JP2001074049A - 磁気軸受装置 - Google Patents
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Abstract
ることが容易で、且つ浮上支持体に対する補助支持具の
変形、摩耗を容易に検出できる磁気軸受装置を提供する
こと。 【解決手段】 対向する電磁石1と2及び3と4間の任
意の位置に浮上支持体9を浮上支持制御する磁気軸受装
置において、対向する電磁石1と2及び3と4を順次励
磁することで、浮上支持体9を該一対の電磁石1と2及
び3と4間で機械的に最大領域を移動させ、位置変位セ
ンサ5、6、7、8で検出される位置変位検出信号の最
大最小値を検出し、該最大最小値の中心値がオフセット
補正手段を通過後、該浮上支持体9を浮上支持したい位
置を示すよう、該オフセット補正手段へ調整指令値を出
力し、該浮上支持体が機械的に移動可能な最大領域に対
する位置変位検出信号の中心値が該一対の電磁石1と2
及び3と4間で該浮上支持体9を支持したい位置を示す
ようオフセット補正部手段の出力を調整する出力調整部
を備えた。
Description
上支持体を電磁石により発生する磁力の磁気吸引力或い
は磁気反発力を利用して、任意の位置に非接触で浮上支
持体を浮上制御する磁気軸受装置に関するものである。
す図である。図示するように、制御対象となる磁化可能
な浮上支持体105と、該浮上支持体105を浮上支持
するため必要な磁力を発生する電磁石101、102
と、浮上支持体105の位置変位を検出するための位置
変位センサ103、104を具備し、浮上支持体105
は電磁石101及び位置変位センサ103と電磁石10
2及び位置変位センサ104の間にある。
2から発する電磁力により磁気吸引力或いは磁気反発力
の作用を受け、更に電磁石101、102から発する電
磁力は位置変位センサ103、104で検出された位置
変位検出信号と制御回路部111にて補償制御され、電
磁石101、102には浮上支持体105を浮上支持す
る電磁力を発生する。制御回路部111はセンサ回路1
10、補償回路108及びドライバ109から構成さ
れ、センサ回路110はオフセット補正部106及びセ
ンサゲイン調整部107から構成される。
た浮上支持体105の位置変位検出信号は、浮上支持体
105が電磁石101、102間で所定の位置に浮上支
持されるようセンサ回路110の中で予め設定された閾
値に対する位置変位検出信号の差動出力を該センサ回路
110、補償回路108、ドライバ109により構成さ
れる制御回路部111で補償され電磁石101、102
に出力される。
一対の電磁石101、102の間で浮上可能な範囲の中
心に位置したときに、位置変位センサ103、104が
出力する位置変位検出信号と概略一致するように設定す
ることで、該閾値と位置変位検出信号との差動出力が最
小になるように一対の電磁石101、102によって制
御対象である浮上支持体105を浮上制御する。
ために浮上支持体105を一対の電磁石101、102
の間で人手で、若しくは電磁石101、102の力で機
械的に移動可能な最大領域を移動させ、このとき得られ
る位置変位センサ103、104の位置変位検出信号の
最大・最小値からオフセット補正部106にて位置変位
検出信号の中心値を算出し、この値を閾値、つまりゼロ
点として設定していた。
移動可能な最大領域を移動させたい場合、例えば非常に
大型の磁気軸受装置や非常に長尺の磁気軸受装置や制御
対象物である場合に浮上支持体に接触できない場合な
ど、人手による浮上支持体の移動作業は事実上不可能で
ある。
上位置の調整を行うときでも、機械的寸法誤差や位置変
位センサ個別のばらつきにより、製品個々の制御対象物
の浮上位置を検知する位置変位センサの出力特性に再現
性がない場合や、該磁気軸受装置のメンテナンス時等、
磁気軸受機構部と磁気軸受制御部のいずれかを交換する
ような事由が発生した場合など、磁気軸受機構部内の浮
上支持体105の浮上位置を新たな組み合わせで使用す
