JP2531697Y2 - 加熱蒸散装置における薬液蒸散体 - Google Patents

加熱蒸散装置における薬液蒸散体

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JP2531697Y2 JP1991087946U JP8794691U JP2531697Y2 JP 2531697 Y2 JP2531697 Y2 JP 2531697Y2 JP 1991087946 U JP1991087946 U JP 1991087946U JP 8794691 U JP8794691 U JP 8794691U JP 2531697 Y2 JP2531697 Y2 JP 2531697Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ボトル内に収容された
殺虫、殺菌、消臭、芳香等の薬液を吸液すると共に、芯
の上部をその周囲に配設した発熱体によって加熱するこ
とにより吸液された薬液を蒸散させる方式の加熱蒸散装
置における薬液蒸散体に関する。
【0002】
【従来の技術】薬液中に吸液芯の一部を浸漬することに
より該芯に薬液を吸液すると共に、該芯の上部を加熱す
ることにより吸液された薬液を蒸散させる方式の加熱蒸
散方式は公知である。この方式に用いられる加熱蒸散装
置の基本的構成は、図13に示す如くであり、薬液4が
収容されたボトル1内に、その開口部5に固定される中
栓2を介して多孔質乃至微多孔質の吸液芯3を固定、浸
漬し、このように吸液芯3、ボトル1、中栓2より成る
薬液蒸散体を、装置本体14の上部に環状に配設された
リング状もしくは複数の分割片状の発熱体15の中央開
口部に中栓2から突出している吸液芯3の上端部が配置
されるように、装置本体14内の所定位置に載置され
る。そして、発熱体15によって吸液芯3の上端部を7
0〜140℃程度に加熱することにより、吸液芯3に吸
液された薬液4を、装置本体14上部に配設された装置
開口部17を通して蒸散させるものである。そして、上
記多孔質の吸液芯3としては、一般にクレー、タルク、
カオリン、パーライト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、岩綿、ケイソウ土、石膏、ベントナイト、ガラス
ファイバー、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、木
粉、活性炭、セルロース、パルプ、リンター、高分子樹
脂等の無機粉末及び/又は有機粉末をデンプン、CMC
等の糊剤で固着成形したものが用いられている。このよ
うな吸液芯3は、微多孔質のものであって吸液特性も比
較的良好な範囲にある。また、繊維状物を用いたものと
して、高分子樹脂製繊維や木、竹なども知られている。
上記のような吸液芯3を用いた場合、加熱時に発熱体1
5からの輻射熱によりボトル1内部に熱膨脹が生じ、ボ
トル1内の内圧が高まり、その結果、内外圧差のために
薬液4が吸液芯3中を押し上げられ、液漏れを発生する
という問題がある。さらに、静置時においても、気候の
変化、特に気圧変化時、例えば低気圧が近づくと上記と
同様に内外圧差が高まり、液漏れが生じ易くなるという
問題がある。
【0003】前述の問題を解決すべく、従来、例えば実
公昭45−14913号公報には、図14に示すような
凹状の中栓2が提案されており、吸液芯と接する底部中
央口の口縁18に通気用の切欠19又は小孔を設け、底
部中央口に吸液芯を挿着した後ボトルの開口部に嵌挿さ
せるものである。一方、実開昭60−125876号公
報には図13に示すような中栓2が提案されている。こ
の中栓2は、蓋部中央開口から下方にガイド部9を垂設
し、該ガイド部9に通気孔20を設けたものである。ま
た、実開平2−23480号公報には図15に示すよう
な中栓2が提案されており、この中栓2はボトル1の開
口部5に固定される固定部に略垂直に上下に貫通する筒
状のガイド部9を固定部上下に突設し、かつ、ガイド部
9の上部に通気部を設けたものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前記図14に示す実公
昭45−14913号公報に提案されているような凹状
の中栓2を有した薬液蒸散体の場合、中栓2の底部口縁
18に通気用の切欠19が設けられているため、ボトル
内が大気と連通状態にあり、前記したような加熱による
ボトル内圧上昇に伴なう液漏れの問題は解消される。し
かしながら、逆に上記切欠19があるために、ボトルが
転倒したり、誤って逆さにしたりした時に内部の薬液が
こぼれるという問題がある。また、吸液芯は中栓2の底
部口縁18の部分でのみ挟持されるため、吸液芯上部の
前後左右のぶれが大きく、安定して固定できず、しかも
薬液蒸散体を装置本体に設置するときやその他の取扱い
時に、吸液芯の上部が器具内面に接触し易く、芯固定部
