JP4313324B2 - 被加熱蒸散体 - Google Patents

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Description

本発明は、その内部に殺虫剤、殺菌剤、消臭剤、芳香剤などからなる機能剤中に吸液芯を浸漬して機能剤を吸液すると共に、吸液芯の上部を加熱することで機能剤を蒸散させる薬液蒸散体に関する。
一般に、殺虫剤、殺菌剤、消臭剤、芳香剤などからなる薬液中に吸液芯を浸漬して薬液を吸液すると共に、この吸液芯の上部を加熱することによって薬液を蒸散させる加熱蒸散器は、例えば、特許文献1(実公平1−37422号公報)において提案されているように公知である。この公知の加熱蒸散器は、図4に示すように、薬液L’、該薬液L’中に浸漬された吸液芯2’、薬液容器3’及び中栓4’とを備えた被加熱蒸散体!’と、この被加熱蒸散体1’の一部を構成する吸液芯2’を加熱するための発熱体7’を備えた収納ケース6’などから構成されている。なお、該吸液芯2’は互いに連通する微小孔を有する多孔質材料で形成されており、薬液L’を吸い上げることができる。
ここで、前記収納ケース6’には、図示したように、薬液L’を吸液する吸液芯2’の上端部を電気加熱するための発熱体7’が収納ケース6’の内部に設けられている。このため、薬液容器3’が底部から挿入されて収納ケース6’内に収納されたとき、吸液芯2’の上端部がこの発熱体7’の好ましい加熱位置に近接して配置されることになる。したがって、この発熱体7’によって吸液芯2’が70〜140℃程度に加熱されると、吸い上げられた薬液L’が吸液芯2’から気化して収納ケース本体61’の上部中央に設けられた通気孔6a’から周囲に蒸散させられる構造となっている。
このような構成からなる公知の加熱蒸散器において、被加熱蒸散体!’は、吸液芯2’の外周部を液密に保持して薬液容器3’の上部開口を塞ぐと共に、薬液容器3’の上部の開口に冠着される中栓4’を備えている。このため、加熱蒸散器が何らかの原因によって転倒しても、短時間で転倒した加熱蒸散器を元の状態に戻す限りにおいて、薬液容器3’内に収容された薬液L’が外部に漏れ出すことがない。
ところで、このような公知の加熱蒸散器においては、発熱体7’からの輻射熱や加熱された吸液芯2’からの伝導熱などによって薬液容器3’や中栓4’が加熱される。そうすると、薬液容器3’の内部空気の熱膨張により、薬液容器3’の内部の圧力が高まる。このようにして、薬液容器3’の内部圧力が上昇すると、薬液L’が過剰に吸液芯2’に吸液されて薬液L’が薬液容器3’の外に滲み出し、液漏れが生じるという問題が発生する。また、低気圧の接近などの気候変化によって薬液容器3’の外部圧力が逆に低下した場合にも、薬液容器3’の内外圧力差が大きくなって、薬液L’が吸液芯2’の上部から滲み出して液漏れが発生するという問題がある。
そこで、このような問題を解消するために、図4に示すように、吸液芯2’が挿通接触する中栓4’に通気孔4a’を設けた被加熱蒸散体1’が提案されている。確かに、このようにして通気孔4a’を中栓4’に設けた被加熱蒸散体1’によると、薬液容器3’内の圧力が上昇した場合には、薬液容器3’の外部への圧力放出は中栓4’の下端と液面との間の吸液芯2’の気相部分と、通気孔4a’部分とから一点鎖線で示した経路を通じて上下2箇所から行われる。
また、逆に、吸液芯2’によって吸い上げられた過剰の薬液L’は、この通気孔4a’から滲み出し、薬液容器3’へと戻されるために、薬液L’が容器外へと滲み出すのを抑制することができる。なお、この被加熱蒸散体1’では、加熱蒸散器が転倒しても、短時間で転倒した加熱蒸散器を元の正常な状態に戻すようにすれば、薬液L’の漏れは殆ど生じない。
しかしながら、この被加熱蒸散体1’の場合、吸液芯2’が中栓4’の中心で接触しながら挿通する薬液L’のシール面に通気孔4a’が設けられており、しかも、薬液容器3’の内部圧力と外部圧力との差が解消しやすい構造とするために、通気孔4a’は中栓4’の上部に設けられている。
