JP2002045041A - 苗箱用作業装置 - Google Patents

苗箱用作業装置

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JP2002045041A
JP2002045041A JP2000231318A JP2000231318A JP2002045041A JP 2002045041 A JP2002045041 A JP 2002045041A JP 2000231318 A JP2000231318 A JP 2000231318A JP 2000231318 A JP2000231318 A JP 2000231318A JP 2002045041 A JP2002045041 A JP 2002045041A
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seedling
ground
seedling box
self
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Katsuya Yamazaki
克弥 山崎
Takehiko Akatsu
剛彦 赤津
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TAISHOO KK
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TAISHOO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構造の大幅な簡素化と小型化による取り扱い性
の向上と低価格設定を可能とし、しかも、苗箱の整列作
業から苗箱を拾い上げる回収作業をも可能にした苗箱用
作業装置、所謂整列・回収兼用作業装置を提供する。 【解決手段】自走車1、搬送コンベヤ2、ハンドル3と
から構成し、上記自走車1は、ハンドル3操作により方
向を変える方向転換車輪6-2と、正転・逆転する駆動車輪
6-1とを車体フレーム1-1に備えて前進・後進切換え自在
と成し、上記搬送コンベヤ2は、自走車1の走行速度と
略同調した搬送速度で苗箱Xを駆動搬送する正転・逆転
切換え自在な搬送ベルト2-2を配設した搬送路24を、自
走車1上から地面Pに向けて傾斜延出せしめて構成し、
更に、上記搬送路24の傾斜下端側に、同搬送路24の苗箱
Xを地面Pに向けて送り出す箱整列機構4と、地面Pに
整列されている苗箱Xを上記搬送路24に拾い上げる箱回
収機構5とを着脱交換可能に具備せしめて構成してな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、播種又は発芽した
苗箱をビニールハウス等の地面全体に順次に並べたり、
苗がある程度の大きさまで成長した苗箱を同ハウス等か
ら搬出する苗出し時期には地面に整列されている苗箱を
拾い上げ回収する苗箱用作業装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水分を含んだ床土や覆土等が入った発芽
後の苗箱はかなり重い。この重い苗箱をビニールハウス
内の地面に整然と並べる整列作業を機械的に行う苗箱用
作業装置は開発されている(例えば特開平8−2661
59号等において知られている)。しかし乍ら、この従
来装置は大型で取り扱い性が悪く、しかも、値段が高い
等から近年の消費者ニーズに応えるものではなかった。
然るに、従来装置はビニールハウス内の地面に、自走に
て直進走行させるための縦レールを敷設し、この縦レー
ル上に沿って縦移動車を自走移動させ、この縦移動車か
ら左右方向に延びる横レールに沿って横移動車を自走さ
せながら、該横移動車に積載されている苗箱を順次整然
と地面に並べていく作業を繰り返すことによって、ハウ
ス内の地面全体に苗箱を全自動で整列するように構成さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように上記した従
来装置は全自動にて苗箱をハウス内の地面に整列するこ
とが可能であることから、前屈み姿勢(中腰姿勢)で繰
り返し行なう作業者の負担を大幅に軽減できる等の大き
な利点があるものの、作業の全自動化を前提に開発され
たものであるため、縦・横両レールの設置が必須であ
る。従って、例えば、1ヶ所のハウス内への整列作業が
終わり、別のハウス内へ苗箱を並べる整列作業を行う場
合等には縦・横両レールを移設する作業等を繰り返さな
ければならないばかりか、縦移動車及び横移動車の構造
が大変複雑化することは回避できない。その結果、レー
ルの移設等の準備作業に手間が掛かるばかりか、重労働
になる等の取り扱い性が悪く。その上、装置全体の大型
化においても回避できない等から、装置の製造コストの
増大が著しく、大変高価なものとなってしまう。故に、
消費者が求めている価格設定が大変難しく、然程消費者
に普及していないのが現状である。
【0004】そこで、本件出願人はこの様な問題に鑑
み、消費者のニーズに応えるべく、作業者の負担を軽減
する整列作業が可能でありながらレールの移設作業等が
不要で、しかも、構造の大幅な簡素化により低価格を実
現した半自動式の苗箱用作業装置を先に提案している。
【0005】又、ハウス内で苗がある程度の大きさまで
成長した苗箱を同ハウスから搬出する苗出し時期には地
面に整列されている苗箱を、前屈み姿勢を繰り返しなが
ら一枚ずつ運搬車等に拾い上げる必要がある。
【0006】本発明は、消費者のニーズに応えるべく更
に研究、改良を加えたものであり、その目的とする処
は、取り扱い性の向上と低価格設定を可能にした上で、
整列作業から苗箱を地面から拾い上げる回収作業をも可
能にした苗箱用作業装置、所謂整列・回収兼用作業装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を達成するための手段】課題を達成するために本
