JP2001075338A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001075338A
JP2001075338A JP25382999A JP25382999A JP2001075338A JP 2001075338 A JP2001075338 A JP 2001075338A JP 25382999 A JP25382999 A JP 25382999A JP 25382999 A JP25382999 A JP 25382999A JP 2001075338 A JP2001075338 A JP 2001075338A
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雅史 門永
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貴彦 徳増
Makoto Kobu
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電部、転写部等のチャージャ付近で発生す
る放電生成物であるオゾン及びNOX の濃度低下を効率
よく行える画像形成装置を提供する。 【解決手段】 感光体2を帯電する帯電部3や転写紙P
を帯電するための転写部6或いは残留トナーを除電する
トナー除電部9の放電箇所近傍、例えば、放電ワイヤ2
2に対向する面上に放電生成物を分解するための光触媒
物質40を有することで、帯電部3等の放電個所付近で
発生する放電生成物であるオゾンやNOXを効率よく分
解し、その濃度を低下させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に関
し、詳細には、電子写真方式の作像プロセスで発生する
放電生成物を効率的かつ確実に分解し得る画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式のプロセスを利用した複写
機、プリンタ及びファクシミリ装置等の画像形成装置に
おいては、感光体を一様に帯電させる帯電部、感光体上
に形成されたトナー画像を画像形成部材に転写する転写
部、及び、感光体残留電荷や残トナー電荷を除電する除
電部等を備えており、これらの各部でコロナ放電を利用
する場合が多いが、このコロナ放電により放電生成物が
生成される。例えば、オゾン、NOX が挙げられる。オ
ゾンは、高濃度で画像形成装置内に滞留すると、感光体
表面を酸化し、感光体光感度の低下や帯電能の劣化を生
じさせ、形成画像が悪化する。また、感光体以外の部材
の劣化が促進され、部品寿命が低下する等の不具合も挙
げられる。
【0003】高濃度のオゾンが画像形成装置外に排出さ
れると、オゾン臭気により周囲の人に不快感を与えた
り、人によってはアレルギー症状を受ける等の人体への
悪影響が懸念される。画像形成装置外に排出されるオゾ
ン濃度は規定されている。具体的な基準によると、例え
ば、ドイツのブルーエンジェル審査基準(RAL−UZ
62)では、機外排出濃度は0.01ppm以下に規制
されている。
【0004】従来、画像形成装置においては、ファンに
より感光体周辺のオゾンを吸引して、オゾンフィルタを
通して画像形成装置外に排出することが行われている。
【0005】ところが、このような従来のオゾン処理方
法にあっては、フィルタがオゾン吸着により徐々に劣化
し、長期問の使用によって適切にオゾンを除去すること
ができなくなるという問題があった。また、フィルタに
よるオゾン除去率を向上させるために、フィルタのメッ
シュを細かくしたり、フィルタの厚みを厚くして、フィ
ルタの表面積を増大させると、フィルタでの圧力損失が
増大して、容量の大きいファンを取り付ける必要があ
り、画像形成装置のコストが高くなるとともに消費電力
が増大したり、騒音が大きくなるという問題があった。
【0006】もう一つの主要な放電生成物であるNOX
の場合には、機外排出規制は現在のところなされていな
いが、やはり画像形成装置内部の部材に悪影響を与え
る。放電が発生すると、NOX が形成されることが知ら
れているが、空気中の水分と反応して硝酸が、また、金
属と反応して金属硝酸塩が生成される。これらの生成物
は低湿環境下では高抵抗であり、放電ワイヤ等に付着す
ることで、放電が不安定となり帯電ムラが生じるといっ
た不具合が発生する。また、感光体表面に硝酸又は硝酸
塩による薄い膜が形成されると、高湿環境下では画像が
流れたような異常画像が発生する。これは硝酸・硝酸塩
が吸湿することで低抵抗となり、感光体表面の静電潜像
が壊れてしまうためである。
【0007】放電ワイヤ表面に付着した付着物は、ワイ
ヤクリーニング部材を設けることで除去可能である。ま
た、感光体表面の付着物は、クリーニング時に感光体を
少しずつ削りとることで除去するといった方法が取られ
ている。しかしながら、コスト上昇や経時による劣化問
題が起こり、本質的な解決策とはなっていない。
【0008】この点、本出願人は、先に光触媒によるオ
ゾン分解作用を利用して、画像形成装置内でオゾンを分
解する方法を種々提案している。例えば、少なくとも結
着樹脂と着色剤を含有するトナー中に又は外溶剤として
金属を担持した半導体粒子を含有させることにより、コ
ロナ放電で発生する放電生成物を低減させる電子写真用
現像剤(特開平5−34445号公報参照)や、像担持体
の周辺部に設けたイレーサランプ、転写前除電ランプ又
は除電ランプの光を受ける部分の少なくとも一つの部分
に、金属を担持した半導体微粒子を塗布する等の提案が
なされている。
【0009】これらの提案例によれば、何れも画像形成
装置内でオゾンを分解されやすくすることで、帯電器等
から外に流出したオゾン濃度を低減させ、オゾンフィル
タヘの負荷を少なくすることができる。
【0010】この他の従来例を列挙すると、以下のよう
なものがある。例えば、特開平5−303244号公報
によれば、定着部の排熱を利用し、NOX が硝酸塩にな
るのを防ぐようにしている。特開平6−167857号
公報によれば、定着部の排熱を利用し、放電部材のオゾ
ンの分解を行うことで感光体の劣化を防ぐようにしてい
る。特開平6−317974号公報によれば、触媒を放
電が生じている付近に配置することで、オゾンの発生を
抑えるようにしている。特開平7−134473号公報
によれば、触媒、熱を利用することで、オゾンの発生を
抑えるようにしている。特開平9−114191号公報
