JP2001049286A - ストレス緩和用の香料組成物及びそれを含有する組成物 - Google Patents
ストレス緩和用の香料組成物及びそれを含有する組成物Info
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- JP2001049286A JP2001049286A JP11221887A JP22188799A JP2001049286A JP 2001049286 A JP2001049286 A JP 2001049286A JP 11221887 A JP11221887 A JP 11221887A JP 22188799 A JP22188799 A JP 22188799A JP 2001049286 A JP2001049286 A JP 2001049286A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、誰もが簡単にできるストレスの緩
和手段、取り分け睡眠不足のストレス緩和手段を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 ネロリドール、ヘディオン、マイヨー
ル、リリアール、ヘリオナール、フェニルエチルアルコ
ール及びαーヘキシルシンナミックアルデヒドから選ば
れる１種乃至は２種以上を含むことを特徴とする、スト
レス緩和用の香料組成物を化粧料などの香粧品に含有さ
せる。
和手段、取り分け睡眠不足のストレス緩和手段を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 ネロリドール、ヘディオン、マイヨー
ル、リリアール、ヘリオナール、フェニルエチルアルコ
ール及びαーヘキシルシンナミックアルデヒドから選ば
れる１種乃至は２種以上を含むことを特徴とする、スト
レス緩和用の香料組成物を化粧料などの香粧品に含有さ
せる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧料やフレグラ
ンスに好適な香料組成物及びそれを含有する香粧品に関
する。
ンスに好適な香料組成物及びそれを含有する香粧品に関
する。
【０００２】
【従来の技術】近年はストレス社会であり、そこに生き
る現代人は多かれ、少なかれ何かのストレスの負荷の元
に生きている。この様なストレスは、人間生活に少なか
らぬ影響を与え、例えば、免疫力の低下、癌の発生率の
増加、ノイローゼなどの精神的障害の増加と言った、病
態に関することから、体調の不調、疲労感、やる気の消
失と言った未病に至るまで、人間生活の不都合の大きな
原因となっている。この様なストレスの中で特に重篤な
ものは、睡眠不足によるストレスである。これは、社会
生活の夜型への移行や残業の急増に見られる労働環境の
悪化に伴って深刻な問題となりつつある。睡眠不足によ
るストレスは、睡眠不足による生理的な不調、不快感に
よるストレスとともに睡眠不足そのものが生体に及ぼす
ストレスも存在し、その影響は非常に大きいものとな
る。この様なストレスに対する対応としては、一つには
必要な睡眠時間の確保が挙げられるが、ストレス負荷量
が多すぎると、睡眠障害を生じてしまうため、この様な
必要な睡眠時間の確保は難しい場合が少なくない。この
様な場合には、第一ステップとして、ストレスそのもの
を緩和することが必要となる。この様なストレス緩和策
としては、瞑想やリラクゼーションと言ったものが知ら
れているがこの様な技術には習熟が必要であり、誰もが
簡単にできるストレスの緩和手段が求められていた。
る現代人は多かれ、少なかれ何かのストレスの負荷の元
に生きている。この様なストレスは、人間生活に少なか
らぬ影響を与え、例えば、免疫力の低下、癌の発生率の
増加、ノイローゼなどの精神的障害の増加と言った、病
態に関することから、体調の不調、疲労感、やる気の消
失と言った未病に至るまで、人間生活の不都合の大きな
原因となっている。この様なストレスの中で特に重篤な
ものは、睡眠不足によるストレスである。これは、社会
生活の夜型への移行や残業の急増に見られる労働環境の
悪化に伴って深刻な問題となりつつある。睡眠不足によ
るストレスは、睡眠不足による生理的な不調、不快感に
よるストレスとともに睡眠不足そのものが生体に及ぼす
ストレスも存在し、その影響は非常に大きいものとな
る。この様なストレスに対する対応としては、一つには
必要な睡眠時間の確保が挙げられるが、ストレス負荷量
