JP2001064585A - コーティング材組成物及び塗装品 - Google Patents

コーティング材組成物及び塗装品

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JP2001064585A
JP2001064585A JP23682399A JP23682399A JP2001064585A JP 2001064585 A JP2001064585 A JP 2001064585A JP 23682399 A JP23682399 A JP 23682399A JP 23682399 A JP23682399 A JP 23682399A JP 2001064585 A JP2001064585 A JP 2001064585A
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JP
Japan
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coating material
filler
silicone resin
component
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JP23682399A
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English (en)
Inventor
Takeyuki Yamaki
健之 山木
Koichi Takahama
孝一 高濱
Hiroshi Tamaru
博 田丸
Keiji Shibata
圭史 柴田
Hikari Tsujimoto
光 辻本
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性に優れ、過酷な条件下に置かれても、
充分な耐摩耗性を発揮する塗膜を得ることのできるコー
ティング材組成物、及び、塗装品を提供することにあ
る。 【解決手段】 シリコ−ンレジンと少なくとも1種のフ
ィラーを必須成分として含有し、シリコ−ンレジンが下
記(A)成分と(B)成分の重合物からなり、この
(A)成分と(B)成分の重量比(A/B)が固形分換
算で1〜3の範囲である。(A)成分は、4官能アルコ
キシシランを酸性触媒の存在下で部分加水分解し、ポリ
スチレン換算重量平均分子量で500〜3000に調製
してなる4官能シリコーンレジン、(B)成分はR
1 (CH3 m Si(OR)3-m で表される3官能また
は2官能アルコキシシラン。(式中R1 はH2 N(CH
2 2 NH(CH2 3 、CH2 OCHCH2 O(CH
2 3 、CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 を示
し、mは0又1を示す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコ−ンレジン
と少なくとも1種のフィラーを必須成分として含有する
コーティング材組成物と、その塗装品に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】シリコーンレジンを主成分とする無機塗
料中にフィラーを含有してなる塗料を基材の表面に塗布
し、硬化させることにより、シリコーンレジン硬化体中
にフィラーを含む塗膜を形成する方法が知られている。
【0003】上記シリコーンレジンには、1〜4官能の
ものがあるが、1〜3官能のシリコーンレジンを用いる
と、得られる塗膜の防汚性、表面硬度および耐摩耗性の
機能は低下するため、表面が汚れたり、表面を磨いたり
する際に傷が付いたりし易いので、塗膜の形成には傷を
付けない等の注意が必要であった。なかでも、基材とし
てガラス基材を用いる場合、ガラスの表面の一部でも傷
が付くと、商品の価値が半減してしまう恐れがある。
【0004】そこで、塗膜の表面硬度および耐摩耗性の
向上を目的として、本発明者は、先に、シリコーンレジ
ンを主成分とする無機塗料中にフィラーを含有してなる
塗料において、シリコーンレジンの90重量%以上を4
官能シリコーンレジンからなるものや、特定の4官能シ
リコーンレジンのみからなるものを提案している(特願
平10−292537号等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、4官能シリコ
ーンレジンのみや90重量%以上を4官能シリコーンレ
ジンとした無機塗料で塗布した塗膜は、過酷な条件下、
例えば、温水に20時間程度曝す等の耐水性試験では、
必ずしも十分とはいえず、塗膜の強度が低下する恐れが
ある。
【0006】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、耐水性に優れ、温水に曝
すなどの過酷な条件下に置かれても、充分な耐摩耗性を
発揮する塗膜を得ることのできるコーティング材組成
物、及び、塗装品を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のコーティ
ング材組成物は、シリコ−ンレジンと少なくとも1種の
フィラーを必須成分として含有するコーティング材組成
物において、上記シリコ−ンレジンが下記(A)成分と
