JP2000300413A - 詰め綿構造体 - Google Patents
詰め綿構造体Info
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- JP2000300413A JP2000300413A JP11378699A JP11378699A JP2000300413A JP 2000300413 A JP2000300413 A JP 2000300413A JP 11378699 A JP11378699 A JP 11378699A JP 11378699 A JP11378699 A JP 11378699A JP 2000300413 A JP2000300413 A JP 2000300413A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、繰り返し洗濯を行った際にも、詰め
綿構造体としての形態特に嵩高性が安定しており、か
つ、側地として制菌性能を維持でき、衛生的で羽毛布団
のような高級感のある詰め綿構造体を提供せんとするも
のである。 【解決手段】本発明の詰め綿構造体は、中綿と側地から
なる詰め綿構造体であって、該中綿を構成する繊維の3
0重量%以上がシリコーン樹脂加工された繊維であり、
該側地は制菌性能を有するものであることを特徴とする
ものである。
綿構造体としての形態特に嵩高性が安定しており、か
つ、側地として制菌性能を維持でき、衛生的で羽毛布団
のような高級感のある詰め綿構造体を提供せんとするも
のである。 【解決手段】本発明の詰め綿構造体は、中綿と側地から
なる詰め綿構造体であって、該中綿を構成する繊維の3
0重量%以上がシリコーン樹脂加工された繊維であり、
該側地は制菌性能を有するものであることを特徴とする
ものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯に対する形態
変化や制菌性能維持に優れた布団、クッション、枕など
の詰め綿構造体に関する。
変化や制菌性能維持に優れた布団、クッション、枕など
の詰め綿構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、病院や介護施設などにおいて
は、リネンサプライ業者に供給され、かつ、維持管理さ
れた寝装寝具を使用することが多く、貸し出された布団
類は定期的あるいに汚れが甚だしい場合や、使用する対
象者が変わった場合などに、繰り返し洗濯し使用してい
る。
は、リネンサプライ業者に供給され、かつ、維持管理さ
れた寝装寝具を使用することが多く、貸し出された布団
類は定期的あるいに汚れが甚だしい場合や、使用する対
象者が変わった場合などに、繰り返し洗濯し使用してい
る。
【0003】そのため使用する布団は、洗濯を繰り返し
ても形態が安定していること、特に嵩高性が安定してい
ること、中綿の偏りが発生しにくいことが望ましく、衛
生面からもジメジメした使用感からの開放、軽量感、羽
毛のような風合いから、シリコーン樹脂加工を施したポ
リエステル繊維を用いた布団が多くなってきている。
ても形態が安定していること、特に嵩高性が安定してい
ること、中綿の偏りが発生しにくいことが望ましく、衛
生面からもジメジメした使用感からの開放、軽量感、羽
毛のような風合いから、シリコーン樹脂加工を施したポ
リエステル繊維を用いた布団が多くなってきている。
【0004】しかし、昨今の高齢化現象により、介護を
必要とする人はさらに増加することが予想され、また、
近年、メチシリン耐性黄色ブドウ状球菌などによる院内
感染が問題となっており、より快適で衛生的な寝装寝具
に対する要求は高まってきており、使用者に直接接する
シーツやカバーはもちろん、布団側地に関しても、抗菌
性付与が要望されているのが現状である。
必要とする人はさらに増加することが予想され、また、
近年、メチシリン耐性黄色ブドウ状球菌などによる院内
感染が問題となっており、より快適で衛生的な寝装寝具
に対する要求は高まってきており、使用者に直接接する
シーツやカバーはもちろん、布団側地に関しても、抗菌
性付与が要望されているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
背景に鑑み、繰り返し洗濯を行った際にも、詰め綿構造
体としての形態特に嵩高性が安定しており、かつ、側地
として制菌性能を維持でき、衛生的で羽毛布団のような
