JP2001074920A - フィラーレンズ及びその製造方法 - Google Patents

フィラーレンズ及びその製造方法

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JP2001074920A JP24613699A JP24613699A JP2001074920A JP 2001074920 A JP2001074920 A JP 2001074920A JP 24613699 A JP24613699 A JP 24613699A JP 24613699 A JP24613699 A JP 24613699A JP 2001074920 A JP2001074920 A JP 2001074920A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルム側とフィラー側の両方向からの入射
光に対して十分な光拡散性が発現され、従来の光拡散体
に比べて光透過性に優れたフィラーレンズ及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 フィルム1と、このフィルム1上に直接
または他の層を介して積層された結着層2と、この結着
層2の表層に結着層2の表面から一部が突出する状態で
埋め込まれた多数のフィラー3からなるフィラー層3A
とを備えており、フィラー3の周縁部に結着層2の盛り
上がり部分2aを設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、LCD、
EL、FED等のディスプレイに好適に用いられ、特
に、これらディスプレイの輝度ムラ防止、コントラスト
向上、広視野角化に優れた効果を発揮するフィラーレン
ズ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LCD、EL、FED等のディスプレイ
は、近年開発が目覚ましい。特に、LCDは、ノートパ
ソコン、携帯端末等あらゆる分野に普及しており、将来
への期待も大きい。このLCDは、液晶パネルを照明す
る光の取り入れ方式により、反射型と透過型とに大別さ
れる。反射型は、反射率の高いアルミニウム膜等を貼っ
た反射板を液晶パネルの背面に配し、ディスプレイ表面
側から入射する外光を反射板で反射させて液晶パネルを
照明し液晶画像を得る。一方、透過型は、液晶パネルの
背面に配したバックライトユニットにより液晶パネルを
照明する方式である。反射型にあっては、アルミニウム
の地色が出てコントラストが悪化することを防ぐため
に、液晶パネルと反射板との間に光を適度に拡散する媒
体を介装して背景色をペーパーホワイト色に近づけるこ
とが行われている。また、透過型におけるバックライト
ユニットは、一般に、冷陰極管を備えたアクリル導光板
等の光源と、この光源の光を拡散する光拡散板とを備
え、均一な面状の光が液晶パネルを照明する構成となっ
ている。
【0003】このように、反射型、透過型のいずれの方
式にあっても、概ね光拡散性の媒体(以下光拡散体と記
す)は用いられている。この光拡散体としては、例え
ば、透明樹脂フィルムの片面に、光拡散性のフィラーが
分散された結着樹脂を積層したものが挙げられる。この
ような従来の光拡散体は、結着樹脂に溶剤を混合した溶
液中にフィラーを分散させて塗料とし、この塗料をスプ
レーやコーターでフィルム上に塗工するといった方法で
製造されていた。図1は、そのような製造方法で得られ
る光拡散体を模式的に示しており、この光拡散体は、基
体であるフィルム1上に、結着樹脂2中にフィラー3が
分散した光拡散層が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図1に示した従来の光
拡散体は、光拡散性は有していたがフィラー3側からの
入射光に対して透過性が低いという問題を有していた。
この理由としては、フィラー3が結着層2中に完全に埋
め込まれ、更に、フィラー3が厚さ方向に重なり複層の
状態になっている構成から、拡散した光が互いに打ち消
し合う結果となり、透過率が減衰(光エネルギーが損
失)するからである。
【0005】そこで、本発明者らは、フィラーを結着層
の表層に一部が突出するよう単層に埋め込み、突出した
フィラーが微細なレンズとなるような構成であれば、光
透過性が高く、且つ光拡散性も高い光拡散体を得ること
ができるのではないかと考え、次のような製造方法を試
みた。それは、まずフィルム上に結着層を形成し、次い
で結着層にフィラーを付着させ、その後、加圧ローラを
用いて、該フィラーを結着層に埋め込むというものであ
る。この方法は、加圧ローラの圧力バランスが重要であ
り、フィルム厚のバラツキや、加圧ローラのしなり等で
両端部と中央部に圧力差が生じ、フィラーの埋め込み深
さに差が出ることが判った。これは、特に大きな面積で
処理する場合に顕著であった。また、個数平均粒子径が
10μm以下のフィラーを埋め込む場合は、加圧ローラ
から個々のフィラーに伝わる圧力が分散し圧力不足とな
るため、フィラーを十分に結着層に埋め込むことができ
ないという問題を有していた。更に、この製造方法では
フィラーの充填密度が低く不均一であり、部分的に光拡
