JP2001095350A - 刈取機のチェーンテンショナ - Google Patents

刈取機のチェーンテンショナ

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JP2001095350A
JP2001095350A JP27255799A JP27255799A JP2001095350A JP 2001095350 A JP2001095350 A JP 2001095350A JP 27255799 A JP27255799 A JP 27255799A JP 27255799 A JP27255799 A JP 27255799A JP 2001095350 A JP2001095350 A JP 2001095350A
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chain
tensioner
shaft
case
transporting
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Ichiro Maeda
一郎 前田
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Kubota Corp
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  • Harvester Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単廉価に構成できる捩じりバネ単品でテン
ショナを構成する構造を踏襲しながら、チェーンを倒し
てしまうこと無くバランス良く安定的に緊張作用できる
ように改善する。 【解決手段】 駆動スプロケット10aと従動輪体10
cとに亘って巻回されるチェーン10dに対するテンシ
ョナTを、遊端側に形成された緊張部76Aが直接チェ
ーン10dに接触するように棒状のバネ材を用いて形成
された捩じりバネ76で構成するとともに、緊張部76
Aは、バネ材がチェーン10dにその幅方向で複数箇所
接触する状態に遊端側を折り返して形成されている刈取
機のチェーンテンショナ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインやバイ
ンダー等の刈取機のチェーンテンショナに係り、詳しく
は、刈取穀稈を縦搬送装置の始端に向けて寄せ集め合流
させる株元挟持搬送機構の突起付きチェーンのテンショ
ナを、構造簡単で廉価に構成させる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】チェーンを緊張するテンショナとして
は、特開平11−127663号公報の図3に示された
もののように、引っ張りバネで付勢されるテンションア
ームの先端に、チェーンに接触作用するローラを備えた
構造のものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の一般的構造のテ
ンショナは、引っ張りバネ、テンションアーム、ローラ
等から成る部品点数の多いものであってコスト高であっ
たため、棒状のバネ材で成る捩じりコイルバネの遊端側
を延ばして直接チェーンに押圧作用させることにより、
主要な部品としては捩じりコイルバネ1個で構成できる
シンプル構造のテンショナが勘案された。
【0004】この場合、バネ遊端側を延ばして形成され
る緊張部は、チェーンの幅方向で中央となる位置を押圧
する状態に設定されるのであるが、緊張部は捩じりバネ
の遊端側であって位置が正確には定まり難いものである
とともに、チェーン自身が幅方向に変位したり位置ずれ
したりが生じ易いことから、実際にはチェーンの幅方向
のいずれか一方に偏った位置を押圧する状態となること
が殆どである。そうなると、チェーンを倒しながら押圧
する状態になり、傾いたチェーンの突起が緊張部の先端
