JP2001263352A - 磁気軸受装置 - Google Patents

磁気軸受装置

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JP2001263352A
JP2001263352A JP2000080464A JP2000080464A JP2001263352A JP 2001263352 A JP2001263352 A JP 2001263352A JP 2000080464 A JP2000080464 A JP 2000080464A JP 2000080464 A JP2000080464 A JP 2000080464A JP 2001263352 A JP2001263352 A JP 2001263352A
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Japan
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control
magnetic bearing
rotor
posture
circuit
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JP2000080464A
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Masahide Kubo
雅英 久保
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/44Centrifugal pumps
    • F16C2360/45Turbo-molecular pumps

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  • Non-Positive Displacement Air Blowers (AREA)
  • Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体を磁気軸受で支持する磁気軸受装置に
おいて、磁気軸受装置の設置姿勢によらず安定性の高い
磁気軸受装置の提供。 【解決手段】 ポンプ姿勢が垂直の場合に最適な制御定
数に設定された制御部Aと、ポンプ姿勢が水平の場合に
最適な制御定数に設定された制御部Bとを備え、ポンプ
の姿勢に応じて、切換回路33Xにより制御部Aおよび
制御部Bのいずれかに切り換える。この切換は、電流検
出回路35で検出された励磁電流I1〜I4と基準電流
設定器37の基準電流Isに基づいて検出される設置姿
勢に基づいて行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気軸受式ターボ
分子ポンプ等に用いられる磁気軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】回転軸の支持に磁気軸受を使用した場
合、軸受の摩耗が無いので、軸受のメンテナンスフリー
化、高速回転、騒音の低減などの面で利点がある。ま
た、潤滑油を必要としないことから、半導体製造装置等
のように極めて清浄な環境で使用する軸受として好適で
ある。このような磁気軸受を使用した機器の一例とし
て、磁気軸受式ターボ分子ポンプがある。
【0003】磁気軸受式ターボ分子ポンプでは、回転翼
が設けられたロータを磁気軸受により支持しているが、
この磁気軸受には5軸制御型の磁気軸受が一般的に用い
られている。5軸制御型磁気軸受では、ラジアル方向に
4組(4軸)、アキシャル方向に1組(1軸)の電磁石
がそれぞれ設けられ、これらの5軸それぞれに対応して
ロータ位置を検出する5組の変位センサが設けられてい
る。これらの変位センサにより検出されたロータの変位
を、各電磁石の励磁電流を制御する制御回路にフィード
バックすることにより、ロータを所定位置に支持してい
る。このフィードバック制御には、例えば、PID制御
が用いられる。
【0004】一般的な縦型のターボ分子ポンプでは、ポ
ンプを正立状態(垂直姿勢)としたときにロータ軸も垂
直となる。このとき、ロータ重量はアキシャル電磁石に
より支持されることになる。ところで、ターボ分子ポン
プをチャンバに取り付ける場合、必ずしも垂直姿勢で使
用されるとは限らず、斜め姿勢や水平姿勢で用いられる
場合もある。ポンプを水平姿勢で使用した場合には、ロ
ータの重量はラジアル電磁石により支持されることにな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポンプ
