JP2001060940A - クロック切り換え回路及びクロック切り換え方法 - Google Patents

クロック切り換え回路及びクロック切り換え方法

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JP2001060940A
JP2001060940A JP11234721A JP23472199A JP2001060940A JP 2001060940 A JP2001060940 A JP 2001060940A JP 11234721 A JP11234721 A JP 11234721A JP 23472199 A JP23472199 A JP 23472199A JP 2001060940 A JP2001060940 A JP 2001060940A
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clock
signal
unit
output
time interval
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JP11234721A
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Masahiro Aota
正広 青田
Shuji Takaara
修二 高荒
Masakatsu Saito
正勝 斎藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クロック切り換え回路において、予備系のク
ロック分配部のクロックを1クロックだけ遅延させて現
用系のクロック分配部のクロックに同期させることによ
り、現用系クロックと予備系クロックとの切り換え時の
クロック乱れを吸収でき、位相ずれに基づくクロック出
力の不安定性を除去し、かつ、複数パッケージ回路間で
クロック遅延量を増加させずにクロック出力できるよう
にする。 【解決手段】 クロック切り換え回路12において、S
YSCLKとPP2Sとを入力され、SYSCLKOU
Tと、PP2SOUTとを出力しうるクロック分配部2
0,25を一対そなえ、一方のクロック分配部20内の
SYSCLKOUTと他方のクロック分配部20内のS
YSCLKOUTとが同期するように構成されるととも
に、一方のクロック分配部20内のPP2SOUTと他
方のクロック分配部20内のPP2SOUTとが同期す
るように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】(目次) 発明の属する技術分野 従来の技術(図16〜図20) 発明が解決しようとする課題(図18〜図20) 課題を解決するための手段 発明の実施の形態 (A)本発明の第1実施形態の説明(図1〜図12) (B)本発明の第2実施形態の説明(図1,図2,図1
3,図14) (C)本発明の第3実施形態の説明(図1〜図3,図1
5) (D)その他 発明の効果
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば絶対時間同
期を必要とする基地局における現用系と予備系とのクロ
ック生成回路に用いて好適な、クロック切り換え回路及
びクロック切り換え方法に関する。
【0003】
【従来の技術】狭帯域符号分割多元接続方式(N−CD
MA方式:NarrowBand-Code DivisionMultiple Access
方式) を用いた移動体通信において、各基地局間は、絶
対時間同期が必要である。すなわち、各基地局間は、変
復調の際、正確な符号を追随できるように、同期したク
ロックで動作しなければならない。この絶対時間同期を
確保する方法としては、衛星局が送出する時間基準信号
を使用する方法がある。すなわち、衛星局は、2秒毎に
パルスを生ずる時間間隔信号(第1時間間隔信号)とそ
のパルス位置を通知する時間位置信号との2種類の信号
を送出し、これを地上の各基地局が受信して各基地局が
同期するのである。
【0004】図16は、絶対時間同期に使用されるクロ
ックのタイムチャートである。この図16に示すPP2
S(Positive Pulse 2 Second or Plus Pulse 2 Second)
は、2秒(2S)毎にパルスを生ずる第1時間間隔信号
であり、また、TOD(TimeOf Delivery)は、そのパル
ス位置を通知する信号であって、その時間位置に関する
情報が格納されており、さらに、SYSCLKは、1
9.6608MHzの高速なシステムクロック(第1シ
ステムクロック)である。
【0005】各基地局は、19.6608MHzの速度
のクロックを出力できる発振器を有し、その発振器の出
力を、受信したPP2Sに同期させ、また、TODの情
報で時間位置をも同期させることにより、SYSCLK
を生成している。そして、各基地局がこの生成したSY
SCLKを用いて変復調を行なうので、絶対時間同期が
確保されるのである。また、このN−CDMA方式の標
準規格には、クロック時間に関して、次の(i)〜(i
ii)に示すような内容が規定されている。 (i)PP2Sのパルス間のSYSCLKの数は、常
時、39321600個である。 (ii)タイミング誤差の許容値は、101.725n
秒/200m秒である。 (iii)時間精度については、通常時は、±3μ秒で
あり、また、ホールドオーバ時は、±10μ秒である。
【0006】ここで、nはナノ(10の−9乗を表す)
であり、mはミリ(10の−3乗を表す)であり、μは
マイクロ(10の−6乗を表す)である。また、ホール
ドオーバとは、動作中に、衛星局からの信号を補足でき
なくなった状態を意味する。従って、このクロックに追
従することは、極めて重要であるので、各基地局は、故
障時や保守管理時に、変復調用のクロックが中断しない
ように、2系統のクロック生成部を設けている。すなわ
ち、各基地局は、現用系(Activate)のクロック生成部
と、予備系(Standby) のクロック生成部との2系統のク
ロック生成部を設けて、各クロック生成部が、それぞ
れ、上記のPP2SとTODとを受信して、絶対時間に
同期したクロックを各パッケージ回路(以下、パッケー
ジと省略することがある)に供給するようになってい
る。
【0007】図17は、基地局における第1時間間隔信
号の受信部の構成図であるが、この図17に示す受信部
90は、衛星局89から送信される時間基準信号を受信
してクロックを生成し復調するものであって、クロック
生成部90aと、クロック生成部90bと、クロック切
り換え部91とをそなえて構成されている。このクロッ
ク生成部90aは、現用系クロックを生成するものであ
り、また、クロック生成部90bは、予備系クロックを
生成するものである。さらに、クロック切り換え部91
は、クロック生成部90a,クロック生成部90bのそ
れぞれから出力されるクロックのうち、いずれか一方を
選択して後段に出力し、変復調操作をするものである。
なお、この図17に示す2種類のクロックは、それぞ
れ、高速のシステムクロックと第1時間間隔信号とを表
す。
【0008】これにより、クロック切り換え部91内の
セレクタ91aにおいて、クロック生成部90a,クロ
ック生成部90bのそれぞれから出力されるクロックの
うちのいずれか一方が、制御部91cからの制御信号に
よって選択され、その選択されたクロックは、バッファ
PLL部91bに入力される。このバッファPLL部9
1bは、PLL回路を用いたシステムクロック発生回路
により、その機能が発揮されている。各基地局が衛星局
89から送信された時間基準信号をそのまま受信して使
用すると、クロック生成部90a,90bのクロック切
り換えにより、片方の系の故障時の信号のゆらぎが後段
の回路に伝達してしまう。従って、そのような信号のゆ
らぎを防止するために、このPLL回路が用いられてい
る。また、このバッファPLL部91bを設けることに
よって、PLL回路から常にクロックが出力されるの
で、クロック切り換え操作が行なわれたときにも、シス
テムクロックの抜けを防止できるようになる。
【0009】そして、バッファPLL部91bから受信
部90の各所に、システムクロックと第1時間間隔信号
とが送出されるようになっている。さらに、モデムカー
ド(MDC:Modem Card )群87内のCDMA信号処理
部87a,87b,…,87cにおいて、そのシステム
クロック,第1時間間隔信号のそれぞれを用いて無線信
号の変復調が行なわれる。
【0010】また、クロック切り換えは、次のようにな
る。すなわち、受信部90は、現用系クロックとして例
えばクロック生成部90aからのクロックを使用してい
るときに、クロック生成部90aが動作不良を起こす
と、これを検出し、瞬時に、クロック生成部90bに切
り換える。なお、この切り換え時にも、上記(i)のシ
ステムクロックのカウント数が39321600個とい
う規定は、満足されなければならない。
【0011】次に、クロック生成部を2系統にすること
も可能である。図18は、基地局における第1時間間隔
信号の受信部の他の構成図である。この図18に示す受
信部88は、衛星局89からの時間基準信号を受信して
クロックを生成し復調するものであって、クロック生成
部88a,クロック生成部88bをそなえるほか、クロ
ック分配パッケージ92,94と、制御部93と、モデ
ムカード群95とをそなえて構成されている。
【0012】そして、クロック生成部88aからの現用
系クロックは、クロック分配パッケージ92,94にそ
れぞれ入力されるとともに、クロック生成部88bから
の予備系クロックも、クロック分配パッケージ92,9
4にそれぞれ入力されるようになっている。また、制御
部93は、クロック分配パッケージ92,94のいずれ
か一方を選択して、後段のモデムカード群95にいずれ
かのクロックを供給するものである。さらに、クロック
分配パッケージ92,94には、それぞれ、バッファP
LL92c,94cが設けられ、システムクロックの切
り換え操作が行なわれたときに、システムクロックの抜
けを防止できるようになっている。
【0013】これにより、例えばクロック分配パッケー
ジ92が選択された場合は、その選択されたクロック分
配パッケージ92から出力されるシステムクロックが、
モデムカード群95に入力され、その中のCDMA信号
処理部95a,95b,95c,95d,95eにおい
て、その分配されたシステムクロックによって、復調が
行なわれるのである。
【0014】このため、モデムカード群95には、現用
系クロックと予備系クロックとが入力されており、ま
た、バッファPLL92c,94cにおいて、それぞ
れ、クロック生成部88a,88bが切り換えられる際
のクロック乱れが吸収されるようになっている。図19
は、CDMA信号処理部95a,95b,95c,95
d,95eに設置された切り換え回路の構成図である。
この図19に示すCDMA信号処理部95aは、切り換
え回路96と復調部97とをそなえて構成されている。
ここで、切り換え回路96は、この図19の上側から入
力される現用系クロックと、下側から入力される予備系
クロックのうち、いずれか一方を選択して、復調部97
に出力するものであって、バッファ96a,96b,9
6dと、抵抗器96cとをそなえて構成されている。
【0015】ここで、現用系クロックは、バッファ96
aに入力され、予備系クロックは、バッファ96bに入
力され、これらの出力が直接接続され、OR加算され
て、バッファ96dに入力されるようになっている。こ
こで、抵抗器96cは、プルアップ抵抗であって、バッ
ファ96a,96bの出力がそれぞれ、不定とならない
ように、その一端は常時、電源ライン等に接続されてい
る。
【0016】次に、このバッファ96d出力について、
現用系と予備系との2種類のクロックが入力された場合
のタイミングを図20(a)〜(c)を用いて説明す
る。この図20(a)〜(c)には、それぞれ、4種類
の波形が表示されている。ここで、最上段にあるのが現
用系クロックで、二段目にあるのが予備系クロックであ
る。また、三段目にあるものは、予備系クロックのタイ
ミングで切り換えた場合の現用系クロックと予備系クロ
ックとをOR取りした波形であり、同様に、四段目にあ
るものは、現用系クロックのタイミングで切り換えた場
合の現用系クロックと予備系クロックとをOR取りした
波形である。さらに、三段目及び四段目に示す波形は、
具体的には、図19のバッファ96dの出力であって、
復調部97に供給されるものである。ここで、実線に示
すものは、出力されていることを表し、点線に示すもの
は、出力されていないことを表す。
【0017】図20(a)は、現用系クロックの位相と
予備系クロックの位相とが完全に同期しているときのタ
イムチャートである。この図20(a)の三段目に示す
ように、予備系クロックのタイミングで切り換えた場合
は、正常な波形となる。また、図20(a)の四段目に
示すように、現用系クロックのタイミングで切り換えた
場合も正常な波形を示す。
【0018】図20(b)は、現用系クロックの位相に
対して予備系クロックの位相が遅延しているときのタイ
ムチャートであるが、この図20(b)の三段目に示す
ように、予備系クロックのタイミングで切り換えられた
場合、現用系クロックが中断しているので、点線で表示
されているように、クロックは出力されない。さらに、
図20(b)の四段目に示すように、現用系クロックの
タイミングで切り換えられた場合は、一旦、現用系クロ
ックの立ち上がりに同期して正論理が出力された後に、
予備系クロックの負論理が出力され、そして、予備系ク
ロックの正論理が出力されるので、A点(Aと付した円
内)に示すようなひげ状のパルスが現れる。
【0019】さらに、図20(c)は、現用系クロック
の位相に対して予備系クロックの位相が進んでいるとき
のタイムチャートであるが、この図20(c)の三段目
に示すように、予備系クロックのタイミングで切り換え
られた場合は、B点(Bと付した円内)に示すように、
現用系の正論理と予備系の負論理とが衝突するので、出
力が不定となるポイントが発生する。また、遅延が大き
くなると、Cと付したパルス幅が小さくなり、正常動作
が保証されなくなる。同様に、図20(c)の四段目に
示すように、現用系で切り換えられた場合は、遅延が大
きくなると、D点(Dと付した円内)に示すパルス幅が
小さくなり、正常動作が保証されなくなる。このため、
