JP2001086870A - 苗箱処理機 - Google Patents

苗箱処理機

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JP2001086870A
JP2001086870A JP26609599A JP26609599A JP2001086870A JP 2001086870 A JP2001086870 A JP 2001086870A JP 26609599 A JP26609599 A JP 26609599A JP 26609599 A JP26609599 A JP 26609599A JP 2001086870 A JP2001086870 A JP 2001086870A
Authority
JP
Japan
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seedling box
bogie
processing machine
conveyor
truck
Prior art date
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Pending
Application number
JP26609599A
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English (en)
Inventor
Masato Yamaguchi
正人 山口
Masayuki Harada
真幸 原田
Yoshiaki Goto
義昭 後藤
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Publication of JP2001086870A publication Critical patent/JP2001086870A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動車体を操舵しても台車が容易に追随でき
るようにする。 【解決手段】 移動車体2上に地上に対して苗箱Nを受
け渡しする後上がり傾斜状の傾斜コンベヤ機構4を設
け、移動車体2の後方に傾斜コンベヤ機構4と苗箱Nの
受け渡しをする台車26を配置し、この台車26を前輪
浮き上がり状態で移動車体2と連結する連結手段28を
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育苗場に展開され
ている苗箱を回収したり展開したりする苗箱処理機に関
する。
【0002】
【従来の技術】苗箱を回収する装置としては、特開平7
−107817号公報に開示されているように、「機体
を前後に進行させる走行装置と、所定の苗箱台車を載せ
る台車載置部と、地面上から機体上への苗箱の搬送と機
体上から地面上への苗箱の搬送を選択的に行える苗箱搬
送装置と、機体上の苗箱を前記台車載置部上の苗箱台車
に積み込む作業と前記台車載置部上の苗箱台車内に積ま
れている苗箱を機体上へ降ろす作業を選択的に行える苗
箱積降し装置とを具備する」ものがある。
【0003】前記苗箱台車は苗箱を多段に積み重ねてお
く棚を有する棚枠であり、フォークリフト等により走行
装置の台車載置部上へ積み降ろしするようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の棚枠状
台車はフォークリフト等により積み降ろしするのを前提
としており、走行装置上に台車載置部を形成しなくては
ならないので、装置が大型化され、狭い育苗場では作業
性が低くなるという問題点を有する。この問題点は、台
車を可搬式に構成して走行装置で牽引することによりあ
る程度解決するが、前後輪を有する台車にすると、走行
装置に牽引させた場合、走行装置の操舵に台車が追随し
難いという別の問題点が生じる。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決できるようにした苗箱処理機を提供することを目的
とする。本発明は、傾斜コンベヤ機構と苗箱の受け渡し
をする台車を、移動車体に連結手段を介して前輪浮き上
がり状態で連結することにより、移動車体を操舵しても
台車が容易に追随できるようにしたる苗箱処理機を提供
することを目的とする。本発明は、傾斜コンベヤ機構と
苗箱の受け渡しをする台車を、移動車体に連結手段を介
して連結し、この台車の少なくとも前輪をキャスタ輪と
することにより、移動車体を操舵しても台車が容易に追
随できるようにしたる苗箱処理機を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
のための第1の具体的手段は、移動車体2上に地上に対
して苗箱Nを受け渡しする後上がり傾斜状の傾斜コンベ
ヤ機構4を設け、移動車体2の後方に傾斜コンベヤ機構
4と苗箱Nの受け渡しをする台車26を配置し、この台
車26を前輪27F浮き上がり状態で移動車体2と連結
する連結手段28を備えていることである。これによっ
て、台車26が前後輪27F、27Rを有するものであ
っても、前輪27Fを浮き上がらせた状態で移動車体2
と連結すると、移動車体2を操舵したとき、台車26が
容易に追随する。
【0007】本発明における課題解決のための第2の具
体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記連結手段
28は、台車26を前輪27F浮き上がり状態で連結す
る浮上連結部29と前輪27Fを接地させて相対上下動
可能に連結するフリー連結部30とを有することであ
る。これによって、台車26を前輪浮き上がり状態と前
後輪接地状態とを適宜選択することが可能になる。本発
明における課題解決のための第3の具体的手段は、第1
の具体的手段に加えて、前記連結手段28は、前輪27
F接地状態の台車26の被連結部31と連結した状態か
ら回動することにより被連結部31を持ち上げる連結部
材32を有することである。
【0008】これによって、連結部材32を被連結部3
1と連結して回動すると、台車26を簡単に前輪浮き上
がり状態にする。本発明における課題解決のための第4
の具体的手段は、移動車体2上に地上に対して苗箱Nを
受け渡しする後上がり傾斜状の傾斜コンベヤ機構4を設
