JP3076798B1 - 誘導飛しょう体 - Google Patents
誘導飛しょう体Info
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- JP3076798B1 JP3076798B1 JP11147739A JP14773999A JP3076798B1 JP 3076798 B1 JP3076798 B1 JP 3076798B1 JP 11147739 A JP11147739 A JP 11147739A JP 14773999 A JP14773999 A JP 14773999A JP 3076798 B1 JP3076798 B1 JP 3076798B1
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Abstract
【要約】
【課題】 飛行中の航空機から後方へ向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体では、機体後方に飛しょうしている間
は迎え角を増大させる頭上げのモーメントが発生し空力
的に不安定な状態が生じ、かつ、この期間が長いと射程
が短くなるという問題があった。 【解決手段】 母機から分離された誘導飛しょう体が機
体後方へ飛しょうする間は、飛しょう体前部に配置した
操舵翼の個々の空力荷重のベクトル和の揚力成分が零、
機軸方向成分が減速力となる舵角操作を実行する手順と
機体前方に飛しょうするときは飛しょう体後部に配置し
た翼を展開し頭下げのモーメントを発生させる。
る誘導飛しょう体では、機体後方に飛しょうしている間
は迎え角を増大させる頭上げのモーメントが発生し空力
的に不安定な状態が生じ、かつ、この期間が長いと射程
が短くなるという問題があった。 【解決手段】 母機から分離された誘導飛しょう体が機
体後方へ飛しょうする間は、飛しょう体前部に配置した
操舵翼の個々の空力荷重のベクトル和の揚力成分が零、
機軸方向成分が減速力となる舵角操作を実行する手順と
機体前方に飛しょうするときは飛しょう体後部に配置し
た翼を展開し頭下げのモーメントを発生させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘリコプター、
飛行機などの航空機に搭載し、当該航空機の後方に位置
する他の航空機、誘導弾などの目標体に向けて発射もし
くは投下し、後方へ向けて飛しょう可能な誘導飛しょう
体に関するものであり、さらに詳しく述べると、前記誘
導飛しょう体が気流を機体の後方から受ける誘導の初期
段階と、気流を機体の前方から受ける誘導の中期および
後期段階において、機体の姿勢を安定に保ち、かつ気流
を機体の後方から受ける初期段階の時間を短縮する誘導
飛しょう体を提案するものである。
飛行機などの航空機に搭載し、当該航空機の後方に位置
する他の航空機、誘導弾などの目標体に向けて発射もし
くは投下し、後方へ向けて飛しょう可能な誘導飛しょう
体に関するものであり、さらに詳しく述べると、前記誘
導飛しょう体が気流を機体の後方から受ける誘導の初期
段階と、気流を機体の前方から受ける誘導の中期および
後期段階において、機体の姿勢を安定に保ち、かつ気流
を機体の後方から受ける初期段階の時間を短縮する誘導
飛しょう体を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】航空機(以下母機とする)に搭載され、
後方発射可能な誘導飛しょう体に関する従来の技術を図
を用いて説明する。図15は母機から母機後方にある所
定の目標体に向けて発射される従来の誘導飛しょう体の
概念図である。図において1は後方発射可能な誘導飛し
ょう体、2は母機、3は母機2の後方で脅威となる航空
機、誘導弾などの目標体である。誘導飛しょう体1は、
その機体前方が飛行中の母機2の後方(図の右方向)を
向くようにして母機2に搭載される。母機2の後方に目
標体3が存在した場合、誘導飛しょう体1は、母機2か
ら発射指令が与えられ、母機2から分離されて目標体3
へ向けて飛しょうする。
後方発射可能な誘導飛しょう体に関する従来の技術を図
を用いて説明する。図15は母機から母機後方にある所
定の目標体に向けて発射される従来の誘導飛しょう体の
概念図である。図において1は後方発射可能な誘導飛し
ょう体、2は母機、3は母機2の後方で脅威となる航空
機、誘導弾などの目標体である。誘導飛しょう体1は、
その機体前方が飛行中の母機2の後方(図の右方向)を
向くようにして母機2に搭載される。母機2の後方に目
標体3が存在した場合、誘導飛しょう体1は、母機2か
ら発射指令が与えられ、母機2から分離されて目標体3
へ向けて飛しょうする。
【0003】図16は従来の誘導飛しょう体1の構成要
素を示す図であり、図において、4は母機2に搭載され
る誘導飛しょう体1の機体、5は機体4の前部(図の右
側)に配置され、その前部に電波センサ、光波センサな
どのシーカ部6を有する誘導装置、7は機体4の前部に
装着されたドーム、8は機体4の後部(図の左側)に固
定された安定翼である後翼、9は機体4に回動可能に支
持された操舵翼、10は前部に固定された前翼、11は
誘導飛しょう体1に推進力を発生する推進装置、12は
推進装置11を覆うように機体4の後部に装着されたカ
バーを示す。
素を示す図であり、図において、4は母機2に搭載され
る誘導飛しょう体1の機体、5は機体4の前部(図の右
側)に配置され、その前部に電波センサ、光波センサな
どのシーカ部6を有する誘導装置、7は機体4の前部に
装着されたドーム、8は機体4の後部(図の左側)に固
定された安定翼である後翼、9は機体4に回動可能に支
持された操舵翼、10は前部に固定された前翼、11は
誘導飛しょう体1に推進力を発生する推進装置、12は
推進装置11を覆うように機体4の後部に装着されたカ
バーを示す。
【0004】このような誘導飛しょう体1の各構成要素
は、次のように作用する。後翼8、操舵翼9、前翼10
は、それぞれ機体4の胴体外周を機軸方向から見て4等
分する各位置に1枚づつ計4枚が各一組となって装着さ
れ、後翼8、操舵翼9、および前翼10によって、誘導
飛しょう体1の姿勢安定が確保される。ドーム7は、電
波や光波を透過する素材で形成され、誘導装置5のシー
カ部6を保護するとともに、機体4の空気抵抗を低減す
る作用を持つ。また誘導飛しょう体1は、発射してから
しばらくは推進装置11を先頭としてドーム7から推進
装置11に向かう方向(機体後方)に飛しょうし、推進
装置11が点火されるまでの間はカバー12が装着され
る。
は、次のように作用する。後翼8、操舵翼9、前翼10
は、それぞれ機体4の胴体外周を機軸方向から見て4等
分する各位置に1枚づつ計4枚が各一組となって装着さ
れ、後翼8、操舵翼9、および前翼10によって、誘導
飛しょう体1の姿勢安定が確保される。ドーム7は、電
波や光波を透過する素材で形成され、誘導装置5のシー
カ部6を保護するとともに、機体4の空気抵抗を低減す
る作用を持つ。また誘導飛しょう体1は、発射してから
しばらくは推進装置11を先頭としてドーム7から推進
装置11に向かう方向(機体後方)に飛しょうし、推進
装置11が点火されるまでの間はカバー12が装着され
る。
【0005】図17は従来の誘導飛しょう体1を目標体
3へ誘導するとともに、機体の姿勢を安定させる制御系
の構成を示す図である。図において、13は慣性装置、
14は航法計算回路、15はゲイン計算回路、16は舵
角指令計算回路、17は操舵翼9を回動させる操舵翼駆
動装置である。
3へ誘導するとともに、機体の姿勢を安定させる制御系
の構成を示す図である。図において、13は慣性装置、
14は航法計算回路、15はゲイン計算回路、16は舵
角指令計算回路、17は操舵翼9を回動させる操舵翼駆
動装置である。
【0006】次に、この制御系の動作について説明す
る。誘導飛しょう体1は、発射時に母機2から目標体3
の位置、速度などを示す目標情報が与えられる。発射後
は、その目標情報に基づいて誘導装置5が目標体3の捜
索を行い、シーカ部6が目標体3を補足してその追尾が
行われる。また誘導装置5は、誘導飛しょう体1と目標
体3との間に成される目視線角度の変化率を推定し、誘
導飛しょう体1の目標体3への誘導方向や目標速度を示
す目標誘導信号を発生する。慣性装置13では、その内
部に有する慣性センサ部で機体4の角速度と加速度が計
測され、その計測結果が慣性情報信号として航法計算回
路14と、舵角指令計算回路16に出力される。航法計
算回路14では、誘導装置5からの目標誘導信号と慣性
装置13からの慣性情報信号に基づいて、誘導に必要な
加速度指令および角速度指令が計算される。また、誘導
飛しょう体1が母機2から発射される時に、慣性装置1
3は、母機2から誘導飛しょう体1の初期高度と初期速
度が与えられる。慣性装置13では、この初期高度およ
び速度と、発射後に内部の慣性センサ部で計測される機
体4の角速度および加速度に基づいて内部に有する計算
部で誘導飛しょう体1の高度と速度が計算される。さら
にゲイン計算回路15では、慣性装置13で計算された
高度と速度に応じてオートパイロット系ゲインが計算さ
れる。舵角指令計算回路16では、航法計算回路14か
ら与えられる加速度指令と慣性装置13から与えられる
加速度の計測データとから加速度偏差を算出し、この偏
差にゲイン計算回路15で計算されたオートパイロット
系ゲインの乗数を掛け合わせ、またこの掛け合わせ結果
と慣性装置13から与えられる角速度に基づいて、誘導
飛しょう体1が目標体3に会合するまでの所定の航法を
実現する舵角指令を計算する。この舵角指令は操舵翼駆