ところが、加熱蒸散器の転倒は、無意識の内に行われる場合も多く、このような場合には、転倒に気付かずにそのまま長時間放置される事態が生じる。そうすると、通常状態では通気孔4a’から吸液されることがない薬液L’が、通気孔4a’からも吸液されることとなって、薬液L’が通気孔4a’からショートパスして薬液容器3’外へ漏れ出すという問題が発生する。
しかも、この従来の被加熱蒸散体1’では、薬液容器3’の内部圧力の放出は、薬液L’に浸漬されていない気相部にある吸液芯2’からも行わなければならない。したがって、吸液芯2’を保持する部分の長さが短くなってしまうため、吸液芯2’を安定に保持することに問題がある。このため、加熱蒸散器の取り扱いが粗雑であったりすると、吸液芯2’が左右にぶれて吸液芯2’上部が加熱体などに接触して折損したり、吸液芯2’の保持力が不足して衝撃が加わると吸液芯が上下方向に位置ずれを起こしたりするという問題も生じる。
そこで、この吸液芯2’のぶれを解決するために、特許文献2(特開2001−54560号公報)において、図5に示したように、薬液L’を収容する薬液容器3’の上部開口部に冠着する中栓4’と吸液芯2’とを収縮チューブ5’を介して密着被覆することによって一体に固定し、吸液芯2’のぶれを無くした被加熱蒸散体1’が提案されている。
また、この被加熱蒸散体1’では、収縮チューブ5’の被覆効果により、薬液容器3’内外の圧力変化が影響する点が、前記の挿通保持部の下端から吸液芯2’を被覆する収縮チューブ5’の下端(終端)方向へと移動する。しかも、薬液L’が消費されて薬液L’の液面が低下しても、薬液L’を吸液する吸液芯2’の浸漬長は変化しないために、吸液芯2’の吸液特性が変化し難く、それ故に、吸液芯2’からの過剰な薬液L’の滲み出しを抑制することができる。
確かに、このような被加熱蒸散体1’によれば、吸液芯2’のぶれや位置ずれはなくなり、吸液芯2’の吸液特性も安定するが、その反面で、薬液容器3’の内外の通気性が悪くなって、既に述べたような薬液容器3’の内外で圧力差が生じ易くなるという問題が稀に生じる。このようにして、薬液容器3’の内部の圧力が外部と比較して上昇すると、吸液芯2’から薬液L’が過剰に滲み出して薬液容器3’から漏れ出すという問題が生じる。したがって、この従来の被加熱蒸散体1’によっても、薬液容器3’の内外圧力差が拡大したときの過剰な薬液L’の滲み出しという問題を解決することができない。
実公平1−37422号公報 特開2001−54560号公報
本発明は、前述のような従来の加熱蒸散器が有する問題を解決して、加熱蒸散器が転倒しても薬液容器外へ薬液がこぼれ出すという問題が生じず、また、薬液容器の内外で大きなの圧力差が生じ、薬液容器に充填された薬液が吸液芯から過剰に滲み出して液漏れを発生するという問題を解消すると共に、更に、加熱蒸散器に衝撃などの外力が作用しても吸液芯がぶれたり、位置がずれたりすることなく安定に保持できる被加熱蒸散体を提供することを目的とする。
本発明者らは、薬液容器の内外で発生する圧力差を解消すると共に、加熱蒸散器が転倒しても、薬液が容易に薬液容器外へ漏れ出ない被加熱蒸散体について鋭意検討した結果、気体は容易に通過するが、液体は容易に通過しない通気部を形成することを想到するにいたって、本発明を完成したものである。
ここに、本発明として、薬液中に垂下されて浸漬された下部から薬液を吸い上げ、加熱された上部から吸い上げた薬液を蒸散させる吸液芯と、上部に開口が形成され且つ内部に前記薬液を収容する薬液容器と、該薬液容器の上部開口部と気密に冠着する冠着部と中央開口に挿通された前記吸液芯を保持する筒状部とを有する中栓と、前記吸液芯の挿通垂下部の外周面と前記中栓筒状部外周面とを一体に密着被覆する収縮チューブとを有し、密着被覆される前記中栓筒状部の外周面と収縮チューブの内周面との間に気体を流通させ薬液は容易に流通させない通気部を前記薬液容器内部から前記吸液芯まで連通させて形成した被加熱蒸散体が提供される。
本発明の被加熱蒸散体は、薬液容器内外の圧力を平衡にするために気体を容易に流通させるが、薬液のような液体を容易に通さない通気部を中栓及び/又は収縮チューブに形成している。したがって、加熱による温度上昇や気圧の変化などによって薬液容器の内外に圧力差が生じ易い状況下におかれても、通気部を介して気体が流通自在であるため、薬液容器の内外圧力差が均衡化される。このため、薬液容器の内外圧力差が容易に解消され、吸液芯から過剰に薬液が滲み出すほどには薬液の漏れが生じることが無くなり、薬液容器外への液漏れが格段に小さくなる。
