JP2001067727A - 光ディスク - Google Patents

光ディスク

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JP2001067727A
JP2001067727A JP24128899A JP24128899A JP2001067727A JP 2001067727 A JP2001067727 A JP 2001067727A JP 24128899 A JP24128899 A JP 24128899A JP 24128899 A JP24128899 A JP 24128899A JP 2001067727 A JP2001067727 A JP 2001067727A
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light
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optical disk
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Toshio Ando
敏男 安藤
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Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生される記録情報のS/Nが良く、且つ、
フォーカスサーボやトラッキングサーボが取り易い光デ
ィスクを提供する。 【解決手段】 記録情報と対応して複数のピット1aを
周回状に形成した透明なディスク基板1上に、レーザー
光Lの照射光強度が強くなると光透過率が上がるマスク
層2と、記録情報を再生するために前記レーザー光Lを
反射させる反射層4と、保護層5とが積層して膜付けさ
れ、前記透明なディスク基板1側から照射した前記レー
ザー光Lの光スポット径が前記マスク層2を透過するこ
とで実質的に縮小した光スポット径となって前記反射層
4に入射するようになされている光ディスクにおいて、
前記マスク層2と前記反射層4との間に、前記レーザー
光Lに対して波長変換機能を有する波長変換層3を膜付
けしたこと特徴とする光ディスクD1を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録情報(情報信
号)を高密度(超解像度)に光学的に再生又は記録再生
することができるマスク層を形成した光ディスクにおい
て、とくに、マスク層と反射層との間、又は、マスク層
と記録層との間に、レーザー光に対して波長変換機能を
有する透明な波長変換層を膜付けした光ディスクに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、多量に記録情報(情報信号)
を記録再生することができてアクセス時間も短い記録再
生媒体として光ディスクが知られているが、情報化社会
のディジタル化の発展に伴って、光ディスクを用いて更
なる高密度記録再生(超解像度記録再生)が望まれてい
る。
【0003】そして、光ディスクにより記録情報を光学
的に高密度に再生又は記録再生する方法として、例えば
以下のような方法が提案されている。
【0004】すなわち、この方法としては(a)再生用
又記録再生用のレーザー光の波長を短くすること、
(b)光ディスクに集光するレンズのNA(開口数)を
大きくすること、(c)情報信号を記録する記録層を多
層にすること、(d)記録するレーザー光の波長を変え
て多重に記録すること、(e)マスク層を形成してレー
ザー光の光スポット径を実質的に小さくすること、等の
方法がある。これらの方法の内、マスク層を形成して実
質的にレーザー光のスポット径を小さくする手法は、例
えば特開平5−12673号公報、特開平5−1271
5号公報、特開平5−28498号公報、特開平5−2
8535号公報及び特開平5−73961号公報等に開
示されている。
【0005】図1は従来の光ディスクの一例としてマス
ク層付き再生専用光ディスクを模式的に示した拡大断面
図、図2は従来の光ディスクの他例としてマスク層付き
記録再生可能光ディスクを模式的に示した拡大断面図、
図3はマスク層付き光ディスクにおいて、マスク層の温
度と光の透過率との関係を示した図、図4はマスク層付
き光ディスクにおいて、マスク層に集光した光の強度分
布と、このマスク層を透過する光の強度分布の模式図で
あり、(a)は光ディスクの回転方向の光の強度分布を
示し、(b)は光ディスクの半径方向の光の強度分布を
示した図、図5はマスク層付き光ディスクにおいて、マ
スク層に集光した光スポットと、光を吸収して温度が上
がって透過率が上がるマスク層を透過する光スポットと