高級感のある詰め綿構造体を提供せんとするものであ
る。
背景に鑑み、繰り返し洗濯を行った際にも、詰め綿構造
体としての形態特に嵩高性が安定しており、かつ、側地
として制菌性能を維持でき、衛生的で羽毛布団のような
高級感のある詰め綿構造体を提供せんとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するため、次のような手段を採用するものである。
すなわち、本発明の詰め綿構造体は、中綿と側地からな
る詰め綿構造体であって、該中綿を構成する繊維の30
重量%以上がシリコーン樹脂加工された繊維であり、該
側地は制菌性能を有するものであることを特徴とするも
のである。
解決するため、次のような手段を採用するものである。
すなわち、本発明の詰め綿構造体は、中綿と側地からな
る詰め綿構造体であって、該中綿を構成する繊維の30
重量%以上がシリコーン樹脂加工された繊維であり、該
側地は制菌性能を有するものであることを特徴とするも
のである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、かかる課題、つまり繰
り返し洗濯を行った際にも、詰め綿構造体としての形態
特に嵩高性が安定しており、かつ、側地として制菌性能
を維持でき、衛生的で羽毛布団のような高級感のある詰
め綿構造体の詰め綿構造体について、鋭意検討し、特定
な樹脂加工繊維からなる中綿と特定な側地との組み合わ
せ構造体としてみたところ、かかる課題を一挙に解決す
ることを究明したものである。
り返し洗濯を行った際にも、詰め綿構造体としての形態
特に嵩高性が安定しており、かつ、側地として制菌性能
を維持でき、衛生的で羽毛布団のような高級感のある詰
め綿構造体の詰め綿構造体について、鋭意検討し、特定
な樹脂加工繊維からなる中綿と特定な側地との組み合わ
せ構造体としてみたところ、かかる課題を一挙に解決す
ることを究明したものである。
【0008】すなわち、本発明の詰め綿構造体は、中綿
を構成する繊維にシリコーン樹脂加工された繊維を用い
る必要がある。すなわち、本発明者らは、かかるシリコ
ーン樹脂加工された繊維は、繊維相互の摩擦抵抗を低減
し、しなやかな羽毛調の風合いを有し、さらに、このシ
リコーン樹脂加工繊維で構成された綿状集合体は、繰り
返し圧縮などの外力が加わっても、外力が解除される
と、元の形態すなわち嵩高な形態に復元しやすい。さら
に洗濯などの揉み効果においても、同様に低摩擦抵抗の
ため、通常の繊維に比較し団子状に絡みにくく、洗濯前
の形状を保ちやすいという中綿に必要な重要な機能を有
するものであることを究明し、本発明に到達したもので
ある。
を構成する繊維にシリコーン樹脂加工された繊維を用い
る必要がある。すなわち、本発明者らは、かかるシリコ
ーン樹脂加工された繊維は、繊維相互の摩擦抵抗を低減
し、しなやかな羽毛調の風合いを有し、さらに、このシ
リコーン樹脂加工繊維で構成された綿状集合体は、繰り
返し圧縮などの外力が加わっても、外力が解除される
と、元の形態すなわち嵩高な形態に復元しやすい。さら
に洗濯などの揉み効果においても、同様に低摩擦抵抗の
ため、通常の繊維に比較し団子状に絡みにくく、洗濯前
の形状を保ちやすいという中綿に必要な重要な機能を有
するものであることを究明し、本発明に到達したもので
ある。
【0009】かかるシリコーン樹脂加工繊維で構成され
た綿状集合体の効果は、該中綿を構成する繊維の少なく
とも30重量%、好ましくは60重量%以上を該シリコ
ーン樹脂加工された繊維で構成したときに発揮される。
すなわち、30重量%未満の場合、この効果が十分活か
されず、洗濯後の嵩高性をも保つことができなくなる。
シリコーン樹脂加工繊維の含有量が多いほど、羽毛調の
風合いの高級感のあるものを提供することができる。
た綿状集合体の効果は、該中綿を構成する繊維の少なく
とも30重量%、好ましくは60重量%以上を該シリコ
ーン樹脂加工された繊維で構成したときに発揮される。
すなわち、30重量%未満の場合、この効果が十分活か
されず、洗濯後の嵩高性をも保つことができなくなる。
シリコーン樹脂加工繊維の含有量が多いほど、羽毛調の
風合いの高級感のあるものを提供することができる。
【0010】本発明の中綿に使用する繊維は、木綿、ウ
ールなどの天然繊維、レーヨンなどの化学繊維、ポリエ
ステル、ポリアミド、アクリルなどの合成繊維など特に
