JP2001089368A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JP2001089368A JP2000216898A JP2000216898A JP2001089368A JP 2001089368 A JP2001089368 A JP 2001089368A JP 2000216898 A JP2000216898 A JP 2000216898A JP 2000216898 A JP2000216898 A JP 2000216898A JP 2001089368 A JP2001089368 A JP 2001089368A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 α4介在細胞接着を伴う疾病の治療に有用な
医薬組成物。 【解決手段】 有効成分として下記式(I): 【化1】 式中、環Aは芳香族炭化水素環等;Qは結合手等;nは
0、1、2;WはO、S、−CH=CH−または−N=
CH−;ZはO、S;R1、R2、R3はH、ハロゲン、
置換または非置換低級アルキル等;R4はテトラゾリ
ル、カルボキシル等;R5はH、ニトロ、置換または非
置換アミノ基、OH、低級アルカノイル等;R6は置換
または非置換フェニル等、で示される化合物、その薬理
学的に許容される塩の治療上有効量および薬理学的に許
容される担体からなる医薬組成物。該組成物はα4介在
細胞接着を伴う疾病、例えば喘息、糖尿病、リューマチ
関節炎、炎症性腸疾患、および胃腸管や他の上皮組織
(例えば皮膚、尿道、気管支、関節滑膜)の白血球浸潤が
関与する他の疾患などの治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は喘息、糖尿病、リュ
ーマチ関節炎、炎症性腸疾患、およびこれら以外に胃腸
管や他の上皮組織(例えば皮膚、尿道、気管、関節滑膜)
における白血球浸潤が関与する疾患などの病態の治療に
有効な、α4β7を含むα4介在接着阻害剤である分子を
有効成分とする医薬組成物に関する。本発明の組成物
は、更に、肺、血管、心臓および神経系など、上皮組織
以外の組織、および腎臓、肝臓、膵臓および心臓等の移
植された器官における白血球浸潤が関与する病態の治療
に有用である。
【0002】
【従来の技術】白血球の内皮細胞または細胞外マトリッ
クスプロティンへの接着は、免疫および炎症の主要なプ
ロセスであり、多数の接着相互反応が関与している。こ
のプロセスの最初の事象は、インテグリンアビジチー
(親和性)の変化による白血球のローリングであり、これ
が次なる堅固な接着となる(バッチャー、Cell, 67:103
3-1036(1991);ハーラン、Blood, 3:513-525(1985);
ヘムラー、Annu.Rev.Immunol., 8:365-400(1990);
オズボーン、Cell, 62:3-6(1990);シミズら、Immuno
l. Rev., 114:109-143(1990);スプリンガー、Nature,
346:425-434(1990);スプリンガー、Cell, 76:301-3
14(1994)を参照)。走化性因子(chemotactic factor)に
呼応して、白血球は2つの隣接した内皮細胞を介して、
部分的に細胞外マトリックスプロティンフィブロネクチ
ン(FN)(ワイナーら、J. Cell Biol., 105:1873-1884
(1987)参照)およびコラーゲン(CN)(ボーンステイン
ら、Ann. Rev. Biochem., 49:957-1003(1980)およびミ
ラー、K.A.ピエズおよびA.H.レジ編集、結合組
織生化学(Connective Tissue Biochemistry)、“コラー
ゲンおよびその分布の化学”、エウセヴィエル出版、ア
ムステルダム、41-78(1983)参照)から成る組織に移住す
る。これらの反応に関与する重要な認識分子はインテグ
リン遺伝子スーパーファミリーに属する(ヘムラー、Ann
u. Rev. Immunol., 8:365-400(1990);ハイネス、Cel
l, 48:549-554(1987);シミズら、Immunol. Rev., 11
4:109-143(1990);およびスプリンガー、Nature, 34
6:425-434(1990)参照)。
【0003】インテグリンは、アルファ(α)およびベー
タ(β)サブユニットと称される非共有結合で集合したサ
ブユニットから構成される(ヘルマー、Annu. Rev. Immu
nol., 8:365-400(1990);ハイネス、Cell, 48;549-55
4(1987);シミズら、Immunol. Rev., 114:109-143(199
0);スプリンガー、Nature, 346:425-434(1990)参
照)。現在のところ、16個の異なるαサブユニットと
結合して22個の異なるインテグリンを形成する、8個
のインテグリンβサブユニットが同定されている。最初
にイールらによりクローン化(イールら、J. Biol. Che
m., 266:11009-11016(1991))されたβ7インテグリン
サブユニットは白血球上のみで発現され、2個の異なる
αサブユニット、α4(リュウーグら、J. Cell. Biol.,
117:179-189(1992))とαE(サーフ−ベンスッサン
ら、Eur. J. Immunol., 22:273-277(1992)およびキル
シャウら、Eur. J. Immunol., 21:2591-2597(1991))と
結合することが知られている。αEβ7ヘテロダイマー
はその唯一のリガンドとしてE−カドヘリンを持つ。
【0004】α4β7複合体は3個の既知のリガンドを
持つ(VCAM、CS−1、MAdCAM)。α4β7に
対し唯一特異性を示すリガンドは粘膜指向細胞接着分子
(Mucosal Addressing Cell Adhesion Molecule (MAd
CAM))である(アンドリューら、J. Immunol., 153:3
847‐3861(1994);ブリスキンら、Nature, 363: 461-46
4 (1993);およびシャジャンら、J. Immunol., 156:28
51-2857(1996)参照)。MAdCAMは腸間膜リンパ節内
の集合リンパ小節高内皮小静脈、および消化管基底膜お
よび乳腺小静脈に多く発現される(ベルグら、Immunol.
Rev., 105:5(1989))。インテグリンα4β7およびM
AdCAMは正常腸への白血球移動の制御に重要である
ことが証明されている(ホルツマンら、Cell 56: 37 (19
89))。α4β7の第2のリガンドはコネクチィングセグ
メント1(CS−1)、FNA鎖の別のスプライスされた
領域である(グアンら、Cell, 60:53-61(1990)およびワ
イナーら、J. Cell Biol., 109:1321-1330(1989)参
照)。この別のスプライスされた領域内の細胞結合サイ
トは25個のアミノ酸からなり、そのカルボキシ末端ア
ミノ酸残基、EILDVPSTは認識モティーフ(MOTI
F)を形成する(コモリヤら、J. Biol. Chem., 266:1507
5-15079(1991)およびワイナーら、J. Cell.Biol., 11
6:489-497(1992)参照)。
【0005】α4β7の第3のリガンドは、内皮細胞上
に発現されたサイトカイン誘導可プロティンである血管
細胞接着分子−1(VCAM−1)である(エリセスら、C
ell,60:577‐584(1990)およびリューグら、J. Cell Bi
ol., 117:179‐189(1992)参照)。VCAMおよびCS
−1 (エリセスら、Cell, 60:577‐584(1990)参照)は
α4β7およびα4β1で共通する2個のリガンドであ
る。MAdCAM、VCAMおよびCS−1がα4β7
上の同じサイトに結合しているのかどうかは、明確では
ない。モノクロナル抗体のパネルを用いて、アンドリュ
ーらは、α4β7とその3個のリガンドとの相互反応に
は、異なるが重複したエピトープが関与していることを
示した(アンドリューら、J. Immunol, 153:3847‐3861
(1994))。
【0006】インビトロおよびインビボでの多くの研究
により、α4は多くの疾病の病因に重大な役割を担って
いることが示されている。α4に対するモノクロナル抗
体が様々な疾病モデルで試験されている。抗α4抗体の
有効性は実験的自己免疫型脳脊髄炎のラットおよびマウ
スモデルで示された(バロンら、J. Exp. Med., 177:57
‐68(1993)およびエドノックら、Nature, 356:63‐66
(1992)参照)。かなりの数の研究により、アレルギー気
管支炎におけるα4の役割評価がなされた(アブラハム
ら、J. Clin. Invest., 93:776‐787(1994);ボクナー
ら、J. Exp. Med., 173:1553‐1556(1991);ワルシュ
ら、J. Immnol, 146:3419‐3423(1991);およびウェグ
ら、J. Exp. Med., 177:561‐566(1993)参照)。例え
ば、α4のモノクロナル抗体はいくつかの肺抗原攻撃モ
デルにおいて有効であった(アブラハムら、J. Clin. In
vest., 93:776‐787(1994)およびウェグら、J. Exp. M
ed.,177:561‐566(1993)参照)。興味深いことに、遅延
型応答の排除が存在しているにもかかわらず、細胞レク
ルートメントの妨害が、ある種の肺モデルには見られな
い(アブラハムら、J. Clin. Invest., 93:776‐787(19
94))。自然発生慢性大腸炎を発症するコットントップタ
マリン(Cotton-top tamarin)は抗α4抗体を投与する
と、大腸炎の有意な軽減を示した(ベルら、J. Immuno
l., 151:4790‐4802(1993)およびポドルスキーら、J.
Clin. Invest., 92:372‐380(1993)参照)。α4に対す
るモノクロナル抗体は膵島炎を阻害し、非肥満糖尿病マ
ウスの糖尿病の発病を遅らせる(バロンら、J. Clin. In
vest., 93:1700‐1708(1994);バークリーら、Diabete
s, 43:529‐534(1994);およびヤンら、Proc. Natl. A
cad.Sci. USA, 90:10494‐10498(1993)参照)。α4が
関与する他の疾病として、リュウマチ関節炎 (ラホン
ら、J. Clin. Invest., 88:546‐552(1991)およびモラ
レス−デュクレら、J. Immunol., 149:1424‐1431(199
2)参照)および動脈硬化症(チブルスキーら、Science, 2
51:788‐791(1991)参照)が挙げられる。遅延型過敏反
応(イセクズ、J. Immunol., 147:4178‐4184(1991)参
照)および接触過敏反応(キショルムら、Eur. J. Immuno
l., 23:682‐688(1993)およびファーグソンら、J. Imm
unol., 150:1172‐1182(1993)参照)も抗α4抗体によ
り妨害される。疾病におけるα4のインビボでの研究の
優れた考察としては、ロブらのJ. Clin. Invest., 94:1
722-1728(1995)を参照。
【0007】これらの研究は明白に様々な疾病において
α4を関係づけているが、見られる阻害がα4β1、α
4β7、或いは両者を遮断することに依るものか否かは
明白ではない。最近、α4β7複合体を認識する抗体
(ヘスターベルグら、Gastroenterology (1997) 参照)、
β7に対する抗体またはα4β1が結合しないMAdC
AMに対する抗体(ピカレラら、J. Immunol., 158: 209
9-2106 (1997))を用いて、いくつかの研究がこの論点に
向けられている。炎症腸疾患の霊長類モデルにおいて、
α4β7複合体に対する抗体が炎症を改善し、下痢を減
少することが判明した(ヘスターベルグら、Gastroenter
ology, 111:1373‐1380(1996)参照)。別のモデルにお
いて、β7またはMAdCAMに対するモノクロナル抗
体が白血球の結腸へのレクルートメントを遮断し、CD
45RBhighCD4+細胞で再構成された重症複合免疫
不全症マウス(scid mice)の結腸における炎症の程度を
減少させた(ピカレラら、J. Immunol., 158:2099‐210
6(1997)参照)。これは、消化管集合リンパ組織がβ7欠
損マウスにおいてひどく損傷をうけているという事実と
共に、α4β7が炎症性腸疾患の重要な仲介役であろう
ことを示唆している。
【0008】様々な白血球上でのα4β7の発現および
発症組織におけるα4β7ポジティブ細胞の増加は、腸
への移動に加えて炎症の他のサイトへの細胞レクルート
メントにおいて受容体が重要な役割を担っていることを
意味づける。CD4+、CD8+、T細胞、B細胞、NK
細胞、およびヒト末梢血からの好酸球はα4β7を高い
レベルで発現することを示した(ピカレラら、J. Immuno
l., 158:2099‐2106(1997)参照)。α4β7発現T細胞
数の増加がリュウマチ関節炎患者の滑膜内に認められ、
α4β7の発現の増加がこの疾病の悪化および永続化に
寄与していることが予測された(ラザロビッツら、J. Im
munol., 151:6482‐6489(1993))。非肥満糖尿病マウス
において、MAdCAMが膵臓内の炎症ランゲルハンス
島の高内皮小静脈上に発現し、これはα4β7の糖尿病
での役割を示唆している(ケルナーら、Science, 266:1
395‐1399(1994)参照)。リンパ球および好酸球上のα4
β7の分布(イールら、J. Immunol., 153:517‐528(19
94)参照)と、α4β7がヒト好酸球のVCAM、CS−
1およびMAdCAMへの接着を仲介する事を示すイン
ビトロでの研究結果は、共に、このインテグリンが喘息
での標的分子であることを示唆する。集合的に、これら
のデータはインテグリンα4β7が様々な炎症疾患にお
いて重要な役割を担っていることを示唆する。
【0009】MAdCAMのN−末端ドメイン(ドメイ
ン1)はVCAMおよびICAM両者のN−末端インテ
グリン認識ドメインと相同性を示す(ブリスキンら、Nat
ure, 363:461‐464(1993)参照)。MAdCAMの部位
指向突然変異誘発性を用いて、C−Dループ内の3個の
線状アミノ酸残基として、結合モチィーフが第一ドメイ
ン内で同定された(ビネイら、J. Immunol., 157:2488
‐2497(1996)参照)。L40、D41およびT42の突
然変異はα4β7への結合能の完全損失を招き、これは
MAdCAM上のLDTが結合ループに関与しているこ
とを示唆している(ビネイら、J. Immunol., 157:2488
‐2497(1996)参照)。MAdCAM上のこの領域と、V
CAMまたはCS−1などの他のインテグリンリガンド
との連帯により、G/Q、I/、E//Sおよ
びP/S残基からなる保存結合モチーフまたは共通配列
が存在することが証明される(ブリスキンら、J. Immuno
l., 156:719‐726(1996)参照)。このことはLDT含有
の線状および環状ペプチドがインビトロでMAdCAM
への細胞接着を遮断することが示された事実からさらに
支持される(シュロフら、Bioorganic & Mecicinal Chem
istry Letters, 6:2495‐2500(1996)およびビネーら、
J. Immunol., 157:2488‐2497(1996)参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】インビボでのインテグ
リンに対するモノクロナル抗体の使用により、多くのイ
ンテグリンが炎症および心臓血管障害、および臓器移植
の実際に有効な治療標的であることが示されている。本
発明の目的は、経口で生体利用可能な、非ペプチド性
の、小分子のα4拮抗薬を有効成分とする医薬組成物を
提供することにある。MAdCAM、VCAMまたはC
S−1いずれかへのα4介在接着の強力な阻害剤で、炎
症疾患の治療に有用な小分子を含有する医薬組成物を提
供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】課題を解決するために本
発明者らは、鋭意研究の結果、α4(α4β7を含む)介在
細胞接着阻害剤である化合物を含有する新規な医薬組成
物を見出し、本発明を完成した。
【0012】すなわち、本発明は式(I):
【化7】 式中、環Aは芳香族炭化水素環あるいは複素環、Qは結
合手;カルボニル基;水酸基またはフェニル基で置換さ
れていてもよい低級アルキレン基;低級アルケニレン
基;または−O−(低級アルキレン)−基、nは0、1ま
たは2の整数、Wは酸素原子、硫黄原子、−CH=CH
−基または−N=CH−基、Zは酸素原子または硫黄原
子、R1、R2およびR3は同一または異なって下記の群
から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)置換または非置換低級アルキル基、 d)置換または非置換低級アルコキシ基、 e)ニトロ基、 f)置換または非置換アミノ基、 g)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
ル、 h)シアノ基、 i)低級アルキルチオ基、 j)低級アルカンスルホニル基、 k)置換または非置換スルファモイル基、 l)置換または非置換アリール基、 m)置換または非置換複素環基、および n)水酸基、または、R1、R2およびR3のうち2つはそ
の末端で互いに結合して低級アルキレンジオキシ基を形
成してもよく、R4はテトラゾリル基、カルボキシル基
またはそのアミドまたはエステル、R5は下記の群から
選ばれる基、 a)水素原子、 b)ニトロ基、 c)置換または非置換アミノ基、 d)水酸基、 e)低級アルカノイル基、 f)置換または非置換低級アルキル基、 g)低級アルコキシ基、 h)ハロゲン原子、および i)2−オキソピロリジニル基、R6は下記の群から選ば
れる基、 a)置換または非置換フェニル基、および b)置換または非置換ヘテロアリール基、で示される化
合物、またはその薬理学的に許容される塩を含有するこ
とを特徴とする医薬組成物に関する。
【0013】本発明の組成物はα4(α4β7およびα
4β1を含む)介在細胞接着による病態の治療および予
防に有用である。
【0014】本発明の有効成分はその不斉炭素に基づく
光学活性異性体として存在することがあり、本発明はこ
れらの異性体およびその混合物も包含する。
【0015】
【発明の実施の形態】本明細書を通じて用いられる下記
の略語は、それぞれ下記の意味である。略語: BOP−C1:ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニ
ル)ホスフィン酸クロリド BOP試薬:ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−ト
リス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホス
フェート DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド EDC:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド THF:テトラヒドロフラン DMF:N,N−ジメチルホルムアミド DIEA:ジイソプロピルエチルアミン DMAP:4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ−7
−エン CDI:カルボニルジイミダゾ−ル HOBT:1−ヒドロキシベンゾトリアゾール BOC:tert−ブトキシカルボニル Tf2O:無水トリフルオロメタンスルホン酸 Tf:トリフルオロメタンスルホニル基 TFA:トリフルオロ酢酸 DME:1,2−ジメトキシエタン MsCl:メタンスルホニルクロリド DIAD:ジイソプロピルアゾジカルボキシレート Ac:アセチル基 Me:メチル基 Et:エチル基 Ph:フェニル基 Bn:ベンジル基 EtOAc:酢酸エチル(=AcOEt) mCPBA:m−クロロ過安息香酸 TMS:トリメチルシリル基 h:時間 min:分 satd.:飽和
【0016】さらに、以下の種々の用語が下記のような
特定意味および解釈で用いられている。アルキル、アル
コキシ、アルキレンまたはアルカンに先だって用いられ
る「低級」とは、直鎖または分岐鎖の1〜6個の炭素数
を含むことを意味し、アルカノイル、アルケニル、また
はアルケニレンに先だって用いられる「低級」とは、直
鎖または分岐鎖の2〜7個の炭素数を含むことを意味す
る。シクロアルキル、またはシクロアルコキシに先だっ
て用いられる「低級」とは、3〜7個の炭素数を含むこ
とを意味する。
【0017】「モルホリノ低級アルキル」、「ヒドロキ
シ低級アルコキシ」などの用語は、「低級」の前の官能
基が「低級」に続く官能基の置換基であることを意味す
る。例えば、「ヒドロキシ低級アルコキシ」は少なくと
も一つのヒドロキシ置換基を含有する低級アルコキシ基
を意味するものである。
【0018】「ハロゲン原子で置換された低級アルキル
基」、「低級アルコキシ基で置換されたフェニル基」等
の用語は、少なくとも一つの置換基を含む官能基を意味
する。例えば、「ハロゲン原子で置換された低級アルキ
ル基」とは、少なくとも一つのハロゲン原子を含有する
低級アルキル基を意味し、「低級アルコキシ基で置換さ
れたフェニル基」とは、、少なくとも一つの低級アルコ
キシ基を含有するフェニルを意味する。このタイプの語
法は本分野の技術者により解釈されているとおりであ
り、このタイプの命名法に若干異なる命名法およびこの
タイプの命名法の組合せもまた当分野の技術者の通常の
解釈の範囲内で解釈されるものである。依って、このタ
イプの命名法は、現実にあり得ないような分子または置
換基になるような組み合わせには適用されるものではな
い。
【0019】本発明の態様として、化合物の立体配置は
限定されない。本発明の化合物は単一の配置またはいく
つかの異なった配置の混合した化合物であってもよい。
【0020】上記式(I)中、「芳香族炭化水素環」と
は、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フル
オレン環等の、単環、2環または3環式の芳香族炭化水
素環である。
【0021】上記式(I)中、「複素環」とは、ヘテロ原
子を含有する単環、2環または3環である。例えば、ピ
リジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、
キノリン環、イソキノリン環、キナゾリン環、フタラジ
ン環、イミダゾール環、イソキサゾール環、ピラゾール
環、オキサゾール環、チアゾール環、インドール環、ベ
ンズアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾ
ール環、ベンゾフラン環、フラン環、チオフェン環、オ
キサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール
環、テトラゾール環、ピロール環、インドリン環、イン
ダゾール環、イソインドール環、プリン環、モルホリン
環、キノキサリン環、ベンゾチオフェン環、ピロリジン
環、ベンゾフラザン環、ベンゾチアジアゾール環、チア
ゾリジン環、イミダゾチアゾール環、ジベンゾフラン
環、およびイソチアゾール環がある。
【0022】上記式(I)中、「アリール基」とは、単
環、2環または3環式の芳香族基をいい、例えば、フェ
ニル基、ナフチル基、アンソリル基およびフルオレニル
基がある。
【0023】上記式(I)中、「複素環基」とは、窒素原
子、酸素原子および硫黄原子のヘテロ原子を含有する、
単環、2環または3環式基を意味し、例えば、ピリジル
基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、
キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、フタラ
ジニル基、イミダゾリル基、イソキサゾリル基、ピラゾ
リル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、インドリル
基、ベンズアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイ
ミダゾリル基、ベンゾフラニル基、フリル基、チエニル
基、ピロリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル
基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリニル
基、インダゾリル基、イソインドリル基、プリニル基、
モルホリニル基、キノキサリニル基、ベンゾチエニル
基、ピロリジニル基、ベンゾフラザニル基、ベンゾチア
ジアゾリル基、チアゾリジニル基、イミダゾチアゾリル
基、ジベンゾフラニル基、イソチアゾリル基、ピロリニ
ル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基およびテトラヒ
ドロピラニル基である。上記式(I)中、「ヘテロアリー
ル基」は窒素原子、酸素原子および硫黄原子のヘテロ原
子を含有する、単環、2環または3環式の芳香族基を意
味し、例えば、ピロリジニル基、ピロリニル基、ピペリ
ジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、テトラヒ
ドロピラニル基以外の上記「複素環基」である。好まし
い「ヘテロアリール基」は、ピリジル基、チエニル基、
ベンゾフラニル基、ピリミジル基、およびイソキサゾリ
ル基である。
【0024】本発明の化合物(I)中、新規化合物は下記
のものである。
【化8】 式中、環Aは芳香族炭化水素環あるいは複素環、Qは結
合手;カルボニル基;水酸基またはフェニル基で置換さ
れていてもよい低級アルキレン基;低級アルケニレン
基;または−O−(低級アルキレン)−基、nは0、1ま
たは2の整数、Wは酸素原子、硫黄原子、−CH=CH
−基または−N=CH−基、Zは酸素原子または硫黄原
子、R1、R2およびR3は同一または異なって下記の群
から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)置換または非置換低級アルキル基、 d)置換または非置換低級アルコキシ基、 e)ニトロ基、 f)置換または非置換アミノ基、 g)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
ル、 h)シアノ基、 i)低級アルキルチオ基、 j)低級アルカンスルホニル基、 k)置換または非置換スルファモイル基、 l)置換または非置換アリール基、 m)置換または非置換複素環基、および n)水酸基、または、R1、R2およびR3のうち2つはそ
の末端で互いに結合して低級アルキレンジオキシ基を形
成してもよく、R4はテトラゾリル基、カルボキシル基
またはそのアミドまたはエステル、R5は下記の群から
選ばれる基、 a)水素原子、 b)ニトロ基、 c)置換または非置換アミノ基、 d)水酸基、 e)低級アルカノイル基、 f)置換または非置換低級アルキル基、 g)低級アルコキシ基、 h)ハロゲン原子、および i)2−オキソピロリジニル基、R6は下記の群から選ば
れる基、 a)置換または非置換フェニル基、および b)置換または非置換ヘテロアリール基、ただし、環A
がベンゼン環のときは、その3位および5位、または2
位および4位はメチル基で置換されない、またはその薬
理学的に許容される塩。
【0025】本発明の有効成分の好ましい立体配置は式
(I−A)で表される。
【化9】 (式中、記号は上記と同じである)
【0026】本発明の好ましい態様は、環Aがベンゼン
環のときは、その2位または6位のひとつは置換されて
いる、式(I)の化合物である。
【0027】本発明の他の好ましい態様は、R1、R2
よびR3が下記の群から選ばれる基である式(I)の化合
物である。 a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)置換または非置換低級アルコキシ基、 d)ニトロ基、 e)置換または非置換アミノ基、 f)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
ル、 g)シアノ基、 h)低級アルキルチオ基、 i)低級アルカンスルホニル基、 j)置換または非置換スルファモイル基、 k)置換または非置換アリール基、 l)置換または非置換複素環基、および m)水酸基または、R1、R2およびR3の2つは互いにそ
の末端で結合して低級アルキレンジオキシ基を形成して
もよい。
【0028】本発明の有効成分のさらに好ましい態様は
下記式(I−B)で表される化合物である。
【0029】
【化10】 (式中、記号は上記と同じである)
【0030】本発明の有効成分のさらに好ましい態様で
は、R1が水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、
カルバモイル基、ニトロ基、置換または非置換アミノ
基、置換または非置換複素環基、R2が水素原子、低級
アルキル基またはハロゲン原子、R3が水素原子、低級
アルキル基またはハロゲン原子、およびR6がその2
位、4位、および/または6位が下記の群から選ばれる
基で置換されていてもよいフェニル基、 1)ハロゲン原子、 2)置換または非置換低級アルコキシ基、 3)置換または非置換低級アルキル基、 4)置換または非置換アミノ基、 5)置換または非置換カルバモイル基、および 6)置換または非置換スルファモイル基、である。
【0031】本発明のさらに好ましい態様では、R6
下記の群から選ばれる1〜3個の基で置換されていても
よいフェニル基である。 1)低級アルコキシ基、および 2)置換または非置換アミノ基、置換または非置換ピペ
リジニル基、置換または非置換モルホリノ基、置換また
は非置換ピペラジニル基、置換または非置換ピロリジニ
ル基および置換または非置換イミダゾリジニル基から選
ばれる基で置換されていてもよい低級アルキル基。
【0032】本発明の他の態様では、環Aがベンゼン
環、ピリジン環、ピラジン環、フラン環、イソキサゾー
ル環、ベンゾフラン環、チオフェン環、ピロール環、ま
たはインドール環;R1、R2およびR3が下記の群から
選ばれる基; a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)ハロゲン原子またはハロゲノベンゾイルアミノ基で
置換されていてもよい低級アルキル基、 d)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキ
シ基、 e)ニトロ基、 f)1)低級アルキル基、2)低級アルカノイル基、3)ハ
ロゲノベンゾイル基、4)低級アルコキシカルボニル
基、5)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アル
カンスルホニル基、6)低級アルキル基、トリハロゲノ
低級アルキル基、ハロゲン原子または低級アルコキシ基
で置換されていてもよいベンゼンスルホニル基、7)チ
オフェンスルホニル基、8)低級アルキル基または低級
アルキルフェニル基で置換されていてもよいカルバモイ
ル基、9)低級アルキル基、フェニル基またはフェニル
低級アルキル基で置換されていてもよいチオカルバモイ
ル基、10)チアゾリニル基、および11)低級アルキル
基で置換されていてもよいスルファモイル基から選ばれ
る1〜2個の基で置換されていてもよいアミノ基、 g)カルボキシル基、 h)低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよい
カルバモイル基、 i)低級アルコキシカルボニル基、 j)シアノ基、 k)低級アルキルチオ基、 l)低級アルカンスルホニル基、 m)スルファモイル基、 n)フェニル基、 o)オキソ基で置換されていてもよいピロリジニル基、 p)1)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルカ
ノイル基、2)ハロゲン原子、3)ホルミル基、および
4)水酸基で置換されていてもよい低級アルキル基から
選ばれる基で置換されていてもよいピロリル基、 q)チエニル基、 r)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
リル基、 s)チアゾリル基、 t)ピラゾリル基、 u)ピラジニル基、 v)ピリジル基、および w)水酸基、R4が下記の群から選ばれる基; a)カルボキシル基、 b)1)ピリジル基、または2)低級アルキル基で置換さ
れていてもよいアミノ基で置換されていてもよい低級ア
ルコキシカルボニル基、 c)低級シクロアルコキシカルボニル基、 d)水酸基または低級アルカンスルホニル基で置換され
ていてもよいカルバモイル基、および e)テトラゾリル基、R5が下記の群から選ばれる基; a)水素原子、 b)ニトロ基、 c)低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル
基、または低級アルカンスルホニル基で置換されていて
もよいアミノ基、 d)水酸基、 e)低級アルカノイル基、 f)1)水酸基、または2)水酸基または低級アルコキシ
基で置換されたイミノ基で置換されていてもよい低級ア
ルキル基、 g)低級アルコキシ基、 h)ハロゲン原子、および i)2−オキソピロリジニル基、R6が下記の群から選ば
れる基; a)下記群から選ばれる1〜5個の基で置換されていて
もよいフェニル基、 1)ハロゲン原子、 2)ニトロ基、 3)ホルミル基、 4)水酸基、 5)カルボキシル基、 6)i)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
ル、ii)水酸基、iii) シアノ基、iv)ハロゲン原
子、v)低級アルキル基で置換されていてもよいアミノ
基、vi)ピリジル基、vii)低級アルキル基で置換さ
れていてもよいチアゾリル基、viii)低級アルキル
基で置換されていてもよいイソキサゾリル基、ix)低
級アルキル基で置換されていてもよいピペリジル基、
x)低級アルキル基で置換されていてもよいピロリジニ
ル基、xi)ハロゲン原子で置換されていてもよいフェ
ニル基、xii)フリル基、xiii)チエニル基、およ
びxiv)低級アルコキシ基から選ばれる基で置換され
ていてもよい低級アルコキシ基、 7)i)ハロゲン原子、ii)水酸基、iii)カルボキシ
ル基、またはそのアミドまたはエステル、iv)低級ア
ルコキシ基、v)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アル
キル基、低級アルキルアミノ低級アルキル基、フェニル
低級アルキル基、フェニル基およびピリジル基から選ば
れる1〜2個の基で置換されていてもよいアミノ基、v
i)低級アルキレンジオキシ基、オキソ基または水酸基
で置換されていてもよいピペリジニル基、vii)低級
アルキル基で置換されていてもよいモルホリノ基、vi
ii)酸化されていてもよいチオモルホリノ基、ix)低
級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルカ
ノイル基またはフェニル低級アルキル基で置換されてい
てもよいピペラジニル基、x)オキソ基で置換されてい
てもよいピロリジニル基、およびxi)低級アルキル基
およびオキソ基から選ばれる1〜3個の基で置換されて
いてもよいイミダゾリジニル基から選ばれる基で置換さ
れていてもよい低級アルキル基、 8)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステル
で置換されていてもよい低級アルケニル基、 9)i)フェニル基、ii)低級アルコキシカルボニル
基、iii)低級アルカンスルホニル基、iv)低級アル
キル基または低級アルキルフェニル基で置換されていて
もよいカルバモイル基、v)低級アルカノイル基、vi)
低級アルキル基、vii)低級アルケニル基、およびv
iii)低級アルキル基で置換されていてもよいチオカ
ルバモイル基から選ばれる基で置換されていてもよいア
ミノ基、 10)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、モ
ルホリノ低級アルキル基、フェニル低級アルキル基また
は低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよいカ
ルバモイル基、 11)i)低級アルキル基、ii)ベンゾイル基、iii)
低級アルコキシカルボニル基およびiv)低級アルカノ
イル基から選ばれる基で置換されていてもよいスルファ
モイル基、 12)低級アルケニルオキシ基、 13)低級アルキレンジオキシ基、 14)低級アルキル基で置換されていてもよいピペラジ
ニルカルボニル基、 15)低級アルカノイル基、 16)シアノ基、 17)低級アルキルチオ基、 18)低級アルカンスルホニル基、 19)低級アルキルスルフィニル基、および 20)式:−(CH2)q−O−で示される基(式中qは2ま
たは3の整数)、 b)低級アルキル基で置換されていてもよいピリジル
基、 c)下記群から選ばれる基で置換されていてもよいチエ
ニル基、 1)ハロゲン原子、 2)水酸基で置換されていてもよい低級アルキル基、 3)シアノ基、 4)ホルミル基、 5)低級アルコキシ基、および 6)低級アルカノイル基、 d)ベンゾフラニル基、 e)低級アルコキシ基で置換されていてもよいピリミジ
ニル基、 f)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
リル基、および g)低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよ
いピロリル基、である。
【0033】本発明の好ましい態様では、環Aがベンゼ
ン環;Qが結合手;Wが−CH=CH−;R1が下記の
群から選ばれる基; a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)低級アルキル基、 d)低級アルコキシ基、 e)ニトロ基、 f)1)低級アルキル基、2)低級アルカノイル基、3)低
級アルコキシカルボニル基、4)ハロゲン原子で置換さ
れていてもよい低級アルカンスルホニル基、5)低級ア
ルキル基、トリハロゲノ低級アルキル基、ハロゲン原子
または低級アルコキシ基で置換されていてもよいベンゼ
ンスルホニル基、6)チオフェンスルホニル基、7)低級
アルキル基または低級アルキルフェニル基で置換されて
いてもよいカルバモイル基、8)低級アルキル基で置換
されていてもよいチオカルバモイル基、および9)低級
アルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基か
ら選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、 g)カルボキシル基、 h)低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよい
カルバモイル基、 i)低級アルカンスルホニル基、 j)スルファモイル基、 k)フェニル基、 l)オキソ基で置換されていてもよいピロリジニル基、 l)低級アルキル基で置換されていてもよいピロリル
基、 m)チエニル基、 n)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
