JPH09166139A - 磁気軸受装置 - Google Patents

磁気軸受装置

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JPH09166139A
JPH09166139A JP9230696A JP9230696A JPH09166139A JP H09166139 A JPH09166139 A JP H09166139A JP 9230696 A JP9230696 A JP 9230696A JP 9230696 A JP9230696 A JP 9230696A JP H09166139 A JPH09166139 A JP H09166139A
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electromagnet
axis
center position
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Atsushi Kubo
厚 久保
Hirotomo Kamiyama
拓知 上山
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/04Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
    • F16C32/0406Magnetic bearings
    • F16C32/044Active magnetic bearings
    • F16C32/0444Details of devices to control the actuation of the electromagnets
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2231/00Running-in; Initial operation

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 対センサ中立位置あるいは機械的中心位置と
磁気的中心位置とのずれを自動的に補正して、回転体を
磁気的中心位置に保持できる、制御性能の良い磁気軸受
装置を提供する。 【解決手段】 磁気軸受装置は、回転体1を非接触支持
する複数の電磁石12a 、12b 、13a 、13b 、13c 、13d
、14a 、14b 、14c 、14d を有する複数の磁気軸受
2、3、4、回転体1の位置を検出するための複数の位
置センサ5、15a 、15b 、15c 、15d 、16a 、16b 、16
c 、16d 、ならびに位置センサからの信号に基づいて磁
気軸受の電磁石を制御する電磁石制御手段を備えてい
る。電磁石制御手段が、所定の仮浮上位置に回転体1を
仮浮上させ、この仮浮上時に磁気軸受の各電磁石に流れ
る励磁電流から磁気軸受の電磁石の位置に対する磁気的
中心位置を推定し、この磁気的中心位置に回転体1を磁
気浮上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気軸受装置、
さらに詳しくは、複数の磁気軸受で回転体をアキシアル
方向およびラジアル方向に非接触支持する磁気軸受装置
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】この
種の磁気軸受装置として、回転体をアキシアル方向およ
びラジアル方向に非接触支持する複数の電磁石を有する
複数の磁気軸受、回転体のアキシアル方向およびラジア
ル方向の位置を検出するための複数の位置センサ、位置
センサからの信号に基づいて磁気軸受の電磁石を制御す
る電磁石制御手段、ならびに回転体のアキシアル方向お
よびラジアル方向の可動範囲を規制する規制手段として
の保護軸受を備えているものが知られている。
【0003】このような磁気軸受装置には、保護軸受に
よる可動範囲に対する回転体のアキシアル方向およびラ
ジアル方向の機械的中心位置と、磁気軸受の電磁石の位
置に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的
中心位置と、位置センサの位置に対する対センサ中立位
置とがある。機械的中心位置は、保護軸受により規制さ
れる可動範囲の中心の位置である。各磁気軸受は回転体
を制御軸方向の両側から挟んで対抗する1対の電磁石を
1組あるいは2組備えており、各制御軸方向の磁気的中
心位置はその制御軸方向に対をなす2個の電磁石の中心
の位置である。通常、アキシアル方向の位置センサに
は、回転体の位置検出端面にアキシアル方向の一方から
対向する1個のアキシアル位置センサが含まれ、ラジア
ル方向の位置センサには、回転体を互いに直交する2つ
の制御軸方向の両側から挟んで対向する複数対のラジア
ル位置センサが含まれている。そして、アキシアル方向
の対センサ中立位置は、回転体の位置検出端面とアキシ
アル位置センサとの距離が予め設定された所定値になる
ような位置である。また、ラジアル方向の各制御軸方向
の対センサ中立位置は、その制御軸方向に対をなす2個
のラジアル位置センサの中心の位置である。磁気軸受装
置は、機械的中心位置、磁気的中心位置および対センサ
中立位置が全て一致するように設計されるが、製作誤差
や組立誤差のためにこれらの間に誤差が生じることがあ
る。
【0004】従来の磁気軸受装置では、回転体が設計上
の中心位置である対センサ中心位置に保持されるよう
に、すなわち回転体の中心が対センサ中立位置に一致す
るように、磁気軸受の電磁石が制御される。このため、
対センサ中立位置が機械的中心位置および磁気的中心位
置と一致してない場合は、回転体を機械的中心位置およ
び磁気的中心位置に保持することができない。この場
合、回転体の機械的中心位置と対センサ中立位置との誤
差が大きいと、回転体を対センサ中立位置に保持したと
きに、回転体と保護軸受との間隙が部分的に小さくなっ
て、種々の不具合が生じる。このような問題を避けるた
め、たとえば特開平2−107815号公報などに記載
されているように、回転体を可動範囲の両極限位置に移
動させたときの位置センサの出力から機械的中心位置を
求め、この機械的中心位置に回転体を磁気浮上させるよ
うになった磁気軸受装置が提案されている。ところが、
この装置では、機械的中心位置が磁気的中心位置と一致
していない場合には、回転体を磁気的中心位置に保持す
ることができない。そして、回転体が磁気的中心位置か
らずれていると、磁気軸受の1対の電磁石に供給される
励磁電流と1対の電磁石による吸引力との関係が線形に
ならず、制御が不安定になるという問題がある。上記の
ように回転体をはじめから対センサ中立位置に保持する
ようにした場合も、磁気的中心位置と対センサ中立位置
とが一致していないときには、同様の問題が生じる。
【0005】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
対センサ中立位置あるいは機械的中心位置と磁気的中心
位置とのずれを自動的に補正して、回転体を磁気的中心
位置に保持できる、制御性能の良い磁気軸受装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】この発
明による磁気軸受装置は、回転体をアキシアル方向およ
びラジアル方向に非接触支持する複数の電磁石を有する
複数の磁気軸受、前記回転体のアキシアル方向およびラ
ジアル方向の位置を検出するための複数の位置センサ、