限定するものではないが、中綿としての嵩高性、保温
性、透湿性、衛生面などの機能面からポリエステル繊維
が好ましい。
ールなどの天然繊維、レーヨンなどの化学繊維、ポリエ
ステル、ポリアミド、アクリルなどの合成繊維など特に
限定するものではないが、中綿としての嵩高性、保温
性、透湿性、衛生面などの機能面からポリエステル繊維
が好ましい。
【0011】本発明の中綿に使用する繊維の繊度は、嵩
高性、保温性、風合いなどの面から1〜20デニールが
好ましく、より好ましくは5〜15デニールである。ま
た、繊維の断面形状は、丸断面のほか扁平断面、中空断
面、三角や四角断面などの異形断面などいずれでもよ
く、また異種のポリマや同種であっても重合度や共重合
成分や共重合比率などが異なったポリマがサイドバイサ
イド型に張り合わされたり芯鞘形状に複合されたりした
断面形状を有する繊維であってもよい。嵩高性の面から
より好ましくは中空断面形状のものがよいが、これらの
各種繊維が混綿されていてもよい。かかる中綿に使用す
る繊維は、短繊維であっても長繊維であってもよい。
高性、保温性、風合いなどの面から1〜20デニールが
好ましく、より好ましくは5〜15デニールである。ま
た、繊維の断面形状は、丸断面のほか扁平断面、中空断
面、三角や四角断面などの異形断面などいずれでもよ
く、また異種のポリマや同種であっても重合度や共重合
成分や共重合比率などが異なったポリマがサイドバイサ
イド型に張り合わされたり芯鞘形状に複合されたりした
断面形状を有する繊維であってもよい。嵩高性の面から
より好ましくは中空断面形状のものがよいが、これらの
各種繊維が混綿されていてもよい。かかる中綿に使用す
る繊維は、短繊維であっても長繊維であってもよい。
【0012】また、かかる中綿に使用する繊維は、ケン
縮を有していてもいなくてもどちらでも良く、さらにケ
ン縮の形態は機械ケン縮であってもスパイラルケン縮で
あってもどちらでもよいが、好ましくは機械ケン縮を有
する繊維が好ましく使用される。かかるケン縮を有する
ことにより、本発明の詰め綿構造体は嵩高性を示すこと
になるが、機械ケン縮を有する繊維を用いた場合は、洗
濯による絡み合いによる嵩高性低減がより発生しにくい
という特徴ある効果を発揮する。さらに機械ケン縮を有
する繊維とスパイラルケン縮を有する繊維が混綿されて
いてもよい。
縮を有していてもいなくてもどちらでも良く、さらにケ
ン縮の形態は機械ケン縮であってもスパイラルケン縮で
あってもどちらでもよいが、好ましくは機械ケン縮を有
する繊維が好ましく使用される。かかるケン縮を有する
ことにより、本発明の詰め綿構造体は嵩高性を示すこと
になるが、機械ケン縮を有する繊維を用いた場合は、洗
濯による絡み合いによる嵩高性低減がより発生しにくい
という特徴ある効果を発揮する。さらに機械ケン縮を有
する繊維とスパイラルケン縮を有する繊維が混綿されて
いてもよい。
【0013】本発明の中綿に使用するシリコーン樹脂の
成分は、繊維表面の摩擦係数を下げることを目的に用い
ることが可能なシリコーン樹脂成分を配合した薬剤であ
ればよく、特に限定されるものではない。アミノ変性や
エポキシ変性など変性したシリコーン樹脂がよく、さら
に熱により架橋しやすいタイプのシリコーンを主体とし
たものであれば、洗濯などによる効果維持が優れている
ため好ましい。もちろん、同時に通常の布団綿などに使
用されているシリコーン樹脂以外の界面活性剤が付着し
ていてもよい。
成分は、繊維表面の摩擦係数を下げることを目的に用い
ることが可能なシリコーン樹脂成分を配合した薬剤であ
ればよく、特に限定されるものではない。アミノ変性や
エポキシ変性など変性したシリコーン樹脂がよく、さら
に熱により架橋しやすいタイプのシリコーンを主体とし
たものであれば、洗濯などによる効果維持が優れている
ため好ましい。もちろん、同時に通常の布団綿などに使
用されているシリコーン樹脂以外の界面活性剤が付着し
ていてもよい。
【0014】本発明に用いる側地は、制菌性能を有する
ものであることが必要である。かかる側地に制菌性能を
付与するためには、制菌加工を施す必要があるが、これ
に用いる制菌剤は、ニトリル系化合物、ピリジン系化合
物、ハロアルキルチオ化合物、有機ヨード系化合物、ベ
ンズイミダゾール系化合物など特に限定するものではな
い。これらの中でも、好ましくは、2−クロロ−6−ト
リクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロロ
メチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−トリ
クロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジン、
ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、2,
3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォニ
ル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜
鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)等のピ
リジン系化合物からなる制菌剤がよい。
ものであることが必要である。かかる側地に制菌性能を
付与するためには、制菌加工を施す必要があるが、これ
に用いる制菌剤は、ニトリル系化合物、ピリジン系化合
物、ハロアルキルチオ化合物、有機ヨード系化合物、ベ
ンズイミダゾール系化合物など特に限定するものではな
い。これらの中でも、好ましくは、2−クロロ−6−ト
リクロロメチルピリジン、2−クロロ−4−トリクロロ
メチル−6−メトキシピリジン、2−クロロ−4−トリ
クロロメチル−6−(2−フリルメトキシ)ピリジン、
ジ(4−クロロフェニル)ピリジルメタノール、2,
3,5−トリクロロ−4−(n−プロピルスルフォニ
ル)ピリジン、2−ピリジルチオール−1−オキシド亜
鉛、ジ(2−ピリジルチオール−1−オキシド)等のピ
リジン系化合物からなる制菌剤がよい。
【0015】かかる制菌剤は、側地に制菌加工により含
有させるものであるが、かかる加工方法としては、好ま
しくは付着および/または吸尽などの方法が効率の上か
ら採用される。かかる加工手段を採用する場合には、該
制菌剤の粒径は小さいほど好ましく、たとえば好ましく
は平均粒径が2μm以下、さらに好ましくは1μm以下
である物が浴、さらに該制菌剤の分子量も200〜70
0の範囲にあるものが、耐久性の上から好ましく採用さ
れる。
有させるものであるが、かかる加工方法としては、好ま
しくは付着および/または吸尽などの方法が効率の上か
ら採用される。かかる加工手段を採用する場合には、該
制菌剤の粒径は小さいほど好ましく、たとえば好ましく
は平均粒径が2μm以下、さらに好ましくは1μm以下
である物が浴、さらに該制菌剤の分子量も200〜70
0の範囲にあるものが、耐久性の上から好ましく採用さ
れる。
【0016】また、本発明の側地は、ある程度の通気量
を有するものが好ましいが、使用中や洗濯等により生ず
る綿抜けの状態を考慮すると、JIS L−1096に
規定されるフラジール法で測定したときに、好ましくは
10cc/cm2 /sec.以下、さらに好ましくは5cc/cm2
/sec.以下に制御されたものがよい。
を有するものが好ましいが、使用中や洗濯等により生ず
る綿抜けの状態を考慮すると、JIS L−1096に
規定されるフラジール法で測定したときに、好ましくは
10cc/cm2 /sec.以下、さらに好ましくは5cc/cm2
/sec.以下に制御されたものがよい。
【0017】かかる側地の材質は、木綿、ウールなどの
天然繊維、レーヨンなどの化学繊維、ポリエステル、ポ
リアミド、アクリルなどの合成繊維など特に限定するも
のではなく、さらにそれらの組み合わせであってもよい
が、洗濯による形態安定性、取り扱い性などの面から好
ましくはポリエステルである。
天然繊維、レーヨンなどの化学繊維、ポリエステル、ポ
リアミド、アクリルなどの合成繊維など特に限定するも
のではなく、さらにそれらの組み合わせであってもよい
が、洗濯による形態安定性、取り扱い性などの面から好
ましくはポリエステルである。
【0018】さらに本発明に用いる側地は、ポリエステ
ルマルチフィラメントからなる布帛であることが好まし
い。ポリエステルマルチフィラメントであるため、短繊
維からなる布帛に比較し、磨耗等により発生する側地か
らの塵の量を低減せしめることができるためである。
ルマルチフィラメントからなる布帛であることが好まし
い。ポリエステルマルチフィラメントであるため、短繊
維からなる布帛に比較し、磨耗等により発生する側地か
らの塵の量を低減せしめることができるためである。
