JP2001070356A - 歩行補助電動車椅子 - Google Patents

歩行補助電動車椅子

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JP2001070356A
JP2001070356A JP25180699A JP25180699A JP2001070356A JP 2001070356 A JP2001070356 A JP 2001070356A JP 25180699 A JP25180699 A JP 25180699A JP 25180699 A JP25180699 A JP 25180699A JP 2001070356 A JP2001070356 A JP 2001070356A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行能力が低下している者の歩行を補助する
電動歩行器および乗車して自走可能な電動車椅子として
使用できる電動車両を提供する。 【解決手段】 前輪3(操舵車輪)および後輪4(駆動
車輪)を有する車体2の中央部に運転シート5を配置
し、その前方に自走ハンドル6を設け、車体2の後部に
歩行ハンドル7を設け、これら前輪3に連動させて操舵
可能にする。歩行ハンドル7のハンドルバー32を上下方
向に回動させて水平位置(歩行位置)とすることによ
り、歩行ハンドル7のコントロールボックス33によって
後輪4の駆動装置を制御することができ、ハンドルバー
32を把持して電動歩行器として使用することができる。
ハンドルバー32を回動させて垂直位置(自走位置)に切
り換えることにより、自走ハンドル6のコントロールボ
ックス23によって駆動装置を制御することができ、運転
シート5に着座して電動車椅子として自走することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】高齢、疾病等によって歩行能
力が低下している者の歩行を補助する電動歩行器とし
て、また、これらの者が乗車し運転して自走する電動車
椅子として使用することができる歩行補助電動車椅子に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高齢者等の歩行補助機器として
は、手押し式の四輪車(いわゆるシルバーカー)が知ら
れている。手押し式の四輪車は、モータ等の駆動装置を
搭載しておらず、純粋に人力で押すものであるため、歩
行困難な者に対しては支えが充分でない場合があり、ま
た、上り勾配では歩行者の負担が大きくなるという問題
があった。そこで、電動モータ等の駆動装置を搭載し、
コントローラによって登坂、降坂等による走行抵抗の変
化にかかわらず、走行速度を一定に制御することによ
り、歩行者の負担を軽減するようにした電動式歩行器が
提案されている(実開平5−21938号等参照)。
【0003】また、電動モータ等の駆動装置を搭載した
ものとしては、高齢者等の介助される者を乗せて、介助
する者が後方から追従しながら操縦するようにした介助
型電動車椅子がある。
【0004】一方、歩行器能障害者等が乗車して自走す
るタイプの車両としては、電動車椅子がある。電動車椅
子は、一般に、左右2個の電動モータによって駆動され
る駆動車輪および自在車輪を備え、ジョイスティック等
を用いて左右のモータを差動制御することにより操舵を
行うようになっており、また、サーボモータ等によって
強制的に操舵される操舵車輪を備えたものもある。さら
に、高齢者等が乗車して自身で運転するタイプの車両と
して、後輪を電動モータによって駆動し、ハンドル操作
によって前輪を操舵するようにした電動車両がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電動式車両では、それぞれの使用目的に応じて機能
が限定されているため、実際の使用状況において不便な
点が少なくなかった。すなわち、上記電動式歩行器は、
主に歩行補助の目的で使用され、使用者が乗車し、運転
して自走することができない。上記介助型電動車椅子
は、主に介助者の負担を軽減するものであり、乗車した
者が自身で運転して自走することができない。また、上
記電動車椅子および電動車両では、潜在的歩行能力を有
している者に対して、歩行補助の目的で使用することが
できない。
【0006】そこで、実際の使用状況におけるこれらの
不便を解消して、例えば、疾病、高齢等によって歩行能
力が低下している者が、補助されながら自分の脚で歩行
