JP2001074974A - フェルール保持機構 - Google Patents

フェルール保持機構

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JP2001074974A
JP2001074974A JP24609899A JP24609899A JP2001074974A JP 2001074974 A JP2001074974 A JP 2001074974A JP 24609899 A JP24609899 A JP 24609899A JP 24609899 A JP24609899 A JP 24609899A JP 2001074974 A JP2001074974 A JP 2001074974A
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Toru Yamaguchi
透 山口
Kazutoshi Hirasawa
和俊 平澤
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Ando Electric Co Ltd
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Ando Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、測定時に、径の大きさが異
なるフェルールでも、容易に保持することができるフェ
ルール保持機構を提供すること。 【解決手段】 フェルール2を測定時に保持するフェル
ール保持機構1においてフェルール2が載置される載置
部11を有する本体部10と、載置部11に載置された
フェルール2の両側面2a,2bに当接して、該フェル
ール2を挟持する一対の挟持部30,30Aと、本体部
10に設けられ、一対の挟持部30,30Aのうち少な
くとも一方を他方に向けて付勢する第1圧縮コイルバネ
50,50と、本体部10に挟持部30,30Aに対し
て接離可能に設けられ、挟持部30,30Aに当接して
該挟持部30,30Aを押圧することで該挟持部30,
30Aを第1付勢部50,50の付勢力に抗して離間す
る方向に開く押し付けレバー60とを備えた構成とし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバどうし
を接続する光ファイバコネクタに用いられるフェルール
(ferrule)の状態を測定する際にフェルールを保持で
きるフェルール保持機構に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システムにおいて、通信網を広く
構築するために光ファイバ同士を容易にしかも精度よく
接続する技術が重要である。従来より、光ファイバ端面
を接続するものとして光ファイバコネクタがあり、この
光ファイバコネクタにおいて、光ファイバを整列保持す
る部材としてフェルールがある。フェルールは光ファイ
バを整列保持するという性質上、高精度に仕上げる必要
があり、保持機構により所定の測定位置で保持されて、
測定器、例えば、偏波クロストーク測定器によって偏波
クロストークが測定される。上記のようにフェルールに
偏波クロストーク測定器等を用いて、該フェルールの状
態を測定する際、フェルールは所定の測定位置にて、確
実に保持する必要がある。こうしたフェルールの状態を
測定する際に用いるフェルールの保持機構の一例として
特開平8ー278108号公報に開示のものがある。こ
れは、所定の測定位置に、測定されるフェルールが挿入
される切り溝が設けられたスリープを設置しておき、測
定されるフェルールをこのスリーブに挿入することによ
り保持するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
なスリーブによりフェルールを保持する構成の保持機構
では、径の大きさが異なる種種のフェルールを測定する
際には、それに対応した内径を有するスリーブを用意し
なければならず、手間が掛かる。本発明は、上記事情を
鑑みてなされたもので、その目的は、測定時に、径の大
きさが異なるフェルールでも、容易に保持することがで
きるフェルール保持機構を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、例えば、図1〜図5に示すよう
に、フェルール2を測定時に保持するフェルール保持機
構1であって、フェルール2が載置される載置部11を
有する本体部10と、前記載置部11に載置されたフェ
ルール2の両側面2a,2bに当接して、該フェルール
2を挟持する一対の挟持部30,30Aと、前記本体部
10に設けられ、前記一対の挟持部30,30Aのうち
少なくとも一方を他方に向けて付勢する第1付勢部(例
えば、第1圧縮コイルバネ)50,50と、前記本体部
10に前記挟持部30,30Aに対して接離可能に設け
られ、前記挟持部30,30Aに当接して該挟持部3
0,30Aを押圧することで該挟持部30,30Aを前
記第1付勢部50,50の付勢力に抗して離間する方向
に開く開き部材(例えば、押し付けレバー)60とを備
えたことを特徴としている。
【0005】前記開き部材は、前記挟持部に当接して該
挟持部材を押圧すれば、挟持部を離間する方向に開かせ
ることができ、前記挟持部から離間すれば、該挟持部を
前記第1付勢部により閉じさせることができる。
【0006】請求項1記載のフェルール保持機構にあっ
ては、前記開き部材を前記挟持部に当接して該挟持部を
押圧することで前記第1付勢部の付勢力に抗して離間す
る方向に開かせ、この離間した挟持部間で、前記載置部
に前記フェルールを配置して、前記開き部材を前記挟持
部から離間させることにより、該挟持部が第1付勢部の
付勢力により接近し、前記フェルールの両側面にそれぞ
れ当接して該フェルールを挟持することができる。した
がって、前記挟持部によりフェルールを容易に保持する
ことができる。また、前記開き部材によって離間した挟
持部間にフェルールを載置して、前記開き部材を前記挟
持部から離間させるだけで、該挟持部により前記フェル
ールをその両側面から挟持することができ、測定時に保
