JP2001141395A - 誘導飛しょう体 - Google Patents

誘導飛しょう体

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JP2001141395A
JP2001141395A JP31944799A JP31944799A JP2001141395A JP 2001141395 A JP2001141395 A JP 2001141395A JP 31944799 A JP31944799 A JP 31944799A JP 31944799 A JP31944799 A JP 31944799A JP 2001141395 A JP2001141395 A JP 2001141395A
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lattice
wing
flying
lock mechanism
aircraft
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JP31944799A
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Noboru Ozeki
昇 大関
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛行中の航空機から後方へ向けて飛しょうさ
せる誘導飛しょう体では、機体後方に飛しょうしている
間は迎え角を増大させる頭上げのモーメントが発生し空
力的に不安定な状態が生じて、機体の姿勢安定の確保が
困難になるという問題があった。 【解決手段】 複数の平面翼が交差して格子形状を成す
格子翼を機体後部に配し、母機から分離された誘導飛し
ょう体が機体後方へ飛しょうする間は、格子翼を格納し
固定しておき揚力を発生させない。誘導飛しょう体が機
体前方へ向かって飛しょうする時は、格子翼を展開し固
定しておき揚力を発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘリコプター、
飛行機などの航空機に搭載され、当該航空機の後方に位
置する他の航空機、誘導弾などの目標体に向けて発射も
しくは投下されて、後方へ向けて飛しょう可能な誘導飛
しょう体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】航空機(以下母機とする)に搭載され、
後方発射可能な誘導飛しょう体に関する従来の技術を図
を用いて説明する。図7は母機後方にある所定の目標体
に向けて発射される従来の誘導飛しょう体の概念図であ
り、図8は従来の誘導飛しょう体の構成を示す図であ
る。図7において、1は後方発射可能な誘導飛しょう
体、2は前記飛しょう体1を発射する母機、3は前記母
機2の後方で脅威となる目標体である。図8において、
4は誘導飛しょう体1の機体、5は機体4の前部に装着
されたドーム、6は機体4の前部に固定された前翼、7
は機体4の後部に操舵軸(図示されていない)回りに回
転可能に支持された操舵翼、8は誘導飛しょう体1に推
進力を発生する推進装置、9は推進装置8を覆うように
機体の後部に装着されたカバーを示す。
【0003】図9は、母機2から発射され後方に向けて
飛しょうする誘導飛しょう体1の挙動を示す図である。
図において10は誘導飛しょう体1が例えば速度V0で
飛行中の母機2から後方に向けて発射され、機体後方に
向かう速度Vbで飛しょうしている段階、11は推進装
置8が点火され、誘導飛しょう体1が機体後方を向いた
速度Vcで飛しょうしている段階、12は機体前方に向
かう速度Vaで誘導飛しょう体1が飛しょうしている段
階を示す。
【0004】母機2に対して脅威となる目標体3の存在
が確認された後、母機2から発射された誘導飛しょう体
1は、推進装置8が点火される前の段階10のように、
母機2の速度V0とほぼ同じ機体後方に向かう飛しょう
速度Vbで飛しょうする。その後、推進装置8が点火さ
れると、機体後方に向かう飛しょう速度が減速され、機
体後方に向かう速度Vcを持つ段階11を経過し、そし
て速度Vcが零となる。その後、誘導飛しょう体1は機