が折損あるいはガタが生じ易く、外力により底部口縁1
8に接する吸液芯に力が集中し吸液芯も折れ易いという
問題があった。一方、図13に示す実開昭60−125
876号公報に提案されているような中栓2を有した薬
液蒸散体の場合、下方に垂設したガイド部9に通気孔2
0が設けられていることにより、ある程度のボトル1内
外の通気が得られ、外気温度等の変化に起因する液漏れ
が防止できる。しかしながら、吸液芯3が保持されてい
る部分の長さは、単一の吸液芯3の全長に対し、その割
合が低いので、吸液芯3の前後左右のぶれが生じやすく
なり、この薬液蒸散体を装置本体14に設置するときや
その他の取扱い時に、吸液芯3の上部が器具内面等に接
触して吸液芯3が折れ易い問題があった。また、図15
に示す実開平2−23480号公報に提案されているよ
うな中栓2を有した薬液蒸散体の場合、中栓2のガイド
部9に吸液芯3が上下にわたって保持されることで、薬
液蒸散体を装置本体14へ設置する際に、吸液芯3の折
れという問題が減少するものの、若干吸液芯3の折れが
生じていた。
【0005】さらに、前述のものいずれにおいても、吸
液芯3に誤って手を触れたり、幼児が口に入れたり、或
いはなめたりし、薬液4の誤飲、または誤食という危険
があり、安全性に問題があった。本考案はこれらの問題
を解消することを、その課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は前記問題を解消
するため、加熱蒸散装置における薬液蒸散体を、薬液を
収納し、かつ上部に開口部を有するボトル、該開口部へ
の装着部と、中心部にある筒状のガイド部と、ガイド部
の上部に立設され、蒸散窓を設けた保護枠部とを有する
中栓、該中栓のガイド部に保持されると共に、上端部が
保護枠部内に収納され、下端部がボルト内に収納される
吸液芯、により構成したことで、吸液芯の折れを防止す
ると共に、吸液芯に誤って手を触れたり、薬液の誤飲、
または誤食という危険をなくし、安全性の向上を行え
る。
【0007】
【実 施 例】本考案による加熱蒸散装置における薬液
蒸散体の第一実施例について、図1、図2を用いて説明
する。薬液蒸散体は薬液4を収納するボトル1と、ボト
ル1の上部に冠着する中栓2と、中栓2の中心に上下方
向に保持される吸液芯3とから成る。具体的には、ボト
ル1は上部に開口部5を有し開口部5の外周に上端より
中栓嵌合部6と螺合部7とが設けられている。そして、
この螺合部7には使用前キャップ8を螺合することでボ
トル1を密封しており、使用時にはこのキャップ1を取
り外して使用するようになっている。中栓2はボトル1
の中栓嵌合部6に外嵌するようになると共に、中心部に
上下方向に円筒状のガイド部9が設けられており、該ガ
イド部9の内周面の下端部にはテーパー部10が設けら
れており、吸液芯3との嵌合を容易にすると共に、ボト
ル1の内外圧差を減らすようにし、内外圧差による液漏
れを防止している。さらに、該ガイド部9の上部に、ガ
イド部9と同様の円筒状となる保護枠部11が立設され
ており、吸液芯3を内部に保持すると保護枠部11によ
り吸液芯3の上部が完全に覆われるようになっている。
また、この保護枠部11には蒸散窓12が側面から上面
に上下方向にわたって形成されており、ここより吸液芯
3に吸液された薬液4を外部に蒸散するようになると共
に、保護枠部11の下部で保護枠部11と吸液芯3との
間に環状空間13が形成され、薬液4の液溜りとなり、
薬液4が外部にたれるのを防止している。吸液芯3は円
柱状で、中栓2のガイド部9に保持されており、上部と
下部がガイド部9より突出され、下部がボトル1の内部
に垂下される。
【0008】このように構成された薬液蒸散体が装置本
体14に装着されると、装置本体14内に設けられた環
状の発熱体15により吸液芯3に吸液された薬液4が加
熱され、蒸散窓12を通過し、熱による上昇流で外部上
方に蒸散される。なお、装置本体14の発熱体15は、
環状のものに限らず、U字状や複数個の発熱体15の組
み合せ等とすることもできる。また、装置本体14やボ
トル1の形状は本実施例のものに限定されるものではな
い。
【0009】薬液4として本考案で用いられる薬剤は、
従来より用いられている各種蒸散性薬剤、例えば蒸散性
殺虫剤を用いることができ、ピレスロイド系殺虫剤、カ
ーバメイト系殺虫剤、有機リン系殺虫剤等を上げること
ができる。殺虫剤を用いる場合、一般に安全性が高いこ
とからピレスロイド系殺虫剤が好適に用いられ、例え