を垂直姿勢で使用した場合と水平姿勢で使用した場合と
では、上述したようにロータ重量を支える電磁石が異な
るため、PID制御に用いられる最適な制御定数(比例
要素、微分要素、積分要素のゲインK、Kd、Ki)が異
なっている。そのため、従来は、垂直姿勢時の最適値と
水平姿勢時の最適値との中間の値が、上記制御定数とし
て使用される場合が多い。そのため、ポンプを垂直姿勢
および水平姿勢のいずれの姿勢で使用した場合にも、最
適な制御定数で制御されないことになり、軸受の安定性
が低下するという問題があった。
【0006】本発明の目的は、回転体を磁気軸受で支持
する磁気軸受装置において、磁気軸受装置の設置姿勢に
よらず安定性の高い磁気軸受装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図3に対応付けて説明する。 (1)請求項1の発明は、回転構造体4を非接触支持す
る磁気軸受52xと、磁気軸受52xに対する回転構造
体4の変位を磁気軸受制御にフィードバックして、回転
構造体4が所定位置に支持されるように制御する制御手
段38Xとを備える磁気軸受装置に適用され、磁気軸受
装置の設置姿勢を検出する姿勢検出手段35,36,3
7と、制御手段38Xの制御定数を姿勢検出手段35〜
37で検出された姿勢に応じた制御定数に設定する設定
手段40,33Xとを備えて上述の目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の磁気軸受装
置において、姿勢検出手段35〜37が、磁気軸受の励
磁電流I1〜I4に基づいて設置姿勢を検出するように
したものである。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図10を参照して本
発明の実施の形態を説明する。図1は磁気軸受式ターボ
分子ポンプのポンプ本体1を示す断面図である。ケーシ
ング20の内部には、複数段のロータ翼21およびネジ
溝部22が形成されたロータ4と、ロータ翼21に対し
て交互に配設されるステータ翼23と、上記ネジ溝部2
2と対向するように配設される筒状部材24とが設けら
れている。ロータ4はラジアル電磁石51,52および
アキシャル電磁石53の吸引力により非接触支持され、
これらの電磁石51〜53は後述するように5軸制御型
磁気軸受を構成している。
【0010】磁気軸受には、ラジアル電磁石51,52
およびアキシャル電磁石53に対応して、ラジアル変位
センサ71,72およびアキシャル変位センサ73が設
けられており、これらの変位センサ71〜73によりロ
ータ4の支持位置が検出される。ロータ翼21およびネ
ジ溝部22が形成されたロータ4を、電磁石51〜53
により非接触支持しつつモータ6により回転駆動する
と、吸気口側のガスは矢印G1のように背圧側(空間S
1)に排気され、背圧側に排気されたガスは排気口フラ
ンジ26に接続された補助ポンプによりポンプ本体外へ
排気される。27,28は非常用のメカニカルベアリン
グである。
【0011】図2は5軸制御型磁気軸受の概念図であ
り、ロータ4の回転軸Jがz軸に一致するように示し
た。図2に示すように、図1のラジアル電磁石51は、
x軸に沿ってロータ4を挟むように対向して配設される
1組の電磁石51xと、y軸に沿ってロータ4を挟むよ
うに対向して配設される1組の電磁石51yとを有して
いる。同様に、ラジアル電磁石52も、x軸に沿ってロ
ータ4を挟むように対向して配設される1組の電磁石5
2xと、y軸に沿ってロータ4を挟むように対向して配
設される1組の電磁石52yとを有している。また、ア
キシャル電磁石53は、ロータ4の下端に設けられたデ
ィスク41をz軸に沿って挟むように対向して配設され
る1組の電磁石53zを有している。
【0012】これら5組の電磁石51x,51y,52
x,52y,53により5軸制御型磁気軸受が構成され
ている。なお、図2には図示していないが、図1の変位
センサ71,72は電磁石51x,51y,52x,5
2yに対応してそれぞれ2組のラジアル変位センサで構
成されている。
【0013】図3〜5は磁気軸受の制御系を説明するブ
ロック図であり、図3はラジアル電磁石52xに関する
もの、図4はラジアル電磁石52yに関するもの、図5
はラジアル電磁石51xに関するものである。図3にお
いて、72xはラジアル電磁石52xに対応して設けら
れたラジアル変位センサであり、一対の変位センサ72
xから出力される信号の差分が差分点30Xにおいて算
出される。さらに差分点32Xにおいて、目標支持位置
に対応する基準信号に対する前記差分信号の偏差εxが
