JP2003009667A - 苗箱対地処理装置 - Google Patents

苗箱対地処理装置

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JP2003009667A
JP2003009667A JP2001195363A JP2001195363A JP2003009667A JP 2003009667 A JP2003009667 A JP 2003009667A JP 2001195363 A JP2001195363 A JP 2001195363A JP 2001195363 A JP2001195363 A JP 2001195363A JP 2003009667 A JP2003009667 A JP 2003009667A
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seedling box
sheet
seedling
box
ground
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JP2001195363A
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Yoshio Tate
芳夫 館
Masato Yamaguchi
正人 山口
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗箱の展開と同時に展開した苗箱上に簡単に
日除けシートを被せることができるようにする。 【解決手段】 苗箱Nを展開する苗箱対地処理装置にお
いて、展開した苗箱N上に日除けシート122を繰り出
すシート繰出機構121が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育苗場に苗箱を展
開したりする苗箱対地処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】苗箱を回収展開する装置としては、特開
平11−75554号公報に開示された技術があり、例
えば、移動車体上に、苗箱を搬送する後上がり傾斜状の
コンベヤ手段を有する傾斜コンベヤ機構と、このコンベ
ヤ手段の前部を浮き上がらせる昇降手段と、前記傾斜コ
ンベヤ機構の前方に位置して地上に展開している苗箱を
持ち上げてコンベヤ手段に載せる拾い上げ機構と、傾斜
コンベヤ機構と苗箱の受け渡しをする縦横搬送機構と、
この縦横搬送機構と後方との間で苗箱の受け渡しをする
受け渡し機構とを備え、育苗場に苗箱を展開するように
構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、マ
ルチシートを敷きながら、その上に苗箱を並べることが
できるように構成されていたが、育苗場の床等に育苗箱
を展開する(並べる)作業と同時に、展開した育苗箱上
に日除けシートを被せることできず、床等に育苗箱を並
べた後、人力作業により、育苗箱上に日除けシートを被
せていた。従って、展開した育苗箱上に日除けシートを
被せる作業が非常に面倒で、手間と人手を要した。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑み、苗箱の展開
と同時に展開した苗箱上に簡単に日除けシートを被せる
ことができるようにしたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決す
る本発明の技術手段は、苗箱Nを展開する苗箱対地処理
装置において、展開した苗箱N上に日除けシート122
を繰り出すシート繰出機構121が設けられている点に
ある。本発明の他の技術手段は、前記シート繰出機構1
21は、展開した苗箱N上に日除けシート122を自動
的に繰り出す繰出位置Aと、日除けシート122の繰り
出しを不能にする退避位置Bとに位置変更自在とされて
いる点にある。
【0006】本発明の他の技術手段は、前記シート繰出
機構121は、左右一対の車輪126を備え、車輪12
6間に、繰り出し自在に巻回された日除けシート122
が設けられ、展開した苗箱N上に、車輪126の転動に
伴って日除けシート122が繰り出されるように構成さ
れている点にある。本発明の他の技術手段は、前記左右
一対の車輪126は左右方向に移動調整自在とされてい
る点にある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1〜11において、苗箱対地処
理装置1は大別して、移動車体2と、この移動車体2上
に配置された傾斜コンベヤ機構4と、この傾斜コンベヤ
機構4から前方に突出した拾い上げ機構7とを備え、移
動車体2に1台以上の台車26を着脱自在に連結してい
る。前記拾い上げ機構7は苗箱対地処理装置1を苗箱N
の回収作業のときに必要であり、苗箱対地処理装置1を
展開作業専用機とする場合は、外しておいてもよい。
【0008】移動車体2は、平面視略四角枠状の機体5
3の左右に一対のクローラ走行装置54を備え、機体5
3から傾斜コンベヤ機構4を跨ぐ支持フレーム41を立
設しし、この支持フレーム41上にエンジン、燃料タン
ク、発電機等の駆動機器42を搭載している。左右クロ
ーラ走行装置54は電動モータ駆動式であるが、支持フ
レーム41上に油圧ポンプを搭載して、油圧モータ駆動
式にすることも可能である。傾斜コンベヤ機構4は、矩
形状コンベヤ枠55に前端、後端及び中途部にローラを
設け、このローラにベルト56を張って後上がり傾斜状
のコンベヤ手段3を形成しており、前記コンベヤ枠55
の後部に設けた駆動モータ57によって正逆転可能に駆
動される。
【0009】このコンベヤ手段3の搬送速度は、制御手
段12を介して移動車体2の移動速度と同期又は非同期
