JP2001072551A - 毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料

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JP2001072551A
JP2001072551A JP24796899A JP24796899A JP2001072551A JP 2001072551 A JP2001072551 A JP 2001072551A JP 24796899 A JP24796899 A JP 24796899A JP 24796899 A JP24796899 A JP 24796899A JP 2001072551 A JP2001072551 A JP 2001072551A
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JP
Japan
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wax
surfactant
poe
hair
hair cosmetic
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JP24796899A
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Takayuki Omura
孝之 大村
Tomiyuki Nanba
富幸 難波
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 整髪力に優れると共に、べたつき感が少な
く、毛髪になめらかさ、かつくし通りのよさを付与する
ことができ、かつ広い温度範囲での経時安定性及び安全
性にも優れたワックスを配合した毛髪化粧料の提供。 【解決手段】 両性界面活性剤及び半極性界面活性剤の
うちの少なくと1つと、非イオン性界面活性剤とを併用
して形成した、常温で固体又は半固体のワックスを含む
ワックスの微細分散物に、グルコマンナンの一種または
二種以上とを配合して毛髪化粧料を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワックスを配合し
た毛髪化粧料に関する。より詳しくは、整髪力に優れる
と共に、べたつき感が少なく、毛髪になめらかさ、かつ
くし通りのよさを付与することができ、しかも合わせて
広い温度範囲での経時安定性及び安全性にも優れた性質
を有するワックスを配合した毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、毛髪化粧料には、毛髪に光沢やな
めらかさを与え、かつ良好なセット保持力を与える目的
で、樹脂とシリコーン油、高分子シリコーン、エステル
油、炭化水素油などの油分を可溶化、乳化、溶解したも
のとを併用したものが多く用いられている。
【0003】また、整髪力を付与する目的で、毛髪化粧
料にワックスが配合されることがあるが、その際には塗
布部分のべたつきが著しく、かつギラツキ等を生じるこ
ともあるため各種エマルション(ワックスの微細分散
物)として用いることが多い。そのような毛髪化粧料の
例としては、特開平3−2112号公報あるいは特開平
4−230616号公報の提案がある。さらに、前記以
外にも化粧料においてワックスを微細分散させる従来技
術があり、それには例えば、特開平5−220383号
公報、特開平7−173025号公報などに示されるも
のがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
従来の毛髪化粧料では、整髪力が不充分であり、後者の
ワックスの微細分散物を含有した毛髪化粧料において
は、ワックスのべたつき感、なめらかさに関する改善が
充分なものではなかった。その際、前記したワックスの
微細分散物を含有する化粧料は、非イオン性、アニオン
性又はカチオン性界面活性剤を用いて微細分散物を調製
するものである。
【0005】そして、得られた微細分散物は、非イオン
性界面活性剤では皮膚刺激等安全性は良好なものの、温
度により系のHLBが変化し、経時安定性が損なわれる
欠点がある。また、非イオン性界面活性剤とアニオン性
界面活性剤との併用、アニオン性界面活性剤単独使用、
又はカチオン性界面活性剤単独使用で微細分散物を調製
する場合においては、温度安定性は向上するものの、人
によっては皮膚刺激等に対して問題が生じることが考え
られる。
【0006】本発明は前記従来技術の課題に鑑みてなさ
れたものであり、具体的には、整髪力、毛髪のなめらか
さ、べたつき感及びくし通り、並びに温度安定性及び安
全性に関する従来技術の課題を解決すべくなされたもの
である。すなわち、本発明者も前記課題を解決すべく鋭
意研究を行っており、その結果ワックス微粒子を配合す
る毛髪化粧料にグルコマンナンの一種または二種以上を
配合することにより、整髪力に優れ、毛髪のなめらか
さ、べたつき感のなさ、くし通りの良さに優れることを
見出し、また合わせてワックスの微細分散物形成に特定
の界面活性剤を使用して形成することにより、広い温度
範囲での経時安定性及び安全性も優れた性質が発現する
ことも見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】したがって、本発明の目的は、整髪力に優
れると共に、べたつき感が少なく、かつ毛髪になめらか
さ、くし通りのよさを付与することができ、合わせて広
い温度範囲での経時安定性及び安全性にも優れた性質を
発現することを可能とした毛髪化粧料を提供することを
も目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明が前記目的を達成
するために採用した手段である、本発明の毛髪化粧料
は、両性界面活性剤及び半極性界面活性剤のうちの少な
くと1つと、非イオン性界面活性剤とを併用することに
より形成された、常温で固体又は半固体のワックスを含
むワックス微粒子と、グルコマンナンの一種または二種
以上とを含有することを特徴とするものである。そし
て、本発明ではこのような手段を採用することにより、
前記したとおり整髪力に優れ、毛髪のなめらかさ、べた
つき感のなさ、くし通りの良さを有し、合わせて広い温
度範囲における経時安定性及び安全性にも優れている毛
