JP2001047626A - インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェット式記録装置

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JP2001047626A
JP2001047626A JP22206499A JP22206499A JP2001047626A JP 2001047626 A JP2001047626 A JP 2001047626A JP 22206499 A JP22206499 A JP 22206499A JP 22206499 A JP22206499 A JP 22206499A JP 2001047626 A JP2001047626 A JP 2001047626A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度且つ各圧力発生室間のクロストークを
低減したインクジェット式記録ヘッド及びその製造方法
並びにインクジェット式記録装置を提供する。 【解決手段】 ノズル開口21に連通する圧力発生室1
2が画成されるシリコン単結晶基板10と、前記圧力発
生室12の一部を構成する振動板50を介して前記圧力
発生室12に対向する領域に設けられて前記圧力発生室
内12に圧力変化を生じさせる圧電素子300とを具備
するインクジェット式記録ヘッドにおいて、前記圧力発
生室12が前記シリコン単結晶基板10を異方性エッチ
ングすることにより当該シリコン単結晶基板10を貫通
することなしに形成され且つ前記圧電素子300を成膜
及びリソグラフィ法により形成された薄膜により構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を吐出す
るノズル開口と連通する圧力発生室の一部に振動板を介
して圧電素子を形成して、圧電素子の変位によりインク
滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド及びその製
造方法並びにインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インク滴を吐出するノズル開口と連通す
る圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧
電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧して
ノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式
記録ヘッドには、圧電素子が軸方向に伸長、収縮する縦
振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、た
わみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの
2種類が実用化されている。
【0003】前者は圧電素子の端面を振動板に当接させ
ることにより圧力発生室の容積を変化させることができ
て、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反
面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛
歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた
圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必
要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】これに対して後者は、圧電材料のグリーン
シートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼
成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作
り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関
係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難
であるという問題がある。
【0005】一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消す
べく、特開平5−286131号公報に見られるよう
に、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧
電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法に
より圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生
室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案さ
れている。
【0006】これによれば圧電素子を振動板に貼付ける
作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、か
つ簡便な手法で圧電素子を作り付けることができるばか
りでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能
になるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧力発
生室を高密度で配列した場合、各圧力発生室間の隔壁の
厚さが薄くなることによって隔壁の剛性が不足し、各圧
力発生室間のクロストークが発生する。
【0008】一方、縦振動モードの圧電アクチュエータ
では、圧力発生室の振動板側に幅広部を設け、それ以外
の部分の圧力発生室の幅を小さくして隔壁の厚さを大き
くする構造が考えられているが、この場合には、圧力発
生室の幅広部の加工や貼り合わせ等の作業が必要で作業
性及び精度が問題である。
【0009】本発明はこのような事情に鑑み、高密度且
つ各圧力発生室間のクロストークを低減したインクジェ
ット式記録ヘッド及びその製造方法並びにインクジェッ
ト式記録装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の第1の態様は、ノズル開口に連通する圧力発生室が
