JP2014201584A - 毛髪化粧料 - Google Patents
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Abstract
Description
(a)水系分散媒、
(b)ワックス、及び
(c)HLBが10より高く15未満である非イオン性界面活性剤
を含み、(c)非イオン性界面活性剤/(b)ワックスの配合比率(質量比)が1.0以上であり、かつ、イオン性界面活性剤を実質的に含有しない、透明(L値70以上)な毛髪化粧料を要旨とするものである。
本発明で用いられる(a)水系分散媒としては、水を単独で用いてもよく、あるいは、水とエタノール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出液、セイヨウノコギリソウ抽出液、メリロート抽出液等の水性成分との混合液として用いてもよい。
本発明で用いられる(b)ワックスは、一般に化粧料に用いられ得るものであれば特に限定されるものでなく、通常は常温で固体〜半固体の性状をなす。具体例としては、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、カルナバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ(=ライスロウ)、カポックロウ、モウロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョショバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、ビーズワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸グリセリド、硬化ヒマシ油、ワセリン、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。ただしこれら例示に限定されるものでない。中でもカルナバロウ、キャンデリラロウ等の天然ワックスや、比較的高融点(80℃程度以上)のワックス等が、長期間の保存安定性の点から好ましく用いられる。
本発明で用いられる(c)非イオン性界面活性剤としては、毛髪化粧料に配合される全非イオン性界面活性剤の加重平均したHLBが10より高く15未満、より好ましくは11〜14、特に好ましくは12〜13となるものであれば、一般に化粧料に用いられ得るものを一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いることができる。HLBが上記範囲の非イオン性界面活性剤を用いることで、ワックスを安定かつ透明に可溶化することができる。各非イオン性界面活性剤のHLBは、式:
HLB=7+11.7・log(MW/MO)
[式中、MWは親水基部の分子量を表し、MOは親油基部の分子量を表す]
で表される川上式により算出される。
このようなPOEアルキルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類としては、例えばPOEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEデシルテトラデシルエーテル、POEモノブチルエーテル、POE2−デシルテトラデシルエーテル、POE水添ラノリン、POEグリセリンエーテル、POE・POPラウリルエーテル、POE・POPセチルエーテル、POE・POPステアリルエーテル、POE・POPオレイルエーテル、POE・POPベヘニルエーテル、POE・POPデシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、さらに保湿剤を含有することが好ましい。保湿剤を配合することにより、(b)ワックスの可溶化を更に向上させることができる。
保湿剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、カロニン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン、ジグリセリン(EO)PO付加物、イザヨイバラ抽出物、セイヨウノコギリソウ抽出物、メリロート抽出物等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料は、毛髪を固定するためのセット樹脂をさらに含有することが好ましい。セット樹脂を配合することにより、毛髪のセット力をさらに向上させることができる。
本発明の毛髪化粧料に配合することができるセット樹脂は、アニオン性、カチオン性、両性、ノニオン性の皮膜形成高分子であり、従来からヘアスタイリング剤に配合されているものでよい。具体例としては、以下のようなものを挙げることができる。
アニオン性のものとして、アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド共重合体(プラスサイズL−53P、プラスサイズL−9909B、プラスサイズL−9948B等(いずれも互応化学工業株式会社製))、アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド共重合体(Dermacryl 79(日本エヌエスシー株式会社製))、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール−25・ジメチコン・アクリレーツ共重合体(ルビフレックスSILK(BASF社製))、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体(ウルトラホールド8、ウルトラホールドStrong(BASF社製))、アクリル酸アルキル共重合体(アニセットNF−1000,アニセットHS−3000など(大阪有機化学工業株式会社製))等。
アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピルプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER SH30、AMPHOMER LV−71(日本エヌエスシー株式会社製))、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(ユカフォーマーR205、ユカフォーマー301、ユカフォーマーSM、ユカフォーマー104Dなど(三菱化学株式会社製)、RAMレジン−1000、RAMレジン−2000、RAMレジン−3000、RAMレジン−4000(大阪有機化学工業株式会社製))、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体(マーコート280、マーコート295(ナルコ社製))、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド・アクリル酸共重合体(マーコートプラス3330、マーコートプラス3331(ナルコ社製))等。
ビニルピロリドン・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体ジエチル硫酸塩(H.C.ポリマー1S(M)、H.C.ポリマー2(大阪有機化学工業株式会社製)、ガフコート755N(ISP社製))、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド共重合体(スタイリーゼW−20(ISP社製))、ビニルピロリドン・メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル・アクリル酸アルキル・ジアクリル酸トリプロピレングリコール共重合体(コスカットGA467,コスカットGA468(大阪有機化学工業株式会社製)、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム(マーコート100(ナルコ社製))、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(マーコート550(ナルコ社製))、塩化トリメチルアミノプロピルアクリルアミド・ジメチルアクリルアミド共重合体等。
