JP2001089347A - 疎水性粉体含有水中油型乳化組成物 - Google Patents

疎水性粉体含有水中油型乳化組成物

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JP2001089347A
JP2001089347A JP26669599A JP26669599A JP2001089347A JP 2001089347 A JP2001089347 A JP 2001089347A JP 26669599 A JP26669599 A JP 26669599A JP 26669599 A JP26669599 A JP 26669599A JP 2001089347 A JP2001089347 A JP 2001089347A
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JP
Japan
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polyoxyethylene
oil
powder
monoisostearate
surfactant
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JP26669599A
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English (en)
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Tetsuo Shoji
哲生 小路
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Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 疎水性粉体を含有する水中油型乳
化組成物において、粉体の分散性が良好で、のびがよ
く、みずみずしい使用感触を有しながら、耐水性に優
れ、化粧持ちの良好な水中油型乳化組成物を得る。 【解決手段】 疎水性粉体を含有する水中油型乳
化組成物において、乳化剤及び疎水性粉体の分散剤とし
て、HLB値が7未満の常温で液状の界面活性剤と、H
LB値が7以上の常温で液状の界面活性剤を併用して用
いる。界面活性剤として、エーテル変性シリコーン型ノ
ニオン界面活性剤及びエステル型ノニオン界面活性剤を
用いることにより、より安定な乳化組成物を得ることが
でき、好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、疎水性粉体を含
有する水中油型乳化組成物に関し、特に粉体の分散性が
良好で、のびがよく、みずみずしい使用感触を有しなが
ら、耐水性に優れ、化粧持ちの良好な水中油型乳化組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水中油型乳化組成物は、そののび
の良さと、みずみずしい使用感触により、クリーム,乳
液などの基礎化粧品はもとより、ファンデーションなど
のメイクアップ化粧料及び日焼け止め化粧料に広く利用
されている。
【0003】また、化粧料に配合される粉体は通常親水
性の性質を有している。しかしながら親水性粉体は、肌
上で汗などの水分を吸収し、経時的に色調がくすんだ
り、汗とともに流れてしまったりと、化粧持ちに問題が
あった。そこで、粉体表面を疎水化処理した疎水化処理
粉体や、ナイロン末,ポリエチレン末,金属石鹸等の親
油性の性質を有する親油性粉体(以下疎水化処理粉体と
親油性粉体をあわせて疎水性粉体と略す)を化粧料に配
合する試みが行われている。しかしながら、疎水性粉体
は、水中油型乳化組成物への分散性が悪く、経時で粉体
が沈降したり、乳化粒子の合一等が生じる場合があっ
た。
【0004】そこで、水中油型乳化組成物に疎水性粉体
を安定に分散させる試みが種々なされてきている。例え
ば、HLB値が12以下の非イオン性界面活性剤と疎水
性粉体と水溶性高分子を含有する水中油型乳化組成物
(特開平9−87129)、ポリグリセリン脂肪酸エス
テルと粉体と油剤と水を含有する乳化組成物(特開平1
0−7521)、アルキル変性カルボキシビニルポリマ
ーと疎水化処理粉末とシリコーン樹脂を含有する水中油
型乳化組成物(特開平11−43417)、アシル化ポ
リグリセリンとアシル乳酸と親油化処理粉体を含有する
乳化組成物(特開平10−194964)、アクリル酸
・メタクリル酸アルキルと親油化処理粉体とを含有する
乳化組成物(特開平10−194965)等が開示され
ているが、使用感触、化粧持ち、分散安定性がともに優
れた水中油型乳化組成物は未だ得られていないのが現状
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このため、上記欠点を
解決し、疎水性粉体を安定に分散させ、使用感触,化粧
持ちともに良好な水中油型乳化組成物を提供することを
本発明の目的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記問題点