させ得るようになっていて、制御手段12でコンベヤ手
段3を苗箱処理に最適な搬送速度に設定可能である。前
記制御手段12はリモートコントロール式又はラジオコ
ントロール式の遠隔操作手段によって設定及び操作が可
能になっている。前記制御手段12は移動車体2及び傾
斜コンベヤ機構4を制御すると共に、拾い上げ機構7を
備えている場合はその制御も可能であり、その制御ボッ
クスは移動車体2の左右クローラ走行装置54の間で機
体53に取付けられている。
【0010】この制御手段12は、支持フレーム41上
の駆動機器42の横に搭載することも可能であるが、左
右クローラ走行装置54間に配置する方が装置全体をコ
ンパクトにできる。また、支持フレーム41上に制御手
段12がないと機器占有面積が小さくなり、駆動機器4
2を支持フレーム41の左右方向略中央に配置すること
が可能になる。駆動機器42を支持フレーム41の左右
方向略中央に配置することは、苗箱対地処理装置1の正
面視形状が上方先細り状となり、例えば、蒲鉾形ハウス
内で作業をするとき、側方下がり円弧状のハウス屋根に
対して支持フレーム41をより近接できることになり、
即ち、駆動機器42による障害(妨害)程度が軽減さ
れ、ハウス内の左右隅部まで苗箱Nの展開・回収がで
き、敷地面積をより有効に利用できることになる。
【0011】図5において、前記コンベヤ枠55の前下
部には取付けブラケット55aが設けられ、この取付け
ブラケット55aに枢支ピン50bを介してブラケット
50aが支持され、ブラケット50aは接地ローラ50
を回転自在に支持していて、設定ピン50cによって角
度設定されている。前記接地ローラ50は設定ピン50
cの位置を変更することにより上下位置を調整可能であ
り、コンベヤ手段3の略全幅にわたる長さに形成されて
いて、接地圧が低くなると共に、接地して転動するので
コンベヤ手段3の移動が円滑に行われる。
【0012】この接地ローラ50の代わりに左右一対の
そり体を使用することもできるが、そり体であると、接
地圧が高くなり、地面と摺接するので、特にシート(マ
ルチシート)を敷設して苗箱回収時にその上を移動する
と、シートを破損したりグチャグチャにしたりすること
があり、回収作業を正常かつ円滑に行い難くなる。接地
ローラ50を使用すると、このような問題点を総て解消
できる。また、苗箱Nをシートを敷設しながら展開して
いくとき、接地ローラ50は苗箱Nに先行してシートを
押さえるので、シート下側の空気を押し出し、シートを
適正状態に敷設することを可能にする。
【0013】前記接地ローラ50が接地した状態で、コ
ンベヤ手段3の前端は地面から若干浮き上がった状態に
配置される。この接地状態で、コンベヤ手段3は前端か
ら後部近傍までが後上がり傾斜状で、後部近傍で屈曲
し、後部が略水平に配置されることになる。前記傾斜コ
ンベヤ機構4は、コンベヤ枠55の前端にブラケット5
8aを突出して回転軸58を支持しており、コンベヤ手
段3から伝動手段11を介して動力伝達可能になってい
る。この伝動手段11はチェーン巻掛伝動手段及び電磁
クラッチ等を有して構成されていて、コンベヤ手段3の
動力を同期(等速)又は非同期(増減速)で伝達し、ま
た、コンベヤ手段3を駆動していても回転軸58を停止
することが可能になっている。
【0014】前記回転軸58には回転体9が装着されて
持ち上げ手段5が構成されている。この回転体9は断面
楕円形の棒状部材で形成され、その膨出部位(径長先端
側)の外面に軸方向に間隔をおいて突部を設けている。
この突部の軸方向の間隔は苗箱Nの短辺の長さより短く
設定されていて、1枚の苗箱Nに対して2つ以上の突部
が掛合できるように配置されており、苗箱Nの周囲の縦
リブNbの間で縁部Naと掛合する。また、先行する突
部が持ち上げた苗箱Nの底の縁を後行の突部が掛合す
る。
【0015】持ち上げ手段5の回転体9は、接地ローラ
50が接地した状態でコンベヤ手段3の前端よりも地面
に近接され、図5において時計方向に回転することによ
り、地上に展開している苗箱Nの縁部Naに突部を掛合
して持ち上げ、移動車体2の前進力によって、持ち上げ
た苗箱Nをコンベヤ手段3の上に載せて行く。持ち上げ
手段5はコンベヤ枠55に堅牢に支持され、接地ローラ
50からも遠く離れているものでないので、苗箱Nを強
力に持ち上げることができ、苗箱Nの苗の根が地面に絡
んでいても確実に持ち上げて搬送処理する。
【0016】また、回転体9は回転するので、苗箱Nを
連続して持ち上げることができ、1つの突部が掛合を失
敗しても順次後続の突部が掛合に関与でき、苗箱持ち上
げが極めて確実にできる。さらに、回転体9は突部が最
径大部の外周回転域内に位置すると、苗箱Nの下にシー
トを敷いてあっても、そのシートを引っ掛けて巻き込む
ということがない。前記コンベヤ手段3の左右側部に、
外側方突出状に、左右両端の苗箱Nの搬送を案内するガ
イド手段48を左右方向位置調整可能に設けている。
【0017】この左右各ガイド手段48は、図4〜6、
8に示すように、コンベヤ手段3の略全長にわたる長さ
の板又は棒等で形成されたガイド部材95を前後一対の
平行リンク96でコンベヤ枠55に支持している。前記
平行リンク96のひとつ(後側)はコンベヤ枠55に設
けた設定部材97で角度設定されており、この平行リン
ク96の角度を変更することにより、ガイド部材95は
コンベヤ手段3に対して遠近方向に位置調整され、左右
間隔調整される。前記設定部材97には平行リンク96
の基軸を中心にした円弧溝97aが形成され、平行リン
ク96に貫通した蝶ネジ(止め具)97bをこの円弧溝
97aに貫通し、蝶ネジ97bを締結することにより、
平行リンク96を調整位置に固定するようになってい
る。
【0018】苗箱Nの大きさは略規格化されているが、
