスが含浸性基材に含浸されてい
ることを特徴とする建装部材用断熱性シートに関するも
のである。第2の発明は、第1の発明において、中空粒
子を内包する高分子マトリックスが含浸性基材に含浸さ
れていることを特徴とする建装部材用断熱性シートに関
するものである。第3の発明は、第1の発明において、
気泡を内包する高分子マトリックスが含浸性基材に含浸
されていることを特徴とする建装部材用断熱性シートに
関するものである。第4の発明は、第1の発明におい
て、中空粒子および気泡を内包する高分子マトリックス
が含浸性基材に含浸されていることを特徴とする請求項
1記載の建装部材用断熱性シートに関するものである。
第5の発明は、第1〜第4いずれかの発明において、含
浸性基材が、フェルト、布、不織布、もしくは紙である
ことを特徴とする建装部材用断熱性シートに関するもの
である。第6の発明は、第1〜第5いずれかの発明にお
いて、表裏のうちの片面、もくは両面に低透湿性シート
が積層されていることを特徴とする建装部材用断熱性シ
ートに関するものである。第7の発明は、第1〜第6い
ずれかの発明において、化粧が施されたことを特徴とす
る建装部材用断熱性シートに関するものである。第8の
発明は、第7の発明において、着色、印刷、エンボス、
もしくはワイピング塗装の少なくともいずれかにより、
またはこれらが施された化粧シートが積層されたことに
より化粧が施されていることを特徴とする建装部材用断
熱性シートに関するものである。第9の発明は、第7ま
たは第8の発明において、化粧を保護する保護層がさら
に積層されたことを特徴とする建装部材用断熱性シート
に関するものである。第10の発明は、熱伝導性の素材
からなる板、またはパネルに、請求項1〜9いずれか記
載の建装部材用断熱性シートが積層されたことを特徴と
する断熱性建装部材に関するものである。第11の発明
は、熱伝導性の素材からなる押出し型材に、請求項1〜
9いずれか記載の建装部材用断熱性シートが積層された
ことを特徴とする断熱性建装部材に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の建装部材用断熱性シート
1は、図1(a)〜(b)に示すように、中空粒子2、
もしくは気泡3を内包する高分子マトリックス4が、含
浸性基材5に含浸されているものである。建装部材用断
熱性シート1は、図1(a)に示すように、高分子マト
リックス4は、中空粒子2を内包し、気泡3を内包しな
いもの(1a)であっても、図1(b)に示すように、
気泡3を内包し、中空粒子2を内包しないもの(1b)
であってもよく、あるいは、中空粒子2および気泡3の
両方を内包するもの(1c)であってもよい。
1は、図1(a)〜(b)に示すように、中空粒子2、
もしくは気泡3を内包する高分子マトリックス4が、含
浸性基材5に含浸されているものである。建装部材用断
熱性シート1は、図1(a)に示すように、高分子マト
リックス4は、中空粒子2を内包し、気泡3を内包しな
いもの(1a)であっても、図1(b)に示すように、
気泡3を内包し、中空粒子2を内包しないもの(1b)
であってもよく、あるいは、中空粒子2および気泡3の
両方を内包するもの(1c)であってもよい。
【0010】本発明の建装部材用断熱性シート1は、中
空粒子2もしくは気泡3を内包する高分子マトリックス
4が含浸性基材5に含浸された層の単独であってもよい
が、図2に示すように、低透湿性シート7が表裏のうち
の片面、もしくは両面に積層されたものであってもよ
い。例えば、図2(a)に示すように、中空粒子2もし
くは気泡3を内包する高分子マトリックス4が含浸性基
材5に含浸された層1に対して、低透湿性シート7が層
1の表側の面に積層してあるもの(6a)であっても、
図2(b)に示すように、低透湿性シート7が裏側の面
に積層してあるもの(6b)であってもよく、あるい
は、表裏の両面に低透湿性シート7a、および7bが積
層してあるもの(6c)であってもよい。ここで言う、
表裏とは、建装部材用断熱性シートを建装部材に貼った
際に、露出する側を表(おもて)、建装部材側になる方
を裏とする。
空粒子2もしくは気泡3を内包する高分子マトリックス
4が含浸性基材5に含浸された層の単独であってもよい
が、図2に示すように、低透湿性シート7が表裏のうち
の片面、もしくは両面に積層されたものであってもよ
い。例えば、図2(a)に示すように、中空粒子2もし
くは気泡3を内包する高分子マトリックス4が含浸性基
材5に含浸された層1に対して、低透湿性シート7が層
1の表側の面に積層してあるもの(6a)であっても、
図2(b)に示すように、低透湿性シート7が裏側の面
に積層してあるもの(6b)であってもよく、あるい
は、表裏の両面に低透湿性シート7a、および7bが積
層してあるもの(6c)であってもよい。ここで言う、
表裏とは、建装部材用断熱性シートを建装部材に貼った
際に、露出する側を表(おもて)、建装部材側になる方
を裏とする。
【0011】中空粒子2としては、種々のものが使用で
き、例えば、アクリル、アクリルニトリル等のアクリル
系樹脂、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂を素材とする有
機質のものや、シリカ、アルミナ等を主成分とする無機
質のものがある。天然品としては、火山性のシラスバル
ーンのようなものも利用できる。また、後述する親水性
や疎水性の中空粒子も使用可能である。また、気泡3を
発生させるための発泡剤の一種であるマイクロカプセル
型のものは、予め発泡させた状態で使用することもで
き、このようなマイクロカプセル型発泡剤の発泡済のも
のも、中空粒子2として扱える。一般的に入手が可能
で、利用できる中空粒子の粒径は、0.3〜300μm
の範囲であり、これらの中から選択して1種類、または
2種類以上を使用する。
き、例えば、アクリル、アクリルニトリル等のアクリル
系樹脂、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂を素材とする有
機質のものや、シリカ、アルミナ等を主成分とする無機
質のものがある。天然品としては、火山性のシラスバル
ーンのようなものも利用できる。また、後述する親水性
や疎水性の中空粒子も使用可能である。また、気泡3を
発生させるための発泡剤の一種であるマイクロカプセル
型のものは、予め発泡させた状態で使用することもで
き、このようなマイクロカプセル型発泡剤の発泡済のも
のも、中空粒子2として扱える。一般的に入手が可能
で、利用できる中空粒子の粒径は、0.3〜300μm
の範囲であり、これらの中から選択して1種類、または
2種類以上を使用する。
【0012】中空粒子2自体は比較的丈夫なため、圧縮
等の外力にも耐えるが、中空粒子を合成樹脂塗料組成
物、特に合成樹脂エマルジョン系塗料組成物中に分散さ
せるときは、拡販操作により、塗料組成物中に気泡が入
り込みやすい。気泡は、断熱性を向上させる意味で役立
つので、意図的に気泡を発生させたり、もしくは、マイ
クロカプセル型や分解型等の化学発泡剤等を使用して発
泡させ、気泡を発生させるとよい。中空粒子2を伴わ
ず、気泡のみでも、断熱性を与えることができる。
等の外力にも耐えるが、中空粒子を合成樹脂塗料組成
物、特に合成樹脂エマルジョン系塗料組成物中に分散さ
せるときは、拡販操作により、塗料組成物中に気泡が入
り込みやすい。気泡は、断熱性を向上させる意味で役立
つので、意図的に気泡を発生させたり、もしくは、マイ
クロカプセル型や分解型等の化学発泡剤等を使用して発
泡させ、気泡を発生させるとよい。中空粒子2を伴わ
ず、気泡のみでも、断熱性を与えることができる。
【0013】しかし、中空粒子2または気泡3のいずれ
かを利用して断熱性シートを作製して使用したり、中空
粒子2および気泡3を合成樹脂塗料組成物中に分散させ
たものを使用して断熱性シートを作製して使用すると、
中空粒子2もしくは気泡3のつぶれ、または気泡3およ
び中空粒子の両方のつぶれにより、断熱性が経時的に低
下する傾向が見られるので、断熱性シートの耐圧縮性を
向上させるため、中空粒子の選択を次のような3通りの
方式で行なうことが好ましい。 (1)粒径の異なる中空粒子のブレンド (2)親水性中空粒子と疎水性中空粒子とのブレンド (3)粒径の異なる親水性中空粒子と疎水性中空粒子と
のブレンド
かを利用して断熱性シートを作製して使用したり、中空
粒子2および気泡3を合成樹脂塗料組成物中に分散させ
たものを使用して断熱性シートを作製して使用すると、
中空粒子2もしくは気泡3のつぶれ、または気泡3およ
び中空粒子の両方のつぶれにより、断熱性が経時的に低
下する傾向が見られるので、断熱性シートの耐圧縮性を
向上させるため、中空粒子の選択を次のような3通りの
方式で行なうことが好ましい。 (1)粒径の異なる中空粒子のブレンド (2)親水性中空粒子と疎水性中空粒子とのブレンド (3)粒径の異なる親水性中空粒子と疎水性中空粒子と