絶対時間の同期を確保することは、実際上、困難である
という課題がある。
【0020】なお、2系統のクロックを受信して、利用
する方法は、以下に示すような刊行物に開示されてい
る。まず、特開平6-177866号公報には、DCSから送信
される二重化された0系クロックと1系クロックとの位
相ずれが、規定値以上ある場合には警報を発生させるク
ロック制御方法が開示されている。そして、位相制御手
段50において、位相ずれが監視されて、予め設定され
た範囲内の位相差であるときは、その位相差に相当する
遅延量信号が生成され、この位相制御手段50からの遅
延量信号は、可変遅延回路56において、受信されて、
遅延量信号に相当する遅延量が設定され、入力クロック
の位相が補正されるようになっている。
【0021】さらに、特開平6-197101号公報には、現用
系クロックから予備系クロックへの基準クロック信号の
切り換えを通信サービスが途切れることなく行なうこと
ができる縦続同期網におけるクロック再生切り換え回路
が開示されている。加えて、特開平6-152461号公報に
は、自局折り返し試験機能をもつ無線送受信装置に関
し、装置の低コスト化、小型化を図り、局部発振器間の
干渉等の不具合をなくし、無線周波数帯及び中間周波数
帯での折り返し機能を実現する技術が開示されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図18
のクロック切り換えパッケージ92,94においては、
クロック生成部88a,88bのそれぞれと、バッファ
PLL92c,94cとの間がケーブル等により接続さ
れ、そのケーブル上を高速クロックが伝送されるので、
クロック生成部88a,クロック生成部88bのクロッ
ク速度は、同一であっても、位相はずれており、実際上
は、現用系クロックと予備系クロックとが全く同一の位
相とはならない。このため、モデムカード群95におい
ては、クロック切り換えが行なわれる際に、現用系クロ
ックと予備系クロックとの位相ずれが生じ、現用系クロ
ック/予備系クロックの切り換えにおいて、クロックの
乱れを吸収できないという課題がある。
【0023】また、図19に示すように、モデムカード
群95に入力するクロックを順次、各CDMA信号処理
部95a,95b,95c,95d,95e毎に、別系
のクロックに切り換えていく方法でも、バッファPLL
92c,94cが、それぞれ、現用系クロック/予備系
クロックの誤差を有するので、CDMA信号処理部95
a,95b,95c,95d,95eでの遅延差が大き
くなる課題がある。
【0024】さらに、図20(a)〜(c)で説明した
ように、現用系クロックまたは予備系クロックの切り換
えタイミングによっては、位相ずれによって、信号パル
スにひげ状のパルスが生じたり、また、パルス幅が小さ
くなったりするため、動作が不安定になるという課題が
ある。また、さらに、特開平6-177866号公報に記載され
た技術において保証されるクロック周波数は、8kH
z,64kHzの低速なクロックであって、20MHz
付近で動作するものではない。加えて、特開平6-197101
号公報に記載された技術においても、クロック周波数が
高くなると、複数のパッケージ間で、クロック信号を送
受信した時に、その遅延量が大きくなるという課題があ
る。そして、また、特開平6-152461号公報に記載された
技術は、スーパーヘテロダイン方式の無線送受信装置に
関するものであって、クロックを切り換えるようにはな
っていない。
【0025】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、高い周波数を有するクロックを複数のパッケ
ージ回路に分配するクロック分配部を一対そなえたクロ
ック切り換え回路において、予備系のクロック分配部の
クロックを1クロックだけ遅延させて現用系のクロック
分配部のクロックに同期させることにより、現用系クロ
ックと予備系クロックとの切り換え時のクロック乱れを
吸収でき、位相ずれに基づくクロック出力の不安定性を
除去し、かつ、複数のパッケージ回路間でクロック遅延
量を増加させずにクロックを出力できるようにした、ク
ロック切り換え回路及びクロック切り換え方法を提供す
ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のクロ
ック切り換え回路は、時間基準信号に自局の発振器の出
力を同期させて生成された第1システムクロックと第1
システムクロックに起因する第1時間間隔信号とを受信
するクロック切り換え回路であって、第1システムクロ
ックと第1時間間隔信号とを入力され第1システムクロ
ックの速度に等しい第2システムクロックと第1時間間
隔信号の速度に等しい第2時間間隔信号とを出力しうる
クロック分配部を一対そなえ、一方のクロック分配部内
の第2システムクロックと他方のクロック分配部内の第
2システムクロックとが同期するように構成されるとと
もに、一方のクロック分配部内の第2時間間隔信号と他
方のクロック分配部内の第2時間間隔信号とが同期する
ように構成されたことを特徴としている(請求項1)。
【0027】また、一方のクロック分配部が現用系のク
ロック分配部として構成されるとともに、他方のクロッ
ク分配部が予備系のクロック分配部として構成されても
よい(請求項2)。さらに、クロック分配部が、第1シ
ステムクロックと第1時間間隔信号とを入力され、第1
システムクロックを分周して得られる比較クロックを出
力しうる第1分周部と、第1分周部に接続され、第1分
周部からの比較クロックを外部から入力される位相シフ
ト信号に含まれる位相情報により所定の時間だけ位相遅
延させて出力しうる第1位相シフト部と、第1位相シフ
ト部に接続され、第1システムクロックの速度に等しい
第2システムクロックを、第1位相シフト部から出力さ
れる比較クロックのタイミングと同期させて出力しうる
高速クロック生成部と、第1時間間隔信号と高速クロッ
ク生成部からの第2システムクロックとを入力されて第
1時間間隔信号に同期したリタイミング信号を出力しう
るリタイミング部と、高速クロック生成部に接続され、
リタイミング部からのリタイミング信号と高速クロック
生成部からの第2システムクロックとを入力され、第2
時間間隔信号を出力しうる第1同期カウンタと、現用系
か予備系かを判定して外部に位相シフト信号を出力する
とともに、第2システムクロック及び第2時間間隔信号
を出力しうる第1制御部とをそなえて構成されてもよい
(請求項3)。
【0028】加えて、上記の第1制御部が、現用系か予
備系かを判定して運用状態信号を出力しうる状態管理部
と、状態管理部と第1同期カウンタとに接続され、出力
制御信号を出力しうる出力制御部と、第1同期カウンタ
と高速クロック生成部とに接続され、第2システムクロ
ックと第2時間間隔信号とを、出力制御信号により後段
に出力・停止を切り換えしうる出力部と、状態管理部に
接続され第1位相シフト部に位相シフト信号を入力しう
る位相制御部とをそなえて構成されてもよい(請求項
4)。
【0029】また、クロック分配部が、第1システムク
ロックと外部からの第1時間間隔信号とを入力され、第
1システムクロックの個数を計数しうる第2同期カウン
タと、第1時間間隔信号と切り換え信号とを入力され、
切り換え信号に含まれる位相情報により、所定の時間だ
け第1時間間隔信号を位相遅延させた第2時間間隔信号
を出力しうる第2位相シフト部と、第2位相シフト部に
接続され、第1時間間隔信号と第2位相シフト部から出
力される第2時間間隔信号とを入力され、それらのうち
のいずれか一方を外部からの切り換え信号によって選択
的に出力しうる選択部と、現用系か予備系かを判定して
第2位相シフト部に位相シフト信号を出力するととも
に、第2システムクロック及び第2時間間隔信号を出力
しうる第2制御部とをそなえて構成されてもよい(請求
項5)。
【0030】そして、この第2制御部が、現用系か予備
系かを判定して運用状態信号を出力しうる状態管理部
と、状態管理部と第2同期カウンタとに接続され、出力
制御信号を出力しうる出力制御部と、第1システムクロ
ックと第1時間間隔信号及び第2時間間隔信号のうちい
ずれか一方とを、出力制御信号により後段に出力・停止
を切り換えしうる出力部と、状態管理部に接続され、選
択部と第2位相シフト部とに切り換え信号を入力しうる
位相制御部とをそなえて構成されてもよい(請求項
6)。
【0031】さらに、上記の第1同期カウンタが、第2
システムクロックの所定のクロック個数を示す第3特定
値を設けて構成することができる(請求項10)。そし
て、現用系のクロック分配部内の状態管理部と予備系ク
ロック分配部内の状態管理部とが、相互に接続され、相
手のクロック分配部が現用系であるか予備系であるかの
状態を認識し、その結果を運用状態信号として出力しう
るように構成されてもよい(請求項11)。
【0032】さらに、クロック分配部が、状態管理部が
運用状態信号を出力してから所定の時間後に現用系か予
備系かの切り換えを行なうように構成されてもよい(請
求項7)。また、第1同期カウンタが、第2システムク
ロックの出力が停止されたときの計数値である第1特定
値から所定の間隔離れた第2特定値を設けて構成されて
もよく(請求項8)、第2同期カウンタが、第2システ
ムクロックの出力が停止されたときの計数値である第1
特定値から所定の間隔離れた第2特定値を設けて構成さ
れてもよい(請求項9)。
【0033】また、本発明のクロック切り換え方法は、
時間基準信号に自局の発振器の出力を同期させて生成さ
れた第1システムクロックと第1システムクロックに起
因する第1時間間隔信号とを受信し、第1システムクロ
ックの速度に等しい第2システムクロックと第1時間間
隔信号の速度に等しい第2時間間隔信号とを出力しうる
クロック分配部を現用系と予備系との一対そなえてなる
クロック切り換え回路における、クロック切り換え方法
であって、第1システムクロックを分周して得られる分
周クロックを、第1時間間隔信号に基づくタイミングで
出力する第1分周ステップと、第1分周ステップにて生
成された分周クロックを、外部から入力される位相シフ
ト信号により所定の時間だけ位相遅延させて比較クロッ
クとして出力する位相遅延ステップと、第1システムク
ロックの速度に等しいクロックを、位相遅延ステップに
て生成された比較クロックの位相に同期させて第2シス
テムクロックとして出力する高速クロック生成ステップ
と、高速クロック生成ステップにて生成された第2シス
テムクロックを分周して第2時間間隔信号を出力する低
速クロック生成ステップと、第2時間間隔信号を第1時
間間隔信号に基づくタイミングに同期させて出力するリ
タイミングステップと、外部から入力される切り換え信
号により切り換え信号を受信したときから所定の時間を
計数して現用系のクロック分配部と予備系のクロック分
配部とを切り換える切り換えステップとをそなえて構成
されたことを特徴としている(請求項12)。
【0034】また、本発明のクロック切り換え方法は、
時間基準信号に自局の発振器の出力を同期させて生成さ
れた第1システムクロックと第1システムクロックに起
因する第1時間間隔信号とを受信し、第1システムクロ
ックの速度に等しい第2システムクロックと第1時間間
隔信号の速度に等しい第2時間間隔信号とを出力しうる
クロック分配部を現用系と予備系との一対そなえてなる
クロック切り換え回路における、クロック切り換え方法
であって、第1時間間隔信号をそのまま出力するととも
に、外部から入力される位相シフト信号により所定の時
間だけ第1時間間隔信号を位相遅延させた第2時間間隔
信号として出力する位相遅延ステップと、位相遅延ステ
ップにて生成された第1時間間隔信号と第2時間間隔信
号とのいずれか一方を外部から入力される選択信号によ
り選択して出力する選択ステップと、外部からの切り換
え信号を入力されると切り換え信号が受信されたときか
ら所定の時間を計数して現用系のクロック分配部と予備
系のクロック分配部とを切り換える切り換えステップと
をそなえて構成されたことを特徴としている(請求項1
3)。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 (A)本発明の第1実施形態の説明 図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信システム
の構成図である。この図1に示す無線通信システム90
は、N−CDMA方式を用いたものであって、セルラ網
80と、公衆回線網83と、他の移動通信網80′と、
中継網81bとをそなえて構成されている。
【0036】このセルラ網80は、携帯電話網であっ
て、移動局群81a,基地局群81b,制御局群81
c,交換局群81dをそなえて構成されている。ここ
で、移動局群81aは、複数の移動局MS(Mobile Stat
ion)を有する。また、基地局群81bは、複数の移動局
MSから送信された無線を受信し公衆回線側に送出する
とともに、公衆回線側から送信された信号を無線に変換
して、上記の複数の移動局MSに送出するものであっ
て、複数のBTS(Basestation Transceiver Subsyste
m) 10からなる。さらに、このBTS10と複数の移
動局MSとの間の無線インターフェースは、標準規格
(IS−95−A/J−STD−008)にて規定され
たものが採用されている。
【0037】次に、制御局群81cは、基地局群81b
の制御を行なうものであって、複数のBSC(Basestati
on Controller)13と、OMC(Operation and Mainten
anceController)13aとをそなえて構成されている。
さらに、交換局群81dは、収容する移動局MSの位置
登録等を行なうものであって、複数のMSC(MobileSwi
tching Center) を有する。なお、これらMSCとBS
C13との間のインターフェースはA+インターフェー
スが採用されている。
【0038】そして、公衆回線網83は、各種の加入者
網を収容する網であって、この図1に示す公衆回線網8
3は、一例として、WLLシステム(Wireless Local Lo
opシステム) 84と、交換機(LE:Local Exchanger)83
aと、加入者系網83b,83cと、中継網83dとの
各網からなる。このWLLシステム84は、無線によっ
