JP2001062163A - 電気かみそり - Google Patents

電気かみそり

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JP2001062163A
JP2001062163A JP23619899A JP23619899A JP2001062163A JP 2001062163 A JP2001062163 A JP 2001062163A JP 23619899 A JP23619899 A JP 23619899A JP 23619899 A JP23619899 A JP 23619899A JP 2001062163 A JP2001062163 A JP 2001062163A
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伸紀 八尋
Yoshinori Yasufuji
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前後一対の第1刃体と、これらの間の隙間に
配置される第2刃体とを有する電気かみそりにおいて、
第2刃体の構造の簡素化と、外刃ホルダーに対する組み
立てのしやすさとを実現する。 【解決手段】 第2刃体24を、外刃38、内刃39、
内刃付勢用のばね42、外刃38の両端に掛止装着され
る一対の側端ピース40、内刃39に固定される受動片
41などで一個のユニット部品として構成する。外刃ホ
ルダー22のホルダー枠35に、ばね42を受け止めて
スライド案内するガイド枠36を装着する。このガイド
枠36より上方のホルダー枠35に第2刃体24を装着
するための係合凹部63を設ける。側端ピース40に設
けた弾性係合片46を、ホルダー枠35の上面側から一
方の係合凹部63に当てがい、第2刃体24の全体を押
し込み操作することにより、ワンタッチで圧嵌装着でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、前後一対の第1
刃体と、両刃体間に配置した第2刃体とを備えている電
気かみそりに関し、とくに第2刃体の構造とその支持構
造を改良した点に特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】この種の電気かみそりは、特許第250
0199号公報や特開平11−137868号公報に公
知である。前者かみそりにおいては、外刃と内刃、外刃
の両端に溶着固定される一対の枠片、内刃に溶着固定さ
れる受動片、および両枠片と内刃との間に配置した一対
の圧縮コイルばね等で第2刃体を構成し、ユニット部品
化された第2刃体を外刃ホルダーに装着している。詳し
くは一対の枠片の側面上下に連結穴を設け、両連結穴に
外刃ホルダー側の一対のピンを係合して、第2刃体を外
刃ホルダーと一体化している。
【0003】後者かみそりにおいては、外刃を外刃ホル
ダーに下面側から係合装着したうえで、内刃ユニット
と、第1刃体の外刃が溶着されたカッター取付枠とを、
外刃ホルダーに対して順に組み付けることにより、第2
刃体を構成している。内刃ユニットは、内刃と、内刃に
内嵌装着される内刃受台と、内刃受台に装着した一対の
線ばねとからなり、線ばねの下遊端をカッター取付枠で
スライド案内している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
電気かみそりにおける第2刃体は、構成部品点数が多い
こともあって、各部品の組み立てに多くの手間が掛か
る。前者かみそりの場合には、外刃と左右の枠片とを合
計8個所で溶着し、内刃と受動片および左右のばね受片
とを合計8個所で溶着する必要がある。さらに、ユニッ
ト部品化された第2刃体の左右4個の連結穴を外刃ホル
ダーのピンに係合する必要がある。また、外刃の両端に
枠片を取り付ける際には、内刃押し上げのためのばねと
ばね受片も同時に組み込まなければならないが、殊に、