のブレンド
【0014】(1)の粒径の異なる中空粒子のブレンド
で大きい中空粒子の間を小さい中空粒子が埋めるために
は、大きい方の中空粒子の直径a、小さい方の中空粒子
の直径bの関係は、b≧a(2−31/2 )/31/2 であ
り、これを計算すると、b≧0.155aである。ま
た、最も疎な充填である体心立方の場合には、b=a
(2−21/2 )/21/2 であり、これを計算すると、b
=0.414aである。従って、0.155a≦b≦
0.414aとなり、粒径aの中空粒子にブレンドする
ための中空粒子の直径bが規定される。
で大きい中空粒子の間を小さい中空粒子が埋めるために
は、大きい方の中空粒子の直径a、小さい方の中空粒子
の直径bの関係は、b≧a(2−31/2 )/31/2 であ
り、これを計算すると、b≧0.155aである。ま
た、最も疎な充填である体心立方の場合には、b=a
(2−21/2 )/21/2 であり、これを計算すると、b
=0.414aである。従って、0.155a≦b≦
0.414aとなり、粒径aの中空粒子にブレンドする
ための中空粒子の直径bが規定される。
【0015】因みに、最も密な六方細密充填の場合に、
直径aの中空粒子の空隙に直径bの中空粒子が隙間無
く、ちょうど入り込むためには、b=2a(11/3)
1/2 /3であり、これを計算すると、b=0.277a
である。先に述べたように、入手し得る中空粒子の粒径
は、0.3〜300μmの範囲であるので、この中か
ら、上記の関係を満たす中空粒子の大小の組み合わせを
選択して使用する。
直径aの中空粒子の空隙に直径bの中空粒子が隙間無
く、ちょうど入り込むためには、b=2a(11/3)
1/2 /3であり、これを計算すると、b=0.277a
である。先に述べたように、入手し得る中空粒子の粒径
は、0.3〜300μmの範囲であるので、この中か
ら、上記の関係を満たす中空粒子の大小の組み合わせを
選択して使用する。
【0016】上記において、直径aの中空粒子の単位あ
たりの粒子の数N(a)と、直径bの中空粒子が入れる
空隙の数N(b)との関係は、六方細密の場合で、N
(b)/N(a)=8:6であり、体心立方の場合、N
(b)/N(a)=4:2である。これを整理すると、
1/2≦N(a)/N(b)≦3/4であり、それぞれ
の直径の中空粒子をブレンドする際の重量比は、充填の
疎密の度合いを決めた後、中空粒子の数の比、各中空粒
子の比重・粒径から計算で求める。この(1)の粒径の
異なる中空粒子のブレンドを、上記したような条件下で
行ない、高分子マトリックス4中に分散させて作製した
断熱性シートは、気泡3のある部分では、直径の小さい
方の中空粒子が直径の大きい方の中空粒子の間に充填さ
れて補強されるため、耐圧縮性が強化され、つぶれにく
い構造となる。
たりの粒子の数N(a)と、直径bの中空粒子が入れる
空隙の数N(b)との関係は、六方細密の場合で、N
(b)/N(a)=8:6であり、体心立方の場合、N
(b)/N(a)=4:2である。これを整理すると、
1/2≦N(a)/N(b)≦3/4であり、それぞれ
の直径の中空粒子をブレンドする際の重量比は、充填の
疎密の度合いを決めた後、中空粒子の数の比、各中空粒
子の比重・粒径から計算で求める。この(1)の粒径の
異なる中空粒子のブレンドを、上記したような条件下で
行ない、高分子マトリックス4中に分散させて作製した
断熱性シートは、気泡3のある部分では、直径の小さい
方の中空粒子が直径の大きい方の中空粒子の間に充填さ
れて補強されるため、耐圧縮性が強化され、つぶれにく
い構造となる。
【0017】(2)の親水性中空粒子と疎水性中空粒子
とのブレンドでは、疎水性の中空粒子が空気との親和性
の方がより高いために、分散の際に塗料組成物中に取り
込まれた気泡を疎水性の中空粒子が取り囲み、外側が疎
水性の二次的な粒子を作り、親水性の中空粒子および親
水性の樹脂の間に分散した形の断熱性シートとなる。
とのブレンドでは、疎水性の中空粒子が空気との親和性
の方がより高いために、分散の際に塗料組成物中に取り
込まれた気泡を疎水性の中空粒子が取り囲み、外側が疎
水性の二次的な粒子を作り、親水性の中空粒子および親
水性の樹脂の間に分散した形の断熱性シートとなる。
【0018】ここで、親水性の中空粒子とは、材質が、
ガラス、シリカ、シリカ・アルミナ、セラミック、シラ
ス、中空プラスチック、または中空繊維等からなるもの
であり、また、疎水性の中空粒子としては、これらの親
水性の粒子に疎水化処理を行なったものがある。親水性
中空粒子と疎水性中空粒子の混合比は、形成したい気泡
の大きさ、各中空粒子の粒径および比重から計算で求め
る。
ガラス、シリカ、シリカ・アルミナ、セラミック、シラ
ス、中空プラスチック、または中空繊維等からなるもの
であり、また、疎水性の中空粒子としては、これらの親
水性の粒子に疎水化処理を行なったものがある。親水性
中空粒子と疎水性中空粒子の混合比は、形成したい気泡
の大きさ、各中空粒子の粒径および比重から計算で求め
る。
【0019】(3)の粒径の異なる親水性中空粒子と疎
水性中空粒子とのブレンドは、上記の(1)および
(2)の方式の手段を合わせたもので、粒径の小さい疎
水性粒子と粒径の大きい中空粒子とが混合された中空粒
子の間に気泡を有した構造の断熱性シートが得られる。
この方式では、粒径の大きい中空粒子の間に粒径の小さ
い疎水性粒子が充填されるので、中空粒子の間に形成さ
れる気泡の壁が強化され、つぶれにくい構造の断熱性シ
ートが得られる。
水性中空粒子とのブレンドは、上記の(1)および
(2)の方式の手段を合わせたもので、粒径の小さい疎
水性粒子と粒径の大きい中空粒子とが混合された中空粒
子の間に気泡を有した構造の断熱性シートが得られる。
この方式では、粒径の大きい中空粒子の間に粒径の小さ
い疎水性粒子が充填されるので、中空粒子の間に形成さ
れる気泡の壁が強化され、つぶれにくい構造の断熱性シ
ートが得られる。
【0020】高分子マトリックスとしては、次に挙げる
ような樹脂が使用できる。例えば、ニトロセルロース、
酢酸セルロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロー
ス、ポリアミド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポ
リプロピレン、もしくはアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂
の有機溶剤溶液、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、
ポリベンゾチアゾールもしくはポリウレタン樹脂等の熱
硬化性樹脂であり、これらの樹脂は、水または有機溶剤
に溶解した樹脂溶液とすることができる。
ような樹脂が使用できる。例えば、ニトロセルロース、
酢酸セルロース、酪酢酸セルロース、エチルセルロー
ス、ポリアミド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム、ポリアミド
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共
重合樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポ
リプロピレン、もしくはアクリル樹脂等の熱可塑性樹脂
の有機溶剤溶液、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノー
ル樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、
ポリベンゾチアゾールもしくはポリウレタン樹脂等の熱
硬化性樹脂であり、これらの樹脂は、水または有機溶剤
に溶解した樹脂溶液とすることができる。
【0021】あるいは、スチレンマレイン樹脂、ポリ酢
酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂、もしくはウレタン系の
エマルジョン、または、天然ゴム、再生ゴム、スフチレ
ン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴ
ム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム
(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、もしくは
ブロックコポリマーゴム(SBS,SIS,SEBS
等)も使用することができ、これらの樹脂は、有機溶剤
溶液ないしラテックス等として利用することができる。
酸ビニル樹脂、アクリル系樹脂、もしくはウレタン系の
エマルジョン、または、天然ゴム、再生ゴム、スフチレ
