JP2001078728A - 粉体付着食品 - Google Patents

粉体付着食品

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JP2001078728A
JP2001078728A JP25887799A JP25887799A JP2001078728A JP 2001078728 A JP2001078728 A JP 2001078728A JP 25887799 A JP25887799 A JP 25887799A JP 25887799 A JP25887799 A JP 25887799A JP 2001078728 A JP2001078728 A JP 2001078728A
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food
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Tadao Tsukioka
忠夫 月岡
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Tsukioka KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可食粉体の付着性が良好であり、また、食品
特性が改善された粉体付着食品を提供する。 【解決手段】 粉体付着食品1は、所定の形状を有する
食品、例えば、干し海苔3の表面に、約10重量%セラ
ック溶液を、スプレー方式で塗布することにより、その
セラック溶液を介して、食用可能な可食粉体、例えば醤
油粉末2を食品の表面側に付着してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定の形状を有
する食品の表面側に、食用可能な可食粉体を付着してな
る粉体付着食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、例えば、味付け海苔は、干し海苔に醤油とかみりん
を塗り、電熱器で乾燥させる等して製造していた。そし
て、この味付け海苔は、取り扱い性が良いことから、ご
飯の上に載せて、あるいはおにぎりに巻いたりして食さ
れている。
【0003】ところが、前記従来の味付け海苔は、人に
よっては味が薄いと感じられ、例えば、前記ご飯の上に
載せる場合などにおいては、醤油を付けてから載せて食
されている。そのため、より濃厚な味を呈する、すなわ
ち醤油の風味の強い、味付け海苔を提供して欲しいとの
要請があり、かかる要請に応えるため、醤油を噴霧乾燥
等して成分を濃縮調製した、醤油粉末の利用が検討され
るところであった。
【0004】ところで、最近の食品乾燥技術の著しい進
歩により、前記醤油に限らず様々な飲食物が、噴霧乾燥
とか凍結乾燥によって粉末状の可食粉体として得られよ
うになった。そこで、このような可食粉体を、所定の形
状を有する食品の表面に付着させることができれば、そ
の食品の味質、外観、および機能等の食品特性を改善す
ることができ、また新規の加工食品の誕生にもつながる
ため、興味の持たれるところであった。
【0005】しかしながら、前記可食粉体を前記食品に
付着させるため、水溶性の可食性接着材を使用しても、
その水溶性の液性ゆえ可食粉体が溶解し、食品の表面が
ベトついたりすることがあった。また、例えば、前記干
し海苔のような乾燥したシート状食品に、この水溶性の
可食性接着剤を塗布すると、食品の表面が縮んでシワが
寄ったりした。
【0006】この発明は、上記した従来の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的とするところ
は、可食粉体の付着性が良好な粉体付着食品を提供する
ことにある。また、他の目的は、可食粉体が溶解するの
を回避した粉体付着食品を提供することにある。さら
に、他の目的は、食品特性が改善された粉体付着食品を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る粉体付着
食品は、前記目的を達成するために、次の構成からな
る。すなわち、請求項1に記載の発明に係る粉体付着食
品は、所定の形状を有する食品の表面側に、セラックを
介して、食用可能な粉末状もしくは顆粒状の可食粉体を
付着してなるものである。こうして、セラックを介し
て、可食粉体は、前記食品に付着性よく付着する。な
お、この明細書で「粉体」との用語は、既述の通り、粉
末状のものに限らず、粒状のようなものをも含む広い概