に鑑み、疎水性粉体を水中油型乳化組成物に安定に分散
させるべく鋭意研究を行った結果、疎水性粉体の分散剤
として、HLB値が7未満の常温で液状の界面活性剤と
HLB値が7以上の常温で液状の界面活性剤を併用する
ことにより、疎水性粉体の分散性が良好な水中油型乳化
組成物を得ることができることを見いだし、本発明を完
成するに至った。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。
【0008】本発明において使用するHLB値が7未満
の常温で液状の界面活性剤(以下親油性界面活性剤と略
す)としては、特に限定されないが、エーテル変性シリ
コーン型ノニオン界面活性剤,エステル型ノニオン界面
活性剤が好ましく用いられる。エーテル変性シリコーン
型ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン・
メチルポリシロキサン共重合体,ポリ(オキシエチレン
・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体,
ポリオキシアルキレン・アルコキシ変性メチルポリシロ
キサン共重合体等が用いられる。具体的には、信越化学
工業株式会社より販売されているKF945A,KF6
015,KF6016,KF6017,KF6008
や、東レダウコーニング社より販売されているSH37
72C,SH3775C,SH3748、ゴールドシュ
ミット社より販売されているABIL EM−90等が
例示される。エステル型ノニオン界面活性剤としては、
モノイソステアリン酸グリセリル,モノオレイン酸ジグ
リセリル,モノイソステアリン酸ジグリセリル,モノオ
レイン酸テトラグリセリル,ペンタオレイン酸デカグリ
セリル,ペンタイソステアリン酸デカグリセリル,モノ
オレイン酸ソルビタン,セスキオレイン酸ソルビタン,
トリオレイン酸ソルビタン,モノイソステアリン酸ソル
ビタン,セスキイソステアリン酸ソルビタン,ポリオキ
シエチレン(3)ヒマシ油,ポリオキシエチレン(1
0)ヒマシ油,ポリオキシエチレン(5)硬化ヒマシ
油,ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油,ポリオ
キシエチレン(3)モノイソステアレート,ポリオキシ
エチレン(2)ジイソステアレート,ポリオキシエチレ
ン(3)ジイソステアレート,ポリオキシエチレン
(4)ジイソステアレート,ポリオキシエチレン(6)
ジイソステアレート,ポリオキシエチレン(8)ジイソ
ステアレート,ポリオキシエチレン(2)モノオレエー
ト,ポリオキシエチレン(3)モノオレエート,モノイ
ソステアリン酸ポリオキシエチレン(3)グリセリル,
トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(3)グリセ
リル,トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5)
グリセリル,トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(10)グリセリル,トリイソステアリン酸ポリオキシ
エチレン(3)トリメチロールプロパン,ポリオキシエ
チレン(5)硬化ヒマシ油モノイソステアレート,ポリ
オキシエチレン(10)硬化ヒマシ油モノイソステアレ
ート,ポリオキシエチレン(15)硬化ヒマシ油モノイ
ソステアレート,ポリオキシエチレン(5)硬化ヒマシ
油トリイソステアレート,ポリオキシエチレン(10)
硬化ヒマシ油トリイソステアレート,ポリオキシエチレ
ン(15)硬化ヒマシ油トリイソステアレート,ポリオ
キシエチレン(20)硬化ヒマシ油トリイソステアレー
ト,ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油トリイソ
ステアレートなどが例示される。上記の界面活性剤の中
でも、粉体の分散安定化効果の点から、エーテル変性シ
リコーン型ノニオン界面活性剤、及びモノイソステアリ
ン酸グリセリル,モノイソステアリン酸ジグリセリル,
ペンタイソステアリン酸デカグリセリル,モノイソステ
アリン酸ソルビタン,セスキイソステアリン酸ソルビタ
ン,ポリオキシエチレン(3)モノイソステアレート,
ポリオキシエチレン(2)ジイソステアレート,ポリオ
キシエチレン(3)ジイソステアレート,ポリオキシエ
チレン(4)ジイソステアレート,ポリオキシエチレン
(6)ジイソステアレート,ポリオキシエチレン(8)
ジイソステアレート,モノイソステアリン酸ポリオキシ
エチレン(3)グリセリル,トリイソステアリン酸ポリ
オキシエチレン(3)グリセリル,トリイソステアリン
酸ポリオキシエチレン(5)グリセリル,トリイソステ
アリン酸ポリオキシエチレン(10)グリセリル,トリ
イソステアリン酸ポリオキシエチレン(3)トリメチロ
ールプロパン,ポリオキシエチレン(5)硬化ヒマシ油
モノイソステアレート,ポリオキシエチレン(10)硬
化ヒマシ油モノイソステアレート,ポリオキシエチレン