髪化粧料を提供することができる。
【0009】
【発明の実施形態】本発明の毛髪化粧料は、前記したと
おり両性界面活性剤及び半極性界面活性剤のうちの少な
くと1つと、非イオン性界面活性剤とを併用することに
より形成された、常温で固体又は半固体のワックスを含
むワックス微粒子と、グルコマンナンの一種または二種
以上とを含有することを特徴とするものである。本発明
で配合するワックス微粒子は広い温度範囲で安定であ
り、かつ皮膚刺激がより少ない組成物である。
【0010】本発明の化粧料におけるグルコマンナンの
配合量は、組成物全体に対して0.1〜5.0重量%で
あることが好適であり、ワックス微粒子(微細分散物)
調製の際に用いられる非イオン性界面活性剤について
は、HLBが6〜12であることが好適である。またワ
ックス微細分散物調整の際に用いられる両性界面活性剤
/(両性界面活性剤+非イオン性界面活性剤)の配合重
量比は、0.03〜0.5であることが好適である。
【0011】本発明の毛髪化粧料に配合するワックス微
粒子(微細分散物)を調製する際に使用するワックスに
ついては、常温で固体又は半固体のワックスが特に制限
されることなく使用でき、それには、例えばミツロウ、
キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナバロウ、ベイベリー
ロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、
ラノリン、カポックロウ、モクロウ、酢酸ラノリン、液
状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロ
ピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロ
ウ、硬質ラノリン、セラックロウ、ビーズワックス、マ
イクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、P
OEラノリンアルコールエーテル、POEコレステロー
ルエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、
脂肪酸グリセリド、硬化ヒマシ油、ワセリン、POE水
素添加ラノリンアルコールエーテル等がある。これらの
ワックスを用いてワックス微粒子(微細分散物)を調製
する際には単独又は2以上を組み合わせて使用できる。
【0012】本発明に配合するワックス微粒子(微細分
散物)を調製するには、両性界面活性剤及び半極性界面
活性剤のうちの少なくと1つと、非イオン性界面活性剤
とが必要不可欠であり、そのうちの非イオン性界面活性
剤については、好適なものはHLB6〜12であり、特
に好適なものはHLB7〜11である。このような非イ
オン性界面活性剤としては、下記の各種のものが挙げら
れ、それらは単独又は2以上のものを組み合わせて使用
できる。
【0013】前記した非イオン性界面活性剤としては、
POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモ
ノステアレート、POEソルビタンテトラオレエート等
のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビッ
トモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、
POEソルビットペンタオレエート、POEソルビット
モノステアレートなどのPOEソルビット脂肪酸エステ
アル類、POEグリセリンモノステアレート、POEグ
リセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリ
イソステアレートなどのPOEグリセリン脂肪酸エステ
ル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、
POEジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコー
ルなどのPOE脂肪酸エステル類があげられる。
【0014】また、同活性剤としては、POEラウリル
エーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリル
エーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチ
ルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等
のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニル
エーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノ
ニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエー
テル類、プルロニックなどのプルロニック類、POE・
POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテト
ラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテ
ル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリ
セリンエーテルなどのアルキルエーテル類もあげられ
る。
【0015】さらに、同活性剤としては、テトロニック
等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合
物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬
化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油
トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログ
ルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬
化ヒマシ油マレイン酸などのPOEヒマシ油硬化ヒマシ
油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロ
ウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミ
ド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロ
パノールアミドなどのアルカノールアミド、POEプロ
ピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミ
ン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、PO
Eノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエ
トキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸な
ども挙げられる。
【0016】本発明に配合するワックス微粒子(微細分
散物)を調製するのに使用する両性界面活性剤及び半極
性界面活性剤については、前者の両性界面活性剤は化粧
品基剤等に通常使用されるものであれば、特に制限され
ることなく各種のものが使用でき、下記(1)〜(5)のもの
が例示できる。また、後者の半極性界面活性剤も同様で
あり、下記(6)のものが例示できる。
【0017】(1)下記一般式(1)で表されるアミドベ
タイン型両性界面活性剤[市販品としては、レボン20
00(三洋化成株式会社製)、アノンBDF(日本油脂
株式会社製)等が挙げられる。]
【0018】
【化1】
【0019】(2)一般式(2)で表されるアミドスルホ
ベタイン型両性界面活性剤[市販品としては、ロンザイ
ンCS(ロンザ社製)、ミラタインCBS(ミラノール
社製)などが挙げられる。]
【0020】
【化2】
【0021】(3)一般式(3)で表されるベタイン型両
性界面活性剤[市販品としては、アノンBL(日本油脂
株式会社製)、デハイントインAB−30(ヘンケル社
製)などが挙げられる。]
【0022】
【化3】
【0023】(4)一般式(4)で表されるスルホベタイ
ン型両性界面活性剤[市販品としては、ロンザイン12
CS(ロンザ社製)が挙げられる。]
【0024】
【化4】
【0025】(5)一般式(5)で表されるイミダゾリニ
ウム型両性界面活性剤[市販品としては、オバゾリン6
62N(東邦化学社製)、アノンGLM(日本油脂株式
会社製)などが挙げられる。]
【0026】
【化5】
【0027】(6)一般式(6)で表される第3級アミン
オキサイド型半極性界面活性剤[市販品としては、ユニ
セーフA−LM(日本油脂株式会社製)、ワンダミンO
X−100(新日本株式会社製)などが挙げられる。]
【0028】
【化6】
【0029】[ただし、一般式(1)〜(6)におい
て、R1は平均炭素原子数9〜21のアルキル基又はア
ルケニル基が好ましく、より好ましくは平均炭素原子数
11〜17のアルキル基又はアルケニル基、さらに好ま
しくは平均炭素原子数11ないし13のアルキル基又は
アルケニル基である。平均炭素原子数が9未満では親水
性が強すぎ、一方、21を越えると水への溶解性が悪く
なる。R2及びR3は平均炭素原子数10ないし18のア
ルキル基又はアルケニル基を表す。pは2〜4の整数、
qは0〜3の整数、sは1または2の整数を表す。]
【0030】本発明でワックス微粒子と共に使用するグ
ルコマンナンは、特別のものではなく、市販され、食品
原料として使用されているものであり、本発明でもそれ
が使用できる。グルコマンナンは、元来、水分を吸収さ
せることによって膨潤し、酸化カルシウムなどのアルカ
リ土類金属水酸化物を添加して、凝固させるなどの周知
の手段をとることによって食品としてのコンニャクの製
造原料に供されている。また、グルコマンナンは、D−
グルコースとD−マンノースを主要構成成分とする多糖
類の総称であり、コンニャク属の植物の球茎中やある種
の針葉樹剤のヘミセルロース画分中から分離されるもの
である。
【0031】そして、そのグルコナンナンは、コンニャ
ク芋を精粉化して得られるものであり、本発明に用いら
れるものとして好ましいものは、植物分類上サトイモ科
に属するAmorphophallus Konja
c,K.Kochの塊茎(芋)に含まれるグルコマンナ
ンを精製・分離・粉砕して得られたD−グルコースとD
−マンノースがほぼ1:1.6の割合でβ−1.4結合
によるもので、分子量が100万〜200万のものであ
る。市販品としては、清水化学(株)社製のレオレック
スRX、レオレックスRS、プロポールA等が挙げられ
る。
【0032】本発明においては、上記グルコマンナン
は、水相に水溶液の形で用いられる。好ましい配合量
は、0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは、0.5
〜3.0重量%である。0.1重量%未満では、本発明
のなめらかさ、しっとり感といった使用感に欠ける。ま
た、5重量%を越えて配合しても本発明の効果を増強す
るものではない。本発明ではこれら各種グルコマンナン
を単独あるいは数種を組み合わせて使用することができ
る。
【0033】なお、本発明の毛髪化粧料には、上記必須
構成成分の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわな
い量的、質的範囲内で、通常、化粧料に配合される他の
油分、他の界面活性剤、セット剤樹脂、粘度調製剤、薬
効剤、防腐剤、紫外線吸収剤等を併用することができ
る。
【0034】例えば、油分として、シリコーン誘導体
(ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサ
ン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコ
ーン、フッ素変性シリコーン、アルコール変性シリコー
ン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコー
ン)、粘度調製剤として、ポリビニルアルコール、カル
ボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、
メチルセルロース等の高分子化合物、ゼラチン、タラカ
ントガム等の天然ガム等、防腐剤として、例えば、パラ
オキシ安息香酸エステル、安息香酸、安息香酸ナトリウ
ム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタ
ノール等が挙げられる。また、セット剤樹脂としては、
例えば、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニ
ルピロリドン/アルキルアミノアクリレート共重合体、
ベタイン化ジアルキルアミノアルキルアクリレート共重
合体等が挙げられる。
【0035】次に、本発明のワックス微粒子が優れた特
性を有することを示すために各種の試験を行い、その結
果を示す。 [ワックス微粒子(ワックスの微細分散物)安定性試
験]各種界面活性剤(カチオン性界面活性剤、アニオン
性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性
剤)を単独あるいは組み合わせ使用してワックス微粒子
を形成し、その微粒子の安定性を試験した。ワックス微
粒子形成のために使用したワックス、界面活性剤等の原
料配合組成及び試験結果は表1に示すとおりである。
【0036】
【表1】
【0037】〈ワックス微粒子の調製方法〉表1に記載
の各試験例の配合組成にしたがって、カチオン性界面活
性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及
び両性界面活性剤を使用してワックス微粒子を調製す
る。その調製に当たっては、イオン交換水に、表1の界
面活性剤を溶解し、溶解後80〜90℃に加熱して、キ
ャンデリラワックス(固形ワックス)を添加し、1時間
プロペラ撹拌する。その後、氷冷し、乳化組成物を得
る。
【0038】〈試験結果〉前記したとおり試験結果は表
1に記載しており、それによればカチオン性界面活性
剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両
性界面活性剤のいずれも、単独で使用した場合には乳化
組成物が白濁する傾向にあり、安定性も好ましくない
(試験例1〜4)。また、カチオン性と非イオン性界面
活性剤もしくはアニオン性と非イオン性界面活性剤を組
み合わせた場合(試験例5,6)、又はカチオン性と両
性界面活性剤もしくはアニオン性と両性界面活性剤を組
み合わせた場合(試験例8,9)も同様である。
【0039】しかしながら、非イオン性界面活性剤と両
性界面活性剤を組み合わせ使用した場合(試験例7)に
は、乳化組成物の外観が透明となり、ワックスの微細分
散組成物が形成されていることが示唆される。形成され
た乳化組成物を動的光散乱法により測定した結果、その
組成物中の微細分散物の粒子径は、約20nmであっ
た。
【0040】[非イオン性界面活性剤の性質、特にHL
Bに関する検討]ワックス微粒子を形成する際に使用す
る非イオン性界面活性剤について、最適なものを見出す
べく、非イオン性界面活性剤のHLBによる影響の検討
を進めた。すなわち、下記組成を基本処方に、非イオン
性界面活性剤のHLBを変化させてその乳化状態を検討
した。検討の結果は表2に示す。
【0041】〈基本処方〉 キャンデリラワックス 10% アミドベタイン型両性界面活性剤 5% 非イオン性界面活性剤 10% イオン交換水 残部 合計 100%
【0042】
【表2】
【0043】〈検討結果〉前記した表2から明らかなよ
うに、非イオン性界面活性剤のHLBが6〜12で均一
な乳化系の形成が可能であるが、特にHLBが7〜11
で半透明から透明な一液相が形成される。従って、非イ
オン性界面活性剤のHLBは6〜12が好ましく、特に
半透明、透明系を得るためには7〜11が最適であるこ
とが理解される。
【0044】[非イオン性界面活性剤の種類による影響
の検討]ワックス微粒子を形成する際に使用する非イオ
ン性界面活性剤について最適なものを見出すべく、使用
非イオン性界面活性剤の種類(特にPOEの付加モル数
及び脂肪酸の炭素数)と分散状態との関係について検討
した。検討に使用した処方は、前記HLBの検討の場合
と同様とした。検討の結果は表3に示す。なお、前記表
3において、○は透明な一液相を形成した状態を意味
し、△は半透明または均一なクリーム状を、×は分離状
態をそれぞれ表す。
【0045】
【表3】
【0046】〈検討結果〉前記した表3より、両性界面
活性剤と、種々の非イオン性界面活性剤の1種とを用い
た場合には、HLBが9〜11で透明な一液相を形成し
得ることが理解される。なお、前記表2を参酌すると、
複数種の非イオン性界面活性剤を組み合わせて用いた場
合においても透明な一液相を形成し得ることが理解され
る。
【0047】さらに、本発明者らは、POEコレステリ
ル、POEグリセリル、POE硬化ヒマシ油等について
検討を行ったが、これらの多鎖型非イオン性界面活性剤
の1種では、透明な一液相を調製することは困難であっ
た。無論、これらの多鎖型非イオン性界面活性剤にあっ
ても他の非イオン性界面活性剤との組み合わせにより、
好適な分散系を得ることは可能であるが、特にPOE直
鎖またはPOE分岐脂肪酸エーテルが好適に用いられ
る。
【0048】[両性界面活性剤及び非イオン性界面活性
剤の配合比等の相関関係と、透明分散領域等との関係に
ついての検討]次に、本発明者らは両性界面活性剤及び
非イオン性界面活性剤の配合比等の相関関係が、透明分
散領域あるいは半透明分散領域形成に与える影響につい
て検討を進めた。すなわち、下記基本処方に基づき、ア
ミドベタイン型両性界面活性剤(商品名:レボン200
0SF)と、非イオン性界面活性剤[POE(10)ベ
ヘニルエーテル]とを、配合比、配合量を変化させてワ
ックス分散系を調製した。
【0049】〈基本処方〉 カルナバワックス 10% アミドベタイン型両性界面活性剤 X% 非イオン性界面活性剤 Y% イオン交換水 残部 合計 100%
【0050】〈検討結果〉検討の結果は図1に示す。こ
の図から明らかなように、界面活性剤比((重量比)、
すなわち両性界面活性剤/(両性界面活性剤+非イオン
性界面活性剤))が、0.3付近のところが極めて良好
な比、すなわち透明分散領域あるいは半透明分散領域と
して存在し、その良好な比の範囲は、[両性界面活性剤
+非イオン性界面活性剤]の量が増加するにつれ、広く
なる傾向にある。
【0051】なお、当然のことながら、非イオン性界面
活性剤のHLB値を変化させることにより好ましい界面
活性剤比は異なり、前記の至適な非イオン性界面活性剤
のHLB範囲では、0.03〜0.5が好ましい。0.