が多すぎると、睡眠障害を生じてしまうため、この様な
必要な睡眠時間の確保は難しい場合が少なくない。この
様な場合には、第一ステップとして、ストレスそのもの
を緩和することが必要となる。この様なストレス緩和策
としては、瞑想やリラクゼーションと言ったものが知ら
れているがこの様な技術には習熟が必要であり、誰もが
簡単にできるストレスの緩和手段が求められていた。
【０００３】一方、香料成分がストレスの緩和の一助に
なることは古くより言われていることであるが、香料成
分の何がこの様な作用を有するかは特定されていなかっ
たし、この様な作用が再現性良く観察されたわけではな
かった。更に、ネロリドール、ヘディオン、マイヨー
ル、リリアール、フェニルエチルアルコール及びαーヘ
キシルシンナミックアルデヒドは香料成分として広く知
られていたし、香料として使用されていたが、このもの
がストレス緩和作用、取り分け睡眠不足のストレス緩和
作用を有することは全く知られていなかった。
なることは古くより言われていることであるが、香料成
分の何がこの様な作用を有するかは特定されていなかっ
たし、この様な作用が再現性良く観察されたわけではな
かった。更に、ネロリドール、ヘディオン、マイヨー
ル、リリアール、フェニルエチルアルコール及びαーヘ
キシルシンナミックアルデヒドは香料成分として広く知
られていたし、香料として使用されていたが、このもの
がストレス緩和作用、取り分け睡眠不足のストレス緩和
作用を有することは全く知られていなかった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な状
況下為されたものであり、誰もが簡単にできるストレス
の緩和手段、取り分け睡眠不足のストレス緩和手段を提
供することを課題とする。
況下為されたものであり、誰もが簡単にできるストレス
の緩和手段、取り分け睡眠不足のストレス緩和手段を提
供することを課題とする。
【０００５】
【課題の解決手段】この様な状況に鑑みて、本発明者ら
は、誰もが簡単にできるストレスの緩和手段を求めて鋭
意研究努力を重ねた結果、ネロリドール、ヘディオン、
マイヨール、リリアール、ヘリオール、フェニルエチル
アルコール及びαーヘキシルシンナミックアルデヒドに
優れたストレス緩和作用、しかも、睡眠不足によるスト
レス緩和作用に優れることを見いだした。更に検討を重
ねた結果、これらの成分を組み合わせて香料組成物に含
有させ、アクアフロラール調に調香すると、更に如実な
効果が得られることを見いだし、発明を完成させるに至
った。以下、本発明について、実施の形態を中心に更に
詳細に説明を加える。
は、誰もが簡単にできるストレスの緩和手段を求めて鋭
意研究努力を重ねた結果、ネロリドール、ヘディオン、
マイヨール、リリアール、ヘリオール、フェニルエチル
アルコール及びαーヘキシルシンナミックアルデヒドに
優れたストレス緩和作用、しかも、睡眠不足によるスト
レス緩和作用に優れることを見いだした。更に検討を重
ねた結果、これらの成分を組み合わせて香料組成物に含
有させ、アクアフロラール調に調香すると、更に如実な
効果が得られることを見いだし、発明を完成させるに至
った。以下、本発明について、実施の形態を中心に更に
詳細に説明を加える。
【０００６】
【発明の実施の形態】（１）本発明のストレス緩和用の
香料組成物 本発明のストレス緩和用の香料組成物は、ネロリドール
（３，７，１１−トリメチルー、６，１０−ドデカトリ
エン−３−オール）、ヘディオン（メチルジヒドロジャ
スモネート）、マイヨール（シス−ｐ−イソプロピルシ
クロヘキシルメタノール）、リリアール（ｐ−ターシャ
リーブチルヒドロシンナミックアルデヒド）、ヘリオナ
ール（α−メチル−３，４−メチレンジオキシハイドロ
シンナミックアルデヒド）フェニルエチルアルコール及
びαーヘキシルシンナミックアルデヒドから選ばれる１
種乃至は２種以上を含有することを特徴とする。これら
の成分は何れも香料成分として広く知られており、化粧
料やフレグランスで既に使用されている。これらは単独
でもストレスの緩和作用を有しているし、これ自身或い
は他の香料と組み合わせてもこの様な作用を発揮する。
この様な作用は、これらから選ばれる２種以上を組み合
わせた場合が著しく、中でもこれらの成分をそれぞれ５
〜１５重量％づつ含有するような組成物が特に著しく、
本発明では、この様な組成物を本発明のストレス緩和用
の香料組成物として使用するのが特に好ましい。更に
は、その香の調子としては、みずみずしい花を想わせ