け、移動車体2の後方に傾斜コンベヤ機構4と苗箱Nの
受け渡しをする台車26を連結しており、前記台車26
は前後輪27F、27Rの内の少なくとも前輪27Fを
キャスタ輪としていることである。
【0009】これによって、台車26が前後輪27F、
27Rを有するものであっても、前輪27Fの方向転換
が可能になり、移動車体2を操舵したときに容易に追随
する。本発明における課題解決のための第5の具体的手
段は、第1〜4のいずれかの具体的手段に加えて、前記
移動車体2に連結した台車26の後部に後続台車33を
後続連結手段34で連結し、この後続連結手段34を後
続台車33の後方から操作する操作手段35を設けてい
ることである。
【0010】これによって、台車26の後部に後続台車
33を連結可能になり、しかも、後続台車33の後方か
ら操作手段35を操作すると、後続台車33の連結解除
が可能になる。本発明における課題解決のための第6の
具体的手段は、第1〜5のいずれかの具体的手段に加え
て、前記台車26、33の苗箱載置面39は、水平姿
勢、後方下向き傾斜姿勢若しくは前方下向き傾斜姿勢の
いずれかに設定、又は前後傾斜姿勢を変更自在に構成し
ていることである。
【0011】これによって、台車26、33の苗箱載置
面39は、苗箱Nを回収するときは水平姿勢又は後方下
向き傾斜姿勢に設定され、苗箱Nを展開するときは水平
姿勢又は前方下向き傾斜姿勢に設定され、それぞれその
ような姿勢の台車を使用するか、又は前後傾斜姿勢を変
更自在に構成された台車を使用することにより実施され
る。本発明における課題解決のための第7の具体的手段
は、第1〜6のいずれかの具体的手段に加えて、前記傾
斜コンベヤ機構4の後端又は台車26の前端若しくは後
端の少なくとも一個所に、コンベヤ面38、39より高
いストッパ部材36を設けていることである。
【0012】これによって、傾斜コンベヤ機構4で搬送
する苗箱Nがコンベヤ面38、39から落ちるのをスト
ッパ部材36で防止する。本発明における課題解決のた
めの第8の具体的手段は、第7の具体的手段に加えて、
前記ストッパ部材36の後方側に台車を連結したとき
に、ストッパ部材36をコンベヤ面38、39より低く
する退避手段37を備えていることである。これによっ
て、台車を連結したとき、ストッパ部材36をコンベヤ
面38、39より低くして、台車26の前後への苗箱N
の受け渡しが可能になる。
【0013】本発明における課題解決のための第9の具
体的手段は、第7又は8の具体的手段に加えて、前記ス
トッパ部材36の上縁をスクレーパに形成していること
である。これによって、苗箱Nを取り出すときに底に付
着している土を掻き落とすことが可能になる。本発明に
おける課題解決のための第10の具体的手段は、第1〜
9のいずれかの具体的手段に加えて、前記傾斜コンベヤ
機構4はコンベヤ面38を中高形状にして、前急傾斜コ
ンベヤ面38Fと後緩傾斜コンベヤ面38Rとを形成し
ていることである。
【0014】これによって、拾い上げた苗箱Nを略水平
のコンベヤ面39を有する台車26へ円滑に移載可能に
なる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜11において、苗箱対地処
理装置1は大別して、移動車体2と、この移動車体2上
に配置された傾斜コンベヤ機構4と、この傾斜コンベヤ
機構4から前方に突出した拾い上げ機構7とを備え、移
動車体2に1台以上の台車26を着脱自在に連結して苗
箱処理機が構成される。傾斜コンベヤ機構4は、矩形状
コンベヤ枠55に前端、後端及び中途部にローラを設
け、このローラに左右一対のベルト56を張って後上が
り傾斜状のコンベヤ手段3を形成しており、前記コンベ
ヤ枠55の後部に設けた駆動モータ57によって正逆転
可能に駆動される。
【0016】このコンベヤ手段3の搬送速度は、制御手
段12を介して移動車体2の移動速度と同期又は非同期
させ得るようになっていて、制御手段12でコンベヤ手
段3を苗箱処理に最適な搬送速度に設定可能である。前
記制御手段12は遠隔操作手段52によって設定及び操
作が可能になっている。前記コンベヤ枠55の前部に
は、ブラケット50aを介して接地そり体50が上下位
置調整自在に設けられており、この接地そり体50が接
地した状態でコンベヤ手段3の前端は地面から若干浮き
上がった状態に配置される。この接地状態で、コンベヤ
手段3は前端から後部近傍までが後上がり傾斜状で、後
部近傍で屈曲し、後部が略水平に配置されることにな
る。
【0017】前記傾斜コンベヤ機構4は、コンベヤ枠5
5の前端にブラケット58aを突出して回転軸58を支
持しており、コンベヤ手段3から伝動手段11を介して
動力伝達可能になっている。この伝動手段11はチェー
ン巻掛伝動手段及び電磁クラッチ等を有して構成されて
いて、コンベヤ手段3の動力を同期(等速)又は非同期
(増減速)で伝達し、また、コンベヤ手段3を駆動して
いても回転軸58を停止することが可能になっている。
前記回転軸58には回転体9が装着されて持ち上げ手段
5が構成されている。図4〜6、8に示すように、回転
体9は断面楕円形の棒状部材で形成されており、その膨
出部位(径長先端側)の外面に軸方向に間隔をおいて突
部8を設けている。この突部8は楕円形の膨出部位の最
径大部の外周回転域P内に収まるように位置している。
【0018】また、軸方向の間隔は苗箱Nの短辺の長さ
より短く設定されていて、1枚の苗箱Nに対して2つ以
上の突部8が掛合できるように配置されており、苗箱N
の周囲の縦リブNbの間で縁部Naと掛合する。また、
先行する突部8が持ち上げた苗箱Nの底の縁を後行の突
部8が掛合する。持ち上げ手段5の回転体9は、接地そ
り体50が接地した状態でコンベヤ手段3の前端よりも
地面に近接され、図8において時計方向に回転すること
により、地上に展開している苗箱Nの縁部Naに突部8
を掛合して持ち上げ、移動車体2の前進力によって、持
ち上げた苗箱Nをコンベヤ手段3の上に載せて行く。
【0019】持ち上げ手段5はコンベヤ枠55に堅牢に
支持され、接地そり体50からも遠く離れているもので
ないので、苗箱Nを強力に持ち上げることができ、苗箱
Nの苗の根が地面に絡んでいても確実に持ち上げて搬送
