JPH0531582U - 加熱蒸散装置における薬液蒸散体 - Google Patents

加熱蒸散装置における薬液蒸散体

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JPH0531582U
JPH0531582U JP8794691U JP8794691U JPH0531582U JP H0531582 U JPH0531582 U JP H0531582U JP 8794691 U JP8794691 U JP 8794691U JP 8794691 U JP8794691 U JP 8794691U JP H0531582 U JPH0531582 U JP H0531582U
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vaporizer
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 薬液4を収納し、かつ上部に開口部5を有す
るボトル1、該開口部5への装着部と、中心部にある筒
状のガイド部9と、ガイド部9の上部に立設され、蒸散
窓12を設けた保護枠部11とを有する中栓2、該中栓
2のガイド部9に保持されると共に、上端部が保護枠部
11内に収納され、下端部がボルト1内に収納される吸
液芯3、により加熱蒸散装置における薬液蒸散体を構成
する。 【効果】 薬液蒸散体を取り扱う場合、常に吸液芯が中
栓の保護枠部に保護されているので、吸液芯の破損を防
止することができると共に、吸液芯に直接手が触れるの
を保護枠部によって防止でき、安全性の向上が行える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ボトル内に収容された殺虫、殺菌、消臭、芳香等の薬液を吸液する と共に、芯の上部をその周囲に配設した発熱体によって加熱することにより吸液 された薬液を蒸散させる方式の加熱蒸散装置における薬液蒸散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
薬液中に吸液芯の一部を浸漬することにより該芯に薬液を吸液すると共に、該 芯の上部を加熱することにより吸液された薬液を蒸散させる方式の加熱蒸散方式 は公知である。この方式に用いられる加熱蒸散装置の基本的構成は、図13に示 す如くであり、薬液4が収容されたボトル1内に、その開口部5に固定される中 栓2を介して多孔質乃至微多孔質の吸液芯3を固定、浸漬し、このように吸液芯 3、ボトル1、中栓2より成る薬液蒸散体を、装置本体14の上部に環状に配設 されたリング状もしくは複数の分割片状の発熱体15の中央開口部に中栓2から 突出している吸液芯3の上端部が配置されるように、装置本体14内の所定位置 に載置される。そして、発熱体15によって吸液芯3の上端部を70〜140℃ 程度に加熱することにより、吸液芯3に吸液された薬液4を、装置本体14上部 に配設された装置開口部17を通して蒸散させるものである。 そして、上記多孔質の吸液芯3としては、一般にクレー、タルク、カオリン、 パーライト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、岩綿、ケイソウ土、石膏、ベ ントナイト、ガラスファイバー、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、木粉、活 性炭、セルロース、パルプ、リンター、高分子樹脂等の無機粉末及び/又は有機 粉末をデンプン、CMC等の糊剤で固着成形したものが用いられている。このよ うな吸液芯3は、微多孔質のものであって吸液特性も比較的良好な範囲にある。 また、繊維状物を用いたものとして、高分子樹脂製繊維や木、竹なども知られて いる。 上記のような吸液芯3を用いた場合、加熱時に発熱体15からの輻射熱により ボトル1内部に熱膨脹が生じ、ボトル1内の内圧が高まり、その結果、内外圧差 のために薬液4が吸液芯3中を押し上げられ、液漏れを発生するという問題があ る。さらに、静置時においても、気候の変化、特に気圧変化時、例えば低気圧が 近づくと上記と同様に内外圧差が高まり、液漏れが生じ易くなるという問題があ る。
【0003】 前述の問題を解決すべく、従来、例えば実公昭45−14913号公報には、 図14に示すような凹状の中栓2が提案されており、吸液芯と接する底部中央口 の口縁18に通気用の切欠19又は小孔を設け、底部中央口に吸液芯を挿着した 後ボトルの開口部に嵌挿させるものである。 一方、実開昭60−125876号公報には図13に示すような中栓2が提案 されている。この中栓2は、蓋部中央開口から下方にガイド部9を垂設し、該ガ イド部9に通気孔20を設けたものである。 