動装置17に出力され、操舵翼9が操舵されて誘導飛し
ょう体1において所要の舵角が取られる。
る。誘導飛しょう体1は、発射時に母機2から目標体3
の位置、速度などを示す目標情報が与えられる。発射後
は、その目標情報に基づいて誘導装置5が目標体3の捜
索を行い、シーカ部6が目標体3を補足してその追尾が
行われる。また誘導装置5は、誘導飛しょう体1と目標
体3との間に成される目視線角度の変化率を推定し、誘
導飛しょう体1の目標体3への誘導方向や目標速度を示
す目標誘導信号を発生する。慣性装置13では、その内
部に有する慣性センサ部で機体4の角速度と加速度が計
測され、その計測結果が慣性情報信号として航法計算回
路14と、舵角指令計算回路16に出力される。航法計
算回路14では、誘導装置5からの目標誘導信号と慣性
装置13からの慣性情報信号に基づいて、誘導に必要な
加速度指令および角速度指令が計算される。また、誘導
飛しょう体1が母機2から発射される時に、慣性装置1
3は、母機2から誘導飛しょう体1の初期高度と初期速
度が与えられる。慣性装置13では、この初期高度およ
び速度と、発射後に内部の慣性センサ部で計測される機
体4の角速度および加速度に基づいて内部に有する計算
部で誘導飛しょう体1の高度と速度が計算される。さら
にゲイン計算回路15では、慣性装置13で計算された
高度と速度に応じてオートパイロット系ゲインが計算さ
れる。舵角指令計算回路16では、航法計算回路14か
ら与えられる加速度指令と慣性装置13から与えられる
加速度の計測データとから加速度偏差を算出し、この偏
差にゲイン計算回路15で計算されたオートパイロット
系ゲインの乗数を掛け合わせ、またこの掛け合わせ結果
と慣性装置13から与えられる角速度に基づいて、誘導
飛しょう体1が目標体3に会合するまでの所定の航法を
実現する舵角指令を計算する。この舵角指令は操舵翼駆
動装置17に出力され、操舵翼9が操舵されて誘導飛し
ょう体1において所要の舵角が取られる。
【0007】次に、従来の誘導飛しょう体1が、母機2
から発射されてから目標体3に会合するまでの誘導過程
について説明する。
から発射されてから目標体3に会合するまでの誘導過程
について説明する。
【0008】図18は、母機2から発射され後方に向け
て飛しょうする誘導飛しょう体1の挙動を示す図であ
る。図において、18は、誘導飛しょう体1が例えば速
度V0で飛行中の母機2から後方に向けて発射され、機
体後方に向かう速度Vbで飛しょうしている段階、19
は推進装置11が点火され、誘導飛しょう体1が機体後
方を向いた速度Vcで飛しょうしている段階、20は誘
導飛しょう体1が推進装置11からドーム7に向かう方
向(機体前方)の速度Vaで飛しょうしている段階を示
す。
て飛しょうする誘導飛しょう体1の挙動を示す図であ
る。図において、18は、誘導飛しょう体1が例えば速
度V0で飛行中の母機2から後方に向けて発射され、機
体後方に向かう速度Vbで飛しょうしている段階、19
は推進装置11が点火され、誘導飛しょう体1が機体後
方を向いた速度Vcで飛しょうしている段階、20は誘
導飛しょう体1が推進装置11からドーム7に向かう方
向(機体前方)の速度Vaで飛しょうしている段階を示
す。
【0009】母機2に対して脅威となる目標体3の存在
が確認された後、母機2から発射された誘導飛しょう体
1は、推進装置11が点火される前の段階18のよう
に、母機2の速度V0とほぼ同じ機体後方に向かう飛し
ょう速度Vbで飛しょうする。その後、推進装置11が
点火されると、初期には機体後方に向かう速度Vcを持
つ段階19を経過する。その後誘導飛しょう体1は加速
され、最終的に機体前方に向かう飛しょう速度Vaを持
つ段階20に至って目標体3まで誘導される。このよう
な過程を経る間に、誘導飛しょう体1は空力的に不安定
な速度領域である機体後方に向かう速度Vcを持つ段階
19を経過し、さらに機体速度が零近傍となる速度領域
も経過していく。
が確認された後、母機2から発射された誘導飛しょう体
1は、推進装置11が点火される前の段階18のよう
に、母機2の速度V0とほぼ同じ機体後方に向かう飛し
ょう速度Vbで飛しょうする。その後、推進装置11が
点火されると、初期には機体後方に向かう速度Vcを持
つ段階19を経過する。その後誘導飛しょう体1は加速
され、最終的に機体前方に向かう飛しょう速度Vaを持
つ段階20に至って目標体3まで誘導される。このよう
な過程を経る間に、誘導飛しょう体1は空力的に不安定
な速度領域である機体後方に向かう速度Vcを持つ段階
19を経過し、さらに機体速度が零近傍となる速度領域
も経過していく。
【0010】図19は従来の誘導飛しょう体1に作用す
る空力的なモーメントを示す図であり、図19(a)は
機体前方へ飛しょうする場合、図19(b)は機体後方
へ飛しょうする場合をそれぞれ示す。図19(a)にお
いて、Vaは機体前方へ飛しょうする段階20の誘導飛
しょう体1の速度ベクトル、αは機体周囲の気流に対す
る迎え角、L1は前翼10の揚力、X1は重心CG1か
ら前翼10の空力中心までの距離、L2は後翼8の揚
力、X2は重心CG1から後翼8の空力中心までの距
離、M1は機体前方へ飛しょうする段階20の場合の重
心CG1周りの回転モーメント、Vairは気流の速度
ベクトル(対気速度)を示す。
る空力的なモーメントを示す図であり、図19(a)は
機体前方へ飛しょうする場合、図19(b)は機体後方
へ飛しょうする場合をそれぞれ示す。図19(a)にお
いて、Vaは機体前方へ飛しょうする段階20の誘導飛
しょう体1の速度ベクトル、αは機体周囲の気流に対す
る迎え角、L1は前翼10の揚力、X1は重心CG1か
ら前翼10の空力中心までの距離、L2は後翼8の揚
力、X2は重心CG1から後翼8の空力中心までの距
離、M1は機体前方へ飛しょうする段階20の場合の重
心CG1周りの回転モーメント、Vairは気流の速度
ベクトル(対気速度)を示す。
【0011】誘導飛しょう体1が機体前方へ向かう速度
Vaを持つ段階20においては、空力的な静安定性を確
保するために、例えば迎え角αの場合に数1に示すよう
に、前翼10の揚力L1、重心CG1からの距離X1、
後翼8の揚力L2および重心CG1からの距離X2との
関係から、ドーム7側で迎え角αを低減させる頭下げの
モーメントM1が発生するように構成する。(モーメン
トは頭上げ正とする。)
Vaを持つ段階20においては、空力的な静安定性を確
保するために、例えば迎え角αの場合に数1に示すよう
に、前翼10の揚力L1、重心CG1からの距離X1、
後翼8の揚力L2および重心CG1からの距離X2との
関係から、ドーム7側で迎え角αを低減させる頭下げの
モーメントM1が発生するように構成する。(モーメン
トは頭上げ正とする。)
【0012】
【数1】
【0013】すなわち、機体周囲の気流の乱れによって
気流の方向が変化するなどの外乱が作用して迎え角αが
発生しても、それを打ち消すモーメントM1が生じて機
体4の気流に対する静安定が確保できる。なお、この時
誘導飛しょう体1の空力中心は重心CG1よりも気流に
対して下流側にある。
気流の方向が変化するなどの外乱が作用して迎え角αが
発生しても、それを打ち消すモーメントM1が生じて機
体4の気流に対する静安定が確保できる。なお、この時
誘導飛しょう体1の空力中心は重心CG1よりも気流に
対して下流側にある。
【0014】一方、母機2から発射直後には、誘導飛し
ょう体1は機体後方に向かう速度を持つ段階18にな
る。ここで誘導飛しょう体1が迎え角αをとる時に、操
舵翼9が作動しない状態を仮定すると、段階20におけ
る誘導飛しょう体1の場合と同様に、操舵翼9の揚力L
1、後翼8の揚力L2が発生する。その場合に重心位置
がほぼ同一とすると、段階23の場合と同様に揚力によ
ってモーメントが発生するが、ここでのモーメントM2
は数2に示すようになるため、推進装置11側で頭上げ
のモーメントとなり迎え角αを更に増大させる方向に作
用する。
ょう体1は機体後方に向かう速度を持つ段階18にな
る。ここで誘導飛しょう体1が迎え角αをとる時に、操
舵翼9が作動しない状態を仮定すると、段階20におけ
る誘導飛しょう体1の場合と同様に、操舵翼9の揚力L
1、後翼8の揚力L2が発生する。その場合に重心位置
がほぼ同一とすると、段階23の場合と同様に揚力によ
ってモーメントが発生するが、ここでのモーメントM2
は数2に示すようになるため、推進装置11側で頭上げ
のモーメントとなり迎え角αを更に増大させる方向に作
用する。
【0015】
【数2】
【0016】その結果、前翼10と後翼8のみでは気流
に対する姿勢の維持が困難になり、絶えず操舵翼9を用
いて迎え角αによって生ずるモーメントを打ち消すモー
メントを常に発生させる必要がある。なお、この時の誘
導飛しょう体1の空力中心は重心CG1よりも気流に対
して上流側にある。
に対する姿勢の維持が困難になり、絶えず操舵翼9を用
いて迎え角αによって生ずるモーメントを打ち消すモー
メントを常に発生させる必要がある。なお、この時の誘
導飛しょう体1の空力中心は重心CG1よりも気流に対
して上流側にある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】誘導飛しょう体が母機
から後方に向けて発射された場合、その飛しょう過程に
おいて飛しょう速度が機体後方(負の速度)から前方
(正の速度)に変化する。このとき、従来の誘導飛しょ
う体1においては、次のような問題があった。
から後方に向けて発射された場合、その飛しょう過程に
おいて飛しょう速度が機体後方(負の速度)から前方