多少の大きさの異なる種類のものがあり、使用中に変形
することもあり、また、苗箱Nをラフに配列したい場合
があり、このような場合に左右ガイド部材95間隔を調
整する。従って、ガイド手段48を設けることによっ
て、苗箱Nが整然と搬送され、コンベヤ手段3からの苗
箱Nの脱落が防止でき、使用する苗箱Nの種類、配列状
態の自由度が大きくでき、また、同時に搬送する横1列
の苗箱Nの枚数の変更が可能になる。
【0019】傾斜コンベヤ機構4のコンベヤ枠55から
前上方に支持枠6が突出されており、この支持枠6に多
数本の拾い上げ部材15を有する拾い上げ機構7が設け
られている。前記拾い上げ部材15は、左右方向におい
て苗箱Nの短辺長さの半分より短い間隔で複数本設けて
おり、苗箱Nの並べ方が短辺と長辺のどちらが左右方向
になっていても、総ての苗箱Nに対して2本以上の拾い
上げ部材15が掛合して、拾い上げることができるよう
になっている。
【0020】すなわち、拾い上げ部材15は少なくとも
2つが苗箱Nの縁部Naと掛合するようになっており、
一般的な苗箱Nは60cmX30cmであるので、拾い
上げ部材15の左右間隔は、15cm以下に設定されて
いる。この拾い上げ部材15は、先端17aが苗箱Nの
縁部Naと掛合可能に略L字状に屈曲された爪部材17
と、この爪部材17と屈曲可能に連結されていて左右方
向の支持軸23に枢支されたアーム部材18とで形成さ
れている。支持枠6の前部には支持ブラケット66が複
数設けられており、この各支持ブラケット66に設けた
支持軸23に2本1組で前記アーム部材18の上部が枢
支されている。アーム部材18の支持軸23に嵌合する
孔は長手方向の長孔18aとなっており、アーム部材1
8の上下移動を許容している。
【0021】前記アーム部材18は、断面コ字状のチャ
ンネル材等で形成されており、爪部材17の上端に棒材
を固着して形成された軸部17bを揺動自在に支持して
おり、アーム部材18の中途部のピン18bと爪部材1
7の中途部のピン17cとの間に引っ張りバネ67が張
設されている。この引っ張りバネ67は不安定切換手段
19を構成するものであり、アーム部材18に対して爪
部材17を直線状態S(図5に示す)を境にして、爪部
材17がアーム部材18の先端に当接した状態と、爪部
材17が直線状態を越えて揺動した状態とを弾力的に切
り換えることができる。
【0022】前記爪部材17がアーム部材18の先端に
弾力的に当接した状態では、爪部材17はアーム部材1
8に対して若干屈曲しているが略直線に近い状態であ
り、この状態が苗箱縁部Naに掛合する作用姿勢とな
る。支持枠6には左右方向全幅にわたって横棒68が設
けられ、この横棒68に各爪部材17に対向してゴム等
の弾性体で形成された作用緩衝部材105が設けられて
いる。前記横棒68及び作用緩衝部材105は作動手段
20を構成するもので、前記作用姿勢で後方へ揺動した
きた爪部材17の比較的上部と当接し、その揺動を規制
するようになっている。作用緩衝部材105は爪部材1
7と横棒68とが直接に当接して騒音を発生しないよう
に設けられており、これにより爪部材17の耐久性も向
上する。
【0023】前記爪部材17の比較的上部が横棒68に
当接した状態(図5に2点鎖線で示す)から、爪部材1
7の下部が相対的にさらに後方へ移動すると、爪部材1
7は横棒68を中心に先端17aが後上方へ移動するよ
うに跳ね上がり動作をし、アーム部材18に対して直線
状態Sを越えた揺動となり、直線状態Sを越えると引っ
張りバネ67による付勢力の方向は、拾い上げ部材15
を二つ折りの屈曲姿勢にするように切り換わる。拾い上
げ部材15が二つ折りの屈曲姿勢(図5に一点鎖線で示
す)になると、アーム部材18は元位置に戻るが、この
元位置でアーム部材18を受け止めるために支持枠6の
前部には、ブラケットを介して取付けられた棒材107
に、ゴム等の弾性体で形成された屈曲緩衝部材106が
各アーム部材18に対向して設けられている。
【0024】この屈曲緩衝部材106も、アーム部材1
8が棒材107と直接に当接して騒音を発生しないよう
に、また、爪部材17の耐久性を向上するように設けら
れている。前記爪部材17は、二つ折れ動作で傾斜姿勢
から略水平姿勢に急激に変化して先端17aが上昇する
ので、掛合していた苗箱Nを瞬時に離し、苗箱Nをコン
ベヤ手段3上に確実に落下する。前記不安定切換手段1
9及び作動手段20等により、拾い上げ部材15を苗箱
縁部Naに掛合する作用姿勢から前進して、苗箱Nと掛
合しながら後方揺動したときに二つ折りの屈曲姿勢に切
り換える切り換え機構16が構成されている。
【0025】支持枠6の支持軸23より後側には支軸7
0を介して揺動アーム71が枢支され、この揺動アーム
71の先端に全アーム部材18と当接可能な横棒材72
が設けられている。73は略円形状の駆動カム体で、支
持枠6に固定の駆動モータ74の出力軸に設けられてお
り、前記揺動アーム71を前後揺動すべくリンク75を
介して連動連結している。前記支持枠6には、リミット
スイッチ、マイクロスイッチ等で形成された2個の検出
体69が設けられており、前記駆動カム体73の略半回
転を検出するように配置されている。
【0026】前記揺動アーム71、横棒材72、駆動カ
ム体73、検出体69等によって揺動手段21が形成さ
れており、拾い上げ部材15が二つ折りの屈曲姿勢にな
っている状態で揺動アーム71を後方向(図5で反時計
方向)に揺動すると、アーム部材18を後方向に揺動し
て、爪部材17と略直線状態の作用姿勢に姿勢変更す
る。なお、屈曲緩衝部材106を前記横棒材72に設け
て、横棒材72で二つ折れ動作時のアーム部材18を受
け止めるようにしてもよい。
【0027】前記不安定切換手段19、作動手段20及
び揺動手段21等によって拾い上げ機構7が構成されて
