JP2001054560A - 機能剤の蒸散器 - Google Patents

機能剤の蒸散器

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JP2001054560A
JP2001054560A JP11233868A JP23386899A JP2001054560A JP 2001054560 A JP2001054560 A JP 2001054560A JP 11233868 A JP11233868 A JP 11233868A JP 23386899 A JP23386899 A JP 23386899A JP 2001054560 A JP2001054560 A JP 2001054560A
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秀樹 大河内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器の内外圧力差が大きくなっても液漏れが
生じず、長期間にわたって安定して機能剤を周囲に蒸散
できる機能剤の容器を提供する。 【解決手段】 上部に開口を有し且つ内部に液状の機能
剤(L)を収容する容器(1)、該容器(1)内の機能剤(L)を吸
液する吸液芯(5)、該吸液芯(5)を挿通する挿通部が形成
され且つ該吸液芯(5)を挿通した状態で該容器(1)の上部
開口に冠着される中栓(4)、及び該吸液芯(5)の上部外周
を囲繞するように配設された発熱体(2)を含む機能剤(L)
の蒸散器であって、該中栓(4)に該吸液芯(5)を挿通した
状態で収縮チューブ(6)によって、該中栓(4)の下部外周
面と、前記挿通部より下部の該吸液芯(5)の外周面とを
一体に密着被覆したことを特徴とする機能剤(L)の蒸散
器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その内部に殺虫剤
液、殺菌剤液、消臭剤液、芳香剤液などからなる機能剤
液中に吸液芯を浸漬して機能剤を吸液すると共に、吸液
芯の上部を加熱することで機能剤を蒸発させて、周囲に
機能剤を蒸散させるための蒸散器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、殺虫剤、殺菌剤、消臭剤、芳香
剤などの機能剤を加熱蒸散させて、これらの機能剤が有
する殺虫、殺菌、消臭、芳香などの機能を引き出すため
の蒸散器が、それぞれの機能が要求される場所において
用いられている。
【0003】例えば、このような機能剤を加熱して蒸発
させ、該機能剤を周囲に蒸散させるための蒸散器として
は、図3に示すように基本構成として、機能剤を収納す
るための容器1、機能剤を加熱して蒸散させるための発
熱体2、及び収納ケース3などからなるものが提案され
ている。
【0004】該図において、前記の容器1は、その上部
の開口にシール部材として冠着される中栓4’を有して
おり、更に、該中栓4’には吸液芯5が該中栓を上下に
貫いて挿通させられている。したがって、該中栓4を容
器1の開口に冠着することで、容器1内に密封状態で機
能剤Lを収容できる。なお、該吸液芯5は、連続する空
隙が形成された多孔質材料で形成されているため該空隙
を介して、毛細管作用によって機能剤を吸液することが
できる。
【0005】このようにして、容器1内に収容された機
能剤L中に該吸液芯5の下部を浸漬させることにより、
機能剤Lは該吸液芯5を介して、毛細管作用によって該
吸液芯5の上部にまで吸い上げられる。なお、該吸液芯
5の上部は、前述のように中栓4の上端から上方へ突出
させられており、しかも、この部分を囲繞するように配
設された発熱体2によって加熱されるため、吸液芯5を
介して吸い上げられた機能剤Lは蒸発させられて周囲に
蒸散させられる。
【0006】ここで、前記の収納ケース3は、容器1を
その内部に収納することで、衝撃などの強い力が外部か
ら蒸散器本体に加わった時に、該容器1や該吸液芯5が
破壊したり、あるいは損傷したりしないように保護する
役割を果たす。更に、該収納ケース3は、高温になった
発熱体2が直接外部に露出して人が火傷をしないように
発熱体2をカバーする役割をも果たし、加えて、加熱蒸
発させた機能剤Lを、その上部の通気孔31から煙突効
果によって周囲に蒸散させる役割を果たしている。
【0007】このような公知の機能剤の蒸散器において
は、加熱された吸液芯5を介して熱が容器1に収容され
た機能剤Lに伝わり、該機能剤Lが加熱されて膨張する
と共に、その一部は容器1内でも気化することとなるた
め、容器1の内部圧力が高くなって、液漏れが発生する
という問題を惹起する。また、低気圧の接近などの気候
の変化によって容器1の外部圧力が逆に低下した場合に
も、容器1の内外圧力差が大きくなって、液漏れが発生
するという問題を惹起する。