発明は、自走車と、この自走車の上から走行一方向に向
けて傾斜状に設置する搬送コンベヤと、同自走車の後部
に配設するハンドルとから構成し、上記自走車は、ハン
ドル操作により方向を変える方向転換車輪と、正転・逆
転する駆動車輪とを車体フレームに備えて前進・後進切
換え走行自在で、尚且つ、自走車はハンドルに備えたク
ラッチ操作によりフリー走行自在と成し、上記搬送コン
ベヤは、自走車の走行速度と略同調した搬送速度で複数
枚の苗箱を一列状に駆動搬送する正転・逆転切換え自在
な搬送ベルトを配設した搬送路を、作業者の腰高程度に
相当する自走車上から地面に向けて傾斜延出せしめて構
成し、更に、上記搬送路の傾斜下端側に、同搬送路の苗
箱を搬送ベルトと協働で地面に向けて案内しつつ送り出
す箱整列機構と、地面に整列された苗箱の少なくとも一
辺縁側を持ち上げつつ自走車の移動との連繋により上記
搬送路に苗箱を拾い上げる箱回収機構とを着脱交換自在
に具備せしめて構成してなることである。ここで、駆動
車輪の正転・逆転は、ハンドルに備えたコントロールボ
ックスの手元スイッチによる正転・逆転自在な機体駆動
モータの切換えにより行い得るように形成し、駆動モー
タを正転させることで、自走車が前進走行、そして、逆
転させることで、後進走行するようにしてある。又、搬
送ベルトの正転・逆転においてもコントロールボックス
の手元スイッチによる正転・逆転自在なコンベヤ駆動モ
ータの切換えにより行い得るように形成し、駆動モータ
を正転させることで、作業者の腰高程度に相当する自走
車上の搬送路の傾斜上端側から地面に向けて傾斜延出さ
せた同搬送路の傾斜下端側に複数枚の苗箱を一列状に駆
動搬送するものである。逆転させることで、搬送路の傾
斜下端側から自走車上の傾斜上端側に向けて苗箱を一列
状に駆動搬送するものである。又、搬送路の傾斜下端側
の搬送幅を、箱回収機構側に向けて平面的に漸次拡開し
得るように構成することで、箱回収機構により苗箱が搬
送路に拾い上げられる際、苗の育ち具合や床土等の収容
状態の偏り等により苗箱全体の重さのバランスが悪く、
苗箱が斜め状態で箱回収機構により拾い上げ導かれてき
た場合でも苗箱が搬送路に確実に拾い上げ回収されるよ
うにしてある。
【0008】而して、斯かる技術的手段によれば、整列
作業を行う場合には搬送路の傾斜下端側に箱整列機構を
取付ける。そして、搬送路の搬送ベルトが正転、自走車
の駆動車輪が逆転するようにコンベヤ駆動モータと機体
駆動モータを夫々の手元スイッチで切換える。この状態
で苗箱の整列方向に直進走行するように自走車をハンド
ル操作により向けてコンベヤ駆動モータと機体駆動モー
タを作動させて自走車上の搬送路に苗箱を供給する。す
ると、搬送路の傾斜上端側に供給された苗箱は搬送ベル
トにより搬送路の傾斜下端側に向けて一列状に駆動搬送
され、該傾斜下端から箱整列機構により案内されつつ地
面に向けて送り出される。この時、搬送ベルトの搬送速
度に略同調連繋せしめて後進走行する自走車の移動によ
り、地面に送り出される各苗箱同士は互いに衝合隣接せ
しめた状態で地面に順次整然と整列されて行く。
【0009】一方、苗が成長した苗箱をハウスから搬出
する苗出し時期には前述した箱整列機構に変えて箱回収
機構を搬送路の傾斜下端側に取り付け、搬送路の搬送ベ
ルトが逆転、自走車の駆動車輪が正転するように夫々の
手元スイッチを切換える。この状態で地面に一列状に整
列する各列の苗箱の内、前列の苗箱に対して箱回収機構
を対向位置させてコンベヤ駆動モータと機体駆動モータ
を作動させる。この時、箱回収機構側に向けて搬送路の
傾斜下端側の搬送幅を平面的に漸次拡開せしめる可変調
節を行う。すると、箱回収機構により苗箱の一辺側が持
ち上げられつつ同苗箱が搬送路へ拾い上げ導かれる。こ
の時、箱回収機構により苗箱の一辺側が持ち上げられる
その動きに連繋して苗箱列に沿って前進走行する自走車
の移動により、一辺側が持ち上げられた苗箱は搬送路に
確実に拾い上げられ、搬送路に拾い上げられた苗箱は搬
送コンベヤにより作業者の腰高程度に相当する自走車上
の搬送路の傾斜上端側へ順次搬送されて行く。尚、この
整列・回収作業時におけるハンドルによる自走車の直進
・後進走行操作と、回収作業時に自走車上の搬送路の傾
斜上端側に回収搬送されてきた苗箱を苗出し台車等の運
搬車に移し替える作業等は作業者自身が行う。
【0010】又、本発明では上記箱整列機構を、搬送路
の傾斜下端側に、同搬送路の搬送幅にて着脱自在に定着
具備する支持体と、この支持体にバネ材を介して先端跳
ね上がり傾動自在に具備し、苗箱が通過する際において
上記搬送路と地面との間を連絡する案内板とから構成
し、該案内板が苗箱の自重により傾動降下せしめてその
先端が地面に接地するように構成してなることである。
斯かる技術的手段によれば、前述した整列作業時に搬送
ベルトにより搬送路の傾斜下端側に搬送されてきた苗箱
が案内板上に載ると、該案内板が苗箱の重さにより傾動
降下せしめて先端を地面に接地させる。これにより、苗
箱は案内板の上を滑るように地面に向けて案内されつつ
送り出される。即ち、苗箱は搬送路から地面に向けて衝
撃等を受けることなく円滑且つ静かに送り出される。よ
って、苗箱が搬送路から地面に送り出される際、衝撃を
受けて土が暴れて芽が露出してしまったり、土が零れて
しまう等の虞れがない状態で整列作業が行なわれる。
【0011】又、本発明では上記箱回収機構を、搬送路
の傾斜下端側に、同搬送路の搬送幅にて着脱自在に定着
具備する支持体と、この支持体に具備せしめて地面に沿
うように駆動回転させる拾上げローラーとから構成し、
該ローラーはゴム系部材からなり、自走車の走行速度に
同調若しくはそれより速い速度で駆動回転せしめて少な
くとも苗箱一辺の折返し縁部に対する接触摩擦力と回転
力により当該一辺側から苗箱を持ち上げつつ上記搬送路
