JP2001095351A - 3条刈り刈取機 - Google Patents

3条刈り刈取機

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JP2001095351A
JP2001095351A JP27401799A JP27401799A JP2001095351A JP 2001095351 A JP2001095351 A JP 2001095351A JP 27401799 A JP27401799 A JP 27401799A JP 27401799 A JP27401799 A JP 27401799A JP 2001095351 A JP2001095351 A JP 2001095351A
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shaft
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Ichiro Maeda
一郎 前田
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回り刈り時と中割り時で搬送対象条数が異な
る前処理搬送機構での搬送密度差を極力なくして、過剰
な処理能力による装置肥大化を抑制する。 【解決手段】 既刈り側と中間の前処理搬送機構9K,
9Tによる既刈り側2条分の穀稈を先ず合流させ、それ
から未刈り側前処理搬送機構9Mによる未刈り側1条分
の穀稈を合流させてから縦搬送装置11の始端に送るよ
うに横搬送装置10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインやバイ
ンダー等の刈取機に係り、詳しくは、突起付きチェーン
等の無端回動帯を左右一対備えて、刈取られた3条分の
穀稈を左右の無端回動帯の左右間に寄せ集めて合流させ
る横搬送装置を備えた3条刈り刈取機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の3条刈り刈取機では、特開平7−
23646号公報(特に図5参照)に示されたもののよ
うに、刈取られた3条の穀稈のうち、大小一対の掻込み
回転体(符号9C,9B )と左右一対の係止搬送機構(符号
12,12 )とによって未刈り側2条分を先に合流させ、次
いでその2条合流穀稈と、挟持搬送機構(符号14)で搬
送されてくる既刈り側1条分の穀稈とを合流させてか
ら、縦搬送装置(符号10)の始端に送るように構成され
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】縦搬送装置は、合流さ
れてきた立ち姿勢の穀稈を、穂先が扱胴側となり、か
つ、株元側がフィードチェーン側となる横臥姿勢に横倒
ししながら後方に搬送するものであり、左右一対の無端
回動帯で成る横搬送装置は、刈取穀稈を寄せ集めて縦搬
送装置の始端に合流させるものである。
【0004】一般にフィードチェーンは機体の未刈り側
端に存在しており、縦搬送装置の始端の左右方向位置
は、ほぼ中央の刈取条に合致する箇所に置かれ、かつ、
終端は未刈り側端に位置させてあるので、3基の前処理
搬送機構と横搬送装置とでもって、左右方向でフィード
チェーンに近い未刈り側2条分を合流させ、その合流箇
所近くに既刈り側1条分を送り込む構成とすることによ
り、3条分の穀稈を極力短い距離でもって効率良く縦搬
送装置の始端に搬送できるようになっている。
【0005】このような構成の3条刈り刈取機での刈取
作業において、3条刈り状態の回り刈り作業に先立って
行われる中割り刈り作業では、最既刈り側とその隣の分
草具の間、すなわち、回り刈り作業時には1条分の穀稈
を取り込む箇所に、2条分の穀稈を取り込む4条刈り状
態になる。つまり、通常の回り刈り作業では1条分の穀
稈を搬送すれば良い前処理搬送機構は、中割り刈り作業
では2条分の穀稈を搬送しなければならないことになる
ので、それを見越して、前処理搬送機構による穀稈搬送
能力を通常の2倍の量に耐えうるものに設定しなければ
ならない。
【0006】従って、前処理搬送機構を、基本的には1
条分の穀稈搬送を行う規模のもので良いものとしながら
も、作業割合としては極少ない中割り作業を可能とする
べく、2条分の穀稈搬送も行える規模のものに設定せざ
るを得ないものであり、搬送能力や搬送経路スペース等
に過剰な余裕を持たせる、という無駄がある点では改善
の余地が残されていた。
【0007】本発明の目的は、回り刈り作業状態と中割
り作業状態とで穀稈搬送対象条数が異なる前処理搬送機
構において、それら両状態での穀稈搬送密度差の割合を
極力少なくして、搬送処理能力に余裕を持たせ過ぎなく
ても良いようにして無駄を省く点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の構成
は、3条刈り刈取機において、駆動回動される無端回動
帯を左右一対備えて、刈取られた3条分の穀稈をこれら
無端回動帯の左右間に寄せ集めて合流させる横搬送装置
を備えるとともに、未刈り側1条分の刈取穀稈を左右の
無端回動帯のうちの未刈り側の無端回動帯に向けて後方
