JP2001074015A - クリップ - Google Patents
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16B—DEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
- F16B19/00—Bolts without screw-thread; Pins, including deformable elements; Rivets
- F16B19/04—Rivets; Spigots or the like fastened by riveting
- F16B19/08—Hollow rivets; Multi-part rivets
- F16B19/10—Hollow rivets; Multi-part rivets fastened by expanding mechanically
- F16B19/1027—Multi-part rivets
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- F16B19/1081—Blind rivets fastened by a drive-pin
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16B21/00—Means for preventing relative axial movement of a pin, spigot, shaft or the like and a member surrounding it; Stud-and-socket releasable fastenings
- F16B21/06—Releasable fastening devices with snap-action
- F16B21/08—Releasable fastening devices with snap-action in which the stud, pin, or spigot has a resilient part
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- Snaps, Bayonet Connections, Set Pins, And Snap Rings (AREA)
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Abstract
動防止と脱落防止とを図れるクリップ1を提供する。 【解決手段】 クリップ1は、グロメット4とピン部材
6とを備える。グロメット4は、複数の弾性片2、2に
よって中空略筒状に形成された軸脚部3を有する。ピン
部材6は、軸部7と凹溝部8、8とダム10、10とを
備える。上記凹溝部8、8の基端部には仮止め片9、9
を設ける。又、上記ダム10、10は、上記凹溝部の先
半部で上記軸脚部が弾接する部分に形成されている。上
記軸部7を軸脚部3に形成された中空部5に挿入するこ
とにより、上記弾性片2、2を拡径し、複数のパネル同
士を結合する。仮止め時には、仮止め片9、9と隣り合
う弾性片2、2の間に形成されたスリット基端の係合受
部12、12とが係合し、ピン部材6の脱落を防止す
る。又、ダム10、10により、ピン部材6の回り止め
を図る。
Description
例えば自動車の天井部を構成する成形天井を、天井リイ
ンフォースメント及びフロントヘッダパネルに結合する
等、複数のパネル材同士を結合する際に使用されるクリ
ップの改良に関する。
は、フロントヘッダパネルに重ね合わされた状態で結合
された天井リインフォースメントの下面側(室内側)
に、合成樹脂製の成形天井を取り付けることで構成され
ている。上記成形天井と天井リインフォースメントとフ
ロントヘッダパネルとを結合する場合、組立て作業の簡
易化を図るために、ボルト部材や接着剤に代えて図9に
示すようなクリップ21が、近年使用されるようになっ
ている。
合、3個)の弾性片22、22によって中空略筒状に形
成された軸脚部23を有するグロメット24と、上記軸
脚部23に形成された中空部25に挿入することによっ