持されるフェルールの種類が異なり、これらフェルール
の両側面間の距離つまり、フェルールの幅が異なってい
ても、それぞれを容易に保持することができる。
【0007】前記一対の挟持部は、前記開き部材により
両方がそれぞれ互いに離間する方向医に開くように構成
されている場合、前記第1付勢部は前記一対の挟持部を
それぞれ互いに向けて付勢するように設けられる。そし
て、前記開き部材が前記挟持部を押圧した際、一対の挟
持部のそれぞれが互いから離間するように構成されてい
てもよい。また、一対の挟持部が前記開き部材により押
圧されることで左右に対称に開くように構成されていて
もよい。このよう構成されていれば、これら一対の挟持
部により挟持される前記フェルールの幅が異なる大きさ
のものを複数保持する場合に、フェルールを、その軸が
常に一定の位置に配置されるように保持させることがで
きる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載のフ
ェルール保持機構において、例えば、図1〜図5に示す
ように、前記載置部11に載置されたフェルール2を上
方から押さえる押さえ部70が設けられていることを特
徴としている。
【0009】前記押さえ部は、フェルールを上方から押
さえることにより前記載置部とで挟んで保持した状態と
するものである。フェルールを上方から押さえることが
できれば、どのように構成されていてもよく、例えば、
載置部に載置されるフェルールの上方で、上下動自在に
設けられ、下降することによりフェルールの上面に当接
する押さえ板を備えた構成とし、この押さえ板の自重に
よりフェルールを押さえるようにしてもよい。
【0010】請求項2記載のフェルール保持機構にあっ
ては、前記載置部に載置されたフェルールを上方から押
さえる押さえ部が設けられているので、前記挟持部より
両側面側から挟持されている、つまり左右方向から保持
されている前記フェルールを上下方向から保持すること
ができる。したがって、測定時において、請求項1記載
の発明より一層フェルールを確実に正確に保持すること
ができる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
に記載のフェルール保持機構において、例えば、図1〜
図5示すように、前記挟持部30,30Aには、前記開
き部材60の当接部61に当接する被当接部34,34
Aが設けられ、前記当接部61と被当接部34,34A
のいずれか一方61にはテーパ部63,63Aが設けら
れ、前記開き部材60が前記挟持部30,30Aに当接
して押圧する際に、前記一方61のテーパ部(たとえ
ば、テーパ部)63,63Aに沿って他方34,34A
が摺動することにより前記一対の挟持部30,30Aが
離間する方向に開くことを特徴としている。
【0012】請求項3記載のフェルール保持機構にあっ
ては、前記開き部材の当接部と、前記挟持部の被当接部
のいずれか一方にはテーパ部が設けられ、前記開き部材
が前記挟持部に当接して押圧する際に、前記一方のテー
パ部に沿って他方が摺動することにより前記一対の挟持
部が離間する方向に開くので、前記開き部材を前記挟持
部に当接して該挟持部を押圧することで前記第1付勢部
の付勢力に抗して離間する方向に開く構造を前記当接部
及び被当接部のいずれか一方にテーパ部を設けただけの
簡易な構造で製作することができ、前記構造を容易に製
作できるとともに、製作コストを低廉なものとすること
ができる。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載のフェルール保持機構において、例えば、
図1〜図5に示すように、前記本体部10には、前記開
き部材60を前記挟持部30,30Aから離間する方向
に付勢する第2付勢部(例えば、第2圧縮コイルバネ)
51,51が設けられていることを特徴としている。
【0014】請求項4記載のフェルール保持機構にあっ
ては、前記本体部には、前記開き部材を前記挟持部から
離間する方向に付勢する第2付勢部が設けられているの
で、前記開き部を前記挟持部に当接して、該挟持部を押
圧することにより離間する方向に開かせ、離間した前記
挟持部間にフェルールを配置して、該フェルールを挟持
させる際、前記開き部材に、前記挟持部から離間するよ
うに作用する力が、前記挟持部を介して作用する前記第
1付勢部による付勢力に加えてかかることになる。そし
て、前記開き部材は押圧方向と逆の方向に移動し、つま
り前記挟持部から確実に離間し、前記第1付勢部により
前記挟持部は接近する。したがって、離間した挟持部間
にフェルールを配置して、前記開き部材の前記挟持部へ
の押圧を解除するだけで、前記開き部材が前記挟持部か
ら離間し、前記挟持部により前記フェルールを確実に挟
持させることができる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項2〜4のい
ずれかに記載のフェルール保持機構であって、例えば、
図1〜図5に示すように、前記押さえ部70は、前記載
置部11の上方で上下動自在に設けられ、下降して前記
載置部11に載置されるフェルール2を上方から当接し
て押さえる押さえ板71と、該押さえ板71の上方に突
出した状態で設けられた軸部と、前記押さえ板71の上
部に配置され、前記軸部73が挿通される挿通孔74を
有した上板部75とを備え、前記軸部73には、前記押
さえ板71が下降した際に前記挿通孔74に挿入される
挿入部(例えば、ツマミ)730が前記軸部73に対し
て偏心して設けられ、この挿入部730は、前記軸部7
3の軸心廻りの回転により前記上板部75上面75bに
係止されるように構成されていることを特徴としてい
る。
【0016】請求項5記載のフェルール保持機構にあっ
ては、前記挿入部を前記軸部の軸心廻りの回転により前
記上板部上面に係止することができるので、前記上板部
上面に前記挿入部を係止させた状態において、前記押さ
え板は前記フェルールを上方から当接していない状態、
つまり前記載置部から離間した位置で保持される。した
がって、前記挿入部を前記挿入孔から上方に引き上げ
て、軸部の軸心廻りに回転させるだけで、前記押さえ板
による前記フェルールへの押さえを容易に解除すること