(正の速度)に変化する。このとき、従来の誘導飛しょ
う体1においては、次のような問題があった。
【0018】誘導飛しょう体1では機体後方に飛しょう
している間は後方の目標3に対して遠ざかっているため
飛しょう体が機体後方に飛しょうする期間が長いと目標
体3に対する射程距離が短くなり、最悪の場合目標体3
が前方に発射する誘導飛しょう体の射程距離の方が上回
り、母機2が危険にさらされるという問題があった。
している間は後方の目標3に対して遠ざかっているため
飛しょう体が機体後方に飛しょうする期間が長いと目標
体3に対する射程距離が短くなり、最悪の場合目標体3
が前方に発射する誘導飛しょう体の射程距離の方が上回
り、母機2が危険にさらされるという問題があった。
【0019】誘導飛しょう体1では機体後方に飛しょう
している間は前翼10と後翼8にそれぞれ作用する揚力
のバランスにより、迎え角αを増大させる頭上げのモー
メントが発生し空力的に不安定な状態が生じて、機体4
の姿勢安定の確保が困難になるという問題があった。
している間は前翼10と後翼8にそれぞれ作用する揚力
のバランスにより、迎え角αを増大させる頭上げのモー
メントが発生し空力的に不安定な状態が生じて、機体4
の姿勢安定の確保が困難になるという問題があった。
【0020】また、機体4の姿勢安定を確保するため
に、操舵翼9を用いて推力や揚力を偏向させ、この頭上
げのモーメントを打ち消す方向にモーメントを発生させ
るような機体4の姿勢制御を行ったとしても、その制御
力を上回る外乱が加わった場合には制御不能となるとい
う問題があった。
に、操舵翼9を用いて推力や揚力を偏向させ、この頭上
げのモーメントを打ち消す方向にモーメントを発生させ
るような機体4の姿勢制御を行ったとしても、その制御
力を上回る外乱が加わった場合には制御不能となるとい
う問題があった。
【0021】この発明は係る課題を解決するためになさ
れたものであり、従来のものと比較して、機体後方から
前方に向かうまでの全ての速度領域で、安定な飛しょう
を確保し、かつ機体後方へ飛しょうする時間を短縮して
より長い射程を得ることのできる誘導飛しょう体を得る
ことを目的とする。
れたものであり、従来のものと比較して、機体後方から
前方に向かうまでの全ての速度領域で、安定な飛しょう
を確保し、かつ機体後方へ飛しょうする時間を短縮して
より長い射程を得ることのできる誘導飛しょう体を得る
ことを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】第1の発明による誘導飛
しょう体は、飛行中の航空機から分離し、当該航空機の
後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、前
記誘導飛しょう体の重心に対して空力中心を誘導飛しょ
う体後方へ移動するように展開する展開翼と、前記誘導
飛しょう体の前部に配設された複数枚の操舵翼と、前記
誘導飛しょう体の飛しょう速度が零近傍であることを検
知する検知手段と、前記検知手段での検知に応じて前記
展開翼を展開する展開翼展開手段と、前記それぞれの操
舵翼に加わる揚力の機軸垂直方向成分を相殺し、かつ前
記誘導飛しょう体後方への飛しょう速度を減速するよう
に舵角操作を行う手段とを具備したものである。
しょう体は、飛行中の航空機から分離し、当該航空機の
後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、前
記誘導飛しょう体の重心に対して空力中心を誘導飛しょ
う体後方へ移動するように展開する展開翼と、前記誘導
飛しょう体の前部に配設された複数枚の操舵翼と、前記
誘導飛しょう体の飛しょう速度が零近傍であることを検
知する検知手段と、前記検知手段での検知に応じて前記
展開翼を展開する展開翼展開手段と、前記それぞれの操
舵翼に加わる揚力の機軸垂直方向成分を相殺し、かつ前
記誘導飛しょう体後方への飛しょう速度を減速するよう
に舵角操作を行う手段とを具備したものである。
【0023】第2の発明による誘導飛しょう体は、飛行
中の航空機から分離し、当該航空機の後方へ向けて飛し
ょうする誘導飛しょう体において、前記誘導飛しょう体
の後部に配設され、複数の平面翼が交差して格子形状を
なす格子翼と、前記誘導飛しょう体の前部に配設された
複数枚の操舵翼と、前記誘導飛しょう体の飛しょう速度
が零近傍であることを検知する検知手段と、前記検知手
段での検知に応じて前記格子翼を回転する格子翼回転手
段と、前記それぞれの操舵翼に加わる揚力の機軸垂直方
向成分を相殺し、かつ前記誘導飛しょう体後方への飛し
ょう速度を減速するように舵角操作を行う手段とを具備
したものである。
中の航空機から分離し、当該航空機の後方へ向けて飛し
ょうする誘導飛しょう体において、前記誘導飛しょう体
の後部に配設され、複数の平面翼が交差して格子形状を
なす格子翼と、前記誘導飛しょう体の前部に配設された
複数枚の操舵翼と、前記誘導飛しょう体の飛しょう速度
が零近傍であることを検知する検知手段と、前記検知手
段での検知に応じて前記格子翼を回転する格子翼回転手
段と、前記それぞれの操舵翼に加わる揚力の機軸垂直方
向成分を相殺し、かつ前記誘導飛しょう体後方への飛し
ょう速度を減速するように舵角操作を行う手段とを具備
したものである。
【0024】第3の発明による誘導飛しょう体は、第2
の発明による誘導飛しょう体において、前記格子翼と前
記操舵翼とをともに操舵する手段を具備したものであ
る。
の発明による誘導飛しょう体において、前記格子翼と前
記操舵翼とをともに操舵する手段を具備したものであ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1、図2および
図3を用いてこの発明に係る実施の形態1について説明
する。図1はこの実施形態における誘導飛しょう体21
の構成を示す図であり、図1(a)は機体後方へ飛しょ
うする場合、図2(b)は機体前方へ飛しょうする場合
をそれぞれ示す。図において22は機体4の前部に配置
された操舵翼、23は機体4の後部に配置された展開
翼、24は展開翼23の構成品である可動翼であり、2
5は機体4の後部に展開翼23と共に配設された展開翼
展開装置であり、その他は図16の従来例と同じもので
ある。操舵翼22、展開翼23はそれぞれ機体4の胴体
外周を機軸方向から見て4等分する各位置に1枚づつ計
4枚が一組となって装着される。展開翼展開装置25は
展開翼23にそれぞれ1台づつ装着され、可動翼24の
保持と展開を行なう。また図2はこの実施の形態におけ
る誘導飛しょう体21の構成要素を示す図である。図に
おいて、26は展開翼展開判定回路である。図3は航空
機から発射もしくは投下された誘導飛しょう体21の挙
動を示す図である。
図3を用いてこの発明に係る実施の形態1について説明
する。図1はこの実施形態における誘導飛しょう体21
の構成を示す図であり、図1(a)は機体後方へ飛しょ
うする場合、図2(b)は機体前方へ飛しょうする場合
をそれぞれ示す。図において22は機体4の前部に配置
された操舵翼、23は機体4の後部に配置された展開
翼、24は展開翼23の構成品である可動翼であり、2
5は機体4の後部に展開翼23と共に配設された展開翼
展開装置であり、その他は図16の従来例と同じもので
ある。操舵翼22、展開翼23はそれぞれ機体4の胴体
外周を機軸方向から見て4等分する各位置に1枚づつ計
4枚が一組となって装着される。展開翼展開装置25は
展開翼23にそれぞれ1台づつ装着され、可動翼24の
保持と展開を行なう。また図2はこの実施の形態におけ
る誘導飛しょう体21の構成要素を示す図である。図に
おいて、26は展開翼展開判定回路である。図3は航空
機から発射もしくは投下された誘導飛しょう体21の挙
動を示す図である。
【0026】次に動作について説明する。図3におい
て、速度V0(例えば超音速領域)で飛行する母機2か
ら発射もしくは投下された誘導飛しょう体21は、段階
27に示すように、分離直後には速度Vbで母機2の進
行方向に向かって飛しょうする。この時、図1(a)に
示すように誘導飛しょう体21は、機体4のドーム7を
後方にし、機体4に保持されたカバー12を先頭にして
機体後方に飛しょうする。この段階28では、機体4の
空気抵抗の働きにより母機2と同じ方向に向かう速度V
bは減速される。この時カバー12を備えることによっ
て推進装置11内部への気流の流入を防ぐことができ
る。
て、速度V0(例えば超音速領域)で飛行する母機2か
ら発射もしくは投下された誘導飛しょう体21は、段階
27に示すように、分離直後には速度Vbで母機2の進
行方向に向かって飛しょうする。この時、図1(a)に
示すように誘導飛しょう体21は、機体4のドーム7を
後方にし、機体4に保持されたカバー12を先頭にして
機体後方に飛しょうする。この段階28では、機体4の
空気抵抗の働きにより母機2と同じ方向に向かう速度V
bは減速される。この時カバー12を備えることによっ
て推進装置11内部への気流の流入を防ぐことができ
る。
【0027】その後、母機2より分離されてからtr1
秒後には、図3の段階28に示すように推進装置11が
点火されるとともに、カバー12の保持部材が外れてカ
バー12が機体後方に放出される段階に至る。この段階
28では、推進装置11の推進力と機体4の空気抵抗の
働きにより、母機2と同じ方向、すなわち機体後方に向
かう速度Vc(たとえば亜音速領域)は減速され、母機
2から分離されてからtw1秒後には、母機2の進行方
向とは逆の方向、すなわち機体前方に向かう速度Vaを
持つようになり、段階29に示す飛しょう状態に至る。
