JP2001043614A - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JP2001043614A
JP2001043614A JP11215189A JP21518999A JP2001043614A JP 2001043614 A JP2001043614 A JP 2001043614A JP 11215189 A JP11215189 A JP 11215189A JP 21518999 A JP21518999 A JP 21518999A JP 2001043614 A JP2001043614 A JP 2001043614A
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Japan
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output
disk
frequency
wobble
signal
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JP11215189A
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Yutaka Osada
豊 長田
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡素な構成で広範囲な速度ずれに対して安定
的に制御動作に引き込めるようにし、しかも、アクセス
タイムの短縮化が図れるようにする。 【解決手段】 所定の通過帯域を有しかつゲインが一定
の複数のバンドパスフィルタ5a、5b、5c、5d、
5eから出力が最大のバンドパスフィルタを選択し、選
択されたバンドパスフィルタの中心周波数と、PLL回
路7のVCO10の中心発振周波数とを連動させて一致
するようにし、選択されたバンドパスフィルタの出力に
位相をロックさせることで、簡素な構成で広範囲な速度
ずれに対して安定的に制御動作に引き込めるようにす
る。また、ウォブル信号に位相をロックさせて得られる
VCO10の出力の周期と、ディスクモータ3の回転速
度に応じたFG周波数を検出することで得られる周期と
に基づいて光ピックアップ2のディスクの中心からの位
置の検出を行えるようにし、アクセスタイムの短縮化を
図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光ディス
クなどに対応した記録再生装置などに用いて好適なウォ
ブル信号に基づいてディスクモータの回転を制御するデ
ィスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスクに対応した記録再生装
置の一例を図8に示す。光ディスク101は、例えば、
記録可能なものであり、光ディスク101の記録可能エ
リアには、プリグルーブが正弦波状に蛇行(ウォブル)
しながら渦巻き状に刻まれている。また、光ディスク1
01は、線速度一定(CLV)で回転したときに、所定
のウォブル周波数が得られるようにウォブリングされて
いる一方のトラック(例えばグルーブトラック)と、各
一方のトラックの両側に隣接し、かつそれぞれにアドレ
ス情報(位置情報)がプリピットであらかじめ記録され
ている2つの他方のトラック(ランドトラック)とを備
えている。そして、一方のトラックに情報信号を記録再
生する。さて、後述する光ピックアップ101は、光デ
ィスク101における、中央の一方のトラック及びこの
一方のトラックに隣接する2つの他方のトラックにレー
ザ光を同時に照射し、その反射光(反射スポット)を検
出し出力する。光ディスク101の光ビームの照射側に
は、光ピックアップ102が対向している。
【0003】光ピックアップ102は、各種光学系レン
ズ、ビームスプリッタ、光検出器、アクチュエータ及び
光源となるレーザダイオードなどにより構成されてい
る。図9に示すように光検出器としては、例えばA、
B、C、Dに4分割されたものが用いられ、この光検出
器を有した光ピックアップ102が図示省略の送り機構
部に取り付けられている。光ピックアップ102は、再
生時において、光ディスク101上の記録可能エリアに
焦点を合わせた状態でプリグルーブを追跡しながらレー
ザ光を照射し、その反射光から情報を拾い出す。また、
光ピックアップ102は、記録時において、記録情報に
合わせてレーザ発光強度を変化させ、光ディスク101
に情報としてのピットを書き込む。
【0004】ディスクモータ103は、回転軸にクラン
プされた光ディスク101を回転駆動する。再生時にお
いては、プリアンプ104に光ピックアップ102の出
力信号が供給される。プリアンプ104は、光ピックア
ップ102からの信号を増幅し、フォーカス制御、トラ
ッキング制御に必要なそれぞれのエラー信号を生成し、
制御回路107に供給するとともに、光ディスク101
に刻まれた情報信号を生成して信号処理回路106に供
給する。また、それと同時に、プリアンプ104は、プ
リグルーブからのウォブル信号を生成し、このウォブル
信号をバンドパスフィルタ(BPF)105を介して信
号処理回路106及び制御回路107に供給する。
【0005】さらに、プリアンプ104は、光ピックア
ップ102のレーザダイオードを駆動し、ディスク再生
時には、レーザダイオードを情報読み出しに必要な一定
の出力で発光させ、ディスク記録時には、信号処理回路
106からの記録情報に従ってレーザダイオードの出力
を変化させる。
【0006】制御回路107は、プリアンプ104から
のエラー信号に基づいて光ピックアップ102のフォー
カス及びトラッキングの制御を行うとともに、ウォブル
信号の平均周波数が140kHzとなるようにディスク
モータ103の回転を制御する。さらに、制御回路10
7は、システムコントローラ108からの指令により送
り機構に取り付けられた光ピックアップ102を移動さ
せて指定のアドレスのサーチを行う。
【0007】記録時において、入力端子112を介して
アナログのオーディオ信号がA/D変換器111に供給
され、デジタルオーディオ信号が生成される。このデジ
タルオーディオ信号が信号処理回路106に供給され
る。信号処理回路106には、システムコントローラ1
08からのサブデータが供給され、このサブデータと、
デジタルオーディオ信号とにより信号処理回路106
は、記録情報を生成し、プリアンプ104に供給する。
【0008】また、再生時には、信号処理回路106
は、プリアンプ104からの信号によりデジタルオーデ
ィオ信号及びサブデータを復調し、得られたデジタルオ