しかも、収縮チューブの被覆作用によって、中栓が吸液芯5を保持する力を向上させることができるため、前述のような大きな衝撃力が作用しても、吸液芯の保持位置は殆ど変化することがなく、吸液芯が左右に大きくぶれることも無い。したがって、常に吸液芯を薬液中の最適な位置に浸漬配置することが可能となるとともに、薬液が消費されて減少し、薬液の液面位置が徐々に低下しても、当所の設計通りの位置に吸液芯を配置でき、薬液を消尽するまで、常に安定して吸液芯を介して薬液を吸い上げることができる。
更に、従来の加熱蒸散器では、吸液芯と発熱体との間の位置関係もふらつくこととなって、常に正確に一定位置に吸液芯を保持することができなくなるため、長期間に渡って安定して薬液を周囲に蒸散させることも困難となる。これに対して、本発明の被加熱蒸散体では、前述のように吸液芯を安定して保持することができるとともに、収縮チューブに被覆されて保護されているために、各パーツを加熱蒸散器として一体に組み込む際などの取り扱い時においても、吸液芯の折損などもなく、組み込み作業も容易に行えるという極めて顕著な効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の被加熱蒸散体の実施形態を模式的に例示した正断面図である。なお、本発明の以下の説明において、加熱蒸散器を構成する被加熱蒸散体1についてのみ詳細に説明する。何故ならば、被加熱蒸散体1以外の他の加熱蒸散器を構成する部品については、公知の物をそのまま使用できるからである。
本発明で使用する被加熱蒸散体1の基本構成は、図1に例示した通りであって、本発明においては、少なくとも吸液芯2、薬液容器3、中栓4、収縮チューブ5、そして薬液Lを含んで構成されている。そして、この被加熱蒸散体1は、通常、図4に例示した発熱体7’を備えた収納ケース6’に装着されて使用される。また、この被加熱蒸散体1は、薬液容器3に充填された薬液Lが消費されると新たな被加熱蒸散体1と交換できるように着脱自在の構造となっている。
以上に述べた本発明の被加熱蒸散体1は、図5に示した被加熱蒸散体1’と同様に収縮チューブ5’を備えている。しかしながら、図5に示した被加熱蒸散体1’との最大の相違は、本発明の被加熱蒸散体1は、薬液容器3内外の圧力を平衡にするために気体を容易に流通させるが、薬液Lのような液体を容易に通さない通気部を中栓4及び/又は収縮チューブ5に形成したことにある。以下、この点について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図2及び図3は、本発明の被加熱蒸散体1の二つの実施形態例を説明するための図であって、被加熱蒸散体1の吸液芯2、中栓4及び収縮チューブ5のシール部を拡大した正面図であって、その右半分に断面を施したものである。これらの図に例示したように、吸液芯2は中栓4の中央部を挿通しており、中栓4の筒状部42部で保持される。
このとき、中栓4には、図1に示したように、冠着部41が形成されており、この冠着部41が薬液容器3の上部開口部に形成された被冠着部31に気密に係合する。このように、薬液容器3と中栓4とは密着して気密に冠着されるので、薬液容器3内外の気体がこの冠着部41と被冠着部31とから漏れ出すことは無い。
更に、中栓4の下端部外周と吸液芯2とは、図示したように、薬液黙り43が形成された中栓4に吸液芯2が挿通された状態で収縮チューブ5を加熱などによって収縮させて一体として密着被覆されている。このために、被加熱蒸散体1に衝撃が加わったとしても吸液芯2が左右にぶれることなく、しっかりと中栓4に保持される。このとき、収縮チューブ5の内面に接着層を形成して、中栓4の筒状部42に強固に接着させることが好ましいが、このような接着層を形成せず、収縮チューブ5の収縮力だけで中栓4と密着させるようにしても良い。
本発明の吸液芯2は、図示したように、収縮チューブ5によって、その外周部の殆どが被覆されるため、収縮チューブ5が保護層を形成し、被加熱蒸散体1を構成する部品を組み立てる際などにおいて、吸液芯2が誤って折損されるという問題も生じ難い。
