JP2005061573A - 磁気軸受制御装置および磁気浮上装置 - Google Patents

磁気軸受制御装置および磁気浮上装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 復調時の位相を調整することにより、センサ信号のS/N比の向上および磁気軸受の制御安定性の向上を図ることができる磁気軸受制御装置の提供。
【解決手段】 位相調整部326は、ロータ4の浮上位置を第1の位置および第2の位置に順に設定し、各設定位置において位相シフト部321により正弦波信号の位相を0(deg)から360(deg)まで変化させて、そのときの乗算後の信号をそれぞれ取得する。そして、第1の位置に設定したときに得られる乗算信号と第2の位置に設定したときに得られる乗算信号との差分が最大となる位相を算出し、算出された位相を記憶部306に記憶させる。磁気軸受制御時には、記憶部306に記憶した位相を位相シフト部321の位相シフト量に設定して制御を行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ターボ分子ポンプや工作機械等に使用される磁気軸受の磁気軸受制御装置、およびその磁気軸受制御装置を備えた磁気浮上装置に関する。
従来、ターボ分子ポンプの軸受には磁気軸受が採用されることが多い。磁気軸受式ターボ分子ポンプにおいては、電磁石で磁気支持されるロータの浮上位置は変位センサによって常時監視されている。一般的に、変位センサには搬送波を利用したリラクタンス型センサが用いられ、ギャップ変化によるインダクタンスの変化を利用してロータの変位を検出するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
そして、変位センサからの応答波に復調用正弦波を乗算することにより復調処理を行う。復調処理された信号は各種フィルタ処理およびセンサゲイン・センサオフセットの調整が行われた後に、PID演算処理が行われる。
ところで、復調時の応答波の位相と乗算される正弦波の位相との関係によって、ゲイン・オフセットが変化することが分かっている。設計上は最適な位相に設定されているが、製造上のばらつき等により最適位相からの位相ずれが生じることがあり、そのような場合にはセンサ応答波の位相と正弦波の位相とを調整する必要があった。
特開2001−336528号公報
しかしながら、上述したD/A出力による調整は煩雑であり、D/A出力ができるような構成となっていない場合には調整そのものができなかった。また、ロータ位置によってセンサ応答波の位相が変化するため適正位相かどうかの判定が難しく、位相調整が適正に行われない場合には磁気軸受が制御不能になるおそれもあった。
請求項1の発明は、被支持体の浮上位置を検出するセンサに搬送波信号を印加し、センサからの応答波信号に復調用の正弦波信号を乗算して復調を行い、被支持体を非接触支持する電磁石の励磁電流を復調された信号に基づいて制御する磁気軸受制御装置に適用され、正弦波信号の位相をシフトする位相シフト部と、被支持体の浮上位置を第1の位置および第2の位置に順に設定し、各設定位置において位相シフト部により正弦波信号の位相を0(deg)から360(deg)まで変化させて、そのときの乗算後の信号をそれぞれ取得する乗算信号取得手段と、乗算信号取得手段で取得された信号に基づいて、復調された信号のゲインが最大となる位相を算出する位相算出手段と、位相算出手段により算出された位相を、磁気軸受制御における位相シフト部の位相シフト量に設定する位相設定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、被支持体の浮上位置を検出するセンサに搬送波信号を印加し、センサからの応答波信号に復調用の正弦波信号を乗算して復調を行い、被支持体を非接触支持する電磁石の励磁電流を復調された信号に基づいて制御する磁気軸受制御装置に適用され、正弦波信号の位相をシフトして搬送波信号を生成する位相シフト部と、被支持体の浮上位置を第1の位置および第2の位置に順に設定し、各設定位置において位相シフト部により正弦波信号の位相を0(deg)から360(deg)まで変化させて、そのときの乗算後の信号をそれぞれ取得する乗算信号取得手段と、乗算信号取得手段で取得された信号に基づいて、復調された信号のゲインが最大となる位相を算出する位相算出手段と、位相算出手段により算出された位相を、磁気軸受制御における位相シフト部の位相シフト量に設定する位相設定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の磁気軸受制御装置において、位相算出手段が、第1の位置に設定したときに得られる乗算信号と第2の位置に設定したときに得られる乗算信号との差分が最大となる位相を位相として算出するものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の磁気軸受制御装置において、センサからの応答波信号をデジタル値に変換するA/D変換手段を備え、デジタル値に変換された信号に基づいてデジタル演算処理により復調を行うようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の磁気軸受制御装置において、磁気軸受制御装置の通電開始の度に、前記乗算信号取得手段による乗算後の信号の取得、位相算出手段による位相の算出、および位相設定手段による位相シフト量の設定の一連の動作を行うことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の磁気軸受制御装置において、位相設定手段により設定された位相シフト量を記憶する記憶部と、記憶部に記憶されている位相シフト量に対する位相算出手段により算出された位相の偏差が所定基準値以上の場合に軸受異常の警告を発する異常警告手段とを備えたものである。
請求項7の発明は、被支持体の浮上位置を検出するセンサに搬送波信号を印加し、センサからの応答波信号に復調用の正弦波信号を乗算して復調を行い、被支持体を非接触支持する電磁石の励磁電流を復調された信号に基づいて制御する磁気軸受制御装置に適用され、正弦波信号の位相をシフトする位相シフト部と、被支持体の浮上位置を第1の位置および第2の位置に順に設定し、各設定位置において位相シフト部により正弦波信号の位相を0(deg)から360(deg)まで変化させて、そのときの乗算後の信号をそれぞれ取得する乗算信号取得手段と、乗算信号取得手段で取得された信号に基づいて、復調された信号のゲインが最大となる位相を算出する位相算出手段と、磁気軸受制御装置の通電の度に、位相算出手段により算出された位相の所定基準に対する偏差が所定値以上か否かを判定する判定手段と、判定手段により所定値以上と判定されたときに軸受異常の警告を発する異常警告手段とを備えたことを特徴とする。
請求項8の発明による磁気浮上装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の磁気軸受制御装置と、磁気軸受制御装置により制御される磁気軸受とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、応答波信号のゲインが最大となるように調整されるため、センサ信号のS/N比を改善することができ、制御安定性の向上を図ることができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は本発明による磁気軸受制御装置を説明する図であり、磁気浮上制御系のブロック図である。図1において二点鎖線の上側半分は磁気軸受1の概略構成を示したものであり、二点鎖線の上側半分には駆動制御装置2を示したものである。図1に示したブロック図は、例えば、図2に示すような5軸制御型磁気軸受の内の1軸に関するものであり、ラジアル軸受51xについて示したものである。
図2の5軸磁気軸受は、モータ6で回転するロータ4に対して4組のラジアル電磁石51x、51y、52x、52yと1組のアキシャル電磁石53zとを備えている。41はロータ4の一端に設けられたディスクであり、アキシャル電磁石53zはディスク41を挟むように設けられている。各電磁石51x、51y、52x、52y、53zに対しては、図示していないが変位センサがそれぞれ設けられている。
図1に戻って、71xは電磁石51xに対応づけて設けられた変位センサであり、電磁石51xと同様にロータ4を挟んで一対設けられている。各変位センサ71xからのセンサ信号はセンサ回路5に入力される。変位センサ71xはインダクタンス式のセンサであり、ロータ4とのギャップ変化によるセンサ部インピーダンスの変化を利用してギャップ変位を電気信号に変換している。ロータ4のセンサ対向面は強磁性体または導体で構成される。
駆動制御装置2には、センサ回路5、磁気軸受制御部3、励磁アンプ8が設けられている。磁気軸受制御部3は、A/Dコンバータ301、D/Aコンバータ302、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)307、およびROM304やRAM305等を有する記憶部306を備えている。また、2は軸受状態や後述する警告表示などを表示する表示装置である。
ラジアル変位センサ71xにはセンサ回路5により数十kHzの搬送波が印加され、ギャップ変位により生じるセンサ部インピーダンス変化に応じて搬送波を振幅変調する。この応答波(AM波)は、センサ信号としてセンサ回路5を介して磁気軸受制御部3に入力される。一対の変位センサから成るラジアル変位センサ71xの場合には、後述するようにセンサ回路5において各応答波信号の差分が演算され、その差分成分がセンサ信号として磁気軸受制御部3に入力される。
磁気軸受制御部3に入力されたアナログセンサ信号は、A/Dコンバータ301によりデジタル値に変換された後にDSP307に入力される。記憶部306には予め磁気浮上制御定数がインプットされており、DSP307は変位センサ7の出力と制御定数とに基づいて電磁石51xに流すべき励磁電流を算出する。