によれば、帯電器の表面で、感光体の帯電用とは別に沿
面グロー放電を起こすことで、NOX を分解するように
している。特開平9−138619号公報によれば、オ
ゾン吸引用のダクト内でのオゾンを、光を照射すること
で分解し、分解効率をよくすることでオゾン分解フィル
タの長寿命化を図るようにしている。特開平10−90
974号公報によれば、触媒を鋸歯電極に設けること
で、オゾンを分解するようにしている。特開平10−3
01364号公報によれば、放電部分にオゾン非発生ガ
スを流すことで、オゾンの発生を防ぐようにしている。
さらに、特公平8−23715号公報によれば、中和物
質を放電器の内側に被覆することで、NOX を中和し感
光体の劣化を防ぐようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の画像形成装置や放電生成物低減方法にあって
は、何れも帯電器等から外に流出した放電生成物濃度を
低減させて、フィルタヘの負荷を少なくするようにして
いるに過ぎないものであり、なお改良の余地がある。
【0012】即ち、帯電器等から外に流出した放電生成
物濃度を低減させるようにしているため、帯電器等から
流出した放電生成物は、少なからず画像形成装置内に拡
散し、光触媒と反応する確率が低下するので、放電生成
物濃度の低減効率が低く、効率的な放電生成物濃度の低
減が要望されている。
【0013】そこで、本発明は、いわゆるコロナ放電等
により発生する放電生成物であるオゾン及びNOX の濃
度低下をその放電個所付近で効率よく行える画像形成装
置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
感光体を帯電し、帯電した前記感光体表面に光を照射し
て静電潜像を形成する画像形成装置において、装置内部
に放電生成物の分解を目的とした光触媒物質を配置して
なる。
【0015】従って、画像形成装置の装置内部に放電生
成物の分解を目的とした光触媒物質を配置することで、
放電生成物であるオゾン及びNOX を光触媒物質により
効率よく分解し、その濃度を低下させることができる。
【0016】請求項2記載の発明は、放電を利用した画
像形成装置において、その放電個所近傍に放電生成物の
分解を目的とした光触媒物質を配置してなる。
【0017】従って、放電に基づき発生する放電生成物
であるオゾン及びNOX をその発生個所に非常に近い放
電個所近傍に配置させた光触媒物質により効率よく分解
し、その濃度を低下させることができる。
【0018】請求項3記載の発明は、所定のケーシング
内に放電ワイヤが収納された帯電部でコロナ放電を行っ
て感光体を帯電し、帯電した前記感光体表面に光照射し
て静電潜像を形成する画像形成装置において、前記ケー
シング内部のうち、少なくとも前記放電ワイヤに対向す
る面上に、光触媒物質を設けた。
【0019】従って、帯電部のコロナ放電により発生す
る光により放電ワイヤに対向するケーシング内部面上の
光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発生する
放電生成物であるオゾン及びNOX を帯電部のケーシン
グから流出する前に効率的に分解することができ、オゾ
ンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画像形成装置外
に流出するオゾン及びNOX 量を低減させることができ
る。
【0020】請求項4記載の発明は、所定のケーシング
内に放電ワイヤが収納されるとともにグリッドの配設さ
れた帯電部でコロナ放電を行って感光体を帯電し、帯電
した前記感光体表面に光照射して静電潜像を形成する画
像形成装置において、前記ケーシング内部及び前記グリ
ッドのうち、少なくとも前記放電ワイヤに対向する面
に、光触媒物質を設けた。
【0021】従って、請求項3記載の発明と同様である
が、特に、帯電部のコロナ放電により発生する光により
放電ワイヤに対向するケーシング内部やグリッドの面の
光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発生する
放電生成物であるオゾン及びNOX を帯電部のケーシン
グから流出する前に効率的に分解することができ、オゾ
ンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画像形成装置外
に流出するオゾン及びNOX 量を低減させることができ
る。
【0022】請求項5記載の発明は、所定のケーシング
内に放電ワイヤが収納されるとともにグリッドの配設さ
れた帯電部でコロナ放電を行って感光体を帯電し、帯電
した前記感光体表面に光照射して静電潜像を形成する画
像形成装置において、少なくとも前記放電ワイヤが光触
媒物質を含む。
【0023】従って、請求項3記載の発明と同様である
が、特に、帯電部のコロナ放電により発生する光により
放電ワイヤ自身が有する光触媒物質を活性化させて、コ
ロナ放電により発生する放電生成物であるオゾン及びN
X を帯電部のケーシングから流出する前に効率的に分
解することができ、オゾンやNOX が及ぼす悪影響を防
止でき、画像形成装置外に流出するオゾン及びNOX
を低減させることができる。特に、放電ワイヤ自身が光
触媒物質を有するので、効率がよく、放電ワイヤのクリ
ーニングも不要となり、放電むらの発生も抑制できる。
【0024】請求項6記載の発明は、静電潜像の形成さ
れた感光体をトナーで現像し、所定のケーシング内に放
電ワイヤが収納された転写部でコロナ放電を行って画像
形成部材を帯電させて、帯電された前記画像形成部材上
に前記感光体上のトナー画像を転写する画像形成装置に
おいて、前記ケーシング内部のうち、少なくとも前記放
電ワイヤに対向する面上に、光触媒物質を設けた。
【0025】従って、転写部のコロナ放電により発生す
る光により放電ワイヤに対向するケーシング内部面上の
光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発生する
放電生成物であるオゾン及びNOX を転写部のケーシン
グから流出する前に効率的に分解することができ、オゾ
ンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画像形成装置外
に流出するオゾン及びNOX 量を低減させることができ
る。
【0026】請求項7記載の発明は、静電潜像の形成さ
れた感光体をトナーで現像し、所定のケーシング内に放
電ワイヤが収納されるとともにグリッドの配設された転