するための歩行器として使用することができ、疲労した
場合には、乗車し、運転して自走可能な移動手段として
使用することができる電動式車両が望まれる。
【0007】また、例えば、慢性呼吸不全による心肺機
能の低下のために在宅酸素療法を受けている患者が外出
時に携行する酸素ボンベの搭載については、上記従来の
電動式車両では全く考慮されていなかった。
【0008】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、高齢、疾病等によって歩行能力が低下している
者の歩行を補助する電動歩行器として、また、これらの
者が運転して自走する電動車椅子として使用することが
でき、さらに、在宅酸素療法用の酸素ボンベを搭載する
ことができる歩行補助電動車椅子を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に係る歩行補助電動車椅子は、駆動車輪
および操舵車輪と、前記駆動車輪を駆動する駆動装置
と、運転シートと、該運転シートから操作可能で前記操
舵車輪および前記駆動装置を制御する自走ハンドルと、
車体後部に設けられて後方から操作可能で前記操舵車輪
および前記駆動装置を制御する歩行ハンドルとを備えて
いることを特徴とする。
【0010】このように構成したことにより、使用者
は、車両後方から歩行ハンドルを操作して操舵車輪およ
び駆動装置を制御することによって、追従しながら歩行
することができ、また、運転シートに着座して自走ハン
ドルを操作して操舵車輪および駆動装置を制御すること
によって、乗車して自走することができる。
【0011】請求項2に係る歩行補助電動車椅子は、上
記請求項1の構成において、前記操舵車輪と自走ハンド
ルと歩行ハンドルとは、リンク機構を介して互いに連結
されていることを特徴とする。
【0012】このように構成したことにより、操舵車輪
は、リンク機構を介して自走ハンドルおよび歩行ハンド
ルによって操舵される。
【0013】請求項3に係る歩行補助電動車椅子は、上
記請求項1または2の構成において、前記歩行ハンドル
は、歩行位置と自走位置に切換可能であり、前記駆動装
置は、前記歩行ハンドルが歩行位置にあるとき、該歩行
ハンドルによってのみ制御可能で、自走位置にあると
き、前記自走ハンドルによってのみ制御可能であること
を特徴とする。
【0014】このように構成したことにより、歩行ハン
ドルを歩行位置にすることによって、歩行器として使用
することができ、自走位置とすることによって、電動車
椅子として使用することができる。
【0015】請求項4に係る歩行補助電動車椅子は、上
記請求項1ないし3のいずれかの構成において、前記歩
行ハンドルによる制御時には、前記自走ハンドルによる
制御時よりも最高速度が低く制限されることを特徴とす
る。
【0016】このように構成したことにより、電動歩行
器として使用する場合は、電動車椅子として使用する場
合よりも最高速度が低く制限される。
【0017】請求項5に係る歩行補助電動車椅子は、駆
動車輪および操舵車輪と、前記駆動車輪を駆動する駆動
装置と、運転シートと、前記運転シートから操作可能な
自走取付位置または当該車両の後方から操作可能な歩行
取付位置に選択的に着脱可能で前記操舵車輪および前記
駆動装置を制御するハンドルとを備えていることを特徴
とする。
【0018】このように構成したことにより、使用者
は、ハンドルを歩行取付位置に装着することにより、追
従しながら歩行することができ、また、自走取付位置に
装着することにより、運転シートに着座して自走するこ
とができる。
【0019】また、請求項6に係る歩行補助電動車椅子
は、上記請求項1ないし5のいずれかの構成において、
酸素療法用の酸素ボンベを搭載したことを特徴とする。
【0020】このように構成したことにより、慢性呼吸
不全患者等の使用者が適宜、酸素吸入を行うことができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1および図2に示すよう
に、本実施形態の歩行補助電動車椅子1は、車体2を左
右2つの前輪3および後輪4で支持する4輪車であり、
車体2の略中央部に運転シート5が配置され、車体2の
前部に自走ハンドル6が設けられ、また、車体2の後部
に歩行ハンドル7が設けられている。車体2は、構造材
であるシャシ8およびシャシ8を覆うボディカウル9か
ら構成されており、図3に示すように、シャシ8の前部
には、前輪3を操舵するためのステアリングリンク機構
