JP2001087088A - 詰め綿構造体 - Google Patents

詰め綿構造体

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JP2001087088A
JP2001087088A JP27188499A JP27188499A JP2001087088A JP 2001087088 A JP2001087088 A JP 2001087088A JP 27188499 A JP27188499 A JP 27188499A JP 27188499 A JP27188499 A JP 27188499A JP 2001087088 A JP2001087088 A JP 2001087088A
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fibers
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眞二 佐野
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  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、繰り返し洗濯を行った際にも、制菌
性能を維持できる衛生的な詰め綿構造体を提供せんとす
るものである。 【解決手段】本発明の詰め綿構造体は、中綿と側地から
なる詰め綿構造体であって、該中綿を構成する繊維が集
合体として制菌性能を有するものであることを特徴とす
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制菌性能維持に優
れた布団、クッション、枕などの詰め綿構造体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】昨今の高齢化現象により、介護を必要と
する人はさらに増加することが予想され、また、近年、
メチシリン耐性黄色ブドウ状球菌(以下、MRSAとい
う)などによる院内感染が問題となり、より快適で衛生
的な寝装寝具に対する要求は高まってきたため、使用者
に直接接するシーツやカバーはもちろん、布団側地や中
綿そのものに関しても、抗菌防臭性能はもちろん制菌性
付与が要望されている。
【0003】これらは病院や介護施設などにおいてはリ
ネンサプライ業者などを介して繰り返し洗濯して使用さ
れるため制菌性能については洗濯耐久性を有することが
重要となっている。
【0004】さらには今後在宅介護の拡大が予想される
昨今、一般家庭においてもこれらの制菌性能に関し必要
性が高まってくる。
【0005】従来、制菌性能を付与する方法として、繊
維そのものを製造する際に銀や銅あるいは亜鉛などの無
機系制菌剤を付与する方法や繊維を製造したあとに第4
級アンモニウム塩などの有機系制菌剤を塗布する方法が
提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法で
は、糸切れなど生産効率悪化の原因なるという問題があ
った。一方、後者の場合、制菌剤は繊維表面にバインダ
ー成分により定着させるのみのため、初期の性能では問
題ないものの前者の抗菌剤練り混み方式に比較し洗濯耐
久性に劣るという問題があった。
【0007】本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、
繰り返し洗濯を行った際にも、制菌性能を維持できる衛
生的な詰め綿構造体を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の詰め綿構造体は、中綿と側地か
らなる詰め綿構造体であって、該中綿を構成する繊維が
集合体として制菌性能を有するものであることを特徴と
するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の詰め綿構造体は、中綿と
側地からなる詰め綿構造体であって、該中綿を構成する
繊維が集合体として制菌性能を有する必要がある。
【0010】すなわち、中綿を構成する繊維の一部に制
菌性能を有することにより集合体として制菌性能を有し
ていれば、構成するすべての繊維が制菌性能を有する必
要はないということである。
【0011】本発明の中綿や側地に使用する繊維は、木
綿、ウールなどの天然繊維、レーヨンなどの化学繊維、
ポリエステル、ポリアミド、アクリルなどの合成繊維な
ど特に限定するものではないが、制菌性能をより効率的
に発揮するという観点からポリエステル繊維が好まし
い。
【0012】本発明において、ポリエステル繊維は特に
限定されることはないが、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどを用いることがで