【0008】このような現象は、吸液芯5を挿通する中
栓4’の挿通面のシール性が多孔質の吸液芯5を挿通す
るが故に、悪いことに起因しているものと考えられる。
このシール性が悪いことの要因としては、(1) 従来の中
栓4’と吸液芯5との挿通面の形状は吸液芯5の挿入方
向に沿って真っ直ぐに伸びた円筒状であり、(2) 吸液芯
5の表面状態も多孔質であるが故に表面が荒れており、
(3) 吸液芯5をスムーズに挿通するために、ある程度の
間隙を有するハメアイ公差が必要とされること、などが
考えられる。そして、このような諸要因によって、中栓
4’と吸液芯5との間に形成された挿通面での機能剤L
の液の通過抵抗が小さくなるため、容器1の内外圧力差
が大きくなると、該挿通面に沿って機能剤Lが容易に押
し上げられ、これによって液漏れを惹起するものと考え
られる。
【0009】このような問題を解決するために、従来よ
り色々な試みがなされている。例えば、実公平1−37
422号公報には、図3及び図4(図3に示した吸液芯
5を挿通する中栓4’の挿通面を拡大した図)に示すよ
うに中栓4’の吸液芯5の挿通面の上部に均圧孔Hを設
けることで、この均圧孔Hを介して容器1内外の圧力を
均圧にすることが提案されている。このような均圧孔H
を形成した中栓4を有した揮散器により、吸液芯5の挿
通面上部と下部との間が均圧化され、容器1内の内外温
度差の変化に起因する圧力差が原因となる液漏れは防止
出来る。
【0010】しかしながら、このような場合でも、吸液
芯5が中栓4’によって保持されている部分の長さは、
吸液芯5の全長に対し、その保持部の長さの割合が低い
ので、吸液芯5の前後左右でぶれが生じやすくなり、こ
の機能剤Lの収納容器1を収納ケース3に収納設置する
ときやその他の取り扱い時に、吸液芯5の上部が器具内
面等に接触して吸液芯5が折れ易いという問題がある。
また、この従来技術では、何らかの原因で蒸散器が横転
したりすると、機能剤Lを収容する容器1内から機能剤
Lが流出するという重大な問題を有している。
【0011】以上に述べたように、従来の技術では、容
器内外の圧力差の拡大や容器の転倒などが起こった場合
に、該容器1から液漏れが生じるという大きな問題を有
している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の機能
剤の蒸散器が有する問題を解決して、外気圧の変化や、
加熱された吸液芯からの伝熱によって、容器の内外圧力
差が拡大した場合に、該容器からの液漏れを発生させる
ことなく、長期間に渡って安定して機能剤を周囲に蒸散
させることができ、さらにある程度の衝撃などが揮散器
に作用しても、吸液芯が損傷を受けない機能剤の蒸散器
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明によれ
ば、「上部に開口を有し且つ内部に液状の機能剤を収容
する容器、該容器内の機能剤を吸液する吸液芯、該吸液
芯を挿通する挿通部が形成され且つ該吸液芯を挿通した
状態で該容器の上部開口に冠着される中栓、及び該吸液
芯の上部外周を囲繞するように配設された発熱体を含む
機能剤の蒸散器であって、該中栓に該吸液芯を挿通した
状態で収縮チューブによって、該中栓の下部外周面と、
前記挿通部より下部の該吸液芯の外周面とを一体に密着
被覆したことを特徴とする機能剤の蒸散器」が提供され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】ここで、本発明で使用する機能剤
としては、殺虫剤であれば、ピレスロイド系殺虫剤、カ
ーバイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤など従来用いられ
ているものを例示できる。この場合、一般に安全性が高
いことから、アレスリン、d1・d−T80−アレスリ
ン、d・d−T80−アレスリン、d・d−T80−プ
ラレトリン、フタルスリンフタルスリン、d−T80−
レスメトリン、ペルメトリン、フェノトリン、フェンバ
レレート、シペルメトリン、シフェノトリン、エムペン
トリン、テラレスリン、エトフェンプロクスなどのピレ
スロイド系殺虫剤がより好ましい。
【0015】また、殺菌・抗カビ剤としては、O−フェ
ニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、2−
クロロ−4−フェニルフェノール、チモールなどが挙げ
られる。
【0016】また、香料としては、シトロネロール、オ
イゲノール、メントール、リナロールなどを挙げること
ができる。つまり、本発明の機能剤としては、殺虫剤、
防カビ剤、消臭剤、忌避剤、香料などの液状を呈する剤
であれば、好適に使用することができる。
【0017】更に、本発明において用いる吸液芯として
は、一種以上の無機及び/又は有機物質の粉末からなる