(15)硬化ヒマシ油モノイソステアレート,ポリオキ
シエチレン(5)硬化ヒマシ油トリイソステアレート,
ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油トリイソステ
アレート,ポリオキシエチレン(15)硬化ヒマシ油ト
リイソステアレート,ポリオキシエチレン(20)硬化
ヒマシ油トリイソステアレート,ポリオキシエチレン
(30)硬化ヒマシ油トリイソステアレート等のイソス
テアリン酸誘導体タイプのエステル型ノニオン界面活性
剤が好ましく用いられる。本発明において親油性界面活
性剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を組み合わせ
て用いることができる。
【0009】本発明において使用するHLB値が7以上
の常温で液状の界面活性剤(以下親水性界面活性剤と略
す)としては、特に限定されないが、エーテル変性シリ
コーン型ノニオン界面活性剤,エステル型ノニオン界面
活性剤が好ましく用いられる。エーテル変性シリコーン
型ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン・
メチルポリシロキサン共重合体,ポリ(オキシエチレン
・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体,
ポリオキシアルキレン・アルコキシ変性メチルポリシロ
キサン共重合体等が用いられる。具体的には、信越化学
工業株式会社より販売されているKF351A,KF3
53A,KF354A,KF618,KF6011,K
F6013,KF352A,KF6012や、東レダウ
コーニング社より販売されているSH3746,SH3
771C,SH3773C,SH3749等が例示され
る。エステル型ノニオン界面活性剤としては、モノオレ
イン酸ポリオキシエチレン(5)グリセリル,モノオレ
イン酸ポリオキシエチレン(15)グリセリル,ジオレ
イン酸ジグリセリル,モノラウリン酸ヘキサグリセリ
ル,モノミリスチン酸ヘキサグリセリル,モノオレイン
酸ヘキサグリセリル,モノラウリン酸デカグリセリル,
モノオレイン酸デカグリセリル,モノリノール酸デカグ
リセリル,モノイソステアリン酸デカグリセリル,ジオ
レイン酸デカグリセリル,ジイソステアリン酸デカグリ
セリル,トリオレイン酸デカグリセリル,トリイソステ
アリン酸デカグリセリル,モノラウリン酸ソルビタン,
モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタ
ン,モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタン,モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)
ソルビタン,モノオレイン酸ポリオキシエチレン(2
0)ソルビタン,トリオレイン酸ポリオキシエチレン
(20)ソルビタン,モノオレイン酸ポリオキシエチレ
ン(6)ソルビタン,モノイソステアリン酸ポリオキシ
エチレン(20)ソルビタン,モノラウリン酸ポリオキ
シエチレン(6)ソルビット,テトラオレイン酸ポリオ
キシエチレン(6)ソルビット,テトラオレイン酸ポリ
オキシエチレン(30)ソルビット,テトラオレイン酸
ポリオキシエチレン(40)ソルビット,テトラオレイ
ン酸ポリオキシエチレン(60)ソルビット,ポリオキ
シエチレン(20)ヒマシ油,ポリオキシエチレン(3
0)ヒマシ油,ポリオキシエチレン(40)ヒマシ油,
ポリオキシエチレン(50)ヒマシ油,ポリオキシエチ
レン(60)ヒマシ油,ポリオキシエチレン(20)硬
化ヒマシ油,ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ
油,ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油,ポリオ
キシエチレン(10)モノラウレート,ポリオキシエチ
レン(6)モノオレエート,ポリオキシエチレン(1
0)モノオレエート,ポリオキシエチレン(6)モノイ
ソステアレート,ポリオキシエチレン(12)モノイソ
ステアレート,ポリオキシエチレン(20)モノイソス
テアレート,ポリオキシエチレン(12)ジイソステア
レート,ポリオキシエチレン(6)モノオレエート,ポ
リオキシエチレン(10)モノオレエート,モノイソス
テアリン酸ポリオキシエチレン(5)グリセリル,モノ
イソステアリン酸ポリオキシエチレン(6)グリセリ
ル,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(8)グ
リセリル,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(10)グリセリル,モノイソステアリン酸ポリオキシ
エチレン(15)グリセリル,モノイソステアリン酸ポ
リオキシエチレン(20)グリセリル,モノイソステア
リン酸ポリオキシエチレン(25)グリセリル,モノイ
ソステアリン酸ポリオキシエチレン(30)グリセリ