例えば、ロータ4の浮上位置が適正位置よりも左側にずれている場合には、右側の電磁石51xの励磁電流を大きくして適正位置となるように制御する。このときの電流制御量はPID演算により算出される。DSP307からは供給すべき励磁電流に応じた制御信号が出力され、その制御信号はD/Aコンバータ302によりアナログ値に変換された後に励磁アンプ8に入力される。
図3はラジアル電磁石51xに関するセンサ回路5およびDSP307の構成を示すブロック図である。DSP307には正弦波離散値を生成する正弦波離散値生成部320が設けられている。正弦波離散値生成部320で生成された正弦波離散値はD/Aコンバータ308によりアナログ波に変換され、そのアナログ波がセンサ回路5に入力される。このアナログ波には高調波が含まれているので、ローパスフィルタやバンドパスフィルタ等のフィルタ回路501でフィルタリングする。そして、フィルタ回路501から出力されるアナログ波は、抵抗Rに直列接続された変位センサ71xのそれぞれに搬送波として印加される。
各変位センサ71xからの応答波はセンサ回路5に設けられた差分回路502に入力され、差分回路502によって差分演算が行われる。差分回路502からの差分信号はプリアンプ503により増幅された後に、A/Dコンバータ301によってデジタル信号に変換され、DSP307の乗算部322に入力される。この乗算部322には正弦波離散値生成部320からの正弦波離散値が位相シフト部321を介して入力される。位相シフト部321は正弦波離散値の位相を最適位相シフト量θ0だけシフトするものであり、位相調整部326の司令に基づいて位相シフトを行う。このときの最適位相シフト量θ0は予め記憶部306に記憶されている。
乗算部322において応答波信号に正弦波離散値を乗算することにより復調処理が行われる。復調処理された信号はローパスフィルタ323により高調波成分が除去された後、ゲイン・オフセット調整部324によりセンサゲインおよびセンサオフセットの調整が行われ、センサ信号としてPID演算部325に送られる。PID演算部325ではPID演算により電磁石51x(図1参照)の電流制御量が算出され、その算出結果に基づく制御信号が出力される。制御信号は、D/Aコンバータ302によりアナログ値に変換された後に励磁アンプ8に入力される。
《位相シフト調整について》
ところが、前述したように乗算部322で応答波信号と正弦波離散値とを乗算する際の互いの位相関係に応じて、ゲイン・オフセット調整部324から出力されるセンサ信号のゲイン・オフセットが変化する。設計上はゲイン・オフセットが最適となるように位相シフト部により設定されているが、実際には位相関係が最適値からずれてしまう場合がる。そのような場合は、前述したようにセンサ信号を取り出してオシロスコープ等で観察しながら、最適なゲイン・オフセットとなるように調整する必要があった。
本実施の形態では、この位相調整を位相調整部326により自動的に行わせるようにした。図4は位相シフト調整処理の手順を示すフローチャートである。なお、この位相調整処理は、駆動制御装置2の電源がオンされるとスタートする。ステップS1では、磁気軸受1を駆動してロータ4を磁気浮上させる。ステップS2では、電磁石51xの励磁電流を制御して、ロータ4の浮上位置を中心位置から第1の浮上位置へと移動する。
図1,2に示すような磁気軸受装置では、磁気軸受1が動作していないときにロータ4を支持するメカニカルベアリング(不図示)を備えている。そのため、ロータ4のラジアル方向浮上位置はそのメカニカルベアリングにより制限されることになる。ここでは、ロータ4を図1の右側の電磁石51xの方向に引きつけて、ロータ4がメカニカルベアリングに当接した状態を第1の浮上位置とする。
そして、第1の浮上位置に浮上させた状態で、位相シフト部321による位相シフト量を位相調整部326により0(deg)から360(deg)まで変化させ、そのときの位相θとセンサ信号との関係であるθ−センサ信号曲線Aを取得する。図5(a)の符号Aで示した曲線がθ−センサ信号曲線Aであり、縦軸は出力値(V)、横軸は位相θである。このセンサ信号はゲイン・オフセット調整部324から出力される信号であり、その出力値は位相調整部326により検出される。
ステップS3では、ロータ4の浮上位置を第1の浮上位置から第2の浮上位置へと移動する。そして、第2の浮上位置に浮上させた状態で、位相シフト部321による位相シフト量を位相調整部326により0(deg)から360(deg)まで変化させ、そのときの位相θとセンサ信号との関係であるθ−センサ信号曲線Bを取得する(図5(a)参照)。ここでは、ロータ4を図1の左側の電磁石51xの方向に引きつけて、ロータ4がメカニカルベアリングに当接した状態を第2の浮上位置とする。
ステップS4では、θ−センサ信号曲線A,Bの同位相のデータの間で減算を行い、θ−ゲイン曲線Cを取得し、その値が最大となる位相θ1を算出する。図5(b)はθ−ゲイン曲線Cを示したものであり、θ1=0または180において最大値となっているのが分かる。そして、ゲインが最大となる位相θ1が正弦波離散値の最適位相シフト量である。