リル基、 o)チアゾリル基、 p)ピラゾリル基、 q)ピラジニル基、 r)ピリジル基、および s)水酸基、R2が水素原子またはハロゲン原子;R3
水素原子またはハロゲン原子;R4がa)カルボキシル
基、b)低級アルキルアミノ基で置換されていてもよい
低級アルコキシカルボニル基、またはc)低級アルカン
スルホニル基で置換されていてもよいカルバモイル基;
5が下記群から選ばれる基; a)水素原子、 b)低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基
または低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよ
いアミノ基、 c)低級アルカノイル基、 d)1)水酸基、または2)水酸基または低級アルコキシ
基で置換されたイミノ基で置換されていてもよい低級ア
ルキル基、 e)低級アルコキシ基、および f)ハロゲン原子、 R6が下記群から選ばれる1〜5個の基で置換されてい
てもよいフェニル基; a)ハロゲン原子、 b)ホルミル基、 c)水酸基、 d)1)カルボキシル基、2)水酸基、3)シアノ基、4)
ハロゲン原子、5)低級アルキル基で置換されていても
よいアミノ基、6)ピリジル基、7)フェニル基、8)チ
エニル基、または9)低級アルコキシ基で置換されてい
てもよい低級アルコキシ基、 e)1)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低
級アルキルアミノ低級アルキル基またはフェニル基で置
換されていてもよいアミノ基、2)低級アルキレンジオ
キシ基で置換されていてもよいピペリジニル基、3)低
級アルキル基で置換されていてもよいモルホリノ基、
4)硫黄原子が酸化されていてもよいチオモルホリノ
基、5)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
低級アルカノイル基またはフェニル低級アルキル基で置
換されていてもよいピペラジニル基、6)オキソ基で置
換されていてもよいピロリジニル基、または7)低級ア
ルキル基およびオキソ基から選ばれる1〜3個の基で置
換されていてもよいイミダゾリジニル基で置換されてい
てもよい低級アルキル基、 f)1)低級アルコキシカルボニル基、2)低級アルカン
スルホニル基、3)低級アルキル基または低級アルキル
フェニル基で置換されていてもよいカルバモイル基、
4)低級アルカノイル基、5)低級アルキル基、6)低級
アルケニル基、または7)低級アルキル基で置換されて
いてもよいチオカルバモイル基で置換されていてもよい
アミノ基、 g)1)低級アルキル基、2)ヒドロキシ低級アルキル
基、3)モルホリノ低級アルキル基、4)フェニル低級ア
ルキル基、または5)低級アルカンスルホニル基で置換
されていてもよいカルバモイル基、 h)低級アルキル基で置換されていてもよいスルファモ
イル基、 i)低級アルケニルオキシ基、 j)低級アルキレンジオキシ基、 k)シアノ基、 l)低級アルキルチオ基、および m)低級アルカンスルホニル基、である。
【0034】本発明のさらに好ましい態様では、R1
1)水素原子、2)ハロゲン原子、3)低級アルカノイル
アミノ基、4)低級アルコキシカルボニルアミノ基、5)
ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルカンスル
ホニルアミノ基、6)低級アルキル基、トリハロゲノ低
級アルキル基、ハロゲン原子または低級アルコキシ基で
置換されていてもよいベンゼンスルホニルアミノ基、
7)チオフェンスルホニルアミノ基、8)低級アルキル基
または低級アルキルフェニル基で置換されていてもよい
ウレイド基、9)低級アルキルチオウレイド基、または
10)低級アルキルスルファモイルアミノ基;R2がハロ
ゲン原子;R3が水素原子またはハロゲン原子;R6
1)低級アルコキシ基、2)低級アルキルアミノ基、ヒド
ロキシ低級アルキルアミノ基、低級アルキルアミノ低級
アルキルアミノ基、ピペリジニル基、低級アルキルピペ
リジニル基、モルホリノ基、低級アルキルモルホリノ
基、チオモルホリノ基、ピペラジニル基、低級アルキル
ピペラジニル基、低級アルカノイルピペラジニル基、お
よびピロリジニル基から選ばれる1〜3個の基で置換さ
れていてもよい低級アルキル基、3)低級アルキル基で
置換されていてもよいスルファモイル基、および4)低
級アルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基か
ら選ばれる1〜3個の基で置換されていてもよいフェニ
ル基、である。
【0035】本発明のさらに好ましい態様では、R1
水素原子、R3がハロゲン原子、およびR6が2−低級ア
ルコキシフェニル基、2,6−ジ低級アルコキシフェニ
ル基、2,6−ジ低級アルコキシ−4−[[N,N−ジ低級
アルキルアミノ]低級アルキル]フェニル基、2,6−ジ
低級アルコキシ−4−[(4−低級アルキル−1−ピペラ
ジニル)低級アルキル]フェニル基、2,6−ジ低級アル
コキシ−4−[1−ピペリジニル低級アルキル]フェニル
基、2,6−ジ低級アルコキシ−4−[N,N−ジ(低級ア
ルキル)カルバモイル]フェニル基または2,6−ジ低級
アルコキシ−4−[(モルホリノ)低級アルキル]フェニル
基である。
【0036】本発明のさらに好ましい態様では、低級ア
ルコキシがメトキシである。
【0037】本発明の有効成分として好ましい化合物
は、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−
ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン;N−(2,
6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−
4−(1−ピペリジノメチル)フェニル]−L−フェニル
アラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,
6−ジメトキシ−4−[(4−メチルピペラジニル)メチ
ル]フェニル]−L−フェニルアラニン;N−(2,6−ジ
クロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(モ
ルホリノメチル)フェニル]−L−フェニルアラニン;N
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメト
キシ−4−[(N,N−ジメチルアミノ)メチル]フェニル]
−L−フェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(N,N−ジメチ
ルカルバモイル)フェニル]−L−フェニルアラニン;N
−(2,6−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−エト
キシ−6−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン;
N−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン;N−(2,6
−ジクロロベンゾイル)−4−(2,3−メチレンジオキ
シ−6−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン;N
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−(1−ヒドロキシ
エチル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−
(2,4,6−トリメトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニン;N−[2,6−ジクロロ−4−[(トリフルオロメタ
ンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]−4−(2,6−ジメ
トキシフェニル)−L−フェニルアラニン;またはN−
[2,6−ジクロロ−4−[(2−チエニルスルホニル)ア
ミノ]ベンゾイル]−4−(2,6−ジメトキシフェニル)
−L−フェニルアラニン、またはエチルエステル等のそ
の低級アルキルステル、またはその製薬学的に許容され
る塩である。
【0038】本発明の有効成分はそのエステル体または
アミド体として用いることができる。エステル体として
は、a)1)ピリジル基、2)低級アルキル基で置換され
ていてもよいアミノ基、3)低級アルカノイルオキシ
基、または4)アリール基で置換されていてもよい低級
アルキルエステル;b)低級アルケニルエステル;c)低
級アルキニルエステル;d)低級シクロアルキルエステ
ル;およびe)アリールエステルが挙げられる。アミド
体としては、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、
アリール基、アリール低級アルキル基、水酸基または低
級アルカンスルホニル基で置換されていてもよいアミド
(−CONH2)が挙げられる。
【0039】また、式(I)のエステルには、例えば、対
応するカルボン酸に体内で変換され得るエステルが含ま
れ、そのようなエステルとしては、例えば、メチルエス
テルなどの低級アルキルエステル、アセトキシメチルエ
ステルなどの低級アルカノイルオキシ低級アルキルエス
テル等が挙げられる。式(I)のアミドには、例えば、N
−非置換アミド、N−低級アルキルアミドなどのN−モ
ノ置換アミド、N,N−(低級アルキル)(低級アルキル)
アミドなどのN,N−ジ置換アミド等が含まれる。
【0040】本発明の有効成分は遊離の形または製薬学
的に許容される塩の形のいずれの形でもよい。
【0041】式(I)の化合物の製薬学的に許容される塩
とは、例えば、無機酸との塩(塩酸塩、硫酸塩)、有機酸
との塩(p−トルエンスルホン酸塩、マレイン酸塩)、無
機塩基との塩(ナトリウム塩またはカリウム塩等のアル
カリ金属との塩)またはアミンとの塩(アンモニウム塩)
が挙げられる。
【0042】更に製薬学的に許容される塩としては、例
えば無機酸または有機酸との酸付加塩(例えば、硝酸
塩、臭化水素酸塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩)、無
機塩基、有機塩基、またはアミノ酸との塩(例えば、ト
リエチルアミン塩、リジンとの塩、アルカリ土類金属と
の塩)が挙げられる。また、製薬学的に許容される塩に
は、分子内塩、付加物、溶媒和物または水和物が含まれ
る。
【0043】有効成分は上記の化合物の治療上有効量お
よび製薬学的に許容される担体からなる医薬組成物に製
剤される。
【0044】本発明の組成物は、ヒト等の哺乳動物にお
けるα4β1およびα4β7を含むα4接着仲介病態、
特にα4β7接着仲介病態の治療または予防に使用でき
る。この方法は哺乳動物またはヒト患者に上記の化合物
または組成物の治療上有効量を投与することを特徴とす
る。
【0045】本発明医薬組成物はリュウマチ関節炎、喘
息、乾癬、湿疹、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎などの
皮膚炎症疾患、糖尿病、多発性硬化症、全身性エリトマ
トーデス(SLE)、潰瘍性大腸炎やクローン病を含む炎
症性腸疾患、移植片対宿主疾患および胃腸管または皮
膚、尿道、気管、関節滑膜、およびその他の上皮組織に
おける、白血球浸潤が関与する上記以外の疾患等、炎症
性疾患の治療または予防に使用できる。本組成物は好ま
しくは、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患
の治療または予防に使用できる。
【0046】本発明はまたα4β7インテグリンを含む
MAdCAM−1のリガンドを持つ細胞と、MAdCA
M−1またはその一部(細胞外ドメイン)との相互反応
を、細胞と本発明有効成分とを接触させることにより阻
害する方法に関する。一態様として、本発明は、α4β
7インテグリンを持つ第一の細胞と、MAdCAM(例
えばMAdCAMを持つ第二の細胞)との、MAdCA
M−1仲介相互反応を、本発明の有効成分を第一の細胞
と接触させることにより阻害する方法に関する。他の態
様では、本発明は、MAdCAM−1分子を発現する組
織(例えば内皮細胞)への白血球レクルートメントを伴う
疾病に苦しむ個人の治療用組成物に関する。
【0047】本発明の他の態様は、MAdCAM−1分
子を発現する組織における白血球浸潤を伴う疾病に苦し
む個人の治療用組成物に関する。
【0048】本発明によれば、MAdCAM−1のリガ
ンドを持つ細胞を構造式(I)で示される有効成分(1種
または2種以上)の有効量と接触させる。有効成分はM
AdCAM−1とα4β7インテグリンを含むリガンド
との結合を阻害(減少または阻止)し、および/またはリ
ガンドが仲介する細胞応答の誘発を阻害する化合物であ
る。治療上有効量とは阻害量(例えばMAdCAM−1
リガンドを持つ細胞とMAdCAM−1との接着を阻害
するための充分量)をいう。MAdCAM−1リガンド
は、ヒトα4β7インテグリン等のα4β7インテグリ
ンや、マウスなどの他の種からのその相同体(マウスの
α4βpまたはLPAM−1と称される)を含む。
【0049】例えば、自然にMAdCAM−1のリガン
ドを発現する、白血球(例えば、Bリンパ球、Tリンパ
球)等の細胞、あるいはMAdCAM−1のリガンドを
発現する他の細胞(組換細胞)の、MAdCAM−1への
接着は、本発明の組成物により、インビトロおよび/ま
たはインビボで阻害され得る。
【0050】他の局面として、本発明は、MAdCAM
−1分子を発現する組織における白血球(例えば、リン
パ球、単球)浸潤(白血球の組織内へのレクルートメント
および/または蓄積を含む)を伴う疾病に苦しむ、ヒト
や他の霊長類などの哺乳動物の個々の治療用組成物に関
する。本組成物は構造式(I)の有効成分(1種または2
種以上)を治療上有効量を含有することを特徴とする。
例えば、胃集合内皮細胞を含む胃腸管、他の粘膜組織、
あるいは小腸大腸の固有層の細静脈、乳腺(泌乳乳腺)等
のMAdCAM−1分子を発現する組織(例えば、胃集
合組織)における白血球浸潤を伴う疾病を含む、炎症性
疾病が本組成物により治療できる。同様に、白血球のM
AdCAM−1分子を発現する細胞(例えば、内皮細胞)
への結合の結果としての、組織における白血球浸潤を伴
う疾病に罹患した個体が本発明組成物により治療でき
る。
【0051】このように治療できる疾病としては、潰瘍
性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患(IBD)、直
腸結腸切除後およびIBD後の回腸肛門吻合後の嚢炎(p
ouchitis)、および白血球浸潤を伴う他の胃腸疾患、例
えば、セリアック病、非熱帯スプルー、血清反応陰性関
節炎を伴う腸疾患、および移植片対宿主疾患などがあ
る。
【0052】膵臓炎およびインスリン依存性糖尿病は本
発明組成物を用いて治療できる他の疾病である。MAd
CAM−1は、BALB/cマウスおよびSJLマウス
と同様、NOD(非肥満糖尿病)マウスの外分泌膵臓にお
けるいくつかの血管に発現されることが報告されてい
る。MAdCAM−1の発現はNODマウスの膵臓の炎
症膵島内の内皮上に誘導され、NOD膵島内皮に発現さ
れたMAdCAM−1は、膵島炎の初期段階での優れた
指標である(ハニネンA.ら、J. Clin. Invest.,92:25
09‐2515(1993))。さらに、膵島内にα4β7を発現し
ているリンパ球の蓄積が観察され、MAdCAM−1は
リンパ腫細胞の炎症膵島の血管へのα4β7を介した結
合に関与している(ハニネンA.ら、J. Clin. Invest.,
92:2509‐2515(1993))。
【0053】本医薬組成物により治療できる粘膜組織を
伴う炎症疾患の例として、乳腺炎(乳腺)、胆嚢炎、胆管
炎、または胆管周囲炎(胆道および肝臓周囲組織)、慢性
気管支炎、慢性静脈洞炎、喘息、および移植片対宿主疾
患(例えば、胃腸管における)が挙げられる。また、過敏
性肺炎、膠原病(SLE、リウマチ関節炎における)、サ
ルコイドーシス、および他の特発性病態等の間質性繊維
症を起こす肺の慢性炎症性疾患も治療可能である。
【0054】α4β1インテグリン(VLA−4)を認識
する血管細胞接着分子−1(VCAM−1)はインビボの
白血球レクルートメントにおいて役割を果たすことが報
告されている(シルバーら、J. Clin. Invest., 93:155
4-1563(1994))。しかしながら、この治療標的は複数の
器官の炎症過程に関与するようである。VCAM−1と
は異なり、MAdCAM−1は優先的に胃腸管と粘膜組
織に発現し、白血球上のα4β7インテグリンと結合
し、これらの細胞が粘膜サイト、例えば胃腸壁の集合リ
ンパ小節にホーミングするのに関与している(ハマン
ら、J. Immunol.,152: 3282-3293 (1994))。MAdCA
M−1のα4β7インテグリンとの結合の阻害剤は、例
えば、接着が他の受容体に仲介されている他の組織タイ
プに対しては影響が少ないので、副作用が少ない可能性
を持っている。
【0055】ここに挙げられた望ましくない症状は本医
薬組成物を投与することにより緩和される。該症状は不
適当な細胞接着および/または細胞活性化により、α4
β7インテグリンにより仲介される前炎症媒体を放出す
ることにより派生する。そのような不適当な細胞接着ま
たは信号伝達は典型的には、内皮細胞表面上のVCAM
および/またはMAdCAMの発現が増加する結果発生
すると予想される。VCAM、MAdCAMおよび/ま
たはCS−1の発現増加は正常な炎症応答または異常な
炎症状態によるものであろう。
【0056】治療の為の使用に適当な化合物は、適当な
動物モデルを用いて、インビボで評価できる。適当な炎
症動物モデルは開示されている。例えば、NODマウス
はインスリン依存性糖尿病の動物モデルである。CD4
5 RBHi SCIDモデルは、クローン病および潰瘍性
大腸炎両者と類似性のあるマウスのモデルである(ポウ
リー、F.ら、Immunity, 1:553-562(1994))。捕らえら
れたコットントップタマリン、アメリカ大陸の非ヒト霊
長類種は、自然発生的に、しばしば慢性的に大腸炎を起
こし、それは臨床的にまた組織学にヒトにおける潰瘍性
大腸炎に相似している(マダラ、J.L.ら、Gastroent
erology, 88:13-19(1985))。タマリンモデルおよびB
ALB/cマウス(DSS(デキストラン硫酸ナトリウ
ム)誘発炎症モデル)を用いた他の胃腸炎症の動物モデ
ル、ヒト炎症腸疾患の病変と相似の胃腸病変を起こすI
L−10ノックアウトマウスが開示されている(ストロ
ーバー、W.およびアーンハルト、R.O.、Cell, 75:2
03-205(1993))。
【0057】本発明によれば、有効成分は単体でまたは
他の薬理学的に活性な薬剤(スルファサラジン、抗炎症
化合物、ステロイド剤、または他の非ステロイド性抗炎
症化合物)と共に個体(人間等)に投与できる。化合物は
他の薬剤の投与の前、同時に、または投与後に、ヒトα
4β7等のMAdCAM−1のリガンドとのMAdCA
M−仲介結合を減少または阻止するための充分量を投与
する。
【0058】有効成分の有効量は適当な経路で、単回投
与または多回投与で投与できる。有効量は所望の治療効
果および/または予防効果を達成するために充分な治療
上有効量をいい、たとえばMAdCAM−1のリガンド
とのMAdCAM仲介結合を減少または阻止するための
充分量で、それにより白血球接着および浸潤、それに伴
う細胞性応答を阻害する量である。本発明の有効成分の
治療、診断または予防における適量は、本分野で既知の
方法により決定でき、例えば、個人の年齢、感受性、耐
性および全体的な状態により決定される。
【0059】本発明の有効成分またはその薬理学的に許
容できる塩は、経口的または非経口的に投与でき、適当
な医薬組成物として、例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル
剤、粉剤、注射剤、および吸入剤に常法により使用でき
る。
【0060】本発明の有効成分またはその製薬学的に許
容できる塩の投与量は投与経路、患者の年齢、体重、病
状により変わるが、しかし、一般的には、一日あたりの
投与量は好ましくは約0.1から100mg/kg、特
に好ましくは1から100mg/kgの範囲である。
【0061】前記のとおり、式(I)の有効成分は医薬組
成物に製剤化できる。与えられた疾病の治療に式(I)の
化合物が必要な場合を決定する際には、その対象となる
疾病そのもの、その重篤度、および治療対象の年齢、性
別、体重、および症状も考慮して決定されるべきもので
ある。
【0062】医薬的使用に際して、治療効果を達成する
ために要する式(I)の化合物の投与量は、勿論、個々の
化合物、投与経路、治療される患者、および治療される
個々の病態または疾病により変動するであろう。上記の
いずれかの疾病に罹患している、または罹患しているで
あろうと思われる哺乳動物のための、式(I)の化合物ま
たはその製薬学的に許容される塩の1日当りの投与量
は、式(I)の化合物に換算して、該哺乳動物の全身の体
重1kg当り、0.1mg〜100mgの間であり、全
身投与の場合、哺乳動物体重の0.5〜100mg/k
gであり、最も好ましくは0.5〜50mg/kgの間
であり、1日あたり2〜3回に分けて投与される。局所
投与の場合は、例えば皮膚や眼への投与の場合は、適当
な投与量は1kgあたり0.1μg〜100μg、典型
的には約0.1μg/kgである。
【0063】経口投与の場合は、式(I)の化合物または
その薬理学的に許容される塩の投与量は、好ましくは1
kg当り1mg〜50mgの間であり、最も好ましく
は、哺乳動物体重1kg当り5mg〜25mg、例え
ば、1〜10mgである。最も好ましくは、本発明範囲
内の経口投与用医薬組成物の単位投与量は式(I)の化合
物を約1.0g以下を含有する。
【0064】本発明の医薬組成物はここで記載の病態に
罹患した患者に、該病態の好ましくない症状を完全にま
たは部分的に緩和するために効果がある量を投与するこ
とができる。症状は不適当な細胞接着や細胞活性化によ
り、α4β7インテグリンにより仲介される前炎症媒体
を放出することにより、発症すると思われる。そのよう
な不適当な細胞接着またはシグナル伝達は、典型的には
内皮細胞表面上のVCAM−1および/またはMAdC
AMの発現増加の結果によるものと予想される。VCA
M−1、MAdCAMおよび/またはCS−1の発現増
加は正常な炎症応答または異常な炎症状態によるもので
あろう。いずれの場合にも、本発明の化合物の有効量
は、内皮細胞によるVCAM−1および/またはMAd
CAMの発現増加による細胞接着増加を減少させる。病
態において観察される接着の50%削減は接着の効果的
減少と考えられる。さらに好ましくは、ex vivo
における接着が90%減少される。最も好ましくは、V
CAM−1、MAdCAMおよび/またはCS−1相互
反応に仲介される接着は有効投与量により完全に阻止さ
れる。臨床的には、いくつかのケースでは、化合物の効
果は組織または病変サイトへの白血細胞浸潤の減少とし
て観察される。ついで、治療効果を得るためには、本発
明の組成物は望ましくない症状を緩和するために不適当
な細胞接着または不適当な細胞活性化を減少または除去
する為に効果的な量を投与する。
【0065】有効成分を単体で投与することが可能では
あるが、式(I)の化合物および薬理学的に許容される担
体を包含する医薬組成物として用いることが好ましい。
そのような製剤は本発明のさらなる特色である。
【0066】ヒトおよび獣医学的医薬用途用の本発明の
製剤は、式(I)の化合物、および薬理学的に許容される
担体および時には、対象とした疾病または病態の治療に
有効であると一般的に知られている他の治療有効成分か
ら成る。担体は製剤の他の成分と反応せず、受容者にと
って有害ではないものでなければならない。
【0067】製剤としては、経口、肺、眼、直腸、非経
口(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)、関節内、局
所、経鼻吸入剤(エアゾールと共に)、またはバッカル投
与に適した製剤が挙げられる。そのような製剤には本分
野で既知の持続製剤が含まれる。経口および非経口投与
は好ましい投与体系である。
【0068】製剤は単位投与形が適当であり、製薬分野
でよく知られたいずれの方法によっても調製できる。全
ての方法は有効成分を、1つまたはそれ以上補足成分で
ある担体と混合する工程を含む。一般的に、製剤は有効
成分を液体担体または細密に粉砕された固体担体、また
は両者と均一かつ完全に混合し、ついで、要すれば、生
成物を所望の形に成形することにより、調製される。
【0069】経口投与に適した本発明の製剤は、カプセ
ル剤、カシェ剤、錠剤、ロゼンジ剤等のそれぞれ分離し
た単位形で、各単位形は予め決定された量の有効成分
を、粉末、顆粒、または水性液体溶液または懸濁液の形
で含有する。他の用途の製剤は非水性液体を含み、水中
油乳剤や、油中水乳剤、エアゾール剤、クリーム剤また
は軟膏または経皮的に有効成分を投与するための経皮パ
ッチ剤への含浸剤の形で、要する患者に投与される。本
発明組成物の有効成分はそれを必要とする患者にボーラ
ス剤、舐剤、またはペースト剤の形でも投与できる。
【0070】経口投与に適した医薬担体としては、例え
ば、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソル
ビット、トラガント、ポリビニルピロリドン等)、賦形
剤(乳糖、砂糖、コーンスターチ、リン酸カリウム、ソ
ルビット、グリシン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシ
ウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ等)、
崩壊剤(バレイショデンプン等)および湿潤剤(ラウリル
硫酸ナトリウム等)等を挙げることができる。一方、非
経口投与する場合には、例えば、注射用蒸留水、生理的
食塩水、ブドウ糖水溶液等を用いて注射剤や点滴剤とし
て、あるいは坐剤等とすることができる。
【0071】フィラデルフィア製薬化学大学による“レ
ミントン:薬学の化学と実践”、19改訂版、c.19
95が、医薬組成物の解説書として参照される。本発明
によれば、化合物(I)は下記の方法により調製できる。
【0072】製法A
【化11】 (式中、R4aはエステル基、および他の記号は前記と同
じである)
【0073】式(I)の化合物またはその製薬学的に許容
される塩は以下の如く調製される。 (1)式(II)の化合物、その塩、またはその反応誘導体
を式(III)の化合物またはその塩と縮合し、(2)要す
れば、式(Ia)の化合物のエステル基をカルボキシル基
に変換し、(3)さらに要すれば、得られた化合物のカル
ボキシル基をエステル基、アミド基、テトラゾリル基ま
たはその製薬学的に許容される塩に変換する。化合物
(II)および/または(III)の塩は、例えばトリフル
オロ酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸との塩、ナトリ
ウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩、バリウム塩や
カルシウム塩等のアルカリ土類金属塩等の無機塩基との
塩が挙げられる。
【0074】(1)縮合反応は通常のアミド結合合成のた
めの一般的な方法により行うことができる。化合物(I
I)またはその塩と化合物(III)またはその塩との縮
合反応は塩基(例えば、DIEA、DMAP、DBU、
Et3Nなどの有機塩基、水素化アルカリ金属、アルカ
リ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩)の存在下また
は非存在下で、無溶媒下または適当な溶媒(例えば、塩
化メチレン、THF、DMFまたはその混合溶媒)中
で、縮合剤(例えば、BOP−Cl、BOP試薬、DC
C、EDCまたはCDI)の存在下で行われる。
【0075】反応は0℃から室温下(好ましくは室温下)
で行われる。
【0076】化合物(III)またはその塩と化合物(I
I)の反応性誘導体(例えば、酸ハライド、反応性エステ
ル、他のカルボン酸との混合酸無水物)との縮合反応は
塩基(例えば、DIEA、DMAP、DBU、Et3Nな
どの有機塩基、水素化アルカリ金属、炭酸アルカリ金
属、炭酸水素アルカリ金属)の存在下または非存在下
で、無溶媒下または適当な溶媒(例えば、CH2Cl2
ジエチルエーテル、THF、DMF、トルエン、または
その混合溶媒)中で行われる。
【0077】反応は−30℃から100℃の間で行われ
る。
【0078】(2)エステル基からカルボキシル基への変
換は常法で行われ、変換されるエステル基の種類により
選択される。例えば、LiOH、NaOHなどの塩基、
またはHClなどの酸を用いた加水分解、TFA等酸処
理、パラジウム炭素などの触媒を用いた接触還元が挙げ
られる。エステル基は通常のエステルから選ばれ、例え
ば、低級アルキルエステル、低級アルケニルエステル、
低級アルキニルエステル、アリール低級アルキルエステ
ル(例えば、ベンジルエステル)、アリールエステル(例
えば、フェニルエステル)等が挙げられる。
【0079】(3)カルボキシル基からエステル基、アミ
ド基またはテトラゾリル基への変換、または化合物をそ
の薬理学的に許容される塩への変換は常法により行われ
る。特に、カルボキシル基からエステル基またはアミド
基への変換は製法A−(1)の方法と同様に行われる。カ
ルボキシル基からテトラゾリル基への変換は後記の工程
Nで述べる。
【0080】製法B:
【化12】 (式中、X1は脱離基、および他の記号は前記と同じであ
る)
【0081】式(I)の化合物は以下の如く合成される。 (1)式(IV)の化合物を式(V)の化合物と反応させ; (2)要すれば、式(Ia)の化合物のエステル基をカルボ
キシル基に変換し; (3)さらに要すれば、得られた化合物のカルボキシル基
をエステル基、アミド基、テトラゾリル基またはその製
薬学的に許容される塩に変換する。X1の脱離基として
はハロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ
基が挙げられる。
【0082】(1)カップリング反応は通常のアリールカ
ップリング方法により行われる。例えば、スズキカップ
リング方法(スズキカップリング方法の参考:(a)スズ
キら、Synth. Commun., 1981, 11, 513、(b) スズキ、
Pure and Appl. Chem., 1985, 57, 1749-1758、(c) ス
ズキら、Chem. Rev., 1995, 95, 2457-2483、(d)シエ
ーら、J. Org. Chem., 1992, 57, 379-381、(e)マーチ
ンら、Acta Chemica Scandinavica, 1993, 47, 221-23
0)。
【0083】カップリング反応は、例えば室温から10
0℃の間で、好ましくは、80℃から100℃の間で、
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムおよび
塩基(例えば炭酸カリウム等の無機塩基)の存在下、有機
溶媒中で行われる。有機溶媒はカップリング反応を阻害
しないものであればよく、例えば、トルエン、DME、
DMF、水またはその混合溶媒が挙げられる。
【0084】(2)エステル基からカルボキシル基への変
換は製法A−(2)と同様に行われる。 (3)カルボキシル基からエステル基、アミド基またはテ
トラゾリル基への変換、または化合物をその薬理学的に
許容される塩への変換は製法A−(3)と同様に行われ
る。
【0085】製法C:
【化13】 (式中、記号は前記と同じである)
【0086】式(I)の化合物はまた以下の如く合成され
る。 (1)化合物(IV)を対応する有機スズ化合物(例えば式
(VII)の化合物)に変換し; (2)化合物(VII)を式(VIII): R6−X (VIII) (式中、Xは脱離基、およびR6は前記と同じである)の
化合物と反応させ; (3)要すれば、式(Ia)の化合物のエステル基をカルボ
キシル基に変換し;および (4)さらに要すれば、得られた化合物のカルボキシル基
をエステル基、アミド基、テトラゾリル基またはその製
薬学的に許容される塩に変換する。脱離基Xとしてはハ
ロゲン原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基が
挙げられる。
【0087】(1)化合物(IV)から有機スズ化合物(V
II)への変換は、例えば、化合物(IV)をヘキサアル
キル二スズ(例えばヘキサメチル二スズ)と、室温から1
50℃(好ましくは80℃から110℃)の間で、テトラ
キス(トリフェニルホスフィン)パラジウムおよび付加剤
(例えばLiCl)の存在下、有機溶媒(例えば、ジオキ
サン、トルエン、DME、DMF、水またはその混合溶
媒)中で行うことができる。
【0088】(2)カップリング反応は通常のアリールカ
ップリング方法、例えばスティルカップリング方法(ス
ティルカップリング方法の参照:スティルら、Angew. C
hem.Int. Ed. Engl., 25, 508 (1986))により行われ
る。カップリング反応は、例えば室温から150℃の間
(好ましくは、80℃から120℃の間)で、テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウムの存在下、有機溶
媒(例えば、トルエン、DME、DMF、水またはその
混合溶媒)中で行われる。
【0089】(3)エステル基からカルボキシル基への変
換は製法A−(2)と同様に行われる。
【0090】(4)カルボキシル基からエステル基、また
はアミドまたはテトラゾリル基への変換、または化合物
をその薬理学的に許容される塩への変換は製法A−(3)
と同様に行われる。
【0091】化合物(IV)は化合物(IIa):
【化14】 (式中、Yはハロゲン原子、および他の記号は前記と同
じである)と化合物(IIIa):
【0092】
【化15】 (式中記号は他の記号は前記と同じである)またはその塩
を通常のペプチド合成方法により、上記の化合物(II
I)またはその塩と化合物(II)の反応性誘導体(例えば
酸ハライド)との縮合反応と同様にして合成することが
できる。
【0093】化合物(IV)はまた下記の如く合成でき
る。 (1)化合物(IIa)を式(IIIb):
【化16】 (式中、記号は前記と同じである)の化合物、またはその
塩と上記と同様に縮合させ; (2)得られた化合物のヒドロキシ基を常法により脱離基
に変換させる。例えば、ヒドロキシ基からトリフルオロ
メタンスルホニルオキシ基への変換は、0℃で無水トリ
フルオロメタンスルホン酸を用いて、塩基(例えばピリ
ジン、NEt3、DIEA)の存在下、有機溶媒(例え
ば、CH2Cl2、THFまたはその混合溶媒)中で行う
ことが出来る。
【0094】化合物(II)は下記の如く合成できる。 (1)式(VIa):
【化17】 (式中、Pはアミノ基の保護基、および他の記号は前記
と同じ)の化合物と化合物(V)を、スズキカップリング
方法として知られている通常のアリールカップリング方
法により縮合させ; (2)得られた化合物のアミノ基の保護基を除く。
【0095】アミノ基の保護基は通常のアミノ基の保護
基から選択され、例えば、置換または非置換アリール低
級アルコキシカルボニル基(例えばベンジルオキシカル
ボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基)、
低級アルコキシカルボニル基(例えば、t−ブトキシカ
ルボニル基)等が挙げられる。
【0096】アミノ基の保護基の除去は常法により行わ
れ、その方法は除かれる保護基の種類によって選択され
るべきであり、例えば、触媒(例えば、パラジウム炭素)
を用いた接触還元、酸(例えばTFA)処理が挙げられ
る。縮合反応は化合物(IV)と(V)のカップリング反応
と同様に行われる。
【0097】X1がトリフルオロメタンスルホニルオキ
シ基である化合物(VIa)は式(VIb):
【化18】 (式中、記号は前記と同じである)の化合物と無水トリフ
ルオロメタンスルホン酸を化合物(IV)の合成と同様に
して合成することができる。
【0098】化合物(V)は常法により合成できる(参
照:(a)クイヴィラら、J. Am. Chem.Soc., 1961, 83,
2159;(b)ゲラルド、The Chemistry of Boron; Academ
ic Press: New York, 1961;(c)ムタティース、The Ch
emistry of Boron and its Compounds; Wiley: New Yor
k, 1967;(d)アラマンサら、J. Am. Chem. Soc., 199
4, 116, 11723-11736):
【0099】(1)置換または非置換アリールリチウムま
たは置換または非置換ヘテロアリールリチウムをトリメ
チルボレートと、−100℃から室温の間で、有機溶媒
(例えば、ジエチルエーテル、THFまたはその混合溶
媒)中反応させ; (2)得られた化合物を常法により加水分解する。加水分
解は室温下有機溶媒(例えば、ジエチルエーテル、TH
Fまたはその混合溶媒)中、温和酸(例えば、AcOHま
たはクエン酸)の存在下行われる。本発明の目的化合物
(I)は互いに変換できる。本発明の化合物(I)から他の
本発明の化合物(I)への変換は、有機溶媒中、置換基の
種類により下記の工程(工程A−W)の一つを選択するこ
とにより行われる。有機溶媒は該工程を阻害しないもの
を選択する。
【0100】工程A:カルボニル基の還元 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がヒドロキシ
メチルなどのヒドロキシ低級アルキル基または低級アル
キル−CH(OH)−基である化合物(I)は、対応するR
1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がカルボキシル
基、ホルミル基、または低級アルキル−CO−である化
合物(I)を還元することにより得られる。還元反応はボ
ラン、水素化ホウ素アルカリ金属(例えば、水素化ホウ
素ナトリウム)などの還元剤を用い、0℃〜室温下、有
機溶媒(メタノール、エタノール、THFまたはその混
合溶媒)中、常法により行われる。
【0101】工程B:ホルミル基の酸化 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がカルボキシ
ル基である化合物(I)は、対応するR1、R2、R3
5、またはR6の置換基がホルミル基である化合物(I)
を酸化することにより得られる。酸化反応はKMnO4
などの酸化剤を用い、0℃〜50℃(好ましくは30℃
〜50℃)で、アセトンなどの有機溶媒、水またはその
混合溶媒中、常法により行われる
【0102】工程C:ニトロ基の還元 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がアミノ基で
あるかまたはアミノ基を有する化合物(I)は、対応する
1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がニトロ基で
あるかまたはニトロ基を有する化合物(I)を還元するこ
とにより得られる。還元反応は1)ラネーニッケルやパ
ラジウム炭素などの還元剤を用い、水素雰囲気下、室温
で、メタノールなどの有機溶媒、水、またはその混合溶
