JPH07289139A - 加熱蒸散装置および加熱蒸散殺虫方法 - Google Patents

加熱蒸散装置および加熱蒸散殺虫方法

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JPH07289139A
JPH07289139A JP5342895A JP5342895A JPH07289139A JP H07289139 A JPH07289139 A JP H07289139A JP 5342895 A JP5342895 A JP 5342895A JP 5342895 A JP5342895 A JP 5342895A JP H07289139 A JPH07289139 A JP H07289139A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】吸液芯8を具備する殺虫液容器2を収納し、吸
液芯8の受熱部の周囲に間隙11を設けて発熱ユニット
3を備えた加熱蒸散装置において、該吸液芯及び発熱ユ
ニットの上方に内径が10〜30mmの拡散筒を設けて
なる加熱蒸散装置及び該装置を使用する加熱蒸散殺虫方
法。 【効果】放熱エネルギーの損失が大幅に低減し、よって
消費電力を大きく節減できる。また、殺虫液の揮散効率
を格段に高めることができ、よって殺虫液のロスも少な
くなる。しかも、使用上安全である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は殺虫剤、忌避剤などの薬
剤、特に殺虫剤を加熱して蒸散させる加熱蒸散装置及び
加熱蒸散殺虫方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より殺虫等の目的で薬剤を加熱蒸散
させる方法としては(1)いわゆる蚊取線香及び(2)
電気蚊取マットなどが愛好されてきた。近年薬剤溶液中
に多孔質吸液芯を浸漬し、芯上部を加熱し薬剤を加熱蒸
散させる方式が一回毎に交換する必要がないこと、効果
が長時間安定すること等の理由で再び注目されてきた。
この方式はかなり古くから知られており、例えば実公昭
43−25081号公報には直接加熱による方式が記載
されているが、直接加熱による場合には薬剤の分解が激
しいため、一般には間接加熱による方式が採用される傾
向にある。間接加熱による方式としては、吸液芯と発熱
体との間にフェルト等を介在させて加熱する方法が実公
昭36−12459号公報、実公昭46−22585号
公報に記載され、又吸液芯と発熱体とを一定間隔で離間
して加熱する方法が実公昭43−26274号公報、実
公昭44−8361号公報、実公昭45−14913号
公報、実公昭45−29244号公報に記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この当
時のものは、樹脂等の目詰り等により長期の持続性に難
点があり、結局前記蚊取マット、蚊取線香に比べ、その
長所が認識されずに市場には受け入れられずに終ってい
た。
【0004】最近、吸液芯の材質や組成の改良について
種々提案がなされ、例えば特公昭59−40409号公
報や特公昭61−23163号公報に一応の配慮をみる
ことができる。一方、薬液の蒸散効率は、加熱蒸散装置
の構造と密接な関連があるが、これについては例えば特
開昭63−240738号公報に、器体胴部に通気口を
設けた加熱蒸散装置が開示されている程度で、未だ十分
検討されていないのが現状である。
【0005】本発明は、従来の加熱蒸散装置の機能性を
改良し、揮散熱量及び殺虫液のロスが少なく効率的に蒸
散使用でき、かつ拡散力がすぐれ、しかも使用が安全な
加熱蒸散装置及び加熱蒸散殺虫方法を提供する目的でな
されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者は、本タイプの加熱蒸散装置における使用
性、揮散効率、殺虫剤揮散パターンなどについてあらゆ
る角度から検討した結果、加熱蒸散装置に該吸液芯及び
発熱ユニットの上方に内径が10〜30mmの拡散筒を
設けることにより、従来の単なる開口であって実質的に
深さのない拡散口を有する加熱蒸散装置に比べ放熱エネ
ルギーを損失することなくより効率的に、すなわち消費
電力をより節約することができることを見い出した。ま