る、いわゆるアクアフローラル調のものに調香しておく
のが特に好ましい。これらを組み合わせてアクアフロー
ラル調の香に調香するには、ネロリドール、ヘディオ
ン、マイヨール、リリアールとヘリオナールの等量混合
物、フェニルエチルアルコール及びαーヘキシルシンナ
ミックアルデヒドを等量に近い組成比で混合しておけば
良い。ここで、本発明で言う香料組成物とは、化粧料や
フレグランス製品の賦香のために用いる香料を含む組成
物であって、香料成分以外には、エタノールや水などの
希釈媒を含有することができる。本発明の香料組成物に
於ける、本発明の前記ストレス緩和用の香料成分の含有
量は、４０〜８０重量％が好ましく、５０〜７０重量％
が更に好ましい。
香料組成物 本発明のストレス緩和用の香料組成物は、ネロリドール
（３，７，１１−トリメチルー、６，１０−ドデカトリ
エン−３−オール）、ヘディオン（メチルジヒドロジャ
スモネート）、マイヨール（シス−ｐ−イソプロピルシ
クロヘキシルメタノール）、リリアール（ｐ−ターシャ
リーブチルヒドロシンナミックアルデヒド）、ヘリオナ
ール（α−メチル−３，４−メチレンジオキシハイドロ
シンナミックアルデヒド）フェニルエチルアルコール及
びαーヘキシルシンナミックアルデヒドから選ばれる１
種乃至は２種以上を含有することを特徴とする。これら
の成分は何れも香料成分として広く知られており、化粧
料やフレグランスで既に使用されている。これらは単独
でもストレスの緩和作用を有しているし、これ自身或い
は他の香料と組み合わせてもこの様な作用を発揮する。
この様な作用は、これらから選ばれる２種以上を組み合
わせた場合が著しく、中でもこれらの成分をそれぞれ５
〜１５重量％づつ含有するような組成物が特に著しく、
本発明では、この様な組成物を本発明のストレス緩和用
の香料組成物として使用するのが特に好ましい。更に
は、その香の調子としては、みずみずしい花を想わせ
る、いわゆるアクアフローラル調のものに調香しておく
のが特に好ましい。これらを組み合わせてアクアフロー
ラル調の香に調香するには、ネロリドール、ヘディオ
ン、マイヨール、リリアールとヘリオナールの等量混合
物、フェニルエチルアルコール及びαーヘキシルシンナ
ミックアルデヒドを等量に近い組成比で混合しておけば
良い。ここで、本発明で言う香料組成物とは、化粧料や
フレグランス製品の賦香のために用いる香料を含む組成
物であって、香料成分以外には、エタノールや水などの
希釈媒を含有することができる。本発明の香料組成物に
於ける、本発明の前記ストレス緩和用の香料成分の含有
量は、４０〜８０重量％が好ましく、５０〜７０重量％
が更に好ましい。
【０００７】（２）本発明の香粧品 本発明の香粧品は、上記本発明のストレス緩和用の香料
を組成物を含有することを特徴とする。本発明に於ける
香粧品とは、香料組成物を含有する製品であって、化粧
料やフレグランスに類似した使用形態で使用される組成
物を意味し、例えば、基礎化粧料、メークアップ化粧
料、フレグランス、皮膚外用医薬等が好ましく例示でき
る。ここでフレグランスとしては、オーデコロン、オー
ドトワレ、香水のみならず、ルームフレグランスや練り
香、香、線香等も含んで例示できる。本発明の香粧品と
しては、基礎化粧料が特に好ましく、中でも使用感、或
いはその含有成分としてストレスの影響を軽減できる要
素を有する基礎化粧料が特に好ましい。これは、この様
な化粧料に於いて相乗的に本発明の効果を発揮できるか
らである。特に好ましい共存成分としては、ブクリョウ
の抽出物が例示できる。これは、この成分が、生体の環
境をストレスの負荷に負けないように整える作用を有す
るからである。この成分の本発明の香粧品である化粧料
に於ける好ましい含有量は、０．０１〜０．１重量％で
ある。本発明の香粧品に於ける、上記本発明の香料組成
物の好ましい含有量は０．０１〜２０重量％であり、更
に好ましくは０．１〜１０重量％である。これらの香粧
品を使用することにより、睡眠不足などによるストレス
の影響を軽減できる。本発明の香粧品に於いては、この
様な必須の成分や好ましい成分以外に、通常香粧品で使
用される任意成分を含有することができる。この様な任
意成分としては、例えば、スクワラン、ワセリン、マイ
クロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、
カルナウバワックス，オレイン酸オクチルドデシル等の
エステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセ
ライド類、ステアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸
等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコー
ル、オクチルドデカノール等の高級アルコール、スルホ
コハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナ
トリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン
塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等
のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、
脂肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン
付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤
類、ポリエチレングリコール、グリセリン、１，３−ブ
タンジオール等の多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、色剤、防腐剤、粉体等を好
ましく例示できる。これらの成分を常法に従って処理す
ることにより、本発明の香粧品は製造することができ
る。
を組成物を含有することを特徴とする。本発明に於ける
香粧品とは、香料組成物を含有する製品であって、化粧
料やフレグランスに類似した使用形態で使用される組成
物を意味し、例えば、基礎化粧料、メークアップ化粧
料、フレグランス、皮膚外用医薬等が好ましく例示でき
る。ここでフレグランスとしては、オーデコロン、オー
ドトワレ、香水のみならず、ルームフレグランスや練り
香、香、線香等も含んで例示できる。本発明の香粧品と
しては、基礎化粧料が特に好ましく、中でも使用感、或
いはその含有成分としてストレスの影響を軽減できる要
素を有する基礎化粧料が特に好ましい。これは、この様
な化粧料に於いて相乗的に本発明の効果を発揮できるか
らである。特に好ましい共存成分としては、ブクリョウ
の抽出物が例示できる。これは、この成分が、生体の環
境をストレスの負荷に負けないように整える作用を有す
るからである。この成分の本発明の香粧品である化粧料
に於ける好ましい含有量は、０．０１〜０．１重量％で
ある。本発明の香粧品に於ける、上記本発明の香料組成
物の好ましい含有量は０．０１〜２０重量％であり、更
に好ましくは０．１〜１０重量％である。これらの香粧
品を使用することにより、睡眠不足などによるストレス
の影響を軽減できる。本発明の香粧品に於いては、この
様な必須の成分や好ましい成分以外に、通常香粧品で使
用される任意成分を含有することができる。この様な任
意成分としては、例えば、スクワラン、ワセリン、マイ
クロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、
カルナウバワックス，オレイン酸オクチルドデシル等の
エステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセ
ライド類、ステアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸
等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコー
ル、オクチルドデカノール等の高級アルコール、スルホ
コハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナ
トリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン
塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等
のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、
脂肪酸モノグリセライド、これらのポリオキシエチレン
付加物、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤
類、ポリエチレングリコール、グリセリン、１，３−ブ
タンジオール等の多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、色剤、防腐剤、粉体等を好