ン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴ
ム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム
(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、もしくは
ブロックコポリマーゴム(SBS,SIS,SEBS
等)も使用することができ、これらの樹脂は、有機溶剤
溶液ないしラテックス等として利用することができる。
【0022】気泡3を生じさせるには、機械的に気体、
特に不活性ガス、好ましくは低熱伝導性のガスの泡を塗
料組成物中に取り込んで、含浸性基材に含浸させ、加熱
発泡させる場合と、以下に述べるような有機化合物から
なる化学発泡剤を塗料組成物中に配合して含浸させ、加
熱発泡させる場合とがある。
特に不活性ガス、好ましくは低熱伝導性のガスの泡を塗
料組成物中に取り込んで、含浸性基材に含浸させ、加熱
発泡させる場合と、以下に述べるような有機化合物から
なる化学発泡剤を塗料組成物中に配合して含浸させ、加
熱発泡させる場合とがある。
【0023】発泡剤と言うと、一般には、分解型等の化
学発泡剤を指すことが多いが、ここでは、機械的な方法
における泡も含めて、発泡剤と称することとし、いずれ
も利用し得る。化学発泡剤としては、アゾジカルボンア
ミド、アゾビスイソブチロニトリル、バリウムアゾジカ
ルボキシラート、もしくはp−トルエンスルホニルセミ
カルバジド等のアゾ系発泡剤、ベンゼンスルホニルヒド
ラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、もしくは
4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等
のスルホニルヒドラジド系、ジニトロソペンタメチレン
テトラミン等のニトロソ系、重炭酸ナトリウム、もしく
は重炭酸アンモニウムがある。
学発泡剤を指すことが多いが、ここでは、機械的な方法
における泡も含めて、発泡剤と称することとし、いずれ
も利用し得る。化学発泡剤としては、アゾジカルボンア
ミド、アゾビスイソブチロニトリル、バリウムアゾジカ
ルボキシラート、もしくはp−トルエンスルホニルセミ
カルバジド等のアゾ系発泡剤、ベンゼンスルホニルヒド
ラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、もしくは
4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等
のスルホニルヒドラジド系、ジニトロソペンタメチレン
テトラミン等のニトロソ系、重炭酸ナトリウム、もしく
は重炭酸アンモニウムがある。
【0024】発泡剤の作用から見ると機械的なガスの泡
に近いものとして、アクリロニトリル樹脂等を素材とす
る外壁にイソブタン、ネオペンタン等の低沸点炭化水素
を内包させたマイクロカプセル型発泡剤があり、比較的
低温での発泡に適している。なお、化学発泡剤を使用す
るときは、必要に応じ、発泡温度を低下させて発泡しや
すくするための発泡助剤を使用してもよい。これらの発
泡剤を用いた塗料組成物を、含浸性基材に塗布ないし含
浸させ、加熱発泡させる場合には、乾燥させた後の膜厚
の0.1〜100倍とすることが好ましく、0.1倍未
満では、発泡による断熱性向上効果が乏しく、100倍
を越えると、断熱性はあるものの、圧縮強度が低下する
ため、つぶれやすくなるためである。
に近いものとして、アクリロニトリル樹脂等を素材とす
る外壁にイソブタン、ネオペンタン等の低沸点炭化水素
を内包させたマイクロカプセル型発泡剤があり、比較的
低温での発泡に適している。なお、化学発泡剤を使用す
るときは、必要に応じ、発泡温度を低下させて発泡しや
すくするための発泡助剤を使用してもよい。これらの発
泡剤を用いた塗料組成物を、含浸性基材に塗布ないし含
浸させ、加熱発泡させる場合には、乾燥させた後の膜厚
の0.1〜100倍とすることが好ましく、0.1倍未
満では、発泡による断熱性向上効果が乏しく、100倍
を越えると、断熱性はあるものの、圧縮強度が低下する
ため、つぶれやすくなるためである。
【0025】含浸性基材5としては、天然繊維、合成繊
維、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維等の繊維を原
料として製造されたフェルト、不織布、布、もしくはこ
れらの前記繊維を原料として抄造された紙(特に低密度
紙)、またはセラミックスシート等のシートであって、
これらのいずれかの単層のシート、同じものどうしの2
枚以上を積層した、同種のシートの複合シート、もしく
は、これらのシートから選ばれた任意の異なるシートを
2枚以上積層した、異種のシートの複合シートが使用で
きる。片面に含浸性がないか、もしくは乏しいシート、
例えば、低透湿性シート等が積層されていてもよい。
維、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維等の繊維を原
料として製造されたフェルト、不織布、布、もしくはこ
れらの前記繊維を原料として抄造された紙(特に低密度
紙)、またはセラミックスシート等のシートであって、
これらのいずれかの単層のシート、同じものどうしの2
枚以上を積層した、同種のシートの複合シート、もしく
は、これらのシートから選ばれた任意の異なるシートを
2枚以上積層した、異種のシートの複合シートが使用で
きる。片面に含浸性がないか、もしくは乏しいシート、
例えば、低透湿性シート等が積層されていてもよい。
【0026】フェルトは、元来は、獣毛を集めて、加湿
・加熱しつつ加圧して絡ませ、シート化したものである
が、現在では、原料として天然繊維以外に合成繊維、ロ
ックウール、炭素繊維等も使用されている。
・加熱しつつ加圧して絡ませ、シート化したものである
が、現在では、原料として天然繊維以外に合成繊維、ロ
ックウール、炭素繊維等も使用されている。
【0027】不織布は、繊維(天然繊維も扱うが、通常
は合成繊維)を紡糸せずに直接、機械的、熱的、または
化学的な手段により交絡させてシート化したものであ
る。そして、紙は、植物繊維その他の繊維を絡み合わ
せ、膠着させて製造したもの(JISの定義による)で
ある。
は合成繊維)を紡糸せずに直接、機械的、熱的、または
化学的な手段により交絡させてシート化したものであ
る。そして、紙は、植物繊維その他の繊維を絡み合わ
せ、膠着させて製造したもの(JISの定義による)で
ある。
【0028】これらの定義から見ても明らかなように、
フェルト、不織布、および紙は、思い浮かべる代表的な
製品どうしは相違して見えるものの、本質的には互いに
区別のつきにくいものであり、ただ、一般的な紙が、そ
のほかのものにくらべ、密度が高い点で相違する。
フェルト、不織布、および紙は、思い浮かべる代表的な
製品どうしは相違して見えるものの、本質的には互いに
区別のつきにくいものであり、ただ、一般的な紙が、そ
のほかのものにくらべ、密度が高い点で相違する。
【0029】紙類としては、薄葉紙、クラフト紙、チタ
ン紙、樹脂含浸紙、リンター紙、板紙、石膏ボード用原
紙、和紙等も使用できる。より好ましい超低密度紙は、
密度が0.1g/cm3 〜0.5g/cm3 が一般的
で、一例として0.2g/cm3 程度のものである。
ン紙、樹脂含浸紙、リンター紙、板紙、石膏ボード用原
紙、和紙等も使用できる。より好ましい超低密度紙は、
密度が0.1g/cm3 〜0.5g/cm3 が一般的
で、一例として0.2g/cm3 程度のものである。
【0030】フェルト、不織布、および布を含めた場合
も、密度が0.01g/cm3 〜1g/cm3 、好まし
くは、0.02g/cm3 〜0.5g/cm3 、より好
ましくは、0.02g/cm3 〜0.25g/cm3 で
ある。下限未満であると強度が低くなり、取扱い時に損
傷の恐れが増加し、上限を越えると、断熱性が不十分に
なる。布については、繊維としては中空繊維等の断熱性
繊維を使用したものが好ましいが、必ずしも、中空繊維
等の断熱性繊維でない、通常の繊維を使用したもので
も、目付量の少ない、粗い布であれば、使用可能であ
る。
も、密度が0.01g/cm3 〜1g/cm3 、好まし
くは、0.02g/cm3 〜0.5g/cm3 、より好
ましくは、0.02g/cm3 〜0.25g/cm3 で
ある。下限未満であると強度が低くなり、取扱い時に損
傷の恐れが増加し、上限を越えると、断熱性が不十分に
なる。布については、繊維としては中空繊維等の断熱性
繊維を使用したものが好ましいが、必ずしも、中空繊維
等の断熱性繊維でない、通常の繊維を使用したもので
も、目付量の少ない、粗い布であれば、使用可能であ
る。
【0031】セラミックスは耐熱性の必要な高温領域の
断熱材として主に用いられている。通常、ここで用いら
