JP2001041699A - 誘導飛しょう体 - Google Patents

誘導飛しょう体

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JP2001041699A
JP2001041699A JP11216760A JP21676099A JP2001041699A JP 2001041699 A JP2001041699 A JP 2001041699A JP 11216760 A JP11216760 A JP 11216760A JP 21676099 A JP21676099 A JP 21676099A JP 2001041699 A JP2001041699 A JP 2001041699A
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steering
fin
wing
aircraft
flying object
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JP11216760A
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Fumiya Hiroshima
文哉 広嶋
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Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航空機の後方に位置する所定の目標体に向け
て発射もしくは投下される誘導飛しょう体において、機
体前方に飛しょうしている間だけでなく機体後方に飛し
ょうしている間でも機体軸周りの回転運動を空力的に制
御し、機体の姿勢制御と目標体の補足を可能とするもの
を提案する。 【解決手段】 機体の空力的静安定性を確保する安定翼
6と、胴体5の後部に設けられ、機体の気流に対する相
対速度が負のときには舵角を90度付近で変化させて揚
力面を気流に対してほぼ垂直にし、相対速度が正のとき
には舵角を0度付近で変化させて揚力面を気流に対して
ほぼ平行にする格子状の操舵翼7と、操舵翼7の先端に
設けられ、操舵翼7が気流に対してほぼ垂直になるとき
に機体軸周りのモーメントを発生して機体軸周りの姿勢
制御を可能とするフィン9を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、航空機の後方に
位置する所定の目標体に向けて発射もしくは投下される
誘導飛しょう体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は例えば特許公報第2912368
号に記載された、航空機(以下母機とする)から母機後
方にある所定の目標体に向けて発射される従来の誘導飛
しょう体の挙動を示す図である。1は誘導飛しょう体、
2は速度V0で飛行し前記誘導飛しょう体1を発射する
母機、3は前記母機2の後方にある目標体、4は誘導飛
しょう体1に推進力を発生する推進装置、アは誘導飛し
ょう体1が母機2に搭載されている段階、イは誘導飛し
ょう体1が飛行中の母機2から後方に向けて発射され、
機体後方に向かう速度VBで飛しょうしている段階、ウ
は推進装置4が点火された後、機体後方に向かう速度が
減速され誘導飛しょう体1の速度が0となる段階、エは
誘導飛しょう体1が加速され機体前方に向かう速度VF
で飛しょうしている段階を示す。
【0003】図6において、段階アでは誘導飛しょう体
1は母機2の後方に向けて搭載されている。母機2の後
方で脅威となる航空機、誘導弾などの目標体3の存在が
確認された後、母機2から発射された誘導飛しょう体1
は、推進装置4が点火される前の段階イのように、母機
とほぼ同じ機体後方に向かう飛しょう速度VBで飛しょ
うする。その後、推進装置4が点火されると、機体後方
に向かう飛しょう速度が減速され飛しょう速度0となる
段階ウの状態を経過して、最終的に機体前方に向かう飛
しょう速度VFをもつ段階エに至って目標体3まで誘導
される。つまり、誘導飛しょう体1の飛しょう速度の向
きが機体後方である時は気流に対する相対速度は負であ