10が配置され、後部には、後輪4を駆動するための駆動
装置11が配置され、また、中央部の運転シート5の下方
には、バッテリ12および各機器を電気的に制御するため
のコントローラCが配置されている。
【0022】ステアリングリンク機構10は、左右の前輪
2をそれぞれ支持するナックル13,14から前方へ延びる
タイロッドアーム15,16をタイロッド17で互いに連結
し、一方のナックル13のタイロッドアーム15から一体的
に延びるナックルアーム18を、運転シート5の前方に立
設された自走ハンドル6のコラムシャフト19の基端部か
ら延びるステアリングアーム20に、ステアリングロッド
21を介して連結した構造となっており、自走ハンドル6
を回動させることにより、ステアリング機構10を介して
前輪3を操舵できるようになっている。
【0023】自走ハンドル6は、コラムシャフト19の先
端部に、水平方向に延びるループ状の一部を切り欠いた
形状のハンドルバー22およびコントロールボックス23が
取付けられている。図4に示すように、コントロールボ
ックス23には、ハンドルバー22のグリップ部25に対向さ
せてクランク状に折曲されたアクセルレバー26が設けら
れている。ハンドルバー22にはブレーキレバー27が取付
けられている。コントロールボックス23の詳細について
は後述する。
【0024】ステアリング機構10のステアリングアーム
20からサブアーム28が一体的に延ばされて、その先端部
にロッド29の一端が連結されており、ロッド29の他端
は、シャシ8の後部まで延ばされて、車体後部に立設さ
れた歩行ハンドル7のコラムシャフト30の基端部から延
びるステアリングアーム31に連結されている。これによ
り、歩行ハンドル7を回動させると、ロッド29によって
自走ハンドル6が回動して、前輪3が操舵されるように
なっている。歩行ハンドル7には、自走ハンドル6と同
様に、グリップ部32A を有するハンドルバー32およびコ
ントロールボックス33が設けられており、それぞれにブ
レーキレバー34およびアクセルレバー35が設けられてい
る。
【0025】なお、図示のものでは、自走ハンドル6お
よび歩行ハンドル7のアクセルレバー26,35およびブレ
ーキレバー27,34は、それぞれ右側および左側に配置さ
れているが、これらは必要に応じて左右いずれの側に設
けてもよく、また、両側に設けることもできる。また、
自走ハンドル6および歩行ハンドル7のハンドルバー2
2,32は、ループ状の一部を切り欠いた形状としている
が、その他の形状であってもよく、例えば切欠のないル
ープ状とすることもできる。
【0026】駆動装置11は、電磁ブレーキを組み込んだ
電動モータ11A および差動装置11Bからなり、コントロ
ーラCによってバッテリ12からの給電を制御することに
より、電動モータ11A を回転させて差動装置11B を介し
て後輪を駆動し、給電を停止してモータ発電による制動
を行い、また、適宜、電磁ブレーキを作動させて制動を
行うようになっている。
【0027】コントローラCは、マイクロコンピュータ
を内蔵しており、所定のプログラムに従い、自走ハンド
ル6または歩行ハンドル7のコントロールボックス23,
33の操作に基づいて電動モータ(電磁ブレーキ)への給
電を制御し、また、バッテリ12の電圧に基づいてバッテ
リ12の充電状態を監視するようになっている。なお、バ
ッテリ12の充電は、レギュレータを内蔵した充電器(図
示せず)が車載されており、巻取り式コード(図示せ
ず)を介して家庭用コンセントから行えるようになって
いる。
【0028】自走ハンドル6のコントロールボックス23
およびその操作に基づくコントローラCによる駆動装置
11の制御について説明する。コントロールボックス23に
は、図4に示すように、最高速度設定ノブ36、前後進切
換ノブ37および液晶標示板38が設けられている。最高速
度設定ノブ36によって最高速度を数段階(例えば、低速
2km/h 、中速4km/h 、高速6km/h の3段階)に設
定することができ、その設定速度の範囲内において、ア
クセルレバー26の押し加減によって走行速度を調整する
ことができ、アクセルレバー26を放すと、自動的に電磁
ブレーキが作動して適度な制動力が発生して停止する。
【0029】前後進切換ノブ37によって前進または後進
を選択することができる。なお、後進を選択した場合に
は、最高速度設定ノブ36の選択位置にかかわらず、最高
速度は所定の低速度(例えば2km/h 程度)に制限され
る。最高速度設定ノブ36による各設定速度は、必要に応