03未満では、系への非イオン性界面活性剤の寄与が大
きくなり、温度安定性が損なわれる。一方、0.5を越
えると、ワックスの微細分散物は得られにくくなる。
【0052】[安全性及び安定性試験]次ぎに、本発明
者は各種界面活性剤及びその組み合わせの安全性、並び
にワックス微粒子の安定性について検討した。安全性に
ついては、卵白アルブミン変性率から評価した。
【0053】〈安全性試験方法〉安全性試験は水系高速
液体クロマトグラフィーを利用して行った。具体的に
は、卵白アルブミンpH緩衝溶媒に、表4に示す界面活
性剤試料を試料濃度1%になるように加えた場合におけ
る卵白アルブミン変性率220nmの吸収ピークを測定
することにより行った。 [(H0−Hs)/H0 ]×100 H0:卵白アルブミンの220nm吸収ピークの高さ Hs:卵白アルブミン緩衝溶媒に試料を加えた時の22
0nm吸収ピークの高さ
【0054】〈評価方法〉 安全性の評価は、以下の4段階評価で行った。 ◎・・・皮膚刺激性が非常に少ない−卵白アルブミン変
性率30%未満 ○・・・皮膚刺激性が少ない−卵白アルブミン変性率3
0%以上60%未満 △・・・皮膚刺激性が中程度−卵白アルブミン変性率6
0%以上80%未満 ×・・・皮膚刺激性が強い−卵白アルブミン変性率80
%以上
【0055】〈試験結果〉安全性の試験結果は表4に示
す。この結果によれば、両性界面活性剤と非イオン性界
面活性剤との組み合わせの場合は、非イオン性界面活性
剤単独の場合と同レベルで皮膚刺激が少なく安全性が高
い。したがって、両性界面活性剤を併用したワックスの
微粒子の場合には安全性が高いことが理解できる。
【0056】
【表4】
【0057】〈安定性試験方法〉以下に示す基本処方
で、ワックスの微細分散物を調製し、50℃、1週間の
経時安定性を評価した。使用した具体的非イオン性界面
活性剤及び両性界面活性剤は表5に示すとおりである。
また結果も合わせて表5に示す。
【0058】
【表5】
【0059】〈基本処方〉 キャンデリラワックス 10% 界面活性剤 10% イオン交換水 残部
【0060】〈試験結果〉前記表5から明らかなよう
に、界面活性剤比が0.03未満では経時安定性が損な
われる。他方、好ましい界面活性剤比範囲中における両
性界面活性剤と非イオン性界面面活性剤との組み合わ
せ、すなわち界面活性剤比0.03〜0.5では、経時
安定性は良好である。
【0061】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例を示すが、本
発明は、この実施例により何ら限定されるものではな
く、特許請求の範囲の記載に基づいて把握されるもので
あることは勿論である。 [本発明の毛髪化粧料の調製方法]本発明の毛髪化粧料
は、前述した通り、ワックス微粒子(ワックスの微細分
散物)と、グルコマンナンの一種または二種以上の両成
分を含有させることにより、調製される。
【0062】本発明の毛髪化粧料に配合されるワックス
の微細分散物の調製は、以下のとおり行われる。すなわ
ち、イオン交換水に非イオン性界面活性剤及び両性界面
活性剤をまず溶解し、形成された溶液を85〜95℃に
加熱する。次いで前記固形ワックスを添加し、可溶化状
態となるまでプロペラ撹拌し、その後、氷冷し、ワック
スの微細分散物を得る。本発明の毛髪化粧料は、前記ワ
ックスの微細分散物にさらに、グルコマンナンの一種ま
たは二種以上を配合することにより調製する。
【0063】[本発明の毛髪化粧料等の性能試験]つぎ
に、本発明の毛髪化粧料及び比較毛髪化粧料を調製し性
能試験を行う。その性能試験に使用する試験例の具体的
な配合組成は表6に示すとおりである。すなわち、試験
例10は本発明の毛髪化粧料、試験例11はワックスの
微細分散物のみの同化粧料及び試験例12はグルコマン
のみの同化粧料であり、試験例11及び12は比較例で
ある。
【0064】その際に実施した性能試験は、「手のべた
つき感」、「手ぐしの通りやすさ」、「なめらかさ」及
び「整髪力」であり、それぞれについて評価した。それ
らの試験方法及び評価方法は次ぎのとおりである。な
お、その試験例の配合量はすべて重量%である。
【0065】〈手のべたつき感〉手のひらに試料1gを
とり、30秒間手でこすった後、手のべたつき感を次ぎ
のとおり官能評価した。 ○:全くべたつかない △:ややべたつきがある ×:かなりのべたつきがある
【0066】〈手ぐしの通りやすさ〉毛髪ストランド
(4g)に試料2gを塗布し、櫛で形を整え、その直後
および6時間後に手ぐしの通りやすさを評価した。 ○:手ぐしが通る △:ややひっかかる ×:ひっかかる
