JP2001085000A - 薄型電池およびその製造方法 - Google Patents

薄型電池およびその製造方法

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JP2001085000A
JP2001085000A JP26032399A JP26032399A JP2001085000A JP 2001085000 A JP2001085000 A JP 2001085000A JP 26032399 A JP26032399 A JP 26032399A JP 26032399 A JP26032399 A JP 26032399A JP 2001085000 A JP2001085000 A JP 2001085000A
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electrode group
electrode layer
positive electrode
negative electrode
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JP26032399A
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Takahiro Yamamoto
高弘 山本
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AT Battery KK
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A&T Battery Corp
AT Battery KK
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプリングバックや撚れの発生を抑制した平
坦性の高い扁平状電極群を備えた薄型電池およびその製
造方法を提供するものである。 【解決手段】 活物質および結着剤を含む正極層が集電
体に担持された正極および活物質および結着剤を含む負
極層が集電体に担持された負極をセパレータを挟んで捲
回し、扁平状に成形した扁平状電極群を備えた薄型電池
であって、前記扁平状電極群は、前記正極層および負極
層が塑性変形状態で存在し、かつ渦巻部分が見える断面
において両端部のアールが生じ始める部分の厚さt1を
1とした時、前記両端部間の部分の厚さt2は1≦t2
≦1.12の関係を満たすことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型電池およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非水系二次電池、特にリチウムイ
オン二次電池は高電圧、高エネルギー密度を有すること
から一体型ビデオカメラ、移動通信機、ノートブック型
パソコン等のコードレスの携帯型電子機器の電源として
注目されている。とりわけ、角型二次電池の需要が伸び
ており、小型・軽量化への要求が進むに伴って電池の厚
さを薄くすることが要望されている。このような要求に
対し、小型・軽量化かつ薄型の電池の開発が盛んに行な
われている。中でも、アルミニウム箔を中間に挟んだプ
ラスチックラミネートフィルムを外装フィルムとして用
いる例えばポリマー電池の研究が注目されている。
【0003】ところで、特開平10−302827号公
報および特開平11−26009号公報には正極、セパ
レータおよび負極を捲回した渦巻状の電極群を金属缶内
に挿入する前に前記電極群を成形して前記金属缶内に円
滑に挿入できるようすることが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電極群の成形方法では成形に時間が費やされ、製造効率
を向上することが困難であった。また、成形が不十分で
あると電極群を金属缶に挿入した後に、スプリングバッ
クや撚れが発生し、前記金属缶を加圧して膨れを生じる
恐れがある。特に、アルミニウム箔を中間に挟んだプラ
スチックラミネートフィルムを外装フィルムとして用い
る形態の薄型電池では、前記電極群の影響がより顕著に
なり、厚さ方向の寸法が増大して薄型電池としての長所
を十分に生かせないという問題があった。
【0005】本発明は、スプリングバックや撚れの発生
を抑制した平坦性の高くかつ薄い扁平状電極群を備えた
薄型電池およびその製造方法を提供しようとするもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係わる薄型電池は、活物質および結着剤を含