散性あるいは光透過性が異なる光拡散体となり、実用上
使用できるものではなかった。
【0006】また、図2に示すように、フィルム1上に
結着樹脂からなる結着層2が形成され、この結着層2に
埋め込まれたフィラー3が一部露出した構成の光拡散体
も提案されている。しかしながら、このような光拡散体
は、フィラー3側からの光透過性は高いがフィルム1側
からの光透過性が低いという問題を有していた。
【0007】したがって本発明は、フィルム側とフィラ
ー側の両方向からの入射光に対して、十分な光拡散性が
発現され、従来の光拡散体に比べて光透過性に優れたフ
ィラーレンズ及びその製造方法を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフィラーレンズ
は、基体と、この基体上に、直接または他の層を介して
積層された結着層と、この結着層の表層に、当該結着層
の表面から一部が突出する状態で埋め込まれた多数のフ
ィラーからなるフィラー層とを備えたフィラーレンズに
おいて、上記フィラーの周縁部に、結着層の盛り上がり
部分を設けたことを特徴としている。
【0009】本発明のフィラー層は、フィラーの周縁部
に結着層の盛り上がり部分を設けているため光透過性に
優れている。本発明者はフィラーレンズの光学的特性を
より向上させるために、結着層の表面のフィラーとの境
界部の形状に着目した。すなわち、本発明者が当初開発
したフィラーレンズは、図2に示すようにフィラー3の
周縁部の結着層が平面であった。本発明者は、特定の製
造方法で製造することにより、図3に示すように、フィ
ラー3の周縁の結着層2に盛り上がり部分2aを有する
ものを開発した。これらフィラーレンズの光学特性を調
査したところ、図3に示すものは図2に示すものと比較
してフィルム1側からの入射光に対する光透過性が格段
に向上することを見出し、上記した本発明を完成するに
至った。
【0010】本発明のフィラー層は、フィラーによる光
拡散性と光透過性とを十分に得ることができる点で、結
着層の表層に、単層で、且つフィラーの一部が結着層の
表面から突出するように埋め込まれている構成が好まし
い。更に、一個一個のフィラーが、面方向に高密度で均
一に配置されていることが好ましい。そして、液晶ディ
スプレイ等に使用される場合は、フィラーの個数平均粒
子径は2〜10μmが好適であり、その粒子径分布は狭
いことが好ましい。粒子径分布が狭いほど、加圧媒体か
らの衝撃力が均一にフィラーに伝わるため、フィラーの
結着層へ埋め込まれる深さが均一になりやすく、また、
面方向のフィラーの充填密度も均一になり易い。
【0011】なお、本明細書では、個数平均粒子径は下
記一般式(2)で、また、粒子径分布は下記一般式
(1)で定義される。 粒子径分布=個数平均粒子径/体積平均粒子径 ・・・ (1) ・個数平均粒子径=無作為に抽出した100個のフィラ
ーの直径を測定した平均値…(2) ・体積平均粒子径=フィラーを真球とみなし無作為に抽
出した100個のフィラーの直径から合計体積を算出
し、小さい体積の粒子から累積していき、その累積体積
が合計体積の50%となった粒子の直径
【0012】また、良好なレンズ効果を引き出すには、
フィラーは球状であることが望ましく、その真円度は、
80%以上、より好ましくは90%以上が良い。このと
き球状フィラーは、埋め込まれる深さのばらつきが生じ
難いというメリットもある。フィラーの埋め込み深さ
は、結着層からのフィラーの剥離が抑えられ、且つ結着
層の表面から突出して確実に光拡散性が発現され得るた
めに、結着層に、直径の30〜90%、好ましくは40
〜90%、より好ましくは50〜80%埋め込まれてい
ることが望ましい。
【0013】なお、本明細書では、「真円度」とは下記
一般式(3)で定義される。 真円度(%)=(4πA/B)×100…(3) A:フィラーの投影面積 B:フィラーの周囲長 この真円度は、例えばフィラーを透過型電子顕微鏡で撮
影して投影像を得、それを画像解析装置(例えば日本ア
ビオニクス社製、商品名:EXECLII)を用いて画像
解析することにより得た上記A、Bから算出することが
できる。上式から明らかなように、真円度はフィラーが
真球に近づけば100%に近くなり、不定形の場合はそ
れより小さな値となる。
【0014】また、本発明のフィラーレンズは、フィラ
ー層を構成するフィラーの屈折率が1.42〜1.55
であることが好ましい。
【0015】次に、本発明のフィラーレンズの製造方法
は、上記構成のフィラーレンズを製造するにあたって好
適な製造方法であり、 基体上に、直接または他の層を介して結着層を積層す
る工程、 フィラーを加圧媒体によって結着層に埋め込む工程、 前記工程で得た積層体に付着した余剰フィラーを除去
する工程、 前記積層体の結着層を軟化させる工程、 を具備していることを特徴とする。本発明の製造方法で
は、のフィラーを加圧媒体によって結着層に埋め込む
工程の前に、フィラーを結着層上に付着させる工程を行
うことにより、フィラーの抜け等外観上の欠点が減少
し、フィラーの埋め込みが確実に行えることから好まし
い。また、工程との順番は入れ替えることも可能で
ある。そして、積層体の結着層を軟化させる工程を行う