体前方に加速され、最終的に機体前方に向かう飛しょう
速度Vaを持つ段階12に至って目標体3まで誘導され
る。つまり、誘導飛しょう体1は空力的に不安定な速度
領域である機体後方に向かう速度Vb、Vcを持つ段階
10,11を必ず経過することになる。
【0005】図10は従来の飛しょう体1に作用する空
力的なモーメントを示す図であり、図10(a)は機体
前方へ飛しょうする場合、図10(b)は機体後方へ飛
しょうする場合をそれぞれ示す。図10(a)におい
て、Vaは機体前方へ飛しょうする段階12の誘導飛し
ょう体1の速度ベクトル、αは機体周囲の気流に対する
迎え角、L1は前翼6の揚力、Xc1は重心CG1から
前翼6の空力中心までの距離、L2は操舵翼7の揚力、
Xc2は重心CG1から操舵翼7の空力中心までの距
離、Maは重心CG1周りの回転モーメント、Vair
は気流の速度ベクトルを示す。
【0006】誘導飛しょう体1が機体前方へ飛しょうす
る段階12においては、空力的安定を確保するため、例
えば迎角αの場合に数1に示すように前翼6の揚力L
1、重心CG1からの距離Xc1、操舵翼7の揚力L2
および重心CG1からの距離Xc2との関係から、ドー
ム5側で迎え角αを低減させる頭下げモーメントMaが
発生するように構成する。(モーメントは頭上げを正と
する。)
【0007】
【数1】
【0008】すなわち、機体周囲の気流の乱れによって
気流の方向が変化するなどの外乱が作用して迎え角αが
増大しても、これを打ち消すように回転モーメントMa
は負(ドーム5側で頭下げ)となり、誘導飛しょう体1
の気流に対する静安定性が確保できる。
【0009】一方、母機2から発射直後の誘導飛しょう
体1は、機体後方に向かう速度を持つ段階10,11を
経過する。ここで誘導飛しょう体1が迎え角αをとる時
に、操舵翼7が作動(操舵翼7を回転させ、揚力L2の
向きや大きさを調整)しない状態を仮定すると、段階1
2における誘導飛しょう体1の場合と同様に、前翼6の
揚力L1、操舵翼7の揚力L2が発生しモーメントが作
用するが、ここでの回転モーメントMbは数2に示すよ
うに正(推進装置8側で頭上げ)となるため、迎え角α
を更に増大させる方向に作用する。
【0010】
【数2】
【0011】したがって、誘導飛しょう体1は空力的に
静安定ではなくなり、安定した飛しょうが困難となる。
このため、絶えず操舵翼7を作動させ、迎え角αの増大
を打ち消す回転モーメントを常に発生させる必要があ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】誘導飛しょう体が母機
から後方に向けて発射された場合、その飛しょう過程に
おいて飛しょう速度が機体後方(負の速度)から前方
(正の速度)に変化する。この時、最初の従来例で示し
た図10(b)のような誘導飛しょう体1においては、
次のような問題があった。
【0013】誘導飛しょう体1では機体後方に飛しょう
している間は、前翼6と操舵翼7にそれぞれ作用する揚
力のバランスにより、迎え角αを増大させる頭上げのモ
ーメントが発生して空力的に不安定な状態が起こり、機
体の姿勢安定の確保が困難になるという問題があった。
【0014】また、機体の姿勢安定を確保するために、
操舵翼7を用いて揚力を偏向させ、この頭上げのモーメ
ントを打ち消す方向に常に作動させる必要があり、この
動作を行うために操舵翼を駆動するモータへの電力供給
に必要な電源である電池等(図示されていない)の寸法
や質量が大きくなり、しいては誘導飛しょう体1として
寸法や質量が増加するという問題があった。
【0015】この発明は係る課題を解決するためになさ
れたものであり、従来のものと比較して、機体後方から
前方に向かうまでの全ての速度領域で、より安定な飛し
ょうを確保できる誘導飛しょう体を得ることを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明による誘導飛
しょう体は、飛しょう中の航空機から分離され、当該航
空機の後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
て、前記誘導飛しょう体の機体前部に取り付けられた操
