JP2001057290A - El表示装置 - Google Patents

El表示装置

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JP2001057290A
JP2001057290A JP11233464A JP23346499A JP2001057290A JP 2001057290 A JP2001057290 A JP 2001057290A JP 11233464 A JP11233464 A JP 11233464A JP 23346499 A JP23346499 A JP 23346499A JP 2001057290 A JP2001057290 A JP 2001057290A
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宗裕 高久
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剛 森田
Yosuke Mizutani
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K59/00Integrated devices, or assemblies of multiple devices, comprising at least one organic light-emitting element covered by group H10K50/00
    • H10K59/30Devices specially adapted for multicolour light emission
    • H10K59/38Devices specially adapted for multicolour light emission comprising colour filters or colour changing media [CCM]
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/22Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ないフィルター材料数でフィルターの材料
数より多くの色を表現できる表示装置を安価に提供可能
なEL表示装置を実現する。 【解決手段】 EL素子単位の光取り出し側に並列に配
置された1または2種以上の色フィルターを有するEL
表示装置であって、前記EL素子単位が発する光が無色
を含む2種以上の異なる色フィルターを透過して表示単
位を構成するEL表示装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はEL表示デバイスの
構造と製造方法に関するものであリ、特に多色表示機能
に関する。
【0002】
【従来の技術】ドットマトリクス型ディスプレイでは、
表示単位であるピクセルを構成するRGB(赤、緑、青)
各ドットの光強度を組み合わせることで様々な色を合成
することが可能となる。
【0003】一方、主に数字やアルファベットを表示す
るため、表示単位の組み合わせとしての7セグメント表
示、あるいは11セグメント表示は通常単色であり、表
示面の様々な場所で異なる色を表示させるためには複数
の発光色素子で構成するか、もしくは複数のフィルター
を形成する必要があった。こうした状況はステレオ、カ
ーステレオ、ビデオ、レーザーディスクプレイヤー、D
VDなどのいわゆるAV機器の表示パネルにおいても同
様である。
【0004】一般的に、自発光表示装置においては、複
数の発光色を呈する素子を形成することは高価になるた
め、従来のセグメント型ディスプレイでは単色発光素子
とカラーフィルターもしくは蛍光フィルターの組み合わ
せで多色表示することが普通であり、そうした場合には
表示色の数だけフィルターが必要であった。
【0005】1セグメントを多数の画素で構成するよう
に設計すれば、ドットマトリクス型ディスプレイのよう
に多数の色を表現できる。
【0006】複数の発光色が得られるドットマトリクス
型ディスプレイを製造する方法としては、例えば、特開
平5−258859号公報、特開平8−227276号
公報、特開平8−315981号公報、特開平9−10
2393号公報、USP5641611号、特開平10
−223371号公報などの方法が知られている。
【0007】しかしながら、特開平5−258859号
公報、USP5641611号、特開平8−22727
6号公報、特開平10−223371号公報、特開平8
−315981号公報、特開平9−102393号公報
などの方法では、高価な発光材料をRGBの各色を3回、
真空蒸着などの薄膜技術によって成膜する必要があっ
た。特に、特開平5−258859号公報、USP56
41611号、特開平10−223371号公報の方法
は、蒸着材料が対向電極の一方に付着するのを基板上に
突出する隔壁と斜方蒸着法を併用して制限しつつ任意の
材料を所定の領域のみに形成する方法であり、通常、一
辺が300mm以上のガラス基板を用いる量産工程には使
用することが非常に困難である。
【0008】これらの方法を用い、多色の発光材料を成
膜して製造きれたディスプレイにおける駆動回路は、多
数のピクセルを駆動するドットマトリクスディスプレイ
の駆動回路と同様のものが必要となるため、高価にな
る。さらに、こうした方法では各ピクセルを電気的に分
離する必要があるため、やや広い非発光領域が必要とな
り、有効な表示領域(いわゆる液晶ディスプレイで言う
ところの開口率)が少なくなりやすく表示が暗くなって
しまう。
【0009】また、有機EL素子の代表的な不良であ
る、長時間表示させると表示領域が段々小さくなる(シ
ュリンク)という不良モードを考慮すると、発光単位で
ある1素子のサイズを小さくすることは早くその素子が
発光しなくなることを意味するため、上記のように1セ
グメントを複数の素子から構成することは信頼性の面か
らみて望ましくない構造と言える。
【0010】先に述べたように、こうした方法では高価
な有機材料を多数回成膜する必要があり、非常に高価に
なってしまうことは明らかである。
【0011】すなわち、従来の技術では表示色数分のフ
ィルター膜形成工程が必要となり、様々な色数が表示で
きる情報量の多いディスプレイは高コストになってしま
う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、少な
いフィルター材料数でフィルターの材料数より多くの色
を表現できる表示装置を安価に提供可能なEL表示装置
を実現することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の構成
によって達成される。 (1) EL素子単位の光取り出し側に並列に配置され
た1または2種以上の色フィルターを有するEL表示装
置であって、前記EL素子単位が発する光が無色を含む
2種以上の異なる色フィルターを透過して表示単位を構
成するEL表示装置。 (2) 前記色フィルターは、カラーフィルターまたは
蛍光変換フィルターである上記(1)のEL表示装置。 (3) 前記色フィルターは、ストライプ状、モザイク
状、またはデルタ状に配置されている上記(1)または
(2)のEL表示装置。 (4) 前記色フィルターを透過する前の発光色は、単
一色である上記(1)〜(3)のいずれかのEL表示装
置。 (5) 前記色フィルターを透過する前の発光色は、概
ね白色である上記(1)〜(4)のいずれかのEL表示
装置。 (6) 4色以上の表示色を有する上記(1)〜(5)
のEL表示装置。 (7) 前記色フィルターのいずれかは、少なくとも可
視光に対し透明な部分を有し、この透明部分からEL素
子単位の発光色が概ね変化せずに外部に取り出される上
記(1)〜(6)のいずれかのEL表示装置。 (8) 前記2種以上の色フィルターの面積比により、
表示単位の色調を調整する上記(1)〜(7)のいずれ
かのEL表示装置。 (9) 前記EL素子単位の発光機能を有する部分は有
機材料を主成分とする上記(1)〜(8)のいずれかの
EL表示装置。 (10) 前記EL素子単位の発光機能を有する部分
は、ドーパント濃度により表示単位の色調を調整する上
記(9)のEL表示装置。 (11) セグメント表示部とドットマトリクス表示部
を有し、前記セグメント表示部のフィルター材料が、ド
ットマトリクス表示部のフィルター材料の色数以下のフ
ィルター材料で構成されている上記(1)〜(10)の
EL表示装置。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のEL表示装置は、EL素
子単位の光取り出し側に並列に配置された1または2以
上の色フィルターを有するEL表示装置であって、前記
EL素子単位が発する光が無色を含む2以上の異なる色
フィルターを透過して表示単位を構成するものである。
【0015】発光スペクトルが広い波長領域に渡る発光
が得られるEL素子から、任意のスペクトル領域のみを
取り出すためにはカラーフィルターを用いる方法が一般
的である。有機EL素子の発光色が白色であり、赤緑青
の三原色のカラーフィルターを用いた表示パネルを製造
するとき、それらの3色以外に、例えば紫色を表示した
い素子を形成したい場合には、その素子の光取り出し側
に素子より充分小さいサイズの赤と青を交互に配置すれ
ばよい。発光素子自体は複数に分割する必要はないので
発光領域が小さくなる不良が発生してもより長期に渡り
発光させることが可能になる。
【0016】本発明のEL表示素子は、EL素子単位の
光取り出し側に並列に配置された1または2以上の色フ
ィルターを有する。
【0017】EL素子単位とは、表示要素として最小限
のEL素子要素をいい、より具体的には、複数の画素、
あるいはセグメントに分割されている場合の、個々の画
素、セグメントを構成するEL素子の部分をいう。
【0018】色フィルターには、液晶ディスプレイ等で
用いられているカラーフィルターを用いれば良いが、E
L素子の発光する光に合わせて色フィルターの特性を調
整し、取り出し効率・色純度を最適化すればよい。
【0019】また、EL素子材料や蛍光変換層が光吸収
するような短波長の外光をカットできる色フィルターを
用いれば、素子の耐光性・表示のコントラストも向上す
る。
【0020】また、誘電体多層膜のような光学薄膜を用
いてカラーフィルターの代わりにしても良い。
【0021】蛍光変換フィルター層は、EL発光の光を
吸収し、蛍光変換膜中の蛍光体から光を放出させること
で、発光色の色変換を行うものであるが、組成として
は、バインダー、蛍光材料、光吸収材料の三つから形成
される。
【0022】蛍光材料は、基本的には蛍光量子収率が高
いものを用いれば良く、EL発光波長域に吸収が強いこ
とが望ましい。実際には、レーザー色素などが適してお
り、ローダミン系化合物・ペリレン系化合物・シアニン
系化合物・フタロシアニン系化合物(サブフタロシアニ
ン等も含む)ナフタロイミド系化合物・縮合環炭化水素
系化合物・縮合複素環系化合物・スチリル系化合物・ク
マリン系化合物等を用いればよい。
【0023】バインダーは、基本的に蛍光を消光しない
ような材料を選べば良く、フォトリソグラフィー・印刷
等で微細なパターニングが出来るようなものが好まし
い。また、隣接して成膜される電子注入電極や、IT
O、IZO等のホール注入電極材料の成膜時にダメージ
を受けないような材料が好ましい。
【0024】光吸収材料は、蛍光材料の光吸収が足りな