の関係を示した図である。
【0006】まず、図1に示した如く、従来のマスク層
付き再生専用光ディスク100では、円盤状の透明なデ
ィスク基板101の一方の面に記録情報と対応して複数
のピット101aが周回状(螺旋状又は同心円状)に成
形され、且つ、他方の面は平坦に形成されており、この
ディスク基板101の一方の面上にマスク層102、反
射層103及び保護層104が順次積層して膜付けされ
ている。尚、図1中に示した複数のピット101aへの
各層の膜付けは各層の膜厚が薄いため複数のピット10
1aにならって凹凸状に膜付けされるものであるが、図
示の都合上簡略的に示している。そして、透明なディス
ク基板101の他方の面側からレーザー光Lを照射し
て、複数のピット101aと対応した反射層103から
の反射光を読み取っている。
【0007】一方、図2に示した如く、従来のマスク層
付き記録再生可能光ディスク200では、円盤状の透明
なディスク基板201の一方の面にランド201aとグ
ルーブ(溝)201bとが交互に周回状に成形され、且
つ、他方の面は平坦に形成されており、このディスク基
板201の一方の面上にマスク層202、記録層20
3、反射層204及び保護層205が順次積層して膜付
けされている。尚、図2中に示したランド201aとグ
ルーブ(溝)201b上への各層の膜付けは各層の膜厚
が薄いためランド201aとグルーブ(溝)201bに
ならって凹凸状に膜付けされるものであるが、図示の都
合上簡略的に示している。そして、透明なディスク基板
101の他方の面側からレーザー光Lをランド201
a,グルーブ201bの少なくとも一方に照射して情報
信号を記録層203に記録し、記録した記録情報を反射
層204で反射させて反射光を読み取っている。
【0008】ここで、上記した各光ディスク100,2
00の各マスク層102,202は、各ディスク基板1
01,201の他方の面側からレーザー光Lを照射しな
いとき、あるいはレーザー光Lの光強度が弱いときは透
過率が小さく、一方、レーザー光Lの光強度が強くなる
とマスク層102,202は光学的に光を吸収して温度
が上がることにより化学的に変化して、図3に示すよう
に光の透過率が上がり、図5に示すようにマスク層を透
過したスポット径が実質的に小さくなるものである。
【0009】すなわち、図4(a),(b)に示したレ
ーザー光Lの光強度分布特性では、マスク層に入射する
光の強度分布に対してマスク層を透過した光の強度分布
が狭まっており、この作用を利用して小さなピットを再
生又は記録再生することが可能となる。この作用を利用
した時に、光ディスク面に現れるレーザー光の光スポッ
トの状態が図5に示されている。この際、図4(a)に
示した状態は、図5中で後述するマスク透過光スポット
Cの回転方向の状態と対応しており、一方、図4(b)
に示した状態は、図5中でマスク透過光スポットCの半
径方向の状態と対応している。
【0010】図5に示したように、光ディスクを矢印方
向に回転させながら一定強度のレーザー光を連続してス
ポット状に照射すると、光ディスク上の例えばB点は、
円形の光スポットLSのA点からB点までの光強度を積
分した強度の光が照射される。この光を吸収して変換さ
れた熱から、熱伝導や輻射で失われる熱を引いた熱で温
度が上昇し、マスク層の透過率が上がる。よって、光ス
ポットLS内で透過率の上がる部分は、光ディスクの回
転方向で云うと、スポット径の後ろ部分(後流側)にな
り、レーザー光のスポット径が実質的に縮小し、この状
態でレーザー光がマスク層内を透過して反射層又は記録
層に到達する。即ち、図5中において、光スポットLS
内の斜線で示すエリアCの部分は、レーザー光の光強度
が強くマスク層を透過したマスク透過光スポットを示
し、このエリアCを除いた残りのエリアDは、レーザー
光の光強度が弱くマスク層を透過しにくい光スポットを
示している。このように、マスク層を形成することによ
り、レーザー光のスポット径が実質的に小さくなり、高
密度な光ディスクの再生又は記録再生が可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のマス
ク層付き再生専用光ディスク100及びマスク層付き記
録再生可能光ディスク200では、マスク層102,2
02のマスク効果によりレーザー光Lのスポット径が実
質的に小さくなり、記録情報(情報信号)を高密度(超
解像度)に再生又は記録再生が可能となるものの、入射
したレーザー光がマスク層102,202のマスク透過
光スポットCを透過して記録情報と対応した反射層10
3,204から反射された後に再びマスク透過光スポッ
トCを通過した戻り光と、入射したレーザー光の光スポ
