JP2003114099A - 誘導飛しょう体 - Google Patents

誘導飛しょう体

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JP2003114099A
JP2003114099A JP2001306100A JP2001306100A JP2003114099A JP 2003114099 A JP2003114099 A JP 2003114099A JP 2001306100 A JP2001306100 A JP 2001306100A JP 2001306100 A JP2001306100 A JP 2001306100A JP 2003114099 A JP2003114099 A JP 2003114099A
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steering
guided
target
vehicle
blades
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JP2001306100A
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Fumiya Hiroshima
文哉 広嶋
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Mitsubishi Electric Corp
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    • F42AMMUNITION; BLASTING
    • F42BEXPLOSIVE CHARGES, e.g. FOR BLASTING, FIREWORKS, AMMUNITION
    • F42B10/00Means for influencing, e.g. improving, the aerodynamic properties of projectiles or missiles; Arrangements on projectiles or missiles for stabilising, steering, range-reducing, range-increasing or fall-retarding
    • F42B10/02Stabilising arrangements
    • F42B10/14Stabilising arrangements using fins spread or deployed after launch, e.g. after leaving the barrel
    • F42B10/143Lattice or grid fins
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F42AMMUNITION; BLASTING
    • F42BEXPLOSIVE CHARGES, e.g. FOR BLASTING, FIREWORKS, AMMUNITION
    • F42B10/00Means for influencing, e.g. improving, the aerodynamic properties of projectiles or missiles; Arrangements on projectiles or missiles for stabilising, steering, range-reducing, range-increasing or fall-retarding
    • F42B10/60Steering arrangements
    • F42B10/62Steering by movement of flight surfaces
    • F42B10/64Steering by movement of flight surfaces of fins

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛行中の全方位に位置する脅威に対処するた
めに当該航空機から分離、飛しょうさせる誘導飛しょう
体では、側方および後方目標体を捕捉追尾するのに、あ
る程度大きく旋回しなければならず、その分だけ対処す
るまでの時間がかかり、母機の安全性が低下するという
問題があった。 【解決手段】 複数の平面翼が交差して格子形状を成す
ことで平板操舵翼に比べて操舵トルクの小さくなる格子
操舵翼を使用することによって、180度以上の操舵角
を実現し、機体軸に対して垂直方向の気流中においても
姿勢制御を可能とすることにより、従来の誘導飛しょう
体と比較して、発射もしくは投下されてから目標体を捕