念を有するものとする。
【0008】また、請求項2に記載の発明に係る粉体付
着食品は、前記食品の表面に塗布されたセラック溶液を
介して、前記可食粉体を前記食品の表面側に付着してな
るものである。これにより、可食粉体は、簡便、かつ確
実に食品の表面側に付着される。
【0009】また、請求項3に記載の発明に係る粉体付
着食品のように、前記可食粉体は、容器内に、噴射ガス
およびセラック溶液とともに充填されており、その噴射
ガスの噴射によって、前記セラック溶液とともに吐出さ
れて、前記食品の表面側に付着されるのが好ましい。こ
うすると、セラック溶液の塗布作業と醤油粉末の付着作
業とを同時に行うことができる。
【0010】また、請求項4に記載の発明に係る粉体付
着食品のように、前記可食粉体を被覆するよう、さら
に、前記食品の表面側に前記セラック溶液を塗布してな
るものであってもよい。こうすると、可食粉体は、セラ
ック溶液に被覆されて、食品に確実に固定される。
【0011】また、請求項5に記載の発明に係る粉体付
着食品のように、前記食品は、乾燥した食品であるのが
望ましい。このように、食品が乾燥していると、前記セ
ラック溶液が、その食品の表面に可食粉体とは別に塗布
される場合、あるいは、前記容器から可食粉体とともに
吐出されるようにして塗布される場合のいずれにおいて
も、その食品の表面を流動するのを防げるので、作業性
よく確実に塗布される。
【0012】また、請求項6に記載の発明に係る粉体付
着食品のように、前記可食粉体は、飲食物を、噴霧乾燥
あるいは凍結乾燥で乾燥して粉砕等してなるものである
のが好ましい。これにより、様々な可食粉体が得られる
ので、粉体付着食品は、バリエーションに幅を持たせる
ことができ、食品特性を改善することができる。また、
噴霧乾燥あるいは凍結乾燥によって得られる粉体は、前
記セラック溶液によっては溶解しないので、可食粉体が
溶解するのが回避される。
【0013】また、請求項7に記載の発明に係る粉体付
着食品のように、前記乾燥した食品は、干し海苔であ
り、かつ、前記可食粉体は、醤油粉末であるとよい。こ
れにより、干し海苔のような乾燥したシート状食品であ
っても、セラック溶液が塗布されることで、縮んでシワ
が寄ったりしない。また、醤油粉末は、噴霧乾燥等の乾
燥手段によって得られるので、呈味成分が濃縮されて味
質を濃厚なものとすることができる。そして、このよう
な醤油粉末を、干し海苔に付着させることにより、醤油
の風味の強い、いわゆる機能的な味付け海苔が提供され
る。
【0014】また、請求項8に記載の発明に係る粉体付
着食品のように、前記可食粉体は、前記表面側に、文字
とか絵柄等の像を形成するよう付着してなるのが好まし
い。このように、可食粉体を使って、食品を装飾した
り、また、賞味期限等を食品に直接表示したりすること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係る粉体付着食
品の一実施の形態を図面に基づいて説明する。この粉体
付着食品1は、例えば、図1に示すように、従来の味付
け海苔の諸特性を向上させた、機能的な味付け海苔であ
って、例えば、噴霧乾燥によって粉末状に形成された、
食用可能な可食粉体としての醤油粉末2が、セラックを
介して、干し海苔3の表面側に付着されている。この場
合、セラックは、セラック溶液が塗布された状態で存在
するか、あるいは塗布されたセラック溶液中の一部もし
くは全部の溶媒が蒸発された状態で存在している。そし
て、このセラック溶液とは、セラックを、食用可能な有
機溶媒、例えば、食用可能なアルコール系溶媒に溶解さ
せたものであって、この実施の形態においては、セラッ
ク溶液は、前記干し海苔3の表面に、全体的に塗布され
るものである。そして、このセラック溶液と対応するよ
う、前記醤油粉末2も、干し海苔3の表面側に全体的に
付着されている。なお、この実施の形態においては、前
記干し海苔3の表面と言う場合、干し海苔3の両面に物
性上の差異はないと考えられるので、任意に選択される
干し海苔3の片面のことを言うものとする。もちろん、
使用の態様によっては、干し海苔3の両面のことを言う
場合もある。
【0016】また、前記食用可能なアルコール系溶媒と
しては、エタノールが好適に選択されるが、例えば、グ
リセリン、プロピレングリコールその他の食用可能なア
ルコール系溶媒が選択されてよい。もっとも、食品とし
ての安全性が確保され、かつセラックを溶解させること
を条件として、アルコール系以外の溶媒、例えば、酢酸
等の有機酸が選択されてもよい。