に噛み込んでチェーンがテンショナから外れてしまう不
都合のおそれがあり、改善の余地が残されているもので
あった。
【0005】本発明の目的は、簡単廉価に構成できる捩
じりバネ単品でテンショナを構成する構造を踏襲しなが
ら、チェーンを倒してしまうこと無くバランス良く安定
的に緊張作用できるように改善する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕請求項1の構成
は、刈取機のチェーンテンショナにおいて、駆動スプロ
ケットと従動輪体とに亘って巻回されるチェーンに対す
るテンショナを、遊端側に形成された緊張部が直接チェ
ーンに接触するように棒状のバネ材を用いて形成された
捩じりバネで構成するとともに、緊張部を、バネ材がチ
ェーンにその幅方向で複数箇所接触する状態にバネ材の
遊端側を折り返して形成してあることを特徴とする。
【0007】請求項2の構成は、第1発明におけるチェ
ーンは、刈取装置で刈取られる穀稈を縦搬送装置の始端
に導くべく左右に寄せ集める合流搬送装置における株元
搬送用の突起付きチェーンであることを特徴とするもの
である。
【0008】〔作用〕請求項1の構成によれば、捩じり
バネの遊端側を折り返して形成された緊張部は、チェー
ンにこれの幅方向で複数箇所接触するものであるから、
例えば、図17に示すように、チェーンを上下2箇所の
棒バネ材で押す状態になり、チェーンを倒すことなく正
規の方向に緊張することができる。しかも、その手段と
しては、バネの遊端側を折り返すだけのものであるか
ら、コストアップや構造の複雑化を招くことなく、捩じ
りバネのみのシンプル構造でテンショナを構成できるよ
うになる。
【0009】請求項2の構成によれば、緊張対象となる
チェーンが、刈取装置で刈取られる穀稈を縦搬送装置の
始端に導くべく左右に寄せ集める合流搬送装置における
株元搬送用の突起付きチェーン、すなわち、比較的幅の
広いチェーンであるから、チェーンの倒れを防止しなが
ら良好に緊張できる作用がより有効に発揮されるように
なる。
【0010】〔効果〕その結果、請求項1及び2に記載
の刈取機のチェーンテンショナでは、遊端側を折り返し
てチェーンにその幅方向で複数箇所接触させる構造の捩
じりバネでチェーンを緊張させるようにしたので、チェ
ーンを倒して機能不能となることなく正規の方向に緊張
できるとともに、部品数少なく構造簡単で廉価に構成で
きるものとして提供することができた。
【0011】請求項2に記載の刈取機のチェーンテンシ
ョナでは、株元搬送用の突起付きチェーンという幅の広
いチェーンでも不都合なく良好に緊張することができる
利点がある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には3条刈り用の自脱型コン
バインの前半部側面が示されており、このコンバイン
は、左右一対のクローラ式走行装置1Aを備えた走行機
体1の前部に、3条分の植立穀稈を刈取って左上後方に
向けて搬送する刈取部2を左右向きの軸芯P周りに上下
揺動駆動可能に連結するとともに、走行機体1の左側に
は、刈取部2から刈取穀稈を受け取って脱穀・選別処理
を施す脱穀装置3を、又、走行機体1の右側には、脱穀
装置3からの選別処理後の穀粒を貯留する穀粒タンク
4、作業者が搭乗する操縦部5、等を搭載装備して構成
されている。
【0013】図1〜4に示すように、刈取部2は、植立
穀稈の株元側に作用して分草する4基の分草具6、分草
された植立穀稈を引き起こす3基の引起装置7、引き起
こされた植立穀稈の株元側を切断するバリカン型の刈取
装置8、その切断により刈取られた植立穀稈(刈取穀
稈)を後方に向けて掻き込み搬送する3基の第1搬送装
置9、掻き込み搬送された刈取穀稈を左右中央に寄せ集
めながら後方に向けて搬送する左右一対の第2搬送装置
(合流搬送装置の一例)10、左右中央に寄せ集められ
た刈取穀稈を起立姿勢から横倒し姿勢に徐々に姿勢変更