ができる。また、前記挿入部が前記上板部上面に係止し
ている状態において、該挿入部を回転させることで該挿
入部が前記挿入孔に挿入されて、前記軸部が前記押さえ
板とともに下降するので、この押さえ板によってフェル
ールを上方から当接して押さえることができる。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項5に記載の
フェルール保持機構において、例えば、図1に示すよう
に、前記押さえ部70には、前記押さえ板71を下方に
付勢する第3付勢部(例えば、第3圧縮コイルバネ)5
7,57が設けられていることを特徴としている。
【0018】請求項6記載のフェルール保持機構にあっ
ては、押さえ部に設けられた第3付勢部により、前記押
さえ板は、常時に付勢されている状態となっているの
で、前記上板部上面に係止された状態の挿入部を回転さ
せて前記挿入孔の上部に位置させるだけで、前記第3付
勢部により下降し、該挿入孔に挿入される。これにより
前記押さえ板は下降して前記載置部に載置されたフェル
ールを上方から押さえて確実に保持することができると
ともに、該フェルールの上下方向の位置決めを行うこと
ができる。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項1〜6のい
ずれかに記載のフェルール保持機構において、例えば、
図1に示すように、前記本体部10には、フェルールへ
の外光を遮断するためのカバー部(例えば、前カバー)
90が磁石の吸引力によって着脱可能に取り付けられて
いることを特徴としている。
【0020】請求項7記載のフェルール保持機構にあっ
ては、前記本体部には、フェルールへの外光を遮断する
ためのカバー部が磁石の吸引力によって着脱可能に取り
付けられているので、前記カバー部を前記本体部から容
易に取り外すことができ、よって、前記載置部へのフェ
ルールの交換作業を容易に行うことができる。
【0021】前記カバー部が、前記本体部に磁石の吸引
力によって着脱可能に取り付けられている構成とは、例
えば、カバー部と前記本体部の接触部の構成を磁石とこ
れに引きあう磁性体とで構成し、接触部において本体部
及びカバー部のうち一方に磁石を設け、他方に磁性体を
設けたものなどが挙げられる。本体部に磁石を設けた場
合、前記カバー部を磁性材から構成すれば、上述したよ
うな効果に加えて、接触部分にのみ磁性材を取り付ける
手間を省くことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るフェルール
保持機構の実施の形態例を図1〜図8に基づいて説明す
る。本実施の形態におけるフェルール保持機構は、フェ
ルールを測定時に保持するものである。なお、この実施
の形態では、フェルールの偏波クロストークを測定する
偏波クロストーク測定装置に用いたものとして説明す
る。
【0023】先ず、図1は本発明を適用した一例として
のフェルール保持機構が設けられた偏波クロストーク測
定装置における保持装置の分解斜視図である。図2及び
図3は図1における保持装置におけるフェルール保持機
構の要部を説明する斜視図であり、図2は図1のフェル
ール保持機構の要部である本体部と押さえ部の拡大斜視
図、図3は、図2において挟持部を開き、押さえ部の押
さえ板を載置部から離間して保持した状態のフェルール
保持機構の分解斜視図である。また、図4はフェルール
保持機構の要部である本体部を説明する図であり(a)
は本体部の概略平面図、(b)は概略側面図である。ま
た、図5はフェルール保持機構の有する押さえ部を説明
する図であり、(a)は押さえ板が降りきった状態の押
さえ部の平面図、(b)は同押さえ部の正面図である。
【0024】これら図1〜図5に示すように、本実施の
形態におけるフェルール保持機構1は、フェルール(図
3参照)2が載置される載置部11を有する本体部10
と、載置部11に載置されたフェルールの両側面に当接
して、該フェルールを挟持する一対の挟持部30,30
Aと、本体部10に設けられ、一対の挟持部30,30
Aの一方を他方に向けてそれぞれ付勢する第1圧縮コイ
ルバネ(第1付勢部)50,50と、本体部10に挟持
部30,30Aに対して接離可能に設けられ、挟持部3
0,30Aに当接して挟持部30,30Aを押圧するこ
とで第1圧縮コイルバネ(第1付勢部)50,50の付
勢力に抗して互いに離間する方向に開かせる押し付けレ
バー(開き部材)60と、載置部11に載置されたフェ
ルールを上方から押さえる押さえ部70と、フェルール
への外光を遮断するための後ろカバー(カバー部)90
及び前カバー99等とから概略構成されている。なお、
測定されるフェルール2(図3参照)は、挟持部30,
30Aにより挟持され、加えて押さえ部70により上方
から押さえられることで載置部11に固定されるもので
あればどのような形状のものでもよい。ここでは角柱状
のフェルール2を保持するものとして説明していく。
【0025】図1に示すように、フェルール保持機構1
は、固定板3に設けられたXYZステージ4の上部に取
り付けられ、フェルール2を保持した状態でXYZステ
ージ4により測定個所を上下方向、左右方向に微調整可
能となっている。
【0026】フェルール保持機構1において、本体部1
0は、平面視矩形状の直方体をなし、そのうちの一辺
(図1では奥側の一辺)に沿った上面部分にフェルール
2が載置される水平面である載置部11と、この載置部
11上で上記一辺に沿う左右方向にそれぞれ移動可能な
挟持プレート31,31Aをそれぞれ有する一対の挟持
部30,30Aと、第1圧縮コイルバネ50,50(図
4参照)、手前側面から内部に進退可能な押し付けレバ
ー60、押し付けレバー60を挟持部30,30Aから
離間する方向に、つまり本体部10から外方に付勢する
第2圧縮コイルバネ(第2付勢部)51(図4参照)と
を備えている。
【0027】前カバー99は、図1に示すように、本体
部10の奥側の一辺部分を覆うように取り付けられてい
るものであり、中央には、載置部11に載置されたフェ
ルールが外方に臨むように開口部99aが形成されてい
る。例えば、この開口部99aから測定されるフェルー
ル2に光を当てる等して、その状態を測定する。また、
後ろカバー90は、後述するように本体部10に、該本
体部10の上面に設けられたベルトマグネット91,9
1を介して磁石の吸引力により着脱可能に取り付けてい
るものである。
【0028】一対の挟持部30,30Aは、それぞれ載
置部11上を、その中央部11aから左右にそれぞれ移
動して開く(図2及び図3参照)ように構成され、かつ
内側部で載置部11に載置されたフェルール2に、該フ
ェルール2の両側面2a,2bにそれぞれ当接して挟持
する挟持プレート31,31Aと、これら挟持プレート
31,31Aの手前側端部にそれぞれ設けられ、後述す
るレール部12,12に沿ってスライド移動するスライ
ド部32,32Aと、第1圧縮コイルバネ50,50が
当接される当て部33,33Aと、後述する押し付けレ
バー60に当接する被当接部34,34Aとから概略構
成されている。なお、挟持部30,30Aは左右対称に
構成されているものであり、それぞれの備える構成要素
は左右対称の違いがあるのみで同様の部材からなる。よ
って、挟持部30Aの作用は挟持部30の作用と同様の
ものである。
【0029】スライド部32,32Aは、本体部10に
設けられた左右方向にそれぞれ延在するレール部12,
12Aに沿って摺動可能に設けられており、これらスラ
イド部32,32Aが、それぞれレール部12,12A
に沿って摺動することで、挟持プレート31,31Aも
移動する。図中では、スライド部32は矢印A方向、ス
ライド部32Aは矢印B方向に移動可能にとなってお
り、これに伴い挟持プレート31は矢印A方向、挟持プ
レート31Aは矢印B方向に移動可能となっている。な
お、これらレール部12,12Aは、本体部10におい
て、載置部11の手前側で隣接して上方に開口するよう
に且つ左右方向に延在して形成された切り欠き部10
a,10aの底板部に、同一直線上に配置されたもので
ある。また、これらレール部12,12Aは上方に開口
した同形状の溝状のものであり、この溝状のレール部1
2,12Aにスライド部32,32Aの下端部が内嵌し
ている。なお、スライド部32,32Aは下端部に転動
自在なボールが配設されており、このボールの転動によ
りスライド部32,32Aはレール部12,12Aに沿
って円滑に摺動可能となっている。
【0030】前記当て部33,33Aは、本体部10内
部のスライド部32,32Aのそれぞれの内側端部に手
前側面に突出して設けられ、互いに対向する突部39,
39において、移動方向に向いた側に設けられている。
そして、それぞれ本体部10の係止片14,14Aに対
向しており、これら当て部33,33Aには、係止片1
4,14Aに一端部50a,50aが係止された第1圧
縮コイルバネ50,50の他端部50b,50bが当接
されている。
【0031】被当接部34,34Aは、本体部10内に
それぞれ対向するように設けられ、被当接部34,34
Aの移動方向と直交する方向に進退可能な押し付けレバ
ー60の当接部61が接離可能となっている。押し付け
レバー60は先端部に設けられた当接部61と、基端側
に設けられた押し付け本体部62とを備え、本体部10
に手前側面10bから対向する奥側側面10c側に延在
するように形成された開口部16を移動可能に設けられ
ている。当接部61の両側面側には、先端に向かって窄
まるようにそれぞれテーパ(テーパ部)が付けられ、こ
れらテーパが付けられたテーパ面(テーパ部)63,6
3Aに挟持部30,30Aの被当接部34,34Aがそ
れぞれ当接する。この当接部61におけるテーパ面6
3,63Aの傾斜は、先端部64から本体部62側に向
かって外方に広がるような平面視して左右対称な傾きと
なっており、押し付けレバー60を挟持部30,30A
の被当接部34,34Aに当接させて押圧する際、3
4,34Aは同時に当接され、同様にして同時に押圧さ
れるように構成されている。
【0032】そして、当接部61の先端部64には、本
体部10において、押し付けレバー60の移動方向に沿
って配設された第2圧縮コイルバネ51の一端部51a
(図4(a)参照)が当接している。この第2圧縮コイ
ルバネ51は、他端部51b(図4(b)参照)が奥側
面10cに沿って、先端部64と対向して設けられたバ
ネ係止部17に係止され、バネ係止部17と先端部64
との間で、伸縮可能に介在されている。通常、伸びた状
態で押し付けレバー60を押し付け方向と逆の方向に付
勢している。この第2圧縮コイルバネ51により、押し
付けレバー60は挟持部30,30Aから離間する方向
に付勢されている。
【0033】また、この押し付けレバー60は、本体部
10の手前側面10bの開口部16の下面に挟持部3
0,30Aの移動方向と直交する方向に延在するように
形成された溝18に沿って移動可能となっている。つま
り、押し付けレバー60下部には、溝18に内嵌し溝1
8に沿って摺動可能なスライド部65が設けられてい
る。この溝18は本体部10において、第2圧縮コイル
バネ51の延在方向と同一軸線上に形成されている。こ
のように構成された押し付けレバー60を本体側に押し
付けることにより、当接部61が挟持部30,30Aの
被当接部34,34Aを押圧し、それぞれ当接部61の
テーパ面63,63Aに沿って被当接部34,34Aが
摺動することにより、一対の挟持部30,30Aがそれ
ぞれ離間する方向に開くように構成されている。
【0034】このように構成された本体部10における
各部材の作用について図4に加えて図6及び図7を参照
して説明する。図6は、押し付けレバー60を挟持部3
0,30Aに当接して押圧し、挟持プレートを開いた状
態を示す本体部の概略平面図、図7は載置部に載置され
たフェルールを挟持している状態を示す本体部の概略平
面図である。図4(a)に示す状態から、まず、押し付
けレバー60を本体部10側に押し付けることによっ
て、押し付けレバー60の当接部61を一対の挟持部3
0,30Aに当接させる。つまり、押し付けレバー60
を挟持部30,30A側に押圧すると、該押し付けレバ
ー60の当接部61のテーパ面63,63Aのそれぞれ
が挟持部30,30Aの被当接部34,34Aに当接
し、これら被当接部34,34Aがテーパ面63,63
Aに沿って摺動する。そして、この被当接部34,34