ーディオ信号をD/A変換器109に供給するととも
に、サブデータをシステムコントローラ108に供給す
る。また、それと同時に、信号処理回路106は、ウォ
ブル信号からアドレス情報を復調してシステムコントロ
ーラ108に供給する。なお、デジタルオーディオ信号
がD/A変換器109を介されることによりアナログの
オーディオ信号とされ、出力端子110を介して取り出
される。
【0009】システムコントローラ108は、信号処理
回路106及び制御回路107との間において各種情報
の授受を行いながら、制御回路107の動作状態を制御
し、また、信号処理回路106からディスクに刻まれた
情報を得て、記録に必要なデータと動作指令を送出す
る。
【0010】このように構成される記録再生装置により
再生することができる光ディスクとしては、例えば、D
VD−Rディスクが存在し、DVD−Rディスクには、
140kHzでウォブリングされたプリグルーブが形成
されている。このディスクを回転させ、光ピックアップ
102でトラックを追従すると、プッシュプルエラー信
号成分中にウォブル信号が検出される。ここで、プッシ
ュプルエラーとは、光ピックアップ102を構成してい
る4分割の光検出器(図9に図示)のディスクの半径方
向の差{(A+D)−(B+C)}である。なお、この
式中におけるA〜Dは、A〜Dの各部分から得られる出
力を示す。つまり、検出されたウォブル信号の周波数が
140kHzとなるようにディスクの回転が制御され、
再生動作がなされる。
【0011】ところで、記録済の領域をトラッキングし
ているときは、図9に示す4分割の光検出器では、前記
した一方のトラック上に記録されているピットから反射
してきた光の変化により、A、B、C、Dの出力が変化
する。しかし、光ピックアップ102が理想的にできて
いれば、プッシュプルエラー{(A+D)−(B+
C)}の項(A+D)、(B+C)はそれぞれ等しく変
化するため、両者の差をとることによってウォブル信号
の中へのピット成分の混入は少なくなる。ところが、ピ
ックアップ102の製造時に残ってしまう調整誤差や経
時変化によって、プッシュプルエラー{(A+D)−
(B+C)}の項(A+D)、(B+C)は、前記した
ピットによって等しく変化せず、両者の差をとることに
よってウォブル信号の中へのピット成分の混入が多くな
り、ウォブル信号のS/Nは悪くなる。また、記録時の
レーザ出力が変調しているときには、レーザ発光の強弱
によりウォブル信号のS/N比が悪化してウォブル信号
を正確に読み出せなくなる可能性があるため、必要な帯
域成分のみ通過させるバンドパスフィルタ105を介し
て信号処理回路106にウォブル信号を供給するように
構成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た記録再生装置におけるバンドパスフィルタの通過帯域
の周波数は、ディスクモータが規定線速度のときのウォ
ブル周波数であり、140kHz±10kHzに設定さ
れている。このため、140kHz±10kHzの範囲
内となるまで別に設けられた制御系でディスクモータを
回転させる必要がある。このように所定範囲内となるま
でディスクモータを回転させる別の制御系としては、例
えば、光ピックアップに取り付けられた位置検出センサ
からの出力からディスク中心からの位置を検出し、その
位置で線速度が規定値になるようにディスクモータに取
り付けられたFG(周波数発電機:Frequency Generato
r)の出力に基づいてサーボ系を制御する方法などが採ら
れ、装置が複雑となるばかりか、コスト高となる問題点
を有していた。また、周波数範囲が±10kHzである
ため、広範囲な速度ずれに対して安定的に制御動作に引
き込めないという問題点を有していた。
【0013】したがって、本発明の目的は、簡素な構成
で広範囲な速度ずれに対して安定的に制御動作に引き込
むことができるディスク装置を提供することにある。ま
た、本発明の他の目的は、ディスク径方向の位置を短時
間に検出することができるディスク装置を提供すること
にある。さらに、本発明の他の目的は、FGサーボ系を
用いることなく、広範囲な速度ずれに対して安定的に制
御動作に引き込むことができるディスク装置を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上の問題を解決するた
めに請求項1の発明では、線速度を規定値としたときに
得られるウォブル周波数と中心周波数が等しいバンドパ
スフィルタを中心として高域側と低域側に等間隔で通過
帯域が連続するように複数のバンドパスフィルタを設
け、この複数のバンドパスフィルタにウォブル信号を供
給し、その中で出力が最大になるものを選択し、選択さ
れたバンドパスフィルタの中心周波数に位相制御手段の
電圧制御発振器の中心発振周波数を一致させ、選択され
たバンドパスフィルタの出力に位相をロックさせる。
【0015】すなわち、請求項1の発明によれば、線速
度一定で回転したときに所定のウォブル周波数が得られ
るようにトラックがウォブリングされているディスクの
前記トラックに情報信号を記録再生するディスク装置で
あって、ピックアップからの出力に基づいて生成された
ウォブル信号がそれぞれ供給され、前記所定のウォブル
周波数の変動に対応して前記ウォブル周波数を中心とし
て周波数軸上で各通過帯域が互いに異なり、かつ各通過
帯域におけるゲインが一定であり、かつ連続する複数の
バンドパスフィルタと、前記複数のバンドパスフィルタ
の各出力を比較して前記複数のバンドパスフィルタの中
から振幅が最大となるバンドパスフィルタの出力を選択
する選択手段と、電圧制御発振器を有し、この電圧制御
発振器の中心周波数が前記選択手段により選択された前
記バンドパスフィルタの出力の中心周波数と一致し、か
つ前記電圧制御発振器の出力信号の位相が前記選択手段
により選択された前記バンドパスフィルタの出力の位相
と一致するようにロックする位相制御手段と、前記位相
制御手段からの出力に基づいて前記ディスクの回転が線
速度一定になるように前記ディスクを回転するディスク
モータとを備えたことを特徴とするディスク装置が提供
される。
【0016】また、請求項3の発明では、線速度を規定
値としたときに得られるウォブル周波数と中心周波数が
等しいバンドパスフィルタを中心として高域側と低域側
に等間隔で通過帯域が連続するように複数のバンドパス
フィルタを設け、この複数のバンドパスフィルタにウォ
ブル信号を供給し、その中で出力が最大になるものを選
択し、選択されたバンドパスフィルタの中心周波数に位
相制御手段の電圧制御発振器の中心発振周波数を一致さ