て上記複数の弾性片22、22を拡径するピン部材26
と、を備えている。尚、上記グロメット24及びピン部
材26には、それぞれ鍔部27、28を設けている。図
示の構造の場合、上記グロメット24に設けられた鍔部
27の外側面(図9の上側面)には、上記ピン部材26
に設けた鍔部28が嵌入自在な凹部29を設けている。
これにより、上記ピン部材26をグロメット24に完全
に押し込んだ状態(本固定状態)において、上記ピン部
材26の鍔部28が上記凹部29内に嵌入し、上記鍔部
28がグロメット24の鍔部27から大きくは突出しな
いようにしている。
8と天井リインフォースメント17とフロントヘッダパ
ネル(図示せず)とを結合するには、先ず、互いに結合
すべき成形天井18と天井リインフォースメント17と
フロントヘッダパネルとの互いに整合する位置に設けた
孔30、31に、上記成形天井18の一面側(室内側で
あって、図9の上側)から上記グロメット24を挿通す
る。次いで、このグロメット24の中空部25に上記ピ
ン部材26を挿入する。このピン部材26の挿入に伴
い、上記天井リインフォースメント17(フロントヘッ
ダパネル)の他面側(室外側)で上記グロメット21の
弾性片22、22が拡径し、互いに重ね合わされた状態
の成形天井18と天井リインフォースメント17とフロ
ントヘッダパネルとを結合することができる。
近年、所謂モジュール化の推進が図られている。例え
ば、上記天井リインフォースメント17と成形天井18
とを予め仮固定しておき、自動車組立て工場で、この仮
固定された天井リインフォースメント17と成形天井1
8とを上記フロントヘッダパネルに本固定することが行
なわれている。このような組み立て方法を採用する場
合、上記クリップ21を用いることで容易に行えるよう
になる。すなわち、上記天井リインフォースメント17
と成形天井18とを、上記クリップ21により仮固定し
ておく。この場合、上記ピン部材26はグロメット24
に完全に挿入せず、途中位置で係止させておく。これに
より、上記グロメット24の弾性片22、22は或る程
度拡径し、上記天井リインフォースメント17と成形天
井18とを軽く結合する。この状態で組み立て工場に運
び、上記フロントヘッダパネルに結合するが、この際に
は、上記ピン部材26をグロメット24に完全に挿入す
るのみで良いため、組み立て作業が容易となり、製造の
手間を軽減するとともに製造コストの低減に寄与する。
リップ21においては、以下に述べるような不都合が存
在する。すなわち、上記クリップ21を構成するピン部
材26は、仮固定すべくグロメット24に挿入した場合
に、このグロメット24から脱落しやすいものであっ
た。このため、このクリップ21を用いて仮固定したパ
ネル(上記天井リインフォースメント17及び成形天井
18等)を搬送する等した場合、ピン部材26が搬送途
中で脱落してしまい、仮固定状態を維持できない虞があ
る。又、たとえ仮固定状態が維持されていたとしても、
ピン部材26が脱落していることにより、本固定を行な
うことができず、組み立て工程に支障を来してしまう。
昭61―053562号公報には、上記グロメットに相
当する、スリットを有する雌部材と、上記ピン部材に相
当する雄部材と、この雄部材に設けられ、上記スリット
の基端に係合する仮止め片と、を備えたクリップが開示
されている。この特公昭61―053562号公報に記
載された発明の場合、上記雄部材を雌部材に挿通するこ
とにより上記仮止め片がスリットの基端に係合し、両者
が分離してしまうことを防止する。従って、図9に示し
た従来のクリップ21のように、搬送途中で、ピン部材
26が脱落してしまい、仮固定状態を維持できない等の
不都合は解消される。
た特公昭61―053562号公報に記載された発明の
場合、雄部材を雌部材に挿入する際、雄部材に形成した
仮止め片が雌部材に形成したスリットに必ず入り込むと
は限らない。上記仮止め片がスリット内に入らない場
合、上記雄部材を無理に雌部材に挿入した後、この雄部
材を適宜回動させて上記仮止め片をスリット形成位置に
合致させ、これらスリットの基端と仮止め片を係合させ
る必要がある。このため、きわめて作業性が悪いもので