細長い下向きコ字状の外刃内に圧縮変形した状態のばね
や枠片等の小さな部品を組み込まなければならないの
で、組み付け作業性が著しく悪く、第2刃体の組み立て
に多くの手間が掛かる。
【0005】後者電気かみそりの場合には、内刃受台に
一対の線ばねを組み、さらに内刃を内刃受台に組んで内
刃ユニットを予め構成しておき、外刃と内刃ユニット
と、カッター取付枠とを、外刃ホルダーに対して順に組
み付けた後、カッター取付枠を外刃ホルダーに対して溶
着固定する必要がある。
【0006】前者かみそりの場合には、第2刃体がユニ
ット部品化してあるので、それのみを外刃ホルダーから
取り外して新規部品と交換できるが、後者かみそりの場
合には、カッター取付枠を外刃ホルダーに溶着するの
で、第2刃体、あるいは第1刃体の外刃が破損した場合
には、外刃ホルダーの全体を交換しなければならず、交
換コストが高く付く。両者共、左右一対のコイルばね、
あるいは左右一対の線ばねを用いて内刃を外刃に押し付
け付勢するので、各ばねの組み付け姿勢のばらつきやば
ね自体の加工上のばらつきによって、内刃の外刃に対す
る密着力が刃長手方向にばらつきやすい。
【0007】この発明の目的は、第2刃体をそれ自体の
全体構造を簡素化しながら、1個のユニット部品として
構成し、各構成部品の組み立てに要する手間と、第2刃
体の外刃ホルダーに対する組み立ての手間を軽減するこ
とにより、その分だけ組み立てに要するコストを減らす
ことにある。この発明の他の目的は、第2刃体を外刃ホ
ルダーに対して簡単に着脱できるようにし、以て第2刃
体が破損した場合の交換コストを減らすことにある。こ
の発明の他の目的は、第2刃体のばねを案内支持するガ
イド枠が、第1刃体の外刃用の取付枠と、外刃ホルダー
の補強枠とを兼ねるようにすることにより、外刃ホルダ
ーの全体構造を簡素化しながら、その構造強度を向上す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の電気かみそり
は、かみそりヘッド6に対して着脱可能に設けられた外
刃ホルダー22の上部に、前後一対の第1刃体23が配
置され、両刃体23の間に第2刃体24が配置してあ
る。外刃ホルダー22は、ホルダー枠35と、ホルダー
枠35で支持される前後一対の第1刃体23の外刃34
と、両外刃34の間に組み付けられる第2刃体24とを
含む。第2刃体24は、外刃38、内刃39、内刃付勢
用のばね42、および外刃38の両端に装着した側端ピ
ース40を含んでユニット部品化してある。ホルダー枠
35の内部に、先のばね42を案内支持するガイド枠3
6が配置されている。第2刃体24はホルダー枠35に
対して上面側から組み付けられて、その側端ピース40
とホルダー枠35との間に設けた係合構造を介してホル
ダー枠35に装着してある。
【0009】具体的には、第2刃体24は、外刃34
と、外刃34の両端に係合装着される左右一対の側端ピ
ース40と、内刃39に固定される受動片41と、受動
片41に装着される、左右一対のばね腕55を備えた内
刃付勢用のばね42とでユニット部品化する。係合構造
は、側端ピース40の側端面に設けた弾性係合片46
と、ホルダー枠35に設けた係合凹部63とで着脱可能
に構成する。
【0010】ガイド枠36は上向きに開口する断面コ字
形のガイド溝56を有する枠体で構成する。ガイド溝5
6の内底中央に受動片41用の通口57を開口し、この
通口57の両側のガイド溝56で、内刃付勢用のばね4
2のばね腕55をスライド案内する。
【0011】前後一対の第1刃体23の外刃34の一端
を外刃ホルダー22に装着し、他端をガイド枠36の前
面および後面に装着する。
【0012】内刃付勢用のばね42は、左右一対のばね
腕55と、両ばね腕55を接続する取付部54とを備え
た板ばねで形成する。取付部54は受動片41に設けた
ばね溝52に掛止装着したうえで、受動片41に被さる
内刃39の前壁39aないし後壁39bで抜け止め保持