また、実開平2−23480号公報には図15に示すような中栓2が提案され ており、この中栓2はボトル1の開口部5に固定される固定部に略垂直に上下に 貫通する筒状のガイド部9を固定部上下に突設し、かつ、ガイド部9の上部に通 気部を設けたものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記図14に示す実公昭45−14913号公報に提案されているような凹状 の中栓2を有した薬液蒸散体の場合、中栓2の底部口縁18に通気用の切欠19 が設けられているため、ボトル内が大気と連通状態にあり、前記したような加熱 によるボトル内圧上昇に伴なう液漏れの問題は解消される。しかしながら、逆に 上記切欠19があるために、ボトルが転倒したり、誤って逆さにしたりした時に 内部の薬液がこぼれるという問題がある。また、吸液芯は中栓2の底部口縁18 の部分でのみ挟持されるため、吸液芯上部の前後左右のぶれが大きく、安定して 固定できず、しかも薬液蒸散体を装置本体に設置するときやその他の取扱い時に 、吸液芯の上部が器具内面に接触し易く、芯固定部が折損あるいはガタが生じ易 く、外力により底部口縁18に接する吸液芯に力が集中し吸液芯も折れ易いとい う問題があった。 一方、図13に示す実開昭60−125876号公報に提案されているような 中栓2を有した薬液蒸散体の場合、下方に垂設したガイド部9に通気孔20が設 けられていることにより、ある程度のボトル1内外の通気が得られ、外気温度等 の変化に起因する液漏れが防止できる。しかしながら、吸液芯3が保持されてい る部分の長さは、単一の吸液芯3の全長に対し、その割合が低いので、吸液芯3 の前後左右のぶれが生じやすくなり、この薬液蒸散体を装置本体14に設置する ときやその他の取扱い時に、吸液芯3の上部が器具内面等に接触して吸液芯3が 折れ易い問題があった。 また、図15に示す実開平2−23480号公報に提案されているような中栓 2を有した薬液蒸散体の場合、中栓2のガイド部9に吸液芯3が上下にわたって 保持されることで、薬液蒸散体を装置本体14へ設置する際に、吸液芯3の折れ という問題が減少するものの、若干吸液芯3の折れが生じていた。
【0005】 さらに、前述のものいずれにおいても、吸液芯3に誤って手を触れたり、幼児 が口に入れたり、或いはなめたりし、薬液4の誤飲、または誤食という危険があ り、安全性に問題があった。 本考案はこれらの問題を解消することを、その課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は前記問題を解消するため、加熱蒸散装置における薬液蒸散体を、薬液 を収納し、かつ上部に開口部を有するボトル、該開口部への装着部と、中心部に ある筒状のガイド部と、ガイド部の上部に立設され、蒸散窓を設けた保護枠部と を有する中栓、該中栓のガイド部に保持されると共に、上端部が保護枠部内に収 納され、下端部がボルト内に収納される吸液芯、により構成したことで、吸液芯 の折れを防止すると共に、吸液芯に誤って手を触れたり、薬液の誤飲、または誤 食という危険をなくし、安全性の向上を行える。
【0007】
【実 施 例】
本考案による加熱蒸散装置における薬液蒸散体の第一実施例について、図1、 図2を用いて説明する。 薬液蒸散体は薬液4を収納するボトル1と、ボトル1の上部に冠着する中栓2 と、中栓2の中心に上下方向に保持される吸液芯3とから成る。 具体的には、ボトル1は上部に開口部5を有し開口部5の外周に上端より中栓 嵌合部6と螺合部7とが設けられている。そして、この螺合部7には使用前キャ ップ8を螺合することでボトル1を密封しており、使用時にはこのキャップ1を 取り外して使用するようになっている。 中栓2はボトル1の中栓嵌合部6に外嵌するようになると共に、中心部に上下 方向に円筒状のガイド部9が設けられており、該ガイド部9の内周面の下端部に はテーパー部10が設けられており、吸液芯3との嵌合を容易にすると共に、ボ トル1の内外圧差を減らすようにし、内外圧差による液漏れを防止している。さ らに、該ガイド部9の上部に、ガイド部9と同様の円筒状となる保護枠部11が 立設されており、吸液芯3を内部に保持すると保護枠部11により吸液芯3の上 部が完全に覆われるようになっている。また、この保護枠部11には蒸散窓12 が側面から上面に上下方向にわたって形成されており、ここより吸液芯3に吸液 された薬液4を外部に蒸散するようになると共に、保護枠部11の下部で保護枠 部11と吸液芯3との間に環状空間13が形成され、薬液4の液溜りとなり、薬 液4が外部にたれるのを防止している。 吸液芯3は円柱状で、中栓2のガイド部9に保持されており、上部と下部がガ イド部9より突出され、下部がボトル1の内部に垂下される。
【0008】 このように構成された薬液蒸散体が装置本体14に装着されると、装置本体1 4内に設けられた環状の発熱体15により吸液芯3に吸液された薬液4が加熱さ れ、蒸散窓12を通過し、熱による上昇流で外部上方に蒸散される。 なお、装置本体14の発熱体15は、環状のものに限らず、U字状や複数個の 発熱体15の組み合せ等とすることもできる。また、装置本体14やボトル1の 形状は本実施例のものに限定されるものではない。