また、収縮チューブ5が被覆された吸液芯2では、収縮チューブ5が被覆された部分が薬液中に浸漬されていても、この部分からは殆ど薬液Lは吸い上げられず、収縮チューブ5が被覆されていない部分から薬液Lが吸い上げられる。したがって、薬液Lの消費と共に、薬液が形成する液面が変化して吸液芯2の浸漬長が変化しても、薬液を吸い上げる吸液芯2の下方部の収縮チューブ5に被覆されていない部分の浸漬長は殆ど影響を受けない。このため、吸液芯2の吸液特性は長い使用期間に渡って安定したものとなる。
本発明の被加熱蒸散体1は、図5に例示した従来の被加熱蒸散体1’と異なり、薬液容器3内外に圧力差が生じた場合に、これを容易に解消することを一大特徴とする。これを具現化するために、本発明においては、図2の実施形態例に示すように、中栓4の筒状部42外周に密着被覆される収縮チューブ5の内面に気体が流通自在の通気部を設ける。この通気部は、図2の実施形態例では、筋状の窪み51を示している。しかしながら、後述するように、このような通気部は、本発明では“筋状の窪み”に限定されるものではない。なお、この通気部は、前記薬液容器内部から前記吸液芯まで連通するように形成されている。
本発明の被加熱蒸散体1は、この筋状窪み51から筒状部42の内周面と吸液芯2の外周面との間に形成された間隙あるいは場合によっては多孔質に形成された吸液芯2の内部を介して薬液容器3内外の気体が流通自在とされる。このため、薬液容器3の内外に圧力差が発生するような状況が生じても、この通気部(筋状窪み51)を介して気体が流通できるため圧力差は殆どなくなり、薬液容器3の内外圧力差が均衡化される。そうすると、薬液容器3の内外圧力差に起因する薬液Lの過剰な滲み出しが解消され、これによって薬液容器3外への薬液漏れを防止できる。
この場合、加熱蒸散器が転倒すると、前記筋状窪み51から薬液Lが漏れ出すおそれがある。しかしながら、この筋状窪み51として、例えば、幅20〜400μm、深さ5〜200μmのマイクロ・グルーブを形成すると、この筋状窪み51から薬液Lが漏れ出ることは無い。なお、図2には、内面に縦筋状の窪み51が一本だけ形成された収縮チューブ5を例示したが、本発明の筋状の窪み51は、このような一本の縦筋状の窪み51に限定されることはない。つまり、筋状の窪み51の数は、薬液容器3外への薬液の漏れが生じない範囲内で複数本形成されていても良い。
また、縦筋状の窪み51に限定されず斜筋状の窪みであっても良く、また、窪みは直線状、曲線状、あるいはジグザグ状に形成されていても良く、更には、これらを組み合わせたものであっても良い。要するに、この通気部(筋状の窪み51)は、気体は容易に通すが、液体は容易に通さない特性を有することが肝要であって、この特性を満足する限り、その数や形状に限定されることはない。
次に、図3に例示した被加熱蒸散体1について説明する。この実施形態例では、図2に例示した実施形態例のように収縮チューブ5の内面側に筋状の窪み51を設けるのではなく、図示したように、中栓4の筒状部42の下端外周面に筋状の窪み44を設ける。なお、この筋状の窪み44は、前記筋状窪み51と同様に、幅20〜400μm、深さ5〜200μmのマイクロ・グループとして形成されたものである。
また、図3には、筒状部42の下端外周面に縦筋状の窪み44が一本だけ形成された中栓4を例示したが、本発明の筋状の窪み44は、このような縦筋状の窪み44に限定されることはない。つまり、筋状の窪み44の数は、薬液容器3から薬液漏れが生じない範囲内で少なくとも1本形成されていても良い。また、縦筋状の窪み44に限定されず、斜筋状の窪み、梨地加工などの適当な粗面、あるいはローレット加工溝などであっても良い。要するに、既に述べたように、通気部(筋状の窪み44)は、気体は良好に通すが、液体は容易に通さないような形状と本数であれば良い。
なお、本発明で使用する吸液芯2としては、一種以上の無機及び/又は有機物質の粉末からなるマトリックス(母材)をバインダー(結合材)と共に練り込んで、押出し成形や圧縮成形などによって成形した後、乾燥したり、焼成したりしたものを用いることができる。このとき、場合によって、紐、不織布、編織物等の繊維状物を使用することもできる。つまり、本発明の目的を妨げない範囲において、容器内に収納された液状の薬液Lを吸液できる機能を有する吸液芯であればよい。