に拾い上げるように構成してなることである。ここで、
上記拾上げローラーは、樹脂製の苗箱との接触摩擦力に
優れ且つ高い弾性復元力と耐久強度を有するウレタンゴ
ムやその他のゴム系部材から形成することが好ましい。
即ち、苗が成長して重い苗箱の一辺側を強力な接触摩擦
力と回転力で確実に持上げつつ搬送路へ拾い上げること
ができ、しかも、苗箱と繰り返される接触やその重みに
より短期間で損傷等を起さないような強靭なゴム系部材
が好ましい。又、拾上げローラーは、そのローラー軸に
駆動プーリーを取付け、この駆動プーリーに搬送ベルト
を巻回張架せしめることで、搬送ベルトにより駆動力を
受けて駆動回転するように形成することが好ましい。斯
かる技術的手段によれば、前述した回収作業時には自走
車の走行速度に同調若しくはそれより速い速度で駆動回
転する拾上げローラーが苗箱一辺の折返し縁部に接触す
る接触摩擦力と当該一辺側を持ち上げる拾上げローラー
の回転力により苗箱の一辺側が徐々に持上げられ、苗箱
列に沿って前進走行する自走車の移動により苗箱は搬送
路に拾い上げられる。又、拾上げローラーは地面を沿う
ように駆動回転することから、地面にビニールシートが
敷かれたハウス内に整列されている苗箱をもシートを破
いたりすることなく、苗箱の拾い上げ回収を行うことが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の具体例を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明苗箱用作業装置の
実施形態の一例を示し、1は前進・後進切換え自在な自
走車、2はこの自走車1上から走行一方向に向けて傾斜
状に設置する正転・逆転自在な搬送コンベヤ、3は自走
車1の後部に配設するハンドル、4,5は前記搬送コン
ベヤ2の傾斜下端側に着脱交換自在に具備せしめる箱整
列機構と箱回収機構であり、この箱整列機構4と箱回収
機構5との前記搬送コンベヤ2に対する取り換え、そし
て自走車1の前進・後進並びに搬送コンベヤ2の正転・逆
転を切換えることで、発芽した苗箱Xをビニールハウス
等の地面Pに一列状に並べる整列作業と、苗がある程度
まで成長した苗箱Xをハウス等から搬出する際の苗出し
時期に地面Pから苗箱Xを拾い上げる回収作業とを機械
的に行い得るように構成してなる。
【0013】自走車1は、角や丸等のパイプ材を用いて
前後に長い平面視略矩形状に枠組み形成した車体フレー
ム1-1の後部側に駆動車輪6-1を備え、前部側に首振り回
転自在に方向転換車輪6-2を備え、駆動車輪6-1により所
定の速度にて前進又は後進走行し得るように構成してあ
る。又、車体フレーム1-1の後部には方向転換車輪6-2を
操作するハンドル3を配設して、このハンドル3操作に
より自走車1を直進方向や左右何れかの方向に変える等
の舵取り走行を可能に構成してある。
【0014】駆動車輪6-1は、バッテリーからの電力の
供給により駆動し、後述するコントロールボックス7の
手元スイッチの切換えにより正転・逆転切換え自在な機
体駆動モータ8を車体フレーム1-1の後部下面に設置
し、該駆動モータ8にベルトやチェーン等によって連繋
された状態で車体フレーム1-1の後部下面に回転自在に
横架設置した駆動車軸9の両側端部に固定的に取付ける
ことで、駆動モータ8からの駆動力を受けて正転又は逆
転方向に駆動回転するようにしてある。尚、機体駆動モ
ータ8としては駆動車軸とギア機構によって連繋せしめ
て一体型に形成してなるデフギアードモータ等を用いる
も勿論自由である。
【0015】又、駆動モータ8と駆動車輪6-1との連繋
状態をハンドル3の一方の握り部に備えたクラッチレバ
ー10の操作により切ったり、繋げる切換えができるよう
に形成してある。即ち、レバー10を握ることで、駆動モ
ータ8と駆動車軸9との連繋が切られ、作業者が押した
り、引っ張る等により自走車1がフリー走行するように
形成してある。而して、保管場所からビニールハウスま
で作業装置を移動させる場合、作業者が人力でフリー走
行させて迅速に移動させることができる。又、整列作業
や回収作業時においては苗箱Xを整列作業又は回収作業
する各列への作業装置の移動をフリー走行にて迅速且つ
容易に行うことできる。よって、整列作業や回収作業を
即座に再開することができる。
【0016】方向転換車輪6-2は、自走車1の車体フレ
ーム1-1の前部中央に回転可能に備えた回転軸11の下端
に正面略逆T字状に固着される車軸12に、回転軸11を挟
むように両側に回転可能に軸着されて、回転軸11を支点
に向きが変わる。即ち、キャスターのように首振り回転
可能に具備されてなる。そして、方向転換車輪6-2から
突出させた車軸12の突端にハンドル3の後述する連結腕
13に一端を枢着せしめた状態で取付けられる連結ロッド
14の他端を枢着することで、ハンドル3を左・右方向
のいずれかの方向に舵を取ることにより、この舵方向と
同じ方向で同じ角度だけ方向を変えられるように形成し
てある。
【0017】ハンドル3は、車体フレーム1-1の後部中
央に垂直に取付けた支持筒15に上下不動な状態で嵌挿
支持させた垂直杆16の上端に固定的に具備され、支持筒
15の上端に位置する垂直杆16部位から水平に固着突出さ
せた連結腕13に連結ロッド14の一端を枢着せしめること
で(図1参照)、前述したように方向転換車輪6-2を直
進並びに左右何れかの方向に舵を取る。即ち、自走車1
の走行を舵取り操作し得るように形成してある。
【0018】搬送コンベヤ2は、車体フレーム1-1から
立ち上げた支柱17に支持させた状態で、自走車1上から
地面Pに向けた所望な傾斜角度にて傾斜状に設置され
て、整列作業時には作業者の腰高程度に相当する自走車
1上の傾斜上端側から地面Pに向けた傾斜下端側へと苗
箱Xを順次搬送する。又、回収作業時には同傾斜下端側
から傾斜上端側へと苗箱Xを順次搬送するものである。