しながら後方の脱穀装置3に向けて供給搬送する第3搬
送装置(縦搬送装置の一例)11、及び、それらを支持
する刈取フレーム12等で構成されている。
【0014】図3及び図4に示すように、各引起装置7
は、立設された引起ケース7a、引起ケース7aにおけ
る植立穀稈引き起こし経路側(内側)の上部に配備され
た駆動スプロケット7b、引起ケース7aの下部に配備
された従動スプロケット7c、それらのスプロケット7
b,7cに亘って巻き掛けられた回動チェーン7d、回
動チェーン7dに引き起こし姿勢と格納姿勢とに姿勢変
更可能な状態で一定間隔ごとに取り付けられた複数の引
起爪7e、及び、引起ケース7aにおける戻り経路側の
上部に配備されたテンションスプロケット7f、などで
構成されており、引き起こし姿勢で上昇する引起爪7e
の係止引き上げ作用によって植立穀稈の引き起しを行う
ようになっている。
【0015】図1、図2,図4及び図5に示すように、
各第1搬送装置9は、後方側に配備された駆動プーリ9
a、前方側に配備された従動プーリ9b、及び、それら
のプーリ9a,9bに亘って巻き掛けられた突起付き回
動ベルト9c等で構成された回動ベルト機構9Aと、各
駆動プーリ9aの下方に配設されたパッカ9Bとを備え
ており、回動ベルト機構9Aとパッカ9Bの係止搬送作
用によって刈取穀稈の掻き込み搬送を行うようになって
いる。
【0016】左側の第2搬送装置10は、挟持搬送機構
10Aと上下2段の係止搬送機構10Bとを備えて構成
されており、挟持搬送機構10Aの挾持搬送作用と各係
止搬送機構10Bの係止搬送作用によって刈取穀稈の寄
せ集め搬送を行うようになっている。挟持搬送機構10
Aは、左側端部に配備された駆動スプロケット10a、
左右中央部に配備された第1従動スプロケット10b、
左側の第1搬送装置9における駆動プーリ9aとパッカ
ー9Bとの間に配備された第2従動スプロケット10
c、及び、それらのスプロケット10a〜10cに亘っ
て巻き掛けられた突起付き回動チェーン10d等で構成
されている。
【0017】図2,図4及び図5に示すように、右側の
第2搬送装置10は、右側端部に配備された駆動スプロ
ケット10a、左右中央部に配備された第1従動スプロ
ケット10b、右側の第1搬送装置9における駆動プー
リ9aとパッカー9Bとの間に配備された第2従動スプ
ロケット(従動輪体の一例)10c、及び、それらのス
プロケット10a〜10cに亘って巻き掛けられた突起
付きチェーン10d、等で構成された挟持搬送機構10
Aのみを備えており、挟持搬送機構10Aの挾持搬送作
用によって刈取穀稈の寄せ集め搬送を行うようになって
いる。
【0018】図1、図2及び図4に示すように、第3搬
送装置11は、挟持搬送機構11Aと係止搬送機構11
Bとを備えており、挟持搬送機構11Aの挾持搬送作用
と係止搬送機構11Bの係止搬送作用により刈取穀稈の
供給搬送を行って、刈取穀稈の株元側を脱穀装置3のフ
ィードチェーン3aに渡すとともに、刈取穀稈の穂先側
を脱穀装置3内に導くようになっている。又、第3搬送
装置11の係止搬送機構11Bは、右側の第1搬送装置
9の後部上方から脱穀装置3のフィードチェーン3aに
亘るように構成されていることから、その前部側部分
が、右側の第2搬送装置10の係止搬送機構10Bとし
て機能して刈取穀稈の寄せ集め搬送を行うようになって
いる。
【0019】図1及び図4に示すように、刈取部2の上
下揺動支点である軸芯P上には、右端部に図外のエンジ
ンからの動力が伝達される入力プーリ13を備えた左右
向きのカウンタ軸14が配設されており、このカウンタ
軸14を介して、引起装置7、刈取装置8、第1搬送装
置9、第2搬送装置10、及び、第3搬送装置11に対
する伝動を行うようにしている。
【0020】その伝動構造について概略説明すると、図
1、図2及び図4〜7に示すように、カウンタ軸14の
