JP2001047511A - 金属缶体のフイルム貼着方法および装置 - Google Patents

金属缶体のフイルム貼着方法および装置

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JP2001047511A
JP2001047511A JP11224167A JP22416799A JP2001047511A JP 2001047511 A JP2001047511 A JP 2001047511A JP 11224167 A JP11224167 A JP 11224167A JP 22416799 A JP22416799 A JP 22416799A JP 2001047511 A JP2001047511 A JP 2001047511A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 缶胴の外周面に加飾フイルムを確実かつ安定
して貼着する。 【解決手段】 金属缶体を自転可能な複数のマンドレル
に順次嵌着してそのマンドレルと共に所定の巡回経路に
沿って移動させ、その移動過程で、缶胴面に、予め所定
長さに切断されて貼付ドラムの外表面上に保持された加
飾フイルムを、接着剤を介して圧接することにより貼着
する方法であって、予め金属缶体を、その表面温度が前
記接着剤の溶融開始温度〜フイルム溶融温度の温度範囲
になるように予備加熱し、予備加熱した前記金属缶体を
マンドレルに嵌着する直前に、マンドレルの表面温度を
フイルム貼着直後の前記金属缶体の表面温度以上の所定
の温度範囲となるように高周波誘導加熱し、金属缶体を
マンドレルに嵌着後、貼付ドラムの表面温度を50℃超
に加温し、貼付ドラム上の前記加飾フイルムを缶胴に貼
着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、金属製缶体の外
面にフイルムを熱接着する方法およびその方法を実施す
るための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属板を絞りしごき加工すること
により、缶胴と缶底とを一体的に成形されるツーピース
缶が知られている。そのツーピース缶の缶胴に所望の模
様や文字などを印刷する場合、缶胴が円筒状であってか
つ金属製であるために、グラビア印刷によって模様や文
字などを印刷することが困難であるから、従来では、上
記のツーピース缶の缶胴に印刷を施す方法として、オフ
セット印刷が採用されている。またその場合、印刷層を
保護するために、印刷層の上に無色透明なオーバーコー
ト層が設けられている。
【0003】オフセット印刷は、共通のブランケットに
より全ての色のインキを塗布し、また、各色のインクが
重ならないように塗布する印刷方法であるから、印刷に
使用することのできる色数や色調が制約される。そのた
め、このオフセット印刷によって缶胴の印刷をおこなう
ツーピース缶は、その外観の多様性に限界があり、消費
動向やニーズの変化により、一層美麗な外観が要求され
るなどの製品の多様化の要請に応えるのが困難になって
いる。
【0004】そこで、このような要求に応えるべく、金
属缶胴に直接印刷して得られる缶に替わるものとして、
金属缶体の缶胴の外面に、予め模様や文字が印刷された
ポリエステルなどの熱可塑性樹脂フイルムを貼着して作
られる缶が種々提案されている。その印刷フイルムによ
れば、オフセット印刷に加えてグラビア印刷、フレキソ
印刷などの印刷法を選択することが可能となり、その結
果、印刷フイルムの装飾的効果が高いうえに印刷品質が
かなり良く、また連続した長尺状のフイルムに印刷でき
るので高速印刷が可能となり、従来の金属缶胴に直接印
刷するドライオフセット印刷にない有利な点を備えてい
る。
【0005】そのように予め模様や文字が印刷された熱
可塑性樹脂フイルムを金属缶体の外面に熱接着したフイ
ルム貼着缶体は、一般的に、長尺状のフイルムから所定
寸法に切断されたフイルムを加熱された缶胴面に巻き付
けて加熱圧着して製造される。また、フイルム貼着装置
としては、熱可塑性樹脂フイルムを所定寸法に切断する
切断手段と、缶体を保持するマンドレルと、加熱された
金属缶体の缶胴面にフイルムを巻き付ける貼着手段とを
備え、そのマンドレルの内部に缶体加熱手段が配置され
ているのが一般的である。その一例が、特開平3−23
0940号公報や特開平8−1778号公報、特開平1
0−683号公報等に記載されている。
【0006】特開平3−230940号公報に記載され
た発明は、加熱手段として、金属缶体が嵌着されるマン
ドレル自身に、螺旋状の電磁誘導コイルを備えて、マン
ドレルに嵌着される金属缶の缶胴部を誘導加熱し、所定
温度に加熱された金属缶の外面にフイルムを押し付けて
加熱接着するように構成されている。また、特開平8−
1778号公報に記載された発明では、螺旋状の電熱ヒ
ータをマンドレルに内蔵し、マンドレルの壁部を介して
金属缶の缶胴部に熱が伝達される。これにより、缶胴部
の外面が均一に加熱されるように構成されている。さら
に、特開平10−683号公報に記載された発明は、表
面が誘導加熱されたマンドレルに金属缶体を嵌着すると
ともに、嵌着された金属缶体を、その外側に配置した誘
導加熱手段により加熱しつつ所定方向に搬送するように
構成されている。
【0007】したがって、上記の特開平3−23094
0号公報の発明や特開平8−1778号公報の発明によ
れば、マンドレルに嵌着された金属缶体が、各マンドレ
ルの内部に備えられた加熱手段によって内面側から加熱
されつつ所定方向に搬送され、貼着位置では缶胴部の外
面温度がフイルム接着可能な温度まで上昇することにな
る。また、特開平10−683号公報に記載された発明
によれば、缶体はマンドレルから伝達される熱によって
加熱され、また外側から誘導加熱されることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前者の特開平3−23
0940号公報や特開平8−1778号公報に記載され
た発明では、マンドレルを加熱するための装置が、マン
ドレルに金属缶体を嵌着させる際の邪魔にならないよう
にする必要があるから、誘導加熱コイルをマンドレルの
内部に埋め込んだ状態にしている。そのために、マンド
レルの構造が複雑になってしまう。また、マンドレル
は、ターレットなどに取り付けられて所定半径の円周上
を旋回すると同時に、自転するから、移動側の誘導加熱
コイルに固定側の電源から電力を供給する構造とならざ
るを得ず、そのために複雑な給電機構が必要となる不都
合がある。更に、移動側の誘導加熱コイル内に冷却水を
通すことが困難であって誘導加熱コイルやマンドレルの
冷却が不充分になることがあり、そのため、誘導加熱コ
イルやマンドレルが過加熱状態となるほどの高い電力を
供給することができず、加熱誘導コイルやマンドレルの
熱量の不足によって高速生産を期待できないなどの不都
合が生じる。
【0009】また、特開平10−683号公報(本願出
願人によるもの)に記載された発明は、マンドレルに嵌
着された缶体が、マンドレルから伝達される熱によって
加熱され、また、フイルム貼着部まで搬送される間に、
缶体をその外側から高周波誘導により補助的に加熱して
目標温度を維持するように構成されている。しかしなが
ら搬送過程におけるマンドレルからの熱伝達と外側から
の高周波誘導加熱とによって缶体を加熱するから、その
搬送時間を決める機械速度の変化があった場合、つまり
高速時と低速時とでは、加熱昇温の程度に相違が生じ、
これが原因となってフイルム貼着後の接着強度にバラツ
キが生じることがあり、この点の改善をおこなって接着
の安定性を更に高めることが求められていた。
【0010】この発明は、上記の技術的課題に着目して
なされたものであり、金属缶体に対する合成樹脂フイル
ムの貼付を確実かつ安定しておこなうことのできる方法
およびその方法を実施するための装置を提供することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、金属缶体を、
自転可能な複数のマンドレルに順次嵌着し、かつそのマ
ンドレルと共に所定の巡回経路に沿って移動させ、その
移動過程で、前記金属缶体の缶胴面に、予め所定長さに
切断されて貼付ドラムの外表面上に保持された加飾フイ
ルムを、接着剤を介して圧接することにより前記金属缶
体に貼着する金属缶体のフイルム貼着方法において、マ
ンドレルヘ嵌着する前の前記金属缶体を、予めその表面
温度が前記接着剤の溶融開始温度以上でかつフイルム溶
融温度以下の温度範囲になるように予備加熱するととも
に、予備加熱した前記金属缶体を前記マンドレルに嵌着
する直前に、前記マンドレルの表面温度をフイルム貼着
直後の前記金属缶体の表面温度以上の所定の温度範囲と
なるように高周波誘導加熱し、前記金属缶体をマンドレ
ルに嵌着後、前記貼付ドラムの表面温度を50℃超に加
温し、前記貼付ドラム上の前記加飾フイルムを缶胴に貼
着することを特徴とする方法である。
【0012】また、請求項4の発明は、この請求項1の
方法を実施するための装置であって、金属缶体を、自転
可能な複数のマンドレルに順次嵌着し、かつそのマンド