この搬送コンベヤ2は、苗箱Xの長辺幅と同幅かそれよ
りも幾分広めの幅にて前後方向に延びる平行な枠材18を
両側に有する平面視略梯子状に形成した機枠2-1を具備
し、この機枠2-1の傾斜上端側と傾斜下端側に夫々架設
した駆動軸19と回転軸20との駆動 プーリー21と回転プ
ーリー22に渡って左右一対の無端状の搬送ベルト2-2を
巻回張架せしめ、更に前記両側の枠材18から苗箱Xの高
さに相当するガイド壁23を立ち上げることで、複数枚の
苗箱Xを一列状に駆動搬送する搬送路24を構成し、この
搬送路24を自走車1上からその走行一方向(図では前進
方向)の地面Pに向けて傾斜延出せしめてなる。そし
て、傾斜上端側の駆動軸19にVベルトやチェーン等によ
り連繋せしめた正逆切換え自在なコンベヤ駆動モータ25
を機枠2-1に設置し、該駆動モータ25により搬送ベルト2
-2を正転又は逆転方向に駆動回転(走行)させること
で、自走車1上の傾斜上端側から搬送路24の傾斜下端側
に向けて、又、同傾斜下端側から傾斜上端側に向けて苗
箱Xを所定の搬送速度にて駆動搬送すように構成してあ
る。
【0019】又、搬送ベルト2-2を駆動回転する駆動モ
ーター25の正転・逆転は、ハンドル3に備えたコントロ
ールボックス7の手元スイッチにより切換え可能になっ
ており、又、搬送ベルト2-2による苗箱Xの搬送速度に
ついてもボックス7の速度ボリュームを操作すること
で、任意に調節し得るようになっている。
【0020】又、搬送コンベヤ2の機枠2-1を傾斜下端側
途中部位において該下端側と傾斜上端側とに2分割し、
当該分割部分の左右の枠体18間に枢着軸26を架設し、こ
の枢着軸26により枢着連結せしめることで、該枢着軸26
を支点に下端側機枠1-11が、上端側機枠1-10方向に向け
た斜め上方に折り畳まれるように構成してある(図1
(b)の実線の状態から二点鎖線の状態)。そして、こ
の様に機枠2-1を折畳み可能に2分割せしめた場合には
搬送ベルト2-2についても図示したように枢着軸26を境
に、上端側機枠1-10と下端側機枠1-11に夫々分けて搬送
ベルト2-20,2-21を巻回張架せしめる巻回形態とする
(図1参照)。これにより、下端側機枠1-11を上端側機
枠1-10に向けて折り畳んだ際、搬送ベルト2-2の張架状
態が緩んで(弛んで)外れてしまう等の取り扱い性の不
具合が解消される。即ち、枢着軸26を伝達軸とし、この
伝達軸に上端側と下端側の搬送ベルト2-20,2-21を夫々
架け渡す夫々の伝達プーリー27,28を取付けることで、
下端側機枠1-11に設けた搬送ベルト2-21は駆動プーリー
21に架け渡されている上端側機枠1-10の搬送ベルト2-20
と伝達軸と伝達プーリー27,28を介して駆動モータ25か
らの動力を受けて正転・逆転方向に駆動回転するように
してある。而して、搬送コンベヤ2の下端側機枠1-11を
上端側機枠1-10方向に向けて斜め上方に折り畳み形態と
することで、作業装置をビニールハウスや保管場所等ま
で移動させる際に、搬送コンベヤ2の長さが本来の長さ
よりも短くなった分、走行性が容易で小回りが可能にな
る等から取扱いが頗る良好となる。
【0021】又、搬送コンベヤ2の傾斜下端側における
搬送路24の搬送幅を、平面的に漸次拡開し得るように形
成することで、箱回収機構5により拾い上げ導かれてく
る各苗箱Xが両側のガイド壁23の縁等に引っ掛かること
なく、搬送路24へ速やかに導入されるように構成してあ
る(図1(a)の二点鎖線並びに図4参照)。即ち、上
端側機枠1-10に向けて折り畳まれるように構成した下端
側機枠1-11の苗箱Xの長辺幅(長辺外寸法)と同幅かそ
れよりも幾分広めに立ち上げた搬送路24の両側のガイド
壁23の立上り幅(立上り間隔)が、当該下端側機枠1-11
に具備される箱回収機構5方向に向けて拡開変更し得る
ように下端側機枠1-11のガイド壁23を両側の枠材18に枢
着部材29と長孔30をもって取付けて、苗の育ち具合や床
土等の収容状態により変化する苗箱X全体の重さ等のバ
ランスにより苗箱Xが斜め状態で搬送路24へと拾い上げ
られてきた場合でも平面的に拡開させた両側のガイド壁
23によりその斜め状態が修正されて搬送路24へ苗箱Xが
確実に且つ速やかに拾い上げ導入されるようにしてあ
る。
【0022】箱整列機構4は、搬送路24の傾斜下端側に
具備されることで、該搬送路24の搬送ベルト2-2により
傾斜下端側へ駆動搬送されてくる苗箱Xを地面Pに向け
て衝撃等を受けないように案内しつつ送り出す役目を成
すもので、搬送路24の両側の枠材18に着脱自在に取付け
る支持体4-1と、この支持体4-1にバネ材31を介して先端
跳ね上がり傾動自在に具備し、苗箱Xが通過する際にお
いて上記搬送路24と地面Pとの間を連絡する案内板4-2
とから構成し、該案内板4-2が苗箱Xの自重により傾動
降下せしめてその先端が地面Pに接地するように構成し
てなる。
【0023】支持体4-1は、搬送路24の両側の枠材18と
平行な取付枠32を有し、この両側の取付枠32をその先端
側において連結する横架枠33から前方に向けて2本のア
ーム杆34を突出し、その先端部間に亘り搬送コンベヤ2-
2の前述した回転軸20を取り付けることで、この回転軸2
0の回転プーリー22に搬送ベルト2-21を架け渡し巻回で
きるように形成してある。又、適宜の長さで略帯板状を
呈する両側の取付枠32の後端部には枠材18の内面に突出
させた掛止部35に掛止させる略U状の掛止凹部36を設け
ると共に、先端側には枠材18に開孔した取付孔37にボル
ト・ナットやピンその他の止め具38を用いて固定する固
定孔39を開孔してなる。而して、支持体4-1を搬送路24
の傾斜下端側に取付ける場合には両側取付枠32の掛止凹
部36を搬送路24の枠材18内面の掛止部25に掛止させた略
起立姿勢とし、この状態で回転プーリー22に搬送ベルト
2-21を架け渡し、掛止部25を支点に支持体4-1を前方に