算出される。この基準信号は、ロータ4が目標位置に支
持されているときのセンサ信号に相当するものであり、
予め基準信号設定器31Xに入力されている。
【0014】算出された偏差εxは、切換回路33Xを
介して制御回路38Xの制御部Aまたは制御部Bのいず
れかに入力される。電磁石52xに励磁電流を供給する
駆動回路34Xa、34Xbは、制御部A,Bのいずれ
か一方により制御される。この制御部A,Bには、変位
センサ72xで検出されるロータ変位がフィードバック
されている。本実施の形態では、2つの制御部A,Bを
切換回路33で切り換えて用いるような構成となってい
るが、制御部A,Bの構成は全く同一であり、図6に示
すようなブロック線図で表される。
【0015】制御部A,BはPID制御で励磁電流を生
成するものであり、図6に示すように比例回路42a,
積分回路42bおよび微分回路42cを備えている。各
回路の制御定数K,Ki,Kdは比例要素,積分要素およ
び微分要素のゲインであり、制御部Aと制御部Bとで
は、これらの制御定数K,Ki,Kdの設定値が異なって
いる。本実施の形態では、制御部Aの制御定数K(A),
Ki(A),Kd(A)は、ポンプ本体1を垂直姿勢で使用した
ときに最適な値に設定されており、一方、制御部Bの制
御定数K(B),Ki(B),Kd(B)は、水平姿勢のときに最
適な値に設定されている。
【0016】図3に戻って、比較回路36は、電流検出
回路35により検出されたラジアル電磁石52xおよび
52y(図4参照)の励磁電流I1,I2,I3,I4
と、予め基準電流設定器37に設定されている基準電流
値Isとに基づいてポンプ本体1の姿勢を検出し、その
検出結果をCPU40に出力する。CPU40は磁気軸
受全体をコントロールするものであり、比較回路36か
ら入力された検出結果に基づいて切換回路33Xを切り
換えることにより、ラジアル電磁石52xの制御に制御
部A,Bのいずれかが用いられることになる。また、タ
ーボ分子ポンプのメインスイッチSWからCPU40に
オン信号が入力されると、電源39から制御回路38X
へと電力が供給されて、ロータ4が磁気浮上される。そ
の後、ロータ回転開始スイッチ(不図示)が操作される
と、図1のモータ6によりロータ4の回転駆動が開始さ
れる。なお、切換制御の詳細については後述する。
【0017】一方、図4に示すラジアル電磁石52yの
制御系では、図3の電流検出回路35,比較回路36,
基準電流設定器37が設けられていない点を除いては同
様の構成となっており、図3の差分点30Xを図4では
差分点30Yと示したように、同一機能のものについて
はXをYに置き換えて表記した。上述したように、ラジ
アル電磁石52yの励磁電流I3,I4は図3に示した
電流検出回路35により検出され、その検出結果は比較
回路36に送られる。切換回路33Yの切換制御は、切
換回路33Xと同様に、図3の比較回路36の検出結果
に基づいてCPU40により行われる。
【0018】また、ラジアル電磁石51xに関しては、
図5における差分点30,32、基準信号設定器31,
制御回路38,駆動回路34a,駆動回路34b,偏差
εは、図3の差分点30X,32X、基準信号設定器3
1X,制御回路38X,駆動回路34aX,駆動回路3
4bX,偏差εxと全く同一内容のものである。図5に
示すように、切換回路33の切換制御は、切換回路33
Xと同様に、図3の比較回路36の判定結果に基づいて
CPU40により行われる。なお、ラジアル電磁石51
yに関しては、図5に示したラジアル電磁石51xと同
様なので説明を省略する。
【0019】本実施の形態では、励磁電流I1〜I4に
基づいてポンプ本体1の設置姿勢を検出し、検出された
設置姿勢に応じて、制御回路38X、38Y、38の制
御部A,Bの何れか一方によりラジアル電磁石52x,
52y,51x、51yの駆動回路を制御するようにし
ている。次に、設置姿勢の検出方法について説明する。
【0020】図1に示すようにポンプ本体1が垂直姿勢
の場合、すなわち回転軸心が鉛直である場合には、ロー
タ重量は図2のアキシャル電磁石53にかかっており、
例えば、図3に示す一対のラジアル電磁石52xの吸引
力はほぼ等しくなる。そのため、ラジアル電磁石52x
の励磁電流I1,I2はほぼ等しく、それらの差Δx=
|I1−I2|はほぼ0となる。
【0021】一方、ポンプ本体1を水平姿勢とした場
合、すなわち回転軸心が水平である場合には、ロータ重
量はラジアル電磁石51x,51y、52x,52yに
かかることになる。例えば、図3のz方向が水平方向で