する。
【0013】
【作用および発明の効果】第2刃体24を一個のユニッ
ト部品として構成したうえで、それを上面側から組み付
けてホルダー枠35と一体化し、さらに第2刃体24に
設けた内刃付勢用のばね42をホルダー枠35に固定し
たガイド枠36で受け止めて、内刃39を外刃38の側
へ向って押し上げ付勢できるようにするので、第2刃体
をホルダー枠の下面側から組み付ける従来の電気かみそ
りに比べて、第2刃体24のホルダー枠35に対する組
み付けをワンタッチで行える。また、第2刃体24を内
刃39と外刃38、内刃付勢用のばね42、一対の側端
ピース40、および受動片41などで一個のユニット部
品として構成するので、従来の第2刃体に比べて第2刃
体24自体の構造を簡素化できる。内刃付勢用のばねを
圧縮変形した状態で予め組み込む必要があった、従来の
ユニット部品化された第2刃体とは異なり、この発明で
は、ユニット部品化された第2刃体24をホルダー枠3
5に組み込んで初めて、内刃付勢用のばね42がガイド
枠36に受け止められて弾性変形されるようにするの
で、ばねの組み付けに関して緻密な作業を行う必要がな
く、第2刃体24をホルダー枠35に組み付けるだけの
簡単な作業で、内刃39をばね42で適正に押し上げ付
勢でき、その分だけ組み立てに要する手間とコストを削
減できる。
【0014】左右一対のばね腕55を有する一個のばね
42で内刃39を押し上げ付勢し、さらに外刃38の両
端に係合装着される側端ピース40に弾性係合片46を
一体に設ける第2刃体24によれば、全体の部品点数を
減少して、その分だけ第2刃体24の組み付けに要する
手間を減らすことができる。また、弾性係合片46を操
作して第2刃体24をホルダー枠35から簡単に取り外
せるので、その交換を容易に行える。交換コストも少な
くて済む。
【0015】ガイド枠36に設けた断面コ字状のガイド
溝56で内刃付勢用のばね42をスライド案内するガイ
ド構造によれば、落下衝撃等の外力がばね42に作用す
る場合にも、ばね42のスライド端がガイド枠36から
外れるのを阻止できるうえ、ガイド枠36自体の構造強
度を増強して、ホルダー枠35に対するガイド枠36の
補強作用を向上できる。また、ガイド枠36を利用し
て、その前面および後面に第1刃体23の外刃34を装
着するホルダー構造によれば、ガイド枠36を本来の機
能に加えて、先の外刃34の取付枠として利用し、さら
に上記のようにホルダー枠35の補強体として兼用でき
るので、その分だけ外刃ホルダー22の全体構造を簡素
化しながら構造強度を向上できる。
【0016】
【実施例】図1ないし図18にこの発明を適用した水洗
い式の電気かみそりを示す。この電気かみそりはかみそ
りヘッドが前後揺動自在に軸支された、首振り型の電気
かみそりからなる。図2ないし図9において、電気かみ
そりは、下向きに開口する異形筒形の本体ケース1と、
その内部に下面側から差し込み装填される電装品ユニッ
ト2、および底ケース3と、本体ケース1の上面に固定
されるヘッドフレーム4と、ヘッドフレーム4の左右一
対の側枠5・5で前後揺動自在に、つまり首振り自在に
支持されたかみそりヘッド6などを主な構成部材にして
構成してある。
【0017】ヘッドフレーム4と電装品ユニット2と
を、本体ケース1の上壁を間にしてビス7で締結し、さ
らに、底ケース3と電装品ユニット2とをビス8で締結
し、これらの締結部をOリングやパッキンでシールする
ことにより、本体ケース1内への水の浸入を阻止し、か
みそりヘッド6の水洗いを可能としている、なお、電装
品ユニット2は、プラスチック成形されたユニットベー
ス11にモータ9、二次電池10、回路基板などを組み
付け、回路基板上にモータ起動用のスイッチ等を配置し
てなる。
【0018】本体ケース1の前面にはモータ起動用のス
イッチノブ13を設ける。ヘッドフレーム4の後面には
きわぞり刃ユニット14を配置し、このユニット14を
起伏操作するスライドノブ15を本体ケース1の後面に