処理する。また、回転体9は回転するので、苗箱Nを連
続して持ち上げることができ、1つの突部8が掛合を失
敗しても順次後続の突部8が掛合に関与でき、苗箱持ち
上げが極めて確実にできる。さらに、回転体9は突部8
が最径大部の外周回転域P内に位置すると、苗箱Nの下
にマルチシートを敷いてあっても、そのマルチシートを
引っ掛けて巻き込むということがない。
【0020】前記持ち上げ手段5は、回転体9の外周回
転域Pを、コンベヤ手段3のコンベヤ面38の延長線上
より上側に突出する位置に設定しておくと、苗箱Nがコ
ンベヤ手段3上に載置された状態でも回転体9が苗箱N
の底に接触することになり、回転体9が回転することに
より苗箱Nを断続的(周期的)に突き上げることができ
る。すなわち、持ち上げ手段5は苗箱Nに上下振動(負
荷変動)を与える加振手段となり、コンベヤ手段3上で
の搬送中に、苗箱Nの底に付着している土を振動で払い
落とすことができる。
【0021】なお、回転体9を外周回転域Pをコンベヤ
面38より高くなるようにしても、断面楕円形であるの
で、苗箱Nの展開時に、最径大部又は突部8の先端がコ
ンベヤ面38より下になる状態で停止させることが可能
になる。この回転体9の停止は、目視により行ってもよ
いが、エンコーダ等を使って設定位置に自動的に停止さ
せるようにすることが好ましい。図17〜21は持ち上
げ手段5の回転体9の第1〜5変形例を示しており、図
17に示す第1変形例は、回転体9に円形パイプ59を
使用しており、その外周面に軸方向及び周方向に間隔を
おいて多数の小ネジ60を螺合して突部8を形成してい
る。回転軸58は円形パイプの両端に固定されている。
【0022】図18に示す持ち上げ手段5の第2変形例
は、回転軸58に楕円体61と円筒体62とを交互に嵌
合固定固定して回転体9を形成しており、楕円体61の
膨出部位が突部8となっている。図19に示す持ち上げ
手段5の第3変形例は、回転軸58に四角花形体63と
円筒体62とを交互に嵌合固定して回転体9を形成して
おり、四角花形体63の4隅の膨出部位が突部8となっ
ている。前記楕円体61及び四角花形体63は、外周面
に周方向凹凸のある断面異形部材10であり、円筒体6
2を間に配置することにより、突部8を周方向及び軸方
向に間隔をおいて多数配置することになる。前記断面異
形部材10としては、三角形、五角形、長円形等の真円
形以外の外周面を有する部材が使用でき、突部8を特別
に形成するよりも安価に製作できる。
【0023】図20に示す持ち上げ手段5の第4変形例
は、回転軸58に羽根車体64と円筒体62とを交互に
嵌合固定して回転体9を形成しており、羽根車体64の
4枚の羽根が突部8となっている。図21に示す持ち上
げ手段5の第5変形例は、回転軸58に鋸歯体65と円
筒体62とを交互に嵌合固定固定して回転体9を形成し
ており、鋸歯体65の歯が突部8となっている。なお、
前記図18〜21の回転体9は、円筒体62を楕円体6
1、四角花形体63、羽根車体64、鋸歯体65等と一
体成形してもよい。
【0024】傾斜コンベヤ機構4のコンベヤ枠55から
前上方に支持枠6が突出されており、この支持枠6に多
数本の拾い上げ部材15を有する拾い上げ機構7が設け
られている。前記拾い上げ部材15は、左右方向におい
て苗箱Nの短辺長さの半分より短い間隔で複数本設けて
おり、苗箱Nの並べ方が短辺と長辺のどちらが左右方向
になっていても、総ての苗箱Nに対して2本の拾い上げ
部材15が掛合して、拾い上げることができるようにな
っている。
【0025】すなわち、拾い上げ部材15は回転体9の
突部8と同様に、少なくとも2つが苗箱Nの縁部Naと
掛合するようになっており、通常、苗箱Nは600mm
X300mmであるので、拾い上げ部材15の左右間隔
は、150mm以下に設定されている。この拾い上げ部
材15は、先端17aが苗箱Nの縁部Naと掛合可能に
略L字状に屈曲された爪部材17と、この爪部材17と
屈曲可能に連結されていて左右方向の支持軸23に枢支
されたアーム部材18とで形成されている。
【0026】支持枠6の前部には支持ブラケット66が
複数設けられており、この各支持ブラケット66に設け
た支持軸23に2本1組で前記アーム部材18の上部が
枢支されている。アーム部材18の支持軸23に嵌合す
る孔は長手方向の長孔18aとなっており、アーム部材
18の上下移動を許容している。前記アーム部材18
は、断面コ字状のチャンネル材等で形成されており、爪
部材17の上端に棒材を固着して形成された軸部17b
を揺動自在に支持しており、アーム部材18の中途部の
ピン18bと爪部材17の中途部のピン17cとの間に
引っ張りバネ67が張設されている。
【0027】この引っ張りバネ67は不安定切換手段1
9を構成するものであり、アーム部材18に対して爪部
材17を直線状態S(図5に示す)を境にして、爪部材
17がアーム部材18の先端に当接した状態と、爪部材
17が直線状態を越えて揺動した状態とを弾力的に切り
換えることができる。前記爪部材17がアーム部材18
の先端に弾力的に当接した状態では、爪部材17はアー
ム部材18に対して若干屈曲しているが略直線に近い状
態であり、この状態が苗箱縁部Naに掛合する作用姿勢
となる。
【0028】支持枠6には左右方向全幅にわたって横棒
68が設けられている。この横棒68は作動手段20を
構成するもので、前記作用姿勢で後方へ揺動したきた爪
部材17の比較的上部と当接し、その揺動を規制するよ
うになっている。前記爪部材17の比較的上部が横棒6
8に当接した状態(図5に2点鎖線で示す)から、爪部
材17の下部が相対的にさらに後方へ移動すると、爪部
材17は横棒68を中心に先端17aが後上方へ移動す
るように跳ね上がり動作をし、アーム部材18に対して
直線状態Sを越えた揺動となり、直線状態Sを越えると
引っ張りバネ67による付勢力の方向は、拾い上げ部材
15を二つ折りの屈曲姿勢にするように切り換わる(図
6参照)。
【0029】前記爪部材17は、二つ折れ動作で傾斜姿
勢から略水平姿勢に急激に変化して先端17aが上昇す
るので、掛合していた苗箱Nを瞬時に離し、苗箱Nをコ
ンベヤ手段3上に確実に落下する。前記不安定切換手段
19及び作動手段20等により、拾い上げ部材15を苗
箱縁部Naに掛合する作用姿勢から前進して苗箱Nと掛