写部でコロナ放電を行って画像形成部材を帯電させて、
帯電された前記画像形成部材上に前記感光体上のトナー
画像を転写する画像形成装置において、前記ケーシング
内部及び前記グリッドのうち、少なくとも前記放電ワイ
ヤに対向する面上に、光触媒物質を設けた。
【0027】従って、請求項6記載の発明と同様である
が、特に、転写部のコロナ放電により発生する光により
放電ワイヤに対向するケーシング内部やグリッドの面の
光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発生する
放電生成物であるオゾン及びNOX を転写部のケーシン
グから流出する前に効率的に分解することができ、オゾ
ンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画像形成装置外
に流出するオゾン及びNOX 量を低減させることができ
る。
【0028】請求項8記載の発明は、静電潜像の形成さ
れた感光体をトナーで現像し、所定のケーシング内に放
電ワイヤが収納されるとともにグリッドの配設された転
写部でコロナ放電を行って画像形成部材を帯電させて、
帯電された前記画像形成部材上に前記感光体上のトナー
画像を転写する画像形成装置において、少なくとも前記
放電ワイヤが光触媒物質を含む。
【0029】従って、請求項6記載の発明と同様である
が、特に、転写部のコロナ放電により発生する光により
放電ワイヤ自身が有する光触媒物質を活性化させて、コ
ロナ放電により発生する放電生成物であるオゾン及びN
X を転写部のケーシングから流出する前に効率的に分
解することができ、オゾンやNOX が及ぼす悪影響を防
止でき、画像形成装置外に流出するオゾン及びNOX
を低減させることができる。特に、放電ワイヤ自身が光
触媒物質を有するので、効率がよく、放電ワイヤのクリ
ーニングも不要となり、放電むらの発生も抑制できる。
【0030】請求項9記載の発明は、感光体上に形成さ
れトナー画像を転写部で画像形成部材に転写して、前記
感光体上に残留する残留トナーに、所定のケーシング内
に放電ワイヤが収納されたトナー除電部でコロナ放電を
行って、前記残留トナーを除電した後、前記感光体上の
除電された残留トナーをクリーニング部でクリーニング
する画像形成装置において、前記ケーシング内部のう
ち、少なくとも前記放電ワイヤに対向する面上に、光触
媒物質を設けた。
【0031】従って、トナー除電部のコロナ放電により
発生する光により放電ワイヤに対向するケーシング内部
面上の光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発
生する放電生成物であるオゾン及びNOX をトナー除電
部のケーシングから流出する前に効率的に分解すること
ができ、オゾンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画
像形成装置外に流出するオゾン及びNOX 量を低減させ
ることができる。
【0032】請求項10記載の発明は、感光体上に形成
されトナー画像を転写部で画像形成部材に転写して、前
記感光体上に残留する残留トナーに、所定のケーシング
内に放電ワイヤが収納されるとともにグリッドの配設さ
れたトナー除電部でコロナ放電を行って、前記残留トナ
ーを除電した後、前記感光体上の除電された残留トナー
をクリーニング部でクリーニングする画像形成装置にお
いて、前記ケーシング内部及び前記グリッドのうち、少
なくとも前記放電ワイヤに対向する面上に、光触媒物質
を設けた。
【0033】従って、請求項9記載の発明と同様である
が、特に、トナー除電部のコロナ放電により発生する光
により放電ワイヤに対向するケーシング内部やグリッド
の面の光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発
生する放電生成物であるオゾン及びNOX をトナー除電
部のケーシングから流出する前に効率的に分解すること
ができ、オゾンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画
像形成装置外に流出するオゾン及びNOX 量を低減させ
ることができる。
【0034】請求項11記載の発明は、感光体上に形成
されトナー画像を転写部で画像形成部材に転写して、前
記感光体上に残留する残留トナーに、所定のケーシング
内に放電ワイヤが収納されるとともにグリッドの配設さ
れたトナー除電部でコロナ放電を行って、前記残留トナ
ーを除電した後、前記感光体上の除電された残留トナー
をクリーニング部でクリーニングする画像形成装置にお
いて、少なくとも前記放電ワイヤが光触媒物質を含む。
【0035】従って、請求項9記載の発明と同様である
が、特に、トナー除電部のコロナ放電により発生する光
により放電ワイヤ自身が有する光触媒物質を活性化させ
て、コロナ放電により発生する放電生成物であるオゾン
及びNOX をトナー除電部のケーシングから流出する前
に効率的に分解することができ、オゾンやNOX が及ぼ
す悪影響を防止でき、画像形成装置外に流出するオゾン
及びNOX 量を低減させることができる。特に、放電ワ
イヤ自身が光触媒物質を有するので、効率がよく、放電
ワイヤのクリーニングも不要となり、放電むらの発生も
抑制できる。
【0036】請求項12記載の発明は、請求項1ないし
11の何れか一に記載の画像形成装置において、前記光
触媒物質が半導体である。
【0037】従って、請求項1ないし11の何れか一に
記載の発明を容易に実現できる。
【0038】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の画像形成装置において、前記半導体が、少なくとも酸
化チタンを含む。
【0039】従って、請求項12記載の発明を極めて容
易に実現できる。
【0040】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の画像形成装置において、前記酸化チタンの結晶構造
は、アナターゼ型構造のものを含む。
【0041】従って、請求項13記載の発明を実現する
上で、反応効率、安全性及び利用できる波長域等の点で
好適となる。
【0042】請求項15記載の発明は、請求項1ないし
14の何れか一に記載の画像形成装置において、前記ケ
ーシング内部に紫外線照射可能な発光体を設けた。
【0043】従って、請求項1ないし14の何れか一に
記載の発明を実現する上で、発光体を備えることで光触