む正極層が集電体に担持された正極と活物質および結着
剤を含む負極層が集電体に担持された負極をセパレータ
を挟んで捲回し、扁平状に成形した扁平状電極群を備え
た薄型電池であって、前記扁平状電極群は、前記正極層
および負極層が塑性変形状態で存在し、かつ渦巻部分が
見える断面において両端部のアールが生じ始める部分の
厚さt1を1とした時、前記両端部間の部分の厚さt2
は1≦t2≦1.12の関係を満たすことを特徴とする
ものである。
【0007】本発明に係わる薄型電池の製造方法は、活
物質および結着剤を含む正極層が集電体に担持された正
極と活物質および結着剤を含む負極層が集電体に担持さ
れた負極をセパレータを挟んで捲回して電極群を作製す
る工程と、前記電極群を温度60〜100℃、圧力10
〜30kg/cm2の条件の下で加熱加圧成形して扁平
状にする工程とを具備したことを特徴とするものであ
る。
【0008】本発明に係わる薄型電池の製造方法におい
て、前記加熱加圧成形工程はそれぞれ加熱源が内蔵され
た上下金型間に前記電極群を配置し、それら金型により
一軸圧で成形がなされることが好ましい。
【0009】本発明に係わる薄型電池の製造方法におい
て、加熱加圧成形されるべき前記電極群は、前記正極ま
たは負極の集電体で最外周が覆われていることが好まし
い。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる薄型電池
(例えば薄型非水電解液二次電池)を図1〜図4を参照
して詳細に説明する。
【0011】図1は、薄型非水電解液二次電池を示す斜
視図、図2は図1の二次電池に組込まれる扁平状電極群
を示す斜視図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図、
図4は捲回前の正極、セパレータおよび負極の積層物を
示す斜視図である。
【0012】電極群1は、図2〜図4に示すように例え
ば活物質および結着剤を含む正極層2が集電体3片面に
担持された正極4とセパレータ5と活物質および結着剤
を含む負極層6が集電体7片面に担持された負極8とセ
パレータ5とを渦巻状に捲回し、さらに成形した扁平で
矩形状をなす。なお、前記正極4および負極8は前記セ
パレータ5を挟んで前記正極層2と負極層6とが対向し
て配置されている。前記電極群1は、例えば前記正極4
が外側に位置し、その集電体3で最外周が覆われてい
る。前記正負極4,8に接続された外部端子9,10
は、それぞれ前記電極群1の同一側面から外部に延出さ
れている。
【0013】前記電極群1は、前記正極層2および前記
負極層6が塑性変形状態で存在し、かつ図3に示すよう
に渦巻部分が見える断面において両端部のアールが生じ
始める部分1a,1aの厚さt1を1とした時、前記両
端部1a,1a間の部分1bの厚さt2は1≦t2≦
1.12の関係を満たす。ここで、正極層2および負極
層6が塑性変形状態で存在するとは、主にそれら層に含
有される結着剤が塑性変形されていることを意味する。
【0014】前記電極群1は、図1に示すように2つ折
りの外装フィルム11内にその折曲げ部が電極群1の前
記外部端子9,10が延出された側面と反対側の側面側
に位置するように包み込まれている。この外装フィルム
11は、内面側に位置するシーラントフィルム、アルミ
ニウム箔および剛性を有する有機樹脂フィルムをこの順
序で積層した構造を有する。前記外装フィルム11にお
ける前記折り曲げ部を除く前記電極群1の2つの長側面
および1つの短側面に対応する3つの側面は、前記シー
ラントフィルム同士を熱シールして水平方向に延出した
シール部12a,12b,12cが形成され、これらのシ
ール部12a,12b,12cにより前記電極群1を封口
している。前記電極群1の正負極4,8に接続された外
部端子9,10は、前記折り曲げ部と反対側のシール部
12bを通して外部に延出されている。前記電極群1内
部および前記シール部12a,12b,12cで封口され
た前記外装フィルム11内には、非水電解液が含浸・収
容されている。
【0015】次に、前記正極4、セパレータ5、負極
8、非水電解液および外装フィルム11を説明する。
【0016】前記正極4は、集電体3片面に活物質およ
び結着剤を含む正極層2を担持した構造を有する。な
お、正極は集電体の両面に正極層を担持させた構造であ
ってもよい。
【0017】前記集電体としては、例えばアルミニウ
ム、ニッケルまたはステンレスの板、アルミニウム、ニ
ッケルまたはステンレスのメッシュ等を挙げることがで
きる。
【0018】前記活物質としては、種々の酸化物、例え
ば二酸化マンガン、リチウムマンガン複合酸化物、リチ
ウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト酸化
物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウム含
有鉄酸化物、リチウムを含むバナジウム酸化物や、二硫
化チタン、二硫化モリブデンなどのカルコゲン化合物な
どを挙げることができる。中でも、リチウムコバルト酸
化物(LiCoO2 )、リチウムニッケル酸化物(Li
NiO2 )、リチウムマンガン酸化物(LiMn 2 4
またはLiMnO2 )を用いると、高電圧が得られるた
めに好ましい。
【0019】前記結着剤としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等
を用いることができる。
【0020】前記正極層には、例えばアセチレンブラッ
ク、カーボンブラック、黒鉛等の導電剤を含有すること
を許容する。
【0021】前記正極層は、前記集電体に対して片面塗
工(片面担持)で3〜6倍の厚さを有することが好まし
い。
【0022】前記セパレータ5としては、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン共重合体からなる微多孔性膜また
はこれら材料の繊維を有する織布、不織布により作られ
る。
【0023】前記負極8は、集電体7の片面に活物質お
よび結着剤を含む負極層6を担持した構造を有する。な
お、負極は集電体の両面に負極層を担持させた構造であ
ってもよい。
【0024】前記集電体としては、例えば銅板、銅メッ
シュ等を挙げることができる。
【0025】前記活物質は、特に限定されないが、金属
リチウム、リチウム合金、または充放電時にリチウムイ
オンを可逆的に吸蔵・放出、もしくはインターカレート・
ディインターカレートするコークス、炭素繊維、黒鉛、
メソフェーズピッチ系炭素、熱分解気相炭素物質、樹脂
焼成体等の炭素質材料等を挙げることができる。
【0026】前記結着剤としては、例えばポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン
(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、
カルボキシメチルセルロース(CMC)等の結着剤を含
有することが好ましい。
【0027】前記負極層は、前記集電体に対して片面塗
工(片面担持)で3〜6倍の厚さを有することが好まし
い。
【0028】前記非水電解液は、電解質を非水溶媒で溶
解した組成を有する。
【0029】電解質としては、例えば過塩素酸リチウム
(LiClO4)、四フッ化硼酸リチウム(LiB
4)、六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)、六フッ化
砒素酸リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタン
スルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、LiN(CF
3SO22等を用いることができる。
【0030】非水溶媒としては、例えばエチレンカーボ
ネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネー
トなどの環状カーボネート;γ−ブチロラクトン等の環
状エステル;テトラメチルスルホラン、ジメチルスルホ
キシド、N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミ
ドまたはこれらの誘導体などの他の非水溶媒;等を用い
ることができる。これらの非水溶媒は、1種または2種
以上の混合物の形態で用いることができる。さらに、こ
れらの非水溶媒にジメチルカーボネート、メチルエチル
カーボネート、ジエチルカーボネートのような鎖状カー
ボネートやアセトニトリル、酢酸エチル、酢酸メチル、
トルエン、キシレン等の溶媒を混合することにより非水
電解液の粘度を下げることが可能になる。
【0031】前記非水溶媒中の前記電解質の濃度は、
0.5モル/L以上にすることが好ましい。
【0032】前記外装フィルム11のシーラントフィル
ムとしては、例えばポリエチレン(PE)フィルム、ポ
リプロピレン(PP)フィルム、ポリプロピレン−ポリ
エチレン共重合体フィルム、アイオノマーフィルム、エ
チレンビニルアセテート(EVA)フィルム等を用いる
ことができる。前記剛性を有する有機樹脂フィルムとし