ならびに前記位置センサからの信号に基づいて前記各磁
気軸受の電磁石を制御する電磁石制御手段を備えている
磁気軸受装置において、前記電磁石制御手段が、所定の
仮浮上位置に前記回転体を仮浮上させ、この仮浮上時に
前記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から前記各
磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方向および
ラジアル方向の磁気的中心位置を推定し、この磁気的中
心位置に前記回転体を磁気浮上させるようになされてい
ることを特徴とするものである。
【0007】電磁石制御手段が、仮浮上時に各磁気軸受
の各電磁石に流れる励磁電流から各磁気軸受の電磁石の
位置に対する磁気的中心位置を推定して、この磁気的中
心位置に回転体を磁気浮上させるので、対センサ中立位
置あるいは機械的中心位置と磁気的中心位置とがずれて
いる場合でも、このずれを補正して、常に回転体を磁気
的中心位置に保持することができ、したがって、制御が
不安定になることがない。すなわち、回転体が磁気的中
心位置に保持されることにより、磁気軸受の1対の電磁
石に供給される励磁電流と1対の電磁石による吸引力と
の関係が線形になり、制御が安定し、制御性能が良くな
る。
【0008】たとえば、前記電磁石制御手段が、前記位
置センサの位置から決まるアキシアル方向およびラジア
ル方向の対センサ中立位置を前記仮浮上位置とする。
【0009】この場合、電磁石制御手段が、回転体を対
センサ中立位置(仮浮上位置)に仮浮上させた後に、磁
気的中心位置を推定して、回転体を磁気的中心位置に磁
気浮上させるので、前記同様、対センサ中立位置と磁気
的中心位置とがずれている場合でも、このずれを補正し
て、回転体を磁気的中心位置に保持することができ、し
たがって、制御が不安定になることがない。
【0010】仮浮上は磁気的中心位置の推定に必要なデ
ータをとるためのものであるので、仮浮上位置は厳密な
対センサ中立位置でなくてもよく、たとえば対センサ中
立位置の近傍の適当な位置とすることもできる。
【0011】たとえば、前記電磁石制御手段が、前記仮
浮上時に前記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流か
ら前記回転体の設置姿勢と前記磁気的中心位置を推定す
るようになされている。
【0012】この場合、回転体の設置姿勢が事前にわか
っていなくても、仮浮上時に回転体の設置姿勢を推定し
て、磁気的中心位置を推定することができる。
【0013】この発明による磁気軸受装置は、また、回
転体をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持
する複数の電磁石を有する複数の磁気軸受、前記回転体
のアキシアル方向およびラジアル方向の位置を検出する
ための複数の位置センサ、前記位置センサからの信号に
基づいて前記各磁気軸受の電磁石を制御する電磁石制御
手段、ならびに前記回転体のアキシアル方向およびラジ
アル方向の可動範囲を規制する規制手段を備えている磁
気軸受装置において、前記電磁石制御手段が、前記規制
手段による可動範囲に対する前記回転体のアキシアル方
向およびラジアル方向の機械的略中心位置を求めて、こ
の位置を仮浮上位置とし、この仮浮上位置に前記回転体
を仮浮上させ、この仮浮上時に前記各磁気軸受の各電磁
石に流れる励磁電流から前記各磁気軸受の電磁石の位置
に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中
心位置を推定し、この磁気的中心位置に前記回転体を磁
気浮上させるようになされていることを特徴とするもの
である。
【0014】電磁石制御手段が、回転体を機械的略中心
位置(仮浮上位置)に仮浮上させた後に、磁気的中心位
置を推定して、回転体を磁気的中心位置に磁気浮上させ
るので、前記同様、機械的中心位置と磁気的中心位置と
がずれている場合でも、このずれを補正して、回転体を
磁気的中心位置に保持することができ、したがって、制
御が不安定になることがない。
【0015】この場合にも、たとえば、前記電磁石制御
手段が、前記仮浮上時に前記各磁気軸受の各電磁石に流
れる励磁電流から前記回転体の設置姿勢と前記磁気的中
心位置を推定するようになされている。
【0016】たとえば、前記電磁石制御手段が、前記仮
浮上位置と前記磁気的中心位置との差が予め定められた
値より大きいと判断した場合に警報を発する警報手段を
備えている。
【0017】たとえば、前記規制手段は保護軸受より構
成されている。そして、電磁石制御手段は、アキシアル
方向およびラジアル方向の各方向について、回転体を保
護軸受に接触する両極限位置まで移動させて、それぞれ
の極限位置における位置センサの出力を求め、それから
機械的略中心位置を求める。また、磁気軸受装置は、ア
キシアル方向の制御軸を有する1組のアキシアル磁気軸
受と、互いに直交する2つのラジアル方向の制御軸を有
する2組のラジアル磁気軸受とを備え、アキシアル磁気
軸受は、その制御軸方向の両側から回転体を挟んで対を
なす1組の電磁石を備え、各ラジアル磁気軸受は、その
2つの制御軸方向の両側から回転体を挟んで対をなす2
組の電磁石を備えており、電磁石制御手段が、仮浮上時
に各制御軸方向の1対の電磁石に流れる励磁電流に基づ
いて、回転体の設置姿勢を推定するとともに、機械的略
中心位置と磁気的中心位置とのずれを推定し、磁気的中
心位置を推定する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の2つの実施形態について説明する。
【0019】図1は軸状の回転体(1) を非接触支持する
磁気軸受装置の1例を示し、図2はその電気的構成の1
例を示している。図1および図2の構成は、2つの実施
形態について共通である。なお、以下の説明において、
回転体(1) のアキシアル方向の制御軸をZ軸、Z軸と直
交する1つのラジアル方向の制御軸をX軸、Z軸および
Y軸と直交する他のラジアル方向の制御軸をY軸とす
る。図1は、Z軸方向が前後方向、X軸方向が上下方
向、Y軸方向が左右方向となっている状態を示してい
る。
【0020】磁気軸受装置は、回転体(1) をアキシアル
方向に非接触支持するための1組のアキシアル磁気軸受
(2) 、回転体(1) をラジアル方向に非接触支持するため
の2組のラジアル磁気軸受(3)(4)、回転体(1) のアキシ
アル方向の変位を検出するための1個のアキシアル位置
センサ(5) 、回転体(1) のラジアル方向の変位を検出す
るための2組のラジアル位置センサユニット(6)(7)、回
転体(1) を高速回転させるための高周波モータ(8) 、ア
キシアル位置センサ(5) およびラジアル位置センサユニ
ット(6)(7)からの信号に基づいて磁気軸受(2)(3)(4) を
制御する電磁石制御手段としての電磁石制御装置(9) お
よび警報装置(18)、ならびに回転体(1)のアキシアル方
向およびラジアル方向の可動範囲を規制して回転体(1)
を磁気軸受(2)(3)(4) で支持できなくなったときにこれ
を機械的に支持する規制手段としての2組の保護軸受(1
0)(11)を備えている。
【0021】アキシアル磁気軸受(2) は、回転体(1) の
前部に一体に形成されたフランジ部(1a)をZ軸方向の両
側から挟むように配置された1対のアキシアル電磁石(1