【0017】また、セラック溶液の濃度に関しては、干
し海苔3の表面への塗布量によって数値が変動するため
一概には言い難いが、後述するスプレー方式で塗布する
場合においては、99%エタノール溶媒として5重量%
から20重量%濃度の溶液であるのが望ましい。これ
は、5重量%より低い濃度では、前記醤油粉末2が前記
干し海苔3の表面側に充分に固定されず剥がれ落ちるこ
とがあり、また、20重量%を超える濃度では、製品に
対するセラックの匂いとか味の影響が許容し難いものと
なるからである。そして、醤油粉末2が干し海苔3への
固定力を充分に確保しつつ、セラックの匂い等の影響を
極力抑えることのできる、最も適当なセラック溶液は、
99%エタノール溶媒として約10重量%濃度である。
もっとも、ローラー方式で塗布する場合、塗布量が前記
スプレー方式に比べて多くなる傾向にあるので、セラッ
ク溶液の濃度は、99%エタノール溶媒として3重量%
から5重量%濃度が適当である。
【0018】また、前記醤油粉末2は、液状の醤油を噴
霧乾燥することによって形成されるものであるが、凍結
乾燥あるいはその他の前記噴霧乾燥以外の適宜乾燥方法
によって乾燥させたものを、ミキサー等で粉砕して形成
されるものであってもよい。この際、醤油粉末2には、
賦形材等の添加物が添加されてもよいが、醤油本来の風
味が保持されるよう、その添加量はできるだけ控えた方
がよい。
【0019】次に、以上の構成からなる粉体付着食品1
について、その製造方法を説明する。まず、図2に示す
ように、前記干し海苔3の表面に、約10重量%セラッ
ク溶液(99%エタノール溶媒)を、スプレー方式によ
り噴霧するようにして全体的に塗布する。(もっとも、
醤油粉末2を、干し海苔3の表面に、部分的に付着させ
る場合には、前記セラック溶液を、干し海苔3の表面に
部分的に塗布するようにする。)ここで、前記スプレー
方式とは、前記セラック溶液が、液化石油ガス等のエア
ゾール用噴射材、あるいはその他の噴射ガスと共に充填
されているスプレー容器5等の所要の容器において、そ
の容器の頂部にある押しボタン6を押すことにより、吐
出口7から前記噴射ガスが噴出され、その勢いに乗って
前記セラック溶液が対象物、すなわちこの場合には干し
海苔3の表面に目掛けて噴霧される方式のことを言う。
よって、このスプレー方式によれば、セラック溶液が、
簡便、かつ確実にして干し海苔3に均一にムラなく塗布
される。
【0020】もっとも、干し海苔3の表面にセラック溶
液を塗布する方式としては、前記スプレー方式に限ら
ず、その他種々の方式で簡便、かつ確実に行うことがで
きる。例えば、図3に示すように、回動可能に転がるロ
ーラー体8にセラック溶液を付けて塗布するローラー方
式であってもよい。このローラー方式によっても、セラ
ック溶液を均一にムラなく塗布することができる。な
お、ローラー方式の場合、既述したように、セラック溶
液は、3重量%から5重量%セラック溶液(99%エタ
ノール溶媒)として調製するのが望ましい。
【0021】また、より簡便な方式として、セラック溶
液をハケに付けて干し海苔3に塗る方式でも良いし、あ
るいはセラック溶液の中に干し海苔3を漬ける、いわゆ
るどぶ漬けによる方式でも良い。もっとも、これらの方
式によっては、干し海苔3へのセラック溶液の塗布量の
調節は困難である。
【0022】また、周知の印刷手法を利用してセラック
溶液を塗布することもできる。すなわち、これは、例え
ばシルク印刷とか静電印刷、あるいはその他周知の印刷
手法において、インクの代わりにセラック溶液を用い
て、干し海苔3の表面を印刷面として印刷、すなわち塗
布して行く方式である。これによれば、正確かつ確実に
セラック溶液の塗布量の調節が図られるとともに、セラ
ック溶液を干し海苔3の表面の全体に塗布するばかりで
なく、その表面の所望の箇所を部分的に塗布することも
可能である。なお、干し海苔3は、セラック溶液を塗布
する間、および塗布した後においても、縮んでシワが寄
ったりせずに、もとの形状をほぼ維持している。
【0023】次に、前記セラック溶液を塗布した、干し
海苔3の表面側に、別途、前記噴霧乾燥等して調製した
醤油粉末2を、全体的にふりかける。こうすると、干し
海苔3に対する醤油粉末2の付着量の調整が容易とな
り、均一にムラなく付着させることができる。このと
き、例えば、醤油粉末2を一面に敷いた上に、前記干し
海苔3を、そのセラック溶液の塗布面から被せるように
して置く方法でもよいが、ムラが生じ易く醤油粉末2の
付着量の調節が困難となる。
【0024】なお、前記スプレー方式において、醤油粉