倒すと共に、止め具38により取付枠32の固定孔39を枠材
18の取付孔37に固定することで、支持体4-1は搬送路24
の傾斜下端側に取付けられると共に、搬送ベルト2-21は
テンションがかけられた状態になる(図3の(a)の状
態から(b)(c)の状態)。
【0024】案内板4-2は、搬送路24の搬送幅に相当す
る幅にて平面視略矩形状に形成され、地面Pに接触する
先端を斜め上方に僅かに屈曲せしめると共に、後端側
(基端側)には2本のアーム杆34の先端に係合せしめる
係合部40を形成し、ピン類41を用いて同アーム杆34に傾
動自在に軸支せしめるように形成してある。又、案内板
4-2のアーム杆34に対する軸支部にはコイルバネ等のバ
ネ材34を弾装せしめ、先端側が常時上方へ向けて跳ね上
がるように支持させてなる(図2の拡大図参照)。而し
て、案内板4-2は苗箱Xが載らない状態では先端側を跳
ね上げた状態を保ち(図1及び図2の状態)、搬送路24
の傾斜下端側に搬送されてきた苗箱Xが通過する際にお
いて載った状態では苗箱Xの重さにより先端を地面Pに
接地させた状態となる(図5の状態)。これにより、苗
箱Xは搬送路24と地面Pとを連絡する案内板4-2に沿っ
て滑り降りるように案内されて地面に向けて送り出され
ることとなる。
【0025】箱回収機構5は、地面Pに整列された多数
枚の苗箱Xを、搬送ベルト2-2との協働で各列毎に一枚
ずつ搬送路24に拾い上げる役目を成すもので、搬送路24
の両側の枠材18に着脱自在に定着具備する支持体5-1
と、この支持体5-1に具備せしめて地面Pに沿うように
駆動回転させる拾上げローラー5-2とから構成し、該ロ
ーラー5-2はゴム系部材からなり、自走車1の走行速度
に同調若しくはそれより速い速度で駆動回転せしめて少
なくとも苗箱X一辺の折返し縁部X-1に対する接触摩擦
力と回転力により当該一辺側から苗箱Xを持上げつつ上
記搬送路24に拾い上げるように構成してなる。
【0026】支持体5-1は、前述した箱整列機構4の支
持体4-1と同じく平行な取付枠32、この取付枠32を連結
する横架枠33、この横架枠33から突出させた2本のアー
ム杆34を有し、この2本のアーム杆34の先端部間に、回
転プーリー22を有する搬送コンベヤ2の回転軸20を取付
けて形成してなる。又、取付枠32には掛止凹部36と固定
孔39を設けてなる。そして、斯かる支持体5-1において
は地表面の緩やかな凸凹等に左右されることなく、拾上
げローラー5-2が地表面から僅かに浮いた状態を保ちな
がら駆動回転するように転動輪42を具備せしめてある。
即ち、搬送コンベヤ2を支持する自走車1の方向転換車
輪6から拾上げローラー5-2が具備されている搬送コン
ベヤ2の搬送下端側までの距離が長く、地表面の僅かな
凸凹等でも拾上げローラー5-2が地表面に衝突したり、
接触することがある。転動輪42はこの様な状態が起らな
いように拾上げローラー5-2を常に地表面から僅かに浮
かした状態に保持する役目を成す。換言すれば、ビニー
ルシートの上に並べられている苗箱Xを、ビニールシー
トを巻き込むことなく拾上げローラー5-2により確実に
拾上げ回収し得るようにしてなる。
【0027】拾上げローラー5-2は、主に合成樹脂材料
からなる苗箱Xとの接触摩擦力に優れ、しかも、適度の
弾性復元力を有する例えばウレタンゴムその他のゴム系
部材を用いて中実円筒状等の適宜の形状に構成してな
る。詳しく述べると、外径を苗箱Xの高さ程度かそれよ
りも大きく又は小さくし、長さを苗箱Xの一辺幅(長辺
外寸幅)に相当する程度とする中実円筒状に形成し、支
持体5-1の前方に向けて突出する2本のアーム杆34間の
回転軸20に固定的に軸支せしめて、該回転軸22に回転プ
ーリー22を介して搬送ベルト2-21により伝達される回転
力を受けて駆動回転するようにしてある。而して、自走
車1の前進走行により拾上げローラー5-2は苗箱Xの長
辺一側の折返し縁部X-1に対する接触摩擦力とその縁部X
-1の下端が拾上げローラー5-2に引っ掛かる掛止力、そ
して、同折返し縁部X-1の内側等に補強リブを有する苗
箱Xにあっては当該補強リブに対する接触摩擦力と同補
強リブ等が拾上げローラ5-2に食込むように引っ掛かる
掛止力、更に苗箱Xを持ち上げる方向に駆動回転する同
ローラー5-2の回転力との相乗作用により苗箱Xを一辺
側(長辺一側)から徐々に持上げ(図2(a)の状態か
ら(b)の状態)、そして、苗箱Xの底を同じく接触摩
擦力、掛止力、回転力との相乗作用により(図2(c)
の状態)苗箱Xを搬送路24へ拾い上げ導くことができ
る。
【0028】尚、拾上げローラー5-2の回転速度は、自
走車1の走行速度に同調若しくは当該走行速度よりも僅
かに速めに設定することが好ましい。この場合の設定方
法としては、搬送ベルト2-2を巻回張架する回転プーリ
ー22の径を変える等の適宜の手段により行うものであ
る。
【0029】次に、以上の如く構成した本実施例の苗箱
用作業装置による整列作業と回収作業について説明す
る。苗箱用作業装置を保管場所からビニールハウス等ま
で移動させる場合には自走車1の駆動車輪6-1の駆動力
による駆動走行、又は、同駆動車輪6-1と機体駆動モー
タ8との連繋をクラッチレバー10により切ったフリー走
行にてハンドル3で舵を取りながら移動させる。整列作
業を行なう際には、搬送路24の傾斜下端側に箱整列機構
4を取付ける(図2参照)。そして、搬送路24の搬送ベ
ルト2-2が正転、自走車1の駆動車輪6-1が逆転するよう
にコンベヤ駆動モータ25と機体駆動モータ8を夫々の手
元スイッチで切換え、この状態でハウスの長手方向にお
いて苗箱Xを並べる一列目の整列方向(矢印イ方向)に
自走車1が直進走行するように方向転換車輪6-2を向け
て搬送コンベヤ2のコンベヤ駆動モータ25と自走車1の
機体駆動モータ8を作動させると共に、搬送コンベヤ2
