JP2001065671A - 伝動ケースの連結部構造 - Google Patents

伝動ケースの連結部構造

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JP2001065671A
JP2001065671A JP23976099A JP23976099A JP2001065671A JP 2001065671 A JP2001065671 A JP 2001065671A JP 23976099 A JP23976099 A JP 23976099A JP 23976099 A JP23976099 A JP 23976099A JP 2001065671 A JP2001065671 A JP 2001065671A
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case
shaft
transmission
transmission case
pin
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JP23976099A
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Ichiro Maeda
一郎 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互いに伝動軸を内装した2つの伝動ケース
を、両者の相対姿勢を間違えることなく設定通りに組付
けるための位置決め手段を廉価に実現させる。 【解決手段】 第1軸を内装した筒状の第1ケース48
の一端側の横側面に、第2軸を内装した第2ケース35
の端部を連結するに、第1ケース46を、第2軸の軸方
向に沿う割り面wを有した前ケース部48aと後ケース
部48bとの2つ割り構造とし、第1ケース48と第2
ケース35とを連結するための合わせ部に、第1ケース
48に配置されるピン69と、第2ケース35に配置さ
れる穴70とで成る位置決め手段Aと、第2軸の軸方向
で嵌合するインロー部とを備える。ピン69は、割り面
wを挟んで前ケース部46aと後ケース部46bとの双
方に分割された半割り部69a,69bにて形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝動ケースの連結
部構造に係り、詳しくは、内部に伝動軸を有した伝動ケ
ースどうしを設定通りの相対姿勢で組付けるための位置
決め手段の合理化技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、特開平10−113037号公
報の図5や、特開平10−201339号公報の図3に
示されるように、内部に伝動軸が配置される伝動ケース
どうしを連結するには、インロー部の嵌め合わせとボル
トとを用いて、設定通りの相対姿勢で連結されるように
組付ける手段を採ることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したような連結構
造の場合、ボルトを両ケースに通せば両ケースの相対姿
勢が定まることになるが、組付け開始時におけるボルト
を通す前においては、インロー部を嵌合しただけでは相
対姿勢が決まらない。故に、90度間隔で4個のボルト
を用いるといった具合に、ボルト連結箇所がインロー部
の周囲に均等角度毎に複数設定されている構造では、設
定外の相対姿勢で誤組付けされるおそれがあり、その点
では改善の余地があった。
【0004】又、例えば、インロー部に代えてリーマボ
ルトを用いることにより、ボルトを通せば2つの伝動ケ
ースどうしを精度良く位置合わせできるように構成され
ている場合でも、ボルトを通すまでは両伝動ケースの姿
勢が定まらないものであるから、このような構造でも設
定外の相対姿勢で誤組付けされるおそれがある。
【0005】そこで、走行用ミッションケース等におけ
る常用手段であるノックピン構造を採用して、2つの伝
動ケースの位置決めを行うことが考えられるが、ノック
ピン構造はコストが高いとともに、それほどの精度も必
要ないことから、廉価な位置決め手段を模索しているの
が実情であった。従って、本発明の目的は、互いに伝動
軸を内装した2つの伝動ケースを、これら両者の相対姿
勢を間違えることなく設定通りに組付けるための位置決
め手段を廉価に実現させる点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕第1発明は、伝
動ケースの連結部構造において、内部に第1伝動軸を備