画成されるシリコン単結晶基板と、前記圧力発生室の一
部を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対向する
領域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさ
せる圧電素子とを具備するインクジェット式記録ヘッド
において、前記圧力発生室が前記シリコン単結晶基板を
異方性エッチングすることにより当該シリコン単結晶基
板を貫通することなしに形成され且つ前記圧電素子が成
膜及びリソグラフィ法により形成された薄膜により構成
されたものであることを特徴とするインクジェット式記
録ヘッドにある。
【0011】かかる第1の態様では、圧力発生室が流路
形成基板を貫通することなく形成されているため、圧力
発生室を区画する隔壁の剛性が維持され、クロストーク
が抑えられると共に高密度のノズル開口を有するインク
ジェット式記録ヘッドを大量に且つ比較的容易に製造す
ることができる。
【0012】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記圧電体層は、結晶が優先配向していることを特
徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0013】かかる第2の態様では、圧電体層が薄膜工
程で成膜された結果、結晶が優先配向している。
【0014】本発明の第3の態様は、第2の態様におい
て、前記圧電体層は、結晶が柱状となっていることを特
徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0015】かかる第3の態様では、圧電体層が薄膜工
程で成膜された結果、結晶が柱状となっている。
【0016】本発明の第4の態様は、第1〜3の何れか
の態様において、前記圧力発生室が、前記シリコン単結
晶基板の両面に形成されていることを特徴とするインク
ジェット式記録ヘッドにある。
【0017】かかる第4の態様では、圧力発生室の隔壁
の剛性を損なうことなく、圧力発生室を高密度に配設で
きるため、ヘッドの高密度化が可能である。
【0018】本発明の第5の態様は、第1〜4の何れか
の態様において、前記圧電素子を構成する前記薄膜は、
前記圧力発生室に設けられると共に最終的に除去される
犠牲層上に形成された薄膜であることを特徴とするイン
クジェット式記録ヘッドにある。
【0019】かかる第5の態様では、犠牲層が圧力発生
室に充填されることにより、圧力発生室に対向する領域
に薄膜プロセスで圧電素子を容易に形成することができ
る。
【0020】本発明の第6の態様は、第1〜5の何れか
の態様において、前記圧力発生室と前記ノズル開口とを
連通するインク流路を具備することを特徴とするインク
ジェット式記録ヘッドにある。
【0021】かかる第6の態様では、圧力発生室からイ
ンク流路及びノズル開口を介してインクが吐出される。
【0022】本発明の第7の態様は、第1〜6の何れか
の態様において、前記圧力発生室の深さが、20μmか
ら100μmの間であることを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッドにある。
【0023】かかる第7の態様では、圧力発生室を所定
の深さで形成することにより、隔壁の剛性が維持され
る。
【0024】本発明の第8の態様は、第1〜7の何れか
の態様のインクジェット式記録ヘッドを具備することを
特徴とするインクジェット式記録装置にある。
【0025】かかる第8の態様では、ヘッドのインク吐
出性能を向上すると共に高密度化したインクジェット式
記録装置を実現することができる。
【0026】本発明の第9の態様は、シリコン単結晶基
板に形成された圧力発生室に対向する領域に振動板を介
して前記圧力発生室に圧力変化を発生させる圧電素子を
形成するインクジェット式記録ヘッドの製造方法におい
て、前記シリコン単結晶基板に、その厚さ方向に貫通し
ない前記圧力発生室を形成する工程と、前記圧力発生室
に犠牲層を充填する工程と、前記犠牲層側の前記シリコ
ン単結晶基板上に前記振動板を形成すると共に前記圧力
発生室に対向する領域に前記圧電素子を形成する工程
と、前記圧力発生室に充填した前記犠牲層を除去する工
程とを有することを特徴とするインクジェット式記録ヘ
ッドの製造方法にある。
【0027】かかる第9の態様では、圧力発生室を流路
形成基板を貫通することなく比較的容易に形成すること
ができる。
【0028】本発明の第10の態様は、第9の態様にお
いて、前記犠牲層を除去する工程は、前記シリコン単結
晶基板の一側面と前記圧力発生室とを連通するインク流
路を形成し、該インク流路を介してウエットエッチング
により行うことを特徴とするインクジェット式記録ヘッ
ドの製造方法にある。
【0029】かかる第10の態様では、インク流路を介
してウェットエッチングすることにより、比較的容易且
つ確実に犠牲層を除去することができる。
【0030】本発明の第11の態様は、第9又は10の
態様において、前記圧力発生室に前記犠牲層を充填する
工程は、前記圧力発生室に対応する領域に少なくとも前
記圧力発生室の深さと略同一の深さで前記犠牲層を形成
する工程と、前記圧力発生室以外の前記犠牲層をポリッ
シングによって除去する工程とを含むことを特徴とする
インクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0031】かかる第11の態様では、圧力発生室内に
犠牲層を容易且つ確実に充填することができる。
【0032】本発明の第12の態様は、第11の態様に
おいて、前記犠牲層をジェットモールディング法によっ
て形成することを特徴とするインクジェット式記録ヘッ
ドの製造方法にある。
【0033】かかる第12の態様では、犠牲層を部分的
に形成することができ、比較的容易に犠牲層を充填する
ことができる。
【0034】本発明の第13の態様は、第9〜12の何
れかの態様において、前記犠牲層は、リンドープ酸化シ
リコン(PSG)、ボロン・リンドープ酸化シリコン
(BPSG)、(SiOX)及び窒化珪素(SiNX)か
らなる群から選択されることを特徴とするインクジェッ
ト式記録ヘッドの製造方法にある。
【0035】かかる第13の態様では、犠牲層に所定の
材料を用いることにより、容易且つ確実に除去すること