舵翼と、前記機体の後部に配置され、複数の平面翼が交
差して格子形状を成す格子翼と、前記格子翼を支持する
シャフトと、前記格子翼と前記シャフトを連結し、前記
格子翼を格納および展開可能に支持するヒンジと、前記
誘導飛しょう体の機体後方への飛しょう時に、前記ヒン
ジより前記格子翼が機体の前方に位置するように前記格
子翼を格納した状態で前記格子翼を油圧シリンダにて可
動する拘束部材により保持する格納ロック機構と、前記
ヒンジから離間して前記格子翼に設けられ、前記誘導飛
しょう体の機体前方への飛しょう時に垂直な気流を受
け、前記格子翼に回転力を発生させて前記格子翼に展開
力を発生するフィンと、前記格子翼の展開力の発生に応
じて前記格納ロック機構にて拘束された格子翼の保持を
一旦解除し、格子翼の展開に応じて再び前記格子翼を固
定する展開ロック機構とを具備したものである。
【0017】第2の発明による誘導飛しょう体は、飛し
ょう中の航空機から分離され、当該航空機の後方へ向け
て飛しょうする誘導飛しょう体において、前記誘導飛し
ょう体の機体前部に取り付けられた操舵翼と、前記機体
の後部に配置され、複数の平面翼が交差して格子形状を
成す格子翼と、前記格子翼を支持するシャフトと、前記
格子翼と前記シャフトを連結し、前記格子翼を格納およ
び展開可能に支持するヒンジと、前記誘導飛しょう体の
機体後方への飛しょう時に、前記ヒンジより前記格子翼
が機体の前方に位置するように前記格子翼を格納した状
態で前記格子翼をソレノイドにて可動する拘束部材によ
り保持する格納ロック機構と、前記ヒンジから離間して
前記格子翼に設けられ、前記誘導飛しょう体の機体前方
への飛しょう時に垂直な気流を受け、前記格子翼に回転
力を発生させて前記格子翼に展開力を発生するフィン
と、前記格子翼の展開力の発生に応じて前記格納ロック
機構にて拘束された格子翼の保持を一旦解除し、格子翼
の展開に応じて再び前記格子翼を固定する展開ロック機
構とを具備したものである。
【0018】第3の発明による誘導飛しょう体は、飛し
ょう中の航空機から分離され、当該航空機の後方へ向け
て飛しょうする誘導飛しょう体において、前記誘導飛し
ょう体の機体前部に取り付けられた操舵翼と、前記機体
の後部に配置され、複数の平面翼が交差して格子形状を
成す格子翼と、前記格子翼を支持するシャフトと、前記
格子翼と前記シャフトを連結し、前記格子翼を格納およ
び展開可能に支持するヒンジと、前記誘導飛しょう体の
機体後方への飛しょう時に、前記ヒンジより前記格子翼
が機体の前方に位置するように前記格子翼を格納した状
態で前記格子翼を液体の圧力にて保持する格納ロック機
構と、前記ヒンジから離間して前記格子翼に設けられ、
前記誘導飛しょう体の機体前方への飛しょう時に垂直な
気流を受け、前記格子翼に回転力を発生させて前記格子
翼に展開力を発生するフィンと、前記格子翼の展開力の
発生に応じて前記格納ロック機構にて拘束された格子翼
の保持を一旦解除し、格子翼の展開に応じて再び前記格
子翼を固定する展開ロック機構とを具備したものであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施形態における誘導飛しょう体13を示す構成図であ
り、図1(a)は誘導飛しょう体13が機体後方へ飛し
ょうする場合、図1(b)は機体前方に飛しょうする場
合をそれぞれ示す。図において、14は機体4の前部に
設けられ、機軸の前後方向に対称な台形状の平面翼であ
って、操舵軸(図示されていない)回りに回転可能な操
舵翼、15は機体4の後部に設けられ、複数の平面翼が
交差して格子形状を成す格子翼を示す。その他は従来の
誘導飛しょう体と同じものである。図2は航空機から発
射もしくは投下された誘導飛しょう体13の挙動を示す
図である。
【0020】次に動作について説明する。図2におい
て、速度V0で飛しょうする母機2から発射もしくは投
下された誘導飛しょう体13は、段階17に示すよう
に、分離直後に速度Vbで母機2の進行方向に向かって
飛しょうする。この時、図1(a)に示す誘導飛しょう
体13は、機体4のドーム5を後方にし、機体4に保持
されたカバー9を先頭にして機体後方に飛しょうする。