えた筒状の第1伝動ケースの一端側に、伝動軸に連動連
結される第2伝動軸を内部に備えた第2伝動ケースの軸
方向端部を連結するに、第1伝動ケースを、第2伝動軸
の軸方向に沿う割り面を有した第1ケース部と第2ケー
ス部とを連結して成る2つ割り構造に構成し、第1伝動
ケースと第2伝動ケースとを連結するための合わせ部
に、これら両伝動ケースの一方にピンを、かつ、他方に
そのピンが挿入される穴を配置して成る位置決め手段を
設けるとともに、ピン又は穴を、割り面を挟んで第1ケ
ース部と第2ケース部との双方に分割して形成されるよ
うに構成してあることを特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明において、第1伝動
ケースと第2伝動ケースとを連結するための合わせ部
に、第2伝動軸の軸方向で嵌合するインロー部を形成し
てあることを特徴とする。
【0008】〔作用〕請求項1の構成によれば、一方の
伝動ケースにピンを、かつ、他方の伝動ケースにピン用
の穴を形成しての位置決め手段により、2つの伝動ケー
スどうしの位置決めを行わせる構造である。この構造で
は、これらピン又は穴を伝動ケースの型成形時に一体形
成することが可能であり、両伝動ケースに形成されるピ
ン穴、及びノックピンの3者に高精度な機械加工と高精
度な寸法設定とが必要なノックピン構造に比べて、製造
コストを低く抑えることができる。
【0009】筒状の第1伝動ケースを、第1ケース部と
第2ケース部とで成る2つ割り構造とする場合、各々の
ケース部は、筒を長手方向に沿う面で割った半割り筒形
状として、外型と内型との2個、すなわち最少個数の金
型で型成形できるように設定するのが一般的である。故
に、第1伝動ケースに設けられるピン又は穴を、割り面
を挟んで第1ケース部と第2ケース部との双方に分割し
てあるから、その分割されたピン又は穴は、前述した外
型と内型とで一体成形することができ、入れ子型等の第
3の金型を新たに用意しなくても済むようになる。
【0010】例えば、両ケース部に跨がること無く、い
ずれかのケース部のみにピン又は穴を形成することは可
能であるが、その手段では、外型と内型の合わせ面(パ
ーティングライン)が平面ではなく凹凸の存在する複雑
な型構造になるとか、前述したようにピン又は穴用の第
3の金型が必要になって、いずれの場合でもコスト高に
なるに対し、本請求項の手段ではそのような不利が生じ
ない点で好ましい。
【0011】請求項2の構成によれば、ピンと穴による
位置決め手段とインロー部とで両伝動ケースを位置決め
するものであるから、ピン挿入手段は1箇所設ければ良
く、複数箇所設ける場合に比べてさらに金型構造の簡素
化、並びにコストダウンが可能になる。又、2つの伝動
ケースに跨がって伝動軸を通す場合の位置決め、或い
は、伝動軸どうしをギヤ連動させる場合のギヤ咬合部の
位置決め等が、インロー部の存在によって精度良く行え
て良好な伝動機能が得られるようになる。
【0012】〔効果〕請求項1及び2に記載の伝動ケー
スの連結部構造では、(イ)割り面を挟んで2つのケー
ス部の双方にピン又は穴を分割形成して成る位置決め手
段を、2つの伝動ケースの合わせ面に構成させる工夫に
より、内部に伝動軸を備えた2つの伝動ケースを設定通
りの相対姿勢で間違いなく組付けできるとともに、その
ための手段を廉価に構成することができた。
【0013】請求項2に記載の伝動ケースの連結部構造
では、ピンと穴とによる位置決め手段にインロー部を併
用することにより、2つの伝動ケースの位置決め精度が
向上して、内部を通る伝動軸どうしを連動連結するに有
利となる状態を得ながら、前記(イ)の効果を奏する利
点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には3条刈り用の自脱型コン
バインの前半部側面が示されており、このコンバイン
は、左右一対のクローラ式走行装置1Aを備えた走行機
体1の前部に、3条分の植立穀稈を刈取って左上後方に
向けて搬送する刈取部2を左右向きの軸芯P周りに上下
揺動駆動可能に連結するとともに、走行機体1の左側に
は、刈取部2から刈取穀稈を受け取って脱穀・選別処理
を施す脱穀装置3を、又、走行機体1の右側には、脱穀
装置3からの選別処理後の穀粒を貯留する穀粒タンク
4、作業者が搭乗する操縦部5、等を搭載装備して構成
されている。
【0015】図1〜4に示すように、刈取部2は、植立
穀稈の株元側に作用して分草する4基の分草具6、分草
された植立穀稈を引き起こす3基の引起し装置7、引き