Aの摺動に伴ってスライド部32,32Aの移動に伴っ
て、挟持部30,30Aの挟持プレート31,31Aが
それぞれ左右対称に、第1圧縮コイルバネ50,50の
付勢力に抗して離間する方向に移動する(図6参照)。
【0035】そして、離間した挟持プレート31,31
A間の載置部11上に測定するフェルール2を配置し、
押し付けレバー60の挟持部30.30Aへの押圧状態
を解除し、これに伴い押し付けレバー60は第1圧縮コ
イルバネ50,50及び第2圧縮コイルバネ51,51
の付勢力により押圧方向と逆の方向に付勢され、挟持部
30,30Aから離間する。これと同時に挟持プレート
31,31Aは、第1圧縮コイルバネ50,50により
互いに向かって移動し、それぞれがフェルール2の側面
2a,2bに当接する(図7参照)。つまり、挟持部3
0,30Aの挟持プレート31,31Aは、押圧方向と
逆の方向に移動する押し付けレバー60の左右対称なテ
ーパ面63,63Aに沿って摺動しながら互いに接近し
ていくことになる。よって、フェルール2は、その両側
面2a,2bで挟持プレート31,31Aにより挟持さ
れ保持された状態となる。つまり、押し付けレバー6
0、挟持部30,30Aなどにより、フェルール2を挟
持プレート31,31Aにより左右方向に位置決めされ
た状態にすることができる。
【0036】上述したようにこの実施の形態では、挟持
プレート31,31Aは、左右対称に開き、左右対称に
閉じるように構成されているので、幅が異なる複数のフ
ェルールを保持する際、どのフェルールにおいても、そ
の中心位置が変わることがない。つまり、フェルール
を、その軸が常に一定の位置に配置されるように保持す
ることができる。よって、他の測定器のセッティングを
行いやすくなっている。なお、平面視矩形状の本体部1
0に、載置部11、載置部11に載置されたフェルール
を挟持する挟持部30,30A、これら挟持部30,3
0Aの被当接部33,33Aに当接して押圧することで
開かせる押し付けレバー60等が設けられ、コンパクト
にユニット化された状態となっており、これら各部材が
別体で構成されているものと比べて、その搬送、使用が
容易となっている。
【0037】また、図1〜図3及び図5に示すように、
押さえ部70は、載置部11の上方で上下動自在に設け
られ、下降して載置部11に載置されるフェルール2を
上方から当接して押さえる押さえ板71と、押さえ板7
1の上方に突出した状態で設けられた軸部73と、押さ
え板71の上部に配置され、軸部73が挿通される挿入
孔74を有した上板部75と、上板部75を支持する支
持柱部76,76とを備えている。この支持柱部76,
76は、載置部11の両側で、該載置部11を挟んで本
体部10に上方に鉛直方向に突出した状態で設けられ、
上端部76a,76aに上板部75が水平に架設されて
いる。
【0038】押さえ板71は、下面71bがフェルール
2の上面2cに当接する部分を有する長尺の部材からな
り、この当接する部分を挟んで、その両端部71c、7
1dに上方に開口する開口部71f,71fが形成さ
れ、この開口部71f,71fには、2本の支持柱部7
6,76が挿通されている。この支持柱部76,76に
沿って押さえ板71は、支持柱部76,76の延在方向
に沿って摺動、つまり上下動可能となっている。また、
この押さえ板71は、支持柱部76,76に外嵌され、
かつ、該押さえ板71と上板部75との間に設けられた
第3圧縮コイルバネ(第3付勢部)57,57により下
方に付勢されている。この第3圧縮コイルバネ57,5
7は、上端部57a,57aが上板部75の下面75a
に当接し、下端部57b,57bが押さえ板71の上部
71aの両端部において開口部71f,71f縁部に当
接しており、伸びきった状態のとき、押さえ板71は載
置部11に当接するように配置されている。
【0039】また、押さえ板71は、その上部71a側
に軸部73が取り付けられる軸部取付部711を有し、
この軸部取付部711に軸部73が軸心廻りに回動自在
に取り付けられている。つまり、押さえ板71の有する
軸部取付部711には、上方に開口し、軸部73の下端
部73aが挿通される開口部711aと、該開口部71
1aの下部で、該開口部711aに直交するより幅が広
く、該開口部711aに連通して形成された凹部711
bとを備え、開口部711aから下方に突出し、凹部7
11bに位置する軸部73の下端73bに係止リング7
2を外嵌させることで、軸部73が軸廻りに回動するよ
うになっており、また、凹部711bの上面に係止リン
グ72が係止されることで軸部73が上方に抜けないよ
うになっている。
【0040】この軸部73の上端部73cには、押さえ
板71が下降した際に挿入孔74に挿入されるツマミ
(挿入部)730が軸部73に対して偏心して設けられ
ている。なお、このツマミ730は上部にフランジ73
0aが取り付けられており、該ツマミ730を上方に引
き上げる際、このフランジ730aを掴むことで、ツマ
ミ730を掴みやすく、その作業を容易なものとしてい
る。また、このツマミ730は、上方に引き上げて、軸
部73の軸心廻りの回転により上板部上面75bに係止
されるように構成されている。
【0041】次に、このように構成された押さえ部70
の作用効果を図5に加えて、図8及び図9を用いて説明
する。図8及び図9は押さえ部を説明する図であり、図
8は、フェルールが載置部に載置され押さえ部が上がり
きった状態の押さえ部を示し、(a)は押さえ部の平面
図、(b)は同正面図、図9は押さえ板によりフェルー
ルを押さえた状態の押さえ部を示し、(a)はその平面
図、(b)は同正面図である。
【0042】図8に示すように、フェルールを保持させ
る際には、図5の状態から押さえ板71を上昇させてお
く。つまり、ツマミ730を上方に引っ張って、挿入孔
74から上方に外し、上板部75の上面75bより上方
に位置させる。このとき軸部73を介して押さえ板71
も上昇した状態、つまり、フェルール2を載置部11に
載置可能な状態となる。そして、上板部75の上部でツ
マミ730を軸部730の軸心廻りに回転させることに
より、挿入孔74から外れたツマミ730を挿入孔74