【0009】 薬液4として本考案で用いられる薬剤は、従来より用いられている各種蒸散性 薬剤、例えば蒸散性殺虫剤を用いることができ、ピレスロイド系殺虫剤、カーバ メイト系殺虫剤、有機リン系殺虫剤等を上げることができる。殺虫剤を用いる場 合、一般に安全性が高いことからピレスロイド系殺虫剤が好適に用いられ、例え ば、 アレスリン dl−3−ally1−2−methy1−4−oxo−2−cyclope ntenyl dl−cis/trans−chrysanthemate レスメトリン (5−benzy1−3−fury1)methy1 dl−cis/tra ns−chrysanthemate フェノトリン 3−phenoxybenzy1 d−cis/trans−chrysan themate フラメトリン [5−(2−propyny1)−2−fury1]methy1−dl−c is/trans−chrysanthemate プラレトリン (s)−2−methy1−4−oxo−3−(2−propyny1)−c yclopent−2−eny1(1R)−cis/trans−chrysa nthemate ペルメトリン 3−phenoxybenzy1 dl−cis/trans−3−(2,2 −dichloroviny1)−2,2−dimethy−1−cyclop ropanecarboxylate エンペントリン (RS)−1−ethynyl−2−methyl−2−pentenyl− (1R)−cis/trans−chrysanthemate ベンフルスリン [(Pentafluoropheny1)−methy1]−1R,3R− 3−(2,2−dichloro−etheny1)−2,2−dimethy 1−cyclopropanecarboxylate 等の従来公知の各種ピレスロイド系殺虫剤を用いることができる。 また、その使用目的に応じて、殺菌剤、防カビ剤、消臭剤、忌避剤、香料等従 来より用いられている蒸散性薬剤の溶液も使用でき、例えば殺菌・防カビ剤とし ては、0−フェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、2−クロロ− 4−フェニルフェノール、チモール等、香料としては、シトロネロール、オイゲ ノール、メントーノル、リナロール等である。
【0010】 次に、第二実施例について、図3を用いて説明する。 薬液蒸散体の構成は基本的には第一実施例と同様であるが、吸液芯3が上部と 下部とに分割され、上部吸液芯3aと下部吸液芯3bとにより構成されている。 そして、上部吸液芯3aは円柱状となり、中栓2のガイド部9に保持されており 、上部吸液芯3aの下端部に下部吸液芯3bが外嵌し、下部吸液芯3bは上部吸 液芯3aとの外嵌部より下方において縮径し、棒状となり、ボトル1の内部に垂 下されている。
【0011】 このように、構成したことで、次のような効果が得られる。 種々の手段で物理的に強固に結合される上部吸液芯3aと下部吸液芯3bに おいては、従来の単一体吸液芯の細長構造より各々当然短くすることができ、か つ材料も異なった物を使用できる。 また、外部から不測の圧力が加えられた場合、結合部で力が分散され各々の吸 液芯に歪が残らない。特に下部吸液芯3bに弾力性を持たせた場合、相対的に耐 圧強度が増すことで、吸液芯の折損等の不都合な事態を防止することができる。 下部吸液芯3bに吸液性の優れた繊維状や多孔性物質を使用する事により、 必要揮散量に対応する充分な量の薬液4を上部吸液芯3a近傍迄吸い上げられ、 次いで上部吸液芯3aに浸透して行くから、従来の単一体の吸液芯においておこ り得る使用後の目づまり、すなわち吸液速度を抑制する為に高密度に調製された 細長構造の吸液芯内を薬液4が上昇して行く間に起り得る目づまりや、使用初、 中、後期とボトル内の薬液面の水位の差から生じる薬液4供給量の減少等の現象 も起らず薬液4を安定して蒸散することができる。 上部吸液芯3aの下端部の外周面及び或は下面と、下部吸液芯3bの上面及 び或は内側面とが圧着される構成となるので、その圧着面が広く確実に結合され ているから使用時・輸送時に離脱する事なく薬液4を安定して供給及び蒸散する ことができる。 下部吸液芯3bは発熱体に直接加熱されることがないので、上部吸液芯3a と比べ耐熱性の低い材料でも使用することができ、安価に行うことができる。 さらに、下部吸液芯3bの吸液性が優れることにより、その体積を小さくする 事ができ、下部吸液芯3bにおける薬液4の残量を少なくすることができる。 上部吸液芯3aの実質的な生産量の倍増、また、下部吸液芯3bは簡単な生 産工程で製造可能である点より、これらの組合せにより総合的に吸液芯のコスト ダウンができる。 下部吸液芯3bを弾性のある材質を使用して、上部吸液芯3a下面とボトル 1底面の最低部とに挾みこむ構成にする事ができ、密着性の向上とボトル1内の 薬液4の残量を少くする事が可能となる。 上部吸液芯3aは中栓2のガイド部9に広範囲に亘って固定され、ボトル1 底面と直接に接することなく固定されるので、規定通り垂直に保持される。