展開翼23は段階28までは展開翼展開装置25により
未展開の状態で保持され、段階29においては展開翼2
3は展開した状態となる。
秒後には、図3の段階28に示すように推進装置11が
点火されるとともに、カバー12の保持部材が外れてカ
バー12が機体後方に放出される段階に至る。この段階
28では、推進装置11の推進力と機体4の空気抵抗の
働きにより、母機2と同じ方向、すなわち機体後方に向
かう速度Vc(たとえば亜音速領域)は減速され、母機
2から分離されてからtw1秒後には、母機2の進行方
向とは逆の方向、すなわち機体前方に向かう速度Vaを
持つようになり、段階29に示す飛しょう状態に至る。
展開翼23は段階28までは展開翼展開装置25により
未展開の状態で保持され、段階29においては展開翼2
3は展開した状態となる。
【0028】次に、図2により展開翼23の展開制御と
その原理を説明する。慣性装置13で観測された飛しょ
う速度が展開翼展開判定回路26へ与えられる。展開翼
展開判定回路26において、この観測された飛しょう速
度が、速度零近傍の所定の速度基準値(例えば時速50
km)を下回り、機体後方から前方へと飛しょう速度が
逆転することが検知されると、展開翼展開指令が発生さ
れる。展開翼展開装置25では、展開翼展開判定回路2
6から展開翼展開指令を与えられて展開翼23を展開動
作させる。その結果図1(b)に示すように、展開翼の
翼面積が拡張された状態になり、所定の揚力を発生し、
飛しょう経路における機体4の静安定性が確保される。
その原理を説明する。慣性装置13で観測された飛しょ
う速度が展開翼展開判定回路26へ与えられる。展開翼
展開判定回路26において、この観測された飛しょう速
度が、速度零近傍の所定の速度基準値(例えば時速50
km)を下回り、機体後方から前方へと飛しょう速度が
逆転することが検知されると、展開翼展開指令が発生さ
れる。展開翼展開装置25では、展開翼展開判定回路2
6から展開翼展開指令を与えられて展開翼23を展開動
作させる。その結果図1(b)に示すように、展開翼の
翼面積が拡張された状態になり、所定の揚力を発生し、
飛しょう経路における機体4の静安定性が確保される。
【0029】ここで飛しょう速度と静安定と減速舵角と
の関係を詳細に説明する。図4(a)は展開翼23が閉
じているときに誘導飛しょう体21に作用する空力的な
力とモーメントを示す図であり、図中左側に矢視Aから
見た操舵翼22に作用する空力的な力を示す。図4
(b)は展開翼を閉じかつ誘導飛しょう体21が減速舵
角をとったときに作用する空力的な力とモーメントを示
す図であり、図中左側に矢視Aから見た操舵翼22に作
用する空力的な力を示す。図4(c)は展開翼が展開し
ているときに誘導飛しょう体21に作用する空力的なモ
ーメントを示す図である。図4は誘導飛しょう体21の
飛しょう姿勢の典型的な例を示すものであり、図4とは
異なる姿勢、たとえば飛しょう体4の機軸周りに45゜
回転した飛しょう姿勢でも同様に説明できる。
の関係を詳細に説明する。図4(a)は展開翼23が閉
じているときに誘導飛しょう体21に作用する空力的な
力とモーメントを示す図であり、図中左側に矢視Aから
見た操舵翼22に作用する空力的な力を示す。図4
(b)は展開翼を閉じかつ誘導飛しょう体21が減速舵
角をとったときに作用する空力的な力とモーメントを示
す図であり、図中左側に矢視Aから見た操舵翼22に作
用する空力的な力を示す。図4(c)は展開翼が展開し
ているときに誘導飛しょう体21に作用する空力的なモ
ーメントを示す図である。図4は誘導飛しょう体21の
飛しょう姿勢の典型的な例を示すものであり、図4とは
異なる姿勢、たとえば飛しょう体4の機軸周りに45゜
回転した飛しょう姿勢でも同様に説明できる。
【0030】誘導飛しょう体21が機体後方に向かう速
度Vbで飛しょうする図3の段階27の初期の場合に
は、展開翼23が閉じている。操舵翼22bと22dに
揚力L3bが生じ4枚の操舵翼22の合計としてL3の
揚力が生じる。展開翼23には展開前の小さな翼面積に
応じて4枚の展開翼23として合計L4の揚力が生じ
る。誘導飛しょう体21の重心CG2周りの回転モーメ
ントM3は数3のごとく表わされ、迎角αの増大を打ち
消す方向に作用し、空力的に静安定を確保できる。
度Vbで飛しょうする図3の段階27の初期の場合に
は、展開翼23が閉じている。操舵翼22bと22dに
揚力L3bが生じ4枚の操舵翼22の合計としてL3の
揚力が生じる。展開翼23には展開前の小さな翼面積に
応じて4枚の展開翼23として合計L4の揚力が生じ
る。誘導飛しょう体21の重心CG2周りの回転モーメ
ントM3は数3のごとく表わされ、迎角αの増大を打ち
消す方向に作用し、空力的に静安定を確保できる。
【0031】
【数3】
【0032】さらに、次の段階として操舵翼駆動装置1
7に減速舵角指示が出されたときの空力的な説明を減速
舵角の代表例により説明する。図4(b)において矢視
Aから見て、操舵翼22aは翼の前縁を左に、操舵翼2
2bは翼の前縁を下に、操舵翼22cは翼の前縁を右
に、操舵翼22dは翼の前縁を上になるように舵をき
る。舵をきったことにより、L3cの空力荷重が各操舵
翼22に加わる。荷重L3cのベクトル和の揚力成分は
ゼロとなり、誘導飛しょう体21の重心CG2周りの回
転モーメントには寄与しない。荷重L3cのベクトル和
の飛しょう体の進行方向成分は飛しょう体を減速させる
方向の力N1となり、誘導飛しょう体21は減速され
る。このとき誘導飛しょう体21の重心CG2周りの回
転モーメントMcは数4のごとく表わされ、力N1は迎
角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力的に静安定を
さらに確保できる。
7に減速舵角指示が出されたときの空力的な説明を減速
舵角の代表例により説明する。図4(b)において矢視
Aから見て、操舵翼22aは翼の前縁を左に、操舵翼2
2bは翼の前縁を下に、操舵翼22cは翼の前縁を右
に、操舵翼22dは翼の前縁を上になるように舵をき
る。舵をきったことにより、L3cの空力荷重が各操舵
翼22に加わる。荷重L3cのベクトル和の揚力成分は
ゼロとなり、誘導飛しょう体21の重心CG2周りの回
転モーメントには寄与しない。荷重L3cのベクトル和
の飛しょう体の進行方向成分は飛しょう体を減速させる
方向の力N1となり、誘導飛しょう体21は減速され
る。このとき誘導飛しょう体21の重心CG2周りの回
転モーメントMcは数4のごとく表わされ、力N1は迎
角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力的に静安定を
さらに確保できる。
【0033】
【数4】
【0034】また、推進装置11の推力と空気抵抗の作
用により、誘導飛しょう体21の飛しょう速度が逆転
し、速度Vaで機体前方へ飛しょうする図3の段階29
に至る場合には、展開翼23が展開する。ここで誘導飛
しょう体21が気流に対して図4(a)の場合と同じ迎
え角αをとったと仮定すると、図4(c)に示すよう
に、可動翼24の揚力L5が加わる。操舵翼22の揚力
L3、展開翼23の揚力L4とL5、操舵翼22の空力
中心と重心CG2との距離X3、展開翼23の空力中心
と重心CG2との距離X4、可動翼24の空力中心と重
心CG2との距離X5との間に数5に示すモーメントバ
ランスの関係が成り立つ。
用により、誘導飛しょう体21の飛しょう速度が逆転
し、速度Vaで機体前方へ飛しょうする図3の段階29
に至る場合には、展開翼23が展開する。ここで誘導飛
しょう体21が気流に対して図4(a)の場合と同じ迎
え角αをとったと仮定すると、図4(c)に示すよう
に、可動翼24の揚力L5が加わる。操舵翼22の揚力
L3、展開翼23の揚力L4とL5、操舵翼22の空力
中心と重心CG2との距離X3、展開翼23の空力中心
と重心CG2との距離X4、可動翼24の空力中心と重
心CG2との距離X5との間に数5に示すモーメントバ
ランスの関係が成り立つ。
【0035】
【数5】
【0036】その結果、誘導飛しょう体21が機体前方
に向けて飛しょうする場合でも、空力的な静安定が確保
され、気流に対する機体4の姿勢を安定に保つことがで
きる。
に向けて飛しょうする場合でも、空力的な静安定が確保
され、気流に対する機体4の姿勢を安定に保つことがで
きる。
【0037】次に、展開翼展開装置25の動作の一例に
ついて説明する。図5は展開翼展開装置25の動作を説
明する図であり、図5(a)は展開翼23が展開する前
の状態を示す図、図5(b)は展開翼23が展開した状
態を示す図である。図5(c)は展開前における後述す
るフックを図5(a)の矢視ア−アにより見た図であ
る。図5(d)は展開後における後述するフックを図5
(a)の矢視ア−アにより見た図である。図5(e)は
展開前における後述するピンを図5(a)の矢視イ−イ
により見た図である。図5(f)は展開後における後述
するピンを図5(a)の矢視イ−イにより見た図であ
る。図において、30は展開翼23を形成し、機体4に
設けられた固定翼であり、31は固定翼30に対し可動
翼24を回転可動に支持する軸であり、32は可動翼2
4と固定翼30にその両端を固定し可動翼24に回転力
を与えるコイルばね、33は固定翼30に配設され展開
翼展開判定装置26の指令で動作するロータリーソレノ
イド、34はロータリーソレノイド33の回転軸に固定
され、回転軸の回転に応じてかぎ状部分が可動翼24に
設けた穴に嵌合する位置に配設されたフック、35は可
動翼24の一部で後述するピンがはめあい摺動する中空
軸、36は一端が中空軸35にはめあい摺動し、他端が