(B)成分の重合物からなり、この(A)成分と(B)
成分の重量比(A/B)が固形分換算で1〜3の範囲で
あることを特徴とする。 (A)成分:一般式Si(OR)4 (1) (式中Rは同一又は異種の炭素数1〜8のアルキル基を
示す)で表される4官能アルコキシシランを酸性触媒の
存在下で部分加水分解し、ポリスチレン換算重量平均分
子量で500〜3000に調製してなる4官能シリコー
ンレジン。 (B)成分:一般式R1 (CH3 m Si(OR)3-m (2) (式中R1 はH2 N(CH2 2 NH(CH2 3 、C
2 OCHCH2 O(CH2 3 、CH2 =C(C
3 )COO(CH2 3 のうちいずれかを示し、Rは
同一又は異種の炭素数1〜8のアルキル基を示し、mは
0又は1を示す)で表される3官能または2官能アルコ
キシシラン。
【0008】本発明者は、上記目的を達成するために鋭
意研究を重ねた結果、4官能シリコーンレジンに、反応
型の特定の構造式を有するアルコキシシランを、特定の
割合で併用すると、耐水性が付与されるうえ、耐摩耗性
が維持されることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】なお、ここでいう4官能シリコーンレジン
とは、上記一般式(1)で表される4官能アルコキシシ
ランを酸性触媒の存在下で部分加水分解し、得られるも
のである。
【0010】これにより、(B)成分は反応型のOR基
を有しているので、(A)成分と反応して塗膜中に固定
化されることになるため、耐摩耗性と耐水性の両方の機
能が付加される。(A)成分は表面硬度及び耐摩耗性
を、(B)成分は耐水性を付与するものである。また、
(A)成分と(B)成分は、重量比(A/B)が固形分
換算で1〜3の範囲であると、温水に曝すなどの過酷な
条件下であっても、充分な耐摩耗性を発揮する塗膜を得
ることのできる。
【0011】請求項2記載のコーティング材組成物は、
請求項1記載のコーティング材組成物において、上記フ
ィラーが光半導体を構成材料とすることを特徴とする。
これにより、光触媒機能が付与された塗膜を得ることが
できる。
【0012】請求項3記載のコーティング材組成物は、
請求項2記載のコーティング材組成物において、上記光
半導体がアナターゼ型酸化チタンであることを特徴とす
る。これにより、光触媒機能が高く短時間で発現する塗
膜を得ることができる。
【0013】請求項4記載のコーティング材組成物は、
請求項1記載のコーティング材組成物において、上記フ
ィラーが導電性微粒子を構成材料とすることを特徴とす
る。これにより、導電性機能を有した塗膜を得ることが
できる。
【0014】請求項5記載のコーティング材組成物は、
請求項4記載のコーティング材組成物において、上記導
電性微粒子は、インジウム錫複合酸化物又は酸化スズの
いずれかであることを特徴とする。これにより、導電性
機能を有した塗膜を得ることができる。
【0015】請求項6記載のコーティング材組成物は、
請求項1乃至請求項5いずれか記載のコーティング材組
成物において、上記フィラーは平均一次粒子径が10〜
30nmの粒子であることを特徴とする。これにより、
過酷な摩擦条件下に置かれても、充分な耐摩耗性を発揮
し、フィラーの機能を発揮することができる。
【0016】請求項7記載のコーティング材組成物は、
請求項1乃至請求項6いずれか記載のコーティング材組
成物において、上記フィラーが水、あるいは水と親水性
有機溶媒との混合溶液に分散されたゾル状フィラーであ
り、このゾル状フィラーは、上記(A)成分と(B)成
分と共に混合し、この混合物を重合反応させることを特
徴とする。これにより、ゾル状フィラーが樹脂と馴染み
良く、造膜性も優れ、製造工程の簡略化ができる。
【0017】請求項8記載のコーティング材組成物は、
請求項1乃至請求項7いずれか記載のコーティング材組
成物において、全シリコーンレジンの全縮合化合物換算
量に対する、上記フィラーの重量比率が、固形分基準
で、0.1≦フィラー/全シリコーンレジン≦4である
ことを特徴とする。これにより、クラックが発生し難
く、フィラーの機能が十分に発揮される塗膜を得ること
ができる。
【0018】請求項9記載の塗装品は、基材の表面に請
求項1乃至請求項8いずれか記載のコーティング材組成
物を塗布し、硬化させてなる塗膜を有する。これによっ
て、温水に曝すなどの過酷な条件下であっても、充分な
耐摩耗性を発揮する塗膜を有する塗装品を得ることがで
きる。
【0019】請求項10記載の塗装品は、請求項9記載
の塗装品において、上記基材がガラス基材である。これ
によって、ガラス基材の表面に高い表面硬度、耐磨耗
性、表面の傷つきにくさ等の機能を有する塗膜を形成す
る。
【0020】請求項11記載の塗装品は、請求項10記
載の塗装品において、上記ガラス基材は、塗膜を形成し
た面と反対側の面に反射面を備えたミラ−である。これ
によって、高い表面硬度、耐磨耗性、表面の傷つきにく
さ等の機能を発揮する塗膜を有するミラーが得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明のコーティング材組成物の
必須成分であるシリコ−ンレジンは、上記(A)成分と
(B)成分の重合物からなり、バインダー樹脂および造