い場合に用いるが、必要のない場合は用いなくても良
い。また、光吸収材料は、蛍光性材料の蛍光を消光しな
いような材料を選べば良い。
【0025】前記EL素子単位が発する光は、無色を含
む2種以上の異なる色フィルターを透過して表示単位を
構成する。このように、2種以上の色フィルターを透過
させることにより、2種以上の色が表示単位のなかで渾
然一体となって認識され、発光色や個々の色フィルター
自体の色とは異なった種々の色を表示することができ
る。色フィルターは有色の物でも、発光した光をそのま
ま透過させる無色の物であってもよい。
【0026】ここで表示単位とは、表示要素として最小
限の画面ないし表示要素をいい、より具体的には、複数
の画素、あるいはセグメントに分割されている場合の、
個々の画素、セグメントの部分をいう。そしてこの表示
単位部分において、複数のフィルターを透過した発光が
渾然と混じり合い、観者からは単一の色として認識され
る。
【0027】色フィルターの色は、必要とする表示色に
合わせて、ELの発光色と、フィルター自体の色の組み
合わせにより決定される。例えば、水色(cyan)を発光
させたい場合には、EL素子単位、表示単位内に緑と
青、または、青とフィルターのない部分、または、緑と
青とフィルターのない部分を配置すればよい。
【0028】EL素子単位、表示単位の配置としては、
ストライプ配列、デルタ配列、モザイク配列などを挙げ
ることができる。これら、ストライプ配列、デルタ配
列、モザイク配列とは、例えば、”液晶ディスプレイ製
造装置用語辞典”(社)日本半導体製造学会偏 日刊工
業新聞社、61ページに記載されているような色の配置
をいう。この文献では、R,G,B各色の表示のみ記載
されているが、本願ではこれらに限定されるものではな
い。
【0029】色調はEL素子単位、表示単位内のこれら
のフィルターの配置やそれぞれのサイズの比、つまり面
積比を適当な値にすればよい。フィルターのサイズはそ
のパネルの使用目的によって異なるが、使用時に目視で
各フィルターがはっきり認識されないサイズであれば良
く、例えば、パネルとの距離が数十センチから1メート
ル程度と近い場合には、デルタ配列やモザイク配列では
好ましくは0.25mm 2 以下、より好ましくは0.1〜
0.0001mm2 の面積で、ストライプ配置では好まし
くは500μm 以下、より好ましくは300〜50μm
のピッチで配置するのが好ましい。また、フィルターの
色により透過する発光の強度が異なるため、暗い色はよ
り面積(幅)を広くする必要があり、透明や明るい色の
フィルターは面積(幅)を狭くすることが必要である。
各フィルターの間隔は離れていても重なっていても良い
が、重なった部分はより光を通しにくくなることを考慮
に入れて設計するべきである。
【0030】色フィルター上には色フィルター表面を平
坦にするためにオーバーコートを形成することが好まし
い。オーバーコートは樹脂やSOG(spin on glass)など
の、塗布する事で形成することができる膜が好ましい。
樹脂膜を形成する場合にはさらにその上にSlO2 、S
iON、SiNx 、Al23 、窒化アルミニウムなど
の無機材料からなる保護膜を成摸することが望ましい。
これらの手法はカラー液晶ディスプレイにおいて既に実
用化されている方法である。
【0031】EL素子単位から発する光は、単一色ある
いは白色であることが好ましい。EL素子単位から複数
の発光を生じさせることも可能であるが、素子構造が複
雑となり、高価な有機材料を余計に使用することとな
る。EL素子から発する光としてはEL素子構成などに
より異なるが、例えば、代表的な有機EL素子では、白
色発光で400〜700nm、単色発光で400〜600
nm、500〜700nm等の波長範囲の光である。
【0032】次に、図を参照しつつ本発明のEL表示装
置の具体的な構成について説明する。
【0033】図1および2は、本発明のEL表示装置の
第1の構成例を示したもので、図1は平面図、図2は図
1のA−A’断面矢視図である。
【0034】この例では、基板1上に青色フィルター2
Bと、緑色フィルター2Gとをストライプ状に配置し、
EL素子10からの概ね白色である発光がこれらのフィ
ルター2B,2Gを透過することにより、薄い青ないし
水色(cyan)として認識されるようになっている。
【0035】図3および4は、本発明のEL表示装置の
第2の構成例を示したもので、図3は平面図、図4は図
3のA−A’断面矢視図である。
【0036】この例では、基板1上に青色フィルター2
Bと、オーバーコート層3とを形成し、青色フィルター
2B部分と、フィルターがなく、オーバーコート層のみ
の部分とをストライプ状に配置し、EL素子10からの
概ね白色である発光がこれらのフィルター2B、オーバ
ーコート層3を透過することにより、薄い青ないし水色
(cyan)として認識されるようになっている。
【0037】図5および6は、本発明のEL表示装置の
第3の構成例を示したもので、図5は平面図、図6は図
5のA−A’断面矢視図である。
【0038】この例では、基板1上に青色フィルター2
Bと、緑色フィルター2Gと、オーバーコート層3とを
形成し、青色フィルター2Bおよび緑色フィルター2G
部分と、フィルターがなく、オーバーコート層のみの部
分とをストライプ状に配置し、EL素子10からの概ね
白色である発光がこれらのフィルター2B,2G、オー
バーコート層3を透過することにより、水色(cyan)と
して認識されるようになっている。
【0039】これらは、本発明の構成例にすぎず、いず
れの構成を選択するかはEL素子の発光色や、求められ
る表示色により最適な構成を適宜選択すればよい。
【0040】EL素子単位は、ブロードな面発光が可能
な素子が好ましい。具体的には、電界発光素子として、
発光層に無機材料を用いた無機EL素子と、少なくとも
発光層に有機材料を用いた有機EL素子とがある。本発
明では、特に有機EL素子を用いることが好ましい。
【0041】<有機EL素子>有機EL素子は、通常の
単色発光、あるいは白色発光の素子構成を有する物であ
れば、その構成態様は特に限定される物ではない。好ま
しい素子構成として特に発光層に隣接するホール輸送層
および/または電子輸送層中のホール注入輸送性化合物
および/または電子注入輸送性化合物をホスト材料とす
る青色発光層を有するものであるか、あるいはまた青色
発光層を有し、かつ陰極材料としてアルカリ金属の塩化
物および酸化物から選ばれる化合物を用いたものであ
る。また、より好ましくは、これらの構成を併せもつも
のであり、青色発光層は、前記のホール注入輸送性化合
物と電子注入輸送性化合物との混合層である。さらに詳
述する。
【0042】<青色発光層>本発明に用いられる有機E
L素子は青色発光層を有することが好ましい。この場合
の青色発光する化合物としてはフェニルアントラセン誘
導体が好ましく用いられる。これらについては特開平8
−12600号公報に記載されている。なかでも、フェ
ニルアントラセン誘導体としては式(A)で表される化
合物が好ましい。 A1 −L−A2 (A)
【0043】式(A)において、A1 およびA2 は、各
々モノ(オルト置換フェニル)アントリル基またはジ
(オルト置換フェニル)アントリル基を表し、これらは
同一でも異なるものであってもよい。Lは単結合または
二価の連結基を表す。
【0044】A1 、A2 で表されるモノ(オルト置換フ
ェニル)フェニルアントリル基またはジ(オルト置換フ
ェニル)フェニルアントリル基は、フェニル基の2位ま
たは6位(アントラセン環への結合位置に対してオルト
位)に、アリール基、複素芳香環基もしくはアリールエ
テニル基を有するものである。また、オルト位以外に置
換基を有するものであってもよく、置換基を有する場合
の置換基としては、アルキル基、アリール基、アリール
エテニル基、アルコキシ基、アミノ基等が挙げられ、こ
れらの置換基はさらに置換されていてもよい。これらの
置換基については後述する。
【0045】また、アントラセン環におけるフェニル基
の結合位置はアントラセン環の9位、10位であること
が好ましい。
【0046】式(A)において、Lは単結合または二価
の基を表すが、Lで表される二価の基としてはアルキレ
ン基等が介在してもよいアリーレン基が好ましい。この
ようなアリーレン基については後述する。
【0047】式(A)で示されるフェニルアントラセン
誘導体のなかでも、式(A−1)、式(A−2)で示さ
れるものが好ましい。
【0048】
【化1】
【0049】
【化2】
【0050】式(A−1)において、Ar1 〜Ar
4 は、各々水素原子、アリール基、複素芳香環基または
アリールエテニル基を表し、Ar1 およびAr2 の少な
くとも一方、ならびにAr3 およびAr4 の少なくとも
一方は、各々アリール基、複素芳香環基またはアリール
エテニル基である。R51およびR52は、各々アルキル
基、アリール基、アリールエテニル基、アルコキシ基、
またはアミノ基を表し、これらは同一でも異なるもので
あってもよい。p1およびp2は、各々、0〜3の整数
を表し、p1およびp2が、各々、2以上の整数である
とき、R51同士およびR52同士は各々同一でも異なるも
のであってもよい。R53は、アルキル基またはアリール
基を表し、p3は、各々、0〜3の整数を表す。p3
が、2以上の整数であるとき、R53は各々同一でも異な
るものであってもよい。L1 は単結合またはアリーレン
基を表し、アリーレン基はアルキレン基、−O−、−S
−または−NR−(ここで、Rはアルキル基またはアリ
ール基を表す。)が介在するものであってもよい。
【0051】式(A−2)において、Ar5 およびAr
6 は、各々水素原子、アリール基、複素芳香環基または
アリールエテニル基を表し、Ar5 およびAr6 の少な
くとも一方はアリール基、複素芳香環基またはアリール
エテニル基である。R54は、各々アルキル基、アリール
基、アリールエテニル基、アルコキシ基、またはアミノ
基を表し、これらは同一でも異なるものであってもよ
い。p4は、各々、0〜3の整数を表し、p4が、各
々、2以上の整数であるとき、R54同士は各々同一でも
異なるものであってもよい。R55は、アルキル基または
アリール基を表し、p5は、各々、0〜4の整数を表
す。p5が、2以上の整数であるとき、R55は各々同一
でも異なるものであってもよい。L2 は単結合またはア
リーレン基を表し、アリーレン基はアルキレン基、−O
−、−S−または−NR−(ここで、Rはアルキル基ま
たはアリール基を表す。)が介在するものであってもよ
い。L2は単結合またはアリーレン基を表し、アリーレ
ン基はアルキレン基、−O−、−S−または−NR−
(ここで、Rはアルキル基またはアリール基を表す。)
が介在するものであってもよい。
【0052】Ar1 〜Ar4 およびR51〜R53で表され
るアリール基としては、炭素数6〜20のものが好まし
く、さらにはフェニル基、トリル基等の置換基を有する
ものであってもよい。具体的には、フェニル基、(o
−,m−,p−)トリル基、ピレニル基、ナフチル基、
アントリル基、ビフェニル基、フェニルアントリル基、
トリルアントリル基等が挙げられる。
【0053】Ar1 〜Ar4 で表される複素芳香環基と
しては、フリル基、ベンゾフリル基、チエニル基、ビチ
エニル基、ベンゾチエニル基、ピロリル基、N-アリルピ
ロリル基、インドリル基、ピリジル基、ビピリジル基、
キノリル基、キノキサリル基、オキサゾール基、ベンゾ
オキサゾール基、オキサジアゾール基、チアゾール基、
