JP2001083432A - 共焦点顕微鏡 - Google Patents

共焦点顕微鏡

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JP2001083432A
JP2001083432A JP2000209004A JP2000209004A JP2001083432A JP 2001083432 A JP2001083432 A JP 2001083432A JP 2000209004 A JP2000209004 A JP 2000209004A JP 2000209004 A JP2000209004 A JP 2000209004A JP 2001083432 A JP2001083432 A JP 2001083432A
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confocal
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bright
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JP2000209004A
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English (en)
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Naoko Hisada
菜穂子 久田
Yasutada Miura
靖忠 三浦
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】描画レートを撮像レートまで速め、表示のリア
ルタイム性を向上させた共焦点顕微鏡を提供すること。 【解決手段】回転体(4’)が回転することにより交互
に得られる複合画像と明視野画像に対して、演算手段
(21)により、新たな画像が得られるたびにその一つ
前に得られた画像との間で差分演算を行ない共焦点画像
を得、撮像手段(9)で撮像される画像が前記複合画像
と前記明視野画像のいずれであるかを、検出手段(2
7)により少なくとも一回検出し、その検出結果に基づ
いて、前記差分演算により得られる共焦点画像の正負が
正しくなるように調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば試料の微小
構造や3次元構造の形状を観察・測定するのに最適な共
焦点顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の代表的な共焦点顕微鏡には、多数
のピンホールをそのピンホール径の約10倍の間隔で螺
旋状に配置したNipkowディスクを用いたディスク
走査型のものがある。このディスクを用いた共焦点顕微
鏡の改良型の技術としては、例えばR.Juskait
is,T.Wilsonらの“Efficient r
eal−time confocal microsc
opy with white light sour
ces”,Nature誌 Vol.383 Oct.
1996 p804−806.に記載されている技術が
ある。
【0003】図10は、そのT.Wilsonらによる
ディスク走査型共焦点顕微鏡の構成を示す図である。光
源1には、ハロゲン光源または水銀光源等が用いられ
る。この光源1から出射される光の光路上には、コリメ
ートレンズ2、PBS(偏光ビームスプリッター)3が
配置され、このPBS3の反射光路上には、後述する回
転ディスク4、1/4波長板12、対物レンズ5を介し
て試料(標本)6が配置されている。
【0004】これらコリメートレンズ2、PBS3、1
/4波長板12、対物レンズ5で、標本に光源1の光を
導くための光学系を構成している。
【0005】回転ディスク4は、図11に示すランダム
ピンホールディスクからなる。このディスクには、多数
のピンホールがそのピンホール径とほぼ同じ間隔でラン
ダムに配置されたランダムピンホールパターン部4a
と、光が透過できる開口部4bとが形成され、これらラ
ンダムピンホールパターン部4aと開口部4bとの間に
光を遮断する遮蔽部4c,4dが形成されている。
【0006】この回転ディスク(回転体)4は透明ガラ
ス円板からなり、その円板上における各遮蔽部4c,4
dに相当する部分に、Cr膜等の低反射膜が蒸着されて
いる。同様に、ランダムピンホールパターン部4aにお
けるピンホール以外の部分に、Cr膜等の低反射膜が蒸
着されている。これにより、各遮蔽部4c,4dとラン
ダムピンホールパターン部4a上のピンホール以外の部
分とで、遮光がなされる。この回転ディスク4は、回転
軸7を介して図示しないモータの軸に連結され、一定の
回転速度で回転するようになっている。
【0007】また、回転ディスク4として、図12に示
すラインパターンディスクを用いることもできる。この
ディスクには、図11に示したランダムピンホールパタ
ーン部4aの代わりに、複数のラインが透明ガラス上に
ほぼ同じ間隔で配置された縞状のラインパターン部4e
が形成されている。そして、このラインパターン部4e
における各ラインに、例えばCr膜が蒸着されており、
各ラインにて遮光がなされる。すなわちラインパターン
部4eは、線状の遮蔽部と光透過部とを交互に有してい
る。
【0008】一方、PBS3の透過光路上には、結像レ
ンズ8を介してCCDカメラ(撮像手段)9が配置され
ている。このCCDカメラ9の画像出力端子はコンピュ
ータ(演算手段)10に接続されて画像取込みが行なわ
れ、その後このコンピュータ10での画像処理により画
像がモニター11に表示されるものとなっている。
【0009】このような構成であれば、光源1から出射
された光は、コリメートレンズ2を介してPBS3に導
