JP3212975U - 車椅子用足こぎ補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストでありながら装着と使用が容易な車椅子用足こぎ補助具を、提供する。【解決手段】車椅子用足こぎ補助具は、車椅子に取り付け可能な車椅子用足こぎ補助具であって、本体部2と、本体部の前方に取り付けられて、進行方向を決める前輪3と、本体部の後方に取り付けられて、駆動力を受けて回転する後輪4と、後輪に駆動力を与え、使用者の足で漕がれるペダル5と、前輪の方向制御を制御する操作ハンドル6と、本体部を、車椅子のフレームに取り付け可能な取付け具7と、を備える。ペダルが漕がれることで、後輪は、車椅子の車輪と共に接地面に対して回転して、車椅子が走行できる。【選択図】図2
Description
本考案は、車椅子に後付できて、車椅子の使用者が足こぎによって車椅子を走行させることのできる車椅子用足こぎ補助具に関する。
事故や病気などによって、足の身体能力の衰えた人がいる。あるいは、近年の高齢化に伴って足腰が弱り、自身で歩行を行うことが困難となっている高齢者も増加している。このように、種々の要因で、足腰が弱って自力での歩行が困難となっている歩行困難者が増加する傾向にある。
このような歩行困難者は、車椅子を使用することが多い。一時的な歩行困難状態であっても、継続的な歩行困難状態であっても、車椅子を使用することで、歩行困難者の行動範囲が広がり、生活レベルの維持を実現しやすくなる。自動走行できる車椅子もあるが、歩行困難者の身体能力、経済力、使用場所などの観点から、手動の車椅子が使用されることも非常に多い。
手動の車椅子は、駆動輪である大型の一対の車輪と、方向切り替えに用いられる前方の補助輪とを備える。これらに加えて、歩行困難者が着座する着座部とを備え、車椅子を使用する歩行困難者は、着座部に着席した状態で、この車輪を手で回転させる。車輪の外側の操作輪を把持して回転させることで、歩行困難者は車輪を回転させることができる。
ここで、操作輪を手で把持して回転させることは、歩行困難者にとっては非常に重労働である。操作輪を回転させるには、手の握力、腕力などが必要である上に、車椅子での移動量が大きくなれば、操作輪の操作量も大きくなってしまう。この場合には、運動量が大きくなり、歩行困難者にとっては非常に重労働である。歩行困難者は、歩行が困難となっているだけでなく、筋力、体力が落ちていることが多く、操作輪を長時間操作することが難しい状況にある。
また、車椅子での移動において細かな動きをするためには、操作輪を細かく操作する必要がある。このような操作輪を細かく動作させることも、歩行困難者にとっては、非常に厳しいものがある。
特に、高齢者や病気によって歩行困難となった歩行困難者の中には、腕力や体力の落ちている人も多く、操作輪の細かな操作や長時間の操作が、非常に難しいものとなっている。
このような操作の難しさや負荷があることで、車椅子による外出を拒むようになる傾向もあり、歩行困難者がひきこもりになってしまう問題にもつながりかねない。この場合には、歩行困難者が、歩行困難から更に寝たきりなどの状態につながりかねず、本人、家族、社会にとって好ましくない状態がある。
一方で、歩行困難者は、二足歩行による歩行が困難であるものの、足の動作自由を全く残していないわけでもないことが多い。二足歩行は困難であるが、足を動かすことはできることも多い。当然ながら、移動のための動作において、手を使うよりも足を使うほうが、持久力も長く持つことが多い。体力的にも楽であることが多い。
また、歩行困難者で手の動作も不自由となっている人もあり、この場合には、手動の車椅子を使用することが困難である。
このような、手の動作が不自由、あるいは手を使った動作による体力等の厳しさなどの観点から、自動走行の車椅子を使用することも考えられる。しかしながら、このような自動走行の車椅子は非常に高価である。また、蓄電池などを動力源とすることで、充電に時間が掛かり、充電されていないと自動車椅子を使用できないとの問題もある。
このような観点から、足の動作を用いた足こぎの車椅子が提案されている。上述のように、足の動作であれば、体力的な面での対応が可能となりえるからである。
例えば、足こぎ機構が組み込まれた技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。あるいは、足こぎ機構を後付で組み付ける車椅子の技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献1は、足漕ぎによる前進方向及び後進方向の回転動力が伝達される一つの前輪たる駆動車輪と、該駆動車輪と対の関係をなすもう一つの前輪たる遊動車輪と、該駆動車輪及び該遊動車輪とは別に設けられた操舵可能な一つの操舵車輪とを備えてなり、小旋回により進行方向を180度変換するに際し、一方向旋回時には操舵車輪を一方向に大きく操舵して駆動車輪に前進回転を与えて行うと共に、他方向旋回時には操舵車輪を一方向に大きく操舵する態様と他方向に大きく操舵する態様とを選択して駆動車輪に後進回転を与えて行うようにした三輪型足漕ぎ式車椅子とすることにより達成する三輪型足漕ぎ式車椅子を、開示する。