【0067】〈なめらかさ〉なめらかさについても、塗
布直後及び6時間後の両方について評価した。 ○:なめらかである △:ややなめらかである ×:なめらかでない
【0068】〈整髪力〉毛髪ストランド(4g)に試料
2g塗布し、櫛で形を整える。次いで、そのストランド
に図2のようにドライヤーで送風し、ストランドの広が
り具合を評価した。図2において、 整髪力=S0/S1(最大値は1,値が小さい程、整髪力
がない) ○:広がってない(S0/S1=0.8〜1.0) △:やや広がっている(S0/S1=0.5〜0.8) ×:広がっている(S0/S1=0.5未満)
【0069】
【表6】
【0070】〈試験例の毛髪化粧料(セットローショ
ン)の製法〉表6中の (1)〜(3)及び(4)の一
部を約92℃で撹拌し、透明性を帯びた後、氷冷し、ワ
ックスの微細分散物を得る。次いで、(4)の残部に
(5)(6)を溶解したものを添加し、セットローショ
ンを調製する。
【0071】〈試験結果〉試験例の性能試験結果は表6
に示すとおりであり、それによれば、グルコマンナンを
欠いた試験例11は、整髪力に優れるものの、手のべた
つき感のなさ、手ぐしの通りやすさの点で劣っている。
また、ワックスの構成を欠いた試験例12は、手のべた
つき感のなさ、手ぐしの通りやすさ、なめらかさの点で
は、そこそこの使用感が得られるが、整髪力に劣ってい
る。これに対して、ワックスの微細分散物とグルコマン
ナンの構成を配合した本発明の毛髪化粧料(セットロー
ション)である試験例10は、手のべたつき感のなさ、
手ぐしの通りやすさ、なめらかさ、整髪力すべての点で
優れており、しかもそれらの効果が6時間も維持される
のがわかる。
【0072】[各種毛髪化粧料の実施例及び比較例の調
製、並びに各種性能試験]本発明の毛髪化粧料に該当す
る実施例1〜3の各種毛髪化粧料、及び比較例1〜3の
各種毛髪化粧料を調製した。
【0073】 [実施例1] スタイリングジェル 〈ワックスパーツの組成〉 重量% (1)カルナバロウ 15.0 (2)ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(10EO) 10.0 (3)ヤシ油脂肪酸アミト゛シ゛メチルアミノ酢酸ヘ゛タイン(実分30%) 5.0 [商品名:レホ゛ン2000-SF,三洋化成(株)社製] (4)イオン交換水 70.0 〈ワックスパーツの製法〉(1)〜(4)を約95℃で撹拌混
合し、透明性を帯びた後、氷冷し、ワックスの微細分散
物を得た。
【0074】 〈増粘剤パーツの組成〉 (1)グルコマンナン 5.0 [商品名:フ゜ロホ゜ールA,清水化学(株)社製] (2)イオン交換水 95.0 〈増粘剤パーツの製法〉(1)を(2)に溶解する。
【0075】〈スタイリングジェルの製法〉上記2つの
組成物をワックスパーツ30.0重量部、増粘剤パーツ
70.0重量部の割合で混ぜ合わせ、粘度25000m
Pa・sのスタイリングジェルを調製した。
【0076】 [実施例2] セットローション 〈ワックスパーツの組成〉 重量% (1)キャンデリラロウ 10.0 (2)ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(20EO) 8.0 (3)2-ウンテ゛シル-N,N,N-(ヒト゛ロキシエチルカルホ゛キシメチル)-2- イミタ゛ソ゛リンナトリウム(実分30%) 4.0 [商品名:オハ゛ソ゛リン662N脱塩品,東邦化学(株)社製] (4)イオン交換水 78.0 〈ワックスパーツの製法〉実施例1に同じ
【0077】 〈乳化パーツの組成〉 (1)ジメチルポリシロキサン6mPa・s 10.0 (2)プロピレングリコール 3.0 (3)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 1.0 (4)イオン交換水 86.0 〈乳化パーツの製法〉(1)〜(3)及び(4)の一部をホモミ
キサーにより乳化し、次いで、(4)の残部を加える。
【0078】 〈増粘剤パーツの組成〉 (1)グルコマンナン[商品名:レオレックスRX-L.清水化学(株)社製] 3.0 (2)イオン交換水 97.0 〈増粘剤パーツの製法〉実施例1に同じ
【0079】〈セットローションの製法〉上記3つの組
成物およびイオン交換水をワックスパーツ20.0重量
部、乳化パーツ10.0重量部、増粘剤パーツ5.0重
量部およびイオン交換水65.0重量部の割合で混ぜ合
わせ、粘度300mPa・sのセットローションを調製
した。
