JP3630050B2 - インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を介して圧電素子を設けて、圧電素子の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。
【0003】
前者は圧電素子の端面を振動板に当接させることにより圧力発生室の容積を変化させることができて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】
これに対して後者は、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難であるという問題がある。
【0005】
一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消すべく、特開平5−286131号公報に見られるように、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案されている。
【0006】
これによれば圧電素子を振動板に貼付ける作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、かつ簡便な手法で圧電素子を作り付けることができるばかりでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能になるという利点がある。
【0007】
また、このようなインクジェット式記録ヘッドでは、各種集積回路(以下、ICという)、例えば、圧電素子を駆動するための駆動回路を圧力発生室が形成される流路形成基板とは別の実装用の基板に設け、FPC等の配線によって接続していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このFPC等による接続では、部品点数が多くなり製造コストが高くなってしまうという問題がある。また、FPC内の配線数には限りがあるため、ノズル数を増やすのに限界があるという問題がある。
【0009】
また、このような問題を解決するために、駆動回路等を流路形成基板に一体的に形成したものも提案されているが、流路形成基板上に圧電素子を形成する際にに、高温酸素雰囲気下中での結晶化熱処理を行うため、ICの特性が劣化してしまい、製造が困難であるという問題がある。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑み、ノズルを高密度に配設でき且つ製造コストを低減したインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、圧力発生室が画成される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対応する領域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に当該圧電素子とは接触することなく接合される接合基板とを具備し、前記圧力発生室内のインクを当該圧力発生室に連通するノズル開口から吐出させるインクジェット式記録ヘッドにおいて、前記接合基板には、前記ノズル開口が形成されていると共に、当該接合基板の前記流路形成基板との接合面側にICが一体的に形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
かかる第1の態様では、流路形成基板に接合される接合基板にICを一体的に形成することにより、製造工程を簡略化できると共に部品点数を削減でき、コストを低減することができる。また、接合基板がノズルプレートを兼ねるため、別途ノズルプレートを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0012】
本発明の第2の態様は、圧力発生室が画成される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対応する領域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に当該圧電素子とは接触することなく接合される接合基板とを具備し、前記圧力発生室内のインクを当該圧力発生室に連通するノズル開口から吐出させるインクジェット式記録ヘッドにおいて、前記接合基板には、前記圧力発生室にインクを供給するリザーバが形成されていると共に、当該接合基板の前記流路形成基板との接合面側にICが一体的に形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
かかる第2の態様では、流路形成基板に接合される接合基板にICを一体的に形成することにより、製造工程を簡略化できると共に部品点数を削減でき、コストを低減することができる。また、接合基板がリザーバ形成基板を兼ねるため、別途リザーバ形成基板を設ける必要がなく、製造コストを低減することができる。
【0013】
本発明の第の態様は、第1又は2の態様において、前記接合基板が、前記圧電素子に対向する領域に、その運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で当該空間を密封可能な圧電素子保持部を有する封止板であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
かかる第3の態様では、外部環境に起因する圧電素子の破壊が防止される。
【0014】
本発明の第4の態様は、圧力発生室が画成される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対応する領域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に当該圧電素子とは接触することなく接合される接合基板とを具備し、前記圧力発生室内のインクを当該圧力発生室に連通するノズル開口から吐出させるインクジェット式記録ヘッドにおいて、前記接合基板が、前記圧電素子に対向する領域に、その運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で当該空間を密封可能な圧電素子保持部を有する封止板であると共に、該封止板の前記流路形成基板との接合面側にICが一体的に形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