特許文献2は、基礎フレームと左右から基礎フレームに組み込まれる側方フレームとからなり、一方の側方フレームは遊動車輪を支承し、他方の側方フレームは駆動軸及び駆動車輪を支承し、基礎フレームに支承した足漕ぎクランクをペダル操作して駆動車輪に伝動する。一方、基礎フレームに支承した操舵車輪を操舵することにより所望の旋回をすることができる三輪型足漕ぎ式車椅子を、開示する。
特許文献3は、ベースフレームの前方に設けられた立ち上がり部のほぼ中央にペダル軸をもうけ、回転動力伝達手段を介して、ペダル軸の回転により、ベースフレームに後方に取り付けた駆動輪を回転させる機構と、立ち上がり部に取り付けられた操舵輪支持部を介して設けられた操舵輪により走行方向を変える機構とを有する足漕ぎ装置に、在来の車椅子に着脱させるための着脱手段を設ける。該着脱手段には、車椅子の高さや幅に適合させるための調整機構と、操舵輪を操作するためのハンドルの位置を、前後に調整するための調整固定手段を設ける足漕ぎ装置を開示する。
特許文献1、2は、足こぎできる前輪を有した三輪車型の車椅子によって、手だけではなく、足こぎもできることで、使用者である歩行困難者の体力的な負担を軽減することを目的としている。
しかしながら、特許文献1、2の車椅子は、予め三輪車としての機構と要素を有していうることで、非常に大型化する。また、着座部や車輪なども専用のものとなる必要があり、非常に高価となる。歩行困難者やこれの支援施設などにとっては、導入が難しい問題があった。
特許文献3の技術は、後付できるが、車椅子の前後に突き出る前輪と後輪を備えており、取付け後に非常に大型化する。加えて、取付けが大変である問題がある。また、取り付ける際に車輪が動いてしまったり、取り付けた後で、駆動輪が変わってしまったりして、操作感覚が悪いなどの問題もある。
加えて、特許文献1〜3の技術では、補助具のみで自立できない問題がある。自立できないと、事後的に車椅子に装着する作業が難しくなる問題もある。
本考案は、これらの問題を解決し、低コストでありながら装着と使用が容易な車椅子用足こぎ補助具を、提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本考案の車椅子用足こぎ補助具は、車椅子に取り付け可能な車椅子用足こぎ補助具であって、
本体部と、
本体部の前方に取り付けられて、進行方向を決める前輪と、
本体部の後方に取り付けられて、駆動力を受けて回転する後輪と、
後輪に駆動力を与え、使用者の足で漕がれるペダルと、
前輪の方向制御を制御する操作ハンドルと、
本体部を、車椅子のフレームに取り付け可能な取付け具と、を備え、
ペダルが漕がれることで、後輪は、車椅子の車輪と共に接地面に対して回転して、車椅子が走行できる。
本体部と、
本体部の前方に取り付けられて、進行方向を決める前輪と、
本体部の後方に取り付けられて、駆動力を受けて回転する後輪と、
後輪に駆動力を与え、使用者の足で漕がれるペダルと、
前輪の方向制御を制御する操作ハンドルと、
本体部を、車椅子のフレームに取り付け可能な取付け具と、を備え、
ペダルが漕がれることで、後輪は、車椅子の車輪と共に接地面に対して回転して、車椅子が走行できる。
本考案の車椅子用足こぎ補助具は、市販として流通している一般の車椅子に後付で取り付けることができる。後付で取り付けることができるので、コストも低減できる。
また、装着が容易であり、様々な歩行困難者にとって適用が容易である。加えて、着座したまま取付けが可能で、取付け時に車椅子が動き出すなどの問題も軽減でき、安全性も高い。
本考案の第1の考案に係る車椅子用足こぎ補助具は、車椅子に取り付け可能な車椅子用足こぎ補助具であって、
本体部と、
本体部の前方に取り付けられて、進行方向を決める前輪と、
本体部の後方に取り付けられて、駆動力を受けて回転する後輪と、
後輪に駆動力を与え、使用者の足で漕がれるペダルと、
前輪の方向制御を制御する操作ハンドルと、
本体部を、車椅子のフレームに取り付け可能な取付け具と、を備え、
ペダルが漕がれることで、後輪は、車椅子の車輪と共に接地面に対して回転して、車椅子が走行できる。
本体部と、
本体部の前方に取り付けられて、進行方向を決める前輪と、
本体部の後方に取り付けられて、駆動力を受けて回転する後輪と、
