JP2001050342A - 免震用スベリ支承装置の設置方法 - Google Patents

免震用スベリ支承装置の設置方法

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JP2001050342A
JP2001050342A JP11225709A JP22570999A JP2001050342A JP 2001050342 A JP2001050342 A JP 2001050342A JP 11225709 A JP11225709 A JP 11225709A JP 22570999 A JP22570999 A JP 22570999A JP 2001050342 A JP2001050342 A JP 2001050342A
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Japan
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sliding
sliding bearing
plate
sliding plate
base plate
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JP11225709A
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English (en)
Inventor
Hideo Matsuyama
英雄 松山
Yoshio Takagi
佳男 高木
Shoichi Nagai
正一 長井
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Okabe Co Ltd
Original Assignee
Okabe Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】構造物の自重を受けるスベリ支承体と該スベリ
支承体に摺動可能に接合するスベリ面を有するスベリプ
レートとからなる免震用スベリ支承装置において、それ
らのスベリ支承体とスベリプレートとの間の相対的な位
置関係を精度よく、かつ確実に保持しながら構造物の所
定位置に設置する。 【解決手段】スベリ面を有するスベリプレート1と構造
物の自重を支承するスベリ支承体6とを摺動可能に接合
し、それらのスベリプレート1側とスベリ支承体6側と
の間に、それらとの結合点を結んだ形状が三角形を構成
するように配設する2本一組からなる連結部材15,1
6を複数組架設することにより、両者間の相対的な位置
関係を保持しながら構造物の所定位置に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物の自重を受
けて水平方向に摺動可能に支承する免震用スベリ支承装
置の設置方法に関する。
【0002】
【従来の技術】免震手段に関しては、例えば板状のゴム
と鋼板とを交互に積層した積層体等から構成されるアイ
ソレータの上下に固定用のフランジ部を設け、それらの
フランジ部を介してアンカー手段等により基礎コンクリ
ート側及び躯体側に対して固定することにより構造物の
所定位置に固定し、地震時には前記アイソレータの水平
方向の相対的な変位によって免震作用を奏する形態のも
のが従来から広く知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
にアイソレータ自体の水平変位による従来方式の免震装
置とは異なり、構造物の自重を受け、地震作用に対して
は自由に摺動し得るスベリ支承体を使用する新しい免震
方式を採用した免震用スベリ支承装置の設置方法に関
し、その目的とするところは、免震用スベリ支承装置を
構成する前記スベリ支承体と摺動可能に接合するスベリ
面を有するスベリプレートとをそれらの間の相対的な位
置関係を精度よく的確に保持しながら構造物の所定位置
に設置し得る設置方法を提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1の発明では、上面をスベリ面とするスベリ
プレートを下部基礎コンクリート側に固定するととも
に、そのスベリプレートのスベリ面上に、構造物の自重
を支承するスベリ支承体を摺動可能に載置し、前記スベ
リプレート側とスベリ支承体側との間に、それらとの結
合点を結んだ形状が三角形を構成するように配設する2
本一組からなる連結部材を複数組架設することにより、