ことによって、フィラーの周縁部に結着層の盛り上がり
部分を設けることができる。
【0016】フィラーを結着層に埋め込む具体的方法と
しては、加圧媒体を粒状物とし、この加圧媒体を振動さ
せることにより、加圧媒体がフィラーを打撃して結着層
に埋め込むといった形態が挙げられる。この方法によれ
ば、加圧媒体が微小面積をくまなく均一な力で打撃する
ことによりフィラーの埋め込み深さが均一化される等の
利点を有する。また、このとき加圧媒体100重量部に
フィラ−を0.5〜2.0重量部程度混合した混合加圧
媒体を用いることにより、結着層上に付着したフィラ−
の隙間に他のフィラ−を押し込むことができるので、フ
ィラ−の充填密度を高く均一にすることができるので好
ましい。
【0017】また、本発明のフィラーレンズを製造する
にあたっては、上記フィラ−層の結着層を軟化させる工
程を行うこと以外に、結着層を形成する樹脂として分子
量が小さいものや、架橋密度の低いものを選択すること
によってもフィラーの周縁部に結着層の盛り上がり部分
を設けることができるが、このような結着層を用いた場
合はフィラー層の耐スクラッチ性等の機械的強度が低下
すると同時に、高温高湿環境下に放置した場合等に粘着
層のハジキや剥がれが発生し易くなる。
【0018】図4は、上記製造方法によって得られる本
発明のフィラーレンズの一例を模式的に示した断面図で
ある。このフィラーレンズLは、フィルム1上に結着層
2が直接積層され、この結着層2の表層に、多数のフィ
ラー3が、単層で、且つ結着層2の表面から一部突出す
る状態で、更に、面方向で高密度になるように埋め込ま
れることにより、フィラー層3Aが形成されている。そ
して、フィラー3の周辺部には結着層2の盛り上がり部
分2aが形成されている。
【0019】A.材料の具体例 次に、本発明のフィラーレンズに用いて好適な材料を示
す。 (1)基体 本発明の基体としては、公知の透明なフィルムを使用す
ることができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリアレー
ト、ポリイミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、セロファン、芳香
族ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビ
ニルアルコール等からなる各種樹脂フィルムを好適に使
用することができる。本発明の基体は、このようなフィ
ルムに限定されず、上記樹脂からなる硬質板や、樹脂板
以外にも石英ガラス、ソーダガラス等ガラス材料からな
るシート状部材も用いることができる。
【0020】基体としては光が透過されるものであれば
非透明状物のものでもかまわないが、液晶ディスプレイ
に用いる場合等は屈折率の適合上、屈折率(JIS K
−7142)が1.45〜1.55の範囲にある透明基
体が望ましい。具体例には、トリアセチルセルロース
(TAC)やポリメチルメタクリレート等のアクリル系
樹脂フィルム等をあげることができる。これら透明基体
の透明性は高いもの程良好であるが、光線透過率(JI
S C−6714)としては85%以上、より好ましく
は90%以上のもの、ヘイズ( JIS K7105)
としては3.0以下、より好ましくは1.0以下、更に
好ましくは0.5以下のものである。また、その透明基
体を小型軽量の液晶ディスプレイに用いる場合には、透
明基体はフィルムであることがより好ましい。透明基材
の厚さに関しては、軽量化の観点から薄いほうが望まし
いが、その生産性を考慮すると、1μm〜5mmの範囲
のものを使用することが好適である。また、基体として
は、片面に集光性または拡散性を有するレンズが形成さ
れたフィルムでもよい。この基体では、集光性または拡
散性を有するレンズが形成された面の反対面に、直接ま
たは他の層を介して結着層を形成し、この結着層の表層
にフィラー層を形成すればよい。
【0021】(2)結着層 本発明の結着層は、例えば、粘着剤を上記基体上にコー
ティングして得られる粘着剤層が好適である。その粘着
剤としてはポリウレタン系樹脂、シリコーン樹脂、アク
リル系樹脂等の樹脂製粘着剤を挙げることができる。こ
れらは、単独もしくは2種以上を混合して使用してもよ
い。特に、アクリル系樹脂は、耐水性、耐熱性、耐光性
等に優れ、粘着力、透明性がよく、更に、液晶ディスプ
レイに用いる場合には屈折率をそれに適合するように調
整しやすい等の点から好ましい。
【0022】アクリル系粘着剤としては、アクリル酸及
びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステル、アク
リルアミド、アクリルニトリル等のアクリルモノマーの
単独重合体もしくはこれらの共重合体、更に、前記アク
リルモノマーの少なくとも1種と、酢酸ビニル、無水マ
レイン酸、スチレン等の芳香族ビニルモノマーとの共重
合体を挙げることができる。特に、粘着性を発現するエ
チレンアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチル
ヘキシルアクリレート等の主モノマー、凝集力成分とな
る酢酸ビニル、アクリルニトリル、アクリルアミド、ス