る磁気軸受制御部内の制御回路によってその都度調整す
る必要があった。
しくは浮上制御に異常が発生した場合に接触支持する補
助支持具について、補助支持具に変形、摩耗などが発生
し補助支持具(補助ベアリング)自体の機能を果たすこ
とができない故障を、磁気軸受機構部が組み立てられた
ままの状態では検知できなかった。
みてなされたもので、浮上支持体の浮上制御位置の設定
値を調整することが容易で、且つ浮上支持体に対する補
助支持具の変形、摩耗を容易に検出できる磁気軸受装置
を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、相対向する一対の電磁石と、
該対向する電磁石間に位置する制御対象となる磁化可能
な浮上支持体と、該浮上支持体の位置変位を位置変位セ
ンサと、オフセット補正手段と位置補償手段及び電磁石
に電流を流すドライバを有する制御回路を具備し、位置
変位センサで検出した位置変位検出信号を該制御回路に
入力し得られる制御電流出力をもって、該対向する電磁
石の磁気吸引力或いは磁気反発力を制御することによ
り、該対向する電磁石間に在る該浮上支持体を該対向す
る一対の電磁石間の任意の位置に非接触で浮上支持制御
する磁気軸受装置において、対向する電磁石を順次励磁
することで、浮上支持体を該一対の電磁石間で機械的に
移動可能な最大領域を移動させ、位置変位センサで検出
される位置変位検出信号の最大最小値を検出し、該最大
最小値の中心値が前記オフセット補正手段を通過後、該
浮上支持体を浮上支持したい位置を示すよう、該オフセ
ット補正手段へ調整指令値を出力し、該浮上支持体が機
械的に移動可能な最大領域に対する位置変位検出信号の
中心値が該一対の電磁石間で該浮上支持体を支持したい
位置を示すようオフセット補正部手段の出力を調整する
出力調整部を備えたことを特徴とする。
に記載の磁気軸受装置において、対向する電磁石を順次
励磁し、浮上支持体を該電磁石間で機械的に移動可能な
最大範囲に移動させ、位置変位検出信号の最大最小値を
検出し、オフセット補正手段に対する出力調整の決定、
出力調整部の出力開始までに至る一連の補正動作を、人
の作業による手動操作手段と、自動制御により実施する
自動操作手段のいずれも選択可能なことを特徴とする。
記載の磁気軸受装置において、対向する電磁石を順次励
磁し、浮上支持体を該電磁石間で機械的に移動可能な最
大範囲に移動させた場合、位置変位検出信号の最大最小
の変化量を監視することで、該浮上支持体の移動範囲を
規制している補助支持具の変形、摩耗を検知する手段を
設けたことを特徴とする。
に励磁することで、該浮上支持体を該一対の電磁石間で
機械的に移動可能な最大領域で移動させ、位置変位セン
サで検出される位置変位検出信号の最大最小値を検出
し、中心値を算出し、該位置変位検出信号の中心値と、
浮上支持体の浮上位置を決定する閾値とを比較し、位置
変位検出信号の中心値と閾値の差動出力が概ね“0”に
なるようにオフセット補正手段に対して調整信号を加減
入力し調整するという方法を用いれば、非常に大型の磁
気軸受装置や非常に長尺の磁気軸受装置や制御対象物で
ある浮上支持体に接触できない等の場合でも、所定の位
置に浮上支持することが可能となる。
個別のばらつきにより、製品個々で制御対象物の浮上位
置と位置変位センサの出力特性に再現性がない場合や、
一度位置変位センサの調整を行った浮上支持体を有する
機械的構造物と浮上支持体を浮上制御する制御回路を有
する磁気軸受制御部において、個々の部品を交換する必
要があった場合に、再び初期調整が必要であっても、本
発明によれば、センサ調整に必要な時間を短縮でき、作
業者の負担を減らすことができる。
面に基づいて説明する。図2は本発明に係る磁気軸受装
置の構成例を示す図であり、図2(a)は全体構成を、
図2(b)は磁気軸受を構成するX軸方向とY軸方向の
電磁石の配置の状態を示す図である。また、図3は図2
のセンサ回路の詳細を示す図で、図4は電磁石吸引力に
よる浮上支持体にかかるベクトルを示す図である。な
お、図3では説明の簡略化のため、位置変位検出信号S
