JP2001073189A - 電子部品用リード線の製造方法 - Google Patents

電子部品用リード線の製造方法

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JP2001073189A
JP2001073189A JP25505999A JP25505999A JP2001073189A JP 2001073189 A JP2001073189 A JP 2001073189A JP 25505999 A JP25505999 A JP 25505999A JP 25505999 A JP25505999 A JP 25505999A JP 2001073189 A JP2001073189 A JP 2001073189A
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tin
wire
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die
tin alloy
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JP25505999A
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Toshinobu Nakamura
敏信 中村
Satoshi Chinda
聡 珍田
Hisanori Akino
久則 秋野
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】錫めっき層および錫合金めっき層からなる二層
めっき層を採用しつつ、ウィスカーの発生を防止した電
子部品用リード線の製造方法を提供すること。 【解決手段】素線上にめっきを施し、ダイスを用いて伸
線し、線材とする錫めっき線において、素線上に錫めっ
きを施し伸線した後、その錫めっき線の表面に錫合金め
っきを施したことを特徴とする電子部品用リード線の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、錫めっきを施し
た電子部品用リード線において、鉛を使用することな
く、ウィスカーの発生を抑制した電子部品用リード線の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】安価で広く一般に使用されている電子部
品用リード線として半田めっき線がある。この半田めっ
き線は、一般に、素線上にSn−Pb合金めっきを施す
ことにより製造されていることから、近年の鉛による環
境汚染問題に対処すべく、半田めっき線に代替する鉛を
使用しない電子部品用リード線の開発が迫られている。
【0003】そこで、一般に、図3に示すように、素線
1上に、鉛を使用しない錫めっき層2を施す電子部品用
リード線が提案されている。
【0004】しかしながら、単に錫めっき層を有する電
子部品用リード線には欠点がある。それは、錫めっき層
2からのウィスカーの発生が懸念されることである。
【0005】そこで、このウィスカーの発生を抑止する
方策として、図4に示すように、錫めっき層2の上に各
種の錫合金めっき層3を施した二層めっきの電子部品用
リード線が採用されている。
【0006】しかしながら、その錫合金めっきは、主と
して、Sn−Ag合金、Sn−Bi合金、Sn−Zn合
金に大別できるが、それぞれ比較的高価である、脆い合
金組成を構成する、酸化しやすいという問題を抱えてい
るのみならず、当該二層めっき層からなる電子部品用リ
ード線は、めっき後品質向上および線径を整える目的で
ダイスで伸線加工を行うが、その際表面の錫合金めっき
層3がダイスによって削られることがあり、内側の錫め
っき層を露出させてしまうという、より大きな問題を抱
えている。
【0007】したがって、当該二層めっき層からなる電
子部品用リード線では、図5に示すように、錫めっき層
2を設けただけの電子部品用リード線と同様のウィスカ
ーの発生が懸念されることとなり、ウィスカーの発生を
抑止すべく錫めっき層を錫合金めっき層で覆い隠すとい
う本来の目的を十分達成できないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】それ故、本発明の目的
は、錫めっき層および錫合金めっき層からなる二層から
なるめっき層を採用しつつウィスカーの発生を防止した
電子部品用リード線の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、素線
上に錫めっきを施し、ダイスを用いて所定の径に伸線し
た後、その錫めっき線上に錫合金めっきを施すことを特
徴とする電子部品用リード線の製造方法である。
【0010】請求項2の発明は、素線上に錫めっきを施
し伸線した後、圧延により平角状に加工した錫めっき線
を作製し、その錫めっき線上に錫合金めっきを施すこと
を特徴とする電子部品用リード線の製造方法である。
【0011】前記錫合金めっき層を形成する錫合金は、
Ag、Bi、In、Cuの一種類以上を2〜20wt%