り、また飛しょう速度の向きが機体前方である時は気流
に対する相対速度は正である。したがって誘導飛しょう
体1はこのような飛しょう過程において、気流に対する
相対速度が負から正に変化する。
【0004】図7は従来の誘導飛しょう体1の構成図で
あり、図7(a)は誘導飛しょう体1が機体後方へ飛し
ょうする状態、図7(b)は機体前方へ飛しょうする状
態をそれぞれ示す。5は誘導飛しょう体1の胴体、6は
誘導飛しょう体1の安定翼、7は誘導飛しょう体1の格
子状の操舵翼、Gは誘導飛しょう体1の重心、Xは誘導
飛しょう体1の機体軸、N1は安定翼6の揚力、L1は重
心Gから安定翼6の空力中心までの距離、N2は操舵翼
7の揚力、ΔN2は操舵翼7の操舵による揚力N 2の増加
分、L2は重心Gから操舵翼7の空力中心までの距離、
2は機体軸Xから操舵翼7の空力中心までの距離、α
は機体周囲の気流に対する迎角、VAIRは気流の速度ベ
クトル、MPBは機体後方へ飛しょうする段階イにおける
重心G周りの機体縦方向モーメント、MRBは機体後方へ
飛しょうする段階イにおける機体軸周りのモーメント、
PFは機体前方へ飛しょうする段階エにおける重心G周
りの機体縦方向のモーメント、MRFは機体前方へ飛しょ
うする段階エにおける機体軸周りのモーメントである。
【0005】誘導飛しょう体1が機体前方へ飛しょうす
る段階エにおいて、誘導飛しょう体1の重心G周りのモ
ーメントMPFとMRFは数1のごとく表される。
【0006】
【数1】
【0007】数1に示すモーメントMPFとMRFは、機体
前方へ飛しょうする段階エでの誘導飛しょう体1の空力
的な姿勢制御に関して重要なパラメータとなる。誘導飛
しょう体1の進路変更や機体周囲の流れの乱れなどの外
乱によって迎角αが増大しても、モーメントMPFは正と
なり、迎角αの増大を打ち消す方向に作用する。したが
って誘導飛しょう体1は機体縦方向には空力的に静安定
となる。また、誘導飛しょう体1の発射時の慣性や機体
周囲の流れの乱れなどの外乱によって機体軸X周りの回
転が生じたとしても、操舵翼7を操舵することでモーメ
ントMRFを発生することができるので、機体軸X周りの
回転運動を押さえることが可能となる。
【0008】一方、誘導飛しょう体1が機体後方へ飛し
ょうする段階イにおいて、誘導飛しょう体1の重心G周
りのモーメントMPBとMRBは数2のごとく表される。
【0009】
【数2】
【0010】数2に示すモーメントMPBとMRBは、機体
後方へ飛しょうする段階イでの誘導飛しょう体1の空力
的な姿勢制御に関して重要なパラメータとなる。誘導飛
しょう体1の進路変更や機体周囲の流れの乱れなどの外
乱によって迎角αが増大しても、操舵翼7は力を発生し
ない様に折畳むことでモーメントMPBは正とすることが
出来、迎角αの増大を打ち消す方向に作用する。したが
って誘導飛しょう体1は機体縦方向には空力的に静安定
となる。しかし、誘導飛しょう体1の発射時の慣性や機
体周囲の流れの乱れなどの外乱によって機体軸X周りの
回転が生じたとしても、操舵翼7を折畳んでいることで
モーメントMRBは0となり、機体軸X周りの回転運動を
押さえることは不可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】後方発射可能な誘導飛
しょう体が母機から後方に向けて発射された場合、その
飛しょう過程において飛しょう速度が機体後方から前方
に変化する。このとき従来の誘導飛しょう体1において
は、後方に飛しょうしている間には操舵翼7を折畳むこ
とで、常に機体の縦方向の姿勢安定の確保を実現してい
る。しかし、後方に飛しょうしている間、操舵翼7を折
畳んでいるが故に機体軸X周りの回転運動を制御するこ
とが不可能なため、その回転運動の角速度が大きくなる
恐れがある。このため、機体の姿勢制御が困難になるだ
けでなく、目標を補足し追尾する誘導装置が目標体3を
補足できない状態になるという問題も発生する。また、
こういった場合、誘導飛しょう体1が目標体3に到達で
きないばかりか、どこに到達するか分からない予測不能
の状態になるという問題があった。したがってこの発明
は、航空機の後方に位置する所定の目標体に向けて発射