ここで、前記マトリックス(母材)としては、クレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、石膏、パーライト、ベントナイト、酸性白土、火山岩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、乳酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、コロイダルシリカ、乳糖、白糖、でんぷん、CMC、MC、ヒドロキシプロピタルスターチ、水酸化アルミナマグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、グラスファイバー、岩綿、セピオライト、コークス、黒鉛、木炭、セルロース、パルプ、リンター、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイト、ポリアミド、ポリエステル等を例示することができる。
また、このようなマトリックス(母材)を結合するバインダー(結合材)としては、CMC、MC、ヒドロキシエチルセルロース等の各種セルロース誘導体、ゼラチン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、澱粉及びその誘導体、プルラン、ガゼイン及びその誘導体、アルギン酸及びその誘導体、カードラン、寒天、カラギーナン、ジュランガム、サクシノグルカン、ファーセレタン、カラヤガム、アカシアガム、タマリンドガム、アクリルアミド系重合体、ドラガントゴム、デキストラン、アルブミン、大豆タンパク質、ポリビニールエーテル、ポリエチレンイミン、ニゲラン、ルティン酸、リンマンナン、レバン、ペクチン、ポリビニルピロリドン、コラーゲン、ポリビニルメタクリレート、コンドロイチン硫酸ナトリウムなどの各種増粘剤あるいは水溶性高分子、ポリフェニレンサルファイト(PPS)、ポリビニルブチラール(PVB)、アクリル系樹脂、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル系重合体(EVA)、フェノーノ樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、タール、ピッチ、ウレタン、ワックスエマルジョン、コロイダルシリカ、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、水ガラス、リン酸アルミニウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素アルミニウム等を例示することができる。
次に、薬液容器3に充填する薬液Lとしては、殺虫剤であれば、ピレスロイド系殺虫剤、カーバイド系殺虫剤、有機リン系殺虫剤など従来用いられているものを例示できる。この場合、一般に安全性が高いことから、アレスリン、d1・d−T80−アレスリン、d・d−T−アレスリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、d・d−T80−プラレトリン、フタルスリン、d−T80−レスメトリン、d−T80−フラメトリン、エムペントリン、テラレスリンなどのピレスロイド系殺虫剤がより好ましい。
また、殺菌・抗カビ剤としては、O−フェニルフェノール、イソプロピルメチルフェノール、2−クロロ−4−フェニルフェノール、チモールなどが挙げられ、香料としては、シトロネロール、オイゲノール、メントール、リナロールなどを挙げることができる。つまり、本発明の薬液Lとしては、殺虫剤、防カビ剤、消臭剤、忌避剤、香料などの液状を呈する剤であれば、好適に使用することができる。
また、本発明では収縮チューブ4を使用するが、この収縮チューブ4の材質としては、加熱することによってチューブを熱収縮させるポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン系共重合体樹脂、塩化ビニル樹脂などを使用した熱収縮チューブ、或いはゴム状弾性を利用したシリコーンゴムなどのゴム材からなる弾性チューブを例示することができる。