【0019】本発明の詰め綿構造体に用いる側地に制菌
性能を付与する方法は、特に限定するものではないが、
たとえば液流染色機で上述の制菌剤を含む液中に布帛を
浸し、常圧または加圧の下で加熱し、さらにテンターな
どで乾熱処理する方法やパディング浴などで制菌剤を含
む液を布帛に含浸させた後、テンターなどで乾熱処理お
よび湿熱処理などで加熱処理することなどが好ましい。
その際、制菌剤の濃度、付着量さらには熱処理温度、熱
処理時間などをコントロールすることにより所望に性能
を得ることができる。
性能を付与する方法は、特に限定するものではないが、
たとえば液流染色機で上述の制菌剤を含む液中に布帛を
浸し、常圧または加圧の下で加熱し、さらにテンターな
どで乾熱処理する方法やパディング浴などで制菌剤を含
む液を布帛に含浸させた後、テンターなどで乾熱処理お
よび湿熱処理などで加熱処理することなどが好ましい。
その際、制菌剤の濃度、付着量さらには熱処理温度、熱
処理時間などをコントロールすることにより所望に性能
を得ることができる。
【0020】かかる乾熱処理により、制菌剤は繊維表面
から内部拡散して、繊維内部でリング状の分布になり、
制菌性を損なうことなく、洗濯耐久性を向上させること
ができる。この条件を変更することにより、制菌剤を繊
維表面付着、繊維内部でのリング状分布、繊維内部拡散
の各状態をコントロールすることができる。
から内部拡散して、繊維内部でリング状の分布になり、
制菌性を損なうことなく、洗濯耐久性を向上させること
ができる。この条件を変更することにより、制菌剤を繊
維表面付着、繊維内部でのリング状分布、繊維内部拡散
の各状態をコントロールすることができる。
【0021】さらに本発明の側地に制電性能や導電性能
を有する繊維を、一部あるいは全部に用いたり、その他
の機能加工すること、すなわち帯電防止、消臭、防汚、
吸汗加工などを施すことができる。
を有する繊維を、一部あるいは全部に用いたり、その他
の機能加工すること、すなわち帯電防止、消臭、防汚、
吸汗加工などを施すことができる。
【0022】本発明の詰め綿構造体は、キルティングや
ピンポイント縫製、和綴じなどにより、側地と中綿を部
分的に一体化させることが好ましい。そうすることによ
り、洗濯を繰り返しても中綿の形態変化特に嵩高性減少
などの不都合を低減させることができる。
ピンポイント縫製、和綴じなどにより、側地と中綿を部
分的に一体化させることが好ましい。そうすることによ
り、洗濯を繰り返しても中綿の形態変化特に嵩高性減少
などの不都合を低減させることができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0024】なお、本発明で用いた品質評価は次の方法
に従った。 側地の制菌性能:繊維製品新機能評価協議会規定に従っ
た。
に従った。 側地の制菌性能:繊維製品新機能評価協議会規定に従っ
た。
【0025】制菌基準:C≦A、ただしC≠0であるこ
と 殺菌活性値=log C−log A 接種菌数:1±0.3×105 /ml 、log (B/A)>
1.5 A:無加工布の接種直後に回収した菌数 B:無加工布の18時間培養直後に回収した菌数 C:制菌加工布の18時間培養直後に回収した菌数 対象菌種:黄色ブドウ状球菌(ATCC6538P) 肺炎桿菌(ATCC4352) 生地の洗濯方法はJIS L 0217 103法で洗濯回数は50回
とした。 側地の通気量 :JIS L 1096.27.1(A法) に準ずる。 布団風合い :布団を触感し、羽毛のようなヌメリ感
が良好なものを◎としヌメリ感が全くないものを×と
し、その中間を○、△と評価した。 布団綿の固まり:目視および触感により、綿の固まりや
綿切れが全く発生していないものを◎とし、固まりや綿
切れが多数発生しているものを×とし、その中間を○、
△と評価した。 布団綿抜け :洗濯後、目視にて布団表面を観察し、
布団内部から抜け出している中綿量から全く抜け出さな
いものを◎とし抜け出し量が多いものを×とし、その中
間を○、△と評価した。 その他評価は基本的にJIS に準する。 実施例1 タテ糸がポリエステルフィラメントヨコ糸が綿番40番の
ポリエステル木綿混紡糸から成る生機を用いて、リラッ
クス精練、中間セット行った後、高圧染色機を用いて制
菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛1