もしくは投下される誘導飛しょう体において、機体前方
に飛しょうしている間だけでなく機体後方に飛しょうし
ている間でも機体軸周りの回転運動を空力的に制御し、
機体の姿勢制御と目標体の補足を可能とする誘導飛しょ
う体を提案するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明による誘導飛
しょう体は、航空機の後方に位置する所定の目標体に向
けて発射もしくは投下される誘導飛しょう体において、
この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置
と、前記胴体の前部に設けられ、前記誘導飛しょう体が
前記航空機から分離された直後の機体における気流に対
する相対速度が負のときの機体の空力的静安定性を確保
する安定翼と、前記胴体の後部に設けられ、機体の気流
に対する相対速度が負のときには舵角を90度付近で変
化させて揚力面を気流に対してほぼ垂直にすることで揚
力を発生せず、相対速度が正のときには舵角を0度付近
で変化させて揚力面を気流に対してほぼ平行にすること
で揚力を発生する格子状の操舵翼と、この操舵翼の操舵
軸部に設けられた操舵駆動部と、前記操舵翼の先端に設
けられ、操舵翼が気流に対してほぼ垂直になるときに機
体軸周りのモーメントを発生して機体軸周りの姿勢制御
を可能とするフィンとを備えたものである。
【0013】第2の発明による誘導飛しょう体は、前記
操舵駆動部に設けられ、前記操舵翼の舵角を検出する角
度センサーと、前記操舵翼と前記フィンの間に設けら
れ、機体の気流に対する相対速度が負のときには前記操
舵翼に前記フィンを固定し、機体の気流に対する相対速
度が負から正に変化して前記角度センサーが検出した操
舵翼の舵角検出値がある値以下になったときに破壊して
前記操舵翼と前記フィンを切り離す爆発ボルトとを備え
て成るものである。
【0014】第3の発明による誘導飛しょう体は、前記
操舵駆動部に設けられ、前記操舵翼の舵角を検出する角
度センサーと、前記操舵翼と前記フィンの間に設けら
れ、機体の気流に対する相対速度が負のときには前記操
舵翼に前記フィンを固定し、機体の気流に対する相対速
度が負から正に変化して前記角度センサーが検出した操
舵翼の舵角検出値がある値以下になったときに前記フィ
ンを機体後方に折畳むヒンジ機構とを備えて成るもので
ある。
【0015】第4の発明による誘導飛しょう体は、前記
操舵駆動部に設けられ、前記操舵翼の舵角を検出する角
度センサーと、前記操舵翼と前記フィンの間に設けら
れ、機体の気流に対する相対速度が負のときには前記操
舵翼に前記フィンを固定し、機体の気流に対する相対速
度が負から正に変化して前記角度センサーが検出した操
舵翼の舵角検出値がある値以下になったときに前記フィ
ンを前記操舵翼の操舵軸と同じ方向に自由に回転させる
回転機構とを備えて成るものである。
【0016】第5の発明による誘導飛しょう体は、前記
回転機構に設けられ、前記操舵翼に前記フィンを固定
し、前記発信装置の信号を受け取ることで前記フィンを
解除し、回転した前記フィンを90度回転した位置で再
び固定するロック機構とを備えて成るものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1を示す構成図であり、図1(a)は誘導飛
しょう体1が機体後方へ飛しょうする段階イの状態、図
1(b)は機体前方へ飛しょうする段階エの状態をそれ
ぞれ示す。8は操舵翼7の操舵軸部に設けられた操舵駆
動部、9は操舵翼の先端に設けられたフィン、A2は操
舵翼7の抵抗、N3はフィン9の揚力、A3はフィン9の
抵抗、ΔN3は操舵翼7の操舵によるフィン9の揚力N3
の増加分、R3は機体軸Xからフィン9の空力中心まで
の距離である。
【0018】誘導飛しょう体1が段階イの状態を示す図
1(a)において、操舵駆動部8によって操舵翼7の揚
力面は気流VAIRに対してほぼ垂直に制御されるが、操
舵翼7は格子状であるため揚力N2は発生せず、抵抗A2
も非常に小さい。また、フィン9は安定翼6に比べて揚
力面が小さいため、フィン9の揚力N3は安定翼6の揚
力N1に比べて非常に小さい。このとき誘導飛しょう体