て、各家庭にある端末を収容して公衆回線に接続するシ
ステムであり、加入者端末群84a,基地局群84b,
制御局群84cをそなえて構成されている。ここで、加
入者端末群84aは、各家庭や事業所等に設置された加
入者端末SU(Subscriber Unit) からなる。そして、基
地局群84bは、複数の加入者端末SUから送信された
無線を受信し公衆回線側に送出するとともに、公衆回線
側から送信された信号を無線に変換して、上記の複数の
加入者端末SUに送出するものであって、上述したBT
S10と同一のものである。なお、このBTS10と複
数の加入者端末SUとの間の無線インターフェースは、
標準規格(IS−95−A/J−STD−008)にて
規定されたものが採用されている。また、制御局群84
cは、基地局群84bの制御を行なうものであって、上
述したものと同一の機能を有する複数のBSC13から
なる。なお、この制御局群84cと交換局83aとの間
のインターフェースは、V5.2インターフェース等が
採用されている。
【0039】次に、交換機83aはこのWLLシステム
84に接続されて送信する呼信号を交換するものであ
り、加入者系網83b,83cは、他の加入者系網であ
り、さらに、中継網83dは、上記のセルラ網80とW
LLシステム84,加入者系網83b,83cとを中継
するものである。そして、他の移動通信網80′は、他
の事業者等の移動通信網であり、中継網81bは、中継
網83dと同様なものである。
【0040】なお、この図1に示す無線通信システム9
0は、後述する他の実施形態においても、同様の構成で
ある。また、本第1実施形態及び後述する第2実施形
態,第3実施形態では、移動局MSから送信される主信
号の流れや、BTS10から移動局MSに対して送信さ
れる信号の流れについての説明は、必要に応じて行なう
こととし、その詳細な内容についての説明は省略する。
【0041】図2は、本発明の第1実施形態に係るBT
S10の構成図である。このBTS10は、移動局MS
から送信された無線を受信し公衆回線側に送出するとと
もに、公衆回線側から送信された信号を無線に変換し
て、上記の複数の移動局MSに送出するものであって、
アンテナ10a,RF無線部(無線部)10b,無線周
波数変換部(TRX)10c,モデムカード群(MD
C)11,BSCインターフェース10d,アンテナ1
0e,GPSR(Global Positioning System Receiver:
時間基準発生部) 10f,クロック切り換え回路12,
制御部10gをそなえて構成されている。
【0042】そして、このBTS10は、通信ケーブル
であるエントランス13a′を介して、BSC13と接
続されている。なお、この図2に示す二重線は、主信号
系の流れを示し、また、点線は、BTS10にて処理さ
れる呼制御信号又は保守信号の流れを示している。ま
た、アンテナ10aは、移動局MS(図1参照)から送
信される無線信号を受信するとともに、移動局MSに対
して無線信号を送信するものであり、RF無線部10b
はアンテナ10aにて受信された無線信号を帯域制限し
たり、送信する無線信号の帯域制限をするものである。
また、無線周波数変換部10cはRF無線部10bから
出力される無線信号をダウンコンバートするとともに、
送信する信号をアップコンバートしてRF無線部10b
に送出するものである。
【0043】そして、モデムカード群11は、無線周波
数変換部10cから出力されるダウンコンバートされた
多重化信号を復調するとともに、送信すべきベースバン
ド信号を多重化したCDMA信号にするものであって、
CDMA信号処理部(モデムカード)11a,11b,
…,11cを有する。また、このモデムカード群11に
は、クロック切り換え回路12より、SYSCLKとP
P2Sとの2種類のクロックが入力され、これらのクロ
ックが、各CDMA信号処理部11a,11b,…,1
1cに分配され、そして、これらのクロックを用いて変
復調がなされる。
【0044】ここで、SYSCLKは19.6608M
Hzの高速なシステムクロック(第1システムクロッ
ク)である。また、PP2Sは0.5Hzのクロックで
あり、2秒毎にパルスを生ずる第1時間間隔信号であ
り、正論理と負論理とのいずれかの論理を用いることが
できる。さらに、図示はしないが、このモデムカード群
11以外のパッケージ(PKG)にも、これら2種類の
クロックが分配され使用されている。
【0045】また、BSCインターフェース10dは、
主信号,呼制御信号及び保守信号を多重化したラインで
あって、これにより、上記のCDMA信号処理部11
a,11b,…,11cの呼制御や保守が行なえる。具
体的な例としては、呼制御とは、エントランス13a′
を介してBSC13から送信される呼出信号によりチャ
ネル割り当てしたり、呼出を行なうことであり、また、
保守とは、この図2に示す点線に示すように、制御部1
0gとの間で、保守信号を送受信することによって動作
異常の有無を検出することである。
【0046】さらに、クロック切り換え回路12は、上
記のモデムカード群11にSYSCLKとPP2Sとを
入力するとともに、制御部10gにPP2SとTODと
を入力するものであり、後述するように、2種類のクロ
ック分配部20,25をそなえて構成されている。ま
た、制御部10gは、BTS10内の各パッケージを制
御するものであり、クロック切り換え回路12に何らか
の異常が発生した場合には、後述する2種類のクロック
分配部20,25の現用系/予備系の切り換えを瞬間的
に行なうものである。さらに、制御部10gは、クロッ
ク切り換え回路12からPP2SとTODとを入力され
てBTS10内の全体のクロックを監視し、第1時間間
隔信号と時間位置信号とにより、正確なクロックタイミ
ングを認識できるようになっている。
【0047】そして、GPSR10fは、このクロック
切り換え回路12に、SYSCLKとPP2Sとを入力
するものであり、例えば発振器等からなる。また、アン
テナ10eは、衛星局(図示せず)から送信される時間
基準信号を受信するものである。そして、このGPSR
10fは、アンテナ10eにて、衛星局から送信される
時間基準信号を受信して、その時間基準信号に、自局の
発振器(図示せず)を同期させて、SYSCLKとPP
2Sとを生成し、これら2種類のクロックをクロック切
り換え回路12に出力するようになっている。
【0048】これにより、主信号系の受信の流れは、次
のようになる。まず、アンテナ10aにて、移動局MS
(図1参照)から送信された無線信号が受信されて、R
F無線部10bにて、アンテナ10aからの無線信号が
帯域制限されて、無線周波数変換部10cにて、その無
線信号はダウンコンバートされて、モデムカード群11
に入力される。そして、モデムカード群11内のCDM
A信号処理部11a,11b,…,11cにおいて、ダ
ウンコンバートされた多重化信号はそれぞれ、クロック
切り換え回路12から入力されるSYSCLKとPP2
Sとによるクロックを使用して復調され、各CDMA信
号処理部11a,11b,…,11cにて、復調された
多重化信号は、BSCインターフェース10d,エント
ランス13a′を介してBSC13に送出されるのであ
る。
【0049】一方、主信号系の送信の流れは、次のよう
になる。すなわち、BSC13から送出された信号は、
エントランス13a′を介して、BSCインターフェー
ス10dに着信し、このBSCインターフェース10d
にて、各移動局MSに無線信号を送信するために、チャ
ネル割り当てが行なわれて、符号化すべくCDMA信号
処理部11a,11b,…,11cが選択される。そし
て、選択されたCDMA信号処理部11a,11b,
…,11cのいずれかにおいて、CDMA信号処理が行
なわれて、その信号は無線周波数変換部10cにて、ア
ップコンバートされてから、RF無線部10bにて、R
F増幅されて、アンテナ10aから移動局MSに対して
送信される。
【0050】また、図2に示すクロック信号系の受信の
流れは、次のようになる。すなわち、アンテナ10eに
て、衛星局から送信される時間基準信号が受信され、G
PSR10fにおいて、アンテナ10eからの時間基準
信号に、自局の発振器出力を合わせて、SYSCLKと
PP2Sとが生成されて出力される。そして、クロック
切り換え回路12にて、その出力された2種類のクロッ
クが、現用系/予備系に切り換えられたときにも、クロ
ックの乱れが生じないように処理されてから、モデムカ
ード群11及び制御部10gにそれぞれクロックが入力
されるようになっている。
【0051】図3は、本発明の第1実施形態に係るクロ
ック切り換え回路12の構成図である。この図3に示す
クロック切り換え回路12は、時間基準信号に自局の発
振器の出力を同期させて生成された第1システムクロッ
クSYSCLKとこのSYSCLKに起因する第1時間
間隔信号PP2Sとを受信するものであって、クロック
分配部20,25を一対そなえて構成されている。ここ
で、SYSCLKに起因するとは、SYSCLKを分周
させて得られたものであることを意味し、以下の説明で
も、同様の意味で使用する。
【0052】また、この図3には、クロック切り換え回
路12のほか、入力側にGPSR10fと、出力側にモ
デムカード群11とが表示されており、このクロック切
り換え回路12から出力される2種類のクロックが、そ
れぞれ、モデムカード群11での変復調に使用されるよ
うになっている。この図3に示すクロック分配部20,
25は、それぞれ、SYSCLKとPP2Sとを入力さ
れ、SYSCLKの速度に等しい第2システムクロック
SYSCLKOUTと、PP2Sの速度に等しい第2時
間間隔信号PP2SOUTとを出力しうるものである。
そして、一方のクロック分配部20内のSYSCLKO
UTと他方のクロック分配部25内のSYSCLKOU
Tとが同期するように構成されるとともに、一方のクロ
ック分配部20内のPP2SOUTと他方のクロック分
配部25内のPP2SOUTとが同期するようになって
いる。
【0053】また、一方のクロック分配部20が現用系
のクロック分配部20として構成されるとともに、他方
のクロック分配部25が予備系のクロック分配部25と
として構成されている。すなわち、クロック分配部20
が運用されている間は、クロック分配部25はその中の
回路等を活性化させた状態のままで、待機させておかれ
る。そして、動作異常が生じた場合や保守点検の場合に
は、制御部10g(図2参照)によって、瞬間的に現用
系と予備系とが切り換えられる。従って、BTS10内
の他のパッケージは、それぞれ、クロックを瞬断される
ことなく、供給されるようになっている。なお、以下の
説明中では、特に断らない限り、クロック分配部20を
現用系とし、クロック分配部25を予備系とする。
【0054】図4は、本発明の第1実施形態に係るクロ
ック分配部20のクロックの流れを説明するための図で
ある。この図4に示すクロック分配部20は、第1分周
部20aと、第1位相シフト部20bと、バッファPL
L部21と、リタイミング部20cと、第1同期カウン
タ20dと、第1制御部22とをそなえて構成されてい
る。
【0055】この第1分周部20aは、SYSCLKと
PP2Sとを入力され、SYSCLKを分周して得られ
る比較クロックCKを出力しうるものであり、例えばカ
ウンタによりこの機能は実現される。具体的には、SY
SCLKが8192分周された(1/8192にされ
た)2.4kHzのクロックが生成されるようになって
いる。
【0056】また、第1位相シフト部20bは、第1分
周部20aに接続され、第1分周部20aからの比較ク
ロックCKを、第1制御部22から入力される位相シフ
ト信号に含まれる位相情報により所定の時間だけ位相遅
延させて出力しうるものである。すなわち、この第1位
相シフト部20bは、位相シフト信号により、比較クロ
ックCKに対して所望の位相遅延を行なうことができ、
また、クロック位相遅延処理を行なったり、バイパスさ
せたりした切り換えを行なえる。
【0057】また、後述するように、予備系のクロック
分配部(クロック分配部20,25)は現用系のクロッ
ク分配部(クロック分配部20,25)よりも1クロッ
ク遅延させて同期させるように運用されているので、例
えばクロック分配部20が現用系の場合は、この第1位
相シフト部20bの動作を停止させて、比較クロックC
Kをバイパスさせるようにし、一方、予備系のクロック
分配部25が現用系になった場合は、この第1位相シフ
ト部20bを動作させることにより、第1分周部25a
からの出力を、位相遅延させて出力させている。
【0058】そして、バッファPLL部21は、第1位
相シフト部20bに接続され、SYSCLKの速度に等
しいSYSCLKOUTを、第1位相シフト部20bか
ら出力される比較クロックのタイミングと同期させて出
力しうるものであって、位相比較部21a,ループフィ
ルタ21b,VCXO(Voltage Controlled X'tal Osci
llator) 21c,第3分周部21dをそなえて構成され
ている。また、これらは、PLL回路を構成し、このP
LL回路によって高速クロック生成部としての機能が実
現されている。すなわち、VCXO21cからの高速な
19.6608MHzのSYSCLKOUTが、位相比
較部21aに入力される比較クロックCKのタイミング
に同期して、出力されるようになっている。
【0059】具体的には、VCXO21cから出力され
る高速な19.6608MHzのクロックは、第3分周
部21dにて8192分周されて、2.4kHzの信号
が、位相比較部21aに入力される。さらに、位相比較
部21aにて、その2.4kHzのクロックの周波数,
位相が、それぞれ、比較クロックCKの周波数,位相と
比較され、そして、その結果が位相比較信号として出力
される。また、ループフィルタ21bにて、この位相比
較信号が検出されて、VCXO21cに対して、その位
相差がなくなるように、制御信号が出力されるのであ
る。
【0060】このPLL回路が用いられているため、衛
星局からの時間基準信号はそのまま使用されず、時間基
準信号に生ずるゆらぎが、後段の回路に伝達するのを防
止することができる。なお、このバッファPLL部21
の前段にある第1位相シフト部20bをバイパスする
と、実質的には、その時だけ、第1位相シフト部20b
から出力される比較クロックCKの分周数を1だけ減じ