合しながら後方揺動したときに二つ折りの屈曲姿勢に切
り換える切り換え機構16が構成されている。支持枠6
の支持軸23より後側には支軸70を介して揺動アーム
71が枢支され、この揺動アーム71の先端に全アーム
部材18と当接可能な横棒材72が設けられている。
【0030】73は略円形状の駆動カム体で、支持枠6
に固定の駆動モータ74の出力軸に設けられており、前
記揺動アーム71を前後揺動すべくリンク75を介して
連動連結している。前記支持枠6には、リミットスイッ
チ、マイクロスイッチ等で形成された2個の検出体69
が設けられており、前記駆動カム体73の略半回転を検
出するように配置されている。前記揺動アーム71、横
棒材72、駆動カム体73、検出体69等によって揺動
手段21が形成されており、拾い上げ部材15が二つ折
りの屈曲姿勢になっている状態で揺動アーム71を後方
向(図6で反時計方向)に揺動すると、アーム部材18
を後方向に揺動して、爪部材17と略直線状態の作用姿
勢に姿勢変更する。
【0031】また、拾い上げ部材15が作用姿勢(略垂
下姿勢)であるときに揺動アーム71を後方向に揺動す
ると、爪部材17とアーム部材18とを略直線状態のま
ま後方向に揺動して、苗箱Nの拾い上げ作業状態から退
避させることができる(図61点鎖線状態)。前記不安
定切換手段19、作動手段20及び揺動手段21等によ
って拾い上げ機構7が構成されている。従って、拾い上
げ部材15は、アーム部材18に対して爪部材17を略
直線状態にした略垂下状態の作用姿勢にしておいて、そ
の状態で前進させると爪部材17が苗箱Nと掛合し、こ
の状態から移動車体2をさらに前進させると拾い上げ部
材15が相対的に後方揺動し、爪部材17が作動手段2
0の横棒68に当接することによって、不安定切換手段
19が作動して爪部材17とアーム部材18とは急激に
二つ折りの屈曲姿勢に切り換わり、爪部材17の跳ね上
がりにより縁部Naから外れて苗箱Nをコンベヤ手段3
上に移載する。
【0032】その後に、駆動カム体73を略180度回
動して、揺動手段21の横棒材72を後方移動してアー
ム部材18を揺動し、拾い上げ部材15を作用姿勢に戻
す。さらに駆動カム体73を略180度回動すると、横
棒材72は前方移動し、作用姿勢の拾い上げ部材15を
元の苗箱掛合可能位置に戻る。苗箱対地処理装置1を後
進したり、作業位置に移動したりするときは、揺動手段
21を作動して、略垂下状態で接地している拾い上げ部
材15を作用姿勢のまま後方へ揺動し、爪部材17を上
方に退避させておき、拾い上げ部材15が地面につっか
えるというのを回避する。
【0033】なお、アーム部材18は長孔18aが支持
軸23に嵌合しているので、苗箱Nと掛合するときも、
苗箱対地処理装置1を後進するときも、拾い上げ部材1
5はつっかえることなく上方に逃げることができる。移
動車体2は機体53の左右にクローラ走行装置54を有
し、このクローラ走行装置54は電動モータで駆動され
るようになっている。前記傾斜コンベヤ機構4のコンベ
ヤ枠55の左右側面には、前後方向中途部に前後一対の
連結点が形成されていて、移動車体2の機体53に設け
られてた前後連結部と連結可能になっている。コンベヤ
枠55の前連結点はピン孔を有する連結板で形成され、
後連結点はピン76で形成されている。
【0034】機体53の前連結部はピン孔を有する連結
板で形成され、コンベヤ枠55の前連結点とピン孔を一
致させて側方からピン77を挿入して連結しており、こ
れらによって、左右軸回り揺動自在に連結支持しかつ連
結解除可能な前連結手段25Fが構成されている。ま
た、コンベヤ枠55の後連結点は、機体53から立設し
た支持台78の上部に凹部78aを形成し、この凹部7
8aにピン76を嵌合受持するようになっており、これ
らによって、左右軸回り揺動自在に連結支持しかつ連結
解除可能な後連結手段25Rが構成されている。なお、
凹部78aに嵌入したピン76を抜け止め部材で抜け止
めするようにしてもよい。
【0035】移動車体2の機体53上には、傾斜コンベ
ヤ機構4を跨ぐように正面視門形の支持フレーム41が
取り付けられており、この支持フレーム41上にはエン
ジン、発電機及び燃料タンク等の駆動機器42が搭載さ
れていると共に、制御手段12及び昇降手段24等が設
けられている。この昇降手段24は、ケーブル79を巻
き取るウインチであり、ケーブル79の先端は支持枠6
に連結されていて傾斜コンベヤ機構4の前部を吊り持ち
しており、ウインチを作動することにより、傾斜コンベ
ヤ機構4の前部を上下移動し、停止することにより傾斜
コンベヤ機構4の前部を所要高さで保持可能になってい
る。なお、前記ウインチは手動式であるが、電動式にし
てもよい。
【0036】前記傾斜コンベヤ機構4は、前連結手段2
5Fが傾斜コンベヤ機構4の前後方向の略重心位置に位
置しており、この前連結手段25Fで移動車体2に支持
され、後連結手段25Rを連結解除した状態で接地そり
体50が接地し、その状態で地面と苗箱Nの受け渡しを
する対地作業が行われる。そして、前記昇降手段24を
作動して傾斜コンベヤ機構4の前部を地面から浮き上が
らせ、凹部78aにピン76を嵌合受持し、後連結手段
25Rを連結状態にすると、図11に実線で示されるよ
うに、傾斜コンベヤ機構4の前部が地面に当たることな
く移動できる姿勢となる。育苗場内等での移動にはこの
ような姿勢が採られる。
【0037】傾斜コンベヤ機構4は、前記前部浮き上が
り姿勢から前連結手段25Fを連結解除した後、さらに
昇降手段24を作動して傾斜コンベヤ機構4を後連結点
を中心に回動させると、図11に2点鎖線で示すよう
に、その前部を大きく上昇させることができ、このよう
な姿勢は、苗箱対地処理装置1をトラック等の荷台に歩
み板を使って積み込むときに、その先端部が歩み板と干
渉するのを回避するのに有効である。前述のように、傾
斜コンベヤ機構4はその前後方向中途部、特に重心位置
に対地作業時の連結枢支点を設定していることにより、
前後バランスが良好になると共に、傾斜コンベヤ機構4
を後上方へ長く延設することが可能になり、昇降手段2
4で傾斜コンベヤ機構4の姿勢を簡単かつ容易に変更・
維持することができる。
【0038】なお、前連結手段25Fのみ又は後連結手