ベンゾチアゾール基、チアジアゾール基、イミダゾール
基等が好ましく、さらには、炭素数42以下のアリール
基、炭素数12以下のアルキル基、アルコキシ基、アリ
ーロキシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基等の置換基
を有するものであってもよい。具体的には、置換基とし
て、フェニル基、(o−,m−,p−)ビフェニル基、
(1,2)ナフチル基、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ
基、(o−,m−,p−)トリル基等が挙げられる。
【0054】Ar1 〜Ar4 、R51およびR52で表され
るアリールエテニル基としては、2−フェニルエテニル
基、2,2−ジフェニルエテニル基等が好ましく、さら
にはアリール基、アルキル基、アルコキシ基、アリーロ
キシ基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基等の置換基を有
するものであってもよい。具体的には、置換基として、
フェニル基、(o−,m−,p−)ビフェニル基、
(1,2)ナフチル基、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ
基、(o−,m−,p−)トリル基等が挙げられる。
【0055】R51〜R53で表されるアルキル基として
は、直鎖状でも分岐を有するものであってもよく、炭素
数1〜10、さらには1〜4の置換もしくは無置換のア
ルキル基が好ましい。特に、炭素数1〜4の無置換のア
ルキル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、
(n−,i−)プロピル基、(n−,i−,s−,t
−)ブチル基等が挙げられる。
【0056】R51およびR52で表されるアルコキシ基と
しては、アルキル基部分の炭素数が1〜6のものが好ま
しく、具体的にはメトキシ基、エトキシ基等が挙げられ
る。アルコキシ基は、さらに置換されていてもよい。
【0057】R51およびR52で表されるアミノ基は、無
置換でも置換基を有するものであってもよいが、置換基
を有することが好ましく、この場合の置換基としてはア
ルキル基(メチル基、エチル基等)、アリール基(フェ
ニル基等)などが挙げられる。具体的にはジエチルアミ
ノ基、ジフェニルアミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基
等が挙げられる。
【0058】式(A−1)において、p1およびp2
は、各々、0または1〜3の整数を表し、特に、0〜2
であることが好ましい。p1およびp2が、各々、1〜
3の整数、特に1または2であるとき、R51およびR52
は、各々、メチル基、フェニル基であることが好まし
い。
【0059】式(A−1)において、p3は、各々、0
〜3の整数を表し、特に、0〜2であることが好まし
い。p3が、各々、1〜3の整数、特に1または2であ
るとき、R53は、各々、メチル基、フェニル基であるこ
とが好ましい。
【0060】式(A−1)において、R51〜R53は同一
でも異なるものであってもよく、R 51、R52とR53とが
各々複数存在するとき、R51同士、R52同士、R53同士
は各々同一でも異なるものであってもよい。
【0061】式(A−1)において、L1 は単結合また
はアリーレン基を表す。L1 で表されるアリーレン基と
しては、無置換であることが好ましく、具体的にはフェ
ニレン基、ビフェニレン基、アントリレン基等の通常の
アリーレン基の他、2個ないしそれ以上のアリーレン基
が直接連結したものが挙げられる。L1 としては、単結
合、p−フェニレン基、4,4′−ビフェニレン基等が
好ましい。
【0062】また、L1 で表されるアリーレン基は、2
個ないしそれ以上のアリーレン基がアルキレン基、−O
−、−S−または−NR−が介在して連結するものであ
ってもよい。ここで、Rはアルキル基またはアリール基
を表す。アルキル基としてはメチル基、エチル基等が挙
げられ、アリール基としてはフェニル基等が挙げられ
る。なかでも、アリール基が好ましく、上記のフェニル
基のほか、A1 、A2 であってもよく、さらにはフェニ
ル基にA1 またはA2 が置換したものであってもよい。
また、アルキレン基としてはメチレン基、エチレン基等
が好ましい。このようなアリーレン基の具体例を以下に
示す。
【0063】
【化3】
【0064】次に、式(A−2)について説明すると、
式(A−2)において、R54は式(A−1)におけるR
51またはR52と、またR55は式(A−1)におけるR53
と、p4は式(A−1)におけるp1またはp2と、さ
らにL2 は式(A−1)におけるL1とそれぞれ同義で
あり、好ましいものも同様である。
【0065】また、式(A−2)において、p5は、各
々、0〜4の整数を表し、特に、0〜2であることが好
ましい。p5が、各々、1〜3の整数、特に1または2
であるとき、R55は、各々、メチル基、フェニル基であ
ることが好ましい。
【0066】式(A−2)において、R54とR55とは同
一でも異なるものであってもよく、R54とR55が各々複
数存在するとき、R54同士、R55同士は、各々同一でも
異なるものであってもよい。
【0067】式(A−1)において、Ar1 およびAr
2 の少なくとも一方、Ar3 およびAr4 の少なくとも
一方がフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ス
チリル基、フェニルスチリル基、ジフェニルスチリル
基、チエニル基、メチルチエニル基、フェニルチエニル
基またはフェニルビチエニル基であることが好ましい。
さらにはAr1 およびAr2 の少なくとも一方、Ar3
およびAr4 の少なくとも一方がフェニル基、ビフェニ
ル基またはターフェニル基であり、L1 は単結合である
ことが好ましい。
【0068】式(A−2)において、Ar5 およびAr
6 の少なくとも一方がフェニル基、ビフェニル基、ター
フェニル基、スチリル基、フェニルスチリル基、ジフェ
ニルスチリル基、チエニル基、メチルチエニル基、フェ
ニルチエニル基またはフェニルビチエニル基であること
が好ましい。さらにはAr5 およびAr6 の少なくとも
一方がフェニル基、ビフェニル基またはターフェニル基
であり、L2 は単結合であることが好ましい。
【0069】本発明に用いるフェニルアントラセン誘導
体の合成法については、特開平8−12600号公報等
を参照することができる。
【0070】これらの化合物は1種のみを用いても2種
以上を併用してもよい。
【0071】フェニルアントラセン誘導体を青色発光化
合物として用い、青色発光層とする場合の膜厚としては
1〜500nmが好ましく、より好ましくは10〜200
nmである。
【0072】このような発光層には青色発光を保持する
ことが可能な形でドーパントをドープしてもよい。この
ようなドーパントとしてはWO98/08360号や特開平8-2396
55号に開示のスチリル系アミン化合物等が挙げられる。
スチリル系アミン化合物については後述する。ドーパン
トの使用量は発光層中において0.1〜20wt% である
ことが好ましい。ドーパントの使用により発光効率や素
子の安定性が向上する。
【0073】また、青色発光層は発光層に隣接して設け
られる電子輸送層、ホール輸送層に用いられる電子注入
輸送性化合物あるいはホール注入輸送性化合物をホスト
材料として含有するものであってもよい。具体的には電
子輸送層に用いたフェニルアントラセン誘導体をホスト
材料として用いることなどが挙げられる。フェニルアン
トラセン誘導体は青色発光特性を有するものであるの
で、それ自体で青色発光させることが可能であるが、ホ
スト材料が青色発光特性を有しないものであるときは、
ドーパントを使用することにより発光特性をかえ、青色
発光するようにしてもよい。このようなドーパントして
は前述のスチリル系アミン化合物などが挙げられる。
【0074】こうした構成では、ホスト材料となる化合
物を含有する電子輸送層あるいはホール輸送層と発光層
との膜厚比を、発光層厚/電子輸送層あるいはホール輸
送層厚が1/100〜100/1となるようにすること
が好ましい。
【0075】また、青色発光層は電子注入輸送性化合物
とホール注入輸送性化合物との混合層であってもよく、
このような態様は好ましい。なかでも、電子注入輸送性
化合物、ホール注入輸送性化合物のいずれか一方の化合
物は、発光層に隣接して設けられる電子輸送層、ホール
輸送層に用いられた化合物と同じものが好ましい。特に
好ましくは、発光層に隣接して電子輸送層とホール輸送
層とを設け、これらの層中の電子注入輸送性化合物とホ
ール注入輸送性化合物とを用い、これらの化合物の混合
物とすることである。
【0076】具体的には、電子輸送層中のフェニルアン
トラセン誘導体を電子注入輸送性化合物として用い、ホ
ール輸送層中の芳香族三級アミンをホール注入輸送性化
合物として用いることが好ましい。フェニルアントラセ
ン誘導体として前述の式(A)の化合物が好ましい。芳
香族三級アミンとしては、式(1)で表されるテトラア
リールベンジジン誘導体が好ましい。
【0077】
【化4】
【0078】式(1)について説明すると、R1 〜R4
は、それぞれアリール基、アルキル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基またはハロゲン基を表し、これらは同
一でも異なるものであってもよい。r1〜r4は、それぞ
れ0〜5の整数であり、r1〜r4がそれぞれ2以上の整
数であるとき、隣接するR1同士、R2同士、R3同士、
4同士は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよ
い。R5 およびR6 は、それぞれアルキル基、アルコキ
シ基、アミノ基またはハロゲン基を表し、これらは同一
でも異なるものであってもよい。r5およびr6は、それ
ぞれ0〜4の整数である。
【0079】R1 〜R4 で表されるアリール基として
は、単環もしくは多環のものであってよく、縮合環や環
集合も含まれる。総炭素数は6〜20のものが好まし
く、置換基を有していてもよい。この場合の置換基とし
ては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリー
ルオキシ基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
具体的には、フェニル基、(o−,m−,p−)トリル
基、ピレニル基、ペリレニル基、コロネニル基、ナフチ
ル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェニルアント
リル基、トリルアントリル基等が挙げられ、特にフェニ
ル基が好ましく、アリール基、特にフェニル基の結合位
置は3位(Nの結合位置に対してメタ位)または4位
(Nの結合位置に対してパラ位)であることが好まし
い。
【0080】R1 〜R4 で表されるアルキル基として
は、直鎖状でも分岐を有するものであってもよく、炭素
数1〜10のものが好ましく、置換基を有していてもよ
い。この場合の置換基としてはアリール基と同様のもの
が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、(n
−,i−)プロピル基、(n−,i−,s−,t−)ブ
チル基等が挙げられる。