られることになるが、この減じられた分は、バッファP
LL部21により補われるので、出力される全クロック
個数は保証されるのである。
【0061】さらに、リタイミング部20cは、PP2
SとバッファPLL部21からのSYSCLKOUTと
を入力されてPP2Sに同期したリタイミング信号(図
示せず)を出力しうるものである。そして、このリタイ
ミング部20cは、PP2Sの入力タイミングで、バッ
ファPLL21に入力する比較クロックCKと、PP2
SOUTとのタイミングとを合わせるようになってい
る。なお、このリタイミング部20cの動作について
は、図7,図8を用いて説明する。
【0062】さらに、第1同期カウンタ20dは、バッ
ファPLL部21に接続され、リタイミング部20cか
らのリタイミング信号とバッファPLL部21からのS
YSCLKOUTとを入力され、PP2SOUTを出力
しうるものであり、この機能は、カウンタにより実現さ
れている。また、このカウンタ値は、第1制御部22に
より、認識されるようになっている。加えて、第1同期
カウンタ20dは、切り換えタイミングを判断するため
の第1特定値,第2特定値を有する。これらの第1特定
値,第2特定値については、後述する。
【0063】さらに、この第1同期カウンタ20dは、
上記の機能のほか、SYSCLKOUTの所定のクロッ
ク個数を示す第3特定値を設け、入力されたSYSCL
KOUTのクロック個数をカウントして第3特定値にな
ったか否かを認識できるようになっている。また、この
第3特定値は、現用系と予備系との切り換えが行なわれ
たときに、現用系の出力停止と予備系の出力開始とのタ
イミングを決定するのに用いられ、さらに、後述する第
1制御部22内の状態管理部22eによって設定される
ものである。第3特定値としては、例えば393216
00が設定される。
【0064】また、第1制御部22は、現用系か予備系
かを判定して外部に位相シフト信号を出力するととも
に、SYSCLKOUT及びPP2SOUTを出力しう
るものであって、状態管理部22eと、出力制御部22
cと、出力部22a,22bと、位相制御部22dとを
そなえて構成されている。この状態管理部22eは、現
用系か予備系かを判定して運用状態信号を出力しうるも
のであって、クロック分配部20が現用系であるか予備
系であるかを認識するものである。そして、この状態管
理部22eは、予備系のクロック分配部25内の状態管
理部(後述する状態管理部27e)と接続されており、
クロック分配部20とクロック分配部25との間で、相
互に現用系であるか予備系であるかを判定するための信
号が送受信されるようになっている。
【0065】また、この状態管理部22eは、上記の機
能のほか、第1同期カウンタ20dのカウント値を監視
して、第1同期カウンタ20dが所望のカウント値(設
定された第1特定値)になったときに、現用系と予備系
とを切り換えるための運用状態信号を出力するととも
に、クロック分配部20内のクロックが進んでいるか、
あるいは、遅延しているかについての状態を認識できる
ようになっている。
【0066】さらに、出力制御部22cは、状態管理部
22eと第1同期カウンタ20dとに接続され、出力制
御信号を出力しうるものである。また、出力部22a,
22bは、それぞれ、第1同期カウンタ20dとバッフ
ァPLL部21とに接続され、SYSCLKOUTとP
P2SOUTとを、その出力制御信号により後段に出力
・停止を切り換えしうるものであり、例えばバッファに
よりその機能は実現される。そして、位相制御部22d
は、状態管理部22eに接続され第1位相シフト部20
bに位相シフト信号を入力しうるものであり、これによ
り、位相遅延量が制御される。
【0067】また、図3に示すクロック分配部25は、
クロック分配部20と同様に、第1分周部25aと、第
1位相シフト部25bと、バッファPLL部26と、リ
タイミング部25cと、第1同期カウンタ25dと、第
1制御部27とをそなえて構成されている。ここで、第
1分周部25aはクロック分配部20内の第1分周部2
0aと同一であり、第1位相シフト部25bはクロック
分配部20内の第1位相シフト部20bと同一であり、
リタイミング部25cはクロック分配部20内のリタイ
ミング部20cと同一である。例えば、現用系のクロッ
ク分配部20に対して予備系のクロック分配部25が進
んでいる場合に、この第1位相シフト部25bのみを有
効にし、現用系の第1位相シフト部20bの動作を停止
させることにより、予備系側のクロックを1クロック分
だけ遅延させることができる。なお、このリタイミング
部25cの動作については、図7,図8を用いて説明す
る。この他についての詳細な説明は重複するので省略す
る。
【0068】また、バッファPLL部26はクロック分
配部20内のバッファPLL部21と同一であり、この
バッファPLL部26は、位相比較部26a,ループフ
ィルタ26b,VCXO26c,第3分周部26dから
なる。そして、VCXO26cからの高速な19.66
08MHzのSYSCLKOUTが、位相比較部26a
に入力される比較クロックCKのタイミングに同期し
て、出力されるようになっている。
【0069】加えて、第1同期カウンタ25dはクロッ
ク分配部20内の第1同期カウンタ20dと同様の機能
を有する。すなわち、この第1同期カウンタ25dは、
第1特定値,第2特定値を有し、これらの第1特定値,
第2特定値の値により、現用系と予備系との切り換えタ
イミングが調整されるようになっており、現用系と予備
系との切り換え時において、現用系の出力停止タイミン
グと予備系の出力開始タイミングとは、それぞれのクロ
ック分配部20,25内の第1同期カウンタ20d,2
5dが有する第3特定値に基づいて決定される。
【0070】また、第1制御部27はクロック分配部2
0内の第1制御部22と同様の機能を有し、状態管理部
27eと、出力制御部27cと、出力部27a,27b
と、位相制御部27dとをそなえて構成されている。こ
こで、状態管理部27eは、現用系か予備系かを判定し
て運用状態信号を出力しうるものである。なお、これ以
外の出力制御部27cと、出力部27a,27bと、位
相制御部27dとは、それぞれ、第1制御部22内の出
力制御部22cと、出力部22a,22bと、位相制御
部22dと同様の機能を有するので更なる説明を省略す
る。
【0071】従って、現用系のクロック分配部内の状態
管理部22eと予備系クロック分配部内の状態管理部2
7eとが、相互に接続され、相手のクロック分配部が現
用系であるか予備系であるかの状態を認識し、その結果
を運用状態信号として出力しうるよう構成されているこ
とになる。そして、クロック分配部20とクロック分配
部25とからそれぞれ、出力されるSYSCLKOU
T,PP2SOUTは、それぞれ、モデムカード群11
内の各CDMA信号処理部11a,11b,…,11c
に入力されて、変復調のために使用されるのである。
【0072】次に、図5(a)、(b)を用いて現用系
のクロックと予備系のクロックとが1クロック遅延して
同期することを説明する。図5(a)及び(b)は、そ
れぞれ、本発明の第1実施形態に係る現用系と予備系と
におけるクロックのタイムチャートである。この図5の
上段には、現用系のクロックが5種類表示され、下段に
も、予備系のクロックが5種類表示されている。この5
種類のクロックは、PP2S,SYSCLK,比較クロ
ックCK,PP2SOUT,SYSCLKOUTであ
る。
【0073】ここで、PP2SとSYSCLKとは同一
のものが入力されているので、同一である。これに対し
て、比較クロックCKは、予備系のそれが現用系のそれ
よりも1SYSCLKだけ遅延し、また、PP2SOU
Tは、1PP2Sクロックだけ遅延するように設定され
ている。この理由は、予備系の許容遅延差と現用系の許
容遅延差とが異なることによる。すなわち、予備系クロ
ックは、現用系クロックに対して進む場合と遅延する場
合とがあるが、予備系クロックが進む場合の許容遅延差
は約20nsであり、また、予備系クロックが遅延する
場合の許容遅延差は約100nsであり、進む場合と遅
延する場合とで、許容遅延差が大きく異なる。このた
め、予備系クロックが現用系クロックよりも、必ず1ク
ロック分遅延するように、上記の第1位相シフト部20
b,リタイミング部20cにて調整するようにしてい
る。
【0074】図6は、本発明の第1実施形態に係るCD
MA信号処理部11aでのクロック処理を説明するため
の図である。この図6には、GPSR10fと、クロッ
ク切り換え回路12とが表示されているほか、CDMA
信号処理部11aが表示されている。ここで、CDMA
信号処理部11aは、SYSCLKOUT1,SYSC
LKOUT2の2系統のクロックを処理する入力クロッ
ク処理部11a′を有する。ここで、入力クロック処理
部11a′は、抵抗器14a,14bと、遅延部14
c,14dと、ORゲート14eとをそなえて構成され
ている。
【0075】この抵抗器14a,14bは、それぞれ、
プルアップ抵抗であって、一端が電源ライン等に接続さ
れることによって、SYSCLKOUT1,SYSCL
KOUT2の出力が不定でも、正論理を出力できるよう
になっている。ここで、SYSCLKOUT1はクロッ
ク分配部20から出力されるものであり、SYSCLK
OUT2はクロック分配部25から出力されるものであ
る。同様に、PP2S1,PP2S2は、それぞれ、ク
ロック分配部20,25から出力される。
【0076】また、遅延部14c,14dは、それぞ
れ、SYSCLKOUT1,SYSCLKOUT2の出
力を1クロック等遅延させて、ORゲート14eに対し
て2種類のクロックが同時に入力されるようにするもの
であって、この機能は例えばフリップフロップのような
論理回路によって実現される。さらに、ORゲート14
eは、遅延部14c,14dの出力の論理和をとって出
力するものである。このため、クロック切り換え回路1
2からの出力は、抵抗器14a,14bにより、OR取
りされても、そのクロック出力が不定になることが防止
される。なお、入力クロック処理部11a′について
は、図9(a),(b)を用いて説明する。
【0077】これにより、図6に示すGPSR10fか
ら出力されるSYSCLK,PP2Sは、それぞれ、ク
ロック切り換え回路12内のクロック分配部20,25
にそれぞれ入力される。ここで、GPSR10fと各ク
ロック分配部20,25との間は、ケーブルにより接続
されているので、遅延Aと付されたようなクロック遅延
が生ずる。さらに、SYSCLKOUT1,PP2SO
UT1と、SYSCLKOUT2,PP2SOUT2と
は、それぞれ、やはり、ケーブル接続により、遅延Bと
付されたようなクロック遅延が生ずる。そして、CDM
A信号処理部11aにおいて、これらのSYSCLKO
UT1,SYSCLKOUT2がそれぞれ入力される。
なお、この図6に示すCDMA信号処理部11aのほ
か、他のCDMA信号処理部11b,…,11cにおい
ても、同様な流れである。
【0078】そして、これにより、クロック分配部2
0,25は、それぞれ、外部の制御部10g(図2参
照)からの切り換え信号により切り換わる。例えばクロ
ック分配部25が現用系の場合は、クロック分配部25
内の状態管理部27eが、出力部27a,27bを動作
させる一方、クロック分配部20内の状態管理部22e
は、自分が予備系であると判定して、出力部22a,2
2bを停止させるのである。
【0079】次に、上記のリタイミング部20c,25
cに関しての詳細を説明する。図7は、本発明の第1実
施形態に係るクロックのリタイミングを説明するための
タイムチャートである。この図7には、3段のクロック
パターンが表示されている。この上段に表示されている
のは、入力されるSYSCLK,PP2Sであり、SY
SCLKは正論理でPP2Sは負論理で動作している。
また、中段と下段とにそれぞれ表示されているのは、出
力されるSYSCLKOUT,PP2SOUTである。
【0080】ここで、中段にパターン1と表示されてい
るのは、SYSCLKOUTが、入力されるSYSCL
Kに対して、進んでいる場合のクロック位相関係であ
る。この中段に示すタイミングのように、SYSCLK
OUTがSYSCLKよりも少し進んでいると、PP2
SOUTの位相には、約1クロックの差が生ずることが
あり、さらに、予備系のクロックは現用系のクロックよ
りも1クロック遅延させるように運用されているので、
同位相又は2クロック分の差が生ずることもあり得る。
加えて、SYSCLKOUT,PP2SOUTがとも
に、約1クロックの遅延差を生じることもあり得る。従
って、リタイミング部20cは、それらを排除できるよ
うに、クロックのずれを調整できるようになっている。
【0081】なお、下段に示すパターン2と表示されて
いるのは、出力されるSYSCLKOUT,PP2SO
UTが、入力されるSYSCLK,PP2Sに対して、
少しだけ遅延している場合のクロック位相関係である。
図8は、本発明の第1実施形態に係るクロックリタイミ
ングのタイムチャートである。この図8には、3段のタ
イムチャートが表示されており、上段には、GPSR1
0fから出力されるクロックのタイムチャートが表示さ
れている。また、中段には、現用系のクロック分配部2
0でのリタイミングされたPP2SOUTが表示されて
おり、さらに、下段には、予備系のクロック分配部25
でのリタイミングされたPP2SOUTが表示されてい
る。
【0082】この図8の中段に示す現用系のクロック分
配部20にて、バッファPLL部21出力のPP2SO
UT(Aと付したもの)は、リタイミング部20cにて
1クロック遅延を受けてリタイミングパターン(Bと付
したもの)として出力される。一方、予備系のクロック
分配部25にて、バッファPLL部26出力のPP2S
OUT(Aと付したもの)は、リタイミング部20cに
て1クロック遅延を受けてリタイミングパターン(Bと
付したもの)として出力される。
【0083】また、クロック切り換えが行なわれた後
の、クロック遅延の調整は、次のように行なわれる。例
えば、クロックを切り換える直前まで、現用系のクロッ
ク分配部20が中段のようなタイミングを示し、また、
予備系のクロック分配部25が下段に示すようなタイミ
ングを示している場合で、現用系と予備系とのクロック
切り換えが行なわれると、現用系であるクロック分配部
