JP2001085276A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents
固体電解コンデンサの製造方法Info
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- JP2001085276A JP2001085276A JP2000185866A JP2000185866A JP2001085276A JP 2001085276 A JP2001085276 A JP 2001085276A JP 2000185866 A JP2000185866 A JP 2000185866A JP 2000185866 A JP2000185866 A JP 2000185866A JP 2001085276 A JP2001085276 A JP 2001085276A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 漏れ電流に優れる巻回式の固体電解コンデン
サを得ることを目的とする。 【解決手段】 誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極
箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子1の
電極箔間に化学重合性導電性高分子を保持する固体電解
コンデンサを製造する際に、化学重合性導電性高分子を
形成する工程の後にコンデンサ素子1を電解質溶液4に
浸漬させ、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体
酸化皮膜の修復を行う工程を設けた製造方法としたもの
である。
サを得ることを目的とする。 【解決手段】 誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極
箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子1の
電極箔間に化学重合性導電性高分子を保持する固体電解
コンデンサを製造する際に、化学重合性導電性高分子を
形成する工程の後にコンデンサ素子1を電解質溶液4に
浸漬させ、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体
酸化皮膜の修復を行う工程を設けた製造方法としたもの
である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘電体酸化皮膜を形
成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回した
コンデンサ素子の電極箔間に化学重合性導電性高分子を
保持する固体電解コンデンサの製造方法に関するもので
ある。
成した陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回した
コンデンサ素子の電極箔間に化学重合性導電性高分子を
保持する固体電解コンデンサの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電子機器の高周波化に伴って、電子部品
である電解コンデンサにも従来よりも高周波領域でのイ
ンピーダンス特性に優れる大容量のコンデンサが求めら
れてきている。最近では、この高周波領域のインピーダ
ンス低減のために、電気伝導度の高い導電性高分子を電
解質に用いた電解コンデンサが検討されてきており、ま
た、大容量化の要求に対しては、電極箔を積層させる場
合と比較して構造的に大容量化が容易な巻回形(陽極箔
と陰極箔とをセパレータを介して巻回した構造)の電解
コンデンサへの導電性高分子電解質(具体的には電解重
合性導電性高分子電解質および化学重合性導電性高分子
電解質など)の応用が成されてきている。
である電解コンデンサにも従来よりも高周波領域でのイ
ンピーダンス特性に優れる大容量のコンデンサが求めら
れてきている。最近では、この高周波領域のインピーダ
ンス低減のために、電気伝導度の高い導電性高分子を電
解質に用いた電解コンデンサが検討されてきており、ま
た、大容量化の要求に対しては、電極箔を積層させる場
合と比較して構造的に大容量化が容易な巻回形(陽極箔
と陰極箔とをセパレータを介して巻回した構造)の電解
コンデンサへの導電性高分子電解質(具体的には電解重
合性導電性高分子電解質および化学重合性導電性高分子
電解質など)の応用が成されてきている。
【0003】巻回形のコンデンサ素子の電極間の隙間に
導電性高分子を電気化学的に重合して(電解重合性導電
性高分子)電極間の隙間を充填し、インピーダンスを下
げることは困難であり、多くの場合、化学重合性導電性
高分子の検討が主流となっている。
導電性高分子を電気化学的に重合して(電解重合性導電
性高分子)電極間の隙間を充填し、インピーダンスを下
げることは困難であり、多くの場合、化学重合性導電性
高分子の検討が主流となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化学重
合性導電性高分子をコンデンサ素子の隙間に充填するた
めには、酸化力の強い酸化剤(例えばスルホン酸基を有
する化合物や硫酸などの第二鉄塩および過硫酸塩など)
を用いて重合性モノマーを重合せねばならないため、こ
の酸化剤のアタックにより誘電体酸化皮膜が劣化し、漏
れ電流の小さなコンデンサを構成することが困難であっ
た。また、一般に導電性高分子は誘電体酸化皮膜を修復
する能力に乏しいため、電解液を含浸して構成する電解
液タイプのコンデンサのように、コンデンサを外装材で
封止した後に陽極箔をアノード、陰極箔をカソードとし
て電気化学的に誘電体酸化皮膜の修復を行うことができ
ず、漏れ電流低減の工夫が別途必要であった。
合性導電性高分子をコンデンサ素子の隙間に充填するた
めには、酸化力の強い酸化剤(例えばスルホン酸基を有
する化合物や硫酸などの第二鉄塩および過硫酸塩など)
を用いて重合性モノマーを重合せねばならないため、こ
の酸化剤のアタックにより誘電体酸化皮膜が劣化し、漏
れ電流の小さなコンデンサを構成することが困難であっ
た。また、一般に導電性高分子は誘電体酸化皮膜を修復
する能力に乏しいため、電解液を含浸して構成する電解
液タイプのコンデンサのように、コンデンサを外装材で
封止した後に陽極箔をアノード、陰極箔をカソードとし
て電気化学的に誘電体酸化皮膜の修復を行うことができ
ず、漏れ電流低減の工夫が別途必要であった。
【0005】本発明は従来のこのような課題を解決し、
漏れ電流に優れる固体電解コンデンサを製造することが
可能な固体電解コンデンサの製造方法を提供することを
目的とするものである。
漏れ電流に優れる固体電解コンデンサを製造することが
可能な固体電解コンデンサの製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極箔
とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子の電極
箔間に化学重合性導電性高分子層を形成した後、上記コ
ンデンサ素子を電解質溶液に浸漬し、陽極箔をアノード
として電気化学的に上記誘電体酸化皮膜の修復を行うよ
うにした固体電解コンデンサの製造方法である。
に本発明は、誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極箔
とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子の電極
箔間に化学重合性導電性高分子層を形成した後、上記コ
ンデンサ素子を電解質溶液に浸漬し、陽極箔をアノード
として電気化学的に上記誘電体酸化皮膜の修復を行うよ
うにした固体電解コンデンサの製造方法である。
【0007】この本発明により、漏れ電流に優れる固体
電解コンデンサを得ることができる。
電解コンデンサを得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極箔とをセパ
レータを介して巻回することによりコンデンサ素子を形
成し、続いてこのコンデンサ素子の電極箔間に化学重合
性導電性高分子層を形成した後、上記コンデンサ素子を
電解質溶液に浸漬し、陽極箔をアノードとして電気化学
的に上記誘電体酸化皮膜の修復を行うようにした固体電
解コンデンサの製造方法というものである。この製造方
法によれば、電解質溶液の優れた誘電体酸化皮膜修復能
力を利用することで、化学重合性導電性高分子層を電極
箔間に形成する際に用いた酸化剤によりアタックを受
け、一旦損傷した誘電体酸化皮膜を修復することができ
るので、漏れ電流が小さい上、エージング中のショート
発生数も少ない固体電解コンデンサを製造することがで
きる。また、この製造工程を設けてもコンデンサの静電
容量やインピーダンスには何ら影響を与えないものであ
るという作用を有する。
は、誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極箔とをセパ
レータを介して巻回することによりコンデンサ素子を形
成し、続いてこのコンデンサ素子の電極箔間に化学重合
性導電性高分子層を形成した後、上記コンデンサ素子を
電解質溶液に浸漬し、陽極箔をアノードとして電気化学
的に上記誘電体酸化皮膜の修復を行うようにした固体電
解コンデンサの製造方法というものである。この製造方
法によれば、電解質溶液の優れた誘電体酸化皮膜修復能
力を利用することで、化学重合性導電性高分子層を電極
箔間に形成する際に用いた酸化剤によりアタックを受
け、一旦損傷した誘電体酸化皮膜を修復することができ
るので、漏れ電流が小さい上、エージング中のショート
発生数も少ない固体電解コンデンサを製造することがで
きる。また、この製造工程を設けてもコンデンサの静電
容量やインピーダンスには何ら影響を与えないものであ
るという作用を有する。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコ
ンデンサ素子を浸漬する電解質溶液の含水率を50重量
%以下にしたものである。この製造方法によれば、化学
重合性導電性高分子を電極箔間に形成する際に用いた酸
化剤の残渣(例えば強酸性物質であるスルホン酸基を有
する化合物の鉄塩等)が酸化重合工程を経た後に通常行
われる、酸化剤残渣の洗浄工程を経た後にコンデンサ素
子内部に残留した場合においても、これらの強酸性残渣
の電解質溶液中での解離を抑制することができるので、
誘電体酸化皮膜を修復する際においても、局所的な酸性
雰囲気のコンデンサ内部での発生を抑制できるので、電
解質溶液のpH範囲(通常pH3〜11)で効率よく修
復を行うことができるという作用を有する。なお、電解
質溶液の含水率が50重量%を越えると水の影響が顕著