に一枚ずつ互いに隣接させながら苗箱Xを供給する。す
ると、作業者の腰高程度の高さに位置する自走車1上の
搬送路24の傾斜上端側に供給された苗箱Xは搬送ベルト
2-2により同搬送路24の傾斜下端側へと所定の搬送速度
で一列状に駆動搬送され、該下端側に具備されている箱
整列機構4の案内板を4-1を滑るように一枚ずつ地面P
に向けて送り出されて該地面Pに順次整列されて行く。
この時、苗箱Xが地面Pに送り出される搬送ベルト2の
搬送速度に略同調連繋せしめて整列方向(矢印イ方向)
に後進走行する自走車1の直進移動により、地面Pに送
り出される各苗箱X同士は互いに衝合隣接せしめた状態
で地面Pに順次整然と一列状に整列されて行く(図5
(a)の状態から(c)の状態)。
【0030】一方、苗が成長した苗箱Xをハウスから搬
出する苗出し時期の回収作業を行う際には、搬送路24の
傾斜下端側から箱整列機構4を取り外し、この箱整列機
構4に変えて箱回収機構5を取り付けると共に、箱回収
機構5側に向けて搬送路2の傾斜下端側の搬送幅を平面
的に漸次拡開せしめる可変調節を行う(図4参照)。そ
して、搬送路24の搬送ベルト2が逆転、自走車1の駆動
車輪6-1が正転するように夫々の手元スイッチを切換え
る。この状態で地面Pに一列状に整列する各列の苗箱X
の内、前列の苗箱Xに対して箱回収機構5を対向位置さ
せてコンベヤ駆動モータ25と機体駆動モータ8を作動さ
せる。すると、搬送路24の傾斜下端側に具備されている
箱回収機構5の拾上げローラー5-2が苗箱Xの一辺側
(長辺一側)の折返し縁部X-1並びに同折返し縁部X-1の
内側等の補強リブを有する苗箱Xにあっては該補強リブ
にも接触し、該一辺側を折返し縁部X-1に対する接触摩
擦力と補強リブ等が食込むように引っ掛かる掛止力との
相乗作用により徐々に持上げつつ拾上げローラー5-2の
回転力と自走車1の前進走行により前列の苗箱Xから一
枚ずつ順番に搬送コンベヤ2の搬送路24へ拾い上げ導か
れて行く(図6(a)の状態から(c)の状態)。この
時、苗箱X全体の重さ等のバランスにより斜め状態で持
上げられて搬送路24上に拾い上げ導かれてきた苗箱Xは
搬送路24の拡開する両側のガイド壁23によりその斜め形
態が修正されつつ搬送ベルト2-2により自走車1上の傾
斜上端側へと順次に搬送される。作業者の腰高程度に相
当する高位置の搬送路24の傾斜上端側に搬送回収されて
きた各苗箱Xは不図示の苗出し台車等の運搬車に移し替
えられてビニールハウスから搬出するものである。
【0031】従って、本発明の苗箱用作業装置によれ
ば、搬送路24の傾斜下端側に着脱交換自在に具備される
箱整列機構4と箱回収機構5との取り換え、そして、自
走車1と搬送コンベヤ2との正転・逆転切換えにより、
発芽後の苗箱Xをビニールハウスの地面X全体に並べる
整列作業のみならず、苗が成長した苗箱Xを同地面Pか
ら拾い上げる回収作業をも可能とした兼用作業装置とし
て使用することができる。
【0032】又、本発明の苗箱用作業装置は、横アジャ
スター機構43を介して自走車1の車体フレーム1-1上に
搬送コンベヤ2を横スライド可能に支持させてなる。即
ち、整列作業時には最初に整列した一列目の苗箱X列に
並列沿わせて2列目以降の苗箱Xを送り出し並べる整列
作業中に、自走車1の直進走行が地面Pの凸凹な地表面
によって乱れ、自走車1が略直線的に並ぶ一列目の苗箱
列から離れた場合等に、横アジャスター機構43の操作に
より搬送コンベヤ2を横スライド移動させることで、同
コンベヤ2を各苗箱列に確実に並列沿わせて苗箱Xを一
枚ずつ確実に地面Pに向けて送り出し整列し得るように
自走車1の走行乱れを搬送コンベヤ2の横スライド移動
により修正可能に構成してなる。
【0033】横アジャスター機構43は、自走車1の車体
フレーム1-1に対し搬送コンベヤ2を左右スライド可能に
支持する前後の支持部43-1と、同自走車1のハンドル3
近傍に設けた正逆回転可能な操作部43-2と、この操作部
43-2と連繋されて該操作部43-2の操作に伴い搬送コンベ
ヤ2を左右何れかの方向に水平移動させる動作伝達機構
部43-3とから構成してある。
【0034】又、図面を省略しているが、本発明の苗箱
用作業装置では自走車1の方向転換車輪6-2からハンド
ル3の垂直杆16とを連結する連結ロッド13を介して方向
転換車輪6-2を直進方向に向けた状態でロック保持せし
めて、一列に並ぶ苗箱X列に沿わせて自走車1を前進又
は後進方向に直進走行させるための直進ロック機構を具
備してなる。この直進ロック機構による方向転換車輪6-
2のロック保持を解除する場合にはハンドル3のもう一
方側の握り部側に備えられている解除レバー44を握るこ
とで行うことができるように構成してある。即ち、方向
転換車輪6-2を直進方向に向けた状態で解除レバー44を
放すことで、その直進走行状態がロック保持され、そし
て、作業者が解除レバー44を握ることで、方向転換車輪
6-2の直進方向のロック保持状態が解除され、ハンドル
3を動かして方向転換車輪6-2の向きを左右任意の方向
に変える舵取りを行い得るように構成されてなる。
【0035】図7は、前述した箱回収機構4の他の実施
例を示し、斯かる実施例では前述実施例詳述の支持体4-
1に取付けた回転軸20の端部に固定的に軸支した駆動ア
ーム4-10と、両側の取付枠32に枢着した追従アーム4-11
と、このアーム4-11の開放端部間に亘って架設した掛止
アーム4-12とで構成し、回転プーリー22を介して搬送ベ
ルト2-2から受ける回転力により駆動回転する回転軸20
により駆動アーム4-10が回転し、それに伴い掛止アーム
4-12の先端に設けた掛止部45が上下方向に広く、前後方
向に狭い略楕円形の軌道を描くように移動することで、
苗箱Xの一辺側(長辺一側)の折返し縁部X-1を掛止部4
5で下方から引っ掛け、その状態で一辺側を徐々に持ち
上げつつ自走車1の前進走行(推進)により搬送路24に