【0081】R1 〜R4 で表されるアルコキシ基として
は、アルキル部分の炭素数1〜6のものが好ましく、具
体的にはメトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基等が
挙げられる。アルコキシ基はさらに置換されていてもよ
い。
【0082】R1 〜R4 で表されるアリールオキシ基と
しては、フェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−
(t−ブチル)フェノキシ基等が挙げられる。
【0083】R1 〜R4 で表されるハロゲン基として
は、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
【0084】式(1)のなかでも、好ましい態様として
は、r1〜r4のいずれかが2以上の整数であり、R1
士、R2同士、R3同士およびR4同士のなかのいずれか
が互いに結合して環(例えばベンゼン環)を形成する場
合が挙げられる。
【0085】また、別の好ましい態様としてはR1 〜R
4 のうちの少なくとも1個はアリール基である場合であ
る。すなわち、r1〜r4は同時に0になることはない。
従って、r1+r2+r3+r4は1以上の整数であり、少
なくとも1つのアリール基が存在する条件を満たす数で
ある。
【0086】R1 〜R4 のうちの少なくとも1個はアリ
ール基であるとき、特にR1 〜R4として1分子中にア
リール基が2〜4個存在することが好ましく、r1〜r4
の中の2〜4個が1以上の整数であることが好ましい。
特に、アリール基は分子中に総計で2〜4個存在し、好
ましくはr1〜r4の中の2〜4個が1であり、さらに好
ましくはr1〜r4が1であり、含まれるR1 〜R4 のす
べてがアリール基であることも好ましい。すなわち、分
子中のR1 〜R4 が置換していてもよい4個のベンゼン
環には総計で2〜4個のアリール基が存在し、2〜4個
のアリール基は4個のベンゼン環の中で同一のものに結
合していても、異なるものに結合していてもよいが、特
に2〜4個のアリール基がそれぞれ異なるベンゼン環に
結合していることが好ましい。そして、さらに少なくと
も2個のアリール基がNの結合位置に対してパラ位また
はメタ位に結合していることがより好ましい。また、こ
の際アリール基としては少なくとも1個がフェニル基で
あることが好ましく、すなわちアリール基とベンゼン環
が一緒になってN原子に対し4−または3−ビフェニリ
ル基を形成することが好ましい。特に2〜4個が4−ま
たは3−ビフェニリル基であることが好ましい。4−ま
たは3−ビフェニリル基は一方のみでも両者が混在して
いてもよい。また、フェニル基以外のアリール基として
は、特に(1−,2−)ナフチル基、(1−,2−,9
−)アントリル基、ピレニル基、ペリレニル基、コロネ
ニル基などが好ましく、フェニル基以外のアリール基も
Nの結合位置に対しパラ位またはメタ位に結合すること
が好ましい。これらのアリール基もフェニル基と混在し
ていてもよい。
【0087】式(1)において、R5 、R6 で表される
アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子としては、R
1 〜R4 のところで挙げたものと同様のものが挙げられ
る。
【0088】R5 、R6 で表されるアミノ基としては、
無置換でも置換基を有するものであってもよいが、置換
基を有するものが好ましく、具体的にはジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリル
アミノ基、ジビフェニリルアミノ基、N−フェニル−N
−トリルアミノ基、N−フェニル−N−ナフチルアミノ
基、N−フェニル−N−ビフェニリルアミノ基、N−フ
ェニル−N−アントリルアミノ基、N−フェニル−N−
ピレニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ジアントリル
アミノ基、ジピレニルアミノ基等が挙げられる。
【0089】r5、r6は、ともに0であることが好まし
く、2つのアリールアミノ基を連結するビフェニレン基
は無置換のものが好ましい。
【0090】なお、r1〜r4が2以上の整数のとき、各
1 〜R4 同士は各々同一でも異なるものであってもよ
い。また、r5、r6が2以上の整数のとき、R5 同士、
6同士は同一でも異なるものであってもよい。
【0091】これらの化合物の中でも、下記式(1−
1)で表される化合物が好ましい。
【0092】
【化5】
【0093】式(1−1)について説明すると、A11
14は、それぞれNの結合位置に対してパラ位(4位)
またはメタ位(3位)に結合するフェニル基または水素
原子を表し、これらは同一でも異なるものであってもよ
い。ただし、A11〜A14の2個以上はフェニル基である
ことが好ましい。これらのフェニル基はさらに置換基を
有していてもよく、この場合の置換基としてはR1 〜R
4 で表されるアリール基のところで挙げた置換基と同様
のものを挙げることができる。
【0094】R7 〜R10は、それぞれアルキル基、アル
コキシ基、アリール基、アリールオキシ基またはハロゲ
ン基を表し、これらは同一でも異なるものであってもよ
い。これらの具体例としては式(1)のR1 〜R4 のと
ころで挙げたものと同様のものを挙げることができる。
【0095】r7〜r10は、それぞれ0〜4の整数であ
り、r7〜r10は0であることが好ましい。
【0096】なお、r7〜r10が各々2以上の整数であ
るとき、各R7 〜R10同士は同一でも異なるものであっ
てもよい。
【0097】また、式(1−1)において、R5
6 、r5およびr6は式(1)のものと同義であり、r
5=r6=0であることが好ましい。
【0098】式(1)で表されるテトラアリールベンジ
ジン誘導体は1種のみ用いても2種以上併用してもよ
い。
【0099】混合層における電子注入輸送性化合物とホ
ール注入輸送性化合物との混合比(体積比)は電子注入
輸送性化合物/ホール注入輸送性化合物が10/90〜
90/10であることが好ましく、さらに好ましくは2
0/80〜80/20である。
【0100】このような混合層において、電子輸送性化
合物に前述のフェニルアントラセン誘導体を用いる場合
は、これ自身を青色発光化合物とすることができる。こ
のようにフェニルアントラセン誘導体を青色発光化合物
とし、テトラアリールベンジジン誘導体と混合して青色
発光層とする場合、フェニルアントラセン誘導体/テト
ラアリールベンジジン誘導体(体積比)は95/5〜3
0/70が好ましく、90/10〜40/60がより好
ましい。
【0101】また、上述のような混合層において、さら
にドーパントをドープしてもよく、ドーパントのドープ
は発光効率の向上および素子の安定性の点で好ましい。
ドーパントの使用量は混合層中において0.1〜20wt
% であることが好ましい。
【0102】このようなドーパントとしては前述のスチ
リル系アミン化合物が好ましく用いられる。特に式
(S)で表される化合物が好ましい。
【0103】
【化6】
【0104】式(S)について説明すると、式(S)
中、R61は水素またはアリール基を表す。R61で表され
るアリール基としては置換基を有するものであってもよ
く、総炭素数6〜30のものが好ましく、例えばフェニ
ル基等が挙げられる。
【0105】R62、R63は各々水素、アリール基または
アルケニル基を表し、これらは同一でも異なるものであ
ってもよい。
【0106】R62およびR63で表されるアリール基とし
ては置換基を有するものであってもよく、総炭素数6〜
70のものが好ましい。具体的にはフェニル基、ナフチ
ル基、アントリル基等が挙げられ、置換基としてはアリ
ールアミノ基、アリールアミノアリール基等が好まし
い。また置換基にはスチリル基が含まれることも好まし
く、このような場合式(S)で示される化合物から誘導
される一価の基同士が、それ自体でまたは連結基を介し
て結合したような構造であることも好ましい。
【0107】R62、R64で表されるアルケニル基として
は置換基を有するものであってもよく、総炭素数2〜5
0のものが好ましく、ビニル基等が挙げられ、ビニル基
とともにスチリル基を形成していることが好ましく、こ
のような場合、式(S)で示される化合物から誘導され
る一価の基同士が、それ自体でまたは連結基を介して結
合したような構造であることも好ましい。
【0108】R64はアリールアミノ基またはアリールア
ミノアリール基を表し、これらにはスチリル基を含んで
いてもよく、このような場合、上記の同じく、式(S)
で示される化合物から誘導される一価の基同士がそれ自
体でまたは連結基を介して結合したような構造であるこ
とも好ましい。
【0109】式(S)のスチリル系アミン化合物の具体
例を以下に示す。
【0110】
【化7】
【0111】
【化8】
【0112】これらの化合物は1種のみ用いても2種以
上併用してもよい。
【0113】上記のような混合層において、電荷移動度
と電荷密度の積がほぼ等しくなるように電子注入輸送性
化合物およびホール注入輸送性化合物を選ぶことが好ま
しい。さらに好ましくは前記の条件を満たしかつ電荷移
動度もほぼ等しいことが好ましい。この場合、電荷移動
度は、タイムオブフライト法等により求めたものであ
り、1×10-1〜1×10-5cm2/V・sの範囲にあること
が好ましい。このように電荷移動度が近くなるように化
合物を選ぶことによって、i)キャリアの再結合確率を
向上させることが発光効率を向上させること、ii)発光
層からキャリアの突抜けが少なくなり、キャリア輸送層
のダメージが小さくなり、素子の発光寿命を長寿命化で
きる利点がある。また、ホール注入輸送性化合物と電子
注入輸送性化合物を混合することで、各電子とホールの
移動度が低下し、再結合確率が向上する等の利点もあ
る。
【0114】混合層において、電子注入輸送性化合物と
ホール注入輸送性化合物とは均一に混合していてもよ
く、膜厚方向に濃度分布をもち、ホール輸送層側にてホ
ール注入輸送性化合物の濃度が高く、電子輸送層側に向
かってその濃度が漸減し、一方電子輸送層側にて電子注
入輸送性化合物の濃度が高く、ホール輸送層側に向かっ
てその濃度が漸減する傾斜膜としてもよい。傾斜膜にお
いて、電子注入輸送性化合物は電子輸送層側の混合層の
1/2領域に混合層全体に存在する電子注入輸送性化合
物の95〜50wt% 程度存在することが好ましく、ホー
ル注入輸送性化合物についても同様の関係が成立するこ
とが好ましい。
【0115】以上のような混合層からなる青色発光層
は、電子とホールとが発光層全体に分布しており、再結
合ポイントおよび発光ポイントが発光層内全体に拡がっ
ており、層間界面近傍のみならず混合層全体で発光して
いる。このことは実測の発光スペクトルと、発光領域を
仮定して各光学界面での反射光と直接光の光学干渉シミ
ュレーションを行った発光スペクトルをフィッティング
することで容易に確認することができる。このように層
全体で発光することが可能であるため、積層した数種の
波長の異なる発光を一つの素子から安定に取り出すこと
ができ、かつ素子の発光寿命を延ばす等の利点が得られ
る。
【0116】本発明における青色発光層の発光極大波長
は400〜500nmである。
【0117】上述のような混合層の厚さは1〜500n
m、さらには20〜200nmであることが好ましい。
【0118】<その他の発光色>本発明の有機EL素子
は、青色発光層のほかに、これとは発光波長の異なる少