レルと共に所定の巡回経路に沿って移動させ、その移動
過程で、前記金属缶体の缶胴面に、予め所定長さに切断
されて貼付ドラムの外表面上に保持された加飾フイルム
を、接着剤を介して圧接することにより前記金属缶体に
貼着する金属缶体のフイルム貼着装置において、マンド
レルヘ嵌着する前の前記金属缶体を、予めその表面温度
が前記接着剤の溶融開始温度以上でかつフイルム溶融温
度以下の温度範囲になるように予備加熱する缶体予備加
熱手段と、予備加熱した前記金属缶体を嵌着する直前の
マンドレルの表面温度をフイルム貼着直後の前記金属缶
体の表面温度以上の所定の温度範囲となるように高周波
誘導加熱するマンドレル加熱手段と、予備加熱した前記
金属缶体を高周波誘導加熱したマンドレルに嵌着後、前
記貼付ドラムの表面温度を50℃超に加温する貼付ドラ
ム加温手段とを備えていることを特徴とする装置であ
る。
【0013】したがって、請求項1の発明あるいは請求
項4の発明によれば、マンドレルヘ嵌着する前の金属缶
体を、その表面温度が接着剤の溶融開始温度以上でかつ
フイルム溶融温度以下の温度範囲になるように予備加熱
するとともに、金属缶体をマンドレル嵌着する直前に、
マンドレルの表面温度をフイルム貼着直後の前記金属缶
体の表面温度以上の所定の温度範囲となるように高周波
誘導加熱するので、マンドレルの公転速度が変化して高
速になった場合、あるいは反対に低速になった場合であ
っても、嵌着後の缶体温度を均一化させることができ、
そのため、安定してフイルム貼着缶を製造することがで
きる。
【0014】また、嵌着前のマンドレルの表面温度をフ
イルム貼着直後の金属缶体の表面温度以上の所定の温度
範囲となるように加熱し、一方、加飾フイルムを缶胴に
貼着する貼付ドラムの表面温度を50℃超に加温するの
で、加飾フイルムの缶胴への貼り始め端部の上に、貼り
終わりのフイルム端部を重ね合わせる部分、つまり重ね
て貼り合わせる重ね合わせ部において、フイルムに熱吸
収されても、貼付ドラム側から熱を供給することがで
き、その結果、フイルム上面の接着剤を融着できる温度
に維持することができるため、フイルム重ね合わせ部に
おいて安定した接着をおこなうことができる。
【0015】また、請求項2の発明は、請求項1の構成
に加えて、前記マンドレルに嵌着した前記金属缶体をフ
イルム貼着部に搬送する間に、前記金属缶体の缶胴面に
ベルト部材を接触走行させてマンドレルから金属缶体へ
熱伝達させることを特徴とする方法である。
【0016】さらに、請求項5の発明は、請求項2の方
法を実施するための装置であって、請求項4の構成に加
えて、前記マンドレルに嵌着した前記金属缶体をその金
属缶体の外周側から押圧した金属缶体の内面をマンドレ
ルに密着させる押圧部材を更に備えていることを特徴と
する装置である。
【0017】したがって請求項2の発明あるいは請求項
5の発明によれば、請求項1の発明あるいは請求項4の
発明と同様の作用が得られることに加え、ベルト部材も
しくは押圧部材が缶胴部の外面に接触することにより、
缶体内面をマンドレル外面に強制的に押し付けて密着さ
せ、その状態で缶体を回転させるため、缶内径が必ずし
も真円でなくても、缶胴壁がベルト部材もしくは押圧部
材とマンドレルとで挟持され、マンドレルから金属缶体
に確実に熱伝達しやすくなる。さらに金属缶体が回転す
ることによりマンドレルに対する密着部分が円周方向に
移動するため、缶胴全周に亘り熱伝達量のバラツキを少
なくし、迅速に缶体温度を均一化させることができる。
【0018】更に、請求項3の発明は、請求項2の構成
に加えて、前記ベルト部材の缶胴と接触するベルト面を
赤外線照射加熱して前記金属缶体に接触させることを特
徴とする方法である。
【0019】そして、請求項6の発明は、請求項3の方
法を実施するための装置であって、請求項5の構成に加
えて、前記押圧手段のうち少なくとも金属缶体に接触す
る部分を加熱する押圧部材加熱手段を更に備えているこ
とを特徴とする装置である。
【0020】したがって請求項3の発明もしくは請求項
6の発明によれば、請求項2の発明もしくは請求項5の
発明で得られる作用に加え、マンドレルに嵌着された金
属缶体に対して、缶胴の内面側ではマンドレルからの熱
伝達が生じ、また缶胴の外面側ではベルト部材もしくは
押圧部材からの熱伝達が生じ、その結果、缶胴壁が内外
両側から加熱され、その加熱量が均一化され、その結
果、缶胴壁における温度勾配が緩和され、缶胴壁の板厚
の差に起因する温度のバラツキが少なくなる。具体的に
は、缶底側の壁厚が缶胴中央部の壁厚より厚いために、
熱伝達の速さが部分的に異なり、缶胴の高さ方向おいて
缶体温度にバラツキが生じ易いが、缶胴の内外面からの
熱伝達によりその影響を少なくすることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】つぎに本発明をより具体的に説明
する。先ず、本発明で対象とする金属缶体について図1
6を参照して説明すると、図16は缶底1aと缶胴1b
とが一体成形されたツーピース缶用缶体1のネックイン
加工前の断面図であり、その缶胴1bの外面に、印刷層
と接着剤層とが形成された印刷済み樹脂フイルム2が熱
接着され、フイルム貼着缶として構成されている。この
発明が対象とする上記の缶体1は金属製であり、その素
材としての金属板には、アルミニウム板、アルミニウム
合金板、ティンフリースチールなどの表面処理鋼板、ブ
リキ、クロムメッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、ニッケル
メッキ鋼板、その他の各種合金メッキ鋼板を用いること
ができる。またこの缶体1は、絞り缶、絞り加工とスト
レッチ加工を施した缶、再絞り缶、絞りしごき缶、イン
パクト缶などの缶底と缶胴とが一体に成形された底付き
缶体、すなわちツーピース缶である。なお、本発明はス
リーピース缶を対象とすることもできる。
【0022】本発明に使用されるアルミニウム板は、通
常、板厚0.10〜0.30mmの範囲にあり、例えば30
04系アルミニウム合金板等が挙げられ、これを素材と
して円筒状に形成されたツーピース缶の表面に有機系の
化成皮膜が形成されるアルミニウム板が用いられる。
【0023】この缶胴1bの開口端部には、最終的にネ
ックイン加工およびフランジ加工が施される。すなわち
複数段にネックイン加工を施してネックイン部を形成
し、その後にフランジ部が形成され、あるいはその複数
段ネック部分をなだらかなテーパ状に整形した後、フラ
ンジ部が形成される。
【0024】この缶体1に貼着される熱可塑性樹脂フイ
ルム2としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂などのポリ
エステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートとイソフ
タレート酸との共重合体などよりなる共重合ポリエステ
ル系樹脂、ポリプロピレン樹脂、変性ポリプロピレン樹
脂などのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン共重合体などのうちから、用途により選ばれた透
明な高分子樹脂単体、あるいは上記樹脂の複合体からな
る熱可塑性樹脂フィルムが用いられる。中でも、耐熱性
があるポリエチレンテレフタレート樹脂を用いることが
好ましい。フイルムの厚みは、通常8μm〜30μmの範
囲のものが用いられるが、コストの面から10μm〜2
0μmのものが採用される。
【0025】図17に示すように、樹脂フイルム2aの
一方の面には、印刷層2bと接着層2cとが順に形成さ
れている。すなわち樹脂フイルム2aの一方の面に装飾
用の印刷が施され、その印刷層2bの表面に接着層2c
が設けられている。なお、樹脂フイルム2aの他方の面
に保護塗膜層を設けてもよい。また、樹脂フイルム2a
の一方の面に接着層、他方の面に印刷層と保護塗膜層と
を設けたフイルムでもよい。
【0026】上記接着剤としては、ポリエステル系、ポ
リウレタン系、エポキシ系等の熱硬化型合成樹脂が挙げ
ることができ、金属素材との密着性を考慮して2種以上
を組み合わせて使用することが好ましい。その接着剤の
厚みは、1〜8μm、特に外観上の意匠性を考えると5
〜7μmが好ましい。
【0027】印刷方法としては、グラビア印刷、フレキ
ソ印刷等を採用することができるが、意匠性の点からみ
ると画質が鮮明でかつ高級感があるグラビア印刷が好ま
しい。印刷に使用するインキとしては、一般的に熱硬化
性のウレタン系樹脂のインキが用いられる。
【0028】フイルム貼着缶用の保護塗膜層としては、
具体的には、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキ
シ変性ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等にアミノ樹脂
等の硬化剤を使用し、これに周知の滑剤を含有させたも
のを例示することができる。缶胴1bの外面に樹脂フイ
ルム2が貼着された金属缶の内面には、次工程におい
て、内容物保護のためのスプレー塗装が公知の塗装手段
で施され、乾燥焼付けされる。