かれる。PBS3で反射された光は、一定の速度で回転
する回転ディスク4に入射される。この回転ディスク4
のランダムピンホールパターン部4a(またはラインパ
ターン部4e)または開口部4bを通過した光は、1/
4波長板12で円偏光になり、対物レンズ5によって結
像されて試料6に入射される。
【0010】この試料6から反射された光は、対物レン
ズ5を通り、1/4波長板12を通って入射光とは直交
する偏光となって、再度、回転する回転ディスク4のラ
ンダムピンホールパターン部4a(またはラインパター
ン部4e)または開口部4bを通過し、さらにPBS3
を透過し、結像レンズ8を介してCCDカメラ9に入射
する。
【0011】ここで、CCDカメラ9の撮像タイミング
は、回転ディスク4の回転速度に同期する必要がある。
これは、光がランダムピンホールパターン部4a(また
はラインパターン部4e)を通過する時の非共焦点成分
を含んだ共焦点像(以下、「複合画像」と呼ぶ)と、開
口部4bを通過する時の非共焦点像(以下、「明視野画
像」と呼ぶ)との、2種類の画像データを取得するため
である。
【0012】つまり、ランダムピンホールパターン部4
a(またはラインパターン部4e)を含む回転デイスク
4の約半周分を光が通過する間、CCDカメラ9に蓄積
された像が、複合画像としてコンピュータ10に取込ま
れる。次に、光が開口部4bを含む回転ディスク4の残
り半周を通過する間、CCDカメラ9に蓄積された像
が、明視野画像としてコンピュータ10に取込まれる。
【0013】その後、コンピュータ10では、連続して
取込まれた上記2つの画像データに対し、以下の差分演
算を行なって共焦点成分のみを抽出し、これをモニタl
lに共焦点画像として表示する。
【0014】(複合画像)−k×(明視野画像)=(共
焦点画像) :kは定数 以上から、CCDカメラがプログレッシブスキャン型の
カメラの場合、回転ディスク4が半周する間に複合画像
を取込み、その後次の半周の間に明視野画像を取込み、
2つの画像取込みの後さらに差分処理を行なって共焦点
画像データを求め、これをモニタ11に表示する、とい
う一連の処理を連続して行う。これにより、共焦点画像
の表示が可能となる。
【0015】また、インターレース方式のカメラの場
台、回転ディスク4が1周する毎に、偶数ラインに複合
画像が、奇数ラインに明視野画像が入り交じった1画像
が得られる。そこで、偶数ラインデータから奇数ライン
データを引き算処理することで共焦点画像を得ていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
T.Wilson型のディスク走査型共焦点顕微鏡で
は、ディスクを回転させて、多数のピンホールや縞を設
けた部分で得られた複合画像を撮像し、次に透過部分で
得られた明視野画像を撮像して、両者の差分を演算する
ことにより共焦点画像を得る構成をなしている。すなわ
ち、この共焦点顕微鏡では、ディスクが一回転する間に
複合画像と明視野画像が連続して撮像される。
【0017】しかしながら、従来の共焦点顕微鏡では、
ディスクが一回転する間に連続して得られた複合画像と
明視野画像から一枚の共焦点画像を得ており、二枚の画
像を撮像することに対して一枚の画像が描画されること
になる。このように従来では、描画レートは撮像レート
の2分の1であるという限界があり、連続して描画され
る画像の流れ、つまり共焦点画像表示のリアルタイム性
が視覚上スムーズでないという問題がある。また、水平
方向のライン数がCCDの持つ水平ライン数の半分とな
ってしまい、解像度が得られないという問題があった。
【0018】本発明の第1の目的は、描画レートを撮像
レートまで速め、表示のリアルタイム性を向上させた共
焦点顕微鏡を提供することにある。
【0019】また本発明第2の目的は、表示の水平方向
ライン数の低下による解像度劣化を防ぎ、CCDの水平
ライン数分の表示を行なうことのできる共焦点顕微鏡を
提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、本発明の共焦点顕微鏡は以下の如く構
成されている。
【0021】(1)本発明の共焦点顕微鏡は、標本に光
を導く光学系と、この光学系で導かれた光を透過する部
分と遮蔽する部分とが混在した半透過部と、前記光を透
過する透過部と、を有する回転体と、この回転体の前記
半透過部を介して得られる前記標本の共焦点画像と非共
焦点画像からなる複合画像と、前記透過部を介して得ら
れる前記標本の明視野画像と、を交互に撮像する撮像手
段と、前記回転体が回転することにより交互に得られる
前記複合画像と前記明視野画像に対して、新たな画像が
得られるたびにその一つ前に得られた画像との間で差分
演算を行ない共焦点画像を得る演算手段と、前記撮像手
段で撮像される画像が前記複合画像と前記明視野画像の
いずれであるかを少なくとも一回検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記差分演算によ
り得られる共焦点画像の正負が正しくなるように調整す
る画像正負調整手段と、から構成されている。
【0022】(2)本発明の共焦点顕微鏡は上記(1)
に記載の顕微鏡であり、かつ前記画像正負調整手段は、
前記演算手段における差分演算の引き算方向を前記検出
手段による検出結果に基づいて交互に反転させる。
【0023】(3)本発明の共焦点顕微鏡は上記(1)
に記載の顕微鏡であり、かつ前記撮像手段により撮像さ
れる画像を2画像分記憶可能な第1の画像記憶部と第2
の画像記憶部を有する記憶手段を更に有し、前記演算手
段は、常に前記記憶手段における前記第1の画像記憶部
から前記第2の画像記憶部の方向へ引き算する差分演算
を行なうものであって、前記画像正負調整手段は、前記