きる。また、ポリエステルの中に品質改良のため5−ナ
トリウムスルホイソフタル酸、イソフタル酸、アジピン
酸などの第3成分を含有してもよい。
【0013】本発明の詰め綿構造体において、制菌性能
はピリジン系の制菌剤を用いることが好ましく、その制
菌剤は、分子量が200〜700、無機性/有機性値=
0。3〜1.4、かつ、平均粒径が2μm以下であるこ
とが好ましい。このような制菌剤を繊維表面近傍に吸尽
・拡散する。これは、分子量、無機性/有機性値ならび
に平均粒径の3つの性質を繊維内部に吸尽・拡散する分
散染料に近づけることにより、分散染料と同じ機構で繊
維内部に吸尽・拡散させようとするものである。制菌剤
が内部に集中すると制菌効果が減少するが、このように
制菌剤が表面近傍に吸尽・拡散する場合、表面の制菌剤
密度が高い制菌性能が得られると共に高い洗濯耐久性も
得られる。
【0014】本発明に用いるピリジン系制菌剤の分子量
が200未満の制菌剤をポリエステル繊維に処理した場
合、該制菌剤が繊維表面近傍に容易に付着または吸尽・
拡散するが、繊維表面からの脱落も起こりやすく、洗濯
時の耐久性が低くなる可能性がある。一方、分子量が7
00を超えると、制菌剤が繊維表面に吸尽・拡散しにく
くなる傾向がある。したがって、該ピリジン系制菌剤と
しては、さらに好ましくは分子量が300〜500の範
囲のものがよい。
【0015】本発明でいう無機性/有機性値とは、藤田
稔氏(改編 化学実験学−有機化学篇−河出書房(19
71)参照)が考案した、各種有機化合物の極性を有機
概念的に取り扱った値であり、炭素(C)1個を有機性
20とし、それに対し各種極性基の無機性、有機性の値
を表1のように決めたときの無機性値の和と有機性値の
和の両者の比のことをいう。
【0016】
【表1】
【0017】例えば、ポリエステル繊維の最も代表的な
ポリエチレンテレフタレートについて、上記方法を用い
て無機性/有機性値を計算すると0.7となる。吸尽・
拡散する物質が無機性/有機性値が低く有機性が強い場
合、或いは、無機性/有機性値が高く無機性が強い場合
は、ポリエステルとの親和性が悪く、吸尽・拡散しにく
い。そのため、効果的に吸尽・拡散するためには、ピリ
ジン系制菌剤の無機性/有機性値は0.4〜1.2の間
にあることが好ましく、0.4〜1.0にあることがよ
り好ましい。
【0018】本発明で用いられるピリジン系制菌剤の平
均粒径は、2μm以下であるのが好ましい。すなわち、
かかる平均粒径が2μmを超えると、ポリエステル繊維
に吸尽・拡散しにくく、また、加工液にしたときに、制
菌剤粒子の沈降が生じ、液安定性に劣る。
【0019】本発明で用いられるピリジン系制菌剤の含
有量については、含有量が少なすぎれば制菌効果が無
く、逆に過剰に含有させるとコスト高となるため、含有
量はポリエステル短繊維に対し、好ましくは0.05〜
1重量%、さらに好ましくは0.1〜0.5重量%含有
させるのがよい。
【0020】本発明において用いる繊維は、繊度が太く
なるほど単位重量あたりの繊維表面積が小さくなり、制
菌剤の吸尽効率が低下するため、20デニール以下であ
ることが好ましく、より好ましくは8デニール以下であ
る。しかし、中綿に使用する場合は、嵩高性、保温性、
風合いなどの面から5〜15dが特に好ましく、側地と
して用いる場合は、好ましくは5デニール以下、より好
ましくは2デニール以下である。
【0021】繊維の断面形状は、丸断面のほか扁平断
面、中空断面、三角や四角断面などの異形断面などいず
れでもよく、また、異種のポリマや同種であっても、重
合度や共重合成分や共重合比率などが異なったポリマ
が、サイドバイサイド型に張り合わされたり、芯鞘形状
に複合されたりした断面形状を有する繊維であってもよ
い。嵩高性の面から、より好ましくは中空断面形状のも
のがよいが、これらの各種繊維が混綿されていてもよ
い。さらに本発明に用いる中綿あるいは側地に使用する
繊維は、短繊維であっても長繊維であってもよく無機粒
子たとえば二酸化チタンなどを含んでいてもよい。
【0022】かかる中綿に使用する繊維は、ケン縮を有
していてもいなくてもどちらでも良く、さらにケン縮の
形態は機械ケン縮であってもスパイラルケン縮であって
もどちらでもよいが、好ましくは機械ケン縮を有する繊
維が好ましく使用される。かかるケン縮を有することに
より、本発明の詰め綿構造体は嵩高性を示すことになる
が、機械ケン縮を有する繊維を用いた場合は、洗濯によ
る絡み合いによる嵩高性低減がより発生しにくいという
特徴ある効果を発揮する。さらに機械ケン縮を有する繊
維とスパイラルケン縮を有する繊維が混綿されていても
よい。
【0023】また、かかる側地の用いる繊維は、長繊維