s1のみについて示す。
象物である浮上支持体9を浮上支持するための電磁石
1、2、3、4と、浮上支持体9の位置を検出する位置
変位センサ5、6、7、8と、電磁石1、2、3、4で
浮上制御していないときの補助支持手段である補助支持
具(補助ベアリング)10、11で構成されている。位
置変位センサ5、6の位置変位検出信号Ss1或いは位
置変位センサ7、8の位置変位検出信号Ss2はセンサ
回路12のオフセット補正部19、センサゲイン調整部
20により補正された変位センサ出力Sgを出力し、補
償回路13で補償され信号Spをドライバ14に入力す
ることで電磁石1、2及び電磁石3、4に相応の電流を
流し、該電磁石1、2及び電磁石3、4の吸引力で浮上
支持体9を安定浮上させるフィードバック制御が行われ
る。
置調整作業は、浮上支持体9を浮上制御しない状態で、
補償回路13とドライバ14は切替器SWによって遮断
され、更にドライバ14に発振回路16が接続された状
態で実施する。この切り替え作業の後、浮上支持体9が
補助支持具10、11に接触するのに十分な大きさの電
磁力を電磁石1、2、3、4に発生させるため、ドライ
バ14に発振回路16によって疑似信号を入力する。
とき、例えば、図2(b)に示すX軸上に配置された電
磁石1X、3X、2X、4Xに正弦波信号を、Y軸上に
配置された電磁石1Y、3Y、2Y、4Yにこの正弦波
信号から90度位相が進んだ、又は遅れた信号を入力し
た場合、制御対象である浮上支持体9にかかる電磁石吸
引力のベクトルfは一定の周期、つまりこの正弦波信号
の周波数に相応する周期で磁気軸受機構内を回転し、浮
上支持体9は、補助支持具10、11に沿って動く。
補正出力S0を自動調整制御回路15にて検出し、最大
値、最小値の絶対値が等しくなるようにオフセット調整
指令値C1をオフセット補正部19に出力することで、
補助支持具10、11の中心と浮上支持体9の浮上目標
値を一致させることができる。この作業をオフセット補
正と呼ぶことにする。
整出力Sgを自動調整制御回路15に取り込み、このゲ
イン調整出力Sgの絶対値があらかじめ設定された大き
さになるようにゲイン調整指令C2をセンサゲイン調整
部20に出力し調整することで、設定されたセンサ感度
を得る。この作業をセンサゲイン調整と呼ぶことにす
る。
の後、オフセット調整指令値C1に任意の値を加算又は
減算し、オフセット補正部19に出力することにより、
任意浮上目標値で浮上制御できる。この一連の作業を浮
上位置調整と呼ぶことにする。
るため、センサ調整スタート信号Sstを出力する調整ス
タートボタン18を設け、ラッチ回路17によりセンサ
調整スタート信号Sstを保持し、該センサ調整スタート
信号Sstを切替器SWに出力することにより、接点aと
接点cを閉じ、それと同時にドライバ14に正弦波信号
と該正弦波信号から90度進むか又は遅れた信号を出力
し、自動調整制御回路15に調整をスタートさせる。
御手順のフローを示す図である。図示するように、セン
サ調整スタート信号SstがONになったら先ず上記オフ
セット補正を行い(ステップST1)、次にセンサゲイ
ン調整を行い(ステップST2)、続いて浮上位置調整
を行い(ステップST3)、センサ調整スタート信号S
stをOFFとする(ステップST4)。
と、自動調整制御回路15はセンサゲイン調整を停止
し、ラッチ回路17にセンサ調整ストップ信号Soffを
出力し、センサ調整スタート信号Sstをオフさせ、発振
回路16の発振を停止し、切替器SW1の接点aと接点
bを閉じることにより浮上制御を開始する。
れる浮上支持体9の移動可能範囲は、磁気軸受装置内の
補助支持具10、11の内側寸法に規制されているた
め、一連の計測によって測定される位置変位検出信号の
最大変位量は該補助支持具10、11の内側寸法を示す
ことになる。
持する補助支持具10、11が破損又は摩耗した場合、
補助支持具10、11が正規の状態に得られる位置変位
センサ5、6、7、8の位置変位検出信号の最大値と比