【0029】上記の缶体1に上述した合成樹脂フイルム
2を貼着するための本発明に係る装置の一例を次に説明
する。図1および図2ならびに図3に示すこの発明に係
るフイルム貼着装置は、水平に配置した回動軸3に軸着
されて回転駆動される回転体4を備えている。その回転
体4の外周部には、缶体1が嵌着されるマンドレル5
が、その中心軸線を回動軸3と平行になるように向け
て、かつ周方向に等間隔で複数設けられている。すなわ
ちその回転体4が回転駆動されることにより、マンドレ
ル5に嵌着された缶体1が、マンドレル5と共に回転体
4の周方向(図1において時計回り)に連続的に搬送さ
れるようになっている。
【0030】そしてマンドレル5の巡回経路の外側すな
わち前記回転体4の外周側には、缶体1を嵌着する直前
のマンドレル5を予備加熱するマンドレル加熱ステーシ
ョン6が設けられている。また、このマンドレル加熱ス
テーション6よりもマンドレル5の巡回方向での下流側
には、マンドレル5の巡回経路上に、缶体1を予備加熱
するとともに供給する缶体供給ステーション7と、マン
ドレル5に嵌着された缶体1をその外側から押圧してマ
ンドレル5に密着させる強制伝熱ステーション8と、マ
ンドレル5に嵌着された缶体1に加飾フイルム2を貼着
させるフイルム貼着ステーション9と、加飾フイルム2
が貼着された缶体1を次工程へ移送する缶体排出ステー
ション10とが、順に、配置されている。
【0031】すなわち、このフイルム貼着装置によれ
ば、まず、缶体1は缶体供給ステーション7を通過する
過程で予備加熱される。一方、マンドレル加熱ステーシ
ョン6において、マンドレル5自身が加熱され、その
後、缶体供給ステーション7からマンドレル5に缶体1
が供給されるようになっている。そしてマンドレル5の
熱により、缶体1が内面側から加熱昇温されながら強制
伝熱ステーション8に搬送され、缶体1がマンドレル5
に対して押し付けられ、マンドレル5からの熱伝達によ
る加熱が促進されるようになっている。続いて所定温度
に加熱された缶体1に、フイルム貼着ステーション9に
おいて加飾フイルム2が貼着されるようになっている。
そして加飾フイルム2が貼着された缶体1が缶体排出ス
テーション10に移送されて次工程へ搬送されるように
なっている。また一方、缶体1を排出後、缶体1が取り
外されたマンドレル5を、マンドレル加熱ステーション
6に巡回移動させ、これを回転しつつ誘導加熱し、再
び、巡回経路中の缶体供給ステーション7へ所定の昇温
状態で戻る構成となっている。
【0032】さらに詳細に説明すると、前記回転体4
は、回動軸3に連結された図示しない駆動モータによっ
て回転されるようになっており、図3および図4に示す
ように、その周辺部分にはマンドレル軸11を先端側に
連結してある軸12が、中心軸線と平行に回転自在に取
り付けられている。この軸12は、回転体4の周辺部分
に一定の間隔をおいて所定の回転半径上に形成された軸
孔13にベアリング14を介して回転可能に軸支されて
いる。
【0033】また回動軸3の先端側には、図3に示すよ
うに回転ターレット15が取り付けられている。この回
転ターレット15は、缶体供給ステーション7から供給
される缶体1を一時的に保持するためのものであり、そ
の外周部分には、缶体1を保持するための複数のポケッ
ト部16が、回転体4のマンドレル5に対応して形成さ
れている。
【0034】図3および図4に示すように、マンドレル
5を支持している前記マンドレル軸11は、前記軸12
の先端側に偏心して設けられている。そして、軸12の
マンドレル軸11と反対側の他端に、半径方向に突出し
たアーム状の連結部材17が取り付けられ、この連結部
材17によって、固定部材18へ延びるカムフォロア軸
19が前記軸12と平行に保持されている(図3参
照)。なお、軸12と連結部材17とカムフォロア軸1
9との三者は、互いに一体となって回転するよう相互に
固定されている。また固定部材18は、前記回動軸3を
回転自在に支持している部材であって、ベース上に立設
されている部材である。
【0035】そして前記カムフォロア軸19の前記固定
部材18側の端部には、カムフォロア21が回転可能に
取り付けられており、このカムフォロア21が固定部材
18に形成されたカム溝22に挿入されて、カム溝22
の案内形状に沿って追従移動可能に支持されている。
【0036】前記カム溝22は、前記回動軸3の中心軸
線すなわち回転体4の中心軸線を中心とした円周上を半
径方向に向けて蛇行するとともに全体として環状をなす
溝であり、前記回転体4が固定部材18に対して相対回
転することにより、カムフォロア軸19が軸12を中心
に回動し、それに伴う軸12の回転によってその先端側
のマンドレル軸11が回転体4の半径方向に往復移動す
るようになっている。これは、マンドレル5の移動軌跡
を完全に円環状とせずに一部で蛇行させることにより、
その外周に嵌着した缶体1の缶胴部1bを後述する貼付
ドラム62の外周面に沿って可及的に長い距離移動させ
るためである。詳細は後述する。
【0037】前記マンドレル5は、図5に示すように、
缶体1の内径より若干小径の非導電性(樹脂やセラミッ
ク、本例ではベークライト)の筒状部材であるマンドレ
ル本体25と、マンドレル本体25の外周面に一体に設
けられた導電性(アルミニウムや鉄、本例では鉄系)の
薄肉外皮部材26とで構成され、前記マンドレル軸11
を中心に空隙27が生じるようベアリング28,29で
回転自在に支持されている。またマンドレル軸11には
空気孔30が設けられている。この空気孔30は、マン
ドレル5からの缶体1を排出する際に空気を送出させ、
またマンドレル5へ缶体1を嵌着する際に空気を吸引す
る通路となっている。
【0038】なお、薄肉外皮部材26は熱応答性を考慮
すると、熱容量の小さいものがよく、しかも外表面温度
が缶体嵌着時でも均一な温度分布となるように、缶体1
の熱容量の十数倍程度にとるのが好ましい。
【0039】また、マンドレル5の缶体1が嵌着されな
い基端部(以下、仮に回転付与部と記す)31は、缶体
1が嵌着される部分に比べてやや大径に形成されてお
り、その外周部から摩擦力によってトルクが付与される
ようになっている。
【0040】つぎに、ネックイン加工やフランジ加工が
施されていない缶体1を、マンドレル5に供給する缶体
供給ステーション7について説明する。缶体供給ステー
ション7は、図1および図2に示すように、マンドレル
5が巡回する前記回転体4の半径方向での外側に配置さ
れている。この缶体供給ステーション7は、熱風加熱部
32と赤外線加熱部33とインフィードターレット34
とを備えている。
【0041】熱風加熱部32は、後述する赤外線加熱部
33と共に缶体1を予備加熱(プレヒート)するための
ものであり、缶体1をその軸線をほぼ水平にした状態で
多数配列して移動させるトンネル状の熱風加熱炉35を
備えている。その熱風加熱炉35の入口部には、前工程
でツーピース缶もしくはスリーピース缶に形成された缶
体1を投入するシュート36が設けられている。更にそ
の熱風加熱炉35には、缶体1を載せる案内部材37が
長手方向に沿って配置され、その上側には、図6および
図7に示すように、缶体1に向かって進行方向斜め下方
に熱風を吹き出す吹き出し口38が設けられている。ま
た、案内部材37の下側には、ダクト39が開口して接
続されており、このダクト39は前記吹き出し口38に
連通していて、全体として循環経路を構成している。図
8に示すようにこの循環経路中に送風機40とヒータ4
1とが介在されている。すなわち一旦加熱した熱風を外
部に排出せずに熱風加熱炉35に循環させることにより
熱エネルギを有効利用するようになっている。なお、缶
体1は、熱風によって押されて前進移動するようになっ
ている。
【0042】上記の熱風加熱炉35の出口側が下向きに
湾曲しており、その出口部に赤外線加熱部33が接続し
て設けられている。この赤外線加熱部33の詳細を図
9、図10、図11、図12に示してある。すなわち熱
風加熱炉35から送り出された缶体1を受け取る位置に
インフィードスクリュー42が、その軸線を斜め下方に
向けて配置されている。このインフィードスクリュー4
2は、缶体1の外周側の一部を緩くはめ込むことのでき
る断面円弧状の螺旋溝43を外周面に形成され、その中
心軸線を中心に回転させられることにより、螺旋溝43
内の缶体1を軸線方向に移動させるように構成されてい
る。なお、インフィードスクリュー42の回転に伴って
缶体1が回転しないようにするための2本の軸状の缶押
えガイド44が、インフィードスクリュー42と平行に
その上側に配置されている。
【0043】更にその缶押えガイド44よりも上側すな
わち缶押えガイド44を挟んでインフィードスクリュー
42とは反対側に赤外線ヒータ45が、インフィードス
クリュー42と平行に、すなわち缶体1の進行方向と平
行に配置されている。したがってインフィードスクリュ
ー42によって斜め下方に向けて搬送される缶体1に対
して赤外線を照射して加熱するようになっている。この
赤外線ヒータ45の放射源の灯数は加熱効率を考慮して
適宜選定されるが、本実施形態では、直列に2灯並ぶよ
うに設置されている。また、赤外放射の波長域は、0.