チレン、メタクリレート、メチルアクリレート等のモノ
マー、更に粘着力向上や、架橋化起点を付与するメタク
リル酸、アクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルメ
タクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ
メチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノメ
チルメタクリレート、アクリルアミド、メチロールアク
リルアミド、グリシジルメタクリレート、無水マレイン
酸等の官能基含有モノマーからなる共重合体で、Tg
(ガラス転移点)が−60〜−15℃の範囲にあり、重
量平均分子量が20万〜130万の範囲にあるものが好
ましい。Tgが−60℃以下の結着層や重量平均分子量
が20万以下の結着層では柔らかすぎて、一度付着した
フィラーが加圧媒体の衝撃力により剥がされることによ
りフィラー抜け等の欠陥が発生し易くなる。また、一度
剥がされたフィラーには結着剤が付着しており、そのフ
ィラーが再度フィラー層上に付着してしまうこともあ
る。更に、柔らかい結着層では、加圧媒体の衝撃により
フィラーが結着層上で縦方向に回転することにより粘着
剤が付着したフィラーの部位がフィラー層の表面に現
れ、そこに他のフィラーが付着したり、結着剤がフィラ
ーの間から加圧媒体の衝撃力や毛細管現象により染みあ
がり、そこに他のフィラーが付着することがある。この
ような現象により、柔らかい結着層ではフィラー層が複
層になり易く光透過性が低くなるので好ましくない。更
に、柔らかい結着層ではフィラー層の耐スクラッチ性等
の機械的強度も低下する。一方、Tgが−15℃以上の
結着層や、重量平均分子量が130万以上の結着層で
は、フィラーの結着層への付着力が低下し、洗浄工程時
等にフィラーが脱落しやすくなるので好ましくない。
【0023】そして、結着剤には、硬化剤として、例え
ば金属キレート系、イソシアネート系、エポキシ系等の
架橋剤が必要に応じて1種あるいは2種以上混合されて
用いられる。前述のような結着剤の粘着力は、100g
/25mm 以上になるよう配合されると実用上好まし
い。粘着力が100g/25mm未満ではフィラーの脱
離が起きたり、耐環境性が悪くなったりする。特に、高
温高湿下では、結着層が透明基体から剥離したりするお
それがある。
【0024】(3)フィラー 本発明のフィラーとしては、シリカ、ガラス、アルミナ
等の無機フィラーや、アクリル樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリフッ化ビニリデン、テフロン等の有機フィラー
を使用することができるが、光透過性及び結着層との密
着性の面で有機フィラーが好ましく、更に耐光性の面で
アクリルビーズ、シリコーンビーズが特に好ましい。シ
リカやガラス等の無機フィラーでは結着層との密着性が
悪いため、フィラー埋め込み工程や洗浄工程でフィラー
が脱落しフィラー抜けが発生し易いため好ましくない。
そして、フィラーは、前述したように球状であることが
好ましく、その個数平均粒子径は、1〜50μm程度の
ものを使用することができるが、液晶ディスプレイ等に
用いる場合は2〜10μmであればより好ましい。この
場合、フィラ−の粒子径が2μmよりも小さい場合には
拡散された光どうしが干渉して虹色を呈するため色のコ
ントラストが低下してしまうので好ましくない。そし
て、10μmよりも大きいフィラーの場合は液晶画像の
エッジ部がぼやけてしまうため好ましくない。更に、良
好且つ均一な光拡散性及び光透過性を得るには、粒径分
布は0.8〜1.0の範囲が好ましく、単分散時(粒子
径分布が1.0の時)に、最も良い効果が得られる。そ
して、フィラーの屈折率は1.42〜1.55の範囲に
ある場合、高い光透過性を得ることができるので好まし
い。
【0025】(4)他の層 他の層として、光の屈折率や透過性を調整するための調
整層、または基体と結着層とを強固に接着させるための
接着層等を設けてもよい。
【0026】B.製造方法の具体例 次に、本発明のフィラーレンズの製造方法の具体例を示
す。 「工程1:結着層の積層」上記基体の片面または両面
に、直接あるいは他の層を介して、上記粘着剤を、エア
ドクターコーティング、ブレードコーティング、ナイフ
コーティング、リバースコーティング、トランスファロ
ールコーティング、グラビアロールコーティング、キス
コーティング、キャストコーティング、スプレーコーテ
ィング、スロットオリフィスコーティング、カレンダー
コーティング、電着コーティング、ディップコーティン
グ、ダイコーティング等のコーティングやフレキソ印刷
等の凸版印刷、ダイレクトグラビア印刷、オフセットグ
ラビア印刷等の凹版印刷、オフセット印刷等の平版印
刷、スクリーン印刷等の孔版印刷等の印刷等の手段によ
り塗布し、結着層として積層させる。特に、ロールコー
ターを使用するコーティングが、均一な層厚が得られる
ことから好ましい。結着層の厚さは、埋め込むフィラー
の個数平均粒子径の0.5〜1.5倍程度が好ましい。
【0027】[工程2:結着層へのフィラーの付着]そし
て、先ず基体上の結着層の表面にフィラーを付着させる