苗箱Xを拾い上げるように構成してある((a)から
(c)の状態)。尚、斯かる実施例においては回転軸20
の回転力を受けて回転する駆動アーム4-10により略楕円
形の起動を描くように動く掛止アーム4-12が回転軸20と
干渉し合わないように回転プーリー22を具備する回転軸
20の両端部側において駆動アーム4-10を枢着支持させて
配設することが望ましい。
【0036】又、図8及び図9は、搬送コンベヤ2-2の
上端側機枠1-10に向けて折り畳まれるように構成した下
端側機枠1-11全体を着脱交換自在とする箱整列機構4と
箱回収機構5を構成する前述した支持体4-1,5-1(構成
部材)として利用した他の実施例であり、図は箱整列機
構4の場合を示す。然るに、斯かる実施例では下端側機
枠1-11の前側の横架枠から前述した実施例詳述の2本の
アーム杆34を突出し、その先端部間に亘り搬送コンベヤ
2-2の回転軸20を取り付けると共に、この回転軸20の両
端部に回転プーリー22を取付けることで、搬送ベルト2-
21を巻回張架し得るように形成し、2本のアーム杆34の
先端間にはバネ材31を介して先端跳ね上がり傾動自在に
案内板4-2を具備せしめて形成してなる。
【0037】又、上端側機枠1-10に対する着脱自在な構
造については、同機枠1-10の搬送ベルト2-20が架け渡さ
れる伝達プーリー27を備えた前述の枢着軸(伝達軸)26
に2本の連結枠46を平面視略十字状で回転自在に軸支す
ると共に、該連結枠46の前端には後述するピン部材47を
抜き差し自在に挿入する連結孔48を設ける。尚、2本の
連結枠46は枢着軸26に対して回転自在であるが、その後
端が横架枠49の下面に接離自在と成し、これにより、連
結孔48を備えた2本の連結枠46の前端側は下方への動き
が規制される一方で、枢着軸26を支点として上方に回転
するようになっている。即ち、下端側機枠1-11は枢着軸
26を支点として、前述のように上端側機枠1-10側に斜め
上方に向けた状態で折り畳まれる。一方、下端側機枠1-
11の両側の枠材18間には同機枠1-11の搬送ベルト2-21が
架け渡される伝達プーリー28を備えた伝達軸50を回転自
在に架設し、この伝達軸50に前記2本の連結枠46に設け
た連結孔48に挿入連結する下向き状のピン部材47を備え
た2本の連結枠51の後端側を回転自在に軸支する。尚、
2本の連結枠51の前端側は横架枠52に対して固定的に取
付けられている。而して、下端側機枠1-11の2本の連結
枠51に備えたピン部材47を、上端側機枠1-10の2本の連
結枠46に設けた連結孔48に上方から挿入することで、下
端側機枠1-11を上端側機枠1-10に対して取付けることが
できる(図8の状態から図9の状態)。
【0038】そして、上端側機枠1-10の搬送ベルト2-20
の駆動回転を下端側機枠1-11の搬送ベルト2-21に伝達す
る伝達手段としては、上端側機枠1-10の枢着軸26に隣接
させて2本のアーム杆46に亘り新たに伝達軸53を回転自
在に架設し、この伝達軸53と前記枢着軸26とに互いに噛
合し合う大きさを変えた大径・小径歯車54,55を取付け
る。一方、下端側機枠1-11の伝達軸50には前記大径歯車
54と同じ大きさで小径歯車55に噛合する大径歯車56を取
付ける。而して、下端側機枠1-11を上端側機枠1-10に取
付けることで、下端側機枠1-11の大径歯車56が上端側機
枠1-10の小径歯車55に噛合せしめた状態となる(図9
(b)の拡大図参照)。それにより、上端側機枠1-10の
搬送ベルト2-20からの駆動力は下端側機枠1-11の搬送ベ
ルト2-21に伝達され、該搬送ベルト2-21は前記搬送ベル
ト2-20と同速にて駆動回転することとなる。
【0039】
【発明の効果】本発明の苗箱用作業装置は叙上の如く構
成してなることから、下記の作用効果を奏する。作業者
の腰高程度に相当とする自走車の上から地面に向けて傾
斜せしめて設置した搬送コンベヤの搬送路の傾斜下端側
に、箱整列機構と箱回収機構とが着脱交換自在と成し、
そして、自走車の前進・後退切換え、搬送コンベヤの正
転・逆転切換えを可能に構成してなることから、苗箱を
ビニールハウス等の地面全体に順次に並べる整列作業時
には箱整列機構を搬送コンベヤに取付けることで、その
整列作業を機械的に行うことができる。又、苗がある程
度まで成長した苗箱を同ハウス等から搬出する苗出し時
期には箱整列機構に変えて箱回収機構を搬送コンベヤに
取付けることで、地面に整列されている苗箱を拾い上げ
回収する回収作業を機械的に行うことができる。従っ
て、苗箱を地面に並べる整列作業のみならず、苗箱を地
面から拾い上げる回収作業をも可能であるため、育苗期
間を通して有効に活用することができる苗箱用作業装
置、所謂整列・回収兼用作業装置を提供することができ
る。
【0040】又、本発明によれば、箱整列機構は苗箱が
載ることで、先端を地面に接地させて搬送コンベヤの搬
送路と地面とを連絡する傾斜板を具備し、この傾斜板の
上を滑るように苗箱を地面に向けて送り出すことができ
ることから、地面に送り出される苗箱が衝撃等を受ける
ことなく円滑且つ静かに地面に整列されて行く。従っ
て、衝撃により土が暴れて芽が露出したり、土が零れて
しまう等のない状態で整列作業を行うことができる。
【0041】又、本発明によれば、箱回収機構は自走車
の走行速度に同調若しくはそれより速い速度で駆動回転
せしめて苗箱一辺側から持ち上げて同苗箱を搬送コンベ
ヤの搬送路に拾い上げ導く苗箱との接触摩擦力に優れた
ゴム系部材からなる拾上げローラーを具備し、このロー
ラーを苗箱一辺の折返し縁部に衝合接触させることによ
り当該折返し縁部に対する広い上げローラーの接触摩擦
力と当該一辺側を持ち上げる回転力により苗箱を搬送路
に確実に拾い上げ導くことができる。又、拾上げローラ
ーは地面を沿うように駆動回転しながら苗箱の一辺側を