あった。更に、パネル(上記天井リインフォースメント
17及び成形天井18等)を仮固定する際に、雄部材に
形成した仮止め片が雌部材に形成したスリットに入り込
んでいない場合、雄部材は雌部材からが容易に抜け出し
てしまう恐れがある。
事情に鑑みて創案されたもので、構造を複雑にすること
なく、ピン部材の脱落防止を図れ、しかも、取付作業性
の良好なクリップを提供するものである。
のうち、請求項1に記載したクリップは、複数の弾性片
によって中空略筒状に形成された軸脚部を有するグロメ
ットと、上記軸脚部に形成された中空部に挿入すること
によって上記複数の弾性片を拡径するピン部材と、を備
えたクリップにおいて、上記ピン部材は、上記中空部に
挿入自在な軸部と、この軸部に設けられ、外方に向けて
突出する仮止め片と、を備え、上記グロメットは、上記
軸脚部内周面で、該グロメット上部から隣り合う弾性片
の間に形成されたスリットにかけて設けられた凹部と、
を備え、上記スリットの基端部を、上記仮止め片が係合
する係合受部としたことを特徴とするものである。
たクリップにおいては、ピン部材をグロメットに仮固定
状態で挿入する場合、このピン部材の軸部は、該ピン部
材の軸部に設けた仮止め片が上記グロメットに設けられ
た凹部内に案内されつつグロメットの中空部に挿入され
る。そして、挿入後は、上記仮止め片がグロメットに設
けられた係合受部に係合する。このため、ピン部材をグ
ロメット内に挿入する作業が容易に行え、しかも完全に
挿入した後の仮固定状態では、ピン部材がグロメットか
ら脱落することが有効に防止される。
求項2に記載したクリップは、上記ピン部材は、本固定
時に上記軸脚部が弾接する部分に形成されたダムを備え
たものであることを特徴とするものである。
たクリップにおいては、ピン部材をグロメットに本固定
状態で挿入した場合、上記ダムの存在に基づき、グロメ
ットに設けた弾性片がずれ動くことが有効に防止され
る。更には、このダムの存在により、上記ピン部材がグ
ロメットに対して回動しがたくなる効果も期待できる。
これらの結果、グロメットやピン部材のずれ動きが防止
され、本固定後にも安定した固定状態を維持することが
できる。
求項3に記載したクリップは、上記グロメットの軸脚部
の基端に第一の鍔部が、上記ピン部材の軸部の基端に、
上記第一の鍔部よりも大径の第二の鍔部が、それぞれ設
けられており、且つ、上記第二の鍔部の軸部側の面を、
上記第一の鍔部が嵌入自在な凹面としたことを特徴とす
るものである。このような構成の場合、パネル等の壁面
からの鍔部の突出量が低減され、見栄えが良くなるとと
もに突出した鍔部に手指を引っ掛ける等して怪我をする
ことが防止され、安全性の向上を図れる。
求項4に記載したクリップは、上記グロメットの中空部
基端にテーパ部を設け、上記仮止め片の先端部の傾斜角
度を、上記テーパ部よりも急峻としたことを特徴とする
ものである。このような構成を採用することにより、軸
部の上記中空部への挿入を容易に行えるようになる。
求項5に記載したクリップは、上記凹部は、上記テーパ
部の途中から連続して形成されていることを特徴とする
ものである。このような構成を採用すれば、上記仮止め
片の上記凹部への案内が容易になる。
について、図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態例
に係るクリップは、図1及び図3に示すように、複数
(本形態例の場合、3個)の弾性片2、2によって中空
略筒状に形成された軸脚部3を有するグロメット4と、
上記軸脚部3に形成された中空部5に挿入することによ
って上記複数の弾性片2、2を拡径するピン部材6と、
を備えている。そして、互いに結合すべき、天井リイン
フォースメント17と成形天井18(図7、図8参照)
との互いに整合する位置に設けた孔30、31に、上記
成形天井18の一面側(室内側であって、図7及び図8
の上面側)から上記グロメット4を挿通し、更に、この
グロメット4の上記中空部5にピン部材6を挿入するこ
とにより、上記天井リインフォースメント17の他面側
(室外側であって、図7及び図8の下面側)で上記グロ
メット4の弾性片2、2を拡径し、互いに重ね合わされ
た状態の天井リインフォースメント17と成形天井18