左右中央部にはカウンタ軸14から前下方に向けて延出
する主伝動軸15が、主伝動軸15の前端部には左右向
きの第1伝動軸16の左右中央部が、第1伝動軸16の
左右両端部と左右中央部には第1伝動軸16から対応す
る引起装置7に亘る縦向きの第2伝動軸17の下端部
が、各第2伝動軸17の上端部には対応する引起装置7
の駆動軸7gが、夫々ベベルギヤ18を介して伝動連結
されている。つまり、各引起装置7には、カウンタ軸1
4に入力された動力を、主伝動軸15、第1伝動軸1
6、及び、第2伝動軸17を介して伝達するようにして
いる。
【0021】図1、図2及び図4〜7に示すように、各
第2伝動軸17は、ベベルギヤ17aを介して伝動連結
される下部軸部分17bと上部軸部分17cからなる2
分割構造に構成されている。各下部軸部分17bのう
ち、左右の下部軸部分17bは、対応する左右の引起装
置7の上部に向かう状態で、又、中央の下部軸部分17
bは、対応する中央の引起装置7の下部に向かう状態
で、それぞれが第1伝動軸16に対して直角に設定され
ている。
【0022】各上部軸部分17cのうち、左右の上部軸
部分17cは、対応する左右の引起装置7の駆動軸7g
に向けて中央側に傾倒する状態で、又、中央の上部軸部
分17cは、対応する中央の引起装置7の駆動軸7gに
向けて傾倒する状態で、それらが伝動連結される下部軸
部分17bから引起装置7の駆動軸7gに亘るように姿
勢設定されている。
【0023】各下部軸部分17bのうち、左右の下部軸
部分17bには、対応する第2搬送装置10の挟持搬送
機構10Aの駆動スプロケット10aが一体回転するよ
うに外嵌装着されている。つまり、左右の第2伝動軸1
7の下部軸部分17bを第2搬送装置10の駆動軸に兼
用した状態で、対応する左右の第2伝動軸17と第2搬
送装置10とを連動連結している。
【0024】図4及び図6に示すように、刈取装置8
は、その可動側の刈刃25が、第1伝動軸16にベベル
ギヤ38を介して伝動連結されたクランク軸20に連係
されている。つまり、刈取装置8には第1伝動軸16か
らの動力を伝達するようにしている。
【0025】図1、図2及び図4に示すように、第3搬
送装置11は、カウンタ軸14の左端部にベベルギヤ2
1を介して伝動連結された第3伝動軸22に、挟持搬送
機構11Aの駆動スプロケット11aと係止搬送機構1
1Bの駆動スプロケット11eが一体回転するように外
嵌装着されている。つまり、第3搬送装置11には、カ
ウンタ軸14からの動力を第3伝動軸22を介して伝達
するようにしている。
【0026】図1、図8、図9に示すように、刈取装置
8は、刈取フレーム12における固定分草具7を取付け
るために前方延出された複数の支持フレーム12xに亘
って取付けられた受刃台23に固定される受刃24と、
これに対して左右に摺動自在な刈刃25と、これに取付
ステー26を介して固定されるナイフヘッド27とで構
成されている。ナイフヘッド27は、平面視で後向き開
放コ字状に折り曲げられた板材を備えて構成され、クラ
ンク機構28に前後軸芯X周りで回動自在に支持された
ベアリングローラ29を、その外径が丁度ナイフヘッド
27の内寸法に合致する状態で内嵌合させてある。
【0027】尚、クランク機構28は、クランク軸であ
る刈刃駆動軸20の先端に刈刃クランク30を溶接し、
その刈刃クランク30にベアリングローラ29を回転自
在に外嵌支承して構成されている。又、右端の支持フレ
ーム12xの後部は左方に曲げられており、その後端に
固着したフランジ42を介して後述する軸支ケース部3
5aの側面にボルト連結されている。
【0028】図8、図9に示すように、刈刃25と取付
ステー26とは、受刃24の後端面に摺接するナイフバ
ーであるスライダー31を伴ってリベット等で一体化さ
れ、刈刃25を抑えるナイフクリップ32と共に締め上
げ固定されるすらし板33が、スライダー31の後端面
に摺接するようにして、刈刃25を前後上下に位置決め