れるセラミックスは珪酸カルシウムなど熱伝導率の低い
焼結成型体である。セラミックスシートはこのようなセ
ラミックスを繊維状に加工し、シート状にしたもので、
各種厚みの製品も市販されている。セラミックスシート
の密度としては0.8〜2.3g/cm3 、厚みとして
は0.2mm〜5.0mm程度が好ましい。
断熱材として主に用いられている。通常、ここで用いら
れるセラミックスは珪酸カルシウムなど熱伝導率の低い
焼結成型体である。セラミックスシートはこのようなセ
ラミックスを繊維状に加工し、シート状にしたもので、
各種厚みの製品も市販されている。セラミックスシート
の密度としては0.8〜2.3g/cm3 、厚みとして
は0.2mm〜5.0mm程度が好ましい。
【0032】なお、上記において繊維としては、木綿、
麻、もしくは羊毛等の天然繊維の単独、もしくは異なる
2種以上、または、レーヨン、ナイロン、ポリエステ
ル、もしくはアクリル等の合成繊維の単独、もしくは異
なる2種以上、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維、
チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、もしくはシリカ
繊維等が使用できる。紙の場合には、主に植物繊維のパ
ルプが使用される。また、セラミックスシートを構成す
る素材としては、狭義のセラミックスであるケイ酸塩に
限らず、アルミナ、シリカ、もしくはジルコニアの単
独、もしくは異なる2種以上が使用できる。
麻、もしくは羊毛等の天然繊維の単独、もしくは異なる
2種以上、または、レーヨン、ナイロン、ポリエステ
ル、もしくはアクリル等の合成繊維の単独、もしくは異
なる2種以上、ロックウール、ガラス繊維、炭素繊維、
チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、もしくはシリカ
繊維等が使用できる。紙の場合には、主に植物繊維のパ
ルプが使用される。また、セラミックスシートを構成す
る素材としては、狭義のセラミックスであるケイ酸塩に
限らず、アルミナ、シリカ、もしくはジルコニアの単
独、もしくは異なる2種以上が使用できる。
【0033】以上のような素材を用いて、建装部材用断
熱性シート1を製造するには、高分子マトリックスを構
成する樹脂、好ましくはその樹脂の水溶液、もしくは有
機溶剤溶液、またはエマルジョンと、中空粒子または/
および発泡剤、さらには必要に応じ配合しうる各種の添
加剤を混合し、含浸用塗料組成物を調製し、含浸性基材
に含浸する。
熱性シート1を製造するには、高分子マトリックスを構
成する樹脂、好ましくはその樹脂の水溶液、もしくは有
機溶剤溶液、またはエマルジョンと、中空粒子または/
および発泡剤、さらには必要に応じ配合しうる各種の添
加剤を混合し、含浸用塗料組成物を調製し、含浸性基材
に含浸する。
【0034】含浸を行なうには、含浸用塗料組成物を満
たした槽の中に、含浸性基材を浸す方法(いわゆるディ
ッピング)によるか、公知の塗布手段により、含浸性基
材の片側もしくは両側から塗布を行なう。含浸用塗料が
十分浸透してから、余分の含浸用塗料を適宜なかき取り
装置または除去装置、例えば、サクションドクター、ド
クターロール、もしくは丸棒にワイヤーを巻き付けたワ
イヤーバー等により、かき取るか、または除去し、所定
の量の含浸用塗料を含浸性基材に含浸させる。その後、
乾燥させることによって、建装部材用断熱性シート1が
得られる。含浸用塗料組成物を構成する素材、特に高分
子マトリックスの素材によっては、一旦、比較的低温で
乾燥させた後、比較的高温度で乾燥させたり、乾燥の一
部、もしくは全部を紫外線照射や電子線照射によって行
なってもよい。
たした槽の中に、含浸性基材を浸す方法(いわゆるディ
ッピング)によるか、公知の塗布手段により、含浸性基
材の片側もしくは両側から塗布を行なう。含浸用塗料が
十分浸透してから、余分の含浸用塗料を適宜なかき取り
装置または除去装置、例えば、サクションドクター、ド
クターロール、もしくは丸棒にワイヤーを巻き付けたワ
イヤーバー等により、かき取るか、または除去し、所定
の量の含浸用塗料を含浸性基材に含浸させる。その後、
乾燥させることによって、建装部材用断熱性シート1が
得られる。含浸用塗料組成物を構成する素材、特に高分
子マトリックスの素材によっては、一旦、比較的低温で
乾燥させた後、比較的高温度で乾燥させたり、乾燥の一
部、もしくは全部を紫外線照射や電子線照射によって行
なってもよい。
【0035】本発明の建装部材用断熱性シート1(6)
は、既に述べたように、そのままの状態で断熱を必要と
する対象に貼ることにより、断熱性を付与することがで
きるが、長期間使用したり、人や物が接触しやすい部位
で使用するには、強度が弱く、破損して断熱性を損なう
恐れが少なくない。このため、建装部材用断熱性シート
1(6)を適当なシートで被覆することが好ましく、被
覆するシートとしては、湿気を通さない、低透湿性シー
ト7を使用することが好ましい。
は、既に述べたように、そのままの状態で断熱を必要と
する対象に貼ることにより、断熱性を付与することがで
きるが、長期間使用したり、人や物が接触しやすい部位
で使用するには、強度が弱く、破損して断熱性を損なう
恐れが少なくない。このため、建装部材用断熱性シート
1(6)を適当なシートで被覆することが好ましく、被
覆するシートとしては、湿気を通さない、低透湿性シー
ト7を使用することが好ましい。
【0036】なお、建装部材用断熱性シート1(6)の
両面に低透湿性シート7a、および7bを積層した場合
には、低透湿性シート7a、および7bの端部どうしを
熱シールするか接着して、建装部材用断熱性シート1
(6)を2枚の低透湿性シート7a、および7bにより
密封すると、端面からの湿気の侵入を防止できるので好
ましい。
両面に低透湿性シート7a、および7bを積層した場合
には、低透湿性シート7a、および7bの端部どうしを
熱シールするか接着して、建装部材用断熱性シート1
(6)を2枚の低透湿性シート7a、および7bにより
密封すると、端面からの湿気の侵入を防止できるので好
ましい。
【0037】低透湿性シート7は、隣接する断熱層であ
る建装部材用断熱性シートへの透湿を抑制するか、実質
上無くすもので、建装部材用断熱性シート1(6)が、
湿気を吸収する等により、断熱性が低下することを防止
するものである。低透湿性シート7は、建装部材用断熱
性シート1(6)の片面にのみ積層する場合と、両面に
積層する場合とがあるが、片面にのみ積層してある場合
で、吸湿の程度が大きい懸念のある環境下で使用する場
合、あるいは外力のかかることが予想される場合には、
低透湿性シート13の積層してない側が、貼る対象側に
なるよう、向きを考慮して適用することが好ましい。
る建装部材用断熱性シートへの透湿を抑制するか、実質
上無くすもので、建装部材用断熱性シート1(6)が、
湿気を吸収する等により、断熱性が低下することを防止
するものである。低透湿性シート7は、建装部材用断熱
性シート1(6)の片面にのみ積層する場合と、両面に
積層する場合とがあるが、片面にのみ積層してある場合
で、吸湿の程度が大きい懸念のある環境下で使用する場
合、あるいは外力のかかることが予想される場合には、
低透湿性シート13の積層してない側が、貼る対象側に
なるよう、向きを考慮して適用することが好ましい。
【0038】低透湿性シート7と建装部材用断熱性シー
ト1(6)との積層は、接着剤を使用するか、熱シール
によって行なう。ただし、建装部材用断熱性シート1
(6)の表裏の両面に低透湿性シート7aおよび7bを
配置し、しかも、低透湿性シート7a、7bの端面どう
しをシールする場合には、低透湿性シート7と建装部材
用断熱性シート1(6)とを接着しないこともあり得
る。一般的には、低透湿性シート7を積層しても、建装
部材用蓄熱性シート1(6)の端面は、空気中に露出す
るため、端面からの吸湿が問題になる場合には、端面に
樹脂塗料を塗布するか、火炎で素材を溶融させる等して
シールするとよい。
ト1(6)との積層は、接着剤を使用するか、熱シール
によって行なう。ただし、建装部材用断熱性シート1
(6)の表裏の両面に低透湿性シート7aおよび7bを
配置し、しかも、低透湿性シート7a、7bの端面どう
しをシールする場合には、低透湿性シート7と建装部材
用断熱性シート1(6)とを接着しないこともあり得
る。一般的には、低透湿性シート7を積層しても、建装
部材用蓄熱性シート1(6)の端面は、空気中に露出す
るため、端面からの吸湿が問題になる場合には、端面に
樹脂塗料を塗布するか、火炎で素材を溶融させる等して
シールするとよい。
【0039】低透湿性シート7の素材としては、例え
ば、プラスチックのフィルムが好ましく、プラスチック
としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リメチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコ
ール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレー
ト−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸
ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表され
るポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファ
ン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリア
リレート樹脂、又はポリイミド樹脂等がある。
ば、プラスチックのフィルムが好ましく、プラスチック
としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リメチレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビ
ニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコ
ール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコー
ル共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
ブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレー
ト−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸
ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表され
るポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファ
ン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリア
リレート樹脂、又はポリイミド樹脂等がある。
【0040】低透湿性シート7には、透湿性の低いポリ
塩化ビニリデン樹脂等の樹脂バインダーを用いて調整さ
れた別の塗料を塗布するか、金属ないし金属酸化物の薄
膜を形成して気体透過を抑制しておくとよい。これら金
属薄膜においては、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素のよう
に酸化数の異なる金属酸化物どうしの混合物であった
り、ケイ素化合物とアルミニウム酸化物との混合物であ
ってもよいし、無機酸化物を主体とした有機基と結合し
たものであってもよい。
塩化ビニリデン樹脂等の樹脂バインダーを用いて調整さ
れた別の塗料を塗布するか、金属ないし金属酸化物の薄
膜を形成して気体透過を抑制しておくとよい。これら金
属薄膜においては、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素のよう
に酸化数の異なる金属酸化物どうしの混合物であった
り、ケイ素化合物とアルミニウム酸化物との混合物であ
ってもよいし、無機酸化物を主体とした有機基と結合し
たものであってもよい。
【0041】薄膜の形成方法としては、例えば、イオン
ビーム法、電子ビーム法等の真空蒸着法、またはスパッ
タリング法等の物理気相成長法、もしくは、プラズマ化
学気相成長法、熱化学気相成長法、または光化学気相成
長法等の化学気相成長法が利用できる。薄膜の厚みは、
好ましくは、50〜3000Åであり、より好ましくは
100〜1000Åである。50Å未満では気体透過を
抑制する効果がほとんど無く、3000Åを越えると薄
膜にクラックが生じて気体透過性が低下する恐れがある
上、材料費も割高となる。なお、熱伝導性からすると若
干不利ではあるが、建装部材用断熱性シート1(6)が
湿気を吸収するのを防止する観点からは、金属箔を積層
したり、上記の合成樹脂シートを構成する合成樹脂と同
様な樹脂をバインダーとする塗料の塗膜を形成して、低
湿性シートに代えることもできる。
ビーム法、電子ビーム法等の真空蒸着法、またはスパッ
タリング法等の物理気相成長法、もしくは、プラズマ化
学気相成長法、熱化学気相成長法、または光化学気相成
長法等の化学気相成長法が利用できる。薄膜の厚みは、
好ましくは、50〜3000Åであり、より好ましくは
100〜1000Åである。50Å未満では気体透過を
抑制する効果がほとんど無く、3000Åを越えると薄
膜にクラックが生じて気体透過性が低下する恐れがある
上、材料費も割高となる。なお、熱伝導性からすると若
干不利ではあるが、建装部材用断熱性シート1(6)が
湿気を吸収するのを防止する観点からは、金属箔を積層
したり、上記の合成樹脂シートを構成する合成樹脂と同
様な樹脂をバインダーとする塗料の塗膜を形成して、低
湿性シートに代えることもできる。
【0042】本発明の建装部材用断熱性シート1(もし
くは6)は、建装部材の内部に適用することもできる
が、断熱効果が高く、比較的厚みが薄いため、建装部材
の表面に貼り付ける等して適用するのに、特に適してい
る。建装部材の表面に適用する際には、何らかの化粧
(装飾と言ってもよい)を施したものであることが好ま
しい。化粧の施し方としては種々のものがあるが、着
色、印刷、エンボス、またはワイピング塗装が代表的で
あり、これらのうちから任意に選択して、1種または2
種以上が組み合わせて施すことが普通である。
くは6)は、建装部材の内部に適用することもできる
が、断熱効果が高く、比較的厚みが薄いため、建装部材
の表面に貼り付ける等して適用するのに、特に適してい
る。建装部材の表面に適用する際には、何らかの化粧
(装飾と言ってもよい)を施したものであることが好ま
しい。化粧の施し方としては種々のものがあるが、着
色、印刷、エンボス、またはワイピング塗装が代表的で
あり、これらのうちから任意に選択して、1種または2
種以上が組み合わせて施すことが普通である。
【0043】図3は化粧の様子を示すもので、図3
(a)は建装部材用断熱性シート1(6)に着色(ハッ
チで示す。)を施した状態(8a)を示す。なお、建装
部材用断熱性シート1(6)とは、図1(a)〜(c)
に示すような低透湿性シートを伴わないもの、および図
2(a)〜(c)に示すような低透湿性シートを伴うも
ののうちのいずれでもよいことを指す。着色は、図3
(a)にハッチの手段によりイメージ的に示すように、
断熱性シート1(6)の厚み方向全体に施されていて
も、観察側になる片側の表面のみに施されていてもよ
い。また、着色しただけでもよいが、さらに、保護層9
が積層してあってもよい。保護層9の積層は任意であっ
て、図3(b)、および(c)を引用して行なう以降の
説明においても、その都度の説明は省くが、積層するか
どうかは任意である。
(a)は建装部材用断熱性シート1(6)に着色(ハッ
チで示す。)を施した状態(8a)を示す。なお、建装
部材用断熱性シート1(6)とは、図1(a)〜(c)
に示すような低透湿性シートを伴わないもの、および図
2(a)〜(c)に示すような低透湿性シートを伴うも
ののうちのいずれでもよいことを指す。着色は、図3
(a)にハッチの手段によりイメージ的に示すように、
断熱性シート1(6)の厚み方向全体に施されていて
も、観察側になる片側の表面のみに施されていてもよ
い。また、着色しただけでもよいが、さらに、保護層9
が積層してあってもよい。保護層9の積層は任意であっ
て、図3(b)、および(c)を引用して行なう以降の
説明においても、その都度の説明は省くが、積層するか
どうかは任意である。
【0044】続く、図3(b)は、断熱性シート1
(6)に印刷して模様を施した状態のもの(8b)を示
すもので、模様は着色層10aと絵柄10bが順に重な
った2つの層からなっているが、着色層10aは省きこ
ともある。さらに、図3(c)は、エンボス加工を施し
て凹部11を形成した状態のもの(8c)を示す。図3
(c)の例では、凹部11にワイピング塗装により着色
剤12を充填した様子(8c)を示している。
(6)に印刷して模様を施した状態のもの(8b)を示
すもので、模様は着色層10aと絵柄10bが順に重な
った2つの層からなっているが、着色層10aは省きこ
ともある。さらに、図3(c)は、エンボス加工を施し
て凹部11を形成した状態のもの(8c)を示す。図3
(c)の例では、凹部11にワイピング塗装により着色
剤12を充填した様子(8c)を示している。
【0045】化粧を施す部位は、建装部材用断熱性シー
ト1(6)の表裏のいずれの面でもよいが、化粧を施し
た側の面を外向きにするか、あるいは、そうでない場合
には、素材を通して化粧が透視できるように施すとよ