ットLS内の低温部(エリアD)と対応してレーザー光
が透過しにくいマスク層部位でそのまま反射された反射
光とが光スポットLS内で同じ波長として混在するた
め、再生される記録情報のS/Nが著しく低くなってし
まう共に、光ディスク100,200上でフォーカスサ
ーボやトラッキングサーボを取るのが難しくなってい
る。
【0012】そこで、再生される記録情報のS/Nが良
く、且つ、フォーカスサーボやトラッキングサーボが取
り易いマスク層付き再生専用光ディスク又はマスク層付
き記録再生可能光ディスクが望まれている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、記録情報と対応
して複数のピットを周回状に形成した透明なディスク基
板上に、レーザー光の照射光強度が強くなると光透過率
が上がるマスク層と、記録情報を再生するために前記レ
ーザー光を反射させる反射層と、保護層とが積層して膜
付けされ、前記透明なディスク基板側から照射した前記
レーザー光の光スポット径が前記マスク層を透過するこ
とで実質的に縮小した光スポット径となって前記反射層
に入射して該反射層で反射されるようになされている光
ディスクにおいて、前記マスク層と前記反射層との間
に、前記レーザー光の波長を変換する機能を有する透明
な波長変換層を膜付けしたこと特徴とする光ディスクで
ある。
【0014】また、第2の発明は、ランドとグルーブと
を交互に周回状に形成した透明なディスク基板上に、レ
ーザー光の照射光強度が強くなると光透過率が上がるマ
スク層と、情報信号を記録するための記録層と、該記録
層に記録した記録情報を再生するために前記レーザー光
を反射させる反射層と、保護層とが積層して膜付けさ
れ、前記透明なディスク基板側から照射した前記レーザ
ー光の光スポット径が前記マスク層を透過することで実
質的に縮小した光スポット径となって前記記録層に入射
して前記反射層で反射されるようになされている光ディ
スクにおいて、前記マスク層と前記記録層との間に、前
記レーザー光の波長を変換する機能を有する透明な波長
変換層を膜付けしたこと特徴とする光ディスクである。
【0015】更に、第3の発明は、上記した第1又は第
2の発明の光ディスクにおいて、前記マスク層にアンチ
モンを用いたことを特徴とする光ディスクである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る光ディスクの
一実施例を図6乃至図10を参照して、<第1実施例
>,<第2実施例>の順に詳細に説明する。
【0017】<第1実施例>図6は本発明に係る第1実
施例のマスク層付き再生専用光ディスクを模式的に示し
た拡大断面図、図7は本発明に係る第1実施例のマスク
層付き再生専用光ディスクを一部変形させた変形例を模
式的に示した拡大断面図、図8は本発明に係る第1実施
例のマスク層付き再生専用光ディスクに適用される記録
再生光学系装置を示した構成図である。
【0018】図6に示した如く、本発明に係る第1実施
例のマスク層付き再生専用光ディスクD1(以下、光デ
ィスクD1と記す)では、中央部に図示しない中心孔を
形成した円盤状の透明なディスク基板1の一方の面に記
録情報と対応して複数のピット1aが周回状(螺旋状又
は同心円状)に成形され、且つ、他方の面は平坦に形成
されている。上記ディスク基板1はインジェクション法
などによりポリカーボネイトなどを材料として成形され
ている。
【0019】また、透明なディスク基板1の一方の面上
に、レーザー光Lの照射光強度が強くなると光透過率が
上がるマスク層2と、レーザー光Lに対して波長変換機
能を有する透明な波長変換層3と、複数のピット1aと
対応した記録情報を再生するためにレーザー光Lを反射
させる反射層4と、保護層5とが順次積層して膜付けさ
れている。尚、図6中に示した複数のピット1a上への
各層の膜付けは各層の膜厚が薄いため複数のピット1a
にならって凹凸状に膜付けされるものであるが、図示の
都合上簡略的に示している。
【0020】そして、透明なディスク基板1側から再生
用のレーザー光Lが入射されるようになっており、片面
側からのみ記録情報を再生できる構造形態になってい
る。
【0021】ここで、上記したマスク層2としては、一
般的に例えば、レーザー光の照射光強度が強くなると温
度が高くなり光透過率が上がるサーモクロミック色素材
料又は二酸化バナジゥム(VO2)とか、レーザー光の
照射光強度が強くなると光そのものによって光透過率が
上がるホトクロミック材料又は微粒子分散ガラスとかが
用いられている。この実施例ではサーモクロミック色素
材料を用いたが、この場合、図5に示したようにレーザ
ー光Lが入射した時に光スポットLS内の低温部(エリ
アD)と対応してレーザー光Lが透過しにくいマスク層
部位の光反射率を高めるために、本発明ではマスク層2
にアンチン(Sb)を用いており、このアンチン(S
b)の作用については後述する。勿論、二酸化バナジゥ
ム(VO2),ホトクロミック材料,微粒子分散ガラス
などを用いた場合でも、マスク層2にアンチン(Sb)
を用いても何等の支障もない。
【0022】また、上記した波長変換層3は、本発明の
要部となるものであり、2次の非線形光学効果(SH
G)を有する材料が用いられており、例えば、LiNb
3とか、あるいはGeドープSiO2とか、もしくはT
eO2系ガラスなどを用いることができる。この波長変
換層3はここに入力したレーザー光Lの波長λを、出力
時に例えば略1/2λの波長に波長変換する機能を備え
ているものであり、波長変換層3の効果については後述
する。
【0023】また、上記した反射層4は、例えば、A
l,Auなどの金属膜であり、蒸着あるいはスパッター
法で膜付けしている。
【0024】また、反射層4上に膜付けした保護層5の
材料としては、フォトポリマーなどが用いられている。
【0025】次に、図7に示した本発明に係る第1実施
例を一部変形させた変形例のマスク層付き再生専用貼り
合せ光ディスクD2(以下、光ディスクD2と記す)
は、図6に示した上記光ディスクD1を2枚用意し、各
透明なディスク基板1側を互いに外側にし、且つ、各保
護層5側を互いに内側にして保護層5同士を接着層6を
介して接合することにより貼り合せ光ディスクを形成し
たものである。従って、この貼り合せ光ディスクは、両
面側から記録情報を再生できる構造形態になっている。
【0026】以上のように形成した本発明に係る第1実
施例における光ディスクD1,D2に適用される再生光
学系装置20Aについて図11を用いて簡略に説明す
る。
【0027】この再生光学系装置20Aは、例えば波長
650nmのレーザー光Lを出射する半導体レーザー素
子22と、半導体レーザー素子22からのレーザー光L
を平行光にするコリメータレンズ24と、偏光プリズム
26と、1/4波長板28と、レーザー光Lを光ディス
クD1(又はD2)に集光させるためにNA(開口数)
が0.6の対物レンズ30と、偏光プリズム26より分
岐されてくる光ディスクD1(又はD2)からの反射光
を集光する集光レンズ32と、シリンドリカルレンズ3
4と、集光された光を検出するための光検出器36とに
より主に構成されており、この光検出器36により光デ
ィスクD1(又はD2)からの反射光を検出することに
より光ディスクD1(又はD2)の記録情報とフォーカ
ス情報とトラッキング情報とを再生している。
【0028】次に、上記のようにして作成したマスク層
付き再生専用光ディスクD1(又はD2)を再生光学系
装置20Aを用いて、再生パワー約2mwで記録情報を
再生している。
【0029】ここで、先に図5を用いて説明したよう
に、透明なディスク基板1側から入射したレーザー光L
の光スポットLSは、光強度が強い部分ではマスク層2
のマスク透過光スポットCを透過して波長変換層3に入
り、この後、複数のピット1a(記録情報)と対応した
反射層4で反射され、反射された戻りのレーザー光Lは
再び波長変換層3,マスク層2,透明なディスク基板1
を通って出射されるが、この過程でレーザー光Lは波長
変換層3内を往復するために入射時の波長λに対して出
射時の波長は略(1/2×1/2)λ=略1/4λに変
換される。
【0030】一方、レーザー光Lの光スポットLS内の
光強度が弱い低温部(エリアD)と対応したマスク層部
位は光反射率が高いため、入射したレーザー光Lを透過
しにくくここでは入射時の波長λのまま反射される。
【0031】従って、波長変換層3による変換後の波長
に選択性のある信号検出系を用いれば、光スポットLS
内でレーザー光がLマスク層2を透過した部分と透過し
にくい部分とを波長の違いにより区別でき、光スポット
LS内の低温部(エリアD)からの反射光の影響を受け
ずに、再生される記録情報を高いS/Nで検出が可能で
ある。
【0032】また、先に説明したように、マスク層2に
アンチモン(Sb)を用いているために、光スポットL
S内の低温部(エリアD)と対応したマスク層部位の光
反射率が高められ、これにより光強度そのものが大きく
なるので、光スポットLS内でマスク層2を透過した部
分と透過しにくい部分との合計の光量を検出すればフォ
ーカスサーボやトラッキングサーボが取りやすくなる。
【0033】<第2実施例>図9は本発明に係る第2実
施例のマスク層付き記録再生可能光ディスクを模式的に
示した拡大断面図、図10は本発明に係る第2実施例の
マスク層付き記録再生可能光ディスクを一部変形させた
変形例を模式的に示した拡大断面図である。