膜成分として用いられる。
【0022】上記(A)成分は、上記一般式(1)で表
される4官能アルコキシシランの部分加水分解物であ
り、該4官能アルコキシシランを酸性触媒の存在下で部
分加水分解することにより得られる。
【0023】上記4官能アルコキシシランは、上記一般
式(1)で表されるものが用いられる。一般式(1)中
のRは、入手の容易さ、塗料の調製しやすさ、得られる
塗料を塗布し、硬化させる際に、硬い塗膜ができる等の
点から、炭素数1〜8のアルキル基が適する。このアル
キル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基等が挙げられる。これらアルキル基のうち、炭素
数3以上のものについては、n−プロピル基、n−ブチ
ル基のように直鎖状のものであってもよいし、イソプロ
ピル基、イソブチル基、t−ブチル基等のように分岐を
有するものであってもよい。4官能アルコキシシラン
は、1分子中に4個のRを有するが、これら4個のRは
互いに同一でも異なっていてもよい。
【0024】上記4官能アルコキシシランの具体例とし
ては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
シラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロ
ポキシシラン、テトラ−t−ブトキシシラン等のテトラ
アルコキシシランが挙げられる。
【0025】上記4官能アルコキシシランは、1種のみ
を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。(A)
成分は、4官能アルコキシシランに硬化剤としての水及
び酸性触媒を添加して、部分加水分解を行わせてプレポ
リマー化させ、ポリスチレン換算重量平均分子量(M
w)で500〜3000に調製する。上記重量平均分子
量は、900〜2000がより好ましい。上記重量平均
分子量が500未満の場合は、塗膜が充分な耐磨耗性を
保つことができない。また、上記重量平均分子量が30
00を超える場合は、ゲル化し易く、コーティング材組
成物の貯蔵安定性が低下する。
【0026】上記4官能アルコキシシランを部分加水分
解する際に用いられる水の量は、特に限定はされない
が、例えば、4官能アルコキシシランの有する加水分解
性基(OR)に対する水(H2 O)のモル当量比(H2
O/OR)で示せば、好ましくは0.3〜5.0の範囲
であり、より好ましくは0.35〜0.4の範囲であ
り、さらにより望ましくは0.4〜3.5の範囲であ
る。上記モル当量比(H2 O/OR)が0.3未満であ
ると、加水分解が十分に進行せず、硬化した塗膜が脆く
なる恐れがあり、上記モル当量比が5.0を超えると、
得られるシリコーンレジンが短時間でゲル化する傾向が
あるため、貯蔵安定性が低下する恐れがある。
【0027】上記4官能アルコキシシランを部分加水分
解する際に用いられる酸性触媒は、特に限定はされない
が、例えば、酢酸、クロロ酢酸、クエン酸、安息香酸、
ジメチルマロン酸、蟻酸、プロピオン酸、グルタール
酸、グリコール酸、マレイン酸、マロン酸、トルエンス
ルホン酸、シュウ酸などの有機酸、塩酸、硝酸、ハロゲ
ン化シラン等の無機酸、酸性コロイダルシリカ、酸性チ
タンゾル等の酸性ゾル状フィラー等が挙げられ、これら
を1種又は2種以上使用することができる。
【0028】上記(B)成分は、上記一般式(2)で表
される3官能または2官能アルコキシシランである。一
般式(2)中のRは、(1)中のRと同じであっても、
異なっていてもよく、炭素数1〜8のアルキル基であ
る。また、mは0又は1を示し、m=0は3官能アルコ
キシシランであり、m=1は2官能アルコキシシランで
ある。一般式(2)中のR1 は、H2 N(CH2 2
H(CH2 3 、CH2OCHCH2 O(CH2 3
CH2 =C(CH3 )COO(CH2 3 のうちいずれ
かである。
【0029】上記R1 が、H2 N(CH2 2 NH(C
2 3 のものとしては、例えば、下記構造式(3)で
表されるN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、下記構造式(4)で表されるN
−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン等が挙げられ、上記R1 が、CH2 OC
HCH2 O(CH2 3 のものとしては、例えば、下記
構造式(5)で表されるγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、下記構造式(6)で表されるγ−グリ
シドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げら
れ、上記R1 が、CH2 =C(CH3 )COO(C
2 3 のものとしては、例えば、下記構造式(7)で
表されるγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、下記構造式(8)で表されるγ−メタクリロキシプ
ロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0030】
【化1】