ましく例示できる。これらの成分を常法に従って処理す
ることにより、本発明の香粧品は製造することができ
る。
【０００８】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明について更
に詳細に説明を加えるが、本発明が、これら実施例にの
み限定を受けないことは言うまでもないことである。
に詳細に説明を加えるが、本発明が、これら実施例にの
み限定を受けないことは言うまでもないことである。
【０００９】＜実施例１＞本発明の香料組成物を構成す
る、ネロリドール、ヘディオン、マイヨール、リリアー
ル、ヘリオナール、フェニルエチルアルコール及びαー
ヘキシルシンナミックアルデヒドについて、その睡眠不
足ストレスの緩和作用をヒトを用いた寝不足モデル試験
により確かめた。即ち、強制的に２４時間睡眠を妨げて
作製したヒト睡眠不足モデルに於いて、香料成分を存在
させた場合と存在させなかった場合で、尿中の１７−ハ
イドロコルチコイド量に対する１７−ケトステロイド量
の１００分率（Ｓ／ＯＨ）を求めた。陰性対照として
は、香料成分を存在させなかったものを、陽性対照とし
ては、充分な睡眠をさせた場合を用いた。又、比較例１
としてはリナロールを、比較例２としてはα−ピネンを
用いた。香料成分の使用量は、これら成分の６０重量％
エタノール溶液を作製し、これの０．０１ｇを３立米の
部屋に噴霧して行った。１７−ハイドロコルチコイドと
１７−ケトステロイドの定量は、住友金属バイオサイエ
ンス株式会社に依頼して行った。結果を表１に示す。こ
れより、本発明の香料組成物の香料成分には優れたスト
レス緩和作用があることがわかる。
る、ネロリドール、ヘディオン、マイヨール、リリアー
ル、ヘリオナール、フェニルエチルアルコール及びαー
ヘキシルシンナミックアルデヒドについて、その睡眠不
足ストレスの緩和作用をヒトを用いた寝不足モデル試験
により確かめた。即ち、強制的に２４時間睡眠を妨げて
作製したヒト睡眠不足モデルに於いて、香料成分を存在
させた場合と存在させなかった場合で、尿中の１７−ハ
イドロコルチコイド量に対する１７−ケトステロイド量
の１００分率（Ｓ／ＯＨ）を求めた。陰性対照として
は、香料成分を存在させなかったものを、陽性対照とし
ては、充分な睡眠をさせた場合を用いた。又、比較例１
としてはリナロールを、比較例２としてはα−ピネンを
用いた。香料成分の使用量は、これら成分の６０重量％
エタノール溶液を作製し、これの０．０１ｇを３立米の
部屋に噴霧して行った。１７−ハイドロコルチコイドと
１７−ケトステロイドの定量は、住友金属バイオサイエ
ンス株式会社に依頼して行った。結果を表１に示す。こ
れより、本発明の香料組成物の香料成分には優れたスト
レス緩和作用があることがわかる。
【００１０】
【表１】
【００１１】＜実施例２＞下記に示す処方に従って、本
発明の香料組成物を作製した。即ち、処方成分を良く混
合し、香料組成物１を得た。このものの香の調子はアク
アフローラル調であった。これを上記のヒト睡眠不足モ
デルで効果を見たところ、Ｓ／ＯＨで１０１であり、本
発明の香料組成物としては、ネロリドール、ヘディオ
ン、マイヨール、リリアール、ヘリオナール、フェニル
エチルアルコール及びαーヘキシルシンナミックアルデ
ヒドを複数混合して、更に好ましくは、これら７種が全
て含む形態であることが適切であることがわかる。更
に、香の調子としては、アクアフローラル調が好ましい
こともわかる。 ネロリドール １０重量部 ヘディオン １０重量部 マイヨール １０重量部 リリアール ５重量部 ヘリオナール ５重量部 フェニルエチルアルコール １０重量部 αーヘキシルシンナミックアルデヒド １０重量部 エタノール ４０重量部
発明の香料組成物を作製した。即ち、処方成分を良く混
合し、香料組成物１を得た。このものの香の調子はアク
アフローラル調であった。これを上記のヒト睡眠不足モ
デルで効果を見たところ、Ｓ／ＯＨで１０１であり、本
発明の香料組成物としては、ネロリドール、ヘディオ
ン、マイヨール、リリアール、ヘリオナール、フェニル
エチルアルコール及びαーヘキシルシンナミックアルデ
ヒドを複数混合して、更に好ましくは、これら７種が全
て含む形態であることが適切であることがわかる。更
に、香の調子としては、アクアフローラル調が好ましい