いる。従って、拾い上げ部材15は、アーム部材18に
対して爪部材17を略直線状態にした略垂下状態の作用
姿勢にしておいて、その状態で前進させると爪部材17
が苗箱Nと掛合し、この状態から移動車体2をさらに前
進させると拾い上げ部材15が相対的に後方揺動し、爪
部材17が作動手段20の横棒68上の作用緩衝部材1
05に当接することによって、不安定切換手段19が作
動して爪部材17とアーム部材18とは急激に二つ折り
の屈曲姿勢に切り換わり、爪部材17の跳ね上がりによ
り縁部Naから外れて苗箱Nをコンベヤ手段3上に移載
する。
【0028】その後に、駆動カム体73を略180度回
動して、揺動手段21の横棒材72を後方移動してアー
ム部材18を揺動し、拾い上げ部材15を作用姿勢に戻
す。さらに駆動カム体73を略180度回動すると、横
棒材72は前方移動し、作用姿勢の拾い上げ部材15を
元の苗箱掛合可能位置に戻す。苗箱対地処理装置1を後
進したり、作業位置に移動したりするときは、揺動手段
21を作動して、略垂下状態で接地している拾い上げ部
材15を作用姿勢のまま後方へ揺動し、爪部材17を上
方に退避させておき、拾い上げ部材15が地面につっか
えるというのを回避する。
【0029】なお、アーム部材18は長孔18aが支持
軸23に嵌合しているので、苗箱Nと掛合するときも、
苗箱対地処理装置1を後進するときも、拾い上げ部材1
5はつっかえることなく上方に逃げることができる。ま
た、拾い上げ部材15を二つ折り屈曲姿勢のまま保持し
ておけば、拾い上げ機構7を苗箱対地処理装置1の前部
に装備していても、苗箱Nの回収作業ができる。前記傾
斜コンベヤ機構4のコンベヤ枠55の左右側面には、前
後方向中途部にリンク14の先端部が枢支軸77を介し
て連結され、それより後方位置に昇降軸76が設けられ
ており、前記リンク14の基部は軸80を介して支持フ
レーム41に枢支連結されている。
【0030】支持フレーム41の支持部材84には、図
6、9に示すように、リンク14を略水平状態に受け止
める受け部84aが形成されており、リンク14は軸8
0を中心にして先端の枢支軸77が上動するような揺動
は許容されているが、水平姿勢より下には揺動しないよ
うになっている。即ち、リンク14は上向き開放の断面
コ字部材で形成され、支持フレーム41の支持部材84
も上向き開放の断面コ字部材で形成され、リンク14は
水平に受持され、ピン85を貫通することにより、支持
フレーム41に固定可能になっている。
【0031】前記支持フレーム41の支持部材84に
は、軸80より後方位置に支持台78が立設されてお
り、この支持台78の上面に昇降軸76が当接可能にな
っている。前記リンク14、昇降軸76、ピン85及び
支持台78等は、機体53に対してコンベヤ枠55を連
結するための連結手段25を構成すると共に昇降手段2
4の一部をも構成する。昇降手段24は、ケーブル79
を巻き取るウインチであり、ケーブル79の先端は支持
フレーム41の後部に連結されていて、傾斜コンベヤ機
構4の後部を引き下げ可能にしている。なお、前記ウイ
ンチは手動式であるが、電動式にしてもよい。
【0032】昇降手段24のウインチを作動することに
より、傾斜コンベヤ機構4の後部を上下移動し、これに
より傾斜コンベヤ機構4を枢支軸77を中心に上下揺動
させることができ、停止することにより傾斜コンベヤ機
構4の前部を所要高さで保持可能になっている。昇降手
段24で傾斜コンベヤ機構4の後部を引き下げると、支
持台78の上面に昇降軸76が当接することになり、ピ
ン85を抜いて更に引き下げると、リンク14の上向き
揺動を伴いながら、コンベヤ枠55は昇降軸76を中心
に揺動し、枢支軸77を中心とする揺動よりも上位で揺
動し、図3に2点鎖線で示されるように、傾斜コンベヤ
機構4の前部をより高く持ち上げることができるように
なる。
【0033】前記傾斜コンベヤ機構4は、枢支軸77が
傾斜コンベヤ機構4の前後方向の略重心位置又は若干後
方位置に位置しており、昇降手段24のウインチを弛め
た状態で、接地ローラ50が地面に軽く接地するように
なり、その状態で地面と苗箱Nの受け渡しをする対地作
業ができるように設定されている。そして、前記昇降手
段24を作動して傾斜コンベヤ機構4の前部を地面から
浮き上がらせ、昇降軸76を中心に上昇揺動させると、
傾斜コンベヤ機構4の前部が地面に当たることなく移動
できる姿勢となる。育苗場内等での移動にはこのような
姿勢が採られる。
【0034】また、トラックに搭載して運搬するとき
は、昇降軸76を中心に傾斜コンベヤ機構4を大きく揺
動して前部を高く持ち上げ、傾斜コンベヤ機構4の前部
が歩み板に当接するのを回避する。前述のように、傾斜
コンベヤ機構4はその前後方向中途部、特に重心位置近
傍に対地作業時の連結枢支点を設定していることによ
り、前後バランスが良好になると共に、傾斜コンベヤ機
構4を後上方へ長く延設することが可能になり、昇降手
段24で傾斜コンベヤ機構4の姿勢を簡単かつ容易に変
更・維持することができる。また、傾斜コンベヤ機構4
を揺動する昇降手段24の動力も小さくて済み、コスト
ダウンを図ることができる。
【0035】前述した構成によれば、前記リンク14、
軸76、77、80、ピン85等と昇降手段24との簡
単かつ安価な構成で、傾斜コンベヤ機構4を苗箱N受け
渡し可能な姿勢及び前部浮き上がり姿勢(上方待機姿
勢)に変更でき、しかも姿勢変更操作も極めて簡単にで
きる。前記移動車体2から前下方へシート敷設手段83
が突出されている。このシート敷設手段83は、移動車
体2に互いに連結された左右一対のアーム84の基部が
枢支連結され、この左右アーム84の先端に支持軸85
aを有する支持体85が左右移動自在に支持され、この