た、拡散筒を吸液芯及び発熱ユニットの上方に設けるこ
とにより、殺虫液を損失することなく拡散筒を通じてよ
り効率よく揮散させることが可能になり、殺虫効力をよ
り高くできること、更に、外部から針金等の異物を上か
ら挿入した時、拡散筒により電気配線への到達を防止
し、感電防止上極めて有効であることを発見した。
【0007】したがって、本発明は、吸液芯を具備する
殺虫液容器を収納し、発熱ユニットを該吸液芯の受熱部
の周囲に間隙を存して備えた加熱蒸散装置において、該
吸液芯及び発熱ユニットの上方に内径が10〜30mm
の拡散筒を設けたことを特徴とする加熱蒸散装置に関す
る。
【0008】より好ましい態様の前記加熱蒸散装置は、
拡散筒の下端と発熱ユニットの上端との距離が1〜5m
mであり、拡散筒の深さが5〜40mmであるものであ
る。
【0009】拡散筒は発熱ユニットにできる限り近接さ
せるのがより有利であるが、拡散筒を構成する樹脂の熱
劣化を考慮して、拡散筒の下端と発熱ユニットの上端と
の間は1mm以上の間隔を設ける必要がある。一方、拡
散筒の下端と発熱ユニットの上端との間隔が5mmを越
えると、拡散筒を付設した効果を十分に発揮できなくな
る。従って、拡散筒の下端と発熱ユニットの上端との距
離は1〜5mmであるのが好ましい。
【0010】また、拡散筒の深さ(即ち、筒内面の上端
と下端との長さ)が5mm未満であると、拡散筒による
殺虫液の加熱蒸散特性の改良効果が小さいものとなる。
一方、上記の深さが40mmを越えると、拡散筒内に蒸
散した殺虫液が付着する等の問題が発生する。従って、
拡散筒の深さは5〜40mmであるものが好ましい。
【0011】また本発明の加熱蒸散装置は、前記拡散筒
の内面上部に指入れ防止の為の突起を設けることがで
き、この態様を採用すれば、使用上の安全性が一層増
す。
【0012】本発明の加熱蒸散殺虫方法においては、殺
虫液容器に設けられた吸液芯の上部を発熱ユニットによ
り間隙を存して加熱することにより、該芯に吸液された
殺虫液を蒸散させ、該蒸散した殺虫液を吸液芯及び発熱
ユニットの上方に設けた内径が10〜30mmの拡散筒
を通して蒸散させることを特徴とする。
【0013】加熱蒸散に際して、発熱ユニットは105
〜150℃に加熱し、吸液芯の上部を100〜135℃
に加熱するのが好ましい。
【0014】また、この方法で使用する殺虫液は、後記
するように各種の揮散性殺虫剤が用いることができる
が、ピレスロイド系殺虫剤、特に、アレスリン、プラレ
トリン、フラメトリン又はエムペントリンが好ましい。
【0015】
【作用】本発明では、内径10〜30mmの拡散筒を吸
液芯及び発熱ユニットの上方に設けたことにより、装置
の使用時、拡散筒の煙突効果により、拡散筒内に勢いの
よい上昇流が形成され、同時に吸液芯より揮散した殺虫
液がこの上昇流に乗って広範囲にわたって運ばれ、また
殺虫液が装置の上端開口部付近に付着しなくなる。即
ち、拡散筒は殺虫液の蒸散効果及び拡散力を高め、装置
の汚染を防止する作用を有する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の加熱蒸散装置を図面に従って
説明する。図1〜図3は、本発明の各実施例の加熱蒸散
装置を示す。本発明による加熱蒸散装置はこれらに限定
されるものではない。
【0017】本発明による加熱蒸散装置は、器体1と殺
虫液容器2からなり、器体1には発熱ユニット3、発熱
ユニット3と接続する電源コード4、保護キャップ5、
オンオフ操作スイッチ6などが付設され、一方殺虫液7
を収容した殺虫液容器2には吸液芯8が具備される。器
体1は半硬質もしくは硬質の難燃性のプラスチックを用
いて成型されるが、これを適当な部品に分割して組みた
てて所要の一個の形態に構成してもかまわない。また、
殺虫液容器2中の液量を装置外から確認できるように、
一部透明樹脂を用いてあるいは穿孔して液量確認窓を設
けることもできる。殺虫液容器2はポリプロピレン、P
ET、ABSなどの耐薬品性にすぐれたプラスチックか
らなり、殺虫液7を注入し、適当な保持部材を介して吸
液芯8を密栓状に保持したのち、器体1に収納される。
【0018】その収納方法としては、図1、図2の如
く、殺虫液容器2の上に設けた保持体10に螺合ないし
嵌合させる方法があり、これは殺虫液容器2をしっかり
と器体1に固定することができ、更に、吸液芯8の受熱