起こされた植立穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈
取装置8、その切断により刈取られた植立穀稈(刈取穀
稈)を後方に向けて掻き込み搬送する3基の第1搬送装
置9、掻き込み搬送された刈取穀稈を左右中央に寄せ集
めながら後方に向けて搬送する左右一対の第2搬送装置
10、左右中央に寄せ集められた刈取穀稈を起立姿勢か
ら横倒し姿勢に徐々に姿勢変更しながら後方の脱穀装置
3に向けて供給搬送する第3搬送装置11、及び、それ
らを支持する刈取フレーム12等で構成されている。
【0016】図3及び図4に示すように、各引起し装置
7は、立設された引起ケース7a、引起ケース7aにお
ける植立穀稈引き起こし経路側(内側)の上部に配備さ
れた駆動スプロケット7b、引起ケース7aの下部に配
備された従動スプロケット7c、それらのスプロケット
7b,7cに亘って巻き掛けられた回動チェーン7d、
回動チェーン7dに引き起こし姿勢と格納姿勢とに姿勢
変更可能な状態で一定間隔ごとに取り付けられた複数の
引起爪7e、及び、引起ケース7aにおける戻り経路側
の上部に配備されたテンションスプロケット7f、等で
構成されており、引き起こし姿勢で上昇する引起爪7e
の係止引き上げ作用によって植立穀稈の引き起しを行う
ようになっている。
【0017】図1,図2,図4及び図5に示すように、
各第1搬送装置9は、後方側に配備された駆動プーリ9
a、前方側に配備された従動プーリ9b、及び、それら
のプーリ9a,9bに亘って巻き掛けられた突起付き回
動ベルト9c等で構成された回動ベルト機構9Aと、各
駆動プーリ9aの下方に配設されたパッカ9Bとを備え
ており、回動ベルト機構9Aとパッカ9Bの係止搬送作
用によって刈取穀稈の掻き込み搬送を行うようになって
いる。
【0018】左側の第2搬送装置10は、挾持搬送機構
10Aと上下2段の係止搬送機構10Bとを備えて構成
されており、挾持搬送機構10Aの挾持搬送作用と各係
止搬送機構10Bの係止搬送作用によって刈取穀稈の寄
せ集め搬送を行うようになっている。先ず、挾持搬送機
構10Aは、左側端部に配備された駆動スプロケット1
0a、左右中央部に配備された第1従動スプロケット1
0b、左側の第1搬送装置9における駆動プーリ9aと
パッカー9Bとの間に配備された第2従動スプロケット
10c、及び、それらのスプロケット10a〜10cに
亘って巻き掛けられた突起付き回動チェーン10d等で
構成されている。
【0019】係止搬送機構10Bは、左側の第1搬送装
置9における駆動プーリ9aの上方に配備された第1駆
動スプロケット10e、その後方に配備された第1従動
スプロケット10f、それらのスプロケット10e,1
0fに亘って巻き掛けられた第1回動チェーン10g、
第1回動チェーン10gに一定間隔ごとに取付けられた
複数の第1係止搬送爪10h、第1従動スプロケット1
0fの上方に配備された第2駆動スプロケット10j、
その後方に配備された第2従動スプロケット10k、そ
れらのスプロケット10j,10kに亘って巻き掛けら
れた第2回動チェーン10m、及び、第2回動チェーン
10mに一定間隔ごとに取付けられた複数の第2係止搬
送爪10n等で構成されている。
【0020】図2,図4及び図5に示すように、右側の
第2搬送装置10は、右側端部に配備された駆動スプロ
ケット10a、左右中央部に配備された第1従動スプロ
ケット10b、右側の第1搬送装置9における駆動プー
リ9aとパッカー9Bとの間に配備された第2従動スプ
ロケット10c、及び、それらのスプロケット10a〜
10cに亘って巻き掛けられた突起付き回動チェーン1
0d、等で構成された挾持搬送機構10Aのみを備えて
おり、挾持搬送機構10Aの挾持搬送作用によって刈取
穀稈の寄せ集め搬送を行うようになっている。
【0021】図1、図2、図4に示すように、第3搬送
装置11は、挾持搬送機構11Aと係止搬送機構11B
とを備え、挾持搬送機構11Aの挾持搬送作用と係止搬
送機構11Bの係止搬送作用により刈取穀稈の供給搬送
を行って、刈取穀稈の株元側を脱穀装置3のフィードチ
ェーン3aに渡すとともに、刈取穀稈の穂先側を脱穀装
置3内に導くようになっている。
【0022】挾持搬送機構11Aは、左側後部に配備さ
れた駆動スプロケット11a、その左側に配備された第
1従動スプロケット11b、右側の第2搬送装置10に
おける第1従動スプロケット10bの上方に配備された
第2従動スプロケット11c、及び、それらのスプロケ
ット11a〜11cに亘って巻き掛けられた突起付き回
動チェーン11d等で構成されている。