25のクロック位相の遅延を停止させて、予備系である
クロック分配部20のクロック位相の遅延を行なうよう
にする。これにより、クロック切り換えが行なわれて
も、クロック分配部20,25間で、予備系クロックが
現用系クロックよりも1クロックだけ遅延させるように
でき、安定した動作を保証できるようになる。
【0084】なお、クロック分配部25内でのケーブル
等での遅延量が大きい場合、切り換え後に、予備系のク
ロックタイミングよりも、現用系の遅延量が増大して逆
転し、クロック分配部25がクロック分配部20より
も、遅延することが発生してしまうので、それを排除す
るように、遅延量は適当な値に設定されている。また、
この図8においては、PP2SOUTについての位相関
係が表示されているが、SYSCLKOUTについても
同様である。
【0085】このように、現用系クロックと予備系クロ
ックとが、同一のGPSR10fからのPP2Sを用い
て、1クロックだけずれた状態で同期して出力されるよ
うになっており、位相ずれに基づくクロック出力の不安
定性が除去されるので、安定した運用が可能となる。ま
た、クロック分配部20,25が、切り換わる際の手順
は、次のようになる。すなわち、これらのクロック分配
部20,25は、それぞれ、外部の制御部10g(図2
参照)からの切り換え信号により切り換わり、クロック
分配部20内の状態管理部22eは、自分が現用系であ
ると判定して、状態運用信号を出力制御部22cに出力
し、出力部22a,22bを動作させる。この一方、ク
ロック分配部25内の状態管理部27eは、自分が予備
系であると判定して、状態運用信号を出力制御部27c
に出力し、出力部27a,27bを停止させる。
【0086】そして、切り換えの際のタイミングは、第
1同期カウンタ20dが、SYSCLKOUTの出力が
停止されたときのカウント値である第1特定値から所定
の間隔離れた第2特定値を設けることにより、認識され
るようになっている。具体的には、第1同期カウンタ2
0dは、第1制御部22内の状態管理部22eから切り
換え指示信号を入力されると、切り換え判断ポイントで
ある第1特定値N−Xと、切り換えポイントである第2
特定値Nとを設定する。ここで、N,Xは、カウントし
たクロック個数を表す自然数である。このXの値につい
ては、一方のクロック分配部20がクロック分配部25
に対して切り換え指示のメッセージを送出してクロック
分配部25からACK(応答信号)を受信するのに十分
な値であり、切り換えが間に合うような値である。ま
た、Nは、切り換えを行なうときのカウンタ表示値を表
し、N>Xである。
【0087】そして、これにより、第1同期カウンタ2
0dは、運用状態信号が出力された後に、第1特定値N
−Xを設定し、その受信後にクロックをX個受信したと
きに、カウンタ値がNとなり、現用系と予備系との切り
換えがなされる。また、これにより、確実に現用系と予
備系との切り換え動作がなされる。従って、クロック分
配部20が、状態管理部22eが運用状態信号を出力し
てから所定の時間後に現用系か予備系かの切り換えを行
ない、クロック分配部25が、状態管理部27eが運用
状態信号を出力してから所定の時間後に現用系か予備系
かの切り換えを行なうようになっている。そして、この
所定の時間とは、第1同期カウンタ20dのカウント値
がNになるまでの時間に相当する。
【0088】さらに、このクロック個数は、状態管理部
22eにより監視されており、所望のクロック個数がカ
ウントされたときには、状態管理部22eは、運用状態
信号を出力し、出力部22a,22bを動作/停止の制
御を行なうようになっている。これらにより、入力され
る2種類のクロックの流れは、次のようになる。衛星局
(図示せず)から送出された無線信号は、GPSR10
f(図3参照)にて受信され、このGPSR10fから
出力されるSYSCLKとPP2Sとは、それぞれ、ク
ロック分配部20,25に入力される。そして、SYS
CLKは、クロック分配部20内の第1分周部20aに
入力され、8192分周された2.4kHzの比較クロ
ックCKが出力される。一方、PP2Sは、第1分周部
20aとリタイミング部20cとに入力されて、比較ク
ロックCKと第1同期カウンタ20dとのタイミングが
一致するようになっている。
【0089】そして、第1分周部20aから出力される
比較クロックCKは、第1位相シフト部20bにおい
て、位相制御部22dから入力される位相シフト信号に
含まれる位相情報により所定の時間だけ位相遅延を受け
て、バッファPLL部21に入力される。また、バッフ
ァPLL部21にて、この比較クロックCKのタイミン
グと同期したSYSCLKOUTが出力され、一方は、
出力部22aに入力されるとともに、他方は、第1同期
カウンタ20dに入力され、39321600分周され
た後、0.5Hzのクロックが出力部22bに入力され
る。
【0090】さらに、リタイミング部20cにおいて、
PP2SとSYSCLKOUTとが入力され、SYSC
LKOUTのクロック個数がカウントされることによ
り、PP2Sがパルスを生ずるタイミングが調整され、
そして、別々に生成されたSYSCLKOUTとPP2
SOUTとが同期する。また、第1制御部22内の状態
管理部22eから、運用状態信号が出力され、この運用
状態信号が、位相制御部22dと出力制御部22cとに
入力される。そして、位相制御部22dからは、この運
用状態信号により、第1位相シフト部20bに対して位
相シフト信号が入力され、また、出力制御部22cにお
いて、現用系のときは、出力部22a,22bを動作さ
せるとともに、予備系のときは、出力部22a,22b
の動作を停止させるように制御される。
【0091】図9(a)は、本発明の第1実施形態に係
る入力クロック処理部11a′内でのタイムチャートで
ある。この図9(a)に示すタイムチャートは、SYS
CLKOUT1,SYSCLKOUT2と、これら2種
類のクロックがOR出力された3クロックが表示されて
いる。そして、このタイムチャートは、SYSCLKO
UT2がSYSCLKOUT1よりも1クロック遅延し
ている場合であり、この図9(a)では、1クロック分
遅延している。なお、上記の遅延A,遅延Bが、それぞ
れ、大き過ぎると、図9(a)に示す矢印部分の動作は
保証されなくなるので、その遅延量が監視されている。
【0092】図9(b)は、本発明の第1実施形態に係
る入力クロック処理部11a′内でのタイムチャートで
ある。この図9(b)に示すタイムチャートは、同位相
になった場合であり、SYSCLKOUT1,SYSC
LKOUT2と、これら2種類のクロックがOR出力さ
れた3クロックが表示されている。なお、上記の遅延
A,遅延Bが、それぞれ、大き過ぎると、図9(b)に
示す矢印部分の動作は保証されなくなるので、その遅延
量は所定の値より小さくするようにする。また、遅延
A,Bによって、SYSCLKOUT1の遅延量が増大
すると、SYSCLKOUT2の方がSYSCLKOU
T1よりも、位相が早くなることもある。この場合は、
SYSCLKOUT1,SYSCLKOUT2のそれぞ
れの出力バッファだけで制御すると、出力が衝突するこ
とになる。
【0093】そして、上記のSYSCLKOUTとPP
2SOUTとが、BTS10内の各パッケージ(図2参
照)のそれぞれに入力され、そして、各パッケージ内に
おいて、SYSCLKOUT1とSYSCLKOUT2
とが論理的にORされることにより、前記の遅延が吸収
されるのである。図10は、本発明の第1実施形態に係
る切り換え信号の流れを示す図である。この図10に示
すように、現用系のクロック分配部20が、制御部10
g(図2参照)からの切り換え信号を受信して予備系に
切り換わるともに、クロック分配部25に対して切り換
え信号を送出し、クロック分配部25は、その切り換え
信号を受信して、予備系から現用系に切り換わるように
なっている。
【0094】また、入力されるSYSCLKの処理方法
は、次のようになる。すなわち、SYSCLKを分周し
て得られる分周クロックが、PP2Sに基づくタイミン
グで出力される(第1分周ステップ)。さらに、この第
1分周ステップにて生成された分周クロックは、第1位
相シフト部20b,25bから入力される位相シフト信
号により所定の時間だけ位相遅延させられて比較クロッ
クCKとして出力される(位相遅延ステップ)。
【0095】また、SYSCLKの速度に等しいクロッ
クが、この位相遅延ステップにて生成された比較クロッ
クCKの位相に同期させてSYSCLKOUTとして出
力され(高速クロック生成ステップ)、続けて、高速ク
ロック生成ステップにて生成されたSYSCLKOUT
を分周してPP2SOUTが出力され(低速クロック生
成ステップ)、このPP2SOUTが上記のPP2Sに
基づくタイミングに同期して出力される(リタイミング
ステップ)。そして、制御部10gから入力される切り
換え信号により切り換え信号を受信したときから所定の
時間をカウントして現用系のクロック分配部20と予備
系のクロック分配部25とが切り換えられるのである
(切り換えステップ)。
【0096】そして、このような構成によって、現用系
/予備系の切り換えが行なわれる。図11は、本発明の
第1実施形態に係る切り換え動作のシーケンス図であ
る。この図11に示すシーケンスには、制御部10g
と、現用系クロック分配部20と、予備系クロック分配
部25との3箇所における、ステップA1〜A5に示す
動作と、W1〜W3で示す信号とが表示されている。
【0097】まず、制御部10gは切り換え指示信号W
1を現用系のクロック分配部20に送出する。そして、
ステップA1において、切り換え指示信号W1を受信し
た現用系のクロック分配部20内の状態管理部22e
は、第1同期カウンタ20dに、第1特定値N−Xと第
2特定値Nとを設定する。そして、クロック分配部20
は、予備系のクロック分配部25に対して、切り換え指
示信号W2を送出し、クロック分配部25は、この切り
換え指示信号W2を受信すると、ACK信号W3をクロ
ック分配部20に対して送出し、ステップA4におい
て、第1同期カウンタ25dの値を第2特定値Nに設定
する。また、ステップA5において、予備系から現用系
への切り換えが実行される。
【0098】そして、クロック分配部20は、このAC
K信号W3を受信すると、ステップA2において、第1
同期カウンタ20dの値を第2特定値Nに設定し、ま
た、ステップA3において、現用系から予備系への切り
換えが実行される。このように、現用系クロック分配部
20と予備系クロック分配部25とが、それぞれ、1ク
ロック差で同期したSYSCLKOUT,PP2SOU
Tを有するので、切り換えが行なわれても、位相ずれや
クロック抜けがなく、出力動作を安定させることができ
る。従って、図2に示すような複数のパッケージ間で、
遅延量を増加させないクロックを供給できるようにな
り、システムを安定に運用できる。
【0099】さらに、このように、第1位相シフト部2
0bとバッファPLL部21とによって、SYSCLK
OUTの出力タイミングを調整することができ、クロッ
ク分配部20,25は、それぞれ、予備系/現用系間の
切り換えを容易に行なえる。図12は、本発明の第1実
施形態に係る第2の切り換え動作のシーケンス図であ
り、図11と同様に、制御部10g,現用系クロック分
配部20,予備系クロック分配部25の3箇所における
動作(ステップB1〜B5)と、信号(信号W4〜W
6)とが表示されている。また、この図12に示すシー
ケンス図は、PP2SOUTのタイミングで制御をかけ
る例である。
【0100】まず、ステップB1において、切り換え起
動の動作が開始された後、クロック分配部20からPP
2SOUT2信号W4が出力され、そして、制御部10
gは、このPP2SOUT2信号W4を受信すると、ク
ロック分配部20に対して切り換え指示信号(現用切り
換え指示信号)W5を送出し、また、予備系のクロック
分配部25に対して予備切り換え指示信号(予備切り換
え指示信号)W6を送出する。
【0101】そして、クロック分配部20は、ステップ
B2において、第1同期カウンタ20dの値を第1特定
値Nに設定する。また、ステップB3において、現用系
から予備系への切り換えが実行される。同様に、クロッ
ク分配部25は、ステップB4において、第1同期カウ
ンタ25dの値を第1特定値Nに設定し、また、ステッ
プB5において、予備系から現用系への切り換えが実行
される。
【0102】このように、現用系クロック分配部20と
予備系クロック分配部25とが1クロック差で同期した
クロックを有するので、切り換えが行なわれても、位相
ずれやクロック抜けがなく、高い周波数において、出力
動作を安定にできるようになる。また、このように、第
1制御部22,27が、それぞれ、SYSCLKと、P
P2Sとに同期したタイミングで動作するので、クロッ
ク分配部20,25の切り換えが行なわれたときにも、
クロック波形の乱れを防止できるようになる。
【0103】また、このようにして、BTS10(図2
参照)において、各パッケージが、共通のクロックを有
するので、切り換え時に、現用系のクロックが停止する
時刻と、予備系のクロックが出力する時刻とを制御でき
るようになり、切り換えの際に、ひげ状のパルスの発生
を防止でき、標準規格に規定されている数のクロックを
正確に保証できるようになる。
【0104】さらに、このようにして、図1に示す制御
局群81cにおける各BTS10間で、絶対時間同期が
確保され、N−CDMA方式の精度のよい運用ができる
ようになる。 (B)本発明の第2実施形態の説明 上記のクロック切り換え回路12は、簡易化した態様で
動作可能である。また、第2実施形態においても、図1
に示す無線通信システム90と同様の構成であり、図2
に示すBTS10内のクロック切り換え回路12の代わ
りに、クロック切り換え回路12′を使用することもで
きる。
【0105】図13は、本発明の第2実施形態に係るク
ロック切り換え回路12′の構成図である。この図13
に示すクロック切り換え回路12′は、時間基準信号に
自局の発振器の出力を同期させて生成された第1システ
ムクロックSYSCLKとこのSYSCLKに起因する
第1時間間隔信号PP2Sとを受信するものであって、
クロック分配部15,16を一対そなえて構成されてい
る。
【0106】また、この図13には、クロック切り換え