2a)(12b)を備えている。アキシアル電磁石は符号(12)で
総称し、区別する必要があるときは、一方の電磁石(12
a) を第1アキシアル電磁石、他方の電磁石(12b) を第
2アキシアル電磁石と呼ぶことにする。
【0022】アキシアル位置センサ(5) は、回転体(1)
の前端面(位置検出端面)にZ軸方向の一方から対向す
るように配置され、回転体(1) の前端面との距離(空
隙)に比例する距離信号を出力する。そして、制御装置
(9) が、アキシアル位置センサ(5) の距離信号から回転
体(1) のアキシアル方向の位置すなわち変位を求めるよ
うになっている。
【0023】2組のラジアル磁気軸受(3)(4)は、アキシ
アル磁気軸受(1) の後側において前後方向に所定の間隔
をおいて配置されており、これらの間にモータ(8) が配
置されている。前側の第1のラジアル磁気軸受(3) は、
回転体(1) をX軸方向の両側から挟むように配置された
1対のラジアル電磁石(13a)(13b)、および回転体(1)を
Y軸方向の両側から挟むように配置された1対のラジア
ル磁気軸受(13c)(13d)を備えている。これらのラジアル
電磁石は符号(13)で総称し、区別する必要があるとき
は、X軸方向の一方の電磁石(13a) を第1X軸電磁石、
他方の電磁石(13b) を第2X軸電磁石、Y軸方向の一方
の電磁石(13c) を第1Y軸電磁石、他方の電磁石(13d)
を第2Y軸電磁石と呼ぶことにする。同様に、後側の第
2のラジアル電磁石(4) も、第1X軸電磁石(14a) 、第
2X軸電磁石(14b) 、第1Y軸電磁石(14c) および第2
Y軸電磁石(14d) を備えている。これらのラジアル電磁
石(14a)(14b)(14c)(14d)も、符号(14)で総称する。
【0024】前側の第1のラジアル位置センサユニット
(6) は、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍に配置され
ており、X軸電磁石(13a)(13b)の近傍においてX軸方向
の両側から回転体(1) を挟むように配置された1対のラ
ジアル位置センサ(15a)(15b)、Y軸電磁石(13c)(13d)の
近傍においてY軸方向の両側から回転体(1) を挟むよう
に配置された1対のラジアル位置センサ(15c)(15d)を備
えている。これらのラジアル位置センサは符号(15)で総
称し、区別する必要があるときは、X軸方向の一方のセ
ンサ(15a) を第1X軸センサ、他方のセンサ(15b) を第
2X軸センサ、Y軸方向の一方のセンサ(15c) を第1Y
軸センサ、他方のセンサ(15d) を第2Y軸センサと呼ぶ
ことにする。同様に、後側の第2のラジアル位置センサ
ユニット(7) も、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍に
配置されており、第1X軸センサ(16a) 、第2X軸セン
サ(16b) 、第1Y軸センサ(16c) および第2Y軸センサ
(16d) を備えている。これらのラジアル位置センサ(16
a)(16b)(16c)(16d)も、符号(16)で総称する。各ラジア
ル位置センサ(15)(16)は、回転体(1) の外周面との距離
に比例する距離信号を出力する。そして、制御装置(9)
は、第1のユニット(6) の1対のX軸センサ(15a)(15b)
の距離信号の差を演算することにより、第1のラジアル
磁気軸受(3) の近傍における回転体(1) のX軸方向の位
置すなわち変位を求め、同ユニット(6) の1対のY軸セ
ンサ(15c)(15d)の距離信号の差を演算することにより、
同位置における回転体(1) のY軸方向の位置すなわち変
位を求めるようになっている。同様に、制御装置(9)
は、第2のユニット(7) の1対のX軸センサ(16a)(16b)
の距離信号の差および1対のY軸センサ(16c)(16d)の距
離信号の差より、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍に
おける回転体(1) のX軸方向およびY軸方向の位置すな
わち変位を求めるようになっている。
【0025】前側の第1の保護軸受(10)は、たとえば、
2個のアンギュラ玉軸受が組合わされたものであり、ア
キシアル荷重とラジアル荷重の両方を受けられるように
なっている。軸受(10)の外輪は図示しない磁気軸受装置
のケーシングに固定され、内輪が回転体(1) の外周面に
形成された円周みぞ(17)の部分にアキシアル方向および
ラジアル方向に適当な間隙をあけて臨ませられている。
後側の第2の保護軸受(11)は、たとえば、深みぞ玉軸受
よりなり、ラジアル荷重を受けられるようになってい
る。軸受(11)の外輪は上記のケーシングに固定され、内
輪は回転体(1) の外周面に適当な間隙をあけて対向する
ように配置されている。そして、第1の軸受(10)の内輪
と回転体(1) との間のアキシアル方向の間隙の大きさに
より、回転体(1) のアキシアル方向の可動範囲が規制さ
れ、各軸受(10)(11)の内輪と回転体(1) との間のラジア
ル方向の間隙の大きさにより、回転体(1) のラジアル方
向の可動範囲が規制される。
【0026】制御装置(9) は、前記のようにして求めた
回転体(1) のZ軸方向の変位、2組のラジアル磁気軸受
(3)(4)の近傍におけるX軸方向およびY軸方向の変位に
基づいて、各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電流の大
きさを制御し、これにより、回転体(1) が後述する磁気
的中心位置に保持されるようになっている。
【0027】上記の磁気軸受装置には、機械的中心位
置、磁気的中心位置および対センサ中立位置がある。機
械的中心位置は、保護軸受(10)(11)により規制される可
動範囲の中心の位置であり、アキシアル方向について
は、第1の保護軸受(10)の内輪が回転体(1) のみぞ(17)
のアキシアル方向の中央にきて、内輪の端面とこれに対
向するみぞ(17)の側面とのアキシアル方向の間隙が両側
において互いに等しくなる位置であり、ラジアル方向に
ついては、回転体(1) の中心が2組の保護軸受(10)(11)
の中心に一致して、回転体(1) と保護軸受(10)(11)の内
輪とのラジアル方向の間隙が全周にわたって等しくなる
位置である。磁気的中心位置は、各磁気軸受(2)(3)(4)
の対向する各対の電磁石(12)(13)(14)の中心の位置であ
る。対センサ中立位置は、アキシアル方向については、
回転体(1) の前端面とアキシアル位置センサ(5) との距
離が予め設定された所定値になるような位置であり、ラ
ジアル方向については、各ラジアル位置センサユニット
(6)(7)の対向する各対のラジアル位置センサ(15)(16)の
中心の位置である。
【0028】上記の磁気軸受装置において、回転体(1)
が停止しているときは、各磁気軸受(2)(3)(4) は駆動さ
れておらず、回転体(1) は、電磁石(2)(3)(4) やセンサ
(5)(15)(16) に接触しないよう、保護軸受(10)(11)によ
って支持されている。そして、回転体(1) が回転を始め
る前に、制御装置(9) によって各磁気軸受(2)(3)(4)が
制御され、回転体(1) が保護軸受(10)(11)から浮上し
て、磁気的中心位置に保持される。
【0029】図3は第1実施形態における回転体(1) 起
動時の制御装置(9) の動作の1例を示すフローチャート