マトリックス(母材)をバインダー(結合材)と共に練
り込んで、押出し成形や圧縮成形などによって成形した
後、乾燥したり、焼成したりしたものを用いることがで
きる。或いは、場合によれば、紐、不織布、編織物等の
繊維状物を使用することもできる。つまり、本発明の目
的を妨げない範囲において、容器内に収納された液状の
機能剤を吸液できる機能を有する吸液芯であれば、好適
に使用できる。
【0018】その際、前記のマトリックス(母材)とし
ては、クレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、石膏、
パーライト、ベントナイト、酸性白土、火山岩、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン
酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、乳酸カ
ルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、
コロイダルシリカ、乳糖、白糖、でんぷん、CMC、M
C、ヒドロキシプロピタルスターチ、水酸化アルミナマ
グネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、グラ
スファイバー、岩綿、セピオライト、コークス、黒鉛、
木炭、セルロース、パルプ、リンター、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイト、ポリア
ミド、ポリエステル等を例示することができる。
【0019】また、バインダー(結合材)としては、C
MC、MC、ヒドロキシエチルセルロース等の各種セル
ロース誘導体、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルア
ルコール(PVA)、澱粉及びその誘導体、プルラン、
ガゼイン及びその誘導体、アルギン酸及びその誘導体、
カードラン、寒天、カラギーナン、ジュランガム、サク
シノグルカン、ファーセレタン、カラヤガム、アカシア
ガム、タマリンドガム、アクリルアミド系重合体、ドラ
ガントゴム、デキストラン、アルブミン、大豆タンパク
質、ポリビニールエーテル、ポリエチレンイミン、ニゲ
ラン、ルティン酸、リンマンナン、レバン、ペクチン、
ポリビニルピロリドン、コラーゲン、ポリビニルメタク
リレート、コンドロイチン硫酸ナトリウムなどの各種増
粘剤あるいは水溶性高分子、ポリフェニレンサルファイ
ト(PPS)、ポリビニルブチラール(PVB)、アク
リル系樹脂、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(P
P)、ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル系重
合体(EVA)、フェノーノ樹脂、メラミン系樹脂、尿
素系樹脂、タール、ピッチ、ウレタン、ワックスエマル
ジョン、コロイダルシリカ、メタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム、水ガラス、リン酸アルミニウム、リン酸ナト
リウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、リ
ン酸水素アルミニウム等を例示することができる。
【0020】また、本発明では収縮チューブを使用する
が、この収縮チューブの材質としては、加熱することに
よってチューブを熱収縮させるポリエステル系樹脂、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン系
共重合体樹脂、塩化ビニル樹脂などを使用した熱収縮チ
ューブ、或いはゴム状弾性を利用したシリコーンゴムな
どのゴム材からなる弾性チューブを例示することができ
る。
【0021】ここで、前記のポリエステル系樹脂として
は、ポリエチレンテレフタレートのみでもよく、また、
ポリエチレンテレフタレート成分を主体とする共重合体
でも良い。共重合体としては、例えばポリエチレンテレ
フタレート/イソフタレート共重合体、ポリエチレンテ
レフタレート/セパケート共重合体などが挙げられる。
【0022】なお、収縮チューブとして熱収縮チューブ
を使用する場合には、例えば熱収縮特性を付与するため
に、電子線照射架橋、化学架橋および水架橋などの架橋
を行った後、チューブの径方向に加熱膨脹させて冷却す
ることによって製造される。
【0023】また、このようにして製造される熱収縮チ
ューブは絶縁性、耐水性、密封性、接着性などの性能が
要求されることからホットメルト接着剤を内層に塗布あ
るいは2層成形されて使用されている。例えば、特公昭
56−17218号公報に提案されているポリオレフィ
ン系樹脂の内面にダイマー酸ベースのポリアミドを2層
成形し電子線架橋したものが使用される。