を有する錫合金からなることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一の実施形態に
係る電子部品用リード線の製造工程を示す。図1(A)
は、銅又は銅合金線からなる素線1を示し、同図(B)
は、その素線1の上に純度95%の錫めっき層2を施し
ためっき線を示す。同図(C)は、伸線後その錫めっき
層2の上に錫合金めっき層3を施しためっき線を示す。
【0013】本実施の形態では、同図(B)に示すよう
に素線1の上に錫めっき層2を施しためっき線に、ダイ
スを用いてほぼ仕上げサイズまで伸線加工を施し、同図
(C)に示すようにその錫めっき層2の上に錫合金めっ
き層3を施して所定のサイズのめっき線をに仕上げ、こ
れにより電子部品用リード線4を製造する。この方法に
よれば、ダイスによる伸線加工を施した後に、錫合金め
っき層3を施して仕上げることにより、従来のように錫
合金めっき層3がダイスによって削られることがないの
でウィスカーの発生を抑止するという当初の目的を達成
することができるのである。
【0014】一方、図2は、本発明の他の実施形態に係
る電子部品用リード線の製造工程を示す。図2(A)
は、銅又は銅合金線からなる素線1を示し、同図(C)
では、素線1の上に純度95%の錫めっき層2を施し伸
線した後、圧延によりほぼ仕上げサイズまで平角状に加
工した錫めっき線を示す。同図(D)では、その錫めっ
き線の表面に錫合金めっき層3を施して所定の平角サイ
ズのめっき線に仕上げた電子部品用リード線4を示す。
【0015】本発明の実施形態では、同図(B)に示す
ように素線上に錫めっき層2を施しためっき線を、ダイ
スを使用して伸線、圧延することにより、同図(C)に
示すように平角状に加工した錫めっき線を作製し、同図
(D)に示すようにその錫めっき線上に錫合金めっき層
3を施して仕上げ、これにより所定の平角状の電子部品
用リード線4の製造する。本発明の一の実施形態の場合
と同様に、ダイスによる伸線加工を施した後に、錫合金
めっき層3を施すことにより、錫めっき層2がダイスの
よって削られることがないので表面化して、ウィスカー
の発生を抑止するという当初の目的を達成することがで
きるのである。
【0016】なお、本発明の一の及び他の実施態様にお
いて、錫めっきの純度は95%に必ずしも限定されるも
のではない。
【0017】
【実施例】第一に、素線として直径0.56mmの銅線上
にホウフッ化錫めっき浴を用いて錫めっきを1μm施し
錫めっき層を設け、これを直径0.3mmまでに伸線加工
した後、その表面に有機スルホン酸浴を用いてBi5%
を含む錫合金めっきを0.5μm施した電子部品用リー
ド線(本発明例)を作製した。
【0018】第二に、素線として直径0.56mmの銅線
上にホウフッ化錫めっき浴を用いて錫めっきを1μm施
し錫めっき層を設け、これを直径0.3mmまでに伸線加
工した後、その表面に有機スルホン酸浴を用いてAg
3.5%を含む錫合金めっきを0.5μm施した電子部
品用リード線(本発明例)を作製した。
【0019】第三に、素線として直径0.56mmの銅線
上にホウフッ化錫めっき浴を用いて錫めっきを1μm施
し錫めっき層を設け、これを直径0.3mmまでに伸線加
工した後、その表面に有機スルホン酸浴を用いてIn1
0%を含む錫合金めっきを0.5μm施した電子部品用
リード線(本発明例)を作製した。
【0020】第四に、素線として直径0.56mmの銅線
上にホウフッ化錫めっき浴を用いて錫めっきを1μm施
し錫めっき層を設け、これを直径0.3mmまでに伸線加
工した後、その表面に有機スルホン酸浴を用いてCu2
%を含む錫合金めっきを0.5μm施した電子部品用リ
ード線(本発明例)を作製した。
【0021】上記した電子部品用リード線(本発明例
〜)との比較対象として、第五に、厚さ6μmの錫め
っき単独の錫めっき線をダイスを用いて、直径0.3mm
に伸線した所定の電子部品用リード線(比較例a)、第
六に、素線として直径0.56mmの銅線上に厚さ6μm
の錫めっき層を設けた後、厚さ2μmのBi3%の錫合
金めっき層を施した二層めっきからなるめっき線をダイ
スを用いて、直径0.3mmまでに伸線した所定の電子部
品用リード線(比較例b)、第七に、素線として直径
0.56mmの銅線上に厚さ6μmの錫−Bi合金めっき
層を設けためっき線をダイスを用いて、直径0.3mmま
でに伸線した所定の電子部品用リード線(比較例c)を
用意した。
【0022】この電子部品用リード線(本発明例〜
、比較例a〜c)をそれぞれ、63%錫−37%Pb
はんだ、90%錫−7.5%Bi−2%Ag−0.5%
Cuはんだ、95.4%錫−3.5%Ag−1.1%C
uはんだにて、それぞれにはんだ付け性(ゼロクロスタ
イム)を測定した。その結果を表1に示す。電子部品用
リード線(本発明例〜、比較例a〜c)ともに、は
んだ濡れ時間は0.8秒であった。一方、従来の錫−P
bめっき線のゼロクロスタイムを測定したところ0.8
秒であった。
【0023】したがって、本発明に係る電子部品用リー
ド線(本発明例〜)は、はんだ濡れ性を従来同様に
満足できるものであることが確認された。
【0024】また、この電子部品用リード線(本発明例