ができる。
【0036】本発明の第14の態様は、第9〜13の何
れかの態様において、前記振動板として絶縁層を形成す
ると共に、該絶縁層上に下電極、圧電体層及び上電極層
を順次積層形成し、パターニングすることにより前記圧
電素子を形成することを特徴とするインクジェット式記
録ヘッドの製造方法にある。
【0037】かかる第14の態様では、たわみ振動モー
ドの圧電素子を比較的容易に形成できる。
【0038】本発明の第15の態様は、第9〜14の何
れかの態様において、前記圧力発生室及び前記インク流
路を異方性エッチングによって形成することを特徴とす
るインクジェット式記録ヘッドの製造方法にある。
【0039】かかる第15の態様では、圧力発生室を高
精度且つ高密度に形成することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1は、本発明の
実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分
解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッド
の1つの圧力発生室の長手方向における断面構造を示す
図である。
【0041】図示するように、流路形成基板10は、本
実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶板から
なる。流路形成基板10としては、通常、150μm〜
1mm程度の厚さのものが用いられる。
【0042】流路形成基板10の一方の面には、シリコ
ン単結晶基板を異方性エッチングすることにより複数の
隔壁により区画された圧力発生室12が形成されてい
る。
【0043】この異方性エッチングは、ウエットエッチ
ング又はドライエッチングの何れの方法を用いてもよ
く、シリコン単結晶板を厚さ方向に途中までエッチング
(ハーフエッチング)することにより圧力発生室12は
浅く形成されている。なお、ハーフエッチングはエッチ
ング時間の調整により行われる。
【0044】また、各圧力発生室12の長手方向両端部
の底部には、インクの流路となるインク連通路13,1
4が開口している。このインク連通路13,14は、圧
力発生室12の幅より小さい径で他方面側まで貫通して
設けられており、他方面側から異方性エッチングするこ
とにより形成されている。
【0045】流路形成基板10のインク連通路13,1
4が開口する面には、各インク連通路13に連通するノ
ズル開口21と、各インク連通路14に連通するインク
供給連通口22とが穿設されたノズルプレート20が接
着剤や熱溶着フィルムを介して接着されている。なお、
ノズルプレート20は、厚さが例えば、0.1〜1mm
で、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.
5[×10-6/℃]であるガラスセラミックスからな
る。ノズルプレート20は、一方の面で流路形成基板1
0を覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護す
る補強板の役目も果たしている。
【0046】ここで、インク滴吐出圧力をインクに与え
る圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズ
ル開口21の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出
スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、
1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノ
ズル開口21は数十μmの直径で精度よく形成する必要
がある。
【0047】また、各圧力発生室12と後述する共通イ
ンク室31とは、ノズルプレート20に形成されたイン
ク供給連通口22を介して連通されており、インクはこ
のインク供給連通口22を介して共通インク室31から
供給され、各圧力発生室12に分配される。
【0048】また、共通インク室31に供給されるイン
クは、ノズルプレート20の共通インク室31に対向す
る領域に形成されたインク導入口23により供給され
る。
【0049】共通インク室形成基板30は、共通インク
室31の周壁を形成するものであり、ノズル開口数、イ
ンク滴吐出周波数に応じた適正な厚みのステンレス板を
打ち抜いて作製されたものである。本実施形態では、共
通インク室形成基板30の厚さは、0.2mmとしてい
る。
【0050】インク室側板40は、ステンレス基板から
なり、一方の面で共通インク室31の一壁面を構成する
ものである。また、インク室側板40には、他方の面の
一部にハーフエッチングにより凹部40aを形成するこ
とにより薄肉壁41が形成されている。なお、薄肉壁4
1は、インク滴吐出の際に発生するノズル開口21と反
対側へ向かう圧力を吸収するためのもので、他の圧力発
生室12に、共通インク室31を経由して不要な正又は
負の圧力が加わるのを防止する。本実施形態では、イン
ク導入口23と外部のインク供給手段との接続時等に必
要な剛性を考慮して、インク室側板40を0.2mmと
し、その一部を厚さ0.02mmの薄肉壁41としてい
るが、ハーフエッチングによる薄肉壁41の形成を省略
するために、インク室側板40の厚さを初めから0.0
2mmとしてもよい。
【0051】一方、圧力発生室12が形成された流路形
成基板10上には、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO
2)等の絶縁層からなる、厚さ1〜2μmの弾性膜50
が設けられている。この弾性膜50は、一方の面で圧力
発生室12の一壁面を構成している。
【0052】このような弾性膜50の上の各圧力発生室
12に相対向する領域には、厚さが例えば、約0.5μ
mの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体
膜70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80
とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子3
00を構成している。ここで、圧電素子300は、下電
極膜60、圧電体層70,及び上電極膜80を含む部分
をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電
極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体膜70を各圧
力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、
ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電
体膜70から構成され、両電極への電圧の印可により圧
電歪みが生じる部分を圧電体能動部320という。本実
施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極
とし、上電極80を圧電素子300の個別電極としてい
るが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障は
ない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体
能動部が形成されていることになる。また、ここでは、
圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位
が生じる弾性膜とを合わせて圧電アクチュエータと称す
る。
【0053】ここで、シリコン単結晶板からなる流路形
成基板10に圧力発生室12を形成する工程及び、この
圧力発生室に対応する領域に圧電素子300を形成する
プロセスを図3〜図5を参照しながら説明する。なお、
図3,図4は、圧力発生室12の幅方向の断面図、図5
は、圧力発生室12の長手方向の断面図である。
【0054】まず、図3(a)に示すように、流路形成
基板10となるシリコン単結晶板上に、例えば、酸化シ
リコンからなる所定形状のマスクを用いて異方性エッチ
ングすることにより圧力発生室12を形成する。
【0055】次に、図3(b)に示すように、流路形成
基板10に形成された圧力発生室12に犠牲層90を埋
め込む。例えば、本実施形態では、流路形成基板10の
全面に亘って犠牲層90を圧力発生室12の深さと略同
一厚さで形成した後、圧力発生室12以外の犠牲層90
をケミカル・メカニカル・ポリッシュ(CMP)により
除去することにより形成した。
【0056】このような犠牲層90の材料は、特に限定
されないが、例えば、ポリシリコン又はリンドープ酸化
シリコン(PSG)等を用いればよく、本実施形態で
は、エッチングレートが比較的速いPSGを用いた。
【0057】なお、犠牲層90の形成方法は特に限定さ
れず、例えば1μm以下の超微粒子をヘリウム(He)
等のガスの圧力によって高速で基板に衝突させることに
より成膜するいわゆるガスデポジション法あるいはジェ
ットモールディング法と呼ばれる方法を用いてもよい。
この方法では、圧力発生室12に対応する領域のみに犠
牲層90を部分的に形成することができる。
【0058】次に、図3(c)に示すように、流路形成
基板10及び犠牲層90上に弾性膜50を形成する。例
えば、本実施形態では、流路形成基板10上にジルコニ
ウム層を形成後、例えば、500〜1200℃の拡散炉
で熱酸化して酸化ジルコニウムからなる弾性膜50とし
た。なお、弾性膜50の材料は、後の犠牲層90を除去
する工程でエッチングされない材料であれば特に限定さ
れない。
【0059】次に、各圧力発生室12に対応して弾性膜
50上に圧電素子300を形成する。
【0060】圧電素子300を形成する工程としては、
まず、図4(a)に示すように、スパッタリングで下電
極膜60を形成する。この下電極膜60の材料として
は、白金等が好適である。これは、スパッタリング法や
ゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体膜70は、成膜後
に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃
程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからであ
る。すなわち、下電極膜60の材料は、このような高
温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、
殊に、圧電体膜70としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T)を用いた場合には、酸化鉛の拡散による導電性の変
化が少ないことが望ましく、これらの理由から白金が好
適である。
【0061】次に、図4(b)に示すように、圧電体膜
70を成膜する。例えば、本実施形態では、金属有機物
を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲ
ル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からな
る圧電体膜70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて
形成した。圧電体膜70の材料としては、チタン酸ジル
コン酸鉛系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用
する場合には好適である。なお、この圧電体膜70の成
膜方法は、特に限定されず、例えば、スパッタリング法
又はMOD法(有機金属熱塗布分解法)等のスピンコー
ト法により成膜してもよい。
【0062】さらに、ゾル−ゲル法又はスパッタリング
法もしくはMOD法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前
駆体膜を形成後、アルカリ水溶液中での高圧処理法にて
低温で結晶成長させる方法を用いてもよい。
【0063】何れにしても、このように成膜された圧電
体膜70は、バルクの圧電体とは異なり結晶が優先配向
しており、且つ本実施形態では、圧電体膜70は、結晶
が柱状に形成されている。なお、優先配向とは、結晶の
配向方向が無秩序ではなく、特定の結晶面がほぼ一定の
方向に向いている状態をいう。また、結晶が柱状の薄膜
とは、略円柱体の結晶が中心軸を厚さ方向に略一致させ
た状態で面方向に亘って集合して薄膜を形成している状
態をいう。勿論、優先配向した粒状の結晶で形成された
薄膜であってもよい。なお、このように薄膜工程で製造