段25Rのみを連結解除可能にし、他方を固定の連結点
としても、傾斜コンベヤ機構4の前部昇降は可能にな
る。前記実施の形態では、後連結手段25Rを連結解除
した状態で傾斜コンベヤ機構4を苗箱N受け渡し可能な
姿勢にしており、この状態でも接地そり体50が接地し
ているので、作業に支障はないが、図10に示すよう
に、支持フレーム41と後ピン76とを補助支持手段1
3でその姿勢を保持するように構成してもよい。
【0039】補助支持手段13はターンバックル等の連
結体81で形成され、一端を支持フレーム41の上部に
枢支連結し、他端をピン76に嵌合連結している。この
他端にはピン76に嵌合する長孔81aが形成され、傾
斜コンベヤ機構4の前部の若干の昇降を許容している。
すなわち、前記連結体81は傾斜コンベヤ機構4を地面
の凹凸に追従する上下動を許容しながら苗箱受け渡し可
能な姿勢に保持しており、この連結体81を取ると、傾
斜コンベヤ機構4を簡単に前部浮き上がり姿勢(上方待
機姿勢)に変更可能である。
【0040】図1、2、12〜15において、移動車体
2の後方には傾斜コンベヤ機構4と苗箱Nの受け渡しを
する台車26が配置されてる。この台車26は苗箱Nを
載置搬送可能なローラコンベヤ台車であり、前輪27F
及び後輪27Rを有し、人為的に押すことにより移動可
能になっており、前輪浮き上がり状態で移動車体2と連
結する連結手段28を備えている。連結手段28は機体
53の後端に設けた凹部28aと台車26の前部に設け
た連結杆製の被連結部31とを有し、地上から凹部28
aまでの距離は、地上から被連結部31までの距離より
若干長く設定されており、台車26の前部を持ち上げな
がら、被連結部31を凹部28aに挿入することによ
り、移動車体2に対して台車26が連結され、かつ前輪
27Fが浮き上がった状態(図1に示す寸法Tだけ浮き
上がった状態)になり、移動車体2を操舵したとき、そ
の操舵に台車26が容易に追随することになる。
【0041】図22は連結手段28の第1変形例を示し
ており、この連結手段28は、前輪27F接地状態の台
車26の被連結部31と連結した状態から回動すること
により被連結部31を持ち上げる連結部材32を有す
る。連結部材32は機体53に枢支された軸84に複数
設けられ、各先端に被連結部31を受け入れる凹部32
aを有し、前記軸84に連結されたレバー85を回動す
ることにより、略水平状態で凹部32a内に受け入れた
被連結部31を上向き回動することにより持ち上げ、台
車26前部を浮き上がらせるようになっている。
【0042】なお、前記レバー85は回動した位置で固
定可能である。また、被連結部31を機体53に設け、
連結部材32を台車26側に下向き回動可能に設けても
よく、連結部材32をアクチュエータで駆動するように
してもよい。図23、24は連結手段28の第2変形例
を示しており、この連結手段28は、台車26を前輪浮
き上がり状態で連結する浮上連結部29と、前輪27F
を接地させて相対上下動可能に連結するフリー連結部3
0とを有する。機体53の後端の左右に板材で形成され
た連結構成体86が固着され、この左右連結構成体86
に棒材を架設して浮上連結部29を形成し、左右連結構
成体86に上下方向の長孔86aを形成し、その長孔8
6aに棒材を挿入してフリー連結部30を形成してい
る。
【0043】一方、台車26の被連結部31は、下向き
凹部87aを有する連結腕87を設けており、台車26
の前部を持ち上げながら、連結腕87の下向き凹部87
aを浮上連結部29に嵌合することにより、前輪27F
を浮き上がり状態にした連結ができ、また、前輪27F
を接地したまま、連結腕87の下向き凹部87aにフリ
ー連結部30を嵌入してネジ88で抜け止めをすること
により、フリー連結部30が長孔86aの範囲内で相対
上下動可能な状態にした連結ができ、台車26は前輪2
7Fが接地したまま移動車体2に牽引される。
【0044】前記台車26にはその後部に後続台車33
が後続連結手段34で連結されている。この後続連結手
段34は図12〜15に示すように、苗箱Nを載置搬送
可能なローラコンベヤ台車であり、前記台車26の後下
部に設けた連結ピン90と、後続台車33の前下部に設
けたフック91と、このフック91を後続台車33の後
方から回動操作する操作手段35とを有している。フッ
ク91は先端外面に案内面91aを有し、台車26に後
続台車33を近づけていったときに、連結ピン90に案
内面91aが当たって一旦逃げるように回動した後に、
連結ピン90に係合するようになっている。
【0045】また、操作手段35は紐又はワイヤ等で形
成されており、その一端はフック9に連結され、他端は
後続台車33の後部に連結されており、引っ張り操作す
ることにより、フック91を連結ピン90から離脱する
方向に回動し、フック91を離脱した状態で後続台車3
3を後方移動すると、台車26との連結が解除される。
なお、前記台車26は、前後輪27F、27Rを総てキ
ャスタ輪にすることは可能であるが、コスト高になるの
で、連結手段28を使用して前輪27Fを持ち上げる場
合は、後輪27Rのみをキャスタ輪にしたり、連結手段
28を使用せずに前後輪接地状態で牽引する場合は、前
輪27Fのみをキャスタ輪にしたりしてもよく、それで
も移動車体2に連結しておくと、移動車体2の操舵に十
分に追随できる。また、後続台車33も、前後輪の内の
少なくとも前輪をキャスタ輪とすることが好ましい。
【0046】図12〜15において、36は台車26の
後端に設けたスクレーパ兼用のストッパ部材であり、そ
の上部が台車26の苗箱載置面39より上側に突出して
おり、退避手段37によって苗箱載置面39より下側に
なるように退避可能になっている。前記ストッパ部材3
6は、金属、ゴム材或いはプラスチックで、帯板状にし
たもの、帯板の上部を波形状或いは凹凸形状にしたも
の、又は棒材をコ字状に屈曲したもの等で形成されてお
り、その上下方向中途部が支点軸92で台車26の後上
部に横軸回り揺動自在に支持されており、コイルスプリ
ング等でその上端が苗箱載置面(コンベヤ面)39から
突出するように付勢されている。
【0047】前記退避手段37は、後続台車33の前部
に設けた突出部材であり、図15の状態から後続台車3
3を台車26に近づけていくと、退避手段37がストッ