持ち上げて搬送路に拾い上げることから、地面にビニー
ルシートが敷かれたハウス内に整列されている苗箱をも
シートを引張ったり、破ることなく、搬送コンベヤの搬
送路に拾い上げ回収することができる。
【0042】又、本発明によれば、回収作業時に苗箱拾
上げコンベヤの搬送下端側の搬送路幅を、その途中部位
から箱回収機構方向に向けて漸次拡開し得ることから、
苗の育ち具合や床土等の収容状態により変化する苗箱全
体の重さ等のバランスにより苗箱が斜め状態で搬送路へ
拾い上げ導かれてき場合でも拡開させた搬送路によりそ
の斜め状態は修正される。従って、箱回収機構により一
辺側から持ち上げられつつ搬送路に拾い上げられてくる
苗箱は同搬送路に確実に拾い上げられて作業者の腰高程
度に相当する該搬送路の傾斜上端側へと搬送される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明苗箱用作業装置の実施形態の一例を示
し、(a)は搬送コンベヤの傾斜下端側に箱整列機構を
具備せしめた装置全体の平面図、(b)は同側面図で要
部を断面して示す
【図2】 (a)は同要部の斜視図、(b)は箱整列機
構を取り外した状態の同斜視図
【図3】 箱整列機構を搬送コンベヤの傾斜下端側に取
り付ける状態を示し、(a)は支持体の掛止凹部を枠材
の掛止部に掛止させて回転プーリーに架け渡した状態、
(b)は掛止部を支点に枠体を倒した状態、(c)は止
め具により支持体の固定孔を枠体の取付孔に固定する状
【図4】 (a)搬送コンベヤの傾斜下端側に箱回収機
構を取り付けた状態を示した斜視図、(b)は箱回収機
構を取り外した状態の同斜視図
【図5】 (a)〜(c)は搬送コンベヤの傾斜下端側
に搬送されてきた苗箱を苗箱整列機構により地面に向け
て一枚ずつ送り出して整列する整列作業を段階的に示し
た要部の断面図
【図6】 (a)〜(c)は搬送コンベヤの傾斜下端側
に具備した苗箱回収機構により地面から苗箱を拾い上げ
る回収作業を段階的に示した要部の断面図
【図7】 箱回収機構の他の実施例を示し、(a)〜
(c)は同箱回収機構により地面から苗箱を拾い上げる
回収作業を段階的に示した要部の断面図
【図8】 箱整列機構と箱回収機構の構成形態、特に同
機構を夫々構成する案内板又は拾上げローラーを支持す
る支持体の構成形態を変えた他の実施例を示した斜視図
で、図面は箱整列機構を搬送コンベヤから取り外した状
態を示す
【図9】 (a)は箱整列機構を搬送コンベヤに連結支
持させた状態を示す同斜視図、(b)は同要部の断面図
【符号の説明】
1…自走車 1-1…車体フレーム 2…搬送コンベヤ 2-1…機枠 2-2…搬送ベルト 3…ハンドル 4…箱整列機構 4-1…支持体 4-2…案内板 5…箱回収機構 5-1…支持体 5-2…拾上げローラー 6-1…駆動車輪 6-2…方向転換車輪 7…コントロールボックス 8…機体駆動モータ 9…駆動車軸 10…クラッチレバー 23…ガイド壁 24…搬送路 25…コンベヤ駆動モータ 31…バネ材 42…転動輪 43…横アジャスター機構 X…苗箱 P…地面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 苗箱を地面に向けて送り出し同地面に苗
    箱を並べたり、地面に整列された苗箱を拾い上げ回収す
    る苗箱用作業装置であって、 自走車と、この自走車の上から傾斜せしめた状態で設置
    する搬送コンベヤと、同自走車の後部に配設するハンド
    ルとから構成し、 上記自走車は、ハンドル操作による方向転換車輪と、正
    転・逆転する駆動車輪とを車体フレームに備えて前進・後
    進切換え自在と成し、 上記搬送コンベヤは、自走車の走行速度と略同調した搬
    送速度で複数枚の苗箱を駆動搬送する正転・逆転切換え
    自在な搬送ベルトを配設した搬送路を、自走車上から地
    面に向けて傾斜延出せしめて構成し、 更に、上記搬送路の傾斜下端側に、同搬送路の苗箱を地
    面に向けて案内しつつ送り出す箱整列機構と、地面に整
    列された苗箱の少なくとも一辺側から同苗箱を持ち上げ
    つつ上記搬送路に拾い上げる箱回収機構とを着脱交換自
    在に具備せしめて構成してなることを特徴とする苗箱用
    作業装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の箱整列機構は、少なくと
    も搬送路の傾斜下端側に、同搬送路の搬送幅にて着脱自
    在に定着具備する支持体と、この支持体にバネ材を介し
    て先端跳ね上がり傾動自在に具備し、苗箱が通過する際
    において上記搬送路と地面との間を連絡する案内板とか
    ら構成し、該案内板が苗箱の自重により傾動降下せしめ
    てその先端が地面に接地するように構成してなることを
    特徴とする苗箱用作業装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の箱回収機構は、少なくと
    も搬送路の傾斜下端側に、同搬送路の搬送幅にて着脱自
    在に定着具備する支持体と、この支持体に軸着せしめて
    地面に沿うように駆動回転する拾上げローラーとから構
    成し、該ローラーは少なくとも苗箱の一辺に対する接触
    摩擦力により当該一辺側から苗箱を持ち上げつつ上記搬
    送路に拾い上げるように構成してなることを特徴とする
    苗箱用作業装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3記載において、搬送路の
    傾斜下端側の搬送幅を、箱回収機構側に向けて平面的に
    漸次拡開し得るように構成してなることを特徴とする苗
    箱用作業装置。
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