【0023】係止搬送機構11Bは、駆動スプロケット
11aの上方に配備された駆動スプロケット11e、右
側の第1搬送装置9の後部上方に配備された従動スプロ
ケット11f、それらのスプロケット11e,11fに
亘って巻き掛けられた回動チェーン11g、及び、回動
チェーン11gに一定間隔ごとに取付けられた複数の係
止搬送爪11h等で構成されている。
【0024】第3搬送装置11の係止搬送機構11B
は、右側の第1搬送装置9の後部上方から脱穀装置3の
フィードチェーン3aに亘るように構成されていること
から、その前部側部分が、右側の第2搬送装置10の係
止搬送機構10Bとして機能して刈取穀稈の寄せ集め搬
送を行うようになっている。
【0025】図1及び図4に示すように、刈取部2の上
下揺動支点である軸芯P上には、右端部に図外のエンジ
ンからの動力が伝達される入力プーリ13を備えた左右
向きのカウンタ軸14が配設されており、このカウンタ
軸14を介して、引起し装置7、刈取装置8、第1搬送
装置9、第2搬送装置10、及び、第3搬送装置11に
対する伝動を行うようにしている。
【0026】その伝動構造について概略説明すると、図
1,図2及び図4〜7に示すように、カウンタ軸14の
左右中央部には、カウンタ軸14からベベルギヤ連動に
よって前下方に向けて延出される主伝動軸15が、太い
パイプ材で成る刈取主フレーム12Fの中に装備されて
いる。主伝動軸15の前端部には左右向きの第1伝動軸
16の左右中央部が、第1伝動軸16の左右両端部と左
右中央部には第1伝動軸16から対応する引起し装置7
に亘る縦向きの第2伝動軸17の下端部が、各第2伝動
軸17の上端部には対応する引起し装置7の駆動軸7g
が、夫々ベベルギヤ18を介して伝動連結されている。
【0027】つまり、各引起し装置7には、カウンタ軸
14に入力された動力を、主伝動軸15、第1伝動軸1
6、及び、第2伝動軸17を介して伝達するようにして
いる。その結果、各引起し装置7の上部に配備された駆
動軸7gに亘って横架される動力分配軸等を設けなくて
も各引起し装置7に対する伝動を行えるようになり、そ
れによって、それらを外囲する伝動ケースや見栄えを良
くするための化粧カバー等を各引起し装置7の上部に設
ける必要がないので、その分、構成の簡素化並びに製造
コストの低減化を図れるとともに、重心位置を低く抑え
ることができて機体の重量バランスの安定化を図れるよ
うになる。
【0028】又、各引起し装置7で引起こされた植立穀
稈の穂先側が動力分配軸等を覆う伝動ケースや化粧カバ
ーに引っ掛かることがないので、その引っ掛かりに起因
した、穂先側の搬送遅れや絡み付き等による搬送不良や
搬送詰まり等の搬送トラブルの発生を未然に回避できる
ようになる。その上、図3に示すように、各引起し装置
7の上部同士の間が開放されて引起し装置7の直前箇所
にある分草具6等に対する操縦部5からの見通しが良く
なることから、刈取り対象の植立穀稈に対してコンバイ
ンを正しく位置させる条合わせ作業等が行い易くなって
いる。
【0029】図1,図2及び図4〜7に示すように、各
第2伝動軸17は、ベベルギヤ17aを介して伝動連結
される下部軸部分17bと上部軸部分17cからなる2
分割構造に構成されている。各下部軸部分17bのう
ち、左右の下部軸部分17bは、対応する左右の引起し
装置7の上部に向かう状態で、又、中央の下部軸部分1
7bは、対応する中央の引起し装置7の下部に向かう状
態で、それぞれが第1伝動軸16に対して直角に設定さ
れている。
【0030】各上部軸部分17cのうち、左右の上部軸
部分17cは、対応する左右の引起し装置7の駆動軸7
gに向けて中央側に傾倒する状態で、又、中央の上部軸
部分17cは、対応する中央の引起し装置7の駆動軸7
gに向けて傾倒する状態で、それらが伝動連結される下
部軸部分17bから引起し装置7の駆動軸7gに亘るよ
うに姿勢設定されている。
【0031】各下部軸部分17bのうち、左右の下部軸
部分17bには、対応する第2搬送装置10の挾持搬送
機構10Aの駆動スプロケット10aが一体回転するよ
うに外嵌装着されている。つまり、左右の第2伝動軸1
7の下部軸部分17bを第2搬送装置10の駆動軸に兼
用した状態で、対応する左右の第2伝動軸17と第2搬
送装置10とを連動連結している。
【0032】左側の第2搬送装置10においては、挾持
搬送機構10Aの第2従動スプロケット10cと下段の
係止搬送機構10Bの第1駆動スプロケット10eと
が、左側のパッカ9Bと第1回転軸10pとを介して一
体回転するように連結されている。又、下段の係止搬送