パ部材36の下側に当接してコイルスプリングに抗して
揺動させ、ストッパ部材36の上部を苗箱載置面39よ
り下側まで移動させる(図14の状態)。前記ストッパ
部材36は、台車26に後続台車33を連結しないとき
に、苗箱載置面39から苗箱Nが落下するのを防止し台
車26に後続台車33を連結したときに、台車26と後
続台車33との間で苗箱Nを受け渡しできるように退避
する。
【0048】ストッパ部材36の上縁を波形状或いは凹
凸形状に形成しておくことにより、苗箱Nの底を引っ掻
いて付着土を落とすスクレーパとして機能させることが
できる。なお、前記ストッパ部材36を傾斜コンベヤ機
構4の後端に設けかつ退避手段37を台車26の前端に
設けたり、または逆に、ストッパ部材36を台車26の
前端に設けかつ退避手段37を傾斜コンベヤ機構4の後
端に設けたり、後続台車33の後部にさらに後続台車3
3を連結する場合は、ストッパ部材36を前後続台車3
3の後端に設け、退避手段37を後後続台車33の前端
に設けたりしてもよい。
【0049】いずれにしても、育苗場内では苗箱対地処
理装置1の左右には敷設の苗箱Nが存在するので、スト
ッパ部材36より後方の台車26又は後続台車33を遠
近移動させることにより、退避手段37を作動してスト
ッパ部材36を自動的に後退又は突出できるようにして
おくことが好ましい。また、台車26及び後続台車33
には、左右側部に苗箱載置面39より高いストッパ部材
36を固定又は苗箱載置面39より低い位置まで退避可
能に設けてもよい。
【0050】次に、前述した第1の実施の形態の苗箱対
地処理装置1における苗箱Nの処理動作を説明する。育
苗場において横長状態又は縦長状態に多数枚が多数列に
敷設されている苗箱Nを回収する場合、傾斜コンベヤ機
構4を昇降手段24で図11の実線位置まで上昇させた
状態で、苗箱対地処理装置1を育苗場まで移動し、苗箱
Nの前後方向に平行に配置する。この際、台車26は機
体53に予め連結しておいても、育苗場で連結してもよ
く、移動時も苗箱回収作業中も、台車26は前輪27F
が浮き上がった状態で移動車体2に連結されるので、移
動車体2の操舵に良好に追従する。
【0051】昇降手段24で傾斜コンベヤ機構4を下げ
て接地そり体50を接地させ、爪部材17の先端17a
を略接地させ、持ち上げ手段5の回転体9を地面に近接
させ、その状態で移動車体2を前進させる。移動車体2
の前進に伴い、多数本の爪部材17の先端17aが複数
枚の苗箱Nの縁部Naに同時に引っ掛かる。さらに移動
車体2を前進すると、各拾い上げ部材15が略直線姿勢
で後方揺動し、各苗箱Nの端部を持ち上げ、爪部材17
が作動手段20の横棒68に当接することにより、不安
定切換手段19が作動して拾い上げ部材15が二つ折れ
姿勢となり、アーム部材18に対して爪部材17が跳ね
上がって苗箱Nから外れ、苗箱Nをコンベヤ手段3上に
落下する。
【0052】二つ折れ姿勢となった拾い上げ部材15
は、揺動手段21の作動によって略直線姿勢に戻され、
揺動手段21の横棒材72が元位置に戻ることによっ
て、拾い上げ部材15は次の苗箱Nと掛合可能な垂下姿
勢に戻される。拾い上げ部材15が苗箱Nの拾い上げを
失敗した場合、または、拾い上げ機構7を設けていない
場合、地上の苗箱Nに持ち上げ手段5の回転体9が回転
しながら当接し、突部8が縁部Naと掛合して苗箱Nを
強力に持ち上げ、突部8による断続的な掛合によって、
苗箱Nは上下振動を伴いながらコンベヤ手段3上に載せ
られる。
【0053】前記回転体9の突部8がコンベヤ手段3の
コンベヤ面38より突出していると、コンベヤ手段3上
に載った苗箱Nは、拾い上げ部材15で拾い上げられた
ものも持ち上げ手段5で持ち上げられたものも、突部8
と断続的に掛合して振動が与えられるので、底に付着し
ている土が払い落とされる。コンベヤ手段3上に載った
苗箱Nは、コンベヤ手段3の正転動作によってコンベヤ
手段3の後上部へ送られかつ台車26へ移載され、台車
26の後端のストッパ部材36で止められるまで、苗箱
載置面(コンベヤ面)39に溜められる。台車26上の
苗箱Nは人為的に取り出される。この取り出しの際に、
ストッパ部材36の上縁をスクレーパとして使用し、苗
箱Nの下面の付着土を除去する。
【0054】台車26に後続台車33を連結する場合
は、後続台車33を台車26の真後から近づけ、後続連
結手段34で連結し、ストッパ部材36を退避手段37
で苗箱載置面39より下方に退避させる。回収した苗箱
Nを載置した後続台車33を台車26から分離して育苗
場から取り出す場合は、後続台車33の真後から操作手
段35を操作して、後続連結手段34を連結解除する。
育苗場に苗箱Nを展開する場合、拾い上げ機構7は使用
しないので、揺動手段21を作動して垂下姿勢の拾い上
げ部材15を後上方へ持ち上げておき、持ち上げ手段5
も使用しないので、回転体9の突部8がコンベヤ手段3
のコンベヤ面38から突出しない状態で停止しておく。
また、台車26及び後続台車33は、移動車体2に連結
したときに、苗箱載置面39が前方下向き傾斜姿勢又は
水平姿勢になるものを使用する。
【0055】そして、傾斜コンベヤ機構4を昇降手段2
4で図11の実線位置まで上昇させた状態で、苗箱対地
処理装置1を育苗場の敷設端部まで移動し、昇降手段2
4で傾斜コンベヤ機構4を下げて接地そり体50を接地
させ、持ち上げ手段5の回転体9を地面に近接させる。
台車26及び後続台車33には予め苗箱Nを載置してお
いても、後から載置してもよく、コンベヤ手段3を逆転
させながら、その上に台車26から苗箱Nを送り込み、
その状態で移動車体2を後進させ、コンベヤ手段3から
苗箱Nを順次地上に展開していく。
【0056】図16は苗箱対地処理装置1の第2の実施
の形態を示しており、前記第1の実施の形態と異なる点
についてのみ、次に説明する。傾斜コンベヤ機構4は、
コンベヤ手段3のコンベヤ面38を中高形状にして、前
急傾斜コンベヤ面38Fと後緩傾斜コンベヤ面38Rと
を形成しており、拾い上げ時に傾けられている苗箱Nの
傾斜角度を、段階的に緩やかにして、略水平又は後下向
きの載置面を有する台車26へ円滑に移載できるように
している。傾斜コンベヤ機構4のコンベヤ枠55は、機
体53に対して後連結手段25Rで枢支され、前連結手