せ、選択されたバンドパスフィルタの出力に位相をロッ
クさせる。そして、この位相制御手段の出力に基づいて
ウォブル信号中に含まれるアドレス情報を復調してアド
レス情報を得る。
【0017】すなわち、請求項3の発明によれば、線速
度一定で回転したときに所定のウォブル周波数が得られ
るようにウォブリングされている一方のトラックと、各
前記一方のトラックの片側(外周側)に隣接し、かつア
ドレス情報があらかじめ記録されている他方のトラック
とを備えているディスクにおける前記一方のトラックに
情報信号を記録再生するディスク装置であって、中央の
前記一方のトラック及び当該一方のトラックに隣接する
2つの前記他方のトラックにレーザ光を同時に照射し、
その反射光を検出するピックアップからの出力に基づい
て生成されたウォブル信号がそれぞれ供給され、前記所
定のウォブル周波数の変動に対応して前記ウォブル周波
数を中心として周波数軸上で各通過帯域が互いに異な
り、かつ各通過帯域におけるゲインが一定であり、かつ
連続する複数のバンドパスフィルタと、前記複数のバン
ドパスフィルタの各出力を比較して前記複数のバンドパ
スフィルタの中から振幅が最大となるバンドパスフィル
タの出力を選択する選択手段と、電圧制御発振器を有
し、この電圧制御発振器の中心周波数が前記選択手段に
より選択された前記バンドパスフィルタの出力の中心周
波数と一致し、かつ前記電圧制御発振器の出力信号の位
相が前記選択手段により選択された前記バンドパスフィ
ルタの出力の位相と一致するようにロックする位相制御
手段と、前記位相制御手段からの出力に基づいて前記ウ
ォブル信号中に含まれる前記アドレス情報を復調し、復
調した前記アドレス情報を用いて、前記ディスクの回転
が線速度一定になるように前記ディスクを回転するディ
スクモータとを備えたことを特徴とするディスク装置が
提供される。
【0018】また、請求項4の発明では、線速度を規定
値としたときに得られるウォブル周波数と中心周波数が
等しいバンドパスフィルタを中心として高域側と低域側
に等間隔で通過帯域が連続するように複数のバンドパス
フィルタを設け、この複数のバンドパスフィルタにウォ
ブル信号を供給し、その中で出力が最大になるものを選
択し、選択されたバンドパスフィルタの中心周波数に位
相制御手段の電圧制御発振器の中心発振周波数を一致さ
せ、選択されたバンドパスフィルタの出力に位相をロッ
クさせて得られる電圧制御発振器の出力の周期と、ディ
スクモータの回転速度に応じた周波数を検出することで
得られる周期とに基づいてピックアップのディスクの中
心からの位置を検出する。
【0019】すなわち、請求項4の発明によれば、線速
度一定で回転したときに所定のウォブル周波数が得られ
るようにトラックがウォブリングされているディスクの
前記トラックに情報信号を記録再生するディスク装置で
あって、ピックアップからの出力に基づいて生成された
ウォブル信号がそれぞれ供給され、前記所定のウォブル
周波数の変動に対応して前記ウォブル周波数を中心とし
て周波数軸上で各通過帯域が互いに異なり、かつ各通過
帯域におけるゲインが一定であり、かつ連続する複数の
バンドパスフィルタと、前記複数のバンドパスフィルタ
の各出力を比較して前記複数のバンドパスフィルタの中
から振幅が最大となるバンドパスフィルタの出力を選択
する選択手段と、電圧制御発振器を有し、この電圧制御
発振器の中心周波数が前記選択手段により選択された前
記バンドパスフィルタの出力の中心周波数と一致し、か
つ前記電圧制御発振器の出力信号の位相が前記選択手段
により選択された前記バンドパスフィルタの出力の位相
と一致するようにロックする位相制御手段と、前記位相
制御手段からの出力に基づいて、前記ピックアップの位
置における前記ディスクの回転が線速度一定になるよう
に前記ディスクを回転するディスクモータを回転制御す
る回転制御手段と、前記位相制御手段からの出力周波数
と前記ディスクモータの回転速度に応じた周波数とに基
づいて前記ディスクの半径方向における前記ピックアッ
プの位置を検出する位置検出手段とを備え、前記位置検
出手段の出力に基づいて前記ピックアップの位置を制御
することを特徴とするディスク装置が提供される。
【0020】さらに、請求項5の発明では、線速度を規
定値としたときに得られるウォブル周波数を減衰帯域に
有するハイパスフィルタとローパスフィルタとを設け、
ハイパスフィルタの出力とローパスフィルタの出力との
差が0となるようにディスクモータを制御する。
【0021】すなわち、請求項5の発明によれば、線速
度一定で回転したときに所定のウォブル周波数が得られ
るようにトラックがウォブリングされているディスクの
前記トラックに情報信号を記録再生するディスク装置で
あって、ピックアップからの出力に基づいて生成された
ウォブル信号が供給され、前記ウォブル周波数を減衰帯
域内に有するローパスフィルタと、前記ウォブル信号が
供給され、前記ウォブル周波数を減衰帯域内に有するハ
イパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力と前記
ハイパスフィルタの出力との差を検出する検出手段と、
前記検出手段からの出力が0となるように、前記ディス
クを回転するディスクモータを線速度一定で回転制御す
るディスクモータ駆動手段とを備えたことを特徴とする
ディスク装置が提供される。
【0022】上記請求項1及び3の構成においては、所
定の通過帯域を有する複数のバンドパスフィルタから出
力が最大のバンドパスフィルタを選択し、選択されたバ
ンドパスフィルタの中心周波数と、位相制御手段の電圧
制御発振器の中心発振周波数とを連動させて一致するよ
うにし、選択されたバンドパスフィルタの出力に位相を
ロックさせるため、簡素な構成で広範囲な速度ずれに対
して安定的に制御動作に引き込むことが可能となる。
【0023】また、上記請求項4の構成においては、ウ
ォブル信号に位相をロックさせて得られる電圧制御発振
器の出力の周期と、ディスクモータの回転速度に応じた
周波数を検出することで得られる周期とに基づいてピッ
クアップのディスクの中心からの位置の検出がなされる
ため、短時間に位置検出を行うことができ、アクセスタ
イムの短縮化が図られる。
【0024】さらに、上記請求項5の構成においては、
ウォブル周波数を減衰帯域内に有するハイパスフィルタ
とローパスフィルタとが設けられ、ハイパスフィルタの
出力とローパスフィルタの出力との差が0となるように
ディスクモータが制御されるため、簡素な構成で、しか
も、FGサーボ系を用いることなく、広範囲な速度ずれ