%owf、浴比1:10、PH5の液中に浸し、130
度40分の条件で通常の染色加工に従い処理を行った。
処理後、水洗、乾燥、仕上げセットを行い、さらにカレ
ンダー加工し通気量8cc/cm2 /sec.の制菌加工織物を
得た。
と 殺菌活性値=log C−log A 接種菌数:1±0.3×105 /ml 、log (B/A)>
1.5 A:無加工布の接種直後に回収した菌数 B:無加工布の18時間培養直後に回収した菌数 C:制菌加工布の18時間培養直後に回収した菌数 対象菌種:黄色ブドウ状球菌(ATCC6538P) 肺炎桿菌(ATCC4352) 生地の洗濯方法はJIS L 0217 103法で洗濯回数は50回
とした。 側地の通気量 :JIS L 1096.27.1(A法) に準ずる。 布団風合い :布団を触感し、羽毛のようなヌメリ感
が良好なものを◎としヌメリ感が全くないものを×と
し、その中間を○、△と評価した。 布団綿の固まり:目視および触感により、綿の固まりや
綿切れが全く発生していないものを◎とし、固まりや綿
切れが多数発生しているものを×とし、その中間を○、
△と評価した。 布団綿抜け :洗濯後、目視にて布団表面を観察し、
布団内部から抜け出している中綿量から全く抜け出さな
いものを◎とし抜け出し量が多いものを×とし、その中
間を○、△と評価した。 その他評価は基本的にJIS に準する。 実施例1 タテ糸がポリエステルフィラメントヨコ糸が綿番40番の
ポリエステル木綿混紡糸から成る生機を用いて、リラッ
クス精練、中間セット行った後、高圧染色機を用いて制
菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキシド亜鉛1
%owf、浴比1:10、PH5の液中に浸し、130
度40分の条件で通常の染色加工に従い処理を行った。
処理後、水洗、乾燥、仕上げセットを行い、さらにカレ
ンダー加工し通気量8cc/cm2 /sec.の制菌加工織物を
得た。
【0026】この制菌加工織物の制菌性能は、繊維製品
新機能評価協議会規定の統一試験方法に従って行い、洗
濯前と洗濯50回後の殺菌活性値が3.0や2.4とな
り制菌性能を有していた。
新機能評価協議会規定の統一試験方法に従って行い、洗
濯前と洗濯50回後の殺菌活性値が3.0や2.4とな
り制菌性能を有していた。
【0027】中綿として、繊度が6デニール、繊維長が
70mmであり、シリコーン樹脂樹脂加工した機械ケン
縮を有するポリエステル原綿(東レポリエステル原綿
F2516d ×70mm)を用いて、カードにかけウエブを形成
し複数枚積層し、先に作成した制菌加工織物からなる側
地内に入れた後、キルティングを施し、重量が1.5k
gでタテは210cm、ヨコは150cmの布団を作成し
た。この布団は羽毛の様なしなやかな風合いを有した高
級感のあるものとなった。
70mmであり、シリコーン樹脂樹脂加工した機械ケン
縮を有するポリエステル原綿(東レポリエステル原綿
F2516d ×70mm)を用いて、カードにかけウエブを形成
し複数枚積層し、先に作成した制菌加工織物からなる側
地内に入れた後、キルティングを施し、重量が1.5k
gでタテは210cm、ヨコは150cmの布団を作成し
た。この布団は羽毛の様なしなやかな風合いを有した高
級感のあるものとなった。
【0028】さらに、中性洗剤を用い温度40度で6分
間洗濯しすすぎ/脱水を2回繰り返した後陰干し乾燥さ
せる洗濯方法を5回繰り返し性能評価をした。その結果
を表1に示す。 比較例1 側地として、通常のポリエステル織物(通気量100cc
/cm2 /sec.)を用いた他は実施例1と同様の条件で布
団を作成した。
間洗濯しすすぎ/脱水を2回繰り返した後陰干し乾燥さ
せる洗濯方法を5回繰り返し性能評価をした。その結果
を表1に示す。 比較例1 側地として、通常のポリエステル織物(通気量100cc
/cm2 /sec.)を用いた他は実施例1と同様の条件で布
団を作成した。
【0029】側地は制菌性能を有さないものであった。
また、側地から綿抜けが生じ使用に耐えられないもので
あった。 比較例2 中綿として、シリコーン樹脂加工をしていないポリエス
テル繊維(東レポリエステル原綿T251 6d ×51mm)を用
いたほかは実施例1と同様の条件で布団を作成した。
また、側地から綿抜けが生じ使用に耐えられないもので
あった。 比較例2 中綿として、シリコーン樹脂加工をしていないポリエス