ことが望ましい。その方法としては、例えば、容器内に
充填したフィラーを振動もしくは流動化エアーにより流
動化させ、そのフィラー中に基体をくぐらせたり、スプ
レーによりフィラーを結着層に吹き付けたりする方法が
挙げられる。結着層の表面にフィラーを付着させること
により、フィラー抜け等の欠点が少なくなると同時に、
後の加圧媒体によりフィラーを結着層に埋め込む工程に
おいて加圧媒体が結着層に付着することを防止すること
もできる。そして、ここではフィラーが結着層の表面
に、結着層の粘着力によって単に付着していればよい。
【0028】「工程3:結着層へのフィラーの埋め込
み」結着層の表面に付着させたフィラーを、加圧媒体の
衝撃力により結着層に埋め込む。その方法としては、適
当な容器に加圧媒体を投入し、容器ごと加圧媒体を振動
させ、この中に、フィラーが結着層の表面に付着した状
態の基体を投入するか、あるいはくぐらせることにより
フィラーに衝撃力を与える。すると、フィラーは加圧媒
体により打撃され、結着層の表層に埋め込まれる。加圧
媒体は小面積でフィラーに均一に打撃を与えることがで
きるので、フィラーを均一な埋め込み深さで結着層に埋
め込むことができる特徴がある。この時、加圧媒体10
0重量部に対して0.5〜2.0重量部程度のフィラー
を予め混合した混合加圧媒体を用いると、前工程で結着
層の表面に付着したフィラーの間隙に他のフィラーを加
圧媒体の衝撃力により押し込むことが可能なため、フィ
ラーの充填密度をより高く均一にすることができるので
好適である。このような方法により、フィラーは、埋め
込み深さが均一な状態で結着層の一部から突出し、且つ
全体に高密度に均一に埋め込まれ、結着層中において積
層せず単層の状態のフィラー層として形成される。
【0029】なお、フィラーを埋め込むために与える外
力としては、振動の他に、回転、落下等を採用してもよ
い。回転の場合には、回転容器や、内側に撹拌羽を有す
る容器等が用いられる。また、外力として落下を採用す
る場合には、Vブレンダー、タンブラー等が用いられ
る。
【0030】ここで、フィラーの埋め込みに用いる加圧
媒体を例示する。加圧媒体は、上記のように振動等によ
りフィラーを打撃して結着層に埋め込む作用をなす粒状
物であり、鉄、炭素鋼、合金鋼、銅及び銅合金、アルミ
ニウム及びアルミニウム合金、その他の各種金属、合金
からなるもの、あるいは、Al、SiO、Ti
、ZrO 、SiC等のセラミックスからなるも
の、更には、ガラス、硬質プラスチックス等からなるも
のが用いられる。また、十分な打撃力を粉体に与えるこ
とができるのであれば、硬質のゴムを用いてもよい。い
ずれにしろ、加圧媒体の材質はフィラーの材質等に応じ
て適宜選択される。また、その形状は、フィラーに対す
る加圧力が均一になるように真球に近いものが好まし
く、且つ全体の粒子分布がなるべく狭い方が好ましい。
加圧媒体の粒子径としては、フィラーの材質やフィラー
の埋め込み深さに応じて適宜選択されるが、概ね0.3
〜2.0mm程度が好適である。
【0031】「工程4:余剰フィラーの除去」結着層へ
のフィラーの埋め込み工程の後は、余剰フィラーを除去
する。余剰フィラーとは、例えば、結着層へ不完全に埋
め込まれていたり、埋め込まれたフィラー上に静電気力
やファンデルワールス力等の粒子間力によって付着して
いるだけのフィラー等を言い、このような余剰フィラー
を、水洗浄やエアーブロー等による流体圧をフィラー層
に与えることにより除去することができる。この時、フ
ィラーの個数平均粒子径が2〜10μmの場合には、流
体圧による除去のみでは不完全となり易いので、界面活
性剤等が添加されたイオン交換水等を用いて超音波洗浄
等を行うことが好ましい。
【0032】「工程5:積層体の結着層の軟化」次に積
層体の結着層を軟化させる。軟化させる手段としては、
結着層に熱又は湿気を与える方法が挙げられる。結着層
を軟化させるためには、結着層を構成する粘着剤や硬化
剤の種類にもよるが、例えば、温度:30℃〜80℃、
湿度:60%RH〜95%RHに設定した恒温恒湿槽内
に積層体を形成した基体を6時間〜2週間程度放置する
ことにより得られる。もちろん、熱のみにより軟化させ
ても良いし、熱と湿気とを併用しても良い。更に、30
℃〜80℃に設定された環境下、例えば熱風や赤外線ヒ
ーター等に積層体を形成した基体をさらしたり、電子線
等を照射することによっても結着層を軟化させることが
できる。結着層を軟化させることにより、フィラー周辺
部に結着樹脂による盛り上がり部分が形成され、特に、
フィルム面からの光透過性が格段に向上する。
【0033】
【実施例】次に、本発明をより具体化した実施例を説明
する。 ・製造例 <アクリルポリマーaの重合例>温度計、攪拌機、還流
冷却管、窒素導入管を備えたフラスコ中にn−ブチルア
クリレート94重量部、アクリル酸3重量部、2−ヒド
ロキシアクリレート1重量部、過酸化ベンゾイル0.3
重量部、酢酸エチル40重量部、トルエン60重量部を
加え、ついで窒素導入管から窒素を導入してフラスコ内
を窒素雰囲気とした後、65℃に加温して10時間重合
反応を行い、重量平均分子量約100万、Tg約−50
℃のアクリルポリマー溶液を得た。このアクリルポリマ