であり、図5は第2実施形態における同様のフローチャ
ートである。
【0030】第1実施形態の場合、制御装置(9) は、対
センサ中立位置を仮浮上位置として回転体(1) を仮浮上
させ、このときに各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電
流から回転体(1) の設置姿勢と磁気的中心位置を推定
し、この磁気的中心位置に回転体(1) を磁気浮上させ
る。第2実施例の場合、制御装置(9) は、機械的中心位
置を仮浮上位置として回転体(1) を仮浮上させ、このと
きに各電磁石(12)(13)(14)に流れる励磁電流から回転体
(1) の設置姿勢と磁気的中心位置を推定し、この磁気的
中心位置に回転体(1) を磁気浮上させる。
【0031】警報装置(18)は、たとえばランプ、ブザ
ー、ディスプレイ装置などよりなる。第1実施形態の場
合、警報装置(18)は、対センサ中立位置と磁気的中心位
置との差が大きい場合に警報を発する警報手段を構成し
ている。第2実施形態の場合、警報装置(18)は、機械的
中心位置と磁気的中心位置との差が大きい場合に警報を
発する警報手段を構成している。
【0032】次に、図3のフローチャートを参照して、
第1実施形態における回転体(1) 起動時の制御装置(9)
の動作の1例について説明する。
【0033】図3において、磁気軸受装置の起動指令が
制御装置(9) に入力すると、まず、対センサ中立位置を
目標値として各磁気軸受(3)(4)(5) を制御することによ
り、回転体(1) が対センサ中立位置(仮浮上位置)に仮
浮上させられ、その位置に保持される(ステップ101
)。
【0034】回転体(1) が対センサ中立位置に保持され
たならば、そのときに各電磁石(12)(13)(14)に流れる励
磁電流が検出され(ステップ102 )、次に説明するよう
に、上記の励磁電流から、回転体(1) の設置姿勢と磁気
的中心位置の推定が行われる(ステップ103 )。
【0035】制御装置(9) には、回転体(1) の各ラジア
ル磁気軸受(3)(4)の部分の半径、フランジ部(1a)の厚み
(アキシアル方向寸法)、重量、重心位置、各磁気軸受
(2)(3)(4) の各電磁石(12)(13)(14)の特性、対向する各
対の電磁石(12)(13)(14)の相互間隔などが記憶されてい
る。そして、まず、各対の電磁石(12)(13)(14)の励磁電
流より、回転体(1) の設置姿勢が推定される。
【0036】回転体(1) の設置姿勢には、回転体(1) す
なわちZ軸が水平になった横置姿勢、回転体(1) が垂直
になってZ軸正方向が上になった正立姿勢、回転体(1)
が垂直になってZ軸正方向が下になった倒立姿勢があ
る。また、横置姿勢には、X軸が垂直になってX軸正方
向が上になったX軸正立姿勢およびX軸正方向が下にな
ったX軸倒立姿勢、ならびにY軸が垂直になってY軸正
方向が上になったY軸正立姿勢およびY軸正方向が下に
なったY軸倒立姿勢がある。
【0037】対センサ中立位置と磁気的中心位置との間
にずれがあったとしても、一般に、そのずれは小さい。
また、一般に、対をなす2個の電磁石には同じ特性のも
のが使用され、これら2個の電磁石と回転体(1) との距
離(空隙)および各電磁石の励磁電流が互いに等しい場
合、各電磁石が回転体(1) に及ぼす磁気吸引力は互いに
等しくなる。
【0038】次に、アキシアル磁気軸受(2) の2個の電
磁石(12)を例にとって、Z軸の姿勢の推定について説明
する。図1のようにZ軸が水平に配置されている横置姿
勢の場合、すなわち対をなす2個のアキシアル電磁石(1
2)が水平方向に配置されている場合、Z軸方向について
は、回転体(1) には2個の電磁石(12)による水平方向の
吸引力だけが作用し、回転体(1) が対センサ中立位置に
保持されている状態では、2個の電磁石(12)による吸引
力が互いにつり合っている。そして、対センサ中立位置
と磁気的中心位置が合致している場合は、2個の電磁石
(12)と回転体(1) のフランジ部(1a)との距離が互いに等
しくなるため、2個の電磁石(12)の励磁電流は互いに等
しくなる。対センサ中立位置と磁気的中心位置がずれて
いる場合は、2個の電磁石(12)の励磁電流は等しくなら
ないが、前述のようにそのずれは小さいので、2個の電
磁石(12)の励磁電流の差は小さい。したがって、2個の
電磁石(12)の励磁電流の差が所定値より小さい場合は、
Z軸が水平に配置されている横置姿勢であると推定され
る。これに対し、Z軸が垂直に配置されている場合、す
なわち対をなす2個の電磁石(12)が垂直方向に配置され
ている場合、Z軸方向については、回転体(1) には自身
の重量による垂直方向の力と2個の電磁石(12)による垂
直方向の吸引力が作用し、下側の電磁石(12)による下向
きの吸引力に重量による下向きの力を加えたものと、上
側の電磁石(12)による上向きの吸引力とが互いにつり合
っている。このため、回転体(1) が対センサ中立位置に
保持されていても、上側の電磁石(12)による吸引力は下
側の電磁石(12)による吸引力よりかなり大きくなる。し
たがって、2個の電磁石(12)の励磁電流の差が所定値よ
り大きい場合は、Z軸が垂直方向に配置されていると推
定され、このうち、第1電磁石(12a) の励磁電流が第2
電磁石(12b) の励磁電流より大きい場合は正立姿勢、逆
の場合は倒立姿勢であると推定される。
【0039】次に、第4図を参照して、Z軸の姿勢の推
定についてさらに詳細に説明する。
【0040】第1アキシアル電磁石(12a) に流れる励磁
電流をIZ1、第2アキシアル電磁石(12b) に流れる励磁
電流をIZ2とすると、これらは次の式(1) および(2) で
表わされる。
【0041】IZ1=IO +IC … (1) IZ2=IO −IC … (2) ここで、IO は予め定められた一定の定常電流、IC
回転体(1) の位置によって変わる制御電流である。
【0042】回転体(1) が磁気的中心位置にあるとき、
第1アキシアル電磁石(12a) と回転体(1) との空隙と、
第2アキシアル電磁石(12b) と回転体(1) との空隙は互
いに等しい。このときの空隙の大きさをXO とする。ア
キシアル方向における対センサ中立位置と磁気的中心位
置との誤差すなわち機械的ずれ(対センサ中立位置のZ
座標値−磁気的中心位置のZ座標値)をΔとすると、回
転体(1) が対センサ中立位置にあるときの第1アキシア
ル電磁石(12a) と回転体(1) との空隙は(XO+Δ)、
第2アキシアル電磁石(12b) と回転体(1) との空隙は
(XO −Δ)となる。また、回転体(1) が対センサ中立
位置にあるときの第1アキシアル電磁石(12a) による磁
気吸引力をF1 、第2電磁石(12b) による磁気吸引力を
2 とすると、これらは次の式(3) および(4) で表わさ
れる。
【0043】 F1 =K・〔IZ1/(XO +Δ)〕2 … (3) F2 =K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 … (4) ここで、Kは定数である。
【0044】図4(a) のようにZ軸が水平になった横置
姿勢の場合、IZ1およびIZ2はともに常に非飽和であ
り、前記の式(1) および(2) が成立ち、したがって、こ
れらの間に次の式(5) が成立つ。
【0045】 IZ1+IZ2=(IO +IC )+(IO −IC )=2・IO … (5) また、横置姿勢の場合、前述のように、IZ1とIZ2の差