この初期の段階17では、機体4の空気抵抗の働きによ
り母機2と同じ方向に向かう速度Vbは減速される。こ
の時カバー9を備えることによって推進装置8内部への
気流の流入を防ぐことができる。
【0021】その後、母機2から分離されてからtr1
秒後には、図2の中期の段階18に示すように推進装置
8が点火されるとともに、カバー9が外れる段階に至
る。この段階でも推進装置8の推力と機体4の空気抵抗
の働きにより、母機2と同じ方向、すなわち機体後方に
向かう速度Vcは減速される。そして、母機2から分離
後のtw1秒後には、母機2の進行方向とは逆の方向、
すなわち機体前方に向かう速度Vaを持ち、後期の段階
19に示す飛しょう状態に至る。なお、格子翼15は段
階18までは、格納され固定された状態であり、段階1
9から展開され固定された状態となる。
【0022】ここで飛しょう速度と静安定との関係を説
明する。図3(a)は格子翼15が格納され固定された
状態における誘導飛しょう体13に作用する空力的なモ
ーメントを示し、図3(b)は格子翼15が展開され固
定された状態における誘導飛しょう体13に作用する空
力的なモーメントを示す図である。
【0023】誘導飛しょう体13が機体後方に向かう速
度Vb、Vcで飛しょうする図2の段階17,18の場
合には、格子翼15が格納され固定された状態であり、
格子翼15が翼面としての揚力を生じないので、操舵翼
14の揚力により空力的な静安定を確保することができ
る。これは、図3(a)に示すように、迎え角αをとっ
た場合の機体前部の操舵翼14の揚力L3が、機体4の
重心CG3まわりにカバー9側で迎え角αを低減させる
頭下げのモーメントMc(Mc<0)を発生することに
よる。(モーメントは頭下げを負とする。)なお、誘導
飛しょう体13が機体後方に向かう速度Vcで飛しょう
する段階18の場合も、段階17の場合と同様に静安定
が確保できる。このため、誘導飛しょう体13が機体後
方に向けて飛しょうする場合には、迎え角αが発生した
ときにそれを打ち消すモーメントMcが発生し、気流に
対する機体4の静安定が確保できる。
【0024】また、推進装置8の推力と空気抵抗の作用
により、誘導飛しょう体13の飛しょう速度が減じた後
に逆転し、速度Vaで機体前方へ飛しょうする図2の段
階19に至る場合には、格子翼15が展開され固定され
た状態であり、格子翼15には揚力L4が発生する。こ
の揚力L4と操舵翼14が発生する揚力L3、操舵翼1
4の空力中心と重心CG3との距離Xc3、格子翼15
の空力中心と操舵翼14の空力中心の距離Lとの間に数
3に示すモーメントバランスの関係が成り立つ。
【0025】
【数3】
【0026】したがって格子翼15の翼面積S1、揚力
傾斜をCL1、操舵翼14の面積をS2、揚力傾斜をC
L2とすると、数4に示す関係を満足させることによ
り、数3に示す機体4を回転させようとするモーメント
Mdは、ドーム5側で頭下げのモーメント(Md<0)
となり迎え角αを減少させる方向に作用する。
【0027】
【数4】
【0028】その結果、誘導飛しょう体13が機体前方
に向けて飛しょうする場合でも、空力的な静安定が確保
され、気流に対する機体4の姿勢を保つことができる。
【0029】次に、前記格子翼15の動作を説明する。
図4(a)は前記格子翼15が格納されロック機構で固
定された状態を示す図、図4(b)は前記格子翼15が
展開されロック機構で固定された状態を示す図である。
図において、20は前記格子翼15に取り付けられたフ
ィン、21は前記格子翼15を支持するシャフト、22
は前記格子翼15と前記シャフト21を連結し、前記格
子翼15が格納および展開可能となるように設けたヒン
ジ、23は前記格子翼15を格納時に固定しておく格納
ロック機構A、24は前記格納ロック機構A23の構成
品である油圧シリンダ、25は前記格納ロック機構A2
3の構成品であるロックピンA、26は前記格納ロック
機構A23の構成品である電磁バルブ、27は前記格納
ロック機構A23の構成品である蓄圧器、28は前記格
子翼15を展開時に固定しておく展開ロック機構A、2
9は前記展開ロック機構A28の構成品であるロッド