の縁部上方に位置させる。ツマミ730は、押さえ板7
1を介して第3圧縮コイルバネ57,57により下方に
付勢された状態となっているので、下方に下降し上板部
75上面75bの挿入孔74縁部75cに係止される。
このとき、押さえ板71は、載置部11の上方で該載置
部11から離間した位置で保持された状態となってい
る。このように押さえ板71が載置部11から離間して
保持されている状態のとき、押し付けレバー60を本体
部10内に押し込むことにより、挟持プレート31,3
1Aを離間させて、その挟持プレート31,31A間に
フェルール2を載置し押し付けレバー60の押圧状態を
解除して挟持プレート31,31Aによりフェルール2
を挟持する。
【0043】そして、ツマミ730を回動させて、ツマ
ミ730を挿入孔74の上方に位置させると、第3圧縮
コイルバネ57,57によりにツマミ730は挿入孔7
4に挿入し、押さえ板71が軸部73とともに下降し
て、フェルール2の上面2cに当接して該フェルール2
を載置部11に押さえつけて固定した状態となる。この
とき、押さえ板71は、第3圧縮コイルバネ57,57
の付勢力により下方に付勢されているので、より確実に
フェルールを固定することができる。このような押さえ
部70によりフェルール2が保持された後、本体部10
に後ろカバー90を取り付けて、フェルール2への外光
を遮断し、該フェルール2の偏波クロストークを測定す
る。
【0044】この後ろカバー90の取り付け構造を図1
0に示す。図10は、本体部に後ろカバーが取り付けら
れる状態を示す図であり、(a)は後ろカバーが取り付
けられるフェルール保持機構の斜視図、(b)は後ろカ
バーと本体部との取り付け部分を示す縦断面図である。
【0045】この後ろカバー90は、図10(a)、
(b)に示すように、本体部10に設けられたベルトマ
グネット91,91に取り付け時に当接し、ベルトマグ
ネット91,91に引き寄せられる磁性体であるフラン
ジ部92、92を備えている。このように、本体部10
には、フェルール2への外光を遮断するための後ろカバ
ー90が磁石の吸引力によって着脱可能に取り付けられ
ているので、後ろカバー90を本体部10から容易に取
り外すことができ、よって、載置部11へのフェルール
2の交換作業を容易に行うことができる。また、この実
施の形態の後ろカバー90は磁性材から構成されている
ため、フランジ部92,92に磁性を有する部材を設け
る必要がなく、製作が容易に行われた後ろカバー90と
なっている。
【0046】また、フェルールの押さえ状態を解除する
場合は、ツマミ730を上方に引き上げる。そして、ツ
マミ730を上板部75の上方まで引き上げた位置で軸
部73の軸心廻りに回転させて、上板部75に係止させ
ることにより、フェルール2への上方からの押さえは解
除された状態となり、載置部11から離間した状態で保
持される。この状態であれば、載置部11にフェルール
が載置されれば、いつでも該フェルールを上方から押さ
えることができる。
【0047】上記構成のフェルール2保持機構によれ
ば、押し付けレバー60を挟持部30,30Aに当接し
て挟持部30,30Aの被当接部33,33Aを押圧す
ることで第1圧縮コイルバネ50,50の付勢力に抗し
て離間する方向に開かせ、この離間した挟持部30,3
0A間で、載置部11にフェルール2を配置して、開き
部を挟持部30,30Aから離間させることにより、該
挟持部30,30Aが第1圧縮コイルバネ50,50の
付勢力により接近し、フェルール2の両側面2a,2b
にそれぞれ当接し、該フェルール2を挟持することがで
きる。したがって、挟持部30,30Aによりフェルー
ル2を容易に保持することができる。また、押し付けレ
バー60によって離間した挟持部30,30A間にフェ
ルール2を載置して、押し付けレバー60を挟持部3
0,30Aから離間させるだけで、該挟持部30,30
Aによりフェルール2をその両側面2a,2bから挟持
することができるので、測定時に保持されるフェルール
2の種類が異なり、これらフェルール2の両側面間の距
離つまり、フェルール2の幅が異なっていても、それぞ
れを容易に保持することができる。
【0048】さらに、押し付けレバー60の当接部61
にはテーパ面63,63Aが設けられ、押し付けレバー
60が挟持部30,30Aの被当接部34,34Aに当
接して押圧する際に、押し付けレバー60のテーパ面6
3,63Aに沿って被当接部34,34Aが摺動するこ
とにより一対の挟持部30,30Aの挟持プレート3
1,31Aが離間する方向に開くので、簡易な構造で製
作することができ、構造を容易に製作できるとともに、
製作コストを低廉なものとすることができる。
【0049】また、本体部10には、押し付けレバー6
0を挟持部30,30Aから離間する方向に付勢する第
2圧縮コイルバネ51が設けられているので、押し付け
レバー60を挟持部30,30Aの被当接部34,34
Aに当接して、該挟持部30,30Aを押圧することに
より離間する方向に開かせ、離間した挟持プレート3
1,31A間にフェルール2を配置して、該フェルール
2を挟持させる際、押し付けレバー60に、第2圧縮コ
イルバネ51による挟持部30,30Aから離間するよ
うに作用する力が、突部39,39の被当接部34,3
4Aを介して作用する第1圧縮コイルバネ50,50か
らの付勢力に加えてかかることになり、押し付けレバー
60は押圧方向と逆の方向に確実に移動し、つまり挟持
部30,30Aから確実に離間し、第1圧縮コイルバネ
50,50により挟持プレート31,31Aは互いに接
近する。したがって、離間した挟持部30,30A間に
フェルール2を配置して、開き部の挟持部30,30A
への押圧を止めれば、開き部は挟持部30,30Aから
離間して、挟持プレート31,31Aによりフェルール
2を確実に挟持させることができる。
【0050】なお、上記実施の形態のフェルール保持機
構において保持できるフェルールは、幅1〜10mm、
高さ0.5mm〜3mmまでのものを容易に固定できる
ように構成されている。つまり、挟持プレート31,3
1A間の最大離間幅が、10mmより若干大きい幅で、
載置部11の上面と押さえ板71の下面71bとの最大