ステップS5では、記憶部306に記憶されている最適位相シフト量θ0に対するステップS4で算出された最適位相シフト量θ1の偏差Δθ(=|θ0−θ1|)が、予め定められた基準値Δθ0以上か否かを判定する。ステップS5で差Δθが基準値Δθ0よりも小さいと判定されると、ステップS6へ進んで記憶部306のθ0としてステップS4で算出された位相θ1を記憶する。すなわち、θ0の書き換えを行う。そして、書き換えられたθ0に基づいて、位相シフト部321による正弦波離散値の位相シフトを行い、一連の位相調整処理を終了する。
なお、位相調整部326の調整が行われるとゲイン・オフセット調整部329に入力されるセンサ信号の値が変化するが、ゲイン・オフセット調整部324ではセンサ信号の変化に応じてゲイン調整およびオフセット調整が行われる。
一方、ステップS5でΔθ≧Δθ0と判定された場合には、ステップS7へ進んで軸受異常発生を示す警告を発生する。例えば、駆動制御装置2に表示部9に警告表示を表示する。一般的に、適正位相シフト量からのずれがあった場合、そのずれは製造当初からあったものであり、いったんずれを補正すればずれが再発することはめったになく、あったとしても僅かである。しかし、変位センサ71xに異常が生じた場合、例えば、断線が生じた場合にはゲイン・オフセット調整部324の出力値が大きく変化してΔθ≧Δθ0の条件を満たすようになる。
また、図2に示すような5軸制御型磁気軸受の場合には、各軸毎に上述したような位相シフト調整処理を行う。図6は、図2のアキシャル電磁石53zに関するセンサ回路5およびDSP307の構成を示すブロック図であり、センサ回路5が図3と異なる。アキシャル変位センサ73の場合には、ラジアル変位センサ51xと異なり、図2のディスク41の上下のいずれか一方の側にセンサが設けられる。
図6の場合、差分回路502には、アキシャル変位センサ73からの応答波と搬送波信号から生成された一定振幅を有する信号(以下では搬送波基準信号と呼ぶことにする)とが入力される。そして、差分信号として応答波と搬送波基準信号との差分が演算される。搬送波基準信号は、フィルタ回路501からの搬送波をゲイン補正部504でゲイン補正するとともに、位相シフト部505で位相シフトすることにより形成される。これは、差分回路502で差分を演算する際に互いの信号に位相ずれがあるとS/N比の悪化の原因となるので、位相シフト部505で位相シフトすることにより位相ずれがほぼゼロとなるようにしている。
上述した例では、通電時毎に位相シフト調整処理を自動的に行わせるようにしたが、駆動制御装置2に位相シフト調整指示スイッチを設け、オペレータからの指示により位相シフト調整を行わせるようにしても良い。また、製造出荷時に位相シフト調整処理を行うような場合には、駆動制御装置2に正規の磁気軸受1の代わりにダミーを用いて調整を行っても良い。その結果、センサ信号のS/N比が向上し、磁気軸受の制御安定性を向上させることができる。
[変形例1]
図7は図3に示した回路の変形例を示す図である。図3に示す例では乗算部322に入力される復調用の正弦波離散値を位相シフトさせたが、図7ではラジアル変位センサ71xに印加される搬送波を生成するための正弦波離散値を位相シフト部321で位相シフトさせるようにした。搬送波の位相がシフトされるとラジアル変位センサ71xからの応答波も位相シフトするため、結果的には乗算部322に入力される差分信号と正弦波離散値との間の位相関係を変化させることができる。位相シフト調整方法は図3の場合と同様である。
[変形例2]
図8は他の変形例を示す図である。図3に示した例では、DSP307で生成した正弦波を搬送波として使用したが、図8に示す例ではセンサ回路5に設けられた搬送波生成部505で搬送波を生成して印加するようにした。
以上説明した実施の形態と特許請求の範囲の要素との対応において、ロータ4は被支持体を、位相調整部326は乗算信号取得手段,位相算出手段,位相設定手段および判定手段を、表示部9は異常警告手段をそれぞれ構成する。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
磁気軸受装置の磁気浮上制御系の基本構成を示すブロック図である。 5軸制御型磁気軸受の概念図である。 センサ回路5およびDSP307の構成を示すブロック図である。 始動シフト調整処理の手順を示すフローチャートである。 位相調整処理を説明する図であり、(a)はθ−センサ信号曲線A,Bを示し、(b)はθ−ゲイン曲線Cを示す。 アキシャル電磁石53zに関するセンサ回路5およびDSP307の構成を示すブロック図である。 変形例1を示すブロック図である。 変形例2を示すブロック図である。
符号の説明
1 磁気軸受
2 駆動制御装置
3 磁気軸受制御部
4 ロータ
5 センサ回路
8 励磁アンプ
9 表示部
51x,51y,52x,52y,53z 電磁石
71x,73 変位センサ
301 A/Dコンバータ
302,308 D/Aコンバータ
306 記憶部
307 DSP
320 正弦波離散値生成部
321 位相シフト部
322 乗算部
326 位相調整部

Claims (8)