【0034】図9に示した如く、本発明に係る第2実施
例のマスク層付き記録再生可能光ディスク光D3(以
下、ディスクD3と記す)では、中央部に図示しない中
心孔を形成した円盤状の透明なディスク基板11の一方
の面に情報信号を記録して再生するためのランド11a
とグルーブ(溝)11bとが交互に周回状に形成され、
且つ、他方の面は平坦に形成されている。上記ディスク
基板1はインジェクション法などによりポリカーボネイ
トなどを材料として成形されている。この際、ディスク
基板11に形成したランド11aとグルーブ11bとは
略同一幅に形成されて、記録再生時にレーザー光に対し
てトラッキングを取る機能も備えている。
【0035】また、透明なディスク基板11の一方の面
上に、レーザー光Lの照射光強度が強くなると光透過率
が上がるマスク層12と、レーザー光Lに対して波長変
換機能を有する透明な波長変換層13と、情報信号を記
録するための記録層14と、この記録層14に記録した
記録情報を再生するためにレーザー光Lを反射させる反
射層15と、保護層16とが順次積層して膜付けされて
いる。尚、図9中に示したランド11aとグルーブ
(溝)11b上への各層の膜付けは各層の膜厚が薄いた
めランド11aとグルーブ(溝)11bにならって凹凸
状に膜付けされるものであるが、図示の都合上簡略的に
示している。
【0036】そして、透明なディカク基板11側から記
録再生用のレーザー光Lが入射されるようになってお
り、片面側からのみ情報信号をディスク基板11に形成
したランド11aとグルーブ11bのうち少なくとも一
方の記録層14に記録再生できる構造形態になってい
る。
【0037】ここで、上記したマスク層12,波長変換
層13,反射層15,保護層16は、先に図6に示した
第1実施例のマスク層付き再生専用光ディスクD1中の
マスク層2,波長変換層3,反射層4,保護層5と同じ
であるので、ここでの説明を省略する。
【0038】また、上記した記録層14の記録材料とし
ては、相変化材料、光磁気材料、ライトワンス材料等が
ある。図9中に示した記録層14は相変化材料を用いて
おり、この記録層14は複数の積層膜よりなる。この記
録層14を具体的に述べると、波長変換層13に近い方
から、ZnS−SiO2誘電体膜14A、AgInSb
Te相変化材料膜14B、ZnS−SiO2誘電体膜1
4Cが順に積層して膜付けされている。
【0039】次に、図10に示した本発明に係る第2実
施例を一部変形させた変形例のマスク層付き記録再生可
能貼り合せ光ディスク光D4(以下、ディスクD4と記
す)は、図9に示した上記光ディスクD3を2枚用意
し、各透明なディスク基板11側を互いに外側にし、且
つ、各保護層16側を互いに内側にして保護層16同士
を接着層17を介して接合することにより貼り合せ光デ
ィスクを形成したものである。従って、この貼り合せ光
ディスクは、両面側から情報信号を記録再生できる構造
形態になっている。
【0040】以上のように形成した本発明に係る第2実
施例における光ディスクD3,D4に適用される記録再
生光学系装置20Bは図8に示した再生光学系装置20
Aと同一構成であるものの、記録時にレーザー光Lの記
録時照射光強度が約15mwと大きく、再生時にレーザ
ー光の再生時照射光強度が約2mwと小さく設定される
点が異なるものである。
【0041】次に、上記のようにして作成したマスク層
付き記録再生可能光ディスクD3(又はD4)を記録再
生光学系装置20Bを用いて、再生パワー約2mwで記
録層14に記録した記録情報を再生した場合にも、波長
変換層13の作用は第1実施例と同じであるので、詳述
を省略する。
【0042】尚、応用例として図6に示したマスク層付
き再生専用光ディスクD1と、図9に示したマスク層付
き記録再生可能光ディスクD3とを貼り合せた貼り合せ
光ディスクの製作も可能である。
【0043】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係る光ディスクに
おいて、マスク層付き再生専用光ディスク又はマスク層
付き記録再生可能光ディスクに、マスク層と反射層との
間、又は、マスク層と記録層との間に、レーザー光に対
して波長変換機能を有する波長変換層を膜付けしたた
め、入射したレーザー光の光スポット内の光強度が強い
部分ではレーザー光がマスク層を透過して波長変換層に
入り、この後、反射層で反射され再び波長変換層を通過
することで入射時の波長が出射時に比べて例えば略1/
4の波長に変換され、一方、レーザー光の光スポット内
の光強度が弱い部分ではレーザー光がマスク層で入力時
の波長のままで反射されるので、光スポット内でレーザ
ー光がマスク層を透過した部分と透過しにくい部分とを