となり、強酸性物質の解離が促進されて局所的な酸性雰
囲気がコンデンサ内部で発生し易くなるため、漏れ電流
を低くすることが難しい。
の発明において、誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコ
ンデンサ素子を浸漬する電解質溶液の含水率を50重量
%以下にしたものである。この製造方法によれば、化学
重合性導電性高分子を電極箔間に形成する際に用いた酸
化剤の残渣(例えば強酸性物質であるスルホン酸基を有
する化合物の鉄塩等)が酸化重合工程を経た後に通常行
われる、酸化剤残渣の洗浄工程を経た後にコンデンサ素
子内部に残留した場合においても、これらの強酸性残渣
の電解質溶液中での解離を抑制することができるので、
誘電体酸化皮膜を修復する際においても、局所的な酸性
雰囲気のコンデンサ内部での発生を抑制できるので、電
解質溶液のpH範囲(通常pH3〜11)で効率よく修
復を行うことができるという作用を有する。なお、電解
質溶液の含水率が50重量%を越えると水の影響が顕著
となり、強酸性物質の解離が促進されて局所的な酸性雰
囲気がコンデンサ内部で発生し易くなるため、漏れ電流
を低くすることが難しい。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコ
ンデンサ素子を浸漬する電解質溶液がエチレングリコー
ルを含有し、かつ電解質としてカルボン酸を含有するも
のである。この製造方法によれば、エチレングリコール
のカルボン酸溶液の誘電体酸化皮膜の修復能力がとりわ
け優れているため、更に漏れ電流を低くすることができ
るという作用を有する。
の発明において、誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコ
ンデンサ素子を浸漬する電解質溶液がエチレングリコー
ルを含有し、かつ電解質としてカルボン酸を含有するも
のである。この製造方法によれば、エチレングリコール
のカルボン酸溶液の誘電体酸化皮膜の修復能力がとりわ
け優れているため、更に漏れ電流を低くすることができ
るという作用を有する。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコ
ンデンサ素子を浸漬する電解質溶液がエチレングリコー
ルを含有し、かつ電解質としてアジピン酸ジアンモニウ
ムを1重量%以上含有し、かつ含水率が10重量%以下
のものである。この製造方法によれば、含水率をより低
く規定することで、請求項3に記載の発明による作用を
より一層効果的に得ることができるという作用を有す
る。
の発明において、誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコ
ンデンサ素子を浸漬する電解質溶液がエチレングリコー
ルを含有し、かつ電解質としてアジピン酸ジアンモニウ
ムを1重量%以上含有し、かつ含水率が10重量%以下
のものである。この製造方法によれば、含水率をより低
く規定することで、請求項3に記載の発明による作用を
より一層効果的に得ることができるという作用を有す
る。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項3または
4に記載の発明において、コンデンサ素子の電極箔間に
形成する化学重合性導電性高分子層の形成方法が、第二
鉄の塩および鉄を含有する化合物を酸化剤とした酸化重
合であり、かつ誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコン
デンサ素子を浸漬する電解質溶液の含水率が50重量%
以下であり、かつ電解質溶液が鉄に配位形成し錯体を形
成する化合物を含有するものとしたものである。この製
造方法によれば、請求項3または4に記載の発明による
作用に加えて、酸化剤として用いた第二鉄の塩および鉄
を含有する化合物の重合残渣(例えば未反応の酸化剤で
ある第二鉄の塩や第二鉄の塩が酸化消費された結果の残
渣としての第一鉄の塩および酸化第一鉄など)が酸化重
合工程を経た後に通常行われる酸化剤残渣の洗浄工程後
にコンデンサ素子内部に残留した場合においても、コン
デンサ素子を電解質溶液に浸漬し、陽極箔をアノードと
して電気化学的に誘電体酸化皮膜の修復を行う際に、難
溶性の鉄成分を錯体化することで可溶化し、かつコンデ
ンサ素子の外部に配置したカソード側に電気泳動させる
ことができるので、誘電体酸化皮膜の修復阻害成分であ
る鉄を含有する酸化剤残渣を低減させながら修復でき、
更に漏れ電流を低くすることができるという作用を有す
る。
4に記載の発明において、コンデンサ素子の電極箔間に
形成する化学重合性導電性高分子層の形成方法が、第二
鉄の塩および鉄を含有する化合物を酸化剤とした酸化重
合であり、かつ誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコン
デンサ素子を浸漬する電解質溶液の含水率が50重量%
以下であり、かつ電解質溶液が鉄に配位形成し錯体を形
成する化合物を含有するものとしたものである。この製
造方法によれば、請求項3または4に記載の発明による
作用に加えて、酸化剤として用いた第二鉄の塩および鉄
を含有する化合物の重合残渣(例えば未反応の酸化剤で
ある第二鉄の塩や第二鉄の塩が酸化消費された結果の残
渣としての第一鉄の塩および酸化第一鉄など)が酸化重
合工程を経た後に通常行われる酸化剤残渣の洗浄工程後
にコンデンサ素子内部に残留した場合においても、コン
デンサ素子を電解質溶液に浸漬し、陽極箔をアノードと
して電気化学的に誘電体酸化皮膜の修復を行う際に、難
溶性の鉄成分を錯体化することで可溶化し、かつコンデ
ンサ素子の外部に配置したカソード側に電気泳動させる
ことができるので、誘電体酸化皮膜の修復阻害成分であ
る鉄を含有する酸化剤残渣を低減させながら修復でき、
更に漏れ電流を低くすることができるという作用を有す
る。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、鉄に配位形成し錯体を形成する化合物
がクエン酸およびその水和物およびその化合物としたも
のである。この製造方法によれば、クエン酸の有する高
い鉄への配位性を利用でき、かつ鉄のクエン酸錯体はエ
チレングリコールを含有する溶液への溶解性も高いた
め、鉄を含有する酸化剤残渣を効率的に低減することが
できるので、更に漏れ電流を低くすることができるとい
う作用を有する。
の発明において、鉄に配位形成し錯体を形成する化合物
がクエン酸およびその水和物およびその化合物としたも
のである。この製造方法によれば、クエン酸の有する高
い鉄への配位性を利用でき、かつ鉄のクエン酸錯体はエ
チレングリコールを含有する溶液への溶解性も高いた
め、鉄を含有する酸化剤残渣を効率的に低減することが
できるので、更に漏れ電流を低くすることができるとい
う作用を有する。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、コンデンサ素子の電極箔間に形成する
化学重合性導電性高分子層が、第二鉄の塩および鉄を含
有する化合物を酸化剤とした酸化重合性ポリエチレンジ
オキシチオフェンである製造方法としたものであり、こ
の方法により、請求項1〜6に記載の発明により得られ
る作用をより効果的に得ることができるという作用を有
する。
の発明において、コンデンサ素子の電極箔間に形成する
化学重合性導電性高分子層が、第二鉄の塩および鉄を含
有する化合物を酸化剤とした酸化重合性ポリエチレンジ
オキシチオフェンである製造方法としたものであり、こ
の方法により、請求項1〜6に記載の発明により得られ
る作用をより効果的に得ることができるという作用を有
する。
【0015】請求項8に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、コンデンサ素子の電極箔間に形成する
化学重合性導電性高分子層が、第二鉄の塩および鉄を含
有する化合物を酸化剤とした酸化重合性ポリピロールで
ある製造方法としたものであり、この方法により、請求
項1〜6に記載の発明により得られる作用をより効果的
に得ることができるという作用を有する。
の発明において、コンデンサ素子の電極箔間に形成する
化学重合性導電性高分子層が、第二鉄の塩および鉄を含
有する化合物を酸化剤とした酸化重合性ポリピロールで
ある製造方法としたものであり、この方法により、請求
項1〜6に記載の発明により得られる作用をより効果的
に得ることができるという作用を有する。
【0016】請求項9に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬
し、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮
膜の修復を行う工程において、電解質溶液を収容する容
器を導電性物質より構成し、かつこの容器をカソードと
して修復を行うようにしたものであり、誘電体酸化皮膜
の修復の際に陽極箔と対向する陰極箔をカソードとする
と、カソード側から発生する水素ガスの影響により電極
間で気泡溜まりが発生しやすく、一旦電極間に浸漬した
修復能力の高い電解質溶液をガス圧により押し出し、修
復が不十分となりやすいという問題点が解消されるとい
う作用を有する。また、誘電体酸化皮膜の修復を行う際
に、可溶化した鉄成分を、かつコンデンサ素子の外部に
配置したカソード側に電気泳動させることができるの
で、修復阻害成分である鉄を含有する酸化剤残渣を低減
させながら修復ができ、更に漏れ電流を低くすることが
できるという作用を有する。
の発明において、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬
し、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮
膜の修復を行う工程において、電解質溶液を収容する容
器を導電性物質より構成し、かつこの容器をカソードと
して修復を行うようにしたものであり、誘電体酸化皮膜
の修復の際に陽極箔と対向する陰極箔をカソードとする
と、カソード側から発生する水素ガスの影響により電極
間で気泡溜まりが発生しやすく、一旦電極間に浸漬した
修復能力の高い電解質溶液をガス圧により押し出し、修
復が不十分となりやすいという問題点が解消されるとい
う作用を有する。また、誘電体酸化皮膜の修復を行う際
に、可溶化した鉄成分を、かつコンデンサ素子の外部に
配置したカソード側に電気泳動させることができるの
で、修復阻害成分である鉄を含有する酸化剤残渣を低減
させながら修復ができ、更に漏れ電流を低くすることが
できるという作用を有する。
【0017】請求項10に記載の発明は、請求項1に記