固定翼30に設けられた可動翼の位置決め用穴にはめあ
う形状を有し、後述するばねの力を受けるフランジ形状
を有するピン、37はピン36と可動翼24の間にはさ
みこまれる位置に配したばねである。
ついて説明する。図5は展開翼展開装置25の動作を説
明する図であり、図5(a)は展開翼23が展開する前
の状態を示す図、図5(b)は展開翼23が展開した状
態を示す図である。図5(c)は展開前における後述す
るフックを図5(a)の矢視ア−アにより見た図であ
る。図5(d)は展開後における後述するフックを図5
(a)の矢視ア−アにより見た図である。図5(e)は
展開前における後述するピンを図5(a)の矢視イ−イ
により見た図である。図5(f)は展開後における後述
するピンを図5(a)の矢視イ−イにより見た図であ
る。図において、30は展開翼23を形成し、機体4に
設けられた固定翼であり、31は固定翼30に対し可動
翼24を回転可動に支持する軸であり、32は可動翼2
4と固定翼30にその両端を固定し可動翼24に回転力
を与えるコイルばね、33は固定翼30に配設され展開
翼展開判定装置26の指令で動作するロータリーソレノ
イド、34はロータリーソレノイド33の回転軸に固定
され、回転軸の回転に応じてかぎ状部分が可動翼24に
設けた穴に嵌合する位置に配設されたフック、35は可
動翼24の一部で後述するピンがはめあい摺動する中空
軸、36は一端が中空軸35にはめあい摺動し、他端が
固定翼30に設けられた可動翼の位置決め用穴にはめあ
う形状を有し、後述するばねの力を受けるフランジ形状
を有するピン、37はピン36と可動翼24の間にはさ
みこまれる位置に配したばねである。
【0038】図5(a)、図5(c)、図5(e)に示
すように、展開前の状態では展開翼展開判定装置26か
らの指令により、フック34が可動翼24に設けられた
穴に嵌合し、可動翼24は固定翼30の外形状の範囲内
で固定されている。ピン36はばね37により固定翼3
0の平面に押しつけられた状態で保持されている。
すように、展開前の状態では展開翼展開判定装置26か
らの指令により、フック34が可動翼24に設けられた
穴に嵌合し、可動翼24は固定翼30の外形状の範囲内
で固定されている。ピン36はばね37により固定翼3
0の平面に押しつけられた状態で保持されている。
【0039】図5(b)、図5(d)に示すように、誘
導飛しょう体21の飛しょう速度の大きさが所定値より
小さくなったことが検出されると展開翼展開判定装置2
6からロータリーソレノイド33の駆動軸を図中の例で
は反時計回りに回転する指示が出され、フック34と可
動翼24の嵌合がはずれて、可動翼24がコイルばね3
2の力で回転する。
導飛しょう体21の飛しょう速度の大きさが所定値より
小さくなったことが検出されると展開翼展開判定装置2
6からロータリーソレノイド33の駆動軸を図中の例で
は反時計回りに回転する指示が出され、フック34と可
動翼24の嵌合がはずれて、可動翼24がコイルばね3
2の力で回転する。
【0040】図5(a)、図5(f)に示すように、可
動翼24が軸30を中心に回転し、ピン36がウの位置
からエの位置に移動すると、ピン36が固定翼30に設
けられた穴に嵌合し、可動翼24は所定の位置で保持さ
れる。
動翼24が軸30を中心に回転し、ピン36がウの位置
からエの位置に移動すると、ピン36が固定翼30に設
けられた穴に嵌合し、可動翼24は所定の位置で保持さ
れる。
【0041】図6はこの発明の実施の形態1における飛
しょうプロセスを示す図である。図の簡単な説明をする
と、誘導飛しょう体21が母機2に搭載されており(S
1)、このとき展開翼23は閉じた状態である。母機2
が目標体3を確認し誘導飛しょう体21の発射指令を出
す(S2)。誘導飛しょう体21は母機2から分離され
(S3)、母機2から離れる。このとき展開翼23が閉
じているので負方向の速度での飛しょうにおいても静安
定が確保できる。操舵翼駆動装置17に減速舵角指令が
与えられ、操舵翼22は減速舵角をとり減速が加勢され
負方向の飛しょう期間が短縮される。また静安定余裕も
増す(S4)。母機前方から後方へ向かう方向と正とし
たとき、誘導飛しょう体21の速度が所定の減速舵角を
停止する速度に至ると減速舵角指令は停止される(S
5)。さらに誘導飛しょう体21の速度が零ないし零近
傍の展開翼展開速度に至ると(S7)、展開翼展開判定
装置26から展開翼展開指示が出され(S8)、展開翼
23が展開し誘導飛しょう体21の前方へ飛翔する通常
の誘導飛しょうとなる(S9)。このとき展開翼23が
展開しているので静安定が確保できる。
しょうプロセスを示す図である。図の簡単な説明をする
と、誘導飛しょう体21が母機2に搭載されており(S
1)、このとき展開翼23は閉じた状態である。母機2
が目標体3を確認し誘導飛しょう体21の発射指令を出
す(S2)。誘導飛しょう体21は母機2から分離され
(S3)、母機2から離れる。このとき展開翼23が閉
じているので負方向の速度での飛しょうにおいても静安
定が確保できる。操舵翼駆動装置17に減速舵角指令が
与えられ、操舵翼22は減速舵角をとり減速が加勢され
負方向の飛しょう期間が短縮される。また静安定余裕も
増す(S4)。母機前方から後方へ向かう方向と正とし
たとき、誘導飛しょう体21の速度が所定の減速舵角を
停止する速度に至ると減速舵角指令は停止される(S
5)。さらに誘導飛しょう体21の速度が零ないし零近
傍の展開翼展開速度に至ると(S7)、展開翼展開判定
装置26から展開翼展開指示が出され(S8)、展開翼
23が展開し誘導飛しょう体21の前方へ飛翔する通常
の誘導飛しょうとなる(S9)。このとき展開翼23が
展開しているので静安定が確保できる。
【0042】上記動作により、誘導飛しょう体21が負
方向の速度領域と正方向の速度領域に渡り静安定を確保
できる。
方向の速度領域と正方向の速度領域に渡り静安定を確保
できる。
【0043】また、負方向の速度領域では減速が加勢さ
れ負方向での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、
正方向への飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体21の
射程が長くなる。
れ負方向での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、
正方向への飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体21の
射程が長くなる。
【0044】実施の形態2.図7、図8および図9を用
いてこの発明に係わる実施の形態2について説明する。
図7はこの実施形態における誘導飛しょう体21の構成
を示す図であり、図7(a)は機体後方へ飛しょうする
場合、図7(b)は機体前方へ飛しょうする場合をそれ
ぞれ示す。図において38は機体4の後部(図の左側)
に設けられ、複数の平面翼が交差して格子形状をなす格
子翼、39は機体4の後部に格子翼38と共に配設され
た格子翼回転装置であり、その他は図1の実施の形態1
と同じものである。操舵翼22、格子翼38はそれぞれ
機体4の胴体外周を機軸方向から見て4等分する各位置
に1枚づつ計4枚が一組となって装着される。格子翼回
転装置39は格子翼38にそれぞれ1台づつ装着され
る。格子翼回転装置39は、格子翼38を形成する複数
の平面翼が気流に晒されない方向(図中ウ−ウの向
き)、格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒さ
れる方向(図中エ−エの向き)またはその間の角度に格
子翼38を回転し保持する。また図8はこの実施の形態
における誘導飛しょう体21の構成要素を示す図であ
る。図において、40は格子翼回転判定回路である。図
9は航空機から発射もしくは投下された誘導飛しょう体
21の挙動を示す図である。
いてこの発明に係わる実施の形態2について説明する。
図7はこの実施形態における誘導飛しょう体21の構成
を示す図であり、図7(a)は機体後方へ飛しょうする
場合、図7(b)は機体前方へ飛しょうする場合をそれ
ぞれ示す。図において38は機体4の後部(図の左側)
に設けられ、複数の平面翼が交差して格子形状をなす格
子翼、39は機体4の後部に格子翼38と共に配設され
た格子翼回転装置であり、その他は図1の実施の形態1
と同じものである。操舵翼22、格子翼38はそれぞれ
機体4の胴体外周を機軸方向から見て4等分する各位置
に1枚づつ計4枚が一組となって装着される。格子翼回
転装置39は格子翼38にそれぞれ1台づつ装着され
る。格子翼回転装置39は、格子翼38を形成する複数
の平面翼が気流に晒されない方向(図中ウ−ウの向
き)、格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒さ
れる方向(図中エ−エの向き)またはその間の角度に格
子翼38を回転し保持する。また図8はこの実施の形態
における誘導飛しょう体21の構成要素を示す図であ
る。図において、40は格子翼回転判定回路である。図
9は航空機から発射もしくは投下された誘導飛しょう体
21の挙動を示す図である。
【0045】次に動作について説明する。図9におい
て、速度V0(例えば超音速領域)で飛行する母機2か
ら発射もしくは投下された誘導飛しょう体21は、段階
27に示すように、分離直後には速度Vbで母機2の進
行方向に向かって飛しょうする。この時、図7(a)に
示すように誘導飛しょう体21は、機体4のドーム7を