ル,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(40)
グリセリル,トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(20)グリセリル,トリイソステアリン酸ポリオキシ
エチレン(30)グリセリル,トリイソステアリン酸ポ
リオキシエチレン(40)グリセリル,トリイソステア
リン酸ポリオキシエチレン(20)トリメチロールプロ
パン,トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(2
5)トリメチロールプロパン,トリイソステアリン酸ポ
リオキシエチレン(30)トリメチロールプロパン,ト
リイソステアリン酸(40)トリメチロールプロパン,
モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)硬化
ヒマシ油,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(30)硬化ヒマシ油,モノイソステアリン酸ポリオキ
シエチレン(40)硬化ヒマシ油,モノイソステアリン
酸ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油,モノイソ
ステアリン酸ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ
油,トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(40)
硬化ヒマシ油,トリイソステアリン酸ポリオキシエチレ
ン(50)硬化ヒマシ油,トリイソステアリン酸ポリオ
キシエチレン(60)硬化ヒマシ油等が例示される。こ
れらの界面活性剤の中でも、粉体の分散安定化効果の点
から、エーテル変性シリコーン型ノニオン界面活性剤、
及びモノイソステアリン酸デカグリセリル,ジイソステ
アリン酸デカグリセリル,トリイソステアリン酸デカグ
リセリル,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(20)ソルビタン,ポリオキシエチレン(6)モノイ
ソステアレート,ポリオキシエチレン(12)モノイソ
ステアレート,ポリオキシエチレン(20)モノイソス
テアレート,ポリオキシエチレン(12)ジイソステア
レート,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(5)グリセリル,モノイソステアリン酸ポリオキシエ
チレン(6)グリセリル,モノイソステアリン酸ポリオ
キシエチレン(8)グリセリル,モノイソステアリン酸
ポリオキシエチレン(10)グリセリル,モノイソステ
アリン酸ポリオキシエチレン(15)グリセリル,モノ
イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)グリセリ
ル,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(25)
グリセリル,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(30)グリセリル,モノイソステアリン酸ポリオキシ
エチレン(40)グリセリル,トリイソステアリン酸ポ
リオキシエチレン(20)グリセリル,トリイソステア
リン酸ポリオキシエチレン(30)グリセリル,トリイ
ソステアリン酸ポリオキシエチレン(40)グリセリ
ル,トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)
トリメチロールプロパン,トリイソステアリン酸ポリオ
キシエチレン(25)トリメチロールプロパン,トリイ
ソステアリン酸ポリオキシエチレン(30)トリメチロ
ールプロパン,トリイソステアリン酸(40)トリメチ
ロールプロパン,モノイソステアリン酸ポリオキシエチ
レン(20)硬化ヒマシ油,モノイソステアリン酸ポリ
オキシエチレン(30)硬化ヒマシ油,モノイソステア
リン酸ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油,モノ
イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマ
シ油,モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(6
0)硬化ヒマシ油,トリイソステアリン酸ポリオキシエ
チレン(40)硬化ヒマシ油,トリイソステアリン酸ポ
リオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油,トリイソステ
アリン酸ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油等の
イソステアリン酸誘導体タイプのエステル型ノニオン界
面活性剤が好ましく用いられる。本発明において親水性
界面活性剤は、1種を単独で、若しくは2種以上を組み
合わせて用いることができる。
【0010】本発明において、親油性界面活性剤と親水