媒物質による放電生成物の分解効率を一層向上させるこ
とができる。
【0044】請求項16記載の発明は、請求項15記載
の画像形成装置において、前記発光体はその発光表面に
光触媒物質を含む。
【0045】従って、請求項15記載の発明を実現する
上で、発光体に接触したオゾン等の放電生成物を分解さ
せることもできる。
【0046】請求項17記載の発明は、請求項15又は
16記載の画像形成装置において、前記発光体が照射す
る紫外線は300nm〜400nmの波長の光を含む。
【0047】従って、請求項15又は16記載の発明を
実現する上で、発光体による光触媒物質の励起効率を向
上させることができる。
【0048】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図面に基
づいて説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本
発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい
種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の
説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限
り、これらの態様に限られるものではない。
【0049】図1ないし図4は、本発明の画像形成装置
の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の画像
形成装置の一実施の形態を適用した画像形成装置1の要
部構成図である。
【0050】図1において、画像形成装置1は、図示し
ない本体筐体内に、時計方向に回転駆動される感光体2
が収納されている。この感光体2の周囲には、電子写真
プロセスに従い、帯電部3、光書込部4、現像部5、転
写部6、クリーニング部7及び感光体除電部8等が配設
されているとともに、クリーニング部7の手前にトナー
除電部9が配設されている。
【0051】画像形成装置1は、画像形成部材である複
数枚の転写紙Pを収納する給紙カセット(図示せず)を備
えており、給紙カセット内の転写紙Pは、給紙ローラ
(図示せず)により1枚ずつレジストローラ対(図示せず)
でタイミング調整された後、転写部6と感光体2の間に
送り出される。
【0052】このような画像形成装置1において、ま
ず、感光体2を図1中時計方向に回転駆動して、感光体
2を帯電部3で一様に帯電した後、光書込部4により画
像データで変調されたレーザを照射して感光体2に静電
潜像を形成し、静電潜像の形成された感光体2に現像部
5でトナーを付着させて現像する。ついで、現像部5で
トナーを付着してトナー画像を形成した感光体2を、転
写部6で感光体2と転写部6との間に搬送されてきた転
写紙Pに転写させ、トナー画像の転写された転写紙Pを
定着部10に搬送する。
【0053】定着部10は、内蔵ヒータにより所定の定
着温度に加熱される定着ローラ11と、定着ローラ11
に所定圧力で抑圧される加圧ローラ12とを備え、転写
部6から搬送されてきた転写紙Pを加熱・加圧して、転
写紙P上のトナー画像を転写紙Pに定着させた後、図示
しない排紙トレイ上に排出する。
【0054】一方、画像形成装置1は、転写部6でトナ
ー画像を転写紙Pに転写した感光体2をさらに回転し
て、トナー除電部9で感光体2上に残留している残留ト
ナーの電荷を除去し、クリーニング部7で感光体2表面
に残留するトナーをブレード13により掻き落として除
去した後、感光体除電部8で除電する。画像形成装置1
は、感光体除電部8で除電した感光体2を帯電部3で一
様に帯電させた後、上述の場合と同様に、次の画像形成
を行う。なお、クリーニング部7は、ブレード13で感
光体2上の残留トナーを掻き落とすものに限らず、例え
ば、ファーブラシで感光体2上の残留トナーを掻き落と
すものであってもよい。
【0055】これらの帯電部3、転写部6及びトナー除
電部9は、何れもコロナ放電を利用したコロナ帯電器で
あり、図2に示すようなコロトロン或いは図3に示すよ
うなスコロトロンが用いられている コロトロンは、図2に示すように、感光体2側が開口し
た矩形或いは円筒形状に形成されたケーシング21内の
略中央部に放電ワイヤ22が収納されており、放電ワイ
ヤ22に高圧電源23から所定の高電圧が付与されるこ
とにより、コロナ放電する。このケーシング21は、ア
ルミニウム或いはステンレス等の金属で形成されてお
り、感光体2側以外の部分をシールドして放電安定性を
向上させている。また、放電ワイヤ22には、例えばタ
ングステン等が用いられている。
【0056】また、スコロトロンは、図3に示すよう
に、感光体2側が開口した矩形或いは円筒形状にアルミ
ニウム或いはステンレス等の金属で形成されたケーシン
グ31内の略中央部に、タングステン等で形成された放
電ワイヤ32が収納されており、感光体2例の開口部に
グリッド33が配設されている。放電ワイヤ32には、
高圧電源34から所定の高電圧が付与され、グリッド3
3には、バイアス電源35から所定の電圧が印加され
る。スコロトロンは、高圧電源34から放電ワイヤ32
に所定の高電圧を印加するとともに、グリッド33にバ
イアス電源35から所定の電圧を印加して、放電ワイヤ
32からのコロナ放電のイオン流をグリッド33で制御
して、放電むらをなくすとともに、感光体2表面の電位
を制御する。
【0057】例えば、帯電部3は、コロトロン或いはス
コロトロンによりコロナ放電して、感光体2表面を一様
に帯電させる。この帯電部3によるコロナ放電は、負放
電により行われることが多く、多量のオゾンやNOX
の放電生成物を発生させる。
【0058】また、転写部6は、コロトロン或いはスコ
ロトロンによりコロナ放電して、転写紙P上に電荷を与
え、感光体2との間に生じた電界により、感光体2表面
のトナー画像をクーロン力で、転写紙Pに移動させて保
持させる。この場合のコロナ放電は、転写紙Pを感光体
2と同極性に帯電させるため、負放電により行われるこ
とが多く、多量のオゾンやNOX 等の放電生成物を発生
させる。
【0059】さらに、トナー除電部9は、コロトロン或
いはスコロトロンにより交流高電圧でコロナ放電して、
感光体2上に残留した残留トナーの電荷を除電する。
【0060】そして、帯電部3、転写部6及びトナー除
電部9は、コロトロンで形成されるときには、図2に示
すように、そのケーシング21のうち、少なくとも放電