機構10Bの第1従動スプロケット10fと上段の係止
搬送機構10Bの第2駆動スプロケット10jとが第2
回転軸10qを介して一体回転するように連結されてい
る。つまり、左側の第2搬送装置10においては、第2
伝動軸17からの動力を挾持搬送機構10Aを介して上
下の係止搬送機構10Bに伝達するようにしている。
【0033】左右の各第1搬送装置9における駆動プー
リ9aとパッカ9Bは、対応する左右の第2搬送装置1
0における挾持搬送機構10Aの第2従動スプロケット
10cと一体回転するように連結されている。一方、中
央の第1搬送装置9は、その駆動プーリ9aとパッカ9
Bとが一体回転するように連結されるとともに、そのパ
ッカ9Bが右側の第1搬送装置9のパッカ9Bに噛合さ
れている。つまり、対応する左右の第2搬送装置10と
第1搬送装置9とを連動連結するとともに、右側の第1
搬送装置9に中央の第1搬送装置9を連動連結して、第
2伝動軸17からの動力を第2搬送装置10を介して各
第1搬送装置9に伝達するようにしている。
【0034】図1,図2及び図4に示すように、第3搬
送装置11は、カウンタ軸14の左端部にベベルギヤ2
1を介して伝動連結された第3伝動軸22に、挾持搬送
機構11Aの駆動スプロケット11aと係止搬送機構1
1Bの駆動スプロケット11eが一体回転するように外
嵌装着されている。つまり、第3搬送装置11には、カ
ウンタ軸14からの動力を第3伝動軸22を介して伝達
するようにしている。
【0035】図1及び図5〜7に示すように、カウンタ
軸14や主伝動軸15等の引起し装置7、刈取装置8、
第1搬送装置9、第2搬送装置10、及び、第3搬送装
置11に対する各伝動系は刈取フレーム12を構成する
部材に内装されている。つまり、刈取フレーム12は、
それらの伝動系を外囲するケーシングで構成されてい
る。そのため、刈取フレーム12において、左右の第2
伝動軸17の下部軸部分17bを外囲する左右のケーシ
ング46,48には、第2搬送装置10の突起付き回動
チェーン10dの挿通を許容する開口12aを形成し、
この開口12aから、下部軸部分17bに装着された駆
動スプロケット10aに突起付き回動チェーン10dを
巻き掛けるようにしている。
【0036】次に、第1搬送装置9の支持構造について
説明する。図8に示すように、各第1搬送装置9を支持
する掻込みフレーム43〜45のいずれも、後部側が第
2伝動軸17を囲繞するケーシング46〜48に、か
つ、前部側が分草具6を支持する分草フレーム12xに
固定された引起し装置支持フレーム49に、ボルト止め
によって着脱自在に取付けられている。
【0037】右側の右掻込みフレーム43は、右側の引
起し装置支持フレーム49から後向きに突設されたステ
ー50に前端部がボルト止めされる主パイプ51と、右
ケーシング48にボルト止めされるブラケット53と、
このブラケット53を後端に備えた補助パイプ52とで
構成され、穀稈の搬送経路を構成する部材でもある搬送
カバー54を支持している。
【0038】主パイプ51の前後中間部に、駆動プーリ
9aやパッカ9Bの支軸9pを貫通固着し、前端部に
は、緊張プーリである従動プーリ9bを長孔支持するた
めのステー51bを溶着し、後端部には、右側の挾持搬
送機構10Aの第1従動プーリ10bを回転自在に支持
する支軸55を貫通固着してある。主パイプ51の支軸
9p部分には、補助パイプ52の先端が溶着されてい
る。突起付き回動ベルト9cを上方から覆う状態の搬送
カバー54(61)は、強度アップのために段付き形状
にプレス成形されている(図9参照)。
【0039】図10、図11に示すように、ブラケット
53は、平面視でコ字状に屈曲された板材で成り、右ケ
ーシング48を構成する前ケース部48aと後ケース部
48bとの合わせ部分を跨ぐ状態で、これら両ケース部
48a,48b連結するためのボルト4本で共締め固定
されるようになっている。そして、このブラケット53
には、下方に屈曲された補助パイプ52の後端部が溶着
されている。
【0040】図8、図9に示すように、左側の左掻込み
フレーム45は、左側の引起し装置支持フレーム49か
ら後向きに突設された縦板状のステー56に前端部がボ
ルト止めされる主パイプ57と、左ケーシング46にボ
ルト止めされるブラケット59と、このブラケット59
を後端に備えた補助パイプ58とで構成され、穀稈の搬
送経路を構成する部材でもある搬送カバー61を支持し
ており、基本的には右掻込みフレーム43と同様の構造
である。
【0041】右側の搬送カバー54と同様にプレス成形
された段付き形状の搬送カバー61を、前後2箇所のス