支持体85の支持軸85aに巻き状態のシート82が回
転自在に支持されている。
【0036】前記マルチシート82は移動車体2より前
側でかつコンベヤ手段3の前端より後方に位置し、苗箱
展開時にシート82先端を拾い上げ機構7より前方まで
引き出して止めておき、その上に苗箱Nを展開してい
く。苗箱対地処理装置1の後進に伴ってシート82は順
次繰り出され、苗箱Nに先行して敷設される。このシー
ト敷設手段83は、支持軸85aの軸長さ及びシート8
2の左右幅がコンベヤ手段3より広くなっており、シー
ト82の左右一端をコンベヤ手段3の一端に合わせる
と、他端はコンベヤ手段3から大きく突出してオフセッ
ト状態になり、このオフセット状態は支持体85を左右
位置変更することにより、コンベヤ手段3の左右どちら
にでも設定できかつ変更できる。
【0037】これによって、展開苗箱幅よりも広くかつ
オフセットしてシートを敷設することが可能になり、は
み出しシート部分に後から苗箱Nを展開することによ
り、人道93の幅と展開苗箱幅とを、既存のハウスの幅
に合わせて最適な状態にすることが可能になる。前記苗
箱対地処理装置1は、左右方向5枚の苗箱Nを同時処理
可能になっており、一般的な育苗用のハウスは間口3間
(540cm)であり、このようなハウスに前記60c
mX30cmの苗箱Nを縦長にして左右方向5枚づつ1
度に展開できる。
【0038】図2において、苗箱対地処理装置1で幅2
10〜220cmのシート82を使用して苗箱Nを展開
する場合、まず、シート敷設手段83を右にオフセット
してハウスの左側に沿ってシート82を敷設しながら5
枚の苗箱Nを展開する。次に、シート敷設手段83を左
にオフセットしてハウスの右側に沿ってシート82を敷
設しながら5枚の苗箱Nを展開する。すると、ハウスの
中央側には人道93とその左右の苗箱Nが未展開のシー
ト82端部が形成される。即ち、この人道93の幅が例
えば、30cmになるように前記展開作業をしておく。
【0039】最後の展開作業時にシート敷設手段83を
使用しないで、また、コンベヤ手段3の左右方向中央に
苗箱Nを供給しないようにして、左右2枚づつの苗箱N
を前記シート82の端部に載置するように展開作業をす
る。これにより人道93を挟んで左右各7列の苗箱Nが
展開されることになる。なお、回収作業は、前記展開作
業と反対方向に苗箱対地処理装置1を移動して逆順で行
われる。また、人道93の左右各苗箱N枚数を7枚以外
の複数枚に設定することは可能であり、ハウスの大きさ
に合わせて設定されるが、間口3間のハウスでは人道9
3を1本のみにすることが最も効率的である。
【0040】図10、11において、移動車体2の後方
には傾斜コンベヤ機構4と苗箱Nの受け渡しをする台車
26が配置されてる。この台車26は苗箱Nを載置搬送
可能なローラコンベヤ台車であり、前輪27F及び後輪
27Rを有し、人為的に押すことにより移動可能になっ
ており、前輪浮き上がり状態で移動車体2と連結する連
結手段28を備えている。連結手段28は機体53の後
端に設けた凹部28a(図3に示す)と台車26の前部
に設けた連結杆製の被連結部31とを有し、地上から凹
部28aまでの距離は、地上から被連結部31までの距
離より若干長く設定されており、台車26の前部を持ち
上げながら、被連結部31を凹部28aに挿入すること
により、移動車体2に対して台車26が連結され、かつ
前輪27Fが浮き上がった状態(図1に示す寸法Tだけ
浮き上がった状態)になり、移動車体2を操舵したと
き、その操舵に台車26が容易に追随することになる。
なお、車輪27はフリーキャスタ式であることが好まし
い。
【0041】前記台車26にはその後部に後続台車33
が後続連結手段34で連結されている。この後続台車3
3も苗箱Nを載置搬送可能なローラコンベヤ台車であ
り、後続連結手段34は、前記台車26の後下部に設け
た連結ピン90と、後続台車33の前下部に設けたフッ
ク91と、このフック91を後続台車33の後方から回
動操作する操作手段35とを有している。フック91は
先端外面に案内面を有し、台車26に後続台車33を近
づけていったときに、連結ピン90に案内面が当たって
一旦逃げるように回動した後に、連結ピン90に係合す
るようになっている。
【0042】また、操作手段35は紐又はワイヤ等で形
成されており、その一端はフック91に連結され、他端
は後続台車33の後部に連結されており、引っ張り操作
することにより、フック91を連結ピン90から離脱す
る方向に回動し、フック91を離脱した状態で後続台車
33を後方移動すると、台車26との連結が解除され
る。36は台車26の後端に設けたスクレーパ兼用のス
トッパ部材であり、その上部が台車26の苗箱載置面3
9より上側に突出しており、退避手段37によって苗箱
載置面39より下側になるように退避可能になってい
る。
【0043】前記ストッパ部材36は、金属、ゴム材或
いはプラスチックで、帯板状にしたもの、帯板の上部を
波形状或いは凹凸形状にしたもの、又は棒材をコ字状に
屈曲したもの等で形成されており、その上下方向中途部
が支点軸92で台車26の後上部に横軸回り揺動自在に
支持されており、コイルスプリング等でその上端が苗箱
載置面(コンベヤ面)39から突出するように付勢され
ている。前記退避手段37は、後続台車33の前部に設
けた突出部材であり、後続台車33を台車26に近づけ
ていくと、退避手段37がストッパ部材36の下側に当
接してコイルスプリングに抗して揺動させ、ストッパ部
材36の上部を苗箱載置面39より下側まで移動させ
る。
【0044】前記ストッパ部材36は、台車26に後続
台車33を連結しないときに、苗箱載置面39から苗箱
Nが落下するのを防止し、台車26に後続台車33を連
結したときに、台車26と後続台車33との間で苗箱N