ワイヤ22に対向する面に、光触媒物質が設けられてお
り、また、スコロトロンで形成されるときには、図3に
示すように、そのケーシング31及びグリッド33のう
ち、少なくとも放電ワイヤ32に対向する面に、光触媒
物質が設けられている。また、放電ワイヤ22,32そ
のものにも光触媒物質が設けられている。
【0061】この光触媒物質40は、酸化チタン等の半
導体が用いられており、半導体は、光が照射された状態
で、放電生成物、例えば、オゾンが接触すると、オゾン
を分解する作用を有している。即ち、酸化チタン等の半
導体は、バンドギャップに相当する波長の光が照射され
ると、伝導帯に励起され、価電子帯に正孔が生成され
る。この半導体の励起された電子は、還元作用を及ぼ
し、金属を担持している場合には、価電子帯から金属に
電子が流れて、そこで還元作用を及ぼす。このように、
半導体に適当な波長の光を照射することにより、励起さ
れた電子の還元作用により、放電生成物が還元分解され
る。
【0062】光触媒物質40として用いる物質として
は、上述の酸化チタンの他に、WO3、ZnO及びCd
S等を用いることができ、特に、アナターゼ型酸化チタ
ンは、反応効率、安全性及び利用できる波長域の点から
好適である。これらの光触媒物質40は、上記のものを
2種類以上混合してもよく、またPt,Pd,Rh及び
Nb等を混合すると、光触媒作用をさらに促進させるこ
とができる。
【0063】光触媒物質40は、化学的蒸着法、無機金
属塩の中和や加水分解、金属アルコキシドの加水分解及
びゾルゲル法等によりケーシング21,31やグリッド
33、放電ワイヤ22,32上の一部に直接形成するこ
とにより、取り付けることができる。また、別の基板に
形成した膜をケーシング21,31やグリッド33に接
着することで貼り付けることも可能である。市販の光触
媒微粉末を、ケーシング21,31やグリッド33、放
電ワイヤ22,32上に接着することでも取り付けるこ
とができる。さらには、ケーシング21,31、グリッ
ド33、放電ワイヤ22,32を構成する材料に、光触
媒物質を混合して、各部材を形成することによって、各
部材そのものに光触媒作用を持たせることも可能であ
る。
【0064】コロナ放電は、紫色に近い発光を伴い、紫
外線が放射されていることが知られており、この紫外線
によって光触媒物質40が励起され、光触媒物質40に
よって放電生成物を分解することができる。
【0065】次に、本実施の形態の作用を説明する。画
像形成装置1は、帯電部3、転写部6及びトナー除電部
9等のコロナ放電を行う部分のケーシング21,31や
グリッド33の放電ワイヤ22,32に面する部分、放
電ワイヤ22,32そのものに光触媒物質を配置してお
り、この光触媒物質40により、ケーシング21,31
内で放電生成物を分解するところにその特徴がある。
【0066】即ち、このような画像形成装置1におい
て、まず、図1中で時計方向に回転駆動される感光体2
を帯電部3でコロナ放電により一様に帯電した後、光書
込部4により画像データで変調されたレーザを照射して
感光体2に静電潜像を形成し、静電潜像の形成された感
光体2に現像部5でトナーを付着させて現像する。つい
で、現像部5でトナーを付着してトナー画像を形成した
感光体2を、転写部6でコロナ放電により感光体2と転
写部6の間に搬送されてきた転写紙Pに転写させる。ト
ナー画像が転写された転写紙Pを定着部10に搬送し、
定着部10で転写紙P上のトナー画像をこの転写紙Pに
定着させた後、排紙トレイ(図示せず)上に排出する。そ
して、画像形成装置1は、転写部6でトナー画像を転写
紙Pに転写した感光体2を、さらに回転して、トナー除
電部9でコロナ放電により感光体2上に残留している残
留トナーの電荷を除去し、クリーニング部7で感光体2
表面に残留するトナーをブレード13により掻き落とし
て除去した後、感光体除電部8で除電する。
【0067】このような電子写真方式の作像プロセスに
おいて、コロナ放電を利用する場合には、オゾン、NO
X 等の放電生成物が発生する。例えば、帯電部3、転写
部6及びトナー除電部9部分が該当し、オゾン、NOX
等の放電生成物が発生する。
【0068】ここに、本実施の形態にあっては、帯電部
3、転写部6及びトナー除電部9としてコロトロンが用
いられているときには、ケーシング21の放電ワイヤ2
2に対向する部分全面或いは一部、放電ワイヤ22の一
部或いは全面に光触媒物質40が配置されており、また
帯電部3、転写部6及びトナー除電部9としてスコロト
ロンが用いられているときには、ケーシング31及びグ
リッド33の放電ワイヤ32に対向する部分全面或いは
一部、放電ワイヤ32の全面或いは一部に光触媒物質4
0が配置されている。
【0069】この光触媒物質40は、上述のようにコロ
ナ放電で発光される光が照射されると、活性化して還元
作用を発揮し、オゾンやNOX 等の放電生成物を分解す
る。
【0070】従って、本実施の形態によれば、コロナ放
電により帯電部3、転写部6及びトナー除電部9のケー
シング21,31内で発生した放電生成物は、ケーシン
グ21,31から外部に流出する前に、ケーシング2
1,31内で光触媒物質40により効率的に分解され
る。その結果、例えば、オゾンが感光体2表面を酸化し
て、画像を悪化させることを防止することができ、ま
た、画像形成装置1の外部にオゾンが流出して、環境を
悪化させることを防止することができる。また、NO X
による硝酸、硝酸塩が感光体2表面に付着することを防
止することができ、高湿環境での画像流れを防止するこ
とができる。さらには、経時での硝酸や硝酸塩による放
電ワイヤ付着が発生しにくくなり、低湿環境での放電ム
ラを防止することが可能となる。
【0071】なお、本実施の形態では、放電ワイヤ2
2,32の放電により発生する光を利用して光触媒物質
40を活性化させ、放電生成物を分解しているが、光触
媒物質40による放電生成物の分解効率を向上させるた
めに、図4にスコロトロンの場合について示すように、
ケーシング31内に光触媒物質40を励起させる波長を
含む光を照射するランプ50を設けてもよい。
【0072】このランプ50としては、例えば、光触媒
物質40としての半導体が酸化チタンである場合には、
400nm以下の波長が含まれていればよい。従って、
通常の蛍光灯やハロゲンランプ等を用いることができ、
特に、紫外線ランプを用いればさらに効果的となる。な
お、図4では、スコロトロンにランプ50を配設させた