媒中での接触還元、2)金属および無機酸(例えばFe/
HCl、Sn/HCl等)を用いた化学還元、または3)
Na224などの還元剤を用いた、メタノール、エタ
ノール、水、またはその混合溶媒などの適当な溶媒中、
または無溶媒で、0℃から80℃の温度での還元等、常
法により行われる。
【0103】工程D:保護基の除法 (D−1)R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がア
ミノ基であるかまたはアミノ基を有する化合物(I)は、
対応するR1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がN
−保護アミノ基であるかまたはN−保護アミノ基を有
し、保護基がアミノ基の通常の保護基(例えば、ベンジ
ルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル
基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基等)である
化合物(I)のアミノ基を脱保護することにより得られ
る。脱保護反応は、除かれる保護基の種類により選択さ
れた常法により行われ、例えば、1)パラジウム炭素を
水素雰囲気下で用いた接触還元、2)塩化水素またはT
FAなどの酸処理、3)ピペリジンなどのアミン処理、
4)ウィルキンソン触媒などの触媒処理によって、室温
下、または加熱下、CH2Cl2、THF、メタノール、
エタノール、アセトニトリルなどの有機溶媒中、または
無溶媒で行うことができる。
【0104】(D−2)R1、R2、R3、R5、またはR6
の置換基がスルファモイル基である化合物(I)は、対応
するR1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がN−保
護スルファモイル基であり、保護基がスルファモイル基
の通常の保護基、例えば、tert−ブチル基等である
化合物(I)を脱保護することにより得られる。脱保護反
応は、除かれる保護基の種類により選択された常法によ
り行われ、例えば、TFAなどの酸で、室温下、CH2
Cl2などの有機溶媒中、または無溶媒で行うことがで
きる。
【0105】(D−3)R1、R2、R3、R4、R5、また
はR6の置換基がカルボキシル基であるか、またはカル
ボキシル基を有する化合物(I)は、対応するR1、R2
3、R4、R5、またはR6の置換基が保護されたカルボ
キシル基であるか、または保護されたカルボキシル基を
有し、保護基がカルボキシル基の通常の保護基(例え
ば、低級アルキル基、アリール低級アルキル基等)であ
る化合物(I)を脱保護することにより得られる。脱保護
反応は、除かれる保護基の種類により選択された常法に
より行われ、例えば、NaOH、LiOH、KOHなど
の塩基または塩酸などの酸を用いた加水分解、TFA等
の酸による処理、パラジウム炭素などの触媒を用いた接
触還元で、室温下、メタノール、エタノール、THFな
どの有機溶媒中、または無溶媒下で行うことができる。
【0106】(D−4)R1、R2、R3、R5、またはR6
の置換基が水酸基であるか、または水酸基を有する化合
物(I)は、対応するR1、R2、R3、R5、またはR6
置換基が保護された水酸基であるか、または保護された
水酸基を有し、保護基が水酸基の通常の保護基(例え
ば、メチル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニ
ル基等)である化合物(I)を脱保護することにより得ら
れる。脱保護反応は、除かれる保護基の種類により選択
された常法により行われ、例えば、メトキシ基の脱メチ
ル化はBBr3による処理、メトキシメチル基の除去は
−78℃から室温下、CH2Cl2やメタノールなどの有
機溶媒中、塩酸処理により行うことができる。
【0107】工程E:アミノ基のアシル化 (E−1)R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がN
−アシルアミノ基、例えば、低級アルカノイルアミノ
基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、アリールカル
ボニルアミノ基、3−クロロスルホニルウレイド基など
のクロロスルホニルカルバモイルアミノ基、3−低級ア
ルキルウレイド基などの低級アルキルカルバモイルアミ
ノ基、3−(置換または非置換アリール)ウレイド基など
の置換または非置換アリールカルバモイルアミノ基、3
−低級アルキルチオウレイド基、3−フェニル低級アル
キルチオウレイド基などの置換または非置換低級アルキ
ルチオカルバモイルアミノ基である化合物(I)は、対応
するR1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がアミノ
基である化合物(I)をN−アシル化することにより得ら
れる。N−アシル化反応は、1)低級アルカノイルハラ
イド、無水低級アルカン酸、低級アルキルハロゲノホル
メート、アリールカルボニルハライド、クロロスルホニ
ルイソシアネート、低級アルキルイソシアネート、置換
または非置換アリールイソシアネートまたは低級アルキ
ルイソシアネートなどのアシル化剤、または2)低級ア
ルコキシカルボニルアミノ基、低級アルキルカルバモイ
ルアミノ基、置換または非置換アリールカルバモイルア
ミノ基、置換または非置換低級アルキルチオカルバモイ
ルアミノ基を合成する場合は、CDI、チオCDIなど
の縮合剤、および必要なアミンまたはアルコールを用い
て、0℃〜100℃(好ましくは室温から90℃)の間
で、DIEA、ピリジン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
リウムなどの塩基の存在下、または非存在下、THF、
アセトニトリル、CH2Cl2、DMF、トルエン、また
はその混合溶媒などの有機溶媒中、常法により行われ
る。
【0108】(E−2)R1、R2、R3、R5、またはR6
の置換基がメタンスルホニルアミノ基などのN−低級ア
ルキルスルホニルアミノ基、p−トルエンスルホニルア
ミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などのN−置換ま
たは非置換アリールスルホニルアミノ基、またはキノリ
ノスルホニルアミノ基などのN−置換または非置換ヘテ
ロアリールスルホニルアミノ基である化合物(I)は、対
応するR1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がアミ
ノ基である化合物(I)をN−スルホニル化することによ
り得られる。N−スルホニル化反応は、低級アルキルス
ルホニルハライド、置換または非置換アリールスルホニ
ルハライドまたは置換または非置換ヘテロアリールスル
ホニルハライドを、ピリジン、Et3N、DIEA、炭
酸水素ナトリウム、炭酸カリウムなどの塩基の存在下、
0℃から室温の間で(好ましくは室温下)、CH2Cl2
THF、DMF、アセトニトリル、トルエン、またはそ
の混合溶媒などの有機溶媒中、常法により行われる。
【0109】(E−3)R1、R2、R3、R5、またはR6
の置換基がウレイド基である化合物(I)は、対応するR
1、R2、R3、R5、またはR6の置換基が3−クロロス
ルホニルウレイド基である化合物(I)を加水分解するこ
とにより得られる。加水分解はLiOH、NaOH等の
塩基またはHClなどの酸を用いて、室温下、THF、
CH3CN、DMF、水またはその混合溶媒などの適当
な溶媒中で行うことができる。
【0110】工程F:水酸基のアルキル化 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基が置換または
非置換ヘテロシクロアルキル低級アルコキシ基(例え
ば、置換または非置換ピペリジル低級アルコキシ基、置
換または非置換ピロリジニル低級アルコキシ基)、アリ
ール低級アルコキシ基、ヘテロアリール低級アルコキシ
基(例えば、ピリジル低級アルコキシ基、置換または非
置換チアゾリル置換アルコキシ基、置換または非置換イ
ソキサゾリル低級アルコキシ基、置換または非置換チエ
ニル低級アルコキシ基)、低級アルコキシカルボニル低
級アルコキシ基、カルボキシ低級アルコキシ基、ヒドロ
キシ低級アルコキシ基、シアノ低級アルコキシ基、また
は低級アルコキシ基などの置換または非置換低級アルコ
キシ基である化合物(I)は、対応するR1、R2、R3
5、またはR6の置換基がヒドロキシ基である化合物
(I)をアルキル化し、ついで要すれば、カルボキシル基
または水酸基の保護基を常法により脱保護することによ
り得られる。アルキル化反応は、置換基を有しないハロ
ゲン化低級アルカン(例えば、沃化メチル)、または置換
または非置換アリール基(例えば、ベンジルブロミドな
どの非置換アリール低級アルキルハライド)、置換また
は非置換ヘテロアリール基(例えば、ピリジルメチルブ
ロミド、イソキサゾリルメチルブロミド、チアゾリルメ
チルブロミドなどの置換または非置換ヘテロアリール低
級アルキルハライド)、ヘテロシクロアルキル基(例え
ば、N−低級アルキルピロリジニル低級アルキルブロミ
ド、N−低級アルキルピペリジル低級アルキルブロミド
などの置換へテロシクロアルキル低級アルキルハライ
ド)、低級アルコキシカルボニル基(例えば、ブロモ酢酸
メチルなどのハロゲノアルカン酸低級アルキルエステ
ル)、またはシアノ基(例えば、ブロモアセトニトリル)
などの置換基を有したハロゲン化低級アルカンを用い
て、Et3N、DIEA、炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
リウム等の塩基の存在下、室温から50℃の間で、CH
2Cl2、THF、DMF、アセトニトリル、トルエンな
どの有機溶媒中、常法により行われる。
【0111】アルキル化反応はミツノブ反応などの通常
のアルキル化法を用いて行われる(ミツノブ反応の参
照:(a)ミツノブ、Synthesis, 1-28, (1981);(b)ヒ
ュウ、Organic Reactions, 42, 335 (1992);ミツハシ
ら、J. Am. Chem. Soc., 94,26 (1972))。
【0112】工程G:水酸基のハロゲン化反応 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がハロゲン化
低級アルキル基である化合物(I)は、対応するR1
2、R3、R5、またはR6の置換基がヒドロキシ低級ア
ルキル基である化合物(I)をハロゲン化することにより
得られる。ハロゲン化反応は、例えば、CBr4などの
テトラハロメタンとトリフェニルホスフィンを組み合わ
せて用い、室温下CH2Cl2などの有機溶媒中で、常法
により行うことができる。
【0113】工程H:ハロゲン化アルキル基のアルコキ
シアルキル基への変換 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基が低級アルコ
キシ低級アルキル基である化合物(I)は、対応する
1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がハロゲン化
低級アルキル基である化合物(I)を、ナトリウムメトキ
シドなどのアルカリ金属低級アルコキシドと、室温下、
DMF、THF、アセトニトリルなどの有機溶媒中反応
させることにより得られる。
【0114】工程I:カルボキシル基のカルバモイル基
への変換 R1、R2、R3、R4、R5、またはR6の置換基がN−低
級アルキルカルバモイル基、N,N−(低級アルキル)(低
級アルキル)カルバモイル基、N−(ヒドロキシ低級アル
キル)カルバモイル基、N−(モルホリノ低級アルキル)
カルバモイル基、N−(アリール低級アルキル)カルバモ
イル基、N−低級アルカンスルホニルカルバモイル基、
ヒドロキシカルバモイル基、カルバモイル基などの置換
または非置換カルバモイル基である化合物(I)は、対応
するR1、R2、R3、R4、R5、またはR6の置換基がカ
ルボキシル基である化合物(I)を、置換または非置換ア
ミン(例えば低級アルキルアミン、N,N−(低級アルキ
ル)(低級アルキル)アミン、(ヒドロキシ低級アルキル)
アミン、(モルホリノ低級アルキル)アミン、(アリール
低級アルキル)アミン、ヒドロキシアミン、アンモニア)
又は低級アルカンスルホンアミドと縮合することにより
得られる。縮合反応は上記の化合物(II)および(II
I)の縮合反応と同様に、通常のペプチド合成反応によ
り行うことができる。
【0115】工程J:還元アルキル化 (J−1)R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がア
ミノ低級アルキル基、低級アルキルアミノ低級アルキル
基またはアリールアミノ低級アルキル基である化合物
(I)は、対応するR1、R2、R3、R5、またはR6の置
換基がホルミル基である化合物(I)を、対応するアンモ
ニア、低級アルキルアミンまたはアリールアミンを還元
的アルキル化することにより得られる。還元的アルキル
化反応は、水素化シアノホウ素ナトリウムなどの還元剤
と、塩酸などの酸を、室温下、メタノール、THF、ジ
オキサン、またはその混合溶媒などの有機溶媒中で用い
て、常法により行うことができる。
【0116】(J−2)R1、R2、R3、R5、またはR6
の置換基がN,N−ジメチルアミノ基である化合物(I)
は、対応するR1、R2、R3、R5、またはR6の置換基
がアミノ基である化合物(I)を、還元的アルキル化する
ことにより得られる。還元的アルキル化反応は、ホルム
アルデヒド、水素化シアノホウ素ナトリウムなどの還元
剤および塩酸などの酸を、室温下、メタノール、エタノ
ール、THF、ジオキサンなどの有機溶媒中、または
水、またはその混合溶媒中で用いて、常法により行うこ
とができる。
【0117】工程K:ウィティッヒ反応 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基が低級アルコ
キシカルボニルエテニル基である化合物(I)は、対応す
るR1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がホルミル
基である化合物(I)から、ウィティッヒ反応により得ら
れる。ウィティッヒ反応は、例えば、トリフェニルホス
ホラニリデン酢酸低級アルキルエステルを用いて、50
℃から100℃の温度下、トルエン、THFなどの有機
溶媒中で、常法により行うことができる。
【0118】工程L:ハロゲン化アルキル基のアミノア
ルキル基への変換 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基が、置換また
は非置換アミノ基、置換または非置換ピペリジニル基、
置換または非置換モルホリノ基、酸化されていてもよい
チオモルホリノ基、置換または非置換ピペラジニル基、
または置換または非置換ピロリジニル基で置換された低
級アルキル基である化合物(I)は、対応するR1、R2
3、R5、またはR6の置換基がハロゲン化低級アルキ
ル基である化合物(I)を、室温下または冷却下、DM
F、THF、CH2Cl2などの有機溶媒中、または無溶
媒下、Et3N、DIEAなどの塩基の存在下または非
存在下で、必要なアミンと反応させることにより行うこ
とができる。特に、R1およびR5が水素原子で、R2
よびR3がハロゲン原子、およびR6が低級アルコキシ基
と、置換または非置換アミノ基、置換または非置換ピペ
リジニル基、置換または非置換モルホリノ基、置換また
は非置換ピペラジニル基および置換または非置換ピロリ
ジニル基から選ばれる基で置換された低級アルキル基で
置換されたフェニル基である化合物(I)は、対応するR
1およびR5が水素原子で、R2およびR3がハロゲン原
子、およびR6が低級アルコキシ基、およびハロゲノ低
級アルキル基で置換されたフェニル基である化合物(I)
を、置換または非置換アンモニア、置換または非置換ピ
ペリジン、置換または非置換モルホリン、置換または非
置換ピペラジン、および置換または非置換ピロリジンな
どの必要なアミンと反応させることにより得られる。反
応は上記のとおり行うことができる。
【0119】工程M:カルボニル基のチオカルボニル基
への変換 Zが硫黄原子である化合物(I)はZが酸素原子である化
合物(I)をローソン試薬と、トルエン、キシレンなどの
適当な有機溶媒中、50℃から150℃の間で反応させ
ることにより得られる。
【0120】工程N:カルボキシル基のテトラゾリル基
への変換 R4がテトラゾリル基である化合物(I)は、R4がカルボ
キシル基である化合物(I)から、J. Med. Chem., 41, 1
513-1518, 1998に記載の方法により得られる。この工程
の概略は下記の反応式に示す。
【化19】
【0121】工程O:カルボキシル基からアルコキシカ
ルボニル基への変換 R1、R2、R3、R4、R5、またはR6の置換基が、置換
または非置換低級アルコキシカルボニル基である化合物
(I)は、対応するR1、R2、R3、R4、R5、またはR6
の置換基がカルボキシル基である化合物(I)を、ハロゲ
ノ低級アルコール、ピリジル低級アルコール、低級アル
キルアミノ低級アルコール、低級アルコキシ低級アルコ
ールなどの置換または非置換低級アルコールと縮合する
ことにより得られる。縮合反応は上記の製法A−(3)と
同様の通常のエステル合成の常法により行うことができ
る。
【0122】工程P:水酸基の還元 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基が低級アルキ
ル基である化合物(I)は、対応するR1、R2、R3
5、またはR6の置換基がヒドロキシ−低級アルキル基
である化合物(I)を還元することにより得られる。還元
反応はシラン化合物(例えばEt3SiH)などの還元剤
をBF3、TiCl4などのルイス酸の存在下、アセトニ
トリル、CH2Cl2、THFなどの適当な有機溶媒中、
0℃から−78℃の間の温度下用いることにより行われ
る。
【0123】工程Q:フェニル基のハロゲン化反応 R6が置換または非置換ハロゲノフェニル基である化合
物(I)は、対応するR6が置換または非置換フェニル基
である化合物(I)を、Bu4NBr3、3,5−ジクロロ
−1−フルオロピリジニウムトリフレートなどのハロゲ
ン化剤と、アセトニトリル、CH2Cl2、THFなどの
適当な溶媒中、室温下、または加熱下反応させることに
より得られる。
【0124】工程R:フェニル基のニトロ化反応 R6が置換または非置換ニトロフェニル基である化合物
(I)は、対応するR6が置換または非置換フェニル基で
ある化合物(I)を、THF、アセトニトリル、メタノー
ル、エタノールなどの適当な溶媒中、室温から100℃
の温度で、硝酸と反応させることにより行うことができ
る。
【0125】工程S:フェニル基のカルバモイルフェニ
ル基への変換 R6が置換または非置換カルバモイルフェニル基である
化合物(I)は、1)対応するR6が置換または非置換フェ
ニル基である化合物(I)を、クロロスルホニルイソシア
ネートと反応させ、2)得られた化合物を加水分解する
ことにより得られる。化合物(I)とイソシアネート化合
物の反応は、アセトニトリル、CH2Cl2、THFなど
の適当な溶媒中、0℃から室温の間で行うことができ
る。加水分解はアセトニトリル、水などの適当な溶媒
中、室温から100℃の間で、塩酸、硝酸、硫酸などの
酸と反応させて行うことができる。
【0126】工程T:アルカノイル基のイミノアルキル
基への変換 R1、R2、R3、R5、またはR6の置換基がヒドロキシ
イミノ低級アルキル基または低級アルコキシイミノ低級
アルキル基である化合物(I)は、対応するR1、R2、R
3、R5、またはR6の置換基が低級アルカノイル基であ
る化合物(I)を、ヒドロキシアミンまたは低級アルコキ
シアミンと、メタノール、エタノール、PrOH、Bu
OHなどの低級アルコールやアセトニトリルなどの適当
な溶媒中、NaOAcなどの酢酸アルカリ金属などの塩
基と、室温下または加熱下で反応させて得ることができ
る。
【0127】工程U:ハロゲン原子の複素環基への変換 R1、R2またはR3が置換または非置換複素環基である
化合物(I)は、対応するR1、R2またはR3がハロゲン
原子である化合物(I)を、置換または非置換ヘテロサイ
クリックボロン酸と、スズキカップリング法などの通常
のアリールカップリング方法を用いて反応させることに
より得られる。カップリング反応は製法Aに記載の工程
に従って行うことができる。
【0128】工程V:硫黄原子の酸化 R6の置換基が低級アルキルスルフィニル基、低級アル
キルスルホニル基、チオモルホリノ低級アルキルS−オ
キシド基、またはチオモルホリノ−低級アルキルS,S
−ジオキシド基である化合物(I)は、対応するR6の置
換基が低級アルキルチオ基またはチオモルホリノ低級ア
ルキル基である化合物(I)を、mCPBA、過酸化水
素、AcOOHなどの過酸などの酸化剤と、CH2Cl2
などの適当な溶媒中、室温下または冷却下で酸化するこ
とにより得られる。
【0129】工程W:ヒドロキシ低級アルキル基のイミ
ド化 R1、R2、R3またはR6の置換基が、スクシンイミド基
か低級アルキル基で置換されていてもよい2,5−ジオ
キソ−1−イミダゾリジニル基で置換された低級アルキ
ル基である化合物(I)は、対応するR1、R2、R3また
はR6の置換基がヒドロキシ低級アルキル基である化合
物(I)をイミド化することにより得られる。イミド化反
応は、その参照文献を工程Fで述べた、ミツノブ反応な
どの常法により行うことができる。反応は化合物(I)を
ジ低級アルキルアゾジカルボキシレート(例えばジエチ
ルアゾジカルボキシレート)、トリ低級アルキル−また
はトリアリールホスフィン(例えばトリフェニルホスフ
ィン)およびスクシンイミド、低級アルキル基で置換さ
れていてもよいヒダントインなどの必要なイミドと、ジ
エチルエーテルおよびTHFなどの適当な有機溶媒中、
−20℃から50℃の間で、反応させることにより行わ
れる。
【0130】本発明の有効成分は下記の製造例で例示さ
れるが、これらに限定されるものではない。 製造例 製造例1:N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2
−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル(1A)およびN−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン
(1B) 1)ピリジン(3.58mL)をN−(t−ブトキシカルボ
ニル)−L−チロシンメチルエステル(4.36g)/無水
塩化メチレン(100mL)溶液に窒素下で加えた。溶液
を0℃まで冷却し、無水トリフルオロメタンスルホン酸
(3mL)を撹拌しながら滴下した。添加を終えた後、氷
浴を除き、混合物を室温で3時間撹拌した。混合物を
水、1N塩酸および水で順次洗浄した。生じた塩化メチ
レン溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液続いて水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリ
カゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、
トルエン/酢酸エチル(9:1))で精製してN−(t−ブ
トキシカルボニル)−O−(トリフルオロメタンスルホニ
ル)−L−チロシンメチルエステル(6.2g)を得た。E
SMS:m/z 500(MH+)。 2)2−メトキシベンゼンボロン酸(0.446g)および
無水炭酸カリウム(0.84g)のトルエン/DMF(25
mL/2.5mL)混合物に窒素下で、上記で得た生成物
(1.0g)のトルエン(5mL)溶液を加えた。Pd(PP
3)4(0.48g)を加え、混合物を80℃で24時間加
熱した。混合物を冷却、セライト濾過し、蒸発させた。
残渣を酢酸エチルに溶かし、水洗した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥、蒸発させ、粗物質をシリカゲルフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル
/ヘキサン(1/3))精製を行なって、N−(t−ブトキ
シカルボニル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニンメチルエステル(0.64g)を得た。E
SMS:m/z 386(MH+)。 3)上記で得た生成物(2.97g)の塩化メチレン(20
mL)溶液に、TFA(20mL)を加え、混合物を1.5
時間撹拌した。溶液を蒸発させた。残渣を塩化メチレン
(20mL)に溶解させ、溶液を蒸発させた。本工程をさ
らにもう1回繰り返し、最終的に残渣を高真空下で乾燥
して4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル・TFA塩(2.93g)を得た。ES
MS:m/z286(MH+)。 4)上記で得た生成物(2.3g)のDIEA(2.24g)
を含有した塩化メチレン(30mL)溶液に0℃で、塩化
2,6−ジクロロベンゾイル(0.99mL)溶液を撹拌し
ながら加えた。混合物を室温まで昇温させ、24時間撹
拌した。混合物を水、1N 塩酸、飽和炭酸水素ナトリ
ウムおよび食塩水で順次洗浄した。生じた塩化メチレン
溶液を硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させて、粗物質を
シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出
液、酢酸エチル/ヘキサン(1/4))精製を行って、N
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−メトキシフ
ェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(1.6
4g)(1A)を得た。ESMS:m/z 458(MH+)。 5)上記で得た生成物(0.1g)をTHF/メタノール
(5mL/2mL)混合液に溶解した。LiOH(モノ水
和物、14mg)の水(2mL)溶液を加え、混合物を室
温で3時間撹拌した。混合物を蒸発させ、残渣を水で処
理した。生じた混合物を1N 塩酸でpH2に調節し、
混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄
し、乾燥、蒸発させてN−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニン(0.08g)(1B)を得た。ESMS:m/z 444
(MH+)。融点211℃。
【0131】製造例2:N−[(S)−2−フェニルプロ
ピオニル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニ
ルアラニン 1)4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル・塩酸塩(0.03g)、(S)−2−フ
ェニルプロピオン酸(0.014g)、EDC(0.02
g)、HOBT(0.021g)およびDIEA(0.034
mL)のDMF(5mL)混合物を室温で18時間撹拌し
た。DMFを除去し、残渣を酢酸エチルおよび水で分配
した。有機層を蒸発させ、10%クエン酸、飽和炭酸水
素ナトリウムおよび食塩水で順次洗浄した。生じた有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させ、残渣をシリカ
ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、塩
化メチレン/酢酸エチル(9:1))精製を行って、N−
[(S)−2−フェニルプロピオニル]−4−(2−メトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
(0.031g)を得た。ESMS:m/z 417(M
+)。 2)上記で得た生成物(0.031g)をTHF/メタノー
ル(3mL/0.3mL)混合液に溶解した。2N Li
OH(0.07mL)を加え、混合物を室温で3時間撹拌
した。混合物を蒸発させ、残渣を水で処理した。生じた
混合物を1N 塩酸でpH2に調節し、混合物を酢酸エ
チルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、乾燥、蒸発
させて標記化合物(0.02g)を得た。ESMS:m/z
403(MH+)。
【0132】製造例3:N−(2,6−ジフルオロベンゾ
イル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニ
ルアラニン 1)2,6−ジメトキシベンゼンボロン酸(0.5g)をD
ME(10mL)に溶解した。該溶液に炭酸カリウム(0.
7g)、N−(t−ブトキシカルボニル)−O−(トリフル
オロメタンスルホニル)−L−チロシンメチルエステル
(0.4g)、Pd(PPH3)4(0.6g)および水(0.2m
L)を加えた。生じた混合物を80℃まで終夜加熱し
た。酢酸エチルおよび水を該混合物に連続して加えた。
酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させ
た。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフ
ィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:2))精製を行
って、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(380mg)を得た。 2)上記で得た生成物にCF3COOH(5mL)を加え、
混合物を室温で4時間撹拌した。過剰のCF3COOH
を減圧下で除去した。残渣を塩化メチレンに溶解し、飽
和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥、蒸発させて、4−(2,6−ジメトキシフ
ェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(260
mg)を得た。 3)上記で得た生成物(140mg)を乾燥塩化メチレン
(10mL)に溶解した。該混合物にEt3N(0.15m
L)および塩化2,6−ジフルオロベンゾイル(72μL)
を加え、混合物を室温で6時間撹拌した。塩化メチレン
を加え、有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸
発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマト
グラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:2))精
製を行って、N−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(160mg)を得た。ESMS:m/z
455(MH+)。 4)LiOH(モノ水和物、12mg)の水(0.4mL)溶
液を、上記で得た生成物(90mg)のTHF(5mL)溶
液に加えた。数滴のメタノールを加え、混合物を室温で
終夜撹拌した。過剰の有機溶媒を減圧下で除去し、残渣
に水を加え、生じた溶液を10%クエン酸で酸性化し
た。生じた固体を濾過して集め、水洗、乾燥して標記化
合物(70mg)を得た。ESMS:m/z 441(M
+)。
【0133】製造例4:N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2−チエニル)−L−フェニルアラニンメチ
ルエステル(4A)および:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−チエニル)−L−フェニルアラニン(4
B) 1)2−チエニルボロン酸(1.135g)および無水炭酸
カリウム(2.23g)のトルエン/DMF(75mL/
7.5mL)混合物に窒素下で、N−(t−ブトキシカル
ボニル)−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−L−
チロシンメチルエステル(3.42g)のトルエン(5m
L)溶液を加えた。Pd(PPh3)4(1.4g)を加え、混
合物を80℃で24時間加熱した。製造例1に示すとお
りに通常のワークアップ後、粗物質をシリカゲルフラッ
シュカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/
ヘキサン(1:3))精製を行って、N−(t−ブトキシカ
ルボニル)−4−(2−チエニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(1.81g)を得た。ESMS:m/z
362(MH+)。 2)上記で得た生成物(1.53g)の塩化メチレン(25
mL)溶液にTFA(25mL)を加え、混合物を室温で
1.5時間撹拌した。混合物を蒸発させた。残渣を塩化
メチレン(20mL)および飽和炭酸水素ナトリウムで分
配した。有機層を分離し、食塩水で洗浄、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、蒸発させて4−(2−チエニル)−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルを得た。該遊離塩基を1
0%塩酸のジエチルエーテル溶液で処理し、塩酸塩(1.
036g)を得た。ESMS:m/z262(MH+)。 3)上記で得た塩酸塩(0.2g)のDIEA(0.42m
L)を含有した塩化メチレン(5mL)混合物に0℃で、
塩化2,6−ジクロロベンゾイル(0.12mL)の塩化メ
チレン(1mL)溶液を加えた。混合物を室温まで昇温さ
せ、24時間撹拌し、水、1N 塩酸、飽和炭酸水素ナ
トリウムおよび食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥し、蒸発、残渣をシリカゲルフラッシ
ュカラムクロマトグラフィー(溶出液、塩化メチレン/
酢酸エチル/ヘキサン(1:1:6))精製を行って、N
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−チエニル)
−L−フェニルアラニンメチルエステル(0.15g)(4
A)を得た。ESMS:m/z 434(MH+)。 4)上記で得た生成物(0.1g)をTHF/メタノール
(5mL/2mL)混合液に溶解させた。LiOH(モノ
水和物、14mg)の水(2mL)溶液を加え、混合物を
室温で3時間撹拌した。混合物を蒸発させ、残渣を水で
処理した。混合物を1N 塩酸でpH2に調節し、酢酸
エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥、蒸発させて、N−(2,6−ジクロロベ
ンゾイル)−4−(2−チエニル)−L−フェニルアラニ
ン(0.08g)(4B)を得た。ESMS:m/z 420
(MH+)。
【0134】製造例5:N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2−メトキシフェニル)−D−フェニルアラ
ニン 1)塩化2,6−ジクロロベンゾイル(0.68mL)の塩
化メチレン(5mL)溶液を、D−チロシンメチルエステ
ル・塩酸塩(1.0g)溶液およびDIEA(2.26mL)
の塩化メチレン(15mL)の氷冷溶液に加えた。混合物
を室温で24時間撹拌した。混合物を塩化メチレン(5
0mL)で希釈し、水、1N塩酸および食塩水で順次洗
浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発さ
せ、残渣を再結晶(酢酸エチル/ヘキサンから)して、N
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−D−チロシンメチル
エステル(1.46g)を得た。ESMS:m/z 369
(MH+)。 2)ピリジン(0.33mL)を含有した、上記で得た生成
物(0.5g)の塩化メチレン(0.33mL)の氷冷溶液
に、無水トリフルオロメタンスルホン酸(0.27mL)
をゆっくりと加えた。混合物を2.5時間撹拌し、水、
1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび水で順次洗浄
した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発し、残渣
をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出液、トルエン/酢酸エチル(9:1))精製を行って、
N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−O−(トリフルオロ
メタンスルホニル)−D−チロシンメチルエステル(0.
65g)を得た。ESMS:m/z 501(MH+)。 3)Pd(PPh3)4(0.09g)を、2−メトキシベンゼ
ンボロン酸(0.082g)、炭酸カリウム(0.16g)お
よび上記で得た生成物(0.214g)のトルエン/DM
F(4mL/0.4mL)懸濁液に窒素下で加えた。混合
物を80℃で24時間加熱し、冷却、濾過して、溶媒を
蒸発させた。残渣を酢酸エチルに溶かし、水洗、硫酸マ
グネシウムで乾燥して蒸発させた。粗生成物をシリカゲ
ルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、トル
エン/酢酸エチル(10:1))精製を行って、N−(2,
6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニ
ル)−D−フェニルアラニンメチルエステル(45mg)
を得た。ESMS:m/z 458(MH+)。 4)上記で得た生成物(90mg)を、製造例1の製法の
記載と同様な様式でLiOHを用いて加水分解して、標
記化合物(25mg)を得た。ESMS:m/z444(MH
+)。融点195℃。
【0135】製造例6:N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−3−(2−メトキシフェニル)−D,L−フェニルア
ラニン 製造例5と同一の製法に従い標記化合物を得た。ESM
S:m/z 444(MH +)。融点104℃。
【0136】製造例7:N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンメチルエステル(7A)およびN−(2,6−ジク
ロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−
L−フェニルアラニン(7B) 1)1,3−ジメトキシベンゼン(4g)を新たに蒸留した
THF(10mL)に溶解した。本溶液を−78℃まで冷
却し、該冷溶液にn−BuLi(24mL、1.6Mヘキ
サン溶液)を滴下した。混合物を−78℃で1時間撹拌
し、次いで室温まで昇温させ、1時間撹拌した。生じた
混合物を再度−78℃まで冷却し、(MeO)3B(6.7
mL)を加えた。混合物を室温まで昇温させ、終夜撹拌
した。水(10mL)を加え、混合物を0.5時間撹拌
し、酢酸でpH4に酸性とし、酢酸エチルで抽出した。
該抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させて、
2,6−ジメトキシベンゼンボロン酸を得、このものを
さらに精製することなく用いた。 2)上記で得た生成物(0.3g)および炭酸カリウム(0.