撮像手段により撮像される画像の記憶先を前記第1の画
像記憶部と前記第2の画像記憶部とに交互に振り分け
る。
【0024】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は、本
発明の第1の実施の形態に係るディスク走査型共焦点顕
微鏡の構成を示す図である。図1において図10と同一
な部分には同符号を示し説明を省略する。
【0025】図1において、CCDカメラ9はプログレ
ッシブスキャン型のカメラであり、同期信号(垂直同期
信号Vと水平同期信号H)と映像信号を出力している。
垂直同期信号Vは演算部21に入力され、映像信号の出
力の開始を知らせるものである。
【0026】映像信号は画像取込部22に入力され、一
定量の画像データが画像取込部22に取り込まれ、その
後、画像メモリ23に順次入力される度に、取込みが終
了したことを演算部21に通知している。演算部21は
必要に応じて画像メモリ23から画像データを読み込
む。
【0027】一方、フオトインタラプタ27は回転ディ
スク4’の縁部に標されたマークを検出し、この検出信
号SRCはトリガ信号生成部28に入力される。ここで
検出信号SRCを基に、SRC信号が十分に定常状態に
あることを示すトリガ信号TRGを生成し、SRCおよ
びTRG信号は演算部21に入力される。
【0028】演算部21は、CCDカメラ9からの垂直
同期信号V、画像取込部22からの取込終了信号、トリ
ガ信号生成部28からのSRC信号とTRG信号、の各
々の信号入力の度に画像メモリ23の画像データに対し
演算処理を行ない、演算結果を画像表示用メモリ24に
書き込む。これがモニタ26に表示されることとなる。
【0029】回転ディスク4’は、図2に示すランダム
ピンホールディスク、または図3に示すラインパターン
ディスクからなる。これらのディスクの基本構成は、そ
れそれ図11、図12と同じであり、ここと同一な部分
には同符号を付してある。従来と異なる点は、開口部4
bを含む半円周分の縁部41を遮光部とし、ランダムピ
ンホールバターン部4aまたはラインバターン部4eを
含む半周分の縁部42を透光部とするマークが付加され
ている点である。従って、上記検出信号SRCは、CC
Dカメラ9に入力されている現在の試料6の像が、回転
ディスク4’の開口部を通過したものか、パターン部を
通過したものかを示す映像種別信号となる。
【0030】図4は、上記に記した各信号のタイミング
とこの時の画像データとの関係を示すものである。以
下、図4を基に、上記のように構成されたディスク走査
型共焦点顕微鏡の動作を説明する。
【0031】フォトインタラプタ27から出力されるS
RC信号が‘Low’の場合、PBS3の透過光路上に
はランダムピンホールパターン部4a(またはラインパ
ターン部4e)が通過中であり、よって現在CCDカメ
ラ9に入力されている像は複合画像(非共焦点成分を含
む共焦点画像。図4ではNCF+CFと表す)であるこ
とを示す。また、SRCが‘High’の場合、PBS
3の透過光路上には開口部4bが通過中であり、よって
現在の像は明視野画像(非共焦点画像。図4ではNCF
と表す)であることを示している。
【0032】なお、CCDカメラ9では、SRCに示す
期間、像を蓄積し、さらにV信号の後に順次映像信号を
出カする。よって図4に示すように、SRC信号の示す
映像種別とその時点での映像信号はちょうど反転して、
SRCが‘High’の時(図4でCの期間)の明視野
画像は、期間Dにおいて、画像取込部22に取込まれる
こととなる。
【0033】トリガ信号生成部28では、上記SRC信
号の変化から一定時間遅れてTRGパルスが生成され
る。TRG信号の立ち下がりに同期して、演算部21で
SRC信号を保存して内部信号とし、TRG信号の入力
の度に更新される。
【0034】演算部21では、垂直同期信号Vが入力さ
れる度に、内部信号を基に現在取込み中の画像種別を判
断し、画像メモリ23内の画像データ間の引き算方向を
決定して、これ(引き算方向)を保存する。
【0035】ここで、画像メモリ23(記憶手段)は、
図5に示すような複数のパケット(al,a2...)
から構成されている。1パケットは画像取込部22で1
回に取込まれる画像データ量を示し、ここでは1画像を
1000ラインとし、1パケツトは100ライン分とし
て、10パケットの画像データで1画像を構成するもの
とする。上述したように、画像取込部22で1パケット
の取込みが終了し、順次画像メモリ23への入力が終了
する度に、演算部21に取込終了信号が入力される。つ
まり、画像メモリ23に1パケット分の画像データが順
次追加される度に、取込終了信号が演算部21に入力さ
れる。
【0036】図5のように、画像メモリ23は2画面分
の容量を持っており、画像の追加がb10に達すると、
次のパケットはalに保存されるように、メモリ空間を
リング状に使用する。従って、画像メモリ23には常に
複合画像1画面分と明視野画像1画面分が保存されてお
り、逐次更新されている。しかし、複合画像がal〜a
10(以下a領域と称す)の方に保存されているのか、
bl〜b10(以下b領域と称す)に保存されているの
かは、画像メモリ23だけではわからない。
【0037】そこで上述のように、演算部21におい
て、V信号に同期して、現在取込中の画像の種別(複合
画像か明視野画像かは、内部信号により判断される)と
取込先のメモリ領域(a領域もしくはb領域)とから、
現在(今回)取込中のパケットに対して、[「今回取込
みの画像−前回取込みの画像」の引き算を行なう](こ
の引き算方向を図4ではBと記す)か、[「前回取込み
の画像−今回取込みの画像」の引き算を行なう](同様
にAと記す)かを決定し、保存している。
【0038】具体的には、現在取込み中の画像が複合画
像で、取込先のメモリ領域がa領域の場合、[「今回取