載の発明において、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬
し、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮
膜の修復を行う工程において、電解質溶液中に固体導電
性物質を浸漬し、かつこの固体導電性物質をカソード電
極として修復を行うようにしたものであり、この製造方
法によれば、電解質溶液の容器の形状や材質選定に自由
度が増すという作用を有する。また、誘電体酸化皮膜の
修復を行う際に、可溶化した鉄成分を、かつコンデンサ
素子の外部に配置したカソード側に電気泳動させること
ができるので、修復阻害成分である鉄を含有する酸化剤
残渣を低減させながら修復ができ、更に漏れ電流を低く
することができるという作用を有する。
載の発明において、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬
し、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮
膜の修復を行う工程において、電解質溶液中に固体導電
性物質を浸漬し、かつこの固体導電性物質をカソード電
極として修復を行うようにしたものであり、この製造方
法によれば、電解質溶液の容器の形状や材質選定に自由
度が増すという作用を有する。また、誘電体酸化皮膜の
修復を行う際に、可溶化した鉄成分を、かつコンデンサ
素子の外部に配置したカソード側に電気泳動させること
ができるので、修復阻害成分である鉄を含有する酸化剤
残渣を低減させながら修復ができ、更に漏れ電流を低く
することができるという作用を有する。
【0018】本発明の誘電体酸化皮膜の修復用の電解質
溶液に用いる電解質の塩基の例としては、アンモニウム
塩、第二級アミン塩、および第三級アミン塩:トリアル
キルアミン類〔トリメチルアミン、ジメチルエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチ
ルn−プロピルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、
メチルエチルn−プロピルアミン、メチルエチルイソプ
ロピルアミン、ジエチルn−プロピルアミン、ジエチル
イソプロピルアミン、トリn−プロピルアミン、トリイ
ソプロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリter
t−ブチルアミンなど〕、フェニル基含有アミン〔ジメ
チルフェニルアミン、メチルエチルフェニルアミン、ジ
エチルフェニルアミンなど〕。
溶液に用いる電解質の塩基の例としては、アンモニウム
塩、第二級アミン塩、および第三級アミン塩:トリアル
キルアミン類〔トリメチルアミン、ジメチルエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチ
ルn−プロピルアミン、ジメチルイソプロピルアミン、
メチルエチルn−プロピルアミン、メチルエチルイソプ
ロピルアミン、ジエチルn−プロピルアミン、ジエチル
イソプロピルアミン、トリn−プロピルアミン、トリイ
ソプロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリter
t−ブチルアミンなど〕、フェニル基含有アミン〔ジメ
チルフェニルアミン、メチルエチルフェニルアミン、ジ
エチルフェニルアミンなど〕。
【0019】電解質溶液中で解離し、アンモニウムイオ
ンを発生する性質を有するアンモニウム塩は水やエチレ
ングリコール溶液に可溶な鉄−アンミン錯体を形成させ
ることができ、鉄を含有する酸化剤残渣を高効率に低減
することができるので好ましい。
ンを発生する性質を有するアンモニウム塩は水やエチレ
ングリコール溶液に可溶な鉄−アンミン錯体を形成させ
ることができ、鉄を含有する酸化剤残渣を高効率に低減
することができるので好ましい。
【0020】第四級アンモニウム塩:テトラアルキルア
ンモニウム類〔テトラメチルアンモニウム、トリメチル
エチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、
メチルトリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、トリメチルn−プロピルアンモニウム、トリメチ
ルイソプロピルアンモニウム、ジメチルエチルn−プロ
ピルアンモニウム、ジメチルエチルイソプロピルアンモ
ニウム、メチルジエチルn−プロピルアンモニウム、メ
チルジエチルイソプロピルアンモニウム、トリエチルイ
ソプロピルアンモニウム、トリエチルn−プロピルアン
モニウム、テトラn−プロピルアンモニウム、テトライ
ソプロピルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウ
ム、テトラtert−ブチルアンモニウムなど〕フェニ
ルアルキルアンモニウム〔トリメチルフェニルアンモニ
ウム、ジメチルエチルフェニルアンモニウム、トリエチ
ルフェニルアンモニウムなど〕。
ンモニウム類〔テトラメチルアンモニウム、トリメチル
エチルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、
メチルトリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウム、トリメチルn−プロピルアンモニウム、トリメチ
ルイソプロピルアンモニウム、ジメチルエチルn−プロ
ピルアンモニウム、ジメチルエチルイソプロピルアンモ
ニウム、メチルジエチルn−プロピルアンモニウム、メ
チルジエチルイソプロピルアンモニウム、トリエチルイ
ソプロピルアンモニウム、トリエチルn−プロピルアン
モニウム、テトラn−プロピルアンモニウム、テトライ
ソプロピルアンモニウム、テトラn−ブチルアンモニウ
ム、テトラtert−ブチルアンモニウムなど〕フェニ
ルアルキルアンモニウム〔トリメチルフェニルアンモニ
ウム、ジメチルエチルフェニルアンモニウム、トリエチ
ルフェニルアンモニウムなど〕。
【0021】アルキル置換アミジン基を有する化合物の
塩:イミダゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、
脂環式アミジン化合物(ピリミジン化合物、イミダゾリ
ン化合物)が挙げられる。具体的には、1,8−ジアザ
ビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7、1,5−ジア
ザビシクロ〔4,3,0〕ノネン−5、1,2−ジメチ
ルイミダゾリニウム、1,2,4−トリメチルイミダゾ
リン、1−メチル−2−エチル−イミダゾリン、1,4
−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2
−ヘプチルイミダゾリン、1−メチル−2−(3’ヘプ
チン)イミダゾリン、1−メチル−2−ドデシルイミダ
ゾリン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒ
ドロピリミジン、1−メチルイミダゾール、1−メチル
ベンゾイミダゾール。
塩:イミダゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、
脂環式アミジン化合物(ピリミジン化合物、イミダゾリ
ン化合物)が挙げられる。具体的には、1,8−ジアザ
ビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7、1,5−ジア
ザビシクロ〔4,3,0〕ノネン−5、1,2−ジメチ
ルイミダゾリニウム、1,2,4−トリメチルイミダゾ
リン、1−メチル−2−エチル−イミダゾリン、1,4
−ジメチル−2−エチルイミダゾリン、1−メチル−2
−ヘプチルイミダゾリン、1−メチル−2−(3’ヘプ
チン)イミダゾリン、1−メチル−2−ドデシルイミダ
ゾリン、1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒ
ドロピリミジン、1−メチルイミダゾール、1−メチル
ベンゾイミダゾール。
【0022】アルキル置換アミジン基を有する化合物の
4級塩:炭素数1〜11のアルキル基またはアリールア
ルキル基で4級化されたイミダゾール化合物、ベンゾイ
ミダゾール化合物、脂環式アミジン化合物(ピリミジン
化合物、イミダゾリン化合物)。具体的には、1−メチ
ル−1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン
−7、1−メチル1,5−ジアザシクロ〔4,3,0〕
ノネン−5、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウ
ム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、
1,3−ジメチル−2−エチル−イミダゾリニウム、
1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウ
ム、1,3−ジメチル−2−ヘプチルイミダゾリニウ
ム、1,3−ジメチル−2−(3’ヘプチル)イミダゾ
リニウム、1,3−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリ
ニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジウム、1,3−ジメチルイミダゾリ
ウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム。
4級塩:炭素数1〜11のアルキル基またはアリールア
ルキル基で4級化されたイミダゾール化合物、ベンゾイ
ミダゾール化合物、脂環式アミジン化合物(ピリミジン
化合物、イミダゾリン化合物)。具体的には、1−メチ
ル−1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン
−7、1−メチル1,5−ジアザシクロ〔4,3,0〕
ノネン−5、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウ
ム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、
1,3−ジメチル−2−エチル−イミダゾリニウム、
1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウ
ム、1,3−ジメチル−2−ヘプチルイミダゾリニウ
ム、1,3−ジメチル−2−(3’ヘプチル)イミダゾ
リニウム、1,3−ジメチル−2−ドデシルイミダゾリ
ニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジウム、1,3−ジメチルイミダゾリ