回路12′のほか、入力側にGPSR10fと、出力側
にモデムカード群11とが表示されている。そして、こ
のクロック切り換え回路12′から出力される2種類の
クロックが、それぞれ、モデムカード群11及びその他
のパッケージに入力され、変復調等に使用されるように
なっている。なお、これらのGPSR10f,モデムカ
ード群11はそれぞれ、第1実施形態で説明したものと
同一であるので、その詳細な説明を省略する。
【0107】ここで、SYSCLKは19.6608M
Hzの高速な第1システムクロックであり、また、PP
2Sは0.5Hzのクロックであって、2秒毎にパルス
を生ずる第1時間間隔信号である。さらに、PP2Sは
正論理または負論理のいずれの論理をも使用できる。そ
して、このクロック切り換え回路12′は、19.66
08MHzのSYSCLKOUTと、0.5HzのPP
2SOUTとを出力する。
【0108】この図13に示すクロック分配部15,1
6は、それぞれ、SYSCLKとPP2Sとを入力され
SYSCLKの速度に等しい第2システムクロックSY
SCLKOUTとPP2Sの速度に等しい第2時間間隔
信号PP2SOUTとを出力しうるものである。そし
て、一方のクロック分配部15内のSYSCLKOUT
と他方のクロック分配部16内のSYSCLKOUTと
が同期するように構成されるとともに、一方のクロック
分配部15内のPP2SOUTと他方のクロック分配部
16内のPP2SOUTとが同期するようになってい
る。
【0109】また、一方のクロック分配部15が現用系
のクロック分配部15として構成されるとともに、他方
のクロック分配部16が予備系のクロック分配部16と
として構成されている。なお、第2実施形態では、特に
断らない限り、図13のクロック分配部15を現用系と
し、クロック分配部16を予備系として説明する。さら
に、これらのクロック分配部15,16のいずれか一方
が、異常を発生した場合には、それぞれ、外部の制御部
10g(図2参照)からの切り換え信号により切り換わ
る。例えばクロック分配部15が現用系の場合は、クロ
ック分配部15内の状態管理部22′eが、状態運用信
号を出力制御部22′cに出力し、出力部22′a,2
2′bを動作させる。この一方、クロック分配部16内
の状態管理部27′eは、自分が予備系であると判定し
て、状態運用信号を出力制御部27′cに出力し、出力
部27′a,27′bを停止させるのである。
【0110】逆に、クロック分配部15が予備系の場合
は、クロック分配部15内の状態管理部22′eが、出
力部22′a,22′bを停止させる一方、クロック分
配部16内の状態管理部27′eは、出力部27′a,
27′bを動作させるのである。そして、衛星局(図示
せず)から送出された無線信号は、このGPSR10f
にて受信され、このGPSR10fから出力されるSY
SCLKとPP2Sとは、それぞれ、クロック分配部1
5,16に入力される。
【0111】図14は、本発明の第2実施形態に係るク
ロック分配部15のクロックの流れを説明するための図
である。この図14に示すクロック分配部15は、第2
同期カウンタ15aと、第2位相シフト部15bと、選
択部15cと、第2制御部22′とをそなえて構成され
ている。この第2同期カウンタ15aは、SYSCLK
とPP2Sとを入力され、SYSCLKの個数をカウン
トしうるものである。また、この第2同期カウンタ15
aは、SYSCLKOUTの出力が停止されたときのカ
ウント値である第1特定値から所定の間隔離れた第2特
定値を設けるようになっており、これら第1特定値,第
2特定値は、それぞれ、第1実施形態において説明した
ものと同一のものであるので、更なる説明を省略する。
また、第2同期カウンタ15aに入力される理由は、標
準規格に規定されるクロック個数をカウントする際に、
開始と終了とのポイントを認識するためである。
【0112】また、第2位相シフト部15bは、PP2
Sと第2制御部22′からの切り換え信号とを入力さ
れ、この切り換え信号に含まれる位相情報により、所定
の時間だけPP2Sを位相遅延させたPP2SOUTを
出力しうるものである。さらに、選択部15cは、第2
位相シフト部15bに接続され、PP2Sと第2位相シ
フト部15bから出力されるPP2SOUTとを入力さ
れ、それらのうちのいずれか一方を第2制御部22′か
らの切り換え信号によって選択的に出力しうるものであ
る。
【0113】加えて、第2制御部22′は、現用系か予
備系かを判定して第2位相シフト部15bに位相シフト
信号を出力するとともに、SYSCLKOUT及びPP
2SOUTを出力しうるものであって、状態管理部2
2′eと、出力制御部22′cと、出力部22′a,2
2′bと、位相制御部22′dとをそなえて構成されて
いる。
【0114】この状態管理部22′eは現用系か予備系
かを判定して運用状態信号を出力しうるものであり、出
力制御部22′cは状態管理部22′eと第2同期カウ
ンタ15aとに接続され、出力制御信号を出力しうるも
のである。また、出力部22′aと出力部22′bは、
SYSCLKと、PP2SOUT及びPP2Sのうちい
ずれか一方とを、出力制御信号により後段に出力・停止
を切り換えしうるものである。すなわち、出力部22′
a,22′bは、協働して、SYSCLKと、選択部1
5cから出力されるPP2SOUT及びPP2Sのうち
いずれか一方とを後段に出力するようになっている。
【0115】さらに、位相制御部22′dは、状態管理
部22′eに接続され、選択部15cと第2位相シフト
部15bとに切り換え信号を入力しうるものである。こ
れにより、SYSCLKは、第2同期カウンタ15aに
入力され、39321600分周されて0.5Hz周期
のタイミングクロックとして出力されるとともに、直
接、出力部22′aに入力され、0.5Hz周期のタイ
ミングクロックは、出力制御部22′cに入力される。
【0116】また、PP2Sは、SYSCLKのカウン
ト用に第2同期カウンタ15aに入力されるとともに、
PP2SOUTとして出力されるために第2位相シフト
部15b及び選択部15cにそれぞれ入力される。すな
わち、PP2SOUTとして出力する方については、第
2位相シフト部15bにおいて、所定の時間だけ位相遅
延を受けてPP2SOUT信号として出力される一方、
直接、選択部15cに入力され、選択部15cにおい
て、位相遅延されたものと位相遅延されてないものとが
切り換え信号によって選択され、出力部22′bにおい
て、出力制御部22′cからの出力制御信号により出力
または停止されるようになっている。
【0117】また、第2制御部22′内の状態管理部2
2′eから、現用系であることを示す運用状態信号が出
力され、この運用状態信号が、位相制御部22′dと出
力制御部22′cとに入力され、そして、位相制御部2
2′dからは、この運用状態信号により、第2位相シフ
ト部15b,選択部15cのそれぞれに対して位相シフ
ト信号が入力される。さらに、出力制御部22′cにお
いて、現用系のときは、出力部22′a,22′bより
後段にクロックが出力され、予備系のときは、出力部2
2′a,22′bより後段にクロックが停止されるよう
に制御される。
【0118】また、図13に示すクロック分配部16
は、第2同期カウンタ16aと、第2位相シフト部16
bと、選択部16cと、第2制御部27′とをそなえて
構成されている。ここで、第2同期カウンタ16aは第
2同期カウンタ15aと同一であり、第2位相シフト部
16bは第2位相シフト部15bと同一であり、また、
選択部16cは選択部15cと同一であるので、重複し
た説明を省略する。
【0119】また、さらに、第2制御部27′は第2制
御部22′と同一であって、状態管理部27′eと、出
力制御部27′cと、出力部27′a,27′bと、位
相制御部27′dとをそなえて構成されている。この状
態管理部27′eは状態管理部22′eと同一であり、
出力制御部27′cは出力制御部22′cと同一であ
り、出力部27′a,27′bはそれぞれ、出力部2
2′a,22′bと同一であり、位相制御部27′dは
位相制御部22′dと同一であるので、更なる説明を省
略する。
【0120】また、切り換え方法は、次のようになる。
すなわち、PP2Sがそのまま出力されるとともに、位
相制御部22′d,27′dから入力される位相シフト
信号により所定の時間だけそのPP2Sを位相遅延させ
たPP2SOUTとして出力される(位相遅延ステッ
プ)。また、この位相遅延ステップにて生成されたPP
2SとPP2SOUTとのいずれか一方が出力制御部2
2′c,27′cから入力される選択信号により選択さ
れて出力され(選択ステップ)、出力制御部22′c,
27′cからの切り換え信号が入力されると、その切り
換え信号が受信されたときから所定の時間をカウントし
て現用系のクロック分配部15と予備系のクロック分配
部16とが切り換えられる(切り換えステップ)。
【0121】そして、上述の構成により、現用系/予備
系の切り換えが行なわれる。まず、制御部10gが切り
換え指示信号を現用系のクロック分配部15に送出する
と、現用系のクロック分配部15内の状態管理部22′
eは、第1同期カウンタ15aに、第1特定値N−Xと
第2特定値Nとを設定する。ここで、N,Xは、それぞ
れ自然数である。そして、クロック分配部15は、予備
系のクロック分配部16に対して、切り換え指示信号を
送出し、クロック分配部16は、この切り換え指示信号
を受信すると、ACK信号をクロック分配部15に対し
て送出し、第1同期カウンタ15aの値を第2特定値N
に設定して、予備系から現用系への切り換えが実行され
る。また、クロック分配部15は、このACK信号を受
信すると、第1同期カウンタ15aの値を第2特定値N
に設定し、現用系から予備系への切り換えが実行され
る。
【0122】このように、第2制御部22′,27′
が、それぞれ、SYSCLKと、PP2Sとに同期した
タイミングで動作して、現用系クロックと予備系クロッ
クとが、1クロック差で同期して出力されるので、クロ
ック分配部15,16の切り換えが行なわれたときに
も、クロック波形の乱れを防止できるようになる。ま
た、このように、高い周波数においても、安定して切り
換えが行なえるようになる。
【0123】また、このようにして、BTS10(図2
参照)において、複数のパッケージ回路間でクロック遅
延量を増加させずに供給され、クロック切り換え時に、
現用系のクロックが停止する時刻と、予備系のクロック
が出力する時刻とを制御できるようになり、ひげ状のパ
ルスの発生を防止でき、標準規格に規定されている数の
クロックを正確に保証できるようになる。
【0124】さらに、このようにして、図1に示す制御
局群81cにおける各BTS10間で、絶対時間同期が
確保され、N−CDMA方式の精度のよい運用ができる
ようになる。 (C)本発明の第3実施形態の説明 さらに、GPSR10fを、2系統用意するようにする
こともできる。また、第3実施形態においても、図1に
示す無線通信システム90と同様の構成である。
【0125】図15は、本発明の第3実施形態に係るB
TS10′の構成図である。この図15に示すBTS1
0′は、移動局MSから送信された無線を受信し公衆回
線側に送出するとともに、公衆回線側から送信された信
号を無線に変換して、上記の複数の移動局MSに送出す
るものであって、GPSR10f,10f′と、クロッ
ク切り換え回路52と、制御部10g′と、モデムカー
ド群11と、無線周波数変換部17と、RF無線部18
とをそなえて構成されている。さらに、この図15に
は、時間基準信号を送信する衛星局40が示されてい
る。
【0126】ここで、GPSR10f′は、アンテナ1
0e′を有し、上記のGPSR10fと同一の機能を有
する。これにより、GPSR10f,10f′と2系統
あるので、片方が故障した場合にも、安定した運用がで
きるようになる。また、制御部10g′は、複数の制御
部10h,…,10iからなり、これらが、上述した制
御部10gと同一の機能を有し、PP2STODを入力
されている。さらに、切り換え信号をクロック切り換え
回路52内に入力できるようになっている。
【0127】そして、また、無線周波数変換部17は、
複数の無線周波数変換部17a,…,17cからなり、
これらが、無線周波数変換部10c(図2参照)と同一
の機能を有する。さらに、RF無線部18は、複数のR
F無線部18a,…,18cからなり、これらが、RF
無線部10b(図2参照)と同一の機能を有する。な
お、その他のものであって、上述したものと同一の符号
を有するものは、同一のもの、または、同一の機能を有
するものであるので、その更なる説明を省略する。図2
にて説明したBSCインターフェース10dとアンテナ
10aとの表示は省略している。
【0128】そして、クロック切り換え回路52は、時
間基準信号に自局の発振器の出力を同期させて生成され
た第1システムクロックSYSCLKとこのSYSCL
Kに起因する第1時間間隔信号PP2Sとを受信するも
のであって、クロック選択生成部30a,30bを一対
そなえて構成されている。また、このクロック選択生成
部30aは、2系統のSYSCLK,PP2Sを入力さ
れSYSCLKの速度に等しい第2システムクロックS
YSCLKOUTとPP2Sの速度に等しいPP2SO
UTとを出力しうるものであって、GPSR選択部53
aと、クロック分配部20をそなえて構成されている。
ここで、GPSR選択部53aは、GPSR10f,1
0f′のそれぞれから送出される2系統のSYSCL
K,PP2Sのうちのいずれかを選択して出力するとと
もに、PP2STOD,局部参照信号LOREF(Local
Reference) を後段に出力するものである。また、クロ
ック分配部20は、上述したものと同一であるので、更
なる説明を省略する。
【0129】同様に、クロック選択生成部30bは、2
系統のSYSCLK,PP2Sを入力されSYSCLK
の速度に等しい第2システムクロックSYSCLKOU
TとPP2Sの速度に等しいPP2SOUTとを出力し
うるものであって、GPSR選択部53bと、クロック
分配部25をそなえて構成されている。このGPSR選
択部53bは、GPSR選択部53aと同一のものであ
り、また、クロック分配部25は、上述したものと同一
のものであるので、更なる説明を省略する。
【0130】そして、一方のクロック選択生成部30a