なくとも1層の発光層を有する多色発光に対応したもの
であることが好ましい。このような発光層は、赤(発光
極大波長600〜700nm)、緑(発光極大波長500
〜560nm)などの発光光を発するものであってよい。
【0119】また、これらの発光層において、青色発光
層と同じホスト材料を用いた混合層とし、ドーパントを
加えることによって青色とは異なる色の発光光を発する
発光層とすることが好ましい。これにより再結合領域が
広がり、励起子の生成上好ましいものとなる。
【0120】例えば、このような混合層の好ましい一態
様として、前記のフェニルアントラセン誘導体とテトラ
アリールベンジジン誘導体との混合物に対し、ドーパン
トとしてナフタセン誘導体をドープした混合層がある。
例えばナフタセン誘導体としてルブレンを用いた場合赤
(発光極大波長540〜600nm)の発光が可能にな
る。ナフタセン誘導体の添加は素子の長寿命化の観点か
ら好ましい。このほかペンタセン誘導体も同様の利点が
得られる。これらについては、特開平8−311442
号公報、WO98/08360号、特願平10−137
505号等に記載されている。
【0121】ナフタセン誘導体としては式(N)で表さ
れる化合物が好ましい。
【0122】
【化9】
【0123】式(N)において、Ra、Rb、Rcおよび
dはそれぞれ非置換、または置換基を有するアルキル
基、アリール基、アミノ基、複素環基およびアルケニル
基のいずれかを表し、アリール基、アミノ基、複素環基
およびアルケニル基のいずれかであることが好ましい。
【0124】Ra、Rb、RcおよびRdで表されるアリー
ル基としては、単環もしくは多環のものであってよく、
縮合環や環集合も含まれる。総炭素数は、6〜30のも
のが好ましく、置換基を有していてもよい。
【0125】Ra、Rb、RcおよびRdで表されるアリー
ル基としては、好ましくはフェニル基、(o−,m−,
p−)トリル基、ピレニル基、ペリレニル基、コロネニ
ル基、(1−,2−)ナフチル基、アントリル基、(o
−,m−,p−)ビフェニリル基、ターフェニル基、フ
ェナントリル基等である。
【0126】Ra、Rb、RcおよびRdで表されるアミノ
基としては、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ア
ラルキルアミノ基等いずれでもよい。これらは、総炭素
数1〜6の脂肪族、および/または1〜4環の芳香族炭
素環を有することが好ましい。具体的には、ジメチルア
ミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジフェ
ニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ビスジフェニリルア
ミノ基、ビスナフチルアミノ基等が挙げられる。
【0127】Ra、Rb、RcおよびRdで表される複素環
基としては、ヘテロ原子としてO,N,Sを含有する5
員または6員環の芳香族複素環基、および炭素数2〜2
0の縮合多環芳香複素環基等が挙げられる。芳香族複素
環基および縮合多環芳香複素環基としては、例えばチエ
ニル基、フリル基、ピロリル基、ピリジル基、キノリル
基、キノキサリル基等が挙げられる。
【0128】Ra、Rb、RcおよびRdで表されるアルケ
ニル基としては、少なくとも置換基の1つにフェニル基
を有する(1−、および2−)フェニルアルケニル基、
(1,2−、および2,2−)ジフェニルアルケニル
基、(1,2,2−)トリフェニルアルケニル基等が好
ましいが、非置換のものであってもよい。
【0129】Ra、Rb、RcおよびRdが置換基を有する
場合、これらの置換基のうちの少なくとも2つがアリー
ル基、アミノ基、複素環基、アルケニル基およびアリー
ロキシ基のいずれかであることが好ましい。アリール
基、アミノ基、複素環基およびアルケニル基については
上記Ra、Rb、RcおよびRdと同様である。
【0130】Ra、Rb、RcおよびRdの置換基となるア
リーロキシ基としては、総炭素数6〜18のアリール基
を有するものが好ましく、具体的には(o−,m−,p
−)フェノキシ基等が挙げられる。
【0131】これら置換基の2種以上が縮合環を形成し
ていてもよい。また、さらに置換されていてもよく、そ
の場合の好ましい置換基としては上記と同様である。
【0132】Ra、Rb、RcおよびRdが置換基を有する
場合、少なくともその2種以上が上記置換基を有するこ
とが好ましい。その置換位置としては特に限定されるも
のではなく、メタ、パラ、オルト位のいずれでもよい。
また、RaとRd、RbとRcはそれぞれ同じものであるこ
とが好ましいが、異なっていてもよい。
【0133】Re、Rf、RgおよびRhは、それぞれ水素
または置換基を有していてもよいアルキル基、アリール
基、アミノ基およびアルケニル基のいずれかを表す。
【0134】Re、Rf、RgおよびRhで表されるアルキ
ル基としては、炭素数が1〜6のものが好ましく、直鎖
状であっても分岐を有していてもよい。アルキル基の好
ましい具体例としては、メチル基、エチル基、(n,
i)−プロピル基、(n,i,sec,tert)−ブ
チル基、(n,i,neo,tert)−ペンチル基等
が挙げられる。
【0135】Re、Rf、RgおよびRhで表されるアリー
ル基、アミノ基、アルケニル基としては、上記Ra
b、RcおよびRdの場合と同様である。また、ReとR
f、RgとRhは、それぞれ同じものであることが好まし
いが、異なっていてもよい。
【0136】混合層におけるナフタセン誘導体の使用量
は0.1〜20wt% であることが好ましい。
【0137】また、このような混合層におけるフェニル
アントラセン誘導体とテトラアリールベンジジン誘導体
との混合比はフェニルアントラセン誘導体/テトラアリ
ールベンジジン誘導体の体積比が90/10〜10/9
0であることが好ましい。その厚さは1〜500nm、さ
らには10〜200nmであることが好ましい。
【0138】本発明では、青色発光層を含め、2層ある
いは3層の発光層を設け、白色発光するような素子を構
成することができる。
【0139】<ホール輸送および/または注入層>本発
明では、一部前記したが、ホール輸送および/または注
入層を設けることが好ましい。ホール輸送層を設け、そ
の層中のホール注入輸送性化合物を発光層のホスト材料
として用いるような態様でない場合においても、ホール
輸送および/または注入層(ホール注入輸送層という場
合もある)を設けることが好ましい。この場合のホール
注入輸送性化合物としては芳香族三級アミンを用いるこ
とが好ましく、式(1)で表されるテトラアリールベン
ジジン誘導体および式(2)で表されるトリフェニルア
ミン誘導体が好ましい。式(1)については前述のとお
りである。式(2)について説明する。
【0140】
【化10】
【0141】式(2)において、2つのΦはフェニレン
基を表す。Φ−Φのビフェニレン基としては、4,4’
−ビフェニレン基、3,3’−ビフェニレン基、3,
4’−ビフェニレン基、2,2’−ビフェニレン基、
2,3’−ビフェニレン基、2,4’−ビフェニレン基
のいずれであってもよいが、特に4,4’−ビフェニレ
ン基が好ましい。
【0142】また、R01,R02,R03およびR04は、そ
れぞれ、ジアリールアミノアリール基、
【0143】
【化11】
【0144】のいずれかを表し、これらは同一でも異な
るものであってもよい。R011,R012,R013,R014
015,R016およびR017で表されるアリール基は、そ
れぞれ、無置換であっても置換基を有するものであって
もよい。
【0145】R011,R012,R013,R014,R015,R
016およびR017で表されるアリール基としては、単環ま
たは多環のものであってよく、総炭素数6〜20のもの
が好ましく、具体的には、フェニル基、ナフチル基、ア
ントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、ペリレニ
ル基およびo−,m−またはp−ビフェニル基等が挙げ
られる。これらアリール基はさらに置換されていてもよ
く、このような置換基としては、炭素数1〜6のアルキ
ル基、無置換もしくは置換基を有するアリール基または
アルコキシ基、アリーロキシ基および−N(R021)R
022等が挙げられる。ここで、R021およびR022は、そ
れぞれ、無置換または置換基を有するアリール基を表
す。
【0146】R021およびR022で表されるアリール基と
しては、単環または多環のものであってよく、総炭素数
6〜20のものが好ましく、具体的には、フェニル基、
ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニ
ル基、ペリレニル基およびo−,m−またはp−ビフェ
ニル基等が挙げられ、特に好ましくはフェニル基が挙げ
られる。これらアリール基はさらに置換されていてもよ
く、このような置換基としては、炭素数1〜6のアルキ
ル基、無置換または置換基を有するアリール基等が挙げ
られる。前記アルキル基としては好ましくはメチル基が
挙げられ、前記アリール基としては好ましくはフェニル
基が挙げられる。
【0147】また、R01,R02,R03およびR04で表さ
れるジアリールアミノアリール基は、例えばジアリール
アミノフェニル基であり、このような基においてジアリ
ールアミノ基が式(2)で表される骨格に対してメタ位
(3位)またはパラ位(4位)に結合しているものが好
ましい。このときのフェニル基は、さらに置換基を有し
ていてもよいが、ジアリールアミノ基のみを有すること
が好ましい。
【0148】ジアリールアミノ基中のアリール基として
は、単環または多環のものであってよく、総炭素数6〜
20のものが好ましく、具体的には、フェニル基、ナフ
チル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル
基、ペリレニル基およびo−,m−またはp−ビフェニ
ル基等が挙げられ、特に好ましくはフェニル基が挙げら
れる。これらアリール基はさらに置換されていてもよ
く、このような置換基としては、炭素数1〜6のアルキ
ル基、無置換または置換基を有するアリール基等が挙げ
られる。前記アルキル基としては好ましくはメチル基が
挙げられ、前記アリール基としては好ましくはフェニル
基が挙げられる。また、アリール基の置換基としては、
式(2)中のR01〜R04で表されるジアリールアミノア
リール基以外の上記の基も好ましい。置換基を2以上有
する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。ま
た、置換基は、Nの結合位置に対してメタ位あるいはパ
ラ位に結合していることが好ましい。
【0149】また、式(2)において、r01,r02,r
03およびr04は、それぞれ、0〜5、好ましくは0〜2
の整数を表すが、特に0または1であることが好まし
い。そして、r01+r02+r03+r04は、1以上、特に
1〜4、さらには2〜4が好ましい。前記R01,R02
03およびR04は、Nの結合位置に対してメタ位あるい
はパラ位に結合し、R01,R02,R03およびR04の全て
がメタ位、R01,R02,R03およびR04の全てがパラ
位、あるいは、R01,R02,R03およびR04がメタ位あ
るいはパラ位に結合していても、これらが混在していて
もよい。r01,r02,r03またはr04が2以上である場
合、R01同士,R02同士,R03同士またはR 04同士は同
一でも異なっていてもよい。