送りする未刈り側前処理搬送機構と、既刈り側1条分の
刈取穀稈を左右の無端回動帯のうちの既刈り側の無端回
動帯に向けて後方送りする既刈り側前処理搬送機構と、
左右中間の1条分の刈取穀稈を既刈り側の無端回動帯に
向けて後方送りする中間前処理搬送機構とを備えてある
ことを特徴とする。
【0009】請求項2の構成は、請求項1の構成におい
て、未刈り側、既刈り側、及び中間の各前処理搬送機構
毎に、刈取穀稈を掻込み移送する掻込み回転体を備え、
これら3個の掻込み回転体のうちの左右中間に位置する
中間掻込み回転体を、未刈り側に位置する未刈り側掻込
み回転体、及び既刈り側に位置する既刈り側掻込み回転
体よりも小径としてあることを特徴とするものである。
【0010】請求項3の構成は、請求項2の構成におい
て、中間掻込み回転体の回転軸心を、未刈り側及び既刈
り側の掻込み回転体夫々の回転軸心よりも前側に位置さ
せてあることを特徴とするものである。
【0011】〔作用〕請求項1の構成は、既刈り側2条
分の穀稈を先ず合流させ、それから未刈り側1条分の穀
稈を合流させてから縦搬送装置の始端に送るように横搬
送装置を構成したものであり、これによれば、中間前処
理搬送機構によって運ばれる1条分の穀稈は、一端フィ
ードチェーン存在側と反対側に寄せられてから縦搬送装
置の始端に運ばれる構造となり、フィードチェーン側に
寄せられる従来構造に比べては、若干、搬送経路が長く
なる点では不利になる。しかしながら、この不利は、穀
稈の刈取から脱穀装置に届くまでの時間が若干長くなる
だけであり、刈取部や脱穀装置の処理能力は何ら変わら
ないので、実際の作業では不利とはならない。
【0012】既刈り側前処理搬送機構と中間前処理搬送
機構とは、3条刈り状態である通常の回り刈り作業時に
は2条分の穀稈搬送を行うものであるが、4条刈り状態
となる中割り作業時には3条分の穀稈搬送をこなさねば
ならないので、通常の1.5倍の搬送能力を持たせておく
必要がある。これは、従来のように2倍の余力を持たせ
るに比べて、搬送能力や搬送経路スペースの余裕代の割
合を、すなわち、回り刈り作業と中割り刈り作業とでの
処理能力の差を小さくでき、中割り作業時の穀稈搬送を
従来よりも円滑に行えるとか、既刈り及び中間の前処理
搬送機構の能力余裕分を少なくして小型化が可能になる
といった点で有利になる。
【0013】請求項2の構成によれば、3基の各前処理
搬送機構毎に装備された掻込み回転体のうち、左右中間
のものをその他の2個のものよりも小径としたので、既
刈り側2条分の穀稈を未刈り側後方に斜め搬送させるべ
く掻込み回転体の後側に形成される2条分の搬送経路
を、湾曲経路等の中間掻込み回転体を迂回する経路割合
を極力少なくして、なるべく短い距離で縦搬送装置の始
端に合流搬送させることが可能になる。
【0014】請求項3の構成によれば、中間掻込み回転
体の回転軸心を、未刈り側及び既刈り側の掻込み回転体
夫々の回転軸心よりも前側に位置させたので、例えば、
3個の掻込み回転体の前端位置を一致させて、後端位置
は中間掻込み回転体のみ大きく前側にずらす等、中間掻
込み回転体をより前に寄せることが可能になる。従っ
て、中間掻込み回転体を迂回する経路割合がさらに少な
くなり、前述した2条分の搬送経路をより直線的に設定
できる等、より短い距離で縦搬送装置の始端に合流搬送
できるようになる。
【0015】〔効果〕その結果、請求項1〜3のいずれ
に記載の3条刈り刈取機でも、未刈り側2条と既刈り側
1条とに分けて合流させる従来とは反対に、既刈り側2
条と未刈り側1条とに分けて合流させる構造変更によ
り、回り刈り作業時と中割り刈り作業時とでの穀稈搬送
密度の差が従来よりも少なくなり、刈取部の処理能力に
余裕を持たせ過ぎなくても良いようにして無駄が省ける
とか、刈取部のコパクト化が図れるといった利点が得ら
れるようになった。
【0016】請求項2及び3に記載の3条刈り刈取機で
は、(イ)穀稈の搬送能力向上に寄与する3個の掻込み
回転体のうちの中央のものを小径とすることにより、特
別な機構等を設けることなく既刈り側2条分の穀稈搬送
経路長さを短縮化でき、搬送能率向上の点で有利なもの
にできた。
【0017】請求項3に記載の3条刈り刈取機では、左
右中央の掻込み回転体の位置を前にずらすことにより、
前記(イ)の効果をより強化できる利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。以下の実施形態における前後左右
は、機体進行方向を基準としたものであり、左側が未刈
り側に相当し、右側が既刈り側に相当するものとして記
載されている。
【0019】図1には3条刈り用の自脱型コンバインの
前半部側面が示されており、このコンバインは、左右一
対のクローラ式走行装置1Aを備えた走行機体1の前部
に、3条分の植立穀稈を刈取って左上後方に向けて搬送
する刈取部2を左右向きの軸芯P周りに上下揺動駆動可
能に連結するとともに、走行機体1の左側には、刈取部
2から刈取穀稈を受け取って脱穀・選別処理を施す脱穀
装置3を、又、走行機体1の右側には、脱穀装置3から
の選別処理後の穀粒を貯留する穀粒タンク4、作業者が