に対して安定的に制御動作に引き込むことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1、第2及び第
3の実施形態について図面を参照して説明する。図1
は、本発明の第1の実施形態の全体構成を示すブロック
図である。光ディスク1は、前述した光ディスク101
と同様とされ、例えば、記録可能なものであり、光ディ
スク1の記録可能エリアには、プリグルーブが正弦波状
に蛇行(ウォブル)しながら渦巻き状に刻まれている。
具体的には、光ディスク1には、140kHz一定でウ
ォブリングされたプリグルーブが形成されている。した
がって、図1に示すディスク装置は、ウォブル周波数が
140kHzの光ディスクに対して情報を記録再生可能
なように構成されている。また、光ディスク1の各プリ
グルーブ間のランドには、周波数変調されたアドレス情
報がプリピットの状態で間欠的に記録されている。光デ
ィスク1が装填された状態で光ディスク1の裏面側(光
ビームの照射側)となる位置には、光ピックアップ2が
対向して設けられている。
【0026】光ピックアップ2は、前記した光ピックア
ップ102と同様とされ、各種光学系レンズ、ビームス
プリッタ、光検出器(図9に図示)、アクチュエータ及
び光源となるレーザダイオードなどにより構成されてい
る。この光ピックアップ2が図示省略の送り機構部に取
り付けられている。光ピックアップ2は、ディスク再生
時において、光ディスク1上の記録可能エリアに焦点を
合わせた状態で中央のプリグルーブとこのプリグルーブ
の両側に隣接する2つのランドとを同時に追跡しながら
レーザ光を照射し、その反射光から情報を拾い出す。ま
た、光ピックアップ2は、ディスク記録時において、記
録情報に合わせてレーザ発光強度を変化させ、光ディス
ク1に情報としてのピットを書き込む。
【0027】ディスクモータ3は、モータドライブ回路
12の駆動出力により回転軸にクランプされた光ディス
ク1を線速度一定で回転駆動する。また、ディスクモー
タ3には、周波数発電機(FG)が取り付けられてお
り、FGの出力がFG検出回路17に供給される。FG
検出回路17において、ディスクモータ3の回転速度に
応じたFG周波数が検出され、このFG周波数を示す情
報がFG制御回路11に供給される。
【0028】プリアンプ4は、光ピックアップ2のレー
ザダイオードを駆動し、ディスク記録時には、図示省略
の信号処理回路からの記録情報に従ってレーザダイオー
ドの出力を変化させ、ディスク再生時には、レーザダイ
オードを情報読み出しに必要な一定の出力で発光させ
る。したがって、再生時においては、光ピックアップ2
の光検出器において発生した出力信号がプリアンプ4に
供給される。
【0029】再生時において、プリアンプ4は、光ピッ
クアップ2からの信号を増幅し、従来行われているよう
にフォーカス制御に必要なフォーカスエラー信号及び、
トラッキング制御に必要なトラッキングエラー信号を生
成し、図示省略の他の回路に供給するとともに、光ディ
スク1に刻まれた情報信号を生成して図示省略の信号処
理回路に供給する。また、プリアンプ4は、トラッキン
グエラー信号をトラックカウンタ14に供給し、それと
同時に、プリアンプ4は、プリグルーブからのウォブル
信号を生成する。プリアンプ4において生成されたウォ
ブル信号が各バンドパスフィルタ(以下、BPFと省略
する)5a、5b、5c、5d、5eを介して選択処理
部6に供給されるとともに、ウォブル信号が後述するア
ドレス検出回路13に供給される。
【0030】図2は、各BPF5a、5b、5c、5
d、5eのそれぞれの周波数特性の一例を示す特性図で
ある。図2に示すように線速度が規定値とされた際のウ
ォブル周波数と中心周波数が等しく、通過帯域幅が20
kHzとされたBPF5cを中心として低域側にBPF
5a、5bが20kHz間隔で配され、高域側にBPF
5d、5eが配されている。つまり、BPF5aの中心
周波数が100kHzとされ、通過帯域幅が20kHz
とされており、BPF5bの中心周波数が120kHz
とされ、通過帯域幅が20kHzとされている。また、
BPF5cの中心周波数がウォブル周波数と等しい14
0kHzとされ、通過帯域幅が20kHzとされてい
る。さらに、BPF5dの中心周波数が160kHzと
され、通過帯域幅が20kHzとされており、BPF5
eの中心周波数が180kHzとされ、通過帯域幅が2
0kHzとされている。また、BPF5a、5b、5
c、5d、5eの各通過帯域におけるゲインが一定とさ
れている。上記した構成のBPF5a〜5eによって、
ディスクモータが規定線速度のときのウォブル周波数1
40kHz±10kHzの範囲を外れて、100〜18
0±10kHzのウォブル周波数が供給された場合で
も、そのときのウォブル出力を得ることができる。
【0031】BPF5a、5b、5c、5d、5eから
のそれぞれの出力が供給される選択処理部6は、例え
ば、振幅検波回路、比較判定回路、スイッチ回路及び二
値化回路などを有している。選択処理部6において、B
PF5a、5b、5c、5d、5eからの各出力が振幅
検波され、得られた検波出力の大小比較がなされる。そ
して、出力が最大と判定されるBPFの通過信号に対し
て二値化することで波形整形処理がなされ、この波形整
形された信号が選択処理部6の出力としてPLL(Phas
e Locked Loop)回路7に供給される。また、選択処理部
6において、各BPFの検波出力の大小比較の結果に応
じた制御信号が生成され、この制御信号がPLL回路7
に供給される。
【0032】PLL回路7は、位相比較器8、ローパス
フィルタ(LPF)9と、電圧制御発振器(VCO)1
0とにより構成され、位相をロックするためのフィード
バックループを有する。また、PLL回路7を構成する
VCO10には、制御端子が設けられており、この制御
端子に供給される制御信号に応じてVCO10の中心発
振周波数が調整される。具体的には、位相比較器8の一
方の入力端子には、フィードバックループを介してVC
O10の出力が供給され、他方の入力端子に選択処理部
6の出力が供給される。位相比較器8の出力がLPF9
を介してVCO10に供給されるとともに、VCO10
の制御端子には、選択処理部6において生成された制御
信号が供給される。したがって、VCO10の中心発振
周波数が選択処理部6において選択されたBPFの中心
周波数と一致するように連動するとともに、VCO10
の出力信号の位相が選択されたBPFの通過信号の位相
と一致するように固定される。なお、VCO10の出力
がアドレス検出回路13に供給される。
【0033】アドレス検出回路13は、ウォブル信号成