【0150】発光層側から、ホール輸送層、ホール注入
層を順に設けるときは、ホール輸送層に式(1)の化合
物を用い、ホール注入層に式(2)の化合物を用いるこ
とが好ましい。このような化合物を組み合わせることに
より電子をブロックする機能が向上する。いずれにせ
よ、ホール輸送層にはベンジジン骨格を有し、フェニレ
ンジアミン骨格をもたない芳香族三級アミンを用いるこ
とが好ましく、ホール注入層にはフェニレンジアミン骨
格をもつ芳香族三級アミンを用いることが好ましい。
【0151】ホール注入層の厚さは1〜1000nm、さ
らには1〜100nmが好ましく、ホール輸送層の厚さは
1〜200nm、さらには5〜100nmが好ましい。これ
らの層を1層のみ設けるときは1〜1000nm、さらに
は10〜500nmの厚さとすることが好ましい。
【0152】<電子輸送および/または注入層>本発明
では、一部前記したが、電子輸送および/または注入層
を設けることが好ましい。電子輸送層を設け、その層中
の電子注入輸送性化合物を発光層のホスト材料として用
いるような態様でない場合においても、電子輸送および
/または注入層(電子注入輸送層という場合もある)を
設けることが好ましい。この場合の電子注入輸送性化合
物としては前記のフェニルアントラセン誘導体のほか、
トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3 )
等の8−キノリノールないしその誘導体を配位子とする
有機金属錯体などのキノリン誘導体、オキサジアゾール
誘導体、ペリレン誘導体、ピリジン誘導体、ピリミジン
誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導
体、ニトロ置換フルオレン誘導体等を用いることができ
る。
【0153】特に、式(A)のジフェニルアントラン誘
導体と8−キノリノールないしその誘導体を配位子とす
るアルミニウム錯体(特にトリス(8−キノリノラト)
アルミニウム)とを用い、前者を発光層側の電子輸送層
に用い、後者を陰極側の電子注入層に用いることも好ま
しい。なお、8−キノリノール)ないしその誘導体を配
位子とするアルミニウム錯体についてはWO98/08
360号等に開示されている。
【0154】電子注入層の厚さは1〜1000nm、さら
には1〜100nmが好ましく、電子輸送層の厚さは1〜
500nm、さらには1〜100nmが好ましい。これらの
層を1層のみ設けるときは1〜1000nm、さらには1
〜100nmの厚さとすることが好ましい。
【0155】<陰極>陰極は低抵抗金属であることが望
ましい。これは複数の発光素子に一度に電流を供給する
ような駆動方法を採る場合にはより重要になる。あるい
は有機層に電子を注入しやすい材料を選択しても良い
し、その上にさらに低抵抗金属を積層しても良い。
【0156】本発明において用いられる陰極材料には、
アルカリ金属(Li、Na、K、Rb、Cs等)のハロ
ゲン化物、酸化物を用いることが好ましい。具体的には
フッ化リチウム(LiF)、塩化リチウム(LiC
l)、臭化リチウム(LiBr)、ヨウ化リチウム(L
iI)、フッ化ナトリウム(NaF)、塩化ナトリウム
(NaCl)、臭化ナトリウム(NaBr)、ヨウ化ナ
トリウム(NaI)、フッ化ルビジウム(RbF)、塩
化ルビジウム(RbCl)、臭化ルビジウム(RbB
r)、ヨウ化ルビジウム(RbI)、フッ化セシウム
(CsF)、塩化セシウム(CsCl)、臭化セシウム
(CsBr)、ヨウ化セシウム(CsI)のハロゲン化
物や、酸化リチウム(Li2O)、酸化ナトリウム(N
2O)等の酸化物が挙げられる。特にRb、Cs等の
ハロゲン化物、とりわけ塩化物、ヨウ化物が好ましい。
【0157】アルカリ金属のハロゲン化物、酸化物を下
層とし、さらに仕事関数の小さい材料(例えば、Li、
Na、K、Mg、Al、Ag、In、あるいは、これら
の1種以上を含む合金)で積層してもよい。陰極は、結
晶粒が細かいことが好ましく、特にアモルファス状態で
あることが好ましい。陰極の合計厚さは10〜1000
nm程度とすることが好ましい。下層を用いた構成での下
層の厚さは0.1〜1nm程度である。
【0158】陰極材料としてアルカリ金属のハロゲン化
物、酸化物を用いることは、青色発光層を有する素子で
は特に有効であり、青色発光光を安定して得ることがで
きる。青色発光系ではホストのエネルギーギャップが緑
系に比べ大きいので、より高効率の電子注入性とホール
注入性が要求される。従来のMgAgのような陰極では
電子注入効率が悪く、これにかわる高効率な材料として
アルカリ金属系が有効である。それは仕事関数が小さい
ためである。また、ハロゲン化物、酸化物の形態をとっ
ても仕事関数は変化しないし、あるいは電界がかかった
ときに還元等が起こり金属になり得る。よって取り扱い
が容易な電子注入材料として最適である。また、有機膜
と電極との密着向上の効果もある。
【0159】アルカリ金属のハロゲン化物、酸化物を陰
極材料として用いることは、特に、青色発光層にその隣
接層となる電子輸送層やホール輸送層の電子注入輸送性
化合物やホール注入輸送性化合物をホスト材料として用
いない態様においては必須である。
【0160】また、陰極界面の有機物層にLi等の金属
をドープしてもよい。
【0161】さらに、水分や酸素に触れないように、ガ
ラス板や金属缶を接着し、充分乾燥した稀ガスやN2
ような安定なガスを封入して封止すればよい。
【0162】また、電極形成の最後にAlや、フッ素系
化合物を蒸着・スパッタすることで封止効果が向上す
る。
【0163】なお、トリス(8−キノリノラト)アルミ
ニウム(AlQ3)等を電子注入および/または輸送層
に用い、陰極をスパッタにより形成するような場合、電
子注入および/または輸送層に対するスパッタによるダ
メージを防止するために、電子注入および/または輸送
層と陰極との間にルブレン等のナフタセン誘導体(前
記)の層を0.1〜20nm厚に形成することができる。
【0164】<陽極>有機EL素子を面発光させるため
には、少なくとも一方の電極が透明ないし半透明である
必要があり、上記のように陰極の材料には制限があるの
で、好ましくは発光光の透過率が80%以上となるよう
に陽極の材料および厚さを決定することが好ましい。具
体的には、例えば、ITO(錫ドープ酸化インジウ
ム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、Sn
2 、Ni、Au、Pt、Pd、ドーパントをドープし
たポリピロールなどを陽極に用いることが好ましく、特
にITO、IZOが好ましい。ITOは、通常In2
3 とSnO2 とを化学量論組成で含有するが、酸素量は
多少これから偏倚していてもよい。IZOは、通常In
23 とZnOとを化学量論組成で含有するが、酸素量
は多少これから偏倚していてもよい。In2 3 に対す
るSnO2 の混合比は、1〜20wt%、さらには5〜1
2wt%が好ましい。また、IZOでのIn2 3 に対す
るZnOの混合比は、通常、12〜32wt%程度であ
る。また、陽極の厚さは10〜500nm程度とすること
が好ましい。また、素子の信頼性を向上させるために駆
動電圧が低いことが必要であるが、好ましいものとして
10〜30Ω/□または10Ω/□以下(通常0.1〜
10Ω/□)のITOが挙げられる。
【0165】また、ディスプレイのような大きいデバイ
スにおいては、ITOの抵抗が大きくなるのでAl配線
をしてもよい。
【0166】上記陽極の透明導電膜は、通常オーバーコ
ート層上に成膜され、パターニングされる。これらの透
明導電膜の抵抗値が高すぎる場合には補助配線としてよ
り低抵抗率の良導体を発光領域以外の部分に形成し透明
導電膜と接続することで、電圧降下を抑制することが可
能である。低抵抗率金属としてはAl、Ag、Au、C
u、Mo、W、Ta、Ni、Crなど金属や、これらを
主成分とする合金、あるいは低抵抗率のシリサイドを用
いることができる。
【0167】EL素子、特に有機EL素子の陽極、陰極
間の漏れ電流の抑制が必要な場合には透明導電膜の端部
や補助配線を絶縁膜で被覆する。絶縁膜が透明導電膜の
発光面と接する部分の段差は60度以下の順テーパーに
する事でさらに漏れ電流を抑制することが可能となる。
【0168】必要で有れば隣り合う素子の陰極を分離す
るための素子分離構造体を形成することが可能である。
【0169】素子分離構造体は歩留まり良くパネルを生
産するためにオーバーハング部を有することが、実用上
は必須と言える。
【0170】この後に発光機能を有する有機物を含む材
料を成膜する。この材料は単層でも複数層でも良く、ま
た、複数層である場合は少なくとも発光機能領域が有機
物であればよい。
【0171】さらに、素子の有機層や電極の劣化を防ぐ
ために、素子を封止板等により封止することが好まし
い。封止板は、湿気の浸入を防ぐために、接着性樹脂層
を用いて、封止板を接着し密封する。封止ガスは、A
r、He、N2 等の不活性ガス等が好ましい。また、こ
の封止ガスの水分含有量は、100ppm 以下、より好ま
しくは10ppm 以下、特には1ppm 以下であることが好
ましい。この水分含有量に下限値は特にないが、通常
0.1ppm 程度である。
【0172】封止板の材料としては、好ましくは平板状
であって、ガラスや石英、樹脂等の透明ないし半透明材
料が挙げられるが、特にガラスが好ましい。このような
ガラス材として、コストの面からアルカリガラスが好ま
しいが、この他、ソーダ石灰ガラス、鉛アルカリガラ
ス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、シリカ
ガラス等のガラス組成のものも好ましい。特に、ソーダ
ガラスで、表面処理の無いガラス材が安価に使用でき、
好ましい。封止板としては、ガラス板以外にも、金属
板、プラスチック板等を用いることもできる。
【0173】封止板は、スペーサーを用いて高さを調整
し、所望の高さに保持してもよい。スペーサーの材料と
しては、樹脂ビーズ、シリカビーズ、ガラスビーズ、ガ
ラスファイバー等が挙げられ、特にガラスビーズ等が好
ましい。スペーサーは、通常、粒径の揃った粒状物であ
るが、その形状は特に限定されるものではなく、スペー
サーとしての機能に支障のないものであれば種々の形状
であってもよい。その大きさとしては、円換算の直径が
1〜20μm 、より好ましくは1〜10μm 、特に2〜
8μm が好ましい。このような直径のものは、粒長10
0μm 以下程度であることが好ましく、その下限は特に
規制されるものではないが、通常直径と同程度以上であ
る。
【0174】なお、封止板に凹部を形成した場合には、
スペーサーは使用しても、使用しなくてもよい。使用す
る場合の好ましい大きさとしては、前記範囲でよいが、
特に2〜8μm の範囲が好ましい。
【0175】スペーサーは、予め封止用接着剤中に混入
されていても、接着時に混入してもよい。封止用接着剤
中におけるスペーサーの含有量は、好ましくは0.01
〜30wt%、より好ましくは0.1〜5wt%である。
【0176】接着剤としては、安定した接着強度が保
て、気密性が良好なものであれば特に限定されるもので
はないが、カチオン硬化タイプの紫外線硬化型エポキシ
樹脂接着剤を用いることが好ましい。
【0177】本発明において、有機EL構造体を形成す
る基板としては、非晶質基板たとえばガラス、石英な
ど、結晶基板たとえば、Si、GaAs、ZnSe、Z
nS、GaP、InPなどがあげられ、またこれらの結