性界面活性剤は、乳化組成物全量に対し合計で0.1〜
10重量%配合することが好ましい。また、親油性界面
活性剤と親水性界面活性剤の量比は、重量比で1:10
〜10:1の範囲に調整することによりさらに粉体の分
散安定性が向上する。
【0011】本発明において使用する疎水性粉体として
は特に限定されず、公知の親油性粉体、及び公知の親水
性粉体を疎水化処理した疎水化処理粉体が用いられる。
親油性粉体としては例えば、ミリスチン酸亜鉛,パルミ
チン酸カルシウム,ステアリン酸アルミニウム,ステア
リン酸マグネシウム等の金属石鹸、ナイロン粉体、ポリ
エチレン粉体、ポリメタクリル酸メチル粉体、スチレン
アクリル酸共重合体粉体、ポリメチルシルセスキオキサ
ン粉体、シリコーンゴム粉体、カーボンブラック、有機
色素粉体等が挙げられる。また、公知の親水性粉体を疎
水化処理した疎水化処理粉体としては、タルク,マイ
カ,セリサイト,カオリン,雲母チタン,酸化チタン,
微粒子酸化チタン,酸化亜鉛,微粒子酸化亜鉛,黒酸化
鉄,黄酸化鉄,ベンガラ,群青,紺青,酸化クロム,水
酸化クロム,水溶性染料等の親水性粉体を、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン,ジメチルポリシロキサン等
のシリコーン類、デキストリン脂肪酸エステル、高級脂
肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、ア
ルキルリン酸エーテル、フッ素化合物、スクワラン,パ
ラフィンなどの炭化水素から選択される1種又は2種以
上の疎水化処理剤を用いて処理したものが挙げられる。
【0012】これらの疎水性粉体の配合量は乳化組成物
全量に対して、1〜50重量%が好ましい。
【0013】本発明における水中油型乳化組成物は、上
記成分を必須成分として、定法により調製することがで
きる。例えば、水性成分の混合物に分散剤と疎水性粉体
を分散させ油分を添加して乳化する方法、水性成分の一
部と油性成分を用いてまず乳化組成物を調製した中に水
性成分の残部と分散剤に疎水性粉体を分散させた粉体分
散物を添加して混合均一化する方法等が用いられる。こ
れらの調製方法の中でも、乳化組成物中に粉体分散物を
混合均一化する方法が好ましく用いられる。
【0014】本発明においては、上記した常温で液状の
親油性界面活性剤及び常温で液状の親水性界面活性剤を
用いて疎水性粉体を分散させることにより、安定性の良
好な水中油型乳化組成物を提供する。本発明における水
中油型乳化組成物は、抗真菌剤や抗炎症剤などの皮膚外
用医薬組成物、メイクアップ下地料,メイクアップ化粧
料,紫外線防御料,パック等の化粧料等の用途に用いら
れ得る。さらに、本発明にかかる水中油型乳化組成物に
おいては、本発明の特徴を損なわない範囲で、各種油
分,界面活性剤,低級一価アルコール,保湿剤,多価ア
ルコール,細胞賦活剤,抗酸化剤,美白剤,紫外線吸収
剤,防菌防黴剤,顔料,色素類,香料,抗真菌成分,抗
炎症成分などの一般的な化粧料,医薬品配合成分を添加
することができる。
【0015】
【実施例】さらに実施例により、本発明の特徴について
詳細に説明する。
【0016】表1に示した処方にて、本発明の実施例1
及び比較例1にかかる水中油乳化型ファンデーションを
調製した。ファンデーションは、次の要領で調製した。 1〜6の疎水性粉体を7〜10の成分と混合し、3本
ローラーで均一に分散させる。 11,12の成分を添加してさらにディスパーで混
合,均一化する。 13〜15の水相成分及び16〜19の油相成分をそ
れぞれ70℃に加熱,混合溶解し、油相に水相を添加し
て乳化する。 の成分にを添加して、混合,均一化する。
【0017】
【表1】
【0018】表2に示した処方にて、本発明の実施例2
及び比較例2にかかる水中油乳化型日焼け止めエマルシ
ョンを調製した。エマルションは、次の要領で調製し
た。 1の疎水化処理粉体を2〜6の成分と混合し、3本ロ
ーラーで均一に分散させる。 7,8の成分を添加してさらにディスパーで混合,均
一化する。 9〜11の水相成分及び12〜15の油相成分をそれ
ぞれ70℃に加熱,混合溶解し、油相に水相を添加して
乳化する。 の成分にを添加して、混合,均一化する。
【0019】
【表2】
【0020】実施例1,2及び比較例1,2を用いて、
粉体の分散性の評価を行った。粉体の分散性は、調製直
後及び40℃で1ヶ月保存した後の粉体の分散状態を光
学顕微鏡で観察し、表3に示す基準により粉体の分散性
を評価し、表4に示した。
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】表4に示したとおり、親油性界面活性剤と
親水性界面活性剤を併用した実施例1では、粉体の分散
性が良好であったが、その中間のHLB値の界面活性剤
を単独で配合した比較例1では、粉体の分散性が悪く、
粒子の凝集が数多く認められていた。また、常温で液状
の界面活性剤であるモノイソステアリン酸ソルビタンと
モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(15)グリ