搭乗する操縦部5、等を搭載装備して構成されている。
【0020】図1〜4に示すように、刈取部2は、植立
穀稈の株元側に作用して分草する4基の分草具6、分草
された植立穀稈を引き起こす3基の引起装置7、引き起
こされた植立穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈取
装置8、その切断により刈取られた植立穀稈(刈取穀
稈)を後方に向けて掻き込み搬送する3基の第1搬送装
置9M,9T,9K、掻き込み搬送された刈取穀稈を左
右中央に寄せ集めながら後方に向けて搬送する左右一対
の第2搬送装置(横搬送装置の一例)10、左右中央に
寄せ集められた刈取穀稈を起立姿勢から横倒し姿勢に徐
々に姿勢変更しながら後方の脱穀装置3に向けて供給搬
送する第3搬送装置11、及び、それらを支持する刈取
フレーム12等で構成されている。
【0021】図3及び図4に示すように、各引起装置7
は、立設された引起ケース7a、引起ケース7aにおけ
る植立穀稈引き起こし経路側(内側)の上部に配備され
た駆動スプロケット7b、引起ケース7aの下部に配備
された従動スプロケット7c、それらのスプロケット7
b,7cに亘って巻き掛けられた回動チェーン7d、回
動チェーン7dに引き起こし姿勢と格納姿勢とに姿勢変
更可能な状態で一定間隔ごとに取り付けられた複数の引
起爪7e、及び、引起ケース7aにおける戻り経路側の
上部に配備されたテンションスプロケット7f、などで
構成されており、引き起こし姿勢で上昇する引起爪7e
の係止引き上げ作用によって植立穀稈の引き起しを行う
ようになっている。
【0022】図1、図2、図4及び図5に示すように、
未刈り側(左側)、中間、及び既刈り側(右側)の各第
1搬送装置9M,9T,9Kは、後方側に配備された駆
動プーリ9a、前方側に配備された従動プーリ9b、及
び、それらのプーリ9a,9bに亘って巻き掛けられた
突起付き回動ベルト9c等で構成された回動ベルト機構
9Aと、各駆動プーリ9aの下方に配設されたパッカ
(掻込み回転体の一例)9B又は85とを備えており、
回動ベルト機構9Aとパッカ9B又は85の掻込み回転
とによる係止搬送作用で刈取穀稈を掻込み搬送できるよ
うにしてある。
【0023】左側の第2搬送装置10は、挟持搬送機構
10Aと上下2段の係止搬送機構10Bとを備えて構成
されており、挟持搬送機構10Aの挾持搬送作用と各係
止搬送機構10Bの係止搬送作用によって刈取穀稈の寄
せ集め搬送を行うようになっている。挟持搬送機構10
Aは、左側端部に配備された駆動スプロケット10a、
左右中央部に配備された後述のチェーン案内体65、左
側に位置する第1搬送装置(未刈り側前処理搬送機構の
一例)9Mにおける駆動プーリ9aとパッカ9Bとの間
に配備された従動スプロケット10c、及び、それら1
0a,65,10cに亘って巻き掛けられた突起付きチ
ェーン10d等で構成されている。
【0024】図2,図4及び図5に示すように、右側の
第2搬送装置10は、右側端部に配備された駆動スプロ
ケット10a、左右中央部に配備された第1従動スプロ
ケット10b、右側に位置する第1搬送装置(既刈り側
前処理搬送機構の一例)9Kにおける駆動プーリ9aと
パッカ9Bとの間に配備された第2従動スプロケット1
0c、及び、それらのスプロケット10a〜10cに亘
って巻き掛けられた突起付きチェーン10d、等で構成
された挟持搬送機構10Aのみを備えており、挟持搬送
機構10Aの挟持搬送作用によって刈取穀稈の寄せ集め
搬送を行うようになっている。つまり、左右いずれの第
2搬送装置10,10も、寄せ集められた刈取穀稈を左
右の突起付きチェーン10d,10dが近接する左右中
間箇所に合流させてから、第3搬送装置11に受け渡す
ように機能するのである。
【0025】図10、図14、図18に示すように、左
から2つめの分草フレーム12xの前部には、左側及び
右側の挟持搬送機構10A,10Aのガイド79,80
の前端部をボルト止めしてある。すなわち、弾性材の丸
棒で成る左ガイド79を、左側の突起付きチェーン10
dの移動経路に沿う形状に形成して左側の突起付きチェ
ーン10dの幅内に〔インナチェンリンク78,78の
間に(図16参照)〕位置させてあり、その後端は、後
述の第3縦軸ケース47の直後に相当する位置に設定さ
れている。
【0026】同じく弾性材の丸棒で成る右ガイド80
は、左右中央の掻込み回転体の右側近傍を迂回するよう
に屈曲され、その後部を右側の突起付きチェーン10d
の移動軌跡に沿う形状に形成して右側の突起付きチェー
ン10dの幅内(インナチェンリンク78,78の間
に)に位置させてある。右ガイド80の後端は、左ガイ
ド79の後端位置にほぼ合わせた位置に設定されてい
る。
【0027】左右の挟持搬送機構10A,10Aによる
搬送穀稈が合流する箇所に、左右の突起付きチェーン1
0d,10dの双方に対するガイド部81a,81bを
備えた後尖り状の搬送ガイド体81を設けてある。この
搬送ガイド体81は、前述の左右のガイド79,80に
比べて径の細い弾性材の線材を屈曲形成して成る単一の
部品であり、その後端部を、第3縦軸ケース47から前
方に突設されたステー82に支持してある。