は小さい。したがって、上記の式(5) が成立ち、かつI
Z1とIZ2の差が小さい場合は、横置姿勢であると推定さ
れる。
【0046】図4(b) のようにZ軸正方向が上になった
正立姿勢の場合、IZ1が0に飽和する飽和状態と、IZ1
およびIZ2がともに非飽和である非飽和状態とがある。
【0047】正立姿勢の飽和状態の場合、次の式(6) お
よび(7) が成立つ。
【0048】IZ1+IZ2>2・IO … (6) IZ1=0 … (7) したがって、上記の式(6) および(7) が成立つ場合は、
正立姿勢(飽和状態)であると推定される。
【0049】正立姿勢の非飽和状態の場合、前記の式
(1) および(2) が成立ち、したがって、IZ1とIZ2の間
に前記の式(5) が成立つ。また、正立姿勢の場合、前述
のように、IZ1はIZ2より小さく、これらの差は大き
い。したがって、前記の式(5) が成立ち、かつIZ1がI
Z2より小さくて、これらの差が大きい場合は、正立姿勢
(非飽和状態)であると推定される。
【0050】図4(c) にようにZ軸正方向が下になった
倒立姿勢の場合、IZ2が0に飽和する飽和状態と、IZ1
およびIZ2がともに非飽和である非飽和状態とがある。
【0051】倒立姿勢の飽和状態の場合、前記の式(6)
と次の式(8) が成立つ。
【0052】IZ1=0 … (8) したがって、式(6) および(8) が成立つ場合は、倒立姿
勢(飽和状態)であると推定される。
【0053】倒立姿勢の非飽和状態の場合、前記の式
(1) および(2) が成立ち、したがって、IZ1とIZ2の間
に前記の式(5) が成立つ。また、倒立姿勢の場合、前述
のように、IZ1はIZ2より大きく、これらの差は大き
い。したがって、前記の式(5) が成立ち、かつIZ1がI
Z2より大きくて、これらの差が大きい場合は、倒立姿勢
(非飽和状態)であると推定される。
【0054】X軸の姿勢の推定は、第1のラジアル磁気
軸受(3) の2個のX軸電磁石(13a)(13b)の励磁電流の比
較および/または第2のラジアル磁気軸受(4) の2個の
X軸電磁石(14a)(14b)の励磁電流の比較を行うことによ
り、上記と同様に行われる。Y軸の姿勢の推定について
も同様である。
【0055】さらに詳しく説明すると、X軸が水平にな
っている場合、第1X軸電磁石(13a) および第2X軸電
磁石(13b) に流れる励磁電流の間に、前述の図4(a) の
横置姿勢の場合のIZ1とIZ2の間の関係と同じ関係が生
じる。X軸正立姿勢の場合、第1X軸電磁石(13a) およ
び第2X軸電磁石(13b) に流れる励磁電流の間に、前述
の図4(b) の正立姿勢の場合のIZ1とIZ2の間の関係と
同じ関係が生じる。X軸倒立姿勢の場合、第1X軸電磁
石(13a) および第2X軸電磁石(13b) に流れる励磁電流
の間に、前述の図4(c) の倒立姿勢の場合のIZ1とIZ2
の間の関係と同じ関係が生じる。したがって、これら1
対の電磁石(13a)(13b)に流れる励磁電流を調べることに
より、X軸が水平姿勢、X軸正立姿勢およびX軸倒立姿
勢のいずれであるかを推定することができる。Y軸につ
いても、同様に、第1Y軸電磁石(13c) と第2Y軸電磁
石(14d) に流れる励磁電流を調べることにより、Y軸が
水平姿勢、Y軸正立姿勢およびY軸倒立姿勢のいずれで
あるかを推定することができる。
【0056】回転体(1) の設置姿勢の推定の手順は任意
であるが、たとえば、Z軸、X軸、Y軸の順に行われ
る。Z軸についての推定の結果、正立姿勢あるいは倒立
姿勢であった場合は、X軸およびY軸は水平になってい
るので、X軸およびY軸の姿勢を推定する必要はない。
しかし、前述のようにして、X軸およびY軸が水平にな
っていることを確認することができる。Z軸についての
推定の結果、横置姿勢であった場合は、X軸について姿
勢の推定が行われる。その結果、X軸正立姿勢あるいは
X軸倒立姿勢であった場合は、Y軸は水平になっている
ので、Y軸の姿勢を推定する必要はないが、前述のよう
にして、Y軸が水平になっていることを確認することが
できる。X軸についての推定の結果、X軸が水平であっ
た場合は、Y軸についての姿勢の推定が行われ、前述の
ようにして、Y軸正立姿勢であるかY軸倒立姿勢である
か推定される。
【0057】回転体(1) の設置姿勢の推定が終わると、
各対の電磁石(12)(13)(14)の励磁電流に基づいて、アキ
シアル磁気軸受(2) におけるZ軸方向の磁気的中心位
置、ならびに各ラジアル磁気軸受(3)(4)におけるX軸方
向およびY軸方向の磁気的中心位置が推定される。
【0058】次に、アキシアル磁気軸受(2) の2個の電
磁石(12)を例にとって、Z軸方向の磁気的中心位置の推
定について説明する。各電磁石(12)による吸引力は、前
述のように、励磁電流の2乗に比例、電磁石(12)と回転
体(1) との距離の2乗に反比例し、その比例定数は電磁
石(12)の特性によって決まる。なお、通常は、対をなす
2個の電磁石については、前述のように、同じ特性のも
のが使用されるので、上記の比例定数は互いに等しい。
図1のようにZ軸が水平に配置されている場合、前述の
ように、2個の電磁石(12)による吸引力がつり合ってお
り、このつり合いの状態は、比例定数、電磁石(12)と回
転体(1) との距離、および電磁石(12)の励磁電流を用い
た式により表される。比例定数は電磁石(12)の特性か
ら、2個の電磁石(12)と回転体(1) との距離の和は2個
の電磁石のアキシアル方向の相互間隔と回転体(1) のフ
ランジ部(1a)の厚みとからそれぞれわかっており、各電
磁石(12)の励磁電流はステップ3において検出されてい
るので、上記のつり合いの式より、各電磁石(12)と回転
体(1) との間隔が求められる。そして、これより、各電
磁石(12)と回転体(1) との距離が互いに等しくなる磁気
的中心位置と、対センサ中立位置とのずれが求められ、
磁気的中心位置が求められる。これに対し、Z軸が垂直
に配置されている場合、前述のように、下側の電磁石(1
2)による下向きの吸引力に回転体(1) の重量による下向
きの力を加えたものと、上側の電磁石(12)による上向き
の吸引力とが互いにつり合っており、このつり合いの状
態は、上記のつり合いの式に回転体(1) の重量による力
を加えた式により表される。そして、この重量による力
は回転体(1) の重量からわかっているので、上記と同様
に、磁気的中心位置と対センサ中立位置とのずれ、およ
び磁気的中心位置が求められる。第1のラジアル磁気軸
受(3) の部分において、X軸方向の磁気的中心位置の推
定は2個のX軸電磁石(13a)(13b)の励磁電流に基づき、
Y軸方向の磁気的中心位置の推定は2個のY軸電磁石(1
3c)(13d)の励磁電流に基づき、上記と同様に行われる。
また、第2のラジアル磁気軸受(4) の部分において、X
軸方向の磁気的中心位置の推定は2個のX軸電磁石(14
a)(14b)の励磁電流に基づき、Y軸方向の磁気的中心位
置の推定は2個のY軸電磁石(14c)(14d)の励磁電流に基
づき、上記と同様に行われる。なお、Z軸が垂直に配置
されている場合は、X軸とY軸はともに水平に配置され
るので、X軸方向およびY軸方向の磁気的中心位置の推
定は回転体(1) の重量による力を考慮せずに行われる
が、Z軸が水平に配置されている場合は、X軸とY軸の
いずれかが垂直に配置されるので、垂直に配置された制