前記スベリプレートとスベリ支承体との相対的な位置関
係を保持して免震用スベリ支承装置を構造物の所定位置
に設置するという技術手段を採用した。また、請求項2
の発明では、構造物の自重を支承するスベリ支承体をベ
ースプレートを介して下部基礎コンクリート側に固定す
るとともに、そのスベリ支承体の周囲に支持用フレーム
を形成し、前記スベリ支承体側と支持用フレーム側との
間に、それらとの結合点を結んだ形状が三角形を構成す
るように配設する2本一組からなる連結部材を複数組架
設することにより、前記支持用フレームのスベリ支承体
に対する相対的な位置決めをし、さらに下面をスベリ面
とするスベリプレートを前記支持用フレームに設けた係
止部に係止した状態に支持するとともに、そのスベリプ
レートのスベリ面を前記スベリ支承体の上面に摺動可能
に接合することにより、前記スベリ支承体とスベリプレ
ートとの相対的な位置関係を保持して免震用スベリ支承
装置を構造物の所定位置に設置するという技術手段を採
用した。なお、両発明は、スベリ支承体とスベリプレー
トないし支持用フレームとの相対的な位置関係を前述の
三角形を形成する2本一組からなる複数組の連結部材に
よって確保するという点で共通し、スベリ支承体とスベ
リプレートとの上下位置関係が逆転している点で相違し
ている。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係る免震用スベリ支承装
置は、構造物の自重を支承するスベリ支承体とスベリプ
レートのスベリ面とを摺動可能に接合した組合せからな
る点で、アイソレータの上下をそれぞれ下部基礎コンク
リート側及び上部躯体側に固定する従来方式の免震装置
とは異なる。この免震用スベリ支承装置は、同じ構造物
に対して従来方式の免震装置と共に混在した形で使用し
てもよい。また、スベリ支承体側とスベリプレート側な
いし支持用フレーム側とが、2本一組からなる連結部材
を使用して、それらとの結合点が三角形を形成するよう
に架設することにより、相対的な位置関係を保持した状
態に連結されるものであればよい。なお、ここで、2本
一組からなる連結部材の結合点によって形成される三角
形とは、スベリ支承体側の2つの結合点間を底辺とする
三角形であっても、あるいはスベリプレート側ないし支
持用フレーム側の2つの結合点間を底辺とする三角形で
あってもよい。また、連結部材を結合する相手は、スベ
リプレート自体でもスベリプレートが固定されたベース
プレートでもよい。さらに、スベリプレート側の固定の
仕方に関しては、一面をスベリ面とするスベリプレート
自体を補強用鋼板に溶接した形態のものを下部基礎コン
クリート側あるいは上部躯体側に直接的に固定するよう
にしたものでもよいし、その一面をスベリ面とするスベ
リプレート自体を補強用鋼板に溶接した形態のものを更
にベースプレートを介して下部基礎コンクリート側ある
いは上部躯体側に固定するようにしたものでもよい。な
お、三角形を形成する2本一組からなる連結部材は、少
なくとも2組以上の複数組使用することにより、スベリ
支承体とスベリプレートとの相対的な位置関係を的確に
保持することができる。
【0006】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例に関して
説明する。図1は本発明の第1実施例の正面図であり、
図2はその作業状態を示した平面図である。図中、1は
スベリプレートで、ステンレス鋼などの耐食性のよい材
料から構成され、上面は鏡面仕上げ等のスベリ面に形成
されており、下面側には補強用鋼板2が溶接等により一
体的に固着されている。この補強用鋼板2と一体化され
たスベリプレート1は、下方に配設される下部ベースプ
レート3を介して下部基礎コンクリート4側の所定位置
に設置される。その施工に当っては、先ず下部ベースプ
レート3を支持部材5を介して水平状態に支持しながら
位置決めした上、その周囲に型枠を形成して基礎コンク
リートを打設することにより、下部ベースプレート3を
下部基礎コンクリート4側の所定位置に設置し、しかる
後、その下部ベースプレート3に対してスベリプレート
1を固着した前記補強用鋼板2を締付固定するという手
順で行われる。この場合、下部ベースプレート3の下面
には、必要に応じて図示しないアンカー材等が固定さ
れ、そのアンカー材を介して下部基礎コンクリート4に
定着される。なお、下部ベースプレート3の設置に関し
て、例えば特開平10−246028号公報、特開平1
1−62242号公報、特開平11−62243号公報