とを結合させるものである。
において、上記ピン部材6は、上記中空部5に挿入自在
な軸部7と、この軸部7の先半部(図1及び図2の下半
部)周方向に形成された複数(図示の例の場合、3個)
の凹溝部8、8と、この凹溝部8、8の基端部(図1及
び図2の上端部)に設けられ、外方に向けて突出する仮
止め片9、9と、上記凹溝部8、8の先半部で上記軸脚
部3に弾接する部分に形成された土手状のダム10、1
0と、を備えている。これらダム10の深さは、上記凹
溝部8の深さよりも浅く形成している。尚、上記軸部7
の基端部は、図1及び図2に示すように、肉抜き部7
a、7aを設けている。又、本形態例においては、上記
グロメット4の弾性片2、2を3個としたことに伴い、
軸部7先端部の横断面形状を図2に示すように略三角形
状としている。
示すように、仮止め片9の裏面側で軸部7の基端側方向
に切れ込んだ状態で設けている。言い換えれば、凹溝部
8基端から中間部までの表側に、上記仮止め片9が間隔
をあけて覆う状態で上記仮止め片9を設けている。この
ように構成することにより、上記仮止め片9に撓みを許
容している。更に、上記凹溝部8は軸部7の先端まで伸
びた状態で設けている。従って、このピン部材6を製造
する際に型抜きが容易になり、製造の手間やこれに伴う
コストを低減できる。又、上記仮止め片9の先端部に形
成する爪片9aの傾斜角度θ2は、上記グロメット4の
中空部5の基端のテーパ部5aのテーパ角度θ1よりも
急峻に形成している。これは、軸部7の上記中空部5へ
の挿入を容易にするためである。
片2、2の間にスリット11、11を介在させている。
そして、このスリット11、11の基端部を上記仮止め
片9、9が係合する係合受部12、12としている。
又、上記弾性片2、2の先端部は、図3に示すように、
その内面2a、2aを先端に向かうに従って互いに近付
く向きにテーパする状態に形成している。これにより、
上記ピン部材6の軸部7の挿入に伴って各弾性片2、2
が徐々に拡径するようにしている。尚、上述したテーパ
状の内面2a、2aは、図1に示すように、弾性片2、
2の幅方向中央部を頂点とする突状(横断面略三角形
状)に形成している。更に、上記弾性片2、2の先端部
外周面も、図1及び図3に、先端に向かって緩徐に小径
となるようテーパさせている。これは、成形天井18等
に設けた孔31等に軸部7を挿入し易くするためであ
る。又、上記グロメット4の軸脚部3内周面で、該グロ
メット4上部から上記スリット11、11にかけて、凹
部11a、11aを設けている。
端は、上述したようにテーパ部5aとしているが、上記
凹部11aはこのテーパ部5aの途中からテーパ部5a
に連続して形成している。このように凹部11aをテー
パ部5aの途中からテーパ部5aに連続して形成するこ
とにより、ピン部材6の軸部7をグロメット4の中空部
5に挿通する際に、仮止め片9の先端部が先ず上記テー
パ部5aに案内されつつ挿入され、更に、そのまま凹部
11aに案内されつつ挿通されるため、この軸部7の挿
通作業は円滑に行われるようになる。
ット4の軸脚部3の基端に第一の鍔部13を、上記ピン
部材6の軸部7の基端に、上記第一の鍔部13よりも大
径の第二の鍔部14を、それぞれ設けている。そして、
上記第二の鍔部14の軸部7側の面を、上記第一の鍔部
13が嵌入自在な凹面15としている。すなわち、上記
凹面15の底面積を上記第一の鍔部13の底面積よりも
やや大きくするとともに、凹面15の深さを上記第一の
鍔部13の高さと同等か、それ以上としている。又、上
記弾性片2、2には、その長手方向(図1の上下方向)
に亙る隙間部16、16を形成している。
リップ1においては、天井リインフォースメント17と
成形天井18とを仮固定すべく、ピン部材6をグロメッ
ト4に挿入する場合、図4(A)に示すように、先ず、
ピン部材6の軸部7に設けた仮止め片9、9が中空部5
のテーパ部5aに導かれ、容易に軸部7が中空部5内に
挿通される状態となる。更に、同図(B)に示すよう
に、上記仮止め片9、9が上記中空部5からの押圧力に
よって縮径する方向に撓み、軸部7が中空部5に挿入さ
れる。この際、仮止め片9が上記グロメット4に設けら