後輪に駆動力を与え、使用者の足で漕がれるペダルと、
前輪の方向制御を制御する操作ハンドルと、
本体部を、車椅子のフレームに取り付け可能な取付け具と、を備え、
ペダルが漕がれることで、後輪は、車椅子の車輪と共に接地面に対して回転して、車椅子が走行できる。
この構成により、車椅子に事後的に装着可能であり、装着後においては、使用者が、着座したまま足で車椅子を走行させることができる。腕力の衰えなどの問題のある使用者であっても、補助者なしで、車椅子での移動ができる。
本考案の第2の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1の考案に加えて、ペダルと後輪とは、伝達部材で接続されており、伝達部材は、ペダルの回転を、後輪に伝達して後輪を回転させる。
この構成により、ペダルをこぐだけで、後輪および車椅子の車輪を回転させることができる。
本考案の第3の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1または第2の考案に加えて、後輪は、車輪と一緒に接地面に接地する。
この構成により、ペダルを通じて後輪が回転すれば、車椅子の車輪も回転できる。
本考案の第4の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1から第3のいずれかの考案に加えて、本体部は、車椅子の着座部の下に挿入されて、車椅子のフレームに取り付けられる。
この構成により、車椅子用足こぎ補助具は、容易かつ確実に、車椅子に装着できる。
本考案の第5の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1から第4のいずれかの考案に加えて、ペダルは、本体部の両側面に接続し、車椅子に着座する使用者の足の位置に対応する。
この構成により、使用者は簡単にペダルをこぐことができる。
本考案の第6の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1から第5のいずれかの考案に加えて、ペダルは、その回転を停止させる停止機構を有する。
この構成により、装着時にペダルが不意に動き出すことが無く、安全性が高まる。
本考案の第7の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1から第6のいずれかの考案に加えて、操作ハンドルは、前輪と接続されており、操作ハンドルが回動することで、前輪は、進行角度を変化させる。
この構成により、使用者は手での簡単な操作によって、移動方向を切り替えることができる。
本考案の第8の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1から第7のいずれかの考案に加えて、取付け具は着脱可能なベルトであり、ベルトは、車椅子のフレームに取り付けられて本体部を固定する。
この構成により、固定が適切に行える。
本考案の第9の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第1から第8のいずれかの考案に加えて、前輪および後輪の少なくとも一方は、その回転を停止させる停止機構を有する。
この構成により、装着時に不意に動き出す心配がなく、安全性が高まる。
本考案の第10の考案に係る車椅子用足こぎ補助具では、第9の考案に加えて、停止機構は、本体部が取付け具によって車椅子に取り付けられる作業中に、停止を実現する。
この構成により、装着時の安全性が高まる。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施の形態を説明する。
(実施の形態)
(全体概要)
実施の形態における車椅子用足こぎ補助具の全体概要を説明する。図1は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具が装着された車椅子の斜視図である。図2は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具の側面図である。
実施の形態における車椅子用足こぎ補助具の全体概要を説明する。図1は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具が装着された車椅子の斜視図である。図2は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具の側面図である。
車椅子100は、図1に示されるように、着座部102、背面101、車輪103などを備えている。これに、介助者が押す操作部104など必要な要素が備わっている。車椅子100は、市販されていたり、病院や介護施設などで貸し出されたりする一般的なものである。