場合の例を示しているが、図2に示したようなコロトロ
ンの場合にも同様に適用できる。
【0073】また、ランプ50の表面に半導体による光
触媒物質40をコーティングすると、このランプ50に
コーティングされた光触媒物質40が励起され、ランプ
50に接触したオゾンを分解させることもできる。
【0074】このようなランプ50をケーシング31内
に設けることにより、放電による発光がない場合にも、
ランプ50の光でケーシング31やグリッド33に具備
させた光触媒物質40を活性化して、オゾンを分解させ
ることができ、オゾンの分解効率を向上させることがで
きる。
【0075】なお、本実施の形態のように、転写部6及
びトナー除電部9のケーシング21,31内にランプ5
0を設けた場合には、画像形成処理を行っている際にも
ランプ50を点灯させ、光照射を行ってもよいが、帯電
部3のケーシング21,31内にランプ50を設けた場
合には、ランプ50の光照射により感光体2が帯電しな
くなるため、画像形成処理を行っていない、待機時の
み、ランプ50を点灯させて、光照射し、放電生成物の
分解を行うようにする。
【0076】また、上述した構成では、ランプ50はケ
ーシング21,31の内部に配置されているが、必ずし
もケーシング21,31の内部である必要はなく、光触
媒物質40に十分な光が照射されるならば、ケーシング
21,31の外に配置しても構わない。ケーシング2
1,31の外部に配置することで、ランプ50によって
ケーシング21,31の内部の電界分布が乱されること
がなくなり、放電ワイヤ22,32からの放電が安定化
する。また、ランプサイズの制限がなくなり、コスト低
減にもつながる。
【0077】ここに、上述したような光触媒物質40の
効果を検証するため、以下のような比較実験を行った。
まず、本発明による光触媒物質を用いていない帯電器単
体でのオゾン濃度を測定したところ10ppmであっ
た。
【0078】この帯電器のケーシング及びグリッドの放
電ワイヤに面する部分の一部、さらに放電ワイヤの一部
に、半導体の光触媒物質を取り付けるとともに、酸化チ
タンの薄膜を表面コーティングした紫外線ランプを取り
付けた。そして、放電中のオゾン濃度を測定したとこ
ろ、1/20に低下したものである。
【0079】また、本発明による光触媒物質を用いてい
ない帯電器を使用した当社製の複写機(imagio MF−2
00改造機)を、高温、高湿度環境下に設置した。そし
て、約10,000枚のコピーを作成した。作成後、複
写機を停止し、高温、高湿度環境下で一晩休止させ、翌
朝動作を再開したところ、コピー画像に像流れと言われ
る現象が観察された。これは、機内のNOX が感光体上
に降り積もり、そのNOX が高湿度な空気中の水分と反
応し、硝酸又は硝酸塩の化合物(HNO3,NH 4NO3
ど)に変化したためと考えられる。この硝酸・硝酸塩の
化合物は感光体表面の抵抗を低下させる。即ち、感光体
表面に電荷を与えても、感光体表面が電荷をその場所に
維持できないため、静電潜像が壊されてしまう。このた
め像流れが生じると考えられる。
【0080】これに対し、本発明による光触媒物質を用
いた帯電器を複写機に使用した場合、同様の実験を行っ
ても像流れ現象は現れなかったものである。
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、画像形成
装置の装置内部に放電生成物の分解を目的とした光触媒
物質を配置しているので、放電生成物であるオゾン及び
NOXを光触媒物質により効率よく分解し、その濃度を
低下させることができる。
【0082】請求項2記載の発明によれば、放電に基づ
き発生する放電生成物であるオゾン及びNOX をその発
生個所に非常に近い放電個所近傍に配置させた光触媒物
質により効率よく分解し、その濃度を低下させることが
できる。
【0083】請求項3記載の発明によれば、帯電部のコ
ロナ放電により発生する光により放電ワイヤに対向する
ケーシング内部面上の光触媒物質を活性化させて、コロ
ナ放電により発生する放電生成物であるオゾン及びNO
X を帯電部のケーシングから流出する前に効率的に分解
することができ、オゾンやNOX が及ぼす悪影響を防止
でき、画像形成装置外に流出するオゾン及びNOX 量を
低減させることができる。
【0084】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の発明と同様な効果が得られるが、特に、帯電部のコ
ロナ放電により発生する光により放電ワイヤに対向する
ケーシング内部やグリッドの面の光触媒物質を活性化さ
せて、コロナ放電により発生する放電集成物であるオゾ
ン及びNOX を帯電部のケーシングから流出する前に効
率的に分解することができ、オゾンやNOX が及ぼす悪
影響を防止でき、画像形成装置外に流出するオゾン及び
NOX 量を低減させることができる。
【0085】請求項5記載の発明によれば、請求項3記
載の発明と同様な効果が得られるが、特に、帯電部のコ
ロナ放電により発生する光により放電ワイヤ白身が有す
る光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発生す
る放電生成物であるオゾン及びNOX を帯電部のケーシ
ングから流出する前に効率的に分解することができ、オ
ゾンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画像形成装置
外に流出するオゾン及びNOX 量を低減させることがで
きる。特に、放電ワイヤ自身が光触媒物質を有するの
で、効率がよく、放電ワイヤのクリーニングも不要とな
り、放電むらの発生も抑制できる。
【0086】請求項6記載の発明によれば、転写部のコ
ロナ放電により発生する光により放電ワイヤに対向する
ケーシング内部面上の光触媒物質を活性化させて、コロ
ナ放電により発生する放電生成物であるオゾン及びNO
X を転写部のケーシングから流出する前に効率的に分解
することができ、オゾンやNOX が及ぼす悪影響を防止
でき、画像形成装置外に流出するオゾン及びNOX 量を
低減させることができる。
【0087】請求項7記載の発明によれば、請求項6記
載の発明と同様な効果が得られるが、特に、転写部のコ
ロナ放電により発生する光により放電ワイヤに対向する
ケーシング内部やグリッドの面の光触媒物質を活性化さ
せて、コロナ放電により発生する放電生成物であるオゾ
ン及びNOX を転写部のケーシングから流出する前に効