れた凹部11a、11a内に案内されつつ軸部7が上記
中空部5に挿入される。そして、上記仮止め片9、9が
凹部11a、11aを乗り越える状態まで軸部7が挿入
されると、図5(A)に示すように、仮止め片9、9は
復位し、爪片9a、9aが凹部11aの基端の係合受部
12に係合して挿入方向とは逆に移動するのを阻止す
る。この状態が仮固定状態である。この仮固定状態にお
いては、上述したように爪片9a、9aが凹部11aの
基端に係合して挿入方向とは逆に移動するのを阻止する
ため、ピン部材6がグロメット4から脱落することが有
効に防止される。
本固定する場合には、上記仮固定状態から軸部7を更に
中空部5の奥部に挿入する。この際、軸部7からの押圧
力によってグロメット4の弾性片2が拡径しつつ、この
軸部7が挿入される。軸部7が完全に挿入されると上記
弾性片2が復位し、図5(B)及び図6に示すように、
この弾性片2の先端縁が隣り合うダム10、10の間に
形成される溝部8a、8aに係合する。この結果、ピン
部材6が挿入方向とは逆方向に抜け出すこと、すなわ
ち、本固定状態が解除されてしまうことが阻止される。
してグロメット4の中空部5に挿入されるため、ピン部
材6をグロメット4に挿入する作業が容易になるととも
に、仮固定状態時と本固定状態時とのいずれの状態時で
も、ピン部材6がグロメット4から脱落することが有効
に防止される。すなわち、仮固定状態にあっては、仮止
め片9、9がスリット11、11基端の係合受部12、
12に係合し、本固定状態にあっては弾性片2、2の先
端縁が溝部8a、8aに係合するために、ピン部材6が
グロメット4から離脱する方向(図7の矢印α方向)に
移動するのを阻止する。
に設けた弾性片2、2は土手状に形成された上記ダム1
0、10の存在に基づき、ずれ動いたり回動することが
有効に防止される。すなわち、この弾性片2、2がずれ
動く傾向となった場合でも上記ダム10、10に阻止さ
れ、ずれ動くことがが防止される。このようなダム1
0、10の存在に基づくグロメット4のずれ動き防止
は、パネル(上記天井リインフォースメント17及び成
形天井18等)に形成する取り付け孔の径や形状が、不
可避的な製造誤差等によってある程度ばらつきがある際
に有効である。すなわち、上記ばらつきがある場合に
は、グロメット4に設けている弾性片2、2が容易に変
移してしまうため、十分で安定した係合力が得られない
恐れがある。これに対し、本形態例の場合、上記ずれ動
きが防止されるため、安定した係合力が得られる。更に
は、このダム10、10の存在により、上記ピン部材6
がグロメットに対して回動しがたくなる効果も期待でき
る。これらの結果、グロメット4やピン部材6のずれ動
きや回動が防止され、本固定作業後も安定した固定状態
を維持することができる。
鍔部14の軸部7側の面を、上記第一の鍔部13が嵌入
自在な凹部15としているため、本固定時には、第一の
鍔部13が第二の鍔部14内面の凹部15に嵌入された
状態となる。この結果、上記第二の鍔部14の成形天井
18からの突出量が低減され、見栄えが良くなる。しか
も、突出した鍔部14に手指を引っ掛けたり、身体の一
部が接触する等して怪我をすることが防止され、安全性
の向上を図れる。又、上記弾性片2、2には、その長手
方向に亙る隙間部16、16を形成しているため、この
弾性片2、2が撓み易い。従って、ピン部材6のグロメ
ット4への装着作業が容易になる。
外周縁部2ヶ所位置に、マイナス(−)ドライバの先端
部を挿入自在な凹溝部32、32を形成している。従っ
て、本固定されている成形天井18を取り替える等する
場合、この凹溝部32、32にマイナスドライバの先端
部を差し込み、第二の鍔部14を第一の鍔部13から離
す方向に操作すれば、クリップ1を上記成形天井18か
ら容易に離脱させることができる。すなわち、上記マイ
ナスドライバの操作により、先ず第二の鍔部14を有す
るピン部材6がグロメット4から或る程度(上記ピン部
材6の仮止め片9、9がグロメット4の係合受部12、
12に係合するまで)抜き出される。そして、それ以後
はこの仮固定状態を維持したまま、ピン部材6とグロメ
ット4とが一体となって成形天井18から離脱させられ