分中に含まれる間欠的なアドレス情報を復調し、VCO
10の出力信号のタイミングに基づいて取り込む。アド
レス検出回路13において検出されたアドレス情報がC
PU15に供給される。ここで、アドレス検出回路13
の動作について、前記した光ディスク1の例としてDV
D−Rを用いた場合について説明する。図3(A)は、
DVD−Rのトラッキング動作中におけるプッシュプル
信号である。図3(A)に示すプッシュプル信号中、正
弦波は前記ウォブル信号であり、規定線速度において1
40kHzである。また、図3(A)に示すように8周
期のウォブルを1つの単位とし各8周期の先頭の3周期
の山の頂上に、アドレスデータのビット(以下、これを
LPPと呼ぶ)割り当て領域が有り(図では便宜上、3
周期分を示している)、ここにビットがある場合を
「1」、ない場合を「0」として前記したようにディス
ク製造時にアドレス情報があらかじめ記録されている
(図3(B))。アドレス検出回路13でこのアドレス
を検出する動作は、PLL回路7によりウォブル信号に
位相をロックさせてVCO10より読み取りクロックを
生成して(図3(C))、読み取りクロックにより生成
されるデータストローブ信号(図3(D))でLPPデ
ータを検出する(図3(E))。すなわち、図3(D)
に示すようにストローブ信号の立ち上がりでLPP検出
信号(図3(B))をラッチすることにより、LPPの
有無すなわちアドレスを検出することができる(図3
(E))。さて、前記したアドレス検出回路13は、光
ディスク1が規定回転に到達していなくてもPLL回路
7はウォブル周波数にロックするので、前記したアドレ
ス検出動作は正確に行われ、その結果、シーク動作後、
ディスクモータ3のスピンドルの速度が規定回転になる
前に、アドレスが検出でき、シークの時間を短縮でき
る。
【0034】トラックカウンタ14は、プリアンプ4か
らの1トラックピッチを周期とするトラッキングエラー
信号をその中心レベルで2値化し、その2値化パルスを
カウントすることでシーク時のトラックの移動量を計数
する。トラックカウンタ14により計数された移動量情
報がCPU15に供給される。
【0035】CPU15は、演算処理によりアドレス検
出回路13からのアドレス情報とトラックカウンタ14
からの移動量情報に基づいて光ピックアップ2のディス
クの中心からの位置を検出し、その位置における線速度
に応じた基準周波数を算出する。CPU15において算
出された基準周波数を示す情報がFG制御回路11に供
給される。また、CPU15は、光ピックアップ2に配
設されているアクチュエータを制御するための制御情報
を生成し、この制御情報をアクチュエータ駆動回路16
に供給する。
【0036】FG制御回路11は、FG検出回路17か
らのFG周波数を示す情報と、CPU15からの基準周
波数を示す情報とに基づいて両周波数を一致させるため
の制御信号を生成する。FG制御回路11において生成
された制御信号がモータドライブ回路12に供給され
る。モータドライブ回路12において、制御信号に応じ
たディスクモータ3に対する駆動出力が生成される。し
たがって、モータドライブ回路12の駆動出力によりデ
ィスクモータ3が回転駆動されることで線速度一定に制
御される。
【0037】上述したように構成される第1の実施形態
におけるシーク動作時について説明する。シーク動作時
には、現在検出されているアドレス情報に基づいて光ピ
ックアップ2の送り機構部が制御され、移動先となる所
定トラックに移動する。
【0038】この時には、まず、トラックカウンタ14
において、プリアンプ4からのトラッキングエラー信号
をその中心レベルで2値化し、その2値化パルスをカウ
ントすることでシーク動作時のトラックの移動量が計数
され、トラックカウンタ14により計数された移動量情
報がCPU15に供給される。CPU15において、ア
ドレス検出回路13からのシーク開始時のアドレス情報
とトラックカウンタ14からの移動量情報に基づいて光
ピックアップ2のディスクの中心からの位置が検出さ
れ、その位置における線速度に応じた基準周波数が算出
される。CPU15において算出された基準周波数を示
す情報がFG制御回路11に供給される。
【0039】FG制御回路11は、FG検出回路17か
らのFG周波数を示す情報と、CPU15からの基準周
波数を示す情報とに基づいて両周波数を一致させるよう
にモータドライブ回路12を介してディスクモータ3を
制御することで、光ピックアップ2の移動先における線
速度を一定にする。そして、PLL回路7の引き込み範
囲内となったときには、VCO10の出力に基づいてア
ドレス検出回路13においてアドレス情報が検出され、
このアドレス情報に基づいて光ピックアップ1の位置に
おける線速度が一定となるようにディスクモータ3が制
御される。
【0040】なお、上述した第1の実施形態において
は、線速度が規定値とされた際のウォブル周波数と中心
周波数が等しく、通過帯域幅が20kHzとされたBP
F5cを中心として周波数の低域側にBPF5a、5b
が20kHz間隔で配され、周波数の高域側にBPF5
d、5eが配されている場合について説明したが、3個
以上であればさらに複数個のBPFを設けてもよく、こ
の場合には、設けたBPFに応じてVCO10の中心発
振周波数を調整できるように構成する。また、上述した
第1の実施形態においては、ウォブル周波数が140k
Hzの場合について説明したが、ウォブル周波数が複数
のBPFの全体の通過帯域の範囲内であれば、PLL回
路7で位相をロックすることができ、ウォブル周波数が
異なる他規格のディスクに対しても容易に対応すること
ができる。
【0041】図4は、本発明の第2の実施形態の全体構
成を示すブロック図である。なお、図4においては、上
述した図1に示す第1の実施形態と対応する部分に関し
て同一の参照符号が付されており、同一の部分に関して
は、説明を省略する。図4に示すディスク装置は、前述
したFG制御回路11の代わりにCLV(線速度一定)
制御回路21が設けられるとともに、半径位置検出回路
22が設けられ、CPU23の機能が異なる。このよう
に構成することで光ピックアップ2の位置検出を高速か
つ高精度に行い、アクセス時間の短縮化を図る。
【0042】CLV制御回路21には、図示省略の基準
周波数信号が供給されており、このCLV制御回路21
にPLL回路7を構成するVCO10の出力が供給され
る。CLV制御回路21は、基準周波数信号の周波数と
VCO10の出力の周波数とに基づいて両周波数を一致
させるための制御信号を生成する。本実施形態において
は、前記基準周波数は140kHzであり、PLL回路