込みの画像(a領域)−前回取込みの画像(b領域)」
の引き算]を、同様に取込中の画像が明視野画像で、取
込先のメモリ領域がb領域の場合、[「前回取込みの画
像(a領域)−今回取込みの画像(b領域)」の引き
算]を、同様に取込中の画像が明視野画像で、取込先の
メモリ領域がa領域の場合、[「前回取込みの画像(b
領域)−今回取込みの画像(a領域)」の引き算]を、
同様に取込み中の画像が複合画像で、取込先のメモリ領
域がb領域の場合、[「今回取込みの画像(b領域)−
前回取込みの画像(a領域)」の引き算]を行なう。
【0039】これにより演算部21において、取込終了
信号の入力の度に、画像メモリ23から現在のパケット
と1画像分前のパケットを読み出し、その両者の間で引
き算方向AまたはBに従ってパケット間の引き算を行な
い、画像表示用メモリ24に引き算結果である共焦点画
像データを1パケット分、追加書込みする。画像表示示
用データ24は、図5に示すようにパケットcl〜cl
0の領域を持ち、やはり追加書込みがc10に達する
と、次の書込みはclに行なわれるようにリング状に使
用される。上述のパケット間の引き算は、次の取込終了
信号が演算部21に入力されるまでに終了する。つま
り、引き算は、画像メモリ23への次の画像データパケ
ット転送が始まる前に終了する。
【0040】今、複合画像がb4に保存されたとする
と、[複合画像b4−k×明視野画像a4]の演算が行
なわれ、結果がc4に書込まれ、c4領域に相当する画
面(1パケット分)がモニタ上で最新の共焦点画像とし
て更新される。この動作を繰り返すことにより、共焦点
画像の表示が行なわれるのである。
【0041】なお、図5では、a領域に明視野画像が取
込まれ、b領域に複合画像が取り込まれたように説明さ
れているが、画像取込みのタイミングによっては、a領
域に複合画像が、b領域に明視野画像が取込まれる場台
もある。しかし、その場合でも、前述した画像間の引き
算は、正しく行なわれる。
【0042】以上の演算部21の内部動作を図6に示す
フローチャートを用いて説朋する。図6(c)に共焦点
画像演算開始の初期化処理を示す。ステップS21にて
最初に取込まれるパケットの格納アドレス(つまりa
l)を初期設定する。ステップS22にて、画像取込部
22に対し画像メモリ23へのパケット転送開始を許可
すると共に、画像取込みを開始する。同時にトリガ信号
の割込み処理(図6(a))、垂直同期信号Vの割り込
み処理(図6(b))、取込終了信号の割込み処理(図
e(d))を有効にしておく。
【0043】図6(a)にトリガ信号入力時の割込み処
理を示す。前述のように、ここではステツプS1に示す
ように、SRC信号を読みその信号レベル(‘Hig
h’の時1、また‘Low’の時0)を内部変数kin
dに記憶しておく。この変数は図4の内部信号に相当す
るものであり、映像種別を表すものである。
【0044】図6(b)に垂直同期信号V入力時の割り
込み処理を示す。ステップS11で、内部変数kind
が1か否かを判断し、1でなければステップS13に進
み、今回取込んだ画像から既に保存されている(前回取
込んだ)画像を引く引き算モード(引き算方向B)を記
憶し、1であればステップS12に進み、もう一つの引
き算モード(引き算方向A)を記憶する。
【0045】図6(d)に取込終了信号入力時の割込み
処理を示す。ここでは、ステップS31に示すように、
引き算モード(AまたはB)に従ってパケット間の引き
算を行い、画像表示用メモリ24に結果を出力して表示
を行なう。さらにステップS32に示す、次のパケット
の格納アドレス(al〜b10)を設定する。
【0046】以上のように本第1の実施の形態によれ
ば、画像取込の度に最新の共焦点画像が表示されるよう
になり、従来の画像レート(取込みレートの2分の1)
に対し、2倍以上の描画レ一卜が可能となり、非常にリ
アルタイム性の良い共焦点画像が得られる。すなわち、
回転ディスク4’がほぼ半回転する度に複合画像もしく
は明視野画像を得て、これと前回取込んだ画像を用いて
共焦点画像を描画することが可能になるため、描画レー
トを撮像レートまで速めることができ、リアルタイム性
の良い共焦点画像が得られる。
【0047】また、各種割込み処理により画像取込みか
ら表示までの一連の処理を分散処理可能な構造としたの
で、全体の処理時間が短縮でき、パケット単位での演算
と表示を可能として、より高速な描画ができるようにな
った。すなわち、各画像がパケット単位で転送され、そ
の転送と転送の間の待ち時間にパケット単位で差分を演
算することにより、画像データの転送時間、差分の演算
時間、及び描画時間の合計時間を短縮でき、共焦点画像
を速やかに表示することが可能になる。
【0048】また、上記における演算部21はコンピュ
ータとプログラムにより構成されてもよい。
【0049】(第2の実施の形態)図7は、本発明の第
2の実施の形態に係るディスク走査型共焦点顕微鏡の構
成を示す図である。図7において図1と同一な部分には
同符号を付し説明を省略する。
【0050】図7において、演算部21には格納先切替
部31と、第1画像メモリ32及び第2画像メモリ33
が接続されている。また画像取込部22は、格納先切替
部31の制御により、スイッチ34を介して第1画像メ
モリ32または第2画像メモリ33と接続可能になって
いる。
【0051】図8は、トリガ信号生成部28から演算部
21へ出力されかつ演算部21から格納先切替部31へ
出力されるSRCとTRG、CCDカメラ9から演算部
21へ出力されかつ演算部21から格納先切替部31へ
出力されるV、及び演算部21の内部信号のタイミング
チャートと、格納先切替部31からスイッチ34へ出力
される切替信号と、CCDカメラ9から画像取込部22
へ出力される映像信号との関係を示している。