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】
【化6】
【0036】上記(A)成分と(B)成分は、重量比
(A/B)が固形分換算で1〜3の範囲で配合される。
上記重量比(A/B)が1未満であると、硬化した塗膜
の硬度が低下し、上記重量比が3を超えると耐水性、特
に温水に長時間維持するような過酷な条件の耐水性が低
下する。
【0037】本発明のコーティング材組成物にシリコ−
ンレジンとともに必須成分として含まれるフィラーは、
該組成物を塗布し、硬化した塗膜の硬度をさらに高くす
るものである。また、フィラーは、塗膜の表面平滑性、
耐クラック性等種々の目的応じて、各種採用される。
【0038】上記フィラーとしては、例えば、シリカ、
光半導体、導電性微粒子、有機のフィラーとしてカーボ
ンブラック等が挙げられる。フィラーは、1種のみを用
いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0039】上記シリカは、粉体でも、コロイダルシリ
カでもよく、このコロイダルシリカは、水分散性あるい
はアルコール等の非水系の有機溶媒分散性のものでもよ
い。コロイダルシリカは、固形分が20〜50重量%で
あり、この値からシリカ量を決定できる。また、水分散
性コロイダルシリカを使用する場合、水を上記加水分解
の水成分として利用できる。
【0040】上記光半導体は、塗膜に光触媒機能を付与
するために用いられる。光触媒としては、例えば、酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム等が挙げ
られる。なかでも、結晶性がアナターゼ型酸化チタン
は、光触媒機能が高く短時間で発現する点で好ましい。
光半導体は、1種のみでも、2種以上を併合して用いて
もよい。
【0041】上記光半導体は、励起波長(例えば400
nm)の光(紫外線)が照射されると、活性酸素を発生
することは(光触媒性)公知である。活性酸素は、有機
物を酸化、分解させることができるため、その特性を利
用して、塗装品に付着したカーボン系汚れ成分を分解す
る自己清浄効果、アミン化合物やアルデヒド化合物に代
表される悪臭成分を分解する消臭効果、大腸菌や黄色ブ
ドウ球菌に代表される菌成分の発生を防ぐ抗菌効果、防
カビ効果等を得ることができる。また、光半導体を含む
塗膜に紫外線が当たると、光半導体がその光触媒作用で
水を水酸化ラジカル化し、この水酸化ラジカルが、塗膜
に付着した、水をはじく有機物等の汚れを分解除去する
ことにより、水に対する塗膜の親水性(濡れ性)がさら
に向上する。このため、光半導体を含む塗膜は、ガラス
や鏡が水滴で曇りにくい防曇性や、雨水洗浄による防汚
性等をより高いレベルで維持する効果がある。
【0042】上記導電性微粒子は、特に限定されず、例
えば、インジウム錫複合酸化物、酸化スズ等が挙げられ
る。フィラーにこれらを用いると、導電性機能を有した
塗膜を得ることができる。
【0043】本発明のコーティング材組成物に使用可能
なフィラーは、粉末、微粒子粉末、溶液分散ゾル粒子
ら、コーティング材組成物中に分散可能なものであれ
ば、いかなる形態のものでも構わない。なかでも、フィ
ラーがゾル状、特にpH7以下のゾル状であれば、硬化
がより短時間で進み、使用する上で利便性に優れる。
【0044】また、このゾル状のフィラーが、4官能ア
ルコキシシランを部分加水分解する際に、反応する混合
物に混合されるか、あるいは、(A)成分と(B)成分
の重合の際に混合されることにより、コーティング材組
成物に導入すると、造膜性及び製造工程の簡略化の点で
好ましい。
【0045】フィラーをコーティング材組成物中に分散
させるための分散媒としては、フィラーを均一に分散さ
せることのできるものであれば特に限定されず、水系、
非水系のいずれの溶媒を用いることができる。
【0046】フィラーの分散媒として使用可能な水系溶
剤としては、例えば、水の単独の他、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタ
ノール等の低級脂肪族アルコール類、エチレングリコー
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエチレ
ングリコール誘導体など各種親水性有機溶媒、これらの
混合溶剤が用いられる。なかでも、水−メタノール混合
溶剤が、塗布後の分散媒の乾燥の点で好ましい。
【0047】さらに、上記ゾル状フィラーとして水系の
ゾルを用い、これに、4官能アルコキシシランを部分加
水分解する際の酸性触媒の機能を兼ねることもできる。
【0048】フィラーとしては、コーティング材組成物
を塗布した際の表面の平滑性および光沢性と、塗膜の透
明性を確保すると共に、過酷な摩擦条件下に置かれて
も、充分な耐摩耗性を発揮し、塗膜表面の傷付きや摩耗
による塗膜表面からのフィラーの欠落が発生しにくい塗
膜を得るために、平均1次粒子径10〜30nmのもの
が好ましい。平均1次粒子径が小さいと耐磨耗性が低下
する傾向にあるためフィラーの機能が低下する恐れがあ
り、平均1次粒子径が大きいと基材表面の平滑性、光沢
性、塗膜の透明性が低下する傾向にある。
【0049】フィラーの配合量は、全シリコーンレジン