であっても短繊維であってもよい。
【0024】本発明で用いられるピリジン系制菌剤とし
ては、2−クロロ−6−トリクロロメチルピリジン、2
−クロロ−4−トリクロロメチル−6−メトキシピリジ
ン、2−クロロ−4−トリクロロメチル−6−(2−フ
リルメトキシ)ピリジン、ジ(4−クロロフェニル)ピ
リジルメタノール、2,3,5−トリクロロ−4−(n
−プロピルスルフォニル)ピリジン、2−ピリジルチオ
ール−1−オキシド亜鉛、ジ(2−ピリジルチオール−
1−オキシド)等の制菌剤を用いることができる。なか
でも2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛がポリエ
ステル繊維との親和性がよく、ポリエステル繊維に対し
て強固に吸尽・拡散するため洗濯耐久性がよく、かつ、
MRSAを始め多くの菌種に対して制菌効果を発揮する
ためより好ましい。
【0025】本発明の詰め綿構造体において、制菌性能
は中綿あるいは側地の少なくともいずれかの部材に有し
ていればよく、中綿においても、構成する繊維の一部に
制菌性能を有しておればよい。したがって、全体として
制菌性能を有しておれば、制菌原綿の構成比率は、特に
限定するものではないが、好ましくは30重量%〜10
0重量%、さらに好ましくは50重量%〜100重量%
である。
【0026】さらに本発明に用いる側地は、ポリエステ
ルマルチフィラメントからなる布帛であることが好まし
い。ポリエステルマルチフィラメントであるため、短繊
維からなる布帛に比較し、磨耗等により発生する側地か
らの塵の量を低減せしめることができるためである。
【0027】本発明の詰め綿構造体に用いる詰め綿を構
成する繊維に制菌性能を付与する方法は、特に限定する
ものではないが、ポリエステル繊維の場合、紡糸して得
られた繊維を延伸後に制菌剤を表面に付与し、熱処理機
などで加熱処理することなどが好ましい。その際、制菌
剤の濃度、付着量、さらには熱処理温度,熱処理時間な
どをコントロールすることにより、所望の性能を付与す
ることができる。
【0028】本発明の詰め綿構造体に用いる側地に制菌
性能を付与する方法は、特に限定するものではないが、
たとえば液流染色機で上述の制菌剤を含む液中に布帛を
浸し、常圧または加圧の下で加熱し、さらにテンターな
どで乾熱処理する方法やパディング浴などで制菌剤を含
む液を布帛に含浸させた後、テンターなどで乾熱処理お
よび湿熱処理などで加熱処理することなどが好ましい。
その際、制菌剤の濃度、付着量、さらには熱処理温度、
熱処理時間などをコントロールすることにより所望の性
能を得ることができる。
【0029】かかる熱処理により、制菌剤は繊維表面か
ら内部拡散して、繊維内部でリング状の分布になり、制
菌性を損なうことなく、洗濯耐久性を向上させることが
できる。この条件を変更することにより、制菌剤を繊維
表面付着、繊維内部でのリング状分布、繊維内部拡散の
各状態をコントロールすることができる。
【0030】さらに本発明の詰め綿構造体に、制電性能
や導電性能を有する繊維を、一部あるいは全部に用いた
り、その他の機能加工を施すこと、すなわち帯電防止、
消臭、防汚、吸汗加工などを施すことができる。
【0031】さらに本発明の詰め綿構造体の詰め綿を構
成する繊維に、シリコーン樹脂加工された繊維を含有し
ていてもよい。かかるシリコーン樹脂加工された繊維
は、繊維相互の摩擦抵抗を低減し、しなやかな羽毛調の
風合いを醸し出し、さらにこのシリコーン樹脂加工され
た繊維を含有する詰め綿構造体は、繰り返し圧縮など外
力が加わっても、外力が解除されると、元の形態すなわ
ち嵩高な形態に復元しやすい傾向にあるので好ましい。
さらに洗濯などの揉み効果においても、同様に低摩擦抵
抗のため、通常の繊維に比較し団子状に絡み合いにく
く、洗濯前の形状を保ちやすい傾向にあるので好まし
い。
【0032】かかる性能を十分に得るためには、シリコ
ーン樹脂加工した繊維が20重量%以上含有されている
ことが好ましい。
【0033】本発明の詰め綿構造体は、キルティングや
ピンポイント縫製、和綴じなどにより、側地と中綿を部
分的に一体化させることが好ましい。そうすることによ
り、洗濯を繰り返しても、中綿の形態変化特に嵩高性減
少などの不都合を低減させることができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0035】なお、本発明で用いた品質評価は次の方法
に従った。
【0036】制菌性能:繊維製品新機能評価協議会規定
に従った。
【0037】制菌基準:C≦A、ただしC≠0であるこ
と 殺菌活性値(制菌性能)=log C−log A 接種菌数:1±0.3×105 /ml 、log (B/A)>