離間距離が3mmより若干大きい長さとなるように構成
されている。つまり、上記フェルール保持機構1におい
ては、挟持プレート31,31A間に配置可能であり、
また、載置部11と押さえ板71との間に配置可能であ
れば、どのような大きさのフェルールでも保持できるよ
うになっている。
【0051】また、上記実施の形態のフェルール保持機
構1において、押さえ板は、第3圧縮コイルバネにより
下方に付勢されている構成としたが、これに限らず、上
方から載置部に載置されたフェルールを押さえるもので
あれば、どのように構成されていてもよい。これら図に
示す名称及び符号は上述した名称お呼び符号と同様のも
のなので説明は省略する。
【0052】例えば、図11に示すように、第3圧縮コ
イルバネを用いず、自重により押さえ板を下降させ、フ
ェルールの上面に当接するように構成されていてもよ
い。図11は変形例としての押さえ部700の正面図で
ある。この図に示す押さえ部700の構成は上述した押
さえ部70の構成から第3圧縮コイルバネを除いた構成
のものであり、その他の構成は同様の構成であるので説
明は省略する。この構成によっても、押さえ板71によ
りフェルールを下方に押さえることができ載置部に固定
した状態にすることができる。また、押さえ板の自重に
より下方に配置されるフェルールを上方から押さえるた
め、別途に下方に付勢する部材が必要がなく、製作コス
トの削減を図ることができる。その際、押さえる効果の
確実性を向上させるため、押さえ板の重量を増やすこと
が好ましい。
【0053】なお、以上の実施の形態例においては、フ
ェルールの偏波クロストークを測定する測定器に適用し
て説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、測定されるフェルールを保持するもの全般に適用す
ることができる。また、各部の付勢部材として圧縮コイ
ルバネを用いたが、これに限らず、同様な作用効果をも
たらす部材であれば、どのような部材を各付勢部として
用いても良い。その他、具体的な細部構造等についても
適宜に変更可能であることは勿論である。
【0054】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係
るフェルール保持機構によれば、前記開き部材を前記挟
持部に当接して該挟持部を押圧することで前記第1付勢
部の付勢力に抗して離間する方向に開かせ、この離間し
た挟持部間で、前記載置部に前記フェルールを配置し
て、前記開き部を前記挟持部から離間させることによ
り、該挟持部が第1付勢部の付勢力により接近し、前記
フェルールの両側面にそれぞれ当接して該フェルールを
挟持することができる。したがって、前記挟持部により
フェルールを容易に保持することができる。また、前記
開き部によって離間した挟持部間にフェルールを載置し
て、前記開き部を前記挟持部から離間させるだけで、該
挟持部により前記フェルールをその両側面から挟持する
ことができるので、測定時に保持されるフェルールの種
類が異なり、これらフェルールの両側面間の距離つま
り、フェルールの幅が異なっていても、それぞれを容易
に保持することができる。
【0055】請求項2記載のフェルール保持機構によれ
ば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができ
るとともに、前記挟持部より両側面側から挟持されてい
る、つまり左右方向から保持されている前記フェルール
を上下方向から保持することができ、測定時において、
請求項1記載の発明より一層フェルールを確実に正確に
保持することができる。
【0056】請求項3記載のフェルール保持機構によれ
ば、請求項1または2記載の発明と同様の効果を得るこ
とができるとともに、前記開き部材を前記挟持部に当接
して該挟持部を押圧することで前記第1付勢部の付勢力
に抗して離間する方向に開く構造を前記当接部及び被当
接部のいずれか一方にテーパ部を設けただけの簡易な構
造で製作することができ、前記構造を容易に製作できる
とともに、製作コストを低廉なものとすることができ
る。
【0057】請求項4記載のフェルール保持機構によれ
ば、請求項1〜3のいずれかに記載の発明と同様の効果
を得ることができるとともに、前記開き部を前記挟持部
に当接して、該挟持部を押圧することにより離間する方
向に開かせ、離間した前記挟持部間にフェルールを配置
して、該フェルールを挟持させる際、前記開き部材に、
前記第2付勢部から前記挟持部から離間するように作用
する力が、前記挟持部を介して作用する前記第1付勢部
による付勢力に加えてかかることになり、離間した挟持
部間にフェルールを配置して、前記開き部材の前記挟持
部への押圧を解除するだけで、前記開き部材が前記挟持
部から離間し、前記挟持部により前記フェルールを確実
に挟持させることができる。
【0058】請求項5記載のフェルール保持機構によれ
ば、請求項2〜4のいずれかに記載の発明と同様の効果
を得ることができるとともに、前記上板部上面に前記挿
入部を係止させた状態において、前記押さえ板は前記フ
ェルールを上方から当接していない状態、つまり前記載
置部から離間した位置で保持される。したがって、前記
挿入部を前記挿入孔から上方に引き上げて、軸部の軸心
廻りに回転させるだけで、前記押さえ板による前記フェ
ルールへの押さえを容易に解除することができる。ま
た、前記挿入部が前記上板部上面に係止している状態に
おいて、該挿入部を回転させることで該挿入部が前記挿
入孔に挿入されて、前記軸部が前記押さえ板とともに下
降するので、この押さえ板によってフェルールを上方か
ら当接して押さえることができる。
【0059】請求項6記載のフェルール保持機構によれ
ば、請求項5記載の発明と同様の効果を得ることができ
るとともに、押さえ部に設けられた第3付勢部により、
前記押さえ板は、常時に付勢されている状態となってい
るので、前記上板部上面に係止された状態の挿入部を回
転させて前記挿入孔の上部に位置させるだけで、前記第
3付勢部により下降し、該挿入孔に挿入される。これに
より前記押さえ板は下降して前記載置部に載置されたフ
ェルールを上方から押さえて確実に保持することができ