【0024】また、特公昭59−5097号公報に提案
されている軟化温度が規定されたポリアミド系熱溶融接
着剤を内壁に設けた収縮チューブを使用することができ
る。
【0025】また、特公昭60−2177号公報に提案
されている加水分解率50〜90重量%のエチレン/酢
酸ビニルコポリマーとアミン価が0.5〜30のポリア
ミド樹脂を片面の必要部分に設けた熱回復性を有するも
のを使用することができる。
【0026】また、特開平5−247426号公報に提
案されている熱回復性を有するゴム或いはプラスチック
製外層チューブの内面にダイマー酸ベースポリアミド2
0〜70重量%とマレイン酸変性のポリオレフィン系樹
脂80〜30重量%の熱溶融型の接着剤層を設けたもの
を使用することができる。
【0027】また、特公平1−29830号公報に提案
されている不飽和カルボン酸またはその無水物を共重合
したポリオレフィン100重量部に、テルペンフェノー
ル樹脂もしくは酸価10以上のロジン類を5〜100重
量部添加した熱溶融型接着剤が内層に形成されたものを
使用することができる。
【0028】また、特開平2−139235号公報に提
案されている外層がエチレン/酢酸ビニル共重合体で、
内層が酢酸ビニル含量20〜45重量%、メルトインデ
ックス10〜100g/10分のエチレン/酢酸ビニル
共重合体である熱収縮チューブを使用することができ
る。
【0029】以下、本発明の機能剤の揮散器の実施の形
態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1
は、本発明の揮散器を模式的に例示した正断面図であっ
て、図2は、図1の主要部分を拡大して模式的に例示し
た拡大正断面図である。
【0030】これらの図において、Lは機能剤、1は該
揮散剤Lの収納容器(以下、単に「容器1」と称す
る)、4は中栓、5は吸液芯、そして6は収縮チューブ
をそれぞれ示す。なお、これらの部材は、既に従来の技
術の欄で述べたように、図3に例示した従来の技術にお
いて使用される揮散器と同様な収納ケース3に格納され
る。そして、該収納ケース3に内蔵された環状発熱体2
によって、容器1の内部から吸液芯5を介して吸液され
た機能剤Lが加熱されて蒸散させられる。
【0031】以上に述べたように構成された本発明の容
器1は、その内部に液状の機能剤Lを収容すると共に、
その上部には吸液芯5を挿入するための挿通開口を有し
ている。また、中栓4は、前記の挿通開口から挿入され
る吸液芯5を該挿通面に固定して密着保持すると共に、
該容器1の挿通開口から機能剤Lが漏れるを防ぐ役割を
果たす。
【0032】その時、本発明は、「中栓4に吸液芯5を
挿通した状態で、該中栓4の下部外周面と、中栓4との
挿通部より下部の吸液芯5の外周面とを収縮チューブ6
によって一体に密着被覆したこと」を一大特徴とする。
【0033】以下、この本発明の一大特徴について、前
記の図1及び2を参照しながら、その実施態様について
収縮チューブ6の作用と共に具体的に説明する。容器1
は機能剤Lを収納し、かつ吸液芯5を挿通した中栓4を
冠着する上部開口を有し、該上部開口には中栓4が冠着
される。
【0034】その際、該中栓4の下部外周面と、該中栓
4に挿通された吸液芯5の挿通部より下方の該吸液芯5
の外周面とを収縮チューブ6によって、一体に密着被覆
することが肝要である。
【0035】以上のような構成により、収納容器3内に
収納された機能剤Lが吸液芯5に吸液され、吸液芯5の
間隙より毛細管現象によって吸い上げられる。そして、
吸い上げられた機能液Lは、吸液芯5の上端部におい
て、加熱蒸散装置の発熱体2により加熱され、周囲に蒸
散される。
【0036】ところで、前記の中栓4は、図2に示すよ
うに吸液芯5を挿通して保持する該挿通保持部を有して
いる。また、中栓4と吸液芯5は、前述のように、中栓
4に吸液芯5を挿通した状態のままで収縮チューブ6に
よって、該中栓4の下部外周面と、前記挿通部より下部
の吸液芯5の外周面とを一体に密着被覆した構造とされ
ている。
【0037】なお、その際、収縮チューブ6は内層に接
着層を有していても、有していなくてもよいが、中栓4
及び/又は吸液芯5との接着力をより強力にするために
内層に接着層を有している方が好ましい。
【0038】以上に述べたように、本発明においては、
収縮チューブ6を使用することにより、中栓4の下部外
周面と、前記挿通部より下部の吸液芯5の外周面とを一
体に密着被覆している。このため、従来の技術において
は、機能剤が液漏れする時の通路であった中栓4と吸液
芯5との間に形成される挿通保持部の下端に直接的に容
器1内外の圧力差が影響することがなくなる。
【0039】つまり、収縮チューブ6の被覆効果によ
り、容器1内外の圧力変化が影響する点が、前記の挿通
保持部の下端から吸液芯5に被覆された収縮チューブ6