1の重心G周りのモーメントMPBとMRBは数3のごとく
表される。
【0019】
【数3】
【0020】モーメントMPBは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角90度付近で操舵することでモーメントM
RBを発生することができるので、機体軸X周りの回転運
動を押さえることが可能となる。
【0021】一方、誘導飛しょう体1が段階エの状態を
示す図1(b)において、操舵駆動部8によってフィン
9の揚力面は気流VAIRに対してほぼ垂直に制御され、
抵抗A3が発生する。このとき誘導飛しょう体1の重心
G周りのモーメントMPFとMR Fは数4のごとく表され
る。
【0022】
【数4】
【0023】モーメントMPFは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角0度付近で操舵することでモーメントMRF
を発生することができるので、機体軸X周りの回転運動
を押さえることが可能となる。
【0024】実施の形態2.上述の実施の形態1では、
フィン9の抵抗A3の分だけ誘導飛しょう体1の機体前
方に飛しょうしてる間の抵抗が増加するため、射程が従
来より多少短くなる恐れがある。したがってこの発明の
実施の形態2では、機体前方に飛しょうしている間のフ
ィン9による抵抗を低減した誘導飛しょう体を提案す
る。
【0025】図2はこの発明の実施の形態2を示す構成
図であり、図2(a)は誘導飛しょう体1が機体後方へ
飛しょうする段階イの状態、図2(b)は機体前方へ飛
しょうする段階エの状態をそれぞれ示す。10は操舵翼
7の角度を検出する角度センサー、11は角度センサー
10の検出値によって信号を発進する発信装置、12は
フィン9を操舵翼7の先端に固定し、発信装置11の信
号を受け取ることで破壊してフィン9を操舵翼7から切
り離す爆発ボルトである。
【0026】誘導飛しょう体1が段階イの状態を示す図
2(a)において、操舵駆動部8によって操舵翼7の揚
力面は気流VAIRに対してほぼ垂直に制御され、角度セ
ンサー10の検出値は約90度となる。この場合、発信
装置11は爆発ボルト12に信号を送らず爆発ボルト1
2は破壊しないため、フィン9は切り離されない。この
とき誘導飛しょう体1の重心G周りのモーメントMPB
RBは数3のごとく表される。
【0027】モーメントMPBは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角90度付近で操舵することでモーメントM
RBを発生することができるので、機体軸X周りの回転運
動を押さえることが可能となる。
【0028】一方、誘導飛しょう体1が段階エの状態を
示す図2(b)において、操舵駆動部8によって操舵翼
7が回転し、角度センサー10の検出値がある値より小
さくなったとき、発信装置11は爆発ボルト12に信号
を送り、爆発ボルト12が破壊することによりフィン9
は操舵翼7から切り離される。このとき誘導飛しょう体
1の重心G周りのモーメントMPFとMRFは数4のごとく
表される。
【0029】モーメントMPFは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角0度付近で操舵することでモーメントMRF
を発生することができるので、機体軸X周りの回転運動
を押さえることが可能となる。
【0030】また、この発明の実施の形態2では、フィ
ン9の抵抗A3は発生しないため、実施の形態1に比べ
て誘導飛しょう体1の機体前方に飛しょうしてる間の抵
抗が低減されるため、射程を延伸できる。
【0031】実施の形態3.図3はこの発明の実施の形
態3を示す構成図であり、図3(a)は誘導飛しょう体
1が機体後方へ飛しょうする段階イの状態、図3(b)
は機体前方へ飛しょうする段階エの状態をそれぞれ示
す。13はフィン9を折畳むヒンジ機構、14はフィン
9を固定し、発信装置11の信号を受け取ることでフィ
ン9の固定を解除するロック機構である。
【0032】誘導飛しょう体1が段階イの状態を示す図
3(a)において、操舵駆動部8によって操舵翼7の揚