テー62,63で支持し、後ステー63には駆動プーリ
9aやパッカ9Bの支軸10pが装備されている。右ブ
ラケット53と同構造であり、左ケーシング46の前ケ
ース部46aと後ケース部46bとの連結ボルトで共締
めされる左ブラケット59と、主パイプ57とに亘って
補助パイプ58が架設されるとともに、主パイプ57の
後端と左ブラケット59とに亘って、突起付き回動チェ
ーン10dの移動経路を形成するための板金製の案内体
65を取付けてある。
【0042】図8、図12に示すように、左右中央の掻
込みフレーム44は、基本的には、左右中央の上部軸部
分17cを囲繞するパイプ材製ケーシング47にボルト
止めされるパイプフレーム67のみで構成されており、
プレス成形された搬送カバー68が補助フレームとして
機能する。すなわち、ケーシング47に固着されたブラ
ケット66に後端がボルト止めされるパイプフレーム6
7に搬送カバー68が固着されており、その搬送カバー
68の前端部を、左から2番目の引起し装置支持フレー
ム49から後向きに突設されたステー60にボルト止め
してある。
【0043】パイプフレーム67の前端部に、駆動プー
リ9aやパッカ9Bの支軸67aが固着されており、
又、搬送カバー68とステー60とのボルト止め部分
が、従動プーリ9bを緊張調節可能とするための長孔支
持構造としてある。つまり、3基のいずれの第1搬送装
置9の掻込みフレーム43〜45も、第2伝動軸17を
囲繞するケーシング46〜48との2箇所で支持してあ
り、穀稈搬送の妨げとなることがないようにしてある。
又、3基の掻込みフレーム43〜45は、いずれもボル
ト止めによる着脱自在構造である。
【0044】図13、図14に示すように、刈取装置8
は、刈取フレーム12における固定分草具6を取付ける
ために前方延出された複数の分草フレーム12xに亘っ
て取付けられた受刃台23に固定される受刃24と、こ
れに対して左右に摺動自在な刈刃25と、これに取付ス
テー26を介して固定されるナイフヘッド27とで構成
されている。ナイフヘッド27は、平面視で後向き開放
コ字状に折り曲げられた板材を備えて構成され、クラン
ク機構28に前後軸芯X周りで回動自在に支持されたベ
アリングローラ29を、その外径が丁度ナイフヘッド2
7の内寸法に合致する状態で内嵌合させてある。
【0045】尚、クランク機構28は、クランク軸であ
る刈刃駆動軸20の先端に刈刃クランク30を溶接し、
その刈刃クランク30にベアリングローラ29を回転自
在に外嵌支承して構成されている。又、右端の分草フレ
ーム12xの後部は左方に曲げられており、その後端に
固着したフランジ42を介して後述する軸支ケース部3
5aの側面にボルト連結されている。
【0046】刈刃25と取付ステー26とは、受刃24
の後端面に摺接するナイフバーであるスライダー31を
伴ってリベット等で一体化され、刈刃25を抑えるナイ
フクリップ32と共に締め上げ固定されるすらし板33
が、スライダー31の後端面に摺接するようにして、刈
刃25を前後上下に位置決めされて左右にのみ摺動移動
するように構成してある。
【0047】そして、受刃台23の右側部分の後側に、
ベアリングローラ29すなわち刈刃クランク30が配置
構成されている。刈刃クランク30を前端に備えた刈刃
駆動軸20は、刈取伝動軸16のケーシング35に一体
形成された軸支ケース部35aに対して前後向きに支承
されており、その軸芯Qは、ナイフヘッド27に対する
上下のほぼ中央に位置させてある。
【0048】又、刈刃クランク30は、回転軸芯Qに関
してベアリングローラ29装着部の反対側に、軸芯方向
に膨出した第1バランスウェイト34を一体に備えた円
盤状に形成されており、刈刃25の横移動による振動を
打ち消すとともに、刈刃クランク30の回転に伴う振動
を軽減するバランサーとして、さらには、刈刃駆動軸2
0の回転に伴う負荷変動を円滑化するフライホイールと
しても機能するようになっている。
【0049】刈刃駆動軸20は、その後端に嵌装した小
径ベベルギヤ36と、刈取伝動軸16に嵌装した大径ベ
ベルギヤ37との咬合構造を備えたベベルギヤ機構38
により、回転動力が伝達されるようにしてある。そし
て、ベベルギヤ機構38を介して刈取伝動軸16に連動
連結されて刈刃駆動軸20の回転方向と逆方向に、単位
時間当たりの回転数が等しい同速で回転するカウンタ軸
39を、刈刃駆動軸20と同芯状となるように後向きに
取出してあるとともに、このカウンタ軸39の後端に、
刈刃25の横移動に対抗する第2バランスウェイト40
を設けてある。