ては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルム、ナイロンフィルム等を用いることができる。
【0033】前記電極群1において、渦巻部分が見える
断面において両端部のアールが生じ始める部分1a,1
aの厚さt1を1とした時、前記両端部1a,1a間の
部分1bの厚さt2が1.12を超えると、表面が平坦
な電極群を得ることが困難になる。
【0034】次に、前述した薄型非水電解液二次電池の
製造方法を図5を参照して詳細に説明する。
【0035】図5は、本発明の加熱加圧成形工程に用い
られる加熱加圧成形装置を示す部分切欠正面図である。
加熱源としての例えばヒータ21を内蔵した矩形状の下
金型22の4隅には円柱状のガイド軸23がそれぞれ立
設されている。これらガイド軸23の上部付近には、そ
の軸径より小さい径を持つネジ部24がそれぞれ形成さ
れている。なお、前記ガイド軸23と前記ネジ部24と
の境界には円環状の段差部25が形成されている。
【0036】加熱源としての例えばヒータ26を内蔵し
た矩形状の上金型27は、前記4本のガイド軸23に沿
って上下動自在に配置されている。前記ガイド軸23に
対応する4隅に貫通穴28を有する支持板29は、前記
各ガイド軸23先端のネジ部24に前記各貫通穴28を
嵌合させてそれらガイド軸23の段差部25に載置さ
れ、かつ前記各ネジ部24にナット30を螺合させるこ
とにより前記各ガイド軸23に固定されている。例えば
油圧式のシリンダ31は、前記支持板29に固定されて
いる。このシリンダ31のライナー32は、前記支持板
29を貫通して下端が前記上金型27上面に連結されて
いる。
【0037】まず、図4に示すように活物質および結着
剤を含む正極層2が例えば集電体3片面に担持された正
極4、セパレータ5、活物質および結着剤を含む負極層
6が集電体7片面に担持された負極8およびセパレータ
5を前記正極4の集電体3が外側に位置するように渦巻
状に捲回してほぼ円筒状の電極群を作製する。なお、こ
の捲回時に正負極4,8に外部端子9,10を例えば溶接
により接続する。
【0038】次いで、前述した図5に示すように得られ
た円筒状の電極群33を下金型22上に横置きにして載
置し、その下金型22に内蔵したヒータ21に通電して
下金型22を60〜100℃に加熱する。また、内蔵し
たヒータ26に通電して上金型27を60〜100℃に
加熱する。つづいて、油圧シリンダ31を駆動してその
ライナー32を下方に向けて作動し、その下端に取付け
られた前記上金型27を前記電極群33に当接させ、さ
らに上金型27を下降させて前記円柱状の電極群33を
温度60〜100℃、圧力10〜30kg/cm2の条
件の下で加熱加圧成形することにより前述した図2およ
び図3に示す扁平で矩形状をなす電極群1を作製する。
【0039】次いで、前記電極群の長辺より僅かに長
く、かつその短辺の例えば2倍の長さの寸法を有する二
つ折りの外装フィルム素材を用意し、この外装フィルム
素材11の中央から例えば左側に前記電極群1をその外
部端子9,10と反対側の側面が前記素材の折り曲げ部
に位置するように収納する。なお、前記外装フィルム素
材は、内面側に位置するシーラントフィルム、アルミニ
ウム箔および剛性を有する有機樹脂フィルムをこの順序
で積層した構造を有する。ひきつづき、前記電極群の長
辺に対応する前記素材の左端部および前記外部端子9,
10の延出側に対応する前記素材11の端部を熱シール
してシール部を形成する。その後、非水電解液を前記外
装フィルム素材の未シール部を通して注液し、未シール
部を熱シールし、余分な外装フィルム素材を裁断除去す
ることにより前述した図1に示す薄型非水電解液二次電
池を製造する。
【0040】前記加熱加圧成形工程において、加熱温度
を60℃未満にすると成形後のスプリングバックにより
初期の薄い膜厚を有する扁平状電極群を作製することが
困難になる。一方、加熱温度が100℃を超えるとセパ
レータに熱的なダメージを与え、電池特性を低下させる
恐れがある。より好ましい加熱温度は、80〜95℃で
ある。
【0041】前記加熱加圧成形工程において、加圧力を
10kg/cm2未満にすると成形後のスプリングバッ
クにより初期の薄い膜厚を有する扁平状電極群を作製す
ることが困難になる。一方、加圧力が30kg/cm2
を超えるとセパレータに機械的なダメージを与え、電池
特性を低下させる恐れがある。より好ましい加圧力は1
2〜22kg/cm2である。
【0042】なお、前記加熱加圧成形は60秒間以内の
時間で行なうことが好ましい。
【0043】本発明に係わる薄型電池において、外装部
材として外装フィルムに代わって金属缶を用いてもよ
い。