力面は気流VAIRに対してほぼ垂直に制御され、角度セ
ンサー10の検出値は約90度となる。この場合、発信
装置11はロック機構14に信号を送らず、フィン9は
折畳まれない。このとき誘導飛しょう体1の重心G周り
のモーメントMPBとMRBは数3のごとく表される。
【0033】モーメントMPBは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角90度付近で操舵することでモーメントM
RBを発生することができるので、機体軸X周りの回転運
動を押さえることが可能となる。
【0034】一方、誘導飛しょう体1が段階エの状態を
示す図3(b)において、操舵駆動部8によって操舵翼
7が回転し、角度センサー10の検出値がある値より小
さくなったとき、発信装置11はロック機構14に信号
を送り、ロック機構14が解除されることによりフィン
9は気流VAIRの抵抗を受けてヒンジ機構13で機体後
方に折畳まれる。このとき誘導飛しょう体1の重心G周
りのモーメントMPFとMRFは数4のごとく表される。
【0035】モーメントMPFは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角0度付近で操舵することでモーメントMRF
を発生することができるので、機体軸X周りの回転運動
を押さえることが可能となる。
【0036】また、この発明の実施の形態3では、実施
の形態2と同様の射程の延伸の効果が得られると同時
に、実施の形態2に比べて爆発ボルトなどの衝撃の大き
な部品を使用しないため、操舵翼の破損などの危険がな
く飛しょう性能の信頼性を向上できる。
【0037】実施の形態4.図4はこの発明の実施の形
態4を示す構成図であり、図4(a)は誘導飛しょう体
1が機体後方へ飛しょうする段階イの状態、図4(b)
は機体前方へ飛しょうする段階エの状態をそれぞれ示
す。15はフィン9を自由に回転させる回転機構、16
はフィン9を固定し、発信装置11の信号を受け取るこ
とでフィン9の固定を解除するロック機構である。
【0038】誘導飛しょう体1が段階イの状態を示す図
4(a)において、操舵駆動部8によって操舵翼7の揚
力面は気流VAIRに対してほぼ垂直に制御され、角度セ
ンサー10の検出値は約90度となる。この場合、発信
装置11はロック機構16に信号を送らず、フィン9は
回転しない。このとき誘導飛しょう体1の重心G周りの
モーメントMPBとMRBは数3のごとく表される。
【0039】モーメントMPBは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角90度付近で操舵することでモーメントM
RBを発生することができるので、機体軸X周りの回転運
動を押さえることが可能となる。
【0040】一方、誘導飛しょう体1が段階エの状態を
示す図4(b)において、操舵駆動部8によって操舵翼
7が回転し、角度センサー10の検出値がある値より小
さくなったとき、発信装置11はロック機構16に信号
を送り、ロック機構16が解除されることによりフィン
9は回転機構15で気流VAIRの流れに沿って自由に回
転する。フィン9は気流VAIRに対して迎角を持たない
ため、揚力を発生しない。このとき誘導飛しょう体1の
重心G周りのモーメントMPFとMRFは数4のごとく表さ
れる。
【0041】モーメントMPFは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角0度付近で操舵することでモーメントMRF
を発生することができるので、機体軸X周りの回転運動
を押さえることが可能となる。
【0042】また、この発明の実施の形態4では、実施
の形態2と同様の射程の延伸の効果が得られると同時
に、実施の形態2に比べて爆発ボルトなどの衝撃の大き
な部品を使用しないため、操舵翼の破損などの危険がな
く飛しょう性能の信頼性を向上できる。
【0043】実施の形態5.図5はこの発明の実施の形
態5を示す構成図であり、図5(a)は誘導飛しょう体
1が機体後方へ飛しょうする段階イの状態、図5(b)
は機体前方へ飛しょうする段階エの状態をそれぞれ示
す。17はフィン9を固定し、発信装置11の信号を受