の全縮合化合物換算量に対する、上記フィラーの重量比
率が、固形分基準で、0.1≦フィラー/全シリコーン
レジン≦4が好ましく、0.2≦フィラー/全シリコー
ンレジン≦3であることがより好ましく、0.5≦フィ
ラー/全シリコーンレジン≦2であることがさらに好ま
しい。上記重量比率が0.1未満であるとフィラーを添
加した効果が十分に得られにくい傾向があり、上記重量
比率が4を超えるとクラックが生じやすい等塗膜の性能
が低下する傾向がある。
【0050】本発明のコーティング材組成物は、取扱の
容易さから必要に応じて各種有機溶媒で希釈して使用で
きる。また、上記コーティング材組成物を塗布する方法
は、特に限定されず、例えば、刷毛塗り、スプレーコ−
ト、浸漬(ディピング、ディピコートともいう)、ロー
ルコート、フローコート、カーテンコート等の各種塗布
方法を選択できる。
【0051】上記コーティング材組成物の塗膜の硬化方
法については、特に限定されず、公知の方法を用いれば
よい。また、上記コーティング材組成物で形成される塗
膜の厚みは、クラックや剥離の発生しないためには、例
えば、0.1〜0.5μm程度であればよい。
【0052】本発明の塗装品は、基材の表面に上記コー
ティング材組成物を塗布し、硬化させてなる塗膜を有す
るものである。
【0053】上記基材は、無機、有機を問わず、各種基
材を用いることができ、特に限定されないが、上記コー
ティング材組成物から形成される塗膜の透明性を生かす
点から、透明性の基材が好ましい。透明性の基材として
は、例えば、ガラス基材等が挙げられる。ガラス基材の
使用は、上記コーティング材組成物が硬化して形成され
る塗膜の高い表面硬度、耐磨耗性、表面の傷つきにくさ
等を有効に生かすことができるため、好ましい。
【0054】ガラス基材としては、例えば、ナトルウム
ガラス、パイレックスガラス、石英ガラス、無アルカリ
ガラス等が挙げられる。また、ガラス基材は、これらの
ガラスのプレート、その成形体、またはそれらを一部に
備えた構成体であってもよい。
【0055】上記ガラス基材は、反射層を備えたミラ−
でもよい。このミラ−の場合、上記コーティング材組成
物から形成される塗膜は、上記反射層とは反対側に形成
される。ミラーに上記塗膜を形成すると、塗膜の高い表
面硬度、耐磨耗性、表面の傷つきにくさが発揮され、有
効である。
【0056】
【実施例】本発明の効果を確認するために、評価用の塗
装品を作製し、評価試験を行った。実施例及び比較例
中、特に断りらない限り、部は重量部を表し、%は重量
%を表す。また、4官能シリコーンレジンの分子量は、
GPS(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)に
より、測定機種として東ソー(株)のHLC8020を
用いて、標準ポリスチレン検量線を作成し、その換算値
として測定した。フィラーの一次粒子径はTEM(透過
型電子顕微鏡)で測定した。
【0057】以下で、まず、各例のコーティング材組成
物を調製し、その後、これらコーティング材組成物を用
いて塗布し、塗膜を形成し、その性能を評価した。
【0058】(実施例1)テトラエトキシシラン208
部をメタノール356部で希釈し、さらに水18部およ
び0.1N塩酸18部を添加し、攪拌した。得られた液
を60℃恒温槽中で2時間加熱して、反応生成物である
4官能シリコーンレジンの重量平均分子量(Mw)を9
50に調製することにより、(A)成分の4官能シリコ
ーンレジンを得た。
【0059】次に、この4官能シリコーンレジンに、
(B)成分としてN−(β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシランを87部(縮合化合物換
算で固形分の重量比率A/Bが1)、光半導体フィラ−
として酸化チタン水ゾル(商品名「PC201」、チタ
ン工業株式会社製、固形分25%、平均一次粒子径20
nm)をフィラー/全シリコーンレジン(縮合化合物換
算)の固形分基準で重量比が1.0となるように添加
し、40℃で1時間重合反応させた後に、全固形分が5
%となるようメタノ−ルで希釈することにより、(A)
成分と(B)成分の重合物を含有するコーティング材組
成物を得た。
【0060】(実施例2)実施例1において、反応生成
物である4官能シリコーンレジンの重量平均分子量(M
w)を2000に調製することにより、(A)成分の4
官能シリコーンレジンを得た以外は、実施例1と同様に
作製して、コーティング材組成物を得た。
【0061】(実施例3)(B)成分としてγ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランを用いた。実施例1
と同様にして(A)成分の4官能シリコーンレジンを得
た。この4官能シリコーンレジンに、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシランを84.7部(縮合化合物
換算で固形分の重量比率A/Bが1)、光半導体フィラ
−として酸化チタン水ゾル(商品名「PC201」、チ
タン工業株式会社製、固形分25%、平均一次粒子径2
0nm)をフィラー/全シリコーンレジン(縮合化合物
換算)の固形分基準で重量比が1.0となるように添加