じて変化させられるようにしてもよい。
【0030】ブレーキレバー27は、前輪3および後輪4
の少なくとも一方に設けられたブレーキ装置(図示せ
ず)およびコントローラCと連動しており、ブレーキレ
バー27を握ることによって、駆動装置11の電動モータ11
A を停止させるともに、ブレーキ装置を作動させるよう
になっている。また、コントロールボックス23には、液
晶表示器38が設けられており、バッテリ残量、満充電、
速度、走行距離、時計、ストップウオッチ、使用者の体
内酸素飽和度および脈拍等を適宜表示できるようになっ
ている。
【0031】次に、歩行ハンドル7のコントロールボッ
クス33およびその操作に基づくコントローラCによる駆
動装置11の制御について説明する。コントロールボック
ス33は、上記自走用ハンドル8のコントロールボックス
23と同様、最高速度設定ノブ39、前後進切換ノブ40、ア
クセルレバー35およびブレーキレバー34によって、運転
できるようになっている。ただし、コントロールボック
ス33では、歩行能力が低下している使用者のための歩行
補助を考慮して、最高速度設定ノブ39で低速を選択する
ことによって、後進を含めて最高速度を充分低く(例え
ば1km/h 程度に)制限できるようになっている。ま
た、液晶表示器によって、上記コントロールボックス23
と同様、バッテリ残量等の各種情報を適宜表示できるよ
うになっている。
【0032】歩行ハンドル7では、ハンドルバー32が図
1に示す水平位置(歩行位置)と図6に示す下方自走位
置(自走位置)とを回動可能となっており、ハンドルバ
ー32の回動位置に連動して、コントロールボックス23,
33とコントローラCとの接続が切り換わり、歩行位置で
は、歩行ハンドル7のコントロールボックス33によって
のみ操作可能となり、自走位置では、自走用ハンドル8
のコントロールボックス23によってのみ操作可能とな
る。また、ハンドルバー32には、これを歩行位置および
自走位置に保持するためのロック機構(図示せず)が設
けられており、ロック機構を解除することによって回動
位置の切換が可能となる。
【0033】ボディカウル9は、前輪3および後輪4の
上部をそれぞれ覆うフェンダ部9a,9b、自走ハンドル6
のコラムシャフト19の前方に設けられたウインドシール
ド部9c、並びに、運転シート5の下部に配置されてバッ
テリ12、コントローラCおよび駆動装置11等の機器を覆
うカバー部9d等を合成樹脂等で一体的に形成したもので
ある。カバー部9dの両側部の後輪4のフェンダ部9bの上
部には、酸素ボンベ42を装着することができる。酸素ボ
ンベ42は、車体8に着脱可能に取付けられた半割円筒状
のブラケット43に挿入されて、ゴムバンド44によって着
脱可能に保持されている。なお、酸素ボンベ42は、車両
の安定性を考慮してカバー部9bの両側部に設けられてい
るが、必要に応じて片側のみに設けてもよく、また、車
両の重心を低くするため、できるだけ車体下部に装着す
ることが望ましい。酸素ボンベ42は、慢性呼吸不全患者
等のための在宅酸素療法用システムを構成するものであ
って、カニューラ等の必要な付属機器(図示せず)につ
いては、ボディカウル9のカバー部9dの後部等に設けら
れた収容スペースに収容されている。ボディカウル9の
前部には、前照灯45および荷かご46が取付けられ、運転
シート5のシートバック側部には、跳上げ式の肘掛47け
および携帯電話ホルダ48が取付けられている。
【0034】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。
【0035】歩行補助電動車椅子1を電動歩行器として
使用する場合には、図5に示すように、ロック手段(図
示せず)を解除し、歩行ハンドル7のハンドルバー32を
歩行位置へ回動させてロックする。これにより、歩行ハ
ンドル7のコントロールボックス33によってのみ操作が
可能となる。最高速度設定ノブ39で所望の最高速度を設
定し、前後進切換ノブ40によって前後進を選択する。ハ
ンドルバー32のグリップ部32A を後方から把持し、アク
セルレバー35を押して、歩行補助電動車椅子1を前進ま
たは後進をさせ、ハンドルバー32で身体を支えながらこ
れに追従して歩行する。ハンドルバー32を操作すること
により、ロッド29、ステアリングロッド21およびリンク
機構10を介して前輪3を操舵することができ、自由に旋
回することができる。このとき、駆動装置11には、差動
装置11B が組込まれているので、円滑に旋回することが