5g)をDME(10mL)に懸濁した。該混合物にN−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−ブロモ−L−フェ
ニルアラニンメチルエステル(0.3g)、Pd(PPh3)
4(0.3g)および水(0.4mL)を加え、混合物を80
℃で6時間加熱した。冷却後、酢酸エチルおよび水を該
混合物に加えた。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾
燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラム
クロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン
(1:2))精製を行って、N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニ
ルアラニンメチルエステル(0.2g)(7A)を得た。 3)上記で得た生成物(0.1g)を乾燥THF(5mL)に
溶解した。該溶液に、LiOH(モノ水和物、12mg)
の水(0.5mL)溶液および数滴のメタノールを加え
た。混合物を室温で2時間撹拌し、蒸発させた。残渣を
水に溶解し、10%クエン酸で酸性化した。分離した固
体を濾過して集め、乾燥してN−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニアラニン(80mg)を得た。1H−NMR(300MH
z、DMSO−d6):δ 2.9(dd,1H)、3.2(d
d,1H)、3.7(s,6H)、4.72(m,1H)、6.7
(d,2H)、7.1−7.5(m,8H)、9.1(d,1H)。
ESMS:m/z 474(MH +)、472([M−H]-)。
【0137】製造例8:N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニン 1)塩化水素ガスをN−(t−ブトキシカルボニル)−4
−ブロモ−L−フェニルアラニン(5g)のエタノール
(35mL)溶液に吹込み、混合物を室温で終夜放置し
た。分離した固体を濾過して集め、エーテルで洗浄、風
乾して4−ブロモ−L−フェニルアラニンエチルエステ
ル・塩酸塩(3.46g)を得た。ESMS:m/z 274
(MH+)。 2)DIEA(6.1mL)を上記で得た塩酸塩(3.2g)
の塩化メチレン(40mL)懸濁液に0℃で加えた。該混
合物に、塩化2,6−ジクロロベンゾイル(2.0mL)の
塩化メチレン(5mL)溶液を加え、混合物を室温で終夜
撹拌した。溶媒を除去し、残渣を1N塩酸および酢酸エ
チルで分配した。有機層を分離し、食塩水で洗浄して蒸
発させた。生成物をシリカゲルフラッシュカラムクロマ
トグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(4:1))
精製を行って、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−ブロモ−L−フェニルアラニンエチルエステル(3.9
g)を得た。ESMS:m/z 446 (MH+)。 3)Pd(PPh3)4(1.61g)を、2−メトキシベンゼ
ンボロン酸(1.5g)、炭酸カリウム(2.83g)および
上記で得た生成物(3.65g)のDME(50mL)懸濁
液にアルゴン下で加えた。混合物を80℃で24時間加
熱し、冷却、濾過して溶媒を蒸発させた。残渣を酢酸エ
チルに溶かし、該酢酸エチル溶液を水洗し、乾燥、蒸発
させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(4:1))精製
を行って、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2
−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンエチルエ
ステル(2.1g)を得た。ESMS:m/z 472(M
+)。 4)LiOH(モノ水和物、82mg)の水(1mL)溶液
を上記で得た生成物(0.4g)のTHF/メタノール(5
mL/1mL)溶液に加え、混合物を1.5時間撹拌し
た。溶媒を除去し、残渣を水に溶解した。溶液を1N塩
酸でpH2に酸性化し、分離した固体を濾過して集め、
水洗、風乾して標記化合物を得た。以下の化合物(製造
例9〜14)を製造例7と同様の製法により製造した。
【0138】製造例9:N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2,4−ジメトキシフェニル)−L−フェニル
アラニン ESMS:m/z 474 (MH+)、472([M−H]-)。
【0139】製造例10:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2,3,6−トリメトキシフェニル)−L−
フェニルアラニン ESMS:m/z 504 (MH+)、502([M−H]-)。
【0140】製造例11:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−L−
フェニルアラニン ESMS:m/z 504 (MH+)、502([M−H]-)。
【0141】製造例12:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(4−クロロ−2,6−ジメトキシフェニル)
−L−フェニルアラニン ESMS:m/z 509 (MH+)、507([M−H]-)。
【0142】製造例13:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2,6−ジエトキシフェニル)−L−フェニ
ルアラニン ESMS:m/z 502 (MH+)、500([M−H]-)。
【0143】製造例14:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−エトキシ−6−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニン ESMS:m/z 488 (MH+)、486([M−H]-)。
【0144】製造例15:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[N−(t−ブチル)スルファモイル]フ
ェニル]−L−フェニルアラニンメチルエステル 2−[N−(t−ブチル)スルファモイル]ベンゼンボロン
酸(0.4g)をDME(10mL)に溶解した。本溶液
に、炭酸カリウム(0.1g)、N−(2,6−ジクロロン
ベンゾイル)−4−ブロモ−L−フェニルアラニンメチ
ルエステル(0.1g)、Pd(PPh3)4(0.1g)および
水(0.2mL)を加えた。混合物を80℃で終夜加熱し
た。冷却後、酢酸エチルおよび水を混合物に加えた。酢
酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、蒸発さ
せた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:2))精製を
行って、標記化合物(100mg)を得た。ESMS:m/
z 585 ([M+Na]+)。
【0145】製造例16:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[N−(t−ブチル)スルファモイル]フ
ェニル]−L−フェニルアラニン N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−[N−(t
−ブチル)スルファモイル]フェニル]−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(75mg)をTHF(5mL)に溶
解し、本溶液にLiOH(モノ水和物、10mg)の水
(0.4mL)溶液を加えた。数滴のメタノールを加え、
混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を蒸発させ、該残
渣に水を加え、混合物を10%クエン酸で酸性化した。
分離した固体を濾過して集め、水洗、乾燥して標記化合
物(60mg)を得た。ESMS:m/z 549 (M
+)、547([M−H]-)。
【0146】製造例17:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−スルファモイルフェニル)−L−フェ
ニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−[N−
(t−ブチル)スルファモイル]フェニル]−L−フェニル
アラニンメチルエステル(130mg)をTFA(2mL)
に溶解し、本溶液にアニソール(20μM)を加え、混合
物を室温で6時間撹拌した。TFAを減圧下で除去して
N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−スルファ
モイルフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(100mg)を得た。ESMS:m/z 507 (M
+)。 2)上記で得た生成物(100mg)を製造例16の記載
と同様の様式で加水分解して標記化合物(80mg)を得
た。ESMS:m/z 493 (MH+)、491([M−H]
-)。
【0147】製造例18:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N−ベンゾイルスルファモイル)フェ
ニル]−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−スル
ファモイルフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル(100mg)を無水ピリジン(5mL)に溶解し
た。本溶液に塩化ベンゾイル(50μL)を加え、混合物
を窒素下室温で12時間撹拌した。酢酸エチルおよび飽
和炭酸水素ナトリウムを該混合物に加え、酢酸エチル層
を1N 塩酸で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発
させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:2))精製
を行なってN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2
−(N−ベンゾイルスルファモイル)フェニル]−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルを得た。 2)上記で得た生成物を製造例16の記載と同様の様式
で加水分解して標記化合物(80mg)を得た。ESM
S:m/z 595([M−H]-)。
【0148】製造例19:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N−アセチルスルファモイル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニン 標記化合物を、塩化ベンゾイルをAcClで置き換える
以外は、製造例18と同様の製法により製造した。ES
MS:m/z 533([M−H]-)。以下の化合物(製造例
20および21)を、各々製造例15および16に略述
した方法と同様の工程および脱保護により製造した。
【0149】製造例20:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N−メチルスルファモイル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニン ESMS:m/z 505([M−H]-)。
【0150】製造例21:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N,N−ジメチルスルファモイル)フ
ェニル]−L−フェニルアラニン ESMS:m/z 519([M−H]-)。
【0151】製造例22:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)フェ
ニル]−L−フェニルアラニン 1)2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)ベンゼンボロ
ン酸(0.3g)を、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−
4−ブロモ−L−フェニルアラニンメチルエステル(2
70mg)と製造例15の記載と同様の製法によりカッ
プリング反応させて、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−[2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)フェニ
ル]−L−フェニルアラニンメチルエステル(250m
g)を得た。ESMS:m/z 543(MH+)。 2)上記で得た生成物(40mg)を製造例16の記載と
同様の様式で加水分解して標記化合物(35mg)を得
た。ESMS:m/z 529(MH+)、527([M−
H]-)。
【0152】製造例23:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−アミノフェニル)−L−フェニルアラ
ニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(t−
ブトキシカルボニルアミノ)フェニル]−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(90mg)をTFA(1mL)を用
いて室温で2時間処理した。過剰のTFAを真空除去し
てN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−アミノ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル・T
FA塩を得た。 2)生じたTFA塩を製造例16の記載と同様の様式で
加水分解を行なって標記化合物(57mg)を得た。ES
MS:m/z 429(MH+)。
【0153】製造例24:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(メタンスルホニルアミノ)フェニル]
−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−アミ
ノフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル・
TFA塩(90mg)を乾燥塩化メチレン(5ml)に溶解
した。本溶液に、Et3N(85μL)およびMsCl(3
0μL)を加えた。混合物を室温で3時間撹拌し、水で
希釈した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発さ
せてN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(メ
タンスルホニルアミノ)フェニル]−L−フェニルアラニ
ンメチルエステルを得た。 2)上記で得た生成物を製造例16の記載と同様の様式
で加水分解を行なって、標記化合物(70mg)を得た。
ESMS:m/z 507(MH+)。
【0154】製造例25:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(アセチルアミノ)フェニル]−L−フ
ェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−アミ
ノフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル・
TFA塩(90mg)を乾燥THF(5mL)に溶解した。
無水酢酸(60μL)およびDIEA(160μL)を加
え、混合物を室温で12時間撹拌した。酢酸エチルを加
え、生じた混合物を水で抽出した。有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、蒸発させて、N−(2,6−ジクロロベ
ンゾイル)−4−[2−(アセチルアミノ)フェニル]−L
−フェニルアラニンメチルエステルを得た。 2)上記で得た生成物を製造例16の記載と同様の様式
で加水分解を行なって標記化合物(60mg)を得た。E
SMS:m/z 471(MH+)。
【0155】製造例26:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(メトキシカルボニルアミノ)フェニ
ル]−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−アミ
ノフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル・
TFA塩(90mg)をTHF(5mL)に溶解し、本溶液
にDIEA(160μL)およびClCOOMe(20μ
L)を加えた。混合物を室温で12時間撹拌した。製造
例25に示した通常のワークアップ後、N−(2,6−ジ
クロロベンゾイル)−4−[2−(メトキシカルボニルア
ミノ)フェニル]−L−フェニルアラニンメチルエステル
を得た。 2)上記で得た生成物を製造例16の記載と同様の様式
で加水分解を行なって標記化合物(70mg)を得た。E
SMS:m/z 487(MH+)。
【0156】製造例27:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル]−
L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−アミ
ノフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル・
TFA塩(90mg)をエタノール(5mL)に溶解した。
本溶液に、ホルマリン(96μL)、1N 塩酸(234
μL)およびNaCNBH3(36mg)を加えた。混合物
を室温で0.5時間撹拌し、次いでエタノール(0.5m
L)および1N 塩酸(0.5mL)の混合物(1:1)を加
え、混合物を終夜撹拌した。さらに1N 塩酸を加え、
混合物を0.5時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナトリ
ウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を併せて
硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させてN−(2,6−ジ
クロロベンゾイル)−4−[2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)フェニル]−L−フェニルアラニンメチルエステルを
得た。 2)上記で得た生成物を製造例16の記載と同様の様式
で加水分解をして標記化合物(70mg)を得た。ESM
S:m/z 457(MH+)。
【0157】製造例28:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−ウレイドフェニル)−L−フェニルア
ラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−アミ
ノフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル・
TFA塩(90mg)を乾燥THF(5mL)に溶解した。
本溶液にクロロスルホニルイソシアネート(22μL)を
加え、混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を炭酸水
素ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出液
を併せて硫酸マグネシウムで乾燥し蒸発させた。 2)残渣を製造例16の記載と同様の様式で加水分解
し、HPLC(溶出液、60%アセトニトリル、0.1%
CF3COOH、40%水)精製を行なって標記化合物
(30mg)を得た。ESMS:m/z 472(MH+)。
【0158】製造例29:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N,N−ジメチルアミノ)−6−メト
キシフェニル]−L−フェニルアラニン 1)2−メトキシ−6−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゼ
ンボロン酸をN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−
ブロモ−L−フェニルアラニンメチルエステルとカップ
リング反応させて、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−4−[2−(N,N−ジメチルアミノ)−6−メトキシフ
ェニル]−L−フェニルアラニンメチルエステルを得
た。該ボロン酸の合成および該カップリング反応を製造
例7の記載と同様の様式で行なった。 2)上記で得た生成物を製造例7の記載と同様の様式で
加水分解して標記化合物を得た。ESMS:m/z 48
7(MH+)。
【0159】製造例30:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−ヒドロキシフェニル)−L−フェニル
アラニン 1)BBr3(1mL、1M塩化メチレン溶液)を、N−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェ
ニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(0.21
5g)の塩化メチレン(10mL)溶液に0℃で撹拌しな
がら加え、溶液を室温までゆっくりと昇温した。混合物
を3時間撹拌し、エタノールで反応を停止させた。溶媒
を除去し、残渣を酢酸エチルに溶かした。溶液を飽和炭
酸水素ナトリウム、続いて食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシ
ュカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸
エチル(2:1))精製を行なってN−(2,6−ジクロロ
ベンゾイル)−4−(2−ヒドロキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニンメチルエステル(0.105g)を得た。
ESMS:m/z 444(MH+)。 2)上記で得た生成物(0.03g)のTHF/メタノール
(2mL/0.2mL)溶液に、LiOH(モノ水和物、4
mg)の水(0.2mL)溶液を加え、混合物を室温で3時
間撹拌した。溶媒を除去し、残渣を水に溶解した。混合
物を1N 塩酸でpH2に酸性化し、沈殿した固体を濾
過して集め、水洗、風乾して標記化合物(0.025g)
を得た。ESMS:m/z 430(MH+)。
【0160】製造例31:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−ヒドロキシ−6−メトキシフェニル)
−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンエチルエス
テル(0.16g、製造例8に記載のメチルエステル体と
同様の方法で製造した)を無水塩化メチレン(8mL)に
溶解した。溶液を−78℃まで冷却し、BBr3(0.5
6mL、1M 塩化メチレン溶液)を加えた。混合物を
0℃まで昇温させ、該温度で2時間撹拌した。引き続い
て、混合物を室温まで昇温させ、飽和炭酸水素ナトリウ
ム(5mL)で反応を停止させた。混合物を1時間撹拌
し、塩化メチレンで希釈した。有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサ
ン(1:2))精製を行なってN−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−ヒドロキシ−6−メトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニンエチルエステル(40mg)
を得た。ESMS:m/z 488(MH+)。 2)上記で得た生成物(0.04g)を製造例1の記載と同
様の様式で加水分解を行なって標記化合物(35mg)を
得た。ESMS:m/z 460(MH+)。
【0161】製造例32:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(カルボキシメトキシ)フェニル]−L
−フェニルアラニン 1)製造例30−1)で得た生成物(0.1g)のDMF(2
mL)溶液に窒素下で、Cs2CO3(0.11g)を加え、
混合物を30分間撹拌した。BrCH2CO2Me(61
mL)のDMF(1mL)溶液を加え、混合物を50℃で
6時間撹拌した。DMFを除去し、残渣を酢酸エチルお
よび水で分配した。酢酸エチル層を食塩水で洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲル
フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサ
ン/酢酸エチル(1:1))精製を行なってN−(2,6−
ジクロロベンゾイル)−4−[2−(メトキシカルボニル
メトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(0.86mg)を得た。ESMS:m/z 516(M
+)。 2)上記で得た生成物(0.86g)を製造例1の記載と同
様の様式で加水分解して、標記化合物(0.6g)を得
た。ESMS:m/z 488(MH+)。
【0162】製造例33:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(シアノメトキシ)フェニル]−L−フ
ェニルアラニンメチルエステル 標記化合物を、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−(2−ヒドロキシフェニル)−L−フェニルアラニンメ
チルエステルおよびブロモアセトニトリルから出発し
て、製造例32の記載と同様の様式で製造した。ESM
S:m/z 483(MH+)。以下の化合物を、N−(2,6
−ジクロロベンゾイル)−4−(2−ヒドロキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニンメチルエステルから出発
し、必要なハライド化合物と反応させ、製造例32と類
似の方法で得た。
【0163】
【表1】
【0164】製造例45:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−ホルミルフェニル)−L−フェニルア
ラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−ホル
ミルフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
を、2−メトキシベンゼンボロン酸を2−ホルミルベン
ゼンボロン酸で置き換える以外は、製造例1と同様の順
序に従って製造した。ESMS:m/z 456(MH+)。 2)上記で得た生成物(50.4mg)を、THF(1.33
mL)およびメタノール(220μL)混合液に溶解し
た。1M LiOH(220μL)を加え、生じた混合物
を窒素下室温で2時間撹拌した。次いで水を加え、混合
物を1N塩酸で酸性化 (およそpH2)し、酢酸エチル
で抽出、硫酸マグネシウムで乾燥して蒸発させた。残渣
をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出液、クロロホルム次いでクロロホルム/メタノール
(10:1))精製を行なって標記化合物(46.8mg)を
得た。ESMS:m/z 442(MH+)。
【0165】製造例46:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[(フェニルアミノ)メチル]フェニル]
−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−ホル
ミルフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
(49.1mg)を、無水メタノール(1mL)および無水
THF(0.5mL)混合液に溶解した。次いで、アニリ
ン(58.8μL)、塩酸(53.8μL、4Mジオキサン
溶液)および3Åモレキュラーシーブを加え、混合物を
窒素下室温で1時間撹拌した。水素化シアノホウ素ナト
リウム(4.06mg)を加え、混合物をさらに72時間
撹拌した。反応を停止させるため、1N塩酸を用いて混
合物のpHをおよそ2とした。混合物を水で希釈し、1
M水酸化カリウムで中和した。次いで、このものを塩化
メチレンで抽出し、有機抽出液を併せて乾燥(炭酸カリ
ウム)し、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラティ
ブTLC(溶出液、塩化メチレン)精製を行なってN−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(フェニルア
ミノ)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニンメチル
エステル(21.2mg)を得た。ESMS:m/z 533
(MH+)。 2)上記で得た生成物(21.2mg)を、製造例1の記載
と同様の様式で加水分解した。混合物をAcOHでpH
4〜5に酸性化し、酢酸エチル(5×20mL)で抽出
し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、クロロホル
ム/メタノール(10:1))精製を行なって標記化合物
を得た。ESMS:m/z 519(MH+)。 以下の化合物(製造例47および48)を製造例46の記
載と同様の様式で製造した。
【0166】製造例47:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(アミノメチル)フェニル]−L−フェ
ニルアラニン。ESMS:m/z 443(MH+)。
【0167】製造例48:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[(ベンジルアミノ)メチル]フェニル]
−L−フェニルアラニン。ESMS:m/z 533(MH
+)。
【0168】製造例49:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(2−カルボキシエテニル)フェニル]
−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−ホル
ミルフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
(51.7mg)および(トリフェニルホスホラニリデン)
酢酸メチルエステル(75.8mg)を無水トルエン(1m
L)に溶解し、窒素下80℃で18時間撹拌した。混合
物を冷却し、シリカゲルプレパラティブTLC(溶出
液、ヘキサン/酢酸エチル(2:1))精製を行なって、
N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−[2−(メ
トキシカルボニル)エテニル]フェニル]−L−フェニル
アラニンメチルエステル(48.0mg)を得た。ESM
S:m/z 512(MH+)。 2)上記で得た生成物(26.4mg)を、製造例1の記載
と同様の様式でLiOH水和物(5当量)を用いて加水分
解して、トランスおよびシス異性体の混合物(4:1)と
して標記化合物(22.0mg)を得た。ESMS:m/z
484(MH+)。
【0169】製造例50:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(ヒドロキシメチル)フェニル]−L−
フェニルアラニン 1)NaBH4(21mg)をN−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−ホルミルフェニル)−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(0.23g)のメタノール(5m
L)溶液に加え、混合物を室温で3時間撹拌した。アセ
トンを用いて反応を停止させ、混合物を蒸発させた。残
渣を酢酸エチルおよび水で分配した。酢酸エチル層を硫
酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させてN−(2,6−ジク
ロロベンゾイル)−4−[2−(ヒドロキシメチル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニンメチルエステル(0.24g)
を得た。ESMS:m/z 480([M+Na]+)。 2)上記で得た生成物を製造例1の記載と同様の様式で
加水分解して標記化合物(0.2g)を得た。ESMS:m
/z 450([M+Li]+)。
【0170】製造例51:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(メトキシメチル)フェニル]−L−フ
ェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(ヒド
ロキシメチル)フェニル]−L−フェニルアラニンメチル
エステル(0.15g)、CBr4(0.22g)およびPP
3(0.173g)の塩化メチレン(5mL)混合物を、室
温で18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカ
ゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、塩
化メチレン/酢酸エチル(9:1)〜(8:1))精製を行
なってN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−
(ブロモメチル)フェニル]−L−フェニルアラニンメチ
ルエステル(0.12g)を得た。ESMS:m/z 522
(MH+)。 2)上記で得た生成物(0.04g)およびNaOMe(0.
04g)のDMF(3mL)混合物を室温で18時間撹拌
した。DMFを除去し、残渣を酢酸エチルおよび水で分
配した。水層を分離し、1N塩酸でpH4に調節、酢酸
エチルで抽出した。該酢酸エチル層を食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をHPLC
(溶出液、60%アセトニトリル、0.1%CF3COO
H、40%水)精製を行なって、標記化合物(9.4mg)
を得た。ESMS:m/z 480([M+Na]+)。
【0171】製造例52:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(2−カルボキシフェニル)−L−フェニル
アラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−ホル
ミルフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
(104mg)を、約40℃にまで加温することによりア
セトン(700μL)に溶解した。次いで、40℃に温め
たKMnO4(61.2mg)のアセトン(900μL)およ
び水(130μL)混合溶液を1時間かけて加え、生じた
混合物を同温度でさらに2時間撹拌した。混合物をセラ
イト濾過し、アセトンで洗浄した。濾液を水に溶かし、
1N塩酸でおよそpH2に酸性化し、酢酸エチルで抽出
した。抽出液を併せて、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸
発させた。残渣をシリカゲルカラム(溶出液、トルエン
次いでトルエン/酢酸エチル(20:1〜3:1に勾
配))精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2−カルボキシフェニル)−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(85.0mg)を得た。ESM
S:m/z 472(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1の記載と同様の様式で
加水分解して、標記化合物(34.1mg)を得た。ES
MS:m/z 458(MH+)。
【0172】製造例53:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N−ベンジルカルバモイル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−カル
ボキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(51.9mg)を無水DMF(1mL)に溶解し、ED
C(25.3mg)、HOBT(20.2mg)、DIEA
(28.7μL)およびベンジルアミン(14.4μL)を加
えた。生じた混合物を窒素下室温で20時間撹拌し、酢
酸エチルを用いて希釈、1N 塩酸、飽和炭酸水素ナト
リウム、水および食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラ
ム(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(1:1〜1:2))精
製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−[2−(N−ベンジルカルバモイル)フェニル]−L−フ
ェニルアラニンメチルエステル(48.9mg)を得た。
ESMS:m/z 561(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1の記載と同様の様式で
加水分解して、標記化合物(34.2mg)を得た。ES
MS:m/z 547(MH+)。 以下の化合物(製造例54〜59)を、製造例53に記載
と類似の様式で製造した。
【0173】製造例54:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N−メチルカルバモイル)フェニル]
−L−フェニルアラニン。ESMS:m/z 471(MH
+)。
【0174】製造例55:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N−n−ブチルカルバモイル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニン。ESMS:m/z 513
(MH+)。
【0175】製造例56:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[N−(2−ヒドロキシエチル)カルバ
モイル]フェニル]−L−フェニルアラニン。ESMS:
m/z 501(MH+)。
【0176】製造例57:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[N−(3−ヒドロキシプロピル)カル
バモイル]フェニル]−L−フェニルアラニン。ESM
S:m/z515(MH+)。
【0177】製造例58:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(N,N−ジメチルカルバモイル)フェ
ニル]−L−フェニルアラニン。ESMS:m/z 485
(MH+)。
【0178】製造例59:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[N−(2−モルホリノエチル)カルバ
モイル]フェニル]−L−フェニルアラニン。ESMS:
m/z 570(MH+)。
【0179】製造例60:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−(カルバモイル)フェニル]−L−フェ
ニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−カル
ボキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(52.6mg)を無水THF(1mL)に溶解し、カル
ボニルジイミダゾール(36.1mg)を加え、混合物を
窒素下室温で2時間撹拌した。水酸化アンモニウム(2
9%水溶液、135μL)を加え、混合物をさらに22
時間撹拌した。次いで、混合物を酢酸エチルで抽出し
た。該抽出液を1N 塩酸、飽和炭酸水素ナトリウムお
よび食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発さ
せた。残渣をシリカゲルカラム(溶出液、トルエン/酢
酸エチル(1:1))精製を行なって、N−(2,6−ジク
ロロベンゾイル)−4−(2−カルバモイルフェニル)−
L−フェニルアラニンメチルエステル(48.1mg)を
得た。ESMS:m/z 471(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1の記載と同様の様式で
LiOH(3当量)を用いて加水分解して、標記化合物
(41.6mg)を得た。ESMS:m/z 457(M
+)。
【0180】製造例61:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−[2−[(N−メタンスルホニル)カルバモイ
ル]フェニル]−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−カル
ボキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(57.0mg)を無水THF(1mL)に溶解し、カル
ボニルジイミダゾール(23.5mg)を加え、混合物を
窒素下室温で2時間撹拌した。メタンスルホンアミド
(17.2mg)およびDBU(27μL)を加え、混合物
をさらに18時間撹拌した。次いで、混合物を40℃ま
で加熱し、該温度で7時間撹拌し、室温まで冷却、酢酸
エチルで希釈し、1N塩酸次いで食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルプ
レパラティブTLC(溶出液、塩化メチレン:メタノー
ル(100:1〜10:1))精製を行なって、N−(2,
6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−[N−(メタンスル
ホニル)カルバモイル]フェニル]−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(37.0mg)を得た。ESMS:m/z
549(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1の記載と同様の様式で
LiOH(3当量)を用いて加水分解して、標記化合物
(36mg)を得た。ESMS:m/z 535(MH +)。
【0181】製造例62:N−(2−クロロ−4−ニト
ロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニン 1)N−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイル)−4−(2
−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステルを、塩化2,6−ジクロロベンゾイルを2−クロ
ロ−4−ニトロベンゾイルクロリドに置き換える以外
は、製造例1−1)、2)、3)および4)に記載の方法と
同様の様式で製造した。 2)次いで、上記で得た該メチルエステル体を製造例1
−5)の記載と同様の様式で加水分解して、標記化合物
を得た。ESMS:m/z 455(MH+)。
【0182】製造例63:N−(4−アミノ−2−クロ
ロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニン 1)ラネーニッケル(0.4mL、水に50%分散)を、N
−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイル)−4−(2−メ
トキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(1.04g)の無水メタノール(50mL)溶液に加
え、混合物をH2雰囲気下室温で3.5時間撹拌した。次
いで、混合物をセライト濾過し、メタノールで洗浄し
た。濾液を蒸発させ、残渣をシリカゲリフラッシュカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液、塩化メチレン/メタノ
ール(100:1〜20:1))精製を行なって、N−(4
−アミノ−2−クロロベンゾイル)−4−(2−メトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(88
7mg)を製造した。ESMS:m/z 439(MH+)。
上記化合物は4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニ
ルアラニンメチルエステル・塩酸塩をEDCおよびHO
BTを用いて、製造例2に記載と類似の様式で4−アミ
ノ−2−クロロ安息香酸とカップリング反応させること
でも製造される。 2)上記で得た生成物(57.0mg)を、製造例1−5)
の記載と同様の様式でTHF/メタノール混合液中、L
iOHを用いて加水分解した。溶媒を除去し、残渣を水
に溶解した。混合物を10%クエン酸を用いておよそp
H5に酸性化し、酢酸エチルで抽出、硫酸マグネシウム
で乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラム(溶出
液、クロロホルム/メタノール(10:1))精製を行な
って、標記化合物(53.9mg)を得た。ESMS:m/z
425(MH+)。
【0183】製造例64:N−[2−クロロ−4−(メタ
ンスルホニルアミノ)ベンゾイル]−4−(2−メトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(4−アミノ−2−クロロベンゾイル)−4−(2
−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル(56.0mg)のDIEA(66.6μL)を含有し
た無水塩化メチレン(1mL)溶液に、MeSO2Cl(2
4μL)を加えた。生じた混合物を窒素下室温で3時間
撹拌し、塩化メチレンで希釈、1N塩酸、水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲ
ルカラム(溶出液、塩化メチレン)精製を行なって、N−
[2−クロロ−4−(N,N−ジメタンスルホニルアミノ)
ベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンメチルエステル(59.4mg)を得た。E
SMS:m/z 595(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の様
式でLiOH(3当量)を用いて加水分解して、標記化合
物(43.4mg)を得た。ESMS:m/z 503(M
+)。 以下の化合物(製造例65〜68)を製造例64に記載と
類似の様式で製造した。
【0184】製造例65:N−[2−クロロ−4−(トリ
フルオロメタンスルホニルアミノ)ベンゾイル]−4−
(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン。ES
MS:m/z 557(MH+)。MeSO2ClをCF3SO
2Clに置き換えた。
【0185】製造例66:N−[2−クロロ−4−(エト
キシカルボニルアミノ)ベンゾイル]−4−(2−メトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン。ESMS:m/z
497(MH+)。MeSO2ClをEtOCOClに置き
換えた。
【0186】製造例67:N−[2−クロロ−4−(アセ
チルアミノ)ベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)
−L−フェニルアラニン。ESMS:m/z 467(MH
+)。MeSO2ClをAcClに置き換えた。
【0187】製造例68:N−[2−クロロ−4−(ベン
ゼンスルホニルアミノ)ベンゾイル]−4−(2−メトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン。ESMS:m/z
565(MH+)。MeSO2ClをPhSO2Clに置き
換えた。
【0188】製造例69:N−(2−クロロ−4−ウレ
イドベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−
フェニルアラニン。 1)クロロスルホニルイソシアネート(16.4μL)をN
−(4−アミノ−2−クロロベンゾイル)−4−(2−メ
トキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(55.2mg)の無水アセトニトリル(1mL)溶液に
加え、混合物を窒素下室温で1時間撹拌した。飽和炭酸
水素ナトリウム(40mL)をゆっくりと加え、混合物を
酢酸エチルで抽出した。抽出液を併せて、硫酸マグネシ
ウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラテ
ィブTLC(溶出液、クロロホルム/メタノール)精製を
行なった。 2)上記で得た生成物を製造例64の記載と同様の様式
でLiOHを用いて加水分解して標記化合物(24mg)
を得た。ESMS:m/z 468(MH+)。
【0189】製造例70:N−[2−クロロ−4−(3−
メチルチオウレイド)ベンゾイル]−4−(2−メトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(4−アミノ−2−クロロベンゾイル)−4−(2
−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル(55.1mg)のDIEA(22μL)およびDM
AP(触媒量)を含有した無水DMF(1mL)溶液に、メ
チルイソチオシアネート(43μL)を加えた。次いで、
生じた混合物を窒素下90℃で1日加熱した。冷却後、
混合物を酢酸エチルで希釈し、1N塩酸、飽和炭酸水素
ナトリウムおよび水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラティブT
LC(溶出液、塩化メチレン/メタノール(15:1))精
製を行なって、N−[2−クロロ−4−(3−メチルチオ
ウレイド)ベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニンメチルエステル(22.7mg)を
得た。ESMS:m/z 512(MH+)。 2)上記で得た生成物を、製造例64の記載と同様の様
式で加水分解して、標記化合物(22.0mg)を得た。
ESMS:m/z 498(MH+)。
【0190】製造例71:3−アセチル−N−(2,6−
ジクロロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニン 1)3−アセチル−L−チロシンエチルエステルを、3
−アセチル−L−チロシン(5g)のエタノール(30m
L)溶液に塩化水素ガスを吹込むことで製造した。ジ−
t−ブチルジカルボネート(5g)を、3−アセチル−L
−チロシンエチルエステル(5g)のTHF(50mL)お
よびDIEA(10mL)溶液に加え、混合物を室温で終
夜撹拌した。THFを除去し、残渣を水および塩化メチ
レンで分配した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで
乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラム
クロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル
(4:1))精製を行なって、N−(t−ブトキシカルボニ
ル)−3−アセチル−L−チロシンエチルエステル(4.
3g)を得た。ESMS:m/z 352(MH+)。 2)無水ピリジン(1.1mL、12.82mmol)を、
上記で得た生成物(1.5g)の塩化メチレン(15mL)
溶液に0℃で攪拌下加えた。無水トリフルオロメタンス
ルホン酸(1.1mL)を滴下し、混合物を室温までゆっ
くりと昇温し、24時間撹拌した。混合物を塩化メチレ
ンで希釈し、1N 塩酸、食塩水、飽和炭酸水素ナトリ
ウムおよび食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾
燥、蒸発させて、N−(t−ブトキシカルボニル)−3−
アセチル−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−L−
チロシンエチルエステル(2.5g)を得た。ESMS:m
/z 506([M+Na]+)。 3)上記で得た生成物(0.3g)のトルエン(3mL)溶液
を、2−メトキシベンゼンボロン酸(0.13g)、炭酸
カリウム(0.25g)のトルエン/DMF(4/1mL)
溶液に、窒素下で撹拌しながら加えた。Pd(PPh3)4
(0.14g)を加え、混合物を85℃で48時間加熱し
た。混合物を冷却し、濾過、溶媒を蒸発させた。残渣を
酢酸エチルに溶解し、水洗、硫酸マグネシウムで乾燥
し、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムク
ロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(2.
5:1))精製を行なって、3−アセチル−N−(t−ブ
トキシカルボニル)−4−(2−メトキシフェニル)−L
−フェニルアラニンエチルエステル(0.18g)を得
た。ESMS:m/z 442(MH+)。 4)上記で得た生成物(0.18g)のTFA/塩化メチレ
ン(8mL、50%v/v)溶液を室温で1時間撹拌し
た。溶液を蒸発させ、高真空下で乾燥して3−アセチル
−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン
エチルエステル・TFA塩を得た。 5)上記で得た該TFA塩の塩化メチレン(2mL)の氷
冷溶液に、DIEA(213μL)、続いて塩化2,6−
ジクロロベンゾイル(65mL)/塩化メチレン(7mL)
溶液を加えた。混合物を室温まで昇温させ、24時間撹
拌した。製造例1−4)に記載の通り通常のワークアッ
プ後、粗物質をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(3:1))精製
を行なって、3−アセチル−N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンエチルエステル(0.142g)を得た。ESM
S:m/z 514(MH+)。 6)上記で得た生成物(0.05g)を、製造例1−5)の
記載と同様の製法でLiOHを用いて加水分解して、標
記化合物(46.5mg)を得た。融点87〜89℃。E
SMS:m/z 486 (MH+)。
【0191】製造例72:3−アセチル−N−(2,6−
ジクロロベンゾイル)−4−フェニル−L−フェニルア
ラニン 2−メトキシベンゼンボロン酸をベンゼンボロン酸に置
き換える以外は、製造例71の記載と同様の様式で、固
体の標記化合物を得た。融点109〜111℃。ESM
S:m/z 456(MH+)。
【0192】製造例73:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−3−(1−ヒドロキシエチル)−4−(2−メトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン 1)NaBH4(12mg)を、3−アセチル−N−(2,6
−ジクロロベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)
−L−フェニルアラニンエチルエステル(0.1g)/メ
タノール(3mL)溶液に加え、混合物を室温で2時間撹
拌した。混合物を1N 塩酸で反応を停止させ、塩化メ
チレンで抽出した。抽出液を1N 塩酸および食塩水で
順次洗浄し、乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン/
酢酸エチル(3:1))精製を行なって、N−(2,6−ジ
クロロベンゾイル)−3−(1−ヒドロキシエチル)−4
−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンエチ
ルエステル(45mg)を得た。ESMS:m/z 516
(MH+)。 2)上記で得た生成物(0.040g)を、製造例1−5)
の記載と同様の様式でLiOHを用いて加水分解して、
標記化合物(28mg)を得た。ESMS:m/z488(M
+)。
【0193】製造例74:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−3−(1−ヒドロキシエチル)−4−フェニル−
L−フェニルアラニン 標記化合物を、製造例73の記載と同様の方法で3−ア
セチル−N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−フェ
ニル−L−フェニルアラニンエチルエステルから製造し
た。融点115〜117℃。MS:m/z 458(M
+)。
【0194】製造例75:N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−3−メトキシ−4−(2−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニン 1)3,4−ジヒドロキシ−L−フェニルアラニンメチル
エステルを、3,4−ジヒドロキシ−L−フェニルアラ
ニン(10g)のメタノール(100mL)溶液に塩化水素
を吹込むことで製造した。ジ−t−ブチルジカルボネー
ト(12.1g)を、該エステルのTHF(250mL)お
よびDIEA(35.4mL)溶液に加え、混合物を5分
間加温し、室温で1時間撹拌した。THFを除去し、残
渣を水および酢酸エチルで分配した。有機層を1N 塩
酸、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発さ
せた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(1:1))精製を
行なって、目的のN−(t−ブトキシカルボニル)−3,
4−ジヒドロキシ−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(13.4g)を得た。ESMS:m/z 312(M
+)。 2)塩化2,6−ジクロロベンジル(17.3g)を、N−
(t−ブトキシカルボニル)−3,4−ジヒドロキシ−L
−フェニルアラニンメチルエステル(2.5g)、炭酸カ
リウム(2.22g)およびn−Bu4NI(0.297g)
のDMF(15mL)懸濁液に室温で加えた。混合物を室
温で終夜撹拌し、水で希釈、エーテルで抽出した。抽出
液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン
/塩化メチレン/酢酸エチル(5:5:1))精製を行な
って、各々N−(t−ブトキシカルボニル)−3,4−ビ
ス(2,6−ジクロロベンジルオキシ)−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(2.0g、ESMS:m/z 63
0(MH+))、N−(t−ブトキシカルボニル)−3−(2,
6−ジクロロベンジルオキシ)−4−ヒドロキシ−L−
フェニルアラニンメチルエステル(0.39g、ESM
S:m/z 470(MH+))および、N−(t−ブトキシカ
ルボニル)−4−(2,6−ジクロロベンジルオキシ)−3
−ヒドロキシ−L−フェニルアラニンメチルエステル
(0.45g、ESMS:m/z 470(MH+))を得た。 3)N−(t−ブトキシカルボニル)−4−(2,6−ジク
ロロベンジルオキシ)−3−ヒドロキシ−L−フェニル
アラニンメチルエステル(0.45g)、炭酸カリウム
(0.199g)およびn−Bu4NI(0.035g)のD
MF(4.0mL)懸濁液に沃化メチル(0.072mL)を
加え、混合物を室温で終夜撹拌した。DMFを除去し、
残渣を水および酢酸エチルで分配した。有機層を分離
し、水溶液を酢酸エチルで抽出した。抽出液を併せて硫
酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲル
プレパラティブTLC(溶出液、ヘキサン/塩化メチレ
ン/酢酸エチル(3:3:1))精製を行なって、N−(t
−ブトキシカルボニル)−4−(2,6−ジクロロベンジ
ルオキシ)−3−メトキシ−L−フェニルアラニンメチ
ルエステル(0.396g)を得た。ESMS:m/z 48
4(MH+)。 4)上記で得た生成物(0.39g)および10%Pd−炭
素のメタノール(10mL)懸濁液に、水素ガスを室温で
終夜吹込んだ。触媒をセライト濾過し、濾液を蒸発させ
た。残渣をシリカゲルプレパラティブTLC(溶出液、
塩化メチレン/メタノール(10:1))精製を行なっ
て、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシ−
3−メトキシ−L−フェニルアラニンメチルエステル
(0.21g)を得た。ESMS:m/z 348([M+N
a]+)。 5)無水ピリジン(0.15mL)を、上記で得た生成物
(0.2g)の塩化メチレン(3.0mL)溶液に0℃で撹拌
しながら加えた。無水トリフルオロメタンスルホン酸
(0.16mL)を滴下し、混合物を室温までゆっくりと
昇温させ、室温で3時間撹拌した。混合物を塩化メチレ
ンで希釈し、1N 塩酸、食塩水、飽和炭酸水素ナトリ
ウムおよび食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、蒸発してN−(t−ブトキシカルボニ
ル)−3−メトキシ−4−トリフルオロメタンスルホニ
ルオキシ−L−フェニルアラニンメチルエステル(0.2
8g)を得た。ESMS:m/z 457[(M+Na]+)。 6)上記で得た生成物(0.28g)のDME(2.0mL)
溶液を、2−メトキシベンゼンボロン酸(0.112
g)、炭酸カリウム(0.21g)のDME(2.0mL)溶
液に窒素下で加えた。Pd(PPh3)4(0.12g)を加
え、混合物を65℃で48時間加熱し、冷却、濾過して
溶媒を蒸発させた。残渣を酢酸エチルで抽出し、抽出液
を水洗し、乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパ
ラティブTLC(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(3:
1))精製を行なって、N−(t−ブトキシカルボニル)−
3−メトキシ−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンメチルエステル(0.02g)を製造した。
ESMS:m/z 438([M+Na]+)。 7)上記で得た生成物(0.055g)のTFA/塩化メチ
レン(1mL、50%v/v)混合物を室温で1時間撹拌
し、蒸発させ、高真空下で乾燥した。残渣の塩化メチレ
ン(2mL)の氷冷溶液に、DIEA(0.069mL)、
続いて塩化2,6−ジクロロベンゾイル(0.02mL)/
塩化メチレン(1mL)溶液を加えた。混合物を室温まで
昇温させ、終夜撹拌した。製造例1と同様の様式で通常
のワークアップ後、粗物質をシリカゲルプレパラティブ
TLC(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(2:1))精製を
行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−メ
トキシ−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルア
ラニンメチルエステル(0.04g)を得た。ESMS:m
/z 488(MH+)。 8)上記で得た生成物(0.04g)を製造例1−5)の記
載と同様の様式でLiOHを用いて加水分解して標記化
合物(17.8mg)を得た。融点100〜102℃。E
SMS:m/z 474(MH+)。 上記製造例に記載された方法と同様にして以下の化合物
を対応する物質から製造した。
【0195】
【表2】
【0196】
【表3】
【0197】
【表4】
【0198】
【表5】
【0199】
【表6】
【0200】
【表7】
【0201】
【表8】
【0202】
【表9】
【0203】
【表10】
【0204】製造例135:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−L−フェ
ニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−O−(トリフル
オロメタンスルホニル)−L−チロシンメチルエステル
を、製造例5−1)および2)の記載と同様の方法で製造
した。 2)上記で得た生成物(3.00g)、ヘキサメチル二スズ
(1.96g)および無水LiCl(0.76g)のジオキサ
ン(30mL)混合物に窒素下で、Pd(PPh 3)4(0.3
4g)を加え、混合物を98℃で3時間加熱した。混合
物を冷却し、酢酸エチルで希釈、セライト濾過し、蒸発
させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:3))精製を行なっ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−トリメチ
ルスタニオ−L−フェニルアラニンメチルエステル(2.
46g)を得た。ESMS:m/z 516(MH+)および
514(M−H)-。 3)上記で得た生成物(0.17g)および1−ブロモ−
2,6−ジフルオロベンゼン(95mg)/トルエン(2m
L)混合物に窒素下で、Pd(PPh3)4(0.02g)を加
え、混合物を110℃で2時間加熱した。混合物を蒸発
させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:3))精製を行なっ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−
ジフルオロフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル(58mg)を得た。ESMS:m/z 464(MH
+)、486(M++Na)および562(M−H)-。 4)上記で得た生成物(0.058g)を製造例1−5)に
記載の通りLiOHを用いて加水分解して、標記化合物
(0.04g)を得た。ESMS:m/z 450(MH+)、
472(M++Na)および448(M−H)-。 以下の化合物(製造例136〜140)を、1−ブロモ−
2,6−ジフルオロベンゼンを必要なブロモベンゼンで
置き換える以外は、製造例135の記載と同様の製法で
製造した。
【0205】
【表11】
【0206】以下の化合物(製造例141〜146)を、
2−メトキシベンゼンボロン酸を必要なベンゼンボロン
酸と置き換える以外は、製造例5の記載と同様の製法で
製造した。
【0207】
【表12】
【0208】以下の化合物(製造例147〜149)を、
1,3−ジメトキシベンゼンを必要なベンゼンに置き換
える以外は、製造例7の記載と同様の方法で製造した。
【0209】
【表13】
【0210】製造例150:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−シアノ−6−カルバモイルフェニ
ル)−L−フェニルアラニン 1)2,6−ジシアノベンゼンボロン酸(0.516g)お
よび無水炭酸カリウム(0.52g)のDME/水(10m
L/0.5mL)混合物に窒素下で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−O−(トリフルオロメタンスルホニル)
−L−チロシンメチルエステル(0.5g)を加えた。P
d(PPh3)4触媒(0.1g)を加え、混合物を80℃で
5時間加熱した。混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈、
水および食塩水で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(3:
1))精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2−シアノ−6−カルバモイルフェニル)−
L−フェニルアラニンメチルエステル(325mg)を得
た。ESMS:m/z 496(MH+)、494(M−
H)-。 2)上記で得た生成物(150mg)を、製造例1−5)に
記載の通りLiOHを用いて加水分解して、標記化合物
(0.06g)を得た。MS:m/z 465(MH+)。
【0211】製造例151:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジシアノフェニル)−L−フェニ
ルアラニン 1)2,6−ジシアノベンゼンボロン酸(0.516g)お
よび無水炭酸カリウム(0.2g)のトルエン(10mL)
混合物に窒素下で、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−L−チロシン
メチルエステル(0.5g)を加えた。Pd(PPh3)
4(0.1g)を加え、混合物を90℃で8時間加熱した。
混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈、水および食塩水で
順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸
発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:1))精製を行なっ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−
ジシアノフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(58mg)を得た。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の製
法で加水分解して標記化合物を得た。MS:m/z 48
2(MH+)。
【0212】製造例152:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2−(メチルスルホニル)フェニル]−L
−フェニルアラニン(152B)およびN−(2,6−ジク
ロロベンゾイル)−4−[2−(メチルスルフィニル)フェ
ニル]−L−フェニルアラニン(152Aおよび152
C)。 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(メチ
ルチオ)フェニル]−L−フェニルアラニンメチルエステ
ル(0.35g)を塩化メチレン(5mL)に溶解した。m
CPBA(50〜60%、0.255g)を0℃で加え、
混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物を炭酸水素ナト
リウム水溶液、水および食塩水で順次洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、濾過、蒸発させた。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘ
キサン(1:3))精製を行なって、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−[2−(メチルスルホニル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニンメチルエステル(0.125
g、ESMS:m/z 506(MH+)、528(M++N
a)、504(M+−1))、およびN−(2,6−ジクロロ
ベンゾイル)−4−[2−(メチルスルフィニル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニンメチルエステル(2個のジア
ステレオマー混合物、0.227mg、ESMS:m/z
490(MH+)、512(M++Na)、488(M−1)-
を得た。 2)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(メチ
ルスルホニル)フェニル]−L−フェニルアラニンメチル
エステルを、製造例1−5)に記載の通りLiOHを用
いて加水分解して、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−4−[2−(メチルスルホニル)フェニル]−L−フェニ
ルアラニン(152B)を得た。ESMS:m/z 492
(MH+)、514(M++Na)、491(M−H)-。 3)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(メチ
ルスルフィニル)フェニル]−L−フェニルアラニンメチ
ルエステル(2個のジアステレオマー混合物)を、製造例
1−5)に記載の通りLiOHを用いて加水分解して、
N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2−(メチル
スルフィニル)フェニル]−L−フェニルアラニン(2個
のジアステレオマー混合物)を得た。混合物を塩化メチ
レンに溶かし、固体を濾過して集め、塩化メチレンで洗
浄、乾燥してN−(2,6−ジクロロロベンゾイル)−4
−[2−(メチルスルフィニル)フェニル]−L−フェニル
アラニンの一方のジアステレオマー(152A)(80m
g)を得た。ESMS:m/z476(MH+)、498(M+
+Na)、474(M−H)-1 H−NMR(DMSO−d6):δ 2.41(s,3H)、
2.97(m,1H)、3.2(dd,1H)、4.72(m,1
H)、7.32(m,3H)、7.4(m,5H)、7.6−7.