かかる第4の態様では、流路形成基板に接合される接合基板にICを一体的に形成することにより、製造工程を簡略化できると共に部品点数を削減でき、コストを低減することができる。また、外部環境に起因する圧電素子の破壊が防止される。
【0015】
本発明の第の態様は、第の態様において、前記接合基板には、前記ノズル開口が形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0016】
かかる第の態様では、接合基板がノズルプレートを兼ねるため、別途ノズルプレートを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0017】
本発明の第の態様は、第の態様において、前記接合基板には、前記圧力発生室にインクを供給するリザーバが形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0018】
かかる第の態様では、接合基板がリザーバ形成基板を兼ねるため、別途リザーバ形成基板を設ける必要がなく、製造コストを低減することができる。
【0019】
本発明の第の態様は、第1〜の何れかの態様において、前記ICが、前記圧電素子を駆動するための駆動回路であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0020】
かかる第の態様では、圧電素子を駆動するための駆動回路を比較的容易に形成することができる。
【0021】
本発明の第の態様は、第1〜の何れかの態様において、前記ICが、ヘッドの温度を検出する温度検出手段又は前記温度を制御する温度制御回路であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0022】
かかる第の態様では、温度検出手段又は温度制御回路を比較的容易に形成することができる。
【0023】
本発明の第の態様は、第1〜の何れかの態様において、前記ICが、前記ノズル開口から吐出されるインク滴の吐出回数を検出する吐出回数検出手段であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0024】
かかる第の態様では、吐出回数検出手段を比較的容易に形成することができる。
【0025】
本発明の第10の態様は、第3〜6の何れかの態様において、前記ICが、前記圧電素子保持部の湿度を検出する湿度検出手段の制御を行う湿度制御回路であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0026】
かかる第10の態様では、湿度制御回路を比較的容易に形成することができる。
【0029】
本発明の第11の態様は、第1〜10の何れかの態様において、前記圧電素子と前記ICとがフリップチップ実装によって電気的に接続されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0030】
かかる第11の態様では、流路形成基板と接合基板とを接合することにより、ICと圧電素子とを直接接続することができる。
【0031】
本発明の第12の態様は、第11の態様において、前記流路形成基板には、前記ICと外部配線とを接続する接続配線が形成され、前記ICと前記接続配線とがフリップチップ実装によって電気的に接続されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0032】
かかる第12の態様では、流路形成基板と接合基板とを接合することにより、ICと接続配線とを直接接続することができる。
【0033】
本発明の第13の態様は、第11又は12の態様において、前記ICと前記圧電素子又は前記接続配線とが、異方性導電材によって接続されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0034】
かかる第13の態様では、ICと圧電素子又は接続配線とを比較的容易に且つ確実に接続することができる。
【0035】
本発明の第14の態様は、第1〜13の何れかの態様において、前記接合基板が、シリコン単結晶基板からなることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0036】
かかる第14の態様では、接合基板にICを比較的容易に一体的に精度良く形成することができる。
【0037】
本発明の第15の態様は、第1〜14の何れかの態様において、前記圧力発生室が異方性エッチングにより形成され、前記振動板及び前記圧電素子を構成する各層が成膜及びリソグラフィ法により形成されたものであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0038】
かかる第15の態様では、高密度のノズル開口を有するインクジェット式記録ヘッドを大量且つ比較的容易に製造することができる。
【0039】
本発明の第16の態様は、第1〜15の何れかの態様のインクジェット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェット式記録装置にある。
【0040】
かかる第16の態様では、ヘッドの特性を向上したインクジェット式記録装置を実現することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0042】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの1つの圧力発生室の長手方向における断面構造を示す図である。
【0043】
図示するように、圧力発生室12が形成される流路形成基板10は、例えば、150μm〜1mmの厚さのシリコン単結晶基板からなり、その一方面側の表層部分には、異方性エッチングにより複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が形成されている。
【0044】
また、各圧力発生室12の長手方向一端部には、後述するリザーバ15と圧力発生室12とを接続するための中継室であるインク連通部13が圧力発生室12よりも幅の狭い狭隘部14を介して連通されている。また、これらインク連通部13及び狭隘部14は、圧力発生室12と共に異方性エッチングによって形成されている。なお、狭隘部14は、圧力発生室12のインクの流出入を制御するためのものである。
【0045】