【0028】つまり、後方に折り曲げられた後端をステ
ー82の孔82aに嵌め入れるとともに、その前側の迂
回部分81cをボルト止めしてあり、第3縦軸ケース4
7を取り囲むような後方自由端の片持ち状態にガタつき
なく支持させてある。この支持構造により、各ガイド部
81a,81bの夫々が左右方向には比較的容易に弾性
変位可能であり、上下方向には比較的移動し難い状態に
規制されている。
【0029】この搬送ガイド体81は1本の線材で構成
されており、左右のガイド部81a,81bが後端曲げ
R部81dで繋がっているので、左右の挟持搬送機構1
0A,10A双方の穀稈ボリュームが増大して両ガイド
部81a,81bが押されて大きく変形しても、後端曲
げR部81dの存在により、第3搬送装置11に向かう
べく比較的円滑に搬送ガイド体81による挟持作用域か
ら抜け出せるようになる。
【0030】図14に示すように、搬送ガイド体81の
遊端側の先端部(左ガイド部81aの前端部)は、ステ
ー82と、これの下面に固着された略L字形の止め板8
3と、第3縦軸ケース47とで囲まれた上下方向に薄い
偏平で狭い空間部に挿入されて、左ガイド部81a側の
過剰な移動を規制するようにしてある。
【0031】左ガイド部81aは、前後方向で左ガイド
79とラップ配置される状態で左側の突起付きチェーン
10dのチェーン幅内に配置されるとともに、右ガイド
部81bも、前後方向で右ガイド部80とラップ配置さ
れる状態で右側の突起付きチェーン10dのチェーン幅
内に配置されている。いずれのガイド部81a,81b
も、ガイド79,80の上側と下側の何方に位置しても
良い。
【0032】尚、84は、第2搬送装置10で寄せ集め
合流された穀稈を、左側の突起付きチェーン10d側に
押圧するための止めガイドであり、それによって第3搬
送装置11の始端部へ確実に穀稈を送れるようにしてあ
る。後向き片持ち状の止めガイド84は、右掻込みフレ
ーム43の後端部にボルト支持させてある。
【0033】図1、図2及び図4に示すように、第3搬
送装置11は、挟持搬送機構11Aと係止搬送機構11
Bとを備えており、挟持搬送機構11Aの挾持搬送作用
と係止搬送機構11Bの係止搬送作用により刈取穀稈の
供給搬送を行って、刈取穀稈の株元側を脱穀装置3のフ
ィードチェーン3aに渡すとともに、刈取穀稈の穂先側
を脱穀装置3内に導くようになっている。又、縦搬送装
置である第3搬送装置11の係止搬送機構11Bは、既
刈り側第1搬送装置9Kの後部上方から脱穀装置3のフ
ィードチェーン3aに亘るように構成されていることか
ら、その前部側部分が、右側の第2搬送装置10の係止
搬送機構10Bとして機能して刈取穀稈の寄せ集め搬送
を行うようになっている。
【0034】図1及び図4に示すように、刈取部2の上
下揺動支点である軸芯P上には、右端部に図外のエンジ
ンからの動力が伝達される入力プーリ13を備えた左右
向きのカウンタ軸14が配設されており、このカウンタ
軸14を介して、引起装置7、刈取装置8、第1搬送装
置9M,9T,9K、第2搬送装置10、及び、第3搬
送装置11に対する伝動を行うようにしている。
【0035】その伝動構造について概略説明すると、図
1、図2及び図4〜7に示すように、カウンタ軸14の
左右中央部にはカウンタ軸14から前下方に向けて延出
する主伝動軸15が、主伝動軸15の前端部には左右向
きの第1伝動軸16の左右中央部が、第1伝動軸16の
左右両端部と左右中央部には第1伝動軸16から対応す
る引起装置7に亘る縦向きの第2縦伝動軸17の下端部
が、各第2縦伝動軸17の上端部には対応する引起装置
7の駆動軸7gが、夫々ベベルギヤ18を介して伝動連
結されている。つまり、各引起装置7には、カウンタ軸
14に入力された動力を、主伝動軸15、第1伝動軸1
6、及び、第2縦伝動軸17を介して伝達するようにし
ている。
【0036】図1、図2及び図4〜7に示すように、各
第2縦伝動軸17は、ベベルギヤ17aを介して伝動連
結される下部軸部分17bと上部軸部分17cからなる
2分割構造に構成されている。各下部軸部分17bのう
ち、左右の下部軸部分17bは、正面視において鉛直に
立ち上がり、かつ、対応する左右の引起装置7の上部に
向かう状態で、又、中央の下部軸部分17bは、対応す
る中央の引起装置7の下部に向かう状態で、夫々第1伝
動軸16に対して直角に立ち上がる状態に設定されてい
る。
【0037】各上部軸部分17cのうち、左右の上部軸
部分17cは、対応する左右の引起装置7の駆動軸7g
に向けて中央側に傾倒する状態で、又、中央の上部軸部
分17cは、対応する中央の引起装置7の駆動軸7gに
向けて傾倒する状態で、それらが伝動連結される下部軸
部分17bから引起装置7の駆動軸7gに亘るように姿
勢設定されている。つまり、下部軸部分17bに対して
上部側が左右方向で内側に倒れる状態で、引起し装置側
の上部軸部分17cが下部軸部分17bの上端部に連動
連結されている。
【0038】各下部軸部分17bのうち、左右の下部軸
部分17bには、対応する第2搬送装置10の挟持搬送
機構10Aの駆動スプロケット10aが一体回転するよ