ば、 アレスリン dl−3−ally1−2−methy1−4−oxo−2−cyclope ntenyl dl−cis/trans−chrysanthemate レスメトリン (5−benzy1−3−fury1)methy1 dl−cis/tra ns−chrysanthemate フェノトリン 3−phenoxybenzy1 d−cis/trans−chrysan themate フラメトリン [5−(2−propyny1)−2−fury1]methy1−dl−c is/trans−chrysanthemate プラレトリン (s)−2−methy1−4−oxo−3−(2−propyny1)−c yclopent−2−eny1(1R)−cis/trans−chrysa nthemate ペルメトリン 3−phenoxybenzy1 dl−cis/trans−3−(2,2 −dichloroviny1)−2,2−dimethy−1−cyclop ropanecarboxylate エンペントリン (RS)−1−ethynyl−2−methyl−2−pentenyl− (1R)−cis/trans−chrysanthemate ベンフルスリン [(Pentafluoropheny1)−methy1]−1R,3R− 3−(2,2−dichloro−etheny1)−2,2−dimethy 1−cyclopropanecarboxylate 等の従来公知の各種ピレスロイド系殺虫剤を用いること
ができる。また、その使用目的に応じて、殺菌剤、防カ
ビ剤、消臭剤、忌避剤、香料等従来より用いられている
蒸散性薬剤の溶液も使用でき、例えば殺菌・防カビ剤と
しては、0−フェニルフェノール、イソプロピルメチル
フェノール、2−クロロ−4−フェニルフェノール、チ
モール等、香料としては、シトロネロール、オイゲノー
ル、メントーノル、リナロール等である。
【0010】次に、第二実施例について、図3を用いて
説明する。薬液蒸散体の構成は基本的には第一実施例と
同様であるが、吸液芯3が上部と下部とに分割され、上
部吸液芯3aと下部吸液芯3bとにより構成されてい
る。そして、上部吸液芯3aは円柱状となり、中栓2の
ガイド部9に保持されており、上部吸液芯3aの下端部
に下部吸液芯3bが外嵌し、下部吸液芯3bは上部吸液
芯3aとの外嵌部より下方において縮径し、棒状とな
り、ボトル1の内部に垂下されている。
【0011】このように、構成したことで、次のような
効果が得られる。 種々の手段で物理的に強固に結合される上部吸液芯3
aと下部吸液芯3bにおいては、従来の単一体吸液芯の
細長構造より各々当然短くすることができ、かつ材料も
異なった物を使用できる。また、外部から不測の圧力が
加えられた場合、結合部で力が分散され各々の吸液芯に
歪が残らない。特に下部吸液芯3bに弾力性を持たせた
場合、相対的に耐圧強度が増すことで、吸液芯の折損等
の不都合な事態を防止することができる。 下部吸液芯3bに吸液性の優れた繊維状や多孔性物質
を使用する事により、必要揮散量に対応する充分な量の
薬液4を上部吸液芯3a近傍迄吸い上げられ、次いで上
部吸液芯3aに浸透して行くから、従来の単一体の吸液
芯においておこり得る使用後の目づまり、すなわち吸液
速度を抑制する為に高密度に調製された細長構造の吸液
芯内を薬液4が上昇して行く間に起り得る目づまりや、
使用初、中、後期とボトル内の薬液面の水位の差から生
じる薬液4供給量の減少等の現象も起らず薬液4を安定
して蒸散することができる。 上部吸液芯3aの下端部の外周面及び或は下面と、下
部吸液芯3bの上面及び或は内側面とが圧着される構成
となるので、その圧着面が広く確実に結合されているか
ら使用時・輸送時に離脱する事なく薬液4を安定して供
給及び蒸散することができる。 下部吸液芯3bは発熱体に直接加熱されることがない
ので、上部吸液芯3aと比べ耐熱性の低い材料でも使用
することができ、安価に行うことができる。さらに、下
部吸液芯3bの吸液性が優れることにより、その体積を
小さくする事ができ、下部吸液芯3bにおける薬液4の
残量を少なくすることができる。 上部吸液芯3aの実質的な生産量の倍増、また、下部
吸液芯3bは簡単な生産工程で製造可能である点より、
これらの組合せにより総合的に吸液芯のコストダウンが
できる。 下部吸液芯3bを弾性のある材質を使用して、上部吸
液芯3a下面とボトル1底面の最低部とに挾みこむ構成
にする事ができ、密着性の向上とボトル1内の薬液4の
残量を少くする事が可能となる。 上部吸液芯3aは中栓2のガイド部9に広範囲に亘っ
て固定され、ボトル1底面と直接に接することなく固定
されるので、規定通り垂直に保持される。
【0012】また、本考案における上部吸液芯3aとし
ては無機粉末及び/又は有機粉末の1種以上をバインダ
ーと共に押出成形し、乾燥したものや、無機粉末及び/
又は有機粉末の1種以上にバインダーを添加したものを
圧縮成形したものや、無機粉末及び/又は有機粉末の1
種以上をバインダーと共に成形したものを焼成したもの
や、繊維状物質として、マット状に成型する等の手法が
挙げられる。上部吸液芯3aの基材としての無機物質及
び/又は有機物質としては、種々のものを用いることが
でき、例えばクレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、