率的に分解することができ、オゾンやNOX が及ぼす悪
影響を防止でき、画像形成装置外に流出するオゾン及び
NOX 量を低減させることができる。
【0088】請求項8記載の発明によれば、請求項6記
載の発明と同様な効果が得られるが、特に、転写部のコ
ロナ放電により発生する光により放電ワイヤ自身が有す
る光触媒物質を活性化させて、コロナ放電により発生す
る放電生成物であるオゾン及びNOX を転写部のケーシ
ングから流出する前に効率的に分解することができ、オ
ゾンやNOX が及ぼす悪影響を防止でき、画像形成装置
外に流出するオゾン及びNOX 量を低減させることがで
きる。特に、放電ワイヤ自身が光触媒物質を有するの
で、効率がよく、放電ワイヤのクリーニングも不要とな
り、放電むらの発生も抑制できる。
【0089】請求項9記載の発明によれば、トナー除電
部のコロナ放電により発生する光により放電ワイヤに対
向するケーシング内部面上の光触媒物質を活性化させ
て、コロナ放電により発生する放電生成物であるオゾン
及びNOX をトナー除電部のケーシングから流出する前
に効率的に分解することができ、オゾンやNOX が及ぼ
す悪影響を防止でき、画像形成装置外に流出するオゾン
及びNOX 量を低減させることができる。
【0090】請求項10記載の発明によれば、請求項9
記載の発明と同様な効果が得られるが、特に、トナー除
電部のコロナ放電により発生する光により放電ワイヤに
対向するケーシング内部やグリッドの面の光触媒物質を
活性化させて、コロナ放電により発生する放電生成物で
あるオゾン及びNOX をトナー除電部のケーシングから
流出する前に効率的に分解することができ、オゾンやN
X が及ぼす悪影響を防止でき、画像形成装置外に流出
するオゾン及びNOX 量を低減させることができる。
【0091】請求項11記載の発明によれば、請求項9
記載の発明と同様な効果が得られるが、特に、トナー除
電部のコロナ放電により発生する光により放電ワイヤ自
身が有する光触媒物質を活性化させて、コロナ放電によ
り発生する放電生成物であるオゾン及びNOX をトナー
除電部のケーシングから流出する前に効率的に分解する
ことができ、オゾンやNOX が及ぼす悪影響を防止で
き、画像形成装置外に流出するオゾン及びNOX 量を低
減させることができる。特に、放電ワイヤ自身が光触媒
物質を有するので、効率がよく、放電ワイヤのクリーニ
ングも不要となり、放電むらの発生も抑制できる。
【0092】請求項12記載の発明によれば、請求項1
ないし11の何れか一に記載の画像形成装置において、
光触媒物質が半導体であるので、請求項1ないし11の
何れか一に記載の発明を容易に実現できる。
【0093】請求項13記載の発明によれば、請求項1
2記載の画像形成装置において、半導体が少なくとも酸
化チタンを含むので、請求項12記載の発明を極めて容
易に実現できる。
【0094】請求項14記載の発明によれば、請求項1
3記載の画像形成装置において、酸化チタンの結晶構造
が少なくともアナターゼ型構造のものを含むので、請求
項13記載の発明を実現する上で、反応効率、安全性及
び利用できる波長域等の点で好適となる。
【0095】請求項15記載の発明によれば、請求項1
ないし14の何れか一に記載の画像形成装置において、
ケーシング内部に紫外線照射可能な発光体を設けたの
で、請求項1ないし14の何れか一に記載の発明を実現
する上で、発光体を備えることで光触媒物質による放電
生成物の分解効率を一層向上させることができる。
【0096】請求項16記載の発明によれば、請求項1
5記載の画像形成装置において、発光体はその発光表面
に光触媒物質を含むので、請求項15記載の発明を実現
する上で、発光体に接触したオゾン等の放電生成物を分
解させることもできる。
【0097】請求項17記載の発明によれば、請求項1
5又は16記載の画像形成装置において、発光体が照射
する紫外線が300nm〜400nmの波長の光を含む
ので、請求項15又は16記載の発明を実現する上で、
発光体による光触媒物質の励起効率を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す画像形成装置の概
略構成図である。
【図2】コロナ帯電器としてコロトロンを用いた場合を
示す構成図である。
【図3】コロナ帯電器としてスコロトロンを用いた場合
を示す構成図である。
【図4】コロナ帯電器としてスコロトロンを用いた場合
の変形例を示す構成図である。
【符号の説明】
2 感光体 3 帯電部 6 転写部 9 トナー除電部 21,31 ケーシング 22,32 放電ワイヤ 33 グリッド 40 光触媒物質 P 画像形成部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳増 貴彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小夫 真 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H003 AA18 BB11 BB14 BB16 CC01 EE01 EE03 EE09 EE10 2H027 ED03 ED24 ED26 JA01 JA02 JB05 JB06 JC02 JC03 JC20 ZA10 2H032 AA02 BA23 BA30 2H035 AA02 AA03 AA04 AA22 AB02 AZ05

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体を帯電し、帯電した前記感光体表
    面に光を照射して静電潜像を形成する画像形成装置にお
    いて、装置内部に放電生成物の分解を目的とした光触媒
    物質を配置してなることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 放電を利用した画像形成装置において、
    その放電個所近傍に放電生成物の分解を目的とした光触
    媒物質を配置してなることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 所定のケーシング内に放電ワイヤが収納
    された帯電部でコロナ放電を行って感光体を帯電し、帯
    電した前記感光体表面に光照射して静電潜像を形成する
    画像形成装置において、前記ケーシング内部のうち、少
    なくとも前記放電ワイヤに対向する面上に、光触媒物質