【0050】すなわち、軸支ケース部35aの後側にお
いてケーシング35に一体形成された第2軸支ケース部
35bにカウンタ軸39を回転自在に支承するととも
に、このカウンタ軸39に、大径ベベルギヤ37に咬合
する小径ベベルギヤ41を、刈刃駆動軸20の小径ベベ
ルギヤ36と同じ部品(同径、同歯数)として嵌装して
ある。第2バランスウェイト40は、重り40aを円板
40bの外周端に備えて構成してあり、第1バランスウ
ェイト34の重心位置が軸芯Qの真上にあるときに、第
2バランスウェイト40の重心が軸芯Qの真下に位置す
るように、3個のベベルギヤ36,37,41から成る
ベベルギヤ機構38を設定してある。
【0051】第1バランスウェイト34は、その重心が
刈刃駆動軸20に対するクランク機構28と正反対側に
位置するように装備してあり、クランク機構28の存在
による刈刃駆動軸20の偏心を是正する機能、及び、刈
刃25の横移動と反対側の横に移動して刈刃25の移動
慣性を相殺する機能とを有するものである。しかしなが
ら、刈刃25の慣性を相殺するための質量は、クランク
機構28の質量よりも大きいので、刈刃25との慣性相
殺作用が機能しない上下方向に第1バランスウェイト3
4が移動するときには、依然として回転バランスが偏っ
ており、振動が生じ易い状態になる。
【0052】そこで、刈刃駆動軸20と同軸芯Qを有し
たカウンタ軸39とを、これら両軸20,39が互いに
反対方向に同じ速度で回転駆動させるよう構成して、カ
ウンタ軸39に刈刃25の横移動に対抗する第2バラン
スウェイト40を設けることにより、前述した上下方向
の振動を解消させる手段を構成している。尚、刈刃駆動
軸20、及びカウンタ軸39は、共に独立してベアリン
グ支持されており、刈取伝動軸16は従来通りの1部品
で良く、ベベルギヤ機構41部位を貫通して左右に伸び
る六角軸に構成されている。
【0053】図15(イ)に原理的に示すように、第2
バランスウェイト40の重り40aは、刈刃25が左右
往復動の丁度中間となる状態のとき、第1バランスウェ
イト34とは軸芯Qを中心とする上下での背反的な位置
関係となるように、かつ、ベアリングローラ29に対し
ては、重り40aが逆回転ながらも上下方向で同じ位置
側となるように夫々設定してある。
【0054】そして、図15(ロ)に原理的に示すよう
に、刈刃25が左右往復動の端部に達している瞬間にお
いては、第1バランスウェイト34と第2バランスウェ
イト40の重り40aとが夫々左右方向での同じ側に有
って、互いに上下方向で逆向きに移動しているように、
かつ、ベアリングローラ29に対しては、左右方向で互
いに逆に位置するように夫々設定してある。
【0055】次に、左右の縦軸ケース46,48(第1
伝動ケースの一例)と、刈取軸ケース35(第2伝動ケ
ースの一例)との連結部構造について説明する。これら
2箇所の連結部の構造は、向きが互いに逆である以外は
同じであり、簡単のために右側のもので説明する。
【0056】図9〜図11、図13、図14に示すよう
に、内部に下部軸部分17b(第1伝動軸の一例)を備
えた筒状の右縦軸ケース48の下端部における左側面に
は、刈取軸ケース35をボルト連結するためのフランジ
部71が形成されており、このフランジ部71から挿入
される刈取伝動軸16(第2伝動軸の一例)、及び、刈
取伝動軸16と下部軸部分17bとを連動連結するベベ
ルギヤ18,18を内装している。右縦軸ケース48と
刈取軸ケース35とは、刈取伝動軸16の軸方向で嵌合
されるインロー部72と位置決め手段Aとで相対姿勢が
定められた状態で、4本のボルト73を用いて連結一体
化されている。
【0057】右縦軸ケース48は、刈取伝動軸16の軸
方向に沿う割り面wを有した前ケース部48a(第1ケ
ース部の一例)と後ケース部48b(第2ケース部の一
例)とを連結して成る2つ割り構造に構成してあり、刈
取伝動軸16及び下部軸部分17bを支持する各ベアリ
ングを位置決め支持する各ホルダ部分74は、型成形の
みの状態で機能しており、切削等の機械加工は一切施さ
ずに済んでいる。又、前述したフランジ部71、及び開
口12aは、共には両ケース部48a,48bに跨がっ
て形成されている。
【0058】図11、図16に示すように、位置決め手
段Aは、右縦軸ケース48のピン69と刈取軸ケース3
5の穴70との嵌合構造で構成されており、右縦軸ケー
ス48と刈取軸ケース35とを連結するための合わせ部
に設けてある。円筒状のピン69は、割り面wを挟んで
前ケース部48aに一体形成された半割り部69aと、
後ケース部48bに一体形成された半割り部69bとに