ウム、1,3−ジメチルベンゾイミダゾリウム。
【0023】これらの塩の2種類以上を混合して使用し
ても良い。
ても良い。
【0024】本発明の誘電体酸化皮膜の修復用の電解質
溶液に用いる電解質のカルボン酸の例としては、ポリカ
ルボン酸(2〜4価):脂肪族ポリカルボン酸〔飽和ポ
リカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバチン酸、1,6−デカンジカルボン
酸、5,6−デカンジカルボン酸:不飽和ポリカルボン
酸、例えばマレイン酸、フマル酸、イコタン酸〕;芳香
族ポリカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸;脂環式
ポリカルボン酸、例えばテトラヒドロフタル酸(シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸等)、ヘキサヒドロフ
タル酸;これらのポリカルボン酸のアルキル(炭素数1
〜3)もしくはニトロ置換体、例えばシトラコン酸、ジ
メチルマレイン酸、ニトロフタル酸(3−ニトロフタル
酸、4−ニトロフタル酸);および硫黄含有ポリカルボ
ン酸、例えばチオプロピオン酸;モノカルボン酸;脂肪
族モノカルボン酸(炭素数1〜30)〔飽和モノカルボ
ン酸;例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペ
ラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン
酸、ベヘン酸;不飽和モノカルボン酸、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、オレイン酸〕;芳香族モノカルボン
酸、例えば安息香酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ
安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸;オキシカルボン酸、
例えばサリチル酸、マンデル酸、レゾルシン酸これらの
内で好ましいのは、修復性の高いマレイン酸、フタル
酸、アジピン酸、安息香酸である。また、これらの2種
類以上を混合して使用しても良い。
溶液に用いる電解質のカルボン酸の例としては、ポリカ
ルボン酸(2〜4価):脂肪族ポリカルボン酸〔飽和ポ
リカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバチン酸、1,6−デカンジカルボン
酸、5,6−デカンジカルボン酸:不飽和ポリカルボン
酸、例えばマレイン酸、フマル酸、イコタン酸〕;芳香
族ポリカルボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸;脂環式
ポリカルボン酸、例えばテトラヒドロフタル酸(シクロ
ヘキサン−1,2−ジカルボン酸等)、ヘキサヒドロフ
タル酸;これらのポリカルボン酸のアルキル(炭素数1
〜3)もしくはニトロ置換体、例えばシトラコン酸、ジ
メチルマレイン酸、ニトロフタル酸(3−ニトロフタル
酸、4−ニトロフタル酸);および硫黄含有ポリカルボ
ン酸、例えばチオプロピオン酸;モノカルボン酸;脂肪
族モノカルボン酸(炭素数1〜30)〔飽和モノカルボ
ン酸;例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪
酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペ
ラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン
酸、ベヘン酸;不飽和モノカルボン酸、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、オレイン酸〕;芳香族モノカルボン
酸、例えば安息香酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ
安息香酸、ケイ皮酸、ナフトエ酸;オキシカルボン酸、
例えばサリチル酸、マンデル酸、レゾルシン酸これらの
内で好ましいのは、修復性の高いマレイン酸、フタル
酸、アジピン酸、安息香酸である。また、これらの2種
類以上を混合して使用しても良い。
【0025】誘電体酸化皮膜修復用の電解質溶液を構成
するカルボン酸と塩基との比率は、電解質溶液のpHに
して通常3〜11、好ましくは6〜9である。この範囲
外では修復性が低下する場合がある。
するカルボン酸と塩基との比率は、電解質溶液のpHに
して通常3〜11、好ましくは6〜9である。この範囲
外では修復性が低下する場合がある。
【0026】本発明の誘電体酸化皮膜の修復用の電解質
溶液に用いる溶媒の例としては、多価アルコール系溶
媒;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリ
ン、ポリオキシアルキレンポリオール、ラクトン系溶
媒;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バ
レロラクトン、オキサゾリジン−2−オン系溶媒;3−
メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−エチ
ル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、2−イミダゾ
リジノン系溶媒;N,N’−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、N,N’−ジエチル−2−イミダゾリジノン、
N,N’ジ−n−プロピル−2−イミダゾリジノン、
N,N’ジイソプロピルイミダゾリジノン、N,N’,
4−トリメチル−2−イミダゾリジノン、アミド系溶
媒;N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセト
アミド、エーテル系溶媒;メチラール、1,2−ジメト
キシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,
2−ジエトキシエタン、ニトリル系溶媒;アセトニトリ
ル、3−メトキシプロピオニトリル、フラン系溶媒;
2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、プロピレンウ
レア系溶媒;N,N’−ジメチルプロピレンウレアの単
独もしくは2種以上の混合溶媒が挙げられる。
溶液に用いる溶媒の例としては、多価アルコール系溶
媒;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリ
ン、ポリオキシアルキレンポリオール、ラクトン系溶
媒;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バ
レロラクトン、オキサゾリジン−2−オン系溶媒;3−
メチル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、3−エチ
ル−1,3−オキサゾリジン−2−オン、2−イミダゾ
リジノン系溶媒;N,N’−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、N,N’−ジエチル−2−イミダゾリジノン、
N,N’ジ−n−プロピル−2−イミダゾリジノン、
N,N’ジイソプロピルイミダゾリジノン、N,N’,
4−トリメチル−2−イミダゾリジノン、アミド系溶
媒;N−メチルホルムアミド、N−エチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセト
アミド、エーテル系溶媒;メチラール、1,2−ジメト
キシエタン、1−エトキシ−2−メトキシエタン、1,
2−ジエトキシエタン、ニトリル系溶媒;アセトニトリ
ル、3−メトキシプロピオニトリル、フラン系溶媒;
2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン、プロピレンウ
レア系溶媒;N,N’−ジメチルプロピレンウレアの単
独もしくは2種以上の混合溶媒が挙げられる。
【0027】本発明の誘電体酸化皮膜の修復用の電解質
溶液には、必要により種々の添加剤を混合しても良い。
添加剤としては、リン系化合物〔リン酸、リン酸エステ
ルなど〕、ホウ酸系化合物〔ホウ酸、ホウ酸と多糖類
(マンニット、ソルビット、など)との錯化合物、ホウ
酸と多価アルコール(エチレングリコール、グリセリ
ン、など)〕との錯化合物、ニトロ化合物〔o−ニトロ
安息香酸、m−ニトロ安息香酸、P−ニトロ安息香酸、
o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニ
トロフェノール、など〕が挙げられる。これらの添加剤
を加えることで修復性が向上し、好ましい場合がある。
溶液には、必要により種々の添加剤を混合しても良い。
添加剤としては、リン系化合物〔リン酸、リン酸エステ
ルなど〕、ホウ酸系化合物〔ホウ酸、ホウ酸と多糖類
(マンニット、ソルビット、など)との錯化合物、ホウ
酸と多価アルコール(エチレングリコール、グリセリ
ン、など)〕との錯化合物、ニトロ化合物〔o−ニトロ
安息香酸、m−ニトロ安息香酸、P−ニトロ安息香酸、
o−ニトロフェノール、m−ニトロフェノール、p−ニ
トロフェノール、など〕が挙げられる。これらの添加剤
を加えることで修復性が向上し、好ましい場合がある。
【0028】また、鉄に配位形成し錯体を形成する化合
物〔クエン酸、クエン酸水和物、クエン酸の塩(アンモ
ニウム塩など)〕の添加により、酸化剤として用いた第
二鉄の塩および鉄を含有する化合物の重合残渣(例えば
未反応の酸化剤である第二鉄の塩や第二鉄の塩が酸化消
費された結果の残渣としての第一鉄の塩および酸化第一
鉄など)が酸化重合工程を経た後に通常行われる酸化剤
残渣の洗浄工程後にコンデンサ素子内部に残留した場合
においても、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬し、陽
極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮膜の修
復を行う際に、難溶性の鉄成分を錯体化することで可溶
化でき、かつコンデンサ素子の外部に配置したカソード
側に電気泳動させることができ、誘電体酸化皮膜の修復
阻害成分である鉄を含有する酸化剤残渣を低減させなが
ら修復することができるので、更に漏れ電流を低くする
ことができるので好ましい。
物〔クエン酸、クエン酸水和物、クエン酸の塩(アンモ
ニウム塩など)〕の添加により、酸化剤として用いた第
二鉄の塩および鉄を含有する化合物の重合残渣(例えば
未反応の酸化剤である第二鉄の塩や第二鉄の塩が酸化消