【0052】図8において、TRG、SRC、V、内部
信号、及び映像信号の関係は、図4に示したものと同一
である。以下、図8を基に、上記のように構成されたデ
ィスク走査型共焦点顕微鏡の動作を説明する。
【0053】格納先切替部31には、演算部21からT
RG、SRC、及びVが入力される。格納先切替部31
は、Vの立ち下がりに同期して信号レベルが変化する切
替信号をスイッチ34へ出力する。なお、この切替信号
は、SRCに対して信号レベルが反転しており、SRC
が‘High’のとき‘Low’になり、SRCが‘L
ow’のとき‘High’になる。
【0054】スイッチ34は、格納先切替部31から入
力した切替信号の信号レベルが‘High’である間、
画像取込部22と第1画像メモリ32とを接続し、前記
信号レベルが‘Low’である間、画像取込部22と第
2画像メモリ33とを接続する。
【0055】第1画像メモリ32と第2画像メモリ33
は、一つのパケットを記憶可能なメモリ領域を10づつ
有している。すなわち各画像メモリ32,33は、各々
1画像を記憶する。これら画像メモリ32,33には、
先頭のメモリ領域から順次1パケットづつ記憶されて、
末端のメモリ領域まで記憶されると再び先頭のメモリ領
域から記憶され、いわばパケットがリング状に記憶され
てゆく。
【0056】このように、第1画像メモリ32で明視野
画像を各メモリ領域に記憶し、次に第2画像メモリ3で
複合画像を各メモリ領域に記憶するといった動作が順次
交互に行なわれる。
【0057】なお、第1画像メモリ32では、画像取込
部22に順次取込まれる明視野画像のみを記憶する動作
が繰り返され、第2画像メモリ33では、画像取込部2
2に順次取込まれる複合画像のみを記憶する動作が繰り
返される。
【0058】演算部21は、第1画像メモリ32におけ
る先頭からN番目(N=1〜10)のメモリ領域と第2
画像メモリ33における先頭からN番目(N=1〜1
0)のメモリ領域に記憶されている二つのパケットの差
分演算を行なう。このときの引き算方向は予め固定され
ており、第2画像メモリ33から第1画像メモリ32を
引く方向、すなわち複合画像から明視野画像を引く方向
である。その差分演算の結果は、第1の実施の形態に示
したように画像表示用メモリ24におけるN番目のメモ
リ領域に記憶され、モニタ26に表示される。
【0059】なお、演算部21にて、引き算方向は第1
画像メモリ32から第2画像メモリ33を引く方向であ
ると設定されている場合、スイッチ34は、格納先切替
部31から入力した切替信号の信号レベルが‘Low’
である間、画像取込部22と第1画像メモリ32とを接
続し、前記信号レベルが‘High’である間、画像取
込部22と第2画像メモリ33とを接続する。これによ
り第1画像メモリ32には複合画像が記憶され、第2画
像メモリ33には明視野画像が記憶されるため、演算部
21にて複合画像から明視野画像を引く差分演算が行な
われる。
【0060】このような構成であれば、ソフトウェアを
介在せずに引き算処理をハードウェアで構成することも
容易になる。
【0061】逆に、本第2の実施の形態では、画像取込
部22から第1画像メモリ32と第2画像メモリ33へ
の記憶の切替えを電気的にスイッチ34で行なったが、
ソフトウェアで実行してもよい。
【0062】以上のように本第2の実施の形態によれ
ば、一枚の画像を取込む毎に、それが明視野画像であれ
ば常に一方のメモリに記憶し、複合画像であれば常に他
方のメモリに記憶して、パケット間で常に前記他方から
前記一方を引く方向で差分を演算する。よって、第1の
実施の形態と同様に、一枚の画像を取込む毎に、その現
在の画像と一つ前の画像との差分をパケット間で演算し
て、その演算結果を表示することになり、ディスクが一
回転する間に二枚の共焦点画像を描画することができる
ため、描画レートを撮像レートまで速めることができ
る。
【0063】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態に係るディスク走査型共焦点顕微鏡の構成は、図
1に示したものと同様であるが、CCDカメラ9にイン
ターレース方式(NTSC方式)のものを用いている。
【0064】CCDカメラ9にインターレース方式のも
のを用いた場合、演算部21は回転ディスク4の開口部
4bから得られる明視野画像データ(非共焦点画像デー
タ)としての第1フィールドと、ランダムピンホールパ
ターン部4a(またはラインパターン部4e)から得ら
れる複合画像データ(非共焦点成分を含む共焦点画像デ
ータ)としての第2フィールドとを取込み、第2フィー
ルドから第1フィールドを差し引くことが必要である。
【0065】通常、第1フィールドと第2フィールドと
によって1フレーム画像が得られるが、従来の共焦点顕
微鏡では、二つのライン間で差分をとり一つの共焦点ラ
インを生成しているため、差し引き結果として1ライン
飛びの共焦点画像となってしまい、解像度が1/2にな
り高画質な画像を得ることができないという問題があ
る。
【0066】本第3の実施の形態の共焦点顕微鏡では、
図1に示す画像取込部22にて、明視野画像データとし
ての第1フィールド(奇数フィールド)と複合画像デー
タとしての第2フィールド(偶数フィールド)からなる
1フレーム画像を取り込み、図9に示すように、画像メ
モリ23に記憶する。すなわち画像メモリ23では、複
合画像と明視野画像が1ライン毎に記憶される。本第3
の実施の形態における各フィールドは、それぞれ第1,
第2の実施の形態に示した明視野画像と複合画像に対応
するものである。
【0067】演算部21では、画像メモリ23に記憶さ
れた画像の隣り合う二つのライン間の引き算方向を、第
1の実施の形態と同様にSRCの‘High’と‘Lo
w’に対応させて交互に変わるよう決め、二つのライン