け取ることでフィン9の固定を解除し、フィン9が90
度回転した位置で再び固定するロック機構である。
【0044】誘導飛しょう体1が段階イの状態を示す図
5(a)において、操舵駆動部8によって操舵翼7の揚
力面は気流VAIRに対してほぼ垂直に制御され、角度セ
ンサー10の検出値は約90度となる。この場合、発信
装置11はロック機構16に信号を送らず、フィン9は
回転しない。このとき誘導飛しょう体1の重心G周りの
モーメントMPBとMRBは数3のごとく表される。
【0045】モーメントMPBは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角90度付近で操舵することでモーメントM
RBを発生することができるので、機体軸X周りの回転運
動を押さえることが可能となる。
【0046】一方、誘導飛しょう体1が段階エの状態を
示す図5(b)において、操舵駆動部8によって操舵翼
7が回転し、角度センサー10の検出値がある値より小
さくなったとき、発信装置11はロック機構16に信号
を送り、ロック機構16が解除されることによりフィン
9は回転機構15で気流VAIRの流れに沿って自由に回
転し、フィン9が回転前からほぼ90度回転した位置で
ロック機構17が機械的にフィン9を固定する。フィン
9は固定されるため、揚力N3を発生する。このとき誘
導飛しょう体1の重心G周りのモーメントMPFとMRF
数5のごとく表される。
【0047】
【数5】
【0048】モーメントMPFは正となり、誘導飛しょう
体1は機体縦方向には空力的に静安定となる。また、操
舵翼7を舵角0度付近で操舵することでモーメントMRF
を発生することができるので、機体軸X周りの回転運動
を押さえることが可能となる。
【0049】また、この発明の実施の形態5では、実施
の形態2と同様の射程の延伸の効果が得られると同時
に、実施の形態3、実施の形態4と同様に飛しょう性能
の信頼性を向上できる。さらに、操舵翼面として操舵翼
とフィンの両方の翼面を利用できるため、操舵による機
体の姿勢の応答性が向上できる。
【0050】
【発明の効果】第1の発明によれば、航空機の後方に位
置する所定の目標体に向けて発射もしくは投下される誘
導飛しょう体において、機体前方に飛しょうしている間
だけでなく機体後方に飛しょうしている間でも機体軸周
りの回転運動を空力的に制御し、機体の姿勢制御と目標
体の補足を可能とし、結果として誘導飛しょう体の発射
後もしくは投下後の航空機の安全を確保し目標体を正確
に攻撃することができる。
【0051】また、第2の発明によれば、第1の発明と
比べて誘導飛しょう体の射程を延伸できる。
【0052】また、第3の発明によれば、第1の発明と
比べて誘導飛しょう体の射程を延伸できると同時に、第
2の発明と比べて飛しょう性能の信頼性を向上できる。
【0053】また、第4の発明によれば、第1の発明と
比べて誘導飛しょう体の射程を延伸できると同時に、第
2の発明と比べて飛しょう性能の信頼性を向上できる。
【0054】また、第5の発明によれば、第1の発明と
比べて誘導飛しょう体の射程を延伸できると同時に、第
2の発明と比べて飛しょう性能の信頼性を向上でき、さ
らには操舵翼による機体の応答性を向上できる。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す構成図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態2を示す構成図であ
る。
【図3】 この発明の実施の形態3を示す構成図であ
る。
【図4】 この発明の実施の形態4を示す構成図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態5を示す構成図であ
る。
【図6】 従来の誘導飛しょう体の挙動を示す図であ
る。
【図7】 従来の誘導飛しょう体の構成図である。
【符号の説明】
1 誘導飛しょう体 2 母機 3 目標体 4 推進装置 5 胴体 6 安定翼 7 操舵翼 8 操舵駆動部 9 フィン 10 角度センサー 11 発信装置 12 爆発ボルト 13 ヒンジ機構 14 ロック機構 15 回転機構 16 ロック機構 ア 誘導飛しょう体が母機に搭載されている段階 イ 誘導飛しょう体が機体後方に向かって飛しょうして