されて左右にのみ摺動移動するように構成してある。
【0029】そして、受刃台23の右側部分の後側に、
ベアリングローラ29すなわち刈刃クランク30が配置
構成されている。刈刃クランク30を前端に備えた刈刃
駆動軸20は、刈取伝動軸16のケーシングである横軸
ケース35に一体形成された軸支ケース部35aに対し
て前後向きに支承されており、その軸芯Qは、ナイフヘ
ッド27に対する上下のほぼ中央に位置させてある。
【0030】又、刈刃クランク30は、回転軸芯Qに関
してベアリングローラ29装着部の反対側に、軸芯方向
に膨出した第1バランスウェイト34を一体に備えた円
盤状に形成されており、刈刃25の横移動による振動を
打ち消すとともに、刈刃クランク30の回転に伴う振動
を軽減するバランサーとして、さらには、刈刃駆動軸2
0の回転に伴う負荷変動を円滑化するフライホイールと
しても機能するようになっている。
【0031】刈刃駆動軸20は、その後端に嵌装した小
径ベベルギヤ36と、刈取伝動軸16に嵌装した大径ベ
ベルギヤ37との咬合構造を備えたベベルギヤ機構38
により、回転動力が伝達されるようにしてある。そし
て、ベベルギヤ機構38を介して刈取伝動軸16に連動
連結されて刈刃駆動軸20の回転方向と逆方向に、単位
時間当たりの回転数が等しい同速で回転するカウンタ軸
39を、刈刃駆動軸20と同芯状となるように後向きに
取出してあるとともに、このカウンタ軸39の後端に、
刈刃25の横移動に対抗する第2バランスウェイト40
を設けてある。
【0032】すなわち、軸支ケース部35aの後側にお
いて横軸ケース35に一体形成された第2軸支ケース部
35bにカウンタ軸39を回転自在に支承するととも
に、このカウンタ軸39に、大径ベベルギヤ37に咬合
する小径ベベルギヤ41を、刈刃駆動軸20の小径ベベ
ルギヤ36と同じ部品(同径、同歯数)として嵌装して
ある。第2バランスウェイト40は、重り40aを円板
40bの外周端に備えて構成してあり、第1バランスウ
ェイト34の重心位置が軸芯Qの真上にあるときに、第
2バランスウェイト40の重心が軸芯Qの真下に位置す
るように、3個のベベルギヤ36,37,41から成る
ベベルギヤ機構38を設定してある。
【0033】第1バランスウェイト34は、その重心が
刈刃駆動軸20に対するクランク機構28と正反対側に
位置するように装備してあり、クランク機構28の存在
による刈刃駆動軸20の偏心を是正する機能、及び、刈
刃25の横移動と反対側の横に移動して刈刃25の移動
慣性を相殺する機能とを有するものである。しかしなが
ら、刈刃25の慣性を相殺するための質量は、クランク
機構28の質量よりも大きいので、刈刃25との慣性相
殺作用が機能しない上下方向に第1バランスウェイト3
4が移動するときには、依然として回転バランスが偏っ
ており、振動が生じ易い状態になる。
【0034】そこで、刈刃駆動軸20と同軸芯Qを有し
たカウンタ軸39とを、これら両軸20,39が互いに
反対方向に同じ速度で回転駆動させるよう構成して、カ
ウンタ軸39に刈刃25の横移動に対抗する第2バラン
スウェイト40を設けることにより、前述した上下方向
の振動を解消させる手段を構成している。尚、刈刃駆動
軸20、及びカウンタ軸39は、共に独立してベアリン
グ支持されており、刈取伝動軸16は従来通りの1部品
で良く、ベベルギヤ機構41部位を貫通して左右に伸び
る六角軸に構成されている。
【0035】図1及び図5〜7に示すように、カウンタ
軸14や主伝動軸15等の引起し装置7、刈取装置8、
第1搬送装置9、第2搬送装置10、及び、縦搬送装置
11に対する各伝動系は刈取フレーム12を構成する部
材に内装されている。つまり、刈取フレーム12は、そ
れらの伝動系を外囲するケース類で構成されている。そ
のため、刈取フレーム12において、左右の第2伝動軸
17の下部軸部分17bを外囲するケーシングである左