従来技術で説明したように、このような一般的な車椅子100は、車輪103の外側に設けられている把持部105を操作して、車輪103を回転させて使用する。車椅子100の着座部102に着座している使用者自身が、把持部105を回転させて、車輪103を回転させる。車椅子100を必要とする使用者自身が、車椅子100を走行させる。
しかしながら、歩行が困難である使用者は、腕力や手の力も弱まっていたり、不自由であったりすることが多い。この場合に、介助者が操作部104を押して車椅子100を走行させるのは、介助者の負担や経済的な問題もある。
車椅子用足こぎ補助具1は、このような状況に対応して、車椅子100に装着されて使用される。
車椅子用足こぎ補助具1は、本体部2、前輪3、後輪4、ペダル5、操作ハンドル6、取付け具7と、を備える。本体部2は、車いす用足こぎ補助具1の全体の骨格を形成する。すなわち、フレームのような要素である。本体部2に、種々の要素が接続している。
前輪3は、本体部2の前方に取り付けられる。図2では、前輪3が本体部2の前方に取り付けられている状態が示されている。前輪3が本体部2の前方に取り付けられることで、図1のように、車椅子用足こぎ補助具1が車椅子100に装着されると、全体での前方に、前輪3が位置するようになる。全体の前方に前輪3が位置することで、前輪3は、足こぎでの進行方向を作ることができるようになる。
後輪4は、本体部2の後方に取り付けられる。図1では、車椅子100に隠れて見えないが、図2において、本体部2の後方に後輪4が取り付けられているのが分かる。後輪4は、車椅子用足こぎ補助具1の駆動を行う動輪であり、ペダル5が漕がれると回転して、車椅子100を走行させることができるようになる。
後輪4は、駆動する動輪となるので、前輪3よりも径が大きいことも好適である。径が大きいことで走行が容易となりつつ、小さな足こぎの力でも進むようになるかである。また、前輪3が小さいことで、前輪3が、走行方向のコントロールに適するようになる。
ペダル5は、後輪4に駆動力を与える。着座部102に着座する使用者が、足でペダル5を漕ぐ。このペダル5が漕がれると、この駆動力が後輪4に伝わる。例えば、自転車のようにベルトやチェーンに歯車が組み合わされることで、ペダル5が漕がれた回転力が、後輪4に伝わる。後輪4に回転力が伝わると、この駆動力によって、後輪4が回転する。回転によって、進むようになる。
ペダル5は、着座部102に着座した使用者の足がちょうど当たる場所にある。使用者は、着座部102に着座した状態で、ペダル5を漕ぐことができる。ペダル5であるので、足で漕げばよく、腕力や手の力が衰えている使用者や手に不自由のある使用者であっても、足で漕ぐだけで簡単に車椅子100を走行させることができる。
操作ハンドル6は、前輪3の方向を制御する。図1、図2では、操作ハンドル6は、本体部2に取付けられている。このとき、操作ハンドル6は、着座部102に着座した使用者が、着座状態のまま、手で操作できるように、上方に伸びていることが好ましい。また、片手でも操作できるように図1、2のように一つの把持部が突出しており、これを片手で回動させることで、走行方向を変化させることができる。
また、操作ハンドル6は、前輪3に接続しており、操作ハンドル6を回動させることで、前輪3の向きが変わる。使用者はペダル5を漕ぎながら後輪4を回転させ、操作ハンドル6を操作しながら前輪3の向きを変える。これらの結果、着座したままの状態で、足こぎによって車椅子100を走行させつつ、所望の方向に進ませることができる。
また、後輪4は車椅子100の車輪103と共に床面(地面)に接地している。このため、ペダル5が漕がれると、後輪4が車輪103と共に接地面に対して回転して、車椅子100が走行できる。
取付け具7は、本体部2を車椅子100のフレーム106に取り付け可能である。取付け具7が、事後的に車椅子100のフレーム106に取り付け可能であることで、車椅子用足こぎ補助具1が、一般の車椅子100に取り付けられるようになる。
取付け具7によって本体部2が車椅子100に取り付けられると、車椅子100に着座した使用者が、着座したままで車椅子100を足こぎで走行させることができる。また、取付け具7で取り付け可能であることで、必要な場合だけ、取り付けることができる。不要な場合には、取り付けなければ、車椅子100は、そのままで使用される。
(前輪)
前輪3は、上述した通り、本体部2の前方についており回転しながら走行すると共に、操作ハンドル6による操作で、走行方向を切り替える。操作ハンドル6を右方向に向ければ、前輪3も右方向に向く。この右方向に向いた状態となることで、車椅子100は、右方向に進むようになる。