を受け渡しできるように退避する。前記台車26は、前
輪27F及び後輪27Rを有する基台94と、苗箱載置
面39を形成する上台95とは、それぞれ筒材又は溝型
鋼を上下に突出して入れ子式に嵌合して、前部、後部及
び中間部の長さ調整可能な支柱96を形成しており、各
支柱96は伸縮させた位置で固定する留め具を有してい
る。
【0045】前側支柱96Fと後側支柱96Rとを略同
一長さにして、又は前側支柱96Fを後側支柱96Rよ
り長くして、台車26を前浮き上がり状態で移動車体2
に連結すると、台車26の苗箱載置面39は後下向き傾
斜となり、苗箱Nを回収するときに自然搬送可能とな
り、後側支柱96Rを長く伸ばして苗箱載置面39を前
下向き傾斜状態にすると、苗箱Nを展開するときに、台
車26側から傾斜コンベヤ機構4への苗箱Nの供給が容
易になる。従って、支柱96長さを伸縮自在にすること
により、動力を使用することなく、台車26上での苗箱
Nの搬送が可能になり、構造の簡略化とコストダウンを
図ることができる。
【0046】後続台車33は、前部、後部及び中間部の
支柱96を長さ調整可能にしているが、展開作業時にお
いても、回収作業時においても、箱載置面39を水平に
設定されており、その高さが変更され、台車2の後端に
対して略一致する高さに設定される。図4、図12及び
図13において、支持枠6の前端部にシート繰出機構1
21が設けられている。このシート繰出機構121は、
展開した育苗箱N上に日除けシート122を繰り出すた
めのもので、左右一対の支持腕123と、支持腕123
の先端に支持された保持筒体124と、保持筒体124
の左右両側に保持された左右一対の取付部材125と、
各取付部材125に回転自在に支持された左右一対の車
輪126とを備える。
【0047】左右一対の支持腕123は、支持枠6に突
設した支持片129に、取付ピン130により着脱自在
でかつ取付ピン130廻りに回動自在に支持されてお
り、取付ピン130を支持片129及び支持腕123か
ら抜き取ることにより、シート繰出機構121全体を支
持枠123から着脱できるようになっている。左右一対
の支持腕123の前端に支持筒131が固設されてい
る。保持筒体124は、左右一対の支持腕123の各支
持筒131に対して左右方向に摺動自在に内嵌保持され
ると共に、ボルト等の締結具132により、着脱自在に
締め付け固定されている。従って、締結具132の締弛
によって、保持筒体124を左右方向に移動調整して、
左右一対の車輪126を左右方向に移動調整できるよう
になっている。
【0048】左右一対の取付部材125は、円筒又は丸
棒状の支持部135と支持部135の外端から前方突出
した取付部136とを有し、支持部135は、支持筒1
31に対して左右方向に摺動自在に内嵌保持されると共
に、ボルト等の締結具137により着脱自在に締め付け
固定されている。従って、締結具137の締弛によっ
て、支持部135を左右方向外方に出退調整して、左右
一対の車輪126の離間幅を調整(輪距調整)できるよ
うになっている。取付部136の前端部にベアリング1
40を介して左右一対の車輪126の車軸141がそれ
ぞれ軸心廻りに回転自在に支持されている。
【0049】左右一対の車輪126の車軸141の内端
部には、鍔部143と取付軸部144とを有するシート
装着体145が設けられており、左右一対の車輪141
のシート装着体145間に、日除けシート122を巻回
したロール軸147を配置し、ロール軸147の左右両
端部にシート装着体145の取付軸部144を差し込む
ことにより、ロール軸147を固定するようになってい
る。従って、ロール軸147に巻回された日除けシート
122は、苗箱対地処理装置1の後方移動に伴って車輪
126及びロール軸147が矢印a方向に回転して、ロ
ール軸147に巻回した日除けシート122を繰り出す
ようになっている。
【0050】そして、前記シート繰出機構121は、図
12に示すように、展開した育苗箱N上に日除けシート
122を繰り出す繰出位置Aと、日除けシート122の
繰り出しが不能になる退避位置Bとに位置変更自在とさ
れている。即ち、シート繰出機構121は、取付ピン1
30廻りに支持腕123を下方に揺動することにより、
左右一対の車輪126が接地して、繰出位置Aにセット
され、このとき、苗箱対地処理装置1(移動車体2)の
後方移動に伴って、ロール軸147が矢印a方向に回転
し、ロール軸147に巻回した日除けシート122を自
動的に繰り出すようになっている。また、シート繰出機
構121は、取付ピン130廻りに支持腕123を上方
に揺動することにより、左右一対の車輪126が浮き上
がって、支持腕123が後上がりに傾斜した状態で、例
えば支持腕123が支持枠6に接当し又は支持腕123
が支持枠6に突設した図示省略のストッパーに接当し
て、退避位置Bにセットされ、このとき、苗箱対地処理
装置1(移動車体2)の後方移動しても、シート繰出機
構121から日除けシート122の繰り出しが不能にな
る。
【0051】次に、前述した実施の形態の苗箱対地処理
装置1における苗箱Nの処理動作を説明する。育苗ハウ
スにおいて横長状態又は縦長状態に多数枚が多数列に敷
設されている苗箱Nを回収する場合、傾斜コンベヤ機構
4を昇降手段24で図3の2点鎖線位置まで上昇させた
状態で、苗箱対地処理装置1を育苗ハウスまで移動し、
苗箱Nの前後方向に平行に配置する。この際、台車26
は機体53に予め連結しておいても、育苗ハウスで連結
してもよく、移動時も苗箱回収作業中も、台車26は前
輪27Fが浮き上がった状態で移動車体2に連結される
ので、移動車体2の操舵に良好に追従する。
【0052】昇降手段24で傾斜コンベヤ機構4の後部
を上げて前部を下げ、接地ローラ50を接地させ、爪部
材17の先端17aを略接地させ、持ち上げ手段5の回