し、40℃で1時間重合反応させた後に、全固形分が5
%となるようメタノ−ルで希釈することにより、(A)
成分と(B)成分の重合物を含有するコーティング材組
成物を得た。
【0062】(実施例4)(B)成分としてγ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシランを用いた。実施例
1と同様にして(A)成分の4官能シリコーンレジンを
得た。この4官能シリコーンレジンに、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシランを83.1部(縮合化
合物換算で固形分の重量比率A/Bが1)、光半導体フ
ィラ−として酸化チタン水ゾル(商品名「PC20
1」、チタン工業株式会社製、固形分25%、平均一次
粒子径20nm)をフィラー/全シリコーンレジン(縮
合化合物換算)の固形分基準で重量比が1.0となるよ
うに添加し、40℃で1時間重合反応させた後に、全固
形分が5%となるようメタノ−ルで希釈することによ
り、(A)成分と(B)成分の重合物を含有するコーテ
ィング材組成物を得た。
【0063】(実施例5)実施例4において、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシランを27.7部
(縮合化合物換算で固形分の重量比率A/Bが3)とな
るように配合した以外は、実施例4と同様に作製してコ
ーティング材組成物を得た。
【0064】(実施例6)実施例4において、フィラ−
を導電性微粒子である酸化スズ水ゾル(平均一次粒子径
20nm)をフィラー/全シリコーンレジン(縮合化合
物換算)の固形分基準で重量比が1.0となるように添
加した以外は、実施例4と同様に作製してコーティング
材組成物を得た。
【0065】(実施例7)(A)成分に、4官能シリコ
ーンレジンであるポリメトキシポリシロキサン(商品名
「メチルシリケートMS51」三菱化学株式会社製、固
形分換算重量比52%、重量平均分子量1000)を用
いた。この4官能シリコーンレジンに、(B)成分とし
てN−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシランを87部(縮合化合物換算で固形分の重
量比率A/Bが1)、光半導体フィラ−として酸化チタ
ン水ゾル(商品名「PC201」、チタン工業株式会社
製、固形分25%、平均一次粒子径20nm)をフィラ
ー/全シリコーンレジン(縮合化合物換算)の固形分基
準で重量比が1.0となるように添加し、40℃で1時
間重合反応させた後に、全固形分が5%となるようメタ
ノ−ルで希釈することにより、(A)成分と(B)成分
の重合物を含有するコーティング材組成物を得た。
【0066】(実施例8)実施例1において、光半導体
フィラ−として酸化チタン水ゾルをフィラー/全シリコ
ーンレジン(縮合化合物換算)の固形分基準で重量比が
0.1となるように添加した以外は、実施例1と同様に
作製して、コーティング材組成物を得た。
【0067】(実施例9)実施例1において、光半導体
フィラ−として酸化チタン水ゾルをフィラー/全シリコ
ーンレジン(縮合化合物換算)の固形分基準で重量比が
4.0となるように添加した以外は、実施例1と同様に
作製して、コーティング材組成物を得た。
【0068】(実施例10)実施例1において、光半導
体フィラ−としてより粒子の小さい酸化チタン水ゾル
(商品名「STS−01」、石原産業株式会社製、固形
分30%、平均一次粒子径7nm)を用いた以外は、実
施例1と同様に作製して、コーティング材組成物を得
た。
【0069】(実施例11)実施例1において、光半導
体フィラ−として酸化チタン水ゾルをフィラー/全シリ
コーンレジン(縮合化合物換算)の固形分基準で重量比
が4.0となるように添加した以外は、実施例1と同様
に作製して、コーティング材組成物を得た。
【0070】(比較例1)実施例1と同様にして(A)
成分の4官能シリコーンレジンを得た。この4官能シリ
コーンレジンに、(B)成分としてN−(β−アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランを87
部(縮合化合物換算で固形分の重量比率A/Bが1)を
添加し、40℃で1時間重合反応させた後に、全固形分
が5%となるようメタノ−ルで希釈することにより、フ
ィラーを全く含まない比較用コーティング材組成物を得
た。
【0071】(比較例2)実施例1と同様にして(A)
成分の4官能シリコーンレジンを得た。この4官能シリ
コーンレジンに、光半導体フィラ−として酸化チタン水
ゾル(商品名「PC201」、チタン工業株式会社製、
固形分25%、平均一次粒子径20nm)をフィラー/
4官能シリコーンレジン(縮合化合物換算)の固形分基
準で重量比が1.0となるように添加し、全固形分が5
%となるようメタノ−ルで希釈することにより、(B)
成分を全く含まない比較用コーティング材組成物を得
た。
【0072】(比較例3)テトラエトキシシラン208
部をメタノール356部で希釈し、さらに水18部およ
び0.1N塩酸18部を添加し、攪拌しながら常温で放
置し、反応生成物である4官能シリコーンレジンの重量
平均分子量(Mw)を300に調製することにより、
(A)成分の4官能シリコーンレジンを得た。この4官