【0044】以上説明したように、本発明の薄型電池は
活物質および結着剤を含む正極層が集電体に担持された
正極と活物質および結着剤を含む負極層が集電体に担持
された負極をセパレータを挟んで捲回し、扁平状に成形
した扁平状電極群を備えた薄型電池であって、前記扁平
状電極群は、前記正極層および負極層が塑性変形状態で
存在し、かつ渦巻部分が見える断面において両端部のア
ールが生じ始める部分の厚さt1を1とした時、前記両
端部間の部分の厚さt2は1≦t2≦1.12の関係を
満たす。
【0045】このような構成の扁平状の電極群は、スプ
リングバックや撚れの発生が抑制され、かつ高い平坦性
と薄厚性を有する。その結果、この扁平状の電極群を例
えば外装フィルム内に挿入し、熱シールして前記電極群
を封口した後に前記電極群のスプリングバックに起因す
る膨れを抑制できるため、前記扁平状電極群の薄型化が
生かされた厚さの薄い薄型電池を得ることができる。
【0046】外装部材として金属缶を用いた場合には、
前記扁平状の電極群を前記金属缶に円滑に挿入すること
ができ、かつ挿入後において前記電極群のスプリングバ
ックに起因する前記外装缶の膨れを抑制できる。
【0047】さらに、本発明に係わる薄型電池の製造方
法は、活物質および結着剤を含む正極層が集電体に担持
された正極と活物質および結着剤を含む負極層が集電体
に担持された負極をセパレータを挟んで捲回して電極群
を作製する工程と、前記電極群を温度60〜100℃、
圧力10〜30kg/cm2の条件の下で加熱加圧成形
して扁平状にする工程とを具備する。
【0048】このような方法によれば、捲回後の電極群
を所定の温度および圧力で加熱加圧成形することによっ
て、前記正負極およびセパレータに熱的、機械的なダメ
ージを与えることなく、前記正負極の正極層、負極層を
塑性変形でき、かつ前記正負極の集電体を加工硬化でき
るため、スプリングバックやよれを抑制ないし防止し、
かつ高い平坦性および薄厚性を有する扁平状の電極群を
作製できる。
【0049】特に、外周が一方の電極(例えば正極)の
集電体で覆われた電極群を前述した方法で加熱加圧成形
することによって、熱が前記電極群の最外周面に表出し
た集電体を通して内部まで迅速に伝達されるため、均一
に成形することができる。その結果、スプリングバック
やよれを抑制ないし防止し、かつ高い平坦性および薄厚
性を有する扁平状の電極群をより短時間で効率よく作製
できる。
【0050】したがって、前記扁平状の電極群を例えば
外装フィルム内に挿入し、熱シールして前記電極群を封
口した後に前記電極群のスプリングバックに起因する膨
れを抑制できるため、前記扁平状電極群の薄型化が生か
された厚さの薄い薄型電池を製造できる。
【0051】また、外装部材として金属缶を用いた場合
には前記扁平状の電極群を前記金属缶に円滑に挿入する
ことができ、かつ挿入後において前記電極群のスプリン
グバックに起因する膨れを抑制された金属缶を有する薄
型電池を製造できる。
【0052】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を前述した図
5を参照して説明する。
【0053】(実施例1〜3および比較例1,2) <正極の作製>まず、活物質としてのLiCoO2粉末
89重量部に導電フィラーとしてのグラファイト粉末8
重量部および結着剤としてポリフッ化ビニリデン樹脂3
重量部をN−メチルピロリドン25重量部に混合してペ
ーストを調製した。このペーストをアルミニウム箔の両
面に塗布し、乾燥し、さらにプレス加工、スリット加工
を施してリール状の正極を作製した。
【0054】<負極の作製>まず、鱗片状グラファイト
カーボン100重量部をカルボキシメチルセルロースお
よびスチレン−ブタジエンの架橋ゴムラテックス粒子2
重量部を含む水溶液に混合してペーストを調製した。こ
のペーストを銅箔両面(部分的に片面になる箇所を含
む)に塗布し、乾燥し、さらにプレス加工、スリット加
工を施してリール状の負極を作製した。
【0055】次いで、前記正負極の間および正極側にポ
リエチレン製微多孔膜を配置し、前記正負極に外部リー
ド端子を超音波溶接し、その後捲回機により前記負極の
銅箔で最外周面が覆われるように渦巻き状に捲回して5
つの円筒状の電極群を作製した。つづいて、これら電極
群を前述した図5に示す下金型22上に横置きにして載
置し、その下金型22および上金型27に内蔵したヒー
タ21,26にそれぞれ通電して下金型22および上金
型27をそれぞれ下記表1に示す温度に加熱した後、油
圧シリンダ31を駆動してそのライナー32の下端に取
付けられた前記上金型27を前記電極群33に向けて下