前輪3は、上述した通り、本体部2の前方についており回転しながら走行すると共に、操作ハンドル6による操作で、走行方向を切り替える。操作ハンドル6を右方向に向ければ、前輪3も右方向に向く。この右方向に向いた状態となることで、車椅子100は、右方向に進むようになる。
操作ハンドル6と前輪3とが直接つながっていることで、操作ハンドル6の操作が、ダイレクトに前輪3に伝わる。もちろん、操作ハンドル6の力を増加させて前輪3に伝える構造であることも好適である。
前輪3および後輪4の少なくとも一方は、回転を停止させる停止機構を備えることも好適である。前輪3や後輪4の外側を止めるストッパーや、内側から止めるストッパーなどがあればよい。あるいは、プランジャー操作によって、ペダル5の回転が、前輪3や後輪4に伝わらない構造であってもよい。
使用者が、走行をせずに位置を保ちたい場合に、この停止機構が使用されればよい。あるいは、車椅子用足こぎ補助具1を車椅子100に取り付ける最中に、停止機構が使用されればよい。後者の場合には、停止機構によって前輪3あるいは後輪4が停止していることで、取付けの際に、不意に動き出すことがなく、使用者にとっても補助者にとっても安心だからである。
すなわち、停止機構は、本体部2が取付け具7によって車椅子100に取り付けられる作業中に、停止を実現すればよい。この停止の実現によって、使用者や補助者の安全が実現できる。
(後輪)
後輪4は、上述した通り、ペダル5が漕がれることで回転して、車椅子100を走行させる。
後輪4は、上述した通り、ペダル5が漕がれることで回転して、車椅子100を走行させる。
車椅子用足こぎ補助具1が車椅子100に取り付けられると、後輪4は、車椅子100の車輪103と共に、接地面に接地する。床面や地面などの接地面である。一緒に接地することで、後輪4が回転すると、後輪4と車輪103との両方が一緒に回転する。この一緒の回転により、使用者が着座した状態で車輪103と後輪4とが回転して、車椅子100をスムーズに進めることができる。
ペダル5と後輪4とは、伝達部材で接続されている。伝達部材は、ペダル5の回転を後輪4に伝達する。この伝達によって、ペダル5の回転駆動力が、後輪4を回転駆動させる。伝達部材は、チェーンやベルトなどであればよい。
後輪4は、車輪103と一緒に接地面に接地する。この接地により、ペダル5から与えられた駆動力によって、後輪4が回転する。この回転において、後輪4と車輪103とが一緒に接地面において回転し、車椅子100の走行駆動を実現する。特に、車輪103と一緒に回転することで、より高い駆動力を実現でき、使用者にとって楽である。
(本体部)
本体部2は、車椅子用足こぎ補助具1の全体骨格を形成する。車椅子100に取り付けられる際の基礎部分となる。このため、本体部2は、十分な強度と耐久性を有していることが好ましい。また、後輪4とペダル5とをつなぐ伝達部材を、その内部に収容していることも好ましい。
本体部2は、車椅子用足こぎ補助具1の全体骨格を形成する。車椅子100に取り付けられる際の基礎部分となる。このため、本体部2は、十分な強度と耐久性を有していることが好ましい。また、後輪4とペダル5とをつなぐ伝達部材を、その内部に収容していることも好ましい。
本体部2は、車椅子100の着座部102の下に挿入されて、車椅子100のフレーム106に取り付けられる。着座部102の下に挿入されて装着されることで、足こぎとしての機能を発揮できる。また、車椅子100の足こぎでの走行を実現できる。
(取付け具)
取付け具7は、車椅子100のフレーム106に取り付けられる。例えば、取付け具7は、着脱可能なベルトであり、ベルトがフレーム106に取り付けられて、本体部2を固定することでもよい。ベルトであることで、取付けや取り外しが容易となるからである。
取付け具7は、車椅子100のフレーム106に取り付けられる。例えば、取付け具7は、着脱可能なベルトであり、ベルトがフレーム106に取り付けられて、本体部2を固定することでもよい。ベルトであることで、取付けや取り外しが容易となるからである。
あるいは、取付け具7は、金具などによる装着可能な部材でもよい。
(ペダル)
ペダル5は、本体部2の両側面に接続して取り付けられる。車椅子100の着座部102に着座する使用者が、足を前に置いた位置に対応する位置に、ペダル5がある。
ペダル5は、本体部2の両側面に接続して取り付けられる。車椅子100の着座部102に着座する使用者が、足を前に置いた位置に対応する位置に、ペダル5がある。
使用者は、着座した状態で、足を自然なレベルで伸ばすとペダル5に足が載る。この足が載ることで、ペダル5を簡単に漕ぐことができる。