費された結果の残渣としての第一鉄の塩および酸化第一
鉄など)が酸化重合工程を経た後に通常行われる酸化剤
残渣の洗浄工程後にコンデンサ素子内部に残留した場合
においても、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬し、陽
極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮膜の修
復を行う際に、難溶性の鉄成分を錯体化することで可溶
化でき、かつコンデンサ素子の外部に配置したカソード
側に電気泳動させることができ、誘電体酸化皮膜の修復
阻害成分である鉄を含有する酸化剤残渣を低減させなが
ら修復することができるので、更に漏れ電流を低くする
ことができるので好ましい。
【0029】クエン酸およびクエン酸水和物の過剰な添
加は修復用の電解質溶液のpH低下を招き、修復性を低
下させることがある。従って、クエン酸およびクエン酸
水和物およびクエン酸の塩の添加量としては、修復用の
電解質溶液に対して0.1〜5重量%の範囲が好まし
い。
加は修復用の電解質溶液のpH低下を招き、修復性を低
下させることがある。従って、クエン酸およびクエン酸
水和物およびクエン酸の塩の添加量としては、修復用の
電解質溶液に対して0.1〜5重量%の範囲が好まし
い。
【0030】次に、本発明の具体的な実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下、部はすべて重量部を示す。
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。以下、部はすべて重量部を示す。
【0031】(実施の形態1)誘電体酸化皮膜の耐電圧
が10Vの陽極アルミニウム箔と陰極アルミニウム箔と
の間にポリエチレンテレフタレート製スパンボンド不織
布のセパレータ(厚さ50μm、秤量25g/m2)を
介在させて巻回することにより巻回形のアルミニウム電
解コンデンサ素子を構成した(このコンデンサ素子にア
ジピン酸アンモニウム10重量%エチレングリコール溶
液を含浸させた際の周波数120Hzにおける静電容量は
670μFであった)。
が10Vの陽極アルミニウム箔と陰極アルミニウム箔と
の間にポリエチレンテレフタレート製スパンボンド不織
布のセパレータ(厚さ50μm、秤量25g/m2)を
介在させて巻回することにより巻回形のアルミニウム電
解コンデンサ素子を構成した(このコンデンサ素子にア
ジピン酸アンモニウム10重量%エチレングリコール溶
液を含浸させた際の周波数120Hzにおける静電容量は
670μFであった)。
【0032】このコンデンサ素子をポリエチレンジオキ
シチオフェンポリスチレンスルホン酸1.0%水溶液中
に浸漬して引き上げた後、150℃で5分間乾燥処理を
行い、誘電体酸化皮膜上、陰極箔上ならびにセパレータ
繊維上にポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレン
スルホン酸層を形成した。
シチオフェンポリスチレンスルホン酸1.0%水溶液中
に浸漬して引き上げた後、150℃で5分間乾燥処理を
行い、誘電体酸化皮膜上、陰極箔上ならびにセパレータ
繊維上にポリエチレンジオキシチオフェンポリスチレン
スルホン酸層を形成した。
【0033】続いてこのコンデンサ素子を複素環式重合
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸
化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩2部と重合
溶剤であるn−ブタノール4部を含む溶液に浸漬して引
き上げた後、85℃で60分間放置することにより化学
重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフ
ェンを電極箔間に形成した。
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸
化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩2部と重合
溶剤であるn−ブタノール4部を含む溶液に浸漬して引
き上げた後、85℃で60分間放置することにより化学
重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフ
ェンを電極箔間に形成した。
【0034】このコンデンサ素子を水洗−乾燥した後、
温度85℃のアジピン酸ジアンモニウム10重量%エチ
レングリコール溶液(含水率1重量%)をステンレス製
ビーカに入れ、この溶液中にコンデンサ素子をリード線
の部分を除いて浸漬し、陽極箔をアノード、ステンレス
製ビーカをカソードとして8Vの直流電圧を1時間印加
することで誘電体酸化皮膜の修復処理を行った。
温度85℃のアジピン酸ジアンモニウム10重量%エチ
レングリコール溶液(含水率1重量%)をステンレス製
ビーカに入れ、この溶液中にコンデンサ素子をリード線
の部分を除いて浸漬し、陽極箔をアノード、ステンレス
製ビーカをカソードとして8Vの直流電圧を1時間印加
することで誘電体酸化皮膜の修復処理を行った。
【0035】この誘電体酸化皮膜を修復する工程の模式
図を図1に示す。
図を図1に示す。
【0036】なお、図1において、1はコンデンサ素
子、2は陽極リード、3は陰極リード、4は電解質溶
液、5はステンレス製ビーカからなる導電性容器、7は
電源を示す。
子、2は陽極リード、3は陰極リード、4は電解質溶
液、5はステンレス製ビーカからなる導電性容器、7は
電源を示す。
【0037】この後、再度水洗−乾燥し、このコンデン
サ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材(加硫剤:アルキル
フェノールフォルマリン樹脂、ブチルゴムポリマー30
部・カーボン20部・無機充填剤50部から構成、封口
体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にア
ルミニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処
理により開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェ
ニレンサルファイド製の座板に通し、リード線部を扁平
に折り曲げ加工することにより面実装型の固体アルミ電
解コンデンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ1
0mm)。
サ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材(加硫剤:アルキル
フェノールフォルマリン樹脂、ブチルゴムポリマー30
部・カーボン20部・無機充填剤50部から構成、封口
体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にア
ルミニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処
理により開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェ
ニレンサルファイド製の座板に通し、リード線部を扁平
に折り曲げ加工することにより面実装型の固体アルミ電
解コンデンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ1
0mm)。
【0038】(実施の形態2)上記実施の形態1におい
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液(含水率1重量%)の温度を30℃とした以
外は実施の形態1と同様にした。
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液(含水率1重量%)の温度を30℃とした以
外は実施の形態1と同様にした。
【0039】(実施の形態3)上記実施の形態1におい
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の含水率を10重量%とした以外は実施の形
態1と同様にした。
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の含水率を10重量%とした以外は実施の形
態1と同様にした。
【0040】(実施の形態4)上記実施の形態1におい
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、アジピン酸ジアンモニウム9重
量%、クエン酸1重量%のエチレングリコール溶液(含
水率1重量%)を用いた以外は実施の形態1と同様にし
た。
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、アジピン酸ジアンモニウム9重
量%、クエン酸1重量%のエチレングリコール溶液(含
水率1重量%)を用いた以外は実施の形態1と同様にし
た。
【0041】(実施の形態5)上記実施の形態1におい
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、安息香酸アンモニウム3重量
%、クエン酸1重量%のエチレングリコール溶液(含水
率1重量%)を用いた以外は実施の形態1と同様にし
た。
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、安息香酸アンモニウム3重量
%、クエン酸1重量%のエチレングリコール溶液(含水
率1重量%)を用いた以外は実施の形態1と同様にし
た。
【0042】(実施の形態6)上記実施の形態1におい
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、安息香酸アンモニウム3重量
%、クエン酸アンモニウム1重量%のエチレングリコー
ル溶液(含水率0.2重量%)を用いた以外は実施の形
態1と同様にした。
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、安息香酸アンモニウム3重量
%、クエン酸アンモニウム1重量%のエチレングリコー
ル溶液(含水率0.2重量%)を用いた以外は実施の形
態1と同様にした。
【0043】(実施の形態7)誘電体酸化皮膜の耐電圧
が10Vの陽極アルミニウム箔と予め水溶液中での化成
処理により耐電圧を2V付与した陰極アルミニウム箔と
の間にポリエチレンテレフタレート製繊維(繊維の直
径:約3〜6μm)からなる湿式不織布のセパレータ
(厚さ50μm、秤量20g/m2)を介在させて巻回
することにより巻回形のアルミニウム電解コンデンサ素