7(m,2H)、8.0(d,1H)、9.15(d,1H)。 濾液を蒸発させ、残渣を結晶化(酢酸エチル/ヘキサン
から)させてN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−
[2−(メチルスルフィニル)フェニル]−L−フェニルア
ラニンの他方のジアステレオマー(152C)(44mg)
を得た。ESMS:m/z 476(MH+)、498(M+
Na)、474(M−H)-1 H−NMR(DMSO−d6):δ 2.43(s,3H)、
2.98(m,1H)、3.22(m,1H)、4.74(m,1
H)、7.32(m,3H)、7.4(m,5H)、7.6−7.
7(m,2H)、8.0(d,1H)、9.15(d,1H)。
【0213】製造例153:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−フルオロフェ
ニル)−L−フェニルアラニン(153A)およびN−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキ
シ−3,5−ジフルオロフェニル)−L−フェニルアラニ
ン(153B) 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(232mg)を窒素下で無水アセトニトリル(10
mL)に溶解し、3,5−ジクロロ−1−フルオロピリジ
ニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩(85%、35
3mg)を加え、混合物を1日還流した。さらに3,5−
ジクロロ−1−フルオロピリジニウムトリフルオロメタ
ンスルホン酸塩(175mg)を加え、混合物をさらに1
日還流した。次いで混合物を濃縮し、残渣を水に溶か
し、塩化メチレンで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナ
トリウム、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過
して蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラティブTL
C(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(5:1〜2:1))精
製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシ−3−フルオロフェニル)−L−
フェニルアラニンメチルエステル(109mg)およびN
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメト
キシ−3,5−ジフルオロフェニル)−L−フェニルアラ
ニンメチルエステル(37mg)を得た。 2)上記で得た2個の生成物を製造例1−5)の記載と同
様の方法で別々に加水分解して、N−(2,6−ジクロロ
ベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−フルオロ
フェニル)−L−フェニルアラニン(153A)(融点22
8〜229℃;MS:m/z 492(MH+))およびN
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメト
キシ−3,5−ジフルオロフェニル)−L−フェニルアラ
ニン(153B)(融点201〜202℃;MS:m/z
510(MH+))を得た。
【0214】製造例154:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,3−メチレンジオキシ−5−フルオ
ロ−6−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を製造例153の記載と同様の様式で製造し
た。融点198〜199℃。
【0215】製造例155:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[4−(N−アリル−N−t−ブトキシカ
ルボニルアミノ)−2,6−ジメトキシフェニル]−L−
フェニルアラニン 1)4−(N−アリル−N−t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−2,6−ジメトキシベンゼンボロン酸およびN−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−O−(トリフルオロメタ
ンスルホニル)−L−チロシンメチルエステルを製造例
7−2)の記載と同様の方法でカップリング反応させ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[4−(N
−アリル−N−t−ブトキシカルボニルアミノ)−2,6
−ジメトキシフェニル]−L−フェニルアラニンメチル
エステルを得た。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物を得た。融点138〜1
39℃;MS:m/z 629(MH+)。
【0216】製造例156:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(4−アリルアミノ−2,6−ジメトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[4−[(N
−アリル−N−t−ブトキシカルボニルアミノ)−2,6
−ジメトキシフェニル]−L−フェニルアラニンメチル
エステル(1.25g)を塩化メチレン(10mL)に溶解
し、TFA(10mL)を加え、混合物を窒素下室温で
1.5時間撹拌した。混合物を蒸発させ、残渣を塩化メ
チレンに溶かし、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥、濾過し、蒸発させた。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン
/酢酸エチル(5:1〜1:1))精製を行なって、N−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(4−アリルアミノ
−2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン
メチルエステル(938mg)を得た。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物を得た。融点262〜2
63℃(分解);MS:m/z 529(MH+)。
【0217】製造例157:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(4−アミノ−2,6−ジメトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(4−アリ
ルアミノ−2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンメチルエステル(0.93g)を、窒素下でアセ
トニトリル/水(40mL、84:16)に溶解した。ウ
ィルキンソン触媒(79mg)を加え、混合物を沸騰させ
た。2時間後、さらに触媒(170mg)を加え、反応を
さらに6時間続けた。溶媒を蒸発させ、残留の水をアセ
トニトリルと共蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラ
ティブTLC(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(2:1〜
1:2))精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾ
イル)−4−(4−アミノ−2,6−ジメトキシフェニル)
−L−フェニルアラニンメチルエステル(708mg)を
得た。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物を得た。融点221〜2
22℃;MS:m/z 489(MH+)。
【0218】製造例158:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(4−メトキシカルボニルアミノ−2,6
−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 製造例64の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(4−アミノ−2,6−ジメトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルと、
MeSO2Clの代わりにMeOCOClを反応させる
ことにより、標記化合物を得た。融点235〜236
℃;MS:m/z 548(MH+)。
【0219】製造例159:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(4−アセチルアミノ−2,6−ジメトキ
フェニル)−L−フェニルアラニン 製造例64の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(4−アミノ−2,6−ジメトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルと、
MeSO2Clの代わりにMeCOClを反応させるこ
とにより、標記化合物を得た。融点243〜244℃;
MS:m/z 531(MH+)。
【0220】製造例160:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[4−(3−メチルウレイド)−2,6−ジ
メトキシフェニル]−L−フェニルアラニン 製造例70の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(4−アミノ−2,6−ジメトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルと、
MeNCSの代わりにMeNCOを反応させることによ
り、標記化合物を得た。融点206〜207℃;MS:
m/z 547(MH+)。
【0221】製造例161:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[4−[3−(2−メチルフェニル)ウレイ
ド]−2,6−ジメトキシフェニル]−L−フェニルアラ
ニン 製造例70の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(4−アミノ−2,6−ジメトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルと、
MeNCSの代わりに2−メチルフェニルイソシアネー
トを反応させることにより、標記化合物を得た。融点1
94〜195℃;MS:m/z 622(MH+)。
【0222】製造例162:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(3−メチルチ
オウレイド)フェニル]−L−フェニルアラニン 製造例70の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−4−アミノ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルから
出発して標記化合物を製造した。MS:m/z 562
(MH+);融点197〜198℃。
【0223】製造例163:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(メチルスル
ホニル)アミノ]フェニル]−L−フェニルアラニン 製造例64の記載と同様の様式で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−4−アミノ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルから
出発して標記化合物を得た。MS:m/z 567(M
+);融点154〜155℃。
【0224】製造例164:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(ジメチルアミ
ノ)フェニル]−L−フェニルアラニン 製造例27の記載と同様の様式で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−4−アミノ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルから
出発して標記化合物を得た。MS:m/z 517(M
+)。
【0225】製造例165:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(4−メチルカルバモイル−2,6−ジメ
トキシフェニル)−L−フェニルアラニン 1)4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,6−ジ
メトキシベンゼンボロン酸をN−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−L−
チロシンメチルエステルと、製造例7−2)の記載と同
様の様式で反応させて、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−[4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2,
6−ジメトキシフェニル]−L−フェニルアラニンメチ
ルエステルを得た。 2)上記で得た生成物をTHF(60mL)に溶解し、5
%塩酸(30mL)を該溶液に加えた。混合物を窒素下室
温で3時間撹拌した。混合物を蒸発させ、水(50mL)
を該残渣に加えた。混合物を塩化メチレンで抽出し、硫
酸マグネシウムで乾燥、濾過し、蒸発させた。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン
/酢酸エチル(2:1〜1:1))精製を行なって、N−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(4−ホルミル−
2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメ
チルエステル(2.06g)を得た。 3)上記で得た生成物を、製造例52−1)の記載と同様
の製法で酸化して、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−4−(4−カルボキシ−2,6−ジメトキシフェニル)
−L−フェニルアラニンメチルエステルを得た。 4)上記で得た生成物を製造例53の記載と同様の製法
でメチルアミンと反応させて、標記化合物を得た。M
S:m/z 531(MH+);融点251−252℃。
【0226】以下の化合物(製造例166〜171)を、
製造例53の記載と同様の方法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(4−カルボキシ−2,6−ジメト
キシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
および適当なアミンを用いて製造した。
【0227】
【表14】
【0228】製造例172:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(4−カルボキシ−2,6−ジメトキシフ
ェニル)−L−フェニルアラニン N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(4−カルボキ
シ−2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステルを製造例1−5)の記載と同様の製法
で加水分解して、標記化合物を得た。MS:m/z 5
17(MH+);融点277〜278℃。
【0229】製造例173:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[4−(メタンスルホニルアミノ)カルボニ
ル−2,6−ジメトキフェニル]−L−フェニルアラニン 製造例61の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(4−カルボキシ−2,6−ジメト
キシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
を用いて、標記化合物を得た。MS:m/z 595
(MH+);融点277〜278℃。
【0230】製造例174:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−メトキシメト
キシフェニル)−L−フェニルアラニン 1)2,6−ジメトキシ−3−メトキシメトキシベンゼン
ボロン酸およびN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−O
−(トリフルオロメタンスルホニル)−L−チロシンメチ
ルエステルを、製造例7−2)の記載と同様の方法でカ
ップリング反応させて、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−メトキシメトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルを得
た。 2)上記で得た生成物を製造例7−3)の記載と同様の製
法に従って加水分解して、標記化合物を得た。MS:m
/z 534(MH+);融点156〜157℃。
【0231】製造例175:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−ヒドロキシフ
ェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシ−3−メトキシメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンメチルエステル(165mg)をメタノール
(5mL)に溶解し、塩酸の4Mジオキサン溶液(1mL)
を該混合物に加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。
混合物を蒸発させ、残渣を水(40mL)に溶かし、塩化
メチレンで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラティ
ブTLC(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(3:1〜1:
1))精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−ヒドロキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(145m
g)を得た。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の製
法で加水分解して、標記化合物を得た。融点164〜1
65℃;MS:m/z 490(MH+)。
【0232】製造例176:N−[2−クロロ−4−(t
−ブトキシカルボニル)ベンゾイル]−4−(2−メトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン 1)2−クロロ−4−(t−ブトキシカルボニル)安息香
酸を4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(製造例1−3)由来の遊離アミン)
と、製造例2−1)の記載と同様の製法を用いてカップ
リング反応させて、N−[2−クロロ−4−(t−ブトキ
シカルボニル)ベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(0.332
g)を得た。 3)上記で得た生成物(19.8mg)を製造例1−5)の
記載と同様の方法で加水分解して、標記化合物(17.5
mg)を得た。MS:(m/z) 508(M−H)-
【0233】製造例177:N−[2−クロロ−4−カ
ルボキシベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニン 1)N−[2−クロロ−4−(t−ブトキシカルボニル)ベ
ンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニ
ルアラニンメチルエステル(305mg)を窒素下無水塩
化メチレン(2mL)に溶解し、TFA(2mL)を加え
た。混合物を室温で2時間撹拌して、N−[2−クロロ
−4−カルボキシベンゾイル]−4−(2−メトキシフェ
ニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(315m
g)を得た。 2)次いで、上記で得た生成物(48.6mg)を製造例1
−5)の記載と同様の製法で加水分解して、N−[2−ク
ロロ−4−カルボキシベンゾイル]−4−(2−メトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニン(42.9mg)を得
た。MS:(m/z) 452(M−H)-
【0234】製造例178:N−[2−クロロ−4−カ
ルバモイルベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)
−L−フェニルアラニン 標記化合物を、N−[2−クロロ−4−カルボキシベン
ゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンメチルエステルから、製造例60の記載と同様
の製法を用いて製造した。MS:(m/z) 451(M
−H)-
【0235】製造例179:N−[2−クロロ−4−[N
−(メタンスルホニル)カルバモイル]−ベンゾイル]−4
−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を、N−[2−クロロ−4−カルボキシベン
ゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンメチルエステルから、製造例61の記載と同様
の製法を用いて製造した。MS:(m/z) 529(M
−H)-
【0236】製造例180:N−[2−クロロ−5−
[(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]
−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 製造例62のカップリング工程の際の2−クロロ−4−
ニトロベンゾイルクロリドを2−クロロ−5−ニトロベ
ンゾイルクロリドで置き換える以外は、製造例62、6
3、64および65の記載と同様の製法で、標記化合物
を製造した。MS:(m/z) 555(M−H)-
【0237】製造例181:N−[2−クロロ−3−
[(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]
−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 製造例62のカップリング工程の際の2−クロロ−4−
ニトロベンゾイルクロリドを2−クロロ−3−ニトロベ
ンゾイルクロリドで置き換える以外は、製造例62、6
3、64および65の記載と同様の製法で、標記化合物
を製造した。MS:(m/z) 555(M−H)-
【0238】製造例182:N−[2,6−ジクロロ−4
−[(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイ
ル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニン 製造例62のカップリング工程の際に2,6−ジクロロ
−4−ニトロ安息香酸(米国特許第3,423,475号)
を使用する点を除いては、製造例62、63、64およ
び65の記載と同様の製法を連続して行なうことで、標
記化合物を得た。MS:(m/z) 589(M−H)-
【0239】製造例183:N−[2−クロロ−4−
[(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]
−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルア
ラニン 4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメ
チルエステルを4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L
−フェニルアラニンメチルエステルで置き換える以外
は、製造例62、63、64および65の記載と同様の
製法を連続して行なうことで、標記化合物を製造した。
MS:(m/z) 585(M−H)-
【0240】製造例184:N−[2,6−ジクロロ−4
−[(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイ
ル]−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニル
アラニン 塩化2,6−ジクロロベンゾイルを2,6−ジクロロ−4
−ニトロベンゾイルクロリドに、および4−(2−メト
キシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル
を4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルア
ラニンメチルエステルに置き換える以外は、製造例6
2、63、64および65の記載と同様の製法を連続し
て行なうことで標記化合物を製造した。MS:(m/z)
619(M−H)-
【0241】製造例185:N−[2−クロロ−6−
[(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]
−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 製造例62のカップリング工程の際に2−アミノ−6−
クロロ安息香酸を使用する以外は、製造例62、63、
64および65の記載と同様の製法で、標記化合物を得
た。MS:(m/z) 555(M−H)-
【0242】製造例186:N−[2−クロロ−3−
[(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]
−4−(2−メトキシフェニル)−D−フェニルアラニン 4−(2−メトキシフェニル)−D−フェニルアラニンメ
チルエステルから出発して、製造例62、63、64お
よび65の記載と同様の製法で、標記化合物を得た。M
S:(m/z) 555(M−H)-
【0243】以下の化合物(製造例187〜193)を、
MeSO2Clを必要な塩化アリールスルホニルに置き
換える以外は、製造例62、63、64および65の記
載と同様の製法で製造した。
【0244】製造例187:N−[2−クロロ−4−
[[(4−トリフルオロメチルフェニル)スルホニル]アミ
ノ]ベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニン;ESMS:m/z 655(M++Na)、
633(MH+)、631(M−H)-
【0245】製造例188:N−[2−クロロ−4−(ト
シルアミノ)ベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)
−L−フェニルアラニン;ESMS:m/z 601(M+
+Na)、579(MH+)、577(M−H)-
【0246】製造例189:N−[2−クロロ−4−
[[(4−フルオロフェニル)スルホニル]アミノ]ベンゾイ
ル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニン;ESMS:m/z 605(M++Na)、583(M
+)、581(M−H)-
【0247】製造例190:N−[2−クロロ−4−
[[(4−メトキシフェニル)スルホニル]アミノ]ベンゾイ
ル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニン;ESMS:m/z 617(M++Na)、595(M
+)、593(M−H)-
【0248】製造例191:N−[2−クロロ−4−
[(2−チエニルスルホニル)アミノ]ベンゾイル]−4−
(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン;ES
MS:m/z593(M++Na)、571(MH+)、569
(M−H)-
【0249】製造例192:N−[2−クロロ−4−
[[(2−メチルフェニル)スルホニル]アミノ]ベンゾイ
ル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニン;ESMS:m/z 601(M++Na)、579(M
+)、577(M−H)-
【0250】製造例193:N−[2,6−ジクロロ−4
−[(2−チエニルスルホニル)アミノ]ベンゾイル]−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ン;融点141〜142℃。ESMS:m/z 635(M
+)。
【0251】製造例194:N−[4−(3−ベンジルチ
オウレイド)−2−クロロベンゾイル]−4−(2−メト
キシフェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(4−アミノ−2−クロロベンゾイル)−4−(2
−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン(57m
g)のDMF(1.5mL)溶液を、1,1'−チオカルボニ
ルジイミダゾール(28mg)のDMF(1mL)溶液に窒
素下0℃で2.5時間かけて加えた。次いで、混合物を
室温までゆっくりと昇温させ、さらに2時間撹拌した。
ベンジルアミン(21μL)を加え、生じた混合物を80
℃で2時間撹拌した。混合物を濃縮し、残渣を塩化メチ
レンに溶かし、1N 塩酸および水で洗浄した。有機層
を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過、蒸発させた。残渣
をシリカゲルプレパラティブTLC(溶出液、塩化メチ
レン/メタノール/Et3N(100:1:1))精製を行
なって、固体を得た。該固体を塩化メチレンに溶かし、
1N 塩酸で洗浄、乾燥および蒸発させて、N−[4−
(3−ベンジルチオウレイド)−2−クロロベンゾイル]
−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン
メチルエステル(42mg)を得た。 2)上記で得た生成物を、製造例1−5)の記載と同様の
製法で加水分解して標記化合物(26.9mg)を得た。
ESMS:m/z 572(M+−1)。
【0252】メチルイソチオシアネートを適当なイソチ
オシアネート化合物に置き換える以外は、製造例70の
記載と同様な様式で、以下の化合物(製造例195〜1
98)を製造した。
【0253】
【表15】
【0254】以下の化合物(製造例199〜204)を、
製造例64、69または70の記載と同様の様式で製造
した。
【0255】
【表16】
【0256】製造例205:N−(4−ウレイド−2,6
−ジクロロベンゾイル−4−(3−カルバモイル−2,6
−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を、製造例69の記載と同様の製法を用いて
製造した。ESMS:m/z 575(MH+)。融点217
〜219℃。
【0257】製造例206:N−(4−アミノ−2,6−
ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を、製造例63の記載と同様の様式で製造し
た。ESMS:m/z489(MH+)。融点221〜222
℃(分解)。以下の化合物(製造例207〜208)を、製
造例2の記載と同様の方法で製造した。
【0258】
【表17】
【0259】塩化2,6−ジクロロベンゾイルおよび
(S)−2−フェニルプロピオン酸を必要な塩化ベンゾイ
ルおよび安息香酸に置き換える以外は、製造例1および
2の記載と同様の様式で以下の化合物(製造例209〜
212)を製造した。
【0260】
【表18】
【0261】製造例213:N−[2−(2,6−ジクロ
ロフェニル)プロピオニル]−4−(2−メトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニン 1)(2,6−ジクロロフェニル)酢酸(2.55g)を無水
メタノール(60mL)に溶解し、HCl(ガス)を該混合
物に通気し、生じた溶液を室温で18時間撹拌した。次
いで溶媒を蒸発させて、(2,6−ジクロロフェニル)酢
酸メチルエステル(2.7g)を得た。 2)LDA(2M ヘプタン/THF/エチルベンゼン溶
液)を無水THF(10mL)に加え、混合物を窒素下−
78℃にまで冷却した。上記で得た生成物(1.1g)を
滴下し、混合物を−78℃で30分間撹拌した。MeI
(0.467mL)を加え、混合物を室温まで昇温させ、
終夜撹拌した。混合物を濃縮した。残渣を酢酸エチル
(75mL)で溶かし、1N 塩酸、水および食塩水で順
次洗浄した。混合物を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾
過、蒸発して2−(2,6−ジクロロフェニル)プロピオ
ン酸メチルエステル(1.11g)を得た。 3)上記で得た生成物をTHF/メタノール/トルエン
(65mL、11:1:1)に溶解し、1M KOH(9.
18mL)を加えた。混合物を室温で6時間撹拌し、5
0℃まで加熱し、終夜撹拌した。エタノール(5mL)を
加え、混合物を60℃で6時間撹拌し、終夜還流した。
混合物を濃縮し、水(60mL)で溶かし、1N 塩酸で
pH<2に酸性化した。生成物を濾過して集め、2−
(2,6−ジクロロフェニル)プロピオン酸(0.84g)を
得た。 4)上記で得た生成物を4−(2−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニンメチルエステルと製造例2の記載
と同様の製法でカップリング反応させ、LiOHを用い
て加水分解して、標記化合物を得た。ESMS:m/z
472(MH+)。融点109〜110℃。 以下の化合物(製造例214〜217)を製造例4の記載
と同様の製法で製造した。
【0262】製造例214:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−ホルミル−3−チエニル)−L−フ
ェニルアラニン;ESMS:m/z 470(M++Na)、
448(MH+)、446(M−H)-
【0263】製造例215:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(5−アセチル−2−チエニル)−L−フ
ェニルアラニン;ESMS:m/z 484(M++Na)、
462(MH+)、460(M−H)-、融点194〜195
℃。
【0264】製造例216:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[(3,5−ジメチル−4−イソキサゾリ
ル)−2,6−ジメトキフェニル]−L−フェニルアラニ
ン;ESMS:m/z 433(MH+)、融点118.7
℃。
【0265】製造例217:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(4−ピリジル)−L−フェニルアラニ
ン;ESMS:m/z 415(MH+)。
【0266】製造例218:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−ヒドロキシメチル−3−チエニル)
−L−フェニルアラニン 標記化合物を、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−(2−ホルミル−3−チエニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステルをNaBH4還元し、続いて製造例5
0に記載の通り加水分解することにより製造した。ES
MS:m/z 472(M++Na)、448(M−H)-
【0267】製造例219:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−シアノ−3−チエニル)−L−フェ
ニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−O−(トリフル
オロメタンスルホニル)−L−チロシンメチルエステル
(361mg)、トリメチル(2−シアノ−3−チエニル)
スズ(393mg)、Pd(PPh3)4(42mg)およびL
iCl(93mg)のジオキサン(8mL)混合物を窒素下
100℃で38時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希
釈し、10%NH4Cl水溶液(6mL)で処理した。室
温で1時間撹拌後、混合物をセライト濾過し、酢酸エチ
ルで洗浄した。有機層を併せて、水および食塩水で順次
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下で蒸発させ
た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー精製を行なっ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−シア
ノ−3−チエニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(126mg)を得た。ESMS:m/z 481(M+
+Na)、459(MH+)、457(M−H)-。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)に記載の通りLi
OHで加水分解して、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−(2−シアノ−3−チエニル)−L−フェニル
アラニン(110mg)を得た。ESMS:m/z 467
(M++Na)、445(MH+)、443(M−H)-。 以下の化合物(製造例220〜226)を、製造例32の
記載と同様の様式で製造した。
【0268】製造例220:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(3−チエニル
メトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニン;ESM
S:m/z584(M−H)-
【0269】製造例221:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(2,6−ジク
ロロフェニル)メトキシ]フェニル]−L−フェニルアラ
ニン;ESMS:m/z 672(M++Na)、648(M
−H)-
【0270】製造例222:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(2−ヒドロキ
シエトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニン;ESM
S:m/z 556(M++Na)、534(MH+)、532
(M−H)-
【0271】製造例223:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[2−(N,N−
ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル]−L−フェニルア
ラニン;ESMS:m/z 561(MH)+
【0272】製造例224:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(3−イソプロポキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニン;ESMS:m/z 494(M++Na)、
472(MH+)、470(M−H)-
【0273】製造例225:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−イソプロポキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニン;ESMS:m/z 494(M++Na)、
472(MH+)、470(M−H)-
【0274】製造例226:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−イソプロピルオキシ−6−メトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニン;ESMS:m/z 5
24(M++Na)、500(M−H)-
【0275】製造例227:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[6−メトキシ−2−(2−ヒドロキシエ
トキシ)フェニル]−L−フェニルアラニン 1)6−メトキシ−2−メトキシメトキシベンゼンボロ
ン酸(1.92g)をN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−
O−(トリフルオロメタンスルホニル)−L−チロシンエ
チルエステルと製造例5−3)と同様の製法でカップリ
ング反応させて、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−
4−(6−メトキシ−2−メトキシメトキシフェニル)−
L−フェニルアラニンエチルエステル(0.942mg)
を得た。ESMS:m/z 532(MH+)、530(M−
H)-。 2)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(6−メト
キシ−2−メトキシメトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンエチルエステル(938mg)のエタノール(2
5mL)溶液に、塩酸(4Nジオキサン溶液、5mL)を
加え、次いで混合物を窒素下室温で4時間撹拌した。混
合物を酢酸エチルで希釈し、水および食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘ
キサン(1:2))精製を行なって、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(6−メトキシ−2−ヒドロキシフ
ェニル)−L−フェニルアラニンエチルエステル(795
mg)を得た。ESMS:m/z488(MH+)、486(M
−H)-。 3)上記で得た生成物(256mg)、2−ブロモエチル
アセテート(271mg)および炭酸カリウム(217m
g)のDMF(5mL)混合物を窒素下60℃で15時間
撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、水および食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発させた。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢
酸エチル/ヘキサン(1:5〜1:3))精製を行なっ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[6−メト
キシ−2−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−L−
フェニルアラニンエチルエステル(203mg)を得た。
ESMS:m/z 574(MH+)、572(M−H)-。 4)上記で得た生成物(196mg)を製造例1−5)に記
載の通り、LiOH(29mg)を用いて加水分解した。
粗物質を塩化メチレン/酢酸エチル/ヘキサンから結晶
化して標記化合物(145mg)を得た。融点158〜1
59℃;ESMS:m/z 526(M++Na)、504
(MH+)、502(M−H)-
【0276】製造例228:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[6−メトキシ−2−(2−フルオロエト
キシ)フェニル]−L−フェニルアラニン 標記化合物を、2−ブロモエチルアセテートを2−フル
オロエチルブロミドに置き換える以外は製造例227と
同様の方法で製造した。融点206〜207℃;ESM
S:m/z 506(MH+)。 以下の化合物(製造例229−232)を、製造例227
の記載と同様の製法で、必要なベンゼンボロン酸を用い
て製造した。
【0277】
【表19】
【0278】以下の化合物(製造例233−241)を、
製造例228の記載と同様の製法で、必要なベンゼンボ
ロン酸を用いて製造した。
【0279】製造例233:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,3−メチレンジオキシ−6−(2−メ
トキシエトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニン;融
点167〜168℃;ESMS:m/z 532(MH+)。
【0280】製造例234:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,3−メチレンジオキシ−6−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エトキシ]フェニル]−L−フ
ェニルアラニン;ESMS:m/z 545(MH+)、54
3(M−H)-
【0281】製造例235:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,3−メチレンジオキシ−6−(メトキ
シメトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニン;ESM
S:m/z 518(MH+)、516(M−H)-
【0282】製造例236:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,3−メチレンジオキシ−6−ヒドロ
キシフェニル)−L−フェニルアラニン;ESMS:m/z
474(MH+)。
【0283】製造例237:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,3−メチレンジオキシ−6−エトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン;ESMS:m/z
502(MH+)。
【0284】製造例238:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,3−メチレンジオキシ−6−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニン;
ESMS:m/z 518(MH+)、516(M−H)-
【0285】製造例239:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,3−メチレンジオキシ−6−(シアノ
メトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニン;ESM
S:m/z513(MH+)。
【0286】製造例240:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,3−メチレンジオキシ−6−メトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン;ESMS:m/z
488(MH+)。
【0287】製造例241:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,3−エチレンジオキシ−6−メトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン;ESMS:m/z
502(MH+);融点218℃。
【0288】製造例242:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(メチルアミ
ノ)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン 1)2,6−ジメトキシ−4−[(t−ブチルジフェニルシ
リルオキシ)メチル]ベンゼンボロン酸(5.2g)、N−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−ブロモ−L−フェ
ニルアラニンエチルエステル(1.71g)、Pd(PPh
3)4(0.44g)および炭酸カリウム(1.59g)のDM
E/水(20mL/0.5mL)混合物を窒素下80℃で
24時間加熱した。混合物をワークアップし、製造例8
−3)と同様の製法で精製して、N−(2,6−ジクロロ
ベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(t−ブ
チルジフェニルシリルオキシ)メチル]フェニル]−L−
フェニルアラニンエチルエステル(2.9g)を得た。E
SMS:m/z 770(MH+)。 2)上記で得た生成物(2.9g)のTHF(10mL)の氷
冷溶液に、窒素下でフッ化テトラブチルアンモニウム
(4.45mL、1M THF溶液)を加え、混合物を2
時間撹拌した。THFを蒸発させ、残渣をプレパラティ
ブTLC(溶出液、ヘキサン〜50%ヘキサン/酢酸エ
チル)精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(ヒドロキシメチ
ル)フェニル]−L−フェニルアラニンエチルエステル
(1.86g)を得た。ESMS:m/z 532(MH+)。 3)上記で得た生成物(1.8g)、CBr4(2.25g)、
Ph3P(1.78g)の塩化メチレン(20mL)混合物を
0℃で終夜撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜10
%ヘキサン/酢酸エチル)精製を行なって、N−(2,6
−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4
−(ブロモメチル)フェニル]−L−フェニルアラニンエ
チルエステル(0.9g)を得た。ESMS:m/z 596
(MH+)。 4)上記で得た生成物(0.15g)およびMeNH2(2M
THF溶液、0.8mL)の塩化メチレン(3mL)混合
物を室温で4時間撹拌した。粗混合物をシリカゲルプレ
パラティブTLC(溶出液、塩化メチレン/エタノール
(9.5:5)、数滴のNH4OHと併せて)精製を行なっ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジ
メトキシ−4−[(メチルアミノ)メチル]フェニル]−L
−フェニルアラニンエチルエステル(45mg)を得た。
ESMS:m/z 545(MH+)。 5)上記で得た生成物(0.093g)を製造例1−5)に
記載の通りLiOH(2N溶液、0.175mL)を用い
て加水分解して、標記化合物(75mg)を得た。融点2
74℃;ESMS:m/z 517(MH+)。 MeNH2を必要なアミンに置き換える以外は、製造例
242に記載と類似の様式で以下の化合物(製造例24
3〜252)を製造した。
【0289】
【表20】
【0290】製造例253:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリ
ノメチル)フェニル]−L−フェニルアラニン 1)2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリノメチル)ベ
ンゼンボロン酸(1.1g)、N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−ブロモ−L−フェニルアラニンエチルエ
ステル(0.71g)、Pd(PPh3)4(1.0g)および炭
酸カリウム(1.00g)のDME/水(10mL/0.5
mL)混合物を、窒素下80℃で6時間加熱した。混合
物をワークアップし、製造例8−3)に記載の製法に従
って精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリノメ
チル)フェニル]−L−フェニルアラニンエチルエステル
(0.15g)を得た。融点86〜89℃;ESMS:m/z
616(MH+)、塩酸塩:融点204〜205℃。 2)上記で得た生成物(0.15g)を製造例1−5)に記
載の通りLiOHを用いて加水分解して、標記化合物
(120mg)を得た。ESMS:m/z 588(MH+)。 以下の化合物(製造例254〜261)を、製造例242
または253の記載と同様の様式で、必要な出発物質か
ら製造した。
【0291】製造例254:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(ジエチルア
ミノ)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン;ES
MS:m/z 559(MH+)。
【0292】製造例255:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(N,N−ジメ
チルアミノ)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニ
ン;ESMS:m/z 531(MH+)。
【0293】製造例256:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(ピペリジノメ
チル)フェニル]−L−フェニルアラニン;ESMS:m/
z 571(MH+)。
【0294】製造例257:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(モルホリノメ
チル)フェニル]−L−フェニルアラニン;ESMS:m/
z 573(MH+)。 製造例258:N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−[2,6−ジメトキシ−4−[(4−ベンジル−1−ピペ
ラジニル)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン;
ESMS:m/z 662(MH+)。
【0295】製造例259:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(N,N−ジメ
チルアミノ)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン
エチルエステル・塩酸塩;ESMS:m/z 560(MH
+);融点146.5℃。
【0296】製造例260:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(ピペリジノメ
チル)フェニル]−L−フェニルアラニンエチルエステル
・塩酸塩;ESMS:m/z 600(MH+);融点20
5.5℃。
【0297】製造例261:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(モルホリノメ
チル)フェニル]−L−フェニルアラニンエチルエステル
・塩酸塩;ESMS:m/z 601(MH+);融点17
7.5℃。
【0298】製造例262:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(1−ピペラ
ジニル)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジ
メトキシ−4−[(4−t−ブトキシカルボニル−1−ピ
ペラジニル)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン
エチルエステルを、2,6−ジメトキシ−4−(チオモル
ホリノメチル)ベンゼンボロン酸を2,6−ジメトキシ−
4−[(4−t−ブトキシカルボニル−1−ピペラジニ
ル)メチル]ベンゼンボロン酸に置き換える以外は製造例
253の記載と同様の方法で得た。 2)上記で得た生成物(0.09g)の塩化メチレン/TF
A(5mL/3mL)溶液を室温で3時間撹拌した。混合
物を蒸発させ、残渣を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナ
トリウムで分配した。酢酸エチル層を水洗し、乾燥、蒸
発させてN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,
6−ジメトキシ−4−[(1−ピペラジニル)メチル]フェ
ニル]−L−フェニルアラニンエチルエステル(70m
g)を得た。ESMS:m/z 600(MH+)。 3)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物(50mg)を得た。ES
MS:m/z 572(MH+)。
【0299】製造例263:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリ
ノメチル)フェニル]−L−フェニルアラニンS−オキシ
ド(263B)およびN−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−4−[2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリノメチ
ル)フェニル]−L−フェニルアラニンS,S−ジオキシ
ド(263B) 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジ
メトキシ−4−(チオモルホリノメチル)フェニル]−L
−フェニルアラニンエチルエステル(0.1g)の塩化メ
チレン(3mL)溶液に窒素下−10℃で、mCPBA
(40mg)を加え、混合物を2時間撹拌した。混合物を
塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウムおよび
食塩水で洗浄し、乾燥、蒸発させ、プレパラティブTL
C精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−4−[2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリノメチ
ル)フェニル]−L−フェニルアラニンエチルエステルS
−オキシド(49mg;ESMS:m/z 633(MH+))
およびN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6
−ジメトキシ−4−(チオモルホリノメチル)フェニル]
−L−フェニルアラニンエチルエステルS,S−ジオキ
シド(10mg;ESMS:m/z 649(MH+))を得
た。 2)上記で得た2生成物を製造例1−5)の記載と同様の
方法で別々に加水分解して、N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリ
ノメチル)フェニル]−L−フェニルアラニンS−オキシ
ド(17mg、融点162.8℃、ESMS:m/z 60
5(MH+))およびN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−
4−[2,6−ジメトキシ−4−(チオモルホリノメチル)
フェニル]−L−フェニルアラニンS,S−ジオキシド
(7mg;融点230℃(分解)、ESMS:m/z 649
(MH+))を得た。
【0300】製造例264:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[2−(4−メ
チル−1−ピペラジニル)エチル]フェニル]−L−フェ
ニルアラニン 1)2,6−ジメトキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)ベ
ンゼンボロン酸をN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−
4−ブロモ−L−フェニルアラニンエチルエステルと製
造例8−3)に記載の製法に従ってカップリング反応さ
せて、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6
−ジメトキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]
−L−フェニルアラニンエチルエステル(1.3g)を得
た。ESMS:m/z 546(MH+)。 2)上記で得た生成物(1.25g)を塩化メチレンに溶解
し、Ph3P(907mg)を加え、次いで溶液を0℃に
まで冷却した。CBr4(1.14g)を該混合物に加え、
混合物を0℃で2時間撹拌した。混合物を水/酢酸エチ
ル(各20mL)で分配した。有機層を分離し、水層を酢
酸エチル(3×20mL)で抽出した。有機層を併せて硫
酸マグネシウムで乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘ
キサン(3:7))精製を行なって、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(2−ブ
ロモエチル)フェニル]−L−フェニルアラニンエチルエ
ステル(1.1g)を得た。ESMS:m/z 610(M
+)。 3)上記で得た生成物(200mg)を塩化メチレン(3m
L)に溶解し、N−メチルピペラジン(0.11mL)を加
えた。混合物を室温で40時間撹拌し、蒸発させた。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、塩
化メチレン/エタノール(96:4))精製を行なって、
N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメ
トキシ−4−[2−(4−メチル−1−ピペラジニル)エ
チル]フェニル]−L−フェニルアラニンエチルエステル
(113mg)を得た。ESMS:m/z 628(MH+)。 4)上記で得た生成物を製造例1−5)に記載の通りLi
OHを用いて加水分解して、N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[2−(4−メ
チル−1−ピペラジニル)エチル)フェニル]−L−フェ
ニルアラニンを得た。融点178.9℃。ESMS:m/z
600(MH+)。
【0301】製造例265:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(2−ピペリジ
ノエチル)フェニル]−L−フェニルアラニン N−メチルピペラジンをピペリジンに置き換える以外
は、製造例264の記載と同様の様式で標記化合物を合
成した。融点194.9℃。 ESMS:m/z 585(M
+)。
【0302】製造例266:N−(2,6−ジクロロチオ
ベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−
フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(0.25g)およびローエッセン試薬(2,4−ビス
(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホ
スフェタン−2,4−ジスルフィド;0.21g)のキシ
レン(10mL)混合物を終夜還流した。混合物を約50
℃まで冷却し、水(15mL)を加え、2時間還流した。
混合物を室温で終夜撹拌し、蒸発させた。残渣を酢酸エ
チルと水で分配した。酢酸エチル層を水洗し、乾燥、蒸
発させて、N−(2,6−ジクロロチオベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(0.25g)を得た。ESMS:m/z
504 (MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)に記載の通りLi
OHを用いて加水分解した。粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液、塩化メチレン/メタノ
ール(95:5)〜塩化メチレン/メタノール/AcOH
(95:5:0.1))精製を行なって、標記化合物(25
mg)を得た。融点180.4℃、ESMS:m/z 49
0(MH+)。
【0303】製造例267:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンN−(メチルスルホニル)アミド 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン(0.1g)の
THF(5mL)溶液に窒素下0℃で、塩化オキサリル
(0.055mL)、続いてDMF1滴を加えた。溶液を
0℃で2時間、続いて室温で2時間撹拌した。THFを
蒸発させ、新しいTHF(5mL)を加え、溶液を再度蒸
発させた。本工程をさらにもう1回繰り返し、残渣を真
空乾燥してN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニル
クロリドを得た。 2)上記で得た生成物のTHF(10mL)溶液にMeS
2NH2(0.0292g)、続いてDBU(0.035m
L)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌し、2時間加
熱還流した。混合物を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶出液、塩化メチレン〜3%塩
化メチレン/メタノール))精製、および塩化メチレン/
ジエチルエーテルから再結晶を行なって、標記化合物
(25mg)を得た。ESMS:m/z 551(MH+)。
【0304】製造例268:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンN−ヒドロキシアミド 炭酸水素ナトリウム(0.21g)をNH2OH・塩酸塩
(0.14g)のTHF/水(各5mL)溶液に0℃で加
え、混合物を1/2時間撹拌した。N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L
−フェニルアラニルクロリド(0.1g)のTHF(5m
L)溶液を該混合物に0℃で加え、混合物を室温で終夜
撹拌した。混合物を酢酸エチルおよび水で分配した。酢
酸エチル層を1N塩酸および食塩水で順次洗浄し、乾
燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラティブTL
C(溶出液、8%塩化メチレン/メタノール)精製を行な
って、標記化合物(27mg)を得た。ESMS:m/z
489(MH+)。
【0305】製造例269:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンN−ヒドロキシアミド 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2−メト
キシフェニル)−L−フェニルアラニン(0.098g)お
よびt−ブチルヒドロキシルアミン(0.047g)の塩
化メチレン(5mL)溶液に、BOP試薬(0.17g)、
続いてDIEA(0.1mL)を加え、混合物を室温で終
夜撹拌した。混合物を蒸発させ、残渣を酢酸エチル(3
0mL)に溶解した。酢酸エチル溶液を1N 塩酸、飽
和炭酸水素ナトリウム、飽和LiClで順次洗浄し、硫
酸マグネシウムで乾燥、濃縮した。残渣をシリカゲルプ
レパラティブTLC(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル/
塩化メチレン(6:1:1))精製および塩化メチレン/
ヘキサンから再結晶を行なって、N−(2,6−ジクロロ
ベンゾイル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンN−(t−ブチル)−N−ヒドロキシアミド
(74mg)を得た。ESMS:m/z 515(MH+)。 2)上記で得た生成物(0.030g)の塩化メチレン/T
FA(各3mL)溶液を室温で72時間撹拌した。混合物
を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液、塩化メチレン〜5%塩化メチレン/メタノ
ール)精製を行なって、標記化合物(10mg)を得た。
ESMS:m/z 459(MH+)。
【0306】製造例270:(1S)−N−(2,6−ジク
ロロベンゾイル)−2−[4−(2,6−ジメトキシフェニ
ル)フェニル]−1−(1H−テトラゾール−5−イル)エ
チルアミン 標記化合物をJ. Med. Chem., 41, 1513-1518, 1998に記
載の製法に従って製造した。 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン(0.17
g)、HOBT(0.08g)、DIEA(0.19mL)お
よび2−シアノエチルアミン(0.03mL)のDMF(5
mL)溶液を窒素下室温で撹拌した。10分後、EDC
(0.14g)を加え、混合物を窒素下室温で撹拌した。
混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を
水、1N 塩酸、飽和炭酸水素ナトリウムおよび食塩水
で順次洗浄し、乾燥、蒸発させて、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L
−フェニルアラニンN−(2−シアノエチル)アミド(0.