1.5 A:無加工品(綿あるいは生地)の接種直後に回収した
菌数 B:無加工品(綿あるいは生地)の18時間培養直後に
回収した菌数 C:制菌加工品(綿あるいは生地)の18時間培養直後
に回収した菌数 対象菌種:黄色ブドウ状球菌(ATCC6538P) 肺炎桿菌(ATCC4352) 綿の洗濯方法はJIS L 0217 103法で洗濯回数は5回とし
た。
【0038】生地の洗濯方法はJIS L 0217 103法で洗濯
回数は5回とした。
【0039】ふとんの洗濯方法は一般のクリーニング店
により水洗濯/脱水後、自然乾燥した。洗濯回数は5回
とした。 布団風合い :洗濯前後の布団を触感し、嵩高性や羽
毛のようなヌメリ感の変化が少なく良好なものを◎と
し、変化が大きく商品価値のないものを×とし、その中
間を○、△と評価した。 布団綿の固まり、綿切れ:洗濯前後の布団を目視および
触感により、綿の固まりや綿切れが全く発生していない
ものを◎とし、固まりや綿切れが多数発生し商品価値の
ないものを×とし、その中間を○、△と評価した。 実施例1 二酸化チタンを0.35重量%含有する固有粘度0.6
5のポリエチレンテレフタレートポリマーを中空吐出孔
を有する口金から吐出し、片面から急冷しつつ紡糸した
繊維を2.7倍に延伸し、これに平均粒径1μmの2−
ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛を含む油剤をポリ
エチレンテレフタレート繊維に対し0.50重量%含有
するように付与した後、160度で5分間熱処理し、繊
度6デニール、繊維長64mmの制菌ポリエステル原綿
を得た。
【0040】この制菌ポリエステル原綿は、繊維製品新
機能評価協議会規定の統一試験方法に従って行い、洗濯
前と洗濯5回後の殺菌活性値は、表2のとおりとなり、
制菌性能を有していた。
【0041】側地として、タテ糸がポリエステルフェラ
メント,ヨコ糸がポリエステル木綿混紡糸からなる通常
のポリエステル織物を用いた。
【0042】中綿として、上述の制菌ポリエステル原綿
を用いて、カードにかけ、ウエブを形成し、複数枚積層
し、上述の側地内に入れた後、キルティングを施し、重
量が1.5kgで、タテは210cm、ヨコは150cmの
制菌布団を作成した。洗濯前と洗濯5回後の性能につい
て表2に示す。 比較例1 中綿として、通常のポリエステル原綿(東レポリエステ
ル原綿 T70 6d ×51mm)を用い、側地として、実施例1
で用いたポリエステル織物を用いた他は、実施例1と同
様の条件で布団を作成した。 実施例2 中綿として、実施例1の制菌ポリエステル原綿を用い
た。
【0043】次に、タテ糸がポリエステルフィラメント
ヨコ糸が綿番40番のポリエステル木綿混紡糸から成る生
機を用いて、リラックス精錬、中間セット行った後、高
圧染色機を用いて、制菌剤として2−ピリジルチオール
−1−オキシド亜鉛1%owf、浴比1:10、PH5
の液中に浸し、130度40分の条件で通常の染色加工
に従い処理を行った。処理後、水洗、乾燥、仕上げセッ
トを行い、制菌加工織物を得た。
【0044】この制菌加工織物の制菌性能は、繊維製品
新機能評価協議会規定の統一試験方法に従って行い、洗
濯前と洗濯5回後の殺菌活性値は、表2のとおりとな
り、制菌性能を有していた。
【0045】中綿として、上述の制菌ポリエステル原綿
を用いて、上述の制菌加工織物を用いた側地内に入れた
後、キルティングを施し、重量が1.5kgで、タテは
210cm、ヨコは150cmの制菌布団を作成した。洗濯
前と洗濯5回後の性能について表2に示す。 実施例3 口金から吐出後片面からの急冷をしない以外、実施例1
とほぼ同条件で製造し制菌ポリエステル原綿Aを得た。
【0046】この原綿Aと、原綿Bとして繊度が6デニ
ール、繊維長が70mmであり、シリコーン樹脂樹脂加
工した機械ケン縮を有するポリエステル原綿(東レポリ
エステル原綿 F251 6d ×70mm)を用いて、原綿Aと原
綿Bが50:50の比率で混綿し中綿(制菌ポリエステ
ル原綿)を作成した。
【0047】この中綿は、繊維製品新機能評価協議会規
定の統一試験方法に従って行い、洗濯前と洗濯3回後の
殺菌活性値は、表2のとおりとなり、制菌性能を有して
いた。
【0048】側地として、ポリエステルマルチフィラメ
ントから成る生機を用いて、リラックス精錬、中間セッ
ト行った後、高圧染色機を用いて、制菌剤として2−ピ
リジルチオール−1−オキシド亜鉛1%owf、浴比
1:10、PH5の液中に浸し、130℃60分の条件
で通常の染色加工に従い処理を行い、処理後、水洗、乾
燥、仕上げセットを行い、さらにカレンダー加工し通気
量5cc/cm2 /sec.の制菌加工織物を得た。
【0049】この制菌加工織物の制菌性能は、表2のと