右の縦軸ケース46,48には、第2搬送装置10の突
起付きチェーン10dの挿通を許容する開口12aを形
成し、この開口12aから、下部軸部分17bに装着さ
れた駆動スプロケット10aに突起付きチェーン10d
を巻き掛けるようにしている。
【0036】ここで、挟持搬送機構10Aにおける突起
付きチェーン10dを緊張するテンショナTの構造を、
右側の挟持搬送機構10Aのもので説明する。図15〜
図17に示すように、テンショナTは、右掻込みフレー
ム43の主パイプ51に上下貫通固着されたパイプ材製
の支軸75に嵌装された捩じりコイルバネ76で構成さ
れている。すなわち、丸棒状のバネ材で成る捩じりコイ
ルバネ76の遊端側(後端側)を折り返して形成された
緊張部76Aが直接突起付きチェーン10dのチェンロ
ーラ77に接触して押圧するものに構成されている。
【0037】緊張部76Aは、突起付きチェーン10d
における一対のインナチェンリンク78,78夫々の内
幅よりも僅かに狭い幅に設定された1段折り曲げ構造で
あり、幅方向の2箇所でチェンローラ77に接触するよ
う、棒バネ材が平面視で上下に重なる円弧形状に形成さ
れている。従って、比較的チェーン幅の広い突起付きチ
ェーン10dを、丸棒バネ材を用いながら、突起付きチ
ェーンン10dの回動軸心に直交する正規の方向にテン
ション力を付与することができ、チェーン10dを倒れ
なく良好に緊張できるようになっている。
【0038】次に、第1搬送装置9の支持構造について
説明する。図10に示すように、各第1搬送装置9を支
持する掻込みフレーム43〜45のいずれも、後部側が
第2伝動軸17を囲繞する縦軸ケース46〜48に、か
つ、前部側が分草具6を支持する分草フレーム12xに
固定された引起し装置支持フレーム49に、ボルト止め
によって着脱自在に取付けられている。
【0039】右側の右掻込みフレーム43は、右側の引
起し装置支持フレーム49から後向きに突設されたステ
ー50に前端部がボルト止めされる主パイプ51と、右
側の第1縦軸ケース48にボルト止めされるブラケット
53と、このブラケット53を後端に備えた補助パイプ
52とで構成され、穀稈の搬送経路を構成する部材でも
ある搬送カバー54を支持している。
【0040】主パイプ51の前後中間部に、駆動プーリ
9aやパッカ9Bの支軸9pを貫通固着し、前端部に
は、緊張プーリである従動プーリ9bを長孔支持するた
めのステー51bを溶着し、後端部には、右側の挟持搬
送機構10Aの第1従動プーリ10bを回転自在に支持
する支軸55を貫通固着してある。主パイプ51の支軸
9p部分には、補助パイプ52の先端が溶着されてい
る。突起付き回動ベルト9cを上方から覆う状態の搬送
カバー54(61)は、強度アップのために段付き形状
にプレス成形されている(図11参照)。
【0041】図12、図13に示すように、ブラケット
53は、平面視でコ字状に屈曲された板材で成り、第1
縦軸ケース48を構成する前ケース部48aと後ケース
部48bとの合わせ部分を跨ぐ状態で、これら両ケース
部48a,48b連結するためのボルト4本で共締め固
定されるようになっている。そして、このブラケット5
3には、下方に屈曲された補助パイプ52の後端部が溶
着されている。
【0042】図10、図11に示すように、左側の左掻
込みフレーム45は、左側の引起し装置支持フレーム4
9から後向きに突設された縦板状のステー56に前端部
がボルト止めされる主パイプ57と、左側の第2縦軸ケ
ース46にボルト止めされるブラケット59と、このブ
ラケット59を後端に備えた補助パイプ58とで構成さ
れ、穀稈の搬送経路を構成する部材でもある搬送カバー
61を支持しており、基本的には右掻込みフレーム43
と同様の構造である。
【0043】右側の搬送カバー54と同様にプレス成形
された段付き形状の搬送カバー61を、前後2箇所のス
テー62,63で支持し、後ステー63には駆動プーリ