捉するまでの時間を短縮して母機の安全性を向上させ、
さらには射程が延伸する誘導飛しょう体を実現すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘリコプター、
飛行機などの航空機に搭載され、発射もしくは投下され
た後、当該航空機の全方位に位置する他の航空機、誘導
弾などの目標体に向けて飛しょう可能な誘導飛しょう体
に関するものでる。
【0002】
【従来の技術】航空機(以下母機とする)に搭載される
誘導飛しょう体に関する従来の技術について図を用いて
説明する。図13は母機から母機の全方位に位置する所
定の目標体に向けて発射される従来の誘導飛しょう体の
概念図である。図において1は誘導飛しょう体、2は母
機、3は母機2の前方に位置し、母機2の脅威となる航
空機、誘導弾などの目標体、4は母機2の側方に位置す
る目標体、5は母機2の後方に位置する目標体である。
誘導飛しょう体1は、その機体前方が母機2の前方(図
の左方向)を向くようにして母機2に搭載される。母機
2の周囲に前方目標体3、側方目標体4および後方目標
体5が存在した場合、誘導飛しょう体1は、母機2から
発射指令が与えられ、母機2から発射もしくは投下され
て前方目標体3、側方目標体4および後方目標体5へ向
けて飛しょうする。
【0003】図14は従来の誘導飛しょう体1の構成要
素を示す図であり、図において、6は母機2に搭載され
る誘導飛しょう体1の機体、7は機体6の前部(図の左
側)に配置され、その前部に電波センサ、光波センサな
どのシーカ部8を有する誘導装置、9は機体6の前部に
装着されたドーム、10は機体6の後部(図の右側)に
回動可能に支持された平板操舵翼、11は機体6の前部
に固定された前翼、12は誘導飛しょう体1に推進力を
与える推進装置、13は推進装置12の内部に設けられ
機体6の後方向(図の右方向)に燃焼ガスを噴出して推
進力を発生するノズル、14は機体6の推力を偏向する
ベーン15を駆動する推力偏向装置を示す。
【0004】このような誘導飛しょう体1の各構成要素
は、次のように作用する。平板操舵翼10、前翼11
は、それぞれ機体6の胴体外周を機軸方向から見て4等
分する各位置に1枚づつ計4枚が各一組となって装着さ
れ、平板操舵翼10、および前翼11と推力偏向装置1
4によって、誘導飛しょう体1の姿勢が制御される。ド
ーム9は、電波や光波を透過する素材で形成され、誘導
装置7のシーカ部8を保護するとともに、機体6の空気
抵抗を低減する作用を持つ。また、推力偏向装置14
は、ノズル13の噴出口の周辺にベーン15を設けて構
成されるものであり、後述する推力偏向角指令に応じて
ベーン15を所望の位置に駆動し、ノズル13から噴出
される推進薬の燃焼ガスを偏向させることによって、機
体6に所望の回転モーメントを発生させることができ
る。
【0005】図15は従来の誘導飛しょう体1の平板操
舵翼10を駆動する操舵翼駆動装置16の内部構成を示
すものであり、図において、17は舵角司令を受けて平
板操舵翼10を変角する操舵駆動部であり、18は操舵
駆動部17の動力を平板操舵翼10のヒンジ軸19に伝
達するアームを示す。
【0006】平板翼である平板操舵翼10を駆動するた
めにはある程度の大きさのトルクを必要とするため、て
この原理を利用し、操舵駆動部17を伸縮動作させるこ
とによって、アーム18を介して操舵駆動部17の動力
を伝達する必要がある。そのため、構成上、平板操舵翼
10の舵角は制限され、あまり大きな舵角を取ることが
出来ない。
【0007】図16は従来の誘導飛しょう体1を前方目
標体3、側方目標体4および後方目標体5へ誘導すると
ともに、機体の姿勢を制御させる制御系の構成を示す図
である。図において、20は慣性装置、21は航法計算
回路、22はゲイン計算回路、23は舵角司令計算回
路、24は推力偏向角指令計算回路である。
【0008】この制御系の動作について説明する。誘導
飛しょう体1は、発射時に母機2から前方目標体3、側
方目標体4および後方目標体5の位置、速度などを示す
目標情報が与えられる。発射後は、その目標情報に基づ
いて誘導装置7が目標体3、4および5の捜索を行い、
シーカ部8が目標体3、4および5を捕捉してその追尾
が行われる。また誘導装置7は、誘導飛しょう体1と目
標体3、4および5との間に成される目視線角度の変化
率を推定し、誘導飛しょう体1の目標体3、4および5
への誘導方向や目標速度を示す目標誘導信号を発生す
る。慣性装置20では、その内部に有する慣性センサ部
で誘導飛しょう体1の角速度と加速度が計測され、その
計測結果が慣性情報信号として航法計算回路21と、ゲ
イン計算回路22、舵角指令計算回路23、および推力
偏向角指令計算回路24に出力される。航法計算回路2