末2が、前記セラック溶液および噴射ガス(液化石油ガ
ス等のエアゾール用噴射材、あるいはその他の噴射ガ
ス)とともに、スプレー容器等の所要の容器内に充填さ
れており、その噴射ガスの噴射の勢いに乗ってセラック
溶液とともに、対象物、すなわち干し海苔3の表面に目
掛けて吐出され、付着されるものであってもよい。これ
によれば、干し海苔3に対する醤油粉末2の付着量の調
整は一層容易なものとなる。また、干し海苔3の表面に
予めセラック溶液を塗布しておく必要がないので、セラ
ック溶液の塗布作業と醤油粉末2の付着作業とを同時に
行うことができ、手間が省ける。なお、この際のセラッ
ク溶液は、約10重量%セラック溶液(99%エタノー
ル溶媒)の濃度が適当である。もちろん、このようなス
プレー方式と同様に、前記ローラ方式、前記ハケを用い
る方式、あるいは前記どぶ漬けによる方式において、セ
ラック溶液の中に前記醤油粉末2を混在させることで、
干し海苔3の表面にセラック溶液を塗布すると同時に醤
油粉末2が付着されるようにすることができる。
【0025】そして、この醤油粉末2を被覆するよう、
さらに、干し海苔3の表面側に、前記セラック溶液を、
スプレー方式で噴霧するようにして塗布し、表面に現れ
る醤油粉末2を留める(図4参照)。この留めの作業を
行うことにより、醤油粉末2は、干し海苔3の表面側に
確実に固定されることとなり、例えば、この醤油粉末2
が付着された干し海苔3の表面を、手で触っても、醤油
粉末2は、容易には剥がれ落ちたりしなくなる。もちろ
ん、塗布方法としては、スプレー方式以外の既述した方
式によってもよいが、スプレー方式で行う場合は、約1
0重量%セラック溶液(99%エタノール溶媒)のもの
を使用すると好ましい結果が得られる。
【0026】その後、しばらく放置して乾燥させてか
ら、必要に応じて、干し海苔3を両面から挟み込むよう
に熱圧着する。この熱圧着を行うことで、セラック溶液
の接着効果を一層向上させることができる。そして、必
要に応じて、食べ易い所定の形状に切断するとよい。
【0027】以上の工程を経て製造される、粉体付着食
品1としての味付け海苔は、以下のような種々の効果を
奏する。すなわち、この粉体付着食品(味付け海苔)1
は、前記醤油粉末2が、セラック溶液を媒介として、干
し海苔3に付着性よく付着することとなる。そして、醤
油粉末2は、例えば、賦形材を無添加として乾燥させる
ことにより、醤油成分が濃縮調製されて濃厚な味質にす
ることができるので、かかる醤油粉末2が付着された粉
体付着食品(味付け海苔)1を、従来の味付け海苔より
も醤油風味の強いものとすることができる。もちろん、
醤油粉末2は、それ自体をそれ程濃厚な味質に調整しな
くても、干し海苔3の表面側に多量に付着させること
で、粉体付着食品(味付け海苔)1としては、醤油風味
の強いものとすることができる。これによって、この粉
体付着食品(味付け海苔)1を、ご飯の上に載せて食す
る際、醤油を付けずに食しても、食感上は、醤油を付け
て食するのとほぼ同等なものとなり、醤油を付ける手間
が省けるとともに、液状の醤油がテーブル等にこぼれた
りしないので、取り扱い性が向上する。また、図5に示
すように、この粉体付着食品(味付け海苔)1は、可撓
性良くおにぎり10に巻くことができるとともに、その
おにぎり10を醤油風味の効いた美味なものとすること
ができる。
【0028】また、この粉体付着食品(味付け海苔)1
は、その表面側に文字とか絵柄等の像が形成されてなる
ものであってもよい。すなわち、前記印刷手法による
か、あるいは前記ハケを使って、干し海苔3の表面に、
所要の文字とか絵柄等の像が形成されるよう、前記セラ
ック溶液を塗布する。そして、その上から前記醤油粉末
2をふりかけると、その醤油粉末2は、セラック溶液の
塗布面に沿って、表面側に、前記像を形成するよう付着
されることとなる。これにより、粉体付着食品(味付け
海苔)1の表面が所要の像で装飾される。もちろん、前
記所要の文字によって、賞味期限を表示するよう形成す
ることも可能であり、その結果、賞味期限を食品表面に
直接表示することが可能となる。そのため、従来、味付
け海苔は、それを包装する包装材側に賞味期限を印刷す
るのが一般的であったため、味付け海苔が包装材から出
されると味付け海苔の新旧が判らなくなるという問題が
あったが、このように賞味期限を食品表面に直接表示す
ることにより、かかる従来の問題点が解消されることと
なる。
【0029】また、既述した噴霧乾燥とか凍結乾燥等の
乾燥手段によれば、醤油粉末2に限らず、様々な飲食物