内のSYSCLKOUTと他方のクロック選択生成部3
0b内のSYSCLKOUTとが同期するように構成さ
れるとともに、一方のクロック選択生成部30a内のP
P2SOUTと他方のクロック選択生成部30b内のP
P2SOUTとが同期するようになっている。さらに、
クロック切り換えは、第1実施形態,第2実施形態での
クロック切り換えと同様である。例えばクロック分配部
20が現用系の場合は、クロック分配部20内の状態管
理部22e(図3参照)が、状態運用信号を出力制御部
22cに出力し、出力部22a,22bを動作させる。
この一方、クロック分配部25内の状態管理部27e
は、自分が予備系であると判定して、状態運用信号を出
力制御部27cに出力し、出力部27a,27bを停止
させるのである。
【0131】逆に、クロック分配部20が予備系でクロ
ック分配部25が現用系の場合も同様である。なお、第
3実施形態でも、特に断らない限り、クロック選択生成
部30aが現用系として運用され、また、クロック選択
生成部30bが予備系として待機するものとして説明す
る。さらに、GPSR選択部53a,53bは、それぞ
れ、同一系統のGPSR10f,10f′を選択するよ
うになっている。このため、クロック分配部20,25
のそれぞれにおいて、GPSR10f,10f′間の位
相差を無視できて、クロック切り換えの乱れが吸収され
る。
【0132】これにより、衛星局40から送信される時
間基準信号は、GPSR10f,10f′のそれぞれの
アンテナ10e,10e′において、受信され、GPS
R10fにて、19.6608MHzの高速な第1シス
テムクロックSYSCLKと、0.5HzのクロックP
P2Sとが生成され、これらの2種類のクロックが、ク
ロック切り換え回路52内のクロック選択生成部30
a,30bにそれぞれ入力される。また、同様に、GP
SR10f′においても、SYSCLKと、PP2Sと
が生成され、これらのクロックが、クロック選択生成部
30a,30bにそれぞれ入力される。
【0133】そして、GPSR選択部53aにて、GP
SR10f,10f′からの2系統のいずれかが選択さ
れて、その選択されたGPSR10f,10f′からの
SYSCLK,PP2Sがそれぞれ、クロック分配部2
0に入力される。同様に、GPSR選択部53bにて、
GPSR10f,10f′からの2系統のいずれかが選
択されて、その選択されたGPSR10f,10f′か
らのSYSCLK,PP2Sがそれぞれ、クロック分配
部25に入力される。
【0134】さらに、クロック選択生成部30aからの
出力のうち、PP2STODは制御部10iに入力さ
れ、SYSCLKOUT,PP2SOUTはそれぞれ、
CDMA信号処理部11aに入力され、また、LORE
Fは無線周波数変換部17内の無線周波数変換部17a
に入力されている。また、クロック分配部30bからの
出力のうち、PP2STODは制御部10hに入力さ
れ、SYSCLKOUT,PP2SOUTはそれぞれ、
CDMA信号処理部11cに入力され、さらに、LOR
EFは無線周波数変換部17内の無線周波数変換部17
cに入力されている。
【0135】そして、モデムカード群11内の各CDM
A信号処理部11a,…,11cには、それぞれ、現用
系と予備系とのSYSCLK,PP2Sが入力され、第
1実施形態にて説明したように、クロックが切り換えら
れても、バッファPLL21,26(図3参照)におい
て、GPSR10f,10f′で生ずるクロックの乱れ
が吸収されるようになっている。
【0136】上述の構成により、クロック分配部20,
25のいずれか一方が異常を発生した場合には、それぞ
れ、制御部10g′からの切り換え信号により切り換わ
る。まず、制御部10g′が、切り換え指示信号を現用
系のクロック分配部20に送出すると、現用系のクロッ
ク選択生成部20内の状態管理部22eは、第1同期カ
ウンタ15aに、第1特定値N−Xと第2特定値Nとを
設定する。ここで、N,Xは、それぞれ自然数である。
そして、クロック分配部20は、予備系のクロック分配
部25に切り換え指示信号を送出し、クロック分配部2
5は、この切り換え指示信号を受信すると、ACK信号
をクロック分配部20に送出し、第1同期カウンタ15
aの値を第2特定値Nに設定して、予備系から現用系へ
の切り換えが実行される。また、クロック分配部20
は、このACK信号を受信すると、第1同期カウンタ1
5aの値を第2特定値Nに設定し、現用系から予備系へ
の切り換えが実行される。
【0137】このように、クロックを入力されるパッケ
ージが多い場合でも、クロック切り換え回路52に、分
配機能を有するGPSR選択部53a,53bを設ける
ことによって、各パッケージに高い周波数のクロックを
安定させて供給できるようになる。また、このように、
クロック分配部20,25内の第1制御部22,27
が、それぞれ、SYSCLKと、PP2Sとに同期した
タイミングで動作し、現用系クロックと予備系クロック
とが、1クロック差で同期して出力されるので、クロッ
ク分配部20,25の切り換えが行なわれたときにも、
クロック波形の乱れを防止できるようになる。
【0138】また、このようにして、BTS10′にお
いて、各パッケージが、共通のクロックを有するので、
切り換え時に、現用系のクロックが停止する時刻と、予
備系のクロックが出力する時刻とを制御できるようにな
り、切り換えの際に、ひげ状のパルスの発生を防止で
き、標準規格に規定されている数のクロックを正確に保
証できるようになる。
【0139】さらに、このようにして、図1に示す制御
局群81cにおける各BTS10間で、絶対時間同期が
確保され、N−CDMA方式の精度のよい運用ができる
ようになる。 (D)その他 本発明は上述した実施態様及びその変形例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々
変形して実施することができる。
【0140】上記の各実施形態では、絶対時間同期が必
要な例として、N−CDMA方式を説明したが、この他
にも、WLLシステムでも実施可能である。上記の第1
実施形態において、ACK信号は、制御側が、予備系が
正常であることを何らかの方法で確認した後に、切り換
え制御をかけてくるか、または、予備系に、制御をかけ
てくれば削除可能である。
【0141】また、第1実施形態において、クロック位
相の遅延を発生させる箇所を別にすることも考えられ
る。例えば、第1同期カウンタ20dにて、39321
600分周する際に遅延を発生させることも可能である
が、現用系になった場合に、PP2Sで生ずるパルス間
にあるべきSYSCLKの個数が、常に、393216
00個という規格を満足させて位相を戻すことが困難で
あるため用いられない。
【0142】加えて、SYSCLKの周波数が低い場合
は、現用系と予備系とで、この第1同期カウンタ20d
のロード信号をインターフェースすることにより、同期
をとることも可能である。なお、上記の説明中で、SY
SCLKの同期とは、現用系と予備系とで1クロックず
れた状態での同期を意味し、また、PP2Sの同期と
は、現用系と予備系とで1クロックずれた状態での同期
を意味する。このずれの量は、1クロックに限らずに、
設計方針により、種々その値を変更することもできる。
【0143】また、上述した第1特定値N−X,第2特
定値Nの機能については、換言すれば、タイマ動作に相
当する。すなわち、第1特定値N−Xは、切り換え判断
ポイントでありタイマ開始点のカウンタ値であり、第2
特定値Nは、切り換えポイントでありタイマ満了点のカ
ウンタ値である。さらに、上述した現用系と予備系との
切り換えは、第1特定値N−X及び第2特定値Nがそれ
ぞれ、第1同期カウンタ20dにより設定されることに
よって、行なわれているが、この切り換え方法は、他の
方法でも可能である。すなわち、例えば制御部10g
が、第1同期カウンタ20dから出力される信号のタイ
ミングに同期したタイミングで動作するタイマを設け
て、制御部10gがそのタイマ値を監視し続けて、その
値が所定の値になったときに、切り換え指示信号を出力
するようにもできる。
【0144】上記の図5において、比較クロックCK
は、比較CKと表記されている。また、図9(a)及び
図9(b)において、実線は信号が出力されていること
を表し、点線は信号が出力されていないことを表す。そ
して、図9(a)に示すSYSCLKOUT1の出力が
無くなってから、SYSCLKOUT2の出力が開始さ
れる。
【0145】そして、また、上述した第1実施形態にお
けるバイパスとは、位相シフトを行なわないで、そのま
ま、出力させることを意味する。
【0146】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のクロック
切り換え回路によれば、第1システムクロックと第1時
間間隔信号とを入力され第1システムクロックの速度に
等しい第2システムクロックと第1時間間隔信号の速度
に等しい第2時間間隔信号とを出力しうるクロック分配
部を一対そなえ、一方のクロック分配部内の第2システ
ムクロックと他方のクロック分配部内の第2システムク
ロックとが同期するように構成されるとともに、一方の
クロック分配部内の第2時間間隔信号と他方のクロック
分配部内の第2時間間隔信号とが同期するように構成さ
れているので、クロック切り換えが行なわれても、位相
ずれやクロック抜けがないので、高い周波数において、
出力動作を安定にでき、複数のパッケージ間で、遅延量
を増加させないクロックを供給できるようになり、ま
た、位相ずれに基づくクロックパルスの出力動作を安定
にして、システムを運用できる利点がある(請求項
1)。
【0147】また、クロック分配部において、第1シス
テムクロックを分周して比較クロックが出力され、この
比較クロックが位相情報により位相遅延して出力され、
第2システムクロックがその比較クロックのタイミング
と同期して出力され、さらに、第1時間間隔信号に同期
したリタイミング信号が出力され、そのリタイミング信
号により、第2時間間隔信号が出力されるように構成さ
れてもよく、このようにすれば、現用系クロック分配部
と予備系クロック分配部とが同期したクロックを有する
ので、クロック切り換えが行なわれても、位相ずれやク
ロック抜けがないので、位相ずれに基づくクロック出力
の不安定性を除去できる利点がある(請求項2〜4,
7)。
【0148】さらに、クロック分配部において、第1シ
ステムクロックが分周され、そのクロックが位相遅延し
て第2時間間隔信号が出力され、また、第1時間間隔信
号とその第2時間間隔信号とが切り換え信号によって選
択的に出力されるように構成されてもよく、このように
すれば、第2制御部が、それぞれ、第1システムクロッ
クと第1時間間隔信号とに同期したタイミングで動作
し、現用系クロックと予備系クロックとが、同期して出
力されるので、クロック切り換えが行なわれたときに
も、クロック波形の乱れを防止できる利点がある(請求
項5,6)。
【0149】さらに、上記の第1同期カウンタ及び第2
同期カウンタが、第2システムクロックの出力が停止さ
れたときのカウント値である第1特定値から所定の間隔
離れた第2特定値を設けて構成されたり、第2システム
クロックの所定のクロック個数を示す第3特定値を設け
て構成することができ、このようにすれば、切り換え時
に、現用系のクロックが停止する時刻と予備系のクロッ
クが出力する時刻とを制御できるようになり、切り換え
の際に、ひげ状のパルスの発生を防止でき、標準規格に
規定されている数のクロックを正確に保証できる利点が
ある(請求項8〜10)。
【0150】そして、現用系のクロック分配部内の状態
管理部と予備系クロック分配部内の状態管理部とが、相
互に接続され、相手のクロック分配部が現用系であるか
予備系であるかの状態を認識し、その結果を運用状態信
号として出力しうるように構成されてもよく、このよう
にすれば、現用系と予備系との切り換え動作が確実にな
される利点がある(請求項11)。
【0151】また、本発明のクロック切り換え方法によ
れば、第1システムクロックを分周して得られる分周ク
ロックが第1時間間隔信号に基づくタイミングで出力さ
れ、その分周クロックが位相シフト信号により位相遅延
させて比較クロックとして出力され、第1システムクロ
ックの速度に等しいクロックがその比較クロックの位相
に同期させた第2システムクロックとして出力され、そ
の第2システムクロックを分周した第2時間間隔信号が
出力され、その第2時間間隔信号が第1時間間隔信号に
基づくタイミングに同期して出力され、切り換え信号に
より所定の時間をカウントして現用系のクロック分配部
と予備系のクロック分配部とが切り換わるように構成さ
れているので、同一の時間基準信号を基にしたクロック
が生成されて、N−CDMA方式の精度のよい運用がで
きる利点がある(請求項12)。
【0152】また、本発明のクロック切り換え方法によ
れば、第1時間間隔信号がそのまま出力されるとともに
第1時間間隔信号を位相遅延させた第2時間間隔信号が
出力され、その第1時間間隔信号と第2時間間隔信号と
のいずれか一方が選択して出力され、切り換え信号によ
り所定の時間をカウントして現用系のクロック分配部と
予備系のクロック分配部とが切り換わるように構成され
ているので、やはり、位相ずれやクロック抜けがないの
で、出力動作を安定にでき、複数のパッケージ間で、遅
延量を増加させないクロックを供給できるようになり、
また、位相ずれに基づくクロックパルスの出力動作を安
定にして、システムを運用できる利点がある(請求項1
3)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る無線通信システム
の構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るBTSの構成図で
ある。
【図3】本発明の第1実施形態に係るクロック切り換え
回路の構成図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るクロック分配部の
クロックの流れを説明するための図である。
【図5】(a),(b)はそれぞれ、本発明の第1実施
形態に係る現用系と予備系とにおけるクロックのタイム
チャートである。
【図6】本発明の第1実施形態に係るCDMA信号処理