1では、誘導装置7からの目標誘導信号と慣性装置20
からの慣性情報信号に基づいて、誘導に必要な加速度指
令および角速度指令が計算される。また、誘導飛しょう
体1が母機2から発射される時に、慣性装置20は、母
機2から誘導飛しょう体1の初期高度と初期速度が与え
られる。慣性装置20では、この初期高度および速度
と、発射後に内部の慣性センサ部で計測される誘導飛し
ょう体1の角速度および加速度に基づいて内部に有する
計算部で誘導飛しょう体1の高度と速度が計算される。
さらにゲイン計算回路22では、慣性装置20で計算さ
れた高度と速度に応じてオートパイロット系ゲインが計
算される。舵角司令計算回路23および推力偏向角指令
計算回路24では、航法計算回路21から与えられる加
速度指令と慣性装置20から与えられる加速度の計測デ
ータから加速度偏差を算出し、この偏差にゲイン計算回
路22で計算されたオートパイロット系ゲインの乗数を
掛け合わせ、またこの掛け合わせた結果と慣性装置20
から与えられる角速度に基づいて、誘導飛しょう体1が
目標体3、4および5に会合するまでの所定の航法を実
現する舵角指令および推力偏向角指令をそれぞれ計算す
る。この舵角指令は操舵翼駆動装置16に出力され、平
板操舵翼10が操舵されて誘導飛しょう体1において所
要の舵角が取られる。また、推力偏向角指令は、推力偏
向装置14に入力され、所要の方向に誘導飛しょう体1
の推力が偏向される。
【0009】次に、従来の誘導飛しょう体1が、母機2
から発射されてから前方目標体3、側方目標体4および
後方目標体5に会合するまでの誘導過程について説明す
る。図17は、母機2から発射され前方目標体3、側方
目標体4および後方目標体5に向けて飛しょうする誘導
飛しょう体1の挙動を示す図である。図において、25
は、誘導飛しょう体1が例えば速度V0で飛行中の母機
2から発射され、速度Vaで飛しょうしている段階、2
6は推進装置12が点火され、誘導飛しょう体1が速度
Vbで前方目標体3を捕捉追尾して飛しょうしている段
階、27は誘導飛しょう体1が母機2からの目標情報に
基づいて速度Vcで旋回している段階、28は誘導飛し
ょう体1が速度Vdで側方目標体4を捕捉追尾して飛し
ょうしている段階、29は誘導飛しょう体1が速度Ve
で後方目標体5を捕捉追尾して飛しょうしている段階を
示す。
【0010】母機2に対して脅威となる前方目標体3の
存在が確認された場合、誘導飛しょう体1のシーカ部8
は、発射直後の段階25ですでに前方目標体3の位置す
る方向を向いているので、速やかに前方目標体3を捕捉
することができる。また、脅威となる側方目標体4ある
いは後方目標体5の存在が確認された場合、シーカ部8
の向きは、発射直後の段階25では側方目標体4の位置
する方向とは約90度、後方目標体5の位置する方向と
は約180度ずれているため、捕捉することができな
い。したがって、段階27のように旋回し、段階28あ
るいは段階29のようにシーカ部8の向きを側方目標体
4あるいは後方目標体5に向ける必要がある。
【0011】図18は従来の誘導飛しょう体1に作用す
る空力的なモーメントを示す図であり、図18(a)は
気流に対する迎角が比較的小さい場合、図18(b)は
迎角が比較的大きい場合をそれぞれ示す。
【0012】図18(a)において、Vairは気流の
速度ベクトル(対気速度)、αは機体周囲の気流に対す
る迎え角、δは平板操舵翼10の舵角、CG1は機体6
の重心、N1は平板操舵翼10を除く機体6の揚力、X
c1は重心CG1から平板操舵翼10を除く機体の空力
中心までの距離、N2は平板操舵翼10の揚力、ΔN2
は舵角δによる平板操舵翼10の揚力変化、Xc2は重
心CG1から平板操舵翼10の空力中心までの距離、M
aは重心CG1周りの回転モーメントを示す。このと
き、Maは数1に示すようになり、平板操舵翼10を操
舵して揚力変化ΔN2を制御することで、誘導飛しょう
体1の姿勢を制御することが可能となる。
【0013】
【数1】
【0014】一方、迎角αが比較的大きい場合を考え
る。図18(b)において、Mbは重心CG1周りの回
転モーメントを示す。このとき平板操舵翼10の舵角δ
は制限され大きくとれないため、気流Vairに対する
平板操舵翼10の迎角が大きくなりすぎて平板操舵翼1
0の揚力変化はほとんど無い。したがってMbは数2に
示すようになり、平板操舵翼10の操舵による誘導飛し
ょう体1の姿勢を制御することは不可能となる。
【0015】
【数2】
【0016】その結果、誘導飛しょう体1が側方目標体
4および後方目標体5に対処するためには、ある程度迎
角αを小さくする、即ちある程度大きく旋回する必要が
ある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】誘導飛しょう体が母機