9aやパッカ9Bの支軸10pが装備されている。右ブ
ラケット53と同構造であり、第2縦軸ケース46の前
ケース部46aと後ケース部46bとの連結ボルトで共
締めされる左ブラケット59と、主パイプ57とに亘っ
て補助パイプ58が架設されるとともに、主パイプ57
の後端と左ブラケット59とに亘って、突起付きチェー
ン10dの移動経路を形成するための板金製の案内体6
5を取付けてある。
【0044】図10、図14に示すように、左右中央の
掻込みフレーム44は、基本的には、左右中央の上部軸
部分17cを囲繞するパイプ材製の第3縦軸ケース47
にボルト止めされるパイプフレーム67のみで構成され
ており、プレス成形された搬送カバー68が補助フレー
ムとして機能する。すなわち、第3縦軸ケース47に固
着されたブラケット66に後端がボルト止めされるパイ
プフレーム67に搬送カバー68が固着されており、そ
の搬送カバー68の前端部を、左から2番目の引起し装
置支持フレーム49から後向きに突設されたステー60
にボルト止めしてある。
【0045】パイプフレーム67の前端部に、駆動プー
リ9aやパッカ9Bの支軸67aが固着されており、
又、搬送カバー68とステー60とのボルト止め部分
が、従動プーリ9bを緊張調節可能とするための長孔支
持構造としてある。つまり、3基のいずれの第1搬送装
置9の掻込みフレーム43〜45も、第2伝動軸17を
囲繞するケーシング46〜48との2箇所で支持してあ
り、穀稈搬送の妨げとなることがないようにしてある。
又、3基の掻込みフレーム43〜45は、いずれもボル
ト止めによる着脱自在構造である。
【0046】次に、左右の縦軸ケース46,48と、横
軸ケース35との連結部構造について説明する。これら
2箇所の連結部の構造は、向きが互いに逆である以外は
同じであり、簡単のために右側のもので説明する。
【0047】図10〜図13に示すように、内部に下部
軸部分17bを備えた筒状の右縦軸ケース48の下端部
における左側面には、横軸ケース35をボルト連結する
ためのフランジ部71が形成されており、このフランジ
部71から挿入される刈取伝動軸16、及び、刈取伝動
軸16と下部軸部分17bとを連動連結するベベルギヤ
18,18を内装している。右縦軸ケース48と横軸ケ
ース35とは、刈取伝動軸16の軸方向で嵌合されるイ
ンロー部72と位置決め手段Aとで相対姿勢が定められ
た状態で、4本のボルト73を用いて連結一体化されて
いる。
【0048】右縦軸ケース48は、刈取伝動軸16の軸
方向に沿う割り面wを有した前ケース部48aと後ケー
ス部48bとを連結して成る2つ割り構造に構成してあ
り、刈取伝動軸16及び下部軸部分17bを支持する各
ベアリングを位置決め支持する各ホルダ部分74は、型
成形のみの状態で機能しており、切削等の機械加工は一
切施さずに済んでいる。又、前述したフランジ部71、
及び開口12aは、共には両ケース部48a,48bに
跨がって形成されている。
【0049】因みに、横軸ケース35の主ケース部35
Sは、割り面vを持つ上ケース部35Aと下ケース部3
5Bで成る上下2つ割り構造であり、下ケース部35B
の左右向きの穴70は機械加工によって形成されてい
る。尚、左縦軸ケース46と横軸ケース35とも前述し
た構造と同様の位置決め手段Aとインロー部72とを用
いて4本のボルト73で連結されている。
【0050】図6、図10に示すように、第1伝動軸1
6を囲繞する横軸ケース35は、右側の下部軸部分17
bを囲繞するアルミダイカスト製の第1縦軸ケース48
と、主伝動軸15を囲繞した状態で刈取部2を機体に支
持する鉄パイプ製の刈取主フレーム12F、及び左右中
央の下部軸部分17bを囲繞する第3縦軸ケース47が
連結一体化されるとともに、クランク軸20を囲繞する
軸支ケース部35a及び第2軸支ケース部35bが一体
形成された鋳鉄製の主ケース部35Sと、左側の下部軸
部分17bを囲繞するアルミダイカスト製の第2縦軸ケ