できる。アクセルレバー35を放せば、減速して停止し、
さらに、ブレーキレバー34を握ることによって大きな制
動力を得ることができる。上り勾配では、歩行補助電動
車椅子1の駆動力によって牽引され、降り勾配では、適
宜、モータブレーキおよび電磁ブレーキが作動して、そ
の制動力によって支えられるので、歩行能力が低下して
いる者でも、無理なく歩行を続けることができる。
【0036】なお、この使用態様では、運転シート5に
介助される者を乗せて、介助する者が歩行ハンドル7を
操作することにより、介助型電動車椅子として使用する
こともできる。
【0037】歩行補助電動車椅子1を自走式の電動車椅
子として使用する場合には、歩行ハンドル7のロック手
段を解除し、図6に示すように、ハンドルバー32を自走
位置へ回動させてロックする。これにより、自走ハンド
ル6のコントロールボックス23によってのみ操作が可能
となる。運転シート5に腰掛け、最高速度設定ノブ36で
所望の最高速度を設定し、前後進切換ノブ37によって前
後進を選択する。ハンドルバー22のグリップ部25を把持
してアクセルレバー26を押して走行する。ハンドルバー
22を操作することにより、ステアリングロッド21および
リンク機構10を介して前輪3を操舵することができ、自
由に旋回することができる。駆動装置11には、差動装置
11B が組込まれているので、円滑に旋回することができ
る。アクセルレバー26を放せば、減速して停止し、さら
に、ブレーキレバー27を握ることによって大きな制動力
を得ることができる。下り勾配では、適宜モータブレー
キおよび電磁ブレーキを作動させて速度を調整すること
ができ、無理なく降坂するととができる。
【0038】また、慢性呼吸不全による心肺機能低下の
ために在宅酸素療法を受けている患者等が使用する場合
には、酸素ボンベ42およびその付属機器を搭載すること
ができる。この場合、各種センサをコントロールボック
ス23、33の液晶表示器38に接続して、体内酸素飽和度、
脈拍等の使用者の身体の状態を適宜監視できるようにす
るとよい。
【0039】このように、歩行補助電動車椅子1は、電
動歩行器および電動車椅子の両方として使用することが
できるので、疾病、高齢等によって歩行能力が低下して
いるが潜在的な歩行能力を有している者が使用する場合
には、例えば、外出する際、はじめは電動歩行器として
使用して、補助されながら自分の脚で歩行し、途中で疲
労した場合には、電動車椅子に切り換え、乗車して運転
することにより、無理なく帰宅することができる。
【0040】そして、本発明に係る歩行補助電動車椅子
1によれば、心肺機能の低下、下肢神経系機能低下、高
齢、障害等によって歩行能力が低下している者が、無理
なく歩行することができ、また、適宜、乗車し、運転し
て自走することができるので、従来は電動車椅子や介助
者付き車椅子に頼らざるを得なかったこれらの者の多く
が自分の脚で歩行することが可能となり、日常生活にお
ける行動範囲の拡大および生活の質(QOL)の向上を
図ることができる。
【0041】なお、上記実施形態では、一例として図示
のリンク機構によって前輪3(操舵車輪)と自走ハンド
ル6と歩行ハンドル7とを互いに連動させるようにした
ものについて説明しているが、本発明は、これに限ら
ず、他の形式のリンク機構あるいは、その他の機械的、
電気的な伝動手段を用いて、これらを連動させることも
できる。
【0042】また、上記実施形態では、歩行ハンドル7
のハンドルバー32を上下方向に回動させることによっ
て、歩行ハンドル7または自走ハンドル6による操作を
選択的に切り換えるようにしているが、他の実施形態と
して、歩行ハンドル7および自走ハンドル6を着脱可能
な1つのハンドルとし、このハンドルを運転シート5か
ら操作可能な自走取付位置または車両後方から操作可能
な歩行取付位置に選択的に装着することにより、その装
着位置に応じて電動車椅子または電動歩行器として使用
できるようにすることもできる。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係る歩
行補助電動車椅子によれば、歩行ハンドルを操作するこ
とによって、電動歩行器として使用することができ、ま
た、運転シートに着座して自走ハンドルを操作すること
によって、電動車椅子として自走することができる。そ
の結果、疾病、高齢等によって歩行能力が低下している
者が、無理なく歩行することができ、また、適宜、乗車
し、運転して自走することができるので、従来は電動車