【0080】 [実施例3] スタイリングワックス 〈ワックスパーツの組成〉 重量% (1)マイクロクリスタリンワックス 7.0 (2)ホ゜リオキシエチレン・ホ゜リオキシフ゜ロヒ゜レンヘ゛ヘニルエーテル(3PO・15EO) 10.0 (3)2-ウンテ゛シル-N,N,N-(ヒト゛ロキシエチルカルホ゛キシメチル)-2- イミタ゛ソ゛リンナトリウム(実分28%) 4.0 [商品名:ソフタ゛ソ゛リンLHL脱塩品,川研ファインケミカル(株)社製] (4)イオン交換水 79.0 〈ワックスパーツの製法〉実施例1に同じ
【0081】 〈乳化パーツの組成〉 (1)コハク酸ジ−2−エチルヘキシル 10.0 (2)ジメチルポリシロキサン20mPa・s 10.0 (3)イソステアリン酸 1.0 (4)2-ウンテ゛シル-N,N,N-(ヒト゛ロキシエチルカルホ゛キシメチル)-2 -イミタ゛ソ゛リンナトリウム(実分28%) 5.0 [商品名:ソフタ゛ソ゛リンLHL脱塩品,川研ファインケミカル(株)社製] (5)イオン交換水 74.0 〈乳化パーツの製法〉(1)〜(3)を混合する。次いで、
(4)、及び(5)の一部を添加して、ホモミキサーにより、
乳化する。次いで、(5)の残部を添加して、乳化パーツ
を調製する。
【0082】 〈増粘剤パーツの組成〉 (1)グルコマンナン 3.0 [商品名:レオレックスRX-H,清水化学(株)社製] (2)イオン交換水 97.0 〈増粘剤パーツの製法〉実施例1に同じ
【0083】〈スタイリングワックスの製法〉上記3つ
の組成物をワックスパーツ40.0重量部、乳化パーツ
30.0重量部及び増粘剤パーツ30.0重量部の割合
で混ぜ合わせ、スタイリングワックスを調製した。
【0084】 [比較例1] スタイリングジェル(グルコマンナンを配合しない例) 〈ワックスパーツの組成〉 重量% (1)カルナバロウ 15.0 (2)ポリオキシエチレンベヘニルエーテル(10EO) 10.0 (3)ヤシ油脂肪酸アミト゛シ゛メチルアミノ酢酸ヘ゛タイン(実分30%) 5.0 [商品名:レホ゛ン2000-SF,三洋化成(株)社製] (4)イオン交換水 70.0 〈ワックスパーツの製法〉(1)〜(4)を約95℃で撹拌混
合し、透明性を帯びた後、氷冷し、ワックスの微細分散
物を調製する。
【0085】 〈増粘剤パーツの組成〉 (1)カルボキシビニルポリマー 5.0 [商品名:ハイヒ゛スワコー104,和光純薬(株)社製] (2)イオン交換水 94.5 (3)水酸化カリウム 0.5 〈増粘剤パーツの製法〉(1)を(2)に溶解し、次いで、(3)
を添加する。
【0086】〈スタイリングジェルの製法〉上記2つの
組成物をワックスパーツ40.0重量部及び増粘剤パー
ツ60.0重量部の割合で混ぜ合わせ、粘度25000
mPa・sのスタイリングジェルを調製した。
【0087】 [比較例2] セットローション(ワックスの微細分散物を配合しない例) 重量% (1)1,3−ブチレングリコール 2.0 (2)グリセリン 1.0 (3)ジメチルポリシロキサン6mPa・s 3.0 (4)メチルフェニルポリシロキサン 1.0 (5)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60EO) 1.0 (6)イオン交換水 76.75 (7)エタノール 10.0 (8)メチルパラベン 0.1 (9)グルコマンナン 0.15 [商品名:レオレックスRX-L,清水化学(株)社製] (10)ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体 5.0
【0088】〈セットローションの製法〉(1)(2)
(5)及び(6)の一部に(3)(4)を加え、ホモミ
キサーで乳化する。次いで、(6)の残部及び(7)〜
(10)を混合して、セットローションを調製した。
【0089】 [比較例3] スタイリングワックス(ワックスの微細分散物及びグルコマン ナンの両者とも配合しない例) 重量% (1)キャンデリラロウ 5.0 (2)パラフィンワックス 15.0 (3)ステアリン酸 2.0 (4)ホ゜リオキシエチレンオレイルアルコールエーテル(10EO) 3.0 (5)ステアリルアルコール 0.1 (6)流動パラフィン 7.0 (7)スクワラン 8.0 (8)メチルポリシロキサン(6mPa・s) 5.0 (9)ポリビニルアルコール 0.2 (10)1,3−ブチレングリコール 5.0 (11)苛性ソーダ 0.2 (13)イオン交換水 49.5 (14)香料 適量
【0090】〈スタイリングワックスの製法〉(1)〜
(8)および(13)を80〜90℃で撹拌溶解して油相
部とし、(10)〜(12)を70〜80℃で撹拌溶解して