うに外嵌装着されている。つまり、左右の第2伝動軸1
7の下部軸部分17bの軸心Yと第2搬送装置10の回
動軸心Zとを平行として、左右の第2伝動軸17で第2
搬送装置10を駆動するように連動連結してある。従っ
て、側面視では、突起付きチェーン10dと下部軸部分
17bとは直角に交差する状態(挟角が90度の状態)
に設定されている。
【0039】図4及び図6に示すように、刈取装置8
は、その可動側の刈刃25が、第1伝動軸16にベベル
ギヤ38を介して伝動連結されたクランク軸20に連係
されている。つまり、刈取装置8には第1伝動軸16か
らの動力を伝達するようにしている。
【0040】図1、図2及び図4に示すように、第3搬
送装置11は、カウンタ軸14の左端部にベベルギヤ2
1を介して伝動連結された第3伝動軸22に、挟持搬送
機構11Aの駆動スプロケット11aと係止搬送機構1
1Bの駆動スプロケット11eが一体回転するように外
嵌装着されている。つまり、第3搬送装置11には、カ
ウンタ軸14からの動力を第3伝動軸22を介して伝達
するようにしている。
【0041】図5、図10、図18に示すように、ギヤ
状の左右のパッカ9B,9Bの左右間に、既刈り側のパ
ッカ9Bに咬合して駆動されるギヤ状の中間パッカ(中
間掻込み回転体の一例)85を設け、左右中間の引起し
装置7駆動用の中間縦伝動軸17c、つまり第3縦軸ケ
ース47を、中間パッカ85の直後で、かつ、未刈り側
のパッカ9B側に寄った箇所に配置してある。第3縦軸
ケース47は、左側の突起付きチェーン10Aによる穀
稈搬送経路と、右側の突起付きチェーン10Aによる穀
稈搬送経路との左右間で、かつ、これら両経路の終端で
ある合流箇所の直前に位置しており、丁度穀稈搬送の妨
げとならないデッドスペース的箇所に配置されている。
【0042】その実現には、中間パッカ85の径を、左
右のパッカ9B,9Bの径よりも小とし、かつ、3個の
パッカ9B,79,9Bの最前端位置がほぼ一致するよ
うに、中間パッカ85の回転軸心y2 の位置を、左及び
右パッカ9B,9Bの回転軸心y1,y2 よりも前に寄せ
ることで、中間パッカ85後方の空間を確保するととも
に、右突起付きチェーン10Aによる穀稈搬送経路を未
刈り側に寄せ易くする構成が大きく寄与している。
【0043】以上の構成から分かるように、左右中間の
第1搬送装置(中間前処理搬送機構の一例)9Tは、中
間パッカ85、右パッカ9B、右突起付きチェーン10
d等を介して右縦伝動軸17から動力を入力する構造で
ある。従って、専用の伝動軸やそのケーシングが省略で
き、その点からも円滑な穀稈搬送の実現に寄与できるも
のとなっている。
【0044】図1、図8、図9に示すように、刈取装置
8は、刈取フレーム12における固定分草具7を取付け
るために前方延出された複数の支持フレーム12xに亘
って取付けられた受刃台23に固定される受刃24と、
これに対して左右に摺動自在な刈刃25と、これに取付
ステー26を介して固定されるナイフヘッド27とで構
成されている。ナイフヘッド27は、平面視で後向き開
放コ字状に折り曲げられた板材を備えて構成され、クラ
ンク機構28に前後軸芯X周りで回動自在に支持された
ベアリングローラ29を、その外径が丁度ナイフヘッド
27の内寸法に合致する状態で内嵌合させてある。
【0045】尚、クランク機構28は、クランク軸であ
る刈刃駆動軸20の先端に刈刃クランク30を溶接し、
その刈刃クランク30にベアリングローラ29を回転自
在に外嵌支承して構成されている。又、右端の支持フレ
ーム12xの後部は左方に曲げられており、その後端に
固着したフランジ42を介して後述する軸支ケース部3
5aの側面にボルト連結されている。
【0046】図8、図9に示すように、刈刃25と取付
ステー26とは、受刃24の後端面に摺接するナイフバ
ーであるスライダー31を伴ってリベット等で一体化さ
れ、刈刃25を抑えるナイフクリップ32と共に締め上
げ固定されるすらし板33が、スライダー31の後端面
に摺接するようにして、刈刃25を前後上下に位置決め
されて左右にのみ摺動移動するように構成してある。
【0047】そして、受刃台23の右側部分の後側に、
ベアリングローラ29すなわち刈刃クランク30が配置
構成されている。刈刃クランク30を前端に備えた刈刃
駆動軸20は、刈取伝動軸16のケーシングである横軸
ケース35に一体形成された軸支ケース部35aに対し
て前後向きに支承されており、その軸芯Qは、ナイフヘ
ッド27に対する上下のほぼ中央に位置させてある。
【0048】又、刈刃クランク30は、回転軸芯Qに関
してベアリングローラ29装着部の反対側に、軸芯方向
に膨出した第1バランスウェイト34を一体に備えた円
盤状に形成されており、刈刃25の横移動による振動を
打ち消すとともに、刈刃クランク30の回転に伴う振動
を軽減するバランサーとして、さらには、刈刃駆動軸2
0の回転に伴う負荷変動を円滑化するフライホイールと
しても機能するようになっている。
【0049】刈刃駆動軸20は、その後端に嵌装した小
径ベベルギヤ36と、刈取伝動軸16に嵌装した大径ベ
ベルギヤ37との咬合構造を備えたベベルギヤ機構38
により、回転動力が伝達されるようにしてある。そし