【0012】 また、本考案における上部吸液芯3aとしては無機粉末及び/又は有機粉末の 1種以上をバインダーと共に押出成形し、乾燥したものや、無機粉末及び/又は 有機粉末の1種以上にバインダーを添加したものを圧縮成形したものや、無機粉 末及び/又は有機粉末の1種以上をバインダーと共に成形したものを焼成したも のや、繊維状物質として、マット状に成型する等の手法が挙げられる。 上部吸液芯3aの基材としての無機物質及び/又は有機物質としては、種々の ものを用いることができ、例えばクレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、石膏 、パーライト、ベントナイト、酸性白土、火山岩、炭酸カルシウム、炭酸マグネ シウム、炭酸水素、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素 カルシウム、乳酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、コロ イダルシリカ、乳糖、白糖、デンプン、CMC、MC、ヒドロキシプロピルスタ ーチ、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、グラ スファイバー、岩綿、セピオライト、粘土、コークス、黒鉛、木粉、セルロース 、パルプ、リンター、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファ イト、ポリアミド等の高分子樹脂等を例示できるが、当然のことながらこれらに 限定されるものではない。 バインダーとしては、CMC、MCやヒドロキシエチルセルロース等の各種セ ルロース誘導体、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、 デンプン及びその誘導体、プルラン、カゼイン及びその誘導体、アルギン酸及び その誘導体、カードラン、寒天、カラギーナン、ジュランガム、サクシノグルカ ン、ファーセレラン、カラヤガム、アカシヤガム、タマリンドガム、アクリルア ミド系重合物、トラガントゴム、デキストラン、アルブミン、大豆タンパク質、 ポリビニルエーテル、ポリエチレンイミン、ニゲラン、ルティン酸、リンマンナ ン、レバン、ペクチン、ポリビニルピロリドン、コラーゲン、ポリビニルメタク リレート、コンドロイチン硫酸ナトリウム等の各種増粘剤や水溶性高分子、ポリ フェニレンサンファイト(PPS)、ポリビニルブチラール(PVB)、アクリ ル系樹脂、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE )、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、フェノール樹脂、メラミン系樹脂 、尿素系樹脂、タール、ピッチ、ウレタン、ワックス、ワックスエマルジョン、 コロイダルシリカ、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、水ガラス、リン酸アル ミニウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム等のリン酸塩等が例示でき るが、特にこれらに限定されるものではない。 以上のような材料により強度性の優れた上部吸液芯3aを提供することができ る。
【0013】 下部吸液芯3bとしては、ガラス、ロックウール、リンター、パルプ、ポリエ ステル、ポリアミド、ポリオレフィン、アクリル等の無機有機の繊維、繊維棒状 成形物、および多孔質成形物等を用いることができる。形状の自由度、製造性、 強度、上部吸液芯3aとの嵌合性等を考慮すると、多孔質成形物が好ましい。多 孔質成形物としては、圧縮成形、打錠成形、焼結成形等により製造することがで き、より好ましくは、焼結成形であり、金属、ポリエチレン、ポリプロピレン、 ポリメチルメタアクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ア クリロニトリル系共重合物、エチレン酢酸ビニル共重合体、フッ素樹脂、ポリ弗 化ビニリデン等の粉体を主体として、焼結することができ、上部吸液芯3aとの 嵌合に対応した形状、さらには、中栓2にも嵌合し得る形状に成形することがで きる。 以上のような材料により吸液性の優れた下部吸液芯3bを提供することができ る。
【0014】 次に、中栓2の保護枠部11の変形例について説明する。 図4、図5、図6に示すものは、保護枠部11において、上面に蒸散窓12が 設けられると共に、側面の下部に通気窓16が設けられており、通気窓16より 保護枠部11内に流入した空気が熱による上昇流で吸液芯3の外周と保護枠部1 1との間に形成される空間を上昇し、吸液芯3の薬液4とともに上面の蒸散窓1 2より外部に流出し蒸散されるようになっている。 図7、図8に示すものは、保護枠部11の上面に蒸散窓12が設けられると共 に、側面全体に通気窓16が設けられるもので、前述と同様に薬液4が蒸散され る。 図9に示すものは、蒸散窓12または通気窓16として保護枠部11全体を網 目状に形成したものである。 図10に示すものは、保護枠部11の側面に蒸散窓12を設けつつ、上面に保 護枠部11を形成しないようにしたもので、吸液芯3を中栓2の上方より内部に 挿入できるようにしている。