御軸については、回転体(1) の重量による力(分力)を
考慮して磁気的中心位置の推定が行われる。Z軸が水平
に配置されている場合、回転体(1) の重量は2組のラジ
アル磁気軸受(3)(4)によって支持されるが、各ラジアル
磁気軸受(3)(4)の部分において回転体(1) に作用する重
量による力は、回転体(1) の重量と重心位置とから求め
られる。
【0059】次に、図4を参照して、Z軸方向の磁気的
中心位置の推定についてさらに詳細に説明する。
【0060】図4(a) の横置姿勢の場合、次の式(9) に
よりずれΔが演算され、対センサ中立位置位置にこのΔ
を加算することにより、磁気的中心位置が求められる。
【0061】 Δ=XO ・(IZ1−IZ2)/(IZ1+IZ2) … (9) XO は予め設定された値であり、IZ1、IZ2は測定値で
ある。したがって、式(9) を用いてΔを演算することが
できる。
【0062】参考のため、上記の式(9) が導かれる手順
を説明する。
【0063】横置姿勢の場合、第1アキシアル電磁石(1
2a) による吸引力F1 と第2アキシアル電磁石(12b) に
よる吸引力F2 が互いにつりあうので、これらの間に次
の式(10)が成立つ。
【0064】F1 =F2 … (10) 式(10)に式(3) および(4) を代入すると、次の式(11)の
ようになる。
【0065】 K・〔IZ1/(XO +Δ)〕2 =K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 … (11) 式(11)において、IZ1、IZ2、(XO +Δ)、(XO
Δ)は全て正の値であるから、次のように書き替えられ
る。
【0066】 IZ1/(XO +Δ)=IZ2/(XO −Δ) … (12) 式(12)を展開して整理すると次のように順次書き替えら
れる。
【0067】 IZ1・(XO −Δ)=IZ2・(XO +Δ) IZ1・XO −IZ1・Δ=IZ2・XO +IZ2・Δ (IZ1+IZ2)・Δ=(IZ1−IZ2)・XO (13) そして、この式(13)より式(9) が得られる。
【0068】図4(b) の正立姿勢であって、飽和状態の
場合、次の式(14)によりずれΔが演算され、前記同様
に、磁気的中心位置が求められる。
【0069】Δ=XO −IZ2√(K/Mg) … (14) XO は予め設定された値、IZ2は測定値、Kは定数、M
gは回転体(1) の重量である。したがって、式(14)を用
いてΔを演算することができる。
【0070】参考のため、上記の式(14)が導かれる手順
を説明する。
【0071】正立姿勢で飽和状態の場合、IZ1が0であ
って、F1 が0であるため、回転体(1) の重量MgはF
2 によって支持される。したがって、次の式(15)が成立
つ。
【0072】F2 =Mg … (15) 式(15)に式(4) を代入すると、次のようになる。
【0073】 K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 =Mg … (16) 式(16)より、次の式(17)が得られる。
【0074】 IZ2/(XO −Δ)=√(Mg/K) … (17) 式(17)を整理すると、順次次のように書き替えられる。
【0075】 IZ2=(XO −Δ)・√(Mg/K) (XO −Δ)=IZ2・√(K/Mg) … (18) そして、式(18)より、式(14)が得られる。
【0076】図4(b) の正立姿勢であって、非飽和状態
の場合、次の式(19)によりずれΔが演算され、前記同様
に、磁気的中心位置が求められる。
【0077】 Δ=〔−b−√(b2 −4・a・c)〕/2・a … (19) ここで、 a=IZ1 2 −IZ2 2 −2・XO 2 ・Mg/K b=−(2・IZ1 2 ・XO +2・IZ2 2 ・XO ) c=IZ1 2 ・XO 2 −IZ2 2 ・XO 2 +XO 4 ・Mg/
K である。
【0078】XO は予め設定された値、IZ1、IZ2は測
定値、Kは定数、Mgは回転体(1)の重量である。した
がって、式(19)を用いてΔを演算することができる。
【0079】参考のため、上記の式(19)が導かれる手順
を説明する。
【0080】正立姿勢で非飽和状態の場合、F1
2 、Mgのつりあいより、次の式(20)が成立つ。
【0081】F2 −F1 =Mg … (20) 式(20)に式(3) および(4) を代入すると、次のようにな
る。
【0082】 K・〔IZ2/(XO −Δ)〕2 −K・〔IZ1/(XO +Δ)〕2 =Mg … (21) 式(21)を整理すると、順次次のように書き替えられる。
【0083】 〔IZ2/(XO −Δ)〕2 −〔IZ1/(XO +Δ)〕2 =Mg/K 〔IZ2/(XO −Δ)+IZ1/(XO +Δ)〕 ・〔IZ2/(XO −Δ)−IZ1/(XO +Δ)〕=Mg/K {〔IZ2・(XO +Δ)+IZ1・(XO −Δ)〕/(XO 2 −Δ2 )} ・{〔IZ2・(XO +Δ)−IZ1・(XO −Δ)〕/(XO 2 −Δ2 )} =Mg/K 〔IZ2 2 ・(XO +Δ)2 −IZ1 2 ・(XO −Δ)2 〕/(XO 2 −Δ2 2 =Mg/K (XO 2 −Δ2 2 ・Mg/K =IZ2 2 ・(XO +Δ)2 −IZ1 2 ・(XO −Δ)2 (XO 4 −2・XO 2 ・Δ2 +Δ4 )・Mg/K =(IZ2 2 −IZ1 2 )・Δ2 +(2・IZ2 2 ・XO +2・IZ1 2 ・XO )・Δ +IZ2 2 ・XO 2 −IZ1 2 ・XO 2 … (22) 式(22)において、Δ4 <<XO 4 として、Δ4 の項を削
除すると、 (XO 4 −2・XO 2 ・Δ2 )・Mg/K =(IZ2 2 −IZ1 2 )・Δ2 +(2・IZ2 2 ・XO +2・IZ1 2 ・XO )・Δ +IZ2 2 ・XO 2 −IZ1 2 ・XO 2 … (23) 式(23)をΔについて整理すると、次のようになる。
【0084】 (IZ1 2 −IZ2 2 −2・XO 2 ・Mg/K)・Δ2 −(2・IZ1 2 ・XO +2・IZ2 2 ・XO )・Δ +IZ1 2 ・XO 2 −IZ2 2 ・XO 2 +XO 4 ・Mg/K=0 … (24) 式(24)はΔに関する2次式であり、Δ2 、Δ1 、Δ0
各係数をそれぞれa、b、cとすると、2次方程式の解
の公式より式(19)が得られる。
【0085】図4(c) の倒立姿勢であって、飽和状態の
場合、次の式(25)によりずれΔが演算され、前記同様
に、磁気的中心位置が求められる。
【0086】 Δ=−XO +IZ1√(K/Mg) … (25) XO は予め設定された値、IZ1は測定値、Kは定数、M
gは回転体(1) の重量である。したがって、式(25)を用
いてΔを演算することができる。
【0087】倒立姿勢で飽和状態の場合、IZ2が0であ
って、F2 が0であるため、回転体(1) の重量MgはF
1 によって支持される。したがって、次の式(26)が成立
つ。
【0088】F1 =Mg … (26) そして、図4(b) の正立姿勢で飽和状態の場合と同様の
手順により、式(26)から式(25)が導かれる。
【0089】図4(c) の倒立姿勢であって、非飽和状態
の場合、次の式(27)によりずれΔが演算され、前記同様
に、磁気的中心位置が求められる。