から目標体に対処するために発射された場合、発射直後
から目標体を捕捉追尾するまでの間、従来例で示した図
14のような平板操舵翼と推力偏向装置を用いた誘導飛
しょう体1においては、次のような問題があった。
【0018】誘導飛しょう体1では側方目標体4および
後方目標体5を捕捉追尾するのに、ある程度大きく旋回
したうえでシーカ部8を側方目標体4および後方目標体
5の位置する方向に向けなければならず、その分だけ対
処するまでの時間がかかるという問題があった。
【0019】また、旋回時間がかかることは、即ち対処
するまでに消費する推進装置12の燃料も増えるため、
射程が短くなるという問題があった。
【0020】また、推力偏向装置14によって旋回半径
を小さくし、旋回時間を短くすることも可能ではある
が、その分の推力の損失も増大し、推進装置12の消費
燃料も増えて射程が短くなるという問題があった。
【0021】また、推力偏向装置14によって損失した
推力を補うように大容量の推進薬を搭載する場合、機体
4が大型化するという問題があった。また誘導飛しょう
体1を搭載するための航空機は、一般に搭載物の質量や
大きさに制限があるため、このような機体6の大型化に
よって搭載母機にも問題が生じる可能性があった。
【0022】この発明は係る課題を解決するためになさ
れたものであり、平板操舵翼と推力偏向装置利用した従
来の誘導飛しょう体と比較して、発射もしくは投下され
てから母機の全方位に位置する目標体を捕捉するまでの
時間が短縮され、射程が延伸される誘導飛しょう体を得
ることを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】第1の発明による誘導飛
しょう体は、飛行中の航空機から分離され、任意方向の
目標に向けて飛しょう可能な誘導飛しょう体において、
複数の平面翼を格子状に交差させて成る一体の格子翼
を、機体後方の胴体外周に等間隔に複数配置した操舵翼
と、機体軸に垂直な軸周りに180度以上の操舵角を有
して前記操舵翼を駆動する駆動装置とを備えたものであ
る。
【0024】第2の発明による誘導飛しょう体は、第1
の発明において、複数の平面翼を格子状に交差させて成
る一体の格子翼を、機体前方の胴体外周に等間隔に複数
配置した操舵翼と、機体軸に垂直な軸周りに180度以
上の操舵角を有して前記操舵翼を駆動する駆動装置とを
備えたものである。
【0025】第3の発明による誘導飛しょう体は、第1
の発明において、機体前部に配設され、機体軸に対して
垂直にガスを噴射し、機体の姿勢を制御する小型推進装
置とを備えたものである。
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1、図2、図
3、図4、図5および図6を用いてこの発明に係る実施
の形態1について説明する。図1はこの実施の形態にお
ける誘導飛しょう体30の構成要素を示す図であり、図
1(a)は機体6の側方から見た図、図1(b)は機体
6の後方から見た図を示す。図において、31は機体6
の後部(図の右側)に設けられ、複数の平面翼が交差し
て格子形状を成す格子操舵翼を示す。格子操舵翼31は
機体6の胴体外周を機軸方向から見て4等分する各位置
に1枚づつ計4枚が一組となって装着される。
【0026】図2は誘導飛しょう体30の格子操舵翼3
1を駆動する操舵翼駆動装置32の内部構成を示すもの
である。従来の誘導飛しょう体1に備えられた操舵装置
15と異なり、操舵駆動部17の動力をヒンジ軸19に
伝達するアーム18がなく、操舵駆動部16とヒンジ軸
19が直接繋がっており、動力を伝達している。これ
は、格子操舵翼31が平板操舵翼10に比べて、駆動す
るために必要なトルクが小さいためである。したがっ
て、構成上は格子操舵翼31の舵角の制限はない。
【0027】ここで、図3により格子操舵翼31の操舵
トルク特性について説明する。図3は格子操舵翼31と
平板操舵翼10の断面の様子を示す図であり、図3
(a)は格子操舵翼31の断面、図3(b)は平板操舵
翼10の断面をそれぞれ示す。図において、Naは格子
操舵翼31を構成する翼素の揚力の総和、Xaはヒンジ
軸18の位置からNaの着力点までの距離、Nbは平板
操舵翼10の揚力、Xbはヒンジ軸18の位置からNb
の着力点までの距離を示す。
【0028】図3(a)より格子操舵翼31に必要な操
舵トルクTaは数3のようになる。
【0029】
【数3】
【0030】一方、図3(b)より平板操舵翼10に必
要なトルクTbは数4のようになる。
【0031】
【数4】
【0032】格子操舵翼31の場合、構成する翼素の気
流方向の長さが平板操舵翼10の気流方向の長さに比べ
て非常に短いため、ヒンジ軸18の位置からNaの着力
点までの距離Xaもヒンジ軸18の位置からNbの着力