    を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 所定のケーシング内に放電ワイヤが収納
    されるとともにグリッドの配設された帯電部でコロナ放
    電を行って感光体を帯電し、帯電した前記感光体表面に
    光照射して静電潜像を形成する画像形成装置において、
    前記ケーシング内部及び前記グリッドのうち、少なくと
    も前記放電ワイヤに対向する面に、光触媒物質を設けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 所定のケーシング内に放電ワイヤが収納
    されるとともにグリッドの配設された帯電部でコロナ放
    電を行って感光体を帯電し、帯電した前記感光体表面に
    光照射して静電潜像を形成する画像形成装置において、
    少なくとも前記放電ワイヤが光触媒物質を含むことを特
    徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 静電潜像の形成された感光体をトナーで
    現像し、所定のケーシング内に放電ワイヤが収納された
    転写部でコロナ放電を行って画像形成部材を帯電させ
    て、帯電された前記画像形成部材上に前記感光体上のト
    ナー画像を転写する画像形成装置において、前記ケーシ
    ング内部のうち、少なくとも前記放電ワイヤに対向する
    面上に、光触媒物質を設けたことを特徴とする画像形成
    装置。
  7. 【請求項7】 静電潜像の形成された感光体をトナーで
    現像し、所定のケーシング内に放電ワイヤが収納される
    とともにグリッドの配設された転写部でコロナ放電を行
    って画像形成部材を帯電させて、帯電された前記画像形
    成部材上に前記感光体上のトナー画像を転写する画像形
    成装置において、前記ケーシング内部及び前記グリッド
    のうち、少なくとも前記放電ワイヤに対向する面上に、
    光触媒物質を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 静電潜像の形成された感光体をトナーで
    現像し、所定のケーシング内に放電ワイヤが収納される
    とともにグリッドの配設された転写部でコロナ放電を行
    って画像形成部材を帯電させて、帯電された前記画像形
    成部材上に前記感光体上のトナー画像を転写する画像形
    成装置において、少なくとも前記放電ワイヤが光触媒物
    質を含むことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 感光体上に形成されトナー画像を転写部
    で画像形成部材に転写して、前記感光体上に残留する残
    留トナーに、所定のケーシング内に放電ワイヤが収納さ
    れたトナー除電部でコロナ放電を行って、前記残留トナ
    ーを除電した後、前記感光体上の除電された残留トナー
    をクリーニング部でクリーニングする画像形成装置にお
    いて、前記ケーシング内部のうち、少なくとも前記放電
    ワイヤに対向する面上に、光触媒物質を設けたことを特
    徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 感光体上に形成されトナー画像を転写
    部で画像形成部材に転写して、前記感光体上に残留する
    残留トナーに、所定のケーシング内に放電ワイヤが収納
    されるとともにグリッドの配設されたトナー除電部でコ
    ロナ放電を行って、前記残留トナーを除電した後、前記
    感光体上の除電された残留トナーをクリーニング部でク
    リーニングする画像形成装置において、前記ケーシング
    内部及び前記グリッドのうち、少なくとも前記放電ワイ
    ヤに対向する面上に、光触媒物質を設けたことを特徴と
    する画像形成装置。
  11. 【請求項11】 感光体上に形成されトナー画像を転写
    部で画像形成部材に転写して、前記感光体上に残留する
    残留トナーに、所定のケーシング内に放電ワイヤが収納
    されるとともにグリッドの配設されたトナー除電部でコ
    ロナ放電を行って、前記残留トナーを除電した後、前記
    感光体上の除電された残留トナーをクリーニング部でク
    リーニングする画像形成装置において、少なくとも前記
    放電ワイヤが光触媒物質を含むことを特徴とする画像形
    成装置。
  12. 【請求項12】 前記光触媒物質が半導体であることを
    特徴とする請求項1ないし11の何れか一に記載の画像
    形成装置。
  13. 【請求項13】 前記半導体が少なくとも酸化チタンを
    含むことを特徴とする請求項12記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記酸化チタンの結晶構造は、少なく
    ともアナターゼ型構造を含むことを特徴とする請求項1
    3記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】前記ケーシング内部に紫外線照射可能な
    発光体を設けたことを特徴とする請求項1ないし14の
    何れか一に記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記発光体はその発光表面に光触媒物
    質を含むことを特徴とする請求項15記載の画像形成装
    置。
  17. 【請求項17】 前記発光体が照射する紫外線は、30
    0nm〜400nmの波長の光を含むことを特徴とする
    請求項15又は16記載の画像形成装置。
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JP2007225770A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Ricoh Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法、並びにプロセスカートリッジ
WO2007141885A1 (ja) * 2006-06-07 2007-12-13 Koganei Corporation イオン発生装置
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