7で位相をロックされたVCO10の出力をCLV制御
回路21により140kHzになるように制御すること
で、規定の線速度で光ディスク1が回転される。図4に
おいて、ディスクモータ3のスピンドルが規定の線速度
で回転数がロックするまでの動作は、すでに説明したよ
うにその時のウォブル周波数を含むBPF5a〜5eの
いずれかが選択され、それに応じてVCO10の中心周
波数も設定され、PLL回路7がそのウォブル周波数に
ロックする。この時のVCO10の出力と基準周波数の
ずれに応じた駆動がスピンドルになされ、BPF、VC
O10の中心電圧が切り替わりながらスピンドルは規定
の線速度にロックする。具体的には、CLV制御回路2
1において生成された制御信号がモータドライブ回路1
2に供給される。モータドライブ回路12において、制
御信号に応じたディスクモータに対する駆動出力が生成
される。したがって、モータドライブ回路12の駆動出
力によりディスクモータ3が回転駆動されることで線速
度一定に制御される。
【0043】半径位置検出回路22には、PLL回路7
のVCO10の出力が供給されるとともに、FG検出回
路17の出力が供給される。半径位置検出回路22は、
VCO10の出力の周波数と、FG検出回路17の出力
の周波数とに基づいて光ピックアップ2の光ディスク1
の中心からの位置を検出し、その位置を示す位置情報を
生成する。半径位置検出回路22において生成された位
置情報がCPU23に供給される。ここで、半径位置検
出回路22の動作について説明する。光ディスク1は例
えばCLV方式のDVD−Rであるとすると、PLL回
路7がウォブル周波数にロックしているときの、光ディ
スク1のトラックの単位長さ当たりのVCO10のクロ
ック数は、半径位置に関係なくいつも一定である。一
方、FG検出回路17から出力する光ディスク1の1回
転当たりの周波数は、光ピックアップ2の半径位置に関
係なくいつも一定である。したがって、光ピックアップ
2の半径位置におけるFG検出回路17から出力する光
ディスク1の1回転当たりの周波数の1周期当たりに含
まれるVCO10のクロックの数は、図5に示すように
1対1の関係がある。換言するならば、現在の光ピック
アップ2の半径位置において、PLL回路7がウォブル
周波数にロックしているときの、FG検出回路17から
出力する周波数の1周期に対応したVCO10の周波数
を検出することにより、光ピックアップ2の半径位置を
検出できることになる。
【0044】上述したように構成される第2の実施形態
におけるシーク動作時について説明する。シーク動作時
には、現在検出されているアドレス情報及び半径位置検
出回路22の位置情報に基づいて光ピックアップ2の送
り機構部が制御され、移動先となる所定トラックに移動
する。
【0045】まず、トラッキング制御を行って再生して
いるとき、CPU23はアドレス検出回路13で検出さ
れたアドレスが順次供給されているから、シーク開始時
であっても、この時のアドレスは認識されていることは
勿論である。特にシーク開始後、アドレス検出に時間を
要しない。アドレス情報から光ピックアップ2の現在の
トラック位置(半径位置)を求め、シークの目的のトラ
ックとの差を計算し、光ピックアップ2に配設されてい
るアクチュエータを駆動してシーク動作を開始し、その
後、トラックカウンタ14の計数値から移動量を検出し
ながら、目的のトラックまでシークを行う。このとき、
初回のシーク動作が終了したとき、シークの送り精度の
誤差により、目的のトラックに到達しない。そこで、前
回よりも距離の短いシーク動作を行うが、このとき、2
回目のシーク直前のアドレスを再度読むとアドレスを読
むための時間がかかる(DVD−Rの場合アドレスを検
出するのに約20msecかかる)。そこで、CPU2
3は、半径位置検出回路22からの位置情報に基づいて
光ピックアップ2の現在のトラック位置を求め、シーク
の目的のトラックとの差を計算し、光ピックアップ2に
配設されているアクチュエータを駆動してシーク動作を
開始し、その後、前記トラックカウンタ14の計数値か
ら移動量を検出しながら、第2回目のシークを行い、目
的のトラックの半径位置に到達するまでこの半径位置検
出回路22を使ったシーク動作を繰り返し、目的の半径
位置に到達したら、アドレスを読む。もし、この時、ア
ドレスが目的のアドレスと異なっていたとしても、かな
り目的のアドレスに近づいているので、目的のアドレス
に到達するのに時間を要しない。
【0046】なお、上述した第2の実施形態において
は、第1の実施形態と同様に線速度が規定値の際のウォ
ブル周波数と中心周波数が等しく、通過帯域幅が20k
HzとされたBPF5cを中心として低域側にBPF5
a、5bが20kHz間隔で配され、高域側にBPF5
d、5eが配されている構成としたが、BPF5cだけ
としてもよく、この場合においても高速かつ高精度に光
ピックアップ2の位置を検出することができる。
【0047】図6は、本発明の第3の実施形態の全体構
成を示すブロック図である。なお、図6においては、上
述した第1及び第2の実施形態と対応する部分に関して
同一の参照符号が付されており、同一の部分に関して
は、説明を省略する。図6に示すディスク装置は、光デ
ィスク1、光ピックアップ2、ディスクモータ3、プリ
アンプ4及びモータドライブ回路12以外は、上述した
第1及び第2の実施形態と異なる構成とされており、簡
素な構成で、しかも、FGサーボ系を用いることなく、
広範囲な速度ずれに対して安定的に制御動作に引き込め
るようにする。
【0048】プリアンプ4において生成されたウォブル
信号がハイパスフィルタ(HPF)31及びローパスフ
ィルタ(LPF)32のそれぞれに供給されるととも
に、位相制御部37に供給される。
【0049】図7は、HPF31及びLPF32のそれ
ぞれの周波数特性の一例を示す。図7に示すようにHP
F31の特性31aは、減衰帯域にウォブル周波数を有
し、ウォブル周波数において所定のゲインを有する。ま
た、LPF32の特性32aは、ウォブル周波数を有
し、ウォブル周波数においてHPF31の特性31aと
等しいゲインを有する。つまり、HPF31の周波数特
性31aとLPF32の周波数特性32aは、周波数軸
上の140kHzで交差する。
【0050】HPF31の出力が振幅検波回路33に供
給されて検波され、検波出力が差動回路35の+入力端
子に供給される。また、LPF32の出力が振幅検波回
路34に供給されて検波され、検波出力が差動回路35
の−入力端子に供給される。差動回路35の出力が切替
回路36を介してモータドライブ回路12に供給され