部でのクロック処理を説明するための図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るクロックのリタイ
ミング部を説明するためのタイムチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態に係るクロックリタイミ
ングのタイムチャートである。
【図9】(a)は本発明の第1実施形態に係る入力クロ
ック処理部内でのタイムチャートであり、(b)は本発
明の第1実施形態に係る入力クロック処理部内でのタイ
ムチャートである。
【図10】本発明の第1実施形態に係る切り換え信号の
流れを示す図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る切り換え動作の
シーケンス図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係る第2の切り換え
動作のシーケンス図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係るクロック切り換
え回路の構成図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係るクロック選択生
成部のクロックの流れを説明するための図である。
【図15】本発明の第3実施形態に係るクロック切り換
え回路の構成図である。
【図16】絶対時間同期に使用されるクロックのタイム
チャートである。
【図17】基地局における第1時間間隔信号の受信部の
構成図である。
【図18】基地局における第1時間間隔信号の受信部の
他の構成図である。
【図19】モデムカードに設置された切り換え回路の構
成図である。
【図20】(a)は現用系クロックの位相と予備系クロ
ックの位相とが完全に同期しているときのタイムチャー
トであり、(b)は現用系クロックの位相に対して予備
系クロックの位相が遅延しているときのタイムチャート
であり、(c)は現用系クロックの位相に対して予備系
クロックの位相が進んでいるときのタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
10,10′ BTS 10a,10e,10e′ アンテナ 10b,18a,…,18c RF無線部 10c,17a,…,17c 無線周波数変換部 10d BSCインターフェース 10f,10f′ GPSR 10g,10g′,10h,…,10i 制御部 11 モデムカード群 11a,…,11c CDMA信号処理部 11a′ 入力クロック処理部 12,12′,52 クロック切り換え回路 13 BSC 13a OMC 13a′ エントランス 14a,14b 抵抗器 14c,14d 遅延部 14e ORゲート 15,16,20,25 クロック分配部 15a 第2同期カウンタ 15b 第2位相シフト部 15c 選択部 20a,25a 第1分周部 20b,25b 第1位相シフト部 20c,25c リタイミング部 20d,25d 第1同期カウンタ 21,26 バッファPLL部 21a,26a 位相比較部 21b,26b ループフィルタ 21c,26c VCXO 21d,26d 第3分周部 22,27 第1制御部 22′,27′ 第2制御部 22a,22b,27a,27b,22a′,22′
b,27′a,27′b出力部 22c,27c,22c′,27′c 出力制御部 22d,27d,22′d,27′d 位相制御部 22e,27e,22′e,27′e 状態管理部 30a,30b クロック選択生成部 40 衛星局 53a,53b GPSR選択部 80 セルラ網 80′ 他の移動通信網 81b,83d 中継網 81a 移動局群 81b 基地局群 81c 制御局群 81d 交換局群 83 公衆回線網 83a 交換機 83b,83c 加入者系網 84 WLLシステム 84a 加入者端末群 84b 基地局群 84c 制御局群 90 無線通信システム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 正勝 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5K014 CA00 EA07 FA01 HA00 5K047 AA03 BB01 CC01 GG07 GG42 GG45 KK04 KK18 MM12 MM36 MM46 MM50 MM55 MM57 MM59 MM63 5K067 AA14 AA23 BB02 CC10 DD25 EE10 KK11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間基準信号に自局の発振器の出力を同
    期させて生成された第1システムクロックと該第1シス
    テムクロックに起因する第1時間間隔信号とを受信する
    クロック切り換え回路であって、 該第1システムクロックと該第1時間間隔信号とを入力
    され該第1システムクロックの速度に等しい第2システ
    ムクロックと該第1時間間隔信号の速度に等しい第2時
    間間隔信号とを出力しうるクロック分配部を一対そな
    え、 一方のクロック分配部内の該第2システムクロックと他
    方のクロック分配部内の該第2システムクロックとが同
    期するように構成されるとともに、一方のクロック分配
    部内の該第2時間間隔信号と他方のクロック分配部内の
    該第2時間間隔信号とが同期するように構成されたこと
    を特徴とする、クロック切り換え回路。
  2. 【請求項2】 該一方のクロック分配部が現用系のクロ
    ック分配部として構成されるとともに、該他方のクロッ
    ク分配部が予備系のクロック分配部として構成されたこ
    とを特徴とする、請求項1記載のクロック切り換え回
    路。
  3. 【請求項3】 該クロック分配部が、 該第1システムクロックと該第1時間間隔信号とを入力
    され、該第1システムクロックを分周して得られる比較
    クロックを出力しうる第1分周部と、 該第1分周部に接続され、該第1分周部からの該比較ク
    ロックを外部から入力される位相シフト信号に含まれる
    位相情報により所定の時間だけ位相遅延させて出力しう
    る第1位相シフト部と、 該第1位相シフト部に接続され、該第1システムクロッ
    クの速度に等しい第2システムクロックを、該第1位相
    シフト部から出力される該比較クロックのタイミングと
    同期させて出力しうる高速クロック生成部と、 該第1時間間隔信号と該高速クロック生成部からの該第
    2システムクロックとを入力されて該第1時間間隔信号
    に同期したリタイミング信号を出力しうるリタイミング
    部と、 該高速クロック生成部に接続され、該リタイミング部か
    らの該リタイミング信号と該高速クロック生成部からの
    該第2システムクロックとを入力され、該第2時間間隔
    信号を出力しうる第1同期カウンタと、 現用系か予備系かを判定して外部に該位相シフト信号を
    出力するとともに、該第2システムクロック及び該第2
    時間間隔信号を出力しうる第1制御部とをそなえて構成
    されたことを特徴とする、請求項2記載のクロック切り
    換え回路。
  4. 【請求項4】 該第1制御部が、 現用系か予備系かを判定して運用状態信号を出力しうる
    状態管理部と、 該状態管理部と該第1同期カウンタとに接続され、出力
    制御信号を出力しうる出力制御部と、 該第1同期カウンタと該高速クロック生成部とに接続さ
    れ、該第2システムクロックと該第2時間間隔信号と
    を、該出力制御信号により後段に出力・停止を切り換え
    しうる出力部と、 該状態管理部に接続され該第1位相シフト部に該位相シ
    フト信号を入力しうる位相制御部とをそなえて構成され
    たことを特徴とする、請求項3記載のクロック切り換え
    回路。
  5. 【請求項5】 該クロック分配部が、 該第1システムクロックと該第1時間間隔信号とを入力
    され、該第1システムクロックの個数を計数しうる第2
    同期カウンタと、 該第1時間間隔信号と外部からの切り換え信号とを入力
    され、該切り換え信号に含まれる位相情報により、所定
    の時間だけ該第1時間間隔信号を位相遅延させた第2時
    間間隔信号を出力しうる第2位相シフト部と、 該第2位相シフト部に接続され、該第1時間間隔信号と
    該第2位相シフト部から出力される該第2時間間隔信号
    とを入力され、それらのうちのいずれか一方を外部から
    の切り換え信号によって選択的に出力しうる選択部と、 現用系か予備系かを判定して該第2位相シフト部に該位
    相シフト信号を出力するとともに、該第2システムクロ
    ック及び該第2時間間隔信号を出力しうる第2制御部と
    をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項2記載
    のクロック切り換え回路。
  6. 【請求項6】 該第2制御部が、 現用系か予備系かを判定して運用状態信号を出力しうる
    状態管理部と、 該状態管理部と該第2同期カウンタとに接続され、出力
    制御信号を出力しうる出力制御部と、 該第1システムクロックと該第1時間間隔信号及び該第
    2時間間隔信号のうちいずれか一方とを、該出力制御信
    号により後段に出力・停止を切り換えしうる出力部と、 該状態管理部に接続され、該選択部と該第2位相シフト
    部とに該切り換え信号を入力しうる位相制御部とをそな
    えて構成されたことを特徴とする、請求項5記載のクロ
    ック切り換え回路。
  7. 【請求項7】 該クロック分配部が、 該状態管理部が該運用状態信号を出力してから所定の時
    間後に現用系か予備系かの切り換えを行なうように構成
    されたことを特徴とする、請求項3または請求項5記載
    のクロック切り換え回路。
  8. 【請求項8】 該第1同期カウンタが、 該第2システムクロックの出力が停止されたときの計数
    値である第1特定値から所定の間隔離れた第2特定値を
    設けて構成されたことを特徴とする、請求項3記載のク
    ロック切り換え回路。
  9. 【請求項9】 該第2同期カウンタが、 該第2システムクロックの出力が停止されたときの計数
    値である第1特定値から所定の間隔離れた第2特定値を
    設けて構成されたことを特徴とする、請求項5記載のク
    ロック切り換え回路。
  10. 【請求項10】 該第1同期カウンタが、 該第2システムクロックの所定のクロック個数を示す第
    3特定値を設けて構成されたことを特徴とする、請求項
    8記載のクロック切り換え回路。
  11. 【請求項11】 該現用系のクロック分配部内の該状態
    管理部と該予備系クロック分配部内の該状態管理部と
    が、 相互に接続され、相手のクロック分配部が現用系である
    か予備系であるかの状態を認識し、その結果を該運用状
    態信号として出力しうるように構成されたことを特徴と
    する、請求項4または請求項6に記載のクロック切り換
    え回路。
  12. 【請求項12】 時間基準信号に自局の発振器の出力を
    同期させて生成された第1システムクロックと該第1シ
    ステムクロックに起因する第1時間間隔信号とを受信
    し、該第1システムクロックの速度に等しい第2システ
    ムクロックと該第1時間間隔信号の速度に等しい第2時
    間間隔信号とを出力しうるクロック分配部を現用系と予
    備系との一対そなえてなるクロック切り換え回路におけ
    る、クロック切り換え方法であって、 該第1システムクロックを分周して得られる分周クロッ
    クを、該第1時間間隔信号に基づくタイミングで出力す
    る第1分周ステップと、 該第1分周ステップにて生成された該分周クロックを、
    外部から入力される位相シフト信号により所定の時間だ
    け位相遅延させて比較クロックとして出力する位相遅延
    ステップと、 該第1システムクロックの速度に等しいクロックを、該
    位相遅延ステップにて生成された該比較クロックの位相
    に同期させて第2システムクロックとして出力する高速
    クロック生成ステップと、 該高速クロック生成ステップにて生成された該第2シス
    テムクロックを分周して該第2時間間隔信号を出力する
    低速クロック生成ステップと、 該第2時間間隔信号を該第1時間間隔信号に基づくタイ
    ミングに同期させて出力するリタイミングステップと、 外部から入力される切り換え信号により該切り換え信号
    を受信したときから所定の時間を計数して該現用系のク
    ロック分配部と該予備系のクロック分配部とを切り換え
    る切り換えステップとをそなえて構成されたことを特徴
    とする、クロック切り換え方法。
  13. 【請求項13】 時間基準信号に自局の発振器の出力を
    同期させて生成された第1システムクロックと該第1シ
    ステムクロックに起因する第1時間間隔信号とを受信
    し、該第1システムクロックの速度に等しい第2システ
    ムクロックと該第1時間間隔信号の速度に等しい第2時
    間間隔信号とを出力しうるクロック分配部を現用系と予
    備系との一対そなえてなるクロック切り換え回路におけ
    る、クロック切り換え方法であって、 該第1時間間隔信号をそのまま出力するとともに、外部
    から入力される位相シフト信号により所定の時間だけ該
    第1時間間隔信号を位相遅延させた第2時間間隔信号と
    して出力する位相遅延ステップと、 該位相遅延ステップにて生成された該第1時間間隔信号
    と該第2時間間隔信号とのいずれか一方を外部から入力
    される選択信号により選択して出力する選択ステップ
    と、 外部からの切り換え信号を入力されると該切り換え信号
    が受信されたときから所定の時間を計数して該現用系の
    クロック分配部と該予備系のクロック分配部とを切り換
    える切り換えステップとをそなえて構成されたことを特
    徴とする、クロック切り換え方法。
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