後方にし、機体4に保持されたカバー12を先頭にして
機体後方に飛しょうする。この段階27では、機体4の
空気抵抗の働きにより母機2と同じ方向に向かう速度V
bは減速される。この時カバー12を備えることによっ
て推進装置11内部への気流の流入を防ぐことができ
る。
て、速度V0(例えば超音速領域)で飛行する母機2か
ら発射もしくは投下された誘導飛しょう体21は、段階
27に示すように、分離直後には速度Vbで母機2の進
行方向に向かって飛しょうする。この時、図7(a)に
示すように誘導飛しょう体21は、機体4のドーム7を
後方にし、機体4に保持されたカバー12を先頭にして
機体後方に飛しょうする。この段階27では、機体4の
空気抵抗の働きにより母機2と同じ方向に向かう速度V
bは減速される。この時カバー12を備えることによっ
て推進装置11内部への気流の流入を防ぐことができ
る。
【0046】その後、母機2より分離されてからtr1
秒後には、図9の段階28に示すように推進装置11が
点火されるとともに、カバー12の保持部材が外れてカ
バー12が機体後方に放出される段階に至る。この段階
28では、推進装置11の推進力と機体4の空気抵抗の
働きにより、母機2と同じ方向、すなわち機体後方に向
かう速度Vc(たとえば亜音速領域)は減速され、母機
2から分離されてからtw1秒後には、母機2の進行方
向とは逆の方向、すなわち機体前方に向かう速度Vaを
持つようになり、段階29に示す飛しょう状態に至る。
また、誘導飛しょう体21は、母機2から分離される時
に母機2より点火時間tr1を設定するための情報が与
えられ、推進装置11において予め点火時間tr1が設
定される。格子翼38は段階28までは格子翼回転装置
39により格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に
晒されない方向に保持され、段階29では格子翼38を
形成する複数の平面翼が気流に晒される方向に保持され
る。
秒後には、図9の段階28に示すように推進装置11が
点火されるとともに、カバー12の保持部材が外れてカ
バー12が機体後方に放出される段階に至る。この段階
28では、推進装置11の推進力と機体4の空気抵抗の
働きにより、母機2と同じ方向、すなわち機体後方に向
かう速度Vc(たとえば亜音速領域)は減速され、母機
2から分離されてからtw1秒後には、母機2の進行方
向とは逆の方向、すなわち機体前方に向かう速度Vaを
持つようになり、段階29に示す飛しょう状態に至る。
また、誘導飛しょう体21は、母機2から分離される時
に母機2より点火時間tr1を設定するための情報が与
えられ、推進装置11において予め点火時間tr1が設
定される。格子翼38は段階28までは格子翼回転装置
39により格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に
晒されない方向に保持され、段階29では格子翼38を
形成する複数の平面翼が気流に晒される方向に保持され
る。
【0047】次に、図8により格子翼38の回転制御と
その原理を説明する。慣性装置13で観測された飛しょ
う速度が格子翼回転判定回路40へ与えられる。格子翼
回転判定回路40において、この観測された飛しょう速
度が、速度零近傍の所定の速度基準値(例えば時速50
km)を下回り、機体後方から前方へと飛しょう速度が
逆転することが検知されると、格子翼回転指令が発生さ
れる。格子翼回転装置39では、格子翼回転判定回路4
0から格子翼回転指令を与えられて格子翼38を回転さ
せる。その結果図7(b)に示すように、格子翼38を
形成する複数の平面翼が気流に晒される状態になり、所
定の揚力を発生し、飛しょう経路における機体4の静安
定性が確保される。
その原理を説明する。慣性装置13で観測された飛しょ
う速度が格子翼回転判定回路40へ与えられる。格子翼
回転判定回路40において、この観測された飛しょう速
度が、速度零近傍の所定の速度基準値(例えば時速50
km)を下回り、機体後方から前方へと飛しょう速度が
逆転することが検知されると、格子翼回転指令が発生さ
れる。格子翼回転装置39では、格子翼回転判定回路4
0から格子翼回転指令を与えられて格子翼38を回転さ
せる。その結果図7(b)に示すように、格子翼38を
形成する複数の平面翼が気流に晒される状態になり、所
定の揚力を発生し、飛しょう経路における機体4の静安
定性が確保される。
【0048】ここで飛しょう速度と静安定と減速舵角と
の関係を詳細に説明する。図10(a)は格子翼38を
形成する複数の平面翼が気流に晒されない方向に保持さ
れたときに誘導飛しょう体21に作用する空力的な力と
モーメントを示す図であり、図中左側に矢視Aから見た
操舵翼22に作用する空力的な力を示す。図10(b)
は格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒されな
い方向に保持されかつ誘導飛しょう体21が減速舵角を
とったときに作用する空力的な力とモーメントを示す図
であり、図中左側に矢視Aから見た操舵翼22に作用す
る空力的な力を示す。図10(c)は格子翼38を形成
する複数の平面翼が気流に晒される方向に保持されたと
きに誘導飛しょう体21に作用する空力的なモーメント
を示す図である。図10は誘導飛しょう体19の飛しょ
う姿勢の典型的な例を示すものであり、図10とは異な
る飛しょう姿勢、たとえば飛しょう体4の機軸周りに4
5゜回転した飛しょう姿勢でも同様に説明できる。
の関係を詳細に説明する。図10(a)は格子翼38を
形成する複数の平面翼が気流に晒されない方向に保持さ
れたときに誘導飛しょう体21に作用する空力的な力と
モーメントを示す図であり、図中左側に矢視Aから見た
操舵翼22に作用する空力的な力を示す。図10(b)
は格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒されな
い方向に保持されかつ誘導飛しょう体21が減速舵角を
とったときに作用する空力的な力とモーメントを示す図
であり、図中左側に矢視Aから見た操舵翼22に作用す
る空力的な力を示す。図10(c)は格子翼38を形成
する複数の平面翼が気流に晒される方向に保持されたと
きに誘導飛しょう体21に作用する空力的なモーメント
を示す図である。図10は誘導飛しょう体19の飛しょ
う姿勢の典型的な例を示すものであり、図10とは異な
る飛しょう姿勢、たとえば飛しょう体4の機軸周りに4
5゜回転した飛しょう姿勢でも同様に説明できる。
【0049】誘導飛しょう体21が機体後方に向かう速
度Vbで飛しょうする図9の段階27の初期の場合に
は、格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒され
ない方向に保持されている。操舵翼22bと22dに揚
力L6bが生じ全操舵翼22としてL6の揚力が生じ
る。このとき格子翼38を形成する複数の平面翼が気流
に晒されないので、格子翼38は揚力を生じない。誘導
飛しょう体21の重心CG3周りの回転モーメントM5
は数6のごとく表わされ、迎角αの増大を打ち消す方向
に作用し、空力的に静安定を確保できる。
度Vbで飛しょうする図9の段階27の初期の場合に
は、格子翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒され
ない方向に保持されている。操舵翼22bと22dに揚
力L6bが生じ全操舵翼22としてL6の揚力が生じ
る。このとき格子翼38を形成する複数の平面翼が気流
に晒されないので、格子翼38は揚力を生じない。誘導
飛しょう体21の重心CG3周りの回転モーメントM5
は数6のごとく表わされ、迎角αの増大を打ち消す方向
に作用し、空力的に静安定を確保できる。
【0050】
【数6】
【0051】さらに、次の段階として操舵翼駆動装置1
7に減速舵角指示が出されたときの空力的な説明を減速
舵角の代表例により説明する。図10(b)において矢
視Aから見て、操舵翼22aは翼の前縁を左に、操舵翼
22bは翼の前縁を下に、操舵翼22cは翼の前縁を右
に、操舵翼22dは翼の前縁を上になるように舵をき
る。舵をきったことにより、L6cの空力荷重が各操舵
翼22に加わる。荷重L6cのベクトル和の揚力成分は
零となり、荷重L6cのベクトル和の飛しょう体の進行
方向成分は飛しょう体を減速させる方向の力N2とな
り、誘導飛しょう体21は減速される。このとき誘導飛
しょう体21の重心CG2周りの回転モーメントM5は
数7のごとく表わされ、力N2は迎角αの増大を打ち消
す方向に作用し、空力的に静安定をさらに確保できる。
7に減速舵角指示が出されたときの空力的な説明を減速
舵角の代表例により説明する。図10(b)において矢
視Aから見て、操舵翼22aは翼の前縁を左に、操舵翼
22bは翼の前縁を下に、操舵翼22cは翼の前縁を右
に、操舵翼22dは翼の前縁を上になるように舵をき
る。舵をきったことにより、L6cの空力荷重が各操舵
翼22に加わる。荷重L6cのベクトル和の揚力成分は
零となり、荷重L6cのベクトル和の飛しょう体の進行
方向成分は飛しょう体を減速させる方向の力N2とな
り、誘導飛しょう体21は減速される。このとき誘導飛
しょう体21の重心CG2周りの回転モーメントM5は
数7のごとく表わされ、力N2は迎角αの増大を打ち消
す方向に作用し、空力的に静安定をさらに確保できる。
【0052】
【数7】
【0053】また、推進装置11の推力と空気抵抗の作
用により、誘導飛しょう体21の飛しょう速度が逆転
し、速度Vaで機体前方へ飛しょうする図9の段階29
に至る場合には、格子翼38を形成する複数の平面翼が