ペダルは、足を受ける構造を有することで、簡単に漕ぐことができる。また使用者の肉体的な衰えに対応して、ペダル5には、載せた足を留める留め具が備わっていることも好適である。
また、ペダル5は、回転を停止させる停止機構を有することも好適である。例えば、取付け具7によって車椅子用足こぎ補助具1を車椅子100に取り付ける際に、この停止機構によってペダル5の回転が停止する。車椅子100に取り付ける際にペダル5の回転が停止していることで、使用者が不意にペダル5を漕いでしまって、取付けの際の危険性が防止できる。
(操作ハンドル)
操作ハンドル6は、図2のように上に突出しており、着座している使用者が着座した状態のままで操作できる。
操作ハンドル6は、図2のように上に突出しており、着座している使用者が着座した状態のままで操作できる。
ここで、操作ハンドル6は、前輪3と接続されており、操作ハンドル6が回動すると、それに合わせて前輪3も回動して向きを変える。この結果、進行角度が変化できる。
以上のように、本考案の車椅子用足こぎ補助具1は、事後的に車椅子100に取り付けが可能であり、取り付けられた後で、使用者が足でペダル5を漕ぎながら車椅子100を走行させることができる。
(動作説明)
本考案の車椅子用足こぎ補助具1の動作について説明する。図3は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具の写真である。実際に製作された一例の車椅子用足こぎ補助具の側面からの写真である。
本考案の車椅子用足こぎ補助具1の動作について説明する。図3は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具の写真である。実際に製作された一例の車椅子用足こぎ補助具の側面からの写真である。
図4は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具を取り付けようとする状態を示す写真である。図4の写真のように、車椅子に使用者が着座した状態で、車椅子用足こぎ補助具が取り付けられる。
図5は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具を車椅子のフレームに装着する作業を示す写真である。既述したように、取付け具7は、ベルトなどの構成を有している。図5の写真には、取付け具としてベルトが示されている。補助者などが、ベルトを、車椅子のフレームに取り付ける。ベルトには、固着具が備わっており、この固着具などによって、ベルトがフレームに固定される。
なお、車椅子には、骨格用のフレームが備わっており、このフレームに取り付けられれば良い。
図6は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具を車椅子のフレームに装着する作業を示す写真である。図5の作業に続いて、反対側のフレームにも、取付け具が取り付けられる。この取付けによって、車椅子用足こぎ補助具1が、車椅子に確実に取り付けられる。
図7は、本考案の実施の形態における車椅子用足こぎ補助具が取り付けられた車椅子の写真である。取付けの終わった車椅子の斜視状態の写真が示されている。図5、図6の作業を経て、車椅子に車椅子用足こぎ補助具が取り付けられる。この取付けの完了により、使用者は、足こぎにより車椅子を使用できるようになる。
なお、図7は、取付け後の状態を分かり易くするために、使用者が着座していない状態を示しているが、実際には使用者が着座したまま取付けが完了する。
図8、図9は、本考案の実施の形態におけるとりつけられた車椅子用足こぎ補助具のペダルの上に、使用者の足が載置される作業を示す写真である。既述したように、車椅子用足こぎ補助具1は、ペダル5を備えている。本体部2の前方にペダル5が備わっているので、装着された後では、着座している使用者の足下に、ちょうどペダル5位置するようになる。
図8、図9は、補助者が、このペダルの上に使用者の足を載置する状態を示している。右足と左足のそれぞれを、ペダルの上に載置して、使用者がペダルをこぐことが可能となる状態となる。
また、図8、図9に示されるように、ペダルには足を固定するベルトが備わっていることも好適である。このベルトを足の外側に巻き付けて固定することで、ペダルに足が固定されるようになる。使用者は足腰の衰えなどがある。このような状態では、足が固定されていることが安心と安定に繋がる。
図10は、本考案の実施の形態における使用者による足こぎの状態を示す写真である。図10のように、使用者はペダルに載せた足を動かして、ペダルをこぐことができる。このペダルをこぐことで、使用者は、車椅子を走行させることができる。車椅子の走行は、車椅子の車輪を回すことと同様であり、使用者は、足の力を使って、車椅子を使用することができるようになる。