【0015】 このように構成される中栓2の保護枠部11の材質としては、例えば、ポリエ チレン、PET、PBT、ポリフェニルサルホン、ポリアリルサルホン、ポリサ ルホン、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ エーテルケトン、ポリカーボネート、ナイロン、AS、ABS樹脂等、使用時の 熱に耐えられるもの、及び耐薬品性を有するものであれば良い。
【0016】 また、他の実施例として、図11に示すように、中栓2より保護枠部11が取 り外し自在となったものや、図12に示すように、中栓2の外径とボトル1の外 径とをほぼ同じにし、一体的な構造とすることも可能である。これらは、上部吸 液芯、下部吸液芯に分割してもよいが、一体芯とすることもできる。また、ボト ルの収納容積を最小限まで小さくし、あるいは吸液芯を大きくし、先の吸液芯に すべての薬液を含侵させることもでき、遊離の薬液をなくした構造とすることも できる。
【0017】
【考案の効果】
本考案は、薬液を収納し、かつ上部に開口部を有するボトル、該開口部への装 着部と、中心部にある筒状のガイド部と、ガイド部の上部に立設され、蒸散窓を 設けた保護枠部とを有する中栓、該中栓のガイド部に保持されると共に、上端部 が保護枠部内に収納され、下端部がボルト内に収納される吸液芯により加熱蒸散 装置における薬液蒸散体を構成し、薬液蒸散体を取り扱う場合において、キャッ プを外して持ち運ぶ時、装置本体に組み込む時等、吸液芯が常に保護枠部によっ て保護されており、吸液芯に対して作用する力は著しく低減され、吸液芯の破損 を防止することができる。 また、保護枠部によって、装置本体の発熱体と吸液芯との間に、適正な間隔が 均一に形成されるので、発熱体との接触による吸液芯の劣化が防止され、薬液を 安定して蒸散することができる。 また、吸液芯に直接手を触れることを保護枠部によって防止できると共に、幼 児が誤ってなめたりしても、保護枠部によって直接舌が触れず、薬液の誤飲、誤 食を防止でき、薬液蒸散体の安全性を向上することができる。 さらに、薬液蒸散体を装置本体に装着する際に、保護枠部が装置本体の発熱体 より上方に突出する構造にすると、保護枠部により発熱体への接触も防止され、 安全性の向上が行えるという効果も奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の加熱蒸散装置における薬液蒸散体の第
一実施例の縦断面図。
【図2】図1の薬液蒸散体の斜視図。
【図3】本考案の第二実施例の縦断面図。
【図4】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図5】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図6】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図7】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図8】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図9】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示す
斜視図。
【図10】本考案における中栓の保護枠部の他の例を示
す斜視図。
【図11】本考案の他の実施例の縦断面図。
【図12】本考案の他の実施例の縦断面図。
【図13】従来の加熱蒸散装置における薬液蒸散体の縦
断面図。
【図14】他の従来の中栓の斜視図。
【図15】他の従来の薬液蒸散体の縦断面図。
【符号の説明】
1…ボトル、2…中栓、3…吸液芯、3a…上部吸液
芯、3b…下部吸液芯、4…薬液、5…開口部、6…中
栓嵌合部、7…螺合部、8…キャップ、9…ガイド部、
10…テーパー部、11…保護枠部、12…蒸散窓、1
3…環状空間、14…装置本体、15…発熱体、16…
通気窓、17…装置開口部、18…口縁、19…切欠、
20…通気孔。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液4を収納し、かつ上部に開口部5を
    有するボトル1、 該開口部5への装着部と、中心部にある筒状のガイド部
    9と、ガイド部9の上部に立設され、蒸散窓12を設け
    た保護枠部11とを有する中栓2、 該中栓2のガイド部9に保持されると共に、上端部が保
    護枠部11内に収納され、下端部がボルト1内に収納さ
    れる吸液芯3、 により構成したことを特徴とする加熱蒸散装置における
    薬液蒸散体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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