【0090】 Δ=〔−b−√(b2 −4・a・c)〕/2・a … (27) ここで、 a=IZ1 2 −IZ2 2 +2・XO 2 ・Mg/K b=−(2・IZ1 2 ・XO +2・IZ2 2 ・XO ) c=IZ1 2 ・XO 2 −IZ2 2 ・XO 2 −XO 4 ・Mg/
K である。
【0091】XO は予め設定された値、IZ1、IZ2は測
定値、Kは定数、Mgは回転体(1)の重量である。した
がって、式(27)を用いてΔを演算することができる。
【0092】正立姿勢で非飽和状態の場合、F1
2 、Mgのつりあいより、次の式(28)が成立つ。
【0093】F1 −F2 =Mg … (28) そして、図4(b) の正立姿勢で非飽和状態の場合と同様
の手順により、式(28)から式(27)が導かれる。
【0094】X軸方向およびY軸方向の磁気的中心位置
の推定は、各ラジアル磁気軸受(3)(4)について、それぞ
れ、上記と同様に行われる。
【0095】X軸方向の磁気的中心位置の推定について
さらに詳細に説明すると、正立姿勢、倒立姿勢、Y軸正
立姿勢あるいはY軸倒立姿勢の場合、X軸は水平になっ
ているので、図4(a) の横置姿勢におけるZ軸方向の磁
気的中心位置の推定の場合と同様の式を用いて、X軸方
向の磁気的中心位置を求めることができる。X軸正立姿
勢の場合は、図4(b) の正立姿勢におけるZ軸方向の磁
気的中心位置の推定の場合と同様の式を用いて、X軸方
向の磁気的中心位置を求めることができる。なお、X軸
正立姿勢あるいはX軸倒立姿勢の場合、式(14)、(19)、
(25)あるいは(27)に相当する式において、回転体(1) 重
量Mgのかわりに、各ラジアル磁気軸受(3)(4)の部分に
おける重量Mgの分力が用いられる。この各分力は、回
転体(1)の重心位置、各ラジアル磁気軸受(3)(4)の位置
に関するデータなどを用いて求めることができる。Y軸
方向の磁気的中心位置の推定についても同様である。
【0096】磁気的中心位置の推定を行った結果、いず
れかの対の電磁石(12)(13)(14)の部分において仮浮上位
置(対センサ中立位置)と磁気的中心位置とのずれが予
め定められた所定値より大きい場合は、警報信号が制御
装置(9) から警報装置(18)に出力され、警報装置(18)か
ら光や音で警報が発せられる。
【0097】ステップ103 における回転体(1) の設置姿
勢および磁気的中心位置の推定が終了したならば、X、
Y、Z各制御軸の制御パラメータの決定が行われる(ス
テップ104 )。制御装置(9) における電磁石(12)(13)(1
4)の制御は各制御軸ごとに行われるが、前述のように、
制御軸が水平に配置されている場合と垂直に配置されて
いる場合とで力のつり合いの条件が異なるので、各制御
軸の姿勢によって最適な制御パラメータは異なる。この
ため、制御装置(9) には、各制御軸ごとに水平な姿勢の
場合に最適な制御パラメータと垂直な姿勢のときに最適
な制御パラメータが記憶されており、各制御軸ごとに姿
勢によって最適な制御パラメータが選択される。なお、
具体的な制御パラメータとしては、たとえば磁気軸受制
御系の伝達関数や各電磁石に供給されるバイアス電流値
があり、予め設定された複数の伝達関数、バイアス電流
値の中から最適なものが選択される。
【0098】ステップ104 において制御パラメータの決
定が行われたならば、各磁気軸受(3)(4)(5) を制御する
ことにより、回転体(1) が磁気的中心位置に浮上させら
れ、その位置に保持される(ステップ6)。そして、モ
ータ(8) を駆動することにより、回転体(1) の回転が開
始される。
【0099】次に、図5のフローチャートを参照して、
第2実施形態における回転体(1) 起動時の制御装置(9)
の動作の1例について説明する。
【0100】図5において、磁気軸受装置の起動指令が
制御装置(9) に入力すると、次のように、機械的中心位
置の検出が行われる(ステップ201 )。すなわち、ま
ず、第1アキシアル電磁石(12a) にのみ所定の励磁電流
が供給される。これにより、回転体(1) はZ軸の負方向
に吸引され、みぞ(17)の後側の側面が保護軸受(10)の内
輪の後側の端面に接触するZ軸負方向極限位置まで移動
するので、このときのアキシアル位置センサ(5) の出力
から、Z軸上の所定位置を原点とするZ軸負方向極限位
置座標ZA が求められる。次に、第2アキシアル電磁石
(12b) にのみ所定の励磁電流が供給される。これによ
り、回転体(1) はZ軸の正方向に吸引され、みぞ(17)の
前側の側面が保護軸受(10)の内輪の前側の端面に接触す
るZ軸正方向極限位置まで移動するので、このときのア
キシアル位置センサ(5) の出力から、Z軸正方向極限位
置座標ZB が求められる。そして、〔(ZA +ZB )/
2〕を演算することにより、アキシアル方向の機械的中
心位置座標ZD が求められる。次に、2組のラジアル磁
気軸受(3)(4)の第1X軸電磁石(13a)(14a)に所定の励磁
電流が供給される。これにより、回転体(1) はX軸の負
方向に吸引され、外周面が2組の保護軸受(10)(11)の内
輪の内周面に接触するX軸負方向極限位置まで移動する
ので、このときの第1のラジアル位置センサユニット
(6) の1対のX軸センサ(15a)(15b)の出力から、これら
のセンサ(15a)(15b)間の中央を原点とする第1のラジア
ル磁気軸受(3) の近傍におけるX軸負方向極限位置座標
1Aが求められるとともに、第2のラジアル位置センサ
ユニット(7) の1対のX軸センサ(16a)(16b)の出力か
ら、これらのセンサ(16a)(16b)間の中央を原点とする第
2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるX軸負方向極
限位置座標X2Aが求められる。次に、2組のラジアル磁
気軸受(3)(4)の第2X軸電磁石(13b)(14b)に所定の励磁
電流が供給される。これにより、回転体(1) はX軸の正
方向に吸引されて、X軸正方向極限位置まで移動するの
で、上記と同様に、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍
におけるX軸正方向極限位置座標X1Bが求められるとと
もに、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるX軸
正方向極限位置座標X2Bが求められる。そして、〔(X
1A+X1B)/2〕を演算することにより、第1のラジア
ル磁気軸受(3) の近傍におけるラジアル方向の機械的中
心位置座標X1Dが求められるとともに、〔(X2A
2B)/2〕を演算することにより、第2のラジアル磁
気軸受(4)の近傍におけるラジアル方向の機械的中心位
置座標X2Dが求められる。次に、2組のラジアル磁気軸
受(3)(4)の第1Y軸電磁石(13c)(14c)に所定の励磁電流
が供給される。これにより、回転体(1) はY軸の負方向
に吸引され、外周面が2組の保護軸受(10)(11)の内輪の
内周面に接触するY軸負方向極限位置まで移動するの
で、このときの第1のラジアル位置センサユニット(6)
の1対のY軸センサ(15c)(15d)の出力から、これらのセ
ンサ(15c)(15d)間の中央を原点とする第1のラジアル磁
気軸受(3) の近傍におけるY軸負方向極限位置座標Y1A
が求められるとともに、第2のラジアル位置センサユニ
ット(7) の1対のY軸センサ(16c)(16d)の出力から、こ
れらのセンサ(16c)(16d)間の中央を原点とする第2のラ
ジアル磁気軸受(4) の近傍におけるY軸負方向極限位置