A、30は前記展開ロック機構A28の構成品であるバ
ネAである。
【0030】誘導飛しょう体13が機体後方に飛しょう
している状態では、図4(a)に示すように前記格子翼
15は格納されており、前記格納ロック機構A23の構
成品であるロックピンA25が、同じく構成品である蓄
圧器27から油の供給を受けた油圧シリンダ24で押さ
れ、前記展開ロック機構Aの構成品であるロッドA29
の溝29bに入り込み、前記ロッドA29を固定し前記
格子翼15が回転しないよう固定する。
【0031】また、誘導飛しょう体13が機体前方に飛
しょうしている状態では。図4(b)に示すように、気
流の速度ベクトルであるVairにより前記フィン20
に抗力が生じ、前記ヒンジ22まわりに前記格子翼15
を展開するモーメントが発生する。このモーメントを例
えばロードセルや歪ゲージなどを用いた検出器(図示さ
れていない)が検出し、この検出に応じて前記格納ロッ
ク機構A23の構成品である電磁バルブ26を開放す
る。そうすると同じく構成品であるロックピンA25
が、前記ロッドA29の溝29bから抜けて前記格子翼
15が展開する。次に、前記展開ロック機構A28の構
成品である筒状のロッドA29が、同じく構成品である
バネA30によりシャフト21の軸上と前記格子翼15
側に押し上げられ、前記ヒンジ22の連結部にロッドA
29が被さって前記ヒンジ22まわりに前記格子翼15
が回転しないよう固定する。
【0032】実施の形態2.図5はこの発明に係る実施
の形態2であり、図5(a)は格子翼15が格納されロ
ック機構で固定された状態を示す図、図5(b)は格子
翼15が展開されロック機構で固定された状態を示す図
である。図において、31は格納ロック機構B、32は
前記格納ロック機構B31の構成品であるソレノイド、
33は前記格納ロック機構B31の構成品であるロック
ピンBである。なお、他はこの発明に係る実施の形態1
と同様である。
【0033】次に動作について説明する。誘導飛しょう
体13が機体後方に飛翔している状態では、図5(a)
に示すように前記格子翼15は格納されており、前記格
納ロック機構Bの構成品であるロックピンB33が、同
じく構成品であるソレノイド32で押され、前記展開ロ
ック機構Aの構成品であるロッドA29の溝29bに入
り込み、前記ロッドA29を固定し前記格子翼15が回
転しないよう固定する。
【0034】また、誘導飛しょう体13が機体前方に飛
しょうしている状態では。図5(b)に示すように、気
流の速度ベクトルであるVairにより前記フィン20
に抗力が生じ、前記ヒンジ軸22まわりに前記格子翼1
5を展開するモーメントが発生する。このモーメントを
検出器(図示されていない)が検出し、前記格納ロック
機構B31の構成品であるソレノイド32を開放する。
そうすると同じく構成品であるロックピンB33が、前
記ロッドA29の溝29bから抜けて前記格子翼15が
展開する。なお、展開後の前記格子翼15の固定は、こ
の発明に係る実施の形態1と同じである。
【0035】実施の形態3.図6はこの発明に係る実施
の形態3であり、図6(a)は格子翼15が格納されロ
ック機構で固定された状態を示す図、図6(b)は格子
翼15が展開されロック機構で固定された状態を示す図
である。図において、34は前記格子翼15を格納時に
固定しておく格納ロック機構C、35は前記格納ロック
機構C34の構成品であるタンク、36は前記格納ロッ
ク機構C34の構成品である非圧縮性の液体、37は前
記格納ロック機構C34の構成品である電磁バルブC、
38は前記格子翼15を展開時に固定しておく展開ロッ
ク機構C、39は前記展開ロック機構C38の構成品で
あるロッドC、40は前記展開ロック機構C38の構成
品であるバネC、41は前記展開ロック機構C38の構
成品であるシリンダである。なお、他はこの発明に係る
実施の形態1と同様である。
【0036】次に動作について説明する。誘導飛しょう
体13が機体後方に飛しょうしている状態では、図6
(a)に示すように前記格子翼15は格納されており、
前記格納ロック機構C34の構成品である非圧縮性の液
体36が前記展開ロック機構C38の構成品であるシリ
ンダ41内に充填され、同じく構成品であるロッドC3