能シリコーンレジンを用いた以外は、実施例1と同様に
作製して、比較用コーティング材組成物を得た。
【0073】(比較例4)実施例1において、N−(β
−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランを174部(縮合化合物換算で固形分の重量比率A
/Bが0.5)となるように配合した以外は、実施例1
と同様に作製して比較用コーティング材組成物を得た。
【0074】(比較例5)実施例1において、N−(β
−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランを21.7部(縮合化合物換算で固形分の重量比率
A/Bが4)となるように配合した以外は、実施例1と
同様に作製して比較用コーティング材組成物を得た。
【0075】(塗膜の形成)上記で得られた各コーティ
ング材組成物をガラス基材の表面にスピンコーター塗装
機で塗装した後に、250℃で30分焼成して、塗膜を
形成し、評価用の塗装品を得た。この塗膜の膜厚は、
0.2〜0.3μmであった。
【0076】(塗膜の性能評価) (温水試験)60℃のイオン交換水(0.2μs/cm
以下)中に20時間浸漬した後、自然乾燥のため1時間
放置する。その後、綿布で塗膜表面を4〜5回擦り、塗
膜表面を光学顕微鏡で観察した。表面に傷等ないものは
○、傷が1cm2 当たり数本のものは△、傷が多発し剥
離したものは×で評価した。
【0077】(表面硬度)表面硬度は、JIS−K54
00に準じて鉛筆引っかき試験を行い、傷の有無を光学
顕微鏡で観察して、傷が発生する鉛筆硬度を測定した。
【0078】(耐磨耗性)トラバース式磨耗試験機を用
い、キャンバス布を塗装品の塗膜面に接触させ、100
0回往復摺動(荷重50g/cm2 または100g/c
2 、ストローク60mm)させることにより、磨耗試
験を行った。この磨耗試験後に、塗膜の表面の傷の発生
度合いを光学顕微鏡で観察した。表面に傷等ないものは
○、傷が1cm2 当たり数本のものは△、傷が多発し剥
離したものは×で評価した。
【0079】(有機物分解性)フィラ−に光半導体を用
いたもの(実施例1〜5、実施例6〜11、及び、比較
例2〜5)については、磨耗試験の前後に塗膜表面の有
機物分解性も測定した。測定方法は以下のとおりであ
る。
【0080】オレイン酸1%のアセトン溶液に塗装品を
浸漬後、速度1.5mm/秒で引き上げ、60℃で5分
間乾燥することにより、塗膜表面に有機物(オレイン
酸)を付着させた。このように有機物を付着させた塗膜
表面について、水に対する接触角を測定した。この接触
角の測定は、有機物を付着させた塗膜表面にブラックラ
イト(5mW/cm2 )の紫外線を12時間照射する前
と後で行った。紫外線の照射で接触角が大きく減少する
程、塗膜表面の有機物を分解する性能が高いことを示
す。
【0081】評価結果を表1に示す。
【0082】
【表1】
【0083】実施例1〜11はいずれも、比較例に比
べ、温水試験、表面硬度、耐摩耗性が良好であった。比
較例1は、フィラ−を全く含まないので、温水試験、表
面硬度、耐摩耗性がいずれも低かった。また、(B)成
分を含まない比較例2、及び、(B)成分の比率が少な
い比較例5は、温水試験が実施例に比べ劣った。また
(A)成分の重量平均分子量(Mw)が少ない比較例
3、及び、(A)成分の比率が少ない比較例4は、表面
硬度、耐摩耗性が実施例に比べ劣った。
【0084】また、有機分解性試験では、光半導体を用
いたものは、紫外線照射後の接触角が小さくなった。し
かし、平均1次粒子径が小さい実施例10は、実施例1
に比較し、荷重が100g/cm2 の場合に光半導体の
機能が低かった。
【0085】
【発明の効果】請求項1記載のコーティング材組成物
は、シリコ−ンレジンが下記(A)成分と(B)成分の
重合物からなり、この(A)成分と(B)成分の重量比
(A/B)が固形分換算で1〜3の範囲であるため、耐
水性に優れ、且つ、表面硬度、耐摩耗性が良好な塗膜を
形成することができる。
【0086】さらに、請求項2〜3記載のコーティング
材組成物は、特に、フィラ−が光半導体であるので、親
水性、防汚性、抗菌性等各種の光半導体の光触媒作用に
由来する種々の特性を有した塗膜を形成することができ
る。
【0087】さらに、請求項4〜5記載のコーティング
材組成物は、特に、フィラ−が導電性微粒子であるの
で、導電性能を有する塗膜を形成することができる。
【0088】さらに、請求項6記載の発明は、特に、過
酷な摩擦条件下に置かれても、充分な耐摩耗性を発揮
し、フィラーの機能を発揮する塗膜を形成することがで
きる。
【0089】さらに、請求項7記載のコーティング材組
成物は、特に、造膜性も優れ、製造工程の簡略化ができ
る。
【0090】さらに、請求項8記載のコーティング材組
成物は、特に、クラックが発生し難く、フィラーの機能
が十分に発揮される塗膜を得ることができる。
【0091】請求項9〜11記載の塗装品は、上記コー
ティング材組成物を塗布し、硬化させてなる塗膜を有す
る塗装品であり、温水に曝すなどの過酷な条件下であっ
ても、充分な耐摩耗性を発揮し、且つ、表面硬度が良好