較すると、位置変位検出信号が変化するため、この変化
量を予め任意の範囲で設定し、この設定値を越えて変化
量が発生した場合に警報を出すことが可能となる。
2、3、4によって移動可能な範囲を機械的に移動さ
せ、この時得られる位置変位センサ5、6、7、8の最
大最小信号値をもとに、浮上支持体9の浮上目標位置を
決定する一連の作業を自動若しくは手動による設定動作
指令に基づき実行させることで、磁気軸受装置の初期設
定を自動で行うことが可能となる。また、この一連の設
定作業中に得られる位置変位検出信号の最大変化量によ
って磁気軸受装置を構成する補助支持具10、11の変
形・摩耗を検出することが可能となる。
明によれば、下記のような優れた効果が得られる。
能な範囲に機械的に移動させ、この時得られる位置変位
センサの最大最小信号値をもとに、浮上支持体の浮上目
標位置を決定する一連の作業を自動若しくは手動による
設定動作指令に基づき実行させることで、磁気軸受装置
の初期設定を自動で行うことが可能となる。
記(1)の効果に加え、この一連の設定作業中に得られ
る位置変位検出信号の最大変化量によって磁気軸受装置
を構成する補助支持具の変形・摩耗を検出することが可
能となる。
で、図2(a)は全体構成を、図2(b)は磁気軸受を
構成するX軸方向とY軸方向の電磁石の配置の状態を示
す図である。
ルを示す図である。
を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 相対向する一対の電磁石と、該対向する
電磁石間に位置する制御対象となる磁化可能な浮上支持
体と、該浮上支持体の位置変位を位置変位センサと、オ
フセット補正手段と位置補償手段及び前記電磁石に電流
を流すドライバを有する制御回路を具備し、前記位置変
位センサで検出した位置変位検出信号を該制御回路に入
力し得られる制御電流出力をもって、該対向する電磁石
の磁気吸引力或いは磁気反発力を制御することにより、
該対向する電磁石間に在る該浮上支持体を該対向する一
対の電磁石間の任意の位置に非接触で浮上支持制御する
磁気軸受装置において、 前記対向する電磁石を順次励磁することで、前記浮上支
持体を該一対の電磁石間で機械的に移動可能な最大領域
を移動させ、前記位置変位センサで検出される位置変位
検出信号の最大最小値を検出し、該最大最小値の中心値
が前記オフセット補正手段を通過後、該浮上支持体を浮
上支持したい位置を示すよう、該オフセット補正手段へ
調整指令値を出力し、該浮上支持体が機械的に移動可能
な最大領域に対する位置変位検出信号の中心値が該一対
の電磁石間で該浮上支持体を支持したい位置を示すよう
前記オフセット補正部手段の出力を調整する出力調整部
を備えたことを特徴とする磁気軸受装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁気軸受装置におい
て、 前記対向する電磁石を順次励磁し、前記浮上支持体を該
電磁石間で機械的に移動可能な最大範囲に移動させ、前
記位置変位検出信号の最大最小値を検出し、前記オフセ
ット補正手段に対する出力調整の決定、前記出力調整部
の出力開始までに至る一連の補正動作を、人の作業によ
る手動操作手段と、自動制御により実施する自動操作手
段のいずれも選択可能としたことを特徴とする磁気軸受
装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の磁気軸受装置におい
て、 前記対向する電磁石を順次励磁し、前記浮上支持体を該
電磁石間で機械的に移動可能な最大範囲に移動させた場
合、前記位置変位検出信号の最大最小の変化量を監視す
ることで、該浮上支持体の移動範囲を規制している補助
支持具の変形、摩耗を検知する手段を設けたことを特徴
とする磁気軸受装置。
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Family Applications (1)
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