部と発熱ユニット3の間隙11を周囲均等に保つことがで
きるため、吸液芯8が発熱ユニット3に触れて殺虫剤の
分解を引き起こしたりする心配がない。一方、図3の如
く、底面に螺着式の底蓋9を設けこの上に殺虫液容器2
を載置するようにしてもよいが、収納状態あるいは殺虫
剤蒸散機能の安定性の点で前者が好ましい。
【0019】また、底蓋9を有さない前二者の方式の方
が、部品点数がより少なくコストがより安いという利点
があるうえ、例えば図2の装置にあっては殺虫液容器2
の周面を露出させる構造となすことによって残液量が一
目でわかるという利点もある。なお、図1においても装
置を持ち上げるだけで殺虫液容器2中の液量を確認で
き、図3の装置でも底蓋9を透明にすることにより同様
に液量確認を容易にすることができる。
【0020】発熱ユニット3は、吸液芯8の上端部の周
囲を間隙11を存して囲繞するように器体1の頂面中央
に備えられ、例えば上端フランジ部において器体1の頂
面に係架するなどの手段の適用により定位置に固定され
る。通電することにより該発熱ユニットはたとえば10
5〜150℃に加熱される。放熱により殺虫芯8に含浸
されている殺虫液は蒸散し、拡散筒の上端開口12か
ら、空中に放散される。
【0021】4は発熱ユニット3に接続する電源コード
を示すが、延長コード取り付けタイプとしてもまた、プ
ラグ端子を器体1に固定するいわゆるコードレスタイプ
としてもよいし、あるいは、電源コードを収納するため
の収納室を別途器体1に設けても差しつかえない。
【0022】5は発熱ユニット3の上部に載置される保
護キャップであって、発熱ユニットの高温部に小児等が
触れることを防止するために安全上付設する必要があ
る。
【0023】保護キャップ5の中央部、発熱ユニット3
及び吸液芯8の上部に拡散筒16が設けられる。この拡
散筒16を設けることにより、消費電力を節約すると共
に殺虫液を効率よく揮散させることが可能となる。
【0024】この拡散筒16の形状は、本発明の趣旨に
適合する限り任意であるが、円筒状が好ましい。下部が
上部に比べ、テーパー状に拡がったものであることもで
きる。吸液芯8の外径は通常7mm前後であり、発熱ユ
ニット3との間隙11の径が10mm前後であるので、
拡散筒16の内径は10mmから30mmが好ましい。
10mmより小さいと殺虫液の蒸散作用の障害となり、
殺虫液が、拡散筒の内面に付着するし、又、30mm以
上であると、本発明の蒸散効果が小さくなる。又、拡散
筒16の厚みは0.5〜3mm程度である。
【0025】拡散筒16の深さは5〜40mm程度が好
ましく、5mm未満では、拡散筒の技術的意義が小さく
なり、また40mmを越えると、上端開口12に近い部
分の温度が低くなり、蒸散効率が低下すると共に上端開
口付近に殺虫液が付着するという問題が生じる。拡散筒
16の下端と発熱ユニット3の上端の距離は1〜5mm
に設定される。拡散筒16の材質が十分耐熱性を有して
いるものであれば、更に近づけてもよいが、耐熱材料の
価格、成形性に問題があるので、ポリプロピレン等の汎
用プラスチックを用いるのが有利であり、そのような場
合は1mm以上の距離が必要となる。またこの距離が5
mmを越えると拡散筒16の付設効果が小さくなる。
【0026】該拡散筒16の上端開口12には、好まし
くは指入れ防止の為の突起17が設けられる。突起17
は3ないし4個が好ましく、美観も考慮して形状が決定
される。
【0027】6は発熱ユニット3をオンオフ操作するス
イッチで、該スイッチにはオン操作中光を発するような
光源を内蔵してもよい。
【0028】また、揮散効率を更に上げるために、該加
熱蒸散装置の底部または側面に通気口14を設け、外気
が通気口14から吸液芯8の受熱部と発熱ユニット3の
間隙を通じて内部に連通するようにしてもよい。この底
部通気口14は図1のように器体1に脚部15を設ける
ことにより形成される間隙14をもって代用することが
できるし、図2のように側面に通気口14を設けてもよ
く、また図3の如く底蓋9に適宜形成してもよい。
【0029】本発明で用いられる殺虫液7としては、殺
虫剤などを、引火点が高く臭みがなく、かつ毒性学上安
全な溶剤、例えば炭素数12以上のノルマルパラフィ
ン、イソパラフィンあるいはナフテン系炭化水素類に溶
かしたものが好適である。更に、ポリオキシアルキレン