8〜5.0μmの範囲のものが使用され、好ましくは、
1.0〜1.5μmが使用される。
【0044】また、インフィードスクリュー42の側部
には、これと平行に缶スピンベルト46が配置されてい
る。この缶スピンベルト46の位置は、前記缶押えガイ
ド44との間隔が缶体1の外径とほぼ等しくなる位置に
設定されている。したがって、この缶スピンベルト46
が図10に矢印で示す方向に走行することにより、缶体
1がインフィードスクリュー42における螺旋溝43内
で自転し、その結果、赤外線ヒータ45の発する赤外線
が缶体1の外面の全体に均等に照射されるようになって
いる。
【0045】上記の熱風加熱部32と赤外線加熱部33
とは、ここを通過した缶体1の缶胴表面温度が、フイル
ム貼着部における接着剤が溶融し始める温度以上でかつ
フイルムの溶融温度以下の温度範囲、具体的には、10
0℃〜200℃の範囲、好ましくは130℃〜180℃
の温度範囲に入るように缶体1を予備加熱するように構
成され、もしくは赤外線ヒータ45の出口で図示しない
温度センサにより温度検出され、赤外線ヒータ45の出
力を制御できるように構成されている。
【0046】そして、目標温度に維持された缶体1がイ
ンフィードターレット34に送り込まれる。また、缶ス
ピンベルト46による缶体1の回転は、少なくとも局所
的に缶胴面が過加熱されない程度に回転される。なお、
缶体1の搬送が停止した場合には、缶体1の流れが停止
した時点で赤外線ヒータ45のスイッチが切れる構成と
なっている。また、缶底部は缶胴中央部より肉厚である
ため加熱効率が低くく、金属缶体全体の温度の均一化を
はかるために、缶胴面に臨む位置のほかに缶底側に向け
て赤外線を照射する放射源や高周波加熱コイルを併用し
て設けても良い。
【0047】上記の赤外線ヒータ45の下端部の近傍が
赤外線加熱部33の出口部になっており、その出口部と
回転ターレット15との間にインフィードターレット3
4が配置されている。このインフィードターレット34
は、前記回転体4と同期して回転駆動されるもので、前
記回動軸3と同じ駆動モータにより回転させられてい
る。またこのインフィードターレット34の外周部に
は、缶体1をマンドレル5の軸線と一致させて保持する
凹部(ポケット)47が形成されている。この凹部47
はマンドレル5に対応して周方向に等間隔で形成されて
いる。
【0048】したがって、インフィードスクリュー42
によって供給された缶体1は、インフィードターレット
34の凹部47に1缶づつ供給され、さらにインフィー
ドターレット34から、連続的に前記回転体4と一体に
回転する回転ターレット15のポケット部16に受け渡
されて、該ポケット部16に、底部を図1での手前にし
た状態で缶体1が保持されるようになっている。
【0049】回転ターレット15のポケット部16から
マンドレル5に対して缶体1を嵌着させるエアーノズル
48が設けられている。このエアーノズル48は、図3
および図4に示すように、缶体供給ステーション7に対
して回転体4の回転方向での下流側に、マンドレル5に
対してポケット部16を挟んで対向して数箇所固定配置
され、マンドレル5側にエアーブローして缶体1をマン
ドレル5に向けて移動させ、マンドレル5に缶体1を嵌
着させるようになっている。なお、マンドレル5に形成
された前記空気孔30は、缶体1のマンドレル5に対す
る嵌着を円滑化するために適宜の吸引手段(図示せず)
に選択的に連結されるようになっている。
【0050】さらにマンドレル加熱ステーション6につ
いて説明すると、このマンドレル加熱ステーション6
は、缶体供給ステーション7に対してマンドレル5の巡
回方向での上流側に形成されており、このマンドレル加
熱ステーション6は、一例として図13に示すような高
周波誘導加熱コイル49を主体に構成されている。すな
わち、マンドレル5の薄肉外皮部材26に対向して、高
周波誘導加熱コイル49がマンドレル5の巡回経路に沿
ってトンネル状に配置されている。
【0051】この高周波誘導加熱コイル49は、図13
に示すように渦巻状に巻かれた断面コの字状に形成され
ており、コイルには過熱防止用の冷却水が通水されてい
る。また、その形状およびコイル間のピッチは、マンド
レル5に嵌着される缶体1の軸線方向での外表面温度が
均一な温度分布になるように適宜に設定されている。具
体的には、絞りしごき成形した缶体1の場合には、缶胴
部1bの中心部分で薄肉になっているので、缶胴部1b
の軸線方向での中央部分に対応する位置で粗に、また缶
胴部1bの端部に付近に対応する位置で密になるように
コイルのピッチが調整されている。さらにこの高周波誘
導加熱コイル49は、周波数5KHz〜15KHzのも
のが使用され、その高周波の出力は、加熱されるマンド
レル5の加熱部材の体積を考慮して30KW〜150KWの
ものが使用される。
【0052】なお、このマンドレル加熱ステーション6
が配置されている範囲で、マンドレル5を2〜10回転
程度、回転させてその全体を均等に加熱することが好ま
しい。また、特には図示しないが、マンドレル5におけ
る温度分布を検出するためのセンサが設けられている。
すなわちマンドレル5の外面から発せられる赤外線量を
10mmピッチ毎にセンサで測定するようになっている。
そのため、マンドレル5の外面は、測定誤差を少なくす
るため放射率が“1”に近い黒色に表面処理されてい
る。
【0053】更に、特には図示しないが、マンドレル5
の巡回経路上でマンドレル加熱ステーション6と強制伝
熱ステーション8との間には、マンドレル5の巡回速度
を検出する近接速度センサが設けられている。したがっ
て、前記赤外温度センサおよび近接速度センサによっ
て、マンドレル5の温度が検出されるとともに、マンド
レル5の巡回速度が検出され、マイクロコンピュータを
主体とする制御装置に各信号が出力されるようになって
いる。そしてマンドレル5が前記高周波誘導加熱コイル
49内に入る直前に出力された温度信号と、マンドレル
5の巡回速度信号とに基づいて、高周波誘導加熱コイル
49の誘導加熱時の電力量の制御が行われるようになっ
ている。
【0054】具体的には制御装置に各信号が入力される
と、数値処理として、まず、検出した温度データから新
しい順に所定数の温度データが加算され、その平均温度
値が演算される。そして、予め実験的に求めた関係式
(マンドレル5が高周波誘導加熱コイル49内を通過す
る時間t毎に求めた温度差△Tに対する必要電力量Wの
関係)から目標温度と平均温度との温度差に対応した必
要電力量が演算され、その電力量が図示しない高周波発
振器へ出力され、高周波誘導加熱コイル49に、その電
力が供給されるようになっている。そして高周波誘導加
熱コイル49内を通過したマンドレル5の外表面が目標
温度すなわち設定温度(約150〜160℃)まで加熱
昇温されるようになっている。また、マンドレル5が前
記高周波誘導加熱コイル49内から出た直後にマンドレ
ル5の温度を検出することによって、マンドレル5が設
定温度まで加熱されたか否かが確認されるようになって
いる。
【0055】したがって、このマンドレル加熱ステーシ
ョン6によって、予備加熱されたマンドレル5に、前述
した缶体供給ステーション7およびエアーノズル48に
よって、缶体1が供給されるとともにマンドレル5に嵌
着されるようになっている。
【0056】次に強制伝熱ステーション8について説明
する。前記マンドレル5は予め加熱昇温され、そのマン
ドレル5に缶体1を嵌着させるから、マンドレル5の外
径は缶体1の内径より若干小さくなっている。そのため
にマンドレル5と缶体1の内面とが必ずしも密着しない
ので、両者の間の熱伝達が不充分になり、結局は、缶体
1を充分に加熱できないおそれがある。このような不都
合を回避するために、強制伝熱ステーション8で缶体1
の内面をマンドレル5に強制的に密着させるようになっ
ている。
【0057】すなわち強制伝熱ステーション8は、マン