に開示したように、下部ベースプレート3を支持用フレ
ームあるいは下部基礎コンクリート形成用の型枠自体に
支持して水平状態を出した上、下部基礎コンクリート4
を打設するという手法を採用してもよい。さらに、以上
の下部ベースプレート3は用いないで、スベリプレート
1を固着した前記補強用鋼板2を介して直接的に下部基
礎コンクリート4に設置することも可能である。
【0007】以上のように、下部基礎コンクリート4側
の所定位置に下部ベースプレート3を設置し、その下部
ベースプレート3に対して前記補強用鋼板2を締付固定
することによりスベリプレート1の設置が完了したら、
次にそのスベリプレート1の上面のスベリ面上に構造物
の自重を支承するスベリ支承体6を摺動可能に載置す
る。このスベリ支承体6は、板状のゴムと鋼板とを交互
に積層した積層体等からなる公知のアイソレータや硬質
ゴム等の、構造物の自重を支承しながら所定の厚さを維
持し得る部材から構成され、その下面はスベリ面に形成
されているとともに、上部には固定用の上部フランジ部
7を介して上部ベースプレート8が固定されている。図
中、9はその固定用ボルトで、上部ベースプレート8の
上面側に位置するアンカー材10に形成した雌ネジ部に
螺合して、スベリ支承体6を上部フランジ部7を介して
上部ベースプレート8に締付固定するためのものであ
る。
【0008】次に、本発明の特徴である前記スベリプレ
ート1とスベリ支承体6との相対的な位置決め手段に関
して説明する。スベリ支承体6は、前述のようにスベリ
プレート1のスベリ面上に摺動自在に載置された状態に
あり、その間の位置決め手段が必要である。本実施例で
は、図2に示したように、スベリプレート1の補強用鋼
板2の四隅にボルト等からなる支軸11〜14を配設
し、それらの支軸11〜14に対してそれぞれ連結部材
15,16の一端部を回動可能に結合するとともに、そ
れらの他端部を前記スベリ支承体6用の固定用ボルト9
等を利用して同スベリ支承体6に対して結合し、それら
の各結合点によって三角形が形成されるように配設する
ことにより強固な位置決めを行っている。なお、ここに
いう三角形とは、前述のようにスベリ支承体6側の2つ
の結合点の間を底辺とみた三角形であっても、隣接する
支軸11〜14相互間を底辺とみた三角形であってもよ
い。また、前記支軸11〜14としては、スベリプレー
ト1を固着した補強用鋼板2あるいは下部ベースプレー
ト3の固定用ボルトを兼用することも可能である。
【0009】図3は連結部材15,16を拡大して示し
た拡大部品図であり、図4はその取付け状態を示した部
分拡大図である。図示のように、連結部材15,16
は、中央部にターンバックル17を挟んで伸縮可能に構
成された軸部18,19と、ボルトナット20,21に
より互いに枢着された枢着板22〜25と、それらの枢
着板22〜25を介して前記軸部18,19の両端部に
設けられた、前記支軸11〜14あるいは固定用ボルト
9に挿通可能な挿通孔26,27を形成した連結片部2
8,29とから構成されている。しかして、図4に示す
ように、連結部材15,16の一端部の連結片部28の
挿通孔26に支軸11〜14を挿通して補強用鋼板2を
介してスベリプレート1側に結合するとともに、他端部
の連結片部29の挿通孔27に固定用ボルト9を挿通し
てスベリ支承体6側に結合することにより、スベリプレ
ート1側とスベリ支承体6側との相対的な位置決めを行
うことができる。この場合、連結部材15,16の各結
合点を構成する、スベリプレート1側の各支軸11〜1
4とスベリ支承体6側の固定用ボルト9を結ぶ形状は三
角形を構成し、ターンバックル17を調整して軸部1
8,19に引張力が作用するようにしたので、強固な位
置決めが可能である。すなわち、本実施例の場合には、
各支軸11〜14に連結された2本ずつの連結部材1
5,16により形成される4個の三角形により強固に位
置決めされることになる。なお、両者の相対的な位置関
係に関しては、各ターンバックル17を介して軸部1
8,19の長さを調整することにより調整できる。
【0010】しかして、以上のようにスベリプレート1
側とスベリ支承体6側との間の相対的な位置決め作業が
完了した場合には、前記上部フランジ部7を介してスベ
リ支承体6の上部に固定した上部ベースプレート8の周
囲に型枠を形成し、その型枠内にコンクリートを打設し
て順次上部躯体側を形成することになる。そして、打設
したコンクリートが固化して、スベリ支承体6が上部躯
体側に固定された場合には、前記連結部材15,16を