こともわかる。 ネロリドール １０重量部 ヘディオン １０重量部 マイヨール １０重量部 リリアール ５重量部 ヘリオナール ５重量部 フェニルエチルアルコール １０重量部 αーヘキシルシンナミックアルデヒド １０重量部 エタノール ４０重量部
【００１２】＜実施例３＞以下に示す処方に従って、オ
ーデコロンを作製した。即ち、処方成分を良く混合し、
５℃で１ヶ月熟成し、濾過してオーデコロンを得た。こ
のものを使用することにより、寝不足モデルに於いて、
Ｓ／ＯＨ１０２を認めた。 エタノール ４０ 重量部 香料組成物１ １０ 重量部 水 ４９．９重量部 ポリオキシエチレン（６０）硬化ひまし油 ０．１重量部
ーデコロンを作製した。即ち、処方成分を良く混合し、
５℃で１ヶ月熟成し、濾過してオーデコロンを得た。こ
のものを使用することにより、寝不足モデルに於いて、
Ｓ／ＯＨ１０２を認めた。 エタノール ４０ 重量部 香料組成物１ １０ 重量部 水 ４９．９重量部 ポリオキシエチレン（６０）硬化ひまし油 ０．１重量部
【００１３】＜実施例４＞以下に示す処方に従って、油
中水クリームを作成した。即ち、イ、ロの成分をそれぞ
れ８０℃に加熱し、イにロを徐々に加え、乳化し、ホモ
ジナイザーで粒子を均一化した後、撹拌冷却してクリー
ム１を得た。ここでローズマリーのエッセンスとしては
１００ｇのローズマリーの地上部に１ｌの１，３−ブタ
ンジオールを加え、抽出を行い、濾過したものを用い、
ツボクサのエッセンスとしては１００ｇのツボクサの全
草に１ｌの１，３−ブタンジオールを加え、抽出を行
い、濾過したものを用い、ブクリョウのエッセンスはブ
クリョウの菌糸の部分１００ｇにエタノール１ｌを加え
て抽出し、濾過した後、溶媒を留去したものを用いた。
このものの評価結果はＳ／ＯＨで１２１であった。本発
明の香料組成物はブクリョウの抽出物と共存下使用する
ことが好ましいことがわかる。 イ 蔗糖脂肪酸エステル ０．５ 重量部 ワセリン １ 重量部 ラノリン ３ 重量部 流動パラフィン ８ 重量部 低粘度シリコーン ３０ 重量部 ステアリルアルコール ０．５ 重量部 ステアリン酸 ０．５５重量部 ウンデシレン酸モノグリセリド ２ 重量部 有機変性ベントナイト ２ 重量部 香料組成物 １ 重量部 ロ １，３−ブタンジオール ５ 重量部 グリセリン ２０ 重量部 ローズマリーのエッセンス １ 重量部 ツボクサのエッセンス ０．５ 重量部 ブクリョウのエッセンス ０．１ 重量部 水酸化カリウム ０．０５重量部 水 ２４．８ 重量部
中水クリームを作成した。即ち、イ、ロの成分をそれぞ
れ８０℃に加熱し、イにロを徐々に加え、乳化し、ホモ
ジナイザーで粒子を均一化した後、撹拌冷却してクリー
ム１を得た。ここでローズマリーのエッセンスとしては
１００ｇのローズマリーの地上部に１ｌの１，３−ブタ
ンジオールを加え、抽出を行い、濾過したものを用い、
ツボクサのエッセンスとしては１００ｇのツボクサの全
草に１ｌの１，３−ブタンジオールを加え、抽出を行
い、濾過したものを用い、ブクリョウのエッセンスはブ
クリョウの菌糸の部分１００ｇにエタノール１ｌを加え
て抽出し、濾過した後、溶媒を留去したものを用いた。
このものの評価結果はＳ／ＯＨで１２１であった。本発
明の香料組成物はブクリョウの抽出物と共存下使用する
ことが好ましいことがわかる。 イ 蔗糖脂肪酸エステル ０．５ 重量部 ワセリン １ 重量部 ラノリン ３ 重量部 流動パラフィン ８ 重量部 低粘度シリコーン ３０ 重量部 ステアリルアルコール ０．５ 重量部 ステアリン酸 ０．５５重量部 ウンデシレン酸モノグリセリド ２ 重量部 有機変性ベントナイト ２ 重量部 香料組成物 １ 重量部 ロ １，３−ブタンジオール ５ 重量部 グリセリン ２０ 重量部 ローズマリーのエッセンス １ 重量部 ツボクサのエッセンス ０．５ 重量部 ブクリョウのエッセンス ０．１ 重量部 水酸化カリウム ０．０５重量部 水 ２４．８ 重量部
【００１４】＜実施例５＞下記に示す処方に従って、ル
ームフレグランスを作製した。即ち、処方成分を９０℃
に加熱し、攪拌して均一にし、金皿に詰めて冷却して、
ルームフレグランスを得た。このものはストレスをいや
す作用のあるルームフレグランスであった。 香料組成物１ １０ 重量部 ポリエチレン ２０ 重量部 マイクロクリスタリンワックス ２０ 重量部 ジメチコン ３０ 重量部 スクワラン ２０ 重量部
ームフレグランスを作製した。即ち、処方成分を９０℃
に加熱し、攪拌して均一にし、金皿に詰めて冷却して、
ルームフレグランスを得た。このものはストレスをいや