この異方性エッチングは、ウェットエッチング又はドライエッチングの何れの方法を用いてもよいが、シリコン単結晶板を厚さ方向に途中までエッチング(ハーフエッチング)することにより圧力発生室12は浅く形成されており、その深さは、ハーフエッチングのエッチング時間によって調整することができる。
【0046】
なお、本実施形態では、インク連通部13を各圧力発生室12毎に設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、インク連通部13を各圧力発生室12に共通するようにしてもよく、この場合、このインク連通部13が後述するリザーバ15の一部を構成するようにしてもよい。
【0047】
一方、流路形成基板10の他方面側には、各インク連通部13に連通し、各圧力発生室12にインクを供給するリザーバ15が形成されている。このリザーバ15は、流路形成基板10の他方面側から、所定のマスクを用いて異方性エッチング等によって形成されている。
【0048】
このような流路形成基板10上には、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)等の絶縁層からなる、厚さ1〜2μmの弾性膜50が設けられている。この弾性膜50は、その一方の面で圧力発生室12の一壁面を構成している。
【0049】
このような弾性膜50上の各圧力発生室12に相対向する領域には、厚さが例えば、約0.5μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体層70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、下電極膜60を圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300の駆動により変位が生じる弾性膜とを合わせて圧電アクチュエータと称する。
【0050】
また、流路形成基板10の圧電素子300側、本実施形態では、弾性膜50及び下電極膜60上には、圧電素子300に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を確保した状態でこの空間を密封可能な圧電素子保持部21を有する、接合基板の一例である封止板20が接合されている。この封止板20の流路形成基板10との接合面側の一端部近傍には、所定のIC、例えば、本実施形態では、圧電素子300を駆動するための駆動回路22が一体的に形成されている。
【0051】
なお、本実施形態では、封止板20は、例えば、シリコン単結晶基板からなり、駆動回路22は半導体プロセスによってこの封止板20に一体的に形成された半導体集積回路である。また、駆動回路22に対応する領域には下電極膜が残されているが、この領域の下電極膜は、圧電素子300を構成する下電極膜60とは不連続の不連続下電極膜61となっている。
【0052】
この駆動回路22と圧電素子300の上電極膜80とは、リード電極90を介して接続されている。例えば、本実施形態では、リード電極90は、上電極膜80上から弾性膜50上を不連続下電極膜61近傍まで延設されており、その端部と駆動回路22とが、異方性導電材(AFC)等からなる接続層110を介して電気的に接続されている。
【0053】
また、本実施形態では、図3に示すように、流路形成基板10上には、圧力発生室12の並設方向の端部近傍に、駆動回路22とFPC等の外部配線120とを接続する接続配線130が形成されており、駆動回路22と接続配線130とは、リード電極90と同様に、接続層110を介して電気的に接続されている。
【0054】
なお、この封止板20には、本実施形態では、各圧力発生室12と連通するノズル開口23が穿設されており、ノズルプレートの役割も兼ねている。また、ノズル開口23と圧力発生室12とは、弾性膜50及び下電極膜60を除去することにより設けられたノズル連通孔51を介して連通されている。
【0055】
ここで、本実施形態のインクジェット式記録ヘッドの製造工程、特に、流路形成基板10に圧力発生室12を形成する工程及びこの圧力発生室12に対応する領域に圧電素子300を形成する工程について説明する。なお、図4〜図6は、圧力発生室12の長手方向の断面図である。
【0056】
まず、図4(a)に示すように、流路形成基板10となるシリコン単結晶板の一方面側に、例えば、酸化シリコンからなる所定形状のマスクを用いて異方性エッチングすることにより圧力発生室12、インク連通部13及び狭隘部14を形成する。
【0057】
次に、図4(b)に示すように、流路形成基板10に形成された圧力発生室12、インク連通部13及び狭隘部14に犠牲層100を充填する。例えば、本実施形態では、流路形成基板10の全面に亘って犠牲層100を圧力発生室12等の深さと略同一厚さで形成した後、圧力発生室12、インク連通部13及び狭隘部14以外の犠牲層100をケミカル・メカニカル・ポリッシュ(CMP)により除去することにより形成した。
【0058】
このような犠牲層100の材料は、特に限定されないが、例えば、ポリシリコン又はリンドープ酸化シリコン(PSG)等を用いればよく、本実施形態では、エッチングレートが比較的速いPSGを用いた。
【0059】
なお、犠牲層100の形成方法は特に限定されず、例えば1μm以下の超微粒子をヘリウム(He)等のガスの圧力によって高速で基板に衝突させることにより成膜するいわゆるガスデポジション法あるいはジェットモールディング法と呼ばれる方法を用いてもよい。この方法では、圧力発生室12、インク連通部13及び狭隘部14に対応する領域のみに犠牲層100を部分的に形成することができる。
【0060】
次に、図4(c)に示すように、流路形成基板10及び犠牲層100上に弾性膜50を形成する。また、本実施形態では、流路形成基板10の他方面側に、リザーバ15を形成する際のマスクとなる保護膜55を形成する。例えば、本実施形態では、流路形成基板10の両面にジルコニウム層を形成後、500〜1200℃の拡散炉で熱酸化して酸化ジルコニウムからなる弾性膜50及び保護膜55とした。
【0061】
なお、弾性膜50及び保護膜55の材料は、特に限定されず、リザーバ15を形成する工程及び犠牲層100を除去する工程でエッチングされない材料であればよい。また、これら弾性膜50及び保護膜55は、異なる材料で形成するようにしてもよい。さらに、保護膜55は、リザーバ15を形成する前であれば、何れの工程で形成してもよい。
【0062】
次に、各圧力発生室12に対応して弾性膜50上に圧電素子300を形成する。
【0063】