椅子や介助者付き車椅子に頼らざるを得なかったこれら
の者の多くが自分の脚で歩行することが可能となり、日
常生活における行動範囲の拡大および生活の質(QO
L)の向上を図ることができるという優れた効果を奏す
る。
【0044】請求項2に係る歩行補助電動車椅子によれ
ば、自走ハンドルおよび歩行ハンドルによってリンク機
構を介して操舵車輪を操舵することができる。
【0045】請求項3に係る歩行補助電動車椅子によれ
ば、歩行ハンドルを歩行位置にすることによって、電動
歩行器として使用することができ、自走位置とすること
によって、電動車椅子として使用することができる。
【0046】請求項4に係る歩行補助電動車椅子によれ
ば、電動歩行器として使用する場合は、電動車椅子とし
て使用する場合よりも最高速度を低く制限することがで
き、無理なく歩行することができる。
【0047】請求項5に係る歩行補助電動車椅子によれ
ば、ハンドルを自走取付位置または歩行取付位置に選択
的に着脱可能としたことにより、ハンドルの装着位置に
応じて、電動歩行器または電動車椅子として使用するこ
とができる。
【0048】また、請求項6に係る歩行補助電動車椅子
によれば、酸素療法用の酸素ボンベを搭載したことによ
り、慢性呼吸不全患者等の使用者が適宜、酸素吸入を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る歩行補助電動車椅子
の側面図である。
【図2】図1の装置の平面図である。
【図3】図1の装置のボディカウルを取り外した状態の
平面図である。
【図4】図1の装置の走行ハンドルを拡大して示す平面
図である。
【図5】図1の装置を電動歩行器として使用している状
態を示す図である。
【図6】図1の装置を電動車椅子として使用している状
態を示す図である。
【符号の説明】
1 歩行補助電動車椅子 2 車体 3 前輪(操舵車輪) 4 後輪(駆動車輪) 5 運転シート 6 自走ハンドル 7 歩行ハンドル 10 ステアリングリンク機構(リンク機構) 11 駆動装置 28 サブアーム(リンク機構) 29 ロッド(リンク機構) 31 ステアリングアーム(リンク機構) 42 酸素ボンベ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動車輪および操舵車輪と、前記駆動車
    輪を駆動する駆動装置と、運転シートと、該運転シート
    から操作可能で前記操舵車輪および前記駆動装置を制御
    する自走ハンドルと、車体後部に設けられて後方から操
    作可能で前記操舵車輪および前記駆動装置を制御する歩
    行ハンドルとを備えていることを特徴とする歩行補助電
    動車椅子。
  2. 【請求項2】 前記操舵車輪と自走ハンドルと歩行ハン
    ドルとは、リンク機構を介して互いに連結されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の歩行補助電動車椅子。
  3. 【請求項3】 前記歩行ハンドルは、歩行位置と自走位
    置に切換可能であり、前記駆動装置は、前記歩行ハンド
    ルが歩行位置にあるとき、該歩行ハンドルによってのみ
    制御可能で、自走位置にあるとき、前記自走ハンドルに
    よってのみ制御可能であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の歩行補助電動車椅子。
  4. 【請求項4】 前記歩行ハンドルによる制御時には、前
    記自走ハンドルによる制御時よりも最高速度が低く制限
    されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
    記載の歩行補助電動車椅子。
  5. 【請求項5】 駆動車輪および操舵車輪と、前記駆動車
    輪を駆動する駆動装置と、運転シートと、前記運転シー
    トから操作可能な自走取付位置または当該車両の後方か
    ら操作可能な歩行取付位置に選択的に着脱可能で前記操
    舵車輪および前記駆動装置を制御するハンドルとを備え
    ていることを特徴とする歩行補助電動車椅子。
  6. 【請求項6】 酸素療法用の酸素ボンベを搭載したこと
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の歩行
    補助電動車椅子。
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