気流に晒される。ここで誘導飛しょう体21が気流に対
して図10(a)の場合と同じ迎え角αをとったと仮定
すると、図10(c)に示すように、格子翼38の揚力
L7が生じる。操舵翼22の揚力L6、格子翼38の揚
力L7、操舵翼22の空力中心と重心CG3との距離X
6、格子翼38の空力中心と重心CG3との距離X7と
の間に数8に示すモーメントバランスの関係が成り立
つ。
用により、誘導飛しょう体21の飛しょう速度が逆転
し、速度Vaで機体前方へ飛しょうする図9の段階29
に至る場合には、格子翼38を形成する複数の平面翼が
気流に晒される。ここで誘導飛しょう体21が気流に対
して図10(a)の場合と同じ迎え角αをとったと仮定
すると、図10(c)に示すように、格子翼38の揚力
L7が生じる。操舵翼22の揚力L6、格子翼38の揚
力L7、操舵翼22の空力中心と重心CG3との距離X
6、格子翼38の空力中心と重心CG3との距離X7と
の間に数8に示すモーメントバランスの関係が成り立
つ。
【0054】
【数8】
【0055】その結果、誘導飛しょう体21が機体前方
に向けて飛しょうする場合でも、空力的な静安定が確保
され、気流に対する機体4の姿勢を安定に保つことがで
きる。
に向けて飛しょうする場合でも、空力的な静安定が確保
され、気流に対する機体4の姿勢を安定に保つことがで
きる。
【0056】次に、格子翼回転装置38の一例について
説明する。図11は格子翼回転装置39の動作を説明す
る図である。図において、41は格子翼38の軸と機体
4の間に配置され格子翼38を回転可動に支持する軸受
であり、42は格子翼38の軸に固定されたホイールギ
ヤであり、43は後述するモーターの軸に固定され、ホ
イールギヤ42とかみ合うウォームギヤであり、44は
機体4に固定され格子翼回転判定回路40からの指令に
より回転するモーターである。
説明する。図11は格子翼回転装置39の動作を説明す
る図である。図において、41は格子翼38の軸と機体
4の間に配置され格子翼38を回転可動に支持する軸受
であり、42は格子翼38の軸に固定されたホイールギ
ヤであり、43は後述するモーターの軸に固定され、ホ
イールギヤ42とかみ合うウォームギヤであり、44は
機体4に固定され格子翼回転判定回路40からの指令に
より回転するモーターである。
【0057】格子翼回転判定回路40からの指令により
モーター44が回転すると、ウォームギヤ43が回転
し、ホイールギヤ42を介して格子翼38の軸に回転が
伝達され格子翼38が回転する。格子翼回転判定回路4
0からの指令によりモーター44の回転が保持されると
格子翼38の回転が保持される。
モーター44が回転すると、ウォームギヤ43が回転
し、ホイールギヤ42を介して格子翼38の軸に回転が
伝達され格子翼38が回転する。格子翼回転判定回路4
0からの指令によりモーター44の回転が保持されると
格子翼38の回転が保持される。
【0058】図12はこの発明の実施の形態1における
飛しょうプロセスを示す図である。図の簡単な説明をす
ると、誘導飛しょう体21が母機2に搭載されており
(S1)、このとき格子翼38は格子翼38を形成する
複数の平面翼が気流に晒されない方向を向いた状態であ
る。母機2が目標体3を確認し誘導飛しょう体21の発
射指令を出す(S2)。誘導飛しょう体21は母機2か
ら分離され(S3)、母機2から離れる。このとき格子
翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒されない方向
を向いた状態であるので揚力が発生せず負方向の速度で
の飛しょうにおいても静安定が確保できる。操舵翼駆動
装置17に減速舵角指令が与えられ、操舵翼22は減速
舵角をとり減速が加勢され負方向の飛しょう期間が短縮
される。また静安定余裕も増す(S4)。母機前方から
後方へ向かう方向と正としたとき、誘導飛しょう体21
の速度が所定の減速舵角を停止する速度に至ると減速舵
角指示は停止される(S5)。さらに誘導飛しょう体2
1の速度が零ないし零近傍の格子翼回転速度に至ると
(S7)、格子翼回転判定回路40から格子翼回転指示
が出され(S8)、格子翼38が回転し誘導飛しょう体
21の前方へ飛翔する通常の誘導飛しょうとなる(S
9)。このとき格子翼38を形成する複数の平面翼が気
流に晒されるので揚力が生じ静安定が確保できる。
飛しょうプロセスを示す図である。図の簡単な説明をす
ると、誘導飛しょう体21が母機2に搭載されており
(S1)、このとき格子翼38は格子翼38を形成する
複数の平面翼が気流に晒されない方向を向いた状態であ
る。母機2が目標体3を確認し誘導飛しょう体21の発
射指令を出す(S2)。誘導飛しょう体21は母機2か
ら分離され(S3)、母機2から離れる。このとき格子
翼38を形成する複数の平面翼が気流に晒されない方向
を向いた状態であるので揚力が発生せず負方向の速度で
の飛しょうにおいても静安定が確保できる。操舵翼駆動
装置17に減速舵角指令が与えられ、操舵翼22は減速
舵角をとり減速が加勢され負方向の飛しょう期間が短縮
される。また静安定余裕も増す(S4)。母機前方から
後方へ向かう方向と正としたとき、誘導飛しょう体21
の速度が所定の減速舵角を停止する速度に至ると減速舵
角指示は停止される(S5)。さらに誘導飛しょう体2
1の速度が零ないし零近傍の格子翼回転速度に至ると
(S7)、格子翼回転判定回路40から格子翼回転指示
が出され(S8)、格子翼38が回転し誘導飛しょう体
21の前方へ飛翔する通常の誘導飛しょうとなる(S
9)。このとき格子翼38を形成する複数の平面翼が気
流に晒されるので揚力が生じ静安定が確保できる。
【0059】上記動作により、誘導飛しょう体21が負
方向の速度領域と正方向の速度領域に渡り静安定を確保
できる。
方向の速度領域と正方向の速度領域に渡り静安定を確保
できる。
【0060】また、負方向の速度領域では減速が加勢さ
れ負方向での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、
正方向への飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体21の
射程が長くなる。
れ負方向での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、
正方向への飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体21の
射程が長くなる。
【0061】実施の形態3.図13はこの発明に係る実
施の形態3における誘導飛しょう体21の構成要素を示
すものであり、他はこの発明に係る実施の形態2と同様
である。
施の形態3における誘導飛しょう体21の構成要素を示
すものであり、他はこの発明に係る実施の形態2と同様
である。
【0062】図13において、舵角指令計算回路16か
ら操舵翼駆動装置17と格子翼回転装置39へ舵角指令
を与える。その他はこの発明に係る実施の形態2と同様
である。
ら操舵翼駆動装置17と格子翼回転装置39へ舵角指令
を与える。その他はこの発明に係る実施の形態2と同様
である。
【0063】図14はこの発明の実施の形態3における
飛しょうプロセスを示す図である。ステップ8(S8)
までは、実施の形態2と同じであり、ステップ9(S
9)以降について説明する。格子翼38は格子翼38を
形成する平面翼が気流に晒される状態になると揚力が生
じ静安定性が確保できる。また格子翼38は、格子翼回
転装置39により舵角指令計算回路16の指示にしたが
って翼の角度を変更できるので、操舵翼22と同等の機
能を持ち、操舵翼22と格子翼38との複合操舵ないし
は格子翼38単体での機体制御ができる。複合操舵で機
体制御する場合、機体の応答性が向上することが知られ
ており、目標体に命中する能力が向上する。また格子翼
は、軸周りの回転に必要なモーメントが同等の揚力特性
を有する通常の平面翼より小さいことが知られており、
格子翼38単体で機体制御する場合は、回転に必要なモ
ーメントが小さくなり、駆動する電力が少なくすむ。
飛しょうプロセスを示す図である。ステップ8(S8)
までは、実施の形態2と同じであり、ステップ9(S
9)以降について説明する。格子翼38は格子翼38を
形成する平面翼が気流に晒される状態になると揚力が生
じ静安定性が確保できる。また格子翼38は、格子翼回
転装置39により舵角指令計算回路16の指示にしたが
って翼の角度を変更できるので、操舵翼22と同等の機
能を持ち、操舵翼22と格子翼38との複合操舵ないし
は格子翼38単体での機体制御ができる。複合操舵で機
体制御する場合、機体の応答性が向上することが知られ
ており、目標体に命中する能力が向上する。また格子翼
は、軸周りの回転に必要なモーメントが同等の揚力特性
を有する通常の平面翼より小さいことが知られており、
格子翼38単体で機体制御する場合は、回転に必要なモ
ーメントが小さくなり、駆動する電力が少なくすむ。
【0064】上記動作により、誘導飛しょう体21が負
方向の速度領域と正方向の速度領域に渡り静安定を確保
できる。
方向の速度領域と正方向の速度領域に渡り静安定を確保
できる。
【0065】また、負方向の速度領域では減速が加勢さ
れ負方向での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、
正方向への飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体21の
射程が長くなる。
れ負方向での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、