水相部とする。水相部に油相部を加えて乳化させた後、
脱泡・冷却し充填する。
【0091】[毛髪化粧料の各種性能試験]前記のよう
にして調製した実施例品と比較例品を試料として用い、
「手のべたつき感」、「手ぐしの通りやすさ」、「なめ
らかさ」および「整髪力」の各性能について評価した。
評価方法は、前述の通りである。性能試験の結果は表7
に示す。
【0092】
【表7】
【0093】〈性能試験結果〉表7の試験結果より、ワ
ックスの微細分散物とグルコマンナンを配合した実施例
1〜3の毛髪化粧料は、いずれも手のべたつき感が少な
く、手ぐしの通りやすさ、なめらかさ、整髪力にも優れ
ていることがわかる。これに対して、比較例1の組成物
は、ワックスの微細分散物が配合されているが、なめら
かさの効果が長時間維持できず、手ぐしの通りやすさ及
び整髪力が長時間経過後は当初の状態が維持できないこ
とがわかる。
【0094】そして、比較例2及び3の組成物は、いず
れもワックスが配合されておらず、本発明より整髪力に
劣ることがわかる。特にグルコマンナンは配合されてい
るもののワックスの配合されていない比較例2の毛髪化
粧料は両者とも配合されている比較例3の毛髪化粧料よ
り整髪力の効果が長時間維持できないことが際立ってい
る。また、ワックスの微細分散物もグルコマンナンも配
合されていない比較例3の毛髪化粧料は手ぐし通りやす
さ及びなめらかさの両者の効果が長時間維持できないこ
とがわかる。
【0095】
【発明の効果】前述したように、本発明の毛髪化粧料
は、ワックスの微細分散物とグルコマンナンを含有する
ものであり、それにより整髪力に優れと共に、なめらか
さ、べたつき感のなさ、くし通りの良さといった使用感
にも優れている。またワックスの微細分散物を含有する
ことから、前記特性に加えて合わせて広い温度範囲での
経時安定性及び安全性にも優れた性質を発現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に配合するワックスの微細分散物に関
し、界面活性剤の配合量と界面活性剤比との関係の中で
の分散状態を示す図である。
【図2】 整髪力の試験方法の概要を図示する図であ
り、試料を毛髪ストランドに塗布後、櫛で形を整え、次
いでドライヤーで送風し、ストランドの広がり具合を評
価する。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA122 AC011 AC182 AC482 AC852 AD211 AD212 BB04 BB05 BB06 BB07 CC32 DD02 DD27 DD31 EE01 EE06 EE07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両性界面活性剤及び半極性界面活性剤の
    うちの少なくと1つと、非イオン性界面活性剤とを併用
    することにより形成された、常温で固体又は半固体のワ
    ックスを含むワックス微粒子と、グルコマンナンの一種
    または二種以上とを含有することを特徴とする毛髪化粧
    料。
  2. 【請求項2】 非イオン性界面活性剤のHLBが6〜1
    2である請求項1に記載の毛髪化粧料。
  3. 【請求項3】 グルコマンナンの含有量が0.1〜5.
    0重量%である請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
  4. 【請求項4】 界面活性剤における両性界面活性剤/
    (両性界面活性剤+非イオン性界面活性剤)の配合重量
    比が0.03〜0.5である請求項1、2又は3に記載
    の毛髪化粧料。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009209103A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Shiseido Co Ltd 乳化型毛髪化粧料
JP2014185142A (ja) * 2013-02-12 2014-10-02 Milbon Co Ltd キャンデリラロウ分散組成物
JP2014201584A (ja) * 2013-04-10 2014-10-27 株式会社 資生堂 毛髪化粧料
JP2017053088A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 株式会社大林組 足場の昇降装置、及び構造物の施工方法

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