いる段階 ウ 誘導飛しょう体の気流に対する速度が0となる段階 エ 誘導飛しょう体が機体前方に向かって飛しょうして
いる段階

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機の後方に位置する所定の目標体に
    向けて発射もしくは投下される誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられ、前記誘導飛しょう
    体が前記航空機から分離された直後の機体における気流
    に対する相対速度が負のときの機体の空力的静安定性を
    確保する安定翼と、前記胴体の後部に設けられ、機体の
    気流に対する相対速度が負のときには舵角を90度付近
    で変化させて揚力面を気流に対してほぼ垂直にすること
    で揚力を発生せず、相対速度が正のときには舵角を0度
    付近で変化させて揚力面を気流に対してほぼ平行にする
    ことで揚力を発生する格子状の操舵翼と、この操舵翼の
    操舵軸部に設けられた操舵駆動部と、前記操舵翼の先端
    に設けられ、操舵翼が気流に対してほぼ垂直になるとき
    に機体軸周りのモーメントを発生して機体軸周りの姿勢
    制御を可能とするフィンとを備えたことを特徴とする誘
    導飛しょう体。
  2. 【請求項2】 前記操舵駆動部に設けられ、前記操舵翼
    の舵角を検出する角度センサーと、この角度センサーが
    検出した操舵翼の舵角検出値がある値以下になったとき
    に信号を発信する発信装置と、前記操舵翼と前記フィン
    の間に設けられ、通常は前記操舵翼に前記フィンを固定
    し、前記発信装置の信号を受け取ることで破壊して前記
    操舵翼と前記フィンを切り離す爆発ボルトとを備えて成
    ることを特徴とする請求項1記載の誘導飛しょう体。
  3. 【請求項3】 前記操舵駆動部に設けられ、前記操舵翼
    の舵角を検出する角度センサーと、この角度センサーが
    検出した操舵翼の舵角検出値がある値以下になったとき
    に信号を発信する発信装置と、前記操舵翼と前記フィン
    の間に設けられ、前記フィンを機体後方に折畳むヒンジ
    機構と、このヒンジ機構に設けられ、通常は前記操舵翼
    に前記フィンを固定し、前記発信装置の信号を受け取る
    ことで固定を解除するロック機構とを備えて成ることを
    特徴とする請求項1記載の誘導飛しょう体。
  4. 【請求項4】 前記操舵駆動部に設けられ、前記操舵翼
    の舵角を検出する角度センサーと、この角度センサーが
    検出した操舵翼の舵角検出値がある値以下になったとき
    に信号を発信する発信装置と、前記操舵翼と前記フィン
    の間に設けられ、前記フィンを前記操舵翼の操舵軸と同
    じ方向に自由に回転させる回転機構と、この回転機構に
    設けられ、通常は前記操舵翼に前記フィンを固定し、前
    記発信装置の信号を受け取ることで固定を解除するロッ
    ク機構とを備えて成ることを特徴とする請求項1記載の
    誘導飛しょう体。
  5. 【請求項5】 前記回転機構に設けられ、通常は前記操
    舵翼に前記フィンを固定し、前記発信装置の信号を受け
    取ることで前記フィンの固定を解除し、回転した前記フ
    ィンを90度回転した位置で再び固定するロック機構と
    を備えて成ることを特徴とする請求項4記載の誘導飛し
    ょう体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106705770A (zh) * 2017-02-23 2017-05-24 西北工业大学 一种侧窗探测条件下的导弹轨迹姿态协调控制系统及方法
CN114370790A (zh) * 2021-12-22 2022-04-19 山西中辐核仪器有限责任公司 一种弹道二维修正机构

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