設けている(図9参照)。モータ動力は、モータ9の出
力軸に固定した偏心カム16と、偏心カム16でそれぞ
れ往復駆動されるきわぞり系の振動子17、および内刃
系の振動子18を介して、きわぞり刃ユニット14、お
よび後述する内刃に伝動される。
【0019】図6ないし図9においてかみそりヘッド6
は、逆門形のフレーム20と、フレーム20にビス止め
される蓋体21とを取付基体にして、フレーム20と蓋
体21で囲まれる室内に内刃用の振動子18と、外刃ホ
ルダー22用のロック機構とを組み込み、フレーム20
に対して外刃ホルダー22を着脱可能に被せ付けてな
る。この外刃ホルダー22と蓋体21との間に前後一対
の第1刃体23・23を配置し、両刃体23の間に第2
刃体24を設けて、これら両者23・24を先の振動子
18で同時に駆動できるようにしている。振動子18に
は、蓋体21の上面に突出する前後一対の駆動軸25が
設けてある。
【0020】フレーム20の左右一対の側壁の外面に固
定した軸26を、ヘッドフレーム4で軸支することによ
り、かみそりヘッド6の全体が前後方向へ首振り揺動で
きる。かみそりヘッド6を首振り不能にロックするため
に、図7に示すようにヘッドフレーム4の一側に上下ス
ライドするロックノブ29とロック棒30とを設け、ロ
ック棒30が上方スライドしてフレーム20のロック凹
部31と係合する状態において、かみそりヘッド6をロ
ック固定できるようにしている。
【0021】図8において、第1刃体23は、先の駆動
軸25に分離可能に圧嵌装着される内刃33と、外刃ホ
ルダー22で断面アーチ形に支持される外刃34とから
なり、駆動軸25の内部に配置したばねで内刃33を外
刃34に押し付け付勢している。
【0022】外刃ホルダー22は、前後壁と左右壁とを
有する上下が開口するホルダー枠35と、その上面の前
後に配置した上記の外刃34と、両外刃34の間に配置
した第2刃体24、および第2刃体24の下方に設けら
れるガイド枠36などで構成する。これらの構成部品の
うち、第1刃体23用の前後の外刃34は、ガイド枠3
6の前面および後面にフロート枠61を介して溶着され
て一体化してある。第2刃体24は、以下に述べるよう
に一個のユニット部品として構成してある。
【0023】図12および図13に示すように、第2刃
体24は、下向きに開口するコ字枠状の外刃38と、外
刃38に内嵌して左右に往復駆動される内刃39と、外
刃38の両端に係合装着される左右一対の側端ピース4
0と、内刃39の中央に固定される受動片41と、受動
片41に組み付けられて内刃39を外刃38に押し付け
付勢するばね42とで構成する。
【0024】図12に示すように、側端ピース40はL
字状の基部44の上面内隅に内刃39用のガイド片45
を突設し、基部44の外側端に弾性係合片46を一体に
設けたプラスチック成形品からなる。基部44の内側端
の前後面と、コーナー部の前後面のそれぞれには、合計
4個の係合突起47が突設してあり、これらの突起47
を、外刃38の側端寄りの前後壁に設けた係合溝48・
49に差し込み係合することにより、側端ピース40を
外刃38と一体化できる。
【0025】受動片41は、下半側に受動溝50が切り
欠き形成してある板状のプラスチック成形品からなり、
その上半部を内刃39の内面中央に差し込み、前後面に
設けた溶着ピン51を内刃39の溶着穴に係合した後、
ピン先端を加熱して拡径変形することにより内刃39と
一体化してある。溶着ピン51より上方の板面一側にば
ね溝52を凹み形成し、これにばね42を掛止装着して
いる。
【0026】ばね42は、コ字形に折り曲げられる取付
部54と、取付部54の両側下端に連続して、ハ字状に
折り曲げられる左右一対のばね腕55を一体に形成した
板ばねとからなり、取付部54の水平壁部を受動片41
のばね溝52に掛止装着する。この状態の受動片41
を、先に述べたように内刃39に溶着固定することによ