が可食粉体として得られるので、かかる可食粉体を干し
海苔3に付着することにより、趣向の凝った多様な粉体
付着食品(味付け海苔)1が提供され得る。すなわち、
可食粉体として、例えば、わさび粉末とかソース粉末等
を使用すれば、粉体付着食品(味付け海苔)1は、わさ
び味とかソース味を呈するようになり、その他、前記乾
燥手段によって製造可能な可食粉体を使用すれば、各人
の嗜好に応じた種々の味を呈するようになる。もちろ
ん、このようなわさび味とかソース味等といった何々味
という文字を、前記印刷手法を利用して、粉体付着食品
(味付け海苔)1の表面側に形成することもできる。
【0030】以上のように、この粉体付着食品(味付け
海苔)1によれば、もとの干し海苔3の外観とか味質等
の食品特性が改善されることとなる。
【0031】なお、この発明に係る粉体付着食品の、セ
ラック溶液を利用するという技術手段は、前記干し海苔
3に限らず、所定の形状を有する食品に、広く一般的に
利用することができる。すなわち、粉体付着食品は、所
定の形状を有する食品の表面側に、セラックを介して、
食用可能な粉末状もしくは顆粒状の可食粉体を付着して
なるものである。そして、この可食粉体は、前記食品の
表面に塗布したセラック溶液を介して、付着されるか、
あるいは、スプレー容器等の所要の容器内に、噴射ガス
(液化石油ガス等のエアゾール用噴射材、あるいはその
他の噴射ガス)およびセラック溶液とともに充填され
て、その噴射ガスの噴射によって、前記セラック溶液と
ともに吐出されて、前記食品の表面側に付着される。そ
して、可食粉体を被覆するよう、さらに、前記表面側に
前記セラック溶液を塗布してなるのが好ましい。
【0032】ここで、可食粉体とは、前記噴霧乾燥ある
いは凍結乾燥等の乾燥手段によって粉末状に形成される
ものに限らず、例えば、塩とか粉砂糖等のように本来の
形状が粉末状態で存在するものとか、あるいは、例え
ば、山椒とか胡椒とか、もしくはこれらよりも径が大き
く塊状とまでには至らない、いわゆる顆粒状の可食物を
言う。なお、粒状のカプセル材も、この可食粉体に含ま
れるものである。もっとも、前記乾燥手段によって得ら
れる可食粉体は、既述したように、様々なものがあり、
粉体付着食品のバリエーションに幅を持たせることがで
きるとともに、食品特性を改善することができるので好
ましい。また、可食粉体がセラック溶液に溶解してしま
うものでは、前記食品の表面に均一に付着されないので
好ましくないが、前記噴霧乾燥とか凍結乾燥等の乾燥手
段によって得られる可食粉体であれば、前記セラック溶
液によって溶解されるのを回避することができる。
【0033】また、前記所定の形状を有する食品として
は、液状態もしくは流動状態で存在するものを除いた、
広く固体状で存在する食品一般のことを言い、農産食
品、畜産食品、水産食品、加工食品、あるいは合成食品
のいずれであるかを問わない。もっとも、この食品が前
記干し海苔3のように乾燥した食品であると、前記セラ
ック溶液が、その食品の表面に可食粉体とは別に塗布さ
れる場合、あるいは、前記スプレー容器等から可食粉体
とともに吐出されるようにして塗布される場合のいずれ
においても、その食品の表面を流動するのを防げるの
で、作業性よく確実に塗布される。また、食品として
は、前記干し海苔3とか、大豆シート、あるいはスライ
スチーズその他のスライス食品のようなシート状もしく
は板状食品であるのが望ましい。これらシート状もしく
は板状食品は、携帯便利であるとともに、他の食品を包
み、また他の食品の上に載せて食することができるの
で、味質とか外観の変化が楽しめ、粉体付着食品の食品
特性がより一層向上することとなる。
【0034】なお、かかる粉体付着食品は、前記味付け
海苔としての粉体付着食品1のところで説明した製造方
法において、干し海苔3を前記所定の形状を有する食品
に置換し、醤油粉末2を可食粉体に置換して考えれば、
同様の製造方法によって製造されることができる。ま
た、その効果に関しても、前記味付け海苔としての粉体
付着食品1のところで説明したのと同様であって、前記
可食粉体は、セラック溶液を媒介として、前記所定の形
状を有する食品に付着性よく付着することとなる。
【0035】もちろん、かかる粉体付着食品も、その表
面側に、可食粉体を、文字とか絵柄等の像を形成するよ
うにして付着させるとよい。これにより、多種多様な食
品の表面に、例えば、賞味期限を、所望の可食粉体で直
接表示することができるようになる。このとき、所定の
形状を有する食品が、例えば、前記シート状もしくは板
状食品のように、その表面が平面状に形成されている食