ポリビニルピロリドン(ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールK90(BASF社製)、PVP K(ISP社製))、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体(PVP/VA S−630、PVP/VA E−735、PVP/VA E−335(以上ISP社製)、ルビスコールVA73W、ルビスコール37E(以上BASF社製)、PVA−6450(大阪有機化学工業株式会社製))、ビニルメチルエーテル・マレイン酸アルキル共重合体(ガントレッツA−425、ガントレッツES−225、ガントレッツES−335など(ISP社製))、ビニルピロリドン・メタクリルアミド・ビニルイミダゾール共重合体(ルビセットクリア(BASF社製))、ポリビニルカプロラクタム(ルビスコールプラス(BASF社製))等。
ヨドゾールPUD(日本エヌエスシー株式会社製)、ルビセットP.U.R.(BASF社製)、特開2006−213706号公報に記載されたポリマー等、アクリル−ウレタン系として、DynamX(日本エヌエスシー株式会社製)、特願2006−183144号公報に記載されたポリマー等。
アラビアガム、グルカン、サクシノグリカン、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、グアガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナンガム、キサンタンガム、デンプン、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ローカストビーンガム、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムでんぷん等。
本発明の毛髪化粧料は、さらに糖アルコールを含有することが好ましい。糖アルコールを配合することにより、アレンジ力を更に向上させることができる。
本発明の毛髪化粧料に配合することができる糖アルコールとしては、例えば、マンニトール、キシリトール、エリトリトール、ソルビトール、マルチトール、イノシトール等が挙げられる。また、これらの誘導体(POE及び又はPOP付加物、アルキル基付加物、カチオン化物、アニオン化物、シリル化物)なども用いることができる。中でも、特にマルチトール、ソルビトールが最適である。
下記基本処方において、非イオン性界面活性剤のHLBを下記表1に示すように変化させてその分散状態(外観)を調べ、非イオン性界面活性剤の至適HLBについて検討した。
カルナバロウ 10質量%
非イオン性界面活性剤(表1に示す各非イオン性界面活性剤) 13.5質量%
イオン交換水 残部
ジプロピレングリコール 5質量%
合計 100質量%
(試験方法)
上記基本処方に示す試料組成物を調製した。具体的には、イオン交換水に非イオン性界面活性剤(表1)及びジプロピレングリコールを溶解し、85〜95℃に加熱してカルナバロウを添加し、約2時間プロペラ撹拌した。その後、氷冷し、試料組成物を得た。これら試料組成物を室温にて1時間静置した後に、目視で外観(分散状態)を観察した。結果を表1に示す。
上記HLBの範囲を満たす非イオン性界面活性剤を用いて試料を調製し、当該試料の溶解性(透明性)、頭皮への刺激性、べたつきの無さ(耐湿性)、アレンジ力、セット力について評価した。各特性の評価方法及び評価基準は以下の通りである。
試料のL値を色差計COLOR-EYE 7000A(Gretag Macbeth社製)で測定し、L値をもとに以下の基準により溶解性を評価した。
◎:L値が90以上
○:L値が70以上90未満
△:L値が50以上70未満
×:L値が50未満
試料を塗布した際に頭皮に感じる刺激の有無を、10名の女性専門パネラーによる官能試験にて評価した。
5点:全く刺激を感じない
4点:殆ど刺激を感じない
3点:普通
2点:やや刺激を感じる
1点:刺激を感じる
<評価基準>
◎:合計点が40点以上
○:合計点が30点以上40点未満
△:合計点が20点以上30点未満
×:合計点が20点未満
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量2g)に試料を0.5g塗布し、常温にて乾燥させた後の毛束について、べたつきの有無を10名の女性専門パネラーによる官能試験にて評価した。
5点:全くべたつきを感じない
4点:殆どべたつきを感じない
3点:普通
2点:ややべたつきを感じる
1点:べたつきを感じる
<評価基準>
◎:合計点が40点以上
○:合計点が30点以上40点未満
△:合計点が20点以上30点未満
×:合計点が20点未満
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量2g)に試料を0.5g塗布し、常温にて乾燥させた後の毛束について、アレンジのしやすさを10名の女性専門パネラーによる官能試験にて評価した。
5点:かなりアレンジしやすい
4点:ややアレンジしやすい
3点:普通
2点:ややアレンジしにくい
1点:アレンジしにくい
<評価基準>
◎:合計点が40点以上
○:合計点が25点以上40点未満
△:合計点が20点以上25点未満
×:合計点が20点未満
黒色バージンヘア(長さ15cm、重さ1g)に、試料を0.4g塗布し、くしを使いなじませ、まっすぐになるよう形を整え、1試料あたり5本のストランドを作製した。これを50℃で1時間乾燥させた後目盛りの付いたボードに吊り下げ、温度30℃、湿度90%RHの恒温恒湿器にてストランドの撓んだ長さ(a)を測定した。試料未塗布時にあらかじめ測定しておいた、撓んだストランドの長さ(b)を用い、次式に従い固定力(キープ力)を求めた。数値が100%に近いほど固定力が高く、耐湿性に優れることを示している。
ヘアスタイルキープ力(%)={(a−b)/a}×100
◎:値が90%以上
○:値が70〜90%未満
△:値が50〜70%未満
×:値が50%未満
Claims (4)
- (a)水系分散媒、
(b)ワックス、及び
(c)HLBが10より高く15未満である非イオン性界面活性剤
を含み、(c)非イオン性界面活性剤/(b)ワックスの配合比率(質量比)が1.0以上であり、かつ、イオン性界面活性剤を実質的に含有しない、透明(L値70以上)な毛髪化粧料。 - (d)保湿剤、(e)セット剤、(f)糖アルコールからなる群から選択される一種以上をさらに含む請求項1に記載の毛髪化粧料。
- (c)非イオン性界面活性剤が、POEアルキルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POEヒマシ油またはPOE硬化ヒマシ油およびその誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上である、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料。
- (b)ワックスがキャンデリラロウ及びカルナバロウから選択される一種又は二種である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料。
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