り、取付部54が内刃39の前壁39a(又は後壁39
b)で抜け止め保持される。ばね腕55の先端は引っ掛
かり防止のために上向きに折り曲げてある。
【0027】内刃付勢用のばね42を受け止めて、その
ばね腕55を左右スライド自在に案内支持するためにガ
イド枠36を設けている。ガイド枠36には、上向きに
開口する断面コ字状のガイド溝56を設け、その内底中
央に受動片41用の通口57を開口する。ガイド枠36
の両端外面には係合片58が突設してある。この係合片
58をホルダー枠35の左右側壁に設けた係合凹部59
に圧嵌係合することにより、ガイド枠36がホルダー枠
35と一体化される。ホルダー枠35に装着したガイド
枠36は補強材として機能しており、ガイド溝56を設
けることによって断面係数が増強されることも加わって
ホルダー枠35の構造強度を向上することに役立ってい
る。
【0028】先に説明したように、ガイド枠36を利用
して、その前後面に第1刃体23の外刃34が溶着固定
してある(図11参照)。この外刃34が溶着された状
態のガイド枠36を、ホルダー枠35の係合凹部59に
圧嵌係合した後、外刃34の他端縁に溶着固定したフロ
ート枠61をホルダー枠35の前後壁の内面に溶着固定
することにより、前後一対の外刃34が図10に示すよ
うにそれぞれ断面アーチ形に保持される。フロート枠6
1は外刃34の沈み込みを吸収して、外刃34を内刃3
3に常に密着させるために設けてある。
【0029】ガイド枠36をホルダー枠35に装着した
後に、ユニット部品化された第2刃体24を、上記の両
外刃34の間の隙間に組み付ける。この組み付けをワン
タッチで行うために、側端ピース40と、ホルダー枠3
5との間に係合構造を設けている。詳しくは、側端ピー
ス40と一体に設けた弾性係合片46と、ホルダー枠3
5の左右側壁の上端寄りに通設した係合凹部63とで、
係合構造を構成する。組み付け時には、図14に示すよ
うに一方の弾性係合片46を片側の係合凹部63に当て
がいながら、第2刃体24の全体を押し込み操作するこ
とにより、他方の弾性係合片46を他側の係合凹部63
にパチンとはめ込むことができる。この装着状態におい
て、ばね腕55はガイド枠36のガイド溝56で受け止
められて弾性変形する。従って、内刃39を押し上げ付
勢して外刃38に密着できる。なお、弾性係合片46を
係合凹部63の外面開口の側から押し込み操作すると、
両者46・63の係合状態を解除して、第2刃体24を
ホルダー枠35から取り外すことができる。
【0030】第2刃体24の内刃39は、振動子18の
前後の駆動軸25に外嵌装着した駆動ピース65で往復
駆動される。駆動ピース65は蓋体21の開口面を塞ぐ
ベース壁66を有し、その前後中央に受動片41の受動
溝50内に入り込む駆動突起67が上向きに突設してあ
る。ベース壁66は、フレーム20と蓋体21とで囲ま
れる室内へ毛屑が入り込むのを防止し、以て、前記室内
に配置した振動子18やロックピース77に毛屑や皮脂
等が膠着し、これら駆動部品の動作が阻害されるのを防
止するのに役立っている。
【0031】外刃ホルダー22は、かみそりヘッド6に
対して、前後方向へ開放揺動可能に連結されていて、水
洗い時に第1刃体23の内刃33の外面を大きく開放で
きるようになっている。そのために、図10および図6
に示すように蓋体21の後面両側に左右一対のガイド片
70を一体に成形し、ガイド片70で区画した上下に長
い溝71で、ホルダー枠35の後壁の下端両側に突設し
た軸体72を上下スライド自在に案内支持している。ガ
イド片70の下端寄りには、軸体72の出し入れを許す
連結口73を設け、この連結口73より下側の枠部分を
保持部74としている。なお、連結口73の上下隙間
は、軸体72の直径寸法より僅かに小さく設定してあ
る。
【0032】上記のように、ホルダー枠35に設けた軸
体72を溝71でスライド案内することにより、外刃ホ
ルダー22は、そのホルダー枠35がフレーム20の装