取除いて本実施例におけるスベリ支承装置の設置作業が
終了する。なお、このスベリ支承装置とは別に適宜の部
位に、下部基礎コンクリート側と上部躯体側との相対的
な変位、すなわちスベリプレート1とスベリ支承体6と
のスベリによる相対的な変位を規制するダンパ機構が配
設されることになる。
【0011】図5は本発明の第2実施例の作業状態を示
した正面図であり、図6は同平面図である。本実施例で
は、前記実施例と異なり、先ず下部基礎コンクリート3
0側の所定位置にスベリ支承体31を設置し、そのスベ
リ支承体31に対して所定の相対的な位置関係に、該ス
ベリ支承体31のスベリ面に接合する下面側にスベリプ
レートを備えた上部ベースプレート32を載置するとい
う手順で設置作業が行われる。なお、この場合にも、ス
ベリプレートは前記実施例と同様に補強用鋼板に固着さ
れた状態で上部ベースプレート32側に固定されるのが
一般的である。そして、先ず下部基礎コンクリート30
側の所定位置にスベリ支承体31を設置することになる
が、この場合には、先ず従来から行われているように必
要に応じて下面側にアンカー材を固着した下部ベースプ
レート33を図示しない支持用フレーム等を用いてスベ
リ支承体31の設置位置に合わせて支持し、しかる後、
その下部ベースプレート33の周囲に形成した型枠内に
コンクリートを打設して下部基礎コンクリート30を形
成することになる。そして、その下部ベースプレート3
3に下部フランジ部34を介してスベリ支承体31を固
定することにより、スベリ支承体31を下部基礎コンク
リート30側の所定位置に正確かつ強固に設置すること
ができる。
【0012】図7及び図8は前記上部ベースプレート3
2を支持する支持用フレームを構成するジャッキ式支柱
35を拡大して示したもので、図7はその正面図、図8
は平面図である。図示のように、ジャッキ式支柱35
は、アングル材からなる支柱部36を主要素として備
え、その下部にナット等の雌ネジ部材37を溶接しネジ
付き脚部38を螺合して高さ調整可能に構成している。
支柱部36の上端部には、ガイドピン39が図示しない
止め具などにより着脱可能に構成されており、このガイ
ドピン39に前記上部ベースプレート32に形成した係
合孔を係止することにより上部ベースプレート32の位
置決めが行えるように構成されている。なお、本装置の
設置作業終了後の支持用フレームの解体時には、そのガ
イドピン39を脱却することによりジャッキ式支柱35
の取外しが簡単になる。支柱部36の外面には、連結片
40〜43が溶接されている。ネジ付き脚部38の下端
部には、該ネジ付き脚部38を回転自在に支持する自在
カップ44を介してベース45が固定され、図5及び図
6に示したように、そのベース45を介して後施工アン
カー等により前記下部基礎コンクリート30の周囲の所
定位置に設置されるように構成されている。また、ネジ
付き脚部38の上端部には、回転操作用の角セギリ46
が形成されている。
【0013】図9は前記ジャッキ式支柱35相互間に架
設されるフレーム部材47を示した正面図である。図示
のように、このフレーム部材47は、前記上部ベースプ
レート32を受ける上部水平フレーム部材48、下部水
平フレーム部材49及びそれらを連結する縦桟部材50
から構成されており、前記ジャッキ式支柱35と共に上
部ベースプレート32の支持用フレームを構成する。ま
た、図10は前記ジャッキ式支柱35を下部基礎コンク
リート30側の所定位置に設置された前記スベリ支承体
31に対して所定の位置関係に位置決めするための連結
部材51を示した拡大部品図である。図示のように、本
実施例に係る連結部材51は、中央部にターンバックル
52を挟んで伸縮可能に構成された軸部53,54と、
それらの軸部53,54の両端部に設けられ、図6に示
したように前記ジャッキ式支柱35の連結片43に結合
する際に連結用ボルト55が挿通される挿通孔56ある
いはスベリ支承体31に結合する際に固定用ボルト57
が挿通される挿通孔58が形成された連結片部59,6
0とから構成されている。
【0014】次に、本実施例における前記スベリ支承体
31に対するスベリプレート付き上部ベースプレート3
2の設置作業に関して説明する。前述のように、下部基
礎コンクリート30側の所定位置にスベリ支承体31が
設置された場合には、上部ベースプレート32の設置作
業が行われる。この上部ベースプレート32の設置作業
は、先ず前記ジャッキ式支柱35とフレーム部材47を
前記基礎コンクリート30側のスベリ支承体31の周囲
に組立てる支持用フレームの組立作業から行われる。こ