セリルを粉体の分散剤として用いた実施例2では、粉体
の分散状態が良好であったが、同じHLB値を示すが、
常温で固体状である、モノステアリン酸ソルビタンとモ
ノステアリン酸ポリオキシエチレン(15)グリセリル
を用いた比較例2においては、粉体の凝集が認められて
いた。
【0024】また、本発明の実施例の使用感を評価する
ために、実施例1及び実施例2を用いて使用感の官能評
価を行った。官能評価は、官能評価専門員5名によって
行い、結果は5名の合議により表した。評価項目及び結
果を表5に示した。
【0025】
【表5】
【0026】その結果、実施例1,実施例2はともに塗
布時ののび,みずみずしさが良好な水中油型乳化組成物
特有の使用感を有しながら、化粧持ちが良好で、実施例
1では経時でのくすみ,とれがなく、実施例2では紫外
線防御効果の持続性が良好であることが示された。
【0027】 [実施例3] 紫外線防御ローション (1)フッ素処理微粒子酸化チタン 15.0(重量%) (2)ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン) メチルポリシロキサン共重合体(HLB値=14.0) 0.3 (3)モノイソステアリン酸ソルビタン(HLB値=5.0) 1.2 (4)1,3-ブチレングリコール 10.0 (5)ヒドロキシエチルセルロース 0.2 (6)水酸化カリウム 0.1 (7)精製水 61.2 (8)ベヘニルアルコール 1.0 (9)ステアリン酸 1.0 (10)流動パラフィン 10.0 製法:(1)〜(7)の水相成分をホモミキサーにて混合,
均一化し、70℃に加熱する。(8)〜(10)の成分を70
℃に加熱,溶解均一化し、前記水相成分に添加して均一
に乳化する。
【0028】 [実施例4] (1)精製水 51.8(重量%) (2)グリセリン 10.0 (3)ヒドロキシプロピルセルロース 0.1 (4)金属石鹸処理酸化チタン 10.0 (5)シリコーン処理タルク 3.5 (6)シリコーン処理黄酸化鉄 1.3 (7)シリコーン処理ベンガラ 0.5 (8)シリコーン処理黒酸化鉄 0.2 (9)ポリオキシエチレン メチルポリシロキサン共重合体(HLB値=13.0) 0.4 (10)ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン) メチルポリシロキサン共重合体(HLB値=5.0) 1.1 (11)水酸化カリウム 0.1 (12)ステアリン酸 1.0 (13)オクタン酸グリセリル 20.0 製法:(1)〜(11)の水相成分をニーダーで20分間混練
し均一化する。(12),(13)の成分を加熱溶解して添加し
て乳化する。
【0029】
【発明の効果】本発明により、疎水性粉体を含有する水
中油型乳化組成物であるにもかかわらず、粉体の分散性
が良好で、のびがよく、みずみずしい使用感触を有し、
且つ耐水性に優れ、化粧持ちの良好な水中油型乳化組成
物を得ることができた。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB032 AB232 AB242 AB432 AC022 AC072 AC122 AC242 AC342 AC422 AC442 AC482 AD022 AD152 AD272 AD282 AD352 BB04 CC04 CC12 DD27 DD31 EE01 EE06 EE07 EE17 4D077 AA09 AB11 AC03 BA04 BA07 BA15 CA03 CA12 CA13 DC02Y DC35Y DC36Y DD32Y DD33Y DD36Y DD56Y DE02Y DE07Y DE08Y DE09Y 4G065 AA01 AA10 AB12Y AB28Y AB40X BA06 CA03 DA02 EA01 EA07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HLB値が7未満の常温で液状の界面活
    性剤及びHLB値が7以上の常温で液状の界面活性剤
    と、疎水性粉体を含有することを特徴とする、水中油型
    乳化組成物。
  2. 【請求項2】 常温で液状の界面活性剤が、エステル型
    ノニオン界面活性剤、エーテル変性シリコーン型ノニオ
    ン活性剤から選択される1種又は2種以上である、請求
    項1に記載の水中油型乳化組成物。
  3. 【請求項3】 HLB値が7未満の常温で液状の界面活
    性剤及びHLB値が7以上の常温で液状の界面活性剤
    を、重量比で1:10〜10:1の比率で組み合わせて
    配合することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記
    載の水中油型乳化組成物。
  4. 【請求項4】 水中油型乳化組成物が、化粧料であるこ
    とを特徴とする、請求項1〜請求項3に記載の水中油型
    乳化組成物。
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