るとともに、該フェルールの上下方向の位置決めを行う
ことができる。
【0060】請求項7記載のフェルール保持機構によれ
ば、請求項1〜6のいずれかに記載の発明と同様の効果
を得ることができるとともに、前記本体部には、フェル
ールへの外光を遮断するためのカバー部が磁石の吸引力
によって着脱可能に取り付けられているので、前記カバ
ー部を前記本体部から容易に取り外すことができ、よっ
て、前記載置部へのフェルールの交換作業を容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としてのフェルール保持
機構が設けられた偏波クロストーク測定装置における保
持装置の分解斜視図である。
【図2】図1のフェルール保持機構の要部である本体部
と押さえ部の拡大斜視図である。
【図3】図2において挟持部を開き、押さえ部の押さえ
板を載置部から離間して保持した状態のフェルール保持
機構の分解斜視図である。
【図4】フェルール保持機構の要部である本体部を説明
する図であり(a)は本体部の概略平面図、(b)は概
略側面図である。
【図5】フェルール保持機構の有する押さえ部を説明す
る図であり、(a)は押さえ板が降りきった状態の押さ
え部の平面図、(b)は同押さえ部の正面図である。
【図6】押し付けレバー60を挟持部30,30Aに当
接して押圧し、挟持プレートを開いた状態を示す本体部
の概略平面図である。
【図7】載置部に載置されたフェルールを挟持している
状態を示す本体部の概略平面図である。
【図8】フェルールが載置部に載置され押さえ部が上が
りきった状態の押さえ部を示し、(a)は押さえ部の平
面図、(b)は同正面図である。
【図9】押さえ板によりフェルールを押さえた状態の押
さえ部を示し、(a)はその平面図、(b)は同正面図
である。
【図10】本体部に後ろカバーが取り付けられる状態を
示す図であり、(a)は後ろカバーが取り付けられるフ
ェルール保持機構の斜視図、(b)は後ろカバーと本体
部との取り付け部分を示す縦断面図である。
【図11】変形例としての押さえ部の正面図である。
【符号の説明】
1 フェルール保持機構 2 フェルール 10 本体部 11 載置部 30,30A 挟持部 34,34A 被当接部 50 第1圧縮コイルバネ(第1付勢部) 51 第2圧縮コイルバネ(第2付勢部) 57 第3圧縮コイルバネ(第3付勢部) 60 押し付けレバー(開き部材) 61 当接部 63,63A テーパ面(テーパ部) 70 押さえ部 71 押さえ板 73 軸部 74 挿入孔 75 上板部 90 後ろカバー(カバー部) 91 ベルトマグネット 730 ツマミ(挿入部)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェルールを測定時に保持するフェルー
    ル保持機構であって、 フェルールが載置される載置部を有する本体部と、 前記載置部に載置されたフェルールの両側面に当接し
    て、該フェルールを挟持する一対の挟持部と、 前記本体部に設けられ、前記一対の挟持部のうち少なく
    とも一方を他方に向けて付勢する第1付勢部と、 前記本体部に前記挟持部に対して接離可能に設けられ、
    前記挟持部に当接して該挟持部を押圧することで該挟持
    部を前記第1付勢部の付勢力に抗して離間する方向に開
    く開き部材とを備えたことを特徴とするフェルール保持
    機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフェルール保持機構にお
    いて、 前記載置部に載置されたフェルールを上方から押さえる
    押さえ部が設けられていることを特徴とするフェルール
    保持機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のフェルール保
    持機構において、 前記挟持部には、前記開き部材の当接部に当接する被当
    接部が設けられ、 前記当接部と被当接部のいずれか一方にはテーパ部が設
    けられ、 前記開き部材が前記挟持部に当接して押圧する際に、前
    記一方のテーパ部に沿って他方が摺動することにより前
    記一対の挟持部が離間する方向に開くことを特徴とする
    フェルール保持機構。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のフェル
    ール保持機構において、 前記本体部には、前記開き部材を前記挟持部から離間す
    る方向に付勢する第2付勢部が設けられていることを特
    徴とするフェルール保持機構。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載のフェル
    ール保持機構であって、 前記押さえ部は、前記載置部の上方で上下動自在に設け
    られ、下降して前記載置部に載置されるフェルールを上
    方から当接して押さえる押さえ板と、 該押さえ板の上方に突出した状態で設けられた軸部と、 前記押さえ板の上部に配置され、前記軸部が挿通される
    挿通孔を有した上板部とを備え、 前記軸部には、前記押さえ板が下降した際に前記挿通孔
    に挿入される挿入部が前記軸部に対して偏心して設けら
    れ、 この挿入部は、前記軸部の軸心廻りの回転により前記上
    板部上面に係止されるように構成されていることを特徴
    とするフェルール保持機構。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のフェルール保持機構に
    おいて、 前記押さえ部には、前記押さえ板を下方に付勢する第3
    付勢部が設けられていることを特徴とするフェルール保
    持機構。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のフェル
    ール保持機構において、 前記本体部には、フェルールへの外光を遮断するための
    カバー部が磁石の吸引力によって着脱可能に取り付けら
    れていることを特徴とするフェルール保持機構。
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