ドレル5の巡回方向で前記インフィードターレット34
よりも下流側に配置されている。その詳細は図2および
図14に示してあり、強制伝熱ステーション8は、マン
ドレル5に嵌着された缶体1の缶胴面と接触するベルト
部材54を有し、そのベルト部材54がマンドレル5の
巡回路の外側に配置され、マンドレル5の巡回路に沿う
ようにベルト部材54を張り渡す一対の回転ロール55
と、駆動プーリ56と、テンションプーリ57とに巻き
掛けられている。そして、駆動プーリ56を回転駆動す
ることによりベルト部材54を走行させ、マンドレル5
に嵌着した缶体1にベルト部材54が接触して缶体1を
マンドレル5に対して押し付けるとともに、回転させる
ようになっている。
【0058】また、回転ロール55と駆動プーリ56と
の間には、缶体1の缶胴面と接触するベルト部材54に
対して赤外線を照射し、缶体1と接触するベルト面の温
度を所定温度に加熱する赤外線照射手段58が設けられ
ている。さらに、駆動プーリ56と一方の回転ロール5
5との間にテンションプーリ57が配置されており、こ
のテンションプーリ57内に、プーリ軸を通して図示し
ない温度調節器で加温された油が送られ、プーリ外面を
一定温度に保持するようになっている。温度調節器で加
温された油は、プーリ軸を通してプーリ内部に供給さ
れ、プーリ自体を加温して温度調節器に戻る循環経路を
構成している。したがって、駆動プーリ56により走行
するベルト部材54は、赤外照射されて加熱昇温される
とともに、テンションプーリ57による加温も可能とな
っている。
【0059】また、缶体1の加熱の点から見ると、この
強制伝熱ステーション8においてベルト部材54から熱
を受けて缶体1が再加熱されることにより、マンドレル
5に嵌着された缶体1の外面温度が、次工程のフイルム
貼着ステーション9に搬送される間に、目標温度以下に
低下するのを防ぐように構成されている。
【0060】なお、上記のベルト部材54は、厚さ1.
3mmで、缶胴外面の幅とほぼ同じ幅(120mm)かある
いはそれ以上の幅を有しており、かつその素材として
は、シリコン系ゴム、フッ素系ゴム、又はニトリル系ゴ
ム等の耐熱ゴムが挙げられる。本実施形態では、ポリエ
ステル繊維を心体に、シリコンをカバー体としたベルト
構造の耐乾熱ベルトが使用される。なお、ベルト部材5
4の熱が缶胴1bに伝わり易いように、缶胴1bと接触
するベルト面は平滑面となっている。このベルト部材5
4の一例として商標名「バンドーサンラインB」を使用
することができる。
【0061】前記テンションプーリ57と回転ロール5
5との間には、加熱されたベルト面の表面温度を検出す
る赤外線検出温度計59が設けられており、この温度計
59の検出信号に基づき、ベルト部材54の表面温度を
缶体加熱温度に維持できるように赤外線照射手段58の
出力を調整する構成となっている。
【0062】また、強制伝熱ステーション8とフイルム
貼着ステーション9との間におけるマンドレル5の巡回
経路の外周部には、マンドレル5に嵌着された缶体1の
缶胴温度を検出する放射温度計60が設けられている。
この放射温度計60の検出温度に基づき、ベルト表面制
御温度を自動的に補正し、缶体1の温度が接着剤の溶融
温度になるように温度制御する構成となっている。
【0063】また、フイルム貼着ステーション9と缶体
排出ステーション10との間におけるマンドレル5の巡
回経路の外周部には、マンドレル5に嵌着された缶体1
の缶胴温度を検出する放射温度計61が設けられてい
る。この放射温度計61の検出温度に基づき、貼付温度
が適正か否かを検出でき、さらにこの検出温度に基づ
き、マンドレル5の表面温度が検出温度と同一温度もし
くはそれより5℃〜10℃高い温度となるように、マン
ドレル5を高周波誘導加熱する構成となっている。
【0064】したがって、高周波誘導加熱したマンドレ
ル5に金属缶体1を嵌着すると、マンドレル5から金属
缶体1へ一応の熱伝達が生じるが、マンドレル5の外径
が缶体1の内径より僅かに小さく、しかも缶体1の内面
が真円ではないため、マンドレル5と缶1の内面とが全
周で均一に密着せず、熱伝達だけでは缶体温度が均一に
ならない。そこで、本実施態様では、マンドレル5の表
面温度を、予備加熱した缶体1の温度より若干高めに温
度制御しておき、マンドレル5から金属缶体1への熱伝
達を可及的に少なくして、マンドレル5と缶体1との温
度差を極力少なくし、かつ金属缶体1からの熱移動を抑
制する。しかも、マンドレル5に前記金属缶体1を嵌着
後、ベルト部材54の接触により缶体内面をマンドレル
5の外面に強制的に押し付けて密着させながら缶体1を
回転させることにより、缶胴1bをマンドレル5ヘ強制
的に押し付け、缶体1の内面とマンドレル5とを隙間な
く接触させて、マンドレル5の熱を缶胴内壁に確実に熱
伝達させる。これにより缶体1の内面が必ずしも真円で
なくても、マンドレル5から金属缶体1に確実に熱伝達
しやすくなり、さらには、ベルト部材54によって缶体
1が回転させられることにより、缶体1とマンドレル5
との密着部分が円周方向に移動するため、缶胴1bの全
周に亘り熱伝達のバラツキを少なくでき、結局は、缶体
1の温度を均一化させることができるように構成されて
いる。
【0065】つまり、強制伝熱ステーション8におい
て、走行させたベルト部材54をマンドレル5に嵌着さ
れた複数の缶体1に回転接触させることにより、缶体1
の外面側からはベルト部材54の熱が缶胴1bの外壁に
伝達され、缶胴1bの内面側からはマンドレル5の熱が
缶胴1bの内壁に熱伝達し、缶胴壁の内外両方から熱を
受けて缶胴1bの厚さ方向における温度勾配が緩和され
る。
【0066】さらに強制伝熱ステーション8において、
缶体1の強制伝熱作用のほかに、缶体1の回転力を付与
する作用が生じるので、次工程での貼付ドラムとの周速
差によるフイルム貼着ズレを解消することもできる。
【0067】つぎにフイルム貼着ステーション9につい
て説明すると、フイルム貼着ステーション9は、強制伝
熱ステーション8よりもマンドレル5の巡回方向での下
流側に配置された貼付ドラム62を主体として構成され
ている。その貼付ドラム62は、通気可能な素材によっ
て外表面が形成され、中心側に吸引することによって加
飾フイルム2を外表面に吸着保持するように構成されて
いる。この貼付ドラム62は、その外周面の一部が、回
転体4の回転に伴うマンドレル5の巡回半径の円周に交
わるよう配置され、かつ前記缶体1と同一の周速度で回
転駆動されるようになっている。したがって各マンドレ
ル5の巡回軌跡は、この貼付ドラム62に対応する箇所
で回転体4の半径方向で内側に窪んでおり、このような
巡回軌跡は、前述したカム溝22の形状を適宜に設定す
ることにより得られる。したがってマンドレル5に嵌着
された缶体1が、その巡回途中で、貼付ドラム62の外
周面に沿って移動し、貼付ドラム62との接触長さが延
長されている。
【0068】この貼付ドラム62の表面温度を50℃を
越える温度に維持するための保温ドラム63が設けられ
ている。この保温ドラム63は、前述したテンションプ
ーリ57と同様に、その内部に加温した油を循環供給す
ることにより、加熱されるようになっている。そしてこ
の保温ドラム63が、マンドレル5などに干渉しない位
置で貼付ドラム62の外周面に接触しており、両者の間
の熱伝達によって貼付ドラム62が加熱保温されるよう
になっている。
【0069】この貼付ドラム62に対して、缶胴部1b
の周長に対応した所定長さに切断された加飾フイルム2
が供給され、その場合、加飾フイルム2の供給速度に対
して貼付ドラム62の周速が若干速く設定されているこ
とにより、加飾フイルム2が所定の間隔を明けた状態で
貼付ドラム62の外周面に吸着して保持される。その
後、缶胴部1bの圧接位置に導かれて、マンドレル5に
嵌着された缶体1の外面に沿って押圧されながら、加飾