ー溶液に固形分が20重量%となるように酢酸エチルを
加え、アクリルポリマーaを得た。
【0034】[実施例1]透明基体として、厚さ80μ
mのトリアセチルセルロース(商品名:富士タックUV
D80、富士写真フィルム社製、屈折率1.49)を用
いた。このフィルムの片面上に、アクリルポリマーaの
100重量部に対しイソシアネート系硬化剤(商品名:
L−45、総研化学社製)を0.5重量部と、エポキシ
系硬化剤(商品名:E−5XM 綜研化学社製)0.2
重量部とを添加した結着剤を、乾燥後の厚さが5μmに
なるようにリバースコーターで塗工、100℃で2分間
乾燥して結着層を形成し、このフィルムをA5版の大き
さに切断した。
【0035】フィラーとして、個数平均粒子径が4.5
μmで粒子径分布が0.94、屈折率1.43、真円度
96%のメチルシリコーンからなるフィラー(商品名:
トスパール145、GE東芝シリコーン社製)を用い、
このフィラーを、底部からエアーを噴出する多孔板容器
に投入した。その後、この容器を振動させ、振動と噴出
エアーの相乗効果によって、フィラーを流動化させる。
流動化状態のフィラー中に結着層を表面に形成した上記
フィルムを適宜時間をかけてくぐらせ、結着層の表面に
フィラーを付着させた。
【0036】次いで、図5に示す加振装置により、結着
層の表層にフィラーを埋め込んだ。この加振装置は、加
振機構V上にセットされた容器C内に、加圧媒体、フィ
ラー及び上記フィルムが投入され、これら投入物を、加
振機構Vで容器Cごと振動させることにより、フィルム
上の結着層にフィラーを埋め込むものの一例である。
【0037】容器Cは、硬質合成樹脂あるいは金属等の
硬質材からなるもので、上部に開口部c1を有する腕状
に形成されており、その底部c2の中央部には、上方に
膨出して開口部c1と同程度の高さに達する柱状部c3
が突設されている。一方、加振機構Vは、機台F上にコ
イルスプリングf1、f2を介して振動板f3が取り付
けられ、振動板f3の上面中央部に上方に延びる垂直軸
f4が突設され、振動板f3の下面中央部にモータf5
が固定され、このモータf5の出力軸f6に重錘f7が
偏心して取り付けられた構成となっている。容器Cは、
振動板f3に置かれた状態で、柱状部c3の上端が垂直
軸f4の上端に固定されることによりセットされ、モー
タf5が駆動されて重錘f7が回転すると加振されるよ
うになっている。
【0038】この加振装置の容器C内に、加圧媒体とし
て粒子径が0.5mmの真球状ジルコニア球を3kgを
投入し、更に、上記シリコーン系フィラーを30g投入
して両者を混合した。次に、加振装置を、容器Cが図5
に示す状態から約45度傾く状態に保持して容器Cを振
動させながら、上記フィルムを、フィラーが付着された
結着層側を上方に向くようにして容器Cの底を30cm
/分の速度で移動させることにより加圧媒体中をくぐら
せた。これによって、フィラーは振動する加圧媒体に打
撃されて結着層の表層に一部が突出した状態で埋め込ま
れ、フィラー層が形成される。
【0039】次に、界面活性剤(商品名:リポノックス
NC−95 ライオン社製)をイオン交換水100重
量部に対して0.1重量部添加した水溶液を用いて、フ
ィラー層に水圧シャワーをかけてフィラー層を洗浄し余
剰フィラーを除去した後、イオン交換水で十分に濯い
だ。その後、エアーブローにより全体を十分に乾燥させ
た。
【0040】次に、上記結着層の表層に埋め込まれたフ
ィラー層を有する積層体が形成されたフィルムを、60
℃に設定された恒温槽中に2日間放置して結着層を軟化
させ結着層とフィラーとを馴染ませることにより、フィ
ラーの周辺部に結着層の盛り上がり部分を形成した。そ
の後、恒温槽から取り出して自然冷却し、実施例1のフ
ィラーレンズを得た。
【0041】[実施例2]実施例1と同様のフィルムの
片面上に、実施例1と同様の結着剤を、乾燥後の厚さが
5μmになるようにリバースコーターで塗工、100℃
で2分間乾燥した後に、剥離PETフィルム(商品名:
3811 リンテック社製)をラミネートし、40℃の
恒温槽中に1週間放置してから剥離PETフィルムを剥
がし、結着層を形成した。この後、このフィルムをA5
版の大きさに切断した。実施例1と同様のフィラーを用
いて、フィラーを付着させる工程及び加圧媒体によって
結着層にフィラーを埋め込む工程までは実施例1と同様
に行った。次に実施例1と同様の洗浄水溶液中に該積層
体を投入し、超音波を与えることにより余剰フィラーを
除去した後、イオン交換水を用いて十分に濯ぎを行い、
エアーブローにより全体を乾燥させた。次に、上記結着
層の表層に埋め込まれたフィラー層を有する積層体が形
成されたフィルムを、40℃及び90%RHに設定され
た恒温高湿槽に3日間放置して結着層を軟化させ、その
後、恒温高湿槽から取り出して自然冷却し実施例2のフ
ィラーレンズを得た。
【0042】[比較例1]実施例2の結着層を軟化させ
る工程を除いた以外は同様にして、比較例1のフィラー
レンズを得た。
【0043】・フィラー層の観察 実施例1、2及び比較例1のフィラーレンズの平面及び
断面を、電子顕微鏡(5000倍)によって観察した。
図6は実施例1のフィラーレンズの平面、図7は実施例