子を構成した(このコンデンサ素子にアジピン酸アンモ
ニウム10重量%エチレングリコール溶液を含浸させた
際の周波数120Hzにおける静電容量は660μFであ
った)。
が10Vの陽極アルミニウム箔と予め水溶液中での化成
処理により耐電圧を2V付与した陰極アルミニウム箔と
の間にポリエチレンテレフタレート製繊維(繊維の直
径:約3〜6μm)からなる湿式不織布のセパレータ
(厚さ50μm、秤量20g/m2)を介在させて巻回
することにより巻回形のアルミニウム電解コンデンサ素
子を構成した(このコンデンサ素子にアジピン酸アンモ
ニウム10重量%エチレングリコール溶液を含浸させた
際の周波数120Hzにおける静電容量は660μFであ
った)。
【0044】このコンデンサ素子をポリエチレンジオキ
シチオフェンポリスチレンスルホン酸1.0%とスルホ
ン酸変成したポリエステルエマルジョン水溶液(変成ポ
リエステルの固形分濃度変換で3重量%)に浸漬して引
き上げた後、150℃で5分間乾燥処理を行い、誘電体
酸化皮膜上、陰極箔上ならびにセパレータ繊維上にポリ
エチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸と
スルホン酸変成したポリエステルとの複合層を形成し
た。
シチオフェンポリスチレンスルホン酸1.0%とスルホ
ン酸変成したポリエステルエマルジョン水溶液(変成ポ
リエステルの固形分濃度変換で3重量%)に浸漬して引
き上げた後、150℃で5分間乾燥処理を行い、誘電体
酸化皮膜上、陰極箔上ならびにセパレータ繊維上にポリ
エチレンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸と
スルホン酸変成したポリエステルとの複合層を形成し
た。
【0045】続いてこのコンデンサ素子を複素環式重合
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン10部と
酸化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩15部と
ナフタレンスルホン酸第二鉄塩3部とトリイソプロピル
ナフタレンスルホン酸第二鉄塩1部と硫酸第二鉄塩1
部、重合溶剤であるn−ブタノール30部、エタノール
5部、メタノール5部を含む溶液に浸漬して引き上げた
後、85℃で60分間放置することにより化学重合性導
電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンを電
極箔間に形成した。
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン10部と
酸化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩15部と
ナフタレンスルホン酸第二鉄塩3部とトリイソプロピル
ナフタレンスルホン酸第二鉄塩1部と硫酸第二鉄塩1
部、重合溶剤であるn−ブタノール30部、エタノール
5部、メタノール5部を含む溶液に浸漬して引き上げた
後、85℃で60分間放置することにより化学重合性導
電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフェンを電
極箔間に形成した。
【0046】このコンデンサ素子をメタノールに浸漬し
て洗浄(30分)−水洗−乾燥した後、温度70℃のア
ジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリコール
溶液(含水率0.5重量%)をステンレス製ビーカに入
れ、この溶液中にコンデンサ素子をリード線の部分を除
いて浸漬し、陽極箔をアノード、ステンレス製ビーカを
カソードとして8Vの直流電圧を1時間印加することで
誘電体酸化皮膜の修復処理を行った。
て洗浄(30分)−水洗−乾燥した後、温度70℃のア
ジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリコール
溶液(含水率0.5重量%)をステンレス製ビーカに入
れ、この溶液中にコンデンサ素子をリード線の部分を除
いて浸漬し、陽極箔をアノード、ステンレス製ビーカを
カソードとして8Vの直流電圧を1時間印加することで
誘電体酸化皮膜の修復処理を行った。
【0047】この後、再度水洗−乾燥し、このコンデン
サ素子を過酸化物加硫ブチルゴム封口材(過酸化物:ジ
クミルパーオキサイド、ブチルゴムポリマー25部・カ
ーボン22部・無機充填剤53部から構成、封口体硬
度:85IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にアルミ
ニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処理に
より開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェニレ
ンサルファイド製座板に通し、リード線部を扁平に折り
曲げ加工することにより面実装型の固体アルミ電解コン
デンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ10m
m)。
サ素子を過酸化物加硫ブチルゴム封口材(過酸化物:ジ
クミルパーオキサイド、ブチルゴムポリマー25部・カ
ーボン22部・無機充填剤53部から構成、封口体硬
度:85IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にアルミ
ニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処理に
より開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェニレ
ンサルファイド製座板に通し、リード線部を扁平に折り
曲げ加工することにより面実装型の固体アルミ電解コン
デンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ10m
m)。
【0048】(実施の形態8)上記実施の形態7におい
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、アジピン酸ジアンモニウム10
重量%、クエン酸1重量%のエチレングリコール溶液
(含水率0.5重量%)を用いた以外は実施の形態7と
同様にした。
て、アジピン酸ジアンモニウム10重量%エチレングリ
コール溶液の代わりに、アジピン酸ジアンモニウム10
重量%、クエン酸1重量%のエチレングリコール溶液
(含水率0.5重量%)を用いた以外は実施の形態7と
同様にした。
【0049】(実施の形態9)上記実施の形態8におい
て、直流電圧の印加方法を、最初に3V印加した状態で
10分間保持、次に3Vの電圧を昇圧速度0.3V/分
で10分間かけて連続的に6Vへ昇圧させて(累計電圧
印加時間20分)、最後に6Vの電圧を瞬時に8Vへ昇
圧させて更に40分間保持(累計電圧印加時間1時間)
した以外は実施の形態8と同様にした。
て、直流電圧の印加方法を、最初に3V印加した状態で
10分間保持、次に3Vの電圧を昇圧速度0.3V/分
で10分間かけて連続的に6Vへ昇圧させて(累計電圧
印加時間20分)、最後に6Vの電圧を瞬時に8Vへ昇
圧させて更に40分間保持(累計電圧印加時間1時間)
した以外は実施の形態8と同様にした。
【0050】(実施の形態10)上記実施の形態1にお
いて、誘電体酸化皮膜の修復処理を行う際に、ステンレ
ス製ビーカをカソードとする代わりに、ステンレス製ビ
ーカ中にステンレスメッシュをコンデンサ素子およびビ
ーカ内面と接触しないように浸漬し、このステンレスメ
ッシュをカソード電極とした以外は実施の形態1と同様
にした。この誘電体酸化皮膜を修復する工程の模式図を
図2に示す。
いて、誘電体酸化皮膜の修復処理を行う際に、ステンレ
ス製ビーカをカソードとする代わりに、ステンレス製ビ
ーカ中にステンレスメッシュをコンデンサ素子およびビ
ーカ内面と接触しないように浸漬し、このステンレスメ
ッシュをカソード電極とした以外は実施の形態1と同様
にした。この誘電体酸化皮膜を修復する工程の模式図を
図2に示す。
【0051】なお、図2において、1はコンデンサ素
子、2は陽極リード、3は陰極リード、4は電解質溶
液、5はステンレス製ビーカからなる導電性容器、6は
ステンレスメッシュからなるカソード電極、7は電源を
示す。
子、2は陽極リード、3は陰極リード、4は電解質溶
液、5はステンレス製ビーカからなる導電性容器、6は
ステンレスメッシュからなるカソード電極、7は電源を
示す。
【0052】(比較例1)上記実施の形態1と同様のコ
ンデンサ素子をポリエチレンジオキシチオフェンポリス
チレンスルホン酸1.0%水溶液中に浸漬して引き上げ
た後、150℃で5分間乾燥処理を行い、誘電体酸化皮
膜上、陰極箔上ならびにセパレータ繊維上にポリエチレ
ンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸層を形成
した。
ンデンサ素子をポリエチレンジオキシチオフェンポリス
チレンスルホン酸1.0%水溶液中に浸漬して引き上げ
た後、150℃で5分間乾燥処理を行い、誘電体酸化皮
膜上、陰極箔上ならびにセパレータ繊維上にポリエチレ
ンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸層を形成
した。
【0053】続いてこのコンデンサ素子を複素環式重合
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸
化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩2部と重合
溶剤であるp−ブタノール4部を含む溶液に浸漬して引
き上げた後、85℃で60分間放置することにより化学
重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフ
ェンを電極箔間に形成した。
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸
化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩2部と重合
溶剤であるp−ブタノール4部を含む溶液に浸漬して引
き上げた後、85℃で60分間放置することにより化学
重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフ
ェンを電極箔間に形成した。
【0054】このコンデンサ素子を水洗−乾燥した後、
樹脂加硫ブチルゴム封口材(加硫剤:アルキルフェノー
ルフォルマリン樹脂、ブチルゴムポリマー30部・カー
ボン20部・無機充填剤50部から構成、封口体硬度:
70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にアルミニウ
ム製の外装ケースに封入した後、カーリング処理により
開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェニレンサ
ルファイド製の座板に通し、リード線部を扁平に折り曲
げ加工することにより面実装型の固体アルミ電解コンデ
ンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ10mm)。
樹脂加硫ブチルゴム封口材(加硫剤:アルキルフェノー
ルフォルマリン樹脂、ブチルゴムポリマー30部・カー
ボン20部・無機充填剤50部から構成、封口体硬度:
70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にアルミニウ
ム製の外装ケースに封入した後、カーリング処理により
開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェニレンサ
ルファイド製の座板に通し、リード線部を扁平に折り曲
げ加工することにより面実装型の固体アルミ電解コンデ
ンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ10mm)。
【0055】(比較例2)上記実施の形態1と同様のコ
ンデンサ素子をポリエチレンジオキシチオフェンポリス
チレンスルホン酸1.0%水溶液中に浸漬して引き上げ
た後、150℃で5分間乾燥処理を行い、誘電体酸化皮
膜上、陰極箔上ならびにセパレータ繊維上にポリエチレ
ンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸層を形成
した。
ンデンサ素子をポリエチレンジオキシチオフェンポリス
チレンスルホン酸1.0%水溶液中に浸漬して引き上げ
た後、150℃で5分間乾燥処理を行い、誘電体酸化皮
膜上、陰極箔上ならびにセパレータ繊維上にポリエチレ
ンジオキシチオフェンポリスチレンスルホン酸層を形成
した。
【0056】続いてこのコンデンサ素子を複素環式重合
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸
化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩2部と重合
溶剤であるn−ブタノール4部を含む溶液に浸漬して引
き上げた後、85℃で60分間放置することにより化学
重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフ
ェンを電極箔間に形成した。
性モノマーであるエチレンジオキシチオフェン1部と酸
化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄塩2部と重合
溶剤であるn−ブタノール4部を含む溶液に浸漬して引
き上げた後、85℃で60分間放置することにより化学
重合性導電性高分子であるポリエチレンジオキシチオフ
ェンを電極箔間に形成した。
【0057】このコンデンサ素子を水洗−乾燥した後、
温度70℃のアジピン酸ジアンモニウムの10重量%水
溶液をステンレス製ビーカに入れ、この溶液中にコンデ
ンサ素子をリード線の部分を除いて浸漬し、陽極箔をア
ノード、ステンレス製ビーカをカソードとして8Vの直
流電圧を1時間印加することで誘電体酸化皮膜の修復処
理を行った。
温度70℃のアジピン酸ジアンモニウムの10重量%水
溶液をステンレス製ビーカに入れ、この溶液中にコンデ
ンサ素子をリード線の部分を除いて浸漬し、陽極箔をア
ノード、ステンレス製ビーカをカソードとして8Vの直
流電圧を1時間印加することで誘電体酸化皮膜の修復処
理を行った。
【0058】この後、再度水洗−乾燥し、このコンデン
サ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材(加硫剤:アルキル
フェノールフォルマリン樹脂、ブチルゴムポリマー30
部・カーボン20部・無機充填剤50部から構成、封口
体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にア
ルミニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処
理により開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェ
ニレンサルファイド製の座板に通し、リード線部を扁平
に折り曲げ加工することにより面実装型の固体アルミ電
解コンデンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ1
0mm)。
サ素子を樹脂加硫ブチルゴム封口材(加硫剤:アルキル
フェノールフォルマリン樹脂、ブチルゴムポリマー30
部・カーボン20部・無機充填剤50部から構成、封口
体硬度:70IRHD[国際ゴム硬さ単位])と共にア
ルミニウム製の外装ケースに封入した後、カーリング処
理により開口部を封止し、更に両リード端子をポリフェ
ニレンサルファイド製の座板に通し、リード線部を扁平
に折り曲げ加工することにより面実装型の固体アルミ電
解コンデンサを構成した(サイズ:直径10mm×高さ1
0mm)。
【0059】(表1)は上記実施の形態1〜10と比較
例1および2の固体電解コンデンサについて、その静電
容量(測定周波数120Hz)、ESR(測定周波数10
0Hz)、漏れ電流(定格電圧6.3V印加後2分値)、
エージング処理中のショート発生(不良)数を比較した
ものである。
例1および2の固体電解コンデンサについて、その静電
容量(測定周波数120Hz)、ESR(測定周波数10
0Hz)、漏れ電流(定格電圧6.3V印加後2分値)、
エージング処理中のショート発生(不良)数を比較した
ものである。
【0060】なお、いずれも試験個数は50個であり、
静電容量、ESR、漏れ電流はショート品を除いたサン
プルについての平均値で示した。
静電容量、ESR、漏れ電流はショート品を除いたサン
プルについての平均値で示した。
【0061】
【表1】
【0062】(表1)より明らかなように、本発明の実
施の形態1〜10の固体アルミ電解コンデンサは、外装
材を用いてコンデンサを組み立てる前に、予めコンデン
サ素子を電解質溶液に浸漬させ、陽極箔をアノードとし
て電気化学的に誘電体酸化皮膜の修復を行う工程を設け
ているために、比較例1と比較して漏れ電流が小さい
上、エージング中のショート発生数も少ないことが明ら
かである。これは、電解質溶液の優れた誘電体酸化皮膜
能力を用いたこの製造方法の優位性を示すものに他なら
ない。また、この製造工程を設けてもコンデンサの静電
容量やインピーダンスには何ら影響を与えないものであ
る。
施の形態1〜10の固体アルミ電解コンデンサは、外装
材を用いてコンデンサを組み立てる前に、予めコンデン
サ素子を電解質溶液に浸漬させ、陽極箔をアノードとし
て電気化学的に誘電体酸化皮膜の修復を行う工程を設け
ているために、比較例1と比較して漏れ電流が小さい
上、エージング中のショート発生数も少ないことが明ら
かである。これは、電解質溶液の優れた誘電体酸化皮膜
能力を用いたこの製造方法の優位性を示すものに他なら
ない。また、この製造工程を設けてもコンデンサの静電
容量やインピーダンスには何ら影響を与えないものであ
る。
【0063】比較例2は、修復用の電解質溶液に、エチ
レングリコール溶液ではなく、水溶液を用いているた
め、洗浄工程を経た後にもコンデンサ素子内部に残留し
ている酸化剤の残渣(p−トルエンスルホン酸第二鉄
塩)が水溶液系溶液中で解離促進されるため、局所的な
酸性雰囲気がコンデンサ内部で発生して効率よく修復を
行うことができず、漏れ電流が高くなったものである。
レングリコール溶液ではなく、水溶液を用いているた
め、洗浄工程を経た後にもコンデンサ素子内部に残留し
ている酸化剤の残渣(p−トルエンスルホン酸第二鉄
塩)が水溶液系溶液中で解離促進されるため、局所的な
酸性雰囲気がコンデンサ内部で発生して効率よく修復を
行うことができず、漏れ電流が高くなったものである。
【0064】本発明の実施の形態4,5,6,8および
9は、修復用の電解質溶液にクエン酸およびその化合物
を添加しているため、修復阻害成分である鉄を含有する
酸化剤残渣を低減させながら修復ができるので、更に漏
れ電流を低くできる。
9は、修復用の電解質溶液にクエン酸およびその化合物
を添加しているため、修復阻害成分である鉄を含有する
酸化剤残渣を低減させながら修復ができるので、更に漏
れ電流を低くできる。
【0065】また、試験後のコンデンサを分解し、リー
ド線の鉄含有部分を除くコンデンサ素子部分を取り出
し、水に浸漬して一昼夜放置することでセパレータと巻
き止めテープ以外の部分をすべて溶解させ、溶解液中の
鉄の量を原子吸光分析法により分析した結果、修復用の
電解質溶液にクエン酸およびその化合物を添加した本発
明の実施の形態4,5,6,8および9については、他
の実施例のそれと比較して、コンデンサ内部の残留鉄量
が15〜40%低減しており、クエン酸およびその化合
物による鉄成分の低減効果が確認された。
ド線の鉄含有部分を除くコンデンサ素子部分を取り出
し、水に浸漬して一昼夜放置することでセパレータと巻
き止めテープ以外の部分をすべて溶解させ、溶解液中の
鉄の量を原子吸光分析法により分析した結果、修復用の
電解質溶液にクエン酸およびその化合物を添加した本発
明の実施の形態4,5,6,8および9については、他
の実施例のそれと比較して、コンデンサ内部の残留鉄量
が15〜40%低減しており、クエン酸およびその化合
物による鉄成分の低減効果が確認された。
【0066】修復時の電圧印加を多段ステップ法で実施
した本発明の実施の形態9は、鉄成分の低減効果が最も
顕著であり好ましい。これは、修復目標電圧(8V)に
昇圧する事前に、より低い電圧(例えば3V)での保持
時間を設けたことで、誘電体酸化皮膜の修復よりも優先
的に鉄成分をカソード側へ泳動除去することができた結
果、その後の修復目標電圧時での鉄残渣による修復阻害
が少なかったためである。
した本発明の実施の形態9は、鉄成分の低減効果が最も
顕著であり好ましい。これは、修復目標電圧(8V)に
昇圧する事前に、より低い電圧(例えば3V)での保持
時間を設けたことで、誘電体酸化皮膜の修復よりも優先
的に鉄成分をカソード側へ泳動除去することができた結
果、その後の修復目標電圧時での鉄残渣による修復阻害
が少なかったためである。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明の固体電解コンデン
サの製造方法は、誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰
極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子の
電極箔間に、化学重合性導電性高分子を保持する固体電
解コンデンサにおいて、化学重合性導電性高分子を形成
する工程の後に、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬さ
せ、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮
膜の修復を行う工程を設けた製造方法とすることによ
り、漏れ電流に優れる固体電解コンデンサを得ることが
できるものであり、その工業的な価値は大なるものであ
る。
サの製造方法は、誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰
極箔とをセパレータを介して巻回したコンデンサ素子の
電極箔間に、化学重合性導電性高分子を保持する固体電
解コンデンサにおいて、化学重合性導電性高分子を形成
する工程の後に、コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬さ
せ、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮
膜の修復を行う工程を設けた製造方法とすることによ
り、漏れ電流に優れる固体電解コンデンサを得ることが
できるものであり、その工業的な価値は大なるものであ
る。
【図1】本発明の実施の形態1による誘電体酸化皮膜の
修復の工程を示した模式図
修復の工程を示した模式図
【図2】本発明の実施の形態10による誘電体酸化皮膜
の修復の工程を示した模式図
の修復の工程を示した模式図
1 コンデンサ素子 2 陽極リード 3 陰極リード 4 電解質溶液 5 導電性容器(ステンレス製ビーカ) 6 カソード電極(ステンレスメッシュ) 7 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 義幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 斎藤 佳津代 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】 誘電体酸化皮膜を形成した陽極箔と陰極
箔とをセパレータを介して巻回することによりコンデン
サ素子を形成し、続いてこのコンデンサ素子の電極箔間
に化学重合性導電性高分子層を形成した後、上記コンデ
ンサ素子を電解質溶液に浸漬し、陽極箔をアノードとし
て電気化学的に上記誘電体酸化皮膜の修復を行うように
した固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項2】 誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコン
デンサ素子を浸漬する電解質溶液の含水率が50重量%
以下である請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造
方法。 - 【請求項3】 誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコン
デンサ素子を浸漬する電解質溶液がエチレングリコール
を含有し、かつ電解質としてカルボン酸を含有するもの
である請求項2に記載の固体電解コンデンサの製造方
法。 - 【請求項4】 誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコン
デンサ素子を浸漬する電解質溶液がエチレングリコール
を含有し、かつ電解質としてアジピン酸ジアンモニウム
を1重量%以上含有し、かつ含水率が10重量%以下の
ものである請求項3に記載の固体電解コンデンサの製造
方法。 - 【請求項5】 コンデンサ素子の電極箔間に形成する化
学重合性導電性高分子層の形成方法が、第二鉄の塩およ
び鉄を含有する化合物を酸化剤とした酸化重合であり、
かつ誘電体酸化皮膜の修復を行うためにコンデンサ素子
を浸漬する電解質溶液の含水率が50重量%以下のもの
であり、かつ電解質溶液が鉄に配位形成し錯体を形成す
る化合物を含有するものとした請求項3または4に記載
の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項6】 鉄に配位形成し錯体を形成する化合物が
クエン酸およびその水和物およびその化合物である請求
項5に記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項7】 コンデンサ素子の電極箔間に形成する化
学重合性導電性高分子層が、第二鉄の塩および鉄を含有
する化合物を酸化剤とした酸化重合性ポリエチレンジオ
キシチオフェンである請求項1に記載の固体電解コンデ
ンサの製造方法。 - 【請求項8】 コンデンサ素子の電極箔間に形成する化
学重合性導電性高分子層が、第二鉄の塩および鉄を含有
する化合物を酸化剤とした酸化重合性ポリピロールであ
る請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。 - 【請求項9】 コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬し、
陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮膜の
修復を行う工程において、電解質溶液を収容する容器を
導電性物質より構成し、かつこの容器をカソードとして
修復を行うようにした請求項1に記載の固体電解コンデ
ンサの製造方法。 - 【請求項10】 コンデンサ素子を電解質溶液に浸漬
し、陽極箔をアノードとして電気化学的に誘電体酸化皮
膜の修復を行う工程において、電解質溶液中に固体導電
性物質を浸漬し、かつこの固体導電性物質をカソード電
極として修復を行うようにした請求項1に記載の固体電
解コンデンサの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000185866A JP2001085276A (ja) | 1999-07-12 | 2000-06-21 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19704399 | 1999-07-12 | ||
JP11-197043 | 1999-07-12 | ||
JP2000185866A JP2001085276A (ja) | 1999-07-12 | 2000-06-21 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001085276A true JP2001085276A (ja) | 2001-03-30 |
Family
ID=26510134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000185866A Pending JP2001085276A (ja) | 1999-07-12 | 2000-06-21 | 固体電解コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001085276A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003092232A (ja) * | 2001-09-19 | 2003-03-28 | Nippon Chemicon Corp | 固体電解コンデンサの製造方法 |
JP2003151857A (ja) * | 2001-11-16 | 2003-05-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP2012070013A (ja) * | 2004-08-30 | 2012-04-05 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | コンデンサ |
US8551366B2 (en) | 2004-08-30 | 2013-10-08 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Conductive composition and conductive cross-linked product, capacitor and production method thereof, and antistatic coating material, antistatic coating, antistatic film, optical filter, and optical information recording medium |
JP2017168740A (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサの製造方法 |
JP2020057665A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサ |
-
2000
- 2000-06-21 JP JP2000185866A patent/JP2001085276A/ja active Pending
Cited By (6)
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US8551366B2 (en) | 2004-08-30 | 2013-10-08 | Shin-Etsu Polymer Co., Ltd. | Conductive composition and conductive cross-linked product, capacitor and production method thereof, and antistatic coating material, antistatic coating, antistatic film, optical filter, and optical information recording medium |
JP2017168740A (ja) * | 2016-03-17 | 2017-09-21 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサの製造方法 |
JP2020057665A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電解コンデンサの製造方法及び電解コンデンサ |
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