圧電素子300を形成する工程としては、まず、図4(d)に示すように、スパッタリングで下電極膜60を流路形成基板10の圧力発生室12側に全面に亘って形成すると共に所定形状にパターニングし、不連続下電極膜61等を形成する。この下電極膜60の材料としては、白金、イリジウム等が好適である。これは、スパッタリング法やゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体層70は、成膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわち、下電極膜60の材料は、このような高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、殊に、圧電体層70としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いた場合には、酸化鉛の拡散による導電性の変化が少ないことが望ましく、これらの理由から白金、イリジウムが好適である。
【0064】
次に、図5(a)に示すように、圧電体層70を成膜する。例えば、本実施形態では、金属有機物を触媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体層70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いて形成した。圧電体層70の材料としては、PZT系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好適である。なお、この圧電体層70の成膜方法は、特に限定されず、例えば、スパッタリング法又はMOD法(有機金属熱塗布分解法)等のスピンコート法により成膜してもよい。
【0065】
さらに、ゾル−ゲル法又はスパッタリング法もしくはMOD法等によりチタン酸ジルコン酸鉛の前駆体膜を形成後、アルカリ水溶液中での高圧処理法にて低温で結晶成長させる方法を用いてもよい。
【0066】
何れにしても、このように成膜された圧電体層70は、バルクの圧電体とは異なり結晶が優先配向しており、且つ本実施形態では、圧電体層70は、結晶が柱状に形成されている。なお、優先配向とは、結晶の配向方向が無秩序ではなく、特定の結晶面がほぼ一定の方向に向いている状態をいう。また、結晶が柱状の薄膜とは、略円柱体の結晶が中心軸を厚さ方向に略一致させた状態で面方向に亘って集合して薄膜を形成している状態をいう。勿論、優先配向した粒状の結晶で形成された薄膜であってもよい。なお、このように薄膜工程で製造された圧電体層の厚さは、一般的に0.2〜5μmである。
【0067】
次に、図5(b)に示すように、上電極膜80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料であればよく、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、白金をスパッタリングにより成膜している。
【0068】
次いで、図5(c)に示すように、圧電体層70及び上電極膜80のみをエッチングして圧電素子300のパターニングを行う。また、本実施形態では、同時に、圧力発生室12の長手方向のインク連通部13とは反対側の端部近傍の弾性膜50及び下電極膜60をパターニングしてノズル連通孔51を形成する。
【0069】
次に、図5(d)に示すように、リード電極90を流路形成基板10の全面に亘って形成すると共に各圧電素子300毎にパターニングして、各圧電素子300の上電極膜80から弾性膜50上に延びるリード電極90を形成する。なお、詳しくは後述するが、リード電極90の端部は、封止板20に一体的に設けられた駆動回路22に対向する領域まで延設されている。
【0070】
次に、図6(a)に示すように、流路形成基板10の圧力発生室12とは反対側の面に設けられた保護膜55のリザーバ15となる領域をパターニングにより除去して開口部56を形成すると共に、この開口部56からインク連通部13に達するまで異方性エッチング、例えば、ウェットエッチングすることにより、リザーバ15を形成する。なお、本実施形態では、圧電素子300を形成後にリザーバ15を形成するようにしたが、これに限定されず、何れの工程で形成してもよい。
【0071】
その後、図6(b)に示すように、リザーバ15からウェットエッチング又は蒸気によるエッチングによって犠牲層100を除去する。本実施形態では、犠牲層100の材料として、PSGを用いているため、弗酸水溶液によってエッチングした。なお、ポリシリコンを用いた場合には、弗酸及び硝酸の混合水溶液、あるいは水酸化カリウム水溶液によってエッチングすることができる。
【0072】
以上のような工程で、圧力発生室12及び圧電素子300が形成される。
【0073】
その後、流路形成基板10の圧電素子300側、本実施形態では、下電極膜60上に封止板20を接合する。このとき、リード電極90の端部及び配線電極130の端部近傍に、例えば、異方性導電材(AFC)等からなる接続層110を設けておき、流路形成基板10と封止板20との接合と同時に、リード電極90及び接続配線130と駆動回路22とを電気に接続する。
【0074】
なお、駆動回路22が一体的に形成された封止板20の形成方法は、特に限定されず、例えば、駆動回路22を半導体プロセスで一体的に形成後、圧電素子保持部21及びノズル開口23をエッチング等によって形成すればよい。
【0075】
このように製造された本実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段からリザーバ15にインクを取り込み、リザーバ15からノズル開口23に至るまで内部をインクで満たした後、外部配線120から駆動回路22を介して出力された記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50、下電極膜60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口23からインク滴が吐出する。
【0076】
このような構成のインクジェット式記録ヘッドでは、封止板20に圧電素子300を駆動するための駆動回路22を形成するようにしたので、部品点数を低減することができると共に製造工程を簡略化でき、コストを低減することができる。
【0077】
また、封止板20と流路形成基板10とを接合することにより、リード電極90及び接続配線130と駆動回路22とを電気的に接続することができるため、接続配線130の本数を低減することができ、ノズル開口23を増やして高密度に配設しても、FPC等で取り出すことができる。