着部に嵌着され、同時に外刃34が内刃33に密接する
使用位置(図9の状態)と、外刃ホルダー22の全体が
溝71の上端まで上方スライドして、装着部および内刃
33から分離した揺動待機位置(図15に示す状態)
と、外刃ホルダー22が軸体72を中心にしてかみそり
後面側へ反転揺動して内刃33および毛屑室の前後面を
完全に開放する開放位置(図15に想像線で示す状態)
とに変位できる。外刃ホルダー22を、一旦揺動待機位
置まで上方スライドさせるのは、その開放揺動時に、ホ
ルダー枠35が内刃33と接当干渉するのを避け、さら
に第2刃体24の受動片41と駆動ピース65を分離す
るためである。
【0033】装着部に嵌着した外刃ホルダー22をロッ
ク保持するために、図17に示すロック機構を設けてい
る。ロック機構は、ヘッドフレーム4の一方の側枠5に
装着したロック解除用のボタン76と、フレーム20内
に組み込まれたロックピース77および左右一対の圧縮
コイル形のばね78とホルダー枠35の前後壁の内面に
設けた係合凹部79などで構成する。図6においてロッ
クピース77は、前後中央に設けた横長棒状の芯軸80
と、装着部の前後壁から外面に突出する左右一対ずつの
ロック体81と、芯軸80とロック体81とを繋ぐ4個
のヒンジ部82とを一体に形成したプラスチック成形品
からなり、前後で対を為すロック体81・81の間にば
ね78を介装して、各ロック体81・81を前方および
後方へ向かって進出付勢する。芯軸80の一端は、フレ
ーム20の一側壁でスライド自在に案内支持されて、そ
の軸端がボタン76に臨んでいる。従って、ボタン76
を押し込み操作すると、芯軸80が図17において中右
方へ移動して、各ロック体81をばね78の付勢力に抗
しながらフレーム内方へ退入操作し、係合凹部79との
係合状態を解除する。
【0034】上記のように構成した電気かみそりは、洗
浄前に、ボタン76を押し込んでロック体81と係合凹
部79の係合状態を解除する。このロック解除操作によ
って、外刃ホルダー22の全体が内刃33を押し上げ付
勢するばねで、数mm上方変位される。この状態のまま、
外刃ホルダー22を溝71に沿って揺動待機位置まで上
方スライドすると、軸体72が溝71の上端で受け止め
られるので、引き続き外刃ホルダー22をかみそり後方
へ反転状に揺動操作することにより、内刃33の前後面
を開放できる。このように、かみそりヘッド6の内面を
露出した状態で、内刃33や毛屑室に流水を流し掛ける
ことにより、これらに付着した毛屑や皮脂をきれいに洗
い流すことができる。
【0035】上記の実施例以外に、第2刃体24は全体
が沈み込み可能にホルダー枠35に装着できる。例えば
ホルダー枠35の係合凹部63を上下に長い溝状に形成
しておき、外刃38に強い押圧外力が作用するとき、第
2刃体24の全体をばね42の付勢力に抗して沈み込み
変位させることができる。ばね42は、板ばね以外に線
ばねで形成でき、必要があれば、左右のばね腕55を別
個の部品で形成することができる。また、圧縮コイル形
の左右一対のばねで、内刃39を押し上げ付勢できる。
ガイド枠36の両端に、ホルダー枠35の左右側壁の内
面に沿って上方へ延びる立壁部を設け、この立壁部に弾
性係合片46と係合する係合凹部63を設けることがで
きる。さらに、ばね42は受動片41と一体に成形して
プラスチックばねで形成することができ、この場合には
部品点数を削減できる分だけ、第2刃体24の製作コス
トを減少できる。
【0036】第2刃体24をホルダー枠35に装着する
ための係合構造としては、ホルダー枠35の側に弾性係
合片46を設け、側端ピース40の側に先の係合片46
と係合する係合凹部63を設けることができる。ガイド
枠36はホルダー枠35と一体に成形することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2刃体の取付構造を示す断面図である。
【図2】電気かみそりの斜視図である。