い。化粧を施した上を保護層9で覆う場合には、保護層
9は下層の化粧が透視できることを確保する目的で、無
色透明または有色透明であることが望ましい。
ト1(6)の表裏のいずれの面でもよいが、化粧を施し
た側の面を外向きにするか、あるいは、そうでない場合
には、素材を通して化粧が透視できるように施すとよ
い。化粧を施した上を保護層9で覆う場合には、保護層
9は下層の化粧が透視できることを確保する目的で、無
色透明または有色透明であることが望ましい。
【0046】保護層9は、合成樹脂塗料の塗膜で構成す
るか、場合によっては、合成樹脂フィルムの積層によっ
て構成してもよい。合成樹脂塗料の塗膜としては、熱可
塑性樹脂を用いたものでもよいが、ポリウレタン樹脂等
の熱硬化性樹脂の硬化した塗膜が耐久性の点で優れてお
り、さらに電離放射線硬化性のポリマーまたはプレポリ
マー、およびモノマー等を用いて調製した電離放射線硬
化性樹脂組成物の塗布、および電離放射線の照射により
架橋硬化させて得られる塗膜で構成すると、より一層、
下層の保護効果が向上する。
るか、場合によっては、合成樹脂フィルムの積層によっ
て構成してもよい。合成樹脂塗料の塗膜としては、熱可
塑性樹脂を用いたものでもよいが、ポリウレタン樹脂等
の熱硬化性樹脂の硬化した塗膜が耐久性の点で優れてお
り、さらに電離放射線硬化性のポリマーまたはプレポリ
マー、およびモノマー等を用いて調製した電離放射線硬
化性樹脂組成物の塗布、および電離放射線の照射により
架橋硬化させて得られる塗膜で構成すると、より一層、
下層の保護効果が向上する。
【0047】着色、印刷、エンボス、またはワイピング
塗装等の化粧について、以下に説明する。
塗装等の化粧について、以下に説明する。
【0048】着色は、建装部材用断熱性シート1(6)
に直接、塗装、または含浸する等して施すか、建装部材
用断熱性シート1(6)、あるいは低透湿性シート7の
片方又は両方を構成する素材を予め着色しておく。ある
いは、低透湿性シート7の素材フィルムの製造時に着色
しておくか、製造した後、染色、塗装等により、着色し
てもよい。着色は、顔料、もしくは染料等の着色剤を必
要に応じてバインダー樹脂と混練して作った塗料組成物
を使用して塗布もしくは印刷等により行なう。中空粒子
もしくは気泡を内包する高分子マトリックスを含浸性基
材に含浸させる際に使用する含浸用塗料組成物を顔料、
もしくは染料等の着色剤の添加により、着色することに
よってもよい。
に直接、塗装、または含浸する等して施すか、建装部材
用断熱性シート1(6)、あるいは低透湿性シート7の
片方又は両方を構成する素材を予め着色しておく。ある
いは、低透湿性シート7の素材フィルムの製造時に着色
しておくか、製造した後、染色、塗装等により、着色し
てもよい。着色は、顔料、もしくは染料等の着色剤を必
要に応じてバインダー樹脂と混練して作った塗料組成物
を使用して塗布もしくは印刷等により行なう。中空粒子
もしくは気泡を内包する高分子マトリックスを含浸性基
材に含浸させる際に使用する含浸用塗料組成物を顔料、
もしくは染料等の着色剤の添加により、着色することに
よってもよい。
【0049】印刷は、建装部材用断熱性シート1(6)
に直接、行なってもよいが、建装部材用断熱性シート1
(6)の観察側の表面が凹凸形状を有する場合には、そ
の面に印刷を鮮明に行なうには支障がある。そのような
場合には、直接印刷せず、転写した方が印刷効果が上が
る。片面が凹凸を有しない場合には、そこに印刷して観
察側から見える限り、凹凸のない側に印刷してもよい。
印刷の際に、模様のみを印刷してもよいが、下地色を整
える意味で、均一な着色層10aを形成しておいてか
ら、模様10bを印刷するとよい。なお、低透湿性シー
ト7としては、表面が平坦なものを使用することが普通
なので、低透湿性シート7が観察側になる限り、その表
面に印刷するとよく、低透湿性シート7が透明であれ
ば、その裏面への印刷を行なってもよい。このほか、別
のシートに印刷して貼ってもよい。
に直接、行なってもよいが、建装部材用断熱性シート1
(6)の観察側の表面が凹凸形状を有する場合には、そ
の面に印刷を鮮明に行なうには支障がある。そのような
場合には、直接印刷せず、転写した方が印刷効果が上が
る。片面が凹凸を有しない場合には、そこに印刷して観
察側から見える限り、凹凸のない側に印刷してもよい。
印刷の際に、模様のみを印刷してもよいが、下地色を整
える意味で、均一な着色層10aを形成しておいてか
ら、模様10bを印刷するとよい。なお、低透湿性シー
ト7としては、表面が平坦なものを使用することが普通
なので、低透湿性シート7が観察側になる限り、その表
面に印刷するとよく、低透湿性シート7が透明であれ
ば、その裏面への印刷を行なってもよい。このほか、別
のシートに印刷して貼ってもよい。
【0050】エンボス加工は、通常、型ロールを使用す
るか、平らな板状の型を使用して加熱・加圧することに
より行なう。エンボス加工は積層した建装部材用断熱性
シート1(6)、あるいは低透湿性シート7のいずれに
も行なえ、必ずしも、表面に行なわず、内部に行なって
もよい。建装部材用蓄熱性シート1(6)にエンボスの
熱・圧力がかかった際に、建装部材用蓄熱性シート1
(6)がつぶれてしまう懸念があるときは、浅目に行な
うのがよいが、断熱性シートの多くは、復元性を有して
いる。エンボス加工の際の模様は種々あり、木目、石
目、布目、またはその他のものがある。
るか、平らな板状の型を使用して加熱・加圧することに
より行なう。エンボス加工は積層した建装部材用断熱性
シート1(6)、あるいは低透湿性シート7のいずれに
も行なえ、必ずしも、表面に行なわず、内部に行なって
もよい。建装部材用蓄熱性シート1(6)にエンボスの
熱・圧力がかかった際に、建装部材用蓄熱性シート1
(6)がつぶれてしまう懸念があるときは、浅目に行な
うのがよいが、断熱性シートの多くは、復元性を有して
いる。エンボス加工の際の模様は種々あり、木目、石
目、布目、またはその他のものがある。
【0051】エンボス加工した後は、そのままでもよい
が、エンボス加工によって生じた凹部11にインキ状の
ものを充填するワイピング塗装が行なえる。ワイピング
塗装自体は、凹部11の部分にインキ状の着色剤12を
たらして、スキージーのようなものでかき取ることによ
り簡便に行え、印刷に類似した効果を与えるが、印刷よ
りも着色剤の転移量が多いので、より深みが得られ、強
い印象を与え得る。
が、エンボス加工によって生じた凹部11にインキ状の
ものを充填するワイピング塗装が行なえる。ワイピング
塗装自体は、凹部11の部分にインキ状の着色剤12を
たらして、スキージーのようなものでかき取ることによ
り簡便に行え、印刷に類似した効果を与えるが、印刷よ
りも着色剤の転移量が多いので、より深みが得られ、強
い印象を与え得る。
【0052】以上の着色、印刷、エンボス、またはワイ
ピング塗装等の化粧は、これらのうち、選択した1種を
施すか、もしくは任意の2種以上を組み合わせて行な
い、建装材用断熱性シート1(6)に、素材の持つ感じ
に加えて、外観の意匠を与えることができる。なお、上
記したように、建装部材用断熱性シート1(6)に直
接、化粧を施すのに代えて、建装部材用断熱性シート1
(6)に、別に準備した化粧シート13を接着剤等によ
り、積層してもよい。化粧シート13は、例えば、適宜
な基材に着色、印刷、エンボス、またはワイピング塗装
を施したり、さらに任意に保護層を積層したもの等であ
る。
ピング塗装等の化粧は、これらのうち、選択した1種を
施すか、もしくは任意の2種以上を組み合わせて行な
い、建装材用断熱性シート1(6)に、素材の持つ感じ
に加えて、外観の意匠を与えることができる。なお、上
記したように、建装部材用断熱性シート1(6)に直
接、化粧を施すのに代えて、建装部材用断熱性シート1
(6)に、別に準備した化粧シート13を接着剤等によ
り、積層してもよい。化粧シート13は、例えば、適宜
な基材に着色、印刷、エンボス、またはワイピング塗装
を施したり、さらに任意に保護層を積層したもの等であ
る。
【0053】本発明の建装部材用断熱性シート10は、
各種の建装部材に貼る等して断熱材として使用すること
ができる。図4(a)に平面図で示すように、例えば、
熱伝導性のパネル14の片面に建装部材用断熱性シート
1(6、8)を積層する。図4(b)は図4(a)のA
−A線矢視断面図であって、パネル14は、図4(b)
に示すように、枠16の表裏に、板状体15aおよび1
5bを積層したものである。なお、図4に示すようにパ
ネル14の片面の建装部材用断熱性シート1(6、8)
を貼るだけでなく、パネル14の表裏の両面に建装部材
用断熱性シート1(6、8)を貼ってもよい。パネル1
4の形状は図4に示す形状に限定されない。なお、建装
部材用断熱性シート1(6、8)は、図1〜図3を引用