された圧電体膜の厚さは、一般的に0.5〜5μmであ
る。
【0064】次に、図4(c)に示すように、上電極膜
80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料で
あればよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多
くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態
では、白金をスパッタリングにより成膜している。
【0065】次いで、下電極膜60、圧電体膜70及び
上電極膜80を一緒にエッチングして下電極膜60の全
体パターンをパターニングした後、図4(d)に示すよ
うに、圧電体膜70及び上電極膜80のみをエッチング
して圧電体能動部320のパターニングを行う。
【0066】次に、図5(a)に示すように、少なくと
も圧電体膜70を覆うように保護膜100を成膜する。
その後、他方面側から異方性エッチングすることにより
インク連通路13,14を形成する。インク連通路1
3,14を形成する際の異方性エッチングは、インク連
通路13,14を垂直な貫通孔とするためにドライエッ
チングによる形成が望ましい。このインク連通路13,
14は、保護膜100を成膜する前、すなわち図4
(d)の後に形成しても特に問題はない。
【0067】その後、図5(b)に示すように、インク
連通路13,14からウェットエッチングまたは蒸気に
よるエッチングによって犠牲層90を除去し、その後、
保護膜100を除去する。本実施形態では、犠牲層90
の材料として、PSGを用いているため、弗酸水溶液に
よってエッチングした。なお、ポリシリコンを用いた場
合には、弗酸及び硝酸の混合水溶液、あるいは水酸化カ
リウム水溶液によってエッチングすることができる。
【0068】以上のような工程で、圧力発生室12及び
圧電素子300が形成される。
【0069】以上説明した一連の膜形成及び異方性エッ
チングでは、一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形
成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップ
サイズの流路形成基板10毎に分割する。又、分割した
流路形成基板10を、ノズルプレート20、共通インク
室形成基板30及びインク室側板40と順次接着して一
体化し、インクジェット式記録ヘッドとする。
【0070】このように構成したインクジェット式記録
ヘッドは、図示しない外部インク供給手段と接続したイ
ンク導入口23からインクを取り込み、共通インク室3
1からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たし
た後、図示しない外部の駆動回路からの記録信号に従
い、下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加
し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体膜70をたわ
み変形させることにより、圧力発生室12内の圧力が高
まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
【0071】このような本実施形態では、各圧力発生室
12を、基板を貫通することなしに形成しているので、
各圧力発生室12の隔壁の剛性を十分高くすることがで
き、且つ有効にインク滴を吐出することができる。この
ため、シリコン単結晶基板厚の制約を受けることなく大
口径のシリコンウェハを用いることもでき、ラインプリ
ンターなどの大型ヘッドへの適用も可能となる。
【0072】また、流路形成基板10にノズルプレート
20を貼り付ける際、貼り付けに用いられる接着剤が弾
性膜50側に流出するのが抑えられるため、弾性膜50
の動きを拘束してインク吐出不良が生じることがない。
【0073】さらに、圧力発生室12を形成する際、圧
力発生室12の深さをエッチングの時間によって自由に
設定でき、合わせて隔壁のコンプライアンスを制御でき
ると共に、製造にかかる時間を減らすことができるの
で、低コスト製造が実現できる。
【0074】(実施形態2)図6(a)は、実施形態2
に係るインクジェット式記録ヘッドの圧力発生室の幅方
向の断面図、図6(b)は、図6(a)のA−A’断面
図である。なお、前述した実施形態で説明したものと同
様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する
説明は省略する。
【0075】図6(a)に示すように、本実施形態で
は、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板10Aの
両面に圧力発生室12Aを形成した例であり、本実施形
態では、両面の圧力発生室12Aは互いに相対向しない
位置に設けている。
【0076】流路形成基板10Aの圧力発生室12Aに
対応する領域には、上述した実施形態1と同様に弾性膜
30及び圧電素子300が形成されている。
【0077】また、図6(b)に示すように、流路形成
基板10Aには、両面に形成された弾性膜50にインク
供給連通口22Aが形成され、さらに、弾性膜50上に
封止基板25、共通インク室形成基板30A、及びイン
ク室側板40Aが順次接合されている。
【0078】封止基板25は、圧電素子300の運動を
阻害しない程度の空間を確保した状態でその空間を密封
可能な圧電素子保持部24を有しており、この封止基板
25には、弾性膜50のインク供給連通口22Aに対応
して、共通インク室31Aから圧力発生室12にインク
を供給するインク供給孔26が形成されている。
【0079】さらに、封止板25上には、共通インク室
31Aを形成する共通インク室形成基板30A及びイン
ク室側板40Aが形成されており、封止基板25上の略
全面が共通インク室31Aとなっている。なお、外部の
インク供給手段から共通インク室31Aにインクを供給
するインク導入口23Aは、インク室側板40Aに設け
るようにした。
【0080】また、圧力発生室12Aは、実施形態1と
同様にハーフエッチングをすることにより浅く形成され
ており、圧力発生室12Aの一端は、流路形成基板10
Aの側面まで貫通するように設けられている。この流路