す作用のあるルームフレグランスであった。 香料組成物１ １０ 重量部 ポリエチレン ２０ 重量部 マイクロクリスタリンワックス ２０ 重量部 ジメチコン ３０ 重量部 スクワラン ２０ 重量部
【００１５】
【発明の効果】本発明によれば、誰もが簡単にできるス
トレスの緩和手段、取り分け睡眠不足のストレス緩和手
段を提供することができる。
トレスの緩和手段、取り分け睡眠不足のストレス緩和手
段を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｋ 7/46 Ａ６１Ｋ 7/46 Ａ ３１５ ３１５Ａ ３１５Ｚ ３４５ ３４５Ｚ (72)発明者 奥田 剛弘 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地１ ポーラ横浜研究所内 (72)発明者 石戸谷 豊昌 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地１ ポーラ横浜研究所内 Ｆターム(参考） 4H059 BA12 BA14 BA20 BA35 BB05 BB06 BB13 BB14 BB15 BB18 BB23 BB44 BB45 DA09 EA33
Claims (8)
- 【請求項１】 ネロリドール、ヘディオン、マイヨー
ル、リリアール、ヘリオナール、フェニルエチルアルコ
ール及びαーヘキシルシンナミックアルデヒドから選ば
れる１種乃至は２種以上を含むことを特徴とする、スト
レス緩和用の香料組成物。 - 【請求項２】 香の基調がアクアフローラルであること
を特徴とする、請求項１に記載のストレス緩和用の香料
組成物。 - 【請求項３】 ネロリドール、ヘディオン、マイヨー
ル、リリアール、ヘリオール、フェニルエチルアルコー
ル及びαーヘキシルシンナミックアルデヒドから選ばれ
る１種乃至は２種以上の含有量が、香料成分全量に対し
て６０％以上であることを特徴とする、請求項１又は２
に記載のストレス緩和用の香料組成物。 - 【請求項４】 ストレスが睡眠不足であることを特徴と
する、請求項１〜３の何れか１項に記載のストレス緩和
用の香料組成物。 - 【請求項５】 請求項１〜４何れか１項に記載のストレ
ス緩和用の香料組成物を含有することを特徴とする、香
粧品。 - 【請求項６】 化粧料又はフレグランスであることを特
徴とする、請求項５に記載の香粧品。 - 【請求項７】 ストレス緩和用であることを特徴とす
る、請求項５又は６に記載の香粧品。 - 【請求項８】 ネロリドール、ヘディオン、マイヨー
ル、リリアール、ヘリオール、フェニルエチルアルコー
ル及びαーヘキシルシンナミックアルデヒドから選ばれ
る１種乃至は２種以上を含有する、ストレス緩和用の化
粧料又はフレグランス。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP11221887A JP2001049286A (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | ストレス緩和用の香料組成物及びそれを含有する組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11221887A JP2001049286A (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | ストレス緩和用の香料組成物及びそれを含有する組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001049286A true JP2001049286A (ja) | 2001-02-20 |
| JP2001049286A5 JP2001049286A5 (ja) | 2006-07-13 |
Family
ID=16773743
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11221887A Pending JP2001049286A (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | ストレス緩和用の香料組成物及びそれを含有する組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001049286A (ja) |
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