波長の違いにより区別でき、光スポット内の低温部から
の反射光の影響を受けずに、再生される記録情報を高い
S/Nで検出が可能である。
【0044】また、マスク層にアンチモン(Sb)を用
いているために、光スポット内の低温部と対応したマス
ク層部位の光反射率が高められ、これにより光強度その
ものが大きくなるので、フォーカスサーボやトラッキン
グサーボが取りやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光ディスクの一例としてマスク層付き再
生専用光ディスクを模式的に示した拡大断面図である。
【図2】従来の光ディスクの他例としてマスク層付き記
録再生可能光ディスクを模式的に示した拡大断面図であ
る。
【図3】マスク層付き光ディスクにおいて、マスク層の
温度と光の透過率との関係を示した図である。
【図4】マスク層付き光ディスクにおいて、マスク層に
集光した光の強度分布と、このマスク層を透過する光の
強度分布の模式図であり、(a)は光ディスクの回転方
向の光の強度分布を示し、(b)は光ディスクの半径方
向の光の強度分布を示した図である。
【図5】マスク層付き光ディスクにおいて、マスク層に
集光した光スポットと、光を吸収して温度が上がって透
過率が上がるマスク層を透過する光スポットとの関係を
示した図である。
【図6】本発明に係る第1実施例のマスク層付き再生専
用光ディスクを模式的に示した拡大断面図である。
【図7】本発明に係る第1実施例のマスク層付き再生専
用光ディスクを一部変形させた変形例を模式的に示した
拡大断面図である。
【図8】本発明に係る第1実施例のマスク層付き再生専
用光ディスクに適用される記録再生光学系装置を示した
構成図である。
【図9】本発明に係る第2実施例のマスク層付き記録再
生可能光ディスクを模式的に示した拡大断面図である。
【図10】本発明に係る第2実施例のマスク層付き記録
再生可能光ディスクを一部変形させた変形例を模式的に
示した拡大断面図である。
【符号の説明】
D1…本発明に係る第1実施例の光ディスク(マスク層
付き再生専用光ディスク)、D2…本発明に係る第1実
施例の変形例の光ディスク、D3…本発明に係る第2実
施例の光ディスク(マスク層付き記録再生可能光ディス
ク)、D4…本発明に係る第2実施例の変形例の光ディ
スク、1…ディスク基板、1a…複数のピット、2…マ
スク層、3…波長変換層、4…反射層、5…保護層、6
…接着層、11…ディスク基板、11a…ランド、11
b…グルーブ(溝)、12…マスク層、13…波長変換
層、14…記録層、15…反射層、16…保護層、17
…接着層、L…レーザー光。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録情報と対応して複数のピットを周回状
    に形成した透明なディスク基板上に、レーザー光の照射
    光強度が強くなると光透過率が上がるマスク層と、記録
    情報を再生するために前記レーザー光を反射させる反射
    層と、保護層とが積層して膜付けされ、前記透明なディ
    スク基板側から照射した前記レーザー光の光スポット径
    が前記マスク層を透過することで実質的に縮小した光ス
    ポット径となって前記反射層に入射して該反射層で反射
    されるようになされている光ディスクにおいて、 前記
    マスク層と前記反射層との間に、前記レーザー光に対し
    て波長変換機能を有する透明な波長変換層を膜付けした
    こと特徴とする光ディスク。
  2. 【請求項2】ランドとグルーブとを交互に周回状に形成
    した透明なディスク基板上に、レーザー光の照射光強度
    が強くなると光透過率が上がるマスク層と、情報信号を
    記録するための記録層と、該記録層に記録した記録情報
    を再生するために前記レーザー光を反射させる反射層
    と、保護層とが積層して膜付けされ、前記透明なディス
    ク基板側から照射した前記レーザー光の光スポット径が
    前記マスク層を透過することで実質的に縮小した光スポ
    ット径となって前記記録層に入射して前記反射層で反射
    されるようになされている光ディスクにおいて、 前記マスク層と前記記録層との間に、前記レーザー光に
    対して波長変換機能を有する透明な波長変換層を膜付け
    したこと特徴とする光ディスク。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2記載の光ディスクに
    おいて、 前記マスク層にアンチモンを用いたことを特徴とする光
    ディスク。
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