テル繊維(東レポリエステル原綿T251 6d ×51mm)を用
いたほかは実施例1と同様の条件で布団を作成した。
【0030】作成当初は嵩高性を示したが、実施例1で
示した洗濯を5回繰り返したところ当初の嵩に比較して
著しく低いものとなり、かつ中綿が団子状に絡みあい布
団の品位が極端に劣化した。 実施例2 ポリエステルマルチフィラメントから成る生機を用い
て、リラックス精練、中間セット行った後、高圧染色機
を用いて制菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキ
シド亜鉛1%owf、浴比1:10、PH5の液中に浸
し、130℃60分の条件で通常の染色加工に従い処理
を行った。処理後、水洗、乾燥、仕上げセットを行い、
さらにカレンダー加工し通気量5cc/cm2 /sec.の制菌
加工織物を得た。
示した洗濯を5回繰り返したところ当初の嵩に比較して
著しく低いものとなり、かつ中綿が団子状に絡みあい布
団の品位が極端に劣化した。 実施例2 ポリエステルマルチフィラメントから成る生機を用い
て、リラックス精練、中間セット行った後、高圧染色機
を用いて制菌剤として2−ピリジルチオール−1−オキ
シド亜鉛1%owf、浴比1:10、PH5の液中に浸
し、130℃60分の条件で通常の染色加工に従い処理
を行った。処理後、水洗、乾燥、仕上げセットを行い、
さらにカレンダー加工し通気量5cc/cm2 /sec.の制菌
加工織物を得た。
【0031】この制菌加工織物の制菌性能は、表1のと
おりで、50回洗濯後においても性能を維持していた。
おりで、50回洗濯後においても性能を維持していた。
【0032】中綿として、繊度が6デニール、繊維長が
70mmであり、シリコーン樹脂樹脂加工した機械ケン
縮を有するポリエステル原綿(東レポリエステル原綿
F2516d ×70mm)を用いて、カードにかけウエブを形成
し複数枚積層し、先に作成した制菌加工織物からなる側
地内に入れた後、キルティングを施し、重量が1.5k
gでタテは210cm、ヨコは150cmの布団を作成し
た。
70mmであり、シリコーン樹脂樹脂加工した機械ケン
縮を有するポリエステル原綿(東レポリエステル原綿
F2516d ×70mm)を用いて、カードにかけウエブを形成
し複数枚積層し、先に作成した制菌加工織物からなる側
地内に入れた後、キルティングを施し、重量が1.5k
gでタテは210cm、ヨコは150cmの布団を作成し
た。
【0033】この布団は、嵩高で羽毛の様なしなやかな
風合いを有した高級感のあるものとなった。
風合いを有した高級感のあるものとなった。
【0034】さらに、中性洗剤を用い温度40度で6分
間洗濯しすすぎ/脱水を2回繰り返した後、陰干し乾燥
させる洗濯方法を5回繰り返し性能評価をした。その結
果を表1に示す。
間洗濯しすすぎ/脱水を2回繰り返した後、陰干し乾燥
させる洗濯方法を5回繰り返し性能評価をした。その結
果を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、繰り返しの洗濯を行っ
ても形態変化、特に嵩変化や綿切れや固まりが発生しに
くく、かつ側地として制菌性能を維持でき、衛生的で風
合いのよい高級感のある詰め綿構造体を提供することが
できる。
ても形態変化、特に嵩変化や綿切れや固まりが発生しに
くく、かつ側地として制菌性能を維持でき、衛生的で風
合いのよい高級感のある詰め綿構造体を提供することが
できる。
【0037】この詰綿構造体は、病院や介護施設などで
使用するリネンサプライ用布団などに最適である。
使用するリネンサプライ用布団などに最適である。
Claims (7)
- 【請求項1】中綿と側地からなる詰め綿構造体であっ
て、該中綿を構成する繊維の30重量%以上がシリコー
ン樹脂加工された繊維であり、該側地は制菌性能を有す
るものであることを特徴とする詰め綿構造体。 - 【請求項2】該シリコーン樹脂加工された繊維が、ポリ
エステル繊維であることを特徴とする請求項1記載の詰
め綿構造体。 - 【請求項3】該シリコーン樹脂加工された繊維が、機械
ケン縮を有するものであることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の詰め綿構造体。 - 【請求項4】該側地が、ピリジン系化合物からなる制菌