9を拘束し前記格子翼15が回転しないよう固定する。
【0037】また、誘導飛しょう体13が機体前方に飛
しょうしている状態では。図6(b)に示すように、気
流の速度ベクトルであるVairにより前記フィン20
に抗力が生じ、前記ヒンジ軸22まわりに前記格子翼1
5を展開するモーメントが発生する。このモーメントを
検出器(図示されていない)が検出し、前記格納ロック
機構C34の構成品である電磁バルブ37を開放する。
そうすると前記シリンダ41から電磁バルブ37を通過
して前記液体36が機体4の外に抜けて前記格子翼15
が展開する。次に、前記展開ロック機構C34の構成品
である筒状のロッドC39が、同じく構成品であるバネ
C40によりシャフト21の軸上と前記格子翼15側に
押し上げられ、前記ヒンジ22の連結部にロッドC39
が被さって前記ヒンジ22まわりに前記格子翼15が回
転しないよう固定する。
【0038】
【発明の効果】この発明に係る誘導飛しょう体は、上記
のように構成されているので、以下に記載するような効
果を奏する。
【0039】第1から第3の発明によれば、航空機から
分離され後方に向け航空機後方に飛しょうする誘導飛し
ょう体において、飛しょう体速度が機体後方の時は格子
翼を格納保持し操舵翼により静安定に寄与する方向に空
力荷重を生じ、飛しょう体速度が機体前方の時は格子翼
を展開し保持することによって空力中心が機体重心の後
方となることにより、機体後方から前方に向かうまでの
全ての速度領域で、より安定な飛しょうを確保できる誘
導飛しょう体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による誘導飛しょう体の実施形態1
の誘導飛しょう体を示す構成図である。
【図2】 この発明による誘導飛しょう体の挙動を示す
図である。
【図3】 この発明による誘導飛しょう体の実施形態1
における空力的なモーメントを示す図である。
【図4】 この発明による誘導飛しょう体の実施形態1
における格子翼の格納および展開動作を説明する図であ
る。
【図5】 この発明による誘導飛しょう体の実施形態2
における格子翼の格納および展開動作を説明する図であ
る。
【図6】 この発明による誘導飛しょう体の実施形態3
における格子翼の格納および展開動作を説明する図であ
る。
【図7】 航空機に搭載された誘導飛しょう体を示す図
である。
【図8】 従来の誘導飛しょう体を示す構成図である。
【図9】 従来の誘導飛しょう体の挙動を示す図であ
る。
【図10】 従来の誘導飛しょう体の空力的なモーメン
トを示す図である。
【符号の説明】
1 誘導飛しょう体、2 母機、3 目標体、4 機
体、5 ドーム、6 前翼、7 操舵翼、8 推進装
置、9 カバー、14 前翼、15 格子翼、20フィ
ン、21 シャフト、22 ヒンジ、23 格納ロック
機構A、24 油圧シリンダ、25 ロックピンA、2
6 電磁バルブ、27 蓄圧器、28 展開ロック機構
A、29 ロッドA、30 バネA、31 格納ロック
機構B、32 ソレノイド、33 ロックピンB、34
格納ロック機構C、35 タンク、36 液体、37
電磁バルブC、38 展開ロック機構C、39 ロッ
ドC、40 バネC、41 シリンダ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛しょう中の航空機から分離され、当該
    航空機の後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体にお
    いて、前記誘導飛しょう体の機体前部に取り付けられた
    操舵翼と、前記機体の後部に配置され、複数の平面翼が
    交差して格子形状を成す格子翼と、前記格子翼を支持す
    るシャフトと、前記格子翼と前記シャフトを連結し、前
    記格子翼を格納および展開可能に支持するヒンジと、前
    記誘導飛しょう体の機体後方への飛しょう時に、前記ヒ
    ンジより前記格子翼が機体の前方に位置するように前記
    格子翼を格納した状態で前記格子翼を油圧シリンダにて
    可動する拘束部材により保持する格納ロック機構と、前