形成基板10Aの側面には、圧力発生室12Aと連通す
るノズル開口21Aが穿設されたノズルプレート20A
が接着剤や熱溶着フィルムを介して接着されている。
【0081】本実施形態では、一つの流路形成基板10
Aの両面に圧力発生室12Aを有することから、ヘッド
の小型化が可能である。また、このように高密度で圧力
発生室12Aを形成しても隔壁の剛性は十分保たれる。
【0082】なお、本実施形態では、流路形成基板10
Aの側面側にノズル開口21Aを有するノズルプレート
20Aを接合するようにしたが、これに限定されず、例
えば、流路形成基板の端部に圧力発生室に連通するノズ
ル開口をハーフエッチングにより形成するようにしても
よい。
【0083】(実施形態3)図7は、実施形態3に係る
インクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【0084】本実施形態は、図7に示すように、ノズル
開口21Bを流路形成基板10の圧電素子300と同じ
側に設けた例である。
【0085】すなわち、本実施形態では、実施形態2の
封止基板25に替わってノズルプレート20Bを接合
し、弾性膜50には、ノズル開口21Bと連通するノズ
ル連通口51が形成されている。
【0086】弾性膜50には、共通インク室31Bに連
通するインク供給連通口22が設けられており、弾性膜
50上には、ノズルプレート20Bが流路形成基板の略
全面を覆うように接合されている。
【0087】このようなノズルプレート20Bは、圧電
素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状
態でその空間を密封可能な圧電素子保持部24を有し、
インク供給連通口22に対応して、共通インク室31B
から圧力発生室12にインクを供給するインク供給孔2
6が形成されている。
【0088】また、ノズルプレート20B上のインク室
形成基板30B及びインク室側板40Bは、前述した実
施形態2と同様である。
【0089】このような構成によっても、勿論、上述の
実施形態と同様の効果が得られる。
【0090】(他の実施形態)以上、本発明の各実施形
態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的
構成は上述したものに限定されるものではない。
【0091】例えば、上述した実施形態2では、ノズル
プレート20を流路形成基板10Aの側面に設けたが、
実施形態1においても同様に、ノズルプレート20を流
路形成基板10の側面に設けるようにしてもよい。この
ような構成としても、勿論、上述した実施形態と同様の
効果が得られる。
【0092】また、例えば、薄肉部41を別部材として
ガラスセラミック製としてもよく、材料、構造等の変更
は自由である。
【0093】このように、本発明は、その趣旨に反しな
い限り、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドに応
用することができる。
【0094】また、これら各実施形態のインクジェット
式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するイン
ク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成し
て、インクジェット式記録装置に搭載される。図8は、
そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図であ
る。
【0095】図8に示すように、インクジェット式記録
ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、イ
ンク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着
脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1
Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けら
れたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられてい
る。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、
それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物
を吐出するものとしている。
【0096】そして、駆動モータ6の駆動力が図示しな
い複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリ
ッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及
び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿っ
て移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に
沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ロ
ーラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シ
ートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるように
なっている。
【0097】
【発明の効果】このように、本発明では、圧力発生室を
浅く形成するため、隔壁の剛性を十分に確保することが
でき、クロストークを防止することができる。また、圧
力発生室の深さを変えることによって、隔壁のコンプラ
イアンスを自由に設定できる。さらに、シリコン単結晶
基板の2面に圧力発生室及び圧電素子を形成することに
よりヘッドの小型化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドを示す図であり、図1の縦断面図及び横断面図
である。
【図3】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記
録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記