エーテル系の界面活性剤等と水を配合して、殺虫剤を溶
解した水性の殺虫液を用いることもでき、この場合、前
記油性殺虫液と異なり、引火性を有しないので、使用中
より安全である。
【0030】なお、殺虫剤としては、従来より用いられ
ている各種の揮散性殺虫剤を用いることができ、ピレス
ロイド系殺虫剤、カーバメート系殺虫剤、有機リン系殺
虫剤などを挙げることができる。一般に、安全性が高い
ことから、ピレスロイド系殺虫剤が好適に用いられ、例
えば以下の如き殺虫剤を例示することができるが、もち
ろんこれらのみに限定されるものではない。 a) 3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イルd−シス/トランス−クリサンテ
マート(商品名;ピナミンフォルテ:住友化学工業株式
会社製) b)(S)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロ
ピニル)シクロペンタ−2−エニル d−シス/トラン
ス−クリサンテマート(一般名;プラレトリン) c) 5−プロパルギル−2−フリルメチル d−シス
/トランス−クリサンテマート(商品名;ピナミンDフ
ォルテ:住友化学工業株式会社製) d) 1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル d
−シス/トランス−クリサンテマート(一般名;エムペ
ントリン)
【0031】該殺虫液7には、前記殺虫剤、溶剤のほか
に、必要に応じ、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安定
剤、香料などが添加される。又、共力剤、忌避剤等を配
合して、より殺虫効果もしくは防虫効果を高めることが
でき、殺菌剤、防ばい剤等を配合して、殺虫効果以外の
効果を持たせることも可能である。
【0032】また、吸液芯8は、炭酸カルシウム、マグ
ネシア、クレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、石コ
ウ、磁器物質などの無機物質や、耐熱性高分子物質、木
粉、パルプ、炭粉、活性炭などの有機質粉体を、デンプ
ン、デキストリン、メチルセルロース、CMC、PVA
などの糊剤で固めることによって得ることができる。
又、無機質及び/又は有機質粉体を成形焼成したもの、
あるいは、フェルト、綿、布、不織布などの編組、ある
いはガラス、無機繊維、プラスチック、木材、多孔質セ
ラミックス、多孔質高分子などの多孔質蒸散層からな
り、好ましくはその周囲をガラス、無機繊維、プラスチ
ックなどの保持材で被覆したものが、強度的にすぐれ、
かつ吸液量、蒸散速度の調整も容易でより適している。
これら吸液芯8は適当な保持部材を介して殺虫液容器2
に密栓状に保持される。
【0033】このように本発明の加熱蒸散装置を通電使
用すると、吸液芯8の受熱部に浸透した殺虫液が発熱ユ
ニット3に間接加熱されて揮散される。殺虫液の蒸気と
発熱ユニット3と接触している空気は、温度が上昇する
結果上方に流動し、拡散筒内に移動し、拡散筒の煙突効
果により、開口12から効率よく空中に放散されること
になる。更に、装置底部又は側面に通気口14を設ける
と、該通気口から外部の冷たい空気が導入されるために
この煙突効果は更に増大する。
【0034】以下、本発明を更に詳しく説明するため、
試験例を次に示す。
【0035】試験例1.殺虫剤としてピナミンDフォル
テ(商品名;住友化学工業株式会社製)1.8%、BH
T 1%をノルマルパラフィンに溶解した殺虫液35g
を入れたプラスチックボトルに、炭酸カルシウム、木粉
ならびにデンプンを混練して得られた直径約7mm、長
さ70mmの吸液芯を密栓状に保持し、実施例1〜3の
加熱蒸散装置に収納したのち、通電使用した。なお、実
施例1〜3に用いた加熱蒸散装置において、拡散筒16
の内径が20mm、拡散筒の深さ20mm、拡散筒下端
と発熱ユニット3の距離が3mmのものを用いた。以下
の項目について試験を行い、比較したところ表1の如く
であった。 (I)蒸散効率…揮散殺虫液をシリカゲル充填カラムで
トラップし、ガスクロマトグラフで分析して揮散ピナミ
ンDフォルテ量を求め、殺虫液重量減少量に対する有効
揮散率を算出した。 (II)拡散力…アカイエカ成虫100匹を放った6畳間
(高さ2.5m)の部屋の中央に供試装置を設置し、通