足の力で車椅子を漕ぐことは、車輪を手で操作して漕ぐよりも容易である。加えて、足を少しでも使用することで、衰えた足腰のトレーニングにもなるメリットがある。脳の活性化にもつながる。
図11は、本考案の実施の形態の車椅子用足こぎ補助具が装着された車椅子の後方からの写真である。車椅子用足こぎ補助具は、フレームに固定されているので、後方からみても、しっかりと固定されている。この固定によって、使用者は、足でしっかりと漕いで走行させることができる。
図12は、本考案の実施の形態における操作ハンドルを操作する状態を示す写真である。使用者は、手で操作ハンドルを操作して、走行方向を変化させることができる。操作ハンドルは、把持部が出ており、使用者は手でこれを把持するだけで、簡単に操作することができる。
以上のように、本考案の車椅子用足こぎ補助具は、足でペダルをこぐだけで、簡単に車椅子を走行させて移動することができる。
なお、実施の形態1〜2で説明された壁材固定装置は、本考案の趣旨を説明する一例であり、本考案の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 車椅子用足こぎ補助具
2 本体部
3 前輪
4 後輪
5 ペダル
6 操作ハンドル
7 取付け具
100 車椅子
101 背面
102 着座部
103 車輪
104 操作部
105 把持部
106 フレーム
2 本体部
3 前輪
4 後輪
5 ペダル
6 操作ハンドル
7 取付け具
100 車椅子
101 背面
102 着座部
103 車輪
104 操作部
105 把持部
106 フレーム
Claims (10)
- 車椅子に取り付け可能な車椅子用足こぎ補助具であって、
本体部と、
前記本体部の前方に取り付けられて、進行方向を決める前輪と、
前記本体部の後方に取り付けられて、駆動力を受けて回転する後輪と、
前記後輪に駆動力を与え、使用者の足で漕がれるペダルと、
前記前輪の方向制御を制御する操作ハンドルと、
前記本体部を、前記車椅子のフレームに取り付け可能な取付け具と、を備え、
前記ペダルが漕がれることで、前記後輪は、前記車椅子の車輪と共に接地面に対して回転して、前記車椅子が走行できる、車椅子用足こぎ補助具。 - 前記ペダルと前記後輪とは、伝達部材で接続されており、前記伝達部材は、前記ペダルの回転を、前記後輪に伝達して前記後輪を回転させる、請求項1記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記後輪は、前記車輪と一緒に接地面に接地する、請求項1または2記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記本体部は、前記車椅子の着座部の下に挿入されて、前記車椅子のフレームに取り付けられる、請求項1から3のいずれか記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記ペダルは、前記本体部の両側面に接続し、前記車椅子に着座する使用者の足の位置に対応する、請求項1から4のいずれか記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記ペダルは、その回転を停止させる停止機構を有する、請求項1から5のいずれか記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記操作ハンドルは、前記前輪と接続されており、前記操作ハンドルが回動することで、前記前輪は、進行角度を変化させる、請求項1から6のいずれか記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記取付け具は着脱可能なベルトであり、前記ベルトは、前記車椅子のフレームに取り付けられて前記本体部を固定する、請求項1から7のいずれか記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記前輪および前記後輪の少なくとも一方は、その回転を停止させる停止機構を有する、請求項1から8のいずれか記載の車椅子用足こぎ補助具。
- 前記停止機構は、前記本体部が前記取付け具によって前記車椅子に取り付けられる作業中に、停止を実現する、請求項9記載の車椅子用足こぎ補助具。
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2017
- 2017-07-30 JP JP2017003497U patent/JP3212975U/ja not_active Expired - Fee Related
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