転体9を地面に近接させ、その状態で移動車体2を前進
させる。マルチシートを敷設している場合は、接地ロー
ラ50及び爪部材17はシート上面に接する。移動車体
2の前進に伴い、多数本の爪部材17の先端17aが複
数枚の苗箱Nの縁部Naに同時に引っ掛かる。さらに移
動車体2を前進すると、各拾い上げ部材15が略直線姿
勢で後方揺動し、各苗箱Nの端部を持ち上げ、爪部材1
7が作動手段20の横棒68の作用緩衝部材105に当
接することにより、不安定切換手段19が作動して拾い
上げ部材15が二つ折れ姿勢となり、アーム部材18に
対して爪部材17が跳ね上がって苗箱Nから外れ、苗箱
Nをコンベヤ手段3上に落下する。
【0053】二つ折れ姿勢となった拾い上げ部材15
は、アーム部材18が屈曲緩衝部材106に当接した状
態から、揺動手段21の作動によって爪部材17と略直
線姿勢になるように戻され、揺動手段21の横棒材72
が元位置に戻ることによって、拾い上げ部材15は次の
苗箱Nと掛合可能な垂下姿勢に戻される。拾い上げ部材
15が苗箱Nの拾い上げを失敗した場合、または、拾い
上げ機構7を設けていない場合、地上の苗箱Nに持ち上
げ手段5の回転体9の突起が回転しながら当接し、縁部
Naと掛合して苗箱Nを強力に持ち上げ、突部による断
続的な掛合によって、苗箱Nは上下振動を伴いながらコ
ンベヤ手段3上に載せられる。
【0054】コンベヤ手段3上に載った苗箱Nは、コン
ベヤ手段3の正転動作によってコンベヤ手段3の後上部
へ送られかつ台車26へ移載され、台車26の後端のス
トッパ部材36で止められるまで滑落し、苗箱載置面
(コンベヤ面)39に溜められる。台車26上の苗箱N
は人為的に取り出される。この取り出しの際に、ストッ
パ部材36の上縁をスクレーパとして使用し、苗箱Nの
下面の付着土を除去する。台車26に後続台車33を連
結する場合は、後続台車33を台車26の真後から近づ
け、後続連結手段34で連結し、ストッパ部材36を退
避手段37で苗箱載置面39より下方に退避させる。
【0055】回収した苗箱Nを載置した後続台車33を
台車26から分離して育苗ハウスから取り出す場合は、
後続台車33の真後から操作手段35を操作して、後続
連結手段34を連結解除する。育苗ハウスに苗箱Nを展
開する場合、拾い上げ機構7は使用しないので、揺動手
段21を作動して垂下姿勢の拾い上げ部材15を後上方
へ持ち上げておき、持ち上げ手段5も使用しないので、
回転体9の突部がコンベヤ手段3のコンベヤ面38から
突出しない状態で停止しておく。また、この場合、シー
ト繰出機構121は使用しないので、支持腕123を取
付ピン130廻りに上方側に回動して、シート繰出機構
121を退避位置Bにセットしておく。
【0056】そして、傾斜コンベヤ機構4を昇降手段2
4で図3の2点鎖線位置まで上昇させた状態で、苗箱対
地処理装置1を育苗ハウスの左右側部でかつ苗箱Nの敷
設端部まで移動し、昇降手段24で傾斜コンベヤ機構4
を下げて接地ローラ50を接地させ、持ち上げ手段5の
回転体9を地面に近接させる。台車26及び後続台車3
3には予め苗箱Nを載置しておいても、後から載置して
もよく、苗箱載置面39を前下向き傾斜させておき、コ
ンベヤ手段3を逆転させながら、その上に台車26から
苗箱Nを送り込み、コンベヤ手段3から苗箱Nを順次地
上(シート82上)に展開し、苗箱Nを1列展開毎に移
動車体2を後進させていく。
【0057】この際、コンベヤ手段3の搬送力で後行展
開苗箱Nを前方へ押動して、先行展開苗箱Nに対して押
圧させるようにすることにより、前後展開苗箱Nを詰め
て展開することができる。前後展開苗箱Nを詰めるに
は、苗箱対地処理装置1を前進して回転体9を介して後
行展開苗箱Nを先行展開苗箱Nに押し付ける方法もある
が、コンベヤ手段3の搬送力で後行展開苗箱Nを押し付
ける方が、苗箱対地処理装置1の前進動作が不要になる
ので、処理作業を迅速化しかつ効率を向上できる。
【0058】シート82を使用する場合は、シート敷設
手段83からシート82を前方に引き出し、接地ローラ
50及び回転体9の下方を通して苗箱展開域の前端止め
ておき、その上に苗箱Nを展開していく。敷設シート8
2の片側に沿って苗箱Nを展開してシート82の反対側
を残しておき、このシート82と人道93を挟んで次の
シート82をオフセットして展開しながら、そのシート
82の外側に沿って苗箱Nを展開し、最後に左右のシー
トオフセット部分に人道93を挟んで苗箱Nを展開す
る。
【0059】上記のように育苗箱Nを展開するとき、図
4、図12及び図13に示すように、車輪126間にシ
ート装着体145を介して日除けシート122を巻回し
たロール軸147を装着して、支持腕123を取付ピン
130廻りに下方に回動して、シート繰出機構121
を、左右一対の車輪126が接地した繰り出し位置Aに
セットしておく。また、日除けシート122の端を予め
引き出して、図12に示すように日除けシート122の
端部122aに重り150をおき、或いは日除けシート
122の端部122aを地面等に対して釘等で固定して
おくことにより、展開した育苗箱N上に日除けシート1
22を繰り出して自動的に日除けシート122を育苗箱
N上に被せてゆくことができる。この場合、車輪126
を育苗箱Nの外側方を通すことにより、ロール軸147
に巻かれた日除けシート122は宙に浮いた状態になる
ため、育苗箱Nの苗を日除けシート122で傷付けるお
それがなくなる。なお、育苗箱N上への日除けシート1
22を繰り出しが終了した後は、日除けシート122を
カッター等で切断すればよい。
【0060】従って、育苗箱Nの展開と同時に、展開し
た育苗箱N上に簡単に日除けシート122を被せること
ができるようになり、展開した育苗箱N上に日除けシー