して説明したすべての建装部材用断熱性シートのうちの
いずれでもよいことを指す。
各種の建装部材に貼る等して断熱材として使用すること
ができる。図4(a)に平面図で示すように、例えば、
熱伝導性のパネル14の片面に建装部材用断熱性シート
1(6、8)を積層する。図4(b)は図4(a)のA
−A線矢視断面図であって、パネル14は、図4(b)
に示すように、枠16の表裏に、板状体15aおよび1
5bを積層したものである。なお、図4に示すようにパ
ネル14の片面の建装部材用断熱性シート1(6、8)
を貼るだけでなく、パネル14の表裏の両面に建装部材
用断熱性シート1(6、8)を貼ってもよい。パネル1
4の形状は図4に示す形状に限定されない。なお、建装
部材用断熱性シート1(6、8)は、図1〜図3を引用
して説明したすべての建装部材用断熱性シートのうちの
いずれでもよいことを指す。
【0054】積層は粘着剤、接着剤を介して行なうか、
熱シール、あるいは、粘着テープ、釘、針金、等で止め
付けてもよい。粘着剤、もしくは接着剤を介して貼る際
には、建装部材用断熱性シート1(6、8)には予め、
粘着剤、もしくは接着剤を適用しておいてもよい。次の
図5を引用して説明する別のタイプの建装部材において
も、建装部材用断熱性シート1(6、8)には予め、粘
着剤、もしくは接着剤を適用しておいてもよい。図4の
ような構造としたものは、ドア、壁面、天井面、または
床面等に、あるいは、断熱の必要なキャビネット等に利
用でき、ある程度、広い面積の断熱が行なえる。
熱シール、あるいは、粘着テープ、釘、針金、等で止め
付けてもよい。粘着剤、もしくは接着剤を介して貼る際
には、建装部材用断熱性シート1(6、8)には予め、
粘着剤、もしくは接着剤を適用しておいてもよい。次の
図5を引用して説明する別のタイプの建装部材において
も、建装部材用断熱性シート1(6、8)には予め、粘
着剤、もしくは接着剤を適用しておいてもよい。図4の
ような構造としたものは、ドア、壁面、天井面、または
床面等に、あるいは、断熱の必要なキャビネット等に利
用でき、ある程度、広い面積の断熱が行なえる。
【0055】図5は、アルミニウム等でできた、中空角
柱状の棒の一つの側面が長さ方向に沿って、中央付近を
一定幅で除去された形の熱伝導性の押し出し型材17の
表面に、本発明の建装部材用蓄熱性シート1(6、8)
を積層した断熱性建装部材の例である。押し出し型材1
7の形状としては、図5の例に限定されず、他の形状の
ものであってもよい。また、アルミニウム等の金属と、
金属製の部分の熱伝導を抑制する意味で、間にプラスチ
ックを介在させたもの等でもよい。積層は粘着剤、また
は接着剤を介して行なうとよいが、他の方法も取ること
ができる。ただし、単なる円柱や角柱の場合には、建装
部材用断熱性シート1(6、8)を熱収縮性の素材で構
成しておき、円柱や角柱よりも若干太めのチューブ状に
作製して被せ、加熱することにより、必ずしも接着剤を
伴わない積層も可能であり、また、図4を引用して行な
った説明の際に挙げた、これら以外の積層の方法も取る
ことができる。図5に示すような構造のものは、押し出
し型材17の用途にもよるが、柱、幅木、鴨居、敷居等
や引き戸や開き戸等の戸自身の枠、戸を取り付けるため
の枠等に利用できる。
柱状の棒の一つの側面が長さ方向に沿って、中央付近を
一定幅で除去された形の熱伝導性の押し出し型材17の
表面に、本発明の建装部材用蓄熱性シート1(6、8)
を積層した断熱性建装部材の例である。押し出し型材1
7の形状としては、図5の例に限定されず、他の形状の
ものであってもよい。また、アルミニウム等の金属と、
金属製の部分の熱伝導を抑制する意味で、間にプラスチ
ックを介在させたもの等でもよい。積層は粘着剤、また
は接着剤を介して行なうとよいが、他の方法も取ること
ができる。ただし、単なる円柱や角柱の場合には、建装
部材用断熱性シート1(6、8)を熱収縮性の素材で構
成しておき、円柱や角柱よりも若干太めのチューブ状に
作製して被せ、加熱することにより、必ずしも接着剤を
伴わない積層も可能であり、また、図4を引用して行な
った説明の際に挙げた、これら以外の積層の方法も取る
ことができる。図5に示すような構造のものは、押し出
し型材17の用途にもよるが、柱、幅木、鴨居、敷居等
や引き戸や開き戸等の戸自身の枠、戸を取り付けるため
の枠等に利用できる。
【0056】
【実施例】含浸性基材として、厚みが0.12mm、密
度が0.03g/cm2である不織布を用い、調製した
下記A、B、およびCの組成の含浸用塗料組成物を各々
含浸してオーブンで乾燥させ、発泡剤を含有するものに
ついては、さらに、加熱して発泡させ、断熱性シートを
得た。
度が0.03g/cm2である不織布を用い、調製した
下記A、B、およびCの組成の含浸用塗料組成物を各々
含浸してオーブンで乾燥させ、発泡剤を含有するものに
ついては、さらに、加熱して発泡させ、断熱性シートを
得た。
【0057】 (実施例1) 含浸用塗料組成物A(中空粒子含有) ・中空粒子 15重量部 (松本油脂製薬(株)製、マイクロスフェアF−80E) ・バインダー樹脂 8重量部 (中央理化工業(株)製、アクリルエマルジョン、ET−84) ・添加剤(増粘剤、消泡剤、界面活性剤) 4重量部 ・水 70重量部 上記の含浸用塗料組成物Aを含浸させ、温度120℃の
対流オーブン中で5分間乾燥させて、断熱性シートとし
た。
対流オーブン中で5分間乾燥させて、断熱性シートとし
た。
【0058】 (実施例2) 含浸用塗料組成物B(発泡剤含有) ・マイクロカプセル型発泡剤 25重量部 (松本油脂製薬(株)製、マイクロスフェアF−84) ・バインダー樹脂 20重量部 (中央理化工業(株)製、アクリルエマルジョン、ET−84) ・添加剤(消泡剤、界面活性剤等) 1重量部 ・水 50重量部 上記の含浸用塗料組成物Bを含浸させ、温度130℃の
対流オーブン中で2分間乾燥させた後、さらに150℃
で1分間加熱して発泡させて、断熱性シートとした。
対流オーブン中で2分間乾燥させた後、さらに150℃
で1分間加熱して発泡させて、断熱性シートとした。
【0059】 (実施例3) 含浸用塗料組成物C(中空粒子および発泡剤含有) ・中空粒子 5重量部 (松本油脂製薬(株)製、マイクロスフェアF−80E) 含浸用塗料組成物C(中空粒子および発泡剤含有) ・マイクロカプセル型発泡剤 20重量部 (松本油脂製薬(株)製、マイクロスフェアF−84) ・バインダー樹脂 20重量部 (中央理化工業(株)製、アクリルエマルジョン、ET−84) ・添加剤(消泡剤、界面活性剤等) 1重量部 ・水 50重量部 上記の含浸用塗料組成物を含浸させ、温度130℃の対
流オーブン中で2分間乾燥させた後、さらに150℃で
1分間加熱して発泡させて、断熱性シートとした。
流オーブン中で2分間乾燥させた後、さらに150℃で
1分間加熱して発泡させて、断熱性シートとした。
【0060】得られた断熱性シートの断熱性は次のよう
にして評価した。厚み1mmのアルミニウム板で作った
箱型の舟を準備し、舟底の一部に上記実施例で得た試料
の断熱性シートの各々を、両面粘着テープで貼り合わせ
た後、室温(25℃)の環境下で、氷水の入った水槽に
舟を浮かべた。浮かべた後、30分間置いて、温度が平
衡状態になったときの、試料の断熱性シートの表面温度
と露出している部分の舟の底板であるアルミニウムの表
面温度とを測定して、両温度の差を温度差として求めた
結果を、断熱性シートの密度等と共に「表1」に示す。
にして評価した。厚み1mmのアルミニウム板で作った
箱型の舟を準備し、舟底の一部に上記実施例で得た試料
の断熱性シートの各々を、両面粘着テープで貼り合わせ
た後、室温(25℃)の環境下で、氷水の入った水槽に
舟を浮かべた。浮かべた後、30分間置いて、温度が平
衡状態になったときの、試料の断熱性シートの表面温度
と露出している部分の舟の底板であるアルミニウムの表
面温度とを測定して、両温度の差を温度差として求めた
結果を、断熱性シートの密度等と共に「表1」に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】請求項1〜4のいずれの発明によって
も、中空粒子もしくは気泡を内包していることにより、
断熱性を有し、しかも、含浸性基材に含浸してあるた
め、中空粒子もしくは気泡がつぶれにくく、従って、中
空粒子もしくは気泡がつぶれることによる断熱性の低下
がごく少ない建装部材用断熱性シートを提供できる。請
求項5の発明によれば、請求項1〜4いずれかの発明の
効果に加え、含浸性基材として、工業製品として入手し
やすく、加工しやすいものを使用できるので、性能が安
定した建装部材用断熱性シートを提供できる。請求項6
の発明によれば、請求項1〜5いずれかの発明の効果に
加え、表裏のいずれか、もしくは両面に低透湿性シート
を積層してあるので、湿気が建装部材用断熱性シート内