段25Fが上下方向に相対移動可能になっており、昇降
手段24で昇降するときは、後連結手段25Fを中心に
揺動する。
【0057】支持枠6は前後2分割されていて、拾い上
げ機構7を支持する前支持枠6Fは後支持枠6Rに対し
て前後位置調整自在に取り付けられ、傾斜コンベヤ機構
4に対する拾い上げ機構7の前後位置を適宜調整できる
ようになっている。移動車体2の後部には、台車26を
連結するときの台車26の左右位置を案内する案内部材
94が設けられ、台車26の後部にも後続台車を連結す
る際に左右案内をする案内部材95が設けられている。
移動車体2に台車26を連結する連結手段96は、前記
実施の形態における後続連結手段34と同様な構造であ
って、移動車体2に設けた被連結杆97に台車26に枢
支したフック98を係合するようになっており、フック
98は台車26の後部から紐、ワイヤ、ロッド等の操作
手段99で解除操作可能になっている。
【0058】台車26は前後輪27F、27Rを有する
基台部100に4本の下支柱101を立設し、ローラコ
ンベヤ部102に4本の連結支柱103の上部を枢支
し、この4本の連結支柱103を下支柱101に嵌入し
てボルト等で固定するようになっており、連結支柱10
3は下支柱101に高さ位置調整自在に連結され、ロー
ラコンベヤ部102の苗箱載置面39を水平姿勢、後方
下向き傾斜姿勢、前方下向き傾斜姿勢に適宜姿勢変更で
きるようになっている。従って、苗箱Nを回収するとき
は、コンベヤ手段3から送られてくる苗箱Nを後方搬送
し易いように、ローラコンベヤ部102の苗箱載置面3
9を後方下向き傾斜姿勢に設定し、又は水平姿勢に設定
し、苗箱Nを展開するときは、コンベヤ手段3へ苗箱N
を前方搬送し易いように、ローラコンベヤ部102の苗
箱載置面39を前方下向き傾斜姿勢に設定し、又は水平
姿勢に設定する。
【0059】また、前記苗箱載置面39の前部は、苗箱
回収時にはコンベヤ面38の後部よりも低く設定し、苗
箱展開時にはコンベヤ面38の後部よりも高く設定する
ことが好ましい。そして、台車26に連結する後続台車
も、苗箱載置面を姿勢変更可能な構成にしておくことが
好ましい。なお、本発明は前記実施の形態に限定される
ものではなく、種々変形することができる。例えば、第
1、第2の実施の形態の構成及び変形例を組み替えたり
してもよい。
【0060】持ち上げ手段5は、拾い上げ機構7と共に
設ける場合は、苗箱Nの拾い上げの補助手段となるが、
拾い上げ機構7を設けずに持ち上げ手段5単独で苗箱N
の回収を行なわせてもよく、また、持ち上げ手段5単独
の場合は加振手段となり、拾い上げ機構7と併用の場合
でも、突部8をコンベヤ面38より突出すれば加振手段
となるが、コンベヤ手段3にベルト56を局部的に上下
動させる加振手段を別途設けることもできる。接地体5
0は、軟弱地で機体を沈み込ませないそり形状が好まし
いが、接地車輪等の他の接地体を使用してもよい。
【0061】駆動機器42にはエンジン及び発電機を備
え、傾斜コンベヤ機構4、拾い上げ機構7及びクローラ
走行装置54等は電動モータを使用しているが、油圧ポ
ンプと油圧モータで駆動するように構成してもよい。台
車26及び後続台車33はローラコンベヤ台車を使用し
ているが、ベルトコンベヤ、その他のコンベヤ面を有す
る台車であってもよい。コンベヤ手段3を逆転して苗箱
Nを展開する場合は、持ち上げ手段5を取り外してもよ
く、コンベヤ手段3の搬送速度は移動車体2の移動速度
を同一にしてもよい。
【0062】持ち上げ手段5における回転体9の突部8
の左右方向間隔及び拾い上げ機構7における拾い上げ部
材15の左右方向間隔は、苗箱Nが縦置きであっても、
横置きであっても、また中央通路があっても、1つの苗
箱Nに対して2つ以上が掛合するように兼用仕様で設定
されているが、縦置き用と横置き用とに専用仕様にした
り、組み替えや調整式にして縦置き対応状態と横置き対
応状態とに切り換えるように構成することもできる。移
動車体2上に駆動機器42を搭載しているが、エンジン
及び発電機等を別装置とし、苗箱対地処理装置1に電源
ケーブルで給電したり、電灯線から給電するようにした
りしてもよい 。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、第1に、
移動車体2の後方に傾斜コンベヤ機構4と苗箱Nの受け
渡しをする台車26を前輪浮き上がり状態で連結してい
るので、台車26が前後輪を有するものであっても、台
車26を移動車体2の操舵に容易に追随させることがで
きる。第2に、連結手段28は浮上連結部29とフリー
連結部30とを有するので、台車26を前輪浮き上がり
状態と前後輪接地状態とを適宜選択することができる。
【0064】第3に、連結手段28は台車26の被連結
部31と連結した状態から回動することによりこれを持
ち上げる連結部材32を有するので、連結部材32を被
連結部31と連結して回動すると、台車26を簡単に前
輪浮き上がり状態にすることができる。第4に、移動車
体2の後方に傾斜コンベヤ機構4と苗箱Nの受け渡しを
する台車26を連結し、この台車26は前後輪27F、
27Rの内の少なくとも前輪27Fをキャスタ輪として
いるので、台車26が前後輪27F、27Rを有するも
のであっても、前輪27Fの方向転換が可能になり、移
動車体2を操舵したときに容易に追随することができ
る。
【0065】第5に、台車26の後部に後続台車33を
後続連結手段34で連結し、この後続連結手段34を後
続台車33の後方から操作する操作手段35を設けてい
るので、台車26の後部に後続台車33を連結可能にな
り、しかも、後続台車33をその後方から連結解除する
ことができる。第6に、台車26、33の苗箱載置面3
9は、水平姿勢、後方下向き傾斜姿勢若しくは前方下向
き傾斜姿勢のいずれかに設定、又は前後傾斜姿勢を変更
自在に構成しているので、台車26、33の苗箱載置面
39を、苗箱Nを回収するときは水平姿勢又は後方下向
き傾斜姿勢に設定して苗箱Nを載置・搬送でき、苗箱N
を展開するときは水平姿勢又は前方下向き傾斜姿勢に設
定して苗箱Nを載置・搬送でき、また、前後傾斜姿勢を
変更自在に構成することにより、1台の台車を苗箱Nの
回収と展開に使用できる。