録ヘッドの要部を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態3に係るインクジェット式記
録ヘッドの要部を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記
録装置の概略図である。
【符号の説明】
10 流路形成基板 12,12A 圧力発生室 13、14 インク連通路 20 ノズルプレート 21 ノズル開口 22,22A インク供給連通口 23,23A インク導入口 25 封止基板 30,30A,30B 共通インク室形成基板 40,40A,40B インク室側板 50 弾性膜 51 ノズル連通口 60 下電極膜 70 圧電体膜 80 上電極膜 90 犠牲層 100 保護膜 300 圧電素子 320 圧電体能動部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル開口に連通する圧力発生室が画成
    されるシリコン単結晶基板と、前記圧力発生室の一部を
    構成する振動板を介して前記圧力発生室に対向する領域
    に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる
    圧電素子とを具備するインクジェット式記録ヘッドにお
    いて、 前記圧力発生室が前記シリコン単結晶基板を異方性エッ
    チングすることにより前記シリコン単結晶基板を貫通す
    ることなしに形成され且つ前記圧電素子が成膜及びリソ
    グラフィ法により形成された薄膜により構成されたもの
    であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記圧電体層は、結
    晶が優先配向していることを特徴とするインクジェット
    式記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記圧電体層は、結
    晶が柱状となっていることを特徴とするインクジェット
    式記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記圧
    力発生室が、前記シリコン単結晶基板の両面に形成され
    ていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記圧
    電素子を構成する前記薄膜は、前記圧力発生室に設けら
    れると共に最終的に除去される犠牲層上に形成された薄
    膜であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッ
    ド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記圧
    力発生室と前記ノズル開口とを連通するインク流路を具
    備することを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、前記圧
    力発生室の深さが、20μmから100μmの間である
    ことを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかのインクジェット
    式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェッ
    ト式記録装置。
  9. 【請求項9】 シリコン単結晶基板に形成された圧力発
    生室に対向する領域に振動板を介して前記圧力発生室に
    圧力変化を発生させる圧電素子を形成するインクジェッ
    ト式記録ヘッドの製造方法において、 前記シリコン単結晶基板に、その厚さ方向に貫通しない
    前記圧力発生室を形成する工程と、前記圧力発生室に犠
    牲層を充填する工程と、前記犠牲層側の前記シリコン単
    結晶基板上に前記振動板を形成すると共に前記圧力発生
    室に対向する領域に前記圧電素子を形成する工程と、前
    記圧力発生室に充填した前記犠牲層を除去する工程とを
    有することを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記犠牲層を除去
    する工程は、前記シリコン単結晶基板の一側面と前記圧
    力発生室とを連通するインク流路を形成し、該インク流
    路を介してウエットエッチングにより行うことを特徴と
    するインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項9又は10において、前記圧力
    発生室に前記犠牲層を充填する工程は、前記圧力発生室
    に対応する領域に少なくとも前記圧力発生室の深さと略
    同一の深さで前記犠牲層を形成する工程と、前記圧力発
    生室以外の前記犠牲層をポリッシングによって除去する
    工程とを含むことを特徴とするインクジェット式記録ヘ
    ッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記犠牲層をジ
    ェットモールディング法によって形成することを特徴と
    するインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項9〜12の何れかにおいて、前
    記犠牲層は、リンドープ酸化シリコン(PSG)、ボロ
    ン・リンドープ酸化シリコン(BPSG)、酸化珪素
    (SiOX)及び窒化珪素(SiNX)からなる群から選
    択されることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項9〜13の何れかにおいて、前
    記振動板として絶縁層を形成すると共に、該絶縁層上に
    下電極、圧電体層及び上電極層を順次積層形成し、パタ
    ーニングすることにより前記圧電素子を形成することを
    特徴とするインクジェット式記録ヘッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項9〜14において、前記圧力発
    生室及び前記インク流路を異方性エッチングによって形
    成することを特徴とするインクジェット式記録ヘッドの
    製造方法。
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