ース46を左端に連結一体化した鉄パイプ製の副ケース
部35Hとで構成されている。
【0051】つまり、刈取主フレーム12Fが連結され
て荷重条件の厳しい横軸ケース35を鉄製として強度十
分に構成するとともに、1個の引起し装置7を支持する
程度の強度があれば良く、かつ、上下途中部位にチェー
ン駆動用の開口12aを備えた比較的複雑な形状が要求
される第1及び第2縦軸ケース48,46は、アルミダ
イカスト製として部品数少なく簡単で廉価に構成できる
ようにしてある。
【0052】〔別実施形態〕本発明によるテンショナT
を、フィードチェーン3aや第3搬送装置11における
挟持搬送機構11Aを構成する突起付きチェーン(符記
せず)を緊張するものとして用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】自脱型コンバイン前部の側面図
【図2】刈取搬送部の構成を示す平面図
【図3】刈取搬送部の構成を示す正面図
【図4】刈取搬送部の伝動系を示す系統図
【図5】刈取部の前処理部分を示す平面図
【図6】図5における伝動系の要部を示す一部切欠きの
正面図
【図7】左側の第2搬送装置の伝動構造を示す要部の側
面図
【図8】刈取装置の駆動構造を示す一部切欠きの平面図
【図9】刈取装置の駆動構造を示す一部切欠きの側面図
【図10】各掻込みフレームの構造を示す平面図
【図11】左側の掻込みフレーム部分を示す一部切欠き
の側面図
【図12】右掻込みフレームのブラケット部分を示す一
部切欠きの平面図
【図13】図12の正面図
【図14】中央の掻込みフレーム部分を示す一部切欠き
の側面図
【図15】テンショナの構造を示す平面図
【図16】テンショナと突起付きチェーンの関係を示す
正面図
【図17】テンショナの斜視図
【符号の説明】
8 刈取装置 10 合流搬送装置 10a 駆動スプロケット 10c 従動輪体 10d チェーン 11 縦搬送送致 76 捩じりバネ 76A 緊張部 T テンショナ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動スプロケットと従動輪体とに亘って
    巻回されるチェーンに対するテンショナを、遊端側に形
    成された緊張部が直接前記チェーンに接触するように棒
    状のバネ材を用いて形成された捩じりバネで構成すると
    ともに、前記緊張部は、前記バネ材が前記チェーンにそ
    の幅方向で複数箇所接触する状態に前記バネ材の遊端側
    を折り返して形成されている刈取機のチェーンテンショ
    ナ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のチェーンは、刈取装置
    で刈取られる穀稈を縦搬送装置の始端に導くべく左右に
    寄せ集める合流搬送装置における株元搬送用の突起付き
    チェーンである刈取機のチェーンテンショナ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7979617B2 (en) 2000-12-28 2011-07-12 International Business Machines Corporation Quad aware locking primitive
CN114194718A (zh) * 2020-09-17 2022-03-18 广西金元祥智慧农业科技有限公司 桑枝伐条机的切割收拢输送装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7979617B2 (en) 2000-12-28 2011-07-12 International Business Machines Corporation Quad aware locking primitive
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