17g)を得た。ESMS:m/z526(MH+)。 2)Ph3P(0.21g)を上記で得た生成物(0.17g)
のアセトニトリル(10mL)溶液に加えた。混合物を0
℃まで冷却し、DIAD(0.16mL)およびTMSN3
(0.11mL)を加えた。混合物を室温まで昇温させ、
40℃で1時間加熱し、室温まで冷却、終夜撹拌した。
混合物を酢酸エチルおよび水で分配した。有機層を飽和
炭酸水素ナトリウム、続いて食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘ
キサン(1:1))精製を行なって、(1S)−N−(2,6
−ジクロロベンゾイル)−2−[4−(2,6−ジメトキシ
フェニル)フェニル]−1−[1−(2−シアノエチル)−
1H−テトラゾール−5−イル]エチルアミン(0.07
6mg)を得た。ESMS:m/z 551(MH+)。 3)上記で得た生成物(0.073g)のクロロホルム(5
mL)溶液に、DBU(0.059mL)を加え、混合物を
窒素下室温で48時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで
希釈し、1N 塩酸および食塩水で洗浄、乾燥し、蒸発
させて標記化合物(0.067g)を得た。ESMS:m/z
498(MH+)。 以下の化合物(製造例271〜274)を、製造例270
−1)の記載と同様の製法で製造した。
【0307】製造例271:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニン2−(ジメチルアミノ)エチルエステル;E
SMS:m/z 582(MH+)。
【0308】製造例272:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニン2−ピリジルメチルエステル;ESMS:
m/z582(MH+)。
【0309】製造例273:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニン3−ピリジルメチルエステル;ESMS:
m/z582(MH+)。
【0310】製造例274:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニン4−ピリジルメチルエステル;ESMS:
m/z582(MH+)。
【0311】製造例275:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンイソプロピルエステル 塩化水素ガスをN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ン(0.15g)のTHF/2−プロパノール(2/5m
L)溶液に15分間吹込み、溶液を室温で終夜撹拌し
た。混合物を塩化水素ガスで飽和にし、室温で終夜放置
し、蒸発させた。残渣を酢酸エチルおよび水で分配し
た。酢酸エチル層を水洗し、乾燥、蒸発させ、残渣をカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサ
ン(1:1))精製およびヘキサン/ジエチルエーテル
(5:0.5)でトリチュレートして標記化合物(0.1g)
を得た。ESMS:m/z 516(MH+)。
【0312】製造例276:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンシクロヘキシルエステル 標記化合物を製造例275に類似の様式で、2−プロパ
ノールをシクロヘキサノールに置き換えて製造した。E
SMS:m/z 556(MH+)。 2,6−ジクロロ安息香酸または塩化2,6−ベンゾイル
を適当な置換安息香酸またはその酸クロリドで置き換え
る以外は、製造例1または2の記載と同様の方法で以下
の化合物(製造例277〜286)を製造した。
【0313】
【表21】
【0314】以下の化合物(製造例287〜290)を、
製造例2に記載と類似の様式で、(S)−2−フェニルプ
ロピオン酸を適当な置換2−クロロ安息香酸に置き換え
て製造した。
【0315】
【表22】
【0316】製造例291:N−[2−クロロ−4−(2
−ヒドロキシメチル−1−ピロリル)ベンゾイル]−4−
(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン N−[2−クロロ−4−(2−ホルミル−1−ピロリル)
ベンゾイル]−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェ
ニルアラニンメチルエステルから、NaBH4を用いた
還元、続いて製造例50に記載の通りLiOHを用いて
けん化して標記化合物を得た。ESMS:m/z 503
(M−H)-。 以下の化合物(製造例292〜293)を、製造例2の記
載と同様の方法で製造した。
【0317】
【表23】
【0318】製造例294:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−3−[5−(2,6−ジメトキシフェニル)−2
−チエニル]−L−アラニン 1)N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)−3−
(5−ブロモ−2−チエニル)−L−アラニン(813m
g)をエタノール(15mL)に溶解し、塩化水素(ガス)
を該溶液に0℃で5分間吹込んだ。混合物を50℃まで
加温し、1時間撹拌した。室温まで冷却後、溶媒を蒸発
させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液、ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル(1:1))精
製を行なって、N−(9−フルオレニルメトキシカルボ
ニル)−3−(5−ブロモ−2−チエニル)−L−アラニ
ンエチルエステル(767mg)を得た。ESMS:m/z
500(MH+)。 2)ピペリジン(1mL)を上記で得た生成物(758m
g)の塩化メチレン(10mL)溶液に加えた。混合物を
45℃まで加温し、2時間撹拌、蒸発させた。残渣を塩
化メチレン(10mL)およびEt3N(1.1mL)に溶解
した。本溶液に、塩化2,6−ジクロロベンゾイル(24
0μL)を加え、混合物を室温で終夜撹拌した。1N
塩酸(20mL)を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を乾燥(Na2SO4)し、濾過、蒸発させた。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、
ヘキサン〜ヘキサン/酢酸エチル(1:1))精製を行な
って、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−(5−ブ
ロモ−2−チエニル)−L−アラニンエチルエステル(6
50mg)を得た。ESMS:m/z 450(MH+)。 3)標記化合物を製造例7−2)および3)に記載の製法
に従って、上記で得た生成物から製造した。ESMS:
m/z 480(MH+)、融点134℃(分解)。
【0319】製造例295:N−(2,6−ジクロロベ
ンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−ホ
モフェニルアラニン 標記化合物を製造例5の記載と同様の様式で製造した。
ESMS:m/z 488(MH+)、融点105〜107
℃。
【0320】製造例296:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−3−エチル−4−(2−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニン N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−(1−ヒドロキ
シエチル)−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニ
ルアラニンエチルエステル(0.08g)のアセトニトリ
ル(3mL)溶液に0℃で、Et3SiH(0.075m
L)、続いてBF3・エーテレート(0.0197mL)を
加えた。混合物を室温まで昇温し、1時間撹拌した。C
3OH/水を用いて反応を停止させ、混合物を塩化メ
チレンで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
し、濾過、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラティ
ブTLC(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:2))精製
を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−
エチル−4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルア
ラニンエチルエステル(39mg)を得た。ESMS:m/
z500(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)に記載の通りLi
OHを用いて加水分解して、標記化合物(30mg)を得
た。融点105〜107℃、ESMS:m/z472(MH
+)。
【0321】製造例297:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−3−アセ
チルアミノ−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−3−ニトロ−L−フェニルアラニ
ンエチルエステルを、製造例1の記載と同様の様式で、
N−(t−ブトキシカルボニル)−L−チロシンエチルエ
ステルをN−t−ブトキシカルボニル−3−ニトロ−L
−チロシンエチルエステルで置き換えて製造した。 2)上記で得た生成物(1.07g)を窒素下メタノール
(15mL)に溶解した。ラネーニッケル(100mg)を
加え、H2ガスを該混合物中に15分間吹込んだ。H2
撹拌を6時間続けた。混合物をセライト濾過し、メタノ
ールで洗浄し、濾液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜ヘキサン
/酢酸エチル(1:1))精製を行なって、N−(2,6−
ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニ
ル)−3−アミノ−L−フェニルアラニンエチルエステ
ル(845mg)を得た。ESMS:m/z 503(M
+)。 3)上記で得た生成物(119mg)を塩化メチレン(1m
L)およびピリジン(57μL)に溶解した。本溶液に、
無水酢酸(45μL)を加え、混合物を室温で18時間撹
拌した。混合物を蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜酢酸エチル)精製
を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−3−アセチルアミノ−
L−フェニルアラニンエチルエステル(127mg)を得
た。ESMS:m/z 545(MH+)。 4)上記で得た生成物(126mg)を製造例1−5)に記
載の通りLiOHを用いて加水分解して、標記化合物
(98mg)を得た。融点142〜144℃;ESMS:
m/z 531(MH+)。 以下の化合物(製造例298〜299)を製造例297の
記載と同様の製法で製造した。
【0322】
【表24】
【0323】製造例300:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−3−(2−オキソ−1−ピロリジニル)−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−3−ニトロ−
4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニンメチルエステル(1.07g)のメタノール(15m
L)溶液に、ラネーニッケル(100mg)を加え、H2
スを該混合物中に15分間吹込んだ。混合物をセライト
濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜ヘキサ
ン/酢酸エチル(1:1))精製を行なって、N−(2,6
−ジクロロベンゾイル)−3−アミノ−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(845mg)を得た。ESMS:m/z 503(MH
+)。 2)上記で得た生成物(122mg)の塩化メチレン(1m
L)およびピリジン(78μL)溶液に、塩化4−クロロ
ブチリル(54μL)を加えた。混合物を室温で12時間
撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜酢酸エチル)精製
を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−
(4−クロロブチリルアミノ)−4−(2,6−ジメトキシ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(56
mg)を得た。ESMS:m/z 607(MH+)。 3)上記で得た生成物(56mg)のDMF(1mL)溶液
に、NaH(11mg、60%油中)を加え、混合物を室
温で30分間撹拌した。1N 塩酸を該混合物に加え、
混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥(Na2
4)し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液、塩化メチレン〜10%メタノール
/塩化メチレン)精製を行なって、標記化合物(23m
g)を得た。ESMS:m/z 557(MH+)。
【0324】以下の化合物(製造例301〜302)を、
製造例2の記載と同様の様式で、2−フェニルピロピオ
ン酸を必要な安息香酸に、および4−(2−メトキシフ
ェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステル・塩酸
塩を4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニル
アラニンメチルエステル・塩酸塩に置き換えて製造し
た。
【0325】製造例301:N−(2,6−ジクロロ−4
−フェニルベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェ
ニル)−L−フェニルアラニン ESMS:m/z 550(MH+);融点215℃。
【0326】製造例302:N−[2,6−ジクロロ−4
−(1−メチル−2−ピロリル)ベンゾイル]−4−(2,
6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン ESMS:m/z 553(MH+)、融点199℃。
【0327】製造例303:N−[4−(2−ピロリル)
−2,6−ジクロロベンゾイル]−4−(2,6−ジメトキ
シフェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(4−ブロモ−2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(0.410g)を1−t−ブトキシカ
ルボニル−2−ピロールボロン酸(0.930g)/TH
F(10mL)と製造例7−2)に記載の通りカップリン
グ反応させて、N−[4−(1−t−ブトキシカルボニル
−2−ピロリル)−2,6−ジクロロベンゾイル]−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン
メチルエステル(0.435g)を得た。ESMS:m/z
653(MH+)。 2)上記で得た化合物を製造例1−3)に記載の通りTF
Aで処理して、N−[4−(2−ピロリル)−2,6−ジク
ロロベンゾイル]−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−
L−フェニルアラニンメチルエステル(0.198g)を
得た。ESMS:m/z 553(MH+)。 3)上記で得た生成物(0.170g)を、製造例1−5)
に記載の通りLiOHを用いて加水分解して、標記化合
物(0.127g)を得た。ESMS:m/z 539(M
+)、融点250℃。
【0328】製造例304:N−[4−(5−ピラゾリ
ル)−2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメ
トキシフェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(4−ブロモ−2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(0.240g)を、1−[[2−(トリメ
チルシリル)エトキシ]メチル]−5−ピラゾールボロン
酸(0.343g)のTHF(10mL)溶液と製造例7−
2)に記載の通りカップリング反応させて、N−[4−
[1−[[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル]−5
−ピラゾリル]−2,6−ジクロロベンゾイル]−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン
メチルエステル(0.277g)を得た。ESMS:m/z
684(MH+)および682(M−H)-。 2)上記で得た生成物(0.277g)のメタノール(10
mL)溶液に、濃塩酸(0.20mL)を加え、3時間後に
2回目の濃塩酸(0.20mL)を加えた。室温で終夜撹
拌後、混合物を濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解し、
炭酸水素ナトリウムおよび食塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルプレ
パラティブTLC(溶出液、ヘキサン〜ヘキサン/酢酸
エチル(1:1))精製を行なって、N−[4−(5−ピラ
ゾリル)−2,6−ジクロロベンゾイル]−4−(2,6−
ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル(0.148g)を得た。ESMS:m/z 554
(MH+)。 3)上記で得た生成物を製造例1−5)に記載の通り加水
分解して、標記化合物(0.133g)を得た。ESM
S:m/z 540(MH+)および652(M-+TFA)、
融点156℃。
【0329】製造例305:N−[3−(3,5−ジメチ
ル−4−イソキサゾリル)−2,6−ジクロロベンゾイ
ル]−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニル
アラニン 標記化合物を、製造例303の記載と同様の様式で、N
−(3−ブロモ−2,6−ジクロロベンゾイル)−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン
メチルエステルから出発して製造した。MS:m/z
569(MH+)、融点144.8℃。
【0330】製造例306:N−[4−(1,3−チアゾ
−ル−2−イル)−2,6−ジクロロベンゾイル]−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(4−ブロモ−2,6−ジクロロベンゾイル)−4
−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(0.240g)のトルエン(10mL)
溶液に、2−トリブチルスタニオ−1,3−チアゾール
(0.52g)およびPd(PPh3)4(0.11g)を加え、
溶液を窒素下80℃まで24時間加熱した。ワークアッ
プし、製造例135−3)の記載と同様の様式で精製し
てN−[4−(1,3−チアゾール−2−イル)−2,6−
ジクロロベンゾイル]−4−(2,6−ジメトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニンメチルエステル(30mg)
を得た。ESMS:m/z 571(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物(22.7mg)を得た。
ESMS:m/z 557(MH+)、融点141.9℃。
【0331】製造例307:N−[4−(1,3−チアゾ
ール−4−イル)−2,6−ジクロロベンゾイル]−4−
(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を、製造例306と類似の様式で、2−トリ
ブチルスタニオ−1,3−チアゾールを4−トリブチル
スタニオ−1,3−チアゾ−ルに置き換えて製造した。
ESMS:m/z 557(MH+)および555(M-
H)、融点186.5℃。
【0332】製造例308:N−[4−(2−ピラジニ
ル)−2,6−ジクロロベンゾイル]−4−(2,6−ジメ
トキシフェニル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を、製造例306に記載と類似の様式で、2
−トリブチルスタニオ−1,3−チアゾールを2−トリ
ブチルスタニオピラジンに置き換えて製造した。ESM
S:m/z 552(MH+)、融点145.7℃。 以下の化合物(製造例309〜318)を製造例303の
記載と同様の方法で製造した。
【0333】
【表25】
【0334】製造例319:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−3−(モルホリノメ
チル)フェニル]−L−フェニルアラニン 1)2,6−ジメトキシ−3−(ヒドロキシメチル)ベンゼ
ンボロン酸をN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−
ブロモ−L−フェニルアラニンエチルエステルと、製造
例7−2)の記載と同様の方法でカップリング反応させ
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−
ジメトキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]−L−
フェニルアラニンエチルエステルを得た。 2)塩化チオニル(100mL)を上記で得た生成物(0.
212mg)の塩化メチレン(5mL)の氷冷溶液に窒素
下で加えた。混合物を室温で1時間撹拌し、蒸発させ
た。残渣を塩化メチレンに溶解し、蒸発させ、真空下で
乾燥して粗生成物のN−(2,6−ジクロロベンゾイル)
−4−[2,6−ジメトキシ−3−(クロロメチル)フェニ
ル]−L−フェニルアラニンエチルエステル(0.22g)
を得た。 3)上記で得た生成物(0.22g)のDMF(5mL)溶液
を、モルホリン(41mg)のEt3N(0.111mL)を
含有したDMF(1mL)の氷冷溶液に窒素下で加えた。
混合物を室温で14時間撹拌し、次いで酢酸エチルおよ
び水で分配した。酢酸エチル層を分離し、飽和炭酸水素
ナトリウム、水および食塩水で順次洗浄し、乾燥、蒸発
させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液、酢酸エチル)精製を行なって、N−(2,6−ジ
クロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−3−(モ
ルホリノメチル)フェニル]−L−フェニルアラニンエチ
ルエステル(0.186g)を得た。ESMS:m/z 60
1(MH+)。 4)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物を得た。ESMS:m/z
573(MH+)、融点241〜242℃。
【0335】製造例320:N−(2,6−ジクロロ−4
−フルオロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェ
ニル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を製造例2の記載と同様の方法で製造した。
MS:m/z 492(MH+)、融点206〜207℃。
【0336】製造例321:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(トリフルオロ
メチル)フェニル]−L−フェニルアラニン 標記化合物を製造例2の記載と同様の方法で製造した。
MS:m/z 542(MH+)、融点231〜232
℃。
【0337】製造例322:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−ブロモフェニ
ル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(1.01g)を窒素下塩化メチレン(40mL)に溶
解し、三臭化テトラブチルアンモニウム(1.21g)を
加え、混合物を室温で終夜撹拌した。さらに三臭化テト
ラブチルアンモニウム(0.55g)を加え、混合物を1
日撹拌した。次いで、混合物を水洗(25mL)し、有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥、濾過、蒸発させた。残渣
をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶
出液、ヘキサンおよび酢酸エチル)精製を行なって、N
−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメト
キシ−3−ブロモフェニル)−L−フェニルアラニンメ
チルエステル(1.17g)を得た。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の様
式で加水分解して、標記化合物を得た。MS:m/z
555(MH+)、融点205〜206℃。
【0338】製造例323:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−アミノフェニ
ル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(1.59g)を窒素下THF(4mL)に溶解し、次
いで70%HNO3(4mL)を加え、混合物を50℃で
終夜撹拌した。混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈
し、水洗(100mL)した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥し、濾過、蒸発させた。残渣を無水メタノール
(100mL)に溶解し、乾燥塩化水素ガスを該混合物中
に0℃で数分間吹込んだ。混合物を室温で終夜撹拌し、
濃縮、酢酸エチルに溶かし、1N 塩酸、飽和炭酸水素
ナトリウムおよび食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、濾過、蒸発させた。粗生成物をシリ
カゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出液、
ヘキサンおよび酢酸エチル)精製を行なって、N−(2,
6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−
3−ニトロフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエ
ステル(1.1g)を得た。 2)上記で得た生成物をエタノール(40mL)に溶解
し、Na224(2.6g)/水(5mL)を加えた。混合
物を2時間還流し、濃縮した。残渣を酢酸エチルを用い
て溶かし、食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、濾過、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレ
パラティブTLC(溶出液、ヘキサンおよび酢酸エチル)
精製を行なって、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−
4−(2,6−ジメトキシ−3−アミノフェニル)−L−
フェニルアラニンメチルエステル(0.31g)を得た。 3)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物を得た。MS:m/z
542(MH+)、融点231〜232℃。
【0339】製造例324:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−3−(メチルウレイ
ド)フェニル]−L−フェニルアラニン 製造例70の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−アミノ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルを、
MeNCSの代わりにMeNCOと反応させて、標記化
合物を得た。MS:m/z 546(MH+)、融点23
6〜237℃。
【0340】製造例325:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−3−(アセチルアミ
ノ)フェニル]−L−フェニルアラニン 製造例67の記載と同様の製法で、N−(2,6−ジクロ
ロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−アミノ
フェニル)−L−フェニルアラニンメチルエステルと塩
化アセチルを反応させて、標記化合物を得た。MS:m
/z 531(MH+)、融点244〜245℃。
【0341】製造例326:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−3−カルバモイル
フェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジ
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンメチルエス
テル(150mg)を窒素下アセトニトリル(6mL)に溶
解し、クロロスルホニルイソシアネート(45μL)を加
え、混合物を室温で2.5時間撹拌した。混合物を濃縮
し、1N 塩酸(8mL)を加えた。混合物を室温で終夜
撹拌し、酢酸エチルで抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、
濾過して蒸発させた。粗生成物をシリカゲルプレパラテ
ィブTLC(溶出液、酢酸エチル)精製を行なって、N−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキ
シ−3−カルバモイルフェニル)−L−フェニルアラニ
ンメチルエステル(156mg)を得た。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)の記載と同様の方
法で加水分解して、標記化合物を得た。MS:m/z
517(MH+)、融点227〜228℃。 以下の化合物(製造例327〜328)を、製造例7の記
載と同様の製法で各々7−ブロモ−2,3−ジヒドロベ
ンゾ[b]フランおよび8−ブロモ−3,4−ジヒドロ−
2H−ベンゾピラン(ケリガン,F.、マーチン,C.、ト
ーマス,G.H.によるTet. Lett., 1998, 39, 2219-222
2)から製造した。
【0342】
【表26】
【0343】製造例329:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(1−t−ブトキシカルボニル−2−ピロ
リル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を、製造例7の記載と同様の方法で、1−
(t−ブトキシカルボニル)ピロール−2−ボロン酸(フ
ロンティア サイエンティフィック(Frontier Scientif
ic))を用いて製造した。MS:m/z 503(M
+)、融点98〜99℃。
【0344】製造例330:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(3,5−ジメチル−4−イソキサゾリル)
−L−フェニルアラニン 標記化合物およびそのメチルエステル体を、製造例7の
記載と同様の方法で製造した。MS:m/z 433
(MH+)、融点119℃。 標記化合物のメチルエステル体:MS:m/z 447
(MH+)、融点152℃。
【0345】製造例331:N−(2,6−ジクロロ−3
−ブロモベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニン 標記化合物を、製造例322の記載と同様の方法で製造
した。MS:m/z553(MH-)、融点234.8℃。 以下の化合物(製造例332〜335)を製造例2の記載
と同様の方法で製造した。
【0346】
【表27】
【0347】製造例335:N−[2−クロロ−4−(メ
タンスルホニルアミノ)ベンゾイル]−4−[2−(トリフ
ルオロメチル)フェニル]−L−フェニルアラニン 標記化合物を製造例3の記載と同様の様式で製造した。
MS:m/z 541(MH+)、融点114℃。
【0348】製造例336:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−3−クロロ−4−(2−メトキシフェニル)−
L−フェニルアラニン 標記化合物を製造例1の記載と同様の方法で、N−(t
−ブトキシカルボニル)−3−クロロ−L−チロシンメ
チルエステルを用いて製造した。ESMS:m/z479
(MH+)、融点131℃。 以下の化合物(製造例337〜339)を製造例71の記
載と同様の方法で製造した。
【0349】
【表28】
【0350】以下の化合物(製造例340〜342)を製
造例73の記載と同様の製法で製造した。
【0351】
【表29】
【0352】製造例343:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−3−アセチルアミノ−4−フェニル−L−フ
ェニルアラニン 標記化合物を製造例80の記載と同様の製法で製造し
た。ESMS:m/z 471(MH+)。 以下の化合物(製造例344〜345)を製造例64の記
載と同様の製法で、クロロギ酸エチルを用いて製造し
た。
【0353】
【表30】
【0354】製造例346:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシエ
チル)−L−フェニルアラニン 1)2,6−ジメトキシ−4−(t−ブチルジフェニルシ
リルオキシ)ベンゼンボロン酸(3g)、N−(2,6−ジ
クロロベンゾイル)−4−ブロモ−L−フェニルアラニ
ンエチルエステル(0.8g)、Pd(PPh3)4(1g)お
よび炭酸カリウム(2.1g)のDME/水(20mL/
0.5mL)混合物を窒素下80℃で6時間加熱した。混
合物を酢酸エチルで希釈し、水洗、乾燥し、蒸発させ
た。残渣を酢酸エチル中に溶解し、溶液をシリカゲルカ
ラムで濾過し、蒸発させた。残渣をTHF中に溶解し、
TBAF(1.6M THF溶液、4mL)を加えた。混
合物を室温で1時間撹拌し、水で希釈、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水洗し、乾燥、蒸発させた。残渣をシ
リカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(溶出
液、酢酸エチル/ヘキサン(1:2))精製を行なって、
N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジメ
トキシ−4−ヒドロキシフェニル)−L−フェニルアラ
ニンエチルエステル(0.5g)を得た。ESMS:m/z
490(MH+)。 2)上記で得た生成物(0.05g)を製造例1−5)の記
載と同様の方法でLiOHを用いて加水分解して、標記
化合物(0.4g)を得た。ESMS:m/z 490(M
+)。 以下の化合物(製造例347〜350)を、製造例32の
記載と同様の製法で製造した。
【0355】
【表31】
【0356】製造例351:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−3−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]−4−
(2−メトキシフェニル)−l−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−アセチル−
4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンエ
チルエステル(0.15g)のn−ブタノール(5mL)溶
液にヒドロキシアミン塩酸塩(23mg)および酢酸ナト
リウム(40mg)を加えた。混合物を6時間還流し、蒸
発させた。得られた残渣を塩化メチレンで希釈し、1N
塩酸で洗浄し、乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルプ
レパラティブTLC(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン
(1:1))で精製して、N−(2,6−ジクロロベンゾイ
ル)−3−[1−(ヒドロキシイミノ)エチル]−4−(2−
メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンエチルエス
テルを得た。ESMS:m/z490(MH+)。 2)上記で得た生成物をLiOHで製造例1−5)と同様
に加水分解して標記化合物を得た。ESMS:m/z 50
1(MH+)。
【0357】製造例352:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−3−[1−(メトキシイミノ)エチル]−4−(2
−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン 1)N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−アセチル−
4−(2−メトキシフェニル)−L−フェニルアラニンエ
チルエステル(0.12g)のエタノール(5mL)溶液に
メトキシアミン塩酸塩(24mg)およびDIEA(60
mg)を加えた。混合物を2時間還流し、蒸発させた。
得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、1N塩酸で洗浄
し、乾燥、蒸発させた。残渣をシリカゲルプレパラティ
ブTLC(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(2:1))で精
製して、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−[1−
(メトキシイミノ)エチル]−4−(2−メトキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニンエチルエステル(0.058
g)を得た。ESMS:m/z534(M−H)-。 2)上記で得た生成物をLiOHで製造例1−5)と同様
に加水分解して標記化合物(0.04g)を得た。ESM
S:m/z 513(M−H)-、融点:106.8℃。
【0358】下記の化合物(製造例353−356)を上
記製造例の1例と同様にして合成した。
【表32】
【0359】製造例357:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(スクシンイミ
ドメチル)フェニル]−L−フェニルアラニン 1)DEAD(0.13mL)をN−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(ヒドロキシメ
チル)フェニル]−L−フェニルアラニンt−ブチルエス
テル(250mg)、トリフェニルホスフィン(175m
g)およびスクシンイミド(90mg)のTHF(3mL)
氷冷溶液に窒素下加えた。混合液を0℃で30分間攪拌
し、室温まで昇温し、2時間攪拌した。混合液を水と酢
酸エチルに分液し、水層を酢酸エチルで抽出した。集め
た有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空濃縮した。
残渣をシリカゲル分取用TLC(溶出液、酢酸エチル/
ヘキサン(1:1))で精製して、N−(2,6−ジクロロ
ベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−(スクシン
イミドメチル)フェニル]−L−フェニルアラニンt−ブ
チルエステル(138mg)を得た。 2)TFA(2mL)を上記で得た生成物(120mg)の
塩化メチレン(4mL)溶液に加えた。混合液を室温で3
日間攪拌し、真空濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液、塩化メチレン/メタノール
(95:5))で精製してエタノール/水で再結晶して標
記化合物(61mg)を得た。融点:137℃、ESM
S:m/z 608[M+Na]+
【0360】製造例358:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジメトキシ−4−[(3−メチル
−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジニル)メチル]フ
ェニル]−L−フェニルアラニン スクシンイミドを1−メチルヒダントインに代えた以外
は、製造例357と同様にして標記化合物を得た。融
点:248℃、ESMS:m/z 624[M+Na] +
【0361】製造例359:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(6−メトキシ−2−ヒドロキシフェニ
ル)−L−フェニルアラニン N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(6−メトキシ
−2−ヒドロキシフェニル)−L−フェニルアラニンエ
チルエステルを、製造例1−5)と同様にしてLiOH
と加水分解して、標記化合物を得た。融点:224.4
℃、ESMS:m/z460(MH+)、458(M−H)-
【0362】製造例360:N−(2,6−ジクロロベン
ゾイル)−4−(2,6−ジヒドロキシフェニル)−L−フ
ェニルアラニン 1)2,6−ジ(メトキシメトキシ)ベンゼンボロン酸(0.
25g)を製造例5−3)と同様にして、N−(2,6−ジ
クロロベンゾイル)−O−(トリフルオロメタンスルホニ
ル)−L−チロシンエチルエステルとカップリングし
て、N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−
ジ(メトキシメトキシ)フェニル]−L−フェニルアラニ
ンエチルエステルを得た。ESMS:m/z 562(M
+)。 2)上記で得た生成物(0.076g)のエタノール(5m
L)溶液に塩酸(4Nジオキサン溶液、1.2mL)を加
え、混合物を窒素下4時間室温で攪拌した。混合液を蒸
発させてN−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,
6−ジヒドロキシフェニル)−L−フェニルアラニンエ
チルエステル(61.6mg)を得た。ESMS:m/z 4
74(MH+)。 3)上記で得た生成物(61.6mg)を製造例1−5)と
同様にしてLiOH(33.8mg)と加水分解し、N−
(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,6−ジヒドロ
キシフェニル)−L−フェニルアラニン(58.3mg)を
得た。ESMS:m/z 446(MH+)、444(M−
H)-、融点238℃。
【0363】参考例 参考例1:2,6−ジクロロベンゼンボロン酸 1−ブロモ−2,6−ジクロロベンゼン(2.00g)を蒸
留したばかりのTHF(7mL)に溶解した。この溶液を
−78℃まで冷却し、n−BuLiの1.6Mヘキサン
溶液(8.3mL)を窒素下冷却溶液に滴下した。混合物
を−78℃で5分間攪拌し、(MeO)3B(2.2mL)を
加えた。得られた混合液を室温まで放置して昇温し、一
晩攪拌した。水を加え、得られた混合物を0.5時間攪
拌し、ついで酢酸で酸性とし、酢酸エチルで抽出した。
有機層をさらに水と食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥、濾過し、留去して2,6−ジクロロベンゼンボ
ロン酸(1.6g)を得た。
【0364】参考例2:2,6−ジシアノベンゼンボロ
ン酸 1,3−ジシアノベンゼン(1.00g)を蒸留したばかり
のTHF(70mL)に溶解した。この溶液を−96℃に
冷却し、窒素下LDAの2M溶液(4.2mL)を滴下し
た。混合物を−96℃で30分間攪拌し、(MeO)3
(1.3mL)を加えた。得られた混合物を室温まで放置
して昇温し、一晩攪拌した。水を加え、得られた混合物
を0.5時間攪拌し、ついで酢酸で酸性とし、酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水と食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥、濾過して蒸発させた。残渣を塩化メチ
レンに溶解し、濾過して、蒸発させて2,6−ジシアノ
ベンゼンボロン酸(0.56g)を得た。
【0365】参考例3:2,6−ジメトキシ−4−プロ
ピルベンゼンボロン酸 1)エチルトリフェニルホスホニウムブロミド(4.69
g)を無水THF(70mL)に溶解し、混合物を0−5
℃まで冷却した。n−BuLiの2.5Mヘキサン溶液
(5.05mL)を滴下し、得られた混合物を室温で3時
間攪拌した。混合物を−78℃に冷却し、3,5−ジメ
トキシベンズアルデヒド(2g)の無水THF(14mL)
溶液を加えた。混合物を室温まで放置して昇温し、一晩
攪拌した。混合物を濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解
し、水と食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾
過して蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(10:1))で
精製して、3,5−ジメトキシ−1−(1−プロペニル)
ベンゼンをシス体とトランス体の混合物(2.15g)と
して得た。 2)上記で得た生成物をエタノール(60mL)に溶解
し、10%Pd/C(215mg)を加えた。混合物を水
素雰囲気下19時間攪拌した。混合物をシリカパッドに
溶媒として塩化メチレンを用いて通し、留去して3,5
−ジメトキシ−1−プロピルベンゼン(1.76g)を得
た。 3)上記で得た生成物を、1,3−ジメトキシベンゼンを
3,5−ジメトキシ−1−プロピルベンゼンに代える以
外は、製造例7−(1)と同様にして処理して標記化合物
を得た。
【0366】参考例4:2,6−ジメトキシ−4−トリ
フルオロメチルベンゼンボロン酸 1)3−メトキシ−5−(トリフルオロメチル)アニリン
(5g)を20%塩酸(200mL)に懸濁し、30分間攪
拌し、0−5℃まで冷却し、NaNO2(2.17g)を少
量ずつ加えてジアゾ化した。混合物を同温度で30分間
攪拌し、沸騰水(200mL)中に滴下した。混合物を1
5分間還流し、室温まで放冷し、酢酸エチルで抽出し、
硫酸マグネシウムで乾燥、濾過して蒸発させた。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサ
ンおよび酢酸エチル)で精製して、3−メトキシ−5−
(トリフルオロメチル)フェノール(3.6g)を得た。 2)上記で得た生成物をアセトン(20mL)に溶解し、
炭酸カリウム(5.18g)と沃化メチル(1.75mL)を
加えた。混合物を窒素下室温で2日間攪拌し、留去し、
水(50mL)に溶解し、塩化メチレンで抽出、硫酸マグ
ネシウムで乾燥、濾過し、留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エ
チル(10:1〜1:1))で精製して、所望の3,5−ジ
メトキシ−α,α,α−トリフルオロトルエン(2.97
g)を得た。 3)上記で得た生成物を、1,3−ジメトキシベンゼンを
3,5−ジメトキシ−α,α,α−トリフルオロトルエン
に代える以外は、製造例7−(1)と同様に処理して標記
化合物を得た。
【0367】参考例5:4−(1,3−ジオキソラン−2
−イル)−2,6−ジメトキシベンゼンボロン酸 1)4−ブロモ−3,5−ジメトキシベンズアルデヒド
(3g)をトルエン(50mL)とエチレングリコール(6.