  1. 被支持体の浮上位置を検出するセンサに搬送波信号を印加し、前記センサからの応答波信号に復調用の正弦波信号を乗算して復調を行い、前記被支持体を非接触支持する電磁石の励磁電流を復調された信号に基づいて制御する磁気軸受制御装置において、
    前記正弦波信号の位相をシフトする位相シフト部と、
    前記被支持体の浮上位置を第1の位置および第2の位置に順に設定し、各設定位置において前記位相シフト部により前記正弦波信号の位相を0(deg)から360(deg)まで変化させて、そのときの前記乗算後の信号をそれぞれ取得する乗算信号取得手段と、
    前記乗算信号取得手段で取得された信号に基づいて、前記復調された信号のゲインが最大となる位相を算出する位相算出手段と、
    前記位相算出手段により算出された位相を、磁気軸受制御における前記位相シフト部の位相シフト量に設定する位相設定手段とを備えたことを特徴とする磁気軸受制御装置。
  2. 被支持体の浮上位置を検出するセンサに搬送波信号を印加し、前記センサからの応答波信号に復調用の正弦波信号を乗算して復調を行い、前記被支持体を非接触支持する電磁石の励磁電流を復調された信号に基づいて制御する磁気軸受制御装置において、
    前記正弦波信号の位相をシフトして前記搬送波信号を生成する位相シフト部と、
    前記被支持体の浮上位置を第1の位置および第2の位置に順に設定し、各設定位置において前記位相シフト部により前記正弦波信号の位相を0(deg)から360(deg)まで変化させて、そのときの前記乗算後の信号をそれぞれ取得する乗算信号取得手段と、
    前記乗算信号取得手段で取得された信号に基づいて、前記復調された信号のゲインが最大となる位相を算出する位相算出手段と、
    前記位相算出手段により算出された位相を、磁気軸受制御における前記位相シフト部の位相シフト量に設定する位相設定手段とを備えたことを特徴とする磁気軸受制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の磁気軸受制御装置において、
    前記位相算出手段は、前記第1の位置に設定したときに得られる乗算信号と前記第2の位置に設定したときに得られる乗算信号との差分が最大となる位相を前記位相として算出することを特徴とする磁気軸受制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の磁気軸受制御装置において、
    前記センサからの応答波信号をデジタル値に変換するA/D変換手段を備え、前記デジタル値に変換された信号に基づいてデジタル演算処理により復調を行うことを特徴とする磁気軸受制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の磁気軸受制御装置において、
    磁気軸受制御装置の通電開始の度に、前記乗算信号取得手段による乗算後の信号の取得、前記位相算出手段による位相の算出、および前記位相設定手段による位相シフト量の設定の一連の動作を行うことを特徴とする磁気軸受制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の磁気軸受制御装置において、
    前記位相設定手段により設定された位相シフト量を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶されている位相シフト量に対する前記位相算出手段により算出された位相の偏差が所定基準値以上の場合に軸受異常の警告を発する異常警告手段を備えたことを特徴とする磁気軸受制御装置。
  7. 被支持体の浮上位置を検出するセンサに搬送波信号を印加し、前記センサからの応答波信号に復調用の正弦波信号を乗算して復調を行い、前記被支持体を非接触支持する電磁石の励磁電流を復調された信号に基づいて制御する磁気軸受制御装置において、
    前記正弦波信号の位相をシフトする位相シフト部と、
    前記被支持体の浮上位置を第1の位置および第2の位置に順に設定し、各設定位置において前記位相シフト部により前記正弦波信号の位相を0(deg)から360(deg)まで変化させて、そのときの前記乗算後の信号をそれぞれ取得する乗算信号取得手段と、
    前記乗算信号取得手段で取得された信号に基づいて、前記復調された信号のゲインが最大となる位相を算出する位相算出手段と、
    磁気軸受制御装置の通電の度に、前記位相算出手段により算出された位相の所定基準に対する偏差が所定値以上か否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により所定値以上と判定されたときに軸受異常の警告を発する異常警告手段とを備えたことを特徴とする磁気軸受制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の磁気軸受制御装置と、
    前記磁気軸受制御装置により制御される磁気軸受とを備えたことを特徴とする磁気浮上装置。
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