1のフィラーレンズの断面、図8は実施例2のフィラー
レンズの平面、図9は実施例2のフィラーレンズの断面
を撮影した顕微鏡写真である。また、図10は比較例1
のフィラーレンズの平面、図11は比較例1のフィラー
レンズの断面を撮影した顕微鏡写真である。
【0044】図6〜図9からわかるように、実施例1、
2のフィラーレンズでは、フィラーの周縁部に結着層の
盛り上がり部分を有し、フィラーが均一な単層で、且つ
一部が突出しており、図4に示すような構成であった。
また、図10及び図11からわかるように、比較例1の
フィラーレンズのフィラー周縁部には結着層の盛り上が
り部分がなく、図2に示すような構成であった。
【0045】・光学特性試験 上記実施例1、2及び比較例1のフィラーレンズについ
て、図12(a)に示すように光をフィルム1側から入
射させた場合と図12(b)に示すように光をフィラー
3側から入射させた場合の全光線透過率:Tt(%)と
ヘイズ(全光線拡散率):Hz(%)を島津製作所製の
分光光度計UV3100を用いて測定した。なお、図1
2は、本発明のフィラーレンズLを図示している。上記
の測定結果を、表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1によれば、フィルム側から入射した場
合の全光線透過率は実施例1、2のフィラーレンズは約
91〜92%であるのに対して、比較例1のフィラーレ
ンズでは約75%であった。すなわち、実施例1、2の
フィラーレンズのフィルム側からの入射光に対する光透
過性は比較例1のフィラーレンズよりも16〜17%も
高いことが確認された。そして、ヘイズに関しては実施
例1、2及び比較例1のフィラーレンズは約78〜81
%であり十分な光拡散性を有していた。一方、フィラー
側からの入射光に対しては、実施例1、2及び比較例1
のフィラーレンズは、全光線透過率は約96〜97%で
あり非常に高い光透過性を有していた。また、ヘイズも
約79〜81%であり、十分な光拡散性を有していた。
【0048】すなわち、実施例1、2のフィラーレンズ
はフィラー側の入射光に対しては従来品と同等の光拡散
性と光透過性を有している。そして、フィルム側からの
入射光に対しては十分な光拡散性を所持しつつ、従来品
より約16〜17%も透過性に優れていることが確認さ
れた。TACフィルム自体の全光線透過率が約92%で
ヘイズが約0.2%程度であることから、本発明のフィ
ラーレンズは両方向からの入射光に対して、十分な光拡
散性を持ちながら光透過性のロスがほとんどないことが
確認された。
【0049】以上のことから、例えば、本発明のフィラ
ーレンズを反射型液晶ディスプレイに用いた場合は、効
率よく光を取り入れ、且つ、効率良く光を拡散させるこ
とが可能である。例えば、図13に示すように、本発明
のフィラーレンズLを、両面に偏光板10が設けられた
液晶セル11と反射板12との間に挿入したり、図14
に示すように、2枚のフィラーレンズLのフィルム1ど
うしを粘着層13を介して貼り合せ、光拡散体として用
いることもできる。この場合、1枚のフィラーレンズL
の代わりに他の光拡散体と貼り合せて用いることもでき
る。更に、図15に示すように、フィラーレンズLのフ
ィルム1にアルミ蒸着層14を形成し、拡散反射板とし
て使用することも可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基体上に積層された結着層の表層に、当該結着層の表面
から一部が突出する状態で、且つフィラーの周縁部に結
着層の盛り上がり部分を有するフィラー層が埋め込まれ
た構成であることから、従来のフィラーレンズと同等の
光拡散性能を有しつつ、従来のフィラーレンズよりもフ
ィルム側からの入射光に対して高い光透過性を有するフ
ィラーレンズを得ることができる。したがって、本発明
のフィラーレンズをLCD、EL、FED等のディスプ
レイに用いると入射光の減衰が少ないため、広視野角、
高輝度、高コントラストを兼ね備えた液晶ディスプレイ
の設計が可能となり、工業的に極めて優れた作用効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のフィラーレンズの一例を模式的に示す
断面図である。
【図2】 従来のフィラーレンズの他の例を模式的に示
す断面図である。
【図3】 本発明のフィラーレンズの一例を模式的に示
す断面図である。
【図4】 本発明のフィラーレンズの一例の全体構成を
模式的に示す断面図である。
【図5】 本発明のフィラーレンズを製造するにあたっ
て好適な加振装置の正面断面図である。
【図6】 本発明の実施例1のフィラーレンズの平面を
5000倍で示す顕微鏡写真である。
【図7】 本発明の実施例1のフィラーレンズの断面を
5000倍で示す顕微鏡写真である。
【図8】 本発明の実施例2のフィラーレンズの平面を
5000倍で示す顕微鏡写真である。
【図9】 本発明の実施例2のフィラーレンズの断面を
5000倍で示す顕微鏡写真である。
【図10】 本発明の比較例1のフィラーレンズの平面
を5000倍で示す顕微鏡写真である。
【図11】 本発明の比較例1のフィラーレンズの断面
を5000倍で示す顕微鏡写真である。