る。モータドライブ回路12は、差動回路35の出力が
0となるように駆動出力を形成し、この駆動出力をディ
スクモータ3に供給する。したがって、光ディスク1
は、線速度一定に制御される。つまり、光ピックアップ
1の位置における線速度が規定値にあるときは、HPF
31の出力振幅と、LPF32の出力振幅とが等しくな
り、規定速度より速度が低くなると、LPF32の出力
振幅の方がHPF31の出力振幅より大きくなる。ま
た、その逆に規定速度より速度が高くなると、HPF3
1の出力振幅の方がLPF32の出力振幅より大きくな
る。このように光ピックアップ1の位置における規定速
度と実際の速度との速度差を差動回路35の出力により
検出することができ、差動回路35の出力を0となるよ
うにディスクモータ3を駆動すれば、一定の線速度に保
持することができる。
【0051】また、位相制御部37は、ウォブル周波数
を通過帯域に有するBPF38、基準周波数発振回路3
9、位相比較回路40及びLPF41により構成されて
いる。プリアンプ4からのウォブル信号がBPF38を
介して位相比較回路40の一方の入力端子に供給され
る。位相比較回路40の他方の入力端子には、基準周波
数発振回路39からの基準周波数信号が供給される。本
実施形態の場合、前記基準周波数は140kHzであ
る。位相比較回路40において、ウォブル信号の位相と
基準周波数信号の位相とが比較され、差に応じた出力が
生成され、この位相比較回路40の出力がLPF41及
び切替回路36を介してモータドライブ回路12に供給
される。モータドライブ回路12は、位相比較回路40
の出力が0となるように駆動出力を形成し、この駆動出
力をディスクモータ3に供給する。したがって、ウォブ
ル信号の位相と基準周波数信号との位相が一致するよう
に制御される。
【0052】切替回路36は、制御端子42を有してお
り、この制御端子には、図示省略の他の制御部からの切
替信号が供給される。切替信号は、差動回路35の出力
に基づいた線速度一定のための制御により、目標とする
周波数に到達したことを検出して生成されている。した
がって、最初の段階で差動回路35の出力に基づいた線
速度一定のための制御がなされ、位相制御部37の引き
込み範囲内となると、切替回路36が切り替わり、位相
制御部37の出力に基づいた線速度一定のための制御が
なされ、ウォブル信号の位相と、基準周波数信号との位
相が一致するように制御される。
【0053】なお、上述した第3の実施形態において
は、HPF31及びLPF32がともに減衰帯域にウォ
ブル周波数を有し、ウォブル周波数において等しいゲイ
ンを有する場合について説明したが、HPF31及びL
PF32がともに減衰帯域にウォブル周波数を有してい
れば、ウォブル周波数において等しくなくともよく、こ
の場合においては、差動回路35の出力がウォブル周波
数における両者の差と等しく一定になるようにディスク
モータ3を駆動すれば一定の線速度でディスクを回転さ
せることができる。
【0054】また、前述した第1及び第2の実施形態に
おけるBPF5a、5bの代わりに遮断特性が緩やかで
減衰帯域にウォブル周波数を有するLPFを用い、BP
F5d、5eの代わりに遮断特性が緩やかで減衰帯域に
ウォブル周波数を有するHPFを用いて、上述したよう
に制御を行えば、FG検出回路17以降の部分に関して
回路を省略することが可能である。
【0055】
【発明の効果】本発明では、所定の通過帯域を有する複
数のバンドパスフィルタから出力が最大のバンドパスフ
ィルタを選択し、選択されたバンドパスフィルタの中心
周波数と、PLL回路の電圧制御発振器の中心発振周波
数とを連動させて一致するようにし、選択されたバンド
パスフィルタの出力に位相をロックさせるため、簡素な
構成で広範囲な速度ずれに対して安定的に制御動作に引
き込むことが可能となる。また、本発明では、ウォブル
信号に位相をロックさせて得られる電圧制御発振器の出
力の周期と、ディスクモータの回転速度に応じた周波数
を検出することで得られる周期とに基づいてピックアッ
プのディスクの中心からの位置の検出がなされるため、
短時間に位置検出を行うことができ、アクセスタイムの
短縮化を図ることができる。さらに、本発明では、中心
周波数がウォブル周波数を減衰帯域に有するハイパスフ
ィルタとローパスフィルタとが設けられ、ハイパスフィ
ルタの出力とローパスフィルタの出力との差が0となる
ようにディスクモータが制御されるため、簡素な構成
で、しかも、FGサーボ系を用いることなく、広範囲な
速度ずれに対して安定的に制御動作に引き込むことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の全体構成を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるバンドパスフ
ィルタの特性図である。
【図3】本発明の第1の実施形態におけるアドレス検出
回路の動作説明に用いる波形図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の全体構成を示すブロ
ック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における半径位置検出
回路の動作説明に用いる特性図である。
【図6】本発明の第3の実施形態の全体構成を示すブロ
ック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態におけるフィルタの特
性図である。
【図8】従来の光ディスクに対応した記録再生装置の説
明に用いるブロック図である。
【図9】従来の光ディスクに対応した記録再生装置にお
ける光検出器の説明に用いる略線図である。
【符号の説明】
3 ディスクモータ 5a、5b、5c、5d、5e BPF 6 選択処理部(選択手段) 7 PLL回路(位相制御手段) 10 VCO 11 FG制御回路(FG検出回路と共に回転制御手段
を構成する) 14 トラックカウンタ(計数手段) 15、23 CPU(決定手段) 17 FG検出回路(周波数検出手段) 21 CLV制御回路(制御手段) 22 半径位置検出回路(位置検出手段) 31 HPF 32 LPF

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線速度一定で回転したときに所定のウォ
    ブル周波数が得られるようにトラックがウォブリングさ
    れているディスクの前記トラックに情報信号を記録再生
    するディスク装置であって、 ピックアップからの出力に基づいて生成されたウォブル