の差分演算を行なう。すなわち演算部21では、図9に
示すように、0ライン目から1ライン目を引いた結果を
新たな0ライン目とし、2ライン目から1ライン目を引
いた結果を新たな1ライン目とし、2ライン目から3ラ
イン目を引いた結果を新たな2ライン目とし、4ライン
目から3ライン目を引いた結果を新たな3ライン目とし
て、以下同様に各差分演算データを順次画像表示用メモ
リ24へ出力する。
【0068】画像表示用メモリ24に記憶された差分演
算データは、順次モニタ26に送られ、それら差分演算
データの示す1フレームの共焦点画像が表示される。
【0069】これにより本共焦点顕微鏡では、擬似的に
全てのラインが満たされた共焦点画像を表示でき、従来
のように垂直方向のライン数が1/2に減ることが無く
なるため、解像度が高く高画質な共焦点画像を得ること
ができる。
【0070】なお、本発明は上記各実施の形態のみに限
定されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施で
きる。
【0071】(変形例) (1)第1の実施の形態において、a領域とb領域との
引き算の方向をどちらか一方に固定しておき、引き算の
結果に対して得られた画像の正負が正しくなるよう、そ
の符合をSRC信号に基づいて交互に反転する演算を行
なっても同じ結果が得られる。
【0072】(2)第1の実施の形態で述べたように、
例えばSRCが‘High’である場合、引き算方向
は、一つ前の画像から現在の画像を引く方向であると設
定することができる。そして、その後の引き算方向は、
常に前回の逆方向になる。このため演算部21は、最初
のSRCの信号レベルを読み、引き算方向を決めた後
は、SRCの信号レベルを読まず、自動的に常に前回と
は逆の引き算方向にて演算を行なうようにしてもよい。
【0073】(3)上記第1,第2実施の形態におい
て、モニタ26に二つの表示領域を設け、一方に共焦点
画像を表示し他方に明視野像を表示するようにしてもよ
い。この場合、画像表示用メモリ24に明視野画像デー
タを記憶するメモリ領域を追加し、演算部21が差分演
算データとその演算に使われた明視野画像データとを画
像表示用メモリ24へ出力するようにする。これによ
り、モニタ26にて共焦点画像と明視野像を並べて同時
に表示することができ、共焦点観察中にも試料合わせ等
の際に有効な明視野像を参照することが可能になる。
【0074】(4)上記第2の実施の形態において、画
像メモリとして図5に符号23で示すようなものを使う
こともできる。この場合、第1の実施の形態と同じよう
に、取得した画像をパケットa1から順次格納してゆ
き、末端のパケットb10まで行なったら、再び先頭の
パケットa1に格納するようにメモリをリング状に使用
し、例えば画像メモリ23のa領域が第1画像メモリ3
2に、また画像メモリ23のb領域が第2画像メモリ3
3にそれぞれ対応すると考える。
【0075】コンフォーカル像を取得するための回転デ
ィスクとして図11のものを用いる場合、NCF(明視
野)画像とCF+NCF(複合)画像は必ず交互に取得
される。したがって、最初に第1メモリの先頭への画像
取込みを開始するときの画像種別が必ずNCF画像にな
るように、画像種別を示すSRC信号を用いて取込み開
始タイミングを決定すれば、必ず第1画像メモリ(すな
わち画像メモリ23のa領域)にはNCF像、第2画像
メモリ(すなわち画像メモリ23のb領域)にはNCF
+CF像が格納されることになる。このようにすれば、
格納先切換部31を省略し、常に第2画像メモリ(画像
メモリ23のb領域)から第1メモリ(画像メモリ23
のa領域)を引くように引き算方向を固定して、共焦点
画像を得ることができる。
【0076】上記各実施の形態は以下の構成を有する。
【0077】[1]標本に光を導く光学系と、この光学
系で導かれた光を透過する部分と遮蔽する部分とが混在
した半透過部と、前記光を透過する透過部と、を有する
回転体と、この回転体の前記半透過部を介して得られる
前記標本の共焦点画像と非共焦点画像からなる複合画像
と、前記透過部を介して得られる前記標本の明視野画像
と、を撮像する撮像手段と、前記回転体が回転すること
により交互に得られる前記複合画像と前記明視野画像と
の間で差分演算を行ない共焦点画像を得る演算手段と、
前記撮像手段で撮像される今回の画像の種別が前記複合
画像と前記明視野画像のいずれであるかを検出する検出
手段と、前記撮像手段で撮像された今回の画像及びその
一つ前に撮像された前回の画像を記憶する記憶手段と、
画像を表示する表示手段と、この表示手段に表示する画
像データを記憶する画像表示用メモリと、前記検出手段
により検出された今回の画像の種別に基づき、前回の画
像と前記今回の画像との間の差分演算の引き算方向を決
定する決定手段と、を具備し、前記演算手段は、画像取
込みを行なうたびに、前記決定手段で決定された引き算
方向にしたがって前回の画像と今回の画像との間の差分
を演算して前記画像表示用メモリに書き込むことを特徴
とする共焦点顕微鏡。
【0078】[2]前記撮像手段はプログレッシブスキ
ャン方式であることを特徴とする上記[1]に記載の共
焦点顕微鏡。
【0079】[3]前記撮像手段で撮像された明視野画
像または複合画像は、1枚分の画像データを複数に分割
したパケット単位で前記記憶手段に転送されることを特
徴とする上記[2]に記載の共焦点顕微鏡。
【0080】[4]前記演算手段は、前記各パケット転
送の合間の時間にパケット単位で前記差分演算を行なう
ことを特徴とする上記[3]に記載の共焦点顕微鏡。
【0081】[5]前記演算手段は、前記複合画像の1
パケットと前記明視野画像の1パケットとの間の前記差
分演算を前記今回の画像の次のパケットの前記メモリへ
の転送が始まる前に行なうことを特徴とする上記[3]