正方向への飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体21の
射程が長くなる。
【0066】また、目標体に命中する能力が向上し、駆
動する電力が少なくてすむ。
動する電力が少なくてすむ。
【0067】
【発明の効果】この発明に係る誘導飛しょう体は上記の
ように構成されているので、以下に記載するような効果
を奏する。
ように構成されているので、以下に記載するような効果
を奏する。
【0068】第1から第2の発明によれば、航空機から
分離され航空機後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう
体において、飛しょう速度が誘導飛しょう体の後方のと
きに減速舵角をとることにより、減速が加勢され負方向
での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、正方向へ
の飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体の射程が長くな
る。また、同時に静安定をさらに確保できる。
分離され航空機後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう
体において、飛しょう速度が誘導飛しょう体の後方のと
きに減速舵角をとることにより、減速が加勢され負方向
での飛しょう時間が従来に比べ短縮された分、正方向へ
の飛しょう時間が増え、誘導飛しょう体の射程が長くな
る。また、同時に静安定をさらに確保できる。
【0069】第3の発明によれば、航空機から分離され
航空機後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
て、飛しょう速度が誘導飛しょう体の後方のときに減速
舵角をとることにより、減速が加勢され負方向での飛し
ょう時間が従来に比べ短縮された分、正方向への飛しょ
う時間が増え、誘導飛しょう体の射程が長くなる。ま
た、同時に静安定をさらに確保できる。さらに目標体に
命中する能力が向上し、駆動電力を少なくすることがで
き、誘導飛しょう体の軽量化・小型化が可能となる。
航空機後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
て、飛しょう速度が誘導飛しょう体の後方のときに減速
舵角をとることにより、減速が加勢され負方向での飛し
ょう時間が従来に比べ短縮された分、正方向への飛しょ
う時間が増え、誘導飛しょう体の射程が長くなる。ま
た、同時に静安定をさらに確保できる。さらに目標体に
命中する能力が向上し、駆動電力を少なくすることがで
き、誘導飛しょう体の軽量化・小型化が可能となる。
【図1】 この発明の実施の形態1の誘導飛しょう体の
構成図である。
構成図である。
【図2】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
1を示す制御系の構成図である。
1を示す制御系の構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態1の挙動を示す図であ
る。
る。
【図4】 この発明の実施の形態1における空力的なモ
ーメントを示す図である。
ーメントを示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1における展開翼展開
装置を説明する図である。
装置を説明する図である。
【図6】 この発明の実施の形態1における飛しょうプ
ロセスを説明する図である。
ロセスを説明する図である。
【図7】 この発明の実施の形態2の誘導飛しょう体の
構成図である。
構成図である。
【図8】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
2を示す制御系の構成図である。
2を示す制御系の構成図である。
【図9】 この発明の実施の形態2の挙動を示す図であ
る。
る。
【図10】 この発明の実施の形態2における空力的な
モーメントを示す図である。
モーメントを示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態2における格子翼回
転装置を説明する図である。
転装置を説明する図である。
【図12】 この発明の実施の形態2における飛しょう
プロセスを説明する図である。
プロセスを説明する図である。
【図13】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形
態3を示す制御系の構成図である。
態3を示す制御系の構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態3における飛しょう
プロセスを説明する図である。
プロセスを説明する図である。
【図15】 航空機に搭載された誘導飛しょう体の外観
を示す図である。
を示す図である。
【図16】 従来の誘導飛しょう体を示す構成図であ
る。
る。
【図17】 従来の誘導飛しょう体の制御系の構成図で
ある。
ある。
【図18】 従来の誘導飛しょう体の挙動を示す図であ
る。
る。
【図19】 従来の誘導飛しょう体の空力的なモーメン
トを示す図である。
トを示す図である。
2 母機、3 目標体、4 機体、5 誘導装置、6
シーカ部、7 ドーム、8 後翼、9 操舵翼、10
前翼、11 推進装置、12 カバー、13慣性装置、
14 航法計算回路、15 ゲイン計算回路、16 舵
角指令計算回路、17 操舵翼駆動装置、22 操舵
翼、23 展開翼、24 可動翼、25展開翼展開装
置、26 展開翼展開判定装置、30 固定翼、31
軸、32コイルばね、33 ロータリーソレノイド、3
4 フック、35 中空軸、36 ピン、37 ばね、
38 格子翼、39 格子翼回転装置、40 格子翼回
転判定回路、41 軸受、42 ホイールギア、43
ウォームギア、44 モーター。
シーカ部、7 ドーム、8 後翼、9 操舵翼、10
前翼、11 推進装置、12 カバー、13慣性装置、
14 航法計算回路、15 ゲイン計算回路、16 舵
角指令計算回路、17 操舵翼駆動装置、22 操舵
翼、23 展開翼、24 可動翼、25展開翼展開装
置、26 展開翼展開判定装置、30 固定翼、31
軸、32コイルばね、33 ロータリーソレノイド、3
4 フック、35 中空軸、36 ピン、37 ばね、
38 格子翼、39 格子翼回転装置、40 格子翼回
転判定回路、41 軸受、42 ホイールギア、43
ウォームギア、44 モーター。
Claims (3)
- 【請求項1】 飛行中の航空機から分離し、当該航空機
の後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、
前記誘導飛しょう体の重心に対して空力中心を誘導飛し
ょう体後方へ移動するように展開する展開翼と、前記誘
導飛しょう体の前部に配設された複数枚の操舵翼と、前
記誘導飛しょう体の飛しょう速度が零近傍であることを
検知する検知手段と、前記検知手段での検知に応じて前
記展開翼を展開する展開翼展開手段と、前記それぞれの
操舵翼に加わる揚力の機軸垂直方向成分を相殺し、かつ
前記誘導飛しょう体後方への飛しょう速度を減速するよ
うに舵角操作を行う手段とを具備したことを特徴とする
誘導飛しょう体。 - 【請求項2】 飛行中の航空機から分離し、当該航空機
の後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、
前記誘導飛しょう体の後部に配設され、複数の平面翼が
交差して格子形状をなす格子翼と、前記誘導飛しょう体
の前部に配設された複数枚の操舵翼と、前記誘導飛しょ
う体の飛しょう速度が零近傍であることを検知する検知
手段と、前記検知手段での検知に応じて前記格子翼を回
転する格子翼回転手段と、前記それぞれの操舵翼に加わ
る揚力の機軸垂直方向成分を相殺し、かつ前記誘導飛し
ょう体後方への飛しょう速度を減速するように舵角操作
を行う手段とを具備したことを特徴とする誘導飛しょう
体。 - 【請求項3】 請求項2の誘導飛しょう体において、前
記格子翼と前記操舵翼とをともに操舵する手段を具備し
たことを特徴とする誘導飛しょう体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11147739A JP3076798B1 (ja) | 1999-05-27 | 1999-05-27 | 誘導飛しょう体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11147739A JP3076798B1 (ja) | 1999-05-27 | 1999-05-27 | 誘導飛しょう体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2000337799A JP2000337799A (ja) | 2000-12-08 |
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ID=15437059
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---|---|---|---|
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Cited By (1)
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