    記ヒンジから離間して前記格子翼に設けられ、前記誘導
    飛しょう体の機体前方への飛しょう時に垂直な気流を受
    け、前記格子翼に回転力を発生させて前記格子翼に展開
    力を発生するフィンと、前記格子翼の展開力の発生に応
    じて前記格納ロック機構にて拘束された格子翼の保持を
    一旦解除し、格子翼の展開に応じて再び前記格子翼を固
    定する展開ロック機構とを具備したことを特徴とする誘
    導飛しょう体。
  2. 【請求項2】 飛しょう中の航空機から分離され、当該
    航空機の後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体にお
    いて、前記誘導飛しょう体の機体前部に取り付けられた
    操舵翼と、前記機体の後部に配置され、複数の平面翼が
    交差して格子形状を成す格子翼と、前記格子翼を支持す
    るシャフトと、前記格子翼と前記シャフトを連結し、前
    記格子翼を格納および展開可能に支持するヒンジと、前
    記誘導飛しょう体の機体後方への飛しょう時に、前記ヒ
    ンジより前記格子翼が機体の前方に位置するように前記
    格子翼を格納した状態で前記格子翼をソレノイドにて可
    動する拘束部材により保持する格納ロック機構と、前記
    ヒンジから離間して前記格子翼に設けられ、前記誘導飛
    しょう体の機体前方への飛しょう時に垂直な気流を受
    け、前記格子翼に回転力を発生させて前記格子翼に展開
    力を発生するフィンと、前記格子翼の展開力の発生に応
    じて前記格納ロック機構にて拘束された格子翼の保持を
    一旦解除し、格子翼の展開に応じて再び前記格子翼を固
    定する展開ロック機構とを具備したことを特徴とする誘
    導飛しょう体。
  3. 【請求項3】 飛しょう中の航空機から分離され、当該
    航空機の後方へ向けて飛しょうする誘導飛しょう体にお
    いて、前記誘導飛しょう体の機体前部に取り付けられた
    操舵翼と、前記機体の後部に配置され、複数の平面翼が
    交差して格子形状を成す格子翼と、前記格子翼を支持す
    るシャフトと、前記格子翼と前記シャフトを連結し、前
    記格子翼を格納および展開可能に支持するヒンジと、前
    記誘導飛しょう体の機体後方への飛しょう時に、前記ヒ
    ンジより前記格子翼が機体の前方に位置するように前記
    格子翼を格納した状態で前記格子翼を液体の圧力にて保
    持する格納ロック機構と、前記ヒンジから離間して前記
    格子翼に設けられ、前記誘導飛しょう体の機体前方への
    飛しょう時に垂直な気流を受け、前記格子翼に回転力を
    発生させて前記格子翼に展開力を発生するフィンと、前
    記格子翼の展開力の発生に応じて前記格納ロック機構に
    て拘束された格子翼の保持を一旦解除し、格子翼の展開
    に応じて再び前記格子翼を固定する展開ロック機構とを
    具備したことを特徴とする誘導飛しょう体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101193444B1 (ko) 2010-10-12 2012-10-24 국방과학연구소 전개장치, 이를 구비한 유도탄 및 날개의 전개방법
KR101522212B1 (ko) * 2014-12-31 2015-05-21 국방과학연구소 포탄

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101193444B1 (ko) 2010-10-12 2012-10-24 국방과학연구소 전개장치, 이를 구비한 유도탄 및 날개의 전개방법
KR101522212B1 (ko) * 2014-12-31 2015-05-21 국방과학연구소 포탄
US9541361B2 (en) 2014-12-31 2017-01-10 Agency For Defense Development Shell

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