晶基板に結晶質、非晶質あるいは金属のバッファ層を形
成した基板も用いることができる。また金属基板として
は、Mo、Al、Pt、Ir、Au、Pdなどを用いる
ことができ、好ましくはガラス基板が用いられる。基板
は、光取り出し側となる場合、上記電極と同様な光透過
性を有することが好ましい。
【0178】本発明のEL表示装置に用いられる有機E
L素子は、通常、直流駆動型、パルス駆動型のEL素子
として用いられるが、交流駆動とすることもできる。印
加電圧は、通常、2〜30V 程度とされる。
【0179】有機EL素子は、例えば基板/ホール注入
電極/ホール注入輸送層/発光層/電子注入輸送層/陰
電極(電子注入電極)/保護層とが順次積層された構成
とすることができる。
【0180】また、上記発明の素子は、膜厚方向に多段
に重ねてもよい。このような素子構造により、発光色の
色調調整や多色化を行うこともできる。
【0181】<無機EL素子>無機EL素子は、電気絶
縁性基板と所定のパターンに形成された第1電極と第1
絶縁体層とからなる構造体と、さらにその上に設けられ
た真空蒸着、スパッタリング法、CVD法等で形成され
るエレクトロルミネセンスを生じる発光層と第2絶縁体
層と、好ましくは透明電極からなる第2電極層とを有す
る基本構造を有する。また、第1絶縁体層および第2絶
縁体層の少なくとも一方の材質が、次ぎに詳細に説明す
るような特定組成物であることが好ましい。
【0182】発光層は、通常のEL素子と同様であり、
第2電極は通常の薄膜プロセスを使って設けられるIT
O膜等を用いる。
【0183】好ましい発光層の材料としては、例えば、
月刊ディスプレイ ’98 4月号最近のディスプレイ
の技術動向 田中省作 p1〜10に記載されているような
材料を挙げることができる。具体的には、赤色発光を得
る材料として、ZnS、Mn/CdSSe等、緑色発光
を得る材料として、ZnS:TbOF、ZnS:Tb、
ZnS:Tb等、青色発光を得るための材料として、S
rS:Ce、(SrS:Ce/ZnS)n、CaCa2
4:Ce、Sr2Ga25:Ce等を挙げることができ
る。
【0184】また、白色発光を得るものとして、Sr
S:Ce/ZnS:Mn等が知られている。
【0185】これらのなかでも、上記IDW(Internati
onal Display Workshop)’97 X.Wu"Multicolor Thin-Fi
lm Ceramic Hybrid EL Displays" p593 to 596 で検討
されている、SrS:Ceの青色発光層を有するELに
本発明を適用することにより特に好ましい結果を得るこ
とができる。
【0186】発光層の膜厚としては、特に制限されるも
のではないが、厚すぎると駆動電圧が上昇し、薄すぎる
と発光効率が低下する。具体的には、蛍光材料にもよる
が、好ましくは100〜1000nm、特に150〜50
0nm程度である。
【0187】発光層の形成方法は、気相堆積法を用いる
ことができる。気相堆積法としては、スパッタ法や蒸着
法等の物理的気相堆積法や、CVD法等の化学的気相堆
積法を挙げることができる。これらのなかでもCVD法
等の化学的気相堆積法が好ましい。
【0188】また、特に上記IDWに記載されているよ
うに、SrS:Ceの発光層を形成する場合には、H2
S雰囲気下、エレクトロンビーム蒸着法により形成する
と、高純度の発光層を得ることができる。
【0189】発光層の形成後、好ましくは加熱処理を行
う。加熱処理は、基板側から電極層、絶縁層、発光層と
積層した後に行ってもよいし、基板側から電極層、絶縁
層、発光層、絶縁層、あるいはこれに電極層を形成した
後にキャップアニールしてもよい。通常、キャップアニ
ール法を用いることが好ましい。熱処理の温度は、好ま
しくは600〜基板の焼結温度、より好ましくは600
〜1300℃、特に800〜1200℃程度、処理時間
は10 〜600分、特に30〜180分程度である。
アニール処理時の雰囲気としては、N2 、Ar、Heま
たはN2 中にO 2 が0.1%以下の雰囲気が好ましい。
【0190】透明電極材料は、電界を効率よく発生させ
るため、比較的低抵抗の物質が好ましい。具体的には、
錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化イ
ンジウム(IZO)、酸化インジウム(In23 )、
酸化スズ(SnO2 )および酸化亜鉛(ZnO)のいず
れかを主組成としたものが好ましい。これらの酸化物は
その化学量論組成から多少偏倚していてもよい。In2
3 に対するSnO2の混合比は、1〜20wt%、さら
には5〜12wt%が好ましい。また、IZOでのIn2
3 に対するZnOの混合比は、通常、12〜32wt%
程度である。
【0191】第1絶縁体層に以下に詳細に説明する特定
組成の強誘電体材料を用いる場合、基板、第1電極、第
1絶縁体層が積層セラミック構造体であることが好まし
い。この場合、第1絶縁体層と基板に同一の材料または
同一の材料系を用いることができる。
【0192】第1絶縁体層は、チタン酸バリウム系の強
誘電体からなり、主成分としてチタン酸バリウム、副成
分として酸化マグネシウムと、酸化マンガンと、酸化バ
リウムおよび酸化カルシウムから選択されるすくなくと
も1種と、酸化ケイ素とを含有する。チタン酸バリウム
をBaTiO3に、酸化マグネシウムをMgOに、酸化
マンガンをMnOに酸化バリウムをBaOに酸化カルシ
ウムをCaOに、酸化ケイ素をSiO2 にそれぞれ換算
したとき、絶縁体層中における各化合物の比率は、Ba
TiO3100モルに対しMgO:0.1〜3モル、好
ましくは0.5〜1.5モル、MnO:0.05〜1.
0モル、好ましくは0.2〜0.4モル、BaO+Ca
O:2〜12モル、SiO2:2〜12モルである。
【0193】(BaO+CaO)/SiO2は特に限定
されないが、通常、0.9〜1.1とすることが好まし
い。BaO、CaO、SiO2は、(BaxCa1-xO)y
・SiO2として含まれていてもよい。この場合、緻密
な焼結体を得るためには、0.3≦x≦0.7、0.9
5≦y≦1.05とすることが好ましい。
【0194】(BaxCa1-xO)y・SiO2の含有量
は、BaTiO3、MgOおよびMnOの合計に対し、
好ましくは、1〜10重量%、より好ましくは4〜6重
量%である。
【0195】なお、各酸化物の酸化状態は特に限定され
ず、各酸化物を構成する金属元素の含有量が上記範囲で
あればよい。
【0196】第1絶縁体層には、BaTiO3に換算し
たチタン酸バリウム100モルに対し、Y23に換算し
て1モル以下の酸化イットリウムが副成分として含まれ
ることが好ましい。Y23含有量の下限は特にないが、
十分な効果を実現するためには、0.1モル以上含まれ
ることが好ましい。酸化イットリウムを含む場合、(B
xCa1-xO)y・SiO2の含有量は、BaTiO3
MgO、MnOおよびY23の合計に対し、好ましく
は、1〜10重量%、より好ましくは4〜6重量%であ
る。
【0197】なお、第1絶縁体層には他の化合物が含ま
れてもよいが、酸化コバルトは容量変化を増大させるの
で実質的に含まれないことが好ましい。
【0198】上記各副成分の限定理由は下記のとおりで
ある。酸化マグネシウムの含有量が前記範囲未満である
と、容量の温度特性が劣化する。酸化マグネシウムの含
有量が前記範囲を越えると、焼結性が急激に悪化し、緻
密化が不十分となって絶縁耐圧の経時変化が大きくな
り、薄い膜厚で使うことが難しくなる。
【0199】酸化マンガンの含有量が前記範囲未満であ
ると、良好な耐還元性が得られず、第1電極に酸化され
やすいNiを使ったときに、絶縁耐圧の経時変化が大き
くなり、薄い膜厚で使うことが難しくなる。酸化マンガ
ンの含有量が前記範囲を越えていると、容量の経時変化
が大きくなり、発光素子の発光輝度の経時変化が大きく
なる。
【0200】BaO+CaOや、SiO2、(BaxCa
1-xO)y・SiO2の含有量が少なすぎると容量の経時
変化が大きくなり、発光素子の発光輝度の経時変化が大
きくなる。含有量が多すぎると誘電率が急激に低下し、
発光開始電圧が上昇し、また輝度が低下する。
【0201】酸化イットリウムは、絶縁耐圧の耐久性を
向上させる。 酸化イットリウムの含有量が前記範囲を
越えると、容量が減少し、また、焼結性が低下して緻密
化が不十分となることがある。
【0202】また、第1絶縁層中には、酸化アルミニウ
ムが含有されていてもよい。酸化アルミニウムの添加
は、焼結温度を低下させることができる。Al23に換
算したときの酸化アルミニウムの含有量は、第1絶縁体
層材料全体の1重量%以下が好ましい。酸化アルミニウ
ムの含有量が多すぎると、逆に第1絶縁体層の焼結を阻
害する。
【0203】第1絶縁体層の平均結晶粒径は、特に限定
されるものではないが、上記組成とすることにより、微
細な結晶が得られる。通常、平均結晶粒径は0.2〜
0.7μm 程度である。
【0204】上記の積層セラミック構造体を用いる場合
の第1電極層の導電材料は、特に限定されないが、主成
分としてAg、Au、Ni、Pd、Pt、Cu、Fe、
Co、Mo、W等の金属の1種または2種以上や、これ
らの合金等を用いることができる。
【0205】基板の材料は、上記の積層セラミック構造
体を用いる場合、特に限定されないが、Al23、及び
Al23に種々の目的、例えば焼成温度を調整する目的
等でSiO2、MgO、CaO等添加したものを等を用
いる。積層セラミック構造体を用いない場合には、通常
のEL素子で使われているガラス基板を用いることがで
きるが、より高温での処理が可能な高融点ガラスが好ま
しい。
【0206】上記の積層セラミック構造体は、通常の記
載方法により製造される。即ち基板となるセラミック原
料粉末にバインダー混合してペーストを作り、キャステ
ィング成膜し、グリーンシートを製造する。セラミック
の内部電極となる第1電極は、グリーンシート上にスク
リーン印刷法等により印刷される。
【0207】次いで、必要により、焼成を行ったのち、
そのうえに、高誘電体材料粉末にバインダーを混合して
作製されたペーストをスクリーン印刷法等で印刷して、
焼成し積層セラミック構造体が作製される。
【0208】焼成は、脱バインダー処理を行ったのち、
1200〜1400℃、好ましくは1250〜1300
℃で数十〜数時間行う。
【0209】また、焼成では、酸素分圧を10-8〜10
-12気圧とすることが好ましい。この条件下では第1絶
縁体層が還元雰囲気であるため、電極に安価な卑金属、
例えばNi、Cu、W、Moのいずれか1種またはこれ
らのいずれか1種以上を主成分とする合金等を使用する
ことができる。この場合、必要に応じて、グリーンシー
トと第1電極のパターンの間に酸素の拡散防止層、例え
ば第1絶縁体層と同じ層を設けて焼成することができ
る。
【0210】還元性雰囲気中で焼成した場合、複合基板
にはアニールを施すことが好ましい。アニールは、第1
絶縁体層を再酸化するための処理であり、これにより絶
縁耐圧の経時変化を小さくすることができる。
【0211】アニール雰囲気中の酸素分圧は、10-6
圧以上、特に10-5〜10-4気圧とすることが好まし
い。酸素分圧が前記範囲未満であると絶縁体層または誘
電体層の再酸化が困難であり、前記範囲を超えると内部
導体が酸化する傾向にある。
【0212】アニールの際の保持温度は、1100℃以
下、特に500〜1000℃とすることが好ましい。保
持温度が前記範囲未満であると絶縁体層または誘電体層