【0078】
例えば、図7に示すように、封止板20に複数の駆動回路22を設け、流路形成基板10の各駆動回路22の両側に対応する領域に、それぞれ圧力発生室12及び圧電素子300の列を設けるようにしてもよい。このような構成とすれば、高密度に配設した圧電素子300からの配線をFPC等の外部配線120によって容易に取り出すことができる。
【0079】
なお、本実施形態では、インク連通部13及び狭隘部14を介して各圧力発生室12とリザーバ15とを連通するようにしたが、これに限定されず、例えば、図8(a)に示すように、各圧力発生室12とリザーバ15とを直接連通するようにしてもよい。
【0080】
また、本実施形態では、狭隘部14を圧力発生室12よりも細い幅で形成して、圧力発生室12のインクの流出入を制御するようにしたが、これに限定されず、例えば、図8(b)に示すように、圧力発生室12と同一幅として、深さを調整した狭隘部14Aとしてもよい。
【0081】
(実施形態2)
図9は、実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【0082】
本実施形態は、封止板20Aの流路形成基板10Aとは反対側の面に、駆動回路22Aを設けた例である。
【0083】
詳しくは、図9に示すように、流路形成基板10Aには、幅方向に並設された圧力発生室12の列が、その長手方向端部同士が相対向するように配設されている。また、流路形成基板10Aの一方面側には、弾性膜50を介して圧電素子300が形成され、他方面側には、ノズル開口23Aが穿設されたノズルプレート30が接合されている。
【0084】
また、流路形成基板10Aの圧電素子300側には、圧電素子300を封止する封止板20Aが接合され、本実施形態では、封止板20Aの流路形成基板10Aとは反対側の面に圧電素子300を駆動するための駆動回路22Aが一体的に設けられている。
【0085】
また、封止板20Aの圧力発生室12の周壁に対向する領域には、圧力発生室12の並設方向に亘って貫通溝24が設けられており、この貫通溝24を介して駆動回路22Aと各リード電極90とが、ワイヤボンディング等によって延設された配線140によって接続されている。
【0086】
さらに、封止板20Aの貫通溝24の外側には、各インク連通部13を介して圧力発生室12に連通するリザーバ15A及びこのリザーバ15Aにインクを供給するインク供給路16が形成されている。
【0087】
なお、このリザーバ15Aに対向する領域の封止板20A上には、さらに、可撓性を有する封止膜41及び固定板42からなるコンプライアンス基板40が接合されている。そして、リザーバ15Aに対向する領域は、封止膜41のみで封止され、リザーバ15A内の圧力変化を吸収するコンプライアンス部43となっている。
【0088】
このような構成においても、上述の実施形態と同様に、部品点数を低減することができると共に製造工程を簡略化でき、コストを低減することができる。また、圧電素子300から容易に配線を引き出すことができる。
【0089】
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
【0090】
例えば、上述の実施形態では、封止板20及び20Aに圧電素子300を駆動するための駆動回路22,22Aを一体的に設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、封止板にヘッドの温度を検出する温度検出手段又はその温度を制御する温度制御回路等を設けるようにしてもよい。あるいは、ノズル開口から吐出されるインク滴の吐出回数を検出する吐出回数検出手段であってもよいし、圧電素子保持部の湿度を検出する湿度検出手段の制御を行う湿度制御回路等であってもよい。何れにしても、これらを封止板に一体的に設けることにより、上述の実施形態と同様に、部品点数を削減でき、コストを低減することができる。
【0091】
また、上述の実施形態では、ICを封止板に一体的に形成するようにしたが、これに限定されず、流路形成基板の圧電素子側に接合される基板であれば、何れの基板であってもよい。
【0092】
なお、上述の各実施形態では、成膜及びリソグラフィプロセスを応用して製造される薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型のインクジェット式記録ヘッドにも本発明を採用することができる。
【0093】
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図10は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
【0094】
図10に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
【0095】
そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、封止板等の接合基板に圧電素子を駆動するための駆動回路等の各種ICを一体的に設けるようにしたので、製造工程を簡略化できると共に部品点数を削減することができ、コストを削減することができる。
【0097】
特に、封止板等の接合基板の流路形成基板との接合面側に圧電素子を駆動するための駆動回路を一体的に設けた場合には、圧電素子からのリード電極と駆動回路とを直接接続することができ、実装基板へ引き出す電極の本数を低減できる。したがって、ノズル開口を高密度に配設しても、容易に配線を取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの概略を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの概略を示す上面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの変形例を示す上面図である。
【図8】本発明の実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの変形例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドを示す断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略図である。