部に浸透して、断熱性が低下することを防止できる建装
部材用断熱性シートを提供できる。請求項7の発明によ
れば、請求項1〜6いずれかの発明の効果に加え、建装
部材用断熱性シートに化粧が施されているので、人目に
付く部位に使用しても、周囲の建装材と調和し、違和感
が生じにくい建装部材用断熱性シートを提供できる。請
求項8の発明によれば、請求項7の発明の効果に加え、
確立されていて工業的に安定な手法により、品質の高い
化粧が施された建装部材用断熱性シートを提供できる。
請求項9の発明によれば、請求項7または8の発明の効
果に加え、表面に保護層を有しているので、化粧が摩
耗、もしくは汚染して損なわれるのを抑制できる建装部
材用断熱性シートを提供できる。請求項10の発明によ
れば、請求項1〜9いずれか記載の建装部材用断熱性シ
ートを、板やパネル状のものに適用して、それらの断熱
性を向上させた断熱性建装部材を提供できる。請求項1
1の発明によれば、請求項1〜9いずれか記載の建装部
材用断熱性シートを、押出し型材に適用して、その断熱
性を向上させた断熱性建装部材を提供できる。
も、中空粒子もしくは気泡を内包していることにより、
断熱性を有し、しかも、含浸性基材に含浸してあるた
め、中空粒子もしくは気泡がつぶれにくく、従って、中
空粒子もしくは気泡がつぶれることによる断熱性の低下
がごく少ない建装部材用断熱性シートを提供できる。請
求項5の発明によれば、請求項1〜4いずれかの発明の
効果に加え、含浸性基材として、工業製品として入手し
やすく、加工しやすいものを使用できるので、性能が安
定した建装部材用断熱性シートを提供できる。請求項6
の発明によれば、請求項1〜5いずれかの発明の効果に
加え、表裏のいずれか、もしくは両面に低透湿性シート
を積層してあるので、湿気が建装部材用断熱性シート内
部に浸透して、断熱性が低下することを防止できる建装
部材用断熱性シートを提供できる。請求項7の発明によ
れば、請求項1〜6いずれかの発明の効果に加え、建装
部材用断熱性シートに化粧が施されているので、人目に
付く部位に使用しても、周囲の建装材と調和し、違和感
が生じにくい建装部材用断熱性シートを提供できる。請
求項8の発明によれば、請求項7の発明の効果に加え、
確立されていて工業的に安定な手法により、品質の高い
化粧が施された建装部材用断熱性シートを提供できる。
請求項9の発明によれば、請求項7または8の発明の効
果に加え、表面に保護層を有しているので、化粧が摩
耗、もしくは汚染して損なわれるのを抑制できる建装部
材用断熱性シートを提供できる。請求項10の発明によ
れば、請求項1〜9いずれか記載の建装部材用断熱性シ
ートを、板やパネル状のものに適用して、それらの断熱
性を向上させた断熱性建装部材を提供できる。請求項1
1の発明によれば、請求項1〜9いずれか記載の建装部
材用断熱性シートを、押出し型材に適用して、その断熱
性を向上させた断熱性建装部材を提供できる。
【図1】単層の建装部材用断熱性シートの断面図であ
る。
る。
【図2】低透湿性シートを伴った建装部材用断熱性シー
トの断面図である。
トの断面図である。
【図3】化粧を施した建装部材用断熱性シートの断面図
である。
である。
【図4】建装部材用断熱性シートをパネルに適用した図
である。
である。
【図5】建装部材用断熱性シートを押出し型材に適用し
た図である。
た図である。
1 建装部材用断熱性シート 2 中空粒子 3 気泡 4 高分子マトリックス 5 含浸性基材 7 低透湿性シート 9 保護層 10 印刷 11 凹部 12 着色剤 14 パネル 17 押出し型材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 佐藤 公治 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 横山 祐美 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DD01 FA04 GA12 GA24 GA42 GA82 HA28 HA32 HA33 HD09 HD11 HD13 4F074 AA02 AA05 AA07 AA22 AA29 AA35 AA41 AA46 AA52 AA59 AA63 AA64 AA71 AA74 AA76 AA78 BA03 BA04 BA13 BA14 BA15 BA16 BA17 BA18 BA19 BA35 BA38 BA91 CA29 CC10X CC22X CC24X CC28Y CC32Y CE02 DA20 DA32 4F100 AB10 AK01A AK25 AS00E AT00A BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10B BA10C BA10D BA10E DE04A DG10A DG11A DG15A EJ39B EJ39C EJ39D EJ39E EJ82 EJ82A GB08 HB00B HB00C JD04B JD04C JG01A JJ02
Claims (11)
- 【請求項1】 中空粒子もしくは気泡を内包する高分子
マトリックスが含浸性基材に含浸されていることを特徴
とする建装部材用断熱性シート。 - 【請求項2】 中空粒子を内包する高分子マトリックス
が含浸性基材に含浸されていることを特徴とする請求項
1記載の建装部材用断熱性シート。 - 【請求項3】 気泡を内包する高分子マトリックスが含
浸性基材に含浸されていることを特徴とする請求項1記
載の建装部材用断熱性シート。 - 【請求項4】 中空粒子および気泡を内包する高分子マ
トリックスが含浸性基材に含浸されていることを特徴と
する請求項1記載の建装部材用断熱性シート。 - 【請求項5】 含浸性基材が、フェルト、布、不織布、
もしくは紙であることを特徴とする請求項1〜4いずれ
か記載の建装部材用断熱性シート。 - 【請求項6】 表裏のうちの片面、もくは両面に低透湿
性シートが積層されていることを特徴とする請求項1〜
5いずれか記載の建装部材用断熱性シート。 - 【請求項7】 化粧が施されたことを特徴とする請求項
1〜6いずれか記載の建装部材用断熱性シート。 - 【請求項8】 着色、印刷、エンボス、もしくはワイピ
ング塗装の少なくともいずれかにより、またはこれらが
施された化粧シートが積層されたことにより化粧が施さ
れていることを特徴とする請求項7記載の建装部材用断
熱性シート。 - 【請求項9】 化粧を保護する保護層がさらに積層され
たことを特徴とする請求項7または8記載の建装部材用
断熱性シート。 - 【請求項10】 熱伝導性の素材からなる板、またはパ
ネルに、請求項1〜9いずれか記載の建装部材用断熱性
シートが積層されたことを特徴とする断熱性建装部材。 - 【請求項11】 熱伝導性の素材からなる押出し型材
に、請求項1〜9いずれか記載の建装部材用断熱性シー
トが積層されたことを特徴とする断熱性建装部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27018699A JP2001090220A (ja) | 1999-09-24 | 1999-09-24 | 建装部材用断熱性シートおよび断熱性建装部材 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP27018699A JP2001090220A (ja) | 1999-09-24 | 1999-09-24 | 建装部材用断熱性シートおよび断熱性建装部材 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=17482731
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27018699A Withdrawn JP2001090220A (ja) | 1999-09-24 | 1999-09-24 | 建装部材用断熱性シートおよび断熱性建装部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2001090220A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006241240A (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-14 | Kosuke Iguchi | 多孔質緩衝材 |
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-
1999
- 1999-09-24 JP JP27018699A patent/JP2001090220A/ja not_active Withdrawn
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