石膏、パーライト、ベントナイト、酸性白土、火山岩、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素、リン酸
カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カ
ルシウム、乳酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ
酸マグネシウム、コロイダルシリカ、乳糖、白糖、デン
プン、CMC、MC、ヒドロキシプロピルスターチ、水
酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグ
ネシウム、グラスファイバー、岩綿、セピオライト、粘
土、コークス、黒鉛、木粉、セルロース、パルプ、リン
ター、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレン
サルファイト、ポリアミド等の高分子樹脂等を例示でき
るが、当然のことながらこれらに限定されるものではな
い。バインダーとしては、CMC、MCやヒドロキシエ
チルセルロース等の各種セルロース誘導体、ゼラチン、
アラビアゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、デン
プン及びその誘導体、プルラン、カゼイン及びその誘導
体、アルギン酸及びその誘導体、カードラン、寒天、カ
ラギーナン、ジュランガム、サクシノグルカン、ファー
セレラン、カラヤガム、アカシヤガム、タマリンドガ
ム、アクリルアミド系重合物、トラガントゴム、デキス
トラン、アルブミン、大豆タンパク質、ポリビニルエー
テル、ポリエチレンイミン、ニゲラン、ルティン酸、リ
ンマンナン、レバン、ペクチン、ポリビニルピロリド
ン、コラーゲン、ポリビニルメタクリレート、コンドロ
イチン硫酸ナトリウム等の各種増粘剤や水溶性高分子、
ポリフェニレンサンファイト(PPS)、ポリビニルブ
チラール(PVB)、アクリル系樹脂、ポリアミド(P
A)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(P
E)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、フェノ
ール樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、タール、ピッ
チ、ウレタン、ワックス、ワックスエマルジョン、コロ
イダルシリカ、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、水
ガラス、リン酸アルミニウム、リン酸ナトリウム、リン
酸水素カルシウム等のリン酸塩等が例示できるが、特に
これらに限定されるものではない。以上のような材料に
より強度性の優れた上部吸液芯3aを提供することがで
きる。
【0013】下部吸液芯3bとしては、ガラス、ロック
ウール、リンター、パルプ、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリオレフィン、アクリル等の無機有機の繊維、繊
維棒状成形物、および多孔質成形物等を用いることがで
きる。形状の自由度、製造性、強度、上部吸液芯3aと
の嵌合性等を考慮すると、多孔質成形物が好ましい。多
孔質成形物としては、圧縮成形、打錠成形、焼結成形等
により製造することができ、より好ましくは、焼結成形
であり、金属、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チルメタアクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリスチレン、アクリロニトリル系共重合物、エチレン
酢酸ビニル共重合体、フッ素樹脂、ポリ弗化ビニリデン
等の粉体を主体として、焼結することができ、上部吸液
芯3aとの嵌合に対応した形状、さらには、中栓2にも
嵌合し得る形状に成形することができる。以上のような
材料により吸液性の優れた下部吸液芯3bを提供するこ
とができる。
【0014】次に、中栓2の保護枠部11の変形例につ
いて説明する。図4、図5、図6に示すものは、保護枠
部11において、上面に蒸散窓12が設けられると共
に、側面の下部に通気窓16が設けられており、通気窓
16より保護枠部11内に流入した空気が熱による上昇
流で吸液芯3の外周と保護枠部11との間に形成される
空間を上昇し、吸液芯3の薬液4とともに上面の蒸散窓
12より外部に流出し蒸散されるようになっている。図
7、図8に示すものは、保護枠部11の上面に蒸散窓1
2が設けられると共に、側面全体に通気窓16が設けら
れるもので、前述と同様に薬液4が蒸散される。図9に
示すものは、蒸散窓12または通気窓16として保護枠
部11全体を網目状に形成したものである。図10に示
すものは、保護枠部11の側面に蒸散窓12を設けつ
つ、上面に保護枠部11を形成しないようにしたもの