【符号の説明】
10,10A 流路形成基板
11 隔壁
12 圧力発生室
13 インク連通部
14 狭隘部
15 リザーバ
20 封止板
21 圧電素子保持部
22 駆動回路
23 ノズル開口
50 弾性膜
60 下電極膜
70 圧電体層
80 上電極膜
300 圧電素子

Claims (16)

  1. 圧力発生室が画成される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対応する領域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に当該圧電素子とは接触することなく接合される接合基板とを具備し、前記圧力発生室内のインクを当該圧力発生室に連通するノズル開口から吐出させるインクジェット式記録ヘッドにおいて、
    前記接合基板には、前記ノズル開口が形成されていると共に、当該接合基板の前記流路形成基板との接合面側にICが一体的に形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  2. 圧力発生室が画成される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対応する領域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に当該圧電素子とは接触することなく接合される接合基板とを具備し、前記圧力発生室内のインクを当該圧力発生室に連通するノズル開口から吐出させるインクジェット式記録ヘッドにおいて、
    前記接合基板には、前記圧力発生室にインクを供給するリザーバが形成されていると共に、当該接合基板の前記流路形成基板との接合面側にICが一体的に形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  3. 請求項1又は2において、前記接合基板が、前記圧電素子に対向する領域に、その運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で当該空間を密封可能な圧電素子保持部を有する封止板であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  4. 圧力発生室が画成される流路形成基板と、前記圧力発生室の一部を構成する振動板を介して前記圧力発生室に対応する領域に設けられて前記圧力発生室内に圧力変化を生じさせる圧電素子と、前記流路形成基板の前記圧電素子側の面に当該圧電素子とは接触することなく接合される接合基板とを具備し、前記圧力発生室内のインクを当該圧力発生室に連通するノズル開口から吐出させるインクジェット式記録ヘッドにおいて、
    前記接合基板が、前記圧電素子に対向する領域に、その運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で当該空間を密封可能な圧電素子保持部を有する封止板であると共に、該封止板の前記流路形成基板との接合面側にICが一体的に形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  5. 請求項4において、前記接合基板には、前記ノズル開口が形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  6. 請求項4において、前記接合基板には、前記圧力発生室にインクを供給するリザーバが形成されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  7. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記ICが、前記圧電素子を駆動するための駆動回路であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  8. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記ICが、ヘッドの温度を検出する温度検出手段又は前記温度を制御する温度制御回路であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  9. 請求項1〜6の何れかにおいて、前記ICが、前記ノズル開口から吐出されるインク滴の吐出回数を検出する吐出回数検出手段であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  10. 請求項3〜6の何れかにおいて、前記ICが、前記圧電素子保持部の湿度を検出する湿度検出手段の制御を行う湿度制御回路であることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  11. 請求項1〜10の何れかにおいて、前記圧電素子と前記ICとがフリップチップ実装によって電気的に接続されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  12. 請求項11において、前記流路形成基板には、前記ICと外部配線とを接続する接続配線が形成され、前記ICと前記接続配線とがフリップチップ実装によって電気的に接続されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  13. 請求項11又は12において、前記ICと前記圧電素子又は前記接続配線とが、異方性導電材によって接続されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  14. 請求項1〜13の何れかにおいて、前記接合基板が、シリコン単結晶基板からなることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  15. 請求項1〜14の何れかにおいて、前記圧力発生室が異方性エッチングにより形成され、前記振動板及び前記圧電素子を構成する各層が成膜及びリソグラフィ法により形成されたものであることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  16. 請求項1〜15の何れかのインクジェット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェット式記録装置。
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