あるとすれば、ロータ4を上側(x正方向)に吸引する
上側のラジアル電磁石52xの励磁電流I1の方が下側
のラジアル電磁石52xの励磁電流I2より大きくな
る。なお、以上のことは、ラジアル電磁石52yの励磁
電流I3,I4についても同様に成り立つ。
【0022】そこで、本実施の形態では、ポンプ本体1
を垂直姿勢から45°傾けたときの励磁電流の差(=|
I1−I2|)を基準電流値Isとし、図3の比較回路
36では、この基準電流値Isと、励磁電流の差Δx=
|I1−I2|,Δy=|I3−I4|とを比較して、
ポンプ本体1の設置姿勢を次のように判定する。すなわ
ち、 Δx<IsかつΔy<Isを満たしている場合には、
0°≦(設置姿勢)<45°と判定し、 Δx≧IsまたはΔy≧Isを満たしている場合に
は、45°≦(設置姿勢)≦90°と判定する。 ここで、角度は、ポンプ本体1が垂直姿勢の場合を基準
(0°)とした傾き角度を表す。
【0023】図3の比較回路36によって、設置姿勢が
0°≦(設置姿勢)<45°と判定された場合には、制
御回路38X、38Y,38は切換回路33X、33
Y,33によってそれぞれ制御部Aに切り換えられる。
この制御部Aは、垂直姿勢において最適な制御定数K
(A),Ki(A),Kd(A)に設定されている。一方、設置姿
勢が45°≦(設置姿勢)≦90°と判定された場合に
は、水平姿勢において最適な制御定数K(B),Ki(B),
Kd(B)に設定された制御部Bに切り換えられる。
【0024】このような姿勢判定および制御部A,Bの
切換は、例えば、ポンプ起動時に行われ、それらの動作
はCPU40によって制御される。図7は、切換作業に
関する一連の手順を示すフローチャートであり、図3の
メインスイッチSWをオン操作するとフローチャートが
スタートしステップS1に進む。ステップS1では、電
源39から制御回路38Xに電力を供給し、ロータ4を
磁気浮上させる。ステップS2では、電流検出回路35
による励磁電流I1〜I4の検出が行われる。
【0025】次いで、ステップS3では、検出された励
磁電流I1〜I4と基準電流値Isとに基づいて、ポン
プ本体1の設置姿勢が0°≦(設置姿勢)<45°であ
るか否かが判定される。ステップS3で、0°≦(設置
姿勢)<45°と判定されると、ステップS4に進んで
ロータ4の浮上を停止した後、ステップS5で制御回路
38X,38Y,38を制御部Aに切り換える。一方、
ステップS3で、0°≦(設置姿勢)<45°でないと
判定されると、ステップS6に進んでロータ4の浮上を
停止した後、ステップS7で制御回路38X,38Y,
38を制御部Bに切り換える。
【0026】ステップS5またはステップS7において
制御回路38X,38Y,38の切換が行われたら、ス
テップS8に進んでロータ4を再び浮上させる。このよ
うにして、制御部A,Bの切換動作が行われる。その
後、ロータ回転駆動開始のスイッチ操作が行われること
により、ロータ4の回転駆動が開始される。そして、メ
インスイッチSWがオフ(磁気浮上停止)とされた後、
再びオン(磁気浮上開始)にされたならば、再び図7に
示す手順に従って制御部A,Bの切換動作が行われる。
【0027】上述した実施の形態では、ラジアル電磁石
52x、52yの励磁電流I1,I2,I3,I4に基
づいて設置姿勢の判定を行ったが、ラジアル電磁石51
x、51yの励磁電流に基づいて設置姿勢の判定を行っ
ても良い。
【0028】−第1の変形例− 図8は本実施の形態の第1の変形例を示すブロック図で
ある。図8はラジアル電磁石52xに関するものであ
り、上述した図3に対応するブロック図である。なお、
ラジアル電磁石52y,51x,51yについても、図
4,5の制御回路38Y,38を制御回路43Xと同様
の制御回路で置き換えれば良く。以下では、ラジアル電
磁石52xについてのみ説明する。制御回路43Xは、
駆動回路34Xa,34Xbを制御する制御部431と
記憶部432とを備えており、差分器32Xで得られた
偏差εxは制御部431に入力される。記憶部432に
は、垂直姿勢のときに最適な制御定数K(A),Ki(A),
Kd(A)と、水平姿勢のときに最適な制御定数K(B),Ki
(B),Kd(B)とが予め記憶されている。
【0029】CPU40は、比較回路36から設置姿勢
の検出結果が入力されたならば、その検出結果に基づい
て、制御部431の制御定数を、記憶部432に記憶さ
れている制御定数K(A),Ki(A),Kd(A)またはK(B),
Ki(B),Kd(B)のいずれか一方に設定する。この変形例
の場合、図3の装置のように、制御回路の制御部を複数