ここで、前記のポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートのみでもよく、また、ポリエチレンテレフタレート成分を主体とする共重合体でも良い。共重合体としては、例えばポリエチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体、ポリエチレンテレフタレート/セパケート共重合体などが挙げられる。なお、収縮チューブとして熱収縮チューブを使用する場合には、例えば熱収縮特性を付与するために、電子線照射架橋、化学架橋および水架橋などの架橋を行った後、チューブの径方向に加熱膨脹させて冷却することによって製造される。
また、このようにして製造される熱収縮チューブは、絶縁性、耐水性、密封性、接着性などの性能が要求されることからホットメルト接着剤を内層に塗布あるいは2層成形されて使用されることが好ましい。例えば、(1) 特公昭56−17218号公報に提案されているポリオレフィン系樹脂の内面にダイマー酸ベースのポリアミドを2層成形し電子線架橋したもの、(2)
特公昭59−5097号公報に提案されている軟化温度が規定されたポリアミド系熱溶融接着剤を内壁に設けたもの、(3) 特公昭60−2177号公報に提案されている加水分解率50〜90重量%のエチレン/酢酸ビニルコポリマーとアミン価が0.5〜30のポリアミド樹脂を片面の必要部分に設けた熱回復性を有するもの、(4)
特開平5−247426号公報に提案されている熱回復性を有するゴム或いはプラスチック製外層チューブの内面にダイマー酸ベースポリアミド20〜70重量%とマレイン酸変性のポリオレフィン系樹脂80〜30重量%の熱溶融型の接着剤層を設けたもの、(5)
特公平1−29830号公報に提案されている不飽和カルボン酸またはその無水物を共重合したポリオレフィン100重量部に、テルペンフェノール樹脂もしくは酸価10以上のロジン類を5〜100重量部添加した熱溶融型接着剤が内層に形成されたもの、(6)
特開平2−139235号公報に提案されている外層がエチレン/酢酸ビニル共重合体で、内層が酢酸ビニル含量20〜45重量%、メルトインデックス10〜100g/10分のエチレン/酢酸ビニル共重合体であるものなどを使用することができる。
本発明の被加熱蒸散体を模式的に例示した正断面図である。 本発明の被加熱蒸散体の実施形態例を説明するための図であって、その右半分に断面を施した正面図である。 本発明の他の被加熱蒸散体の実施形態例を説明するための図であって、その右半分に断面を施した正面図である。 公知の加熱蒸散器を模式的に例示した正断面図である。 収縮チューブを備えた公知の被加熱蒸散体を例示した正断面図である。
符号の説明
1:加熱蒸散器
2:吸液芯
3:薬液容器
4:中栓
5:収縮チューブ
31:薬液容器の被冠着部
41:中栓の冠着部
42:中栓の筒状部
43:中栓の薬液黙り
44:中栓の通気部(筋状の窪み)
51:収縮チューブの通気部(筋状の窪み)
52:収縮チューブの本体部
L:薬液

Claims (5)

  1. 薬液中に垂下されて浸漬された下部から薬液を吸い上げ、加熱された上部から吸い上げた薬液を蒸散させる吸液芯と、上部に開口が形成され且つ内部に前記薬液を収容する薬液容器と、該薬液容器の上部開口部と気密に冠着する冠着部と中央開口に挿通された前記吸液芯を保持する筒状部とを有する中栓と、前記吸液芯の挿通垂下部の外周面と前記中栓筒状部外周面とを一体に密着被覆する収縮チューブとを有し、密着被覆される前記中栓筒状部の外周面と収縮チューブの内周面との間に気体を流通させ薬液は容易に流通させない通気部を前記薬液容器内部から前記吸液芯まで連通させて形成した被加熱蒸散体。
  2. 前記通気部が筋状の窪みである請求項1記載の被加熱蒸散体。
  3. 前記筋状の窪みが幅20〜400μm、深さ5〜200μmのマイクロ・グルーブである請求項2に記載の被加熱蒸散体。
  4. 前記収縮チューブが加熱によって収縮する熱収縮チューブである請求項1〜3の何れかに記載の被加熱蒸散体。
  5. 前記の収縮チューブの内層に接着層が形成されている請求項1〜4の何れかに記載の被加熱蒸散体。
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