フイルム2が缶体1の缶胴部1bに貼着されるようにな
っている。その場合の接着圧力は、貼付ドラム62とマ
ンドレル5との間隔を調整して適宜の圧力に設定するこ
とができ、その一例として40kgf /cm〜60kgf /cm
程度の線圧力に設定することが好ましい。
【0070】なお、貼付ドラム62上に加飾フイルム2
を保持するための手段としては、従来知られている種々
のものを採用でき、例えば加飾フイルム2を正もしくは
負に帯電させて静電気力によって吸着させるように構成
してもよい。また、加飾フイルム2は、ロール巻きした
ものから巻き出し、かつ所定の張力を付与しつつ一定寸
法毎に切断して得ることができ、そのための機構として
は、本発明の出願人が既に出願した特願平11−104
552号の願書に添付した明細書および図面に記載した
機構を採用することができる。
【0071】つぎに缶体排出ステーション10について
説明すると、図1および図2に示すように、前記フイル
ム貼着ステーション9に対して、マンドレル5の巡回方
向での下流側に、加飾フイルム2が貼着された缶体1を
次工程へ送り出す缶体排出ステーション10が設けられ
ている。この缶体排出ステーション10は、マンドレル
5から排出コンベヤ64に対して缶体1を移載するステ
ーションであって、その排出コンベヤ64は、前記回転
体4の下端部に対向する位置に配置されている。また排
出コンベヤ64が直線状のものであるから、これに対応
してマンドレル5の移動軌跡が所定の区間で排出コンベ
ヤ64と一致するよう前記カム溝22によって直線状に
設定されている。さらにマンドレル軸11に形成した空
気孔30が、この缶体排出ステーション10において図
示しない適宜の圧縮空気源に接続され、空気孔30から
エアーブローして缶体1を排出コンベヤ64側に飛翔さ
せてマンドレル5から離脱させるように構成されてい
る。また排出コンベヤ64は、缶体1を確実に保持する
ために、缶体1の底部を吸着して保持するように構成さ
れている。
【0072】つぎに上記のように構成されたフイルム貼
着装置の作用すなわちこの発明の方法を説明する。ま
ず、装置全体を起動すると、マンドレル5は、回転体4
が回転することに伴いその周辺部分をカム溝22によっ
て規定される巡回経路に沿って巡回し、その途中のマン
ドレル加熱ステーション6においてマンドレル5の外面
の薄肉外皮部材26が加熱昇温される。具体的には、フ
イルム貼着ステーション9における加飾フイルム2の接
着剤の溶融開始温度以上でかつフイルムの溶融温度以下
の温度範囲(通常、100℃〜200℃、好ましくは1
30℃〜180℃)の温度となるように高周波誘導加熱
されるとともに、稼働開始時からは、フイルム貼着後の
缶体1の温度と同一温度もしくはそれより5℃〜10℃
高い温度範囲の所定温度となるよう高周波誘導加熱され
る。なおその場合、マンドレル5を自転させることによ
り、その外周部の全体を均一に加熱昇温することができ
る。
【0073】一方、絞りしごき加工された缶体1が、洗
浄および乾燥処理された後、シュート36を介して熱風
加熱部32を構成している熱風加熱炉35に供給されて
いる。熱風加熱炉35の内部では、缶体1の進行方向に
所定温度に加熱昇温された熱風が吹き出しているので、
缶体1はその熱風によって案内部材37上を転動しなが
ら搬送される。その搬送の間に例えば80℃〜90℃程
度に加熱昇温される。
【0074】このようにして加熱された缶体1は、熱風
加熱炉35の出口からインフィードスクリュー42に向
けて落下する。そのインフィードスクリュー42はその
中心軸線を中心に回転しており、かつ外周面に螺旋溝4
3が形成されているので、缶体1がその螺旋溝43の内
部に入り込み、缶押えガイド44との間に挟み込まれた
状態で缶体1が斜め下方にかつ所定のピッチ毎に搬送さ
れる。
【0075】このようにしてインフィードスクリュー4
2によって搬送される間に、赤外線ヒータ45から缶体
1に対して赤外線が照射され、缶体1が加熱昇温され
る。その場合、インフィードスクリュー42の側部に配
置されている缶スピンベルト46がインフィードスクリ
ュー42による缶体1の搬送速度とは異なる速度で走行
していて缶体1に接触しているので、インフィードスク
リュー42における螺旋溝43に保持された缶体1がそ
の中心軸線を中心に自転する。そのため、缶胴1bの外
面の全体が赤外線ヒータ45に均等に曝されるので、缶
体1が均一に加熱昇温される。なお、缶体1の予備加熱
温度は、その表面温度がフイルム貼着ステーション9で
の接着剤の溶融開始温度以上でかつ加飾フイルム2の溶
融温度以下(目標温度:通常100℃〜200℃、好ま
しくは130℃〜180℃)の温度範囲の所定温度とな
る温度である。
【0076】インフィードスクリュー42から斜め下方
に送り出された缶体1は、インフィードターレット34
における凹部47に入り込む。インフィードターレット
34は、回転ターレット15とほぼ同一の周速で回転さ
せられているので、その凹部47に収容された缶体1
は、回転ターレット15に向けて搬送されるとともに、
各ターレット34,15の交差箇所で回転ターレット1
5のポケット部16に缶体1が受け渡される。
【0077】回転ターレット15と回転体4とは同期し
て回転しているので、ポケット部16に保持された缶体
1は、マンドレル5に対向しており、その状態で回転し
ている間にエアーノズル48からポケット部16の缶体
1の底部をエアーブローして缶体1をマンドレル5側に
移動させ、マンドレル5に嵌着させる。その場合、マン
ドレル軸11に形成してある空気孔30が所定の吸引源
に連通され、缶体1の内部が吸引されるためにマンドレ
ル5に対する缶体1の嵌着がスムースに行われる。
【0078】マンドレル5は前述した温度に予め加熱さ
れているので、そのマンドレル5に嵌着された缶体1に
はマンドレル5から熱が伝達され、マンドレル5に嵌着
されるまでの間の温度低下が補正又は防止される。この
ようにしてマンドレル5に嵌着させられた缶体1は、予
め所定温度に加熱されているマンドレル5から熱を受け
て内側から加熱昇温され、これと同時にマンドレル5の
温度と缶体1の温度との平衡化が缶胴1bの内面側から
行われる。
【0079】マンドレル5の巡回に伴って缶体1が強制
伝熱ステーション8を通過する。この強制伝熱ステーシ
ョン8では、ベルト部材54がマンドレル5の巡回経路
の外側から缶体1に接触するので、缶体1が回転体4の
中心方向に向けて押圧され、その結果、缶体1の内面が
マンドレル5の外面に密着させられ、かつベルト部材5
4が走行していて缶体1が回転させられるために、その
内面の全体がマンドレル5に順に密着させられる。すな
わち缶体1の全体にマンドレル5から均等に熱が伝達さ
れる。
【0080】一方、ベルト部材54は、赤外線照射手段
58によって赤外線が照射されて加所定温度に加熱され
ている。したがってこのベルト部材54が缶体1をマン
ドレル5に向けて押圧してその内面をマンドレル5に密
着させると同時に、ベルト部材54から缶体1に対して
熱伝達が生じる。その結果、缶胴壁が内外両方から熱を
受け、缶胴1bの厚さ方向における温度勾配が緩和され
る。
【0081】上記のベルト部材54がマンドレル5に嵌
着された缶体1に接触して缶体1を回転させることによ
り、缶体1の周速が後段のフイルム貼着ステーション9
における貼付ドラム62の周速とほぼ一致し、その状態
で缶体1がフイルム貼着ステーション9に搬送される。
すなわち缶体1は、フイルム貼着ステーション9に至る
直前でプレスピンを掛けた状態で回転させられることに
なる。
【0082】フイルム貼着ステーション9では、所定の
長さに切断された加飾フイルム2が貼付ドラム62の外
周面に吸着して保持されて貼付ドラム62と共に回転し
ている。このフイルム貼着ステーション9に到達したマ
ンドレル5および缶体1は、回転体4の回転に伴って旋