で、吸液芯3を中栓2の上方より内部に挿入できるよう
にしている。
【0015】このように構成される中栓2の保護枠部1
1の材質としては、例えば、ポリエチレン、PET、P
BT、ポリフェニルサルホン、ポリアリルサルホン、ポ
リサルホン、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリカ
ーボネート、ナイロン、AS、ABS樹脂等、使用時の
熱に耐えられるもの、及び耐薬品性を有するものであれ
ば良い。
【0016】また、他の実施例として、図11に示すよ
うに、中栓2より保護枠部11が取り外し自在となった
ものや、図12に示すように、中栓2の外径とボトル1
の外径とをほぼ同じにし、一体的な構造とすることも可
能である。これらは、上部吸液芯、下部吸液芯に分割し
てもよいが、一体芯とすることもできる。また、ボトル
の収納容積を最小限まで小さくし、あるいは吸液芯を大
きくし、先の吸液芯にすべての薬液を含侵させることも
でき、遊離の薬液をなくした構造とすることもできる。
【0017】
【考案の効果】本考案は、薬液を収納し、かつ上部に開
口部を有するボトル、該開口部への装着部と、中心部に
ある筒状のガイド部と、ガイド部の上部に立設され、蒸
散窓を設けた保護枠部とを有する中栓、該中栓のガイド
部に保持されると共に、上端部が保護枠部内に収納さ
れ、下端部がボルト内に収納される吸液芯により加熱蒸
散装置における薬液蒸散体を構成し、薬液蒸散体を取り
扱う場合において、キャップを外して持ち運ぶ時、装置
本体に組み込む時等、吸液芯が常に保護枠部によって保
護されており、吸液芯に対して作用する力は著しく低減
され、吸液芯の破損を防止することができる。また、保
護枠部によって、装置本体の発熱体と吸液芯との間に、
適正な間隔が均一に形成されるので、発熱体との接触に
よる吸液芯の劣化が防止され、薬液を安定して蒸散する
ことができる。また、吸液芯に直接手を触れることを保
護枠部によって防止できると共に、幼児が誤ってなめた
りしても、保護枠部によって直接舌が触れず、薬液の誤
飲、誤食を防止でき、薬液蒸散体の安全性を向上するこ
とができる。さらに、薬液蒸散体を装置本体に装着する
際に、保護枠部が装置本体の発熱体より上方に突出する
構造にすると、保護枠部により発熱体への接触も防止さ
れ、安全性の向上が行えるという効果も奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の加熱蒸散装置における薬液蒸散体の第
一実施例の縦断面図。
【図2】図1の薬液蒸散体の斜視図。
【図3】本考案の第二実施例の縦断面図。
【図4】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図5】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図6】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図7】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図8】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図9】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図10】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示
す斜視図。
【図11】本考案の他の実施例の縦断面図。
【図12】本考案の他の実施例の縦断面図。
【図13】従来の加熱蒸散装置における薬液蒸散体の縦
断面図。
【図14】他の従来の中栓の斜視図。
【図15】他の従来の薬液蒸散体の縦断面図。
【符号の説明】
1…ボトル、2…中栓、3…吸液芯、3a…上部吸液
芯、3b…下部吸液芯、4…薬液、5…開口部、6…中
栓嵌合部、7…螺合部、8…キャップ、9…ガイド部、
10…テーパー部、11…保護枠部、12…蒸散窓、1
3…環状空間、14…装置本体、15…発熱体、16…
通気窓、17…装置開口部、18…口縁、19…切欠、
20…通気孔。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液4を収納し、かつ上部に開口部5を
    有するボトル1、 該開口部5への装着部と、中心部にある筒状のガイド部
    9と、ガイド部9の上部に立設され、蒸散窓12を設け
    た保護枠部11とを有する中栓2、 該中栓2のガイド部9に保持されると共に、上端部が保
    護枠部11内に収納され、下端部がボルト1内に収納さ
    れる吸液芯3、 により構成したことを特徴とする加熱蒸散装置における
    薬液蒸散体。
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