る。このため自動車室内の保守等を容易に行なうことが
可能になる。
車の天井部を構成する天井リインフォースメント17と
成形天井18とを、予め仮固定しておき、更に、この仮
固定した天井リインフォースメント17と成形天井18
とを、自動車のフロントヘッドパネルに結合する場合に
ついて説明したが、この発明に係るクリップは上述の例
に限定されるものではなく、複数のパネル材同士を結合
する用途であれば、いずれにも利用できる。
は、ピン部材をグロメット内に挿入する作業が容易に行
え、しかも完全に挿入した後の仮固定状態では、ピン部
材がグロメットから脱落することが有効に防止される。
従って、このクリップを用いて仮固定する作業が容易と
ともに、仮固定したパネルを搬送する等した場合でも、
ピン部材が搬送途中で脱落して仮固定状態を維持できず
に一対のパネルの係合が外れてしまうことがなくなる。
又、ピン部材の脱落に伴う組み立て工程における支障を
来すことが防止され、円滑な本固定作業を行なえる。更
に、仮固定及び本固定のいずれにあっても、ピン部材を
グロメットに容易且つ円滑に挿入できるため、作業性が
向上する。
ピン部材をグロメットに本固定状態で挿入した場合、上
記ダムの存在に基づき、グロメットに設けた弾性片がず
れ動くことが有効に防止される。更には、このダムの存
在により、上記ピン部材がグロメットに対して回動しが
たくなる効果も期待できる。これらの結果、グロメット
やピン部材のずれ動きが防止され、本固定後にも安定し
た固定状態を維持することができる。
パネル等の壁面からの鍔部の突出量が低減され、見栄え
が良くなるとともに突出した鍔部に手指を引っ掛ける等
して怪我をすることが防止され、安全性の向上を図れ
る。
軸部の上記中空部への挿入を一層容易に行えるようにな
り、作業性の向上に寄与する。
上記仮止め片の上記凹部への案内が一層容易に行えるよ
うになり、作業性の向上に寄与する。
である。
図、(B)は底面図、(C)は(B)のc−c断面に相
当する図である。
図、(B)は平面図、(C)は(B)のa−a断面図、
(D)は同じく(B)のb−b断面図、(E)は(A)
のイ矢視図である。
る状態を示しており、(A)は挿入開始時の状態を、
(B)は挿入途中の状態を、それぞれ示す縦断側面図で
ある。
る状態を示しており、(A)は仮固定状態から更に軸部
を挿入させた状態を、(B)は完全に挿入した状態を、
それぞれ示す縦断側面図である。
面に相当する図である。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の弾性片によって中空略筒状に形成
された軸脚部を有するグロメットと、上記軸脚部に形成
された中空部に挿入することによって上記複数の弾性片
を拡径するピン部材と、を備えたクリップにおいて、 上記ピン部材は、上記中空部に挿入自在な軸部と、この
軸部に設けられ、外方に向けて突出する仮止め片と、を
備え、 上記グロメットは、上記軸脚部内周面で、該グロメット
の上部から隣り合う弾性片の間に形成されたスリットに
かけて設けられた、上記仮止め片を案内する凹部と、を
備え、上記スリットの基端部を、上記仮止め片が係合す
る係合受部としたことを特徴とする、クリップ。 - 【請求項2】 前記ピン部材は、本固定時に前記軸脚部
が弾接する部分に形成されたダムを備えたものであるこ
とを特徴とする、請求項1に記載のクリップ。 - 【請求項3】 前記グロメットの軸脚部の基端に第一の
鍔部が、前記ピン部材の軸部の基端に、上記第一の鍔部
よりも大径の第二の鍔部が、それぞれ設けられており、
且つ、上記第二の鍔部の軸部側の面を、上記第一の鍔部
が嵌入自在な凹面としたことを特徴とする、請求項1乃
至請求項2のいずれかに記載のクリップ。 - 【請求項4】 前記グロメットの中空部基端にテーパ部
を設け、前記仮止め片の先端部の傾斜角度を、上記テー
パ部よりも急峻としたことを特徴とする、請求項1乃至
請求項3のいずれかに記載のクリップ。 - 【請求項5】 前記凹部は、前記テーパ部の途中から連
続して形成されていることを特徴とする、請求項4に記
載のクリップ。
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