回移動するが、その際にカム溝22の形状に従ってカム
フォロア21が移動してカムフォロア軸19が回動する
ことにより、軸12が回転し、この軸12に偏心して一
体化してあるマンドレル5が回転体4の半径方向に移動
する。
【0083】その間に缶体1の外面の一部が、貼付ドラ
ム62の外面における加飾フイルム2同士の間の部分6
2Aに接触し、ここを接触開始点として缶体1が貼付ド
ラム62に押し付けられる。その状態を図14および図
15に模式的に示してある。したがって缶体1の自転に
よる周速と貼付ドラム62の周速とが相違していても、
両者がこのように接触することにより貼付始めでは同期
した回転数になり、またその場合、缶体1に対してトル
クが作用するが、両者の間に加飾フイルム2が介在され
ていないので、加飾フイルム2のシワの発生などの不都
合は生じない。
【0084】前述したようにマンドレル5を軸12に対
して偏心した状態に一体化し、かつその軸12をカム溝
22の形状に従って回転させ、それに伴ってマンドレル
5の巡回軌跡を貼付ドラム62の外周面に沿う形状とし
たので、貼付ドラム62の外面に接触した缶体1は、そ
の接触状態を維持して貼付ドラム62の外周面に沿って
移動する。すなわち相対的には、缶体1が貼付ドラム6
2の外周面を転動することになるので、貼付ドラム62
の外面に吸着保持してある加飾フイルム2が缶体1の外
周面に巻き付く。そして缶体1が接着剤の溶融開始温度
程度に事前に加熱昇温されており、また貼付ドラム62
に対して押し付けられているから、加飾フイルム2が缶
体1の外周面に熱接着される。その場合、マンドレル5
の巡回軌跡の設定の仕方に応じて缶体1が一回転以上す
る間、缶体1が貼付ドラム62に接触し続けるので、加
飾フイルム2は、缶体1の外周面に確実に貼着される。
【0085】そして加飾フイルム2が貼着された缶体1
は、マンドレル5に嵌着された状態で自転しながら、缶
体排出ステーション10まで搬送される。この缶体排出
ステーション10では、マンドレル軸11に形成してあ
る空気孔30からエアーブローされて缶体1が排出コン
ベヤ64に向けてマンドレル5から抜き取られる。同時
に排出コンベヤ64では缶体1の底部をマグネットまた
はバキュームで吸着し、缶体1を確実に保持して次工程
に搬送する。その場合、缶体排出ステーション10にお
けるマンドレル5の巡回経路が、排出コンベヤ64に合
わせて直線状になっているので、マンドレル5からの排
出コンベヤ64に対する缶体1の受け渡しが確実に行わ
れる。そして、缶体1は、接着剤の硬化工程へ移送さ
れ、さらに後工程に搬送されて、缶体1の内面に塗装が
施され、開口端部にはネックイン加工やフランジ加工が
施され缶体1が製造される。
【0086】一方、缶体1を排出後、缶体1が離脱され
たマンドレル5は、マンドレル加熱ステーション6に巡
回移動し、回転されながら設定温度まで誘導加熱され、
再び、巡回経路の最初の缶体供給ステーション7へ所定
の温度状態で戻ることが繰り返され、フイルムが貼着さ
れた缶体1が連続して形成される。
【0087】ここでこの発明の方法の実施例を比較例と
共に示す。マンドレルの公転速度30m/分、60m/
分、90m/分、120m/分の4種類に設定し、それぞ
れの公転速度において、マンドレルを室温(約30
℃)、100℃、150℃の3種類に高周波誘導加熱に
より加熱し、また目標温度まで予備加熱して加温された
缶体を連続供給し、缶胴にフイルムを連続貼着させ、フ
イルム貼着直前の缶体温度(T1)とフイルム貼着直後
の缶体温度(T2)との変化を測定した。その結果を表
1に示す。
【表1】
【0088】この実施例および比較例における缶体の種
別、フイルム材、接着剤の仕様、評価方法、およびその
評価結果の表示は、以下のとおりである。 缶の種別:アルミニウム缶(開口端部の缶胴壁厚0.1
62〜0.165mm、缶胴中央部の壁厚0.110〜
0.115mm) フイルム材:ポリエチレンテレフタレート樹脂、厚さ1
6μm 接着剤の仕様:ポリエステルエポキシ系樹脂、厚さ5μ
m 評価試験方法:フイルム貼着後、内面スプレー、乾燥後
レトルト処理(130℃×30分)実施した後、フイル
ム貼着缶を目視にて、缶胴全面および重ね合わせ部にお
けるフイルムの浮き上がりがないかを確認する。○…浮
き上がりなし、×…浮き上がり部の直径が1mm以上ある
ものとして評価する。
【0089】上記の実施例および比較例の結果から、以
下の事項が明らかになった。マンドレル温度が室温の例
および100℃の例では、マンドレルの公転速度が遅く
なると、缶体にフイルムを貼着した後、急速に缶体の熱
がマンドレルに奪われ、缶体温度が低下していることが
分かる。一般的に、接着剤の溶融開始温度が150℃で
あれば、接着剤の表面が接着力を維持する温度範囲は1
30〜170℃であり、120℃よりも低い温度であれ
ば、接着剤が缶体の熱によって加熱されても、接着力が
維持されず、その後の製缶工程や、内容物を充填する工
程でフイルムが浮き上がって剥離することがある。ま
た、フイルムの貼り始めと貼り終わりとが重なる部分で
フイルムの密着性が低下し、商品価値をなくすおそれが
ある。
【0090】このような意味から、フイルムの貼着の前
後における缶体温度(T1)と(T2)との温度差が大
きくなるのは好ましくなく、安定してフイルムの接着剤
を溶融させて確実に缶胴外面に熱接着できるようにする
ためは、マンドレルの温度をフイルム貼着直後の缶体温
度と同じか若干高めの温度にするのが好ましいことが分
かる。また、接着剤の表面が接着力を維持する温度範囲
を超えてマンドレルを過剰に加熱して昇温することは、
熱エネルギを無駄に消費して不経済である。したがっ
て、金属缶体を嵌着する前段の前記マンドレルを、その
表面温度がフイルム貼着直後の前記金属缶体の表面温度
(T2)と同一温度乃至はそれより5℃〜10℃高い温
度範囲となるように高周波誘導加熱するのが好ましい。
【0091】ここで、上記の具体例とこの発明の関係を
説明すると、上記の缶体1がこの発明の金属缶体に対応
し、上記の加飾フイルム2がこの発明の加飾フイルムに
対応し、上記の貼付ドラム62がこの発明の貼付ドラム
に対応し、ベルト部材54がこの発明のベルト部材およ
び押圧部材に対応し、上記の熱風加熱部32および/ま
たは赤外線加熱部33がこの発明の缶体予備加熱手段に
対応し、上記のマンドレル加熱ステーション6あるいは
高周波加熱コイル49がこの発明のマンドレル加熱手段
に対応し、上記の保温ドラム63がこの発明の貼付ドラ
ム加温手段に対応し、上記の赤外線照射手段58がこの
発明の押圧部材加熱手段に対応する。
【0092】なお、この発明は上記の具体例に限定され
ないのであって、例えば強制伝熱ステーションにおける
ベルト部材を加熱するための手段は、マンドレルに嵌着
されている缶体に接触しているベルト部材の背面側に配
置し、ベルト部材を缶体に接触させた状態でこれらを加
熱するように構成してもよい。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の方法あ
るいは請求項4の装置によれば、マンドレルヘ嵌着する
前の金属缶体を、その表面温度が接着剤の溶融開始温度
以上でかつフイルム溶融温度以下の温度範囲になるよう
に予備加熱するとともに、金属缶体をマンドレル嵌着す
る直前に、マンドレルの表面温度をフイルム貼着直後の
前記金属缶体の表面温度以上の所定の温度範囲となるよ
うに高周波誘導加熱するので、マンドレルの公転速度が
変化して高速になった場合、あるいは反対に低速になっ
た場合であっても、嵌着後の缶体温度を均一化させるこ
とができ、そのため、安定してフイルム貼着缶を製造す
ることができる。
【0094】また、請求項1の発明あるいは請求項4の
発明によれば、嵌着前のマンドレルの表面温度をフイル
ム貼着直後の金属缶体の表面温度以上の所定の温度範囲
となるように加熱し、一方、加飾フイルムを缶胴に貼着