点までの距離Xbに比べて非常に小さくなる。したがっ
て格子操舵翼31に必要な操舵トルクTaは平板操舵翼
10に必要なトルクTbに比べて非常に小さくなる。
【0033】
【数5】
【0034】図4は誘導飛しょう体30の機体の姿勢を
制御させる制御系を示したものである。この実施の形態
においては、推力偏向装置14が無く、推力偏向角指令
計算回路24を必要としないため、従来に比べて単純化
されており、メンテナンスの負担が軽減される。
【0035】次に誘導飛しょう体30が、母機2から発
射されてから前方目標体3、側方目標体4および後方目
標体5に会合するまでの誘導過程について説明する。図
5において、33は、誘導飛しょう体30が目標を捕捉
するために操舵格子翼31の操舵によって方向転換して
いる段階、34は方向転換し側方目標体4の位置する方
向にシーカ部8を向けた段階、35はさらに方向転換し
後方目標体5の位置する方向にシーカ部8を向けた段階
を示す。段階34においては、誘導飛しょう体30は速
度Vfでほぼ横滑で飛しょうする状態、即ち気流に対し
て90度近い迎角をとっている状態である。また、段階
35においては、誘導飛しょう体30は速度Vgで後向
きに飛しょうする状態、即ち気流に対して180度近い
迎角をとっている状態である。
【0036】図6は誘導飛しょう体30に作用する空力
的なモーメントを示す図であり、図6(a)は気流に対
する迎角が比較的小さい段階25および段階35の場
合、図6(b)は迎角が比較的大きい段階34の場合を
それぞれ示す。
【0037】図6(a)において、N3は格子操舵翼3
1の揚力、ΔN3は舵角δによる格子操舵翼31の揚力
変化、Xc3は重心CG1から格子操舵翼31の空力中
心までの距離を示す。このとき、重心CG1周りの回転
モーメントMaは数6に示すようになり、格子操舵翼3
1を操舵して揚力変化ΔN3を制御することで、誘導飛
しょう体30の姿勢を制御することが可能となる。
【0038】
【数6】
【0039】一方、迎角αが比較的大きい図6(b)に
おいて、格子操舵翼31の舵角δは平板操舵翼10とは
異なり制限されないため、気流Vairに対する格子操
舵翼31の迎角を小さくすることができる。したがって
重心CG1周りの回転モーメントMbは数7に示すよう
になり、格子操舵翼31を操舵して揚力変化ΔN3を制
御することで、誘導飛しょう体30の姿勢を制御するこ
とが可能となる。
【0040】
【数7】
【0041】したがって、従来の誘導飛しょう体1と比
較して、実施の形態1の場合は目標体を捕捉するのに大
きく旋回する必要が無く、その分捕捉までの時間が短縮
される。
【0042】実施の形態2.図7および図8を用いてこ
の実施の形態2について説明する。図7はこの実施の形
態における誘導飛しょう体30の構成要素を示す図であ
る。図において、36は機体6の前部(図の左側)に設
けられ、複数の平面翼が交差して格子形状を成す格子操
舵翼を示す。格子操舵翼36は機体6の胴体外周を機軸
方向から見て4等分する各位置に1枚づつ計4枚が一組
となって装着される。また、他はこの発明に係わる実施
の形態1と同様である。
【0043】ここで誘導飛しょう体30が、母機2から
発射されてから前方目標体3、側方目標体4および後方
目標体5に会合するまでの誘導過程の中で、目標を捕捉
するために方向転換した状態における、誘導飛しょう体
30に作用する空力的なモーメントについて説明する。
【0044】図8は誘導飛しょう体30に作用する空力
的なモーメントを示す図であり、図8(a)は気流に対
する迎角が比較的小さい段階25および段階35の場
合、図8(b)は迎角が比較的大きい段階34の場合を
それぞれ示す。
【0045】図8(a)において、N4は格子操舵翼3
6の揚力、ΔN4は舵角δによる格子操舵翼36の揚力
変化、Xc4は重心CG1から格子操舵翼36の空力中
心までの距離を示す。このとき、重心CG1周りの回転
モーメントMaは数8に示すようになり、格子操舵翼3
1と格子操舵翼36を同時に操舵して揚力変化ΔN3と
ΔN4を制御することで、誘導飛しょう体30の姿勢を
制御することが可能となる。
【0046】
【数8】
【0047】一方、迎角αが比較的大きい図8(b)に
おいて、格子操舵翼36の舵角δは格子操舵翼31と同
様に制限されないため、気流Vairに対する格子操舵
翼36の迎角を小さくすることができる。したがって重
心CG1周りの回転モーメントMbは数9に示すように
なり、格子操舵翼31と格子操舵翼36を同時に操舵し
て揚力変化ΔN3とΔN4を制御することで、誘導飛し
ょう体30の姿勢を制御することが可能となる。
【0048】
【数9】
【0049】したがって、実施の形態1の場合と比較し
て、実施の形態2の場合は、格子操舵翼36の揚力変化