〜、比較例a〜c)を半径0.5mmで曲げ加工を行
ったところ、表1に示すように、第七として示された素
線として直径0.56mmの銅線上に厚さ6μmの錫−B
i合金めっき層を設けためっき線(比較例c)を除いて
は、めっき膜に割れは確認されなかった。
【0025】この点から、本発明に係る電子部品用リー
ド線(本発明例〜)は、耐屈曲性に関して従来同様
に満足できるものであることが確認された。
【0026】さらに、上記した本発明の一実施態様であ
る電子部品用リード線(本発明例〜)のウィスカー
の発生状況を見るため、これらのリード線を50℃で1
ヶ月での放置試験の結果は、表1に示す通りであり、い
ずれもめっき表面からウィスカーは発生していなかっ
た。
【0027】一方、本発明の一実施態様である上記した
電子部品用リード線(本発明例〜)との比較対象と
して用意されたリード線(比較例a〜c)についても表
1に示す通り上記と同様の実験を行ったが、第五として
示された厚さ6μmの錫めっき単独の錫めっき線をダイ
スを用いて、直径0.3mmに伸線した所定の電子部品用
リード線(比較例a)、第六として示された厚さ6μm
の錫めっき層を設けた後、厚さ2μmのBi3%の錫合
金めっき層を設けた二層めっき層からなるめっき線をダ
イスを用いて、直径0.3mmに伸線した所定の電子部品
用リード線(比較例b)については、ウィスカーの発生
が確認された。
【0028】このようにウィスカーが確認された電子部
品用リード線(比較例a、b)について、EDXで表面
分析を行った結果、Biは検出されなかった。他方、同
様に本発明の一実施態様である上記した電子部品用リー
ド線(本発明例〜)では、EDXで表面分析を行っ
た結果、Biは検出された。
【0029】このことから、ウィスカーの発見が確認さ
れた電子部品用リード線(比較例a、b)については、
表面のSn−Bi合金層がダイスによる伸線加工で削ら
れてしまうことから、ウィスカーの発生が確認されたこ
とが検証された。加えて、これらの実験結果から、ダイ
スによる伸線加工においてreduction率50%
では表面の約1、5μmのめっき層が削られてしまうこ
とがわかった。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、素線上にめっきを施
し、ダイスを用いて伸線し、線材とする錫めっき線にお
いて、素線上に錫めっきを施し伸線した後、その錫めっ
き線の表面に錫合金めっきを施したことにより、錫めっ
き層および錫合金めっき層を採用したにもかかわらず、
ウィスカーの発生を巧みに防止することができ、安価で
品質の優れた電子部品用リード線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電子部品用リード
線の製造工程図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る電子部品用リー
ド線の製造工程図である。
【図3】従来の技術による錫めっき層を施した電子部品
用リード線である。
【図4】従来の技術による錫めっき層上に錫合金めっき
層を施した電子部品用リード線である。
【図5】従来の技術による錫めっき層上に錫合金めっき
層を施した後にダイスによる伸線加工した電子部品用リ
ード線である。
【符号の説明】
1 素線 2 錫めっき層 3 錫合金めっき層 4 電気部品用リード線
フロントページの続き Fターム(参考) 4E096 EA04 EA12 EA21 EA26 FA01 JA10 4K024 AA07 AA15 AA21 AB02 BA09 BB09 BC03 DB07 GA07 GA14 GA16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素線上に錫めっきを施し、ダイスを用いて
    所定の径に伸線した後、その錫めっき線上に錫合金めっ
    きを施すことを特徴とする電子部品用リード線の製造方
    法。
  2. 【請求項2】素線上に錫めっきを施し伸線した後、圧延
    により平角状に加工した錫めっき線を作製し、その錫め
    っき線上に錫合金めっきを施すことを特徴とする電子部
    品用リード線の製造方法。
  3. 【請求項3】前記錫合金めっき層は、Ag、Bi、I
    n、Cuの一種類以上を2〜20wt%含有する錫合金
    からなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    電子部品用リード線の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009263699A (ja) * 2008-04-23 2009-11-12 Toyota Motor Corp Snめっき層を有するめっき基材の製造方法
JP2011017062A (ja) * 2009-07-10 2011-01-27 Toyota Motor Corp SnまたはSn合金のめっき層を有するめっき材の製造方法およびそのめっき材

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