する貼付ドラムの表面温度を50℃超に加温するので、
加飾フイルムの缶胴への貼り始め端部の上に、貼り終わ
りのフイルム端部を重ね合わせる部分、つまり重ねて貼
り合わせる重ね合わせ部において、フイルムに熱吸収さ
れても、貼付ドラム側から熱を供給することができ、そ
の結果、フイルム上面の接着剤を融着できる温度に維持
することができるため、フイルム重ね合わせ部において
安定した接着をおこなうことができる。
【0095】更に、請求項2の発明あるいは請求項5の
発明によれば、請求項1の発明あるいは請求項4の発明
と同様の効果が得られることに加え、ベルト部材もしく
は押圧部材が缶胴部の外面に接触することにより、缶体
内面をマンドレル外面に強制的に押し付けて密着させ、
その状態で缶体を回転させるため、缶内径が必ずしも真
円でなくても、缶胴壁がベルト部材もしくは押圧部材と
マンドレルとで挟持され、マンドレルから金属缶体に確
実に熱伝達しやすくなる。さらに金属缶体が回転するこ
とによりマンドレルに対する密着部分が円周方向に移動
するため、缶胴全周に亘り熱伝達量のバラツキを少なく
し、迅速に缶体温度を均一化させることができる。
【0096】そして、請求項3の発明もしくは請求項6
の発明によれば、請求項2の発明もしくは請求項5の発
明で得られる効果に加え、マンドレルに嵌着された金属
缶体に対して、缶胴の内面側ではマンドレルからの熱伝
達が生じ、また缶胴の外面側ではベルト部材もしくは押
圧部材からの熱伝達が生じ、その結果、缶胴壁が内外両
側から加熱され、その加熱量が均一化され、その結果、
缶胴壁における温度勾配が緩和され、缶胴壁の板厚の差
に起因する温度のバラツキが少なくなる。具体的には、
缶底側の壁厚が缶胴中央部の壁厚より厚いために、熱伝
達の速さが部分的に異なり、缶胴の高さ方向おいて缶体
温度にバラツキが生じ易いが、缶胴の内外面からの熱伝
達によりその影響を少なくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例におけるフイルム貼着装置
の全体概略正面図である。
【図2】 そのフイルム貼着装置の主要部分の配置を示
す機構図である。
【図3】 図1に示すフイルム貼着装置の概略的な断面
図である。
【図4】 マンドレルの構造を説明するための部分断面
図である。
【図5】 そのマンドレルの断面図である。
【図6】 熱風加熱炉の構成を説明するための模式的な
部分断面正面図である。
【図7】 熱風加熱炉の構成を説明するための模式的な
部分断面側面図である。
【図8】 熱風加熱部の熱風の循環経路を説明するため
の系統図である。
【図9】 図1におけるIX部の拡大図である。
【図10】 赤外線加熱部の構成を説明するための模式
的な部分断面正面図である。
【図11】 赤外線加熱部の構成を説明するための模式
的な部分断面側面図である。
【図12】 赤外線加熱部の構成を説明するための模式
的な部分平面図である。
【図13】 この発明の実施例における高周波誘導加熱
コイルの形状を概略的に示す斜視図である。
【図14】 フイルム貼付ステーションの構成を示す模
式図である。
【図15】 缶体に対して貼付ドラムによってフイルム
を貼着している状態を示す模式的な斜視図である。
【図16】 この発明で対象とする缶体の一例を示す正
面図である。
【図17】 加飾フイルムの拡大断面図である。
【符号の説明】
1…缶体、 2…加飾フイルム、 5…マンドレル、
6…マンドレル加熱ステーション、 7…缶体供給ステ
ーション、 8…強制伝熱ステーション、 9…フイル
ム貼着ステーション、 10…缶体排出ステーション、
32…熱風加熱部、 33…赤外線加熱部、 49…
高周波誘導加熱コイル、 54…ベルト部材、 58…
赤外線加熱手段、 62…貼付ドラム、 63…保温ド
ラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F211 AA24 AD03 AD09 AD12 AD29 AG03 AG07 AH55 AK03 AK04 AR06 SA06 SA07 SC01 SD01 SD11 SD12 SH06 SH10 SH19 SJ01 SJ06 SJ13 SJ15 SJ22 SN05 SP04 SP26 SP28

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属缶体を、自転可能な複数のマンドレ
    ルに順次嵌着し、かつそのマンドレルと共に所定の巡回
    経路に沿って移動させ、その移動過程で、前記金属缶体
    の缶胴面に、予め所定長さに切断されて貼付ドラムの外
    表面上に保持された加飾フイルムを、接着剤を介して圧
    接することにより前記金属缶体に貼着する金属缶体のフ
    イルム貼着方法において、 マンドレルヘ嵌着する前の前記金属缶体を、予めその表
    面温度が前記接着剤の溶融開始温度以上でかつフイルム
    溶融温度以下の温度範囲になるように予備加熱するとと
    もに、予備加熱した前記金属缶体を前記マンドレルに嵌
    着する直前に、前記マンドレルの表面温度をフイルム貼
    着直後の前記金属缶体の表面温度以上の所定の温度範囲
    となるように高周波誘導加熱し、前記金属缶体をマンド
    レルに嵌着後、前記貼付ドラムの表面温度を50℃超に
    加温し、前記貼付ドラム上の前記加飾フイルムを缶胴に
    貼着することを特徴とする金属缶体のフイルム貼着方
    法。
  2. 【請求項2】 前記マンドレルに嵌着した前記金属缶体
    をフイルム貼着部に搬送する間に、前記金属缶体の缶胴
    面にベルト部材を接触走行させて前記金属缶体をマンド
    レルに密着させることによりマンドレルから金属缶体へ
    熱伝達させることを特徴とする請求項1に記載の金属缶
    体のフイルム貼着方法。
  3. 【請求項3】 前記ベルト部材の缶胴と接触するベルト
    面を赤外線照射加熱して前記金属缶体に接触させること
    を特徴とする請求項2に記載の金属缶体のフイルム貼着
    方法。
  4. 【請求項4】 金属缶体を、自転可能な複数のマンドレ
    ルに順次嵌着し、かつそのマンドレルと共に所定の巡回
    経路に沿って移動させ、その移動過程で、前記金属缶体
    の缶胴面に、予め所定長さに切断されて貼付ドラムの外
    表面上に保持された加飾フイルムを、接着剤を介して圧
    接することにより前記金属缶体に貼着する金属缶体のフ
    イルム貼着装置において、 マンドレルヘ嵌着する前の前記金属缶体を、予めその表
    面温度が前記接着剤の溶融開始温度以上でかつフイルム
    溶融温度以下の温度範囲になるように予備加熱する缶体
    予備加熱手段と、 予備加熱した前記金属缶体を嵌着する直前のマンドレル
    の表面温度をフイルム貼着直後の前記金属缶体の表面温
    度以上の所定の温度範囲となるように高周波誘導加熱す
    るマンドレル加熱手段と、 予備加熱した前記金属缶体を高周波誘導加熱したマンド
    レルに嵌着後、前記貼付ドラムの表面温度を50℃超に
    加温する貼付ドラム加温手段とを備えていることを特徴
    とする金属缶体のフイルム貼着装置。
  5. 【請求項5】 前記マンドレルに嵌着した前記金属缶体
    をその金属缶体の外周側から押圧した金属缶体の内面を
    マンドレルに密着させる押圧部材を更に備えていること
    を特徴とする請求項4に記載の金属缶体のフイルム貼着
    装置。
  6. 【請求項6】 前記押圧手段のうち少なくとも金属缶体
    に接触する部分を加熱する押圧部材加熱手段を更に備え
    ていることを特徴とする請求項5に記載の金属缶体のフ
    イルム貼着装置。
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