て、ベベルギヤ機構38を介して刈取伝動軸16に連動
連結されて刈刃駆動軸20の回転方向と逆方向に、単位
時間当たりの回転数が等しい同速で回転するカウンタ軸
39を、刈刃駆動軸20と同芯状となるように後向きに
取出してあるとともに、このカウンタ軸39の後端に、
刈刃25の横移動に対抗する第2バランスウェイト40
を設けてある。
【0050】すなわち、軸支ケース部35aの後側にお
いて横軸ケース35に一体形成された第2軸支ケース部
35bにカウンタ軸39を回転自在に支承するととも
に、このカウンタ軸39に、大径ベベルギヤ37に咬合
する小径ベベルギヤ41を、刈刃駆動軸20の小径ベベ
ルギヤ36と同じ部品(同径、同歯数)として嵌装して
ある。第2バランスウェイト40は、重り40aを円板
40bの外周端に備えて構成してあり、第1バランスウ
ェイト34の重心位置が軸芯Qの真上にあるときに、第
2バランスウェイト40の重心が軸芯Qの真下に位置す
るように、3個のベベルギヤ36,37,41から成る
ベベルギヤ機構38を設定してある。
【0051】第1バランスウェイト34は、その重心が
刈刃駆動軸20に対するクランク機構28と正反対側に
位置するように装備してあり、クランク機構28の存在
による刈刃駆動軸20の偏心を是正する機能、及び、刈
刃25の横移動と反対側の横に移動して刈刃25の移動
慣性を相殺する機能とを有するものである。しかしなが
ら、刈刃25の慣性を相殺するための質量は、クランク
機構28の質量よりも大きいので、刈刃25との慣性相
殺作用が機能しない上下方向に第1バランスウェイト3
4が移動するときには、依然として回転バランスが偏っ
ており、振動が生じ易い状態になる。
【0052】そこで、刈刃駆動軸20と同軸芯Qを有し
たカウンタ軸39とを、これら両軸20,39が互いに
反対方向に同じ速度で回転駆動させるよう構成して、カ
ウンタ軸39に刈刃25の横移動に対抗する第2バラン
スウェイト40を設けることにより、前述した上下方向
の振動を解消させる手段を構成している。尚、刈刃駆動
軸20、及びカウンタ軸39は、共に独立してベアリン
グ支持されており、刈取伝動軸16は従来通りの1部品
で良く、ベベルギヤ機構41部位を貫通して左右に伸び
る六角軸に構成されている。
【0053】図1及び図5〜7に示すように、カウンタ
軸14や主伝動軸15等の引起し装置7、刈取装置8、
第1搬送装置9M,9T,9K、第2搬送装置10、及
び、縦搬送装置11に対する各伝動系は刈取フレーム1
2を構成する部材に内装されている。つまり、刈取フレ
ーム12は、それらの伝動系を外囲するケース類で構成
されている。そのため、刈取フレーム12において、左
右の第2縦伝動軸17の下部軸部分17bを外囲するケ
ーシングである左右の縦軸ケース46,48には、第2
搬送装置10の突起付きチェーン10dの挿通を許容す
る開口19を形成し、この開口19から、下部軸部分1
7bに装着された駆動スプロケット10aに突起付きチ
ェーン10dを巻き掛けるようにしている。
【0054】ここで、挟持搬送機構10Aにおける突起
付きチェーン10dを緊張するテンショナTの構造を、
右側の挟持搬送機構10Aのもので説明する。図15〜
図17に示すように、テンショナTは、右掻込みフレー
ム43の主パイプ51に上下貫通固着されたパイプ材製
の支軸75に嵌装された捩じりコイルバネ76で構成さ
れている。すなわち、丸棒状のバネ材で成る捩じりコイ
ルバネ76の遊端側(後端側)を折り返して形成された
緊張部76Aが直接突起付きチェーン10dのチェンロ
ーラ77に接触して押圧するものに構成されている。
【0055】緊張部76Aは、突起付きチェーン10d
における一対のインナチェンリンク78,78夫々の内
幅よりも僅かに狭い幅に設定された1段折り曲げ構造で
あり、幅方向の2箇所でチェンローラ77に接触するよ
う、棒バネ材が平面視で上下に重なる円弧形状に形成さ
れている。従って、比較的チェーン幅の広い突起付きチ
ェーン10dを、丸棒バネ材を用いながら、突起付きチ
ェーン10dの回動軸心に直交する正規の方向にテンシ
ョン力を付与することができ、チェーン10dを倒れな
く良好に緊張できるようになっている。
【0056】次に、第1搬送装置9K,9T,9Mの支
持構造について説明する。図10に示すように、各第1
搬送装置9K,9T,9Mを支持する掻込みフレーム4
3〜45のいずれも、後部側が第2縦伝動軸17を囲繞
する縦軸ケース46〜48に、かつ、前部側が分草具6
を支持する分草フレーム12xに固定された引起し装置
支持フレーム49に、ボルト止めによって着脱自在に取
付けられている。
【0057】既刈り側第1搬送装置9Kを支持する右側
の右掻込みフレーム43は、右側の引起し装置支持フレ
ーム49から後向きに突設されたステー50に前端部が
ボルト止めされる主パイプ51と、右側の第1縦軸ケー
ス48にボルト止めされるブラケット53と、このブラ
ケット53を後端に備えた補助パイプ52とで構成さ
れ、穀稈の搬送経路を構成する部材でもある搬送カバー
54を支持している。
【0058】主パイプ51の前後中間部に、駆動プーリ
9aやパッカ9Bの支軸9pを貫通固着し、前端部に