分割して形成されており、刈取伝動軸16の軸方向に突
設する状態になっている。
【0059】因みに、刈取軸ケース35は、割り面vを
持つ上ケース部35Aと下ケース部35Bで成る上下2
つ割り構造であり、下ケース部35Bの左右向きの穴7
0は機械加工によって形成されている。尚、左縦軸ケー
ス46と刈取軸ケース35とも前述した構造と同様の位
置決め手段Aとインロー部72とを用いて4本のボルト
73で連結されている。
【0060】〔別実施形態〕刈取軸ケース35にピン6
9を、かつ、縦軸ケース46,48に穴70を夫々配置
した位置決め手段Aでも良く、この場合は穴70が型成
形のままである無加工状態になる。2つの伝動ケースの
割り面が一致しているときには、ピン69と穴70の双
方を2つの半割り部で構成することことにより、型成形
で一体形成することが可能である。ピン69や穴70を
4角柱等の多角柱にするとか、図17に示すように、ピ
ン69の断面形状を小判形として、少分割ピン69aと
大分割ピンン69bに分割し、穴70の中心を通らない
割り面wとなるように設定されたものでも可である。
【0061】インロー部を持たない2つの伝動ケースど
うしにおいて、半割り構造のピン69又は穴70を2箇
所設けで位置決め手段Aを構成しても良い。又、半割り
構造のピン69又は穴70は、割り面w上であれば、側
面の他、上面や底面に配置設定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自脱型コンバイン前部の側面図
【図2】刈取搬送部の構成を示す平面図
【図3】刈取搬送部の構成を示す正面図
【図4】刈取搬送部の伝動系を示す系統図
【図5】刈取部の前処理部分を示す平面図
【図6】図5における伝動系の要部を示す一部切欠きの
正面図
【図7】左側の第2搬送装置の伝動構造を示す要部の側
面図
【図8】各掻込みフレームの構造を示す平面図
【図9】左側の掻込みフレーム部分を示す一部切欠きの
側面図
【図10】右掻込みフレームのブラケット部分を示す一
部切欠きの平面図
【図11】図10の正面図
【図12】中央の掻込みフレーム部分を示す一部切欠き
の側面図
【図13】刈取装置の駆動構造を示す一部切欠きの側面
【図14】刈取装置の駆動構造を示す一部切欠きの平面
【図15】第1及び第2バランスウェイトによるバラン
サー作用を示す原理図
【図16】位置決め手段の構造を示す要部の斜視図
【図17】位置決め手段の別構造を示す要部の断面図
【符号の説明】
16 第2伝動軸 17b 第1伝動軸 35 第2伝動ケース 48 第1伝動ケース 48a 第1ケース部 48b 第2ケース部 69 ピン 70 穴 72 インロー部 A 位置決め手段 w 割り面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B076 AA03 BA03 CA03 CA13 CA19 2B081 AA01 BB05 BB11 BB16 CC51 CC57 DD57 EB16 EE26 2B084 AA01 AC05 BH01 3D039 AA03 AB13 AC21 AD11 AD15 3J063 AA13 AB04 AB21 AB22 AB25 AC14 BA01 BA05 BB27 CA04 CD46 CD54 XA05 XA11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に第1伝動軸を備えた筒状の第1伝
    動ケースの一端側に、前記伝動軸に連動連結される第2
    伝動軸を内部に備えた第2伝動ケースの軸方向端部を連
    結するに、 前記第1伝動ケースを、前記第2伝動軸の軸方向に沿う
    割り面を有した第1ケース部と第2ケース部とを連結し
    て成る2つ割り構造に構成し、前記第1伝動ケースと前
    記第2伝動ケースとを連結するための合わせ部に、これ
    ら両伝動ケースの一方にピンを、かつ、他方に該ピンが
    挿入される穴を配置して成る位置決め手段を設けるとと
    もに、 前記ピン又は穴を、前記割り面を挟んで前記第1ケース
    部と前記第2ケース部との双方に分割して形成されるよ
    うに構成してある伝動ケースの連結部構造。
  2. 【請求項2】 第1伝動ケースと第2伝動ケースとを連
    結するための合わせ部に、第2伝動軸の軸方向で嵌合す
    るインロー部を形成してある請求項1に記載の伝動ケー
    スの連結部構造。
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