分ΔN4によって姿勢制御の応答が良くなり、図5の段
階33における方向転換にかかる時間が短くなるため、
その分、目標体捕捉までの時間が短縮される。
【0050】実施の形態3.図9、図10、図11およ
び図12を用いてこの実施の形態3について説明する。
図9はこの実施の形態における誘導飛しょう体30の構
成要素を示す図である。図において、37は機体6の前
部(図の左側)に設けられ、機体軸に対して垂直にガス
を噴射し、その反力で機体の姿勢を制御することを可能
とする小型推進装置(サイドスラスタ装置)を示す。サ
イドスラスタ装置37は機体6の胴体外周を機軸方向か
ら見て放射状に等分する位置に配置している。また、他
はこの発明に係わる実施の形態1と同様である
【0051】図10は誘導飛しょう体30の機体の姿勢
を制御させる制御系を示したものである。この実施の形
態においては、サイドスラスタ制御回路38で、航法計
算回路21、慣性装置20およびゲイン計算回路22の
データから、誘導飛しょう体1が目標体3、4および5
に会合するまでの所定の航法を実現するためのサイドス
ラスタ噴射司令を計算する。この噴射指令はサイドスラ
スタ装置37に出力され、適切なタイミングで噴射され
る。
【0052】次に誘導飛しょう体30が、母機2から発
射されてから前方目標体3、側方目標体4および後方目
標体5に会合するまでの誘導過程について説明する。図
11において、39は、誘導飛しょう体30が目標を捕
捉するために操舵格子翼30の操舵およびサイドスラス
タ装置37の噴射によって方向転換している段階を示
す。
【0053】図12は誘導飛しょう体30に作用する空
力的なモーメントを示す図であり、図8(a)は気流に
対する迎角が比較的小さい段階25および段階35の場
合、図8(b)は迎角が比較的大きい段階34の場合を
それぞれ示す。
【0054】図12(a)において、ΔFはサイドスラ
スタ装置37の噴射による反力、Xc5は重心CG1か
らサイドスラスタ装置37の位置までの距離を示す。こ
のとき、重心CG1周りの回転モーメントMaは数10
に示すようになり、格子操舵翼31操舵による揚力変化
ΔN3とサイドスラスタ反力ΔFを制御することで、誘
導飛しょう体30の姿勢を制御することが可能となる。
【0055】
【数10】
【0056】一方、迎角αが比較的大きい図12(b)
において、サイドスラスタ装置37の噴射による反力
は、気流Vairに対する角度にもほとんど影響されな
い。したがって重心CG1周りの回転モーメントMbは
数11に示すようになり、格子操舵翼31操舵による揚
力変化ΔN3とサイドスラスタ反力ΔFを制御すること
で、誘導飛しょう体30の姿勢を制御することが可能と
なる。
【0057】
【数11】
【0058】したがって、実施の形態1の場合と比較し
て、実施の形態3の場合は、サイドスラスタ装置37の
噴射による反力ΔFによって姿勢制御の応答が良くな
り、図11の段階39における方向転換にかかる時間が
短くなるため、その分、目標体捕捉までの時間が短縮さ
れる。
【0059】
【発明の効果】この発明に係る誘導飛しょう体は上記の
ように構成されているので、以下に記載するような効果
を奏する。
【0060】第1の発明によれば、平板操舵翼に比べて
操舵トルクの小さい格子操舵翼によって180度以上の
操舵角を実現し、機体軸に対して垂直方向の気流中にお
いても姿勢制御を可能とすることにより、従来の誘導飛
しょう体と比較して、発射もしくは投下されてから目標
体を捕捉するまでの時間が短縮され、射程が延伸される
誘導飛しょう体を得ることができる。
【0061】第2の発明によれば、平板操舵翼に比べて
操舵トルクの小さい格子操舵翼を二組使用することによ
り、第1の発明の誘導飛しょう体と比較して、発射もし
くは投下されてから目標体を捕捉するまでの時間がさら
に短縮され、射程が延伸される誘導飛しょう体を得るこ
とができる。
【0062】第3の発明によれば、操舵トルクの小さい
格子操舵翼とサイドスラスタ装置を使用することによ
り、第1の発明の誘導飛しょう体と比較して、発射もし
くは投下されてから目標体を捕捉するまでの時間がさら
に短縮され、射程が延伸される誘導飛しょう体を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態1を
示す構成図である。
【図2】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態1に
おける操舵駆動部の構成図である。
【図3】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態1に
おける操舵翼の特性を示す図である。
【図4】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態1に