座標Y2Aが求められる。次に、2組のラジアル磁気軸受
(3)(4)の第2Y軸電磁石(13d)(14d)に所定の励磁電流が
供給される。これにより、回転体(1) はY軸の正方向に
吸引されて、Y軸正方向極限位置まで移動するので、上
記と同様に、第1のラジアル磁気軸受(3) の近傍におけ
るY軸正方向極限位置座標値Y1Bが求められるととも
に、第2のラジアル磁気軸受(4) の近傍におけるY軸正
方向極限位置座標値Y2Bが求められる。そして、〔(Y
1A+Y1B)/2〕を演算することにより、第1のラジア
ル磁気軸受(3) の近傍におけるラジアル方向の機械的中
心位置座標Y1Dが求められるとともに、〔(Y2A
2B)/2〕を演算することにより、第2のラジアル磁
気軸受(4) の近傍におけるラジアル方向の機械的中心位
置座標Y2Dが求められる。
【0101】ステップ201 において機械的中心位置が検
出されたならば、各磁気軸受(3)(4)(5) を制御すること
により、回転体(1) が機械的中心位置に仮浮上させら
れ、その位置に保持される(ステップ202 )。なお、こ
の発明においては、回転体(1)の機械的中心位置への浮
上は、以下に述べる磁気的中心位置の推定に必要なデー
タをとるためのものであるので、前述の特開平2−10
7815号公報に記載されているような厳密な機械的中
心位置でなくてもよく、これから多少ずれたていてもよ
い。すなわち、厳密な機械的中心位置ではなく、その近
傍の機械的略中心位置を求めて、その位置の近傍に回転
体(1) を浮上させればよい。回転体(1) が機械的中心位
置に保持されたならば、そのときに各電磁石(12)(13)(1
4)に流れる励磁電流が検出され(ステップ203 )、次に
説明するように、上記の励磁電流から、回転体(1) の設
置姿勢と磁気的中心位置の推定が行われる(ステップ20
4 )。この動作は第1実施形態の図3のステップ102 お
よび103 のものと同じであり、この場合も、仮浮上位置
(機械的略中心位置)と磁気的中心位置とのずれが所定
値より大きければ、前記同様に、警報装置(18)から警報
が発せられる。そして、以下、第1実施形態の場合と同
様に、制御パラメータの決定(ステップ205 )および回
転体(1) の磁気的中心位置への磁気浮上(ステップ206
)が行われる。
【0102】上記実施形態では、回転体(1) の設置姿勢
を推定して、磁気的中心位置を推定し、制御パラメータ
を選択するようになっているが、回転体(1) の設置姿勢
が決まっているような場合には、その設置姿勢に基づい
て磁気的中心位置を推定すれば良く、設置姿勢の推定お
よび制御パラメータの選択は不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を示す磁気軸受装置の部分
切り欠き斜視図である。
【図2】図1の磁気軸受装置の電気的構成の1例を示す
ブロック図である。
【図3】第1実施形態における図2の電磁石制御装置の
動作の1例を示すフローチャートである。
【図4】回転体の設置姿勢の推定および磁気的中心位置
の推定を説明するための説明図である。
【図5】第2実施形態における図2の電磁石制御装置の
動作の1例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
(1) 回転体 (2) アキシアル磁気軸受 (3)(4) ラジアル磁気軸受 (5) アキシアル位置センサ (9) 電磁石制御装置 (10)(11) 保護軸受(規制手段) (12a)(12b) アキシアル電磁石 (13a)(13b)(13c)(13d) ラジアル電磁石 (14a)(14b)(14c)(14d) ラジアル電磁石 (15a)(15b)(15c)(15d) ラジアル位置センサ (16a)(15b)(16c)(16d) ラジアル位置センサ (18) 警報装置(警報手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転体をアキシアル方向およびラジアル方
    向に非接触支持する複数の電磁石を有する複数の磁気軸
    受、前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の
    位置を検出するための複数の位置センサ、ならびに前記
    位置センサからの信号に基づいて前記各磁気軸受の電磁
    石を制御する電磁石制御手段を備えている磁気軸受装置
    において、 前記電磁石制御手段が、所定の仮浮上位置に前記回転体
    を仮浮上させ、この仮浮上時に前記各磁気軸受の各電磁
    石に流れる励磁電流から前記各磁気軸受の電磁石の位置
    に対するアキシアル方向およびラジアル方向の磁気的中
    心位置を推定し、この磁気的中心位置に前記回転体を磁
    気浮上させるようになされていることを特徴とする磁気
    軸受装置。
  2. 【請求項2】前記電磁石制御手段が、前記位置センサの
    位置から決まるアキシアル方向およびラジアル方向の対
    センサ中立位置を前記仮浮上位置とすることを特徴とす
    る請求項1の磁気軸受装置。
  3. 【請求項3】前記電磁石制御手段が、前記仮浮上時に前
    記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から前記回転
    体の設置姿勢と前記磁気的中心位置を推定するようにな
    されていることを特徴とする請求項1または2の磁気軸
    受装置。
  4. 【請求項4】回転体をアキシアル方向およびラジアル方
    向に非接触支持する複数の電磁石を有する複数の磁気軸
    受、前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向の
    位置を検出するための複数の位置センサ、前記位置セン
    サからの信号に基づいて前記各磁気軸受の電磁石を制御
    する電磁石制御手段、ならびに前記回転体のアキシアル
    方向およびラジアル方向の可動範囲を規制する規制手段
    を備えている磁気軸受装置において、 前記電磁石制御手段が、前記規制手段による可動範囲に
    対する前記回転体のアキシアル方向およびラジアル方向
    の機械的略中心位置を求めて、この位置を仮浮上位置と
    し、この仮浮上位置に前記回転体を仮浮上させ、この仮
    浮上時に前記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流か
    ら前記各磁気軸受の電磁石の位置に対するアキシアル方
    向およびラジアル方向の磁気的中心位置を推定し、この
    磁気的中心位置に前記回転体を磁気浮上させるようにな
    されていることを特徴とする磁気軸受装置。
  5. 【請求項5】前記電磁石制御手段が、前記仮浮上時に前
    記各磁気軸受の各電磁石に流れる励磁電流から前記回転
    体の設置姿勢と前記磁気的中心位置を推定するようにな
    されていることを特徴とする請求項4の磁気軸受装置。
  6. 【請求項6】前記電磁石制御手段が、前記仮浮上位置と
    前記磁気的中心位置との差が予め定められた値より大き
    いと判断した場合に警報を発する警報手段を備えている
    ことを特徴とする請求項2または4の磁気軸受装置。
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