の段階では、ジャッキ式支柱35の位置決めは仮りのも
のでよく、組立て作業は各ジャッキ式支柱35の連結片
41,42に対して上部ベースプレート32を受ける上
部水平フレーム部材48を結合するとともに、連結片4
0に対して下部水平フレーム部材49を結合することに
より行われる。
【0015】しかる後、ジャッキ式支柱35の正確な位
置決め作業を行う。この位置決め作業は、前記連結部材
51を使用して行う。本実施例の場合には、図6に示し
たように、それぞれの連結部材51の一端部の連結片部
60に形成された前記挿通孔58にスベリ支承体31側
の固定用ボルト57を挿通するとともに、他端部の連結
片部59に形成された前記挿通孔56に連結片43の連
結用ボルト55を挿通して、各ジャッキ式支柱35とス
ベリ支承体31との間を連結する。この場合、図示のよ
うに、1個の連結片43の連結用ボルト55に対して2
本の連結部材51の連結片部59が結合されるととも
に、それらの連結部材51の他端側の連結片部60がそ
れぞれスベリ支承体31側の2本の固定用ボルト57に
結合され、前記実施例と同様に、それらの連結部材51
の各結合点により三角形を構成して強固な位置決めを可
能にしている。すなわち、本実施例の場合には、各ジャ
ッキ式支柱35に連結された2本ずつの連結部材51に
よって形成される4個の三角形により強固に位置決めさ
れることになる。なお、本実施例においても、各結合点
により形成される三角形に関しては、スベリ支承体31
側の2つの結合点間を底辺とみた三角形であっても、隣
接する連結片43の連結用ボルト55相互間を底辺とみ
た三角形であってもよいことは、前述の実施例の場合と
同様である。また、スベリ支承体31の相対的な位置関
係に関しては、各ターンバックル52を介してそれぞれ
の連結部材51の長さを調整することにより調整でき
る。
【0016】次に、各ジャッキ式支柱35のネジ付き脚
部38を介してそれぞれの高さを調整して上部ベースプ
レート32を受ける前記上部水平フレーム部材48の高
さ及び水平状態に関する調整を行うとともに、それぞれ
のベース45を介して後施工アンカー等により下部基礎
コンクリート30側に固定する。また、各ジャッキ式支
柱35の上端部にガイドピン39を図示しない適宜の止
め具などを用いて設置し、上部ベースプレート32の四
隅に形成した前記係合孔をそれらのガイドピン39に係
止しながら載置する。この場合、上部ベースプレート3
2の周辺部は前記上部水平フレーム部材48上に載置さ
れるとともに、下面側に設けられたスベリプレートの中
央部は前記スベリ支承体31のスベリ面上に接合され
る。しかる後、必要に応じてジャッキ式支柱35のネジ
付き脚部38を介して上部ベースプレート32の水平状
態を微調整した後、前記実施例と同様に、上部ベースプ
レート32の周囲に型枠を形成し、その型枠内にコンク
リートを打設して順次上部躯体側を形成することにな
る。そして、打設したコンクリートが固化して、スベリ
プレート付きの上部ベースプレート32が上部躯体側に
固定された場合には、各連結部材51やジャッキ式支柱
35及びフレーム部材47を取除いて本実施例における
スベリ支承装置の設置作業が終了することになる。
【0017】なお、図11及び図12は連結部材の結合
の仕方に関する他の実施例を示した平面図である。図1
1に示した実施例は、2本の連結部材61,62を二股
状の連結片を備えた結合用部材63を介してスベリプレ
ート64付きの下部ベースプレート65の各隅部に対し
て固定するとともに、それぞれ2個の連結片を備えた結
合用部材66を介してスベリ支承体67の上部フランジ
部68に固定用ボルトにより固定し得るように構成した
ものである。また、図12に示した実施例は、2本の連
結部材69,70を結合用部材71を介してスベリ支承
体72の上部フランジ部73側に対して1個の固定用ボ
ルトによって結合し得るように構成するとともに、スベ
リプレート74付きの下部ベースプレート75側に対し
ては2個の固定用部材76,77を介して固定するよう
に構成したものである。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、スベリ支承体側とスベ
リプレート側とを、それらとの結合点が三角形を形成す
る2本一組からなる連結部材を複数組使用して連結する
ように構成したので、それらの三角形によって両者間の
相対的な位置関係を精度よく、かつ強固に設定すること
ができる。したがって、それらのスベリ支承体とスベリ