剤を有するものであることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の詰め綿構造体。 - 【請求項5】該ピリジン系化合物剤が、2−ピリジルチ
オール−1−オキシド亜鉛であることを特徴とする請求
項4記載の詰め綿構造体。 - 【請求項6】該側地が、JIS L−1096に規定さ
れるフラジール法で測定したときに、10cc/cm2 /se
c.以下の通気量を有するものであることを特徴とする請
求項1〜5のいずれかに記載の詰め綿構造体。 - 【請求項7】該側地が、ポリエステルマルチフィラメン
トからなる布帛であることを特徴とする請求項1〜6の
いずれかに記載の詰め綿構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11378699A JP2000300413A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | 詰め綿構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11378699A JP2000300413A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | 詰め綿構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000300413A true JP2000300413A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14621070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11378699A Withdrawn JP2000300413A (ja) | 1999-04-21 | 1999-04-21 | 詰め綿構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000300413A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003336176A (ja) * | 2002-05-21 | 2003-11-28 | Unitika Textiles Ltd | 消臭性羽毛及びこれを用いた消臭性布団 |
JP2006342461A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Toray Ind Inc | ポリエステル複合繊維 |
CN101926585B (zh) * | 2009-12-25 | 2012-07-04 | 贵州神奇药业股份有限公司 | 一种具有抗菌助眠功能的棉絮及制作方法 |
JP2013027470A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Toray International Inc | ウォッシャブルで快適性・保温性を有する羽毛ライクな詰め綿体 |
-
1999
- 1999-04-21 JP JP11378699A patent/JP2000300413A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003336176A (ja) * | 2002-05-21 | 2003-11-28 | Unitika Textiles Ltd | 消臭性羽毛及びこれを用いた消臭性布団 |
JP2006342461A (ja) * | 2005-06-09 | 2006-12-21 | Toray Ind Inc | ポリエステル複合繊維 |
CN101926585B (zh) * | 2009-12-25 | 2012-07-04 | 贵州神奇药业股份有限公司 | 一种具有抗菌助眠功能的棉絮及制作方法 |
JP2013027470A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Toray International Inc | ウォッシャブルで快適性・保温性を有する羽毛ライクな詰め綿体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20060412 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070525 |