8mL)に溶解し、p−TSAの触媒量を加えた。混合
物をディーンスターク蒸留装置を用い一晩還流し、蒸留
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液、ヘキサン/酢酸エチル(5:1〜2:1))で精製
して、4−ブロモ−3,5−ジメトキシベンズアルデヒ
ドエチレンアセタール(2.63g)を得た。 2)上記で得た生成物を製造例7−(1)と同様にして処
理して標記化合物を得た。
【0368】参考例6:2,6−ジメトキシ−3−メト
キシメトキシベンゼンボロン酸 1)窒素下無水炭酸カリウム(3.55g)のアセトン(1
0mL)溶液に2,4−ジメトキシフェノール(3.3g、
J.O.C. 1984, 49, 4740)のアセトン(20mL)溶液を加
えた。クロロメチルメチルエーテル(1.79mL)を滴
下し、混合物を室温で18時間攪拌し、ついで50℃ま
で24時間加熱した。追加のクロロメチルメチルエーテ
ル(1.79mL)を加え、混合物をさらに1日50℃で
攪拌し、蒸発させた。残渣を水に溶解し、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、濾過して
蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(20:1〜10:
1))で精製して、1,3−ジメトキシ−4−メトキシメ
トキシベンゼン(1.18g)を得た。 2)上記で得た生成物を1,3−ジメトキシベンゼンを
1,3−ジメトキシ−4−メトキシメチルオキシベンゼ
ンに代える以外は、製造例7−(1)と同様にして処理し
て標記化合物を得た。
【0369】参考例7:6−メトキシ−1,4−ベンゾ
ジオキサン−5−イルボロン酸 1)1,4−ベンゾジオキサン−6−カルボキシアルデヒ
ド(5.20g)を濃硫酸(0.6mL)含有メタノール(6
0mL)に溶解した。0℃で30%過酸化水素水溶液
(4.7mL)を5分間かけて加えた。混合物を室温まで
昇温し、さらに18時間攪拌後、蒸発させた。残渣を水
に溶解し、塩化メチレンで抽出した。抽出物を硫酸ナト
リウムで乾燥し、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜ヘキ
サン/酢酸エチル(3:1))で精製して、6−ヒドキシ
−1,4−ベンゾジオキサン(3.85g)を得た。ESM
S:m/z 153 MH+。 2)上記で得た生成物(3.83g)、炭酸カリウム(7.0
g)およびn−Bu4NI(186mg)のDMF(10m
L)混合液にヨードメタン(2.3mL)を加え、混合物を
室温で窒素下24時間攪拌し、濾過し、酢酸エチル(1
5mL)で3回洗浄した。濾液を食塩水で洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥し濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜ヘキサン/酢
酸エチル(4:1))で精製して、6−メトキシ−1,4−
ベンゾジオキサン(3.25g)を得た。ESMS:m/z
167(MH+)。 3)上記で得た生成物を製造例7−(1)と同様にして処
理して標記化合物を得た。
【0370】参考例8:6−メトキシ−2−メトキシメ
トキシベンゼンボロン酸 標記化合物を3−メトキシフェノールから参考例6と同
様にして得た。
【0371】参考例9:2,6−ジメトキシ−4−[(t
−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]ベンゼンボロ
ン酸 1)3,5−ジメトキシベンジルアルコール(4.0g)、
t−ブチル−ジフェニルシリルクロリド(6.54g)お
よびイミダゾール(3.28g)のDMF(60mL)混合
物を室温で24時間攪拌した。DMFを留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサ
ン〜ヘキサンの20%酢酸エチル溶液)で精製して、3,
5−ジメトキシ−1−[(t−ブチルジフェニルシリルオ
キシ)メチル]ベンゼン(8.5g)を得た。ESMS:m/z
407(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例7−(1)と同様にして処
理して標記化合物を得た。ESMS:m/z 451(MH
+)。
【0372】参考例10:2,6−ジメトキシ−4−(チ
オモルホリノメチル)ベンゼンボロン酸 1)チオモルホリン(3.4g)を3,5−ジメトキシベン
ジルクロリド(2g)のTHF(25mL)溶液に加え、混
合物を室温で一晩攪拌した。固体物を濾過して除き、濾
液を蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:2))で精製
して、3,5−ジメトキシ−1−(チオモルホリノメチ
ル)ベンゼン(2g)を得た。ESMS:m/z 253
(M)。 2)上記で得た生成物を製造例7−(1)と同様にして処
理して標記化合物を得た。
【0373】参考例11:2,6−ジメトキシ−4−
[(4−t−ブトキシカルボニルピペラジニル)メチル]ベ
ンゼンボロン酸 標記化合物を、チオモルホリンをN−(t−ブトキシカ
ルボニル)ピペラジンに代える以外は参考例10と同様
にして得た。
【0374】以下の化合物(参考例12−17)を、チオ
モルホリンを必要なアミンに代える以外は参考例10と
同様にして得た。 参考例12:2,6−ジメトキシ−4−[(ジエチルアミ
ノ)メチル]ベンゼンボロン酸 参考例13:2,6−ジメトキシ−4−(ピペリジノメチ
ル)ベンゼンボロン酸 参考例14:2,6−ジメトキシ−4−(モルホリノメチ
ル)ベンゼンボロン酸 参考例15:2,6−ジメトキシ−4−[(4−ベンジル
−1−ピペラジニル)メチル]ベンゼンボロン酸 参考例16:2,6−ジメトキシ−4−[(ジメチルアミ
ノ)メチル]ベンゼンボロン酸 参考例17:2,6−ジメトキシ−4−[(4−t−ブト
キシカルボニルピペラジニル)メチル]ベンゼンボロン酸
【0375】参考例18:2,6−ジメトキシ−4−(2
−ヒドロキシエチル)ベンゼンボロン酸 1)(3,5−ジメトキシ)フェニル酢酸(3g)のジエチル
エーテル(100mL)溶液を0℃に冷却し、LiAlH
4の1Mジエチルエーテル溶液(16.8mL)を加えた。
混合物を室温まで昇温し、5時間攪拌し、pHを1M塩
酸を用いてpH5に調整した。混合物を水/酢酸エチル
で洗浄し、有機層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出
し、集めた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、真空濃縮
して3,5−ジメトキシ−4−(2−ヒドロキシエチル)
ベンゼン(2.8g)を粗生成物として得た。 2)上記で得た生成物を製造例7−(1)と同様にして処
理して標記化合物を得た。
【0376】参考例19:2,6−ジメトキシ−4−(t
−ブチルジフェニルシリルオキシ)ベンゼンボロン酸 1)3,5−ジメトキシフェノール(4.0g)、t−ブチ
ル−ジフェニルシリルクロリド(6.54g)およびイミ
ダゾール(3.28g)のDMF(60mL)混合物を室温
で24時間攪拌した。DMFを留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜ヘキ
サンの20%酢酸エチル溶液)で精製して、3,5−ジメ
トキシフェニル−t−ブチルジフェニルシリルエーテル
(8.5g)を得た。ESMS:m/z 407(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例7と同様にして処理して
標記化合物を得た。ESMS:m/z 451(MH+)。
【0377】参考例20:2,6−ジメトキシ−4−ヒ
ドロキシメチルベンゼンボロン酸 3,5−ジメトキシベンジルアルコールを製造例7と同
様に処理して、標記化合物を得た。
【0378】参考例21:2,6−ジメトキシ−3−ヒ
ドロキシメチルベンゼンボロン酸 2,4−ジメトキシベンジルアルコールを製造例7と同
様に処理して、標記化合物を得た。
【0379】参考例22:1−ブロモ−2,4−ジメト
キシ−6−シアノベンゼン 3,5−ジメトキシベンゾニトリル(2g)の塩化メチレ
ン(100mL)溶液にピリジニウムトリブロミド(4g)
を加えた。混合物を室温で24時間攪拌し、炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水および食塩水で順次洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥、濾過し、蒸発させた。残渣を塩化メ
チレンとヘキサンから結晶化して標記化合物(1.8g)
を得た。
【0380】参考例23:N−アリル−N−t−ブトキ
シカルボニル−4−ブロモ−3,5−ジメトキシアニリ
ン 1)3,5−ジメトキシアニリン(7.55g)を窒素下塩
化メチレン(100mL)に溶解し、溶液を−78℃まで
冷却した。テトラブチルアンモニウムトリブロミド(2
5g)の塩化メチレン(100mL)溶液を加え、混合物
を同温度で45分間攪拌した。混合物を室温まで放置し
て昇温し、1.5時間攪拌し、1N塩酸で抽出した。抽
出液を3N水酸化ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽
出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、濾過して、
蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(4:1〜2:3))で
精製して、4−ブロモ−3,5−ジメトキシアニリン
(3.76g)を得た。 2)上記で得た生成物(3g)を窒素下無水THF(25m
L)に溶解し、DIEA(5.4mL)を加えた。ジ−t−
ブチルジカーボネート(3.39g)の無水THF(20m
L)溶液を加え、混合物を45℃で3.5日間攪拌した。
溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、1N塩酸、
飽和炭酸水素ナトリウム溶液および食塩水で順次洗浄し
た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し蒸発さ
せた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液、ヘキサン/酢酸エチル(4:1))で精製して、固
体を得た。得られた固体物をヘキサンとトリチュレート
して、残りのジ−t−ブチルジカーボネートを除き、N
−t−ブトキシカルボニル−4−ブロモ−3,5−ジメ
トキシアニリン(3.67g)を濾過して単離した。 3)60%水素化ナトリウム(0.585g)を上記で得た
生成物の無水THF/DMF(100/6mL)溶液に加
え、混合物を数分攪拌した。アリルブロミド(1.13m
L)を加え、混合物を室温で一晩攪拌し、濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキ
サン/酢酸エチル(4:1))で精製して、標記化合物
(3.96g)を得た。
【0381】安息香酸類の合成: 参考例24:4−アミノ−2,6−ジクロロ安息香酸メ
チルエステル 1)2,6−ジクロロ−4−ニトロ安息香酸(12.8g、
米国特許第3423475号)に無水塩化メチレン(60
mL)とチオニルクロリド(40mL)を加え、ついで得
られた混合物を19時間還流した。混合物を室温まで放
冷し、蒸発させた。追加の塩化メチレン(10mL)を加
え、ついで溶液を蒸発させた。メタノール(100mL)
を残渣に加え、混合物を17時間還流した。混合物を室
温まで放冷し、氷浴に入れた。沈澱した固体物を濾取し
2,6−ジクロロ−4−ニトロ安息香酸メチル(10.8
g、80%)を得た。 2)上記で得た生成物のエタノール(250mL)溶液に
Na224(45g)の水(100mL)溶液を加えた。
混合物を2時間還流し、室温で一晩攪拌し、濾過して、
濃縮した。残渣を1N塩酸(250mL)に溶解し、2時
間攪拌し、10%水酸化ナトリウムで中和して、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥、濾
過して、蒸発させた。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで再
結晶して標記化合物(7.48g)を得た。
【0382】参考例25:4−ブロモ−2,6−ジクロ
ロ安息香酸および4−ブロモ−2,6−ジクロロベンゾ
イルクロリド 1)4−アミノ−2,6−ジクロロ安息香酸メチルエステ
ル(1.00g)を40%臭化水素酸水溶液に懸濁し、混
合物を0−5℃に冷却した。亜硝酸ナトリウム(376
mg)を少量づつ添加後、混合物を約5分間攪拌した。
銅(100mg)を加え、混合物を100℃まで昇温し
た。混合物を100℃で30分間攪拌し、水で希釈し、
酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾
燥、濾過して蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(50:
1))で精製して、4−ブロモ−2,6−ジクロロ安息香
酸メチルエステル(1.07g)を得た。 2)上記で得た生成物(1.06g)をTHF/メタノール
(6:1、50mL)に溶解し、1M水酸化リチウム(7.
47mL)を加えた。混合物を1日還流し、蒸発させ、
残渣を水(50mL)に溶解し、1N塩酸でpHを2以下
に調整した。混合物を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネ
シウムで乾燥、濾過し、蒸発させて4−ブロモ−2,6
−ジクロロ安息香酸(0.94g)を得た。 3)上記で得た生成物の塩化メチレン(20mL)溶液に
チオニルクロリド(2.51mL)を加えた。混合物を5
時間還流し、蒸発させて、塩化メチレンと共沸して4−
ブロモ−2,6−ジクロロベンゾイルクロリドを得た。
【0383】参考例26:2,6−ジクロロ−4−ヒド
ロキシ安息香酸 1)4−アミノ−2,6−ジクロロ安息香酸メチルエステ
ル(0.5g)を20%塩酸(25mL)に懸濁し、混合物
を30分間攪拌後、0−5℃に冷却した。亜硝酸ナトリ
ウム(188mg)をゆっくりと添加後、混合物を同温度
で30分間攪拌し、ついで沸騰水(50mL)に加えた。
混合物を2時間還流し、室温まで放冷し、酢酸エチルで
抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、蒸発させた。
残渣をシリカゲルプレパラティブTLC(溶出液、塩化
メチレン)で精製して、2,6−ジクロロ−4−ヒドロキ
シ安息香酸メチルエステル(275mg)を得た。 2)上記で得た生成物(265mg)のTHF/メタノー
ル(6:1、25mL)溶液に、1M水酸化ナトリウム
(3.6mL)を加え、混合物を1日還流した。1N水酸
化ナトリウム(3.6mL)を加え、混合物をさらに1日
還流した。混合物を蒸発させ、残渣を水に溶解し、1N
塩酸でpH2以下とし、少量のメタノールを含有した酢
酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾
燥、濾過し、蒸発させて標記化合物(248mg)を得
た。
【0384】参考例27:2,6−ジクロロ−4−フル
オロ安息香酸 1)4−アミノ−2,6−ジクロロ安息香酸メチルエステ
ル(0.5g)を15%塩酸(10mL)に懸濁し、混合物
を30分間攪拌後、0−5℃に冷却した。亜硝酸ナトリ
ウム(188mg)を少量づつ添加後、混合物を同温度で
30分間攪拌した。予め冷却したHBF4(0.46mL)
を加え、混合物を30分間攪拌した。得られた沈澱物を
集め、冷水、メタノールおよびエーテルで順次洗浄し
た。固体物をついで真空デシケーター内で濃硫酸を用い
て数日乾燥した。固体をブンセンバーナーで、すべての
固体が溶融するまで加熱した。得られたガス状物を水上
で集めた(蒸留装置を用いて)。生成物をジエチルエーテ
ルで回収した。溶媒を留去し、粗生成物をシリカゲルプ
レパラティブTLC(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(5
0:1〜20:1))で精製して2,6−ジクロロ−4−
フルオロ安息香酸メチルエステル(241mg)を得た。 2)上記で得た生成物(233mg)の四塩化炭素溶液に
TMSI(164mL)を加えた。混合物を窒素下50℃
で2日間攪拌した。水を加え、混合物を1時間攪拌し
た。1N塩酸(25mL)を加え、混合物を酢酸エチルで
抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過
し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液、クロロホルム/メタノールの勾配溶出)
で精製して標記化合物38mgを得た。
【0385】参考例28:2−クロロ−4−(2−チア
ゾリニルアミノ)安息香酸 1)4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステル
(0.5g)と2−クロロエチルイソチオシアネート(0.
26mL)のTHF(20mL)混合物を24時間還流し
た。THFを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(3:1〜
1:1))で精製して、2−クロロ−4−(2−チアゾリ
ニルアミノ)安息香酸メチルエステル(74mg)を得
た。ESMS:m/z271(MH+)。 2)上記で得た生成物をLiOHと加水分解して標記化
合物(43mg)を得た。ESMS:m/z 257(M
+)。
【0386】参考例29:2−クロロ−4−(2−オキ
サゾリニルアミノ)安息香酸 1)4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステル
(0.5g)と2−クロロエチルイソシアネート(0.23
mL)のTHF(20mL)混合物を24時間加熱還流し
た。THFを留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(3:1〜
1:1))で精製して、4−[3−(2−クロロエチル)ウ
レイド]−2−クロロ安息香酸メチルエステル(0.63
mg)を得た。ESMS:m/z 291(MH+)。 2)ナトリウムメトキシド(0.21g)を上記で得た生成
物(0.58g)のTHF(20mL)溶液に加え、一晩還
流した。THFを留去し、残渣を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥、蒸発さ
せた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液、酢酸エチル)で精製して、2−クロロ−4−(2−
オキサゾリジニルアミノ)安息香酸メチルエステル(0.
46g)を得た。ESMS:m/z 254(MH+)。 3)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 240(MH+)。
【0387】参考例30:2−クロロ−4−(2−オキ
ソ−1−ピロリジニル)安息香酸 1)4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステル塩
酸塩(0.52g)とDIEA(0.27mL)の塩化メチレ
ン(20mL)溶液に、窒素下0℃で、4−クロロブチリ
ルクロリド(0.3mL)を加え、混合物を同温度で4時
間攪拌した。DMAP(0.23ミリモル)を加え、混合
物を室温で一晩攪拌した。4−クロロブチリルクロリド
(0.3mL)とDIEA(0.09mL)を加え、混合物を
24時間攪拌した。混合物を塩化メチレン(100mL)
で希釈し、溶液を1N塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム溶
液、食塩水で順次洗浄し、乾燥、蒸発させた。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン
/酢酸エチル(3:1))で精製して、4−(4−クロロブ
チリル)アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステル
(0.64g)を得た。ESMS:m/z 290(MH+)。 2)ナトリウムメトキシド(0.33g)を上記で得た生成
物(0.64g)のTHF(20mL)溶液に加え、3時間
還流した。THFを留去し、残渣を酢酸エチルと水で分
配した。酢酸エチル層を分取し、水層を酢酸エチルで抽
出した。集めた抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸
発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(1:1))で精製して、
2−クロロ−4−(2−オキソ−1−ピロリジニル)安息
香酸メチルエステルを得た。ESMS:m/z 254(M
+)。 3)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 240(MH+)。
【0388】参考例31:2−クロロ−4−(1−ピロ
リル)安息香酸 1)4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチルエステル
(0.46g)と2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン
(0.33mL)の酢酸(16mL)溶液の混合物を2時間
加熱還流した。混合物を室温まで冷却し、水で希釈し、
酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウ
ムと食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し
て蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(5:1))で精製し
て、2−クロロ−4−(1−ピロリル)安息香酸メチルエ
ステル(0.48g)を得た。ESMS:m/z 236(M
+)。 2)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 220(M−H)-
【0389】参考例32:2−クロロ−4−(2−トリ
フルオロアセチル−1−ピロリル)安息香酸 1)無水トリフルオロ酢酸(0.55mL)を2−クロロ−
4−(1−ピロリル)安息香酸メチルエステル(0.3g)
の塩化メチレン(5mL)溶液に加え、室温で4時間攪拌
した。混合物を塩化メチレンで希釈し、混合物を飽和炭
酸水素ナトリウム溶液と30分間攪拌した。有機層を分
離し、食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過
し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル(5:1))で精製
して、2−クロロ−4−(2−トリフルオロアセチル−
1−ピロリル)安息香酸メチルエステル(0.4g)を得
た。ESMS:m/z 330(M−1)。 2)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 318(MH+)。
【0390】参考例33:2−クロロ−4−(2,5−ジ
クロロ−1−ピロリル)安息香酸 1)N−クロロスクシンイミド(0.56g)を窒素下2−
クロロ−4−(1−ピロリル)安息香酸メチルエステル
(0.5g)の氷冷したTHF(7mL)溶液に加えた。混
合物を室温まで昇温し、一晩攪拌した。THFを除き、
残渣をジエチルエーテルで処理し、濾過した。濾液を留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出液、ヘキサン/酢酸エチル(10:1))で精製して、
2−クロロ−4−(2,5−ジクロロ−1−ピロリル)安
息香酸メチルエステル(0.61g)を得た。ESMS:m
/z 306(MH+)。 2)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 290(MH+)。
【0391】参考例34:2−クロロ−4−(2−ホル
ミル−1−ピロリル)安息香酸 1)DMF(0.1mL)の塩化メチレン(2mL)溶液を攪
拌下オキサリルクロリド(0.2mL)の塩化メチレン(1
6mL)溶液に、窒素下−30℃で滴下した。混合物を
15分間攪拌し、2−クロロ−4−(1−ピロリル)安息
香酸メチルエステル(0.5g)のDMF(4mL)溶液を
加えた。混合物を同温度で3時間攪拌し、室温まで放置
して昇温した。混合物を一晩攪拌し、蒸発させた。残渣
を酢酸エチルと0.2M酢酸ナトリウムで分液した。酢
酸エチル層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。集
めた酢酸エチル層を食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで
乾燥、濾過して、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢酸エチル
(3:1))で精製して、2−クロロ−4−(2−ホルミル
−1−ピロリル)安息香酸メチルエステル(0.41g)を
得た。ESMS:m/z264(MH+)。 2)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 248(M−H)-
【0392】参考例35:2−クロロ−4−[N−メチ
ル−N−(メチルスルホニル)アミノ]安息香酸 1)ジ−t−ブチルジカーボネート(1.39g)のジオキ
サン(15mL)の溶液を4−アミノ−2−クロロ安息香
酸(1.0g)の氷冷した1N水酸化ナトリウム(12.8
mL)溶液に滴下した。混合物を室温まで放置して昇温
し、一晩攪拌した。ジオキサンを除き、水溶液をジエチ
ルエーテルで抽出した。水溶液を1N塩酸でpH2以下
の酸性とした。沈澱した固体物を濾取し、1N塩酸と水
で洗浄、真空乾燥して4−(t−ブトキシカルボニルア
ミノ)−2−クロロ安息香酸(1.13g)を得た。ESM
S:m/z 294(MH+)。 2)ナトリウムメトキシド(0.16g)を上記で得た生成
物(0.36g)のDMF(10mL)溶液に窒素下加え
た。混合物を0℃まで冷却し、沃化メチル(0.5mL)
を加えた。混合物を室温で一晩攪拌した。ナトリウムメ
トキシド(0.14g)と沃化メチル(0.55mL)を加
え、さらに6時間攪拌した。THFを除き、残渣を酢酸
エチルと水に分配した。酢酸エチル層を分離し、水層を
酢酸エチルで抽出した。集めた酢酸エチル層を食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、濾過し、蒸発させ
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出
液、ヘキサン/酢酸エチル(1:1))で精製して、2−
クロロ−4−[N−メチル−N−(t−ブトキシカルボニ
ル)アミノ]安息香酸メチルエステル(0.38g)を得
た。ESMS:m/z 322(M+Na)+。 3)上記で得た生成物の塩化メチレン(10mL)溶液を
TFA(5mL)で2時間処理した。混合物を蒸発させ、
残渣を酢酸エチルに溶解した。酢酸エチル溶液を10%
炭酸ナトリウムと食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥、濾過して2−クロロ−4−(メチルアミノ)安
息香酸メチルエステル(0.25g)を得た。ESMS:m
/z 200(MH+)。 4)メタンスルホニルクロリド(0.2mL)を窒素下上記
で得た生成物(0.25g)とピリジン(0.2mL)の塩化
メチレン(20mL)溶液に加え、4時間40℃で加熱し
た。ピリジン(0.2mL)とメタンスルホニルクロリド
(0.2mL)を加え、混合液を2時間加熱した。混合液
を塩化メチレンで希釈し、1N塩酸と水で洗浄、硫酸マ
グネシウムで乾燥、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン/酢
酸エチル(3:1〜1:1))で精製して、2−クロロ−
4−[N−メチル−N−(メタンスルホニル)アミノ]安息
香酸メチルエステル(0.26g)を得た。ESMS:m/z
278(MH+)。 5)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 264(MH+)。
【0393】参考例36:2−クロロ−4−チオウレイ
ド安息香酸 1)ベンゾイルチオシアネートをベンゾイルクロリド
(0.31mL)とアンモニウムチオシアネート(0.20
g)のアセトン(15mL)溶液を30分間還流して発生
させた。本溶液に4−アミノ−2−クロロ安息香酸メチ
ルエステル(0.5g)のアセトニトリル(10mL)溶液
を加え、5時間還流した。溶媒を除き、残渣を塩化メチ
レンと水に分配した。有機層を分取し、食塩水で洗浄、
乾燥し、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー
で精製して、2−クロロ−4−(3−ベンゾイルチオウ
レイド)安息香酸メチルエステル(0.71g)を得た。E
SMS:m/z 349(MH+)。 2)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 231(MH+)。
【0394】参考例37:2,6−ジクロロ−4−フェ
ニル安息香酸 1)2,6−ジクロロ−4−ブロモ安息香酸メチルエステ
ル(0.55g)のTHF(10mL)溶液にベンゼンボロ
ン酸(1.30g)、Pd(PPh3)4(0.16g)および2
M炭酸ナトリウム(5mL)を加えた。混合物を4時間窒
素下還流した。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、
水と食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾
燥、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルプレパラティ
ブTLC(溶出液、ヘキサン〜酢酸エチル/ヘキサン
(1:1))で精製して、2,6−ジクロロ−4−フェニル
安息香酸メチルエステル(0.57g)を得た。ESM
S:m/z281(MH+)。 2)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 267(MH+)、265
(M−H)-
【0395】参考例38:2,6−ジクロロ−4−[2−
(N−メチル)ピロリル]安息香酸(J. Med. Chem., 41, 2
019 (1998)) 1)2,6−ジクロロ−4−[2−(N−t−ブトキシカル
ボニル)ピロリル]安息香酸メチルエステルを、ベンゼン
ボロン酸を2−(N−t−ブトキシカルボニル)ピロール
ボロン酸に代える以外は、参考例37−1)と同様にし
て得た。 2)上記で得た生成物の塩化メチレン(5mL)溶液にT
FA(5mL)を加えた。窒素下で2時間後、混合物を塩
化メチレンで希釈し、水と食塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥、濾過し、濃縮して2,6−ジクロロ−4−
(2−ピロリル)安息香酸メチルエステルを得た。 3)上記で得た生成物(0.20g)のTHF(5mL)溶液
に水素化ナトリウム(0.07g)と沃化メチル(0.14
mL)を加えた。室温で2時間攪拌後、混合物を酢酸エ
チルで希釈し、水と食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナ
トリウムで乾燥、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル
分取用TLC(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:1
0))で精製して、2,6−ジクロロ−4−[2−(N−メ
チル)ピロリル]安息香酸メチルエステル(0.088g)
を得た。 4)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。
【0396】参考例39:3−ブロモ−2,6−ジクロ
ロ安息香酸 1)2,6−ジクロロ−4−アミノ安息香酸メチルエステ
ル(2.80g)の塩化メチレン(20mL)溶液に−10
℃でテトラブチルアンモニウムトリブロミド(6.94
g)の塩化メチレン(30mL)溶液を−10℃で滴下し
た。2時間後、混合物を室温まで昇温し、飽和炭酸水素
ナトリウム液と食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥
し、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:4))
で精製して、2,6−ジクロロ−3−ブロモ−4−アミ
ノ安息香酸メチルエステル(2.99g)を得た。ESM
S:m/z 298(MH+)。 2)上記で得た生成物(2.99g)の0℃の硫酸(10m
L)と水(20mL)溶液に亜硝酸ナトリウム(0.73g)
を加えた。15分後、混合物をH3PO2で処理した。6
0分後、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和
炭酸水素ナトリウムと食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン〜酢酸エチル/ヘ
キサン(1:10))で精製して、2,6−ジクロロ−3−
ブロモ安息香酸メチルエステル(2.11g)を得た。E
SMS:m/z 282(MH+)。 3)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。ESMS:m/z 268(MH+)および26
6(M-―1)。
【0397】参考例40:2−クロロ−4−(t−ブト
キシカルボニル)安息香酸 1)3−クロロ−4−メトキシカルボニル安息香酸(0.
24g)をDMF(2.5mL)に窒素下溶解し、ついでC
DI(0.36g)を加え、得られた混合物を40℃で2
時間攪拌した。t−ブタノール(0.54mL)とDBU
(0.33mL)を加え、40℃で2日間攪拌した。混合
物を蒸発させ、残渣を酢酸エチルに溶解し、1N塩酸と
飽和炭酸水素ナトリウム液で洗浄、硫酸マグネシウムで
乾燥、濾過し、蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出液、トルエン)で精製して、2−
クロロ−4−(t−ブトキシカルボニル)安息香酸メチル
エステル(216mg)を得た。 2)上記で得た生成物をLiOHで加水分解して標記化
合物を得た。
【0398】参考例41:4−(N,N−ジメチルスルフ
ァモイル)アミノ−2−クロロ安息香酸 1)ピリジン(0.4mL)を4−アミノ−2−クロロ安息
香酸メチル(0.3g)の塩化メチレン(10mL)溶液に
0℃で窒素下加えた。N,N−ジメチルスルファモイル
クロリド(0.21mL)を加え、混合物を室温で16時
間攪拌し、5時間還流した。DMAP(0.4g)を加
え、混合物を3時間攪拌した。混合物を塩化メチレン1
00mLで希釈し、1N塩酸、食塩水、飽和炭酸水素ナ
トリウム溶液および食塩水で順次洗浄し、乾燥、蒸発さ
せた。残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラ
フィー(溶出液、酢酸エチル/ヘキサン(1:3))で精製
して、4−(N,N−ジメチルスルファモイル)アミノ−
2−クロロ安息香酸メチル(0.31g)を得た。ESM
S:m/z 293(MH+)。 2)上記で得た生成物を製造例1−5)と同様にLiOH
で加水分解して標記化合物を得た。ESMS:m/z 2
79(MH+)。
【0399】参考例42:トリメチル−(2−シアノ−
3−チエニル)スズ 3−ブロモチオフェン−2−カルボニトリル(385m
g)、ヘキサメチル2スズ(615mg)およびPd(PP
3)4(116mg)のトルエン(8mL)混合物を窒素下
130℃で16時間攪拌した。有機層を減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢
酸エチル/ヘキサン(1:20))で精製して標記化合物
(406mg)を得た。
【0400】参考例43:2,6−ジ(メトキシメトキ
シ)ベンゼンボロン酸 1)DIEA(26mL)とメトキシメトキシクロリド
(8.20mL)をレゾルシン(3.65g)の塩化メチレン
(40mL)懸濁液に窒素下0℃で加えた。混合物を同温
度で10分間攪拌し、室温で16時間攪拌した。DIE
A(13mL)とメトキシメトキシクロリド(4mL)を混
合物に加え、1時間攪拌した。混合物を水に加え、クロ
ロホルムで抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾
燥、蒸発させ、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロ
マトグラフィー(溶出液、酢酸エチルの15%ヘキサン
溶液)で精製して、1,3−ジ(メトキシメトキシ)ベンゼ
ン(2.44g)を得た。 2)上記で得た生成物を製造例7−1)と同様に処理して
標記化合物を得た。
【0401】RPMI−CS−1細胞接着試験:下記の
試験は、代表的なインビトロ系でのα4介在細胞接着阻
害における本発明化合物の作用を立証した。この試験は
α4β7を発現すると知られているB細胞系RPMI
の、CS−1と呼ばれているフィブロネクチンのもう一
つのスプライスされた領域への本発明化合物存在下での
接着相互作用を測定する(イールら、J. Immunol., 153:
517-528 (1994))。試験化合物をRPMI細胞に濃度を
増加しながら添加し、ついで細胞−化合物混合物をCS
−1被膜マイクロウェルに加えた。プレートをインキュ
ベートし、洗浄し、結合した細胞の割合を定量した。本
試験は本発明化合物の細胞接着阻害活性と接着調節活性
を直接的に証明する。
【0402】RPMI−CS−1試験:CS−1由来ペ
プチド、CLHPGEILDVPST、および配列を変
えた対照ペプチド、CLHGPIELVSDPT、をt
−Boc方式を用いたベックマン990シンセサイザー
で合成した。ペプチドは、3−(2−ピリジルジチオ)プ
ロピオン酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(S
PDP)を異種二価性架橋剤として用いる、マイクロプ
レート上に固定化した(ピエールシュバッハーら、Proc.