プレートとから構成される免震用スベリ支承装置を構造
物の所定位置に的確かつ強固に設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示した正面図である。
【図2】 同実施例の作業状態を示した平面図である。
【図3】 同実施例における連結部材を示した拡大部品
図である。
【図4】 同連結部材の取付け状態を示した部分拡大図
である。
【図5】 本発明の第2実施例の作業状態を示した正面
図である。
【図6】 同実施例の作業状態を示した平面図である。
【図7】 同実施例におけるジャッキ式支柱を示した拡
大正面図である。
【図8】 同ジャッキ式支柱を示した拡大正面図であ
る。
【図9】 同実施例におけるフレーム部材を示した正面
図である。
【図10】 同実施例における連結部材を示した拡大部
品図である。
【図11】 連結部材の結合の仕方に関する他の実施例
を示した平面図である。
【図12】 連結部材の結合の仕方に関する他の実施例
を示した平面図である。
【符号の説明】
1…スベリプレート、2…補強用鋼板、3…下部ベース
プレート、4…下部基礎コンクリート、5…支持部材、
6…スベリ支承体、7…フランジ部、8…上部ベースプ
レート、9…固定用ボルト、10…アンカー材、11〜
14…支軸、15,16…連結部材、17…ターンバッ
クル、18,19…軸部、20,21…ボルトナット、
22〜25…枢着板、26,27…挿通孔、28,29
…連結片部、30…下部基礎コンクリート、31…スベ
リ支承体、32…上部ベースプレート、33…下部ベー
スプレート、34…下部フランジ部、35…ジャッキ式
支柱、36…支柱部、37…雌ネジ部材、38…ネジ付
き脚部、39…ガイドピン、40〜43…連結片、44
…自在カップ、45…ベース、46…角セギリ、47…
フレーム部材、48…上部水平フレーム部材、49…下
部水平フレーム部材、50…縦桟部材、51…連結部
材、52…ターンバックル、53,54…軸部、55…
連結用ボルト、56…挿通孔、57…固定用ボルト、5
8…挿通孔、59,60…連結片部、61,62…連結
部材、63…結合用部材、64…スベリプレート、65
…下部ベースプレート、66…結合用部材、67…スベ
リ支承体、68…上部フランジ部、69,70…連結部
材、71…結合用部材、72…スベリ支承体、73…上
部フランジ部、74…スベリプレート、75…下部ベー
スプレート、76,77…固定用部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面をスベリ面とするスベリプレートを
    下部基礎コンクリート側に固定するとともに、そのスベ
    リプレートのスベリ面上に、構造物の自重を支承するス
    ベリ支承体を摺動可能に載置し、前記スベリプレート側
    とスベリ支承体側との間に、それらとの結合点を結んだ
    形状が三角形を構成するように配設する2本一組からな
    る連結部材を複数組架設することにより、前記スベリプ
    レートとスベリ支承体との相対的な位置関係を保持して
    所定位置に設置することを特徴とする免震用スベリ支承
    装置の設置方法。
  2. 【請求項2】 構造物の自重を支承するスベリ支承体を
    ベースプレートを介して下部基礎コンクリート側に固定
    するとともに、そのスベリ支承体の周囲に支持用フレー
    ムを形成し、前記スベリ支承体側と支持用フレーム側と
    の間に、それらとの結合点を結んだ形状が三角形を構成
    するように配設する2本一組からなる連結部材を複数組
    架設することにより、前記支持用フレームのスベリ支承
    体に対する相対的な位置決めをし、さらに下面をスベリ
    面とするスベリプレートを前記支持用フレームに設けた
    係止部に係止した状態に支持するとともに、そのスベリ
    プレートのスベリ面を前記スベリ支承体の上面に摺動可
    能に接合することにより、前記スベリ支承体とスベリプ
    レートとの相対的な位置関係を保持して所定位置に設置
    することを特徴とする免震用スベリ支承装置の設置方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016211651A (ja) * 2015-05-08 2016-12-15 株式会社ブリヂストン すべり支承の仮固定治具

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