の下端(終端)へと移動する。また、熱収縮などの方法
によって、収縮チューブ6を収縮させ、中栓4と吸液芯
5とに該収縮チューブ6を密着被覆させることによっ
て、吸液芯5を保持する中栓4の吸液芯の保持力を高め
ることができ、衝撃などの外力を受けても、吸液芯5が
左右或いは前後にぶれたり、移動することも無くなる。
【0040】このため、従来技術のように、中栓4を吸
液芯5が挿通する挿通面から機能剤が漏れ出すことはな
くなり、温度・気圧の変化及び蒸散器本体の転倒等によ
る液漏れは完全に解消することができる。また、衝撃な
どの強い外力によって、吸液芯5が破損することもなく
なる。
【0041】しかも、収縮チューブの被覆作用によっ
て、中栓4が吸液芯5を保持する力も向上するため、前
述のような大きな外力によっても、吸液芯5の保持位置
は殆ど変化することがない。したがって、常に吸液芯5
を機能剤L中の最適な位置に浸漬配置することも可能と
なる。このため、機能剤Lが消費によって減少しても、
当所の設計通りの位置に吸液芯5を配置でき、機能剤L
を消費し尽くすまで、常に安定して吸液芯5を介して機
能剤Lを吸液でき、吸液した機能剤Lを周囲に蒸散させ
ることを可能とする。
【0042】更に、従来の蒸散器では、吸液芯5と発熱
体2との間の位置関係もふらつくこととなって、常に正
確に一定位置に吸液芯5を保持することができなくなる
ため、長期間に渡って安定して機能剤Lを周囲に蒸散さ
せることも困難となる。
【0043】しかしながら、本発明によれば、吸液芯5
を収縮チューブ6で覆うことによって、例え衝撃などの
外乱が加わっても、吸液芯5が保護されているために損
傷することがない。しかも、中栓4と吸液芯5との間の
接触距離を長く採ることができるため、吸液芯5と発熱
体2との間の位置関係を常に安定して一定の距離に維持
することができる。
【0044】なお、本発明の中栓4は、容器本体1と切
り離した形でパーツ化することで、容器本体1に容易に
着脱できるような構造とすることが好ましい。このよう
にすることで、容器1内部への機能剤Lの補充、吸液芯
の取り付け作業の容易性、中栓の加工の容易性などの利
点がある。
【0045】
【発明の効果】以上に述べた理由から、本発明の蒸散器
は、従来のものと比較すると、低気圧の接近などの気候
の変化に伴う内外圧力差の拡大が生じたり、加熱される
吸液芯からの伝熱による容器1内部の気体と機能剤Lの
熱膨張に伴う内外圧力差の拡大が生じても、容器1から
の機能剤の液漏れが格段に小さい。
【0046】しかも、吸液芯5と中栓4とを収縮チュー
ブを介して一体に密着被覆するため、吸液芯5を安定か
つ確実に保持できる。このため、衝撃などの外部からの
力が加わっても、吸液芯5と発熱体2との間の位置関係
を常に正確に一定位置に維持することができ、常に安定
した機能剤Lの蒸散を確保することができる。
【0047】更には、前述のように吸液芯5を安定して
保持することができる結果として、各パーツを揮散器と
して一体に組み込む際などの取扱い時においても、吸液
芯5の破損等もなく、組み込み作業も容易に行えるとい
う極めて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の揮散器を模式的に例示した正断面図で
ある。
【図2】図1の主要部分(中栓部)を拡大して模式的に
例示した部分正断面図である。
【図3】従来の蒸散器を模式的に例示した正断面図であ
る。
【図4】図3の主要部分(中栓部)を拡大して模式的に
例示した部分正断面図である。
【符号の説明】
1 容器 2 発熱体 3 収納ケース 4 中栓 5 吸液芯 6 収縮チューブ L 機能剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に開口を有し且つ内部に液状の機能
    剤を収容する容器、該容器内の機能剤を吸液する吸液
    芯、該吸液芯を挿通する挿通部が形成され且つ該吸液芯
    を挿通した状態で該容器の上部開口に冠着される中栓、
    及び該吸液芯の上部外周を囲繞するように配設された発
    熱体を含む機能剤の蒸散器であって、 該中栓に該吸液芯を挿通した状態で収縮チューブによっ
    て、該中栓の下部外周面と、前記挿通部より下部の該吸
    液芯の外周面とを一体に密着被覆したことを特徴とする
    機能剤の蒸散器。
  2. 【請求項2】 前記の収縮チューブが加熱によって収縮
    する熱収縮チューブであることを特徴とする請求項1記
    載の機能剤の蒸散器。
  3. 【請求項3】 前記の収縮チューブの内層に接着層が形
    成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の機能剤の蒸散器。
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