Natl. Acad. Sci. USA, 80: 1224-1227 (1983))。マイ
クロプレートは20μg/mLのヒト血清アルブミン
(HSA)で室温下2時間被膜し、PBSで一回洗浄し、
10μg/mLのSPDPで1時間誘導化した。洗浄
後、溶解したばかりの100μg/mLシステイン含有
ペプチド液100μlを各ウェルに加え、4℃で一晩プ
レートに架橋させた。非結合ペプチドをPBSで洗浄し
てプレートから除いた。未反応サイトをブロックするた
めに、プレートをBSAの2.5mg/mLPBS溶液
100μlで、37℃1時間被膜させた。RPMI細胞
の0.25%の卵巣アルブミン付加ダルベッコ変法イー
グル培地(DMEM)溶液(2.5x106細胞/mL)10
0μlをペプチド被膜プレートに加え、37℃で1時間
インキュベートした。このインキュベート後、プレート
をPBSで、EL404プレートウォッシャーを用いて
3回洗浄し、接着細胞数を内因性N−アセチル−ヘキソ
サミニダーゼの酵素活性を測定することにより定量した
(ランデグレン、J. Immunol. Methods., 67: 379-388
(1984))。このため、酵素基質p−ニトロフェニル−N
−アセチル−β−D−グルコースアミニドを0.1Mク
エン酸緩衝液pH5に7.5mMの濃度で溶解し、等量
の0.5%のトリトンX100と混合した。基質溶液5
0μlをプレートに加え、プレートを37℃で60分間
インキュベートした。100μlの50mMグリシン、
5mM EDTA緩衝液pH10.4を添加して反応を止
めた。遊離したp−ニトロフェノール量を測定用附属器
のついた垂直経路分光光度計で405nmでの光学密度
を読むことにより計測した(VMAX カイネティック
マイクロプレート リーダー、MOLECULAR DEVICES、メン
ロパーク、カルフォルニア)。この方法は以前に発表さ
れた方法の変法である(カルダレリら、J. Biol. Chem.,
269: 18668-18673 (1994))。この試験では、IC50
範囲(μM)はA、B、CおよびDにより示される。これ
らの範囲は以下のとおりである。 D>5≧C>1≧B>0.3≧A 下記の表33−48は本発明の選ばれた化合物の、RP
MI−CS−1試験でのIC50値を示す。範囲は上記で
説明したとおりである。
【0403】
【表33】
【0404】
【表34】
【0405】
【表35】
【0406】
【表36】
【0407】
【表37】
【0408】
【表38】
【0409】
【表39】
【0410】
【表40】
【0411】
【表41】
【0412】
【表42】
【0413】
【表43】
【0414】
【表44】
【0415】
【表45】
【0416】
【表46】
【0417】
【表47】
【0418】
【表48】
【0419】
【発明の効果】本発明の医薬組成物はα4介在細胞接着
を伴う疾病、例えば喘息、糖尿病、リューマチ関節炎、
炎症性腸疾患、および胃腸管や他の上皮組織(例えば皮
膚、尿道、気管支、関節滑膜)の白血球浸潤が関与する
他の疾患などの治療に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/40 A61K 31/40 31/426 31/426 31/44 31/44 31/445 31/445 31/495 31/495 31/4965 31/4965 31/5375 31/5375 31/54 31/54 A61P 1/04 A61P 1/04 3/10 3/10 11/06 11/06 17/02 17/02 17/06 17/06 29/00 29/00 37/00 37/00 // C07D 207/06 C07D 207/06 207/08 207/08 207/327 207/327 207/337 207/337 207/34 207/34 213/26 213/26 213/30 213/30 213/55 213/55 213/74 213/74 241/12 241/12 261/08 261/08 277/24 277/24 295/14 295/14 Z A 295/18 295/18 A 307/81 307/81 333/24 333/24 (72)発明者 リチャード・マーティン アメリカ合衆国92109カリフォルニア州サ ンディエゴ、ナンバー11−306、イングラ ハム・ストリート3920番

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有効成分として式(I): 【化1】 式中、環Aは芳香族炭化水素環あるいは複素環、 Qは結合手;カルボニル基;水酸基またはフェニル基で
    置換されていてもよい低級アルキレン基;低級アルケニ
    レン基;または−O−(低級アルキレン)−基、 nは0、1または2の整数、 Wは酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−基または−N
    =CH−基、 Zは酸素原子または硫黄原子、 R1、R2およびR3は同一または異なって下記の群から
    選ばれる基、 a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)置換または非置換低級アルキル基、 d)置換または非置換低級アルコキシ基、 e)ニトロ基、 f)置換または非置換アミノ基、 g)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
    ル、 h)シアノ基、 i)低級アルキルチオ基、 j)低級アルカンスルホニル基、 k)置換または非置換スルファモイル基、 l)置換または非置換アリール基、 m)置換または非置換複素環基、および n)水酸基、または、R1、R2およびR3のうち2つはそ
    の末端で互いに結合して低級アルキレンジオキシ基を形
    成してもよく、 R4はテトラゾリル基、カルボキシル基またはそのアミ
    ドまたはエステル、 R5は下記の群から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ニトロ基、 c)置換または非置換アミノ基、 d)水酸基、 e)低級アルカノイル基、 f)置換または非置換低級アルキル基、 g)低級アルコキシ基、 h)ハロゲン原子、および i)2−オキソピロリジニル基、 R6は下記の群から選ばれる基、 a)置換または非置換フェニル基、および b)置換または非置換ヘテロアリール基、で示される化
    合物、またはその薬理学的に許容される塩を含有するこ
    とを特徴とする医薬組成物。
  2. 【請求項2】 有効成分が式(I−A): 【化2】 (式中、記号は請求項1と同じである)で示される化合物
    である、請求項1記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 有効成分が式(I−B): 【化3】 (式中、記号は請求項1と同じである)で示される化合物
    である、請求項1記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 R1が水素原子、ハロゲン原子、カルボ
    キシル基、カルバモイル基、ニトロ基、置換または非置
    換アミノ基、または置換または非置換複素環基、 R2が水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子、 R3が水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子、 R6が2位、4位、および/または6位が下記の群から
    選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、 1)ハロゲン原子、 2)置換または非置換低級アルコキシ基、 3)置換または非置換低級アルキル基、 4)置換または非置換アミノ基、 5)置換または非置換カルバモイル基、および 6)置換または非置換スルファモイル基、 である請求項3記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 環Aがベンゼン環、ピリジン環、ピラジ
    ン環、フラン環、イソキサゾール環、ベンゾフラン環、
    チオフェン環、ピロール環、またはインドール環、 R1、R2およびR3が下記の群から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)ハロゲン原子またはハロゲノベンゾイルアミノ基で
    置換されていてもよい低級アルキル基、 d)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキ
    シ基、 e)ニトロ基、 f)1)低級アルキル基、2)低級アルカノイル基、3)ハ
    ロゲノベンゾイル基、4)低級アルコキシカルボニル
    基、5)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アル
    カンスルホニル基、6)低級アルキル基、トリハロゲノ
    低級アルキル基、ハロゲン原子または低級アルコキシ基
    で置換されていてもよいベンゼンスルホニル基、7)チ
    オフェンスルホニル基、8)低級アルキル基または低級
    アルキルフェニル基で置換されていてもよいカルバモイ
    ル基、9)低級アルキル基、フェニル基、またはフェニ
    ル低級アルキル基で置換されていてもよいチオカルバモ
    イル基、10)チアゾリニル基、および11)低級アルキ
    ル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選ば
    れる1〜2個の基で置換されていてもよいアミノ基、 g)カルボキシル基、 h)低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよい
    カルバモイル基、 i)低級アルコキシカルボニル基、 j)シアノ基、 k)低級アルキルチオ基、 l)低級アルカンスルホニル基、 m)スルファモイル基、 n)フェニル基、 o)オキソ基で置換されていてもよいピロリジニル基、 p)1)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルカ
    ノイル基、2)ハロゲン原子、3)ホルミル基、および
    4)水酸基で置換されていてもよい低級アルキル基から
    選ばれる基で置換されていてもよいピロリル基、 q)チエニル基、 r)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
    リル基、 s)チアゾリル基、 t)ピラゾリル基、 u)ピラジニル基、 v)ピリジル基、および w)水酸基、 R4が下記の群から選ばれる基、 a)カルボキシル基、 b)1)ピリジル基、または2)低級アルキル基で置換さ
    れていてもよいアミノ基で置換されていてもよい低級ア
    ルコキシカルボニル基、 c)低級シクロアルコキシカルボニル基、 d)水酸基または低級アルカンスルホニル基で置換され
    ていてもよいカルバ モイル基、および e)テトラゾリル基、 R5が下記の群から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ニトロ基、 c)低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル
    基、または低級アルカンスルホニル基で置換されていて
    もよいアミノ基、 d)水酸基、 e)低級アルカノイル基、 f)1)水酸基、または2)水酸基または低級アルコキシ
    基で置換されたイミノ基で置換されていてもよい低級ア
    ルキル基、 g)低級アルコキシ基、 h)ハロゲン原子、および i)2−オキソピロリジニル基、 R6が下記の群から選ばれる基、 a)下記の群から選ばれる1〜5個の基で置換されてい
    てもよいフェニル基、 1)ハロゲン原子、 2)ニトロ基、 3)ホルミル基、 4)水酸基、 5)カルボキシル基、 6)i)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
    ル、ii)水酸基、iii) シアノ基、iv)ハロゲン原
    子、v)低級アルキル基で置換されていてもよいアミノ
    基、vi)ピリジル基、vii)低級アルキル基で置換さ
    れていてもよいチアゾリル基、viii)低級アルキル
    基で置換されていてもよいイソキサゾリル基、ix)低
    級アルキル基で置換されていてもよいピペリジル基、
    x)低級アルキル基で置換されていてもよいピロリジニ
    ル基、xi)ハロゲン原子で置換されていてもよいフェ
    ニル基、xii)フリル基、xiii)チエニル基、およ
    びxiv)低級アルコキシ基から選ばれる基で置換され
    ていてもよい低級アルコキシ基、 7)i)ハロゲン原子、ii)水酸基、iii)カルボキシ
    ル基、またはそのアミドまたはエステル、iv)低級ア
    ルコキシ基、v)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アル
    キル基、低級アルキルアミノ低級アルキル基、フェニル
    低級アルキル基、フェニル基およびピリジル基から選ば
    れる1〜2個の基で置換されていてもよいアミノ基、v
    i)低級アルキレンジオキシ基、オキソ基または水酸基
    で置換されていてもよいピペリジニル基、vii)低級
    アルキル基で置換されていてもよいモルホリノ基、vi
    ii)酸化されていてもよいチオモルホリノ基、ix)低
    級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルカ
    ノイル基またはフェニル低級アルキル基で置換されてい
    てもよいピペラジニル基、x)オキソ基で置換されてい
    てもよいピロリジニル基、およびxi)低級アルキル基
    およびオキソ基から選ばれる1〜3個の基で置換されて
    いてもよいイミダゾリジニル基から選ばれる基で置換さ
    れていてもよい低級アルキル基、 8)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステル
    で置換されていてもよい低級アルケニル基、 9)i)フェニル基、ii)低級アルコキシカルボニル
    基、iii)低級アルカンスルホニル基、iv)低級アル
    キル基または低級アルキルフェニル基で置換されていて
    もよいカルバモイル基、v)低級アルカノイル基、vi)
    低級アルキル基、vii)低級アルケニル基、およびv
    iii)低級アルキル基で置換されていてもよいチオカ
    ルバモイル基から選ばれる基で置換されていてもよいア
    ミノ基、 10)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、モ
    ルホリノ低級アルキル基、フェニル低級アルキル基また
    は低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよいカ
    ルバモイル基、 11)i)低級アルキル基、ii)ベンゾイル基、iii)
    低級アルコキシカルボニル基およびiv)低級アルカノ
    イル基から選ばれる基で置換されていてもよいスルファ
    モイル基、 12)低級アルケニルオキシ基、 13)低級アルキレンジオキシ基、 14)低級アルキル基で置換されていてもよいピペラジ
    ニルカルボニル基、 15)低級アルカノイル基、 16)シアノ基、 17)低級アルキルチオ基、 18)低級アルカンスルホニル基、 19)低級アルキルスルフィニル基、および 20)式:−(CH2)q−O−で示される基(式中qは2ま
    たは3の整数)、 b)低級アルキル基で置換されていてもよいピリジル
    基、 c)下記群から選ばれる基で置換されていてもよいチエ
    ニル基、 1)ハロゲン原子、 2)水酸基で置換されていてもよい低級アルキル基、 3)シアノ基、 4)ホルミル基、 5)低級アルコキシ基、および 6)低級アルカノイル基、 d)ベンゾフラニル基、 e)低級アルコキシ基で置換されていてもよいピリミジ
    ニル基、 f)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
    リル基、および g)低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよ
    いピロリル基、である請求項1記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 環Aがベンゼン環;Qが結合手;Wが−
    CH=CH−;R1が下記の群から選ばれる基; a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)低級アルキル基、 d)低級アルコキシ基、 e)ニトロ基、 f)1)低級アルキル基、2)低級アルカノイル基、3)低
    級アルコキシカルボニル基、4)ハロゲン原子で置換さ
    れていてもよい低級アルカンスルホニル基、5)低級ア
    ルキル基、トリハロゲノ低級アルキル基、ハロゲン原子
    または低級アルコキシ基で置換されていてもよいベンゼ
    ンスルホニル基、6)チオフェンスルホニル基、7)低級
    アルキル基または低級アルキルフェニル基で置換されて
    いてもよいカルバモイル基、8)低級アルキル基で置換
    されていてもよいチオカルバモイル基、および9)低級
    アルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基か
    ら選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、 g)カルボキシル基、 h)低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよい
    カルバモイル基、 i)低級アルカンスルホニル基、 j)スルファモイル基、 k)フェニル基、 l)オキソ基で置換されていてもよいピロリジニル基、 l)低級アルキル基で置換されていてもよいピロリル
    基、 m)チエニル基、 n)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
    リル基、 o)チアゾリル基、 p)ピラゾリル基、 q)ピラジニル基、 r)ピリジル基、および s)水酸基、 R2が水素原子またはハロゲン原子;R3が水素原子また
    はハロゲン原子;R4がa)カルボキシル基、b)低級ア
    ルキルアミノ基で置換されていてもよい低級アルコキシ
    カルボニル基、またはc)低級アルカンスルホニル基で
    置換されていてもよいカルバモイル基;R5が下記群か
    ら選ばれる基; a)水素原子、 b)低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基
    または低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよ
    いアミノ基、 c)低級アルカノイル基、 d)1)水酸基、または2)水酸基または低級アルコキシ
    基で置換されたイミノ基で置換されていてもよい低級ア
    ルキル基、 e)低級アルコキシ基、および f)ハロゲン原子、 R6が下記群から選ばれる1〜5個の基で置換されてい
    てもよいフェニル基; a)ハロゲン原子、 b)ホルミル基、 c)水酸基、 d)1)カルボキシル基、2)水酸基、3)シアノ基、4)
    ハロゲン原子、5)低級アルキル基で置換されていても
    よいアミノ基、6)ピリジル基、7)フェニル基、8)チ
    エニル基、または9)低級アルコキシ基で置換されてい
    てもよい低級アルコキシ基、 e)1)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低
    級アルキルアミノ低級アルキル基またはフェニル基で置
    換されていてもよいアミノ基、2)低級アルキレンジオ
    キシ基で置換されていてもよいピペリジニル基、3)低
    級アルキル基で置換されていてもよいモルホリノ基、
    4)硫黄原子が酸化されていてもよいチオモルホリノ
    基、5)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
    低級アルカノイル基またはフェニル低級アルキル基で置
    換されていてもよいピペラジニル基、6)オキソ基で置
    換されていてもよいピロリジニル基、または7)低級ア
    ルキル基およびオキソ基から選ばれる1〜3個の基で置
    換されていてもよいイミダゾリジニル基で置換されてい
    てもよい低級アルキル基、 f)1)低級アルコキシカルボニル基、2)低級アルカン
    スルホニル基、3)低級アルキル基または低級アルキル
    フェニル基で置換されていてもよいカルバモイル基、
    4)低級アルカノイル基、5)低級アルキル基、6)低級
    アルケニル基、または7)低級アルキル基で置換されて
    いてもよいチオカルバモイル基で置換されていてもよい
    アミノ基、 g)1)低級アルキル基、2)ヒドロキシ低級アルキル
    基、3)モルホリノ低級アルキル基、4)フェニル低級ア
    ルキル基、または5)低級アルカンスルホニル基で置換
    されていてもよいカルバモイル基、 h)低級アルキル基で置換されていてもよいスルファモ
    イル基、 i)低級アルケニルオキシ基、 j)低級アルキレンジオキシ基、 k)シアノ基、 l)低級アルキルチオ基、および m)低級アルカンスルホニル基、である請求項5記載の
    医薬組成物。
  7. 【請求項7】 R1が1)水素原子、2)ハロゲン原子、
    3)低級アルカノイルアミノ基、4)低級アルコキシカル
    ボニルアミノ基、5)ハロゲン原子で置換されていても
    よい低級アルカンスルホニルアミノ基、6)低級アルキ
    ル基、トリハロゲノ低級アルキル基、ハロゲン原子また
    は低級アルコキシ基で置換されていてもよいベンゼンス
    ルホニルアミノ基、7)チオフェンスルホニルアミノ
    基、8)低級アルキル基または低級アルキルフェニル基
    で置換されていてもよいウレイド基、9)低級アルキル
    チオウレイド基、または10)低級アルキルスルファモ
    イルアミノ基;R2がハロゲン原子;R3が水素原子また
    はハロゲン原子;R6が1)低級アルコキシ基、2)低級
    アルキルアミノ基、ヒドロキシ低級アルキルアミノ基、
    低級アルキルアミノ低級アルキルアミノ基、ピペリジニ
    ル基、低級アルキルピペリジニル基、モルホリノ基、低
    級アルキルモルホリノ基、チオモルホリノ基、ピペラジ
    ニル基、低級アルキルピペラジニル基、低級アルカノイ
    ルピペラジニル基、およびピロリジニル基から選ばれる
    1〜3個の基で置換されていてもよい低級アルキル基、
    3)低級アルキル基で置換されていてもよいスルファモ
    イル基、および4)低級アルキル基で置換されていても
    よいカルバモイル基から選ばれる1〜3個の基で置換さ
    れていてもよいフェニル基、である請求項4、5、6の
    いずれかに記載の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 R1が水素原子、R3がハロゲン原子、お
    よびR6が2−低級アルコキシフェニル基、2,6−ジ低
    級アルコキシフェニル基、2,6−ジ低級アルコキシ−
    4−[[N,N−ジ低級アルキルアミノ]低級アルキル]フ
    ェニル基、2,6−ジ低級アルコキシ−4−[(4−低級
    アルキル−1−ピペラジニル)低級アルキル]フェニル
    基、2,6−ジ低級アルコキシ−4−[1−ピペリジニル
    低級アルキル]フェニル基、2,6−ジ低級アルコキシ−
    4−[N,N−ジ(低級アルキル)カルバモイル]フェニル
    基または2,6−ジ低級アルコキシ−4−[(モルホリノ)
    低級アルキル]フェニル基、である請求項7記載の医薬
    組成物。
  9. 【請求項9】 低級アルコキシがメトキシである請求項
    8記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】 有効成分として下記の化合物、その低
    級アルキルエステル、または製薬学的に許容される塩を
    含有する医薬組成物。N−(2,6−ジクロロベンゾイ
    ル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニル
    アラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,
    6−ジメトキシ−4−(1−ピペリジノメチル)フェニ
    ル]−L−フェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベン
    ゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−[(4−メチル
    ピペラジニル)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニ
    ン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジ
    メトキシ−4−(モルホリノメチル)フェニル]−L−フ
    ェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
    −[2,6−ジメトキシ−4−[(N,N−ジメチルアミノ)
    メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン;N−(2,6
    −ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4
    −(N,N−ジメチルカルバモイル)フェニル]−L−フェ
    ニルアラニン;N−(2,6−ジクロロ−4−ヒドロキシ
    ベンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−
    フェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−
    4−(2−エトキシ−6−メトキシフェニル)−L−フェ
    ニルアラニン;N−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−4
    −(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
    ン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,3−メ
    チレンジオキシ−6−メトキシフェニル)−L−フェニ
    ルアラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−
    (1−ヒドロキシエチル)−4−(2,6−ジメトキシフェ
    ニル)−L−フェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベ
    ンゾイル)−4−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−
    L−フェニルアラニン;N−[2,6−ジクロロ−4−
    [(トリフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]
    −4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルア
    ラニン;またはN−[2,6−ジクロロ−4−[(2−チエ
    ニルスルホニル)アミノ]ベンゾイル]−4−(2,6−ジ
    メトキシフェニル)−L−フェニルアラニン。
  11. 【請求項11】 有効成分として式(I): 【化4】 式中、環Aは芳香族炭化水素環あるいは複素環、 Qは結合手;カルボニル基;水酸基またはフェニル基で
    置換されていてもよい低級アルキレン基;低級アルケニ
    レン基;または−O−(低級アルキレン)−基、 nは0、1または2の整数、 Wは酸素原子、硫黄原子、−CH=CH−基または−N
    =CH−基、 Zは酸素原子または硫黄原子、 R1、R2およびR3は同一または異なって下記の群から
    選ばれる基、 a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)置換または非置換低級アルキル基、 d)置換または非置換低級アルコキシ基、 e)ニトロ基、 f)置換または非置換アミノ基、 g)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
    ル、 h)シアノ基、 i)低級アルキルチオ基、 j)低級アルカンスルホニル基、 k)置換または非置換スルファモイル基、 l)置換または非置換アリール基、 m)置換または非置換複素環基、および n)水酸基、または、R1、R2およびR3のうち2つの基
    はその末端で互いに結合して低級アルキレンジオキシ基
    を形成してもよく、 R4はテトラゾリル基、カルボキシル基またはそのアミ
    ドまたはエステル、 R5は下記の群から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ニトロ基、 c)置換または非置換アミノ基、 d)水酸基、 e)低級アルカノイル基、 f)置換または非置換低級アルキル基、 g)低級アルコキシ基、 h)ハロゲン原子、および i)2−オキソピロリジニル基、 R6は下記の群から選ばれる基、 a)置換または非置換フェニル基、および b)置換または非置換ヘテロアリール基、で示される化
    合物、またはその薬理学的に許容される塩を含有するこ
    とを特徴とする、α4介在細胞接着による病態の治療ま
    たは予防用医薬組成物。
  12. 【請求項12】 有効成分が式(I−A): 【化5】 (式中、記号は請求項11と同じである)で示される化合
    物である、請求項11記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】 有効成分が式(I−B): 【化6】 (式中、記号は請求項11と同じである)で示される化合
    物である、請求項12記載の医薬組成物。
  14. 【請求項14】 R1が水素原子、ハロゲン原子、カル
    ボキシル基、カルバモイル基、ニトロ基、置換または非
    置換アミノ基、または置換または非置換複素環基、 R2が水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子、 R3が水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子、 R6が2位、4位、および/または6位が下記の群から
    選ばれる基で置換されていてもよいフェニル基、 1)ハロゲン原子、 2)置換または非置換低級アルコキシ基、 3)置換または非置換低級アルキル基、 4)置換または非置換アミノ基、 5)置換または非置換カルバモイル基、および 6)置換または非置換スルファモイル基、である請求項
    13記載の医薬組成物。
  15. 【請求項15】 環Aがベンゼン環、ピリジン環、ピラ
    ジン環、フラン環、イソキサゾール環、ベンゾフラン
    環、チオフェン環、ピロール環、またはインドール環、 R1、R2およびR3が下記の群から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)ハロゲン原子またはハロゲノベンゾイルアミノ基で
    置換されていてもよい低級アルキル基、 d)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルコキ
    シ基、 e)ニトロ基、 f)1)低級アルキル基、2)低級アルカノイル基、3)ハ
    ロゲノベンゾイル基、4)低級アルコキシカルボニル
    基、5)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アル
    カンスルホニル基、6)低級アルキル基、トリハロゲノ
    低級アルキル基、ハロゲン原子または低級アルコキシ基
    で置換されていてもよいベンゼンスルホニル基、7)チ
    オフェンスルホニル基、8)低級アルキル基または低級
    アルキルフェニル基で置換されていてもよいカルバモイ
    ル基、9)低級アルキル基、フェニル基、またはフェニ
    ル低級アルキル基で置換されていてもよいチオカルバモ
    イル基、10)チアゾリニル基、および11)低級アルキ
    ル基で置換されていてもよいスルファモイル基から選ば
    れる1〜2個の基で置換されていてもよいアミノ基、 g)カルボキシル基、 h)低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよい
    カルバモイル基、 i)低級アルコキシカルボニル基、 j)シアノ基、 k)低級アルキルチオ基、 l)低級アルカンスルホニル基、 m)スルファモイル基、 n)フェニル基、 o)オキソ基で置換されていてもよいピロリジニル基、 p)1)ハロゲン原子で置換されていてもよい低級アルカ
    ノイル基、2)ハロゲン原子、3)ホルミル基、および
    4)水酸基で置換されていてもよい低級アルキル基から
    選ばれる基で置換されていてもよいピロリル基、 q)チエニル基、 r)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
    リル基、 s)チアゾリル基、 t)ピラゾリル基、 u)ピラジニル基、 v)ピリジル基、および w)水酸基、 R4が下記の群から選ばれる基、 a)カルボキシル基、 b)1)ピリジル基、または2)低級アルキル基で置換さ
    れていてもよいアミノ基で置換されていてもよい低級ア
    ルコキシカルボニル基、 c)低級シクロアルコキシカルボニル基、 d)水酸基または低級アルカンスルホニル基で置換され
    ていてもよいカルバモイル基、および e)テトラゾリル基、 R5が下記の群から選ばれる基、 a)水素原子、 b)ニトロ基、 c)低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル
    基、または低級アルカンスルホニル基で置換されていて
    もよいアミノ基、 d)水酸基、 e)低級アルカノイル基、 f)1)水酸基、または2)水酸基または低級アルコキシ
    基で置換されたイミノ基で置換されていてもよい低級ア
    ルキル基、 g)低級アルコキシ基、 h)ハロゲン原子、および i)2−オキソピロリジニル基、 R6が下記の群から選ばれる基、 a)下記基から選ばれる1〜5個の基で置換されていて
    もよいフェニル基、 1)ハロゲン原子、 2)ニトロ基、 3)ホルミル基、 4)水酸基、 5)カルボキシル基、 6)i)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステ
    ル、ii)水酸基、iii) シアノ基、iv)ハロゲン原
    子、v)低級アルキル基で置換されていてもよいアミノ
    基、vi)ピリジル基、vii)低級アルキル基で置換さ
    れていてもよいチアゾリル基、viii)低級アルキル
    基で置換されていてもよいイソキサゾリル基、ix)低
    級アルキル基で置換されていてもよいピペリジル基、
    x)低級アルキル基で置換されていてもよいピロリジニ
    ル基、xi)ハロゲン原子で置換されていてもよいフェ
    ニル基、xii)フリル基、xiii)チエニル基、およ
    びxiv)低級アルコキシ基から選ばれる基で置換され
    ていてもよい低級アルコキシ基、 7)i)ハロゲン原子、ii)水酸基、iii)カルボキシ
    ル基、またはそのアミドまたはエステル、iv)低級ア
    ルコキシ基、v)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アル
    キル基、低級アルキルアミノ低級アルキル基、フェニル
    低級アルキル基、フェニル基およびピリジル基から選ば
    れる1〜2個の基で置換されていてもよいアミノ基、v
    i)低級アルキレンジオキシ基、オキソ基または水酸基
    で置換されていてもよいピペリジニル基、vii)低級
    アルキル基で置換されていてもよいモルホリノ基、vi
    ii)酸化されていてもよいチオモルホリノ基、ix)低
    級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低級アルカ
    ノイル基またはフェニル低級アルキル基で置換されてい
    てもよいピペラジニル基、x)オキソ基で置換されてい
    てもよいピロリジニル基、およびxi)低級アルキル基
    およびオキソ基から選ばれる1〜3個の基で置換されて
    いてもよいイミダゾリジニル基から選ばれる基で置換さ
    れていてもよい低級アルキル基、 8)カルボキシル基、またはそのアミドまたはエステル
    で置換されていてもよい低級アルケニル基、 9)i)フェニル基、ii)低級アルコキシカルボニル
    基、iii)低級アルカンスルホニル基、iv)低級アル
    キル基または低級アルキルフェニル基で置換されていて
    もよいカルバモイル基、v)低級アルカノイル基、vi)
    低級アルキル基、vii)低級アルケニル基、およびv
    iii)低級アルキル基で置換されていてもよいチオカ
    ルバモイル基から選ばれる基で置換されていてもよいア
    ミノ基、 10)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、モ
    ルホリノ低級アルキル基、フェニル低級アルキル基また
    は低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよいカ
    ルバモイル基、 11)i)低級アルキル基、ii)ベンゾイル基、iii)
    低級アルコキシカルボニル基およびiv)低級アルカノ
    イル基から選ばれる基で置換されていてもよいスルファ
    モイル基、 12)低級アルケニルオキシ基、 13)低級アルキレンジオキシ基、 14)低級アルキル基で置換されていてもよいピペラジ
    ニルカルボニル基、 15)低級アルカノイル基、 16)シアノ基、 17)低級アルキルチオ基、 18)低級アルカンスルホニル基、 19)低級アルキルスルフィニル基、および 20)式:−(CH2)q−O−で示される基(式中qは2ま
    たは3の整数)、 b)低級アルキル基で置換されていてもよいピリジル
    基、 c)下記群から選ばれる基で置換されていてもよいチエ
    ニル基、 1)ハロゲン原子、 2)水酸基で置換されていてもよい低級アルキル基、 3)シアノ基、 4)ホルミル基、 5)低級アルコキシ基、および 6)低級アルカノイル基、 d)ベンゾフラニル基、 e)低級アルコキシ基で置換されていてもよいピリミジ
    ニル基、 f)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
    リル基、および g)低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよ
    いピロリル基、である請求項11記載の医薬組成物。
  16. 【請求項16】 環Aがベンゼン環;Qが結合手;Wが
    −CH=CH−;R1が下記の群から選ばれる基; a)水素原子、 b)ハロゲン原子、 c)低級アルキル基、 d)低級アルコキシ基、 e)ニトロ基、 f)1)低級アルキル基、2)低級アルカノイル基、3)低
    級アルコキシカルボニル基、4)ハロゲン原子で置換さ
    れていてもよい低級アルカンスルホニル基、5)低級ア
    ルキル基、トリハロゲノ低級アルキル基、ハロゲン原子
    または低級アルコキシ基で置換されていてもよいベンゼ
    ンスルホニル基、6)チオフェンスルホニル基、7)低級
    アルキル基または低級アルキルフェニル基で置換されて
    いてもよいカルバモイル基、8)低級アルキル基で置換
    されていてもよいチオカルバモイル基、および9)低級
    アルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基か
    ら選ばれる基で置換されていてもよいアミノ基、 g)カルボキシル基、 h)低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよい
    カルバモイル基、 i)低級アルカンスルホニル基、 j)スルファモイル基、 k)フェニル基、 l)オキソ基で置換されていてもよいピロリジニル基、 l)低級アルキル基で置換されていてもよいピロリル
    基、 m)チエニル基、 n)低級アルキル基で置換されていてもよいイソキサゾ
    リル基、 o)チアゾリル基、 p)ピラゾリル基、 q)ピラジニル基、 r)ピリジル基、および s)水酸基、 R2が水素原子またはハロゲン原子;R3が水素原子また
    はハロゲン原子;R4がa)カルボキシル基、b)低級ア
    ルキルアミノ基で置換されていてもよい低級アルコキシ
    カルボニル基、またはc)低級アルカンスルホニル基で
    置換されていてもよいカルバモイル基;R5が下記群か
    ら選ばれる基; a)水素原子、 b)低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基
    または低級アルカンスルホニル基で置換されていてもよ
    いアミノ基、 c)低級アルカノイル基、 d)1)水酸基、または2)水酸基または低級アルコキシ
    基で置換されたイミノ基で置換されていてもよい低級ア
    ルキル基、 e)低級アルコキシ基、および f)ハロゲン原子、 R6が下記群から選ばれる1〜5個の基で置換されてい
    てもよいフェニル基; a)ハロゲン原子、 b)ホルミル基、 c)水酸基、 d)1)カルボキシル基、2)水酸基、3)シアノ基、4)
    ハロゲン原子、5)低級アルキル基で置換されていても
    よいアミノ基、6)ピリジル基、7)フェニル基、8)チ
    エニル基、または9)低級アルコキシ基で置換されてい
    てもよい低級アルコキシ基、 e)1)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、低
    級アルキルアミノ低級アルキル基またはフェニル基で置
    換されていてもよいアミノ基、2)低級アルキレンジオ
    キシ基で置換されていてもよいピペリジニル基、3)低
    級アルキル基で置換されていてもよいモルホリノ基、
    4)硫黄原子が酸化されていてもよいチオモルホリノ
    基、5)低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、
    低級アルカノイル基またはフェニル低級アルキル基で置
    換されていてもよいピペラジニル基、6)オキソ基で置
    換されていてもよいピロリジニル基、または7)低級ア
    ルキル基およびオキソ基から選ばれる1〜3個の基で置
    換されていてもよいイミダゾリジニル基で置換されてい
    てもよい低級アルキル基、 f)1)低級アルコキシカルボニル基、2)低級アルカン
    スルホニル基、3)低級アルキル基または低級アルキル
    フェニル基で置換されていてもよいカルバモイル基、
    4)低級アルカノイル基、5)低級アルキル基、6)低級
    アルケニル基、または7)低級アルキル基で置換されて
    いてもよいチオカルバモイル基で置換されていてもよい
    アミノ基、 g)1)低級アルキル基、2)ヒドロキシ低級アルキル
    基、3)モルホリノ低級アルキル基、4)フェニル低級ア
    ルキル基、または5)低級アルカンスルホニル基で置換
    されていてもよいカルバモイル基、 h)低級アルキル基で置換されていてもよいスルファモ
    イル基、 i)低級アルケニルオキシ基、 j)低級アルキレンジオキシ基、 k)シアノ基、 l)低級アルキルチオ基、および m)低級アルカンスルホニル基、である請求項15記載
    の医薬組成物。
  17. 【請求項17】 R1が1)水素原子、2)ハロゲン原
    子、3)低級アルカノイルアミノ基、4)低級アルコキシ
    カルボニルアミノ基、5)ハロゲン原子で置換されてい
    てもよい低級アルカンスルホニルアミノ基、6)低級ア
    ルキル基、トリハロゲノ低級アルキル基、ハロゲン原子
    または低級アルコキシ基で置換されていてもよいベンゼ
    ンスルホニルアミノ基、7)チオフェンスルホニルアミ
    ノ基、8)低級アルキル基または低級アルキルフェニル
    基で置換されていてもよいウレイド基、9)低級アルキ
    ルチオウレイド基、または10)低級アルキルスルファ
    モイルアミノ基;R2がハロゲン原子;R3が水素原子ま
    たはハロゲン原子;R6が1)低級アルコキシ基、2)低
    級アルキルアミノ基、ヒドロキシ低級アルキルアミノ
    基、低級アルキルアミノ低級アルキルアミノ基、ピペリ
    ジニル基、低級アルキルピペリジニル基、モルホリノ
    基、低級アルキルモルホリノ基、チオモルホリノ基、ピ
    ペラジニル基、低級アルキルピペラジニル基、低級アル
    カノイルピペラジニル基、およびピロリジニル基から選
    ばれる1〜3個の基で置換されていてもよい低級アルキ
    ル基、3)低級アルキル基で置換されていてもよいスル
    ファモイル基、および4)低級アルキル基で置換されて
    いてもよいカルバモイル基から選ばれる1〜3個の基で
    置換されていてもよいフェニル基、である請求項14、
    15、16のいずれかに記載の医薬組成物。
  18. 【請求項18】 R1が水素原子、R3がハロゲン原子、
    およびR6が2−低級アルコキシフェニル基、2,6−ジ
    低級アルコキシフェニル基、2,6−ジ低級アルコキシ
    −4−[[N,N−ジ低級アルキルアミノ]低級アルキル]
    フェニル基、2,6−ジ低級アルコキシ−4−[(4−低
    級アルキル−1−ピペラジニル)低級アルキル]フェニル
    基、2,6−ジ低級アルコキシ−4−[1−ピペリジニル
    低級アルキル]フェニル基、2,6−ジ低級アルコキシ−
    4−[N,N−ジ(低級アルキル)カルバモイル]フェニル
    基または2,6−ジ低級アルキル−4−[(モルホリノ)低
    級アルキル]フェニル基、である請求項17記載の医薬
    組成物。
  19. 【請求項19】 低級アルコキシがメトキシである請求
    項18記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】 有効成分として下記の化合物、その低
    級アルキルエステル、または製薬学的に許容される塩を
    含有するα4介在細胞接着による病態の治療または予防
    用医薬組成物。N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
    −(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
    ン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジ
    メトキシ−4−(1−ピペリジノメチル)フェニル]−L
    −フェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)
    −4−[2,6−ジメトキシ−4−[(4−メチルピペラジ
    ニル)メチル]フェニル]−L−フェニルアラニン;N−
    (2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキ
    シ−4−(モルホリノメチル)フェニル]−L−フェニル
    アラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−[2,
    6−ジメトキシ−4−[(N,N−ジメチルアミノ)メチ
    ル]フェニル]−L−フェニルアラニン;N−(2,6−ジ
    クロロベンゾイル)−4−[2,6−ジメトキシ−4−
    (N,N−ジメチルカルバモイル)フェニル]−L−フェニ
    ルアラニン;N−(2,6−ジクロロ−4−ヒドロキシベ
    ンゾイル)−4−(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フ
    ェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4
    −(2−エトキシ−6−メトキシフェニル)−L−フェニ
    ルアラニン;N−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−4−
    (2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニン;
    N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−(2,3−メチ
    レンジオキシ−6−メトキシフェニル)−L−フェニル
    アラニン;N−(2,6−ジクロロベンゾイル)−3−(1
    −ヒドロキシエチル)−4−(2,6−ジメトキシフェニ
    ル)−L−フェニルアラニン;N−(2,6−ジクロロベン
    ゾイル)−4−(2,4,6−トリメトキシフェニル)−L
    −フェニルアラニン;N−[2,6−ジクロロ−4−[(ト
    リフルオロメタンスルホニル)アミノ]ベンゾイル]−4
    −(2,6−ジメトキシフェニル)−L−フェニルアラニ
    ン;またはN−[2,6−ジクロロ−4−[(2−チエニル
    スルホニル)アミノ]ベンゾイル]−4−(2,6−ジメト
    キシフェニル)−L−フェニルアラニン。
  21. 【請求項21】 α4介在細胞接着による病態が、組織
    における白血球浸潤を伴う病態である請求項11から2
    0のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  22. 【請求項22】 組織における白血球浸潤を伴う病態
    が、上皮組織、肺、血管、心臓、神経組織、移植された
    器官における白血球浸潤を伴う病態である請求項21記
    載の医薬組成物。
  23. 【請求項23】 上皮組織における白血球浸潤を伴う病
    態が、胃腸管、皮膚、尿道、気管、または関節滑膜にお
    ける白血球浸潤を伴う病態である請求項22記載の医薬
    組成物。
  24. 【請求項24】 移植された器官における白血球浸潤を
    伴う病態が、移植された腎臓、肝臓、膵臓、または心臓
    における白血球浸潤を伴う病態である請求項22記載の
    医薬組成物。
  25. 【請求項25】 組織における白血球浸潤を伴う病態が
    リュウマチ関節炎、喘息、乾癬、皮膚炎症疾患、糖尿
    病、多発性硬化症、全身性エリトマトーデス(SLE)、
    炎症性腸疾患または移植片対宿主疾患である請求項21
    記載の医薬組成物。
  26. 【請求項26】 皮膚炎症疾患が湿疹、接触皮膚炎、ま
    たはアトピー性皮膚炎であり、炎症性腸疾患が潰瘍性大
    腸炎またはクローン病である請求項25記載の医薬組成
    物。
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