ト122を被せる作業が非常に簡単で、手間と人手を要
さなくなる。しかも、苗箱対地処理装置1が育苗箱Nを
展開するために後進すると同時に育苗箱N上に日除けシ
ート122が被せられ、日除けシート122を繰り出し
て育苗箱N上に被せるための特別な動力も不要になる。
また、左右一対の車輪126は左右方向に移動調整自在
であるから、展開する育苗箱Nの左右方向の個数や育苗
箱Nの大きさ等に合わせて、一対の車輪126の離間幅
や各車輪126の左右方向の位置を調整することができ
る。このため、例えば、展開する育苗箱Nに適合した幅
の日除けシート122を良好に繰り出して被せることが
でき、非常に便利である。
【0061】なお、苗箱対地処理装置1によって、路上
等を走行する際には、取付ピン130を取り外して、支
持枠6から支持腕123を外すことによって、シート繰
出機構121を苗箱対地処理装置1から取り外しておけ
ばよい。また、日除けシート122を被せた育苗箱Nの
苗ある程度成長すれば、日除けシート122は不要にな
るため、この場合は、手作業により育苗箱N上の日除け
シート122が除去される。なお、前記実施の形態で
は、シート繰出機構121は左右一対の車輪126を具
備しているが、この車輪126に代えてそりを使用する
ようにしてもよいし、車輪及びそりを省略するようにし
てもよい。
【0062】また、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、種々変形することができる。例えば、
昇降手段24を移動車体2の後部に配置してコンベヤ手
段3の後部を引き下げ可能にしている構成、コンベヤ枠
55をリンク14で支持フレーム41に連結する構成、
左右クローラ走行装置54間に制御手段12を配置する
構成、支持フレーム41の左右方向略中央部上に駆動機
器42を配置する構成、ガイド手段48を左右方向位置
調整可能に設ける構成、接地ローラ50をコンベヤ手段
3の略全幅にわたる長さにする構成、シート敷設手段8
3を左右位置変更可能にかつ左右幅をコンベヤ手段3よ
り広くした構成、台車26の前後支柱101を上下長さ
調整自在にした構成、拾い上げ部材15用の作用緩衝部
材105及び屈曲緩衝部材106の少なくとも一方を備
える構成等は、どれかひとつのみ備えていてもよく、複
数備える場合は組み合わせを適宜選択してもよい。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、苗箱の展開と同時に展
開した苗箱上に簡単に日除けシートを被せることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】台車を連結した本発明の実施の形態を示す全体
側面図である。
【図2】同全体平面図である。
【図3】台車を離脱した本発明の実施の形態を示す全体
側面図である。
【図4】同全体平面図である。
【図5】拾い上げ機構及び傾斜コンベヤ機構前部の一部
断面側面図である。
【図6】傾斜コンベヤ機構及びシート敷設手段の側面図
である。
【図7】拾い上げ機構の斜視図である。
【図8】ガイド手段の平面図である。
【図9】コンベヤ手段の支持部分の側面図である。
【図10】台車及び後続台車を示す側面図である。
【図11】同平面図である。
【図12】シート繰出機構部分の側面図である。
【図13】シート繰出機構部分の平面図である。
【符号の説明】
1 苗箱対地処理装置 121 シート繰出機構 122 日除けシート 126 車輪 N 苗箱
フロントページの続き Fターム(参考) 2B024 CA02 DA03 DB01 EA07 2B027 ND03 NE02 TC07 TC15 TC25 UB02 UB11 VA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗箱(N)を展開する苗箱対地処理装置
    において、 展開した苗箱(N)上に日除けシート(122)を繰り
    出すシート繰出機構(121)が設けられていることを
    特徴とする苗箱対地処理装置。
  2. 【請求項2】 前記シート繰出機構(121)は、展開
    した苗箱(N)上に日除けシート(122)を自動的に
    繰り出す繰出位置Aと、日除けシート(122)の繰り
    出しを不能にする退避位置Bとに位置変更自在とされて
    いることを特徴とする請求項1に記載の苗箱対地処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記シート繰出機構(121)は、左右
    一対の車輪(126)を備え、車輪(126)間に、繰
    り出し自在に巻回された日除けシート(122)が設け
    られ、展開した苗箱N上に、車輪(126)の転動に伴
    って日除けシート(122)が繰り出されるように構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の苗箱対地
    処理装置。
  4. 【請求項4】 前記左右一対の車輪(126)は左右方
    向に移動調整自在とされていることを特徴とする請求項
    3に記載の苗箱対地処理装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113557871A (zh) * 2021-07-01 2021-10-29 苏州新农益科技有限公司 种植单元铺放装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113557871A (zh) * 2021-07-01 2021-10-29 苏州新农益科技有限公司 种植单元铺放装置

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