【図3】電気かみそりの分解断面図である。
【図4】本体ケースの分解斜視図である。
【図5】かみそりヘッド側の分解斜視図である。
【図6】かみそりヘッドの分解斜視図である。
【図7】かみそりヘッドの中央縦断正面図である。
【図8】かみそりヘッドの内刃中心を通る縦断正面図で
ある。
【図9】かみそりヘッドの縦断側面図である。
【図10】外刃ホルダーを分離した状態の縦断側面図で
ある。
【図11】第1刃体の外刃取付構造を示す分解斜視図で
ある。
【図12】第2刃体の分解斜視図である。
【図13】第2刃体の全部品を分解した斜視図である。
【図14】第2刃体の組み付け途中状態を示す断面図で
ある。
【図15】外刃ホルダーを上方スライドした状態の縦断
側面図である。
【図16】外刃ホルダーを取り外した状態の背面図であ
る。
【図17】外刃ホルダー用のロック機構を示す横断平面
図である。
【図18】きわぞり刃の駆動構造を示す横断平面図であ
る。
【符号の説明】
6 かみそりヘッド 22 外刃ホルダー 23 第1刃体 24 第2刃体 34 第1刃体の外刃 35 ホルダー枠 36 ガイド枠 38 第2刃体の外刃 39 第2刃体の内刃 40 側端ピース 42 ばね

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かみそりヘッド6に対して着脱可能に設
    けられた外刃ホルダー22の上部に、前後一対の第1刃
    体23が配置され、両刃体23の間に第2刃体24が配
    置してある電気かみそりであって、 外刃ホルダー22は、ホルダー枠35と、ホルダー枠3
    5で支持される前後一対の第1刃体23の外刃34と、
    両外刃34の間に組み付けられる第2刃体24とを含
    み、 第2刃体24は、外刃38、内刃39、内刃付勢用のば
    ね42、および外刃38の両端に装着した側端ピース4
    0を含んでユニット部品化されており、 ホルダー枠35の内部に、先のばね42を案内支持する
    ガイド枠36が配置されており、 第2刃体24はホルダー枠35に対して上面側から組み
    付けられて、その側端ピース40とホルダー枠35との
    間に設けた係合構造を介してホルダー枠35に装着して
    ある電気かみそり。
  2. 【請求項2】 第2刃体24が、外刃34と、外刃34
    の両端に係合装着される左右一対の側端ピース40と、
    内刃39に固定される受動片41と、受動片41に装着
    される、左右一対のばね腕55を備えた内刃付勢用のば
    ね42とでユニット部品化されており、 係合構造が、側端ピース40の側端面に設けた弾性係合
    片46と、ホルダー枠35に設けた係合凹部63とで着
    脱可能に構成してある請求項1記載の電気かみそり。
  3. 【請求項3】 ガイド枠36が上向きに開口する断面コ
    字形のガイド溝56を有する枠体で構成されており、 ガイド溝56の内底中央に受動片41用の通口57が開
    口され、この通口57の両側のガイド溝56で、内刃付
    勢用のばね42のばね腕55をスライド案内している請
    求項1または2記載の電気かみそり。
  4. 【請求項4】 前後一対の第1刃体23の外刃34の一
    端が外刃ホルダー22に装着され、他端がガイド枠36
    の前面および後面に装着してある請求項1、2または3
    記載の電気かみそり。
  5. 【請求項5】 内刃付勢用のばね42が、左右一対のば
    ね腕55と、両ばね腕55を接続する取付部54とを備
    えた板ばねで形成されており、 取付部54が受動片41に設けたばね溝52に掛止装着
    されて、受動片41に被さる内刃39の前壁39aない
    し後壁39bで抜け止め保持されている請求項1、2、
    3または4記載の電気かみそり。
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