おける制御系の構成図である。
【図5】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態1の
挙動を示す図である。
【図6】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態1に
おける空力的なモーメントを示す図である。
【図7】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態2を
示す構成図である。
【図8】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態2に
おける空力的なモーメントを示す図である。
【図9】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態3を
示す構成図である。
【図10】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態3
における制御系の構成図である。
【図11】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態3
の挙動を示す図である。
【図12】 この発明の誘導飛しょう体の実施の形態3
における空力的なモーメントを示す図である。
【図13】 誘導飛しょう体システムの概念を示す図で
ある。
【図14】 従来の誘導飛しょう体を示す構成図であ
る。
【図15】 従来の誘導飛しょう体の操舵駆動部の構成
図である。
【図16】 従来の誘導飛しょう体の制御系の構成図で
ある。
【図17】 従来の誘導飛しょう体の挙動を示す図であ
る。
【図18】 従来の誘導飛しょう体における空力的なモ
ーメントを示す図である。
【符号の説明】
1 従来の誘導飛しょう体 2 母機 3 前方目標体 4 側方目標体 5 後方目標体 6 機体 7 誘導装置 8 シーカ部 9 ドーム 10 平板操舵翼 11 前翼 12 推進装置 13 ノズル 14 推力偏向装置 15 ベーン 16 操舵翼駆動装置 17 操舵駆動部 18 アーム 19 ヒンジ軸 20 慣性装置 21 航法計算回路 22 ゲイン計算回路 23 舵角司令計算回路 24 推力偏向角指令計算回路 25 誘導飛しょう体が速度Vaで飛しょうする段階 26 誘導飛しょう体が速度Vbで飛しょうする段階 27 誘導飛しょう体が速度Vcで飛しょうする段階 28 誘導飛しょう体が速度Vdで飛しょうする段階 29 誘導飛しょう体が速度Veで飛しょうする段階 30 誘導飛しょう体 31 格子操舵翼 32 操舵翼駆動装置 33 誘導飛しょう体が方向転換している状態 34 誘導飛しょう体が方向転換して側方目標体に向い
た状態 35 誘導飛しょう体が方向転換して後方目標体に向い
た状態 36 格子操舵翼 37 サイドスラスタ装置 38 サイドスラスタ制御回路 39 誘導飛しょう体が方向転換している状態

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛行中の航空機から分離され、任意方向
    の目標に向けて飛しょう可能な誘導飛しょう体におい
    て、複数の平面翼を格子状に交差させて成る一体の格子
    翼を、機体後方の胴体外周に等間隔に複数配置した操舵
    翼と、機体軸に垂直な軸周りに180度以上の操舵角を
    有して前記操舵翼を駆動する駆動装置とを備えた誘導飛
    しょう体。
  2. 【請求項2】 複数の平面翼を格子状に交差させて成る
    一体の格子翼を、機体前方の胴体外周に等間隔に複数配
    置した操舵翼と、機体軸に垂直な軸周りに180度以上
    の操舵角を有して前記操舵翼を駆動する駆動装置とを備
    えたことを特徴とする請求項1記載の誘導飛しょう体。
  3. 【請求項3】 機体前部に配設され、機体軸に対して垂
    直にガスを噴射し、機体の姿勢を制御する小型推進装置
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の誘導飛しょう
    体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014145507A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 飛しょう体の制御装置、飛しょう体及び飛しょう体の制御方法
JP2015197237A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 三菱重工業株式会社 飛しょう体、及び、飛しょう体の動作方法

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