の酸化が不十分となって寿命が短くなる傾向にあり、前
記範囲を超えると電極層が酸化し、容量が低下するだけ
でなく、絶縁体素地、誘電体素地と反応してしまい、寿
命も短くなる傾向にある。
【0213】なお、アニール工程は昇温および降温だけ
から構成してもよい。この場合、温度保持時間は零であ
り、保持温度は最高温度と同義である。また、温度保持
時間は、0〜20時間、特に2〜10時間が好ましい。
雰囲気用ガスには、加湿したN2 ガス等を用いることが
好ましい。
【0214】積層セラミック構造体の作製法は、この外
にも種々の方法を採用することができる。例えば、
【0215】(1)PET等のフィルムシートを用意
し、その上に第1絶縁体層用の所定の誘電体材料を含む
ペーストを印刷法等で全面に印刷し、その上に第1電極
用の導電材料を含むペーストのパターンをスクリーン印
刷法等で形成し、その上に基板用のアルミナその他の添
加物等含むペーストからなるグリーンシートを形成した
積層体を作り、フィルムシートからはずして、焼結す
る。この場合には、フィルムシートと接していた面に発
光層等を設けることになるが、この方法では、非常に平
坦な面が得られるのが特徴である。
【0216】(2)予め焼成されたアルミナ等のセラミ
ック基板を用意し、基板面に第1電極用の導電材料を含
むペーストのパターンを印刷法等で形成し、その上に第
1絶縁体層用の所定の誘電体材料を含むペーストをスク
リーン印刷等で全面に印刷し、基板ごと焼結する方法等
を採用することができる。
【0217】EL素子では、互いに直交する第1電極と
第2電極で画定された部分で発光表示を行うものであ
り、電極は電流供給の機能と画素表示の機能を兼ねるも
のであり、必要に応じて任意のパターンに形成される。
【0218】基板、第1電極、第1絶縁体層を積層セラ
ミック構造体として作製する場合、第1電極のパターン
はスクリーン印刷法により容易に形成できる。通常、E
L素子のディスプレイにおいては極端に微細な電極パタ
ーンが要求されることはほとんどなく、スクリーン印刷
法で十分であり、大面積に低コストで電極形成できる利
点を有している。微細な電極パターンが要求される場合
にはフォトリソグラフ技術を用いることもできる。
【0219】以上説明した積層セラミック構造体の上
に、蒸着やスパッタ等の薄膜プロセスにより、発光層等
を形成し無機EL素子が得られる。
【0220】
【実施例1】図7〜14に3色のカラーフィルターを用
いて、5色の表示色を得る例を示す。ここで、図7,
9,11,13は平面図。図8,10,12,14は、
それぞれ図7,9,11,13のA−A’断面矢視図で
ある。図7,8は、基板1上に顔料分散型カラーフィル
ターを、上段から順に青2Bと緑2Gとの混在、青2
B、緑2G、赤2R、カラーフィルター無し(オーバー
コートのみ)3aの状態に形成したものを示している。
緑と青は150μm のピッチでストライプ状に形成し
た。カラーフィルター上にはオーバーコート層3が形成
されており、さらに保護膜4としてSiO2 を成膜し
た。
【0221】図9,10は、透明導電膜5としてITO
を成膜して、パターニングした状態を示す。ITOは1
00nmの膜厚に成膜し、フォトリソグラフイーにより短
冊状にレジストパターンを形成して、市販の薬液、HC
l:HNO3 :H2O=6:1:19の比率の混酸でエ
ッチングした。
【0222】レジスト除去後に、有機層6として発光機
能を有する有機物を含む材料を成膜した状態を図11,
12に示す。材料は、ホール注入層としてポリ(チオフ
ェン−2,5−ジイル)を10nmの厚さに、ホール輸送層
兼黄色発光層としてTPDにルブレンを1wt%の割合で
ドープしたものを共蒸着で5nmの膜厚に成膜した。ルブ
レンの濃度は0.1〜10wt%程度が好ましく、この濃
度で高効率で発光する。濃度は発光色の色バランスより
決定すればよく、この後成膜する青色発光層の光強度と
波長スペクトルにより左右される。さらに青色発光層と
しても4‘−ビス[(1,2,2−トリフェニル)エテニ
ル]ビフェニルを50nm、電子輸送層としてAlq3 を
10nm成摸した。
【0223】最後に、図13,14に示すように陰極7
としてAl・Li合金及びAlを真空蒸着した。
【0224】こうして得られたパネルを発光させると、
目視で順に水色、青、緑、赤、白の発光が観察された。
【0225】
【実施例2】図15に、カーステレオ用の表示パネルを
構成した例を示す。図に示した文字情報表示部は101
白色表示、スペクトルインジケーター部103は、上部
103aが黄色、下部103bが水色、ピークインジケ
ーター部102は、上部102aが赤、中央部102b
を黄色、下部102cを青とした。さらに、パネル中央
の時間表示部104は緑色とした。電源表示、動作モー
ド等を表す他部分の色配置の説明は略す。
【0226】黄色は緑と赤のカラーフィルターを1:2
で、水色は青フィルターとカラーフィルター無しの部分
を4:1の面積比率でモザイク配置し形成した。形成方
法は実施例1と同様である。
【0227】透明導電膜として成膜したITOを所望の
形状にパターニングし、補助配線としてTiNを50n
m、Alを300nm積層してパターニングした。さらに
発光部分と配線の引き出し部分を除いて絶縁膜としてポ
ジレジストを1μm 形成した。ポジレジストは180℃
の温度で完全硬化させた。
【0228】次に、陰極を分離するための素子分離構造
体を形成した。まず、ポリイミドを2μm 塗布し、11
5℃で乾燥後にレジストを3μm 塗布し、フォトリソグ
ラフイーによりパターンを形成した。十分な時間現像液
に浸漬することにより、レジストの下のポリイミドがエ
ッチングされ、レジストがオーバーハングするような構
造を形成することができた。これは特開平9−3307
92号公報、特開平10−172765号公報に示した
構造、方法である。さらに特開平9−41663号公報
に示したようなひさし構造を持つメタルマスクを用い
て、実施例1と同様にホール注入層、ホール輸送層兼黄
色発光層、青色発光層を成膜し、引き続き真空を破らず
にAl・Li合金を5nm、Alを300nmスパッタ法に
より成膜した。さらにSiONを50nmやはりスパッタ
法で成膜した。
【0229】AlとSiONは素子分離構造体のひさし
の下まで充分回り込み、有機層とAl・Liを完全に覆
う状態になった。
【0230】水分や酸素に触れないように、ガラス板を
接着し、充分乾燥した稀ガスやN2のような安定なガス
を封入して封止してパネルを完成させた。
【0231】パネルは3色しかカラーフィルターを用い
ていないにも関わらず、カラーフィルターの配置を工夫
することにより白、赤、緑、青、黄色、水色の6色を表
示させることができ、視認性がよく、情報量の多い表示
パネルとすることが可能となった。
【0232】
【発明の効果】本発明によって、少ないフィルター材料
数でフィルターの材料数より多くの色を表現できる表示
装置を安価に提供可能なEL表示装置を実現することが
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1のカラーフィルターの配置例を示した平面
図である。
【図2】第1のカラーフィルターの配置例を示した図1
のA−A’断面矢視図である。
【図3】第2のカラーフィルターの配置例を示した平面
図である。
【図4】第2のカラーフィルターの配置例を示した図3
のA−A’断面矢視図である。
【図5】第3のカラーフィルターの配置例を示した平面
図である。
【図6】第3のカラーフィルターの配置例を示した図5
のA−A’断面矢視図である。
【図7】本発明の実施例1のカラーフィルターの配置を
示した平面図である。
【図8】図7のA−A’断面矢視図である。
【図9】本発明の実施例1のカラーフィルター上に透明
導電膜を配置した状態を示した平面図である。
【図10】図9のA−A’断面矢視図である。
【図11】本発明の実施例1の有機層を配置した状態を
示した平面図である。
【図12】図11のA−A’断面矢視図である。
【図13】本発明の実施例1の陰極を成膜した状態を示
した平面図である。
【図14】図13のA−A’断面矢視図である。
【図15】本発明の実施例2のパネルを示した平面図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2B 青色カラーフィルター 2G 緑色カラーフィルター 2R 赤色カラーフィルター 3 オーバーコート 4 保護膜 5 透明導電膜(陽極) 6 有機層 7 陰極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 剛 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 (72)発明者 水谷 洋介 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB04 AB13 AB18 BB01 BB04 BB06 CA02 CB01 CB03 CB04 DA01 DA02 DA04 DA05 DB01 DB02 DB03 DC04 EB00 EC01 EC02 FA01 FA03

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 EL素子単位の光取り出し側に並列に配
    置された1または2種以上の色フィルターを有するEL
    表示装置であって、 前記EL素子単位が発する光が無色を含む2種以上の異
    なる色フィルターを透過して表示単位を構成するEL表
    示装置。
  2. 【請求項2】 前記色フィルターは、カラーフィルター
    または蛍光変換フィルターである請求項1のEL表示装
    置。
  3. 【請求項3】 前記色フィルターは、ストライプ状、モ
    ザイク状、またはデルタ状に配置されている請求項1ま
    たは2のEL表示装置。
  4. 【請求項4】 前記色フィルターを透過する前の発光色
    は、単一色である請求項1〜3のいずれかのEL表示装
    置。
  5. 【請求項5】 前記色フィルターを透過する前の発光色
    は、概ね白色である請求項1〜4のいずれかのEL表示
    装置。
  6. 【請求項6】 4色以上の表示色を有する請求項1〜5
    のEL表示装置。
  7. 【請求項7】 前記色フィルターのいずれかは、少なく
    とも可視光に対し透明な部分を有し、この透明部分から
    EL素子単位の発光色が概ね変化せずに外部に取り出さ
    れる請求項1〜6のいずれかのEL表示装置。
  8. 【請求項8】 前記2種以上の色フィルターの面積比に
    より、表示単位の色調を調整する請求項1〜7のいずれ
    かのEL表示装置。
  9. 【請求項9】 前記EL素子単位の発光機能を有する部
    分は有機材料を主成分とする請求項1〜8のいずれかの
    EL表示装置。
  10. 【請求項10】 前記EL素子単位の発光機能を有する
    部分は、ドーパント濃度により表示単位の色調を調整す
    る請求項9のEL表示装置。
  11. 【請求項11】 セグメント表示部とドットマトリクス
    表示部を有し、 前記セグメント表示部のフィルター材料が、ドットマト
    リクス表示部のフィルター材料の色数以下のフィルター
    材料で構成されている請求項1〜10のEL表示装置。
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