    信号がそれぞれ供給され、前記所定のウォブル周波数の
    変動に対応して前記ウォブル周波数を中心として周波数
    軸上で各通過帯域が互いに異なり、かつ各通過帯域にお
    けるゲインが一定であり、かつ連続する複数のバンドパ
    スフィルタと、 前記複数のバンドパスフィルタの各出力を比較して前記
    複数のバンドパスフィルタの中から振幅が最大となるバ
    ンドパスフィルタの出力を選択する選択手段と、 電圧制御発振器を有し、この電圧制御発振器の中心周波
    数が前記選択手段により選択された前記バンドパスフィ
    ルタの出力の中心周波数と一致し、かつ前記電圧制御発
    振器の出力信号の位相が前記選択手段により選択された
    前記バンドパスフィルタの出力の位相と一致するように
    ロックする位相制御手段と、 前記位相制御手段からの出力に基づいて前記ディスクの
    回転が線速度一定になるように前記ディスクを回転する
    ディスクモータとを備えたことを特徴とするディスク装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のディスク装置であって、 前記ピックアップからの出力に基づいて生成されたトラ
    ッキングエラー信号から、前記ディスクの半径方向にお
    ける前記ピックアップの移動量を計数する計数手段と、 前記計数手段において計数された移動量に基づいて前記
    ピックアップの位置における線速度が一定となるように
    基準周波数を決定する決定手段と、 前記ディスクモータの回転速度に応じた周波数を検出
    し、検出された周波数が前記決定手段により決定された
    基準周波数と一致するように、前記ディスクモータを回
    転制御する回転制御手段とを備え、 シーク動作時には、前記計数手段において計数された移
    動量に基づいて、前記ピックアップのシーク後の位置に
    おける線速度が一定となるように前記ディスクモータを
    回転制御することを特徴とするディスク装置。
  3. 【請求項3】 線速度一定で回転したときに所定のウォ
    ブル周波数が得られるようにウォブリングされている一
    方のトラックと、各前記一方のトラックの片側に隣接
    し、かつアドレス情報があらかじめ記録されている他方
    のトラックとを備えているディスクにおける前記一方の
    トラックに情報信号を記録再生するディスク装置であっ
    て、 中央の前記一方のトラック及び当該一方のトラックに隣
    接する2つの前記他方のトラックにレーザ光を同時に照
    射し、その反射光を検出するピックアップからの出力に
    基づいて生成されたウォブル信号がそれぞれ供給され、
    前記所定のウォブル周波数の変動に対応して前記ウォブ
    ル周波数を中心として周波数軸上で各通過帯域が互いに
    異なり、かつ各通過帯域におけるゲインが一定であり、
    かつ連続する複数のバンドパスフィルタと、 前記複数のバンドパスフィルタの各出力を比較して前記
    複数のバンドパスフィルタの中から振幅が最大となるバ
    ンドパスフィルタの出力を選択する選択手段と、 電圧制御発振器を有し、この電圧制御発振器の中心周波
    数が前記選択手段により選択された前記バンドパスフィ
    ルタの出力の中心周波数と一致し、かつ前記電圧制御発
    振器の出力信号の位相が前記選択手段により選択された
    前記バンドパスフィルタの出力の位相と一致するように
    ロックする位相制御手段と、 前記位相制御手段からの出力に基づいて前記ウォブル信
    号中に含まれる前記アドレス情報を復調し、復調した前
    記アドレス情報を用いて、前記ディスクの回転が線速度
    一定になるように前記ディスクを回転するディスクモー
    タとを備えたことを特徴とするディスク装置。
  4. 【請求項4】 線速度一定で回転したときに所定のウォ
    ブル周波数が得られるようにトラックがウォブリングさ
    れているディスクの前記トラックに情報信号を記録再生
    するディスク装置であって、 ピックアップからの出力に基づいて生成されたウォブル
    信号がそれぞれ供給され、前記所定のウォブル周波数の
    変動に対応して前記ウォブル周波数を中心として周波数
    軸上で各通過帯域が互いに異なり、かつ各通過帯域にお
    けるゲインが一定であり、かつ連続する複数のバンドパ
    スフィルタと、 前記複数のバンドパスフィルタの各出力を比較して前記
    複数のバンドパスフィルタの中から振幅が最大となるバ
    ンドパスフィルタの出力を選択する選択手段と、 電圧制御発振器を有し、この電圧制御発振器の中心周波
    数が前記選択手段により選択された前記バンドパスフィ
    ルタの出力の中心周波数と一致し、かつ前記電圧制御発
    振器の出力信号の位相が前記選択手段により選択された
    前記バンドパスフィルタの出力の位相と一致するように
    ロックする位相制御手段と、 前記位相制御手段からの出力に基づいて、前記ピックア
    ップの位置における前記ディスクの回転が線速度一定に
    なるように前記ディスクを回転するディスクモータを回
    転制御する回転制御手段と、 前記位相制御手段からの出力周波数と前記ディスクモー
    タの回転速度に応じた周波数とに基づいて前記ディスク
    の半径方向における前記ピックアップの位置を検出する
    位置検出手段とを備え、 前記位置検出手段の出力に基づいて前記ピックアップの
    位置を制御することを特徴とするディスク装置。
  5. 【請求項5】 線速度一定で回転したときに所定のウォ
    ブル周波数が得られるようにトラックがウォブリングさ
    れているディスクの前記トラックに情報信号を記録再生
    するディスク装置であって、 ピックアップからの出力に基づいて生成されたウォブル
    信号が供給され、前記ウォブル周波数を減衰帯域内に有
    するローパスフィルタと、 前記ウォブル信号が供給され、前記ウォブル周波数を減
    衰帯域内に有するハイパスフィルタと、 前記ローパスフィルタの出力と前記ハイパスフィルタの
    出力との差を検出する検出手段と、 前記検出手段からの出力が0となるように、前記ディス
    クを回転するディスクモータを線速度一定で回転制御す
    るディスクモータ駆動手段とを備えたことを特徴とする
    ディスク装置。
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