降させて下記表1に示す加圧力、時間で加熱加圧成形す
ることにより扁平で矩形状をなす電極群を作製した。
【0056】得られた実施例1〜3および比較例1,2
の扁平状の電極群について、成形直後の厚さに対する成
形から1時間および24時間経過後の厚さ変化量を測定
した。その結果を下記表1に示す。なお、表1には24
時間経過後の電極群における渦巻部分が見える断面の両
端部のアールが生じ始める部分の厚さt1を1とした
時、前記両端部間の部分(中央部)の厚さt2を併記し
た。
【0057】
【表1】
【0058】前記表1から明らかなように温度60〜1
00℃、圧力10〜30kg/cm 2の条件の下で加熱
加圧成形することにより作製された実施例1〜3の扁平
状の電極群は、前記条件から外れる加熱加圧成形により
作製された比較例1,2の扁平状の電極群に比べてスプ
リングバックが少なく、高い平坦性を有することがわか
る。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によればス
プリングバックや撚れの発生を抑制した平坦性の高い扁
平状電極群を備え、この電極群を外装フィルムや金属缶
のような外装部材に挿入した後の膨れを抑制ないし防止
してその電極群の薄厚性を有効に生かした一体型ビデオ
カメラ、移動通信機、ノートブック型パソコン等のコー
ドレスの携帯型電子機器の電源等に有用な薄型電池およ
びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる薄型非水電解液二次電池を示す
斜視図。
【図2】図1の二次電池に組込まれる扁平状電極群を示
す斜視図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】捲回前の正極、セパレータおよび負極の積層物
を示す斜視図。
【図5】本発明の加熱加圧成形工程に用いられる加熱加
圧成形装置を示す部分切欠正面図。
【符号の説明】
1…電極群 2…正極層、 3…集電体、 4…正極 5…セパレータ、 6…負極層、 7…集電体、 8…負極、 11…外装フィルム、 21、26…ヒータ、 22…下金型、 27…上金型、 31…油圧シリンダ、 33…円筒状の電極群。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H014 AA02 AA04 AA06 BB01 BB05 HH01 HH06 HH08 5H029 AJ14 AK02 AK03 AK05 AL06 AL07 AL08 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ04 BJ14 CJ02 CJ03 CJ06 CJ07 CJ30 DJ07 DJ08 HJ04 HJ14 HJ15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活物質および結着剤を含む正極層が集電
    体に担持された正極と活物質および結着剤を含む負極層
    が集電体に担持された負極をセパレータを挟んで捲回
    し、扁平状に成形した扁平状電極群を備えた薄型電池で
    あって、 前記扁平状電極群は、前記正極層および負極層が塑性変
    形状態で存在し、かつ渦巻部分が見える断面において両
    端部のアールが生じ始める部分の厚さt1を1とした
    時、前記両端部間の部分の厚さt2は1≦t2≦1.1
    2の関係を満たすことを特徴とする薄型電池。
  2. 【請求項2】 活物質および結着剤を含む正極層が集電
    体に担持された正極と活物質および結着剤を含む負極層
    が集電体に担持された負極をセパレータを挟んで捲回し
    て電極群を作製する工程と、 前記電極群を温度60〜100℃、圧力10〜30kg
    /cm2の条件の下で加熱加圧成形して扁平状にする工
    程とを具備したことを特徴とする薄型電池の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記加熱加圧成形工程は、それぞれ加熱
    源が内蔵された上下金型間に前記電極群を配置し、それ
    ら金型により一軸圧で成形がなされることを特徴とする
    請求項2記載の薄型電池の製造方法。
  4. 【請求項4】 加熱加圧成形されるべき前記電極群は、
    前記正極または負極の集電体で最外周が覆われているこ
    とを特徴とする請求項2または3記載の薄型電池の製造
    方法。
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