な塗膜を具備したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/24 C09D 5/24 183/07 183/07 183/08 183/08 (72)発明者 田丸 博 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 柴田 圭史 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 辻本 光 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F006 AA01 AA11 AA31 AB39 AB72 AB74 AB76 BA02 BA07 BA10 BA17 DA00 DA04 4G059 AA01 FA05 FA22 FA28 4J002 CP051 CP091 CP161 DA036 DE096 DE106 DE136 DJ016 FD116 FD186 FD206 GH00 HA06 4J038 DL021 DL031 HA066 HA216 KA08 KA20 PC03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコ−ンレジンと少なくとも1種のフ
    ィラーを必須成分として含有するコーティング材組成物
    において、上記シリコ−ンレジンが下記(A)成分と
    (B)成分の重合物からなり、この(A)成分と(B)
    成分の重量比(A/B)が固形分換算で1〜3の範囲で
    あることを特徴とするコーティング材組成物。 (A)成分:一般式Si(OR)4 (1) (式中Rは同一又は異種の炭素数1〜8のアルキル基を
    示す)で表される4官能アルコキシシランを酸性触媒の
    存在下で部分加水分解し、ポリスチレン換算重量平均分
    子量で500〜3000に調製してなる4官能シリコー
    ンレジン。 (B)成分:一般式R1 (CH3 m Si(OR)3-m (2) (式中R1 はH2 N(CH2 2 NH(CH2 3 、C
    2 OCHCH2 O(CH2 3 、CH2 =C(C
    3 )COO(CH2 3 のうちいずれかを示し、Rは
    同一又は異種の炭素数1〜8のアルキル基を示し、mは
    0又は1を示す)で表される3官能または2官能アルコ
    キシシラン。
  2. 【請求項2】 上記フィラーが光半導体を構成材料とす
    ることを特徴とする請求項1記載のコーティング材組成
    物。
  3. 【請求項3】 上記光半導体がアナターゼ型酸化チタン
    であることを特徴とする請求項2記載のコーティング材
    組成物。
  4. 【請求項4】 上記フィラーが導電性微粒子を構成材料
    とすることを特徴とする請求項1記載のコーティング材
    組成物。
  5. 【請求項5】 上記導電性微粒子は、インジウム錫複合
    酸化物又は酸化スズのいずれかであることを特徴とする
    請求項4記載のコーティング材組成物。
  6. 【請求項6】 上記フィラーは平均一次粒子径が10〜
    30nmの粒子であることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5いずれか記載のコーティング材組成物。
  7. 【請求項7】 上記フィラーが水、あるいは水と親水性
    有機溶媒との混合溶液に分散されたゾル状フィラーであ
    り、このゾル状フィラーは、上記(A)成分と(B)成
    分と共に混合し、この混合物を重合反応させることを特
    徴とする請求項1乃至請求項6いずれか記載のコーティ
    ング材組成物。
  8. 【請求項8】 全シリコーンレジンの全縮合化合物換算
    量に対する、上記フィラーの重量比率が、固形分基準
    で、0.1≦フィラー/全シリコーンレジン≦4である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7いずれか記載の
    コーティング材組成物。
  9. 【請求項9】 基材の表面に請求項1乃至請求項8いず
    れか記載のコーティング材組成物を塗布し、硬化させて
    なる塗膜を有する塗装品。
  10. 【請求項10】 上記基材がガラス基材である請求項9
    記載の塗装品。
  11. 【請求項11】 上記ガラス基材は、塗膜を形成した面
    と反対側の面に反射面を備えたミラ−である請求項10
    記載の塗装品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004359902A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Matsushita Electric Works Ltd 光触媒塗料
JP2005154749A (ja) * 2003-10-28 2005-06-16 Toppan Printing Co Ltd 導電性フィルム
JP2009120770A (ja) * 2007-11-16 2009-06-04 Sekisui Chem Co Ltd シリコーン化合物

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