設ける必要がないので、回路が簡略化され、コストアッ
プを抑えることができる。
【0030】−第2の変形例− 図9および図10は、本実施の形態の第2の変形例を示
すブロック図である。図9はラジアル電磁石52xに関
するもので図3に対応しており、図10はラジアル電磁
石52yに関するもので図4に対応している。なお、ラ
ジアル電磁石51x、51yに関しては、図10と同様
なので説明を省略する。図9の制御回路44Xは、駆動
回路34Xa,34Xbを制御する制御部441と演算
部442とを備えており、差分器32Xで得られた偏差
εxは制御部441に入力される。
【0031】演算部442には、制御定数K,Ki,Kd
が励磁電流I1,I2の関数K(I1,I2),Ki(I1,I2),
Kd(I1,I2)として予め記憶されており、電流検出回路3
5から入力された励磁電流I1,I2に基づいて制御定
数K,Ki,Kdの演算を行う。演算部442の演算が終
了したならば、演算部442からCPU40へ演算完了
信号が出力される。CPU40は、演算部442からの
演算完了信号を受信したならば、ロータ4の磁気浮上を
停止し、制御部441の制御定数を演算部442で算出
された制御定数K,Ki,Kdに設定した後、再びロータ
4を磁気浮上させる。
【0032】一方、図10の制御回路44Yも、制御回
路44Xと同様に制御部441,演算部442を備えて
おり、演算部442には、励磁電流I3,I4に対する
関数K(I3,I4),Ki(I3,I4),Kd(I3,I4)が予め記憶さ
れている。ラジアル電磁石52yの場合も、電流検出回
路35から入力された励磁電流I3,I4に基づいて制
御定数K,Ki,Kdの演算が行われ、算出された制御定
数が制御部441の制御定数として設定される。その設
定手順は、上述したラジアル電磁石52xの場合と同様
である。
【0033】次に、上述した実施の形態と従来の磁気軸
受装置とを比較する。まず、制御定数K,Ki,Kdによ
る制御を定性的に説明する。制御定数Kに関する比例制
御は、上述した偏差εに比例させるように励磁電流を制
御してバネ力を発生させ、制御定数Kdに関する微分制
御では、偏差εの変化率に比例させるように励磁電流を
制御してダンピング力を発生させる。さらに、制御定数
Kiに関する積分制御では、偏差εの時間積分値をフィ
ードバックすることにより、ロータ重量による定常的偏
差を低減することができる。
【0034】磁気軸受の安定性はこの制御定数K,K
i,Kdに依存しており、最適な制御定数K,Ki,Kdは
ポンプ本体1の取付姿勢によって異なる。例えば、図1
のように垂直姿勢で使用した場合には、ロータ4の鉛直
方向の支持はアキシャル電磁石53によって行われ、ラ
ジアル電磁石51x,51y,52x,52y(図2参
照)はロータ4の径方向の支持を担っている。一方、ポ
ンプ本体1を水平姿勢で使用した場合には、ロータ4の
鉛直方向の支持はラジアル電磁石51x,51y,52
x,52yにより行われる。そのため、水平姿勢の場合
には、各ラジアル電磁石51x,51y,52x,52
yの制御定数KやKiを、垂直姿勢の場合より大きくし
た方が安定性が向上する。
【0035】しかしながら、従来の磁気軸受式ターボ分
子ポンプでは、前述したように、制御定数として垂直姿
勢の最適値と水平姿勢の最適値との中間値が用いられる
ことが多かった。そのため、最適制御定数とのずれが大
きくなり、軸受の安定性が低下するという問題があっ
た。
【0036】一方、本実施の形態では、電磁石の励磁電
流からポンプの設置姿勢を検出し、制御回路の制御定数
をポンプ設置姿勢に適した制御定数に設定するようにし
た。そのため、ポンプ本体の設置姿勢を変えた場合、変
更後の設置姿勢に応じた制御定数に設定されるので、制
御定数が固定されている従来の磁気軸受式ターボ分子ポ
ンプに比べ、より安定した軸受性能を得ることができ
る。制御定数の設定方法としては、上述したように、
複数のポンプ姿勢に対して最適な制御定数に設定された
制御部を各々用意し、それらを切り換えて使用する方
法、最適な制御定数を複数のポンプ姿勢に対して予め
用意しておき、制御回路の制御定数をそれらの何れかに
設定する方法、制御定数を励磁電流の関数として求め
ておき、励磁電流に応じてその関数から最適な制御定数
を演算する方法等がある。
【0037】なお、上述した実施の形態では、垂直姿勢
および水平姿勢の2種類の制御部または制御定数を予め
用意するようにしているが、3つ以上であっても良く、
そうすることによってより安定性が向上する。また、励
磁電流I1〜I4を検出してポンプ姿勢を判定したが、