は、緊張プーリである従動プーリ9bを長孔支持するた
めのステー51bを溶着し、後端部には、右側の挟持搬
送機構10Aの第1従動プーリ10bを回転自在に支持
する支軸55を貫通固着してある。主パイプ51の支軸
9p部分には、補助パイプ52の先端が溶着されてい
る。突起付き回動ベルト9cを上方から覆う状態の搬送
カバー54(61)は、強度アップのために段付き形状
にプレス成形されている(図11参照)。
【0059】図12、図13に示すように、ブラケット
53は、平面視でコ字状に屈曲された板材で成り、第1
縦軸ケース48を構成する前ケース部48aと後ケース
部48bとの合わせ部分を跨ぐ状態で、これら両ケース
部48a,48b連結するためのボルト4本で共締め固
定されるようになっている。そして、このブラケット5
3には、下方に屈曲された補助パイプ52の後端部が溶
着されている。
【0060】図10、図11に示すように、未刈り側第
1搬送装置9Mを支持する左側の左掻込みフレーム45
は、左側の引起し装置支持フレーム49から後向きに突
設された縦板状のステー56に前端部がボルト止めされ
る主パイプ57と、左側の第2縦軸ケース46にボルト
止めされるブラケット59と、このブラケット59を後
端に備えた補助パイプ58とで構成され、穀稈の搬送経
路を構成する部材でもある搬送カバー61を支持してお
り、基本的には右掻込みフレーム43と同様の構造であ
る。
【0061】右側の搬送カバー54と同様にプレス成形
された段付き形状の搬送カバー61を、前後2箇所のス
テー62,63で支持し、後ステー63には駆動プーリ
9aやパッカ9Bの支軸10pが装備されている。右ブ
ラケット53と同構造であり、第2縦軸ケース46の前
ケース部46aと後ケース部46bとの連結ボルトで共
締めされる左ブラケット59と、主パイプ57とに亘っ
て補助パイプ58が架設されるとともに、主パイプ57
の後端と左ブラケット59とに亘って、突起付きチェー
ン10dの移動経路を形成するための板金製のチェーン
案内体65を取付けてある。
【0062】つまり、左の挟持搬送機構10Aは、左縦
縦伝動軸17bに装備された駆動スプロケット10a
と、これの前側に配置された従動スプロケット10c
と、駆動スプロケット10aの横内側に配置されたチェ
ーン案内体65とに亘って、そして、右の挟持搬送機構
10Aは、右縦縦伝動軸17bに装備された駆動スプロ
ケット10aと、これの前側に配置された従動スプロケ
ット10cと、駆動スプロケット10aの横内側に配置
された従動スプロケット10bとに亘って、いずれも平
面視で前細り状の略三角形を呈する状態に突起付きチェ
ーン10d,10dを張設して構成されている。
【0063】図10、図14に示すように、中間第1搬
送装置9Tを支持する左右中央の掻込みフレーム44
は、基本的には、左右中央の上部軸部分17cを囲繞す
るパイプ材製の第3縦軸ケース47にボルト止めされる
パイプフレーム67のみで構成されており、プレス成形
された搬送カバー68が補助フレームとして機能する。
すなわち、第3縦軸ケース47に固着されたブラケット
66に後端がボルト止めされるパイプフレーム67に搬
送カバー68が固着されており、その搬送カバー68の
前端部を、左から2番目の引起し装置支持フレーム49
から後向きに突設されたステー60にボルト止めしてあ
る。
【0064】パイプフレーム67の前端部に、駆動プー
リ9aやパッカ9Bの支軸67aが固着されており、
又、搬送カバー68とステー60とのボルト止め部分
が、従動プーリ9bを緊張調節可能とするための長孔支
持構造としてある。つまり、3基のいずれの第1搬送装
置9K,9T,9Mの掻込みフレーム43〜45も、第
2縦伝動軸17を囲繞するケーシング46〜48との2
箇所で支持してあり、穀稈搬送の妨げとなることがない
ようにしてある。又、3基の掻込みフレーム43〜45
は、いずれもボルト止めによる着脱自在構造である。
【0065】次に、左右の縦軸ケース46,48と、横
軸ケース35との連結部構造について説明する。これら
2箇所の連結部の構造は、向きが互いに逆である以外は
同じであり、簡単のために右側のもので説明する。
【0066】図11〜図14に示すように、内部に下部
軸部分17bを備えた筒状の右縦軸ケース48の下端部
における左側面には、横軸ケース35をボルト連結する
ためのフランジ部71が形成されており、このフランジ
部71から挿入される刈取伝動軸16、及び、刈取伝動
軸16と下部軸部分17bとを連動連結するベベルギヤ
18,18を内装している。右縦軸ケース48と横軸ケ
ース35とは、刈取伝動軸16の軸方向で嵌合されるイ
ンロー部72と位置決め手段Aとで相対姿勢が定められ
た状態で、4本のボルト73を用いて連結一体化されて
いる。
【0067】右縦軸ケース48は、刈取伝動軸16の軸
方向に沿う割り面wを有した前ケース部48aと後ケー
ス部48bとを連結して成る2つ割り構造に構成してあ
り、刈取伝動軸16及び下部軸部分17bを支持する各
ベアリングを位置決め支持する各ホルダ部分74は、型
成形のみの状態で機能しており、切削等の機械加工は一