品であると、その平面に前記像を形成すればよいので、
作業し易く好ましい。
【0036】
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明に係る粉体付着食品によれば、次の効果が
ある。
【0037】請求項1に記載された粉体付着食品によれ
ば、可食粉体の付着性が良好である。
【0038】請求項2に記載された粉体付着食品によれ
ば、加えて、可食粉体を、簡便、かつ確実に食品の表面
側に付着させることができる。
【0039】請求項3に記載された粉体付着食品によれ
ば、加えて、セラック溶液の塗布作業の手間を省くこと
ができる。
【0040】請求項4に記載された粉体付着食品によれ
ば、加えて、可食粉体が食品に確実に固定される。
【0041】請求項5に記載された粉体付着食品によれ
ば、加えて、セラック溶液が作業性よく確実に塗布され
る。
【0042】請求項6に記載された粉体付着食品によれ
ば、加えて、食品特性を改善することができる。また、
可食粉体がセラック溶液に溶解するのを回避することが
できる。
【0043】請求項7に記載された粉体付着食品によれ
ば、加えて、機能的な味付け海苔を提供することができ
る。
【0044】請求項8に記載された粉体付着食品によれ
ば、加えて、食品を装飾したり、例えば、賞味期限等を
表す文字とか、「醤油味」、「ソース味」等の文字を食
品に直接表示したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る粉体付着食品の一実施の形態を
示す、一部破断した斜視図である。
【図2】図1に示した粉体付着食品の製造方法を説明す
るものであって、干し海苔に、セラック溶液を、スプレ
ー方式で塗布する状態を示す図である。
【図3】同じく、干し海苔に、セラック溶液を、ローラ
ー方式で塗布する状態を示す図である。
【図4】同じく、可食粉体を被覆するよう、セラック溶
液を塗布する状態を示す図である。
【図5】この発明に係る粉体付着食品の使用例を示す図
である。
【符号の説明】
1 粉体付着食品(味付け海苔) 2 可食粉体(醤油粉末) 3 所定の形状を有する食品(干し海苔)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の形状を有する食品の表面側に、セ
    ラックを介して、食用可能な粉末状もしくは顆粒状の可
    食粉体を付着してなる粉体付着食品。
  2. 【請求項2】 前記食品の表面に塗布されたセラック溶
    液を介して、前記可食粉体を前記食品の表面側に付着し
    てなる、請求項1に記載の粉体付着食品。
  3. 【請求項3】 前記可食粉体は、容器内に、噴射ガスお
    よびセラック溶液とともに充填されており、その噴射ガ
    スの噴射によって、前記セラック溶液とともに吐出され
    て、前記食品の表面側に付着されてなる、請求項1に記
    載の粉体付着食品。
  4. 【請求項4】 前記可食粉体を被覆するよう、さらに、
    前記食品の表面側に前記セラック溶液を塗布してなる、
    請求項2または3に記載の可食粉体付着食品。
  5. 【請求項5】 前記食品は、乾燥した食品である、請求
    項2ないし4のいずれか1項に記載の粉体付着食品。
  6. 【請求項6】 前記可食粉体は、飲食物を、噴霧乾燥あ
    るいは凍結乾燥で乾燥して粉砕等してなるものである、
    請求項5に記載の粉体付着食品。
  7. 【請求項7】 前記乾燥した食品は、干し海苔であり、
    かつ、前記可食粉体は、醤油粉末である、請求項6に記
    載の粉体付着食品。
  8. 【請求項8】 前記可食粉体は、前記表面側に、文字と
    か絵柄等の像を形成するよう付着してなる、請求項1な
    いし7のいずれか1項に記載の粉体付着食品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008068814A1 (ja) * 2006-11-30 2008-06-12 Misato Plaheat Mfg. Ltd. 粉末乾燥調味料とその製造方法及びその製造装置
JP2009034087A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Kazuko Endo 〔0001〕のりぶみ(ひらがな)〔0002〕のりぶみ(カタカナ)〔0003〕のりメッセージ

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