制御部A,B等から駆動回路34Xa,34Xbに出力
される制御信号に基づいてポンプ姿勢を判定しても良
い。さらには、姿勢を検出するセンサを別に設け、その
センサ信号に基づいて制御定数の切換を行っても良い。
本発明は、上述した磁気軸受式ターボ分子ポンプに限ら
ず、磁気軸受を有する様々な磁気軸受装置に適用するこ
とができる。
【0038】以上説明した実施の形態と特許請求の範囲
の要素との対応において、ロータ4は回転構造体を、制
御回路38,38X,38Y,43X,44X,44Y
は制御手段を、図3の電流検出回路35,比較回路3
6,基準電流設定回路37、および図9の電流検出回路
35は姿勢検出手段を、CPU40,切換回路33(3
3X、33Y)および図9のCPU40,演算部442
は設定手段を、それぞれ構成する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気軸受を制御する制御手段の制御定数は、姿勢検出手
段で検出された磁気軸受装置の設置姿勢に応じた制御定
数に設定されるので、磁気軸受装置の設置姿勢の自由度
が増すとともに、磁気軸受の安定性を従来より向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポンプ本体1の詳細を示す断面図である。
【図2】5軸制御形磁気軸受の概念図である。
【図3】本発明の一実施の形態を示す図であり、ラジア
ル電磁石52xに関する制御系を示すブロック図であ
る。
【図4】ラジアル電磁石52yに関する制御系を示すブ
ロック図である。
【図5】ラジアル電磁石51xに関する制御系を示すブ
ロック図である。
【図6】制御部A,Bのブロック線図である。
【図7】切換作業に関する手順を示すフローチャートで
ある。
【図8】本実施の形態の第1の変形例を示す図であり、
ラジアル電磁石52xに関する制御系を示すブロック図
である。
【図9】本実施の形態の第2の変形例を示す図であり、
ラジアル電磁石52xに関する制御系を示すブロック図
である。
【図10】本実施の形態の第2の変形例を示す図であ
り、ラジアル電磁石52yに関する制御系を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 ポンプ本体 4 ロータ 31,31X,31Y 基準信号設定器 33,33X,33Y 切換回路 34a,34b,34Xa,34Xb,34Ya,34
Yb 駆動回路 35 電流検出回路 36 比較回路 37 基準電流設定器 38,38X,38Y,43X,44X,44Y 制御
回路 40 CPU 51,51x,51y,52,52x,52y ラジア
ル電磁石 53,53z アキシャル電磁石 A,B 制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転構造体を非接触支持する磁気軸受
    と、前記磁気軸受に対する前記回転構造体の変位を磁気
    軸受制御にフィードバックして、前記回転構造体が所定
    位置に支持されるように制御する制御手段とを備える磁
    気軸受装置において、 前記磁気軸受装置の設置姿勢を検出する姿勢検出手段
    と、 前記制御手段の制御定数を、前記姿勢検出手段で検出さ
    れた姿勢に応じた制御定数に設定する設定手段とを備え
    たことを特徴とする磁気軸受装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気軸受装置におい
    て、 前記姿勢検出手段は、前記磁気軸受の励磁電流に基づい
    て前記設置姿勢を検出することを特徴とする磁気軸受装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007127181A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Ntn Corp 磁気軸受装置および真空ポンプ装置
EP3236020A1 (de) * 2016-04-22 2017-10-25 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zum betrieb einer turbomaschine, regelungseinheit
JP2020020272A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 株式会社島津製作所 堆積物監視装置および真空ポンプ

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