に記載の共焦点顕微鏡。
【0082】[6]前記演算手段は、前記複合画像と前
記明視野画像のそれぞれのパケットの画像データの前記
メモリへの転送が完了した時点で、それらの間の引き算
を実行することを特徴とする上記[3]に記載の共焦点
顕微鏡。
【0083】[7]前記検出手段は、画像種別の変化を
示すトリガ信号を受け取ったとき、画像種別を検出する
割り込み処理を実行し、前記決定手段は、前記撮像手段
の垂直同期信号を受け取ったとき、引き算方向を決定す
る割り込み処理を実行し、前記演算手段は、前記パケッ
ト単位の転送の終了を示す取込終了信号を受け取ったと
き、前記決定手段により決定された引き算方向に従いパ
ケット間の差分演算をする割り込み処理を実行すること
を特徴とする上記[4]乃至[6]のいずれかに記載の
共焦点顕微鏡。
【0084】[8]前記回転体は、当該回転体の前記半
透過部の領域と前記透過部の領域とを識別するマークを
有し、前記検出手段は、前記回転体に設けられた前記マ
ークを検出し、その検出結果に基づいて画像の種別を判
別することを特徴とする上記[1]に記載の共焦点顕微
鏡。
【0085】[9]前記撮像手段はインターレース方式
であって、前記明視野画像と前記複合画像は、1フレー
ム中の偶数フィールドと奇数フィールドとに交互に取り
込まれ、前記演算手段は、前記偶数フィールドと前記奇
数フィールドとの間で差分演算を行なうことを特徴とす
る上記[1]に記載の共焦点顕微鏡。
【0086】[10]前記撮像手段で撮像された明視野
画像または複合画像は、1フィールド分の画像データを
複数に分割したパケット単位で前記記憶手段に転送さ
れ、前記演算手段は、前記各パケット転送の合間の時間
にパケット単位で前記差分演算を行なうことを特徴とす
る上記[9]に記載の共焦点顕微鏡。
【0087】[11]前記撮像手段で撮像された明視野
画像または複合画像は、1フィールド分の画像データを
複数に分割したパケット単位で前記記憶手段に転送さ
れ、前記演算手段は、前記明視野画像と前記複合画像の
各パケット間の前記差分演算を、前記今回の画像の次の
パケットの前記メモリへの転送が始まる前に行なうこと
を特徴とする上記[9]に記載の共焦点顕微鏡。
【0088】[12]前記撮像手段で撮像された明視野
画像または複合画像は、1フィールド分の画像データを
複数に分割したパケット単位で前記記憶手段に転送さ
れ、前記演算手段は、前記複合画像と前記明視野画像の
それぞれのパケットの画像データの前記メモリへの転送
が完了した時点で、それらの間の引き算を実行すること
を特徴とする上記[9]に記載の共焦点顕微鏡。
【0089】[13]前記検出手段は、画像種別の変化
を示すトリガ信号を受け取ったとき、画像種別を検出す
る割り込み処理を実行し、前記決定手段は、前記撮像手
段の垂直同期信号を受け取ったとき、引き算方向を決定
する割り込み処理を実行し、前記演算手段は、前記パケ
ット単位の転送の終了を示す取込終了信号を受け取った
とき、前記決定手段により決定された引き算方向に従い
パケット間の差分演算をする割り込み処理を実行するこ
とを特徴とする上記[10]乃至[12]のいずれかに
記載の共焦点顕微鏡。
【0090】[14]前記演算手段は、下記のように差
分演算を行なって前記画像表示用メモリの各ラインに書
き込むものである。
【0091】1フレームの総ライン数を(n+2)ライ
ン、偶数フィールドのライン毎のデータをd0,d2,
d4,…,dn、奇数フィールドのライン毎のデータを
d1,d3,d5,…,d(n+1)、前記画像表示用
メモリのライン毎のデータをD0,D1,D2,D3,
…,Dn,D(n+1)、とした場合、 (d0−d1)をD0へ、 (d2−d1)をD1へ、 (d2−d3)をD2へ、 (d4−d3)をD3へ、 (d4−d5)をD4へ、 ………… (dn−d(n−1))をD(n−1)へ、 (dn−d(n+1))をDnへ、 とそれぞれ書き込み、各引き算の方向は前記決定手段に
よって決められることを特徴とする上記[9]に記載の
共焦点顕微鏡。
【0092】[15]標本に光を導く光学系と、この光
学系で導かれた光を透過する部分と遮蔽する部分とが混
在した半透過部と、前記光を透過する透過部と、を有す
る回転体と、この回転体の前記半透過部を介して得られ
る前記標本の共焦点画像と非共焦点画像からなる複合画
像と、前記透過部を介して得られる前記標本の明視野画
像と、を撮像する撮像手段と、前記回転体が回転するこ
とにより交互に得られる前記複合画像と前記明視野画像
に対して、新たな画像が得られるたびにその一つ前に得
られた画像との間で差分演算を行ない共焦点画像を得る
演算手段と、前記撮像手段で撮像される画像の種別が前
記複合画像と前記明視野画像のいずれであるかを検出す
る検出手段と、を具備したことを特徴とする共焦点顕微
鏡。
【0093】[16]前記演算手段は、前記差分演算の
引き算方向を前記検出手段による検出結果に基づいて交
互に反転させることを特徴とする上記[15]に記載の
共焦点顕微鏡。
【0094】[17]前記撮像手段により撮像される画
像をそれぞれ1画像分ずつ記憶可能な第1の画像記憶部
及び第2の画像記憶部を有する記憶手段と、前記撮像手
段により撮像される画像を前記第1の画像記憶部と前記
第2の画像記憶部とに交互に振り分けて記憶させるスイ
ッチ部とを更に有し、前記演算手段は、常に前記記憶手
段における前記第1の画像記憶部から前記第2の画像記
憶部の方向へ引き算する差分演算を行なうものであっ
て、前記スイッチ部は、前記検出手段の検出結果に基づ
いて、前記複合画像が前記第1の画像記憶部に記憶され
るように撮像される画像の記憶先を振り分けることを特
徴とする上記[15]に記載の共焦点顕微鏡。
【0095】[18]前記撮像手段により撮像される画