切施さずに済んでいる。又、前述したフランジ部71、
及び開口19は、共に両ケース部48a,48bに跨が
って形成されている。
【0068】開口19は、無端回動帯である突起付きチ
ェーン10dを左右の縦軸ケース48,46内に引き込
む入口19bと、突起付きチェーン10dを縦軸ケース
48,46外に送り出す出口19aとを、互いに独立形
成して構成されている。つまり、入口19bは後ケース
部48b,46bに、そして出口19aは前ケース部4
8a,46aに夫々形成されており、前後のケース部が
組付けられた縦軸ケース48,46としての入口19b
と出口19aとの間の部分が、前述したように、左右の
掻込みフレーム43,45のブラケット53,59を連
結することで補強されている。
【0069】因みに、横軸ケース35の主ケース部35
Sは、割り面vを持つ上ケース部35Aと下ケース部3
5Bで成る上下2つ割り構造であり、下ケース部35B
の左右向きの穴70は機械加工によって形成されてい
る。尚、左縦軸ケース46と横軸ケース35とも前述し
た構造と同様の位置決め手段Aとインロー部72とを用
いて4本のボルト73で連結されている。
【0070】図6、図10に示すように、第1伝動軸1
6を囲繞する横軸ケース35は、右側の下部軸部分17
bを囲繞するアルミダイカスト製の第1縦軸ケース48
と、主伝動軸15を囲繞した状態で刈取部2を機体に支
持する鉄パイプ製の刈取主フレーム12F、及び左右中
央の下部軸部分17bを囲繞する第3縦軸ケース47が
連結一体化されるとともに、クランク軸20を囲繞する
軸支ケース部35a及び第2軸支ケース部35bが一体
形成された鋳鉄製の主ケース部35Sと、左側の下部軸
部分17bを囲繞するアルミダイカスト製の第2縦軸ケ
ース46を左端に連結一体化した鉄パイプ製の副ケース
部35Hとで構成されている。
【0071】つまり、刈取主フレーム12Fが連結され
て荷重条件の厳しい横軸ケース35を鉄製として強度十
分に構成するとともに、1個の引起し装置7を支持する
程度の強度があれば良く、かつ、上下途中部位にチェー
ン駆動用の開口19を備えた比較的複雑な形状が要求さ
れる第1及び第2縦軸ケース48,46は、アルミダイ
カスト製として部品数少なく簡単で廉価に構成できるよ
うにしてある。
【図面の簡単な説明】
【図1】自脱型コンバイン前部の側面図
【図2】刈取部の構成を示す平面図
【図3】刈取部の構成を示す正面図
【図4】刈取部の伝動系を示す系統図
【図5】刈取部の前処理部分を示す平面図
【図6】図5における伝動系の要部を示す一部切欠きの
正面図
【図7】左側の第2搬送装置の伝動構造を示す要部の側
面図
【図8】刈取装置の駆動構造を示す一部切欠きの平面図
【図9】刈取装置の駆動構造を示す一部切欠きの側面図
【図10】各掻込みフレームの構造を示す平面図
【図11】左側の掻込みフレーム部分を示す一部切欠き
の側面図
【図12】右掻込みフレームのブラケット部分を示す一
部切欠きの平面図
【図13】図12の正面図
【図14】(イ)は、中央の掻込みフレーム部分を示す
一部切欠きの側面図、(ロ)は搬送ガイド体の取付け構
造を示す断面背面図
【図15】テンショナの構造を示す平面図
【図16】テンショナと突起付きチェーンの関係を示す
正面図
【図17】テンショナの斜視図
【図18】掻込み回転体の大小、及び位置関係を示す平
面図
【符号の説明】
9B 掻込み回転体 9M 未刈り側前処理搬送機構 9T 中間前処理搬送機構 9K 既刈り側前処理搬送機構 10 横搬送装置 10d 無端回動帯 85 掻込み回転体 y1,y2,y3 掻込み回転体の回転軸心

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動回動される無端回動帯を左右一対備
    えて、刈取られた3条分の穀稈をこれら無端回動帯の左
    右間に寄せ集めて合流させる横搬送装置を備えるととも
    に、未刈り側1条分の刈取穀稈を左右の前記無端回動帯
    のうちの未刈り側の無端回動帯に向けて後方送りする未
    刈り側前処理搬送機構と、既刈り側1条分の刈取穀稈を
    左右の前記無端回動帯のうちの既刈り側の無端回動帯に
    向けて後方送りする既刈り側前処理搬送機構と、左右中
    間の1条分の刈取穀稈を前記既刈り側の無端回動帯に向
    けて後方送りする中間前処理搬送機構とを備えてある3
    条刈り刈取機。
  2. 【請求項2】 未刈り側、既刈り側、及び中間の各前処
    理搬送機構毎に、刈取穀稈を掻込み移送する掻込み回転
    体を備え、これら3個の掻込み回転体のうちの左右中間
    に位置する中間掻込み回転体を、未刈り側に位置する未
    刈り側掻込み回転体、及び既刈り側に位置する既刈り側
    掻込み回転体よりも小径としてある請求項1に記載の3
    条刈り刈取機。
  3. 【請求項3】 中間掻込み回転体の回転軸心を、未刈り
    側及び既刈り側の掻込み回転体夫々の回転軸心よりも前
    側に位置させてある請求項2に記載の3条刈り刈取機。
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