【図12】 フィラーレンズに対する入射光の方向を説
明するための模式図である。
【図13】 本発明のフィラーレンズの使用方法の一例
を模式的に示す断面図である。
【図14】 本発明のフィラーレンズの使用方法の他の
例を模式的に示す断面図である。
【図15】 本発明のフィラーレンズの使用方法のさら
に他の例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1…フィルム(基体)、2…結着層、2a…盛り上がり
部分、3…フィラー、3A…フィラー層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 力 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所情報メディア事業部内 Fターム(参考) 2H042 AA02 AA03 AA26 BA04 BA20 2H091 FA23Z FA26Z FA29Z FA31Z FA41Z FB02 FB06 FB07 FC01 FC18 FD16 FD18 GA17 LA18 LA19

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、この基体上に、直接または他の
    層を介して積層された結着層と、この結着層の表層に、
    当該結着層の表面から一部が突出する状態で埋め込まれ
    た多数のフィラーからなるフィラー層とを備えたフィラ
    ーレンズにおいて、上記フィラーの周縁部に、結着層の
    盛り上がり部分を設けたことを特徴とするフィラーレン
    ズ。
  2. 【請求項2】 前記フィラー層は、フィラーが単層で埋
    め込まれ形成されたものであることを特徴とする請求項
    1に記載のフィラーレンズ。
  3. 【請求項3】 前記フィラーは、有機フィラーであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載のフィラーレンズ
  4. 【請求項4】 前記フィラーの個数平均粒子径が2〜1
    0μmであることを特徴とする請求項2〜3の何れかに
    記載のフィラーレンズ
  5. 【請求項5】 前記フィラーは粒子径分布が0.8〜
    1.0であることを特徴とする請求項2〜4の何れかに
    記載のフィラーレンズ
  6. 【請求項6】 前記フィラーは、真円度が80%以上の
    球であることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載
    のフィラーレンズ。
  7. 【請求項7】 前記フィラーは前記結着層に、その直径
    の30〜90%埋め込まれていることを特徴とする請求
    項2〜6の何れかに記載のフィラーレンズ。
  8. 【請求項8】 基体の全光線透過率が85%以上の透明
    基体であることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記
    載のフィラーレンズ。
  9. 【請求項9】 前記フィラーの屈折率が1.42〜1.
    55であることを特徴とする請求項2〜8の何れかに記
    載のフィラーレンズ。
  10. 【請求項10】 前記請求項1〜9のいずれかに記載の
    フィラーレンズを製造する方法であって、前記基体上
    に、直接または他の層を介して前記結着層を積層する工
    程と、前記フィラーを加圧媒体によって前記結着層に埋
    め込む工程と、前記工程で得た積層体に付着した余剰フ
    ィラーを除去する工程と、前記工程で得た積層体に於い
    て、結着層を軟化させる工程と、を具備することを特徴
    とするフィラーレンズの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記請求項1〜9のいずれかに記載の
    フィラーレンズを製造する方法であって、前記基体上
    に、直接または他の層を介して前記結着層を積層する工
    程と、前記フィラーを前記結着層に付着させる工程と、
    前記フィラーを加圧媒体によって前記結着層に埋め込む
    工程と、前記工程で得た積層体に付着した余剰フィラー
    を除去する工程と、前記積層体の結着層を軟化させる工
    程と、を具備することを特徴とするフィラーレンズの製
    造方法。
  12. 【請求項12】 前記加圧媒体は粒状物であり、この加
    圧媒体を振動させて前記フィラーを打撃することによ
    り、当該フィラーを前記結着層に埋め込むことを特徴と
    する請求項10または11に記載のフィラーレンズの製
    造方法。
  13. 【請求項13】 基体上に、直接または他の層を介して
    結着層を積層する工程と、フィラーを加圧媒体によって
    前記結着層に埋め込む工程と、前記工程で得た積層体に
    付着した余剰フィラーを除去する工程と、前記工程で得
    た積層体の前記結着層を軟化させる工程と、を具備する
    ことを特徴とするフィラーレンズの製造方法。
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