像をそれぞれ1画像分ずつ記憶可能な第1の画像記憶部
及び第2の画像記憶部を有する記憶手段と、前記撮像手
段により撮像される画像を前記第1の画像記憶部と前記
第2の画像記憶部とに交互に振り分けて記憶させるスイ
ッチ部とを更に有し、前記演算手段は、常に前記記憶手
段における前記第1の画像記憶部から前記第2の画像記
憶部の方向へ引き算する差分演算を行なうものであっ
て、前記スイッチ部は、前記検出手段により検出される
第1回目の撮像画像の種別に応じて、第1回目の撮像画
像が複合画像の場合は前記第1の画像記憶部に、明視野
画像の場合は前記第2の画像記憶部に記憶させるととも
に、第2回目以降は記憶先を前記第1の画像記憶部と前
記第2の画像記憶部に交互に振り分けることを特徴とす
る上記[15]に記載の共焦点顕微鏡。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、描画レートを撮像レー
トまで速め、表示のリアルタイム性を向上させた共焦点
顕微鏡を提供できる。
【0097】また本発明によれば、表示の水平方向ライ
ン数の低下による解像度劣化を防ぎ、CCDの水平ライ
ン数分の表示を行なうことのできる共焦点顕微鏡を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るディスク走査
型共焦点顕微鏡の構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るランダムピン
ホールディスクの構成を示す図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るラインパター
ンディスクの構成を示す図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る映像種別信号
とトリガー信号、垂直同期信号、及び内部信号のタイミ
ングチャートと、画像の引き算方向と、CCDカメラ映
像信号との関係を示す図。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る画像の画像メ
モリと画像表示用メモリへの記憶方法を示す図。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係るディスク走査
型共焦点顕微鏡の動作手順を示すフローチャート。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係るディスク走査
型共焦点顕微鏡の構成を示す図。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る映像種別信号
とトリガー信号、垂直同期信号、及び内部信号のタイミ
ングチャートと、切替信号と、映像信号との関係を示す
図。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る画像処理方法
を示す図。
【図10】従来例に係るディスク走査型共焦点顕微鏡の
構成を示す図。
【図11】従来例に係るランダムピンホールディスクの
構成を示す図。
【図12】従来例に係るラインパターンディスクの構成
を示す図。
【符号の説明】
1…光源 2…コリメートレンズ 3…PBS 4,4’…回転ディスク 4a…ランダムピンホールパターン部 4b…開口部 4c,4d…遮蔽部 4e…ラインパターン部 5…対物レンズ 6…試料 7…回転軸 8…結像レンズ 9…CCDカメラ 21…演算部 22…画像取込部 23…画像メモリ 24…画像表示用メモリ 26…モニタ 31…格納先切替部 32…第1画像メモリ 33…第2画像メモリ 34…スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】標本に光を導く光学系と、 この光学系で導かれた光を透過する部分と遮蔽する部分
    とが混在した半透過部と、前記光を透過する透過部と、
    を有する回転体と、 この回転体の前記半透過部を介して得られる前記標本の
    共焦点画像と非共焦点画像からなる複合画像と、前記透
    過部を介して得られる前記標本の明視野画像と、を交互
    に撮像する撮像手段と、 前記回転体が回転することにより交互に得られる前記複
    合画像と前記明視野画像に対して、新たな画像が得られ
    るたびにその一つ前に得られた画像との間で差分演算を
    行ない共焦点画像を得る演算手段と、 前記撮像手段で撮像される画像が前記複合画像と前記明
    視野画像のいずれであるかを少なくとも一回検出する検
    出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて、前記差分演算によ
    り得られる共焦点画像の正負が正しくなるように調整す
    る画像正負調整手段と、 を具備したことを特徴とする共焦点顕微鏡。
  2. 【請求項2】前記画像正負調整手段は、前記演算手段に
    おける差分演算の引き算方向を前記検出手段による検出
    結果に基づいて交互に反転させることを特徴とする請求
    項1に記載の共焦点顕微鏡。
  3. 【請求項3】前記撮像手段により撮像される画像を2画
    像分記憶可能な第1の画像記憶部と第2の画像記憶部を
    有する記憶手段を更に有し、 前記演算手段は、常に前記記憶手段における前記第1の
    画像記憶部から前記第2の画像記憶部の方向へ引き算す
    る差分演算を行なうものであって、 前記画像正負調整手段は、前記撮像手段により撮像され
    る画像の記憶先を前記第1の画像記憶部と前記第2の画
    像記憶部とに交互に振り分けることを特徴とする請求項
    1に記載の共焦点顕微鏡。
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