おりで、5回洗濯後においても性能を維持していた。
【0050】これらの制菌ポリエステル原綿を中綿とし
て、制菌加工織物を側地として、重量が1.5kgで、
タテは210cm、ヨコは150cmの布団を作成した。
【0051】この布団は、嵩高で羽毛の様なしなやかな
風合いを有した高級感のあるものとなった。
【0052】さらに、中性洗剤を用い、温度40度で6
分間洗濯し、すすぎ/脱水を2回繰り返した後、陰干し
乾燥させる洗濯方法を5回繰り返し性能評価をした。そ
の結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、繰り返しの洗濯を行っ
ても制菌性能を維持でき、衛生的な高級感のある詰め綿
構造体を提供することができる。
【0055】また、シリコン加工原綿を混綿することに
より、繰り返しの洗濯に対し、さらに嵩変化や綿切れ,
固まりが発生しにくく布団としての形態安定性の優れた
詰め綿構造体を提供することができる。
【0056】この詰綿構造体は、病院や介護施設などで
使用するリネンサプライ用布団などに最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D06M 101:32 A61G 7/04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中綿と側地からなる詰め綿構造体であっ
    て、該中綿を構成する繊維が集合体として制菌性能を有
    するものであることを特徴とする詰め綿構造体。
  2. 【請求項2】該側地が、制菌性能を有するものであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の詰め綿構造体。
  3. 【請求項3】該中綿および該側地から選ばれた少なくと
    も一方が、制菌剤を含有する繊度が20デニール以下の
    繊維で構成されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の詰め綿構造体。
  4. 【請求項4】該制菌剤が、分子量が200〜700で、
    無機性/有機性値が、0.3〜1.4の範囲にあり、か
    つ、平均粒径が2μm以下であるピリジン系化合物ある
    ことを特徴とする請求項3に記載の詰め綿構造体。
  5. 【請求項5】該ピリジン系化合物が、2−クロロ−6−
    トリクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロ
    ロメチル−6−トリキシピリジン、2−クロロ−4−ト
    リクロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジ
    ン、ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、
    2,3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォ
    ニル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド
    亜鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)から
    選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    4に記載の詰め綿構造体。
  6. 【請求項6】該中綿および該側地から選ばれた少なくと
    も一方が、ポリエステル繊維で構成されていることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の詰め綿構造
    体。
  7. 【請求項7】該中綿を構成する繊維の一部が、シリコー
    ン樹脂加工された繊維であることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載の詰め綿構造体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113862900A (zh) * 2021-10-26 2021-12-31 海门市同泰工艺品有限公司 一种太赫兹-聚乳酸生态抗菌保健功能的纺织填充棉

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113862900A (zh) * 2021-10-26 2021-12-31 海门市同泰工艺品有限公司 一种太赫兹-聚乳酸生态抗菌保健功能的纺织填充棉

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