電開始後20分間曝露後のノックダウン虫率を観察し
た。 (III)装置の汚れ防止…300時間使用後、器体1ある
いは保護キャップ5に付着した汚れを観察した。 評価基準は次のとおりである。 I ; ○:有効揮散率が97%以上 △: 〃 90〜97% ×: 〃 90%以下 II ; ○:ノックダウン率が60%以上 △: 〃 30〜60% ×: 〃 30%以下 III ; ○:汚れがほとんどない。 △: 〃 わずかに認められる。 ×: 〃 かなり認められる。
【0036】
【0037】試験例1に使用した種々の加熱蒸散装置の
拡散口から直径0.5m/mの針金を挿入したとき、針
金の先が内部配線に到達するか否かについて試験を行っ
た。本試験は電圧を印加せずに行ったが、電圧印加時は
当然針金の到達により感電することが考えられる。結果
を表2に示す。
【0038】 ○:針金が電気配線に到達しない ×:針金が電気配線に到達する
【0039】〈試験結果〉拡散筒16を設け、かつ、通
気口14を底部または側面に配した本発明においては、
安定した蒸散性能と高い殺虫液拡散力を奏し、広い部屋
でも満足な殺虫効率が得られたが、吸液芯8と発熱ユニ
ット3の間隙11を周囲均等に固定できる図1および図
2のタイプの方がより好ましかった。更に本発明装置は
装置の汚染防止や安全性の点でもすぐれていた。一方、
従来市販装置では、蒸散性能、殺虫剤拡散力、安全性等
の面で満足な結果が得られなかった。
【0040】試験例2.殺虫剤としてピナミンDフォル
テ(商品名;住友化学工業株式会社製)1.8%を沸点
260〜290℃/mmHgのノルマルパラフィンに溶
解した殺虫液35gを殺虫液容器に充填し、プラスチッ
ク繊維からなる所定の吸液芯を嵌挿密栓状に保持した
後、実施例4〜9及び比較例1〜2の加熱蒸散装置に収
納した。なお、これらの実施例、比較例の加熱蒸散装置
は図1に準じたものであり、拡散筒の深さ、拡散筒下端
と発熱ユニット上端との距離及び拡散筒内径を適宜変え
たものである(これらの寸法は表3に結果と共に示し
た)。通電使用して試験例1と同様の試験を行った。結
果を表3に示す。表中、○〜×の評価基準は試験例1と
同じである。
【0041】 *拡散筒を特に設けていないので、保護キャップの厚み
である。
【0042】実施例4〜9においては、安定した蒸散性
能と高い殺虫剤拡散力を奏し、広い部屋でも満足な殺虫
効率が得られ、更に装置の汚染防止の点でもすぐれてい
た。一方、比較例に示した装置では、蒸散性能と、殺虫
剤拡散力、装置の汚染防止の面で満足な結果が得られな
かった。
【0043】
【発明の効果】本発明の加熱蒸散装置及び加熱蒸散殺虫
方法は、従来のそれと比較して放熱エネルギー及び殺虫
液の損失が少なく効率的に蒸散使用でき、拡散力がすぐ
れ、しかも、安全性に優れているという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施例の加熱蒸散装置の断面図で
ある。
【図2】本発明の他の実施例の加熱蒸散装置の断面図で
ある。
【図3】本発明の更に別の実施例の加熱蒸散装置の断面
図である。
【符号の説明】
1…器体 2…殺虫液容器 3…発熱ユニット 4…電源コード 5…保護キャップ 6…スイッチ 7…殺虫液 8…吸液芯 9…底蓋 10…保持体 11…間隙 12…拡散筒の上端開口部 13…支柱 14…通気口(間隙) 15…脚部 16…拡散筒 17…指入防止突起

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸液芯を具備する殺虫液容器を収納し、
    発熱ユニットを該吸液芯の受熱部の周囲に間隙を存して
    備えた加熱蒸散装置において、該吸液芯及び発熱ユニッ
    トの上方に内径が10〜30mmの拡散筒を設けたこと
    を特徴とする加熱蒸散装置。
  2. 【請求項2】 殺虫液容器に設けた吸液芯の上部を発熱
    ユニットにより間隙を存して加熱することにより、該芯
    に吸液された殺虫液を蒸散させ、該蒸散した殺虫液を吸
    液芯及び発熱ユニットの上方に設けた内径が10〜30
    mmの拡散筒を通して蒸散させることを特徴とする加熱
    蒸散殺虫方法。
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