【0066】第7に、傾斜コンベヤ機構4の後端又は台
車26の前端若しくは後端の少なくとも一個所に、コン
ベヤ面38、39より高いストッパ部材36を設けてい
るので、搬送する苗箱Nがコンベヤ面38、39から落
ちるのを防止できる。第8に、退避手段37を設けてい
るので、ストッパ部材36の後方側に台車26を連結し
たときに、ストッパ部材36をコンベヤ面38、39よ
り低くすることができ、ストッパ部材36を低くする
と、台車26の前後への苗箱Nの受け渡しができる。
【0067】第9に、ストッパ部材36の上縁をスクレ
ーパに形成しているので、苗箱Nを取り出すときに底に
付着している土を掻き落とすことができる。第10に、
傾斜コンベヤ機構4のコンベヤ面38を中高形状にし
て、前急傾斜コンベヤ面38Fと後緩傾斜コンベヤ面3
8Rとを形成しているので、拾い上げた苗箱Nを略水平
の載置面を有する台車26へ円滑に移載できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す全体側面図である。
【図2】同全体平面図である。
【図3】苗箱対地処理装置を示す全体側面図である。
【図4】同全体平面図である。
【図5】苗箱拾い上げ開始時の装置前部の断面側面図で
ある。
【図6】苗箱拾い上げ完了時の装置前部の断面側面図で
ある。
【図7】拾い上げ機構の斜視図である。
【図8】持ち上げ手段の側面図である。
【図9】回転体の斜視図である。
【図10】補助支持手段を設けた斜視図である。
【図11】傾斜コンベヤ機構の持ち上げ姿勢を示す側面
図である。
【図12】台車及び後続台車を示す側面図である。
【図13】同平面図である。
【図14】ストッパ及び台車連結構造の連結時の状態を
示す側面図である。
【図15】同非連結状態を示す側面図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態を示す側面図であ
る。
【図17】回転体の第1変形例を示す斜視図である。
【図18】回転体の第2変形例を示す斜視図である。
【図19】回転体の第3変形例を示す斜視図である。
【図20】回転体の第4変形例を示す斜視図である。
【図21】回転体の第5変形例を示す斜視図である。
【図22】連結手段の第1変形例を示す側面図である。
【図23】連結手段の第2変形例を示す側面図である。
【図24】同分解斜視図である。
【符号の説明】
1 苗箱対地処理装置 2 移動車体 3 コンベヤ手段 4 傾斜コンベヤ機構 5 持ち上げ手段 6 支持枠 7 拾い上げ機構 24 昇降手段 25 連結手段 26 台車 27F 前輪 28 連結手段 31 被連結部 32 連結部材 33 後続台車 34 後続連結手段 36 ストッパ部材 38 コンベヤ面 39 コンベヤ面 N 苗箱 Na 縁部
フロントページの続き (72)発明者 後藤 義昭 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B027 ND03 NE02 NE09 QA05 TC07 TC09 TC13 TC15 TC17 TC19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動車体上に地上に対して苗箱を受け渡
    しする後上がり傾斜状の傾斜コンベヤ機構を設け、移動
    車体の後方に傾斜コンベヤ機構と苗箱の受け渡しをする
    台車を配置し、この台車を前輪浮き上がり状態で移動車
    体と連結する連結手段を備えていることを特徴とする苗
    箱処理機。
  2. 【請求項2】 前記連結手段は、台車を前輪浮き上がり
    状態で連結する浮上連結部と前輪を接地させて相対上下
    動可能に連結するフリー連結部とを有することを特徴と
    する請求項1に記載の苗箱処理機
  3. 【請求項3】 前記連結手段は、前輪接地状態の台車の
    被連結部と連結した状態から回動することにより被連結
    部を持ち上げる連結部材を有することを特徴とする請求
    項1に記載の苗箱処理機
  4. 【請求項4】 移動車体上に地上に対して苗箱を受け渡
    しする後上がり傾斜状の傾斜コンベヤ機構を設け、移動
    車体の後方に傾斜コンベヤ機構と苗箱の受け渡しをする
    台車を連結しており、前記台車は前後輪の内の少なくと
    も前輪をキャスタ輪としていることを特徴とする苗箱処
    理機。
  5. 【請求項5】 前記移動車体に連結した台車の後部に後
    続台車を後続連結手段で連結し、この後続連結手段を後
    続台車の後方から操作する操作手段を設けていることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の苗箱処理
    機。
  6. 【請求項6】 前記台車の苗箱載置面は、水平姿勢、後
    方下向き傾斜姿勢若しくは前方下向き傾斜姿勢のいずれ
    かに設定、又は前後傾斜姿勢を変更自在に構成している
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の苗箱
    処理機。
  7. 【請求項7】 前記傾斜コンベヤ機構の後端又は台車の
    前端若しくは後端の少なくとも一個所に、コンベヤ面よ
    り高いストッパ部材を設けていることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載の苗箱処理機。
  8. 【請求項8】 前記ストッパ部材の後方側に台車を連結
    したときに、ストッパ部材をコンベヤ面より低くする退
    避手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載の
    苗箱処理機。
  9. 【請求項9】 前記ストッパ部材の上縁をスクレーパに
    形成していることを特徴とする請求項7又は8に記載の
    苗箱処理機。
  10. 【請求項10】 前記傾斜コンベヤ機構はコンベヤ面を
    中高形状にして、前急傾斜コンベヤ面と後緩傾斜コンベ
    ヤ面とを形成していることを特徴とする請求項1〜9の
    いずれかに記載の苗箱処理機。
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